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あさうら

あさうら [0] 【麻裏】
「麻裏草履」の略。

あさうらぞうり

あさうらぞうり [5] 【麻裏草履】
平たく編んだ麻糸の組緒(クミオ)を裏に縫い付けた草履。あさうら。

あさうり

あさうり 【浅瓜】
シロウリの別名。

あさお

あさお [0] 【麻苧】
麻や苧(カラムシ)の繊維で作った糸。

あさおき

あさおき [2][3] 【朝起き】 (名)スル
朝早く起きること。また,その人。早起き。「亭主は―して,下男(シモオトコ)に門(カド)の掃き掃除/浮世草子・新色五巻書」

あさおき

あさおき【朝起き】
early rising;an early riser(人).〜がよい be an early riser;have no trouble in getting up early.

あさおき=は三文の徳

――は三文の徳
「早起きは三文の徳」に同じ。

あさおり

あさおり [0] 【麻織(り)】
麻で織ること。また,その布。麻織物。

あさおりもの

あさおりもの [3][4] 【麻織物】
麻糸で織った織物。夏の衣服・蚊帳(カヤ)・帆布などに用いる。

あさか

あさか 【安積・浅香】
福島県南部の旧郡名。1965年(昭和40)郡内の全町村が郡山市と合併。

あさか

あさか 【安積】
姓氏の一。

あさか

あさか 【朝霞】
埼玉県南部の市。もと川越街道の宿場町として発展。朝霞浄水場・陸上自衛隊駐屯地がある。

あさかい

あさかい [0] 【朝会】
夏の早朝に催される茶会。茶事七式の一。朝の茶事。朝茶。

あさかげ

あさかげ [2][0] 【朝影】
(1)朝,鏡に映った顔や姿。「―見つつ少女(オトメ)らが手にとり持てるまそ鏡/万葉 4192」
(2)朝日に照らされてできる細長く弱々しい影。恋にやつれた姿などをたとえる。「―にあが身はなりぬ/万葉 2664」
(3)朝日の光。
⇔夕影

あさかごんさい

あさかごんさい 【安積艮斎】
(1790-1860) 江戸後期の儒学者。陸奥国安積郡郡山の人。名は重信,別号,見山楼。江戸に出て佐藤一斎・林述斎に学び,神田駿河台に塾を開く。のち二本松藩儒,また昌平黌(コウ)教授となった。著「艮斎文略」「艮斎間話」など。

あさかしゃ

あさかしゃ 【浅香社】
1893年(明治26),落合直文の興した歌人の結社。直文の住む東京の浅嘉町にちなむ。古習の打破と個性尊重を唱え,門下から与謝野鉄幹・金子薫園・尾上柴舟らが出た。

あさかぜ

あさかぜ [2] 【朝風】
(1)朝吹く風。
⇔夕風
(2)日が出てしばらくの間,海岸では陸から海へ,山地では山頂から谷へ吹く風。

あさかそすい

あさかそすい 【安積疏水】
福島県中央部の猪苗代湖の水を郡山盆地へ供給する用水路。灌漑(カンガイ)用のほか発電・上水道・工業用水にも利用。1882年(明治15)完成。1951年(昭和26)に新安積疏水が通水。

あさかたんぱく

あさかたんぱく 【安積澹泊】
(1656-1737) 江戸中期の儒学者。水戸藩士。名は覚,別号は老圃。朱舜水に師事。博学で,特に史学に長じ,彰考館総裁として「大日本史」編纂(ヘンサン)に顕著な功績があった。著「大日本史賛藪」「澹泊斎文集」など。

あさかのうら

あさかのうら 【浅香の浦】
大阪府堺市浅香山町付近の海岸の古名。((歌枕))「夕さらば潮満ち来なむ住吉(スミノエ)の―に玉藻刈りてな/万葉 121」

あさかのぬま

あさかのぬま 【安積の沼・浅香の沼】
安積山の麓(フモト)にあったという沼。((歌枕))

あさかのみや

あさかのみや 【朝香宮】
旧宮家。1906年(明治39)久邇宮朝彦(クニノミヤアサヒコ)親王の第八王子鳩彦(ヤスヒコ)王が創立。1947年(昭和22)皇籍を離れた。

あさかやま

あさかやま 【安積山・浅香山】
福島県郡山市にある山。「安積山影さへ見ゆる山の井の浅き心をわが思はなくに/万葉 3807」にまつわる伝説が万葉集・大和物語などに見える。((歌枕))

あさかわ

あさかわ アサカハ 【浅川】
姓氏の一。

あさかわ

あさかわ アサカハ 【浅川】
(1)東京都八王子市の地名。甲州街道の宿駅として発達。近くに多摩御陵がある。
(2)福島県南東部,石川郡の町。幕末には天領となり,浅川陣屋が置かれた。

あさかわ

あさかわ アサカハ 【朝河】
姓氏の一。

あさかわかんいち

あさかわかんいち アサカハクワンイチ 【朝河貫一】
(1873-1948) 歴史学者。エール大学で日欧の比較封建制度史を講じ,同大名誉教授。主著「入来文書」

あさかわのりひこ

あさかわのりひこ アサカハ― 【浅川範彦】
(1865-1907) 医師・細菌学者。高知県生まれ。北里柴三郎に師事。1899年内務省伝染病研究所の指導者となる。死後,浅川賞(日本細菌学会賞)が設けられた。

あさかんのん

あさかんのん 【朝観音】
朝早く,観音に参ること。特に,観音の縁日にあたる毎月一八日の朝に参ること。

あさかんのん=に夕薬師(ユウヤクシ)

――に夕薬師(ユウヤクシ)
江戸時代,観音の縁日の一八日には朝,薬師の縁日の八日には夕方参詣する風習。

あさかんむり

あさかんむり [3] 【麻冠】
漢字の冠の一。「麿」「麾」などの「麻」の部分。

あさが

あさが 【浅賀】
姓氏の一。

あさがえり

あさがえり [3] 【朝帰り】 (名)スル
外泊して,翌朝,家に帰ること。古くは,多く遊郭から帰ることにいった。

あさがお

あさがお [2] 【朝顔】
(1)ヒルガオ科のつる性の一年草。つるは左巻き。多くは三裂した葉をつける。夏から初秋にかけての早朝,漏斗形の花を開き,昼前にしぼむ。熱帯アジア原産。日本には奈良時代に薬草として中国から伝来。江戸後期に観賞植物として急速に広まり,多くの改良品種が作り出された。種子を牽牛子(ケニゴシ)といい,漢方で利尿剤・下剤とする。牽牛花。[季]秋。《―に釣瓶とられて貰ひ水/千代》
(2)漏斗形のもの。特に,男の小便用の便器。
(3)襲(カサネ)の色目の名。表・裏ともに縹(ハナダ)または空色。老人が秋に用いる。
(4)キキョウの異名。[新撰字鏡]
(5)ムクゲの異名。[名義抄]
(6)朝の寝起きの顔。「野分のあしたの御―は心にかかりて恋しきを/源氏(藤袴)」
(7)焼き麩(フ)をいう近世女性語。「ぼたもちを萩の花,麩焼(フノヤキ)を―/評判記・色道大鏡」
(8)源氏物語の巻名。第二〇帖。

あさがお

あさがお【朝顔】
a morning glory.

あさがお=の花一時(ヒトトキ)

――の花一時(ヒトトキ)
〔朝顔の花が,咲いてからわずかの時間でしぼむことから〕
物事の衰えやすいこと,はかないことのたとえ。槿花(キンカ)一日の栄。

あさがおあわせ

あさがおあわせ [5] 【朝顔合(わ)せ】
種々の朝顔を持ち寄って品評する会。江戸時代に行われた。

あさがおいち

あさがおいち [4] 【朝顔市】
朝顔を売る市。七月六日から三日間,東京入谷(イリヤ)の鬼子母神で行われる市が有名。[季]夏。

あさがおがい

あさがおがい [4] 【朝顔貝】
海産の巻貝。殻高3センチメートル内外。殻は紫色で薄くもろい。足から空気を含んだ泡袋を多数出し,海面に逆さに浮かんで生活する。クダクラゲ類を食べる。世界中に広く分布。

あさがおざる

あさがおざる [4] 【朝顔笊】
朝顔の花のように,上部が開き下部が狭くなっているざる。

あさがおせんべい

あさがおせんべい 【朝顔煎餅】
元禄(1688-1704)の頃,江戸の名物で朝顔の花の形をした煎餅。

あさがおなり

あさがおなり [0] 【朝顔形】
器具などで,朝顔の花の形に似ているもの。「―の茶わん」

あさがおにっき

あさがおにっき 【朝顔日記】
人形浄瑠璃「生写(シヨウウツシ)朝顔話」の通称。

あさがおにんぎょう

あさがおにんぎょう [5] 【朝顔人形】
朝顔の花やつるで飾りつけた人形。

あさがおの

あさがおの 【朝顔の】 (枕詞)
(1)目立って美しく咲くことから「穂に咲き出」にかかる。「―穂には咲き出ぬ恋もするかも/万葉 2275」
(2)「咲く」と同音の「離(サ)く」にかかる。「―年さへこごと我は離(サ)かるがへ/万葉 3502」

あさがおひめ

あさがおひめ 【朝顔姫】
〔「牽牛(ケンギユウ)」を「あさがお」と読むところから〕
織女星(シヨクジヨセイ)の異名。

あさがけ

あさがけ [0] 【朝駆け・朝駈け】 (名)スル
(1)朝早く馬を走らせること。
(2)早朝,不意をついて敵陣を襲うこと。
⇔夜討ち
(3)(転じて)新聞記者などが取材のために,予告せずに朝早く人の家を訪問すること。
(4)たやすいことのたとえ。朝飯前の仕事。「左衛門が足軽十騎斗さしむけば,―に生捕て/浄瑠璃・雪女」

あさがけ=の駄賃(ダチン)

――の駄賃(ダチン)
容易に物事の成し遂げられるたとえ。「気遣なさるな,五人や十人は―ぞ/浄瑠璃・天智天皇」

あさがすみ

あさがすみ【朝霞】
the morning haze.

あさがすみ

あさがすみ [3] 【朝霞】
■一■ (名)
朝立つ霞。[季]春。《春なれや名もなき山の―/芭蕉》
■二■ (枕詞)
霞んでいるさまから「鹿火屋(カヒヤ)」にかかる。「―鹿火屋が下に鳴くかはづ/万葉 2265」

あさがた

あさがた [0][2] 【朝方】
朝のうち。朝のあいだ。
⇔夕方

あさがた

あさがた【朝方になって】
toward(s) morning.

あさがふさ

あさがふさ 【浅賀ふさ】
(1894-1986) 医療ソーシャル-ワーカー。愛知県生まれ。聖路加病院で日本最初の医療ソーシャル-ワーカーとして活躍。

あさがみしも

あさがみしも [3] 【麻上下】
麻布で作った裃(カミシモ)。江戸時代,武士の通常礼服であった。

あさがら

あさがら [0] 【麻幹・麻殻】
⇒おがら(麻幹)

あさがら

あさがら [0] 【麻殻・白辛樹】
エゴノキ科の落葉高木。高さ約10メートル。本州中部以西の山地に自生。葉は互生し卵円形で大きい。六月頃,枝先に房状で白色の花を多数つける。実は五つの稜(リヨウ)のある倒卵形の核果。材は器具やマッチの軸木とする。アサギ。

あさがれい

あさがれい 【朝餉】
(1)天皇の召し上がる朝の食事。儀式などの正式の食事ではなく,うちうちのもの。
(2)「朝餉の間」の略。

あさがれいのま

あさがれいのま 【朝餉の間】
朝餉を召し上がる部屋。清涼殿の台盤所の北側にある。朝餉。
→清涼殿

あさぎ

あさぎ [0] 【浅葱】
〔「葱(キ)」はネギの古名。薄い葱の葉の色の意。「浅黄」は当て字〕
(1)わずかに緑色を帯びた薄い青。また,青みをおびた薄い緑色。あさぎ色。「―袴(バカマ)」「―帽子(ボウシ)」
(2)(着ている袍(ホウ)の色が浅葱であるところから)六位。
(3)「浅葱裏」の略。

あさぎ

あさぎ [0] 【浅黄】
薄い黄色。

あさぎ

あさぎ [0] 【麻木】
アサガラ(麻殻)の別名。

あさぎ

あさぎ【浅黄色】
light yellow;light blue(古義).

あさぎ

あさぎ 【浅木】
節の多い雑木。「あづま屋の―の柱/千載(恋三)」

あさぎいろ

あさぎいろ [0] 【浅葱色】
「あさぎ{(1)}」に同じ。

あさぎうら

あさぎうら [0] 【浅葱裏】
(1)衣服の浅葱色の裏地。また,その色の裏のついた着物。
(2)〔羽織の裏に浅葱木綿を用いることが多かったところから〕
遊里で,江戸勤番の野暮な田舎侍を,あざけっていう語。あさぎ。「まだ出来ぬ顔へしかける―/柳多留 8」

あさぎおどし

あさぎおどし [4] 【浅葱縅】
浅葱色の糸や革で縅した鎧(ヨロイ)。

あさぎざくら

あさぎざくら [4] 【浅葱桜】
サトザクラの一品種。黄色みを帯びた緑色の花をつけるもの。

あさぎじま

あさぎじま [0] 【浅葱縞】
浅葱色の縞織物。

あさぎずみ

あさぎずみ [3] 【浅木炭】
浅木を焼いた質の悪い木炭。

あさぎぬ

あさぎぬ 【麻衣】
(1)麻布で作った衣服。粗末な衣服。あさごろも。あさのきぬ。「勝鹿の真間の手児奈(テゴナ)が―に/万葉 1807」
(2)喪服として着た麻布の衣服。あさごろも。あさのきぬ。「宮の舎人(トネリ)も雪(タエ)の穂の―着(ケ)れば/万葉 3324」

あさぎまく

あさぎまく [3][0] 【浅葱幕】
歌舞伎の大道具。浅葱色無地の木綿幕。昼を表す背景として用いるほか,口上・大薩摩などのあとで振り落として一瞬のうちに舞台面を変えたり,引き幕や暗転などを用いず舞台転換をする場合に,舞台を隠すのにも用いる。

あさぎまだら

あさぎまだら [4] 【浅黄斑】
マダラチョウ科のチョウ。開張10センチメートル内外で,前後のはねに淡青白色半透明の斑紋のある美しい種。ゆるやかに飛び花に集まる。幼虫はガガイモ科の植物を食べる。日本全土から東南アジアにかけて広く分布。

あさぎり

あさぎり [2] 【朝霧】
明け方に立つ霧。
⇔夕霧
[季]秋。《―や村千軒の市の音/蕪村》

あさぎり

あさぎり【朝霧】
the morning mist.

あさぎりこうげん

あさぎりこうげん 【朝霧高原】
静岡県富士宮市北方,富士山西麓の溶岩流からなる高原。高冷地で霧が多発。乏水地で荒地であったが,戦後酪農専業地やキャンプ場などとなった。

あさぎりそう

あさぎりそう [0] 【朝霧草】
キク科の多年草。本州中部以北に自生する。高さ約60センチメートル。葉は互生し羽状または掌状に深く切れ込む。全株に白色の細毛をつけ,銀白色で美しい。観賞用に栽培。秋,花穂に多くの黄白色の頭花をつける。

あさぎりの

あさぎりの 【朝霧の】 (枕詞)
(1)朝霧に物がかすんでおぼろに見えることから「おほに」にかかる。「―おほに相見し人ゆゑに/万葉 599」
(2)朝霧が幾重にも立つことから,「八重」にかかる。「―八重山越えて/万葉 1945」
(3)乱れ散って晴れるので「乱る」にかかる。「―乱るる心/万葉 4008」

あさぎわん

あさぎわん [3] 【浅葱椀】
黒塗りの地に浅葱色および赤白の漆で,花や鳥の模様を描いた椀。江戸初期に京都で作られた。

あさくさ

あさくさ 【浅草】
東京都台東区東部の地名。もと区名。特に,浅草寺(センソウジ)を中心とした地区を指し,旧浅草公園を六区分したうちの一つの六区は大衆娯楽街として有名。

あさくさかんのん

あさくさかんのん 【浅草観音】
浅草寺(センソウジ)の通称。

あさくさがみ

あさくさがみ [4] 【浅草紙】
くず紙を再生した,色の黒い粗末な紙。落とし紙に使う。江戸時代,浅草山谷辺りで多く製造されたのでいう。

あさくさじま

あさくさじま [0] 【浅草縞】
経(タテ)糸にくず生糸,緯(ヨコ)糸に綿糸を用いた紬縞(ツムギジマ)。八王子付近で産した。女物。

あさくさせん

あさくさせん 【浅草線】
都営地下鉄の鉄道線。東京都押上・西馬込間,18.3キロメートル。

あさくさたんぼ

あさくさたんぼ 【浅草田圃】
浅草の新吉原遊郭の裏手にあった田。中たんぼ。

あさくさでら

あさくさでら 【浅草寺】
⇒浅草寺(センソウジ)

あさくさのり

あさくさのり [4] 【浅草海苔】
(1)紅藻類ウシケノリ目アマノリ属の海藻。内湾の潮間帯に生じる。紅紫色の薄い膜状体で,一層の細胞層よりなる。各地で養殖され,干して食用とする。むらさきのり。あまのり。
(2)ほしのり。
〔名の由来は,古く浅草辺りでとれたからとも,浅草で干し海苔にしたからとも〕

あさくさぶんこ

あさくさぶんこ 【浅草文庫】
(1)寛永年間(1624-1644),紀州侯の藩医板坂卜斎(1578-1655)が浅草の邸内に作った文庫。
(2)江戸初期,佐倉藩主堀田正盛(1608-1651)が浅草に作った文庫。
(3)1874年(明治7),浅草蔵屋敷跡に開設された官立の文庫。文部省の東京書籍館の蔵書が移されたもの。84年太政官文庫に,現在は内閣文庫に移管されている。

あさくさオペラ

あさくさオペラ [5] 【浅草―】
大正時代後半に浅草の大衆劇場で上演された歌劇・喜歌劇。1917年(大正6)に興る。清水金太郎・田谷力三・藤原義江などが活躍,絶大な人気を博したが,関東大震災で衰滅した。

あさくら

あさくら 【朝倉】
福岡県中部,朝倉郡の町。旧宿場町。斉明天皇の仮宮(朝倉橘広庭宮(アサクラノタチバナノヒロニワノミヤ),俗称朝倉宮)の伝承地。((歌枕))「―や木の丸殿(マロドノ)にわがをれば名のりをしつつ行くはたが子ぞ/新古今(雑中)」

あさくら

あさくら 【朝倉】
姓氏の一。

あさくらざんしょう

あさくらざんしょう [5] 【朝倉山椒】
サンショウの一変種。ほとんどとげがなく,実は大きく香りがよい。兵庫県八鹿(ヨウカ)町朝倉で多く産出する。

あさくらしいせき

あさくらしいせき 【朝倉氏遺跡】
福井県福井市城戸ノ内町にある戦国時代の居館・城下町の遺跡。戦国大名朝倉氏の館・庭園・武家屋敷・寺院が発見され,史跡整備されている。

あさくらたかかげ

あさくらたかかげ 【朝倉孝景】
(1)(1428-1481) 室町時代の武将。教景のち敏景,さらにそのあと孝景を名乗る。斯波(シバ)家の三老臣の一人。応仁の乱には初め西軍,のち東軍に転じ,1471年越前守護となり,一乗谷に築城。
(2)(1493-1548) 戦国大名。越前守護。一乗谷四代城主。領国は富裕で朝廷に絹一万匹を献上した。

あさくらとしかげ

あさくらとしかげ 【朝倉敏景】
⇒朝倉孝景(アサクラタカカゲ)(1)

あさくらとしかげじゅうしちかじょう

あさくらとしかげじゅうしちかじょう 【朝倉敏景十七箇条】
朝倉敏景(孝景(タカカゲ))の制定した家訓。家臣団の統制・人材登用・節約・民政の心得など一七条の規定よりなる。制定年代は未詳。「朝倉孝景条々」「朝倉英林壁書」とも。

あさくらふみお

あさくらふみお 【朝倉文夫】
(1883-1964) 彫刻家。大分県生まれ。東京美校教授。自然主義的彫刻を得意とし,帝国美術院会員・帝室技芸員となり官展界に重きをなした。代表作「墓守」「島津斉彬公像」など。

あさくらやま

あさくらやま 【朝倉山】
福岡県甘木市にある山。((歌枕))「―,よそに見るぞをかしき/枕草子 13」

あさくらよしかげ

あさくらよしかげ 【朝倉義景】
(1533-1573) 戦国大名。孝景(タカカゲ){(2)}の子。初名延景。織田信長としばしば交戦,姉川の戦いで大敗。のち信長に一乗谷を攻撃されて自殺し,朝倉氏は滅亡した。

あさぐつ

あさぐつ 【浅沓】
公卿(クギヨウ)・殿上人などが履いた浅い沓(クツ)。古くは革で,のちには桐(キリ)をくりぬいて作り,外側を黒漆で塗り,内側に絹布を張った。
⇔深沓
浅沓[図]

あさぐも

あさぐも [3][0] 【朝蜘蛛】
朝出てくる蜘蛛。俗に吉兆とされる。

あさぐもり

あさぐもり【朝曇】
a cloudy morning.〜は日和のもと Cloudy mornings turn to clear evenings.

あさぐもり

あさぐもり [0][3] 【朝曇(り)】
朝方,空が曇っていること。昼間,暑くなるという。[季]夏。

あさぐろい

あさぐろ・い [4] 【浅黒い】 (形)[文]ク あさぐろ・し
皮膚の色が日に焼けたようにうす黒い。「―・い顔」「―・い肌」

あさぐろい

あさぐろい【浅黒い】
dark;→英和
swarthy;→英和
sallow;→英和
tanned.

あさげ

あさげ [0] 【朝餉・朝食】
〔古くは「あさけ」〕
あさめし。朝食。
⇔夕餉(ユウゲ)

あさげ

あさげ【朝餉】
<take> breakfast.→英和

あさげいこ

あさげいこ [3] 【朝稽古】
朝早くする武術や芸事などの稽古。

あさごち

あさごち [0] 【朝東風】
春の朝に吹く風。

あさごはん

あさごはん [3] 【朝御飯】
朝の食事。朝飯(アサハン)・朝めしの丁寧な言い方。

あさごろも

あさごろも 【麻衣】
「あさぎぬ(麻衣)」に同じ。「白妙の―着て/万葉 199」

あささむ

あささむ [0] 【朝寒】
秋の明け方のうすら寒さ。また,明け方に寒さを感じる頃。[季]秋。《―や旅の宿立つ人の声/太祇》

あさざ

あさざ 【莕菜・荇菜】
リンドウ科の多年生水草。沼沢に自生する。葉は緑色の広楕円形で,地下茎から長い柄を出して水面に浮かぶ。夏,黄色の五弁花を水上に開く。若葉は食用。ハナジュンサイ。[季]夏。

あさざくら

あさざくら [3] 【朝桜】
朝露をおびて咲く清らかな桜。

あさざけ

あさざけ [0][2] 【朝酒】
朝から酒を飲むこと。また,その酒。

あさざわおの

あさざわおの アサザハヲノ 【浅沢小野】
大阪市住吉区の住吉神社付近にあった低湿地。カキツバタの名所。浅沢沼。((歌枕))「住吉(スミノエ)の―のかきつはた衣に摺り付け着む日知らずも/万葉 1361」

あさし

あさ・し 【浅し】 (形ク)
⇒あさい

あさしお

あさしお [0][2] 【朝潮】
朝,満ちてくる潮。
⇔夕潮

あさじ

あさじ [0][2] 【朝事・朝勤】
(1)真宗の寺で,早朝に行う勤行(ゴンギヨウ)。
(2)「朝事参り」の略。

あさじ

あさじ [0] 【浅茅】
丈の低いチガヤ。また,まばらに生えているチガヤ。

あさじあえ

あさじあえ [0] 【浅茅和え・朝地和え】
白い切り胡麻で,ゆでた青菜を和えた料理。まばらに生えたチガヤの風情をもじって付けられた名。小町和え。

あさじう

あさじう 【浅茅生】
浅茅の生えている所。「―に露おきそふる雲の上人/源氏(桐壺)」

あさじうの

あさじうの 【浅茅生の】 (枕詞)
浅茅が生えている野の意で,「野」「小野(オノ)」,また「己(オノ)」にかかる。「―小野の篠原偲ぶとも/古今(恋一)」

あさじうのやど

あさじうのやど 【浅茅生の宿】
浅茅の生えている荒れ果てた家。あさじがやど。「いかですむらむ―/源氏(桐壺)」

あさじがはら

あさじがはら 【浅茅が原】
(1)浅茅が生いしげり荒れた野原。あさじはら。
(2)地名(別項参照)。

あさじがはら

あさじがはら アサヂ― 【浅茅ヶ原】
奈良市奈良公園西部の春日神社一の鳥居あたりの丘陵。

あさじがやど

あさじがやど 【浅茅が宿】
「あさじうのやど」に同じ。「―に昔をしのぶこそ/徒然 137」

あさじはら

あさじはら 【浅茅原】
■一■ (名)
「あさじがはら」に同じ。
■二■ (枕詞)
音の類似から「つばら」にかかる。「―つばらつばらにもの思へば/万葉 333」

あさじまいり

あさじまいり [4] 【朝事参り】
真宗で,信徒が朝早く御堂(ミドウ)で行われる勤行に参ること。朝事。「―の折節に/太平記 3」

あさじめり

あさじめり [3] 【朝湿り】
朝,霧や露で物がしっとりとぬれていること。

あさじも

あさじも [0][2] 【朝霜】
〔「あさしも」とも〕
朝おりている霜。[季]冬。

あさじもの

あさじもの 【朝霜の】 (枕詞)
(1)消えやすいことから,「消(ケ)」にかかる。「―消なば消ぬべく思ひつつ/万葉 2458」
(2)「消(ケ)」と同音の「木(ケ)」を含む「御木(ミケ)」(地名)にかかる。「―御木のさ小橋(オバシ)/日本書紀(景行)」

あさすず

あさすず [0] 【朝涼】
夏,朝のうちの涼しいとき。[季]夏。「―はいつしか過ぎて日かげの熱くなるに/たけくらべ(一葉)」

あさすずみ

あさすずみ 【朝涼み】
「あさすず」に同じ。「まだ―の程にわたり給はむとて/源氏(若菜下)」

あさずおう

あさずおう [3] 【浅蘇芳】
染め色の名。薄い蘇芳色。うすすおう。

あさせ

あさせ【浅瀬】
a shoal;→英和
shallows.〜に乗り上げる run aground.

あさせ

あさせ [0] 【浅瀬】
流れの浅い所。川や海などの浅い所。

あさせ=に仇波(アダナミ)

――に仇波(アダナミ)
〔古今集(恋四)「そこひなき淵やは騒ぐ山川の浅き瀬にこそあだ波はたて」の歌から〕
思慮の浅い者は,つまらないことにも大騒ぎするたとえ。

あさたいし

あさたいし 【阿佐太子】
597年来朝した百済(クダラ)の王子。聖徳太子に会うと観音菩薩の化身であると合掌し,聖徳太子もまた阿佐太子が前世の弟子であると言った(聖徳太子伝暦)。

あさだ

あさだ [0]
カバノキ科の落葉高木。各地の山中に生える。葉は薄手の卵形で鋸歯(キヨシ)がある。材は硬く光沢があり,建具や器具にする。

あさだ

あさだ 【麻田】
姓氏の一。

あさだ

あさだ 【浅田】
姓氏の一。

あさだ

あさだ [0] 【浅田】
泥深くない田。泥の浅い田。
⇔深田

あさだいもく

あさだいもく [3] 【朝題目】
天台宗で,朝,法華懺法(センポウ)を行ずること。

あさだいもく=に夕念仏(ユウネンブツ)

――に夕念仏(ユウネンブツ)
朝に法華懺法を行い,夕べに阿弥陀経を誦すること。転じて,定見のないことのたとえ。

あさだごうりゅう

あさだごうりゅう 【麻田剛立】
(1734-1799) 江戸中期の天文学者・医者。豊後の人。本名,綾部妥彰。杵築藩の侍医であったが脱藩して大坂に移り,西洋天文学の知識を取り入れ独特の暦学をたてる。高橋至時(ヨシトキ)・間重富(ハザマシゲトミ)はその弟子。

あさだそうはく

あさだそうはく 【浅田宗伯】
(1814-1894) 漢方医。信濃の生まれ。号,栗園。名は惟常。江戸幕府の奥医師となり,明治になって東宮侍医となる。漢方存続運動に活躍。

あさだち

あさだち [0] 【朝立ち】 (名)スル
朝早く旅立つこと。

あさだつ

あさだ・つ 【朝立つ】 (動タ四)
早朝,旅に出る。「鳥じもの―・ちいまして/万葉 210」

あさちゃ

あさちゃ [2] 【朝茶】
(1)「朝会(アサカイ)」に同じ。
(2)朝飲む茶。朝食の前に飲む茶。あさぢゃ。

あさぢ

あさぢ 【浅茅】
⇒あさじ(浅茅)

あさぢえ

あさぢえ [0] 【浅知恵】
あさはかな考え。

あさぢえ

あさぢえ【浅知恵の】
shallow-witted.

あさって

あさって【明後日】
the day after tomorrow.

あさって

あさって [2] 【明後日】
あすの次の日。みょうごにち。

あさって=の方を向く

――の方を向・く
見当違いの方向を向く。

あさっぱら

あさっぱら [0] 【朝っ腹】
〔「あさはら(朝腹)」の転〕
朝の早い時刻。早朝。「―から何の用だ」

あさっぱら

あさっぱら【朝っぱらから】
(from) so early in the morning.→英和

あさつき

あさつき [2][0] 【浅葱・胡葱】
ユリ科の多年草。高さ約30センチメートル。葉は細い筒状。ネギ類に属し,各地の山野に自生するが,野菜として栽培され,葉や鱗茎を食用とする。せんぼんわけぎ。[季]春。

あさつきの

あさつきの 【朝月の】 (枕詞)
朝の月は日と向かいあっていることから,「日向(ヒムカ)」にかかる。「―日向黄楊櫛(ツゲグシ)古りぬれど/万葉 2500」

あさつゆ

あさつゆ [0][2] 【朝露】
朝早く草葉などにおりた露。
⇔夜露
[季]秋。

あさつゆ

あさつゆ【朝露】
morning dew.

あさつゆの

あさつゆの 【朝露の】 (枕詞)
(1)朝露の消えやすいことから「消(ケ)」にかかり,はかないことから「命」「あが身」にかかる。「―命は生けり/万葉 3040」「―我(ア)が身一つは君がまにまに/万葉 2691」
(2)「朝露をおく」ということから,同音の「置く」にかかる。「―置きてし行けば消(ケ)ぬべきものを/古今(離別)」

あさづきよ

あさづきよ 【朝月夜】
⇒あさづくよ(朝月夜)

あさづくひ

あさづくひ 【朝付く日】
朝の太陽。朝日。
⇔夕付く日
「―さすや岡べの草の葉に/拾玉集」

あさづくよ

あさづくよ 【朝月夜】
(1)明け方の空に残っている月。有明(アリアケ)の月。「我が寝たる衣の上ゆ―さやかに見れば/万葉 79」
(2)月が残っている明け方。「―明けまく惜しみ/万葉 1761」

あさづけ

あさづけ [0] 【浅漬(け)】
(1)野菜を短時日ぬかや薄塩で漬けること。また,その漬物。当座漬け。[季]冬。
(2)「べったら漬け」に同じ。

あさづな

あさづな [0] 【麻綱】
麻で作った綱。

あさづま

あさづま 【朝妻】
琵琶湖東岸,天野川河口にあった港。今の滋賀県坂田郡米原町朝妻筑摩。

あさづみ

あさづみ [0] 【朝摘み】
朝早く摘みとること。「―の苺(イチゴ)」

あさで

あさで [0] 【朝出】
(仕事のために)朝早く出かけること。早出(ハヤデ)。

あさで

あさで [0] 【浅手・浅傷】
浅い傷。軽いけが。うすで。
⇔深手

あさと

あさと 【朝戸】
朝起きてあける戸。「ほととぎす汝(ナレ)だに来鳴け―開かむ/万葉 1499」

あさと

あさと 【朝と】
〔「と」は時・程の意〕
朝方。朝のころ。
⇔夕と
「―にはい倚り立たし夕とにはい倚り立たす/古事記(下)」

あさとあけ

あさとあけ 【朝戸開け】
朝,戸をあけた時。「―衣手寒くうち見れば/通宗女子達歌合」

あさとで

あさとで 【朝戸出】
朝,戸をあけて戸外へ出ること。「―のかなしき我(ア)が子/万葉 4408」

あさとりの

あさとりの 【朝鳥の】 (枕詞)
鳥が早朝ねぐらから飛び立ち,鳴き交わし,行き交うことから「朝立ち」「音(ネ)泣く」「通う」にかかる。「―朝立ちしつつ/万葉 1785」「―音(ネ)のみ泣きつつ/万葉 481」「―通はす君が/万葉 196」

あさどやゆんた

あさどやゆんた 【安里屋ゆんた】
沖縄県八重山地方の民謡で仕事唄。共同作業の折に男女掛け合いで唄う。宮良長包と星迷馬が改作したものが,第二次大戦中流行。

あさな

あさな 【朝菜】
朝食のおかず。「この川に―洗ふ児/万葉 3440」

あさなあさな

あさなあさな [4] 【朝な朝な】 (副)
朝ごとに。毎朝。あさなさな。
⇔夜な夜な

あさなぎ

あさなぎ [0] 【朝凪】
海岸で朝一時,風がやむこと。陸風から海風に変わる時に起きる現象。[季]夏。
⇔夕凪

あさなぎ

あさなぎ【朝凪】
the morning calm[quiet].

あさなけに

あさなけに 【朝な日に】 (副)
「あさにけに」に同じ。「―みべききみとしたのまねば/古今(離別)」

あさなさな

あさなさな 【朝な朝な】 (副)
「あさなあさな」の転。「うら恋し我が背の君はなでしこが花にもがもな―見む/万葉 4010」

あさなゆうな

あさなゆうな [4][1] 【朝な夕な】 (副)
朝に夕に。いつも。

あさなわ

あさなわ [0] 【麻縄】
麻糸を撚(ヨ)って作った縄。

あさなわ

あさなわ【麻縄】
a hemp rope.

あさにけに

あさにけに 【朝に日に】 (副)
朝も昼も。いつも。あさなけに。「―常に見れどもめづらし我(ア)が君/万葉 377」

あさにじ

あさにじ [2] 【朝虹】
朝に出る虹。大雨の前兆といわれる。[季]夏。

あさぬの

あさぬの [0] 【麻布】
麻糸で織った布。

あさぬま

あさぬま 【浅沼】
姓氏の一。

あさぬまいねじろう

あさぬまいねじろう 【浅沼稲次郎】
(1898-1960) 社会運動家・政治家。東京都三宅島出身。早大卒。農民労働党・日本労農党などに参加。のち,衆議院議員。日本社会党の結成に加わり書記長・委員長を務め,安保改定反対闘争を指導。演説中に右翼少年に刺殺された。

あさね

あさね [2][0] 【朝寝】 (名)スル
朝遅くまで寝ていること。あさい。[季]春。

あさね

あさね【朝寝する】
rise[get up]late;oversleep oneself.朝寝坊 a late riser.

あさねぼう

あさねぼう [3] 【朝寝坊】 (名)スル
朝,起きるのが遅い人。また,朝寝をすること。「宵っ張りの―」

あさねぼうむらく

あさねぼうむらく アサネバウ― 【朝寝坊夢羅久】
(初代)(1777-1831) 江戸末期の落語家。江戸の人。俗称,里見晋兵衛。三笑亭可楽の門人。浄瑠璃太夫の体験を生かし,人情噺(バナシ)の祖とされる。

あさの

あさの 【浅野】
姓氏の一。

あさのがわ

あさのがわ 【浅野川】
石川県中部を北西に流れ,金沢市市街地を通り河北潟に注ぐ川。犀川とほぼ並行して流れる。金沢名産のゴリを産する。

あさのそういちろう

あさのそういちろう 【浅野総一郎】
(1848-1930) 実業家。越中の人。渋沢栄一の援助によって官営深川セメント工場の払い下げを受け,浅野セメント会社を設立。他の分野にも進出して,浅野財閥を築いた。

あさのたくみのかみ

あさのたくみのかみ 【浅野内匠頭】
⇒浅野長矩(アサノナガノリ)

あさのながこと

あさのながこと 【浅野長勲】
(1842-1937) 広島藩最後の藩主。倒幕運動・大政奉還運動に参加。1869年(明治2)藩主。元老院議官・イタリア公使などを務めた。

あさのながのり

あさのながのり 【浅野長矩】
(1667-1701) 江戸前期の大名。播磨(ハリマ)国赤穂(アコウ)藩主。内匠頭(タクミノカミ)。1701年(元禄14)3月14日勅使接待役となったが,殿中で典礼指南の吉良義央(キラヨシナカ)に切りつけ,即日,切腹・除封の処分を受けた。
→赤穂浪士

あさのながまさ

あさのながまさ 【浅野長政】
(1547-1611) 安土桃山時代の武将。尾張の人。織田信長・豊臣秀吉に仕える。文禄の役に軍監として朝鮮に渡る。五奉行の一人。関ヶ原の戦いでは徳川方についた。

あさのは

あさのは [0][3] 【麻の葉】
(1)菱形を六角形に組み合わせたものを一単位とする連続模様。
(2)家紋の一。{(1)}の一単位。
麻の葉(1)[図]

あさのはかえで

あさのはかえで [5] 【麻の葉楓】
カエデ科の落葉高木。福島県以西の山地に自生。高さ10メートルに達する。葉は五〜七の切れ込みがあり,麻の葉に似る。春,淡黄色の小花を総状に開く。ミヤマモミジ。

あさのみ

あさのみ [0] 【麻の実】
麻の種子。円く黒い実で,芳香をもち,七味唐辛子(トウガラシ)に入れる。また,鳥の餌(エサ)にも用いる。
→麻子仁(マシニン)

あさのよしなが

あさのよしなが 【浅野幸長】
(1576-1613) 江戸初期の大名。長政の子。幼少より豊臣秀吉に近侍。文禄・慶長の役に従軍。秀吉の没後,徳川家康にくみして紀伊和歌山に封ぜられた。

あさはか

あさはか【浅墓な】
superficial <idea> ;→英和
shallow(-brained);→英和
thoughtless;→英和
imprudent;→英和
silly.→英和

あさはか

あさはか [2] 【浅はか】 (形動)[文]ナリ
(1)思慮の足りないさま。浅薄なさま。「―な考え」「爾(ソ)んな―な惚れ方なら/社会百面相(魯庵)」
(2)奥まっていないさま。浅いさま。「端近に―なれど/枕草子 97」
(3)風情・趣などに深みのないさま。「今の―なる(絵)も/源氏(絵合)」
(4)とるに足りないさま。「―なる事にかかづらひてだに公のかしこまりなる人の/源氏(須磨)」
[派生] ――さ(名)

あさはなだ

あさはなだ [3] 【浅縹】
染め色の名。薄い縹色(ハナダイロ)。薄花色。うすはなだ。

あさはなだのほう

あさはなだのほう 【浅縹の袍】
薄い縹色の袍。初位の人が着る。

あさはふる

あさはふ・る 【朝羽振る】 (動ラ四)
朝,鳥がはばたく。風や波の立つ形容にいう。
⇔夕羽振る
「―・る波の音騒き/万葉 1062」

あさはら

あさはら 【朝腹】
(1)朝食前のすきっ腹。「朝比奈も―に,大力の母あぐみ果て/浄瑠璃・会稽山」
(2)早朝。朝っぱら。「―から碁のうちたさうなつらな/咄本・露が咄」
(3)きわめて容易に成し遂げられること。朝飯前。「そんな事は―,―/浄瑠璃・鬼一法眼」

あさはら=の丸薬(ガンヤク)

――の丸薬(ガンヤク)
腹の足しにならないこと。また,きわめてたやすいことのたとえ。朝飯前。「さあまだ敵の五百や三百は―/浄瑠璃・文武五人男」

あさはん

あさはん [0] 【朝飯】
朝の食事。朝めし。

あさば

あさば [0] 【浅場】
(1)川の岸辺や瀬の浅くなっている場所。あさっぱ。
(2)カレイ目の海魚。全長約35センチメートル。体は扁平で,右側に両眼があり,こげ茶色で前半部に黄色の小斑点が多い。無眼側は白色。食用。北日本以北と朝鮮半島東岸に分布。コウリモチガレイ。アサバガレイ。

あさば

あさば 【浅羽】
静岡県西部,磐田(イワタ)郡の町。太田川下流左岸に位置。園芸が盛ん。

あさばしょう

あさばしょう 【阿娑縛抄】
鎌倉時代の仏書。極楽房承澄(シヨウチヨウ)の撰。二二八巻。1275年完成。台密の教学と作法を集大成したもの。灌頂(カンジヨウ)道場・仏具類・尊像・曼荼羅(マンダラ)などの図が多数含まれ,図像集として名高い。

あさばん

あさばん【朝晩】
morning(s) and evening(s).

あさばん

あさばん [1] 【朝晩】
朝と晩。朝夕。また,一日中。いつも。

あさひ

あさひ【朝日】
the morning[rising]sun.

あさひ

あさひ [1] 【朝日・旭】
(1)朝のぼる太陽。また,その光。
⇔夕日
(2)リンゴの一品種。中ぐらいの大きさで,果肉は白く,香気が強い。早く出まわる。
(3)朝日新聞のこと。

あさひ

あさひ 【朝日】
(1)北海道中央部,上川支庁上川郡の町。林業が主。御料地開放後,入植がすすんだ。
(2)山形県中央部,西村山郡の町。最上川河畔にあり,磐梯朝日国立公園に属す。朝日温泉がある。
(3)富山県北東端,下新川郡の町。新潟県と接し,北陸街道の旧宿場町。
(4)福井県中部,丹生(ニユウ)郡の町。
(5)三重県北部,三重郡の町。四日市と桑名の間に位置。

あさひ

あさひ 【旭】
千葉県北東部,九十九里浜北端の市。水産・農産物の交易市場として発達。米・サツマイモを生産。

あさひかげ

あさひかげ [3] 【朝日影】
朝日の光。「―にほへる山に/万葉 495」

あさひかまぼこ

あさひかまぼこ [4] 【朝日蒲鉾】
上面を紅で色をつけたかまぼこ。

あさひかわ

あさひかわ アサヒカハ 【旭川】
北海道中部の市。上川支庁所在地。鉄道交通の要地で,道央の中心地として発達。市街は典型的な直交街路。パルプ・製材・酒造業などが盛ん。

あさひかわいかだいがく

あさひかわいかだいがく アサヒカハイクワ― 【旭川医科大学】
国立大学の一。1973年(昭和48)設立。本部は旭川市。

あさひかわだいがく

あさひかわだいがく アサヒカハ― 【旭川大学】
私立大学の一。1968年(昭和43)北日本学院大学として設立。70年現名に改称。本部は旭川市。

あさひがに

あさひがに [3] 【旭蟹】
海産のカニ。甲長10センチメートルぐらい。甲は橙赤色で,甲面に小さいとげが多数ある。腹部を折り曲げることができない。後退しながら砂にもぐる。食用にする地方もある。相模湾以南に分布。ベニガニ。猩猩(シヨウジヨウ)蟹。

あさひがわ

あさひがわ 【旭川】
岡山県中部を流れる川。蒜山(ヒルゼン)に発し,岡山市で児島湾に注ぐ。中流に勝山盆地,下流に岡山平野を形成。長さ142キロメートル。

あさひぐし

あさひぐし 【朝日櫛】
鹿の角を蘇芳(スオウ)で赤く染めて作った櫛。元禄(1688-1704)頃に流行した。

あさひこ

あさひこ 【朝日子】
〔「こ」は親しみを表す語〕
朝日。「―がさすや岡辺の玉笹の上に/神楽歌」

あさひこしんのう

あさひこしんのう 【朝彦親王】
(1824-1891) 久邇宮(クニノミヤ)第一代。伏見宮邦家親王の第四王子。青蓮院宮・中川宮・賀陽宮(カヤノミヤ)などとも称した。法号は尊融法親王。安政の大獄で蟄居(チツキヨ),のち公武合体派として活躍。維新後,伊勢神宮祭主となって神儀の復興につとめた。

あさひさんち

あさひさんち 【朝日山地】
山形県と新潟県の県境一帯を占める山地。日本有数の豪雪地帯で,雪食地形を多く残す。主峰,朝日岳(海抜1870メートル)。

あさひしょうぐん

あさひしょうぐん 【朝日将軍】
源(木曾)義仲(ミナモトノヨシナカ)の異名。

あさひしんぶん

あさひしんぶん 【朝日新聞】
日刊新聞の一。1879年(明治12),大阪で創刊。88年,星亨(ホシトオル)の「めざまし新聞」を買収して「東京朝日新聞」を創刊,大阪発行のものを「大阪朝日新聞」と改称。1940年(昭和15)「朝日新聞」に統合。

あさひそしょう

あさひそしょう 【朝日訴訟】
1957年(昭和32)朝日茂(1913-1964)が,生活保護の基準が憲法の定める生存権保障に違反するとして提訴した訴訟。社会保障訴訟の先駆。

あさひだいがく

あさひだいがく 【朝日大学】
私立大学の一。1971年(昭和46)岐阜歯科大学として設立。85年現名に改称。本部は岐阜県穂積町。

あさひだけ

あさひだけ 【旭岳】
北海道中央部,大雪山連峰の主峰。安山岩質の成層火山。北海道の最高峰。海抜2290メートル。

あさひな

あさひな 【朝比奈・朝夷】
〔「あさいな」とも〕
(1)姓氏の一。
(2)狂言の一。閻魔(エンマ)大王が朝比奈三郎義秀を地獄へ責め落とそうとするが,逆に引き回される。朝比奈は和田合戦の物語をし,閻魔に極楽への道案内をさせる。

あさひなしまめぐり

あさひなしまめぐり 【朝比奈島巡り】
朝比奈三郎義秀が,一つ目国や小人国などを次々に巡るという伝説。

あさひなしまめぐりのき

あさひなしまめぐりのき 【朝夷巡島記】
読本。六編三〇巻。曲亭(滝沢)馬琴作。歌川豊広画。1815〜27年刊。鞆絵(巴)御前の子,朝比奈義秀を主人公とした歴史小説。中絶後,七・八編が松亭金水によって補作された。あさいなじゅんとうき。朝夷巡島記全伝。

あさひなちせん

あさひなちせん 【朝比奈知泉】
(1862-1939) 新聞記者。常陸(ヒタチ)の生まれ。号は碌堂。「東京日日新聞」の主筆として,条約改正・三国干渉問題について政府擁護の弁論を展開。

あさひなやすひこ

あさひなやすひこ 【朝比奈泰彦】
(1881-1975) 化学者。東京生まれ。東大教授。天然物有機化学の日本における先駆的な研究者で多くの化学者を養成した。

あさひなよしひで

あさひなよしひで 【朝比奈義秀】
(1176-?) 鎌倉時代の武将。和田義盛の三男。母は巴御前といわれ,豪力無双と伝えられる。1213年,和田合戦で奮戦したが敗れ,安房に走り,以後不明。その武勇は能狂言・浄瑠璃などに戯曲化された。

あさひの

あさひの 【朝日の】 (枕詞)
朝日の輝くさまから,「笑み栄え」にかかる。「―笑み栄え来て/古事記(上)」

あさひのみや

あさひのみや 【朝日の宮】
伊勢神宮の内宮。皇大神宮。

あさひひょうもん

あさひひょうもん [4] 【旭豹紋】
タテハチョウ科のチョウ。開張40ミリメートル内外で,橙褐色に黒い豹紋がある。幼虫はキバナシャクナゲを食草とし,成虫は七,八月頃現れる。ユーラシア・北アメリカの寒帯に分布し,日本では北海道大雪山群の高山帯に特産。

あさひも

あさひも【麻紐】
a hemp cord.

あさひやき

あさひやき [0] 【朝日焼】
京都,宇治で産する陶器。慶長(1596-1615)の創始という。茶陶が主で,御本(ゴホン)風の茶碗が多い。遠州七窯(ナナガマ)の一。一旦途絶し,幕末に再興された。

あさひやま

あさひやま 【朝日山】
京都府宇治市にある山。興聖寺の裏山。朝日の嶽(タケ)。((歌枕))「麓をば宇治の川霧立ちこめて雲井にみゆる―哉/新古今(秋下)」

あさびえ

あさびえ [0] 【朝冷え】
秋が深まって感じる朝の冷気。

あさびより

あさびより [3] 【朝日和】
朝方のよい天気。

あさぶ

あさ・ぶ 【浅ぶ】 (動バ四)
あなどる。軽んずる。あさむ。「罰あるべきなど―・びあへる/経信母集」

あさぶさ

あさぶさ 【朝普茶】
朝食前に食べる菓子。また,子供が朝目をさました時に与える菓子。おめざ。

あさぶろ

あさぶろ [0] 【朝風呂】
朝,風呂に入ること。朝湯。

あさぶろ=丹前(タンゼン)長火鉢(ナガヒバチ)

――丹前(タンゼン)長火鉢(ナガヒバチ)
(朝風呂に入り,丹前を着て長火鉢の前にすわるような)気楽な生活。遊び人の生活。

あさぼし

あさぼし [2] 【朝星】
早朝の空に消え残っている星。「朝は―夜は夜星(=朝早クカラ夜遅クマデ働クサマ)」

あさぼらけ

あさぼらけ [0][3] 【朝ぼらけ】
明け方,あたりがほのぼのと明るくなりかける頃。あけぼの。

あさま

あさま 【浅ま】 (形動ナリ)
(1)奥深くないさま。また,深くないさま。「今の皇居は余りに―なる処にて候へば/太平記 34」
(2)あらわなさま。むきだしなさま。「忍ぶ姿も顕れて,―になりぬ/謡曲・玉井」
(3)浅はかなさま。浅薄。「―ニ言ヒナス/日葡」
(4)粗末なさま。粗略。「是程に―なる平城に,主上・上皇を籠めまゐらせて/太平記 9」

あさま

あさま 【朝熊】
三重県伊勢市の地名。

あさまいり

あさまいり [3] 【朝参り】
社寺に朝早くお参りすること。

あさまおんせん

あさまおんせん 【浅間温泉】
長野県松本市北東の温泉。単純泉。美ヶ原や飛騨山脈の眺望にすぐれる。

あさまき

あさまき [0] 【浅播き】
播種に際し覆土を薄くするやり方。細粒種子や光発芽種子に適用される。
→深播き

あさまこうげん

あさまこうげん 【浅間高原】
浅間山の南麓・北麓にまたがる高原。溶岩流によって形成された。上信越高原国立公園に属し,スキー場・別荘地・牧場などが点在する。

あさまさんそうじけん

あさまさんそうじけん 【浅間山荘事件】
1972年(昭和47)2月,五名の連合赤軍メンバーが長野県軽井沢町の保養所「浅間山荘」に,管理人夫人を人質に立てこもり,出動した警官隊と銃撃戦を展開,逮捕された事件。

あさましい

あさましい【浅ましい】
miserable <death> ;→英和
wretched <life> ;→英和
mean(卑劣な);→英和
shameful(情ない).→英和

あさましい

あさまし・い [4] 【浅ましい】 (形)[文]シク あさま・し
〔驚きあきれる意の動詞「あさむ」の形容詞形〕
□一□人間らしくないありさまで情けない。
(1)(心・性質などが)いやしくて嘆かわしい。さもしい。「人のものを盗むとは―・い根性だ」
(2)(姿・外形などが)みじめで見るにたえない。見苦しい。「落ちぶれて―・い姿となる」「―・く瘁(ヤツ)れたる面(オモテ)を矚(マモ)りて/金色夜叉(紅葉)」
□二□
(1)事の意外に驚きあっけにとられるさまを表す。思いがけないことだ。驚くばかりだ。あきれかえるばかりだ。「かく―・しき空ごとにてありければ/竹取」「あげおとりやと疑はしく思されつるを,―・しううつくしげさ添ひ給へり/源氏(桐壺)」
(2)(「あさましくなる」の形で)死ぬ。「院の御悩み重くならせ給ひて,八月六日いと―・しうならせ給ひぬ/増鏡(藤衣)」
(3)(連用形を副詞的に用いて)はなはだしく。ひどく。「むく犬の―・しく老いさらぼひて/徒然 152」
〔□二□(1)が原義で,本来はよい場合にも悪い場合にも用いたが,次第に悪い意で用いることが多くなった。中世以降見える「浅猿」という当て字は,この語が現代語と同様の,否定的な感情を表す用法に変化していたことを示している〕
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)

あさまじんじゃ

あさまじんじゃ 【浅間神社】
⇒せんげんじんじゃ(浅間神社)

あさまだき

あさまだき [3] 【朝まだき】
〔「まだき」は未(イマ)だ,の意〕
夜の明けきらないころ。朝早く。「―,東の空漸(ヨウヤ)く白みし頃/源おぢ(独歩)」

あさまつげ

あさまつげ [3] 【朝熊黄楊】
(朝熊山のものが有名なところから)ツゲの異名。

あさままるじけん

あさままるじけん 【浅間丸事件】
1940年(昭和15)千葉県野島崎沖でイギリス軍艦が浅間丸を臨検し,敵国ドイツの船客を連れ去った事件。

あさまもの

あさまもの 【浅間物】
1698年初演の「傾城浅間嶽(ケイセイアサマガタケ)」を原拠とする歌舞伎・浄瑠璃・舞踊の一群。巴之丞が傾城の奥州ととりかわした起請文を焼くと,その煙の中から奥州の姿が現れるという趣向をもつ。

あさまやま

あさまやま 【浅間山】
長野県と群馬県の境にある三重式活火山。海抜2568メートル。数百年ごとに大噴火を繰り返す。浅間の嶽(タケ)。浅間の山。((歌枕))「雲はれぬ浅間の山のあさましや人の心をみてこそやまめ/古今(雑体)」

あさまやま

あさまやま 【朝熊山】
伊勢市の東,鳥羽市との境近くにある山。海抜555メートル。山頂には金剛証寺がある。朝熊ヶ岳(アサマガタケ)。あさくまやま。

あさまやまふんか

あさまやまふんか 【浅間山噴火】
1783年(天明3)7月の浅間山の大噴火。北関東全域に火山灰が降り,火砕流によって多くの集落が破壊・埋没,死者千人以上。この噴火で鬼押し出しの奇観が生じ,また火山灰による日射量の減少は天明の冷害(天明の飢饉)の一因を成したといわれる。

あさみ

あさみ 【浅見】
姓氏の一。

あさみ

あさみ [0] 【浅み】
(1)浅いところ。あさせ。
⇔深み
(2)歌舞伎のかつらの一。僧侶の役に用いる。

あさみけいさい

あさみけいさい 【浅見絅斎】
(1652-1711) 江戸中期の儒者。近江の人。名は安正。山崎闇斎に学び,崎門(キモン)三傑の一人。師の垂加神道をとらず,敬義内外説に異を唱えて破門された。その著「靖献遺言(セイケンイゲン)」は近世尊王論に多大の影響を与えた。

あさみどり

あさみどり【浅緑】
light green.

あさみどり

あさみどり [3] 【浅緑】
薄いみどり色。

あさみや

あさみや 【朝宮】
(1)朝の御殿。夕宮と対をなし,一日中住みなれた宮をいう。「―を忘れたまふや,夕宮を背(ソム)きたまふや/万葉 196」
(2)朝の宮仕え。「神奈備山に―に仕へまつりて/万葉 3230」

あさみゆ

あさみゆ [3] 【麻実油】
アサの種子から得られる乾性油。性質は亜麻仁(アマニ)油に似ているが,乾燥性はやや低い。塗料の原料に用いる。大麻油。

あさむ

あさ・む 【浅む】 (動マ四)
〔中世以降「あざむ」とも〕
(1)軽蔑する。軽んずる。「学生は―・むが如く笑へり/金色夜叉(紅葉)」
(2)驚きあきれる。「めづらかなるわざかなと,―・み驚き給ひつれど/寝覚 1」

あさむ

あさ・む 【諫む】 (動マ下二)
いさめる。忠告する。「便(タヤス)く―・むること得まじ/日本書紀(垂仁訓)」

あさむこいり

あさむこいり [3] 【朝婿入り】
初婿入りの一種。婚礼当日の午前中または昼間に,嫁の家で行われる婿と嫁の親との親子契りの儀礼。

あさむしおんせん

あさむしおんせん 【浅虫温泉】
青森市北東部の海浜にある温泉。弱硫酸塩泉・単純泉。

あさむらさき

あさむらさき [4] 【浅紫】
薄い紫色。

あさむらさきのほう

あさむらさきのほう 【浅紫の袍】
薄い紫色の袍。二位・三位の者が着た。

あさめ

あさめ [0] 【浅め】 (名・形動)
浅いと感じられる・こと(さま)。「―に守る」

あさめし

あさめし [0] 【朝飯】
朝の食事。あさはん。朝食。あさげ。

あさめし

あさめし【朝飯】
<take> breakfast.→英和
朝飯前だ be an easy task.

あさめしまえ

あさめしまえ [5] 【朝飯前】
(1)朝飯を食べる前。
(2)〔朝飯を食べる前の一仕事で仕上げられることから〕
きわめて簡単なこと。非常に容易なこと。

あさも

あさも [0] 【麻裳】
麻で作った裳。

あさもや

あさもや [0] 【朝靄】
朝,たちこめるもや。
⇔夕靄
「―にけむる」

あさもよい

あさもよい 【朝催ひ】
朝食の支度。また,朝食の時刻。「朝食(アサケ)の煙の―/宴曲集」

あさもよし

あさもよし 【麻裳よし】 (枕詞)
〔「よ」「し」は間投助詞〕
紀伊国がよい麻裳を産したことから,「紀」「城上(キノヘ)」にかかる。「―紀人(キヒト)ともしも/万葉 55」

あさやけ

あさやけ【朝焼け】
the morning glow;a red sunrise.

あさやけ

あさやけ [0] 【朝焼け】
日の出の時,東の空が一面に赤くそまること。俗に,雨の前兆とされる。[季]夏。
⇔夕焼け

あさやけ=は雨、夕焼けは晴れ

――は雨、夕焼けは晴れ
朝焼けの時はその日は雨が降り,夕焼けの時は翌日は晴れる,という俗諺(ゾクゲン)。

あさやまいちでんりゅう

あさやまいちでんりゅう 【浅山一伝流】
剣・柔・槍・鎌などの術を総合した武術の流派。丸目主水に発するといわれ,江戸初期浅山一伝斎が大成した。

あさやまにちじょう

あさやまにちじょう 【朝山日乗】
⇒日乗朝山(ニチジヨウチヨウザン)

あさゆ

あさゆ【朝湯】
a morning bath.

あさゆ

あさゆ [2] 【朝湯】
朝,風呂に入ること。朝風呂。

あさゆう

あさゆう【朝夕】
⇒朝晩.

あさゆう

あさゆう [1] 【朝夕】
(1)朝と晩。
(2)(副詞的に用いて)いつも。常に。「―なれ親しむ」
(3)〔朝夕の炊事の煙,つまりその日の暮らしの意から〕
生計。暮らし。「―を送りかねゐけるが/咄本・露が咄」

あさらか

あさらか 【浅らか】 (形動ナリ)
淡々としたさま。あっさり。「紅の薄染め衣―に/万葉 2966」

あさり

あさり 【浅利】
姓氏の一。

あさり

あさり 【浅り】
水の浅い所。「山川の―にならで/著聞 1」

あさり

あさり [0][3] 【漁り】
(1)探し回ること。多く,他の語と複合して用いられる。「骨董(コツトウ)品―」
(2)魚介類をとること。「朝(アシタ)には海辺に―し/万葉 954」

あさり

あさり [0] 【浅蜊】
海産の二枚貝。殻長4センチメートル内外。長楕円形で,殻表には細い布目状のすじがあり,色・模様はさまざま。淡水の混じる浅海の砂泥地にすむ。食用。北海道以南に広く分布。[季]春。

あさり

あさり [0] 【歯振】
鋸(ノコギリ)の身と切り口との摩擦抵抗を減らすため,鋸の歯を交互に左右に振り分けること。目振り。振歯(フリバ)。「―出し」

あさり

あさり【浅蜊】
a short-necked clam.

あさりば

あさりば [0] 【求食場】
連歌・俳諧で,両吟の時,付句の順序を交代する場のこと。自句に自句をつけて,長句・短句を交代する。

あさりまたしちろう

あさりまたしちろう 【浅利又七郎】
(1778-1853) 幕末の剣客。水戸街道松戸の人。小野一刀流を学び,突きの名手。

あさる

あさ・る [0][2] 【漁る】 (動ラ五[四])
(1)(鳥や獣が)えさや獲物を探し求める。「えさを―・る烏」「野良犬がごみ箱を―・る」
(2)(人が)魚介類を探してとる。「磯を―・つてゐる此人/忘れえぬ人々(独歩)」
(3)自分のほしいものを求めてあちこち探しまわる。「資料を―・る」「古本屋を―・る」「鮪(シビ)の若子を―・り出(ズ)な猪の子/日本書紀(武烈)」
(4)動詞の連用形に付いて,その動作をあちこちでする,してまわるの意を表す。「買い―・る」「読み―・る」

あさる

あさる【漁る】
(1)[捜す]look[search,hunt] <for> ;→英和
gather <news> ;→英和
prowl about <for food> ;run <after women> .→英和
(2)[魚をとる]fish.→英和

あされん

あされん [0] 【朝練】
学校の部活動などで,早朝の練習。

あさんかちっそ

あさんかちっそ アサンクワ― [5] 【亜酸化窒素】
一酸化二窒素。あまい芳香のある無色の気体。化学式 N�O 硝酸アンモニウムの熱分解によって生じる。少量吸入すると顔の筋肉が軽く痙攣(ケイレン)して笑っているようになるので笑気ともいう。吸入式の全身麻酔剤として用いる。

あさんかどう

あさんかどう アサンクワ― [4] 【亜酸化銅】
酸化第一銅のこと。

あざ

あざ【痣】
a birthmark;→英和
a bruise(打傷).→英和

あざ

あざ [2] 【痣・黶】
(1)皮膚および皮下組織に色素細胞が異常に増殖したり,充血などによって皮膚が赤色や紫色などに変色した部分。
→母斑(ボハン)
(2)あざ・ほくろ・こぶなどの総称。

あざ

あざ [1] 【字】
〔「あざな」の下略か〕
町や村の中の一区画の名。大字と小字とがある。普通は小字を単に字という。

あざ

あざ【字】
a section (of a village).→英和

あざあざ

あざあざ 【鮮鮮】 (副)
あざやかなさま。はっきりとしたさま。「水のいろはなやかに,―として/紫式部日記」

あざあざし

あざあざ・し 【鮮鮮し】 (形シク)
はっきりとしている。あざやかだ。「―・しくは申さねども,あらあら一義を顕はすべし/謡曲・賀茂」

あざう

あざ・う アザフ 【糾ふ・叉ふ】 (動ハ下二)
組み合わせる。より合わせる。交差させる。あざなう。「筆を抛(ナゲウツ)て手を―・へ/太平記 4」

あざきりず

あざきりず [4] 【字限図】
明治初年に全国的に作製された地籍図。

あざけり

あざけり【嘲り】
a sneer;→英和
ridicule;→英和
scorn.→英和

あざけり

あざけり [0][4][3] 【嘲り】
あざけること。「人の―を買う」

あざける

あざける【嘲る】
ridicule;→英和
sneer[scoff] <at> ;→英和
scorn.→英和

あざける

あざけ・る [3] 【嘲る】 (動ラ五[四])
(1)人を軽蔑して悪く言ったり笑ったりする。「陰で―・る」「人の無知を―・る」
(2)大きな声を出して言う。また,詩歌を吟ずる。「一人の侍女忽(タチマチ)に狂ひて哭(ナ)き―・る/今昔 20」

あざとい

あざと・い [3] (形)[文]ク あざと・し
(1)抜け目がなく貪欲である。あくらつだ。「―・い商法」
(2)小りこうだ。思慮が浅い。「愚人ばらが―・き方便(テダテ)に討たれさせ給ひしは/浄瑠璃・神霊矢口渡」
[派生] ――さ(名)

あざな

あざな [0] 【字】
(1)中国で,男子が成人後,実名のほかにつけた名。実名を知られることを忌(イ)む風習により生じ,字がつくと実名は諱(イミナ)といってあまり使わなかった。日本でも漢学者などが用いた。
→名(ナ)
(2)他人が呼びならわした本名以外の名。あだな。
(3)町や村の中の一区画。あざ。

あざなう

あざな・う アザナフ [3] 【糾う】 (動ワ五[ハ四])
撚(ヨ)り合わせる。縄などをなう。「禍福は―・える縄のごとし」

あざぶ

あざぶ 【麻布】
東京都港区中西部の地名。旧区名。江戸時代,大名・武家屋敷地。諸外国の公館が多い。

あざぶ=で気が知れぬ

――で気が知れぬ
江戸の麻布に六本木という地名があるが,それに相当する木がないので,「木」に「気」をかけて「気が知れぬ」と洒落(シヤレ)ていったもの。一説に,「黄が知れぬ」からとも。

あざぶたで

あざぶたで [3] 【麻布蓼】
ヤナギタデの栽培品種。全体に小振りで,葉は細い。若葉を刺身のつまにする。

あざぶだいがく

あざぶだいがく 【麻布大学】
私立大学の一。東京麻布に設立された東京獣医講習所を源とし,1950年(昭和25)麻布獣医科大学となる。80年現名に改称。本部は相模原市。

あざみ

あざみ [0] 【薊】
キク科アザミ属の植物の総称。一般に多年草で,大形のものが多い。葉は羽状に裂け,縁にとげがある。花は多数の管状花からなる頭花で,春から秋に咲き,淡紅色・紅紫色まれに白色。ノアザミ・フジアザミ・モリアザミ・オニアザミなど種類が多い。[季]春。

あざみ

あざみ【薊】
a thistle.→英和

あざみうま

あざみうま [3] 【薊馬】
総翅目に属する微小な昆虫の総称。多く植物の花・葉・樹皮下などにすみ,シマアザミウマ・ネギアザミウマなど栽培植物の害虫となる。スリップス。

あざむく

あざむ・く [3] 【欺く】 (動カ五[四])
〔「浅向く」の転か〕
(1)相手を信頼させておいてだます。「人を―・く」「人目を―・く」
(2)(「…をあざむく」の形で)…とまちがえさせる。「花を―・く美人」「昼を―・くばかりの明るさ」
(3)あたりかまわず口にする。「月にあざけり,風に―・くことたえず/後拾遺(序)」
(4)相手を恐れず,接する。「大敵を見ては―・き,小敵を見ては侮らざる/太平記 16」
(5)ないがしろにする。いいかげんに扱う。「是を見ん人拙き語を―・かずして法義を悟り/沙石(序)」
[可能] あざむける
[慣用] 昼を―・雪を―

あざむく

あざむく【欺く】
cheat;→英和
deceive;→英和
impose upon;take in.欺いて物を盗む cheat <a person> (out) of his thing.

あざやか

あざやか【鮮かな(に)】
bright(ly);→英和
clear(ly);→英和
splendid(ly);→英和
neat(ly);→英和
vivid(ly).→英和
〜な印象 a vivid impression.〜な手際 splendid skill.

あざやか

あざやか [2] 【鮮やか】 (形動)[文]ナリ
(1)色や形がはっきりとしていて,美しいさま。鮮明。「―な画像」「―な色彩」「青い空に―な虹の橋がかかる」
(2)動作や技術が巧みで,胸がすっとするほど手際よいさま。「―なお手並み」「―な腕前を披露する」
(3)(容姿などが)くっきりとしていて美しいさま。「いづれとなくをかしきかたちどもなれど,なほ人にすぐれて―に清らなるものから/源氏(藤裏葉)」
(4)(言動などが)きっぱりしているさま。はきはきしているさま。「―ならず物恨みがちなる御気色/源氏(総角)」
[派生] ――さ(名)

あざやぐ

あざや・ぐ 【鮮やぐ】
■一■ (動ガ四)
(1)色などが際立って見える。鮮やかに見える。「侍従も怪しき褶(シビラ)着たりしを,―・ぎたれば/源氏(浮舟)」
(2)性質がはっきりしすぎて,情味に欠ける。穏やかでない。「少し雄々しく―・ぎたる御心には,しづめがたし/源氏(乙女)」
■二■ (動ガ下二)
目立たせる。「宮達の御衣ばかりをぞ―・げさせ給て/栄花(ゆふしで)」

あざらか

あざらか 【鮮らか】 (形動ナリ)
肉などが新しく生き生きしているさま。新鮮。「ある人―なるものもて来たり/土左」

あざらけし

あざらけ・し 【鮮らけし】 (形ク)
肉などが新しく生き生きしている。新鮮である。「―・き魚の苞苴(オオムエ)をもて菟道宮(ウジノミヤ)に献る/日本書紀(仁徳訓)」

あざらし

あざらし【海豹】
a seal.→英和

あざらし

あざらし [2] 【海豹】
食肉目アザラシ科の海獣の総称。頭は丸く四肢はひれ状,毛は青黒色で光沢があり,黒色の斑点が散る。性質はおとなしく,よく人になれる。魚類・甲殻類を食べ,主に寒帯の海に分布。毛皮・脂肪が利用される。

あざらしししょう

あざらしししょう [5][6] 【海豹肢症】
四肢の骨が未形成であったり,発育不全のため,手足が極端に短い形態異常。極端な場合は無肢症になる。原因としてサリドマイド系薬品の服用が有名。

あざり

あざり 【阿闍梨】
「あじゃり(阿闍梨)」に同じ。「願なども立てさせむとて―ものせよと言ひやりつるは/源氏(夕顔)」

あざる

あざ・る (動ラ四)
とりみだし,荒れ狂う意かといわれる。一説に,「あ(足)さる(移動する)」で,歩きまわる意かともいう。「立ち―・り我(アレ)乞ひ祈(ノ)めど/万葉 904」
〔「あざる(戯)」や「あざる(鮾)」と同語源とする説もある〕

あざる

あざ・る 【鯘る】 (動ラ下二)
(魚肉などが)くさる。「ニクガ―・レタ/日葡」

あざる

あざ・る 【戯る】
■一■ (動ラ下二)
(1)ふざける。たわむれる。「潮海(シオウミ)のほとりにて―・れあへり/土左」
(2)打ち解ける。くだけた態度をとる。「―・れたる大君姿のなまめきたるにて/源氏(花宴)」
(3)しゃれる。風流である。「返しはつかうまつりけがさじ。―・れたり/枕草子 87」
■二■ (動ラ四)
ふざける。たわむれる。「中よりつがひの鳩とび出,桜につたひ―・りける/浄瑠璃・文武五人男」

あざれがまし

あざれがま・し 【戯れがまし】 (形シク)
ふざけている様子である。ふまじめに見える。「なにか,―・しと思へばはなたず/紫式部日記」

あざればむ

あざれば・む 【戯ればむ】 (動マ四)
ふざけている。ふまじめな態度をとる。「わがいにしへ,少し―・み,あだなる名をとり給うし面(オモテ)おこしに/源氏(夕霧)」

あざわらい

あざわらい【嘲笑い】
⇒嘲(ちよう)笑.

あざわらい

あざわらい [3] 【嘲笑い】 (名)スル
あざ笑うこと。嘲笑(チヨウシヨウ)。「貫一の様子に蒲田は―して/金色夜叉(紅葉)」

あざわらう

あざわらう【嘲笑う】
⇒嘲(あざけ)る.

あざわらう

あざわら・う [4] 【嘲笑う】 (動ワ五[ハ四])
(1)人をばかにして笑う。せせら笑う。嘲笑(チヨウシヨウ)する。「失敗を―・う」
(2)大笑いする。高笑いする。「翁二人見かはして―・ふ/大鏡(序)」

あざわる

あざわ・る アザハル 【糾はる】 (動ラ四)
からみあう。まつわる。あざなわる。「我が手をば妹に枕かしめ真栄葛(マサキズラ)たたき―・り/日本書紀(継体)」

あし

あし【葦】
a reed;→英和
a rush.→英和

あし

あし [1] 【葦・蘆・葭】
イネ科の多年草。温帯および暖帯に広く分布し,水辺に自生する。地下の長い根茎から高さ2メートル以上に達する稈(カン)(茎)を出し,群生する。葉は二列に互生し,ササの葉に似る。秋,ススキに似た大きな穂を出す。稈は簾(スダレ)やよしずにする。「あし」が「悪し」に通ずるのを忌んで,「よし」ともいう。ハマオギ。[季]秋。

あし

あし【足】
[脚]a leg(脚);→英和
a foot(足);→英和
a paw(犬・猫などの).→英和
〜が達者である be a good walker.〜がつく be traced <by> .〜が出る be short of money.〜が遠くなる fall away <from> .〜が早い(遅い) be swift(slow) of foot.〜が痛い have a sore foot.〜の浅い(深い)船 a ship of light(deep) draft.〜の裏 the sole of a foot.〜の長い long-legged.〜を洗う wash one's hands of <an affair> .〜を奪われる be deprived of the means of transport(ation).〜をさらわれる be carried off one's feet.〜を揃える keep pace <with> .〜を止める stop.→英和
〜を早める quicken one's pace.〜を引っぱる drag a person down.〜を踏みはずす miss one's footing.

あし

あし [2] 【足・脚】
(1)動物の胴に付属していて,歩行や体を支えるのに用いる部分。特に足首から先の部分をさすこともある。「―を組んで椅子に座る」「―に合わない靴」
〔哺乳動物には「肢」,昆虫には「脚」を多く用い,ヒトの場合は足首からつま先までを「足」,足首から骨盤までを「脚」と書き分けることもある〕
(2)形態が{(1)}のようなもの。
 (ア)物の下方にあってそれを支えている部分。「机の―」
 (イ)本体から分かれて出ている部分。「かんざしの―」「旗の―を見て/盛衰記 35」
 (ウ)漢字の構成部分の名称。「想」「然」などの漢字の下部にある「心」「灬」など。脚(キヤク)。
〔多く「脚」と書く〕

 (エ)船や櫓(ロ)の水中に入る部分。
 (オ)〔数〕 垂線が直線または平面と交わる点。「垂線の―」
(3)
 (ア)歩くこと。行ったり来たりすること。「―を止める」「―を伸ばす」
 (イ)歩行の速さ・能力。「君の―なら五分で行ける」「―が強い」
 (ウ)交通の手段。「―の便が悪い」
 (エ)物事の動きや推移を,動物の足の動きや歩みに見立てていう。「雨―」「日―」
(4)銭。おあし。《足》
〔中国,晋の魚褒の「銭神論」に「翼なくして飛び,足なくして走る」とあることからという〕
(5)(餅などの)ねばり。腰。
(6)「足金物」に同じ。一の足・二の足がある。

あし

あ・し 【悪し】 (形シク)
〔「あし」は絶対的な評価として,「わろし」は相対的な評価として用いる〕
(1)(道徳的・倫理的に)非難されるべきである。悪い。けしからぬ。「よきにつけ―・しきにつけ」「―・しからず」「人よりは妹そも―・しき恋もなくあらましものを思はしめつつ/万葉 3737」
(2)(吉凶・禍福について)不吉だ。不運だ。「例の所には,方―・しとて,とどまりぬ/蜻蛉(中)」
(3)(美的に)みにくい。醜悪だ。「御声も惜しませ給はず,いとさま―・しきまで泣かせ給ふ/栄花(花山)」
(4)(技術的に)へただ。拙劣だ。「中納言,―・しく探ればなき也と腹立ちて/竹取」
(5)(身分的・階層的に)卑しい。下賤(ゲセン)だ。「冬はついたち,つごもりとて,―・しきもよきもさわぐめるものなれば/蜻蛉(上)」
(6)(品質的に)粗末だ。粗悪だ。「下衆女のなり―・しきが子負ひたる/枕草子 122」
(7)(気分・心理状態について)不快だ。不機嫌だ。苦しい。「おほやけの御気色―・しかりけり/伊勢 114」
(8)(自然的状況について)荒れている。険悪だ。「外の海いといみじく―・しく浪高くて/更級」
(9)都合が悪い。具合が悪い。「折―・しく」「ここには弓場なくて―・しかりぬべしとてかしこにののしる/蜻蛉(中)」
(10)(動詞の連用形の下に付いて)…するのが難しい。…しにくい。「他国(ヒトクニ)はすみ―・しとそいふ/万葉 3748」
→わろし

あし=が∘出る

――が∘出る
(1)予算を超えた支出になる。「出張すると,いつも―∘出る」
(2)隠しごとが現れる。足が付く。

あし=が乱れる

――が乱・れる
(1)足並みが乱れる。「反対運動の―・れる」
(2)事故などで交通機関が乱れる。

あし=が付く

――が付・く
(1)犯人の身元や逃げた足どりがわかる。また,犯行が露見する。
(2)情夫ができる。ひもが付く。「げい子にや又しても―・く/滑稽本・膝栗毛 8」

あし=が向く

――が向・く
知らず知らずその方へ行く。

あし=が地に付か∘ない

――が地に付か∘ない
(1)うれしくて,興奮して落ち着かないさまをいう。
(2)考えや行動がしっかりしていない。

あし=が奪わ∘れる

――が奪わ∘れる
交通機関が麻痺(マヒ)状態になり,通勤・通学などができないようになる。

あし=が早い

――が早・い
(1)歩いたり走ったりするのが速い。
(2)食物が腐りやすい。「ゆで卵は―・い」
(3)売れ行きが早い。

あし=が棒になる

――が棒にな・る
長い間歩いたり,立ち続けたりして,足の筋肉がこわばる。非常に足が疲れる。

あし=が遠のく

――が遠の・く
訪ねることが間遠になる。

あし=が重い

――が重・い
(1)足がだるい。
(2)出かけたりする気がすすまない。

あし=に任(マカ)せる

――に任(マカ)・せる
(1)これというあてもなく,気の向いた方へ歩いて行く。
(2)足の力の続くかぎり歩く。

あし=をすくう

――をすく・う
相手のすきをついて,卑劣なやり方で失敗させる。「部下に―・われた」

あし=をふくむ雁(カリ)

――をふくむ雁(カリ)
海を越える時,海上で休むのに用いるため,葦の葉を口にくわえていくという雁。
→雁風呂(ガンブロ)

あし=を伸ばす

――を伸ば・す
(1)楽な姿勢をとってくつろぐ。
(2)ある地点に着いたあと,さらにそこから遠くへ行く。

あし=を使う

――を使・う
活発に動き回る。「―・って書いた記事」

あし=を出す

――を出・す
(1)予算を超えて支出する。
(2)相場などで損をして,委託保証金・証拠金などを支払いにあてても払いきれなくなる。また,損をする。

あし=を取ら∘れる

――を取ら∘れる
(1)足もとをすくわれる。
(2)酒に酔って歩けなくなる。

あし=を向ける

――を向・ける
(1)ある方向へ向かう。
(2)(「足を向けて寝られない」の形で)人に対する恐れ多い気持ちや感謝の気持ちを表す。

あし=を引っ張る

――を引っ張・る
仲間の成功・勝利・前進などのじゃまをする。また,結果としてじゃまになる行動をする。

あし=を抜く

――を抜・く
関係を絶つ。仲間からはずれる。

あし=を棒に∘する

――を棒に∘する
足が疲れて感覚がなくなるほど歩き回る。奔走する。足を擂(ス)り粉木にする。「―∘して探す」

あし=を洗う

――を洗・う
悪事やよくない仕事をやめて正業につく。堅気になる。また,単に現在の職業をやめる意でも使う。

あし=を空(ソラ)

――を空(ソラ)
足が地につかないほどあわてふためくさま。「ことごとしくののしりて―にまどふが/徒然 19」

あし=を踏み入れる

――を踏み入・れる
入り込む。特に,それまで関係のなかった方面に,関係するようになる。足を入れる。

あし=を運ぶ

――を運・ぶ
出向いて行く。「陳情のため何度も―・ぶ」

あし=を重ねて立ち、目を側(ソバダ)てて視(ミ)る

――を重ねて立ち、目を側(ソバダ)てて視(ミ)る
〔史記(汲黯伝)〕
左右の足をぴったりとつけ,うつむいて横目で見る。非常に恐れているさま,おずおずするさまにいう。

あしあと

あしあと【足跡】
a footprint;→英和
a footmark.→英和
〜をつける trace a person's footsteps.

あしあと

あしあと [3] 【足跡】
(1)人や動物の歩いたあとに残る足の形。
(2)人の歩いて行った道筋。経路。「―を追う」
(3)人の残した業績。そくせき。「彼は多くの分野に―を残している」

あしあといし

あしあといし [4] 【足跡石】
神や人の足跡がついているという口碑をもつ石,およびその石にまつわる伝説。神足石。

あしあぶり

あしあぶり [3] 【足焙り】
火を入れて足を暖める器具。[季]冬。

あしあらい

あしあらい [3] 【足洗い】
(1)足を洗うこと。また,足を洗うたらいなど。
(2)足で踏んで布などを洗うこと。

あしい

あし・い [2] 【悪しい】 (形)[文]シク あ・し
〔現代語では,文語形を含め,一部の活用形が「おりあしく」「よきにつけあしきにつけ」「よしあしだ」などの形で慣用的に用いられる〕
よくない。「いつも呑ませ付けた物をのませねば心に掛つて―・い/狂言・抜殻(虎寛本)」
→悪(ア)し

あしいり

あしいり 【足入り】
(1)ぬかるみ。泥沼。[日葡]
(2) [0]
船体の水中に入っている部分,つまり喫水。また,喫水の深いこと。あし。「月の舟や―となす雲の波/毛吹草」

あしいれ

あしいれ [4][0] 【足入れ】
(1)婚姻成立の祝いを婿方ですませたあと,ある期間は夫婦の寝所を嫁方に置き,そののち妻が夫の家に移る婚姻形式。
(2)婚姻の正式の披露をあとまわしにして,まず嫁が婿方に入ること。

あしうち

あしうち [0] 【足打ち】
(1)足を付けた器物。足付き。「―膳(ゼン)」
(2)「足打ち折敷(オシキ)」の略。

あしうちおしき

あしうちおしき [5] 【足打ち折敷】
「足付き折敷」に同じ。。

あしうら

あしうら 【足占】
古代の卜占(ボクセン)の一。足を使って吉凶を判断したものか。「乃(スナワ)ち足を挙げて踏行(フ)みて…初め潮足に漬く時は則ち―をす/日本書紀(神代下訓)」は実態の一部を伝えるものであろうが,具体的な方法は不明。あうら。

あしうら

あしうら [0] 【足裏・蹠】
足の裏。

あしお

あしお [0] 【足緒】
(1)鷹狩りで,鷹の足に付ける紐。
(2)太刀の足金(アシガネ)に付けて,帯取りを通す革。足革。

あしお

あしお アシヲ 【足尾】
栃木県西部,上都賀郡にある町。

あしおこうどくじけん

あしおこうどくじけん アシヲクワウドク― 【足尾鉱毒事件】
足尾銅山から流出した鉱毒の被害に関する一連の事件。渡良瀬川流域の農民を中心に,大規模な請願・反対運動が展開され,明治20年代から40年代にかけて大きな社会問題となった。衆議院議員田中正造は国会での追及にあきたらず,職を辞して天皇へ直訴したが,解決されないまま運動は弾圧され,後退した。日本の公害運動の原点といわれる。

あしおと

あしおと【足音】
(the sound of) footsteps;a footfall.→英和
〜をたてる(ない) walk noisily(quietly).

あしおと

あしおと [3][4] 【足音】
(1)歩く時の足の音。「―を忍ばせる」
(2)近づいてくる物事の気配。「春の―」

あしおどうざん

あしおどうざん アシヲ― 【足尾銅山】
足尾町にあった銅山。もと江戸幕府が直轄,明治初期以降古河鉱業の経営。1973年(昭和48)採掘中止。

あしおどり

あしおどり 【足踊り】
見世物芸の一。仰向けに寝て足にかつらや衣装をつけ,人形のように踊らせるもの。

あしか

あしか [0] 【海驢・葦鹿】
(1)食肉目アシカ科の海獣の総称。アシカ・トド・オットセイ・オタリアなどを含む。
(2){(1)}の一種。体長は雄が約2メートル,雌は約1.5メートル。毛は暗褐色。四肢は遊泳に適するよう,魚のひれ状に変化している。一夫多妻で,群れをなして生活し,警戒心が強い。太平洋に広く分布。うみうそ。
(3)〔アシカは眠りを好むと信じられたことから〕
眠たがる人。特に,よく眠る若い遊女。「―の名代席料を三分捨/柳多留 102」

あしか

あしか【海驢】
《動》a sea lion.

あしかが

あしかが 【足利】
姓氏の一。室町将軍家。清和源氏。源義家の子義国を祖とする。下野(シモツケ)国足利の地を本拠として勢力を拡張し,尊氏(タカウジ)の代には鎌倉幕府を討滅して室町幕府を開いた。義満(ヨシミツ)の代に最盛期を迎えたが,その後は常に将軍の地位を強大な守護大名らに脅かされ,義昭(ヨシアキ)が織田信長に京都から追放されて滅亡した。また,尊氏の子基氏を祖とする鎌倉公方家がある。
→足利[表]

あしかが

あしかが 【足利】
栃木県南西部の市。足利氏発祥の地。足利銘仙をはじめとする伝統的な繊維工業のほか,機械・化学工業も進出。もと宿場町。

あしかがうじみつ

あしかがうじみつ 【足利氏満】
(1359-1398) 室町時代の武将。二代鎌倉公方。基氏の子。足利義満の打倒を画策したが,管領上杉憲春(ノリハル)の諫死(カンシ)により阻止される。のち,関東の平定につとめた。

あしかががっこう

あしかががっこう 【足利学校】
足利市昌平町にあった学校施設。室町初期の創設といわれる。永享年間(1429-1441)上杉憲実(ノリザネ)が鎌倉円覚寺より快元を招いて整備し,以後上杉・後北条・徳川各氏の保護を得て1872年(明治5)まで存続。易学を中心とした儒学や兵学・医学などが講述された。

あしかがこうぎょうだいがく

あしかがこうぎょうだいがく 【足利工業大学】
私立大学の一。1967年(昭和42)設立。本部は足利市。

あしかがしげうじ

あしかがしげうじ 【足利成氏】
(1434-1497) 室町時代の武将。初代古河公方(コガクボウ)。持氏の子。1449年鎌倉公方。54年関東管領上杉憲忠(1433-1454)を殺害して幕府と対立。55年下総古河城に移って古河公方と称し,堀越(ホリゴエ)公方足利政知(マサトモ)と関東の支配権をめぐって対抗した。

あしかがじだい

あしかがじだい [5] 【足利時代】
室町時代のこと。

あしかがたかうじ

あしかがたかうじ 【足利尊氏】
(1305-1358) 室町幕府の初代将軍(在職 1338-1358)。初名は高氏。元弘の乱で建武の中興のきっかけをつくる働きをし,後醍醐天皇の諱(イミナ)尊治の一字を賜り改名。のち天皇にそむき,1336年光明天皇を擁立し,室町幕府を開いて南朝と対立した。夢窓疎石に帰依し,天竜寺などを建立。

あしかがただふゆ

あしかがただふゆ 【足利直冬】
南北朝時代の武将。尊氏の庶子。直義(タダヨシ)の養子。長門探題。鎮西探題。養父直義が毒殺されてのち,尊氏と決裂。以後南朝方に属す。九州・長門で勢力を蓄え,1355年尊氏を破って入京。二か月後に奪回されて敗走し,中国地方を転々とした。生没年未詳。

あしかがただよし

あしかがただよし 【足利直義】
(1306-1352) 南北朝時代の武将。尊氏(タカウジ)の弟。尊氏の幕府創設に協力し,実権を握ったが,尊氏の執事高師直(コウノモロナオ)と対立,尊氏とも不和になり毒殺された。

あしかがちゃちゃまる

あしかがちゃちゃまる 【足利茶々丸】
(?-1491) 室町後期の武将。政知の子。異母弟とその母を殺して堀越公方となるが,北条早雲に攻められ願成就院で自殺。

あしかがばくふ

あしかがばくふ [5] 【足利幕府】
室町幕府のこと。

あしかがぶんこ

あしかがぶんこ 【足利文庫】
足利学校付属の文庫。上杉憲実(ノリザネ)・憲忠ら寄贈の宋版本,北条氏政寄贈の金沢文庫本などを蔵する。現在,足利学校遺蹟図書館として存続。

あしかがまさとも

あしかがまさとも 【足利政知】
(1435-1491) 室町時代の武将。将軍義教(ヨシノリ)の子。鎌倉公方足利成氏(シゲウジ)と対抗するため,1457年関東に派遣された。伊豆堀越(ホリゴエ)にあって堀越公方とも称した。

あしかがもちうじ

あしかがもちうじ 【足利持氏】
(1398-1439) 室町時代の武将。四代鎌倉公方。1416年,上杉禅秀の乱を平定。のち,将軍義教(ヨシノリ)と対立,38年(永享10)関東管領上杉憲実(ノリザネ)を討とうとして幕府に攻められ,翌年自刃した(永享の乱)。

あしかがもとうじ

あしかがもとうじ 【足利基氏】
(1340-1367) 南北朝時代の武将。尊氏(タカウジ)の子。1349年,関東に入り,初代の鎌倉公方となる。以後,その子孫が鎌倉公方を継承。上杉憲顕(ノリアキ)(1306-1368)を関東管領として補佐させ,室町幕府の関東経営の基礎を固めた。

あしかがよしあき

あしかがよしあき 【足利義昭】
(1537-1597) 室町幕府一五代将軍(在職 1568-1573)。義晴の子。1568年,織田信長に擁されて将軍となる。のち不和を生じ信長を討とうとしたが,73年京都を追われ,幕府は滅亡した。

あしかがよしあきら

あしかがよしあきら 【足利義詮】
(1330-1367) 室町幕府二代将軍(在職 1358-1367)。尊氏の子。元弘の乱で新田義貞とともに鎌倉攻めに参加。尊氏の死後,1358年将軍となり,足利政権の基礎を固めた。

あしかがよしかず

あしかがよしかず 【足利義量】
(1407-1425) 室町幕府五代将軍(在職 1423-1425)。義持(ヨシモチ)の子。1423年将軍,在職三年で早世した。

あしかがよしかつ

あしかがよしかつ 【足利義勝】
(1434-1443) 室町幕府七代将軍(在職 1442-1443)。義教(ヨシノリ)の子。1442年八歳で将軍となったが,翌年病死。

あしかがよしずみ

あしかがよしずみ 【足利義澄】
(1480-1511) 室町幕府一一代将軍(在職 1494-1508)。堀越(ホリゴエ)公方政知(マサトモ)の子。義政の養子。細川政元に擁立され将軍となったが,1508年前将軍義稙(ヨシタネ)により,将軍職を剥奪(ハクダツ)された。

あしかがよしたね

あしかがよしたね 【足利義稙】
(1466-1523) 室町幕府一〇代将軍(在職(1490-1493)・(1508-1521))。義視(ヨシミ)の子。島公方・流れ公方とよばれる。1490年将軍となり,93年出陣中細川政元にそむかれ将軍職を追われた。1508年大内義興(ヨシオキ)の支援で復職したが,細川高国と対立して,21年淡路に出奔,阿波で没した。

あしかがよしてる

あしかがよしてる 【足利義輝】
(1536-1565) 室町幕府一三代将軍(在職 1546-1565)。義晴の子。三好・松永氏らの勢力が強く,将軍職が形骸化(ケイガイカ)したことに反発したが,逆に松永久秀らに暗殺された。

あしかがよしのり

あしかがよしのり 【足利義教】
(1394-1441) 室町幕府六代将軍(在職 1429-1441)。義満(ヨシミツ)の子。義円と称して僧籍にあったが,義持の死後,石清水社前で諸将が行なった鬮(クジ)によって後嗣と決定。鎌倉公方足利持氏や土岐持頼らを討って将軍の権力を強めたが,赤松満祐(ミツスケ)に暗殺された。
→嘉吉(カキツ)の乱

あしかがよしはる

あしかがよしはる 【足利義晴】
(1511-1550) 室町幕府一二代将軍(在職 1521-1546)。義澄の子。細川高国に擁立されて将軍となった。実権なく,三好長慶・細川晴元らの政争に翻弄(ホンロウ)され,将軍職を子の義輝に譲った。

あしかがよしひさ

あしかがよしひさ 【足利義尚】
(1465-1489) 室町幕府九代将軍(在職 1473-1489)。義政・日野富子の子。叔父義視(ヨシミ)と将軍継嗣を争い,応仁の乱を誘発した。近江の六角高頼(1462-1520)討伐のために出陣中病死。和歌をよくした。

あしかがよしひで

あしかがよしひで 【足利義栄】
(1538-1568) 室町幕府一四代将軍。義澄の孫。松永久秀と対立する三好勢に擁立され,1568年2月将軍となる。同年9月織田信長が義昭を奉じて入洛すると,摂津富田でこれに対決しようとしたが,病死した。富田公方。

あしかがよしまさ

あしかがよしまさ 【足利義政】
(1435-1490) 室町幕府八代将軍(在職 1449-1473)。義教(ヨシノリ)の子。弟義視(ヨシミ)を養子としたが翌年実子義尚(ヨシヒサ)が生まれ,将軍継嗣争いは応仁の乱の一因となった。73年将軍職を義尚に譲り,のち東山に銀閣を建立。宗教・芸術を愛好し,東山文化が栄える因をなした。東山殿。
→東山文化

あしかがよしみ

あしかがよしみ 【足利義視】
(1439-1491) 室町時代の武将。義教(ヨシノリ)の子。義政の弟。今出川殿。浄土寺の僧となり義尋と称す。のち還俗(ゲンゾク)して義政の後嗣となり義視と改名。翌年,義政の妻日野富子に義尚(ヨシヒサ)が誕生したことから将軍継嗣争いとなり,義政と対立,応仁の乱を誘発した。乱後,実子義稙(ヨシタネ)が将軍となり,その後見役。

あしかがよしみつ

あしかがよしみつ 【足利義満】
(1358-1408) 室町幕府三代将軍(在職 1368-1394)。義詮(ヨシアキラ)の子。号は鹿苑院殿。1378年室町殿造営。92年南北朝合一を成しとげ,有力守護大名を抑えて幕府権力を確立し,94年将軍職を義持に譲る。97年北山に金閣を建て,北山殿と呼ばれた。1401年明に入貢,貿易につとめた。
→勘合貿易

あしかがよしもち

あしかがよしもち 【足利義持】
(1386-1428) 室町幕府四代将軍(在職 1394-1423)。義満(ヨシミツ)の子。将軍となるが,幼少のため実権は父義満が掌握。義満の死後,斯波義将らの補佐をうけ,勘合貿易の中止など独自の幕政を行なった。また,禅宗に深く帰依した。1423年将軍職を子の義量に譲った。

あしかけ

あしかけ【足掛け】
legging-up(鉄棒の);a tripping(相撲の);→英和
a pedal(自転車の).→英和
ここへ来てから〜10年になる It is ten years since I came here.‖足掛け台 a footstool;a footrest.

あしかけ

あしかけ [0] 【足掛(け)】
(1)足を掛けること。また,足を掛けるもの。「―上がり」
(2)相撲などで,足を相手の足に掛けて倒す技。
(3)年・月・日などを計算する場合,始めと終わりの端数を一として計算する時に使う語。「転勤してから,もう―五年になる」
→満
→丸

あしかせ

あしかせ【足枷(をかける)】
(put) fetters[shackles] <on> .

あしかせ

あしかせ [0] 【足枷】
(1)〔「あしがせ」とも〕
昔の刑具の一。罪人の足にはめて,その動作を束縛するもの。あしかし。
→手かせ
(2)人の行動や自由を束縛するもの。「受けた恩が―になる」

あしかた

あしかた 【屟・屐】
古代の履物の一種。[新撰字鏡]

あしかなもの

あしかなもの [3] 【足金物】
太刀の鞘(サヤ)につける帯取りの革緒を通す金具。足金(アシガネ)。足。

あしかび

あしかび 【蘆かび】
歌論書。一巻。小沢蘆庵著。1790年成立,1800年刊。「ただごと歌」の主張をした書。

あしからず

あしからず【悪しからず】
Please do not take it amiss./I beg you not to take it amiss. <話> No hard feelings.

あしからず

あしからず [3] 【悪しからず・不悪】 (連語)
悪く思わないで。気を悪くしないで。相手の意にそえず申し訳ないという気持ちを表す語。「―ご了承下さい」

あしかり

あしかり 【葦刈り・蘆刈り】
葦を刈ること。また,その人。[季]秋。「―に堀江漕ぐなる楫(カジ)の音は/万葉 4459」

あしかり

あしかり 【蘆刈】
能の曲名。四番目物。妻と別れ,蘆売りにまで落ちぶれた日下(クサカ)左衛門が,貴人に仕えて立身した妻に再会する話。

あしかりおぶね

あしかりおぶね 【葦刈り小舟】
葦を刈って積む小舟。あしぶね。「―所々に棹さして/東関紀行」

あしかわ

あしかわ 【足革】
「足緒(アシオ){(2)}」に同じ。

あしがかり

あしがかり【足掛り】
a foothold[footing].→英和

あしがかり

あしがかり [3] 【足掛(か)り】
(1)高い所へ登るときに,足を掛けるところ。足場。
(2)物事をする時の手掛かりとなるもの。糸口。「解決の―を得る」

あしがき

あしがき 【葦垣】
〔上代は「あしかき」〕
(1)葦で結った垣根。「―の隈処(クマト)に立ちて/万葉 4357」
(2)催馬楽(サイバラ)の曲名。「声いとなつかしくて―うたふ/源氏(藤裏葉)」

あしがきの

あしがきの 【葦垣の】 (枕詞)
〔上代は「あしかきの」〕
葦垣が外と内とを隔てすき間のないことから,また,古くなりやすいことから,「古る」「乱る」「間近し」「外(ホカ)」にかかる。「難波の国は―古りにし里と/万葉 928」「―外に嘆かふ我(アレ)し悲しも/万葉 3975」

あしがた

あしがた [0] 【足形】
(1)踏んだあとに残る足の形。あしあと。
(2)(多く「足型」と書く)足袋や靴を作る時に使う,足の形の木型。

あしがため

あしがため [3] 【足固め】
(1)計画や目的を達成するための下準備。「選挙のための―」
(2)床下にあって柱と柱を連結する横木。
(3)旅などに耐えられるように足を慣らしておくこと。足慣らし。

あしがため

あしがため【足固め】
[下準備]〜をする make preparations <for> .

あしがちる

あしがちる 【葦が散る】 (枕詞)
葦の多かった難波(ナニワ)の実景から,地名「難波」にかかる。「―難波の御津に/万葉 4331」

あしがなえ

あしがなえ 【足鼎】
足の付いたかなえ。「傍なる―を取りて,頭に被(カズ)きたれば/徒然 53」

あしがも

あしがも 【葦鴨】
〔葦辺に群れているところから〕
鴨。「渚には―騒き/万葉 3993」

あしがもの

あしがもの 【葦鴨の】 (枕詞)
葦辺に鴨が群れいることから,「うち群れ」にかかる。「―うち群れて/土左」

あしがら

あしがら [0] 【足搦】
「あしがらみ(足搦){(1)}」に同じ。「―をかけて向へ倒してやつた/坊っちゃん(漱石)」

あしがら

あしがら 【足柄】
神奈川県南西部の地方名。

あしがらおぶね

あしがらおぶね 【足柄小舟】
足柄山の木で作られた小舟。「百(モモ)つ島―あるき多み/万葉 3367」

あしがらとうげ

あしがらとうげ 【足柄峠】
金時山の北方,神奈川県と静岡県の境をなす峠。海抜759メートル。箱根山塊を越える古くからの交通路で,新羅三郎義光の故事などが残る。

あしがらのせき

あしがらのせき 【足柄関】
足柄峠東麓(トウロク)に置かれた古代の関。899年,上野(コウズケ)国の強盗蜂起(ホウキ)に対処するために設置。一三世紀初め頃に廃絶。((歌枕))

あしがらみ

あしがらみ [3] 【足搦み】
(1)足と足をからませること。また,柔道や相撲で,足を相手の足にからませて相手を倒す技。あしがら。
(2)〔建〕「根搦(ネガラ)み」に同じ。

あしがらやま

あしがらやま 【足柄山】
神奈川県南西部,金時山北方一帯の山々。古くは金時山を含めた山々の総称。坂田金時の伝説がある。足柄の山。((歌枕))「とぶさ立て―に舟木伐り木に伐り行きつあたら舟木を/万葉 391」

あしがる

あしがる [0] 【足軽】
〔足軽く疾走する者の意〕
戦闘に駆使される歩卒・雑兵をさす。集団戦の普及とともに訓練・組織され,室町時代末には弓足軽・鉄砲足軽などに編成され,足軽大将に率いられた。江戸時代には武士の最下層に位置づけられた。
足軽[図]

あしがるだいしょう

あしがるだいしょう [5] 【足軽大将】
戦国時代より江戸時代にかけて,足軽の部隊を指揮する者。また,その職。

あしき

あしき [1] 【悪しき】
〔文語形容詞「悪(ア)し」の連体形から〕
■一■ (名)
悪いこと。悪いもの。「―を捨てる」
■二■ (連体)
悪い。よくない。「―見本」「―前例」

あしきた

あしきた 【芦北】
熊本県南部,葦北郡の町。八代(ヤツシロ)海の打た瀬網漁業の中心。

あしきり

あしきり [0][4] 【足切り】
(1)子供の遊戯の一。二人の足切り役が竹棒または綱を膝の高さに持って,縦に一列に並んだ子供たちの列を前から後ろへ走り抜け,列の者は跳び上がってこれを避ける遊び。
(2)選抜試験などで受験者が多い時,その成績が一定基準に達しない者を切り捨てること。本試験の前に行う予備的な試験で実施する場合などがある。

あしきり

あしきり【足切りをする】
draw a line(入試などの).→英和

あしぎぬ

あしぎぬ 【絁】
〔悪しき絹の意〕
太さがふぞろいの糸で織った粗製の平織り絹布。太絹(フトギヌ)。[和名抄]

あしくせ

あしくせ [0] 【足癖】
(1)歩き方や足の置き方のくせ。「―の悪い馬」
(2)相撲で,足を使う技。

あしくせ

あしくせ【足癖が悪い】
wear one's shoes unevenly.

あしくば

あしくば 【阿閦婆】
⇒阿閦仏(アシユクブツ)

あしくび

あしくび [2][3] 【足首・足頸】
足のくるぶしの上の少し細くなった部分。

あしくび

あしくび【足首】
an ankle.→英和

あしくぼちゃ

あしくぼちゃ [4] 【足久保茶・蘆窪茶】
静岡市足久保付近から産する茶。近世,幕府に献上された。あしくぼ。

あしげ

あしげ [0][3] 【芦毛・葦毛】
馬の毛色の名。体の一部や全体に白い毛が混生し,年齢とともにしだいに白くなる。はじめは栗毛や鹿毛にみえることが多い。原毛色の残り方から赤芦毛・連銭芦毛など種々ある。

あしげ

あしげ [3][0] 【足蹴】
(多く「あしげにする」の形で)
(1)足で蹴とばすこと。
(2)ひどい仕打ちであることを比喩的に言う。「人を―にする」

あしげ

あしげ【足蹴にする】
give a person a kick.→英和

あしげ

あしげ【葦毛】
a gray (horse).→英和

あしげい

あしげい [0] 【足芸】
仰向けに寝て足だけで種々の技をおこなう曲芸。足先で樽(タル)・盥(タライ)などを回したりする。

あしげひばり

あしげひばり [4] 【葦毛雲雀】
馬の毛色の名。葦毛に雲雀(ヒバリ)毛のまじったもの。

あしげり

あしげり [0] 【足蹴り】
(格闘技で)足で相手を蹴ること。

あしこ

あしこ 【彼処】 (代)
遠称の指示代名詞。あの場所。あそこ。「―に籠りなむのち/源氏(若菜上)」

あしこし

あしこし [3][2] 【足腰】
足と腰。「―をきたえる」

あしこし

あしこし【足腰が立たない】
be disabled[crippled];lose the use of one's limbs.

あしこもと

あしこもと 【彼処許】 (代)
遠称の指示代名詞。あちらの方。あの辺。「―になど,そそのかし聞ゆ/源氏(宿木)」

あしごい

あしごい [3] 【葦五位】
鳥ヨシゴイの異名。

あしごしらえ

あしごしらえ [3] 【足拵え】 (名)スル
長く歩いてもさしつかえないように,履物など足につけるものを整えること。「十分に―する」

あしさき

あしさき [0] 【足先】
足の,足首から先の部分。

あしさぐり

あしさぐり [3] 【足探り】
足でさわって調べること。

あしさばき

あしさばき [3] 【足捌き】
足の運び具合。足の動き。フット-ワーク。「軽快な―」

あしざま

あしざま【悪様に言う】
speak ill <of a person> .

あしざま

あしざま [0] 【悪し様】 (名・形動)[文]ナリ
事実を曲げて,悪く言ったり解釈したりする・こと(さま)。
⇔よさま
「人を―に言う」

あしざわり

あしざわり [3] 【足触り】
足に触れた感じ。「―のよい畳」

あししげく

あししげく [3] 【足繁く】 (連語)
同じところへしばしば行くさま。「―通う」

あししげく

あししげく【足繁く】
<visit> frequently.→英和

あししろ

あししろ 【足代】
(1)「足場{(1)}」に同じ。「―といふ物に上に大きなる木どもを横様に結付(ユイツケ)て/今昔 19」
(2)「足場{(2)}」に同じ。「用水桶を―にひらりと飛び下り/歌舞伎・鼠小紋東君新形」
(3)「足場{(3)}」に同じ。「二十より中のさわぎは此の道に入る皆―/浮世草子・禁短気」

あしじろ

あしじろ [0] 【足白】
(1)馬の,蹄(ヒヅメ)の近くの毛の白いもの。
(2)足の白いこと。

あしじろのたち

あしじろのたち 【足白の太刀】
足金物を銀で作った太刀。

あしすだれ

あしすだれ [3] 【葦簾】
(1)葦の茎を編んだすだれ。よしず。
(2)鈍色(ニビイロ)のへりをつけた,葦のすだれ。中古,諒闇(リヨウアン)の時,天皇のこもる倚廬(イロ)に掛けた。

あしずもう

あしずもう [3] 【足相撲】
尻(シリ)を床につけて向かいあい,片足の股(モモ)を両手でかかえ,もう一方の足を立てひざにして互いにからめ,相手を倒す遊戯。

あしずり

あしずり【足摺りする】
shuffle one's feet.

あしずり

あしずり [0][4] 【足摺り】 (名)スル
(怒ったり,嘆いたりして)じだんだを踏むこと。「彼は―して叫びぬ/金色夜叉(紅葉)」「―をして,…おめき叫べども/平家 3」

あしずりうわかいこくりつこうえん

あしずりうわかいこくりつこうえん 【足摺宇和海国立公園】
高知県の足摺岬を中心に,愛媛県宇和海南方一帯の海岸と島々からなる国立公園。海食崖や造礁サンゴが発達する。

あしずりみさき

あしずりみさき 【足摺岬】
高知県南西端,太平洋に突出する岬。海岸段丘が発達する。一帯は亜熱帯性植物におおわれ,断崖上に灯台・金剛福寺がある。蹉跎(サダ)岬。

あしせん

あしせん 【阿私仙】
⇒阿私陀(アシダ)

あしぞろえ

あしぞろえ 【足揃へ】
陰暦五月五日の賀茂の競(クラ)べ馬に備え,五月一日に前もって馬に試乗した儀式。

あした

あした【明日】
tomorrow.→英和

あした

あした [3] 【明日・朝】 (名)
(1)今日の次の日。あくる日。あす。みょうにち。副詞的にも用いる。《明日》
(2)夜が終わって,明るくなった時。あさ。
⇔夕べ
《朝》「―の露」
(3)翌日の朝。何か事のあった夜の明けた朝。《朝》「野分の―こそをかしけれ/徒然 19」
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕

あした=には紅顔(コウガン)ありて夕べには白骨(ハツコツ)となる

――には紅顔(コウガン)ありて夕べには白骨(ハツコツ)となる
〔蓮如の「御文章」より〕
人の生死の予知できないこと,世の無常なことにいう。

あした=に夕べを謀(ハカ)らず

――に夕べを謀(ハカ)らず
〔左氏伝(昭公元年)〕
事情が切迫していて,目前のことを考えるゆとりがない。

あした=に道を聞かば夕べに死すとも可なり

――に道を聞かば夕べに死すとも可なり
〔論語(里仁)〕
人としての道を悟ることができれば,すぐに死んでも悔いはない。

あした=は明日の風が吹く

――は明日の風が吹く
明日になればまた状況も変わってくる。くよくよ先のことを思いわずらっても仕方がないと楽観的にいう語。

あしたかやま

あしたかやま 【愛鷹山】
静岡県東部,富士山南東の火山。海抜1188メートル。広義には北に連なる位牌岳・呼子岳・越前岳(1504メートル)を含む愛鷹連峰をさす。

あしたず

あしたず 【葦田鶴】
鶴(ツル)の異名。「湯の原に鳴く―は/万葉 961」

あしたずの

あしたずの 【葦田鶴の】 (枕詞)
「ねのみし泣く」「泣く」にかかる。「―音(ネ)のみし泣かゆ朝夕(アサヨイ)にして/万葉 456」

あしたてんき

あしたてんき [4] 【明日天気】
子供の遊戯の一。履物を蹴(ケ)り上げて,落ちて表が出れば天気,裏が出れば雨として,翌日の天気を占う遊び。雨か日和(ヒヨリ)か。

あしたどころ

あしたどころ 【朝所】
「あいたんどころ(朝所)」に同じ。「―の南向きに勾当もさぶらへば/中務内侍日記」

あしたのしも

あしたのしも 【朝の霜】
朝おりた霜。はかなく消えやすいもののたとえにいう。「君にけさ―の置きていなば/古今(仮名序)」

あしたのつゆ

あしたのつゆ 【朝の露】
朝,草葉などにたまった露。人生の短く,はかないことにたとえていう。あさつゆ。「―に異ならぬ世を/源氏(夕顔)」

あしたのはら

あしたのはら 【朝原】
奈良県北葛城郡王寺町から香芝町にかけての丘陵。((歌枕))「霧立ちて鴈(カリ)ぞなくなる片岡の―はもみぢしぬらむ/古今(秋下)」

あしたば

あしたば [0] 【明日葉・鹹草】
セリ科の多年草。太平洋岸の暖地や伊豆七島の海岸に生える。高さ1〜2メートル。葉は大きな羽状複葉で,厚く柔らかい。発育が速く,摘んだ翌日には新しい葉が出るというのでこの名がある。若葉を食用とする。ハチジョウソウ。

あしたま

あしたま 【足玉】
足の飾りに付ける玉。「―も手玉もゆらに織る服(ハタ)を/万葉 2065」

あしたれぼし

あしたれぼし [4] 【足垂れ星】
二十八宿の一。尾宿の和名。さそり座の尾の部分にあたる九つの星。

あしだ

あしだ [0] 【足駄】
〔「足板(アシイタ)」の転か〕
(1)(雨の日などにはく)高い二枚歯のついた下駄(ゲタ)。高(タカ)下駄。
(2)古くは,木の台に鼻緒をすげた履物の総称。

あしだ

あしだ 【芦田】
姓氏の一。

あしだ

あしだ 【阿私陀】
〔梵 Asita〕
仏典にみえる中インドの仙人。釈迦の誕生に際してその相を占い,家にあれば偉大な帝王となり,出家すれば人類を救う仏陀(覚者)となると予言したという。阿私。阿私仙。

あしだ

あしだ【足駄(をはく)】
(walk in) high clogs.

あしだ=を履(ハ)く

――を履(ハ)・く
正当な値段よりも高い値段をつけて,その差額をもうける。「売物・買物の度(タンビ)に只は通さねえ。是非―・くやつだ/滑稽本・浮世床(初)」

あしだい

あしだい【足代】
carfare.→英和
⇒車代.

あしだい

あしだい [0] 【足代】
外出の時,乗り物にかかる費用。交通費。「―は自己負担です」

あしだえのすけ

あしだえのすけ 【芦田恵之助】
(1873-1951) 教育家。兵庫県生まれ。国語科の読み方指導の定型化,綴り方論を展開。

あしだか

あしだか 【足高・脚高】 (名・形動ナリ)
足が長いこと。また,長く見えるさま。「鶏のひなの―に白うをかしげに/枕草子 151」

あしだかぐも

あしだかぐも [5] 【足高蜘蛛】
クモの一種。体長は雄が25ミリメートル内外,雌は30ミリメートル内外。体は灰褐色で脚が長く,伸ばすと10センチメートルくらいになる。網は張らず夜間歩き回り,ゴキブリなどを捕食する。暖地に広く分布。

あしだがけ

あしだがけ [0] 【足駄掛(け)】
足駄を履いて歩くこと。

あしだぐら

あしだぐら [0] 【足駄蔵】
湿気を防ぐため,足駄を履いたように床を高く造った蔵。

あしだひとし

あしだひとし 【芦田均】
(1887-1959) 政治家。京都生まれ。東大卒。外務官僚を経て,衆議院議員。第二次大戦後,厚相・日本民主党総裁・外相を歴任。1948年(昭和23)民主・社会・国民協同の三党連立内閣を樹立,まもなく昭和電工疑獄事件で総辞職。

あしだまり

あしだまり【足溜り】
a base.→英和
〜を得る secure a footing.→英和

あしだまり

あしだまり [0][3] 【足溜まり】
(1)しばらく足を留める所。また,行動を起こす根拠地とする場所。「麓の温泉を―にして山へ登る」
(2)足を掛けて支えとする所。

あしちかい

あしちか・い [4] 【足近い】 (形)
間をおかずしばしば訪れる。「―・く訪(ト)はるるを心憂く思ふ余に/金色夜叉(紅葉)」

あしついで

あしついで [3] 【足序で】
外出・用足しなどで行くついで。

あしつお

あしつお 【足つ緒】
(1)琴の各弦の端を組糸で結びかがった部分。「東の琴の―に/新撰六帖 5」
(2)太い綱。差し縄{(1)}などにする。「―の綱をひきまはして/雅亮装束抄」

あしつき

あしつき [0][2] 【足付き】
(1)歩く時の足の運び方。あしどり。「心もとない―」
(2)器物に足が付いていること。また,そのもの。「―のお膳(ゼン)」
(3)「足付き折敷(オシキ)」の略。

あしつき

あしつき [0] 【葦付】
藍藻類ユレモ目の淡水藻。じゅず状に連なった細胞列が寒天質に包まれて塊となり,浅瀬の石に付着する。食用。アシツキノリ。

あしつき

あしつき【(ふらつく)足つき】
one's (unsteady) gait.

あしつきおしき

あしつきおしき [5] 【足付き折敷】
刳形(クリカタ)のある板製の足を底の左右に付けた折敷。足打ち折敷。足付き。木具(キグ)。

あしつぎ

あしつぎ [4][0] 【足継ぎ】
踏み台。ふみつぎ。「椅子とは―の下に箱を置いたゞけのこと/非凡なる凡人(独歩)」

あしづかい

あしづかい [3] 【足遣い】
三人遣いの操り人形の両足を操作する役の人。

あしづの

あしづの [0] 【葦角】
早春,水辺に生い出た葦の新芽。あしのつの。あしかび。あしわか。

あして

あして [3] 【足手】
足と手。手足。また,からだ。

あしてそくさい

あしてそくさい 【足手息災】 (名・形動ナリ)
体が丈夫な・こと(さま)。健康。「―にて又まゐりましよ/浮世草子・五人女 1」

あしてまとい

あしてまとい [4] 【足手纏い】 (名・形動)[文]ナリ
〔「あしでまとい」とも〕
手や足にまつわりついて行動の自由をさまたげること。また,そのようなものやさま。「女どもが従(ツイ)てくると―で厄介だからよ/西洋道中膝栗毛(魯文)」

あしで

あしで [0] 【葦手】
(1)文字を絵画風にくずして,水辺の葦を中心に水流・岩・草・鳥などをかたどったもの。平安時代に行われた。文字絵。葦手書き。
(2){(1)}に描かれているような文字の書体。
(3)「葦手絵」に同じ。
葦手(1)[図]

あしでえ

あしでえ [3] 【葦手絵】
大和絵の一。中世に葦手{(1)}から発展して,絵の中に葦手の文字を組み込んだり,葦手の文字と絵とで一つの歌を表したりした装飾的絵画。料紙の下絵や蒔絵(マキエ)の意匠に用いられた。

あしでがき

あしでがき [0] 【葦手書き】
「葦手{(1)}」に同じ。

あしでまとい

あしでまとい【足手まとい】
an impediment;→英和
a burden.→英和
〜になる be a drag <on> .→英和

あしでもじ

あしでもじ [4] 【葦手文字】
「葦手{(2)}」に同じ。

あしとり

あしとり [0][4] 【足取り】
相撲の決まり手の一。相手の足を両手でかかえ上げ,倒すか土俵の外へ出す技。

あしどまり

あしどまり [3] 【足止(ま)り】
「あしどめ(足止){(2)}」に同じ。

あしどめ

あしどめ
足留めする order a person not to go out.足留め策 a measure to induce a person to stay.

あしどめ

あしどめ [0] 【足止め・足留(め)】 (名)スル
(1)外出や通行を禁止すること。「―を食う」
(2)瓦葺(カワラブ)き屋根で,葺き土がずり落ちるのを防ぐために野地(ノジ)の上に横に打ち付けた細い桟(サン)。あしどまり。
(3)(「足留め」と書く)染色のむらを防ぐため,薬剤を加えて染着をおそくすること。また,その薬剤。

あしどめぐすり

あしどめぐすり [5] 【足留(め)薬】
足留め{(3)}のために用いる薬品。ミョウバン。・酢酸・硫酸ソーダ・酢酸アンモニアなど。

あしどり

あしどり [0][4] 【足取り】
(1)足の運び方。あしつき。歩調。「軽やかな―」
(2)犯人の逃げて行った経路。「―をたどる」
(3)相場の動向。「上げ―」

あしどり

あしどり【足取り】
one's manner of walking;one's gait;a trace(犯人の).→英和
重(軽)い〜で with a heavy(light) step.

あしどりひょう

あしどりひょう [0] 【足取(り)表】
相場の上がり下がりを表した表。
→罫線表

あしな

あしな 【蘆名】
姓氏の一。会津国黒川を領した戦国大名家。相模国三浦郡蘆名から南北朝期に会津へ下向したという。会津守護と呼ばれ,権勢をふるった。

あしなえ

あしなえ [0][3] 【蹇・跛】
足が悪く歩行が不自由なこと。また,その人。

あしなか

あしなか [0] 【足半】
足の裏半ばまでくらいの長さで,かかとの部分のない藁草履(ワラゾウリ)。足半草履。半草履。
足半[図]

あしなが

あしなが [0] 【足長】 (名・形動)
(1)足が長いこと。
(2)遠くまで行くこと。(船の)航海距離が長いさま。「―に出たほどに兵糧よろづが大義/蒙求抄 6」
(3)〔山海経(センガイキヨウ)〕
足が非常に長いという想像上の人間。手長(テナガ)とともに清涼殿の荒海の障子に描かれていた。

あしながくらげ

あしながくらげ [5] 【足長水母】
アカクラゲの別名。

あしながぐも

あしながぐも [5] 【足長蜘蛛】
クモの一種。体も脚も細長く,黄褐色。体長15ミリメートル内外。第一歩脚は特に長い。丸網を水平に張り,昆虫を捕食する。本州・四国・九州に分布。

あしながばち

あしながばち [4] 【足長蜂】
〔飛行中,脚を長くのばして下げるのでいう〕
アシナガバチ属のハチの総称。フタモンアシナガバチ・セグロアシナガバチなど。枯れ枝や古い木材をかみくだき,唾液(ダエキ)で練ったものを材料にして,六角柱状の小部屋を並べた巣を軒下や木の枝に作る。[季]春。

あしなしいもり

あしなしいもり [5] 【足無井守】
無足目の両生類の総称。四肢を欠き,ミミズに似る。体長7〜150センチメートル。多数の環状輪があり,目は退化している。雄に交尾器があり,体内受精をする。多くは湿地の地中にすみ,一部は水中性。熱帯・亜熱帯に分布。ハダカヘビ。

あしなしとかげ

あしなしとかげ [5] 【足無蜥蜴】
有鱗目アシナシトカゲ科の爬虫類の総称。全長30〜140センチメートル。胴は細長く,四肢は退化してヘビ形の種が多い。背面は黄褐色か赤褐色。尾は長く自切し,再生する。草原・雑木林などにすみ,昆虫・小動物を捕食したり,鳥の卵を食べる。

あしなずち

あしなずち アシナヅチ 【脚摩乳・足名椎】
記紀神話の神。大山祇神(オオヤマツミノカミ)の子。奇稲田姫(クシナダヒメ)の父。手摩乳(テナズチ)はその妻。

あしなべ

あしなべ [0] 【足鍋】
三本の足のある鍋。小型の鼎(カナエ)。

あしなみ

あしなみ [0] 【足並(み)】
(1)人や馬が列をなして進む時の,足の運び具合。歩調。「―をそろえる」
(2)大勢で行動するときのまとまり具合。「野党の―がそろわない」
(3)(「に」を伴って副詞的に用いて)ひと足ごとに。「うち入れうち入れ―に,銜(クツバミ)をひたして攻め戦ふ/謡曲・八島」

あしなみ

あしなみ【足並を揃える】
keep step[pace] <with> .〜を乱す break step.

あしなもりうじ

あしなもりうじ 【蘆名盛氏】
(1521-1580) 戦国時代の武将。陸奥(ムツ)国会津黒川城主。初名盛治。父盛舜(モリキヨ)のあとをうけ会津地方を制圧,蘆名氏全盛時代を築いた。隠退後,止々斎と号す。

あしならし

あしならし【足馴しに歩いてみる】
walk for practice.

あしならし

あしならし [3] 【足馴らし】
(1)(走ったり歩いたりするために)あらかじめ足の調子を整えること。「―に軽く走る」「退院に向けて―をする」
(2)準備行動。下準備。

あしに

あしに [0] 【脚荷】
バラスト{(1)}に同じ。

あしぬき

あしぬき [0][4] 【足抜き】 (名)スル
(1)〔「あしぬけ」とも〕
娼妓などが,前借金をすまさないで逃げること。
(2)動きのとれない状態やよくない環境から抜け出すこと。「―がならぬさうにぞ見えらるる浅香の沼にはまりたまひて/古今夷曲集」
(3)「抜(ヌ)き足(アシ)」に同じ。「五郎も―してたちけるが/曾我 4」

あしぬぐい

あしぬぐい [3] 【足拭い】
足をふくこと。また,足をふくもの。足ふき。

あしねはう

あしねはう 【葦根延ふ】 (枕詞)
葦の根は水の下や埿(ウキ)をはうので,「下」「憂き」にかかる。「―下にのみこそ沈みけれ/拾遺(雑下)」

あしの

あしの 【蘆野】
姓氏の一。

あしのけ

あしのけ 【脚の気】
脚気(カツケ)の古名。「―起りて/落窪 3」

あしのこ

あしのこ 【芦ノ湖】
神奈川県箱根火山の火口原湖。湖面の海抜725メートル。面積約7平方キロメートル。箱根用水の水源。

あしのつの

あしのつの [1] 【葦の角】
「あしづの(葦角)」に同じ。[季]春。《やゝありて汽艇の波や―/水原秋桜子》

あしのとうざん

あしのとうざん 【蘆野東山】
(1696-1776) 江戸中期の儒学者。仙台藩士。名は徳林,字は世輔。崎門学派。主著「無刑録」は刑律に関する言論を集めたもの。

あしのねの

あしのねの 【葦の根の】 (枕詞)
(1)「ね」の音を繰り返して,「ねもころ」にかかる。「―ねもころ思ひて/万葉 1324」
(2)根に節(ヨ)のあることから,「夜」「世」などにかかる。「―夜の短くて/後撰(恋四)」
(3)根が分かれていることから,「分けても」にかかる。「―分けても人に逢はむとぞ思ふ/後撰(恋二)」
(4)根が埿(ウキ)の中にあることから,「憂き」にかかる。「―憂き身のほどと知りぬれば/後拾遺(恋四)」

あしのはがれい

あしのはがれい [5] 【葦の葉鰈】
「木の葉鰈」に同じ。

あしのほわた

あしのほわた [1] 【葦の穂綿・蘆の穂絮】
晩秋,熟した葦の花穂に生じる白い細毛。風に乗って飛ぶ。昔,綿の代わりに着物や布団の中に入れた。[季]秋。

あしのまきおんせん

あしのまきおんせん 【芦ノ牧温泉】
福島県会津若松市南部の温泉。石膏泉。大川に沿い渓谷美にすぐれる。

あしのや

あしのや 【葦の矢】
葦の茎で作った矢。朝廷で追儺(ツイナ)の式の時,桃の弓につがえて,鬼を射るのに使った。

あしのゆ

あしのゆ 【芦ノ湯】
神奈川県箱根町にある温泉。箱根七湯の一。駒ヶ岳東側中腹に位置する。単純硫化水素泉。

あしはら

あしはら [0][2] 【葦原】
葦が生い茂っている原。あしわら。

あしはらのくに

あしはらのくに 【葦原の国】
「葦原の中つ国」に同じ。「―へたちにしいさをなりけり/日本紀竟宴和歌」

あしはらのしこお

あしはらのしこお 【葦原醜男・葦原色許男】
記紀神話では大己貴神(オオナムチノカミ)(大国主)の別称とされるが,本来は別神。「播磨国風土記」には天日槍(アマノヒボコ)と土地の占有をめぐって争う神と伝えられる。

あしはらのちいおあきのみずほのくに

あしはらのちいおあきのみずほのくに 【葦原の千五百秋の瑞穂の国】
豊饒(ホウジヨウ)の永続する国の意で,「葦原の中つ国」の美称。「―は,これ吾が子孫の王たるべき地なり/日本書紀(神代下訓)」

あしはらのなかつくに

あしはらのなかつくに 【葦原の中つ国】
日本の,神話的名称。「―に遣はせる天の菩比(ホヒ)の神/古事記(上訓)」
→中つ国

あしはらのみずほのくに

あしはらのみずほのくに 【葦原の瑞穂の国】
「葦原の千五百(チイオ)秋の瑞穂の国」に同じ。「―を天降り知らしめしける皇祖(スメロキ)の/万葉 4094」

あしば

あしば [3] 【足場】
(1)高い所で作業をするために,丸太・鋼管などで組み立てた仮設構造物。「―を組む」
(2)足を踏みつける場所。また,足もとの具合。足掛かり。「雨上がりで―が悪い」
(3)物事をしようとする時のよりどころ。土台。「―を固める」
(4)交通の便。「―が良い」

あしば

あしば【足場(をかける)】
(set up) a scaffolding.→英和
〜を得る secure a footing.→英和
〜を失う lose one's footing.

あしばや

あしばや [0] 【足早】 (名・形動)[文]ナリ
歩くのが早いさま。また,早い人。「―に立ち去る」「聞ゆる―なりければ/義経記 4」

あしばや

あしばや【足早な】
swift-footed.〜に at a rapid pace.

あしばらい

あしばらい【足払いで倒す】
floor a person by leg throw.

あしばらい

あしばらい [3] 【足払い】
柔道で,足で相手の足を横にはらって倒す技。送り足払いと出足払いとがある。あしはらい。

あしひきの

あしひきの 【足引きの】 (枕詞)
〔「あしびきの」とも〕
「山」「峰(オ)」などにかかる。語義・かかり方未詳。「―山のしづくに妹待つと/万葉 107」

あしび

あしび【馬酔木】
《植》a Japanese andromeda.

あしび

あしび 【馬酔木】
(1)短歌雑誌。1903年(明治36)創刊,1908年廃刊。伊藤左千夫中心の根岸短歌会の雑誌。長塚節・島木赤彦・斎藤茂吉らが寄稿。万葉調の歌風を樹立。「アカネ」「アララギ」へと継承された。
(2)俳句雑誌。水原秋桜子が,自ら主宰する「破魔弓(ハマユミ)」を1928年(昭和3)に改題したもの。

あしび

あしび [2] 【葦火】
葦刈りの人が暖をとるために刈った葦を燃やす焚き火。[季]秋。《菅の火は蘆の火よりも尚弱し/虚子》

あしび

あしび [0] 【馬酔木】
アセビの別名。

あしびょうし

あしびょうし【足拍子をとる】
keep time with one's foot.

あしびょうし

あしびょうし [3] 【足拍子】
足で地面や床(ユカ)を踏み鳴らして拍子をとること。
⇔手拍子

あしふいご

あしふいご [3] 【足韛】
足で踏んで風を起こすふいご。

あしふき

あしふき [4][0] 【足拭き】
足をふくもの。あしぬぐい。

あしぶえ

あしぶえ [0][3] 【葦笛】
(1)葦の葉を巻いて作った草ぶえ。
(2)葦の茎で作った,たて笛。
→ケーナ

あしぶき

あしぶき [0] 【葦葺き】
屋根を葦で葺(フ)くこと。また,その屋根や家。

あしぶね

あしぶね [0][2] 【葦舟・葦船】
(1)葦を編んで作った舟。記紀神話で,蛭子(ヒルコ)をのせて流した。
(2)水に浮いている葦の葉を舟にたとえていう。

あしぶみ

あしぶみ【足踏み】
stepping.〜する step;→英和
mark time;set foot <in> (出入する);be at a standstill(停頓する).→英和

あしぶみ

あしぶみ [3][0] 【足踏み】 (名)スル
(1)その場所を動かないで,足を交互に上げ下げすること。また,その動作。
(2)物事が進展しないで,同じような状態が続くこと。停滞。「交渉は―状態」
(3)舞楽・能楽などで,足の動かし方。

あしへん

あしへん [0] 【足偏】
漢字の偏の一。「距」「跡」などの「足」の部分。あとへん。

あしべ

あしべ [0][3] 【葦辺・蘆辺】
アシの生えている水辺。

あしべおどり

あしべおどり [4] 【蘆辺踊り】
大阪市南地五花街の芸妓が総出で演じた舞踊。1888年(明治21)に始まり,現在は四月一日から一〇日間,大阪踊として道頓堀中座で行われる。[季]春。

あしべつ

あしべつ 【芦別】
北海道中部,空知川中流域にある市。石狩炭田北東部の産炭地として発展した。メロンやユリ根も栽培。

あしまかせ

あしまかせ [3] 【足任せ】
(1)足の向くままに行くこと。「―の旅」
(2)歩けるかぎり歩くこと。

あしまとい

あしまとい [3] 【足纏い】 (名・形動)
〔「あしまどい」とも〕
足にからみついて邪魔になること。また,そのようなもの。足手まとい。

あしまめ

あしまめ [0] 【足まめ】 (名・形動)
面倒がらずに気軽に出歩くさま。また,そのような人。「―に通う」

あしまわり

あしまわり [3] 【足回り】
(1)足もと。また,足ごしらえ。
(2)自動車などで,車輪とそれを取り付ける部分の全体。「―の良い車」

あしもと

あしもと【足許に[の]】
at one's feet.〜が危い have an unsteady gait.〜に気をつける watch one's step.〜の明るいうちに before it gets dark;before it is too late.〜につけこむ take mean advantage of.〜にも及ばない cannot compare with a person.→英和

あしもと

あしもと [3] 【足下・足元・足許】
(1)立ったり歩いたりしている足が地についている所。また,そのあたり。「―が暗い」
(2)足の運び方。歩き方。足どり。「―がふらつく」
(3)身の回り。身辺。また,置かれている状況。「―を脅かす」「―を固める」
(4)(「足元」と書く)家屋の,土台から根太(ネダ)までの部分。
(5)(芝居小屋などで)はきもの。

あしもと=から鳥が立つ

――から鳥が立・つ
(1)思いがけない事が突然身近に起こるたとえ。
(2)あわただしく行動を起こすたとえ。

あしもと=にも及ば∘ない

――にも及ば∘ない
相手の器量や力量が格段にすぐれていて,とてもかなわない。

あしもと=に付け込む

――に付け込・む
相手の弱点につけ入る。

あしもと=に火がつく

――に火がつ・く
身に危険がせまるたとえ。

あしもと=の明るいうち

――の明るいうち
(1)日の暮れないうち。
(2)自分の状況が悪くならないうち。「―にとっとと帰れ」

あしもと=へも寄りつけ∘ない

――へも寄りつけ∘ない
相手が格段にすぐれていてとても及ばない。足元にも及ばない。

あしもと=を∘見る

――を∘見る
相手の弱点を見抜く。相手の弱みにつけこむ。足許に付け込む。

あしもとがわら

あしもとがわら [5] 【足元瓦】
鬼瓦・鬼板・獅子口などの根もとの左右に飾りとしてつける瓦。ひれ。

あしもの

あしもの [0] 【脚物】
椅子・テーブルなど,脚のある家具の総称。
⇔箱物

あしゃ

あしゃ 【阿遮】
〔仏〕「阿遮羅(アシヤラ)」の略。

あしゃ

あしゃ [1] 【唖者】
言葉を話すことのできない人。

あしゃいちげい

あしゃいちげい [1] 【阿遮一睨】
不動明王が,左眼をとじ,右眼でにらむこと。

あしゃら

あしゃら 【阿遮羅】
〔梵 Acala〕
不動明王のこと。

あしや

あしや 【芦屋】
〔古くは「あしのや」。中世以降「あしや」〕
(1)兵庫県南東部の市。神戸市に隣接し,阪神地区の高級住宅地。菟原処女(ウナイオトメ)の伝説が残る。また,在原業平ゆかりの地。((歌枕))「蘆の屋の昆陽(コヤ)のわたりに日は暮ぬいづちゆくらむ駒にまかせて/後拾遺(羇旅)」
(2)福岡県北部,響灘に面する町。遠賀(オンガ)川河口の港として,古くは崗水門(オカノミナト)と記され,中世以降繁栄した。

あしやがま

あしやがま [3] 【蘆屋釜・芦屋釜】
芦屋{(2)}で作られた茶の湯の釜。真形釜(シンナリガマ)が多く,肌は滑らかで山水・草木の地紋のあるものが多い。室町時代が最盛期で京釜盛業とともに衰退。分派に越前芦屋・播州芦屋・伊勢芦屋などがある。

あしやすめ

あしやすめ [3] 【足休め】 (名)スル
疲れた足を休めること。

あしやだいがく

あしやだいがく 【芦屋大学】
私立大学の一。1964年(昭和39)設立。本部は芦屋市。

あしやどうまん

あしやどうまん 【蘆屋道満】
平安中期の陰陽家(オンヨウケ)。安倍晴明と術くらべをしたと伝えられる人物。のち浄瑠璃などに脚色された。生没年未詳。

あしやどうまんおおうちかがみ

あしやどうまんおおうちかがみ アシヤダウマンオホウチカガミ 【蘆屋道満大内鑑】
人形浄瑠璃。時代物。竹田出雲作。1734年初演。通称「葛の葉」。和泉国信太(シノダ)の森の白狐が女に化けて安倍保名(アベノヤスナ)と契って安倍晴明を生んだという伝説を脚色したもの。四段目の「子別れ」が有名。

あしやのうないおとめ

あしやのうないおとめ 【葦屋菟原処女】
⇒うないおとめ(菟原処女)

あしゅ

あしゅ [1] 【亜種】
生物分類上の一階級。種の下の階級。種として独立させるほど大きくはないが,変種とするには相違点の多い一群の生物に用いる。例えば,北海道のキタキツネはキツネの亜種である。ただし,種と亜種とを分ける明確な基準はない。

あしゅう

あしゅう 【阿州】
阿波(アワ)国の別名。

あしゅかおう

あしゅかおう 【阿輸迦王】
⇒アショーカ王

あしゅく

あしゅく [0] 【阿閦】
〔梵 Akṣobhya 不動・無動の意〕
「阿閦仏(アシユクブツ)」に同じ。

あしゅくぶつ

あしゅくぶつ 【阿閦仏】
(1)大日如来の説法を聞いて発願し,修行ののち成仏して東方の善快という浄土で説法しているという仏。あしく。あしくば。
(2)密教で,金剛界の五智如来の一。東方に位置して大円鏡智をあらわす。あしく。あしくば。

あしゅら

あしゅら 【阿修羅】
〔梵 Asura の音写。非天と訳す。「あすら」とも〕
(1)インド神話の悪神。インドラ神(仏教では帝釈天)と戦うとされる。釈迦によって教化されたとみなす場合は,八部衆の一つとして仏教の守護神。また,六道の一つで,常に戦い合う世界の存在ともされる。興福寺の三面六手の像が有名。修羅。
(2)「阿修羅王」に同じ。
阿修羅(1)[図]

あしゅら

あしゅら【阿修羅】
<Skt.> Asura.〜の如く like a demon.→英和

あしゅらおう

あしゅらおう 【阿修羅王】
阿修羅の長。修羅王。阿修羅。

あしゅらどう

あしゅらどう [3] 【阿修羅道】
六道の一。阿修羅が住み,常に争いの絶えない世界。修羅界。修羅道。

あしゆ

あしゆ [0] 【足湯・脚湯】
⇒きゃくとう(脚湯)

あしょう

あしょう [1] 【亜将】
〔大将に亜(ツ)ぐ意〕
近衛中将・近衛少将の唐名。次将。

あしょう

あしょう [1] 【亜相】
〔丞相(シヨウジヨウ)に亜(ツ)ぐ意〕
大納言の唐名。

あしょうさん

あしょうさん【亜硝酸】
nitrous acid.

あしょうさん

あしょうさん [2] 【亜硝酸】
弱い一塩基酸。水溶液の状態でのみ存在する。化学式 HNO� 酸化剤としても還元剤としても働く。

あしょうさんえん

あしょうさんえん [4] 【亜硝酸塩】
亜硝酸の塩類。一般に無色か淡黄色を帯びた結晶。水に溶けやすく,水溶液は塩基性を示す。

あしょうさんきん

あしょうさんきん [4] 【亜硝酸菌】
土壌中のアンモニアを亜硝酸に酸化する細菌の一群。硝酸菌とともに自然界における窒素の循環に重要な役割を果たす。亜硝酸バクテリア。

あしょうさんアンモニウム

あしょうさんアンモニウム [9] 【亜硝酸―】
亜硝酸鉛または亜硝酸バリウムに硫酸アンモニウムを作用させて得る無色の潮解性結晶。化学式 NH�NO� 水に溶けやすく,熱水には分解する。熱すると爆発的に窒素と水とに分解する。

あしょうさんカリウム

あしょうさんカリウム [7] 【亜硝酸―】
亜硝酸塩の一。亜硝酸ナトリウムに化学的性質・用途の似た白色または微黄色結晶。化学式 KNO�

あしょうさんナトリウム

あしょうさんナトリウム [8] 【亜硝酸―】
亜硝酸塩の一。淡黄白色の結晶。化学式 NaNO� 二級アミンと反応して,発癌性のあるニトロソアミンを生成する。ジアゾ化などの有機合成に用いられ,食品添加物・染色などにも利用される。

あしょろ

あしょろ 【足寄】
北海道東部,足寄郡の町。東部には雌阿寒岳・オンネトーなどがあり,阿寒国立公園となる。町では最大の面積。

あしよわ

あしよわ [0] 【足弱】
歩く力の弱いこと。また,そのような人。

あしよわ

あしよわ【足弱(人)】
a poor[slow]walker.

あしよわぐるま

あしよわぐるま 【足弱車】
車輪が丈夫にできていない車。一説に足の弱い牛がひく車。「―のすごすごと還幸なし奉る/謡曲・清経」

あしらい

あしらい
treatment;→英和
reception.→英和

あしらい

あしらい アシラヒ [0][3]
(1)もてなし。取り扱い。応対。「客の―が悪い店」「心に花のある―は口に言葉の仇繁(アダシゲ)きより懐(ナツ)かしきに/五重塔(露伴)」
(2)取り合わせ。配合。「刺身に青ジソの―」
(3)(「会釈」とも書く)
 (ア)演技用語。相手役に全身を向けて正対する動作。
 (イ)囃子(ハヤシ)(歌舞伎囃子も含む)演奏上の用語。意味と用法はきわめて多様だが,基本概念としては,主奏に対する伴奏が,不即不離の比較的自由な関係で適当に見計いつつ伴奏すること。この場合の主奏と伴奏には,演技と囃子,謡と囃子,狂言と囃子,鼓類と笛,小鼓と大鼓など,さまざまな場合がある。リズム上の意味合いが強く,多くは拍子に合わせない(拍節感を消した)演奏になる。「物着の―」「―打ち」「―吹き」
 (ウ)生け花で,役枝以外の枝。
(4)俳諧の付合(ツケアイ)方法の一。前句の人の衣類・食物・道具などさらりと案ずる方法。
→七名八体(シチミヨウハツタイ)

あしらう

あしらう
(1)treat;→英和
receive;→英和
[操縦]handle;→英和
manage.→英和
(2)[取合せ]arrange;→英和
garnish(食品を).→英和

あしらう

あしら・う アシラフ [3] (動ワ五[ハ四])
〔「あへしらふ」の転〕
(1)応対する。相手をする。「難しい客も上手に―・う」
(2)相手を見下したような気持ちで接する。いいかげんに扱う。「鼻で―・う」「冷たく―・う」
(3)(主となるものを引き立てるように)添える。「根元に小菊を―・う」
(4)あしらい{(3)}をする。
[可能] あしらえる
[慣用] 鼻で―・鼻先で―

あしわけ

あしわけ 【葦分け・葦別け】 (名・形動ナリ)
葦の茂った中をおしわけて舟を漕いで行くこと。また,舟が進むのにはさわりがあることから,物事にさしさわりがあるさまにもいう。「過ぎぬる夜は―なる事のありしなり/頼政集」

あしわけおぶね

あしわけおぶね 【葦別け小舟】
葦の生い茂った中を漕いで行く小舟。さしさわりのあるさまにたとえる。「湊(ミナト)入りの―障(サワ)り多み/万葉 2745」

あしわざ

あしわざ [0] 【足技・足業】
(1)「足芸(アシゲイ)」に同じ。
(2)柔道・相撲で,足を使って相手を倒すわざ。

あしわざ

あしわざ【足技】
footwork.→英和

あしわら

あしわら [0][2] 【葦原】
⇒あしはら(葦原)

あじ

あじ アヂ [1] 【�】
トモエガモの別名。あじがも。「―の住む須沙(スサ)の入江の隠沼(コモリヌ)の/万葉 3547」

あじ

あじ [1] 【阿字】
梵語字母の第一字,およびそれによって表される音。密教では,阿字はすべての梵字に含まれており,すべての宇宙の事象にも阿字が不生不滅の根源として含まれていると考える。
→阿字本不生(アジホンプシヨウ)

あじ

あじ【鯵】
a horse mackerel;a saurel.

あじ

あじ アヂ [1] 【鰺】
スズキ目アジ科の海魚の総称。全長25〜100センチメートル。マアジ・ムロアジ・シマアジ・カンパチ・ブリなど重要な水産魚が多く,日本近海には約五〇種がいる。体は紡錘形や,卵円形で側扁するものもいる。体側の側線上にアジ科特有のぜんごがある。普通,マアジをさすことが多い。食用。温帯から熱帯の沿岸域に広く分布。[季]夏。
鰺[図]

あじ

あじ【味】
(a) taste;→英和
(a) flavor(風味);→英和
relish(妙味).→英和
〜が変わる turn sour[stale];get high(肉が食べごろに).〜が良い(悪い) taste good(bad).〜のある(ない) tasteful(-less);→英和
significant(commonplace,dry,dull).→英和
〜の良い(悪い) (un)tasty;(un)palatable.→英和
〜もそっけもない dull and dry;dry as dust.〜を覚える acquire a taste <for> .〜をつける season;→英和
(give a) flavor <to> .〜をみる taste;relish;try the flavor <of> .

あじ

あじ アヂ [0] 【味】
■一■ (名)
(1)飲食物を舌にのせた時に起こる感じ。飲食物が舌の味蕾(ミライ)を刺激して生じる感覚。
→味覚
「―が良い」「―をつける」「―を見る」「おふくろの―」
(2)体験して得た感じ。感触。「初恋の―」「家庭の―を知らない」「切れ―」
(3)物事を深く知ることによって初めてわかるおもしろみ。深い所に潜んでいるすばらしさ。味わい。「―のある文章」「人生の―」「脇役(ワキヤク)が良い―を出している」
(4)囲碁で,のちに働きを生ずる箇所。また,そのようなさし手。「―を残す」
■二■ (形動)[文]ナリ
(1)気がきいているさま。おつ。「―なことをする」「―なはからい」「縁は異なもの―なもの」
(2)生意気である。こざかしい。訳ありげだ。「―なまねをする」

あじ=も素っ気もない

――も素っ気もな・い
潤いや面白みが全くない。つまらない。「―・い文章」

あじ=をやる

――をや・る
(1)うまくやる。うまいことをする。「或時相対(サシムカ)ひで―・つてる処を発見(ミツケ)られ/復活(魯庵)」
(2)気のきいたことをする。こしゃくなことをする。「ほんに室町のたわけが―・るぞ/浮世草子・禁短気」

あじ=を占(シ)める

――を占(シ)・める
一度経験したことのうまみや面白みを忘れない。

あじいし

あじいし アヂ― [2] 【庵治石】
香川県木田郡庵治町で産する,良質の黒雲母花崗岩。墓石などにする。

あじかげん

あじかげん アヂ― [3] 【味加減】
料理の味の具合。味のつけ方のよしあし。「―をみる」

あじかわ

あじかわ アヂカハ 【安治川】
淀川下流の一分流。大阪市中之島西端から大阪湾口に至る間の呼称。貞享年間(1684-1688)河村瑞軒が開削した運河。河口に天保山がある。

あじかん

あじかん [2] 【阿字観】
〔仏〕 密教の代表的瞑想法で,阿字本不生(アジホンプシヨウ)を観ずるもの。一般には蓮華と月輪(ガチリン)に阿字を描いた画の前に座り,蓮華や月輪と自分が一体となり,そこに阿字を生じせしめる瞑想法。
→阿字本不生

あじがさわ

あじがさわ アヂガサハ 【鰺ヶ沢】
青森県西部,日本海に面する町。近世,西回り海運の港として繁栄した。

あじがさわじんく

あじがさわじんく アヂガサハ― 【鰺ヶ沢甚句】
青森県鰺ヶ沢町の民謡で,盆踊り唄。山陰地方に分布する「踊り口説(クドキ)」が北前船の船乗りによって伝えられたもの。

あじがも

あじがも アヂ― [0] 【�鴨】
トモエガモの異名。

あじきき

あじきき アヂ― [0] 【味利き】
酒などの味を試し,そのよしあしを判定すること。また,その人。

あじきない

あじきな・い アヂキ― [4] 【味気ない】 (形)[文]ク あぢきな・し
〔形容詞「あずきなし」の転。「味気」は当て字〕
(1)「あじけない」に同じ。「―・い話」
(2)それだけのかいがない。つまらない。無益だ。「家をつくるとて宝を費し心を悩ます事は,すぐれて―・くぞ侍る/方丈記」
(3)やり切れない思いだ。やるせない。「見るに―・く,一つ心なる人に向ひたる心地して/狭衣 1」
(4)道理にはずれていて処置なしだ。無法でどうにもならない。「素戔嗚尊(スサノオノミコト)の為行(シワザ)甚だ―・し/日本書紀(神代上訓)」

あじきり

あじきり アヂ― [0] 【鰺切り】
「鰺切り包丁」の略。

あじきりぼうちょう

あじきりぼうちょう アヂ―バウチヤウ [5] 【鰺切り包丁】
小魚を切るのに用いる小さい出刃包丁。あじきり。

あじけない

あじけない【味気ない】
wearisome;weary;→英和
dreary;→英和
dull.→英和
味気なく暮らす live a wearisome life.

あじけない

あじけな・い アヂケ― [4] 【味気ない】 (形)[文]ク あぢけな・し
〔「あじきない」の転。「味気」は当て字〕
物事に興味が感じられずつまらない。面白みや風情がない。あじきない。「―・い病床の日々」「―・い話だ」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――さ(名)

あじさい

あじさい【紫陽花】
a hydrangea.→英和

あじさい

あじさい アヂサヰ [0][2] 【紫陽花】
ユキノシタ科の落葉低木。ガクアジサイの改良品種。高さ1.5メートル内外。葉は卵形で対生し,粗い鋸歯(キヨシ)がある。初夏,枝先に小花が密に集まり,大きな半球形の花序を形作る。花は萼(ガク)が花弁状に発達した中性花。花色が淡空色・青紫色・淡紅色と変わる。七変化(シチヘンゲ)。四葩(ヨヒラ)。[季]夏。

あじさし

あじさし アヂ― [0][2] 【鰺刺】
(1)チドリ目カモメ科アジサシ亜科の水鳥の総称。カモメの近縁だが,小形でくちばしが細くまっすぐで,尾が燕尾状に分岐する。
(2){(1)}の一種。全長約36センチメートル。頭部は黒色,背面は青灰色,腹面は灰白色。シベリア北東部・サハリン・千島などで繁殖する。日本では春秋の渡りの途中で通過する旅鳥。

あじさわう

あじさわう アヂサハフ (枕詞)
〔「あじ」は�鴨(アジガモ),「さはふ」はさえぎる意の「障(サ)ふ」に継続の意の「ふ」がついたもので,�鴨を網でさえぎって捕らえる,その網の「目」とかかり,網を夜昼張る意で「夜昼知らず」にかかるという〕
「目」「夜昼知らず」にかかるか。「―目言(メコト)も絶えぬ/万葉 196」「―夜昼知らず/万葉 1804」

あじつけ

あじつけ アヂ― [0] 【味付け】 (名)スル
食べ物に味をつけること。また,味をつけたもの。「あっさりと―する」

あじつけ

あじつけ【味付け】
seasoning.→英和
〜海苔 seasoned laver.

あじつけのり

あじつけのり アヂ― [4] 【味付け海苔】
干しのりに,唐辛子などの香味を加えた醤油を塗って,乾かしたもの。

あじな

あじな【味な】
clever;→英和
smart;→英和
piquant;→英和
pregnant.→英和

あじな

あじな アヂ― [0] 【味な】
〔形動「あじ(味)」の連体形〕
⇒あじ(味)□二□

あじない

あじな・い アヂ― 【味無い】 (形)
〔近世語〕
(1)「あじけない」に同じ。「我夫(ツマ)よとも我子ともいはれぬやうな,―・い縁が世界に又あらうか/浄瑠璃・彦山権現」
(2)味がない。味がうすい。また,味がわるい。「河漏麪(ソバキリ)の―・いをめで/滑稽本・根無草後編」

あじのもと

あじのもと アヂ― [3] 【味の素】
化学調味料の商標名。主成分はグルタミン酸ナトリウム。池田菊苗が商品化。

あじほんぷしょう

あじほんぷしょう [1][3] 【阿字本不生】
〔仏〕 密教の根本教義の一。阿字は宇宙の根源であり,本来不生不滅すなわち永遠に存在するということ。この真理を体得する時,人は大日如来と一体化すると説く。
→阿字

あじま

あじま 【安島】
姓氏の一。

あじまたてわき

あじまたてわき 【安島帯刀】
(1812-1859) 幕末の志士。水戸藩士。藩主に徳川斉昭を擁立し藩政改革を推進。攘夷の密勅が同藩に下されたため幕府の命により切腹。

あじまなおのぶ

あじまなおのぶ 【安島直円】
(1732-1798) 江戸中期の数学者。出羽国新庄藩士の子として江戸に生まれる。号は南山。独創的な研究で関孝和,建部賢弘の数学を発展させた。指数1/�の二項展開の公式,二重積分の方法,対数表の作成など多くの業績を残す。著「環円無有奇術」「側円解二条」

あじまめ

あじまめ アヂ― 【藊豆】
フジマメの古名。[本草和名]

あじみ

あじみ アヂ― [0] 【味見】 (名)スル
味加減をみること。「ちょっと―してみる」

あじむら

あじむら アヂ― 【�群】
アジガモの群れ。「山のはに―さわき行くなれど/万葉 486」

あじむらの

あじむらの アヂ― 【�群の】 (枕詞)
騒がしく鳴くことから,「騒く」にかかる。「―騒き競(キオ)ひて/万葉 4360」

あじも

あじも アヂ― [0] 【味藻】
アマモの別名。

あじゃせ

あじゃせ 【阿闍世】
〔梵 Ajātaśatru〕
古代インド,マガダ国の王。頻婆娑羅(ビンバシヤラ)王の子。提婆達多(ダイバダツタ)の教唆(キヨウサ)で父王を幽閉・殺害して即位したが,のち釈迦に帰依して仏教を保護した。阿闍世王。

あじゃせコンプレックス

あじゃせコンプレックス [7] 【阿闍世―】
〔心〕 母親を愛するために母親を亡きものにしたいという欲望。1931年(昭和6)に精神分析家古沢平作の提唱した理論。日本人の母子関係の特徴とされる。

あじゃら

あじゃら 【戯】
ふざけること。たわむれ。冗談。戯(ザ)れ。「―が誠になるわいな/歌舞伎・幼稚子敵討」

あじゃら=にも

――にも
(多く下に打ち消しや禁止の語を伴って)冗談にも。かりそめにも。「睦じいとて―悋気(リンキ)ばしして去らるるな/浄瑠璃・忠臣蔵」

あじゃらしい

あじゃらし・い 【戯しい】 (形)
〔動詞「あじゃる」の形容詞形〕
ふざけた態度である。「そんな―・いこたあ,中絶なうしてゐますに/滑稽本・膝栗毛 2」

あじゃり

あじゃり [1][0] 【阿闍梨】
〔仏〕
〔梵 ācārya の音写。軌範師・教授・正行などと訳す。「あざり」とも〕
(1)
 (ア)密教で,修行が一定の段階に達し,灌頂(カンジヨウ)を受けた僧。
 (イ)日本で,真言・天台両宗の僧に与えられた職位。
(2)修法を執り行う僧。「修法始めむと仕れば,―にまうでくる人もさぶらはぬを/大鏡(道隆)」
(3)密教系の僧に対する敬称の一種。

あじゃる

あじゃ・る 【戯る】 (動ラ四)
〔「あざる」の転〕
「あざる{■二■}」に同じ。「秦を曲り―・つて云ふなり/三体詩絶句抄 6」

あじらん

あじらん [2] 【亜字欄】
「亞」の字形に切り込んだ中国風の欄干。

あじろ

あじろ [0] 【網代】
〔網の代わり,の意〕
(1)冬,竹または木を組み並べて網を引く形に川の瀬に仕掛け,端に簀(ス)を取りつけて魚をとる設備。[季]冬。
(2)檜(ヒノキ)のへぎ板・竹・葦(アシ)などを,斜めまたは縦横に組んだもの。垣・天井などに用いる。
(3)網漁業の漁場。
(4)「網代車」の略。「―ははしらせたる/枕草子 32」
網代(2)[図]

あじろ

あじろ 【足代】
姓氏の一。

あじろあみ

あじろあみ [0] 【網代編み】
網代{(2)}を編むこと。網代に編んだもの。また,それを編む人。網代組み。

あじろうちわ

あじろうちわ [5][4] 【網代団扇】
檳榔(ビロウ)の葉や割り竹などで網代に編んだ団扇。

あじろかご

あじろかご [3] 【網代駕籠】
駕籠の外面に網代{(2)}を張ったもの。

あじろがき

あじろがき [3] 【網代垣】
細竹・割り竹を網代に組んで作った垣根。

あじろがさ

あじろがさ [4] 【網代笠】
竹・経木などを網代に編んで作った笠。[季]夏。

あじろがた

あじろがた [0] 【網代形】
編み目が網代{(2)}のような形であること。

あじろぎ

あじろぎ [3] 【網代木】
〔「あじろき」とも〕
網代{(1)}に用いる杭(クイ)。[季]冬。「もののふの八十(ヤソ)氏河の―にいさよふ波の行くへ知らずも/万葉 264」

あじろぐみ

あじろぐみ [0] 【網代組(み)】
「網代編(アジロア)み」に同じ。

あじろぐるま

あじろぐるま [4] 【網代車】
牛車(ギツシヤ)の一。竹または檜(ヒノキ)の薄板の網代{(2)}で屋形をおおい,物見(窓)を設けたもの。摂政・関白・大臣・納言(ナゴン)・大将などは略式用として,四・五位,中・少将,侍従などは常用とした。

あじろごし

あじろごし [3] 【網代輿】
輿の一。網代{(2)}を張り,黒塗りの押し縁(ブチ)を打ちつけた輿。上皇・親王・摂政・関白が用いた。

あじろてんじょう

あじろてんじょう [4] 【網代天井】
杉や椹(サワラ)などの片木(ヘギ)または杉皮・竹・葦(アシ)などを網代に編んで張り上げた天井。茶室などに用いる。

あじろとじ

あじろとじ [0] 【網代綴じ】
仮製本の綴じ方の一。無線綴じを改良して,折り丁の背に切れ目を入れ接着剤をしみ込ませて接合し綴じるもの。

あじろど

あじろど [3] 【網代戸】
網代{(2)}で作った門の戸。編み戸。

あじろばり

あじろばり [0] 【網代張(り)】
(1)網代{(2)}を張ること。また,そうして作ったもの。
(2)網代笠の一。縁を反り返らせた赤塗りの陣笠。近世の武士が用いた。

あじろひろのり

あじろひろのり 【足代弘訓】
(1784-1856) 江戸後期の国学者・歌人。伊勢外宮の神職。通称,権太夫。号,寛居(ユタイ)。荒木田久老・本居春庭らに師事。考証や古典の類聚編纂に努める。天保の飢饉(キキン)に私財を投じ窮民を救った。「日本紀人名部類」「海士(アマ)の囀(サエズリ)」など著書多数。

あじろびさしのくるま

あじろびさしのくるま [4] 【網代庇の車】
網代車の一。屋根は唐破風(カラハフ)造りで,庇があるもの。上皇・親王・摂政・関白・大臣・大将などが乗用。ひさしぐるま。

あじろびょうぶ

あじろびょうぶ [4] 【網代屏風】
網代{(2)}を張った屏風。「―の破(ヤ)れたるにも貸し給へ/堤中納言(よしなしごと)」

あじろやく

あじろやく 【網代役】
江戸時代,大川筋で網代{(1)}を立てる者に対して課した税。

あじろやま

あじろやま [0] 【網代山】
⇒魚付(ウオツ)き林(リン)

あじわい

あじわい【味わい】
⇒味.〜のある significant;→英和
expressive.→英和

あじわい

あじわい アヂハヒ [0] 【味わい】
(1)味の具合。風味。「まろやかな―がある」
(2)おもむき。妙味。「―のある話」

あじわう

あじわ・う アヂハフ [3][0] 【味わう】 (動ワ五[ハ四])
(1)食べ物や飲み物の味の良さを十分に感じとる。飲食物の味を楽しむ。「土地の名産を―・う」「酒を―・う」
(2)物事の深い意味や良さを感じとる。玩味(ガンミ)する。「名曲を―・う」「温泉気分を―・う」
(3)実際に経験して,楽しさや苦しさなどの思いを十分に知る。「失恋の苦しみを―・う」「優勝の味を―・う」
[可能] あじわえる

あじわう

あじわう【味わう】
taste;→英和
relish;→英和
appreciate.→英和

あす

あす [2] 【明日】
(1)今日の次の日。副詞的にも用いる。あした。みょうにち。「試験は―行われる」
(2)近い将来。未来。「日本の―をひらく」
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕

あす

あ・す 【褪す】 (動サ下二)
〔「浅あす」と同源〕
⇒あせる

あす

あ・す 【浅す】 (動サ下二)
川や海が浅くなる。水が干上がる。「石舟(イワフネ)の泊(ハ)てし高津は―・せにけるかも/万葉 292」

あす

あす【明日(の朝)】
tomorrow (morning).→英和

あす=の百より今日(キヨウ)の五十(ゴジユウ)

――の百より今日(キヨウ)の五十(ゴジユウ)
あてにならないものに期待をかけるより,多少は悪くとも確実なものの方がよいということ。

あす=は我が身

――は我が身
いつ自分自身のことになるかわからないということ。

あす=をも知れぬ身

――をも知れぬ身
明日には死ぬかもしれない我が身。この先どうなるかわからない自分の将来。明日知れぬ身。

あすあさって

あすあさって [4] 【明日明後日】
あすかあさってか。近日中。「―のうちに返事します」「―に迫った命」

あすか

あすか 【飛鳥・明日香】
〔「飛鳥」の表記は「あすか」にかかる枕詞「飛ぶ鳥の」から〕
奈良県高市郡明日香村付近一帯の地。耳成(ミミナシ)山以南,畝傍(ウネビ)山以東の飛鳥川の流域をいう。592年推古天皇が豊浦宮(トユラノミヤ)に即位以降,八世紀初めまで,帝都の所在地。皇居跡・皇陵・飛鳥寺・岡寺・高松塚古墳など,古寺・史跡に富む。((歌枕))「飛ぶ鳥の―の里を置きて去(イ)なば君があたりは見えずかもあらむ/万葉 78」

あすかい

あすかい アスカヰ 【飛鳥井】
姓氏の一。藤原氏花山院流。九条頼経の子雅経(マサツネ)を祖とし,和歌・蹴鞠(ケマリ)の家として有名。

あすかいまさあり

あすかいまさあり アスカヰ― 【飛鳥井雅有】
(1241-1301) 鎌倉中期の歌人。雅経(マサツネ)の孫。歌は「続古今集」などにみえる。日記「嵯峨のかよひ路」,家集「隣女和歌集」

あすかいまさちか

あすかいまさちか アスカヰ― 【飛鳥井雅親】
(1417-1490) 室町中期の歌人・書家。雅世の長男。法号,栄雅。書道飛鳥井流の祖。著「古今栄雅抄」,家集「亜槐和歌集」

あすかいまさつね

あすかいまさつね アスカヰ― 【飛鳥井雅経】
(1170-1221) 鎌倉初期の歌人。九条頼経の子。飛鳥井家の祖。蹴鞠(ケマリ)の飛鳥井流の祖。和歌を藤原俊成に学び,新古今集の撰に加わる。家集「明日香井集」

あすかいまさやす

あすかいまさやす アスカヰ― 【飛鳥井雅康】
(1436-1509) 室町時代の歌人・書家。雅世の次男。号,二楽(ジラク)軒。法名,宋世。和歌・蹴鞠(ケマリ)の名手。歌集「宋世百首」,歌学書「飛鳥井秘伝集」など。書道二楽流の祖とされる。

あすかいまさよ

あすかいまさよ アスカヰ― 【飛鳥井雅世】
(1390-1452) 室町時代の歌人。「新続古今集」の撰者。家集「飛鳥井雅世卿歌集」

あすかいりゅう

あすかいりゅう アスカヰリウ 【飛鳥井流】
(1)和様書道の一流派。飛鳥井雅親(マサチカ)を流祖とする。
(2)蹴鞠(ケマリ)の一流派。飛鳥井雅経(マサツネ)を流祖とする。

あすかかぜ

あすかかぜ 【明日香風】
飛鳥地方に吹く風。「采女(ウネメ)の袖吹きかへす―/万葉 51」

あすかがわ

あすかがわ 【飛鳥川】
奈良県北西部,竜門山地に源を発し,明日香地方を流れて大和川に注ぐ川。昔は流れがよく変わったので,古歌に無常な世にたとえられ,また「明日」にかけて用いられた。((歌枕))「世の中はなにか常なる―きのふの淵ぞけふは瀬になる/古今(雑下)」

あすかきよみはらりつりょう

あすかきよみはらりつりょう 【飛鳥浄御原律令】
七世紀後半の基本法令。天武天皇の命により681年に編纂が開始された。律・令とも現存しないが,令二二巻は持統天皇が689年に施行したと伝える。律の巻数や,施行されたかどうかについては不明。のちの大宝律令の基礎となった。浄御原律令。浄御原令。

あすかじだい

あすかじだい [4] 【飛鳥時代】
奈良盆地南部の飛鳥地方を都とした時代。推古朝(592-628)を中心として,その前後の時期をいう。その範囲については諸説があるが,文化史の上では,仏教渡来から大化改新(645年)までの間をいう。政治史の上では,聖徳太子摂政就任の593年から大化改新まで,または平城遷都(710年)までの間をいう。

あすかだいぶつ

あすかだいぶつ 【飛鳥大仏】
明日香村の安居院(アンゴイン)(元興寺)にある,丈六の銅造釈迦如来座像。飛鳥寺の本尊として鞍作止利(クラツクリノトリ)が造ったといわれる。現存する日本最古の仏像。

あすかでら

あすかでら 【飛鳥寺】
⇒元興寺(ガンゴウジ)

あすかのいたぶきのみや

あすかのいたぶきのみや 【飛鳥板蓋宮】
皇極天皇の皇居。655年焼失。伝承地は明日香村岡。

あすかのおかもとのみや

あすかのおかもとのみや 【飛鳥岡本宮】
舒明・斉明両天皇の皇居。伝承地は明日香村雷(イカズチ)・奥山付近。

あすかのかわらのみや

あすかのかわらのみや 【飛鳥川原宮】
斉明天皇の皇居。伝承地は明日香村,現在の川原寺付近といわれる。

あすかのきよみはらのみや

あすかのきよみはらのみや 【飛鳥浄御原宮】
672年から694年にかけての天武・持統両帝の皇居。明日香村雷(イカズチ)と同飛鳥との間に位置したと考えられている。

あすかのみやこ

あすかのみやこ 【飛鳥京】
飛鳥時代に飛鳥地方に置かれた都の総称。推古天皇の飛鳥豊浦宮(トユラノミヤ),天武天皇・持統天皇の飛鳥浄御原宮など。

あすかぶつ

あすかぶつ [3] 【飛鳥仏】
飛鳥時代に作られた仏像の総称。推古仏。

あすかぶんか

あすかぶんか [4] 【飛鳥文化】
飛鳥時代の文化。法隆寺に代表される最初の仏教芸術が開花し,聖徳太子の十七条憲法や三経義疏など,思想・学問の面でも高度の発展を遂げ,白鳳文化・天平文化の基礎を築いた。中国,六朝(リクチヨウ)文化の影響のもとに発展。

あすかべ

あすかべ 【飛鳥部】
姓氏の一。

あすかべのつねのり

あすかべのつねのり 【飛鳥部常則】
平安中期の宮廷絵師。954〜972年の事跡が文献に残る。作品は伝わらないが,大和絵の風景画・風俗画の様式展開に大きな役割を果たしたと推測される。生没年未詳。

あすかやま

あすかやま 【飛鳥山】
東京都北区南部にある台地。1873年(明治6)飛鳥山公園となる。江戸時代以来の桜の名所。

あすけ

あすけ 【足助】
愛知県北東部,東加茂郡の町。近世,尾張と信州を結ぶ飯田街道の宿場町。

あすこ

あすこ [0] 【彼所】 (代)
遠称の指示代名詞。「あそこ」の転。「―まで走ろう」

あすなろ

あすなろ [0] 【翌檜】
ヒノキ科の常緑高木。日本特産。山地に生え,庭園にも植えられる。大きいものは,高さ30メートル,直径1メートルにもなる。葉はヒノキより大きく,鱗状(リンジヨウ)で重なり合う。雌雄同株。材は淡黄色で建築材・船材・家具・枕木などに,樹皮は縄などに用いる。木曾五木の一。羅漢柏。アスハヒノキ。アスヒ。ヒバ。
〔名の由来を「明日はヒノキになろう」の意からとする俗説がある〕

あすはひのき

あすはひのき [4] 【明日は檜】
アスナロの別名。「―,この世にちかくもみえきこえず/枕草子 40」

あすばす

あすば・す 【遊ばす】 (動サ四)
〔「あそばす」の転〕
(1)「する」の尊敬語。なさる。「お頭痛が―・すとか云つて/滑稽本・浮世床(初)」
(2)(補助動詞)
動詞の連用形に接頭語「お(御)」の付いた形に付いて,その動作をする人に対する尊敬の意を表す。「お寄合・参会がございましても,一番にお帰り―・すし/滑稽本・浮世風呂 2」

あすひ

あすひ [0] 【明日檜】
アスナロの別名。

あすぶ

あす・ぶ [0] 【遊ぶ】 (動バ五[四])
「あそぶ」の転。「―・んでゐて食へると云ふ身分でも有るまい/浮雲(四迷)」

あすら

あすら 【阿修羅】
⇒あしゅら(阿修羅)

あず

あず 【坍・崩岸】
くずれた岸。がけ。「―の上に駒を繋ぎて/万葉 3539」

あずかり

あずかり アヅカリ [0][4] 【預(か)り】
(1)金品や人を預かること。
(2)預かった証拠に渡す書き付け。預かり証。
(3)相撲などで,勝敗が長びくなどして決まらない場合,勝ち負けを決めないでおくこと。
(4)平安時代の官職。御書所・画所などに置かれ,その事務をつかさどるもの。社寺や荘園などにも置かれた。
(5)人の世話や家などの管理を委任されている人。「なにがしの院におはしまし着きて,―召し出づる程/源氏(夕顔)」

あずかり

あずかり【預り】
taking charge <of> ;keeping;→英和
<end in> a draw[tie](勝負).→英和
〜にする call <it> off as a draw.‖預り金 a deposit.預り証 a receipt slip;a (claim) check(荷物の).

あずかりがね

あずかりがね アヅカリ― 【預かり銀】
「預かり銀(ギン)」に同じ。

あずかりきん

あずかりきん アヅカリ― [0] 【預(か)り金】
(1)他人から預かった金銭。
(2)借りた金。「講中の―も,晦日にやあ揃へて/人情本・辰巳園(初)」

あずかりぎん

あずかりぎん アヅカリ― 【預かり銀】
江戸時代,貸し主の請求がありしだいいつでも返す約束で借りた金銭。あずかりがね。「目安付られし―の方へは済さずして/浮世草子・胸算用 2」
→預け銀

あずかりしょ

あずかりしょ アヅカリ― [0] 【預(か)り所】
(1)品物などを預かる所。「自転車―」
(2)「預所(アズカリドコロ)」に同じ。
(3)「預地(アズカリチ)」に同じ。

あずかりしょうけん

あずかりしょうけん アヅカリ― [5] 【預(か)り証券】
倉庫業者が物品の寄託者に対して質入れ証券とともに交付する有価証券。預かり証書。預かり手形。

あずかりしる

あずかりし・る アヅカリ― [0] 【与り知る】 (動ラ五[四])
かかわりをもつ。関与する。多く打ち消しの語を伴って用いる。「私の―・らないことだ」「当方の―・るところでない」

あずかりじょう

あずかりじょう アヅカリジヤウ [0] 【預(か)り状】
文書や金品を預かった証拠として,預かり主が預け主に渡す文書。預かり証文。

あずかりち

あずかりち アヅカリ― 【預地】
(1)南北朝時代,預けるという名目で幕府などから賜った土地。
(2)江戸時代,諸大名や江戸の名主が保管を委託された,幕府の直轄地。あずけち。あずかりしょ。

あずかりてがた

あずかりてがた アヅカリ― [5] 【預(か)り手形】
(1)「預かり証券」に同じ。
(2)江戸時代,両替店が金を預けた人に発行した手形。名あて人に限らず,持参人にも支払われた。

あずかりどころ

あずかりどころ アヅカリ― [5] 【預所】
荘園で領主に代わって荘地・荘官・年貢などの管理をする職。また,その役所。中司。あずかりしょ。

あずかりにん

あずかりにん アヅカリ― [0][4] 【預(か)り人】
(1)他人から金品を預かっている人。
(2)中世,罪人などを預かって監視したり世話をしたりする人。

あずかりもの

あずかりもの アヅカリ― [0] 【預かり物】
他の人から預かっている物。

あずかる

あずか・る アヅカル [3] 【与る】 (動ラ五[四])
〔「預かる」と同源〕
(1)物事に関係する。かかわる。関与する。「計画の立案に―・る」
(2)(目上の人の)好意や恩恵を受ける。「おほめに―・る」「お招きに―・る」
(3)分け前をもらう。「大盤振る舞いに―・る」

あずかる

あずかる【預かる】
(1)[保管]keep;→英和
take charge <of> ;be entrusted <with> .
(2)[担任・監督]be in charge <of> ;take charge <of> .
(3)[差し控える]refrain[keep] <from doing> .→英和
(4)[勝負を]⇒預り.

あずかる

あずかる【与る】
take part[participate] <in> .相談に〜 be consulted <about> .与って力がある be helpful <toward> ;contribute <to> .→英和

あずかる

あずか・る アヅカル [3] 【預かる】 (動ラ五[四])
(1)金品や人の身柄を手もとに置き,その保管や世話を引き受ける。「貴重品を―・る」「姉の子供を―・る」
(2)物事の管理や運営をまかされてする。「留守を―・る」「会計を―・る」「乗客の命を―・る」
(3)紛争や勝負の決着を引き受けて保留にする。「勝負を―・る」「このけんかは私が―・った」
[可能] あずかれる

あずき

あずき【小豆】
a red bean.〜色(の) russet.→英和

あずき

あずき アヅキ [3] 【小豆】
マメ科の一年草。古く中国から渡来し,種子を食用とするため各地で栽培される。高さ約50センチメートル。葉は三小葉からなる複葉。夏,葉腋(ヨウエキ)に黄色の蝶形花(チヨウケイカ)を開き,花後,8センチメートル内外の円筒形の豆果を結ぶ。種子は一〇個前後で,暗赤色のものが多い。ダイナゴン・キントキアズキ・ウズラアズキ・シロアズキ・リョクズなど品種が多い。種子は甘納豆・あん・菓子・赤飯などに使う。ショウズ。[季]秋。

あずきいろ

あずきいろ アヅキ― [0] 【小豆色】
あずきの種子の色に似たくすんだ黄みの赤色。

あずきがゆ

あずきがゆ アヅキ― [3][0] 【小豆粥】
あずきのはいったかゆ。餅(かゆばしら)を入れることが多い。一年の邪気を除くものとして,正月一五日に食べる風習がある。また,粥占(カユウラ)を行なったりする。[季]新年。

あずきぞうむし

あずきぞうむし アヅキザウ― [4] 【小豆象虫】
マメゾウムシ科の甲虫。体長2.5ミリメートル。体は赤褐色で斑紋があり,前胸中央部に白色の斑紋がある。アズキの大害虫。アズキムシ。アズキマメゾウムシ。

あずきなし

あずきな・し アヅキ― (形ク)
〔「あじきない」の古形〕
無益だ。かいがない。「面形(オモカタ)の忘るさあらば―・く男じものや恋ひつつ居らむ/万葉 2580」

あずきなし

あずきなし アヅキ― [3] 【小豆梨】
バラ科の落葉高木。各地の山地に自生。葉は卵形で互生する。初夏,白色五弁の花が枝頂にまばらに集まって咲く。果実が小さく,赤熟するのをアズキにたとえた名。材は堅く,建築・家具材とする。秤(ハカリ)の目。

あずきねずみ

あずきねずみ アヅキ― [4] 【小豆鼠】
あずき色を帯びた鼠色。あずきねず。

あずきむし

あずきむし アヅキ― [3] 【小豆虫】
アズキゾウムシの別名。

あずきめし

あずきめし アヅキ― [3] 【小豆飯】
下煮したあずきとその煮汁を米にまぜてたいた飯。あずきごはん。あかのめし。赤飯。

あずきもち

あずきもち アヅキ― [3] 【小豆餅】
(1)あずきあんをまぶした餅。あんもち。あんころもち。
(2)下煮したあずきを入れてついた餅。

あずく

あず・く アヅク 【預く】 (動カ下二)
⇒あずける

あずけ

あずけ アヅケ [3] 【預け】
(1)金品や人を預けること。寄託。他の語と複合して用いられる。「―物」「―主(ヌシ)」「一時―」
(2)武家時代に,罪人を大名・寺・町・村・親類などに預けて監禁させた刑罰。それぞれ,「大名預け」「寺預け」などといった。

あずけあい

あずけあい アヅケアヒ [0] 【預(け)合い】
払い込みや出資の仮装行為。株式会社の株式の払い込みや有限会社の出資の履行の際,発起人または取締役が銀行や信託会社と通謀して,払い込みがないのに払い込みがあったかのように装うこと。商法で禁止。

あずけいれ

あずけいれ アヅケ― [0] 【預け入れ】 (名)スル
銀行などに金銭を預けること。

あずけいれる

あずけい・れる アヅケ― [5] 【預け入れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 あづけい・る
銀行などの自分の口座にお金を入れる。「お金を銀行に―・れる」

あずけがね

あずけがね アヅケ― 【預け銀】
⇒あずけぎん(預銀)

あずけぎん

あずけぎん アヅケ― 【預け銀】
江戸時代,請求した時にはいつでも返してもらう約束で貸した金銭。あずけがね。「―の先々へも自身の付届して/浮世草子・織留 6」

あずけじょう

あずけじょう アヅケジヤウ [0] 【預け状】
主として南北朝以降,将軍・守護などがその直轄領の支配・管理を配下の武士にゆだねる際に発給した文書。

あずけもの

あずけもの【預け物】
an article left in one's charge.

あずける

あず・ける アヅケル [3] 【預ける】 (動カ下一)[文]カ下二 あづ・く
(1)身柄や金品を人の手もとに置き,その世話や保管をたのむ。「荷物を―・ける」
(2)管理・運営の責任をまかせる。「印鑑を君に―・ける」
(3)預金・貯金をする。「銀行に―・ける」
(4)体を人にもたせかける。「上体を―・ける」
(5)紛争や勝負の決着を他人にゆだねる。処理をまかせる。「けんかを―・ける」「勝負を―・ける」
(6)茶道で,点前中に茶道具を仮置きする。
[慣用] 下駄を―

あずける

あずける【預ける】
(1)[保管]leave[deposit] <a thing with a person> ;→英和
put <a thing> in charge <of a person> ;entrust <a person with a thing> ;→英和
check <one's baggage> .→英和
(2)[監督]leave <a baby> in the care <of a person> .→英和
金を銀行に〜 put money in a bank.→英和

あずさ

あずさ アヅサ [1][0] 【梓】
(1)ヨグソミネバリの別名。材はかたくて弾力があるので,古くはこの木で弓を作った。
(2)キササゲの別名。
(3)〔中国で古く梓の材を用いたので〕
版木(ハンギ)。
→上梓(ジヨウシ)
(4)「梓弓(アズサユミ)」の略。「根張り―をおほ御手に取らしたまひて/万葉 3324」
(5)「梓巫女(アズサミコ)」の略。「かくれなき―の上手の候ふを請じ/謡曲・葵上」

あずさがわ

あずさがわ アヅサガハ 【梓川】
長野県中部の川。飛騨山脈の槍ヶ岳に源を発し,松本盆地で犀川(サイガワ)となるまでの川。長さ77キロメートル。上流部に上高地(カミコウチ)がある。

あずさみこ

あずさみこ アヅサ― [4] 【梓巫女】
梓弓の弦をたたいて神降ろしをし,口寄せをする女性。いちこ。
梓巫女[図]

あずさゆみ

あずさゆみ アヅサ― [3] 【梓弓】
■一■ (名)
梓の木で作った丸木の弓。
■二■ (枕詞)
「射る」「張る」「引く」「寄る」「本(モト)」「末(スエ)」「つる」「かえる」「矢」「音」などにかかる。「―引かばまにまに寄らめども/万葉 98」

あずさ=に上(ノボ)す

――に上(ノボ)・す
〔梓を版木に用いたことから〕
版木に彫って印刷する。出版する。上梓(ジヨウシ)する。梓に刻む。

あずち

あずち アヅチ 【安土】
⇒あづち(安土)

あずち

あずち アヅチ [1] 【垜・堋・安土】
弓場で,的をかけるために土を山形に高く盛ったもの。的山。南山。

あずちまくら

あずちまくら アヅチ― [4] 【垜枕】
上が狭く底の広い垜の形に似た枕。箱枕。

あずちもん

あずちもん アヅチ― [3] 【垜門】
上土門(アゲツチモン)の別名。

あずちや

あずちや アヅチ― [3][0] 【垜屋】
弓道場で,垜の上をおおう仮の小屋。

あずま

あずま 【吾妻・吾嬬】
私の妻。わが妻。「―はやと詔りたまひき/古事記(中)」

あずま

あずま アヅマ [1] 【東・吾妻・吾嬬】
(1)都の東方にある諸国,また地方。東国。古くは,逢坂(オウサカ)の関より東の諸国の総称。奈良時代には信濃・遠江(トオトウミ)より東の諸国をいい,のちには箱根より東,特に関東地方をさしていった。
(2)中世に,京都からみて,鎌倉または鎌倉幕府をさしていった語。「峰殿の御しうと,―の将軍の御祖父(オオジ)にて/増鏡(内野の雪)」
(3)江戸時代,上方(カミガタ)からみて,江戸をさしていった語。
(4)「東琴(アズマゴト)」の略。

あずま=男

――男((アズマオトコ))に京女(キヨウオンナ)
男はたくましい東国の男がよく,女はやさしい京都の女がよい。

あずまあそび

あずまあそび アヅマ― [4] 【東遊び】
上代,東国の歌舞の意。東国地方の風俗歌に合わせて舞う民間舞踊であったが,平安時代に雅楽の一曲として形式が整えられた。舞人は四人または六人。歌手八人の楽で演奏する。舞に駿河舞・求子(モトメゴ)舞があり,二つを舞うと諸舞(モロマイ),後者のみを舞うと片舞という。中世には廃れたが,江戸時代に再興され,宮中の祭儀や神社の祭礼に行われている。東舞(アズママイ)。
東遊び[図]

あずまうた

あずまうた アヅマ― [3] 【東歌】
万葉集(巻一四)や古今集(巻二〇)などに載っている,東国地方でよまれた和歌。万葉集のものは,東国方言を多く含む。

あずまうど

あずまうど アヅマ― 【東人】
「あずまびと」の転。[色葉字類抄]

あずまえ

あずまえ アヅマヱ 【東絵】
「吾妻錦絵」に同じ。

あずまえびす

あずまえびす アヅマ― [4] 【東夷・東蝦夷】
京都の人が東国地方の人々,特に武士の無骨さをあざけっていった語。東国の野人。

あずまおとこ

あずまおとこ アヅマヲトコ [4] 【東男】
(1)江戸生まれの男。気っぷのよさや男らしさをほめていう語。
(2)東国の男。風流を解さない田舎者,荒々しい無骨者などの気持ちで使うことが多い。あずまおのこ。「荒ましき―の腰に物負へる/源氏(宿木)」

あずまおどり

あずまおどり アヅマヲドリ [4] 【東をどり】
1925年(大正14)東京新橋の花街の芸妓たちが,京都の「都をどり」にならって始めた舞踊。戦争のため一時中断,第二次大戦後復活。[季]春。

あずまおのこ

あずまおのこ アヅマヲノコ 【東男】
「あずまおとこ(東男){(2)}」に同じ。

あずまおり

あずまおり アヅマヲリ 【東折り】
「東絡(アズマカラ)げ」に同じ。「布の小袖に―し/平家 8」

あずまかがみ

あずまかがみ アヅマ― 【吾妻鏡・東鑑】
鎌倉幕府の事績を記した編年体の史書。五二巻。鎌倉幕府の編纂になるといわれる。1180年(治承4)から1266年(文永3)までを収める。幕府の公用記録のほかに,「明月記」などの公家日記や古文書類を引用史料として編まれ,変体漢文で記されている。わが国最初の武家記録。

あずまかがみたい

あずまかがみたい アヅマ― [0] 【東鑑体】
⇒記録体(キロクタイ)

あずまからげ

あずまからげ アヅマ― [4] 【東絡げ】
着物の両脇を腰のあたりで引き上げて帯にはさみ,裾前を開くようにするもの。あずまおり。あずまばしょり。

あずまぎく

あずまぎく アヅマ― [3] 【東菊・吾妻菊】
(1)キク科の多年草。本州中部以北に自生。高さ30センチメートル,葉はへら状で茎の下部に密につく。全体に短毛がある。四,五月頃茎頂に径3センチメートルほどの頭花を一輪つける。周囲の舌状花は淡紫色,中央の管状花は黄色。[季]春。
(2)ミヤコワスレの別名。
東菊(1)[図]

あずまぎぬ

あずまぎぬ アヅマ― 【東絹】
東国で産した絹織物。「あららかなる―どもを/源氏(東屋)」

あずまくだり

あずまくだり アヅマ― [4] 【東下り】
昔,京都から東国へ行くこと。特に中世では,鎌倉へ行くこと。海道下り。

あずまげた

あずまげた アヅマ― [3] 【東下駄】
畳表をつけた婦人用のげた。浅い爪皮(ツマカワ)をつけて雨の時にも用いる。

あずまことば

あずまことば アヅマ― [4] 【東言葉】
東国地方のなまり。東国方言。関東方言。京言葉にくらべて下品とされた。

あずまごと

あずまごと アヅマ― 【東琴】
「和琴(ワゴン)」に同じ。「嫗は昔―をこそは,こともなく弾き侍りしかど/源氏(手習)」

あずましょうじ

あずましょうじ アヅマシヤウ― [4] 【東障子】
紙の代わりにガラスを用いた明かり障子。

あずまじ

あずまじ アヅマヂ [0] 【東路】
(1)京都から東国に向かう街道。東海道・東山道をいう。
(2)東国地方。東国。「―の手児の呼坂越えがねて/万葉 3442」

あずまじし

あずまじし アヅマ― 【吾妻獅子】
地歌の曲名。手事物。天明・寛政年間(1781-1801)峰崎勾当(コウトウ)作曲。業平東下りを歌い出しに,男女の恋を獅子舞に仮託した内容。

あずまじょうるり

あずまじょうるり アヅマジヤウ― [4] 【吾妻浄瑠璃】
⇒江戸浄瑠璃(エドジヨウルリ)

あずまっこ

あずまっこ アヅマ― 【東っ子】
江戸っ子。職人などが誇りをこめて使う語。「これんばかしもいざあ云つた事のねえ―だ/滑稽本・浮世風呂(前)」

あずまなまり

あずまなまり アヅマ― 【東訛り】
東国地方のなまり。「―の関東べい/滑稽本・浮世風呂 3」

あずまにしき

あずまにしき アヅマ― [4] 【吾妻錦】
海産の二枚貝。殻長7センチメートル内外。扇形で,殻表には放射状の肋(ロク)が走り,前縁両端に耳状の突起がある。色彩は白・赤・橙(ダイダイ)・紫・黄など変化に富む。美味。日本各地の沿岸に分布。東北・北海道に分布するものをアカザラガイとよぶ。

あずまにしきえ

あずまにしきえ アヅマ―ヱ [6] 【吾妻錦絵・東錦絵】
彩色木版刷りの浮世絵。明和(1764-1772)の頃,鈴木春信(ハルノブ)が始めたもの。錦絵。あずまえ。

あずまねざさ

あずまねざさ アヅマ― [4] 【東根笹】
イネ科の常緑または半常緑の竹。中部以北の山野に自生し,群生する。高さ1〜2メートルで,節から数個ずつ枝が出る。葉は羽状につき,狭披針形で細くとがる。小穂は緑色または紫色。アズマシノ。

あずまはっけい

あずまはっけい アヅマ― 【吾妻八景】
長唄の曲名。1829年四世杵屋(キネヤ)六三郎作曲。歌舞伎舞踊から独立した純音楽として作られた。江戸の名所風物を唄ったもの。

あずまばし

あずまばし アヅマ― 【吾妻橋】
隅田川にかかる橋。東京都台東区浅草と墨田区吾妻橋地区を結ぶ。最初の橋は1774年に架橋され,大川橋とも呼ばれた。

あずまばしょり

あずまばしょり アヅマ― 【東端折り】
「東絡(アズマカラ)げ」に同じ。

あずまひがん

あずまひがん アヅマ― [4] 【東彼岸】
エドヒガンの別名。

あずまひゃっかん

あずまひゃっかん アヅマヒヤククワン 【東百官】
(1)天正年間(1573-1592)以後,関東武士が京都の朝廷の官名をまねて通称として用いたもの。伊織(イオリ)・多門・頼母(タノモ)・左内・藤馬・数馬など。
(2)江戸時代の子供の手習い本で,百種の人名を集めたもの。

あずまびと

あずまびと アヅマ― 【東人】
東国の人。また,いなか者。あずまうど。「―の荷前(ノサキ)の箱の荷の緒にも/万葉 100」

あずままい

あずままい アヅママヒ [3][0] 【東舞】
「東遊(アズマアソ)び」に同じ。

あずまむし

あずまむし アヅマ― 【東虫】
シラミの異名。「旅衣きつつなれにし―/柳多留 112」

あずまむすび

あずまむすび アヅマ― [4] 【東結び・吾妻結び】
紐(ヒモ)の結び方の一。輪を左右に出し,中を三巻きにして結ぶもの。几帳(キチヨウ)の台・守り袋・簾(スダレ)・のれんなどの紐を結ぶときに用いる。

あずまもんどう

あずまもんどう アヅマモンダフ 【吾妻問答】
連歌論書。一巻。宗祇著。1470年頃成立。問答体によって,連歌の歴史・代表作家・会席作法など連歌の基本的問題を述べたもの。別名角田川(スミダガワ)。宗祇問答。

あずまや

あずまや アヅマ― [3] 【東屋・四阿】
〔東国風のひなびた家の意という〕
(1)屋根を四方へ葺(フ)き下ろした建物。寄せ棟造り。
→真屋(マヤ)
(2)庭園や公園に設ける休憩用の小さな建物。萱(カヤ)・藁(ワラ)・杉皮などで葺いた寄せ棟形式の屋根で四方を吹き放しにしたもの。亭(チン)。
(3)催馬楽の曲名。「君―を忍びやかに謡ひて/源氏(紅葉賀)」
(4)源氏物語の巻名。第五〇帖。宇治十帖の一。

あずまや

あずまや【四阿】
an arbor;→英和
a summerhouse.→英和

あずまやま

あずまやま アヅマ― 【吾妻山】
福島県と山形県の境をなす火山群の総称。西吾妻山(海抜2035メートル)を最高峰とし,東吾妻山・一切経山・吾妻小富士などが東西に連なる。原生林におおわれ,山腹には五色・姥湯(ウバユ)・白布などの温泉がある。

あずまわらわ

あずまわらわ アヅマワラハ 【東孺・東豎子】
内侍所(ナイシドコロ)の女官。女蔵人(ニヨクロウド)の次位。行幸の時に,馬に乗ってお供をした。同腹(ドウフク)の三つ子は天子を守るという故事から,三つ子を重用した。姫松。姫大夫(ヒメモウチギミ)。

あずまコート

あずまコート アヅマ― [4] 【東―】
婦人の和服用コート。被布(ヒフ)に似るが,たけは長く足首あたりまである。ラシャ・セルなどでつくる。明治中期,東京から流行した。[季]冬。
東コート[図]

あずみ

あずみ アヅミ 【阿曇】
姓氏の一。

あずみの

あずみの アヅミ― 【安曇野】
松本盆地の別名。また,松本盆地のうち,梓川以北の地方名。北アルプスの東麓(トウロク)一帯を占める水田地帯。ワサビ栽培が行われる。

あずみのひらふ

あずみのひらふ アヅミ― 【阿曇比邏夫】
古代の水軍の将。662年,水軍一七〇隻を率いて,新羅(シラギ)と唐に攻められていた百済(クダラ)救援に赴いたが,翌年,白村江で唐軍と交戦して敗れた。生没年未詳。

あせ

あせ [1] 【汗】
(1)哺乳類の汗腺から分泌される分泌物。成分の99パーセント以上は水で,他は乳酸・塩化ナトリウムなど。体熱を放散させて体温の調節を助ける温熱性発汗と,興奮したときや感覚的な刺激を受けたときに起こる精神性発汗とがある。[季]夏。「―をかく」「手に―を握る」
(2)肉体的な労働や苦労のたとえ。「―にまみれて働く」
(3)物の表面につく水滴。
(4)血をいう斎宮の忌み詞。「血を―と称す/延喜式(神祇)」

あせ

あせ 【吾兄】 (代)
二人称。女性から男性を親しんで呼ぶ語。助詞「を」を伴い,歌の場の囃子詞(ハヤシコトバ)として用いた。あなた。「脇机(ワキヅキ)が下の板にもが,―を/古事記(下)」

あせ

あせ【汗】
sweat;→英和
perspiration (女性などの).〜をかく sweat;→英和
perspire.→英和
手に〜を握って with breathless interest;in breathless expectation.〜だくで bathed in perspiration.

あせ=になる

――にな・る
汗水を流す。汗みずくになって働く。「―・りて飛廻るもをかしく/たけくらべ(一葉)」

あせ=の結晶(ケツシヨウ)

――の結晶(ケツシヨウ)
努力・苦労を積み重ねて得られた成果。

あせ=をかく

――をか・く
(1)汗が出る。
(2)はらはらして,冷や汗が出る。冷や汗をかく。
(3)(水蒸気が冷やされて)固体の表面に水滴が生じて湿る。「窓ガラスが―・く」

あせ=を入れる

――を入・れる
一休みして汗をふく。汗をひっこめる。「皆々―・れにける/浄瑠璃・妹背山」

あせ=を流す

――を流・す
(1)(風呂・シャワーなどで)体についた汗を洗い落とす。
(2)精を出して働く。

あせい

あせい [1] 【阿世】
世の中の大勢(タイセイ)におもねること。世にこびへつらうこと。「学は以て媚俗―の器具となりし時/求安録(鑑三)」
→曲学阿世

あせい

あせい [1] 【亜聖】
〔「亜」は次ぐ意〕
聖人に次ぐすぐれた人。特に,孔子に対して孟子または顔回(ガンカイ)をいう。

あせい

あせい [0] 【蛙声】
カエルの鳴く声。

あせかき

あせかき [2] 【汗掻き】
汗をかきやすい体質。また,その人。あせっかき。

あせかき

あせかき【汗かき】
a great sweater.

あせくさい

あせくさ・い [4] 【汗臭い】 (形)[文]ク あせくさ・し
汗のくさいにおいがする。「―・いシャツ」

あせぐむ

あせぐ・む 【汗ぐむ】 (動マ四)
汗がにじみ出る。あせばむ。「寒げに見えけるが御馬のかず仕うまつりにければ―・みにけり/著聞 10」

あせしらず

あせしらず【汗知らず】
talcum powder.

あせしらず

あせしらず [3] 【汗知らず】
打ち粉{(3)}の一種。粉末状で,肌につけ汗を防ぐ。[季]夏。

あせじみる

あせじ・みる [4] 【汗染みる】 (動マ上一)
衣服などが汗で汚れる。「―・みたシャツ」

あせす

あせ・す [1] 【汗す】 (動サ変)
⇒あせする

あせする

あせ・する [1] 【汗する】 (動サ変)[文]サ変 あせ・す
汗をかく。多く,努力して事をするさまにいう。「額に―・して働く」

あせたけ

あせたけ [2] 【汗茸】
担子菌類ハラタケ目の毒きのこ。食べると発汗して死ぬことがある。夏から秋にかけて,林下の地上に生える。傘は茶褐色で径3〜5センチメートルの円錐形。繊維質で,放射状に裂ける性質がある。
汗茸[図]

あせだく

あせだく [0] 【汗だく】 (形動)
〔「汗だくだく」の略〕
汗をびっしょりかいているさま。また,汗を流して,忙しく働くさま。「―になって畑を耕す」

あせっかき

あせっかき [2] 【汗っ掻き】
「あせかき」の転。

あせとり

あせとり [3][0] 【汗取り・汗袗】
汗を吸い取らせるためにじかに肌に着ける下着。[季]夏。

あせどの

あせどの 【汗殿】
〔「汗」は血の忌み詞〕
伊勢神宮の斎宮(サイグウ)が月経の時にこもった御殿。

あせどめ

あせどめ [0] 【汗止め】
(1)汗が流れるのを止めること。
(2)汗が出るのをおさえること。

あせながし

あせながし [3] 【汗流し】
兜(カブト)の面頬(メンポオ)のあごの下にあけた穴。あせながしのあな。あせおとし。つゆおとし。

あせばむ

あせばむ【汗ばむ】
sweat;→英和
perspire.→英和

あせばむ

あせば・む [3] 【汗ばむ】 (動マ五[四])
汗がにじみ出る。[季]夏。「―・むような陽気」

あせび

あせび [0] 【馬酔木】
ツツジ科の常緑の大形低木。関東以西の山野に自生し,庭木ともする。早春,壺形(ツボガタ)の白い小花を枝先に総状に多数つける。有毒で,馬が食べると麻酔状態になるというので「馬酔木」と書く。葉は殺虫剤に,材は細工物にする。アセボ。アシビ。アセミ。アシミ。
〔「馬酔木の花」は [季]春〕
馬酔木[図]

あせふき

あせふき [2] 【汗拭き】
汗をふくのに使う布。[季]夏。

あせぼ

あせぼ [0] 【馬酔木】
アセビの別名。

あせぼ

あせぼ [2] 【汗疹】
〔「あせいぼ」の転〕
あせも。[季]夏。

あせまみれ

あせまみれ [3] 【汗塗れ】
全身が汗でぐっしょりぬれること。「―になって働く」

あせみ

あせみ [0] 【馬酔木】
アセビの別名。

あせみず

あせみず [1] 【汗水】
水のように流れ出る汗。[季]夏。「―たらして働く」

あせみず

あせみず【汗水流して働く】
sweat.→英和

あせみず=流す

――流・す
一生懸命働くさまをいう。

あせみずく

あせみずく [3][0] 【汗水漬く】 (形動)
汗でびっしょりぬれるさま。あせみどろ。[季]夏。「―になって働く」

あせみどろ

あせみどろ [3][0] 【汗みどろ】 (形動)
「あせみずく」に同じ。[季]夏。「―の大奮闘」

あせも

あせも【汗疹(が出る)】
(have) prickly heat.

あせも

あせも [3] 【汗疹】
汗のために皮膚にできる,小さな赤い水泡(スイホウ)性湿疹(シツシン)。かゆみを伴う。夏,乳幼児や皮膚の弱い人にできやすい。あせぼ。汗疹(カンシン)。汗瘡(カンソウ)。[季]夏。《なく声の大いなるかな―の児/虚子》

あせり

あせり [3] 【焦り】
あせること。気がいらだつこと。「敵に―の色が見えてきた」「相手の―を誘う」

あせる

あせ・る [2] 【焦る】 (動ラ五[四])
(1)早くやろう,うまくやろうと思っていらいらする。「勝ちを―・って失敗する」
(2)気がはやって,足をばたばたさせる。「―・る上馬(アガリウマ)に乗りて/梁塵秘抄」

あせる

あせる【焦る】
be in a hurry;→英和
be impatient;be too eager <for success> .焦らない be in no hurry.

あせる

あ・せる [2][0] 【褪せる】 (動サ下一)[文]サ下二 あ・す
〔「浅(ア)す」と同源〕
(1)時間が経過したり,光線が当たったりして,色・つやなどが薄くなる。色がさめる。「色―・せた洋服」
(2)もとの美しさや力を失う。衰える。「色香が―・せる」

あせる

あせる【褪せる】
fade;→英和
discolor.→英和
褪せた faded.褪せ易い fading;fugitive.→英和

あせんやく

あせんやく [2] 【阿仙薬】
ガンビールの葉および若枝から,水で抽出してつくった乾燥エキス。タンニンを多量に含む。収斂(シユウレン)剤・下痢止めなどに用いる。ガンビール。

あせ=を握(ニギ)る

――を握(ニギ)・る
⇒手に汗を握る

あぜ

あぜ [2] 【綜】
⇒綜絖(ソウコウ)

あぜ

あぜ [2][1] 【畦・畔】
(1)土を盛り上げて作った,田と田の境。くろ。
(2)敷居や鴨居(カモイ)の,溝と溝の間にあるしきり。

あぜ

あぜ【畦(道)】
a footpath between rice paddies.

あぜあみ

あぜあみ [0] 【畦編み】
「ゴム編み」に同じ。

あぜいと

あぜいと [0] 【綜糸】
綜絖(ソウコウ)に用いる糸。綾糸。掛け糸。

あぜおり

あぜおり [0] 【畦織(り)】
⇒畝(ウネ)織り

あぜがや

あぜがや [3][0] 【畦茅】
イネ科の一年草。田の畦や湿った草地に生える。高さ約70センチメートル。葉は線形で薄い。夏から秋に枝頂に褐紫色のまばらな円錐花穂をつける。

あぜがやつり

あぜがやつり [3] 【畦蚊帳吊】
カヤツリグサ科の一年草。原野の湿地,田の畦に多い。茎は細くてかたい。高さ約40センチメートル。夏から秋に,扁平な多数の小穂をつける。

あぜき

あぜき [0] 【校木】
校倉(アゼクラ)造りの外壁を構成する横木。

あぜくら

あぜくら [0] 【校倉】
倉の形式の一。柱を用いず,木材を井桁(イゲタ)状に積み重ねて壁を作るもの。甲倉。叉倉。

あぜくらづくり

あぜくらづくり [5] 【校倉造り】
校倉に用いられるような建築様式。世界各地に古くからみられ,日本では断面が三角形の木材を平らな面を内側にして積み上げる方法が発達。多くは古代に倉として建てられ,東大寺正倉院や唐招提寺経蔵などが現存する。井楼(セイロウ)組。
校倉造り[図]

あぜすげ

あぜすげ [2] 【畦菅】
カヤツリグサ科の多年草。田の畦や湿地などに多い。葉は線形で柔らかい。春,約40センチメートルの花茎を出し,黒褐色を帯びた円柱形の花穂をつける。

あぜたけ

あぜたけ [2] 【綜竹】
綜に用いる竹。
→綾竹(アヤダケ)(1)

あぜち

あぜち 【按察使・按察】
719年,地方行政監察のために数国を単位として置かれた令外官(リヨウゲノカン)。のち,陸奥(ムツ)・出羽の二国を残し,名義だけとなって大・中納言や参議の兼任となった。あんさつし。

あぜな

あぜな [2] 【畦菜】
ゴマノハグサ科の一年草。田の畦などに生える。高さ15センチメートル内外。葉は楕円形で茎に対生する。夏から秋に,小さい淡紅紫色の小花を開く。母草。

あぜぬり

あぜぬり [0][2] 【畦塗(り)】
田打ちのあと,水が漏れないように,畦を泥で塗り固めること。くろぬり。[季]春。

あぜひきのこ

あぜひきのこ [5] 【畦挽き鋸】
敷居や鴨居(カモイ)の溝をつくる時などに使う小形の鋸(ノコギリ)。あぜびき。
畦挽き鋸[図]

あぜび

あぜび [2] 【畦火】
早春,害虫駆除などのために畦の枯れ草を焼く火。[季]春。

あぜまめ

あぜまめ [2] 【畦豆】
田の畦に植える大豆。

あぜみち

あぜみち [2] 【畦道】
田と田の間の細い道。

あぜむしろ

あぜむしろ [3] 【畦蓆】
ミゾカクシの別名。

あぜん

あぜん【唖然として】
in (utter) amazement;agape.→英和
〜とする be amazed <at> ;be dumbfounded.

あぜん

あぜん [0] 【唖然】 (ト|タル)[文]形動タリ
予想もしなかった事態に驚きあきれてものも言えないさま。「一同―として言葉も出ない」「余(アマリ)の不意に拍子抜して,…―たるのみ/金色夜叉(紅葉)」

あそ

あそ
親しみをこめて男性を呼ぶ語。「たまきはる内の―汝(ナ)こそは世の長人(ナガヒト)/古事記(下)」
〔「あせ(吾兄)」の転か。「あそみ(朝臣)」の略とする説もある〕

あそ

あそ 【阿蘇】
熊本県北東部,阿蘇郡の町。阿蘇山のカルデラ内に位置し,放牧が盛ん。阿蘇温泉がある。

あそう

あそう アサフ 【麻生】
茨城県南東部,行方(ナメガタ)郡の町。霞ケ浦漁業の中心。

あそう

あそう アサフ 【麻生】
姓氏の一。

あそういそじ

あそういそじ アサフ― 【麻生磯次】
(1896-1979) 国文学者。千葉県生まれ。京城大・学習院大教授。独自の学風で近世文学研究に業績を残す。著「江戸文学と中国文学」「笑の研究」など。

あそうぎ

あそうぎ 【阿僧祇】
〔梵 asaṃkhya〕
(1)数えられないこと。数えられないほど大きな数。
(2)数の単位。一〇の六四乗。[塵劫記]

あそうけいじろう

あそうけいじろう アサフケイジラウ 【麻生慶次郎】
(1875-1953) 農芸化学者。東京生まれ。東大教授。植物生理化学を研究,日本の土壌肥料学の発展に尽力。

あそうひさし

あそうひさし アサフ― 【麻生久】
(1891-1940) 労働運動家・政治家。大分県生まれ。東大卒。足尾銅山などの鉱山争議を指導。日本労農党・社会大衆党などの幹部。のち新体制運動に参加。

あそくじゅうこくりつこうえん

あそくじゅうこくりつこうえん 【阿蘇くじゅう国立公園】
熊本県と大分県にまたがる山岳公園。阿蘇山を中心に,九重(クジユウ)火山群・由布(ユフ)岳・鶴見岳などを含む。

あそこ

あそこ [0] 【彼処・彼所】 (代)
遠称の指示代名詞。
(1)場所や方角を指し示す。
 (ア)あの場所。あすこ。「ここより―の方が涼しそうだ」「―には生家がある」
 (イ)(相手も知っている)例の場所。「明日もまた―で待っている」
(2)物事の局面や事態の進展の度合を指し示す。「―から難しくなる」「―まで紛糾すると解決のめどが立たない」

あそこ

あそこ
that place;there.→英和
〜に (over,up,down) there.→英和

あそさん

あそさん 【阿蘇山】
九州中央部にある典型的な複式活火山。最高峰は中央火口丘の阿蘇五岳中の高岳(タカダケ)で,海抜1592メートル。世界最大級のカルデラをもち,火口原には多くの集落や温泉がある。

あそじんじゃ

あそじんじゃ 【阿蘇神社】
熊本県阿蘇郡一の宮町にある神社。主神は建磐竜命(タケイワタツノミコト)。肥後国一の宮。

あそばす

あそば・す [0] 【遊ばす】
■一■ (動サ五[四])
(1)遊ぶようにさせる。遊ばせる。「子供を外で―・す」
(2)人や道具などの機能を活用せずにおく。あそばせる。「余剰人員を―・しておくわけにはいかない」「機械を―・しておく」
(3)〔■二■が一語化したもの〕
「する」の尊敬語。主に女性が用いる。「いかが―・しますか」「ピアノのお稽古を―・していらっしゃいます」
(4)(補助動詞)
〔中世後期以降の用法〕
動詞の連用形または名詞に「お」「ご」を添えたものの下に付いて,「なさる」よりさらに尊敬の意の高い言い方とする。主に女性が用いる。「お帰り―・しませ」「御免―・せ」「ご結婚―・すそうで」
■二■ (連語)
〔動詞「あそぶ」の未然形に,上代の尊敬の助動詞「す」の付いたもの〕
狩猟・音楽などをして,お遊びになる。「冬の朝は刺し柳根張り梓を大御手に取らしたまひて―・しし我が大君/万葉 3324」

あそばせことば

あそばせことば [5] 【遊ばせ言葉】
丁寧な,また上品な響きをもたせようとして,「ごめんあそばせ」「おいであそばせ」など「あそばせ」を添えた言い方をする女性の言葉遣い。
→あそばす

あそばせる

あそばせる【遊ばせる】
amuse;→英和
have <a person,money> idle.

あそばせる

あそば・せる [0] 【遊ばせる】 (動サ下一)
(1)「あそばす{(1)}」に同じ。「子供を外で―・せる」
(2)「あそばす{(2)}」に同じ。「―・せておくほどの金はない」

あそび

あそび【遊び】
(1)[遊戯]play;→英和
(a) sport.→英和
(2)[娯楽]pleasure;→英和
(an) amusement.(3)[気晴らし]a recreation;→英和
a diversion.→英和
(4)[行楽]an outing.→英和
(5)[遊蕩(とう)]dissipation.〜半分に just for play.

あそび

あそび [0] 【遊び】
(1)遊ぶこと。「―に夢中になる」
(2)賭(カ)け事や酒色にふけること。遊興。「―人」
(3)仕事がないこと。暇なこと。「これを納めたら当分―だ」
(4)気持ちのゆとり。「―心」
(5)機械の連結部分が,ぴったりと付かないで少しゆとりがあること。「ハンドルの―」
(6)洋装本で,見返し{(1)}の表紙に貼られないほうの紙。
→遊び紙(ガミ)
(7)狩猟・歌舞・酒宴など,楽しみですること。平安時代には特に管弦を奏すること。「梓弓春来るごとにすめ神の豊の―に逢はむとぞ思ふ/神楽歌」「静かなる頃ほひなれば―せむ/源氏(藤裏葉)」
(8)遊び女(メ)。「西国の―はえかからじ/更級」

あそびあいて

あそびあいて【遊び相手】
a playmate.→英和

あそびあかす

あそびあか・す [5] 【遊び明かす】 (動サ五[四])
(1)夜どおし遊ぶ。また,遊んで長い時間を過ごす。
(2)詩歌・管弦などをして夜どおし遊ぶ。「夜もすがら―・し給ふ/源氏(胡蝶)」

あそびうた

あそびうた [3] 【遊び唄・遊び歌】
わらべ歌の一分類。子供が遊ぶときにうたう歌。手毬(テマリ)歌・羽根突き歌・縄跳び歌など。遊戯歌。

あそびがね

あそびがね [0] 【遊び金】
使うこともなく,ただしまってある金。

あそびがみ

あそびがみ [3] 【遊び紙】
書物の見返しと本文の間に入れる白紙。体裁を整えるためのもの。
→遊び(6)
→見返し(2)

あそびぎ

あそびぎ【遊び着】
a playsuit (子供の).→英和

あそびくらす

あそびくら・す [5][0] 【遊び暮らす】 (動サ五[四])
一日を遊んで暮らす。遊んで日々を過ごす。

あそびぐせ

あそびぐせ【遊び癖】
habit of idleness.

あそびぐせ

あそびぐせ [0] 【遊び癖】
仕事や勉強を怠ける悪い習慣。とかく遊興にふける癖。「―がつく」

あそびぐるま

あそびぐるま [4] 【遊び車】
(1)ベルト伝動で,原車と従車の間に入れて,ベルトの緊張を保ったり,ベルトの方向を変えたりする車。から回り車。アイドラー。
(2)摩擦伝動で,原車と従車の間に入れて動力のなかだちをしたり,回転方向を変えたりする車。間車(アイグルマ)。アイドラー。

あそびげ

あそびげ [3] 【遊び毛】
(1)「後れ毛」に同じ。
(2)紡毛織物で,こすられたりした時に抜ける繊維。短繊維や平行にそろえられていない繊維が抜ける。

あそびことば

あそびことば [4] 【遊び言葉】
話の始めや中間などに発せられる,話の内容とは直接に関係のない言葉。「ええ…」「…そのう…」の類。

あそびごころ

あそびごころ [4] 【遊び心】
(1)遊びたがる気持ち。
(2)まじめ一方でなく,ゆとりやしゃれ気のある気持ち。
(3)音楽をたしなむ心。「みかど,いみじう―おはしませど/栄花(鶴の林)」

あそびごと

あそびごと [0] 【遊び事】
娯楽。遊戯。手慰み。また,勝負事。

あそびごと

あそびごと【遊び事】
a game;→英和
a pastime;→英和
a diversion.→英和

あそびごま

あそびごま [0] 【遊び駒】
将棋で,盤上にあって,攻めにも守りにも役立っていない駒。

あそびじかん

あそびじかん【遊び時間】
playtime;→英和
[授業の間の]a recess;→英和
a break.→英和

あそびずき

あそびずき【遊び好き】
a pleasure seeker.

あそびて

あそびて [0] 【遊び手】
遊ぶことの好きな人。遊ぶことの上手な人。遊び上手。

あそびでら

あそびでら 【遊び寺】
江戸時代,座敷を貸して宴会や遊興の行われる場所となった寺。世間寺。浮世寺。「嵯峨の―に納めおきぬ/浮世草子・男色大鑑 8」

あそびどうぐ

あそびどうぐ【遊び道具】
a plaything.→英和

あそびどうぐ

あそびどうぐ [4] 【遊び道具】
遊ぶときに使う道具。おもちゃ。

あそびなかま

あそびなかま【遊び仲間】
⇒遊び相手.

あそびにん

あそびにん [0] 【遊び人】
(1)定職をもたず,ぶらぶら遊び暮らしている人。
(2)ばくちうち。
(3)放蕩者。

あそびにん

あそびにん【遊び人】
a gambler;→英和
an idler;a playboy.→英和

あそびはんぶん

あそびはんぶん [4] 【遊び半分】 (名・形動)
重要な物事をいいかげんな気持ちでする・こと(さま)。

あそびば

あそびば【遊び場】
a playing field;a playground (運動場).→英和

あそびべ

あそびべ [3] 【遊部】
古代の部民の一。天皇の葬礼の際に,棺や祭器などを用意し殯宮(アラキノミヤ)で呪術的な神事を行うことを職とした。

あそびほうける

あそびほう・ける [6] 【遊び呆ける】 (動カ下一)
遊びに熱中し,他のことをかえりみない。「毎日―・けている」

あそびめ

あそびめ [0] 【遊び女】
宴席で,舞い歌い,寝所で客の相手をしたりする女。ゆうじょ。うかれめ。あそび。

あそびもの

あそびもの 【遊び者】
(1)遊女(ユウジヨ)。あそびめ。「道すがら―どもまゐる/増鏡(新島守)」
(2)遊び相手。慰みもの。「さきざきは心安き―に思ひ聞えさせしを/栄花(輝く藤壺)」

あそびやど

あそびやど 【遊び宿】
(1)人々が集まって遊芸・談笑などをして遊ぶ家。
(2)遊興をする宿。遊女屋。

あそぶ

あそぶ【遊ぶ】
(1) play;→英和
amuse[enjoy]oneself; make merry.(2)[無為]be idle;be free (ひま);be out of work (失職).
(3)[行楽]make an excursion[a trip] <to> ;→英和
visit.→英和
遊び暮らす spend one's days in idleness.遊んでいる金 idle money.

あそぶ

あそ・ぶ [0] 【遊ぶ】 (動バ五[四])
(1)仕事や勉強をせず,遊戯などをして楽しく時を過ごす。「かくれんぼをして―・ぶ」「よく学びよく―・べ」
(2)酒・女・ギャンブルなどで楽しむ。遊興をする。「―・ぶ金に困る」
(3)職をもたず,ぶらぶらする。「定年後は―・んで暮らす」
(4)その物の機能・価値が十分に活用・利用されない状態で放置されている。「広い土地が―・んでいる」「―・んでいる金が少しある」「手が―・んでいる」
(5)〔漢字「遊」にその意味があることから〕
(「…に遊ぶ」の形で)離れた土地へ行って風物を楽しむ。また,勉学する。「友人と琵琶湖に―・ぶ」「若き日に留学生としてウィーンに―・ぶ」
(6)野球で,投手が打者の打ち気をそらすため,故意にボールとなる投球をする。「一球―・ぶ」
(7)歌舞・管弦をして楽しむ。「三日うちあげ―・ぶ/竹取」「趙王と秦王と共に―・びしに,…秦王命じて弾ぜしむ/正法眼蔵随聞記」
(8)人をからかう。もてあそぶ。「けつくあつちに―・ばれた/滑稽本・膝栗毛 2」
(9)鳥獣や魚が,あたりを動きまわる。「白き鳥のはしと脚と赤き,川のほとりに―・びけり/古今(羇旅詞)」
〔「古事記」に天若日子(アメワカヒコ)の葬儀を「日(ヒ)八日(ヤカ),夜(ヨ)八夜(ヤヨ)を遊びき」とあるように,「遊ぶ」はもと,日常の業務を一時やめて,儀式や祭礼を行うことを意味した。また,儀式や祭礼には歌・音楽が奏されたことから(7)の意味が生じた〕
[可能] あそべる

あそぶいと

あそぶいと 【遊糸】
〔遊糸(ユウシ)の訓読み〕
かげろう。いとゆう。「―を我より外に人や見るらむ/永久百首」

あそみ

あそみ [1] 【朝臣】
古代の姓(カバネ)の一。684年に制定された八色(ヤクサ)の姓の第二位。最初は皇別の有力な氏に与えられたが,平安時代以降,有力な氏や皇子皇孫にも与えられるようになった。あそ。あそん。あっそん。

あそん

あそん [1] 【朝臣】
〔「あそみ」の転。「あっそん」とも〕
(1)「あそみ」に同じ。
(2)三位以上の人の姓の下,四位の人の名の下に付けて敬意を表す。「源―頼政」「源中将それがしの―/狭衣 1」
(3)廷臣が互いに敬意をこめて,相手を呼ぶ語。代名詞のように用いる。あなた。「―や。御やすみ所もとめよ/源氏(藤裏葉)」

あぞく

あぞく [1] 【亜属】
生物分類上の一階級。属と種の中間に位置する。

あた

あた (接頭)
名詞・形容詞などに付いて不快の念をこめながら,程度のはなはだしいことを強調する意を表す。「―ぎたない」「―子細らしい威立(オドシダテ)/浄瑠璃・大経師(中)」
〔「あた聞きともない」などのように副詞的にも用いる〕

あた

あた 【咫・尺】
上代の長さの単位。親指と中指とを広げた長さ。「八咫(ヤアタ)」「七咫」などの形で助数詞的に用いる。「其の鼻の長さ七―/日本書紀(神代下訓)」

あたあた

あたあた 【熱熱】 (感)
〔「あつあつ」の転〕
熱い熱い。「ただのたまふ事とては―とばかりなり/平家 6」

あたい

あたい [0] 【私】 (代)
〔「あたし」の転〕
一人称。「あたし」よりくだけた言い方。主として東京下町や花柳界の女性や子供が用いた。

あたい

あたい アタヒ [0] 【価・値】
〔動詞「能う」の連用形か〕
(1)売買の際のねだん。商品のねだん。「―が高い」「―をつける」
(2)価値。ねうち。「一文の―もない」「美しき者の―を愛(メ)づる心/麒麟(潤一郎)」
(3)数学で,文字や関数がとる具体的な数。数値。《値》「� の―をもとめよ」
(4)物のねうちに匹敵するもの。「―無き宝といふとも/万葉 345」

あたい

あたい アタヒ 【直・費】
〔「あたい(価)」と同源〕
古代の姓(カバネ)の一。多く大化改新以前の国造(クニノミヤツコ)に与えられた。あたえ。

あたい

あたい【値】
a price;→英和
a value.→英和
〜する be worth <100yen> ;deserve <praise> ;→英和
《数》a value.→英和
⇒価格,価値.

あたい=を二つにせず

――を二つにせず
〔後漢書(韓康伝)〕
買い手によって値段を変えるようなことをしない。

あたい=千金(センキン)

――千金(センキン)
非常に価値の高いこと。「―の一打」「春宵(シユンシヨウ)一刻―」

あたいする

あたい・する アタヒ― [0] 【価する・値する】 (動サ変)[文]サ変 あたひ・す
(多く「…にあたいする」の形で名詞や動詞の連体形を受けて)それだけのねうちがある。「賞賛に―・する」「一見に―・する」「読むに―・しない」

あたう

あた・う アタフ 【与ふ】 (動ハ下二)
⇒あたえる

あたう

あた・う アタフ [2][0] 【能う】 (動ワ五[ハ四])
(1)ある動作をすることができる。
 (ア)(特定の動詞を受けないで)できる。なしうる。「―・う限りの援助をする」「神に―・わざるはなし」
 (イ)(動詞を受けて)その動作をすることができる。接続のしかたは,「…することあたわず」「…するあたわず」「…するにあたわず」「…しあたわず」の四通りがあった。「看過すること―・わず」「感嘆措(オ)く―・わず(=感嘆セズニハイラレナイ)」「平常なし―・はざる所のものを為し―・ふ/吾輩は猫である(漱石)」「大きに楽しむに―・はず/方丈記」
(2)それに適合する。ふさわしい。「十徳なからん人は判者に―・はず/十訓 1」「人はただわが身に―・はぬ事を願ふ事なかれ/仮名草子・伊曾保物語」
(3)合点がゆく。「翁は泣き歎く,―・はぬ事なり/竹取」
〔古くは打ち消しの形でだけ使われたが,明治以後は肯定の形でも使われ,「あたわ」「あたう」の両形が見られる。「あたう」は「アトー」と発音されることが多い〕

あたえ

あたえ アタヘ [0] 【与え】
与えること。また,その物。めぐみ。「天の―」

あたえる

あた・える アタヘル [0] 【与える】 (動ア下一)[文]ハ下二 あた・ふ
(1)自分の所有する物を目下の相手に渡しその者の物とする。やる。授ける。「子供におもちゃを―・える」「家畜にえさを―・える」
〔古くは目上の相手に渡す場合にも使われた〕
(2)時間・条件など相手が利用できる状態にしてやる。「弁明の機会を―・える」「部下に権限を―・える」
(3)相手にそれを課す。「生徒に課題を―・える」
(4)他者に何らかの影響を及ぼす。「聴衆に感銘を―・える」「ショックを―・える」

あたえる

あたえる【与える】
give (やる);→英和
present <a person with a thing> (贈る);→英和
[授与]bestow <on> ;→英和
confer <on> ;→英和
grant;→英和
award;→英和
[分与]allot;→英和
distribute;→英和
[供与]provide;→英和
supply;→英和
[被らす]cause;→英和
inflict.→英和

あたか

あたか 【安宅】
(1)石川県小松市の北西部,日本海に面する小漁港。北陸道の旧宿駅。安宅の関の遺址(イシ)といわれる所がある。
(2)能の一。四番目物。作者未詳(観世信光作とも)。作り山伏となって奥州へ向かう義経主従が,安宅の関で関守の富樫(トガシ)某にとがめられるが,弁慶の機転で危うく通りぬけるという筋。「義経記」などによる。歌舞伎「勧進帳」の典拠。

あたかのせき

あたかのせき 【安宅の関】
小松市安宅にあったという関。謡曲「安宅」,歌舞伎「勧進帳」で有名。

あたかのまつ

あたかのまつ 【安宅松】
歌舞伎舞踊の一。長唄。本名題「隈取(クマドリ)安宅松」。富士田吉次作曲。1769年市村座初演。弁慶が安宅の松のあたりを行き,草刈り童二人と踊り,都扇を与えて奥州への近道を教えてもらうというもの。

あたかも

あたかも [1] 【恰も・宛も】 (副)
〔「あだかも」とも〕
(1)(多く下に「のようだ」「のごとし」などを伴って)形状・様態・性質などを,よく似ている物事にたとえて形容する語。ちょうど。まるで。「―戦場のような光景」「―勝者のごとく振る舞う」
(2)ちょうどその時。まさに。「時―一月一日」「―柱時計は徐(シズ)かに八時を点(ウ)ち初めた/社会百面相(魯庵)」

あたかも

あたかも【恰も】
as if;just (like);→英和
as it were;so to speak.⇒まるで.

あたかも=好(ヨ)し

――好(ヨ)・し
ちょうどよいことには。うまい具合に。「時―・し」

あたがわおんせん

あたがわおんせん アタガハヲンセン 【熱川温泉】
静岡県東部,伊豆半島東岸にある食塩泉。東伊豆温泉郷の中心で,湯量が多い。

あたくし

あたくし [0] 【私】 (代)
〔「わたくし」の転〕
一人称。「あたし」より丁寧で,「わたくし」よりはややくだけた言い方。主に女性が用いる。

あたけ

あたけ 【安宅】
「安宅船(アタケブネ)」の略。[日葡]

あたけぶね

あたけぶね [4] 【安宅船・阿武船】
室町末期から近世初期に建造された軍用の大船。数十挺(チヨウ)から一〇〇挺以上の艪(ロ)を備える。矢倉は堅固な楯板(タテイタ)で囲い,矢・鉄砲のための矢狭間(ヤザマ)をあけ,前部に大砲の装備がある。五百石積みから二千石積みぐらいのものがあった。1635年建造の安宅丸はその最大のもの。あたけ。あたかぶね。

あたけまる

あたけまる 【安宅丸】
1635年江戸幕府が向井将監に建造させた安宅船型式の最大の軍船。和洋折衷構造の船体の外側を銅板で囲み,二重の矢倉と二層の天守を設け,強力な攻防力をもち,船首を竜頭で飾る。全長約62メートル,排水量1700トン程度で,一〇〇挺(チヨウ)の艪(ロ)を備え水夫は二〇〇人という巨船であったが,戦いの機会はなく維持も困難なため1682年に解体された。天下丸。

あたける

あた・ける (動カ下一)
〔「あだける」とも〕
暴れまわる。当たり散らす。「嘉六が例の生酔(ナマエイ)で―・けたかと思ひやした/滑稽本・浮世床(初)」

あたご

あたご 【愛宕】
「愛宕山(アタゴヤマ){(1)}」に同じ。

あたごごけ

あたごごけ [3] 【愛宕苔】
クラマゴケの別名。

あたごじんじゃ

あたごじんじゃ 【愛宕神社】
(1)京都市の愛宕山頂にある神社。本宮に稚産日神(ワクムスビノカミ)・伊弉冉尊(イザナミノミコト)などをまつり,若宮に雷神・迦具土神(カグツチノカミ)をまつる。防火の神として信仰を集め,各地の愛宕社の総本社。中世以降修験者の行場ともなった。愛宕権現。
(2)東京都の愛宕山頂にある神社。祭神は火産霊命(ホムスビノミコト)。防火の神として尊信される。

あたごはくさん

あたごはくさん [5] 【愛宕白山】
〔京都の愛宕権現と加賀の白山権現の二神に誓っての意〕
誓いや決意のかたいことを表す語。誓って。神かけて。あたごびゃくさん。「其つれな事はおいてくれい,―申しつうぜぬ/狂言・文山賊」

あたごび

あたごび [3] 【愛宕火】
近畿・山陰地方で,六月二四日または七月二四日の愛宕の縁日に行われる火祭りの行事。

あたごまいり

あたごまいり [4] 【愛宕参り】
愛宕神社に参詣すること。京都の愛宕神社では,七月三一日(もと陰暦六月二四日)に参詣する千日詣でが有名。

あたごやま

あたごやま 【愛宕山】
(1)東京都港区愛宕にある海抜26メートルの小丘。山上の愛宕神社への男坂の石段を曲垣(マガキ)平九郎が馬で登ったという話は講談で有名。1925年(大正14)日本最初のラジオ放送所が設置され,現在は放送博物館がある。
(2)京都市北西端,山城と丹波の国境にある山。海抜924メートル。山頂に愛宕神社がある。

あたごれんが

あたごれんが 【愛宕連歌】
1582年5月24日,明智光秀が織田信長を本能寺に襲う前,京都の愛宕山で催した連歌の会。光秀の発句「時は今天(アメ)が下知るさつきかな」が,天下を取る野望をほのめかしたものとして有名。愛宕百韻。

あたし

あたし [0] 【私】 (代)
〔「わたし」の転〕
一人称。「わたし」よりややくだけた言い方。主に女性が用いる。「―に貴姉(アナタ)のことを聞て来て呉れろつて/二少女(独歩)」

あたじけない

あたじけな・い [5] (形)[文]ク あたじけな・し
けちだ。しわい。「なけなしの元手を…高利に廻さうと目論で,―・く拵(コシラ)へ上げた/それから(漱石)」
〔「あた」は接頭語。「じけない」は「しげない」の転〕

あたたか

あたたか【暖かい】
warm;→英和
mild <winter> ;→英和
[心の]genial;→英和
kindly.→英和
〜く warmly;→英和
kindly.→英和
〜い家庭 a cheerful home.〜い人 a warmhearted person.

あたたか

あたたか [3][2] 【暖か・温か】 (形動)[文]ナリ
(1)暑くも寒くもなく,また熱くも冷たくもなく,肌に気持ちのよいぬくもりを感じさせる温度であるさま。あったか。[季]春。「春も近づき日ごとに―になる」「―な着物」「―な御飯」
(2)愛情や思いやりがあるさま。「―な心の持ち主」「―な家庭」
(3)経済状態がよいさま。金銭が十分あるさま。「きょうは懐が―だ」
(4)穏やかなさま。事を荒だてないさま。「銀も見ずに,―に請け取りをせうわいなあ/浄瑠璃・生玉心中(上)」
(5)ずうずうしいさま。人をばかにしたさま。「おのれ一人が銭とらう,やあ―なかすわつぱ/浄瑠璃・用明天皇」

あたたかい

あたたか・い [4] 【暖かい・温かい】 (形)[文]ク あたたか・し
〔形容動詞「あたたか」の形容詞化したもの。近世以降の語〕
(1)気温や温度が程よい。あったかい。「―・い日ざし」
(2)金銭が十分ある。あったかい。「懐が―・い」
(3)愛情や思いやりがある。
⇔冷たい
「―・い手をさしのべる」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)――み(名)

あたたかみ

あたたかみ【暖かみ】
warmth;→英和
mildness;→英和
heat.→英和
〜のある(ない) warm-(cold-)hearted.

あたたけし

あたたけ・し 【暖けし】 (形ク)
暖かである。「―・き春の山べに花のみぞ/千里集」

あたたしい

あたたし・い (形)
〔中世語。「あたた」は「あたあた」の意〕
程度がはなはだしい。「項羽は―・い勢であつたが/史記抄 12」

あたたまる

あたたま・る [4] 【暖まる・温まる】 (動ラ五[四])
(1)熱が加わって程よい温度にまで上がる。あったまる。
⇔冷える
「ストーブで部屋が―・る」「この温泉は体が―・る」「席の―・る暇もない」
(2)満たされて欠乏感がなくなる。「心―・る話」「懐が―・る」

あたたまる

あたたまる【暖まる】
get warm;warm oneself <at the fire> ;bask <in the sun> .→英和

あたたむ

あたた・む 【暖む・温む】 (動マ下二)
⇒あたためる

あたためざけ

あたためざけ [4] 【暖め酒・温め酒】
燗(カン)をして温めた酒。また,身を温めるために飲む酒。古く,陰暦九月九日を境とし,この日以降は式事の酒を温めて用い,また,この日温めた酒を飲むと病気にならないという言い伝えがあった。ぬくめざけ。[季]秋。

あたためる

あたた・める [4] 【暖める・温める】 (動マ下一)[文]マ下二 あたた・む
(1)熱を加えて適度な温度にまで上げる。
⇔冷やす
「部屋を―・める」「牛乳を―・める」「ベンチを―・める(=選手ガ試合ニ出ラレズ控エノママデイル)」
(2)公表せず自分の手もとにおく。「数年来―・めていた構想」
(3)(「旧交を―・める」の形で)昔の親密なつきあいを回復する。
(4)こっそりと自分のものにする。「店の灰皿を一つ―・める」

あたためる

あたためる【暖める】
warm (up);→英和
heat.→英和
手を〜 warm one's hands <over a brazier> .旧交を〜 renew one's old friendship.

あたって

あたって 【当(た)って】 (連語)
(「…に当たって」の形で)…するその時に。…に際して。あたり。「出発に―」
→あたる

あたふた

あたふた
〜と in a hurry;→英和
hurriedly.

あたふた

あたふた [1]
■一■ (副)スル
あわてふためくさま。「―(と)駆けつける」「―するばかり」
■二■ (形動)
数量が非常に多いさま。むやみ。「十両の,二十両のと,―な事云はんしても/人情本・恩愛二葉草」

あたぼう

あたぼう [0] (形動)
〔「当たり前だ,べらぼうめ」を縮約した言い方〕
当たり前だ。当然だ。あた。「『それぢや,あの,だれにも外の人にほれてるのぢやありませんのだね』『―よ』/人恋廼染分解」

あたま

あたま [3][2] 【頭】
(1)
 (ア)人や動物の首から上の部分。脳や顔のある部分。かしら。こうべ。「―のてっぺんから爪先まで」「―をふる」
 (イ)顔より上の部分。脳天。「―が割れるように痛い」
 (ウ)顋門(ヒヨメキ)の古名。[和名抄]
 (エ)頭の毛。頭髪。また,髪の形。「―を刈る」「妙な―をしている」
(2)思考力。考え。「―が悪い」「―に入れておく」「―を使いすぎる」
(3)ものの考え方。「―を切りかえる」
(4)物の上の部分。てっぺん。「ツクシが―を出す」「鼻の―」
(5)組織や団体の上層部。かしらだつもの。「―に据える」
(6)人数。「―かず」
(7)物事の初め。最初。はな。「―からはねつける」
(8)うわまえ。「―をはねる」
(9)〔経〕「頭金(アタマキン)」の略。
(10)(「ひとり」の下につけて接尾語的に用いる)人を単位とすることを表す。「ひとり―五個ずつ配る」

あたま

あたま【頭】
(1) a head.→英和
(2)[脳]a brain;→英和
brains;intellect.→英和
(3)[首領]a chief;→英和
a leader.→英和
〜がよい have a good brain <for> .
〜から否定する deny flatly.〜に浮かぶ occur to one.〜にくる get into one's head (酒などが);〔形〕heady.→英和
〜の高い(低い) proud (humble,modest).→英和
〜をかく scratch one's head.〜を刈る have[get]one's hair cut.〜をはねる squeeze money <from> .
‖頭隠して尻隠さず an ostrich policy.

あたま=から水を浴びたよう

――から水を浴びたよう
予期せず恐ろしい出来事に出会って,ぞっとするさまをいう。

あたま=から湯気(ユゲ)を立てる

――から湯気(ユゲ)を立・てる
非常に怒っている様子の形容。かんかんになって怒る。

あたま=が上がら∘ない

――が上がら∘ない
相手の力や権威に圧倒されたり,負い目があったりして,対等に振る舞えない。

あたま=が下がる

――が下が・る
敬服しないではいられない。感服する。「彼の努力には―・る」

あたま=が低い

――が低・い
謙虚である。腰が低い。
⇔頭が高い

あたま=が切れる

――が切・れる
頭の働きが早く,有能である。

あたま=が古い

――が古・い
考え方が旧式である。

あたま=が固い

――が固・い
自分の考えにこだわって融通がきかない。

あたま=が痛い

――が痛・い
(1)頭痛がする。
(2)心配ごとなどで苦しみ悩むさま。

あたま=が重い

――が重・い
(1)何となく頭がすっきりしない。
(2)心配ごとなどがあって気が重い。

あたま=でっかち尻(シリ)すぼり

――でっかち尻(シリ)すぼり
初めは勢いがいいが,終わりは振るわないこと。竜頭蛇尾。頭でっかち尻つぼみ。

あたま=に∘来る

――に∘来る
(1)かっとなる。ひどく腹が立つ。とさかにくる。
(2)(病毒や酔いが頭にまわって)気が変になる。

あたま=に入れる

――に入・れる
記憶にとどめる。

あたま=に血が上(ノボ)る

――に血が上(ノボ)・る
感情がたかぶり,冷静さを失う。逆上する。かっとなる。

あたま=の

――の(上の)蠅(ハエ)も追えない
自分自身の始末さえろくにできない。

あたま=の天辺(テツペン)から足の爪先(ツマサキ)まで

――の天辺(テツペン)から足の爪先(ツマサキ)まで
人の体の,上から下まで残らず。全身。また,全身・全体にわたっているさま。「―じろじろ見る」

あたま=の黒い鼠(ネズミ)

――の黒い鼠(ネズミ)
〔頭髪の黒い人間を鼠になぞらえていう〕
物がなくなった時に,身近にいる人間が盗んだのだろうということを暗にいう言葉。「―のしわざ」

あたま=を下げる

――を下・げる
(1)おじぎをする。
(2)屈服する。降参する。

あたま=を丸める

――を丸・める
(1)頭髪を剃(ソ)る。
(2)出家して僧侶になる。

あたま=を冷やす

――を冷や・す
血がのぼった頭を冷やす。冷静にする。「―・して,もう一度考え直せ」

あたま=を悩(ナヤ)ます

――を悩(ナヤ)ま・す
あれこれ考えて悩む。思いわずらう。

あたま=を抑(オサ)える

――を抑(オサ)・える
他人の行動や言葉を制する。

あたま=を抱(カカ)える

――を抱(カカ)・える
途方にくれて考えこむ。困りはてる。

あたま=を捻(ヒネ)る

――を捻(ヒネ)・る
難しいことを熱心に考える。頭をしぼる。

あたま=を掻(カ)く

――を掻(カ)・く
思わず頭に手をやって軽くかく。恥じたり,照れたりした時のしぐさ。

あたま=を搾(シボ)る

――を搾(シボ)・る
あれこれ苦心して考える。工夫する。

あたま=を撥(ハ)ねる

――を撥(ハ)・ねる
他人に支払うべき利益の一部をかすめとる。うわまえをはねる。

あたま=を擡(モタ)げる

――を擡(モタ)・げる
(1)それまで意識にのぼらなかった考えや気持ちなどが,浮かび上がる。
(2)次第に勢力を得て目立つ存在になってくる。台頭する。頭角をあらわす。

あたま=を痛める

――を痛・める
心配ごとなどで苦しみ悩む。頭を悩ます。

あたま=を突っ込む

――を突っ込・む
「首(クビ)を突っ込む」に同じ。

あたま=剃(ソ)るより心を剃れ

――剃(ソ)るより心を剃れ
頭を剃って僧の姿になるよりも,精神の修養をすることの方が大切だ。

あたま=隠して尻(シリ)隠さず

――隠して尻(シリ)隠さず
悪事や欠点の一部を隠して,全部を隠したつもりでいる愚かさをあざけっていう。

あたまうち

あたまうち [0] 【頭打ち】
(1)物事が一定の水準に達し,それ以上に伸びなくなること。「給料が六〇歳で―になる」
(2)上がっていた相場が,それ以上,上がらなくなること。ずうち。
〔(2)が原義〕

あたまうち

あたまうち【頭打になる】
get to the top of.

あたまかず

あたまかず [0][4] 【頭数】
ひとのかず。人数。「―をそろえる」

あたまかず

あたまかず【頭数】
the number <of persons> .→英和

あたまかぶ

あたまかぶ [3] 【頭株】
おもだった人。指導的な立場にいる人。かしらぶん。

あたまかぶ

あたまかぶ【頭株】
a leader;→英和
a chief.→英和

あたまから

あたまから [3] 【頭から】 (副)
初めから。のっけから。てんから。「―きめつける」

あたまがち

あたまがち 【頭勝ち】 (形動)
(1)体のわりに頭が大きいさま。頭でっかち。
(2)頭(ズ)が高いさま。ごうまんなさま。「―ナ人/日葡」「主の威勢を甲に着て,下々まで―/浄瑠璃・扇八景」

あたまがみ

あたまがみ [0][3] 【頭紙】
梱包(コンポウ)した荷物の上部に張るあて名紙。

あたまきん

あたまきん【頭金】
a deposit.→英和
〜を入れる deposit <¥2,000,000 on a new house> .

あたまきん

あたまきん [0] 【頭金】
(1)分割払いや延べ払い販売で,契約成立と同時に代金の一部として払う,ある程度まとまった金額。
(2)手付金。保証金。

あたまくだし

あたまくだし 【頭下し】
(1)頭上からあびせかけるさま。「段平(ダンビラ)引き抜き―に切つてかかる/咄本・大黒柱」
(2)「頭ごなし」に同じ。

あたまごし

あたまごし [0] 【頭越し】
(1)他人の頭の上を越して物事をすること。
(2)当事者をさしおいて,事が進められること。「―の交渉」

あたまごし

あたまごし【頭越しに】
over a person's head.

あたまごなし

あたまごなし [4] 【頭ごなし】
相手の言い分も聞かずに,初めから一方的にきめつけた態度をとること。「―にどなりつける」

あたまごなし

あたまごなし【頭ごなしに(叱る)】
(scold) unsparingly.→英和

あたまじらみ

あたまじらみ [4] 【頭虱】
ヒトジラミ科のシラミ。体長2.5ミリメートル内外。人の頭部に寄生して吸血し,伝染病の媒介をする。衣服につくコロモジラミと同一種。

あたまだし

あたまだし [0] 【頭出し】
録音・録画テープやレコードなどで,再生したい部分の冒頭をさがし出すこと。

あたまつき

あたまつき [3][0] 【頭付き】
(1)頭の形。
(2)髪の結い方。髪形。

あたまで

あたまで 【頭で】 (副)
初めから。頭から。「いきかた悪き大臣は―取つて飛ばすなり/浮世草子・風流曲三味線」

あたまでっかち

あたまでっかち【頭でっかちの】
top-heavy.

あたまでっかち

あたまでっかち [4] 【頭でっかち】 (名・形動)
(1)頭が体にくらべてふつりあいに大きいさま。また,そういう人。
(2)理屈や知識ばかりで,実践の伴わないさま。また,そういう人。「―の学生」

あたまのさら

あたまのさら [0][6] 【頭の皿】
(1)頭蓋を皿に見立てての称。頭の鉢。
(2)河童(カツパ)の頭頂にあるという皿状のもの。

あたまのはち

あたまのはち [0][6] 【頭の鉢】
頭蓋を鉢に見立てての称。鉢。頭の皿。

あたまやく

あたまやく 【頭役】
一人につきいくらと割り当てた金品などの負担。「かうした―に白米一升に銭五十/浮世草子・一代女 3」

あたまわり

あたまわり【頭割で】
per head.〜にする share equally.

あたまわり

あたまわり [0] 【頭割(り)】
金品の拠出・分配などをする時,人数に応じて平等に割り当てること。「費用を―にする」

あたみ

あたみ 【熱海】
静岡県東部,伊豆半島北東岸にある市。相模湾に臨む。全国有数の温泉地・観光地。泉質は塩類泉。

あたむ

あた・む 【仇む】 (動マ四)
敵視する。憎む。「初めの男は,このもたりける男をぞいみじく―・みて/平中 1」

あたゆ

あた・ゆ 【与ゆ】 (動ヤ下二)
〔「あたふ(与)」の転。中世後期から近世へかけての語。終止形は普通「あたゆる」〕
あたえる。「薬ヲ―・ユル/日葡」「恥辱を―・ゆる仕様あり/浮世草子・禁短気」

あたら

あたら [0] 【可惜】 (副)
〔立派なものが相応に扱われていないのを惜しむ意〕
惜しいことに。もったいなくも。あったら。「―好機を逸した」「―有能な人材を失ってしまった」「いみじき―つはもの一人失ひつ/源氏(浮舟)」
〔名詞が続くことが多く,連体詞的な用法とみられる場合も多い〕

あたら

あたら【可惜】
regrettably.〜命を落とす lose one's precious life.

あたら∘ない

あたら∘ない 【当たらない】 (連語)
(「…するには当たらない」の形で)…する必要がない。…するのは適当でない。あたらぬ。「驚くには―∘ない」
→あたる

あたらし

あたら・し 【可惜し】 (形シク)
〔副詞「あたら」の形容詞形〕
(1)すばらしい。立派だ。「―・しき君が老ゆらく惜しも/万葉 3247」
(2)(立派なものが相応に扱われていなくて)惜しい。もったいない。「きはことに賢くて,ただうどにはいと―・しけれど/源氏(桐壺)」

あたらしい

あたらし・い [4] 【新しい】 (形)[文]シク あたら・し
〔「あらたし(新し)」の転。平安時代から現れる形〕
(1)今までにはなかったさまだ。初めてだ。「―・い発明」「―・い経験」
(2)従来のものとは違っている。旧来のやり方を改めている。「―・い企画」「―・い考え方」
(3)できたばかりだ。できてからあまり日時が過ぎていない。「―・い洋服」「―・い法律」
(4)なまものが取れたばかりで,生き生きとしている。新鮮だ。「―・い野菜」「―・い魚」
⇔古い
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)――み(名)

あたらしい

あたらしい【新しい】
new;→英和
fresh;→英和
recent;→英和
up-to-date.新しく newly;→英和
afresh.→英和
新しくする renew;→英和
renovate.→英和
‖新しがり屋 a faddist.

あたらしいしゃかいうんどう

あたらしいしゃかいうんどう [4][4] 【新しい社会運動】
1960年代以降西独・仏・伊などで展開された女性解放運動・環境保護運動・地域分権運動などにみられる特徴を階級闘争型の労働運動と対立させていう語。非官僚制的でゆるやかなネットワーク組織,直接民主主義的な活動原則などを指向する。トゥレーヌらが提唱。

あたらしがりや

あたらしがりや [0] 【新しがり屋】
なにかにつけて新しい流行のものを好み,それを自慢したがる人。

あたらしきむら

あたらしきむら 【新しき村】
武者小路実篤(ムシヤノコウジサネアツ)が1918年(大正7)宮崎県児湯(コユ)郡木城(キジヨウ)村(現木城町)に建設した,ユートピア的農業共同体。平等に労働し個性を生かした生き方を追求することを理想とした。39年(昭和14),「東の村」が埼玉県入間郡毛呂山(モロヤマ)町に建設され,主力はここに移った。

あたらずさわらず

あたらずさわらず 【当たらず障らず】 (連語)
⇒「当たる」の句項目

あたらない

あたらない【当たらない】
do not deserve <punishment,to be punished> .

あたらもの

あたらもの 【可惜物】
惜しむべきもの。貴重なもの。あったらもの。「明くれ―といひ思ふ/落窪 1」

あたらよ

あたらよ 【可惜夜】
明けるのが惜しい,すばらしい夜。「玉くしげ明けまく惜しき―/万葉 1693」

あたり

あたり【当り】
(1)[的中]a hit;→英和
a success (成功);→英和
the hitting average (野球の).
(2)[果物の傷]a bruise.→英和
(3)[…ごとに]per;→英和
a[an].〜が良い(悪い) be (un)affable (愛想);hit well (badly) (野球).

あたり

あたり【辺】
(1)[場所]the neighborhood[vicinity];the surroundings; <somewhere> about <here> .→英和
(2)[時]about <noon> .

あたり

あたり [0] 【当(た)り・中り】
■一■ (名)
(1)あたること。命中。
⇔はずれ
(2)あたること。ぶつかること。「立ち合いの―が強い」
(3)成功すること。物事がうまくいくこと。「今度の芝居は大―だ」
(4)人に接する態度。応対。扱い。「―の柔らかい人」
(5)見当。手がかり。「犯人の―をつける」
(6)野球で,打撃。また,打撃の好不調。「三・四番に―が出る」「鋭い―」
(7)釣りで,魚がえさをつつくこと。また,それが浮きや竿先や手に伝わる感触。魚信。「今日は全然―がない」
(8)囲碁で,あと一手で石が取られる形になること。「―をかける」
(9)くじなどに当たること。
⇔はずれ
(10)飲食物や暑さなどによって,健康が害されること。多く他の語と複合して用いられる。「暑気―」「食―」
(11)果物などの傷や腐ったところ。「―のある桃/滑稽本・浮世風呂 4」
(12)しかえし。復讐(フクシユウ)。「さきに行綱に謀られたる―とぞいひける/宇治拾遺 5」
■二■ (接尾)
「一」または単位を表す語に付いて,「…につき」「…に対して」の意を表す。「一人―三枚ずつ配る」「一日―の生産高」「キロ―八〇〇円」

あたり

あたり [1] 【辺り】
〔「当たり」と同源か〕
ある物や場所・時間などを基準として,それに近い範囲。接尾語的にも用いる。
(1)付近。近所。近く。一帯。周囲。「この―は静かだ」「本郷―に下宿する」「―を見まわす」「―近所」
(2)時間・程度などの大体を示す。ころ。時分。ぐらい。「来週―,もう一度会おう」「彼―が適任だよ」「この―で妥協しよう」
(3)婉曲(エンキヨク)に人や家をさす語。「母女御もいと重く心にくく物し給ふ―にて/源氏(匂宮)」

あたり=を付ける

――を付・ける
見当を付ける。

あたり=を取る

――を取・る
(1)芝居・商売などが好評を得て,成功する。あたる。
(2)見当を付ける。当たりを付ける。「お熊が亭主といふことは―・つて置いたのだ/歌舞伎・網模様」

あたり=を払う

――を払・う
威勢があって,他のものを身辺に寄せつけない。「威風―・う」

あたり=構わず

――構わず
辺りをはばからず。所構わず。「―わめき散らす」

あたりあい

あたりあい 【当たり合ひ】
(1)ありあわせ。ありあい。「―の枕引きよせ大鼾(オオイビキ)して/浮世草子・俗つれ�� 1」
(2)ぶつかり合うこと。衝突。「きつと仕候申分抔にては―に成て,安き事も直らぬもの也/葉隠」

あたりあたり

あたりあたり 【辺り辺り】
(1)あちらこちら。そこここ。「月…いとはなやかにさし入りたれば,―見ゆるに/源氏(蓬生)」
(2)あれこれの人を婉曲(エンキヨク)にさす語。あの方この方。「おのづから心にくき―を/狭衣 1」

あたりがね

あたりがね [0][3] 【当(た)り鉦】
摺鉦(スリガネ)の忌み詞。「すり」をきらって言い替えた語。ちゃんぎり。

あたりき

あたりき [0] (形動)
「当たり前」を歯切れよく,しゃれていう語。近世以降,職人などが用いる。「―しゃりき」

あたりきょうげん

あたりきょうげん【当り狂言】
a successful play;a hit.→英和

あたりきょうげん

あたりきょうげん [4] 【当(た)り狂言】
評判がよく,客の入りのよい芝居。

あたりぎ

あたりぎ [3] 【当(た)り木】
すりこ木の忌み詞。「すり」をきらっていう。

あたりくじ

あたりくじ【当り籤】
a prize ticket.〜をひく draw a prize.→英和

あたりくじ

あたりくじ [3][0] 【当(た)り籤】
賞金・賞品などの当たったくじ。

あたりげい

あたりげい [3][0] 【当(た)り芸】
俳優などの,好評を得た芸。

あたりごま

あたりごま [0][3] 【当(た)り胡麻】
炒(イ)りゴマを油が出るまでよくすりつぶしたもの。

あたりさわり

あたりさわり【当り障りのない】
noncommittal;inoffensive.→英和

あたりさわり

あたりさわり [0] 【当(た)り障り】
(1)他に悪い影響を及ぼす事柄。さしさわり。「―のない話題を選ぶ」
(2)当たり散らすこと。また,その言葉。「子どもが悪いゆゑなほ��ふさぎ―を言ふ/洒落本・玉の幉」

あたりちらす

あたりちら・す [5] 【当(た)り散らす】 (動サ五[四])
不満・不愉快な気持ちから,まわりの人や物に対して,荒々しく振る舞う。八つ当たりする。「家族に―・す」

あたりとなり

あたりとなり 【辺り隣】
あたり近所。「―に聞き付けても/浄瑠璃・博多小女郎(中)」

あたりどし

あたりどし【当り年】
a lucky year <for a person> ;a fruitful year <for chestnuts> .

あたりどし

あたりどし [0][3] 【当(た)り年】
(1)ある農作物や果物などの収穫の多い年。「ミカンの―」
(2)物事が順調にいき,幸運に恵まれた年。

あたりはずれ

あたりはずれ [0] 【当(た)り外れ】
(くじなどで)当たることとはずれること。また,物事がうまくいくことと,いかないこと。「―のない堅い商売」

あたりばこ

あたりばこ [0][3] 【当(た)り箱】
硯箱(スズリバコ)の忌み詞。「すり」をきらっていう。

あたりばち

あたりばち [3][0] 【当(た)り鉢】
すり鉢の忌み詞。「すり」をきらっていう。

あたりび

あたりび 【当たり日】
ちょうどそれに該当する日。「わらはやみをして,―に侍りつれば/大鏡(序)」

あたりぼう

あたりぼう [0] 【当(た)り棒】
すりこ木の忌み詞。「すり」をきらっていう。当たり木。

あたりまえ

あたりまえ【当り前】
(1)[普通]common;→英和
normal;→英和
ordinary.→英和
(2)[当然]natural;→英和
proper;→英和
reasonable.→英和
〜のこと(と思う) (take…as) a matter of course.

あたりまえ

あたりまえ [0] 【当(た)り前】 (名・形動)[文]ナリ
〔「当然」の当て字「当前」を訓読みした語〕
(1)だれが考えてもそうであるべきだと思うこと。当然なこと。また,そのさま。「困っている人を助けるのは―のこと」
(2)普通と変わっていない・こと(さま)。世間なみ。なみ。「―の人間」「―にやっていたのでは成功しない」

あたりみ

あたりみ [4] 【当(た)り身】
擂(ス)り身の忌み詞。「すり」をきらっていう。

あたりめ

あたりめ [0] 【当(た)りめ】
するめの忌み詞。「する」をきらっていう。

あたりもの

あたりもの [0] 【当(た)り物】
(1)予想以上に成功したもの。
(2)食中毒を起こした食物。

あたりや

あたりや [0] 【当(た)り屋】
(1)相場やばくちなどでよく利益を得る人。よく当たる人。
(2)野球で,ある時期好調で,よく安打を打つ人。
(3)故意に自動車にぶつかって,治療費などをおどし取る人。
(4)〔ひげを「する」という語を忌んで「あたる」といったことから〕
床屋のこと。

あたりや

あたりや【当り屋】
an accident faker.

あたりやく

あたりやく [0] 【当(た)り役】
俳優の演じる役のうち,特に評判をとった役。

あたる

あた・る [0] 【当(た)る・中る】 (動ラ五[四])
(1)動いていった物が,他の物に勢いよく接触する。ぶつかる。《当》「ボールが壁に―・ってはね返る」「雨が強く―・る」
(2)投げたり撃ったりした物が,ねらったとおりの所に行く。うまく命中する。
⇔はずれる
《当・中》「矢が的に―・る」
(3)光・雨・風などの作用を受ける。《当》「一日中太陽の―・らない部屋」「雨が―・らないように,シートでおおう」「たき火に―・って体をあたためる」
(4)物や体の一部に他の物が強く接触し,その結果,傷が生じたり痛みなどを感じたりする。《当》「何か硬いものが足に―・る」「この靴はかかとの所が―・って痛い」「この桃は少し―・って黒くなっている」
(5)くじ引きなどで,賞を得ることに決まる。⇔はずれる。《当・中》「宝くじで一等に―・った」
(6)予測・判断が現実とぴったり合う。
⇔はずれる

 (ア)予測・推測が的中する。《当》「最近の天気予報はさっぱり―・らない」「山が―・る」
 (イ)ある判断・評価が現実に合致する。「その非難は―・らない」
(7)興行・商売・事業などが多くの客から人気を博する。成功する。《当》「今度の芝居は―・った」
(8)果物(クダモノ)などの作柄が良く美味である。《当》「ことしはミカンが―・った」
(9)(普通,仮名で書く)害となるものによって体などが損なわれる。「フグに―・って死ぬ」
(10)人が相手や物事に立ち向かう。《当》
 (ア)手ごわい相手に立ち向かう。「命がけで敵に―・る」
 (イ)むずかしい物事の解決に取り組む。「社内一丸となって難局に―・る」
 (ウ)周囲にいる責任のない人に対して,怒りを発散したりひどい仕打ちを加えたりする。「むしゃくしゃして,犬にまで―・る」
(11)人や物にじかに接して確かめる。調べる。《当》「直接本人に―・って確かめてください」「あっちこち心当たりを―・ってみる」「出典に―・る」「辞書に―・る」
(12)何人かの中で,ある特定の人に仕事や課題が割り振られる。《当》「むずかしい問題が―・って困った」「掃除当番に―・る」
(13)その仕事に従事する。《当》「この度,会長の任に―・ることになりました」「警護に―・る」「診察に―・った医師」
(14)(「…は…にあたる」の形で)…に相当する。該当する。《当》「一フィートはほぼ一尺に―・る」
(15)(「…にあたり」「…にあたって」の形で,名詞や動詞連体形やサ変動詞の語幹を受けて)重大な節目(フシメ)となるような事柄に際して。《当》「年頭に―・り,ひと言ご挨拶を申し上げます」「会の発足に―・って…」
(16)(「…するには当たらない」の形で動詞を受けて)…する必要はない。《当》「そんなこと少しも驚くには―・らない」
(17)野球で,よくヒットやホームランを打つ。《当》「あのチームは全員よく―・っている」
(18)(「つぎがあたる」の形で)布の穴につぎが施される。「つぎの―・ったシャツ」
(19)麻雀で,その牌(パイ)であがりになる。
(20)
 (ア)
〔身代(シンダイ)を「する(擦る)」に通じるのをきらって〕
「(墨を)磨(ス)る」の忌み詞。
 (イ)江戸語・東京語では「(ひげを)剃(ソ)る」を「する」というので,「剃る」の忌み詞。「ひげを―・る」
〔「当てる」に対する自動詞〕
[可能] あたれる
[慣用] 事に―・山が―

あたる

あたる【当[中]たる】
(1)[触れる]touch;→英和
be exposed <to rain> .
(2)[命中する]hit;→英和
strike.→英和
(3)[予想が]come true;be correct.(4)[相当する]correspond <to> ;→英和
be equal <to> ;fall <on> (時日が);→英和
[該当する]come under;apply <to> .→英和
(5)[対抗する]face;→英和
confront;→英和
oppose.→英和
(6)[つらく仕向ける]be hard <on a person> ;treat unkindly.(7)[中毒]suffer from food-poisoning (人が);disagree <with a person> (物が);→英和
be affected <by> (暑気に).
(8)[成功]succeed;→英和
make a hit;[くじが]draw;→英和
win.→英和
(9)[担当]undertake;→英和
take charge <of> ;face <a difficult situation> .
(10)[方角]be[lie] <to the east of> .→英和
当たらない fail;→英和
be unsuccessful;miss (弾丸が).→英和
当たりちらす bite <at everybody> .→英和
ひげを剃(あた)る (have a) shave.→英和

あたわ∘ず

あたわ∘ず アタハズ 【能わず】 (連語)
…できない。「看過する―∘ず」
→あたう(能)(1)
 (イ)

あたん

あたん [1][0] 【亜炭】
広義には褐炭の一種であるが,日本では炭化の度合が低く発熱量の低いものを指し,石炭と区別する。乾留用・燃料用。

あだ

あだ【徒な】
vain;→英和
useless;→英和
empty;→英和
ephemeral (はかない).徒に in vain.

あだ

あだ [2] 【仇】
〔近世初期頃まで「あた」と清音〕
(1)かたき。うらみのある相手。「―を討つ」「不倶戴天の―/浮雲(四迷)」
(2)うらみ。怨恨(エンコン)。「反対されたのを―に思う」
(3)害をなすもの。害悪。「好意がかえって―になる」

あだ

あだ [0] 【婀娜】
■一■ (形動)[文]ナリ
女の,なまめかしく美しいさま。色っぽいさま。「―な年増(トシマ)」「お島さんか,―な名だ/多情多恨(紅葉)」
■二■ (形動タリ)
{■一■}に同じ。「その姿の―たるは/鬼啾々(夢柳)」

あだ

あだ [2] 【徒】 (形動)[文]ナリ
(1)実を結ばないさま。かいのないさま。むだ。「せっかくの好意を―にしてはいけない」「親切のつもりが―となる」
(2)誠実さに欠け,うわついているさま。「是(コレ)素(モト)より―なる恋にはあらで/金色夜叉(紅葉)」
(3)はかなくもろいさま。「花よりも人こそ―になりにけれ/古今(哀傷)」
(4)扱いがおろそかなさま。粗略。「たしかに御枕上に参らすべき祝ひの物にて侍る。あなかしこ,―にな/源氏(葵)」
(5)役に立たないさま。つまらないさま。「荒れたる軒に生ひたる―なる草なれども/十訓 8」
(6)俳論用語。蕉風俳諧で,無邪気でユーモラスな詩趣のこと。「伊賀の作者,―なる処を作して尤なつかし/去来抄」

あだ

あだ【仇】
[恨み]enmity;→英和
a grudge;→英和
[敵]a foe;→英和
an enemy.→英和
〜を討つ take revenge <for> ;→英和
revenge <one's father> .恩を〜で返す return evil for good.身の〜となる prove one's ruin.

あだ=や疎(オロソ)か

――や疎(オロソ)か
(多く下に打ち消しの語を伴って)他人の恩恵や物の価値を軽視するさま。いいかげん。あだおろそか。「―にはできない」

あだ=をなす

――をな・す
(1)うらみに思う。
(2)人に危害を加える。仕返しをする。「恩を忘れて―すものだ」

あだ=を恩で報(ムク)いる

――を恩で報(ムク)・いる
うらみのある者にかえって情けをもって恩を施す。
⇔恩を仇で返す

あだあだし

あだあだ・し 【徒徒し】 (形シク)
(1)不誠実である。誠がない。「露ばかり―・しう,後めたき心にも侍らず/浜松中納言 3」
(2)浮気っぽい。移り気だ。「たはぶれに―・しき御心なし/栄花(様々の悦)」

あだう

あだ・う アダフ 【徒ふ】 (動ハ下二)
〔「あだ(徒)」を動詞化した語〕
たわむれる。ふざける。「すずろにかく―・へかくして/源氏(夕霧)」

あだうち

あだうち [0][3] 【仇討ち】
(1)自分の主君・父などを殺害した者を仕返しに殺すこと。かたきうち。意趣討ち。武家時代には儒教的・武士道的観念から盛んに行われたが,1873年(明治6)太政官布告により禁止された。
(2)一般に,仕返し。

あだうち

あだうち【仇討】
revenge;→英和
vengeance.→英和

あだうちきょうげん

あだうちきょうげん [5] 【仇討狂言】
仇討物の浄瑠璃・歌舞伎作品。敵討(カタキウチ)狂言。

あだうちもの

あだうちもの 【仇討物】
仇討ちを主題とする謡曲・浄瑠璃・歌舞伎・講談など。曾我物・忠臣蔵物・伊賀越物などの作品が多い。敵討(カタキウチ)物。

あだおろそか

あだおろそか [4] 【徒疎か】 (形動)[文]ナリ
「あだやおろそか」に同じ。
→あだ

あだおろそか

あだおろそか【徒疎かに思わない】
make much <of> ;appreciate <one's kindness> .→英和

あだく

あだ・く 【徒く】 (動カ下二)
浮気な振る舞いをする。うわつく。「うち―・けすきたる人の/源氏(朝顔)」

あだこと

あだこと 【徒言】
実のない言葉。うそ。「―の葉におく露の消えにしを/新古今(恋五)」

あだごころ

あだごころ 【徒心・他心】
浮気な心。あだしごころ。「深き心も知らで―つきなば/竹取」

あだごと

あだごと 【徒事】
(1)深い意味のないこと。つまらないこと。「年ごろ,まめごとにも―にも召しまつはし/源氏(若菜下)」
(2)色ごと。情事。「世の常の―の,ひきつくろひ飾れるにおされて/源氏(絵合)」
(3)むだなこと。役に立たないこと。「十八年の願ひも―/歌舞伎・助六」

あだざくら

あだざくら 【徒桜】
はかなく散ってしまう桜の花。「浮世の春の―,風吹かぬ間もあるべきか/謡曲・墨染桜」

あだし

あだし 【他し・異し】
〔古くは「あたし」〕
名詞の上に付いて,異なる,他の,の意を表す。「逢ひ難き君に逢へる夜ほととぎす―時ゆは今こそ鳴かめ/万葉 1947」
〔形容詞とする説もあるが,活用した確かな用例はない。→あだし(徒)〕

あだし

あだし 【徒し・空し】
名詞の上に付く。
(1)実意が伴わない,浮気な,の意を表す。「なほざりの―言の葉たのまじと/玉葉(恋三)」
(2)はかない,かりそめの,の意を表す。「―この身を煙となさば/松の葉」
〔「あだ(徒)」の形容詞化と考えられるが,古く活用した確かな用例はない。ただし,近世には「あだしき」などと活用した例がまれに現れる。後世には「あだし(他)」という語と紛れることがあった〕

あだしおとこ

あだしおとこ [4] 【徒し男】
真心のない男。浮気男。

あだしおんな

あだしおんな [4] 【徒し女】
真心のない女。浮気女。

あだしごころ

あだしごころ 【徒し心】
変わりやすい心。浮気心。あだごころ。「君をおきて―をわがもたば/古今(東歌)」

あだしごと

あだしごと [0][3] 【他し事】
他の事。余事。「―はさて置き(=ソレハサテオキ。話題ヲ転ズル時ニ言ウ語)」

あだしごと

あだしごと 【徒し事】
むだなこと。つまらないこと。

あだしたまくら

あだしたまくら 【他し手枕】
他人の手枕。夫・妻または恋人以外の異性と共寝すること。「―我まかめやも/万葉 2451」

あだしな

あだしな 【徒し名】
浮き名。艶聞(エンブン)。「世に広がりし―を/浄瑠璃・今宮心中(下)」

あだしの

あだしの 【徒野・仇野・化野】
(1)京都市右京区嵯峨,小倉山のふもとの野。火葬場のあった地として,東山の鳥辺野とともに有名。((歌枕))「―の露吹みだる秋風になびきもあへぬ女郎花かな/金葉(秋)」
(2)墓地。「灰寄せなりとて,おの��卯木(ウツギ)の箸折りて,―にむかふ/父の終焉日記」

あだす

あだ・す (動サ四)
荒らす。他の動詞の連用形の下に付いて,その動作をはげしくする意に用いる。「天雲をほろに踏み―・し鳴る神も/万葉 4235」

あだする

あだ・する [2][3] 【寇する・仇する】 (動サ変)[文]サ変 あだ・す
〔「あたする」とも〕
(1)危害を加える。「家に―・する敵/婦系図(鏡花)」
(2)敵対する。はむかう。「王は外道に党(カタチワ)へり。其れ―・す可けむや/大唐西域記(長寛点)」

あだたらまゆみ

あだたらまゆみ 【安達太郎檀弓・安太多良真弓】
古代,陸奥(ムツ)国安達郡(今の福島県二本松市付近)あだたらの地で産した弓。安達(アダチ)の真弓。「陸奥(ミチノク)の―はじき置きて/万葉 3437」

あだたらやま

あだたらやま 【安達太良山】
福島県北部にある火山。1900年(明治33)に大噴火した。海抜1700メートル。山麓に多くの温泉がある。乳首(チクビ)山。

あだち

あだち 【足立】
姓氏の一。

あだち

あだち 【安達】
姓氏の一。

あだち

あだち 【足立】
東京都北東部,二三区の一。北は埼玉県に接する。住宅・工場の混在地区。

あだちかげもり

あだちかげもり 【安達景盛】
(?-1248) 鎌倉時代の武将。源頼朝に仕え,幕府創設に活躍。出羽介。執権北条経頼・時頼の外祖父として幕政に深く関与。1247年,政敵三浦一族を滅ぼす。

あだちがはら

あだちがはら 【安達ヶ原】
(1)〔「あだちのはら」とも〕
福島県安達太良山東麓(トウロク)の野。鬼女伝説で名高い。安達の原。((歌枕))「みちのくの―の黒塚に鬼こもれりといふはまことか/拾遺(雑下)」
(2)能の曲名。五番目物。山伏一行が安達ヶ原の鬼女の家に泊まり,食い殺されそうになるが,祈り伏せるというもの。黒塚。

あだちけんぞう

あだちけんぞう 【安達謙蔵】
(1864-1948) 政治家。肥後の生まれ。立憲同志会・憲政会・民政党を率いて総選挙に圧勝,「選挙の神様」と称された。逓相・内相を歴任。満州事変以降は挙国一致体制を提唱し,国民同盟総裁・大政翼賛会顧問などを歴任。

あだちげんいちろう

あだちげんいちろう 【足立源一郎】
(1889-1973) 洋画家。大阪生まれ。日本美術院洋画部同人を経て,春陽会の創立に参画。山岳画家として知られる。著「山は屋上から」など。

あだちしき

あだちしき 【安達式】
生け花の流派。池坊門下の安達潮花により1917年(大正6)に創流。デザインとしての生け花を追求し,多くの花型が定められている。

あだちちょうか

あだちちょうか 【安達潮花】
(1887-1969) 生け花の家元。広島生まれ。大正初期に洋風の装飾性を生かした盛り花や斬新な投げ入れを始め,安達式挿花を創始。

あだちのまゆみ

あだちのまゆみ 【安達の真弓】
「安達太郎檀弓(アダタラマユミ)」に同じ。「みちのくの―わがひかば/古今(大歌所)」

あだちぶんたろう

あだちぶんたろう 【足立文太郎】
(1865-1945) 人類学者・解剖学者。静岡県生まれ。京大教授。解剖学専攻。血管・筋肉・皮膚など軟部組織を研究。日本人の人種的特徴の究明に貢献。体臭・耳垢(ジコウ)の研究でも知られる。著「日本人体質の研究」など。

あだちやすもり

あだちやすもり 【安達泰盛】
(1231-1285) 鎌倉時代の武将。秋田城介・引付衆・評定衆などを務めたが,1285年11月,外孫北条貞時が執権の時,内管領平頼綱の讒言(ザンゲン)によって一族が討伐された(霜月騒動)。

あだっぽい

あだっぽ・い [4] 【婀娜っぽい】 (形)
美しくなめまかしい。色っぽい。「―・い姿をした湯帰りの芸者/羹(潤一郎)」
[派生] ――さ(名)

あだっぽい

あだっぽい【婀娜っぽい】
coquettish;seductive;bewitching.→英和

あだつく

あだつ・く 【徒付く】 (動カ四)
(1)異性にたわむれかかる。いちゃつく。「―・いた客ははしごでどうつかれ/柳多留 1」
(2)異性に対する思いで落ち着きがなくなる。「うぬがやうないい男がちらつくと,女郎衆が―・いてならぬ故/黄表紙・艶気樺焼」

あだて

あだて 【当】
(1)めあて。あてど。「今で請け出す―はなし/浄瑠璃・氷の朔日(上)」
(2)手段。てだて。よすが。「傍に拡げし書付に,主をはごくむ―とあるが/浄瑠璃・富士見西行」

あだて

あだて
江戸時代,九州地方の海運で使われた百石積みから七百石積みの廻船。船首を箱型にした点が特徴。

あだな

あだな [0][2] 【徒名・仇名】
(1)男女関係についてのうわさ。色事の評判。艶聞(エンブン)。浮き名。「―が立つ」
(2)根拠のない,悪いうわさ。ぬれぎぬ。「急ぎ首取り御分が―を清めてくれよ/浄瑠璃・主馬判官」

あだな

あだな [0] 【渾名・綽名】 (名)スル
〔「あだ」は他・別の意〕
(1)本名のほかに,その人の容姿・性行などの特徴をとらえてつけた別の名前。愛称や蔑称としてつけた名。ニックネーム。「―をつける」
(2)別の名で呼ばれること。「南海の竜と―される男」

あだな

あだな【綽名】
a nickname.→英和
〜をつける give <a person> a (nick)name;nickname <a person ‘Pan'> .

あだない

あだな・い (形)[文]ク あだな・し
〔中世後期から近世へかけての語〕
(1)〔「あだ(徒)」に接尾語「ない」の付いた形〕
はかない。「人間と申す者は…稲妻の光よりなほ―・いものにて/狂言・呂蓮」
(2)〔「あどない」の転〕
無邪気である。「女心の―・く,今の仏勅に泪(ナミダ)を流し/浮世草子・新色五巻書」

あだなさけ

あだなさけ [3] 【徒情け】
(1)むだな情け。
(2)むなしい恋。

あだなす

あだな・す [3] 【仇なす】 (連語)
敵対したり害を与えたりする。あだをなす。「主君に―・す不忠者」

あだのおおの

あだのおおの 【阿太の大野】
大和国宇智(今の奈良県五条市東部)の野。ハギの名所。((歌枕))「ま葛原なびく秋風吹くごとに―の萩の花散る/万葉 2096」

あだばな

あだばな [0] 【徒花】
(1)咲いても実を結ばない花。外見ははなやかでも実質を伴わないもののたとえにもいう。「せっかくのヒットも―になる」
(2)季節はずれに咲く花。狂い咲き。[日葡]
(3)祝儀として渡す紙纏頭(カミバナ)で,あとで現金にかえるつもりのないもの。「外聞ばかりの―を出し/浮世草子・椀久二世(上)」
(4)咲いてすぐ散る,はかない花。特に,桜の花。「風をだに待つ程もなき―は/夫木 4」

あだびと

あだびと 【徒人】
(1)心の変わりやすい人。浮気な人。「それはさる―にて,女ありと聞く所にてはさぞのたまふなる/宇津保(国譲下)」
(2)風流を解する粋な人。「―と樽を棺(ヒツギ)に飲みほさん(重五)/冬の日」

あだびと

あだびと [0] 【他人】
他の人。他人。あだしびと。「―と縁組は…と詰(ナジラ)んとせしが/色懺悔(紅葉)」

あだぶし

あだぶし 【徒臥し】
(1)ひとり寝。あだ寝。「杣人(ソマビト)のまきの仮屋の―に/山家(冬)」
(2)男女のその場かぎりの契り。「かの―の因果めが煩悩を起こさせます/浄瑠璃・薩摩歌」

あだぼれ

あだぼれ 【徒惚れ】 (名)スル
(1)浮気心から恋をすること。かりそめの恋。「ほかによい太夫どのを見立てておいて,それに―して/浮世草子・禁短気」
(2)とげられない恋。「それを知らずに―して/浄瑠璃・生玉心中(上)」

あだまくら

あだまくら 【徒枕】
(1)男女のその場かぎりの契り。「かりそめの夢も浮き寝の―/長唄・かりそめの傾城」
(2)ひとり寝。あだね。「ひとり寝(ヌ)る夜の―/長唄・黒髪」

あだめく

あだめ・く [3] 【婀娜めく・徒めく】 (動カ五[四])
(1)(女が)色っぽくみえる。なまめかしく振る舞う。《婀娜》「―・いた秋波(ナガシメ)を春村に送りながら/社会百面相(魯庵)」
(2)うわつく。《徒》「いとものはかなき空言を,―・ける人のつくり出でて言へるなりけり/平中 35」

あだもの

あだもの 【徒物】
はかないもの。「命やは何ぞは露の―を/古今(恋二)」

あだもの

あだもの 【婀娜者】
あだっぽい女。粋な女。「通過(トオリスガリ)の―は歩(アユミ)を停(トド)めて/義血侠血(鏡花)」

あだゆめ

あだゆめ [0] 【徒夢】
はかない夢。望みのむなしいことにいう。「―を見る」

あだん

あだん [1] 【あ段・ア段】
五十音図の第一段。母音「ア」をもつ音の総称。あ・か・さ・た・な・は・ま・や・ら・わ。ア列。
→五十音図

あだん

あだん [1] 【阿檀】
タコノキ科の常緑低木。沖縄・台湾原産。気根は地中に入って支柱状になる。雌雄異株。雌株に花後パイナップル状の果実をつける。葉は裂いてパナマ帽や籠(カゴ)を編み,気根は細工物にする。

あち

あち 【彼方】 (代)
遠称の指示代名詞。あちら。あっち。「こち押し,―押し/宇治拾遺 11」

あちき

あちき 【阿直岐】
百済(クダラ)からの渡来人。応神天皇の時に,百済王の使者として来日。経典に通じ,太子菟道稚郎子(ウジノワキイラツコ)の師となり,また,百済から博士王仁(ワニ)を招いたという。阿直岐史(アチキノフヒト)の祖。阿直吉師。

あちこち

あちこち [2][3] 【彼方此方】
■一■ (代)
指示代名詞。いろいろの場所・方向を指し示す。あちらこちら。あっちこっち。「―歩き回る」「―から花便りが届く」
■二■ (名)
(「あちこちになる」の形で)物事の前後左右や順序がくい違うこと。あちらこちら。「話が―になる」
→あちこちする

あちこち

あちこち
〜(に) here and there;to and fro;back and forth;in various places.〜の this <shop> and that;several <shops> .→英和
〜を見る look this way and that.

あちこちする

あちこち・する [2] 【彼方此方する】 (動サ変)
(1)あっちへ行ったりこっちへ行ったりする。
(2)順序・筋道が乱れる。「話の内容が―・する」

あちのおみ

あちのおみ 【阿知使主】
古代の渡来人。東漢氏(ヤマトノアヤウジ)の祖とされる。応神天皇の時,多くの民を率いて渡来し,のち呉国に遣わされ,織女・縫女を連れ帰ったという。

あちゃのつぼね

あちゃのつぼね 【阿茶の局】
(1555-1637) 徳川家康の側室。大坂の陣で和議の使者。秀忠の娘和子の入内では母代わりを務める。従一位。一位の尼。

あちゃらか

あちゃらか [0]
滑稽でにぎやかな軽演劇。「―芝居」

あちら

あちら
(1)[方向](over) there;→英和
<雅> yonder.→英和
(2)[あれ]that.→英和
〜からもこちらからも from all directions.

あちら

あちら [0] 【彼方】 (代)
(1)遠称の指示代名詞。「あっち」より丁寧な言い方。
 (ア)あの方角。むこう。「北は―です」「―に見えますお城が姫路城です」
 (イ)あそこにある物。「こちらよりは―の方がお似合いかと存じます」
 (ウ)あの場所。遠く離れた所,特に,外国・欧米をいう。「―じこみのスタイル」「―風のもてなし方」
(2)三人称。「あの人」「あの人々」「あの家」などを軽く敬っていう語。「―(さま)はどなたさまですか」「―からの御申しこみ」

あちら=立てれば此方(コチラ)が立たぬ

――立てれば此方(コチラ)が立たぬ
一方によいようにすれば他方に悪く,両方一度にはうまくいかない。

あちらこちら

あちらこちら [4] 【彼方此方】
■一■ (代)
「あちこち{■一■}」に同じ。「―を見回す」
■二■ (形動)[文]ナリ
「あちこち{■二■}」に同じ。「―なる事を申して,さまざまに難儀させ/浮世草子・織留 6」

あぢきなし

あぢきな・し (形ク)
⇒あじきない

あっ

あっ [1] (感)
(1)感動したり驚いたりした時などに発する語。「―,花火だ」「―,危ない」
(2)応答の語。呼ばれた時や肯定的な返事をする時などに用いる。はい。「急に―とも申されずとつくと思案しお返事を/浄瑠璃・国性爺合戦」

あっ

あっ
Oh!/Oh,dear!/Dear me!/Wow!

あっ=という間(マ)

――という間(マ)
一瞬の間。「―のできごと」

あっ=と言わ∘せる

――と言わ∘せる
人をひどく驚かせる。感心させる。

あっか

あっか アククワ [0] 【悪化】 (名)スル
状態が悪くなること。「病状が―する」「環境の―」

あっか

あっか【悪化】
a change for the worse.→英和
〜する grow worse;deteriorate;→英和
be aggravated;take a turn for the worse (病状が).

あっか

あっか【悪貨】
a bad coin.⇒良貨.

あっか

あっか アククワ [1] 【悪貨】
量目が不足していたり品質が劣っていたりして,地金の価格が法定価格を大きく下回る,悪質な貨幣。
⇔良貨

あっか

あっか アククワ [1] 【悪果】
〔仏〕 悪いおこないのむくい。悪い果報。
⇔善果

あっかい

あっかい [0] 【圧壊】 (名)スル
圧力を加えてつぶすこと。おしつぶすこと。

あっかく

あっかく [0] 【圧覚】
皮膚感覚の一。皮膚その他身体の一部が押されたり引っぱられたりした時に生じる感覚。狭義には皮膚深く感じられる場合を圧覚といい,皮膚表面で感じられる場合を触覚として区別する。皮膚に分布する圧点が感覚の受容器。
→触覚

あっかどう

あっかどう 【安家洞】
岩手県岩泉町にある鍾乳洞。天然記念物。

あっかん

あっかん【圧巻】
the best <of> ;→英和
the highlight <of the day> .→英和

あっかん

あっかん【悪漢】
a rascal;→英和
a villain.→英和

あっかん

あっかん [0] 【圧巻】
〔古く,中国の官吏登用試験で,最もすぐれた巻(答案)を他の答案の上にのせた故事から〕
書物・催し物などの中で一番すぐれているところ。「ラスト-シーンが―だった」

あっかん

あっかん アク― [0] 【悪漢】
悪いことをする男。わるもの。悪党。

あっかんしょうせつ

あっかんしょうせつ アク―セウ― [5] 【悪漢小説】
⇒ピカレスク小説

あっかんじょう

あっかんじょう アクカンジヤウ [3] 【悪感情】
⇒あくかんじょう(悪感情)

あっか=は良貨(リヨウカ)を駆逐(クチク)する

――は良貨(リヨウカ)を駆逐(クチク)する
⇒グレシャムの法則(ホウソク)

あっき

あっき アク― [1][3] 【悪気】
(1)悪いにおいの空気。濁った空気。
(2)人に災いをなす気。「―ヲサル/日葡」

あっき

あっき アク― [1] 【悪鬼】
(1)たたりをする魔物。「―のごとき形相(ギヨウソウ)」
(2)〔仏〕
 (ア)仏道をさまたげ,人を悪に向かわせる,悪い神。夜叉(ヤシヤ)・羅刹(ラセツ)の類。悪鬼神。
 (イ)地獄で罪人を苦しめる鬼。

あっきがい

あっきがい アク―ガヒ [3] 【悪鬼貝】
海産の巻貝。殻は卵円錐形で下端に長く水管を伸ばし,殻長約17センチメートル。殻は淡黄褐色で,細長いとげを多くもつ奇異な形をしている。魔除けとして門に飾る地方がある。肉は食用。房総以南の太平洋に広く分布。あくきがい。
悪鬼貝[図]

あっく

あっく アク― [0][1] 【悪口】 (名)スル
〔仏〕 十悪の一。言葉による悪。荒々しく人をののしること。また,その言葉。

あっけ

あっけ【呆気にとられる】
be amazed;be taken aback.

あっけ

あっけ [0][3] 【呆気】
驚きあきれてぼんやりした状態。

あっけ=にとられる

――にとら・れる
意外な事に出会って驚き呆れる。

あっけい

あっけい アク― [0] 【悪計】
悪意のあるはかりごと。奸計(カンケイ)。

あっけい

あっけい【悪計】
a wicked[an evil]design; <plot> a trick.→英和

あっけし

あっけし 【厚岸】
北海道南東部,釧路支庁の町。漁業と酪農が盛ん。蝦夷三官寺の一つ国泰寺がある。

あっけしそう

あっけしそう [0] 【厚岸草】
アカザ科の一年草。高さ20センチメートルほどで,多数の枝を対生する。葉は鱗片状に退化。緑色の茎は多肉質で,秋になると紅紫色に変わる。花は小形。北海道および四国の一部の海浜に自生する。北海道厚岸の牡蠣島(カキジマ)で発見された。ヤチサンゴ。[季]秋。
厚岸草[図]

あっけない

あっけな・い [4] 【呆気ない】 (形)[文]ク あつけな・し
〔物足りないの意の「飽く気(ケ)なし」の転。「呆気」は当て字〕
予期や期待に反して簡単・貧弱で物足りない。「―・い幕切れ」「―・く敗れる」
[派生] ――さ(名)

あっけない

あっけない【呆気ない】
disappointing;→英和
not enough;too little[short].〜勝利 a hollow victory.呆気なく (all) too soon.

あっけらかん

あっけらかん
〜としている[ぼんやりした]look blank.[けろりと]look unconcerned.

あっけらかん

あっけらかん [5][4] (副)
〔「あけらかん」の転〕
(1)何もなかったように平然としているさま。「へまをやらかしても―としている」
(2)あまりの意外さにあきれて,ぽかんとしているさま。「―と見まもる」

あっけん

あっけん アク― [0] 【悪見】
〔仏〕 仏教に反する誤った考え・学説。
→五見(ゴケン)

あっこう

あっこう【悪口】
abuse.→英和
悪口雑言する curse and swear.

あっこう

あっこう アク― [0][3] 【悪口】 (名)スル
人を悪く言うこと。また,その言葉。わるくち。「―を浴びせる」

あっこう

あっこう アクカウ [0] 【悪行】
⇒あくぎょう(悪行)

あっこうぞうごん

あっこうぞうごん アク―ザフ― [3] 【悪口雑言】
口ぎたなくののしること。罵詈(バリ)雑言。

あっさい

あっさい [0] 【圧砕】 (名)スル
押しつけてくだくこと。

あっさいがん

あっさいがん [3] 【圧砕岩】
変成岩の一。既存の岩石が地殻運動の強い圧力をうけて砕かれ,微細粒の集合体になり,押し固まってできた岩石。ミロナイト。マイロナイト。

あっさく

あっさく【圧搾】
pressure;→英和
compression.〜する (com)press.→英和
‖圧搾機 a compressor.圧搾空気 compressed air.

あっさく

あっさく [0] 【圧搾】 (名)スル
(1)圧力を加えて,しぼりとること。「果実を―する」
(2)「圧縮(アツシユク){(1)}」に同じ。

あっさくき

あっさくき [4] 【圧搾機】
二つの板の間に,植物の実・種子などを入れ,圧力を加えて水分や油をしぼりとる機械。てこ・ねじ・水圧などを利用。

あっさくくうき

あっさくくうき [5] 【圧搾空気】
⇒圧縮空気(アツシユククウキ)

あっさつ

あっさつ【圧殺する】
crush[squeeze]to death.

あっさつ

あっさつ [0] 【圧殺】 (名)スル
(1)権力・武力によって,反対勢力などを完全に抑えつけること。「反対意見を―する」
(2)押しつぶして殺すこと。

あっさり

あっさり
〜(と) simply;→英和
plainly;→英和
<refuse> flatly;→英和
frankly (卒直に);with a good grace (潔く).〜した simple;→英和
plain;→英和
frank.→英和

あっさり

あっさり [3] (副)スル
(1)濃かったり,くどかったり,しつこかったりせず,さっぱりとしたさま。淡泊なさま。「―(と)したデザイン」「―(と)味付けする」
(2)簡単なさま。「―(と)やめる」「―(と)負ける」

あっし

あっし [0] 【遏止】 (名)スル
とどめること。とめること。「此の議案を―せらるるか/経国美談(竜渓)」

あっし

あっし [0] 【圧死】 (名)スル
物に押しつぶされて死ぬこと。「倒れた柱の下敷きになって―する」

あっし

あっし【圧死する】
be crushed[pressed]to death.

あっし

あっし [0] 【私】 (代)
〔「あたし」の転〕
一人称。職人などが用いる。

あっしゅく

あっしゅく [0] 【圧縮】 (名)スル
(1)物体に圧力を加えて容積を縮小させること。特に,気体に圧力を加えて,容積を小さくすること。圧搾。
(2)文章などを,ちぢめて短くすること。「原稿を半分に―する」
(3)〔心〕 二つ以上の観念や事象が融合して一つになる,夢などにみられる心理現象。

あっしゅく

あっしゅく【圧縮】
compression.〜する compress;→英和
condense.→英和

あっしゅくおうりょく

あっしゅくおうりょく [5] 【圧縮応力】
物体を外部から圧縮した時,物体の内部で釣り合いを保つために生ずる力。

あっしゅくき

あっしゅくき [4] 【圧縮機】
空気やその他の気体を圧力比二・〇以上の高圧に圧縮する機械。圧力比がそれ以下の送風機や通風機とは区別する。コンプレッサー。

あっしゅくきちょう

あっしゅくきちょう [5] 【圧縮記帳】
税法上の規定の一つで,企業が交付金でおよび譲渡により固定資産を取得したとき,その価額を取得原価から控除して損金とする会計上の方法。減価償却額は減少になるが,将来の課税所得が増えることから,課税繰り延べの効果をもつ。

あっしゅくくうき

あっしゅくくうき [5] 【圧縮空気】
高圧を加えて圧縮した空気。再び膨張する時の力をエア-ブレーキ・エア-ハンマーやドアの自動開閉などに広く利用する。圧搾空気。

あっしゅくくうききかい

あっしゅくくうききかい [9][8] 【圧縮空気機械】
圧縮空気を動力源とする機械の総称。エア-ハンマー・エア-ドリル・エア-リベッターなど。

あっしゅくくうききかん

あっしゅくくうききかん [9][8] 【圧縮空気機関】
圧縮空気を動力源とする機関。引火性ガスのある炭坑・化学工場・塗装工場などで用いる。

あっしゅくさんそ

あっしゅくさんそ [5] 【圧縮酸素】
酸素ガスを常温で液化しない程度に圧縮し,ボンベに蓄えたもの。水素またはアセチレン-ガスと混ぜて燃焼し,金属の溶接・切断に用いるほか,医療で酸素吸入に用いるなど,用途が広い。

あっしゅくひ

あっしゅくひ [4][3] 【圧縮比】
内燃機関などで,シリンダー内に吸入した混合気の容積の,圧縮後の容積に対する比。圧縮比を高めれば,それに従って出力も大きくなるが,高くしすぎると,ノッキングなどの障害を起こす。

あっしゅくりつ

あっしゅくりつ [4] 【圧縮率】
物体に働く圧力を増したとき生じる体積の減少の割合と,増加した圧力との比。一般に,気体の圧縮率は大きく,液体・固体では小さい。体積弾性率の逆数。

あっしゅくガス

あっしゅくガス [5] 【圧縮―】
常温で液化しない程度に圧縮して,大気圧より圧力を高めたガス。普通,ボンベに詰めて蓄える。圧縮空気・圧縮酸素など。

あっしゅくポンプ

あっしゅくポンプ [5] 【圧縮―】
空気やその他の気体を圧縮するためのポンプ。

あっしゅつ

あっしゅつ [0] 【圧出】 (名)スル
押し出すこと。「水路百変傍河村落の悪水淤泥(オデイ)と共に―し/新聞雑誌 23」

あっしょう

あっしょう [0] 【圧勝】 (名)スル
一方的に勝つこと。また,圧倒的な勝利。「大差で―する」

あっしょう

あっしょう【圧勝する】
win an overwhelming victory <over> .

あっしょう

あっしょう [0] 【厭勝】
〔「厭」が「壓(圧)」に通じるところから出た読み方〕
⇒えんしょう(厭勝)

あっしょうせん

あっしょうせん [0] 【厭勝銭】
⇒えんしょうせん(厭勝銭)

あっす

あっ・す 【圧す】 (動サ変)
⇒あっする

あっする

あっする【圧する】
press (down);→英和
oppress (圧迫);→英和
overwhelm (威圧).→英和

あっする

あっ・する [0] 【圧する】 (動サ変)[文]サ変 あつ・す
(1)権威などによって抑えつける。威圧する。「聴衆を―・する熱弁」「威風堂々四辺を―・する」
(2)圧力をかけて押す。

あっせい

あっせい [0] 【圧制】 (名・形動)[文]ナリ
権力や武力などによって,人の言動を束縛したり,人に強制したりする・こと(さま)。「因襲の旧法を以て其民を―すること/明六雑誌 28」「随分―な遣方だね/うづまき(敏)」

あっせい

あっせい [0] 【圧政】
権力や武力で人民を抑えつける政治。圧制政治。「軍部の―」

あっせい

あっせい【圧制】
<groan under> despotism;→英和
oppression;→英和
tyranny.→英和
〜する oppress;→英和
tyrannize <over> .→英和
〜的 oppressive;→英和
tyrannical.

あっせつ

あっせつ [0] 【圧雪】
降った雪が,踏み固められた状態になったもの。「―道路」

あっせつ

あっせつ [0] 【圧接】
溶接法の一。金属の接合部を摩擦や爆発によって加熱し,圧力を加えて接合すること。

あっせん

あっせん [0] 【斡旋】 (名)スル
〔「斡」「旋」ともに「めぐる」「めぐらす」の意〕
(1)間に入って,両者の間がうまくいくようにとりもつこと。また,ある物や人を求める人に紹介すること。周旋。とりもち。「就職を―する」「―の労をとる」
(2)労働争議が当事者間で解決困難となった時,労働委員会の指名した斡旋員が,当事者間を仲介して争議解決を援助すること。
→調停
→仲裁

あっせん

あっせん【斡旋】
good offices (世話);recommendation (推薦);→英和
mediation (取り持ち);intercession (取りなし).→英和
〜する help;→英和
assist;→英和
mediate;→英和
recommend.→英和

あっせんしゅうわいざい

あっせんしゅうわいざい [7] 【斡旋収賄罪】
公務員が請託を受けて他の公務員に,職務に関して不正な行為をしたり,相当な行為をしないように,斡旋する犯罪。また,そのような斡旋の報酬として賄賂を収受・要求・約束する犯罪。

あっそん

あっそん 【朝臣】
⇒あそん(朝臣)

あったか

あったか [3] 【暖か・温か】 (形動)
「あたたか」に同じ。「―な布団」「―ごはん」

あったかい

あったか・い [4] 【暖かい・温かい】 (形)
「あたたかい」に同じ。「―・い部屋」
[派生] ――さ(名)――み(名)

あったまる

あったま・る [4] 【暖まる・温まる】 (動ラ五[四])
「あたたまる」に同じ。「よく―・ってから出なさい」

あっためる

あった・める [4] 【暖める・温める】 (動マ下一)
「あたためる」に同じ。「かじかんだ手を―・める」

あったら

あったら [0] 【可惜】 (副)
「あたら」の転。「―面白い夢を攪(サマ)し臭(クサ)つたナ/社会百面相(魯庵)」

あったら=口に風邪(カゼ)ひかす

――口に風邪(カゼ)ひか・す
せっかく言い出したことが無駄になるたとえ。あたら口に風を入る。

あったらし

あったら・し 【惜らし】 (形シク)
「あたらし(惜)」の転。「かかる臆病者共に―・しき御所領を徒らにたばんより/幸若・十番斬」

あっち

あっち [3] 【彼方】 (代)
〔「あち」の転〕
(1)遠称の指示代名詞。「あちら{(1)}」のくだけた言い方。「―へ行け」「―の方がいい」
(2)三人称。「あちら{(2)}」のくだけた言い方。「―の言い分ももっともだ」

あっち

あっち
⇒あちら.

あっちおり

あっちおり 【彼方織(り)】
舶来の織物。「―の中幅,前にむすび/浮世草子・一代男 2」

あっちこっち

あっちこっち [3][4] 【彼方此方】 (代)
〔「あちこち」の転〕
指示代名詞。「あちこち」に同じ。「―探しまわる」

あっちもの

あっちもの 【彼方者】
(1)異国の人。また,別世界の者。「日本の地をはなれて,―とぞなりけり/浮世草子・色三味線」
(2)あの世の者。死者。また,瀕死(ヒンシ)の者。「―となられけんぞいとしき/浮世草子・好色万金丹」

あっつう

あっつう [0] 【圧痛】
圧迫したときに感ずる痛み。

あっつうてん

あっつうてん [3] 【圧痛点】
圧迫したとき,痛みを特に強く感じる部位。特定の圧痛点の異常な痛みは,特定の疾患と関連づけることができる。

あっては

あっては (連語)
(「…にあっては」の形で)…においては。…では。「本学に―開校以来…」
→ある

あってん

あってん [3][0] 【圧点】
皮膚にある感覚点の一。圧覚を感知する。
→圧覚

あっと

あっと
〜いう間に in an instant.→英和
あっといわせる take <a person> aback;startle <the world> .→英和

あっとう

あっとう [0] 【圧倒】 (名)スル
はるかにすぐれた力や勢力で相手を押さえつけること。「体力で―する」

あっとう

あっとう【圧倒する】
overwhelm;→英和
overcome;→英和
overpower.→英和
‖圧倒的勝利 a sweeping victory.圧倒的多数 an overwhelming majority.

あっとうてき

あっとうてき [0] 【圧倒的】 (形動)
比べものにならないほど,他より優勢であるさま。「―な勝利をおさめた」

あっぱく

あっぱく【圧迫】
pressure;→英和
oppression.→英和
〜する oppress;→英和
press <upon> ;→英和
lie heavy <on> .

あっぱく

あっぱく [0] 【圧迫】 (名)スル
(1)強い力でおさえつけること。「胸が―されて苦しい」
(2)武力や権威でおさえつけること。抑圧。威圧。「精神的―を被る」
(3)おさえつけて,相手の勢いを弱めたり,規模を縮小させたりする。「敵を側面より―する」「学費が家計を―する」

あっぱくほうたい

あっぱくほうたい [5] 【圧迫包帯・圧迫繃帯】
はなはだしい出血やヘルニア・内臓下垂などがあるとき,局所を包帯で圧迫してそれを防ぐ方法。また,その包帯。

あっぱっぱ

あっぱっぱ [5]
ゆとりが多く,ウエストを締めないワンピース形の夏服。大正末期頃,和服から洋服への移行の初期に流行。

あっぱれ

あっぱれ [3][1] 【天晴(れ)・遖】
■一■ (形動)[文]ナリ
人の行為がとてもすぐれていて,賞賛に値するさま。みごとだ。感心だ。「―なおこない」「―なる政治家となりて/谷間の姫百合(謙澄)」
■二■ (感)
(1)人の行為をほめたたえる時に発する語。でかした。「よくやった。―,―」
(2)驚き・嘆き・期待・決意などの気持ちで発する語。ああ。おお。「―剛の者かな/平家 8」「―疾う斬らればや/謡曲・盛久」
〔「あはれ(哀)」を促音化して意味を強めた語。「天晴」は当て字,「遖」は国字。古くは連体詞的にも副詞的にも用いられた〕

あっぱれ

あっぱれ【天晴れ】
Bravo!/Well done! 〜な splendid;admirable;→英和
glorious.→英和

あっぴおんせん

あっぴおんせん 【安比温泉】
岩手県北西部,二戸(ニノヘ)郡安代(アシロ)町にある温泉。安比岳の中腹に位置。食塩泉。

あっぷあっぷ

あっぷあっぷ [1][4] (副)スル
(1)水におぼれかけて,もがいているさま。
(2)非常に困って苦しんでいるさま。「不況で―の状態だ」

あっぷく

あっぷく [0] 【圧伏・圧服】 (名)スル
抑えつけて服従させること。「威権を用ひ強て之を―せんと欲する/世路日記(香水)」

あっぷんじしん

あっぷんじしん [5] 【圧粉磁心】
磁性材料を粉末にして表面を絶縁皮膜で覆い,結合剤を混ぜて加圧成形した磁心。高周波用に適する。

あつ

あつ 【圧】
押さえつける力。圧力。「―を加える」

あつ

あ・つ 【当つ・充つ・宛つ】 (動タ下二)
⇒あてる

あつあげ

あつあげ [0] 【厚揚(げ)】
「生揚(ナマア)げ」に同じ。

あつあつ

あつあつ 【厚厚】 (形動タリ)
厚く,こんもりしているさま。「濃緑は―としげりたる緑也/中華若木詩抄」

あつあつ

あつあつ【熱々の仲】
deeply in love <with> .

あつあつ

あつあつ [0] 【熱熱】 (形動)
(1)(新婚の夫婦や恋人どうしが)熱烈に愛し合っているさま。「―の仲」
(2)(料理などが)非常に熱いさま。「―のうちにどうぞ」

あつい

あつ・い [2] 【暑い】 (形)[文]ク あつ・し
〔「熱(アツ)い」と同源〕
気温が苦痛に感じられるほどに高い。
⇔寒い
「今年の夏は特に―・い」「―・い盛り」「―・い地方」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)

あつい

あつ・い [0] 【厚い・篤い】 (形)[文]ク あつ・し
(1)物の一方の面から他方の面までの距離が大きい。厚みがある。《厚》
⇔薄い
「―・い本」「―・い壁」「面(ツラ)の皮が―・い」
(2)真心がこもっている。心が深い。《篤・厚》「―・い友情」「信仰が―・い」「―・く御礼を申し上げます」「情に―・い」
(3)恩恵などを受ける程度がはなはだしい。《篤・厚》「―・い恩顧」
(4) [0][2]
病気が重い。重病である。《篤》「病が―・い」
(5)裕福である。「至つて―・き御身の上の御方はいかが侍らん/仮名草子・東海道名所記」
(6)あつかましい。図々しい。「扨も兄貴―・い和郎(ワロ),こちやならぬ/浄瑠璃・会稽山」
[派生] ――さ(名)――み(名)

あつい

あつい【厚い】
(1) thick;→英和
heavy.→英和
(2)[感情]cordial;→英和
hearty;→英和
kind;→英和
warm.→英和
厚く thickly;→英和
kindly;→英和
warmly;→英和
heartily.

あつい

あつ・い [2] 【熱い】 (形)[文]ク あつ・し
〔「暑い」と同源〕
(1)
 (ア)温度が高くて,触れにくい状態だ。
⇔冷たい
「―・い湯」「お茶は―・いのがいい」
 (イ)体温が高いように感じられる。「熱が出て体が―・い」
(2)
 (ア)熱情のために,燃えるように感じられる。わき立つようだ。「―・い血潮」「―・い思い」「興奮して―・くなる」
 (イ)恋人どうしが熱烈に愛し合っている。熱愛している。「―・い仲」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)

あつい

あつい【暑い】
warm;→英和
hot;→英和
sultry (むし暑い).→英和
焼けつくように〜 be scorchingly hot.〜日中に in the heat of the day.→英和

あつい

あつい【熱い】
hot;→英和
warm;→英和
burning;→英和
heated.→英和
熱くなる get hot[heated];be devoted <to> ;be in love <with> .熱くする warm;→英和
heat.→英和

あついた

あついた [0] 【厚板】
(1)厚い板。
⇔薄板
(2)平織りの地組織に練った染め糸や金銀糸を緯(ヨコ)糸にして地紋を織り出した固く厚い絹織物。厚板織り。室町時代中国から輸入した錦や唐織りは,厚い板に巻かれていたことからいう。
⇔薄板
(3)能装束の一。厚板{(2)}のような布で仕立てた小袖。主に男体(ナンタイ)の着付けに用いる。
(4)〔plate〕
鋼板で,厚さ3ミリメートル以上のもの。
⇔薄板

あついた

あついた【厚板】
a plank;→英和
a thick board.厚板ガラス plate glass.

あついんき

あついんき [3] 【圧印機】
凹凸のある金型を被加工物にあて,圧力を加えて型をしるす機械。貨幣・メダルの製造などに用いる。

あつえん

あつえん [0] 【圧延】 (名)スル
二個またはそれ以上のロールを回転させ,その間に金属材料を通して板・棒・管などの形に成形・加工すること。成形と同時に材質を均一化する。材料を加熱して行う熱間圧延と常温で行う冷間圧延がある。

あつえんき

あつえんき [3] 【圧延機】
金属材料を圧延して,鋼板・形鋼(カタコウ)・鋼管などを作る機械。

あつかい

あつかい【扱い】
management;→英和
handling;treatment (待遇).→英和
子供〜する treat a person like a child.→英和
他人〜する treat coldly.

あつかい

あつかい アツカヒ [0] 【扱い】
(1)物を使用したり,操作したりすること。「―が乱暴だ」
(2)人の相手になること。応対。「部下の―がうまい」
(3)その地位,その状態にある者として接すること。他の語と複合して用いられる。「罪人―」「子供―」
(4)人の世話をすること。病人を看護すること。「この人,かくてやみ侍なば,御前の御―,いかがつかうまつらむ/狭衣 1」
(5)訴訟や争い事の仲立ちをすること。調停。仲裁。「町衆―にかかり年分に其家を立んといへば/浮世草子・永代蔵 3」

あつかいぐさ

あつかいぐさ アツカヒ― 【扱ひ種】
(1)世話をすべき対象。養育すべき子供など。「一条の宮の,さる―持たまへらで,さうざうしきに/源氏(匂宮)」
(2)話の種。話題。「まづこの君だちの御事を―にし給ふ/源氏(椎本)」

あつかいて

あつかいて アツカヒ― [0][5] 【扱い手】
(1)その物や事柄を取り扱う人。取り扱い人。
(2)もめごとなどを調停する人。仲裁人。「―になつて挨拶なされ/狂言記・禁野」

あつかう

あつかう【扱う】
(1)[待遇]treat;→英和
deal with;entertain.→英和
(2)[処理]manage;→英和
deal with.(3)[操作]work;→英和
handle.→英和
扱い難い(易い) hard (easy) to deal with.事務を〜 transact business.

あつかう

あつか・う アツカフ [0][3] 【扱う】 (動ワ五[ハ四])
(1)道具・機械・品物などを,手で動かしたり持ったりして操作・使用する。取り扱う。「この装置は訓練を受けないと―・えない」「劇薬を―・う」
(2)ある物を業務の対象とする。取り扱う。担当する。「洋書は二階で―・っています」「刑事事件を専門に―・う」「社会問題を―・った本」
(3)人にある態度で応対する。「人を邪険に―・う」「頑固で―・いにくい人」
(4)(「 A を B としてあつかう」の形で)処遇する。処理する。「一人前の社会人として―・う」「遅刻三回を欠席一回として―・う」
(5)他人の紛争やけんかを仲裁する。「ケンカヲ―・ッテ仲ヲ直ス/へボン(三版)」
(6)あれこれとうわさをする。いろいろ言う。「人々も,思ひの外なる事かなと―・ふめるを/源氏(紅葉賀)」
(7)処置に困る。もてあます。「多く取らむと騒ぐものは,なかなかうちこぼし―・ふほどに/枕草子 142」
[可能] あつかえる

あつかましい

あつかましい【厚かましい(く)】
impudent(ly);→英和
shameless(ly);→英和
brazen(ly).→英和
厚かましくも…する have the face to do; take the liberty of doing.

あつかましい

あつかまし・い [5] 【厚かましい】 (形)[文]シク あつかま・し
恥じる気持ちや遠慮がない。ずうずうしい。厚顔だ。「―・い男」「―・いお願いですが」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

あつかましさ

あつかましさ【厚かましさ】
impudence;→英和
shamelessness.

あつかわ

あつかわ [0] 【厚皮】
■一■ (名)
厚い皮。
■二■ (形動)
面(ツラ)の皮の厚いさま。あつかましいさま。厚顔。「おれがやうに―ぢやあいさつも出来めえ/人情本・辰巳園(後)」

あつかわし

あつかわ・し アツカハシ 【暑かはし・熱かはし】 (形シク)
〔動詞「熱かふ」の形容詞化〕
(1)暑苦しい。「うすものの単衣(ヒトエ)着たまひて臥し給へるさま―・しくは見えず/源氏(常夏)」
(2)わずらわしい。うるさい。「いとあまり―・しき御もてなしなり/源氏(蛍)」

あつかわし

あつかわ・し アツカハシ 【扱はし】 (形シク)
〔動詞「扱ふ」の形容詞化〕
どう処置すべきか悩むさま。取り扱いに困るさま。「いとかく朽木にはなしはてずもがなと,人知れず―・しく覚え侍れど/源氏(総角)」

あつかわづら

あつかわづら 【厚皮面】 (名・形動)
面の皮の厚いさま。また,その人。「―な,昼日中/浄瑠璃・長町女腹切(上)」

あつかん

あつかん [0] 【熱燗】
〔古くは「あつがん」〕
酒の燗を熱くすること。また,その酒。[季]冬。「―で一杯」

あつかん

あつかん【熱燗】
hot sake.

あつがい

あつがい [0] 【厚飼い】
蚕を一定面積に多く集めて飼育すること。
⇔薄飼い

あつがみ

あつがみ [0] 【厚紙】
(1)厚手の紙。
⇔薄紙
(2)すき合わせたりはり合わせたりして厚く作った紙。

あつがみ

あつがみ【厚紙】
pasteboard;→英和
cardboard.→英和

あつがり

あつがり【暑がり(屋)】
a person sensitive to heat.

あつがり

あつがり [3] 【暑がり】
普通の人以上に暑さに敏感なこと。また,その人。
⇔寒がり
「大変な―屋」

あつがる

あつがる【暑がる】
suffer from[complain of]the heat;→英和
be sensitive to heat.

あつぎ

あつぎ [0] 【厚着】 (名)スル
衣類を何枚も重ねて着ること。重ね着。
⇔薄着
[季]冬。「―しすぎてかえって風邪をひく」

あつぎ

あつぎ 【厚木】
神奈川県中部の市。相模川中流西岸に臨み,商業地・工業地・住宅地化が著しい。西部に飯山温泉があり,東方の綾瀬市に米軍の厚木航空基地がある。

あつぎ

あつぎ【厚着する】
be heavily[warmly]clothed;wear thick clothes.

あつぎぬ

あつぎぬ [0][3] 【厚衣】
綿を入れた着物。綿入れ。

あつぎり

あつぎり [0] 【厚切り】
物を厚く切ること。また,その切ったもの。
⇔薄切り
「―パン」

あつくるしい

あつくるし・い [5] 【暑苦しい・熱苦しい】 (形)[文]シク あつくる・し
(1)熱気がこもって,苦しい。「―・くて寝つかれない」
(2)外見が暑そうに見える。「―・い身なり」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

あつくるしい

あつくるしい【暑苦しい】
sultry;→英和
close;→英和
stuffy <room> .→英和

あつくろし

あつくろ・し 【暑苦し・熱苦し】 (形シク)
「あつくるしい」に同じ。「ええ―・し,誰ぢやいや/浄瑠璃・卯月の紅葉(中)」

あつけ

あつけ 【暑気】
(1)夏の暑さ。しょき。「―に,いたう涼みすぐして/寝覚 5」
(2)暑さのためにからだが衰弱すること。しょきあたり。「女君は―に悩ましうて見給はねば/落窪 3」

あつげしょう

あつげしょう【厚化粧】
heavy makeup;a heavy toilet.〜する paint one's face thick.

あつげしょう

あつげしょう [3] 【厚化粧】 (名)スル
おしろい・紅などを濃くつけて,はでな化粧をすること。また,その化粧。濃い化粧。
⇔薄化粧

あつごおり

あつごおり [3] 【厚氷】
厚く張った氷。
⇔薄氷
[季]冬。

あつさ

あつさ【熱さ】
the heat[warmth].→英和

あつさ

あつさ [0] 【厚さ】
厚いこと。また,その程度。「本の―」

あつさ

あつさ [1] 【暑さ】
(1)暑いこと。また,その程度。
(2)暑い時候。[季]夏。「―に向かう」
⇔寒さ

あつさ

あつさ【厚さ】
thickness.→英和
〜3インチ It is 3 inches thick[in thickness].

あつさ

あつさ【暑さ】
the heat[warmth].→英和
〜に当たる(堪える) suffer from (stand) the heat.〜を避ける pass the summer <in,at> .→英和
‖暑さ当り heatstroke;sunstroke.

あつさ=寒さも彼岸(ヒガン)まで

――寒さも彼岸(ヒガン)まで
暑さも寒さも春秋の彼岸のころにはやわらいで,しのぎやすくなる。

あつさ=忘れて陰(カゲ)忘る

――忘れて陰(カゲ)忘る
暑さが去ると,緑陰のありがたさを忘れる。受けた恩を忘れることの早い人情のたとえ。

あつさあたり

あつさあたり [4] 【暑さ中り】
「暑気(シヨキ)中り」に同じ。[季]夏。

あつさしのぎ

あつさしのぎ [4] 【暑さ凌ぎ】
暑さをまぎらすこと。また,その手段。

あつし

あつ・し 【篤し】 (形シク)
〔「あづし」とも〕
病気が重い。病気のために弱っている。「いたうわづらひ給ひし御心地の後,いと―・しくなり給ひて/源氏(御法)」

あつし

あつ・し 【厚し・篤し】 (形ク)
⇒あつい

あつし

あつ・し 【熱し・暑し】 (形ク)
⇒あつい (熱)
⇒あつい (暑)

あつしる

あつし・る 【篤しる】 (動ラ下二)
病気が重くなる。あつゆ。「遘疾(ヤマイ)―・れて,大漸(トコツクニ)に至る/日本書紀(雄略訓)」

あつじ

あつじ【厚地の】
thick <cloth> .→英和

あつじ

あつじ [0] 【厚地】
布地の厚いこと。
⇔薄地

あつじょう

あつじょう [0] 【圧条】
苗木の取り方の一。果樹などの木の枝を押し曲げて土に埋め,発根させたあと,親木から切り離して苗木とするもの。取り木。

あつぜつ

あつぜつ [0] 【遏絶】 (名)スル
さえぎりとどめること。排斥すること。「一国全く他の諸国を―し/万国公法(周)」

あつぜつし

あつぜつし [4] 【圧舌子】
⇒舌圧子(ゼツアツシ)

あつた

あつた 【熱田】
名古屋市南部の区。熱田神宮の門前町。江戸時代,東海道の宿駅であった宮宿(ミヤノシユク)を中心に発展した。現在は,工業地区となっている。

あつたかいづか

あつたかいづか 【熱田貝塚】
名古屋市熱田区にある弥生時代の貝塚。弥生土器が石器や骨器とともに出土し,弥生文化の存在を確認する端緒となった。高蔵貝塚。

あつたじんぐう

あつたじんぐう 【熱田神宮】
名古屋市熱田区新宮坂町にある神社。主神は,草薙剣(クサナギノツルギ)を神体とする熱田大神。古来,皇室・武家が尊崇。また,尾張開拓の神として東海地方を中心に崇敬者が多い。

あつちじに

あつちじに 【あつち死に】
〔「あつち」は動詞「あつつ」の連用形〕
もだえ狂い,跳ね回って死ぬこと。「悶絶躃地(ビヤクチ)して,遂に―ぞし給ひける/平家 6」

あつち死に

あつちじに 【あつち死に】
〔「あつち」は動詞「あつつ」の連用形〕
もだえ狂い,跳ね回って死ぬこと。「悶絶躃地(ビヤクチ)して,遂に―ぞし給ひける/平家 6」

あつつ

あつつ
〔熱いものに触れた時に発する声から〕
灸(キユウ)を幼児にいう語。「―いや��御めんだよ/人情本・娘節用」

あつつ

あつ・つ (動)
〔活用は四段か上二段か未詳〕
もだえ狂い,跳ね回る。「其の人毒虫に刺されて,をめき,さけび,かなしび,のび,かがまり,―・ちて死にけり/塵袋」

あつづくり

あつづくり [3] 【厚作り】
分厚く切って作った刺身。

あつで

あつで [0] 【厚手】 (名・形動)
布・紙・陶器などの地の厚い・こと(さま)。
⇔薄手
「―の織物」

あつでんき

あつでんき [3] 【圧電気】
圧電効果によって発生する静電気。ピエゾ電気。

あつでんこうか

あつでんこうか [5] 【圧電効果】
水晶・ロシェル塩・チタン酸バリウムなどの結晶に力を加えると,応力に比例して電気分極が生じ,電圧が発生する現象。逆に,これらの結晶に電場を加えると,ひずみを生じて変形する(逆圧電効果)。この現象によって電気的エネルギーと機械的エネルギーとの変換ができるので,発振器・水晶時計・点火装置や各種センサー・駆動機などに応用される。圧電現象。

あつどう

あつどう [0] 【圧胴】
円筒形の,圧力を加えて用いられる機械部品。ドラム。

あつにゅう

あつにゅう [0] 【圧入】 (名)スル
圧力を加えて押し込むこと。「ガスを―する」「―仕上げ法」

あつび

あつび [0][2] 【熱火】
盛んに燃えている火。烈火。

あつび=子に払う

――子に払う
ほのおが自分を襲った時には,愛する子の方へでもかまわずに払いのける。人間の利己心の醜さのたとえ。

あつびたい

あつびたい 【厚額】
縁(ヘリ)を高く作った冠。古くは成年で高位の者だけが用いた。磯高(イソダカ)。
⇔薄額(ウスビタイ)

あつびょうし

あつびょうし [3] 【厚表紙】
本製本で,ボール紙などの厚い芯(シン)紙を用いた表紙。また,この表紙の本。
→薄表紙

あつびん

あつびん [0] 【厚鬢】
江戸時代の男の髪の結い方の一。月代(サカヤキ)を狭く剃(ソ)り,左右の鬢を広く剃り残して厚くふっくらとさせ,髻(モトドリ)を高く結うもの。
⇔薄鬢

あつぼったい

あつぼった・い [5][0] 【厚ぼったい】 (形)
(紙・布などが)厚くふくらみ,重たいような感じである。「―・い本」
[派生] ――さ(名)

あつまき

あつまき [0] 【厚播き】
一定面積当たりの量を多くして種を播くこと。
→薄播き

あつまり

あつまり【集り】
(1) a crowd <of people> ;→英和
a flock <of sheep> ;→英和
a flight <of birds> .→英和
(2)[会合]a gathering;→英和
a meeting;→英和
a party;→英和
a congregation.

あつまり

あつまり [3][0] 【集まり】
(1)集まること。また,集まったもの。集団。「雨で―が悪い」「小さな点の―」
(2)会合。寄り合い。「町内の―」

あつまりぜい

あつまりぜい [0] 【集まり勢】
寄せ集めの集団・軍勢。烏合(ウゴウ)の衆。

あつまる

あつまる【集まる】
[集合]gather;→英和
come[get]together;swarm;→英和
line up (整列);[会合]meet;→英和
assemble.→英和

あつまる

あつま・る [3] 【集まる】 (動ラ五[四])
(1)多くの人がある場所をめざして移動し,ひとまとまりとなる。集合する。「一〇時に体育館に―・りなさい」
(2)同種の物などが(自然に)一か所にたまる。集中する。「青果市場には全国から野菜が―・ってくる」「なかなか寄付が―・らない」「人々の視線が―・る」「 S 候補にばかり票が―・った」
〔「集める」に対する自動詞〕
[可能] あつまれる

あつみ

あつみ【厚み】
⇒厚さ.

あつみ

あつみ 【渥美】
愛知県渥美郡の町。渥美半島の先端に位置し伊良湖岬がある。

あつみ

あつみ [0] 【厚み】
(1)厚さの程度。厚いと感じられる状態。「胸のあたりに―がでてきた」
(2)奥深く豊かな感じ。「教養に―が感じられる」「―を持たせる」

あつみおんせん

あつみおんせん 【温海温泉】
山形県西部,温海川河畔の硫化水素泉。湯は天候により七色に変化する。庄内三楽湯の一つ。

あつみけい

あつみけい 【厚み計】
薄板や紙などの厚さを測る計器。ノギス・ダイヤル-ゲージのほか,空気厚み計・電磁厚み計・超音波厚み計・放射線厚み計などがある。厚さ計。

あつみしんのう

あつみしんのう 【敦実親王】
(893-967) 宇多天皇の皇子。母は藤原高藤の娘胤子。宇多源氏の祖。出家して法名を覚真,また仁和寺宮と称された。和琴(ワゴン)・琵琶(ビワ)の名手として有名。
→宇多源氏

あつみつ

あつみつ [0] 【圧密】
土や地盤に圧力が加わって体積が減少すること。

あつみはんとう

あつみはんとう 【渥美半島】
愛知県南部,伊勢湾・三河湾と太平洋を分かつ半島。温室栽培が盛んで,メロンや花卉(カキ)などを産出。

あつむ

あつ・む 【集む】 (動マ下二)
⇒あつめる

あつめ

あつめ [0] 【厚め】
厚さが比較的厚い・こと(さま)。
⇔薄め

あつめじる

あつめじる [4] 【集め汁】
魚介類に種々の野菜・豆腐・椎茸(シイタケ)などを入れて煮込んだ味噌汁。または,すまし汁。

あつめる

あつ・める [3] 【集める】 (動マ下一)[文]マ下二 あつ・む
(1)人々に呼びかけて,ある場所に集まらせる。集合させる。「役員全員を会議室に―・める」
(2)散らばっているものをあちこちから運んできたりして一か所に置く。まとめる。「落ち葉を一か所に―・める」「資材を―・める」「各方面から寄付を―・める」「衆知を―・めて…する」
〔「集まる」に対する他動詞〕
[慣用] 頭(カシラ)を―・額を―

あつめる

あつめる【集める】
gather;→英和
bring[put]together;collect;→英和
call together;draw;→英和
amass (集積);→英和
center[concentrate] <on> (集中).→英和

あつもの

あつもの [0] 【羹】
〔熱い物の意〕
野菜や魚肉などを入れて作った熱い吸い物。

あつもの

あつもの【羹】
broth;→英和
hot soup.羹にこりて膾(なます)を吹く <諺> A burnt child dreads the fire.→英和

あつもの

あつもの [0] 【厚物】
キクの園芸品種の一。大菊で多くの管状の花弁がまり状に盛り上がって咲くものの総称。厚走り・大掴(オオヅカ)みなど数種がある。厚物咲き。
→平物(ヒラモノ)

あつもの=に懲(コ)りて膾(ナマス)を吹く

――に懲(コ)りて膾(ナマス)を吹く
〔屈原「楚辞(九章,惜誦)」〕
羹の熱いのに懲りて,冷たい膾まで吹きさまして食べる。一度失敗したのに懲りて,度の過ぎた用心をすることのたとえ。

あつもり

あつもり [0] 【熱盛(り)】
ゆでて,熱いまま供する盛り蕎麦(ソバ)。熱盛り蕎麦。敦盛(アツモリ)。

あつもり

あつもり 【敦盛】
(1)人名。平敦盛(タイラノアツモリ)。
(2)能の曲名。二番目物。世阿弥作。熊谷直実(クマガイナオザネ)が出家して,手にかけた平敦盛の菩提(ボダイ)を弔うため一ノ谷におもむき回向していると,敦盛の亡霊が夢に現れ,一門の没落を嘆きわが身の最期を語り,供養を謝して去る。
(3)幸若舞(コウワカマイ)の一。熊谷直実が平敦盛を討ち,出家に至るまでを脚色したもの。能の「敦盛」とともに浄瑠璃・歌舞伎の素材となった。
(4)「熱盛り」に同じ。平敦盛の名にかけてしゃれたもの。

あつもりそう

あつもりそう【敦盛草】
《植》a lady's slipper.

あつもりそう

あつもりそう [0] 【敦盛草】
ラン科の多年草。山地に自生。高さ30〜50センチメートルで,広楕円形の葉を数個互生する。初夏,茎頂に径5センチメートルほどの紅紫色の花を一個開く。花の唇弁は袋状にふくれ和名はこれを平敦盛の背負った母衣(ホロ)に見立てたもの。
敦盛草[図]

あつやき

あつやき [0] 【厚焼(き)】
普通より厚めに焼きあげた食品。「―せんべい」「―卵」

あつゆ

あつ・ゆ 【篤ゆ】
■一■ (動ヤ下二)
病気が重くなる。あつしる。「遘疾(ヤマイ)―・えて,大漸(トコツクニ)に至る/日本書紀(雄略訓)」
■二■ (動ヤ上二)
{■一■}に同じ。「大宮も頼もしげなくのみ―・い給へるに/源氏(澪標)」

あつゆ

あつゆ [0] 【熱湯】
熱めの風呂。「―好きの江戸っ子」

あつよう

あつよう [0] ―ヤウ 【厚様】 ・ ―エフ 【厚葉】
厚手の雁皮(ガンピ)紙や鳥の子紙などの称。
⇔薄様

あつよく

あつよく [0] 【圧抑】 (名)スル
抑えつけて,自由にさせないこと。抑圧。「人民一般の意見なる者は決して猥りに―する事を得ざる者にして/民約論(徳)」

あつらう

あつら・う アツラフ 【誂ふ】 (動ハ下二)
⇒あつらえる

あつらえ

あつらえ アツラヘ [3][0] 【誂え】
(1)注文して作らせること。また,注文して作る品。オーダー-メード。
⇔出来合い
「―の服」「特別―」
(2)歌舞伎で,作者や役者が特に注文して,その場面のために新しく鳴り物・道具などを作らせること。「―の合方(アイカタ)」
(3)人に頼んでしてもらうこと。「姫君の御―にことづけて/源氏(蛍)」

あつらえ

あつらえ【誂】
an order;→英和
the article ordered.〜の custom-made;tailor-made <suit> ;made to order.

あつらえむき

あつらえむき アツラヘ― [0] 【誂え向き】 (名・形動)
要求・条件などにぴったり合っていること。おあつらえむき。「初学者に―の参考書」「美術の為めに此の自然が―に出来上つて居るとしか思はれない/ふらんす物語(荷風)」

あつらえむき

あつらえむき【誂向きの】
suitable[fit] <for> ;→英和
ideal <weather> .→英和

あつらえもの

あつらえもの アツラヘ― [0] 【誂え物】
注文して作らせた品物。

あつらえる

あつら・える アツラヘル [4][3] 【誂える】 (動ア下一)[文]ハ下二 あつら・ふ
(1)注文して作らせる。「礼服を―・える」「焼鍋を一枚―・へてくんな/安愚楽鍋(魯文)」
(2)人に頼んで,自分の思うとおりのことをしてもらう。依頼する。「―・へたるやうにかしこの人の集まりたるは/落窪 3」
〔中世後期から近世,ヤ行下二段にも活用した。「刀ヲ―・ユル/日葡」〕

あつらえる

あつらえる【誂える】
order <a thing from a shop> ;→英和
give an order <for a thing to a shop> .

あつらか

あつらか 【厚らか】 (形動ナリ)
厚くふっくらしているさま。「白き色紙のいと―なる一重(ヒトカサ)ねに/宇津保(国譲上)」

あつりょく

あつりょく【圧力】
pressure.→英和
〜を加える press;→英和
give pressure <to> .‖圧力計(団体) a pressure gauge (group).

あつりょく

あつりょく [2] 【圧力】
(1)二つの物体が互いに接触している時の接触面,または一つの物体の内部に仮定した面を境にして,両側の部分が面に垂直に互いに押し合う単位面積当たりの力。その大きさの単位としては,Pa(パスカル),N/m²(1Pa=1N/m²)のほか,atm(気圧),bar(バール)やミリバール,ヘクトパスカルを用いる。なお水銀柱の高さ mmHg も用いる。
(2)他人を自己の意志に従わせようとする強い働きかけ。「政府は世論の―に屈した」

あつりょく=を掛ける

――を掛・ける
(1)圧力を加える。加圧する。
(2)自分の意志に従わせようと相手に働きかける。威圧する。

あつりょくがま

あつりょくがま [0][4] 【圧力釜】
蓋(フタ)と身を密閉構造にすることにより,内部を高温・高圧の状態に保てるようにした釜。普通の鍋よりも早く,やわらかく煮ることができる。圧力鍋。

あつりょくけい

あつりょくけい [0] 【圧力計】
液体や気体の圧力をはかる計器の総称。大気圧をはかるものは気圧計,低い圧力をはかるものは真空計と呼ぶ。構造上からは,液体圧力計・弾性圧力計・圧力ばかり・電気抵抗圧力計などに分類する。マノメーター。

あつりょくすいとう

あつりょくすいとう [5] 【圧力水頭】
流れの中で,ある点に圧力として蓄えられているエネルギーを液柱の長さで表したもの。流体中の一点の圧力を流体の単位体積の重量で割った値。
→水頭

あつりょくだんたい

あつりょくだんたい [5] 【圧力団体】
自己の特殊利益や主張を実現するため,議会や行政府などに対して政治的圧力を行使する社会集団。プレッシャー-グループ。

あつりょくていこう

あつりょくていこう [5] 【圧力抵抗】
流体中を動く物体に流体から働く力のうち,その表面に垂直な力(圧力)の合力。音速以下の運動の時は,流線形の物体には圧力抵抗がほとんど働かない。形状抵抗。

あつりょくなべ

あつりょくなべ [5] 【圧力鍋】
⇒圧力釜(アツリヨクガマ)

あつりょくばかり

あつりょくばかり [5] 【圧力秤】
高圧力を測定する装置。精密につくったピストン-シリンダーを鉛直に設置し,ピストン上に調節可能の重錘を載せたもの。測定すべき液体の圧力をシリンダーに導いてピストンの下方から働かせ,それに重錘をつりあわせて測定する。重錘圧力計。ピストン圧力計。

あつりょくへんしつ

あつりょくへんしつ [5] 【圧力変質】
地殻内部の岩石が強い圧力を受けて変質する現象。砕かれて微細粒質の岩石になる。摩擦熱のために再結晶することがある。
→圧砕岩

あつる

あつ・る 【暑る・熱る】 (動ラ下二)
暑さに苦しむ。「―・れてせこが間遠なるらむ/和泉式部集」

あつれき

あつれき [0] 【軋轢】 (名)スル
〔車輪のきしる意から〕
仲が悪くなること。不和。葛藤(カツトウ)。「両者間に―を生ずる」「源平の二党相―して終に兵端を開く/日本開化小史(卯吉)」

あつれき

あつれき【軋轢】
friction;→英和
discord;→英和
strife.→英和
〜がある be in discord.〜を生じる produce friction.

あつわた

あつわた [0] 【厚綿】
歌舞伎の衣装で,綿入れのどてら風のもの。荒事(アラゴト)の主人公などが用いる。

あづち

あづち 【安土】
滋賀県蒲生郡の町。琵琶湖東岸に臨む。織田信長が築城した安土城跡(特別史跡)がある。

あづちしゅうろん

あづちしゅうろん 【安土宗論】
1579年,織田信長の命によって安土の浄厳院で行われた浄土宗と日蓮宗の宗教論争。浄土宗が勝利を収めた。日蓮宗弾圧を企図したものという。安土法論。

あづちじだい

あづちじだい [4] 【安土時代】
安土桃山時代の前半。織田信長が天下の実権を掌握していた時代。1568年から82年の本能寺の変までをいう。

あづちじょう

あづちじょう 【安土城】
滋賀県蒲生郡安土町にあった城。織田信長が1579年築城。五層七重の天守を中心とした近世城郭の草創期のもの。本能寺の変の折に焼亡。

あづちほうろん

あづちほうろん [4] 【安土法論】
⇒安土宗論(アヅチシユウロン)

あづちももやまじだい

あづちももやまじだい [1][5] 【安土桃山時代】
織田信長・豊臣秀吉が政権を掌握していた時代。すなわち,信長の入京(1568年)から秀吉の死(1598年)まで,または関ヶ原の戦いの1600年までの約30年間。信長の居城安土城と秀吉の居城伏見城(桃山城とも)にちなむ名称。全国的な軍事統合が進むとともに,兵農分離,石高制が確立して,日本社会の中世から近世への移行が推進された。文化的には社寺や城郭建築,障壁画に多くの傑作を生み,茶の湯が大成された。織豊(シヨクホウ)時代。
→桃山時代

あづま

あづま 【吾妻】
⇒あずま(東・吾妻)

あづみ

あづみ 【安曇】
長野県中西部,南安曇郡の村。梓川の上流域を占める。上高地・乗鞍高原があり,観光客が多い。

あて

あて [0] 【檔・�】
(1)反りやすく,もろい低質の木材。生長の偏りからおこる。陽疾(ヨウシツ)。
(2)(「�」と書く)センダン{(1)}の古名。梟首(キヨウシユ)の木とされた。

あて

あて [0] 【当て・宛て】
■一■ (名)
(1)めあて。目的。「―もなくさまよう」
(2)みこみ。めあて。「解決の―がある」「金策の―がつく」「捜索の―がない」
(3)たより。期待。「人の援助を―にする」「―がはずれる」
(4)他の語と複合して用いられる。
 (ア)体・衣類などを保護し補強するため,あてるもの。「肩―」「ひじ―」
 (イ)うちつけること。「―身」「鞘(サヤ)―」
(5)〔近畿地方で〕
酒のつまみ。
■二■ (接尾)
(1)数量を表す名詞に付いて,…あたり,…について,の意を表す。「ひとり―三つずつ」
(2)人・団体や場所などを表す名詞に付いて,送り先・届け先などを表す。《宛》「返事は私―にください」「会社―」

あて

−あて【−宛】
addressed[directed]to;in favor of (手形など).

あて

あて 【貴】 (形動ナリ)
(1)身分や家柄が高く貴いさま。高貴だ。「―なるも賤しきも/竹取」
(2)上品である。優美だ。「色はいよいよ白うなりて,―にをかしげなり/源氏(宿木)」

あて

あて【当】
(1)[目的]an aim[object,end].→英和
(2)[期待]hopes;expectations.(3)[信頼]reliance;→英和
confidence.→英和
(4)[手がかり]a clue;→英和
a trace.→英和
〜が外れる be disappointed.〜にする expect;→英和
hope <for> ;→英和
depend[rely] <on> ;→英和
trust.→英和
〜になる(ならない) (un)reliable;→英和
(un)trustworthy.→英和
〜のない(もなく) aimless(ly).→英和

あて

あて [0] 【私】 (代)
〔「わて」の転〕
一人称。わたし。京阪地方で,主に女性が用いる。
→わて

あて∘られる

あて∘られる 【当てられる】 (連語)
(1)男女の仲の良さを見せつけられる。「新婚夫婦に―∘られる」
(2)害を与えられる。体にさわる。「毒気に―∘られる」
〔普通仮名書き〕

あてあて

あてあて 【当て当て・宛て宛て】
それぞれに割り当てること。「―に奉り給へれば/宇津保(俊蔭)」

あてあてし

あてあて・し 【当て当てし】 (形シク)
あてつけがましい。「人間の命は何とて救ひましまさぬぞ,―・しく申せば/浮世草子・諸艶大鑑 6」

あてい

あてい [1] 【阿弟】
弟を親しんでいう語。

あてうま

あてうま [0] 【当て馬】
(1)牝馬(ヒンバ)の発情の有無を調べるために,仮にあてがう牡馬(ボバ)。試情馬。
(2)相手の出方を探るために,仮に表面に立てる人。「―候補」

あてうま

あてうま【当て馬】
《政》a stalking-horse.

あておこない

あておこない 【宛行・充行】
所領や禄物などを与えること。あてがい。

あておこないじょう

あておこないじょう 【充行状】
〔文面に「充行」と記されていたことから〕
中世,所領・禄物などを家臣に給与する旨を記した公・私文書。あてぶみ。あてがいじょう。知行状。

あておこなう

あておこな・う 【宛て行ふ・充て行ふ】 (動ハ四)
(1)任務などを割りあてる。「反別に兵粮米を―・ふべきよし申されけり/平家 12」
(2)その事のために用いる。「軍勢の兵粮料所に―・ひしに依て/太平記 33」
(3)所領・禄物などを与える。「衣裳をさへこそ―・はしめ給へ/大鏡(藤氏物語)」

あておび

あておび [0] 【宛帯・当帯】
狩衣(カリギヌ)の上に締める帯。腰に当て,前に回して結ぶ。宛腰。

あてかじ

あてかじ [0] 【当て舵】
船が針路を変える時,船首に働く回転惰力を抑えるために,針路に入る直前に取る反対方向のかじ。当て。

あてがい

あてがい [0] 【宛てがい・宛行・充行】
(1)割りあてて与えること。与える側が一方的に決めて与えること。また,そのもの。「―の小遣い」「―の制服」
(2)禄物や所領を与えること。また,その禄物や所領。あておこない。
(3)あれこれを考え合わせること。心配り。配慮。「一定往生とうちかたむる人のみ多し。あぶなき―也/沙石 10」

あてがい

あてがい【宛がい】
rations (食物);[分け前]apportionment;→英和
(an) allotment;→英和
an allowance (給与).→英和

あてがいじょう

あてがいじょう 【充行状】
⇒あておこないじょう(充行状)

あてがいぶち

あてがいぶち [0] 【宛てがい扶持・宛行扶持】
〔(2)が原義〕
(1)雇っている側の一方的な判断で与える手当。
(2)江戸時代,雇い主が雇い人にあてがって渡す扶持米。

あてがう

あてがう【宛がう】
try on;apply;→英和
[割り当てる]allot;→英和
assign;→英和
[与える]give;→英和
provide;→英和
allow.→英和

あてがう

あてが・う [0][3] 【宛てがう・充てがう】 (動ワ五[ハ四])
〔「当て交(カ)う」の意か〕
(1)ぴたっと物を付ける。あてる。「受話器を耳に―・う」
(2)適当と思われるものを与える。「新入社員向きの仕事を―・う」「酒さえ―・っておけばおとなしい」
[可能] あてがえる

あてがき

あてがき [0] 【宛て書き・充て書き】
(1)文書・封筒などの表に書いた受取人の名前や住所。
(2)「宛て所(ドコロ){(1)}」に同じ。

あてぎ

あてぎ [0] 【当て木】
物に当て添える木。添え木。

あてぎれ

あてぎれ【当て切れ】
a patch.→英和

あてこすり

あてこすり【当て擦り】
a sly hint;an insinuating remark.

あてこすり

あてこすり [0] 【当て擦り】
あてこすること。また,その言葉。皮肉。あてつけ。あてこと。「―を言う」

あてこする

あてこする【当て擦る】
hint[insinuate] <that…> .→英和

あてこする

あてこす・る [4] 【当て擦る】 (動ラ五[四])
ほかの話にことよせて,遠回しに悪口や皮肉をいう。「正太は妻の方を見て,―・るやうな調子で歎息した/家(藤村)」

あてこと

あてこと [0] 【当て事】
〔「あてごと」とも〕
(1)期待している事柄。目算。心当て。「私の―は全然(スツカリ)外て了つた/片恋(四迷)」
(2)「当て物(モノ){(1)}」に同じ。「矢張りあなたの勝ちよ。あなたは―がお上手だから/或る女(武郎)」

あてこと

あてこと 【当て言】
(1)「あてこすり」に同じ。「さては出頭第一の玄蕃をねたみそねんでの―か/歌舞伎・毛抜」
(2)それとなく遠回しにいうこと。「将棋にことよせ…与次兵衛命助けよといふ―/浄瑠璃・寿の門松」

あてこと=と畚褌(モツコフンドシ)は先から外れる

――と畚褌(モツコフンドシ)は先から外れる
こちらが当てにしていることは先方の都合ではずれることが多いものだ。

あてこと=も無い

――も無・い
見込みはずれだ。途方もない。とんでもない。「罰があたらあ,―・い/外科室(鏡花)」

あてこみ

あてこみ [0] 【当て込み】
(1)あてにすること。期待すること。めあて。「おほかた女の夜ばひが―だらう/西洋道中膝栗毛(魯文)」
(2)芝居などで,客受けをねらって最近の話題をおり込むこと。

あてこむ

あてこ・む [3] 【当て込む】 (動マ五[四])
よい結果を期待してものごとを行う。「祭礼の人出を―・んで店を出す」

あてこむ

あてこむ【当て込む】
expect;→英和
count on.…を当て込んで in expectation[anticipation]of….

あてさき

あてさき [0] 【宛て先】
郵便物などの届け先。宛て名の所。

あてしお

あてしお [0] 【当て塩】
材料に食塩を振りかけること。または,わずかに塩味をつけること。

あてじ

あてじ [0] 【当て字・宛て字】
漢字の本来の意味とは関係なくその音や訓を借りてあてはめた漢字のうち,その語の表記法として慣用のできたもの。また,そのような用字法。「目出度(メデタ)い」「野暮(ヤボ)」「呉呉(クレグレ)」の類。借字。

あてじ

あてじ【当て字】
a false substitute character.

あてじまい

あてじまい 【当て仕舞】 (名・形動)[文]ナリ
(1)あまりぴったりしすぎてわざとらしい・こと(さま)。「芸子の居る町に痔の療治の看板も,あんまり―と気疎(ケウト)がりぬ/浮世草子・禁短気」
(2)いいかげんにこじつけてある・こと(さま)。「らしやめんなど―な名をつけ/滑稽本・放屁論後編」

あてずいりょう

あてずいりょう [3] 【当て推量】
確実な根拠もなく,おしはかること。いいかげんな推量。「―で言う」

あてずいりょう

あてずいりょう【当て推量】
guesswork;→英和
a (random,wild) guess.→英和
〜をする guess.

あてずっぽう

あてずっぽう [0] 【当てずっぽう】 (名・形動)
いいかげんな推量で事を行う・こと(さま)。あてずっぽ。あてすっぽ。「―に答える」

あてずっぽう

あてずっぽう【当てずっぽう】
a guess;→英和
guesswork.→英和
〜な[の]random;→英和
haphazard.→英和
〜に[で]at random;by[at a]guess.〜を言う guess <at> .

あてっこ

あてっこ【当てっこ】
⇒当て物.

あてっこ

あてっこ [0] 【当てっこ】 (名)スル
(1)物の名や数などを予想し合うこと。「いくつあるか―しよう」
(2)石などを投げて命中するかどうかを競うこと。また,その遊び。

あてつけ

あてつけ [0] 【当て付け】
あてつけること。あてこすり。「あれは私に対する―だ」

あてつけ

あてつけ【当て付け】
⇒当て擦(こす)り.

あてつけがましい

あてつけがまし・い [7] 【当て付けがましい】 (形)[文]シク あてつけがま・し
いかにもあてつけるような態度である。「―・いことを言う」

あてつける

あてつ・ける [4] 【当て付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 あてつ・く
(1)ほかの事にかこつけて,またそれとわかるように,相手の気にさわるようなことを言ったりしたりする。「私に―・けてわざと反対意見を述べた」
(2)男女の仲のよいことなどを見せつける。「あの二人にはすっかり―・けられた」
(3)割り当てる。あてがう。「一処も本主に―・けず,殊更天王寺の常灯料所の庄を押へて知行せしかば/太平記 26」

あてど

あてど [0] 【当て所】
〔(2)が原義〕
(1)めあてとする所,またはもの。心あたり。あて。「―(も)なくさまよう」
(2)あてる所。あてるべき所。「太刀の―少しさがりたりければ/保元(中)」

あてどころ

あてどころ [0] 【宛て所・当て所・充所】
(1)あて名。文書を差し出す相手。あて書き。
(2)心あたり。目的。[日葡]

あてどもなく

あてどもなく【当て途もなく】
aimlessly.

あてな

あてな [0] 【宛て名】
郵便物や書類などに書く先方の名前。または,住所・氏名。

あてな

あてな【宛名】
an address;→英和
a direction.→英和
〜を書く address <a letter> .〜の人 an addressee.→英和

あてなこうこく

あてなこうこく [4] 【宛て名広告】
⇒ダイレクト-メール

あてなし

あてなし [0][4] 【当て無し】
めあてがないこと。「されども―に苦労はできぬもの/われから(一葉)」

あてにげ

あてにげ [0] 【当て逃げ】 (名)スル
自動車などが衝突事故を起こし,損害を与えてそのまま逃げてしまうこと。

あてぬの

あてぬの [0] 【当て布】
(1)衣服の裏に,補強のためあてる布。
(2)物をかつぐ時に,肩にあてる布。
(3)アイロンをかける時,衣服などの上にあてる布。

あてはか

あてはか 【貴はか】 (形動ナリ)
上品なさま。高貴で優雅なさま。あてやか。「有様も―なり/源氏(手習)」

あてはずれ

あてはずれ [3] 【当て外れ】
期待がはずれること。

あてはまる

あてはまる【当て嵌まる】
[適用]apply[be applicable] <to> ;→英和
[該当]conform <to> ;→英和
come[fall] <under> ;→英和
fit <for> (適当).→英和

あてはまる

あてはま・る [4] 【当て嵌まる】 (動ラ五[四])
ある条件・前例などに,ぴったり合う。適合する。「弱肉強食の掟はここにも―・る」

あてはめる

あては・める [4] 【当て嵌める】 (動マ下一)[文]マ下二 あては・む
(1)うまく合うようにする。また,あるものに他の物事を適用する。「自分の体験に―・めて考える」
(2)あてにする。当て込む。「七百町を主づかんと―・めておいた物/浄瑠璃・反魂香」

あてはめる

あてはめる【当て嵌める】
apply[fit] <a thing to> .→英和

あてびと

あてびと 【貴人】
身分の高い人。貴族。貴人。「かかる筋の物憎みは,―もなきものなり/源氏(東屋)」

あてぶ

あて・ぶ 【貴ぶ】 (動バ上二)
上品ぶる。「若き君だちとて,すきずきしく―・びてもおはしまさず/源氏(東屋)」

あてぶみ

あてぶみ [0] 【宛文・充文】
(1)本人に宛てた命令などの公文書。
(2)「充行状(アテオコナイジヨウ)」に同じ。

あてぶり

あてぶり [0] 【当て振り】
舞踊で,歌詞に即してその内容を身振りで表すこと。また特に,詞章の内容には無関係な音の相通する別語をあてる,生野暮振(キヤボブ)りをいう。当て身ぶり。

あてみ

あてみ【当て身】
a knockdown blow.〜を食わせる stun a person with a fist at his vital part.

あてみ

あてみ [0] 【当て身】
柔道で,こぶし・ひじ・つま先などで相手の急所を突き,または打って相手を制する技。乱取りや試合では禁止されている。当て身技。当て技。当て。

あてみや

あてみや 【貴宮】
宇津保物語の作中人物。美人の誉れ高く仲忠ら多くの懸想(ケソウ)人をよそに東宮に入内(ジユダイ)する。

あてもの

あてもの【当て物】
(1) a riddle;→英和
guessing.(2)[当てがうもの]a covering;→英和
a pad.→英和

あてもの

あてもの [0] 【当て物・中物】
(1)隠してあるものを言い当てること。なぞや判じ物の類。当て事。
(2)くじ引きや懸賞。
(3)破損・損傷を防ぐため,物をあてがうこと。また,その物。
(4)竹の串にはさんだ折敷(オシキ)や草木の葉,あわび貝などを的にして射当てること。「この様の―などは,今は箭(ヤ)の落る所もおぼえ候ず/今昔 25」

あてやか

あてやか 【貴やか】 (形動ナリ)
上品で美しいさま。高貴なさま。あてはか。「紫苑の衣(キヌ)のいと―なるをひきかけて/枕草子 190」

あてらざわせん

あてらざわせん アテラザハ― 【左沢線】
JR 東日本の鉄道線。山形県山形と左沢間,26.2キロメートル。沿線に山辺(ヤマノベ)・寒河江(サガエ)などがある。

あてらのななたき

あてらのななたき 【阿寺の七滝】
愛知県南設楽(シタラ)郡鳳来町にある滝。阿寺川が七段の階段状の滝をつくり,各滝壺には大きな甌穴(オウケツ)がある。

あてられる

あてられる【当てられる】
(1)[中毒する]suffer <from> ;→英和
be poisoned <by> ;be annoyed.(2)[教師に]be called upon <to answer> .

あてる

あてる【当てる】
(1)[ぶっつける]hit;→英和
strike.→英和
(2)[命中させる]hit;win a prize in a lottery (くじで).→英和
(3)[教師が]call upon <a pupil to read> .
(4)[推測](make a,give a) guess.→英和
(5)[あてがう]apply;→英和
put on.(6)[さらす]expose <to> .→英和
(7)[成功]succeed;→英和
(make a) hit;be a success.→英和
(8)[充当・割当]assign;→英和
allot;→英和
set aside (とっておく).
(9)[宛てる]address;→英和
direct <a letter to a person> .→英和

あてる

あ・てる [0] 【当てる・中てる・充てる・宛てる】 (動タ下一)[文]タ下二 あ・つ
(1)物を移動させて,他の物に勢いよく触れるようにする。ぶつける。《当》「ボールを打者の頭に―・ててしまう」「馬に鞭(ムチ)を―・てる」
(2)めざした地点に物を届かせる。命中させる。《当・中》「矢を的に―・てる」
(3)光・雨・風などの作用を受けさせる。《当》「鉢植えの花は時々日光に―・てなさい」「風に―・てて乾かす」
(4)物や体の一部を他の物に接触・密着させる。あてがう。《当》「手を額に―・てて熱をみる」「座布団を―・てて下さい」
(5)くじ引きなどで,賞を得る。《当・中》「宝くじで一等を―・てる」「福引きでテレビを―・てた」
(6)経験や勘によって,予測・推測を的中させる。「どっちが重いか―・ててごらん」「競馬で大穴を―・てた」
(7)(他の動詞の連用形の下に付いて)求めていた物を得る。《当》「金鉱石を掘り―・てる」「友人の家を探し―・てる」
(8)(事業・興行・商売・企画が成功して)大いに利益を得る。《当》「一山―・てる」「株で―・てて大もうけをする」
(9)何人かの中で,ある特定の人を指名して課題を与える。《当》「講読の時間では毎回学生に―・てて訳させる」「先生に―・てられたが答えられなかった」
(10)ある物をある方向に振り向ける。
 (ア)ある物をある用途に振り向ける。充当する。《充》「店の二階を住居に―・てる」「ボーナスをローンの返済に―・てる」
 (イ)手紙や荷物の行き先をある人・土地とする。《宛》「先生に―・てた手紙」「大阪支店に―・てられた書類」
 (ウ)対応させる。「仮名に漢字を―・てる」
(11)あてがう。「食物など―・てて哀(アハレメ)ば/今昔 15」
〔「当たる」に対する他動詞〕
→あてられる
[慣用] 光を―・一山―・山を―/毒気(ドツケ)に当てられる・目も当てられない

あてるい

あてるい アテルヰ 【阿弖流為】
(?-802) 平安初期の蝦夷の族長。北上川流域を支配。789年征東大将軍紀古佐美軍を破る。802年征夷大将軍坂上田村麻呂に降る。田村麻呂の助命にもかかわらず河内国杜山で斬殺された。

あてレコ

あてレコ【当てレコ】
dubbing;→英和
lip synchronization.〜する dub in.

あてレコ

あてレコ [0]
〔アフレコをもじった語〕
外国映画やアニメーションで,登場人物の口の動きに合わせて,日本語の台詞(セリフ)を当てて録音すること。

あですがた

あですがた [3] 【艶姿】
女のあでやかで美しい姿。「晴れ着を着た女性の―」

あでやか

あでやか [2] 【艶やか】 (形動)[文]ナリ
〔「あてやか(貴)」の転〕
(女性が)はなやかで美しいさま。なまめかしいさま。「―な振袖姿」「―な芸者衆」
[派生] ――さ(名)

あでやか

あでやか【艶やかな(に)】
charming(ly);fascinating(ly).

あと

あと [1] 【跡・迹】
〔「足(ア)所(ト)」の意〕
(1)足で踏んだ所や車の通り過ぎた所に残るしるし。「廊下に足の―が残る」「車輪の―」
(2)ある事が行われた,あるいは存在したことを示す証拠。また,その場所。「苦労の―が見える」「手術の―」「古い都の―」
〔建造物には「址」,傷などには「痕」とも書く〕
(3)人の残したもの。
 (ア)定まった様式。先例。手本。「師の―を追う」
 (イ)家督。跡目。また,それを継ぐ人。「―を継ぐ」
(4)足の方。「妻子(メコ)どもは―の方に/万葉 892」
(5)字。筆跡。「古めきたる黴(カビ)くささながら,―は消えず/源氏(橋姫)」

あと

あと [1] 【後】
〔「跡(アト)」と同源。「跡」の意味の拡大したもの〕
■一■ (名)
(1)背中の方。うしろ。「―から来る」「―につづく」
(2)以後。のち。
⇔先
「泣いた―にすぐ笑う」「お金は―で結構です」「宿題は―でやるよ」
(3)のちの事態。のちのちのこと。「―のことも考えずにやって失敗する」
(4)ある事の結果,残ったもの。「―は,全部お前にまかせる」
(5)ある事の終わったあとに残った感情。なごり。「父の―をしのぶ」
(6)子孫。「―が絶える」
(7)後任の者。次に来る人。「退任した社長の―はもう決まっている」
(8)以前。
⇔先
「『まあ色のわりいことは。真青だよ。いつ時分からわるいのだえ』『なに十五,六日―からよ』/人情本・梅児誉美(初)」
■二■ (副)
数詞に付いて,今よりそれだけ超過するさまを表す。さらに。「―五分で終わる」「―三人すわれる」

あと

あと [1] 【阿堵】
「阿堵物(アトブツ)」の略。

あと

あと【後】
(1) the back[rear](後方);→英和
the future (将来).→英和
(2)[残り]the rest[remainder];→英和
the others.〜に[で][時]later on;afterward; <two days> after;→英和
[位置]after;behind;→英和
in the rear.→英和
〜の[時]later;→英和
subsequent;→英和
[位置]back;backward;→英和
rear;the next[following];→英和
the latter.→英和
〜になる fall behind.〜に残る(残される) remain (be left) behind.〜に回す put off;postpone.→英和
‖後は野となれ山となれ After me the deluge.

あと

あと【跡】
(1)[痕跡]a mark[trace,an impression];→英和
a stain[blot](汚点);→英和
evidence (証拠).→英和
(2)[行方]a trace[track,trail].→英和
(3)[遺跡]a site;→英和
the ruins;remains.→英和
〜がつく leave a mark.〜がない There is no trace <of> .
〜をたたない there is no end <to> .
〜をつける track <a person> .→英和
〜をつぐ succeed <a person> .→英和

あと=から後から

――から後から
ある物事がとぎれなく連続して起こるさま。次から次に。「―わきあがる雲」

あと=が無い

――が無・い
これきりで,残された余裕はない。

あと=にも先にも

――にも先にも
今までも,またこれからも。それ一回きりのことであることを強調していう。「あんなにこわい思いをしたのは―あの時だけだ」

あと=の白浪(シラナミ)

――の白浪(シラナミ)
船の通った跡に立つ白波。すぐに消えてしまうところから,はかないことにたとえる。「―はまことにこそ消えもて行け/枕草子 306」

あと=の祭り

――の祭り
(1)祭りの翌日,供え物を下げて飲食すること。後宴。
(2)〔祭りのすんだあとの山車(ダシ)の意から〕
時機を逸してかいのないこと。ておくれ。「悔やんでも―だ」

あと=の雁(カリ)

――の雁(カリ)((ガン))が先になる
あとの者が先に進む者を追い越す。後輩が先輩を追い越すことなどにいう。

あと=は野となれ山となれ

――は野となれ山となれ
当面のことさえうまくいけば,あとはどうなろうとかまわない。

あと=へも先へも行かぬ

――へも先へも行かぬ
進退きわまる。にっちもさっちもいかない。

あと=へ引か∘ない

――へ引か∘ない
自分の意見・主張に固執し,譲歩しない。「言い出したら―∘ない」

あと=を取る

――を取・る
家督を相続する。跡を継ぐ。

あと=を垂(タ)る

――を垂(タ)・る
〔「垂迹(スイジヤク)」の訓読み〕
仏が衆生(シユジヨウ)を救うため,仮に神の姿となって現れる。「住吉の神。…まことに―・れ給ふ神ならば,助け給へ/源氏(明石)」

あと=を弔(トムラ)う

――を弔(トムラ)・う
死者の霊を慰めるために供養をする。

あと=を引く

――を引・く
(1)(飲食物などについて)引き続いて欲しくなる。
(2)事の影響があとに残る。「正月気分が―・く」

あと=を暗(クラ)ます

――を暗(クラ)ま・す
失踪(シツソウ)する。行方をくらます。

あと=を濁(ニゴ)す

――を濁(ニゴ)・す
去ったあとを乱れたままにしておく。「立つ鳥―・さず」

あと=を絶つ

――を絶・つ
(1)完全にとだえる。「抗議が―・たない」
(2)消息を絶つ。「アフリカの奥地で―・った」

あと=を絶ゆ

――を絶・ゆ
(1)人の往来が絶える。訪れる人がなくなる。「今は浅茅(アサジ)わくる人もあとたえたるに/源氏(末摘花)」
(2)世間から姿を隠す。隠棲(インセイ)する。また,消息が絶える。「深き山に―・えたる人だにも/源氏(澪標)」

あと=を追う

――を追・う
(1)(「後を追う」とも書く)追いかける。
(2)死んだ人を慕って自らの命を絶つ。また,ゆかりのある人が死んだあと,引き続いて死ぬ。「恋人の―・う」

あと=を隠す

――を隠・す
行方がわからないようにする。隠遁(イントン)する。「日野山の奥に―・してのち/方丈記」

あとあがり

あとあがり [3] 【後上(が)り】
江戸時代の男子の髪形の一。鬢(ビン)の形が後ろ上がりになるように月代(サカヤキ)を剃(ソ)り,髻(モトドリ)を高く結ったもの。うしろあがり。
⇔あとさがり

あとあし

あとあし [2] 【後足・後脚】
(1)四つ足の動物の,後ろの足。
(2)芝居で,馬の後ろ足をつとめる役。また,その役者。

あとあし

あとあし【後足】
a hind leg.〜で立つ stand on its hind legs.

あとあし=で砂をかける

――で砂をか・ける
去りぎわに恩をあだで返すような行為をする。

あとあじ

あとあじ [0][2] 【後味】
(1)飲食したあと,口の中に残る味。あとくち。
(2)何かがすんだあとに残る感じ。「―の悪い事件」「―のよくない夢」

あとあじ

あとあじ【後味が良い(悪い)】
leave a pleasant (an unpleasant) (after)taste.

あとあと

あとあと [0] 【後後】
将来。のちのち。「―困ることになる」

あとあとげつ

あとあとげつ [4] 【後後月】
先月の前の月。先々月。

あとう

あと・う アトフ 【誂ふ・聘ふ】 (動ハ下二)
〔「あとらふ」と同源〕
(1)結婚を申し込む。「―・ふること既に訖(オワリ)て/日本書紀(履中訓)」
(2)誘う。「武彦を廬城河に―・へ率(タシ)ひて/日本書紀(雄略訓)」
(3)頼む。あつらえる。あとらう。「ほととぎす春を鳴けとも―・ふとも/古今六帖 4」

あとう

あとう [0][1] 【阿党】
権力のある者におもねり,くみすること。また,その仲間。

あとう

あと・う アタフ [2] 【能う】 (動ワ五[ハ四])
⇒あたう(能)

あとうた

あとうた [2] 【後歌・後唄】
地歌・箏曲の手事物(テゴトモノ)の曲の,手事のあとの歌の部分。
⇔前歌

あとえ

あとえ [2] 【後絵】
(1)「上絵(ウワエ){(2)}」に同じ。
(2)古い焼き物にあとから彩色を加えて消えた絵を補ったりすること。

あとおい

あとおい [0] 【跡追い・後追い】
(1)あとから追うこと。
(2)先人のおこないや先行企画などをまねること。「―商品」

あとおいしんじゅう

あとおいしんじゅう [5] 【跡追い心中・後追い心中】
死んだ恋人や配偶者などを慕って,自殺すること。

あとおさえ

あとおさえ [3] 【後押(さ)え】
行軍・行列などの最後尾にあって,後部を守る役目。また,その役目の人。しんがり。

あとおし

あとおし【後押し】
a push (車の);→英和
support (後援).→英和
〜する push <a cart> ;back up;support.

あとおし

あとおし [2] 【後押し】 (名)スル
(1)あとから押すこと。また,その人。「車の―」
(2)助力すること。また,その人。後援。「財界が―する企画」

あとかた

あとかた [0] 【後肩】
駕籠(カゴ)や輿(コシ)などをになうとき,あとの棒をかつぐ人。あとぼう。
⇔先肩

あとかた

あとかた [0] 【跡形】
前に物が存在していたしるし。痕跡。「―もなく消え去る」

あとかた

あとかた【跡形】
marks;traces.〜もない leave no trace <of> ;nothing remains <of> .

あとかた=無い

――無・い
(1)痕跡をとどめない。「―・く消える」
(2)根拠がない。わけがわからない。「小督(コゴウ)が失せたりといふ事,―・き空事なりけり/平家 6」

あとかたづけ

あとかたづけ【後片付けをする】
put <things> in order;clear away (掃除);dispose <of> (処分);→英和
clear the table (食事の).→英和

あとかたづけ

あとかたづけ [3][4] 【後片付け・跡片付け】 (名)スル
物事のすんだあとをきちんと整理すること。後始末。「きれいに―しておく」

あとがえり

あとがえり 【後返り】
「後戻(アトモド)り{(1)}」に同じ。

あとがき

あとがき [0] 【後書き】
書物・論文などの終わりに書き添える文。跋(バツ)。
⇔前書き

あとがき

あとがき【後書き】
[書物の]a postscript;→英和
an afterword (著者以外の人による).→英和

あとがね

あとがね [0] 【後金】
⇒あときん(後金)

あとがま

あとがま【後釜】
a successor.→英和
〜に座る succeed;→英和
sit in a person's place;step into a person's shoes.

あとがま

あとがま [0] 【後釜】
(1)前任者が退いて代わってつく地位。また,その地位につく人。「―にすわる」
(2)後妻(ゴサイ)。後添(ノチゾ)い。

あときん

あときん【後金】
the rest of the payment.→英和

あときん

あときん [0][2] 【後金】
契約の金額のうち,一部を支払った残りの金額。残金。あとがね。
⇔内金(ウチキン)

あとぎよめ

あとぎよめ [3] 【後浄め】
葬式で,棺を送り出したあと,室内を祓(ハラ)い清めること。あとばらい。

あとくされ

あとくされ [0] 【後腐れ】
〔「あとぐされ」とも〕
物事のすんだ後まで,ごたごたやわずらわしさが残ること。「―のないようにしておく」

あとくされ

あとくされ【後腐れのないようにする】
leave no future[further]trouble.

あとくち

あとくち [0][2] 【後口】
(1)飲食したあと,口に残る感じ。あとあじ。
(2)物事をしたあとに残る感じ。あとあじ。「―が悪い」
(3)申し込みなどの,あとの方のもの。また,あとに続く約束。
⇔先口
「―がかかる」
(4)あとの方の順番。「―に回される」

あとくち

あとくち【後口】
(1)[後味]⇒後味.
(2)[残り]the remainder;→英和
the rest.→英和

あとげつ

あとげつ [2] 【後月】
先月。先月分。「―を遣らねば路次も叩かれず/柳多留(初)」

あとこうしゃく

あとこうしゃく [3] 【後講釈】
結果がわかったあとで,あれこれと理屈をつけて説明すること。

あとごし

あとごし 【後輿】
輿の轅(ナガエ)の後方をかつぐこと。また,その人。
⇔先輿

あとさがり

あとさがり 【後下(が)り】
江戸時代の男子の髪形。鬢(ビン)が後ろ下がりになるように月代(サカヤキ)を剃(ソ)るもの。元禄(1688-1704)頃流行。うしろさがり。
⇔あとあがり

あとさき

あとさき【後先になる】
be mixed up;be not in good[right]order.〜構わず thoughtlessly;→英和
regardless of the consequences.

あとさき

あとさき [1][2] 【後先】
(1)位置や時間の前と後ろ。「―に車がつかえている」
(2)ある事が起こるまでの経過と起こったあとの結果。「―を考えないで金を使い果たす」
(3)物事の順序。
→後先になる

あとさき=になる

――にな・る
順序が逆になる。前後する。「話が―・りましたが」

あとさき=無し

――無・し
前後の見境がない。「葉子は―・しにかう心の中で叫んだが/或る女(武郎)」

あとさき=踏まえる

――踏ま・える
あとさきの事をよく考える。「―・へて確かなる事ばかりにかかれば/浮世草子・胸算用 4」

あとさく

あとさく [0] 【後作】
主要作物を収穫したあとの田畑に他の作物を栽培すること。また,その作物。
⇔前作

あとざ

あとざ [0][2] 【後座】
能舞台で,本舞台と鏡板との間の場所。通常,幅三間奥行一間半。前方,本舞台寄りに囃子(ハヤシ)方,橋懸かり寄り後方に後見が着座する。横板。
→能舞台

あとざん

あとざん【後産】
the afterbirth.→英和

あとざん

あとざん [2][0] 【後産】
胎児を娩出(ベンシユツ)したあと,胎盤(タイバン)・卵膜・臍帯(セイタイ)などが体外に排出されること。また,排出されたもの。のちざん。こうざん。

あとしき

あとしき 【跡式・跡職】
(1)中世・近世,相続の対象となる家督や財産。また,それを相続すること。
(2)家督や財産を相続する人。跡目(アトメ)。

あとしきそうろん

あとしきそうろん 【跡式争論】
家督争い。遺産争い。

あとしまつ

あとしまつ [3] 【後始末・跡始末】 (名)スル
(1)物事がすんだあとのかたづけや整理。あとかたづけ。あとじまい。「会場の―」
(2)不始末のあとを処理すること。事後処理。

あとしまつ

あとしまつ【後始末する】
settle <an affair,a person's debt> ;→英和
set <things> right.

あとしらなみ

あとしらなみ [4] 【跡白浪】
(1)船の通った跡に立つ白波。
(2)〔「しらなみ」を「知らない」にかけて〕
ゆくえが知れなくなること。

あとじさり

あとじさり [3] 【後退り】 (名)スル
〔「あとしざり」とも〕
(1)「あとずさり{(1)}」に同じ。「じりじりと―する」「―に次第に退場する/ふらんす物語(荷風)」
(2)アリジゴクの別名。
(3)カニムシの別名。

あとじさる

あとじさ・る [4] 【後退る】 (動ラ五[四])
〔「あとしざる」とも〕
「あとずさる」に同じ。「―・つて,向うざまに顱巻(ハチマキ)を占(シ)め直した/婦系図(鏡花)」

あとじて

あとじて [0] 【後仕手】
⇒のちじて(後仕手)

あとじまい

あとじまい [3] 【後仕舞(い)】
「後始末(アトシマツ){(1)}」に同じ。

あとずさり

あとずさり【後ずさりする】
move[step]backwards;flinch;→英和
draw back.

あとずさり

あとずさり [3] 【後退り】 (名)スル
〔「あとすざり」とも〕
(1)前を向いたまま,後ろへさがって行くこと。あとじさり。「用心しながら―をして/浮雲(四迷)」
(2)ためらって消極的な態度をとること。しりごみ。逡巡(シユンジユン)。あとじさり。

あとずさる

あとずさ・る [4] 【後退る】 (動ラ五[四])
〔「あとすざる」とも〕
(1)前を向いたままで後ろにさがる。「あまりの剣幕に―・る」
(2)しりごみする。

あとずり

あとずり [0] 【後刷(り)】
木版画などで,前に使用した版木で再び印刷すること。また,その印刷物。のちずり。後版(アトハン)。
⇔初刷り

あとぜめ

あとぜめ [0] 【後攻め】
「後攻(コウコウ)」に同じ。
⇔先攻め

あとぞなえ

あとぞなえ [3] 【後備え】
軍陣・行軍などの後方にいて,後方からの襲撃に備える軍勢。後詰(ゴヅ)め。

あとぞめ

あとぞめ [0] 【後染(め)】
布を織り上げたあとで染めること。
⇔先染め

あとだち

あとだち 【後太刀】
⇒のちだち(後太刀)

あとち

あとち [0][2] 【跡地】
建築物・施設などが撤去されたあとの敷地。「―利用」

あとぢえ

あとぢえ [0] 【後知恵】
肝心の時には出ず,物事が済んでしまってから出る知恵。「下種(ゲス)の―」

あとぢえ

あとぢえ【後知恵】
an afterthought;→英和
hindsight.→英和

あとつぎ

あとつぎ【跡継ぎ】
⇒後継(者).

あとつぎ

あとつぎ [2][3] 【跡継(ぎ)・後継(ぎ)】
(1)家のあとを継ぐこと。また,その人。あととり。
(2)学問・技芸などで,師匠の仕事を受け継ぐこと。また,その人。後継者。

あとつけ

あとつけ 【後付け・跡付け】
〔「あとづけ」とも〕
(1)客を乗せた馬の尻に荷物をつけること。また,その荷物。「新羅琴(シラギゴト),―に長国(オサクニ)・国宗の大小はなさず/浮世草子・武道伝来記 6」
(2)付き添って身の回りの世話などをする人。付き人。「置手拭(オキテヌグイ)して―の男を待合はせ/浮世草子・一代男 3」
(3)太鼓持ち。幇間(ホウカン)。
(4)つけ加えること。追加。特に上方の遊里で,翌朝に追加時間を契約して遊女を揚げること。「今夜はここの揚,しかも―にまでしてあるもの/歌舞伎・五大力」
(5)前の句の最後の言葉を次の句の最初に置いて,次々に句を続けていく遊戯。のちには,しりとりをもいう。

あとづけ

あとづけ [0] 【後付け】
書籍の巻末に入れる後記・索引・付図・奥付など。
⇔前付け

あとづける

あとづ・ける [4] 【跡付ける】 (動カ下一)
物事の変化していった跡をたどって確かめる。「町の変遷を―・ける」

あとづける

あとづける【跡づける】
trace.→英和

あととり

あととり [2] 【跡取り】
家のあとを継ぐ人。あとつぎ。「―むすこ」

あととり

あととり [2] 【後取り】
「捏(コ)ね取(ド)り」に同じ。

あとなし

あとな・し 【跡無し】 (形ク)
(1)痕跡(コンセキ)がない。あとかたもない。「漕ぎ去(イ)にし船の―・きごとし/万葉 351」
(2)むなしい。はかない。「我(ア)が恋ふる―・き恋の止まなくも怪し/万葉 2385」
(3)人の訪れることがない。「―・き里をうづむ白雪/秋篠月清集」
(4)根拠がない。事実無根だ。「―・き事にはあらざめりとて/徒然 50」

あとなしごと

あとなしごと 【跡無し事】
(1)根拠のないこと。とりとめのないこと。「吹く風の―とけなすものもあり/おらが春」
(2)先例のないことの意か。一説に,{(1)}と同義とも。「朕(ワレ),王(オオキミ)・卿(マエツキミ)に問ふに―を以てす/日本書紀(天武訓)」

あとにぎわし

あとにぎわし 【後賑はし】
旅立ちを見送ったり嫁入り行列を出したあと,行く人の平安を祈り,また残った人を慰める気持ちで親類縁者などが催す酒宴。あとにぎわい。あとにぎやかし。「行く春の―か遅桜/犬子集」

あとのつき

あとのつき 【後の月】
前の月。先月。あとげつ。

あとのまつり

あとのまつり【後の祭(だ)】
a day after the fair (be too late).→英和

あとのり

あとのり [0] 【後乗り】
(1)行列のしめくくりとして最後尾を騎馬で行くこと。また,その人。
⇔先乗り
(2)ワンマン-バスで,後ろの乗降口を乗り口にすること。

あとはかなし

あとはかな・し (形ク)
(1)痕跡(コンセキ)がない。行方を知る手がかりがない。「たづねきこえ給へど―・くて/源氏(若紫)」
(2)頼りない。心細い。「いと―・き心ちして/源氏(玉鬘)」

あとはん

あとはん [0] 【後版】
「後刷(アトズ)り」に同じ。

あとば

あとば [2] 【後歯】
(1)下駄の後ろの歯。
(2)前の歯を作りつけに,あとの歯を差し歯にした婦人用の下駄。

あとばこ

あとばこ 【後箱】
大名行列の乗馬や駕籠(カゴ)のあとを行く,衣類や調度品を入れた挟み箱。
⇔先箱

あとばら

あとばら [0] 【後腹】
〔「あとはら」とも〕
(1)出産後の腹痛。
(2)事がすんだあとに生じる,出費などの苦痛。
(3)後妻の生んだ子。

あとばら=が病める

――が病める
事がすんだあと,それに関して生じたいざこざや出費などに苦しむ。

あとばらい

あとばらい【後払い】
a deferred payment.

あとばらい

あとばらい [3] 【後払い】 (名)スル
代金・料金をあとで支払うこと。ごばらい。
⇔先払い
⇔前払い

あとひき

あとひき [2][0] 【後引き】
(飲食物を)満足しないで次々と続けて欲しがること。多く酒にいう。「―上戸(ジヨウゴ)」

あとび

あとび [2] 【跡火・後火】
婚礼の時,嫁を送り出したあとにたく火。また,葬式の時,出棺のあとにたく火。門火(カドビ)。

あとびき

あとびき [0] 【後引き】
酒をつぐとき,酒が銚子の口を伝わってしたたること。

あとびさり

あとびさり [3] 【後びさり】
〔「あとじさり」の転〕
(1)「あとずさり{(1)}」に同じ。「今年の気候は―をするんですよ/吾輩は猫である(漱石)」
(2)カニムシの別名。
(3)アリジゴクの別名。

あとふだ

あとふだ 【後札・跡札】
江戸時代,次回興行の前売り券。

あとぶつ

あとぶつ [2] 【阿堵物】
銭(ゼニ)の異名。阿堵。
〔中国,晋(シン)・宋時代の俗語で「このもの」の意。晋の王衍(オウエン)が「銭」の語を忌んで代えて用いたという「晋書(王衍伝)」の故事から〕

あとぶね

あとぶね [0][2] 【後船】
(1)後続の船。
(2)江戸時代から明治時代にかけての歌舞伎劇場で,引船(ヒキフネ)の最後列の席。

あとへん

あとへん [0] 【足偏】
(1)「足偏(アシヘン)」に同じ。
(2)〔「跡(アト)」の字が足偏であることから〕

 (ア)事のすんだあと。手遅れ。「何いうても―では返らぬ/浄瑠璃・天の網島(中)」
 (イ)以前。過去。「せんぐり��―が恋しうなる/鳩翁道話」

あとべ

あとべ [0] 【後方】
後ろの方。しりえ。「有洲(アリス)城の―なる岡の麓(フモト)にて/谷間の姫百合(謙澄)」

あとべ

あとべ 【跡部】
姓氏の一。

あとべよしあきら

あとべよしあきら 【跡部良顕】
(1658-1729) 江戸中期の神道家。江戸の人。幕臣。通称宮内,号は重舒斎・光海(テルミ)霊社。はじめ佐藤直方に学び,神道を排斥していたが,のち神儒合一論に転じた。編「垂加文集」「続垂加文集」

あとぼう

あとぼう [0] 【後棒】
駕籠(カゴ)の棒の後ろの方をかつぐ人。後肩(アトカタ)。
⇔先棒

あとぼう=を担(カツ)ぐ

――を担(カツ)・ぐ
首謀者の手助けとして事に加わる。

あとまくら

あとまくら 【後枕】
横たわった人の,足の方と頭の方。「この僧の水に浮かびたる―に/宇治拾遺 10」

あとまくら=も知ら∘ず

――も知ら∘ず
物の前後もわからない。どうしてよいかわからない。後枕も覚えず。「―∘ず泣き嘆きて/狭衣 3」

あとまる

あとまる [0] 【後丸】
かかとの方を丸く作った下駄。

あとまわし

あとまわし【後回しにする】
put off;postpone.→英和

あとまわし

あとまわし [3] 【後回し】
順序を変えてあとにすること。「面倒な仕事は―にする」

あとみ

あとみ [0] 【跡見】
朝または正午の茶事のあと,参会できなかった人のために同じ趣向で,引き続いて行う茶会。客の希望をうけて行われる。茶事七式の一。跡見の茶事。

あとみ

あとみ 【跡見】
姓氏の一。

あとみかけい

あとみかけい 【跡見花蹊】
(1840-1926) 女性教育家。大坂の人。名は滝野。跡見女学校を創立。

あとみがくえんじょしだいがく

あとみがくえんじょしだいがく 【跡見学園女子大学】
私立大学の一。1859年(安政6)大坂に創立された跡見塾(その後京都から東京に移転)を源とし,1875年(明治8)設立の跡見女学校を経て,1965年(昭和40)設立。本部は新座市。

あとむかし

あとむかし [3] 【後昔】
抹茶の銘の一。のちむかし。
→初昔(ハツムカシ)

あとめ

あとめ [3][0] 【跡目】
(1)相続の対象となる家督や財産。また,それを相続する人。あとしき。あとつぎ。「―を継ぐ」「―を立てる」
(2)前任者が退いて,代わってつく地位。また,それを受け継ぐ人。後任。後継者。後釜(アトガマ)。

あとめ

あとめ【跡目を継ぐ】
succeed <a person> ;→英和
inherit.→英和
⇒家督.

あとめそうぞく

あとめそうぞく [4] 【跡目相続】
跡目を受け継ぐこと。跡式相続。

あとめろん

あとめろん 【跡目論】
相続争い。「御身の父頼信―の遺恨にて/浄瑠璃・文武五人男」

あともどり

あともどり【後戻り】
going backward;retreat;→英和
retrogression (退歩);a relapse (病気).→英和
〜する go back;retrograde;→英和
(have a) relapse (病気).

あともどり

あともどり [3] 【後戻り】 (名)スル
(1)来た道を逆に戻ること。後返り。
(2)良い方に向かっていたものがもとの状態に逆行すること。逆戻り。「景気が―する」

あとやく

あとやく [0] 【後役】
前の人の役目を受け継ぐ人。

あとやく

あとやく [0] 【後厄】
厄年の次の年。忌むべき歳として慎む。のちやく。
⇔前厄
→厄年

あとやま

あとやま [0] 【後山】
鉱山で,切り羽(ハ)から掘りおこした鉱石や石炭を搬出する炭鉱員。後向き。
⇔先山(サキヤマ)

あとらう

あとら・う アトラフ 【誂ふ】 (動ハ下二)
頼んで自分の思うようにさせようとする。誘う。あつらえる。「皇后を―・へて曰はく/日本書紀(垂仁訓)」

あとり

あとり [0][1] 【獦子鳥・花鶏】
スズメ目アトリ科の小鳥。スズメよりやや大形で頭と背面は黒色。胸は橙褐色,腹は白色。ヨーロッパ・シベリアの北部で繁殖する。日本へは秋に渡来し,全土で越冬する。あっとり。

あとわ

あとわ [0] 【後輪】
(1)後方の車輪。
(2)「しずわ(後輪)」に同じ。

あとガス

あとガス [0] 【後―・跡―】
坑内爆発・炭塵(タンジン)爆発・発破のあとに発生する有毒ガス。

あとピン

あとピン [0] 【後―】
〔ピンはピントの略〕
写真で,焦点が被写体より後方にずれてぼけていること。
⇔前ピン

あと=をつける

――をつ・ける
足跡をつける。跡形を残す。
(2)後ろからひそかについて行く。尾行する。

あど

あど [1] 【迎合】
(1)(普通「アド」と書く)狂言で,主役(シテ)に対する相手役。複数の場合は,主(オモ)アド・次(ジ)アド,あるいは一のアド・二のアドと呼ぶ。
→仕手(シテ)
(2)相手の話に調子を合わせて受け答えすること。あいづち。[日葡]

あど

あど 【何】 (副)
〔上代東国方言〕
(1)どのように。いかに。なんと。「我が背子を―かも言はむ/万葉 3379」
(2)(反語の係助詞「か」を伴って)どうして…だろうか。「―か絶えせむ/万葉 3397」

あど=を打つ

――を打・つ
相手の話に調子を合わせて受け答えする。あど打つ。「ただ殿のめづらしう興ありげにおぼしてあどをよくうたせたまふに/大鏡(昔物語)」

あどがわ

あどがわ アドガハ 【安曇川】
滋賀県北西部,高島郡の町。琵琶湖に面し,東部には安曇川の三角州が広がる。扇骨業で知られる。

あどけない

あどけない
artless;→英和
innocent;→英和
naïve.〜ことを言う talk like a child.→英和

あどけない

あどけな・い [4] (形)[文]ク あどけな・し
〔「あどなし」と「いわけなし」「いとけなし」などとの混交によって近世にできた語〕
(子供のようすが)無邪気でかわいい。することが幼い。「―・い寝顔」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

あどこぶ

あどこ・ぶ 【跨ぶ】 (動バ上二)
〔「あふどこぶ(跨)」の転〕
またぎ越える。「任那(ミマナ)に―・び拠りて/日本書紀(顕宗訓)」

あどじょう

あどじょう [2] 【亜土壌】
基盤の岩石と表土との中間にある未成熟の土壌。完全に風化分解されていないため,岩片が残っている。

あどない

あどな・い [3] (形)[文]ク あどな・し
無邪気だ。あどけない。「縋(スガ)つて頼むやうに―・く云つて/婦系図(鏡花)」

あどもう

あども・う アドモフ 【率ふ】 (動ハ四)
声をかけて引率する。「御軍士(ミイクサ)を―・ひたまひ/万葉 199」

あな

あな [2] 【穴・孔】
(1)
 (ア)くぼんだ所。穴ぼこ。鼻や耳の穴,陰門についてもいう。「―を掘る」「―だらけの道路」
 (イ)反対側まで突き抜けてあいている空所。「針の―」「―を通す」
(2)ほらあな。また,動物の巣穴。「熊の―」
(3)欠けたり抜けたりしているものや所。
 (ア)金銭上の欠損。損失。「帳簿の―を埋める」
 (イ)必要な人員が欠けたためにできた空白。あいた地位。「けがをした選手の―を埋める」「舞台に―があく」
(4)隠れ場所。「何処か―でも出来たんぢやないかね/浮雲(四迷)」
(5)一般の人に知られていない,利益のある事柄や場所。穴場。
(6)(競馬・競輪などで)
 (ア)番狂わせの決着。配当の大きい決着。「―を当てる」「大―が出る」
 (イ)穴馬(アナウマ)のこと。
(7)芝居用語。「土間」と称する枡形の客席。
(8)墓穴。「死なむ日は―を同じくして共に埋むべし/三宝絵詞(中)」
(9)江戸時代の流行語。人や世間の内情や裏面。うがち。通(ツウ)。「世間の―を能く知つて/滑稽本・根南志具佐」

あな

あな【穴】
(1) a hole;→英和
an opening;→英和
a gap;→英和
an eye (針の).→英和
(2)[ほら穴]a cave;→英和
a hollow.→英和
(3)[獣の]a lair;→英和
a den;→英和
a burrow.→英和
〜をあける make a hole <in the wall,in one's capital> .
〜をふさぐ stop (up) a hole;fill (up) a gap.〜をあてる pick a dark horse (競馬で).

あな

あな [1] (感)
強い感動を表す語。多く,形容詞の語幹を伴って用いる。ああ。「―うれし」「―醜(ミニク)/万葉 344」

あな=があったら入りたい

――があったら入りたい
身を隠したいほどに恥ずかしい気持ちである。

あな=のあくほど

――のあくほど
人の顔などをじっと見つめるさま。

あな=を穿(ウガ)つ

――を穿(ウガ)・つ
気づかないでいる物事の内面や実情を,暴いたり指摘したりする。「流儀の癖と穴とを穿ちたるに非ず,ただ絵の形を似せたるのみ/黄表紙・稗史億説年代記」

あな=を開ける

――を開・ける
(1)金銭上の欠損を生じさせる。「家計に―・ける」
(2)手順が狂ったり,欠員ができたために,空白の状態を生じさせる。「舞台に―・ける」

あなあきせん

あなあきせん [0] 【穴明き銭】
丸または四角の穴のあいている硬貨。主に,江戸時代の硬貨についていう。

あない

あない 【案内】
「あんない(案内)」の撥音「ん」の無表記。「誰ぞなど―するなるべし/源氏(宿木)」

あない

あない (形動)
〔近世上方語。多く「あないな」「あないに」の形で用いられる〕
あのよう。「よう知つてぢやさかひ,それで―に言うたのぢやわいな/滑稽本・膝栗毛 8」
〔現代でも主に関西地方で用いる〕

あないち

あないち 【天名地鎮】
神代文字の一。江戸後期の国学者,鶴峰戊申(ツルミネシゲノブ)が「嘉永刪定神代文字考」などの著で説いたもの。四七字の表音文字からなる。後世の作で,古代文字とは考えられない。
→神代文字

あないち

あないち 【穴一】
近世の子供の遊び。地面にあけた小穴に,1メートルほど離れた線外から銭あるいは小石などを投げ,穴に入ったものを勝ちとする。穴打ち。銭(ゼニ)打ち。

あないと

あないと [0] 【穴糸】
穴かがり・ボタンつけ・レース編みなどに用いる三本縒(ヨ)りの太い絹糸。

あなうさぎ

あなうさぎ [3] 【穴兎】
ウサギの一種。家畜のカイウサギの原種。体長45センチメートルほど。深く掘った穴を使って生活している。ヨーロッパから北アフリカに分布。

あなうま

あなうま [0] 【穴馬】
競馬で,番狂わせの勝ちをしそうな馬。ダーク-ホース。あな。「―買い」

あなうめ

あなうめ【穴埋め】
a stopgap.→英和
〜する fill a gap;→英和
make up a loss.→英和

あなうめ

あなうめ [0][4] 【穴埋め】 (名)スル
(1)穴を埋めること。
(2)金銭上の欠損を補うこと。また,償いをすること。「損害を―する」
(3)足りないところや欠けているところを補うこと。また,人員の補充。「―記事」「退職者の―」

あなかがり

あなかがり [3] 【穴縢り】
ボタン・ひもなどを通す穴がほつれないように縁をかがり縫うこと。

あなかしこ

あなかしこ (連語)
〔「あな」は感動詞,「かしこ」は形容詞「かしこし」の語幹〕
(1)恐れ多いことですがの意で,書状の終わりにおく挨拶(アイサツ)の語。女性が用いる。古くは男女ともに用いた。
(2)ああ,もったいない。ああ,恐れ多い。「―とて,箱に入れ給ひて/竹取」
(3)丁寧な呼びかけの語。恐れ入りますが。「―,このわたりにわかむらさきやさぶらふ/紫式部日記」
(4)(下に禁止の語を伴い,副詞的に用いて)決して。くれぐれも。ゆめゆめ。「―,愚かにすべからず/今昔 20」
〔「穴賢」とも書く〕

あなかま

あなかま (連語)
〔「かま」は「囂(カマ)し」の語幹か〕
ああ,やかましい。静かにしなさい,という意で人をとがめ制止するときの言葉。「前にゐたる人は心得て笑ふを―とまねき制すれども/枕草子 3」

あなかま=給え

――給え
ああ,やかましい,静かになさい。「―。大臣・公卿もしばし待て/源氏(玉鬘)」

あなかんむり

あなかんむり [3] 【穴冠】
漢字の冠の一。「空」「究」などの「穴」の部分。

あながち

あながち [0] 【強ち】
■一■ (副)
(下に打ち消しの語を伴う)
(1)一概に。まんざら。必ずしも。「―無理ともいえない」
(2)決して。むやみに。「範頼・義経が申し状,―御許容あるべからず/平家 10」
■二■ (形動ナリ)
(1)周囲にかまわず一途(イチズ)であるさま。ひたむき。「―に心ざし見えありく/竹取」「など,かく,この御学問の―ならむ/源氏(乙女)」
(2)強引であるさま。無理やり。「―にかかづらひたどりよらむも人悪かるべく/源氏(空蝉)」
(3)異常なほどはなはだしいさま。ゆきすぎ。「それだになほ―なるさまにては見ぐるしきに/枕草子 237」
(4)必ずしも。「―に恐ろしかるべき事にもあらねど/栄花(玉の村菊)」
〔他人の迷惑をかえりみず,自分勝手にしたいままにするというのが原義。「あな」は「おのれ(己)」の意で,「己(アナ)勝ち」に由来するか。平安時代末期には打ち消しの語を伴って用いる■二■(4)の意が生じ,次第に「に」を脱落させた■一■の用法が主流となっていった〕

あながち

あながち【強ち】
<not> necessarily; <not> always;→英和
<not> altogether.→英和

あながま

あながま [0] 【穴窯】
焼き物用窯の一。丘の斜面を掘り下げて上部を土で覆ったトンネル形のもの。最も古い形式。

あなぐま

あなぐま [0] 【穴熊】
(1)イタチ科の哺乳類。胴は淡黄褐色,四肢は黒色。顔に白と黒のはっきりした帯がある。タヌキとよく混同されるが,手の爪が強大で,毛は荒く硬い。森林に深い穴を掘ってすむ。毛は毛筆・刷毛(ハケ)の材料となる。ヨーロッパ・アジア・日本に分布。「むじな」と呼ぶ地方もある。ササグマ。マミ。アナホリ。
(2)将棋の戦法の一。王将を自陣の隅に囲うもの。

あなぐま

あなぐま【穴熊】
a badger.→英和

あなぐも

あなぐも [0] 【穴蜘蛛】
ジグモの別名。

あなぐら

あなぐら [0] 【穴蔵・穴倉・窖】
(1)地下に穴を掘って,物を蓄えておく所。
(2)居住したり,仕事場にしたりする地下室。

あなぐら

あなぐら【穴蔵】
a cellar.→英和

あなぐる

あなぐ・る 【探る・索る】 (動ラ四)
探し求める。さぐる。また,くわしく調べる。「乃ち出でて畝傍山に入る。因りて山を―・る/日本書紀(舒明訓)」

あなご

あなご [0] 【穴子】
ウナギ目アナゴ科の海魚の総称。全長50〜90センチメートルで,1.5メートルに達する種もある。体はほぼ円柱状,尾部は側扁する。鱗(ウロコ)がなく,腹びれもない。日本近海に約二〇種がいて,マアナゴ・クロアナゴ・ギンアナゴなどは食用とする。[季]夏。

あなご

あなご【穴子】
a conger (eel).

あなごもり

あなごもり [3] 【穴籠り】 (名)スル
動物が土中の穴や木の洞(ホラ)にこもって冬を越すこと。

あなごんか

あなごんか [3] 【阿那含果】
〔仏〕 小乗仏教で修行の段階を示す四果の第三の位。欲界の九つの迷いのうち,残っていた三つを断じて,欲界に戻ることのなくなった状態。不還果。阿那含。

あなざわりゅう

あなざわりゅう アナザハリウ 【穴沢流】
薙刀(ナギナタ)・長太刀(ナガダチ)・棒術の一派。祖は穴沢主殿助盛秀。

あなじ

あなじ [0]
冬,北西の方角から吹く風。あなぜ。
〔多く,近畿以西でいう〕

あなじ

あなじ [2][0] 【穴痔】
「痔瘻(ジロウ)」に同じ。

あなすえ

あなすえ 【足末】
〔「足(ア)の末」の意〕
(1)足の先。「頭より―まで綾錦を裁ち切りて/宇津保(忠こそ)」
(2)子孫。後裔(コウエイ)。「同じ帝の母后の御―にて/平中 1」

あなずらわし

あなずらわ・し アナヅラハシ 【侮らはし】 (形シク)
〔動詞「あなずる」から〕
(1)あなどりたい気持ちになる。尊敬するに足りない。「世のおぼえ―・しうなりそめにたるをば/枕草子 41」
(2)気軽に思う。遠慮がいらない。「ただ右近をば,むつまじう―・しきかたにてと/栄花(浦々の別)」

あなずる

あなず・る アナヅル 【侮る】 (動ラ四)
「あなどる」に同じ。「―・りにくきけはひにて移ろひ給へるに/源氏(若菜上)」

あなぜ

あなぜ [0]
「あなじ」に同じ。

あなた

あなた 【貴方・彼方】 (代)
(1) [2]
二人称。《貴方》
 (ア)「きみ」の軽い尊敬語。やや気がねのある場合に同輩または同輩以下の人に対して用いる。「―はどうなさいますか」
 (イ)親しい男女間で相手を呼ぶ語。特に,夫婦間で妻が夫を呼ぶ語。「―,ご飯ですよ」
〔相手が女性の場合「貴女」,男性の場合「貴男」とも書く〕
(2)三人称。「あの人」の尊敬語。あの方。《貴方》「―は番町さんといふおかただ/洒落本・遊子方言」
(3) [1][2]
遠称の指示代名詞。《彼方》
 (ア)遠くの方・場所をさす。あちらのほう。むこう。かなた。「山の―」「―の岸に車引立てて/更級」
 (イ)今より以前の時を表す。「さる方にありつきたりし―の年ごろは/源氏(蓬生)」
〔(3)
 (ア)が原義で(2)の語義が生まれ,江戸中期以降,(1)の用法が生じた〕

あなた

あなた
(1) you;→英和
[呼びかけ] <I say> (my) dear[darling].→英和
(2)[あそこ](over) there.→英和

あなたおもて

あなたおもて 【彼方面】
むこう側。あちら側。「あかずして月のかくるる山もとは―ぞ恋しかりける/古今(雑上)」

あなたがた

あなたがた [4][0] 【貴方方・彼方方】 (代)
(1)二人称。「あなた」の複数。《貴方方》「―はどちらの学校ですか」
(2)三人称。あのかたたち。「―のおかげで/滑稽本・膝栗毛(初)」
(3)指示代名詞。あちらの方。相手方。「宮の辺にはただ―にいひなして/枕草子 143」

あなたこなた

あなたこなた [4] 【彼方此方】 (代)
指示代名詞。あちらこちら。あちこち。「三々五々―に群処せり/浮城物語(竜渓)」

あなたざま

あなたざま 【彼方様】
むこうのほう。あちらのほう。「―の物は,皆かの宮に運びわたし/源氏(鈴虫)」

あなたまかせ

あなたまかせ [4] 【貴方任せ・彼方任せ】 (名・形動)
(1)他人に頼って,すべてその人の言うとおりにすること。なりゆきにまかせること。「万事―の無責任な男」
(2)阿弥陀の誓願にまかせること。《彼方任》

あなつばめ

あなつばめ [3] 【穴燕】
アマツバメ目のアナツバメ類の鳥の総称。全長9〜13センチメートル。形はツバメに似る。洞穴内に集団営巣する種が多い。ショクヨウアナツバメが唾液で植物片や羽毛を固めて作った巣は「燕窩(エンカ)・(イエンウオー)」と呼ばれ,中国料理で珍重される。東南アジアからオーストラリア北部にかけて分布。

あなづり

あなづり [0] 【穴釣(り)】
(1)結氷した湖面に穴をあけて,ワカサギなどを釣る方法。
(2)ウナギなど狭い穴の中に隠れている魚を,穴の中に針を入れて釣る方法。

あなと

あなと 【穴門・穴戸】
〔「あなど」とも〕
関門海峡の古名。また,長門国一帯の古名。

あなどり

あなどり【侮り】
contempt.→英和
⇒軽蔑.

あなどり

あなどり [2] 【穴鳥】
ミズナギドリ目ミズナギドリ科の海鳥。全長約27センチメートル。翼は長く尾は楔(クサビ)形。全身暗褐色。太平洋と大西洋の熱帯,亜熱帯の離島で繁殖し,日本では小笠原諸島・硫黄列島・八重山諸島の一部で繁殖する。

あなどり

あなどり [0][4] 【侮り】
あなどること。軽蔑。「―を受ける」

あなどる

あなどる【侮る】
despise;→英和
look down <upon> ;disregard (軽視).→英和
侮って contemptuously.

あなどる

あなど・る [3] 【侮る】 (動ラ五[四])
相手を見下げて軽んずる。見くびる。軽蔑する。「対戦相手を―・る」「―・りがたい勢力」
[可能] あなどれる

あなない

あなない アナナヒ
支えること。特に高い所へ登るための足がかり。足場。「―にあげ据ゑられたり/竹取」

あななう

あなな・う アナナフ (動ハ四)
助ける。補助する。「いや務めに,いや結(シマリ)に―・ひまつり/続紀(慶雲四宣命)」

あなに

あなに (感)
強い感動を表す語。ああ,ほんとうに。あやに。「桜の花のにほひはも―/万葉 1429」

あなにえや

あなにえや (感)
〔「え」「や」は感動の助詞〕
ほんとにまあ。あなにやし。「―,可愛少女(エオトメ)を/日本書紀(神代上訓注)」

あなにやし

あなにやし (感)
〔「し」は強意の助詞〕
「あなにえや」に同じ。「―えをとこを/古事記(上)」

あなねらい

あなねらい [3] 【穴狙い】
競馬・競輪などで,予想外の当たりをねらって金をかけること。また,それをする人。

あなば

あなば [0] 【穴場】
人のあまり知らない,いいところ。あな。「はぜ釣りの―」「秋の行楽の―」

あなばち

あなばち [2] 【穴蜂】
膜翅目ジガバチ科に属する大形のハチの一群。体長3センチメートル内外。土中や朽ち木に穴を掘ったり,竹筒や樹木の孔(アナ)などを利用して営巣する。キリギリス類・アワフキムシ類・アブラムシ類などを毒針で刺して麻痺させ,巣へ運搬して幼虫の餌(エサ)とする。[季]春。

あなばん

あなばん [0] 【穴番】
歌舞伎劇場で,舞台下で迫出(セリダシ)や回り舞台の操作などを担当する人。奈落(ナラク)番。

あなふさぎ

あなふさぎ【穴塞ぎ】
a stopgap.→英和

あなほり

あなほり [4][3] 【穴掘り】
(1)穴を掘ること。
(2)埋葬時,墓の穴を掘ること。また,その役。多く,講中や親戚がそれに当たる。
(3)アナグマの異称。

あなほりだいく

あなほりだいく [5] 【穴掘り大工】
木材に枘(ホゾ)穴を掘る仕事だけをした大工。

あなぼこ

あなぼこ [3][0] 【穴ぼこ】
穴。くぼみ。「―だらけの道路」

あなまどい

あなまどい [3] 【穴惑い】
秋の彼岸を過ぎても,冬眠のため穴にこもらないでいる蛇。[季]秋。《―顧みすれば居ずなんぬ/阿波野青畝》

あなみ

あなみ 【阿南】
姓氏の一。

あなみこれちか

あなみこれちか 【阿南惟幾】
(1887-1945) 第二次大戦終戦時の陸軍大臣。陸軍大将。東京生まれ。ポツダム宣言受諾にあたり条件付き受諾を主張。終戦の日に割腹自決。

あなめ

あなめ [0] 【穴布】
褐藻類コンブ目の海藻。北海道周辺の海底の岩上に生育。葉状体はうすい革質で,楕円形。多数の孔(アナ)がある。カリウムやアルギン酸の原料とされた。

あなめ

あなめ
一説に,ああ目が痛い。また,ああたえがたいの意という。「秋風の吹くたびごとに― ―小野とは言はじ薄おひけり/無名草子」
〔在原業平が奥州に赴いた夜,「秋風の吹くにつけてもあなめあなめ」と詠(ウタ)う声を聞き,翌朝探したところ,目の穴から薄(ススキ)の生えた小野小町の髑髏(ドクロ)を発見したという伝説から〕

あなもりいなり

あなもりいなり 【穴守稲荷】
東京都大田区羽田にある稲荷神社。祭神は豊受大神(トヨウケノオオカミ)。開運招福の神。

あなもん

あなもん [2][0] 【穴門・坅門】
築地塀(ツイジベイ)・石垣などをくりぬいて設けた低い小さな門。埋み門。

あなや

あなや (感)
ひどく驚いた時に発する語。あっ。あれっ。「鬼はや一口に食ひてけり。―といひけれど/伊勢 6」

あなやま

あなやま 【穴山】
姓氏の一。

あなやまばいせつ

あなやまばいせつ 【穴山梅雪】
(1541-1582) 戦国時代の武田氏の武将。名は信君。母は武田信玄の姉,妻は信玄の女(ムスメ)。駿河江尻城主。武田家滅亡の直前徳川家康に降り,安土で織田信長に謁し,本能寺の変の後,一揆勢に殺された。

あなりつ

あなりつ 【阿那律】
〔梵 Aniruddha〕
釈迦十大弟子の一人。釈迦の従弟で,天眼第一といわれた。

あなん

あなん 【阿南】
徳島県東部,紀伊水道に臨む市。農業・水産業のほか,製材・製紙業も盛ん。小島が多い海岸地帯は,室戸阿南海岸国定公園に属する景勝地。

あなんだ

あなんだ 【阿難陀】
〔梵 Ānanda〕
釈迦十大弟子の一人。釈迦の従弟。出家後,常に釈迦に従っていたので多聞第一といわれた。第一結集(ケツジユウ)に努力。阿難。

あに

あに【兄】
an elder[ <米> older]brother.

あに

あに 【豈】 (副)
(1)(打ち消しの表現を伴って)決して。「我(ア)が恋に―まさらじか沖つ島守/万葉 596」
(2)(下に反語の表現を導いて)どうして。「夜光る玉といふとも酒飲みて心を遣るに―しかめやも/万葉 346」

あに

あに [1] 【兄】
(1)同じ親から生まれた年上の男。年上の男のきょうだい。
⇔弟
(2)姉の夫。あるいは夫や妻の兄{(1)}。義兄。
(3)〔「花の兄」の略〕
梅。

あに=図(ハカ)らんや

――図(ハカ)らんや
どうしてそんなことを考えようか,考えもしない。意外にも。「―,生きて再び会おうとは」

あにい

あにい [2] 【兄い】
(1)あにき。あに。
(2)勇み肌の若者。また,その者を呼ぶ語。

あにうえ

あにうえ [2] 【兄上】
兄を敬っていう語。

あにき

あにき [1] 【兄貴】
〔「兄君」の転という〕
(1)兄を親しんで,また敬っていう語。
(2)若者・職人またはやくざなどの間で,年長の男,または勢力のある男。「―分」「悪徒を集(ツド)へ波之助は―と称へられ/高橋阿伝夜叉譚(魯文)」
(3)自分より年長であること。また,年長の男。「君は僕より―だし/多情多恨(紅葉)」

あにぎみ

あにぎみ [2] 【兄君】
兄を敬っていう語。兄上。

あにご

あにご [0][2] 【兄御】
兄を敬っていう語。

あにさん

あにさん [2] 【兄さん】
(1)兄を親しみ敬っていう語。にいさん。
(2)若い男子を親しんで呼ぶ語。
(3)落語家など芸人が,兄弟子や先輩をいう語。

あにじゃ

あにじゃ 【兄者】
「あにじゃひと」の略。

あにじゃひと

あにじゃひと 【兄者人】
〔兄である人の意。「者」は当て字〕
兄を敬っていう語。兄上。兄様。「やあ孫右衛門―/浄瑠璃・天の網島(上)」

あにでし

あにでし [0][2] 【兄弟子】
同じ師匠のもとに先に入門した人。同門の先輩。
⇔弟弟子

あにでし

あにでし【兄弟子】
a senior pupil.

あにどうざん

あにどうざん 【阿仁銅山】
秋田県北秋田郡阿仁町にある銅山。銀・硫化鉄も産出。江戸時代は佐竹藩が直営。1885年(明治18)以降民営。現在,休山。

あにはからんや

あにはからんや【豈図らんや】
to one's surprise;quite unexpectedly.

あにぶん

あにぶん [2] 【兄分】
(1)義兄弟などの約束により,かりに兄として敬う人。
⇔弟分
(2)男色関係で,年上の者。念者(ネンジヤ)。「若衆のたしなみ是第一,―に恥かかすな/浄瑠璃・万年草(上)」

あによめ

あによめ [2] 【兄嫁・嫂】
兄の妻。

あによめ

あによめ【兄嫁】
a sister-in-law.

あによめなおし

あによめなおし [5] 【兄嫁直し】
夫に死別した兄嫁を亡夫の弟と結婚させること。

あね

あね【姉】
an elder[ <米> older]sister.姉さん女房 a wife older than her husband.‖姉婿 a brother-in-law.姉娘 an elder[ <米> older]daughter.

あね

あね [0] 【姉】
(1)同じ親から生まれた年上の女。年上の女のきょうだい。
⇔妹
(2)兄の妻。あるいは夫や妻の年上の女のきょうだい。義姉。

あねうえ

あねうえ [2] 【姉上】
姉を敬っていう語。

あねおもと

あねおもと 【姉御許】
姉を敬っていう語。「かの―の別るるをなむ顧みせられて悲しかりける/源氏(玉鬘)」

あねかとく

あねかとく [3] 【姉家督】
長女が長男よりも年長であれば,長女に婿養子を迎えて家督を相続させること。東北地方の農漁村にみられた慣行。早く労働力を確保するためといわれる。

あねがこうじ

あねがこうじ アネガコウヂ 【姉小路】
姓氏の一。

あねがこうじきんとも

あねがこうじきんとも アネガコウヂ― 【姉小路公知】
(1839-1863) 幕末の公家。三条実美と親交を結び,尊王攘夷派の少壮公卿として活躍。1862年勅使実美の副使として攘夷実行の勅命を幕府に伝えた。翌年御所の朔平門外で暗殺された。

あねがこうじしき

あねがこうじしき アネガコウヂシキ 【姉小路式】
「てにをは」の秘伝書。著者未詳。一三巻。室町初期の成立か。和歌に使われる「てにをは」を分類し,例歌を挙げる。

あねがわ

あねがわ 【姉川】
滋賀県北東部を流れる川。伊吹山地に源を発して琵琶湖に注ぐ。

あねがわのたたかい

あねがわのたたかい 【姉川の戦い】
1570年6月,姉川流域で,織田信長・徳川家康の連合軍が浅井長政・朝倉義景の連合軍を破った戦い。

あねき

あねき [0] 【姉貴】
姉を親しんでいう語。

あねぎみ

あねぎみ [2] 【姉君】
姉を敬っていう語。姉上。

あねご

あねご [0] 【姉御・姐御】
〔「あねごぜ」の下略〕
(1)姉を敬っていう語。あねさん。
(2)頭(カシラ)・親分・兄貴分の妻,あるいは女親分などを敬って呼ぶ語。「―肌」

あねごぜ

あねごぜ 【姉御前】
姉を敬っていう語。「我れのみならず母上も―も/謡曲・竹雪」

あねごはだ

あねごはだ [3] 【姐御肌】
面倒見がよく,気っぷのいい女性の気性。

あねさき

あねさき 【姉崎】
姓氏の一。

あねさき

あねさき 【姉崎】
千葉県市原市西部の旧町。かつて木更津街道の宿場町。東京湾岸はノリ・貝の養殖地であったが,埋立地に石油・電力などの大工場が進出し,京葉工業地域の一部となる。あねがさき。

あねさきまさはる

あねさきまさはる 【姉崎正治】
(1873-1949) 宗教学者。号は嘲風。京都の生まれ。東大教授。文人としても著名。主著「宗教学概論」「切支丹(キリシタン)宗門の迫害と潜伏」

あねさま

あねさま [0] 【姉様】
(1)姉を敬っていう語。
(2)若い女性を親しんで呼ぶ語。
(3)「姉様人形」に同じ。

あねさまごっこ

あねさまごっこ [5] 【姉様ごっこ】
女児が姉様人形を使ってするままごと。

あねさまにんぎょう

あねさまにんぎょう [5] 【姉様人形】
縮緬(チリメン)紙で髷(マゲ)を作り,千代紙などの衣装を着せた紙人形。少女がままごと遊びに使う。

あねさん

あねさん [0] 【姉さん】
(1)姉や若い女性を親しみ敬っていう語。ねえさん。
(2)「姉御(アネゴ)」に同じ。

あねさんかぶり

あねさんかぶり [5] 【姉さん被り】
女の手ぬぐいのかぶり方。広げた手ぬぐいの中央を額にあて,左右から後ろに回し,端を折り返して頭上にのせる。ねえさんかぶり。
姉さん被り[図]

あねさんにょうぼう

あねさんにょうぼう [5] 【姉さん女房】
夫より年上の妻。姉女房。

あねじゃ

あねじゃ 【姉者】
「あねじゃひと」の略。

あねじゃひと

あねじゃひと 【姉者人】
〔姉である人の意。「者」は当て字〕
姉を敬っていう語。姉上。姉様。「あの菅笠着て来る女房,塩町の―/浄瑠璃・生玉心中(上)」

あねじゅうと

あねじゅうと [3] 【姉姑】
夫の姉。

あねったい

あねったい【亜熱帯】
a subtropical zone.

あねったい

あねったい [2] 【亜熱帯】
熱帯と温帯との中間の地帯。地理的範囲は明確でないが,緯度にして二〇〜三〇度の間に含まれる。一般に乾燥地域が多いが,大陸東岸のように湿潤地域もある。

あねったいきこう

あねったいきこう [6] 【亜熱帯気候】
熱帯的な高温の夏と,比較的穏和な冬をもつ気候。亜熱帯にみられる。

あねったいこうあつたい

あねったいこうあつたい [0] 【亜熱帯高圧帯】
南北両半球の緯度三〇度付近を中心にできる気圧の高い地帯。中緯度高圧帯。

あねったいこううりん

あねったいこううりん [8] 【亜熱帯降雨林】
亜熱帯の多雨地域に発達する森林。シイ・クスなどの常緑樹,ビロウや木生シダなどが混生する。熱帯降雨林より樹種や着生植物が少なく,また照葉樹林の構成種に比べて葉が大形で耐寒性が小さい。亜熱帯多雨林。

あねったいこうきあつ

あねったいこうきあつ [8] 【亜熱帯高気圧】
亜熱帯に発達する高気圧。主として海洋上に出現し,夏季に最も発達する。北太平洋高気圧・北大西洋高気圧などがその例。中緯度高気圧。

あねったいしょくぶつ

あねったいしょくぶつ [7] 【亜熱帯植物】
亜熱帯によく生育する植物の総称。ビロウ・ソテツ・ガジュマル・ヘゴなど。

あねにょうぼう

あねにょうぼう [3] 【姉女房】
「姉さん女房」に同じ。

あねはづる

あねはづる [3] 【姉羽鶴】
ツル目ツル科の鳥。全体が淡青灰色で,顔から胸にかけて黒色。目の後方に白色の飾り羽がある。ヨーロッパからアジアにかけて分布。日本には迷鳥としてまれに渡来する。

あねはのまつ

あねはのまつ 【姉歯の松】
宮城県栗原郡金成(カンナリ)町にあった松。小野小町の姉,あるいは松浦佐用姫(マツラサヨヒメ)の姉の墓所に植えたものと伝える。((歌枕))「聞く人は―の風なれや昔の声を思ひいづるは/宇津保(初秋)」

あねぶん

あねぶん [2] 【姉分】
かりに姉として敬う人。
⇔妹分

あねむこ

あねむこ [3] 【姉婿】
姉の夫。

あねむすめ

あねむすめ [3] 【姉娘】
年上の娘。

あの

あの [0] 【彼の】
■一■ (連体)
〔代名詞「あ」に格助詞「の」の付いた語〕
(1)話し手からも聞き手からも離れた所にある物をさす。「―店に入ろう」「―赤い花がほしい」
(2)話し手も聞き手もすでに知っている事柄をさす。例の。「―ときは困りましたねえ」「―人はどうしていますか」
■二■ (感)
(1)話のはじめや間で,次の言葉へのつなぎに用いる語。あのう。「そうして,―,…」
(2)人に呼びかけたり,注意を引こうとするときに用いる語。あのう。「―,ちょっとおたずねしますが」

あの

あの
the;→英和
that;→英和
those;→英和
over there (向うの).〜頃 in those days.

あのう

あのう
[呼びかけ]Well./ <米> Say; <英> I say.

あのう

あのう [0] (感)
遠慮したりためらったりする時に,話の初めや間に用いる語。「―,そろそろ帰りたいのですが」

あのう

あのう アナフ 【賀名生】
奈良県吉野郡西吉野村の地名。後醍醐・後村上・後亀山天皇の行宮(アングウ)のあった地。もと「穴生」,1352年頃「賀名生」と改めたという。梅の名所。

あのかた

あのかた [4][3] 【彼の方】 (代)
三人称。「あの人」より敬意をこめていう語。「―はどなたかしら」

あのくかんのん

あのくかんのん 【阿耨観音】
三十三観音の一。この観音を念ずれば,海難を免れるという。尊像は岩の上に座って海面を見る姿。

あのくたらさんみゃくさんぼだい

あのくたらさんみゃくさんぼだい 【阿耨多羅三藐三菩提】
〔梵 anuttara-samyak-saṃbodhi 無上正等正覚,正覚などと訳す〕
仏の悟り。一切の真理をあまねく正しく知る仏の智慧。最高の悟り。

あのくだっち

あのくだっち 【阿耨達池】
〔梵 Anavatapta 清涼・無熱と訳す〕
ヒマラヤ(雪山)の北にあるとされる想像上の池。金・銀などの四宝を岸とし,中には竜王がすみ,その四方からガンジス川など,四つの川が流れ出て世界をうるおすという。阿那婆達多(アナバタツタ)。無熱悩池。

あのこ

あのこ [2] 【彼の子・彼の娘】 (代)
(1)三人称。年少の子や若い女性に対して使う。
(2)二人称。近世,遊里で禿(カムロ)を呼ぶ時に用いる。おまえ。「こう―,いい子だ,どうぞ若衆をちよつとよんできてくんな/洒落本・野良の玉子」

あのさん

あのさん 【彼のさん】 (代)
〔近世語。「彼の様(サマ)」の転。主として遊里で用いられた〕
(1)三人称。あのかた。あのお人。「これ��,―にはあひともない/浄瑠璃・冥途の飛脚(中)」
(2)二人称。このおかた。「―がた二階へお上りなされませ/洒落本・ゑ世物語」

あのつ

あのつ 【安濃津】
三重県津市の古名。対明貿易で栄えた。博多津(ハカタノツ)・坊津(ボウノツ)とともに三津(サンシン)の一。

あのてこのて

あのてこのて 【彼の手此の手】 (連語)
いろいろな手段・方法。「―で新製品を売り込む」

あのね

あのね
Well./Listen./Look here.

あのね

あのね [3] (感)
親しみをこめて呼びかける語。また,話のはじめや間にはさんで,言葉をつなぐ語。あのねえ。主に女性や子供が使う。「―,お願いがあるんだけど」

あのひと

あのひと [2] 【彼の人】 (代)
(1)三人称。彼,または彼女。自分の夫または恋人をさしてもいう。「あのかた」「あちら」より敬意が低い。「これを―に上げなさい」「うちの―はそう申しました」
(2)二人称。近世,対等以下の人に対して用いた。「これ��―,一荷皆買ふが,幾らだ��/歌舞伎・お染久松色読販」

あのへん

あのへん [0] 【彼の辺】
(1)あのあたり。
(2)あの程度。

あのよ

あのよ【あの世】
the next[other]world;the world to come.〜の人となる pass away.

あのよ

あのよ [3][0] 【彼の世】
死者の行くとされる世界。来世。
⇔この世

あのよ=千日この世一日

――千日この世一日
あの世での千日の楽しみよりも,生きている今の一日の楽しみの方がよい。

あのよう

あのよう [3] 【彼の様】 (形動)
ああいうふう。あれと同じよう。「―な服がほしい」「―にはとてもできない」

あのりざき

あのりざき 【安乗崎】
三重県志摩半島,的矢湾の入り口の岬。荒波が断崖と岩礁に砕ける男性的景観は豪快。

あの世

あのよ【あの世】
the next[other]world;the world to come.〜の人となる pass away.

あはなち

あはなち 【畔放ち】
上代の不法行為の一。田の畔(アゼ)を崩して,水を流し出すこと。「素戔烏尊,春は重播種子(シキマキ)し,且(マタ)―す/日本書紀(神代上訓)」

あはは

あはは [1][3] (感)
口を大きくあけて高く笑う声を表す語。

あはや

あはや 【足速】
速力が大きいこと。「島伝ふ―の小舟/万葉 1400」

あば

あば [1] 【網端・浮子】
(1)網の端(ハシ)。《網端》
(2)〔多く(1)につけることから〕
漁網につける浮子(ウキ)。中空のガラス球・プラスチック球・コルク・樽(タル)など。また,ときに錘(オモリ)の石をいうこともある。あんば。《浮子》

あばう

あば・う アバフ (動ハ四)
かばう。守る。「錫杖にて―・へりければ,つひに情なく食ひたてまつる/撰集抄 6」

あばきたてる

あばきた・てる [5] 【暴き立てる】 (動タ下一)
他人の秘密をことさら明るみに出す。「政敵の旧悪を―・てる」

あばく

あば・く 【褫く】 (動カ下二)
〔「あはく」と清音とも〕
(1)くずれ落ちる。「塗れる金―・け落つ/霊異記(中訓注)」
(2)気がゆるむ。油断する。「打解け―・けたらん所へ/盛衰記 42」

あばく

あばく【発く】
(1)[墓を]dig[break]open.(2)[秘密・罪を]disclose;→英和
lay bare <a design> .

あばく

あば・く [2] 【暴く・発く】 (動カ五[四])
〔古くは「あはく」と清音か〕
(1)土を掘って,埋めたものを取り出す。「墓を―・く」「兵士等心得て忽ち穴を―・く/信西(潤一郎)」
(2)他人の秘密や悪事・欠点などを探り出して,公表する。暴露する。「論理の矛盾を―・く」「政治家の私事を―・いて失脚させる」
(3)切り開く。切り崩す。「剣をぬきてこれを―・くに,葛みな切られてのきにけり/著聞 17」
[可能] あばける

あばしり

あばしり 【網走】
(1)北海道北東部の支庁。支庁所在地,網走市。
(2)北海道北東部の市。網走支庁所在地。オホーツク海に面する漁業基地・観光地。水産業が盛ん。

あばしりこくていこうえん

あばしりこくていこうえん 【網走国定公園】
オホーツク海に臨む国定公園。サロマ・能取(ノトロ)・濤沸(トウフツ)・網走などの湖沼と海岸沿いや湖畔にひろがる原生花園からなる。

あばずれ

あばずれ【阿婆擦れ】
a (saucy) jade;a hussy.→英和
〜の saucy;→英和
shameless.→英和

あばずれ

あばずれ [0] 【阿婆擦れ】
〔「阿婆」は当て字〕
悪く人ずれがして厚かましく,身持ちが悪いこと。また,そういう女。ばくれん。すれっからし。古くは男にもいった。

あばた

あばた [0] 【痘痕】
〔梵 arbuda(かさぶた)からか〕
天然痘にかかって治ったあと,顔の皮膚に残る小さなくぼみ。じゃんこ。「―面(ヅラ)」

あばた

あばた【痘痕】
pockmarks.痘痕面 a pockmarked[pitted]face.

あばた=も靨(エクボ)

――も靨(エクボ)
ほれてしまうと欠点まで好ましく見える意。

あばよ

あばよ [1] (感)
〔「さあらばよ」「さらばよ」のつづまったもの〕
別れの挨拶(アイサツ)の言葉。「さようなら」よりくだけた言い方。

あばら

あばら 【荒ら・疎ら】
■一■ (形動ナリ)
(1)家などが荒れはてているさま。「―なる板敷に/伊勢 4」
(2)すき間が多いさま。まばら。「うしろ―になりければ,力及ばで引き退く/平家 7」
■二■ (名)
「荒屋(アバラヤ){(2)}」に同じ。[新撰字鏡]

あばら

あばら【肋】
the side;→英和
the ribs.肋骨(を折る) (break) a rib.→英和

あばら

あばら [0] 【肋】
「あばらぼね」の略。

あばらだるき

あばらだるき [4] 【疎ら垂木・疎ら棰】
「まばらだるき(疎垂木)」に同じ。

あばらぼね

あばらぼね [0] 【肋骨】
肋骨(ロツコツ)のこと。

あばらまがき

あばらまがき 【疎ら籬】
すき間の多い垣。「我庵の―に柴そへて/新撰六帖 2」

あばらや

あばらや [3] 【荒ら屋】
(1)荒れはてた家。自分の家を謙遜してもいう。
(2)四方をあけ放しにした休息用の小さな建物。亭(チン)。あばら。

あばらや

あばらや【あばら屋】
a shabby house.

あばら屋

あばらや【あばら屋】
a shabby house.

あばり

あばり [0] 【網針】
〔「あみばり」の転〕
⇒網結針(アミスキバリ)

あばる

あば・る 【暴る】 (動ラ下二)
⇒あばれる

あばる

あば・る 【荒る】 (動ラ下二)
〔形容動詞「あばら」と同源〕
家などが荒廃する。荒れる。「いたう―・れぬ先に繕ひ侍りつる/落窪 3」

あばれ

あばれ [0] 【暴れ】
(1)あばれること。乱暴すること。
(2)下座音楽の一。勇壮な人物の登場や演技・立ち回りなどに使われる。太鼓を主とする。

あばれうま

あばれうま【暴れ馬】
a restive horse.

あばれうま

あばれうま [3] 【暴れ馬】
荒れ狂う馬。

あばれがわ

あばれがわ [3] 【暴れ川】
氾濫(ハンラン)しやすい川。

あばれぐい

あばれぐい 【暴れ食ひ】
むやみにたくさん食うこと。「さんざつぱら―をして/滑稽本・浮世風呂 2」

あばれこむ

あばれこむ【暴れ込む】
burst[break]into <a house> .

あばれたんぜん

あばれたんぜん [4] 【暴れ丹前】
(1)歌舞伎で,乱暴者の役をする役者の着る丹前。また,その乱暴者の役。
(2)下座音楽の一。暴れ丹前を着た役者の登場の時に演奏する囃子(ハヤシ)。

あばれっこ

あばれっこ【暴れっ子】
a naughty boy.

あばれまつり

あばれまつり [4] 【暴れ祭(り)】
御輿(ミコシ)などが暴れるのを例とする祭り。

あばれまわる

あばれまわ・る [5] 【暴れ回る】 (動ラ五[四])
大いに暴れる。そのあたり一帯で暴れる。「昔一緒に―・った仲間」

あばれまわる

あばれまわる【暴れ回る】
run riot;rage about.

あばれもの

あばれもの【暴れ者】
a tough;→英和
a rowdy.→英和

あばれもの

あばれもの [0] 【暴れ者】
乱暴な人。あばれんぼう。

あばれる

あばれる【暴れる】
behave violently;run riot.暴れ出す go wild;grow restive (馬).

あばれる

あば・れる [0] 【暴れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 あば・る
(1)周囲の人や器物に被害が及ぶほどに,激しく体を動かす。ひどく乱暴に動く。「棒を振り回して―・れる」「物音におどろいて馬が―・れる」
(2)自由に振る舞う。したいようにする。「夏の甲子園では大いに―・れてやるぞ」

あばれんぼう

あばれんぼう [0] 【暴れん坊】
(1)けんかやいたずらをする活発な子供。「うちの子は―で困る」
(2)周囲を気にせず強引な行動をする人。「政界の―」「―ぶりを発揮する」

あひさん

あひさん【亜砒酸】
arsenious acid.亜砒酸塩 an arsenite.

あひさん

あひさん [0][2] 【亜砒酸】
(1)三酸化二ヒ素水溶液中に H�AsO� として存在すると考えられている弱酸。溶液の毒性が強い。
(2)三酸化二ヒ素(無水亜ヒ酸)のこと。

あひる

あひる [0] 【家鴨・鶩】
(1)カモ目カモ科の水鳥。マガモを改良した飼い鳥。首が長く,泳ぎが巧み。肉・卵は食用とし,羽毛は布団・クッションなどに用いる。多くの品種がある。
(2)背が低く,尻が大きい女をいう語。「ここいらのこわ飯くさい女郎なざあ…さへねえ―だあ/洒落本・甲駅夜の錦」

あひる

あひる【家鴨】
a (domestic) duck (総称・雌);a drake (雄);→英和
a duckling (子).→英和
(〜が)歩く waddle.→英和
(〜が)鳴く quack.→英和

あひる=の火事見舞い

――の火事見舞い
背の低い人が,尻を振り振り急いで歩くようすのたとえ。

あひる=の脚絆(キヤハン)

――の脚絆(キヤハン)
〔アヒルの足は短いので〕
短い物のたとえ。

あひるげた

あひるげた [3] 【家鴨下駄】
歯の間が狭くて低い,表付きの下駄。

あひゞき

あいびき アヒビキ 【あひゞき】
二葉亭四迷が翻訳したツルゲーネフ原作の「猟人日記」中の一編。1888年(明治21)発表。言文一致体。96年全面改稿して,翻訳集「片恋」に所収。ロシア文学紹介の先駆。

あび

あび [1] 【阿鼻】
〔仏〕
〔梵 Avīci の音訳「阿鼻旨」の略。無間(ムゲン)と訳す。間断なく,の意〕
八大地獄の第八。地下の最深部にある最悪の地獄。五逆などの大悪を犯した者が落ち,火の車・剣の山などで絶え間なく苦しみを受ける所とされる。阿鼻地獄。阿鼻叫喚地獄。無間地獄。阿鼻焦熱地獄。

あび

あび [1] 【阿比】
アビ目アビ科の水鳥。全長60センチメートルほど。冬羽の背はまだらのある黒褐色,顔から腹は白色。夏羽の背は灰黒色,顔は青灰色。潜水・遊泳が巧み。夏,北極近くで繁殖。日本では冬期に各地の湾・河口で見られる。魚群の上に集まるので,漁船が目じるしとする。

あびき

あびき 【網引き】
(1)網をひいて魚をとること。「―すと網子(アゴ)ととのふる海人(アマ)の呼び声/万葉 238」
(2)律令制で,大膳職(ダイゼンシキ)の品部(トモベ)の一。魚を捕って貢上した。

あびきょうかん

あびきょうかん [1][1][0] 【阿鼻叫喚】
(1)〔仏〕 阿鼻地獄に落ちた亡者が責め苦に堪えられず,泣き叫ぶさま。
→阿鼻
(2)非常にむごたらしいようす。「―の巷(チマタ)」

あびこ

あびこ 【我孫子】
千葉県北西部の市。利根川と手賀沼の間に位置。水戸街道の宿駅から発達。都市化が進む。

あびじごく

あびじごく [3] 【阿鼻地獄】
⇒阿鼻(アビ)

あびす

あび・す 【浴びす】 (動サ下二)
⇒あびせる

あびせかける

あびせか・ける [5] 【浴びせ掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 あびせか・く
(1)水などを激しくかける。「ホースで水を―・ける」
(2)相手に激しい言葉などを投げかける。「罵声を―・ける」

あびせたおし

あびせたおし [0] 【浴びせ倒し】
相撲の決まり手の一。土俵ぎわで踏みこらえる相手にのしかかるようにして倒す技。

あびせる

あび・せる [0] 【浴びせる】 (動サ下一)[文]サ下二 あび・す
(1)水などを大量に,相手の体に勢いよくかける。比喩的にも用いる。「頭から冷水を―・せる」
(2)たくさんの細かいものを相手の体全体にかける。また,打撃を与える。「トラックがほこりを―・せて走り去る」「集中砲火を―・せる」「一太刀(ヒトタチ)―・せる」
(3)相手に対し集中的に非難・賞賛や質問の言葉を発する。「罵詈雑言(バリゾウゴン)を―・せる」「記者会見で質問を―・せる」
〔古くは「あぶす」。「浴びる」に対する他動詞〕

あびせる

あびせる【浴びせる】
pour[shower] <water on a person> ;→英和
lay <blame on> .→英和
砲弾を〜 rain shells <upon the enemy> .

あびだつま

あびだつま [3] 【阿毘達磨】
〔梵 abhidharma〕
三蔵の一。経蔵・律蔵につき考察や注釈を表した仏教論書。特に,部派仏教の論をさすこともある。

あびらうんけん

あびらうんけん 【阿毘羅吽欠】
〔梵 a vi ra hūṃ khaṃ〕
〔仏〕 胎蔵界の大日如来の真言。五字明(ゴジミヨウ)ともよばれ,五字が順に,地水火風空を意味し,この語をとなえると,すべてが成就するという。前に唵(オン),後ろに蘇婆訶(ソワカ)をつけてとなえることが多い。

あびる

あ・びる [0] 【浴びる】 (動バ上一)[文]バ上二 あ・ぶ
(1)水などを大量に,体全体に受ける。かぶる。他人にかけられる場合と,自分自身がかける場合とがある。「トラックのはねた泥水を―・びる」「シャワーを―・びる」
(2)光線やたくさんの細かいものを体全体に受ける。かぶる。「舞台でライトを―・びる」「ほこりを―・びる」「集中砲火を―・びる」
(3)大勢の人から非難・賞賛や質問の言葉を受ける。「非難を―・びる」「喝采(カツサイ)を―・びる」
〔「浴びせる」に対する自動詞〕
[慣用] 脚光を―

あびる

あびる【浴びる】
(1)[入浴]take[have]a bath;→英和
[水浴](have a) bathe <in> ;→英和
pour water over oneself.(2)[光を]bask <in> ;→英和
be flooded <in> .
(3)[砲火を]be under fire.(4)[非難を]be accused <of> .

あふ

あふ [1] 【亜父】
〔「史記(項羽本紀)」より。楚(ソ)の項羽が臣下の范増を敬って呼んだことから〕
父に次いで尊敬する人。

あふ

あふ 【阿父】
父を親しみをこめて呼ぶ語。
⇔阿母

あふ

あふ [1] 【阿付】 (名)スル
へつらい従うこと。おもねること。「―迎合」「其等の階級に―する多数の学者教育者/一隅より(晶子)」

あふさきるさ

あふさきるさ
⇒おうさきるさ

あふち

あふち 【楝・樗】
⇒おうち(楝)

あふどこぶ

あふどこ・ぶ 【跨ぶ】 (動バ四)
〔平安時代の訓点語〕
またいで越える。「巌壑に―・び枕(ヨ)りて/大慈恩寺三蔵法師伝(院政期点)」「蒼海(アオウナバラ)を渡り,万里(トオキミチ)を―・びて/日本書紀(舒明訓)」

あふなあふな

あふなあふな
⇒おうなおうな

あふりじんじゃ

あふりじんじゃ 【阿夫利神社】
神奈川県伊勢原市大山にある神社。祭神は大山祇命(オオヤマツミノミコト)。雨ごいの神として知られ,また修験道の霊地とされ,江戸中期以降大山詣でで有名。おおやまあふりじんじゃ。

あふる

あふ・る 【溢る】 (動ラ下二)
⇒あふれる

あふれでる

あふれ・でる [4] 【溢れ出る】 (動ダ下一)
いっぱいになって外に出る。「涙が―・でる」

あふれる

あふ・れる [3] 【溢れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 あふ・る
〔「あぶれる」と同源〕
(1)液体が容器や池・川などにいっぱいになって上の方からこぼれる。「浴槽から湯が―・れる」「大雨で川が―・れる」「―・れる涙をぬぐう」
(2)人や物が入り切らずに外に残る。「道路にまで人が―・れる」
(3)(入り切らないほど)たくさんある。「デパートには品物が―・れている」「才気―・れる青年」「魅力―・れる人物」

あふれる

あふれる【溢れる】
overflow <the bank> ;→英和
run[flow]over <the brim> ;flood <the land> ;→英和
be full <of joy> .感謝の念に〜 be overwhelmed with gratitude.乗客で〜 be overcrowded.

あぶ

あ・ぶ 【浴ぶ】 (動バ上二)
⇒あびる

あぶ

あぶ [1] 【虻・蝱】
双翅目アブ科の昆虫の総称。形はハエに似るが大きい。雌は牛馬などの家畜や人から吸血するものが多い。雄は花粉・花蜜をなめる。幼虫はウジ虫状で湿地や腐木などにすむ。メクラアブ・ウシアブなど種類が多い。アブ科以外でも似た形の双翅類をアブとよぶことがある。[季]春。
→虻蜂(アブハチ)取らず

あぶ

あぶ【虻】
a horsefly.→英和
虻蜂とらずになる fall between two stools.

あぶあぶ

あぶあぶ (副)スル
(1)おぼれて水を飲んだり吐いたりして苦しむさま。あっぷあっぷ。「水をくらうて―と浮きあがれば/浄瑠璃・天神記」
(2)あやぶみ恐れるさま。気が気でないさま。「そばに―気遣ふ娘/浄瑠璃・先代萩」

あぶく

あぶく [3] 【泡】
(水の)あわ。

あぶく

あぶく【泡】
⇒泡(あわ).

あぶくぜに

あぶくぜに [4][3] 【泡銭】
働かずに,あるいは不正な方法でもうけた金。悪銭。

あぶくぜに

あぶくぜに【泡銭】
unearned money.

あぶくまがわ

あぶくまがわ 【阿武隈川】
福島県中南部,那須火山群の三本槍岳付近に源を発し,郡山・福島の両盆地を通って,宮城県で太平洋に注ぐ川。長さ239キロメートル。((歌枕))「世とともに―の遠ければそこなる影を見ぬぞわびしき/後撰(恋一)」

あぶくまさんち

あぶくまさんち 【阿武隈山地】
福島県から茨城県北部にかけて太平洋岸を南北に走る山地。隆起準平原の高原状の山地で,最高峰は大滝根(オオタキネ)山(1193メートル)。

あぶくまどう

あぶくまどう 【あぶくま洞】
福島県田村郡滝根町にある鍾乳洞。1969年(昭和44)発見。

あぶくま洞

あぶくまどう 【あぶくま洞】
福島県田村郡滝根町にある鍾乳洞。1969年(昭和44)発見。

あぶす

あぶ・す 【浴ぶす】
■一■ (動サ四)
「あびす」に同じ。「―・さんとしけるに,正清事のけしきをかざどりて/愚管 5」
■二■ (動サ下二)
湯あみさせる。沐浴(モクヨク)させる。「湯をわかして大衆に―・せんとして/今昔 19」

あぶす

あぶ・す 【溢す】 (動サ四)
あます。すてる。「おとし―・さず取りしたため給ふ/源氏(玉鬘)」

あぶたま

あぶたま [0] 【油玉】
千切りにした油揚げと煎り玉子を濃い味に煮たもの。

あぶだじごく

あぶだじごく [4] 【頞浮陀地獄】
〔「頞浮陀」は梵語の音訳で,「もがさ(痘痕)」の意〕
〔仏〕 八寒地獄の一。ここに落ちた者は冷寒のために体にもがさが生ずるとされる。

あぶちゃん

あぶちゃん [1]
よだれかけ。

あぶつに

あぶつに 【阿仏尼】
(?-1283) 鎌倉中期の女流歌人。平度繁(ノリシゲ)の養女。出家して,嵯峨禅尼・北林禅尼とも称す。安嘉門院に仕え安嘉門院四条と呼ばれ,のち,藤原為家の側室となり,冷泉為相・為守を産む。六十余歳で没。著「十六夜日記(イザヨイニツキ)」「うたたね」「夜の鶴」など。

あぶな

あぶな 【危な】
(形容詞「あぶなし」の語幹)

あぶなあぶな

あぶなあぶな 【危な危な】 (副)
あぶないと思いながら。おそるおそる。「身もふるふほど―かかり/役者論語」

あぶない

あぶな・い [0][3] 【危ない】 (形)[文]ク あぶな・し
(1)身体・生命がそこなわれそうだ。危険だ。「道路で遊ぶのは―・い」「命が―・い」
(2)地位がおびやかされている。「このままでは社長の椅子が―・い」「首が―・い」
(3)よい結果が期待できそうにない。悪い結果が予想される状態にある。「決勝への進出が―・くなった」「明日の天気は―・い」
(4)信頼できない。信用がおけない。「彼の保証では―・い」
〔中世以降,「あやうい」に代わって用いられるようになった〕
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(名・形動)――さ(名)

あぶない

あぶない【危ない】
(1)[危険な]dangerous;→英和
risky.→英和
(2)[病状・生命が]critical;→英和
in danger.(3)[不安定な]insecure;→英和
precarious;→英和
[心が]doubtful;→英和
unsteady.→英和
危ない! Look out!
〜事をする run a risk.→英和
〜空模様だ The weather looks threatening.〜目にあう be exposed to danger.

あぶなえ

あぶなえ [0][3] 【危な絵】
江戸後期の浮世絵の一種。肌をちらつかせた扇情的な婦人の姿態を,主に入浴・納涼・更衣などの日常的風俗に取材し描いたもの。春画とは異なる。

あぶながる

あぶながる【危ながる】
(1)[不安]be afraid <of,to do,that…> ;feel uneasy <about> .
(2)[疑惑]be doubtful <of> .

あぶなく

あぶなく【危なく】
(1)[やっと]barely;→英和
narrowly.→英和
(2)[殆ど]nearly;→英和
almost.→英和
危なく…するところ come near <being killed> .

あぶなく

あぶなく [0] 【危なく】 (副)
もう少しのところで。まかりまちがえば。あやうく。「―落ちるところだった」

あぶなげ

あぶなげ【危なげな】
dangerous;→英和
unsteady.→英和
〜ない safe;→英和
secure.→英和

あぶなげない

あぶなげな・い [5] 【危なげない】 (形)[文]ク あぶなげな・し
危ない様子がない。危なっかしい感じがない。「―・く勝つ」「―・く見ていられる」

あぶなし

あぶな・し 【危なし】 (形ク)
⇒あぶない

あぶなっかしい

あぶなっかしい【危なっかしい】
dangerous;→英和
insecure;→英和
unsteady;→英和
unstable.→英和
〜英語で in halting English.〜手つきで in a clumsy manner.

あぶなっかしい

あぶなっかし・い [6] 【危なっかしい】 (形)
いかにも危なげな感じがする。見ていてはらはらする。「―・い運転ぶり」
[派生] ――が・る(動ラ五)――げ(名・形動)――さ(名)

あぶなもの

あぶなもの 【危な物】
(1)危険な事。あぶない物。「切つつ撲(ハ)つつは―/浄瑠璃・ひらかな盛衰記」
(2)あてにならないもの。「兄とは生れ給へどもはれ軍は―/浄瑠璃・門出八島」

あぶはちとらず

あぶはちとらず 【虻蜂取らず】 (連語)
同時にいくつかのものをねらって,結局何も得られないことのたとえ。

あぶみ

あぶみ [0] 【鐙】
(1)〔「足踏(アブミ)」の意〕
馬具の一。鞍(クラ)の両脇から馬の脇腹にたらし,乗り手が足を踏みかけるもの。
(2)縄ばしご状の登山用具。足場に乏しい岩壁を登る時に使う。

あぶみ

あぶみ【鐙】
stirrups.

あぶみいた

あぶみいた [4] 【足踏み板】
工事場で足場としてかけ渡した板。

あぶみがしら

あぶみがしら 【鐙頭】
後頭部の出っ張った頭。さいづち頭。「頭の―なりければ/宇治拾遺 11」

あぶみがわ

あぶみがわ [0] 【鐙革】
「鐙釣(アブミツリ)」に同じ。

あぶみがわら

あぶみがわら [4] 【鐙瓦】
〔形が鐙に似ていることから〕
軒丸瓦(ノキマルガワラ)の別名。

あぶみぐわ

あぶみぐわ [3] 【鐙鍬】
鐙に似た形の鍬。草取りに使う。

あぶみこつ

あぶみこつ [3] 【鐙骨】
耳小骨の一。内耳に最も近い小骨。音を内耳に伝える。とうこつ。

あぶみずり

あぶみずり [0] 【鐙摺】
(1)播磨(ハリマ)革などで作った,簡単な障泥(アオリ)。
(2)馬の横腹の,鐙の当たる部分。また,そこにできるたこ。[和名抄]
(3)当世具足の脛当(スネアテ)の鉸具(カコ)の当たる部分。かこずり。

あぶみつり

あぶみつり [3] 【鐙釣】
鐙を鞍に釣る革の紐(ヒモ)。鐙革。

あぶやまこふん

あぶやまこふん 【阿武山古墳】
大阪府高槻市阿武山丘陵にある七世紀の円墳。石室から夾紵(キヨウチヨ)棺を発掘。

あぶら

あぶら【油[脂]】
oil (油);→英和
fat (脂肪);→英和
grease (半固体の);→英和
tallow (蝋状の);→英和
lard (豚の).→英和
〜じみた oil-stained;greasy.〜が切れる need oiling.〜がのる warm up to one's work.〜であげる fry <fish> in oil.〜を差す oil <a thing> ;grease;lubricate.→英和
〜を売る idle away one's time.〜をそそぐ egg <a person> on <to do> .〜をしぼる take <a person> to task.‖油揚 fried bean curd.脂足 greasy feet.油薬 an ointment.

あぶら

あぶら [0] 【油・脂・膏】
(1)動物の組織や植物の種子あるいは石油・石炭などの鉱物から抽出される,水に溶けにくく燃えやすい物質。食用・灯火・減摩剤・燃料など多くの用途がある。
(2)特に,動植物の脂肪・油脂。一般に各種の高級脂肪酸のグリセリン-エステルからなる。
〔常温で液体のものを「油」,固体のものを「脂」,特に肉の脂肪を「膏」と書く〕
(3)活動の原動力となるもの。「―が切れた」
(4)人の皮膚から分泌される脂肪。《脂》「疲労のため顔に―が浮く」
(5)おだてること。おせじ。おべっか。「おほほほほほ。えらい―言ひなます/滑稽本・膝栗毛 8」

あぶら=が乗る

――が乗・る
(1)魚や鳥の脂肪が増え,味が良くなる。
(2)仕事などの調子が出てはかどる。

あぶら=が切れる

――が切・れる
活動の原動力となるものがなくなる。

あぶら=に水

――に水
質が違っていて,しっくりと解け合わないことにいう。

あぶら=を売る

――を売・る
〔江戸時代,髪油を売る者が婦女を相手に長話をしながら商売をしたことから。また,油売りが油を器に移すのに時間がかかったからとも〕
仕事の途中で怠ける。むだ話をして時間を浪費する。

あぶら=を注(ソソ)ぐ

――を注(ソソ)・ぐ
〔火に油を注ぐと一層激しく燃えることから〕
勢いなどをさらに激しくさせる。油を掛ける。「怒りに―・ぐ」

あぶら=を流したよう

――を流したよう
海などの水面が波もなく平らであるさま。「―な海」

あぶら=を絞(シボ)る

――を絞(シボ)・る
(1)ひどくしかる。こっぴどく責める。「こってりと―・られた」
(2)血のにじむような苦労をする。「親が身の―・つて獲(エ)た金を/平凡(四迷)」

あぶら=紙

――紙((アブラガミ))に火の付いたよう
ぺらぺらよくしゃべるさまにいう。

あぶらあか

あぶらあか [0][3] 【油垢・脂垢】
脂肪分がしみついた衣服の垢。

あぶらあげ

あぶらあげ [3] 【油揚(げ)】
(1)豆腐を薄く切って油で揚げた食品。あぶらげ。あげ。揚げ豆腐。
(2)油で揚げること。

あぶらあし

あぶらあし [3] 【脂足】
脂肪の分泌が多く,足の裏があぶらぎっている足。

あぶらあせ

あぶらあせ【脂汗(をかく)】
(be in a) greasy sweat.

あぶらあせ

あぶらあせ [4][3] 【脂汗・膏汗】
(1)苦しい時などに出る,脂肪分のまじった汗。「―を流す」
(2)暑い時,じっとりと体ににじみ出る汗。

あぶらいし

あぶらいし [3] 【油石】
(1)灰黒色でつやのある滑らかな石。
(2)米の中にまざっている黄色の小石。
(3)石炭の異名。

あぶらいため

あぶらいため [4] 【油炒め】
なべに油をひき,加熱した所へ材料を入れ,かきまぜながら高温で手早く火を通し,調味すること。また,そのように調理したもの。

あぶらいろ

あぶらいろ [0] 【油色】
菜種油の色。赤みがかった黄色で,すきとおった感じの色。

あぶらうり

あぶらうり [3] 【油売り】
(1)灯火用の油を売り歩いた行商人。
(2)怠け者。

あぶらえ

あぶらえ [3] 【油絵】
西洋絵画の一種。油絵の具で,木の板やカンバスなどに描いた絵。

あぶらえ

あぶらえ【油絵】
(an) oil painting.〜をかく paint in oils.〜画家 an oil painter.

あぶらえのぐ

あぶらえのぐ [4] 【油絵の具】
油絵を描くのに使う絵の具。主として鉱物質の顔料を亜麻仁油(アマニユ)・けし油などで練ったもの。

あぶらかす

あぶらかす [4] 【油粕・油糟】
(1)大豆・菜種などから油分をしぼり取った残りかす。飼料・肥料とする。
(2)書名(別項参照)。

あぶらかす

あぶらかす 【油糟】
俳諧論書。長頭丸(チヨウズマル)(松永貞徳)著。1643年刊。「新増犬筑波集」の上巻。「犬筑波集」の前句を借り,自派の付句の方法を示したもの。巻末の俳諧式目和歌十首の精神は,後続の俳諧式目の基礎をなした。

あぶらかす

あぶらかす【油粕】
oil cake.

あぶらがに

あぶらがに [3] 【油蟹】
イワガニの異名。

あぶらがみ

あぶらがみ [3] 【油紙】
桐油(トウユ)または荏油(エノアブラ)を塗った防水用の和紙,または渋紙。雨具・医療用・荷造り用などとする。桐油紙。油紙(ユシ)。

あぶらがみ

あぶらがみ【油紙】
oil(ed) paper.

あぶらがや

あぶらがや [3] 【油茅・油萱】
カヤツリグサ科の大形多年草。各地の湿地に自生。高さ1メートルあまり。葉は線形で,光沢がある。秋,多数に分枝した花柄に茶褐色の小穂をつける。ナキリ。カニガヤ。

あぶらがれい

あぶらがれい [4] 【油鰈】
カレイ目の海魚。体長は1メートル以上に達する。両眼は体の右側にある。口は著しく大きく,歯の先端にはさかとげをそなえる。東北地方以北からオホーツク海・ベーリング海西部に分布。油脂資源として利用されたことがある。

あぶらぎ

あぶらぎ [3] 【油木】
アブラギリの別名。

あぶらぎく

あぶらぎく [3] 【油菊】
シマカンギクの別名。

あぶらぎり

あぶらぎり [3] 【油桐】
トウダイグサ科の落葉高木。古く,中国から輸入され,暖地の山地で自生する。また,栽培もされる。高さ10メートルに達し,葉はキリに似る。初夏,淡紅色を帯びた白色の花を開く。種子からしぼった油は桐油(トウユ)といい灯料にし,また油紙に用いる。アブラギ。毒荏(ドクエ)。

あぶらぎる

あぶらぎ・る [4] 【脂ぎる】 (動ラ五[四])
(1)あぶらが表面にういていてぎらぎらしている。「―・った顔」
(2)精力的で,どぎつい感じである。「―・った中年男」

あぶらぎる

あぶらぎる【脂ぎる】
become oily[greasy].→英和
脂ぎった oily <face> ;greasy.

あぶらぐすり

あぶらぐすり [4] 【脂薬・膏薬】
脂肪油類に種々の薬物を加えて作った外用薬。こうやく。

あぶらぐち

あぶらぐち 【油口】
よくしゃべる口先。達者な弁舌。「弁舌に和(カ)を入れて,とろりとだます―/浄瑠璃・聖徳太子」

あぶらけ

あぶらけ [0] 【油気・脂気】
〔「あぶらっけ」とも〕
(1)あぶらを成分として含んでいること。
(2)あぶらを多く含んで,つやつやしているさま。あぶらっぽいこと。「―のないぼさぼさの髪」

あぶらけ

あぶらけ【油気のある】
oily;→英和
greasy.〜のない oilless <hair> ;lean.→英和

あぶらげ

あぶらげ [3] 【油揚】
「あぶらあげ」の転。

あぶらこ

あぶらこ [3] 【油子】
アイナメの異名。

あぶらこうもり

あぶらこうもり [4] 【油蝙蝠】
翼手目ヒナコウモリ科の哺乳類。最も普通のコウモリで,腕の長さ3.3センチメートル前後。耳は短く,犬歯が大きい。体色は灰褐色ないし黒褐色。人家にすみ,宵のうちからとびまわり,ハエ・カなどを食う。中国・朝鮮・日本に分布。イエコウモリ。

あぶらごま

あぶらごま [3] 【油胡麻】
ゴマの一品種。種子が黄褐色で油を多く含んでいる。金胡麻(キンゴマ)。

あぶらさし

あぶらさし【油差し】
an oilcan;→英和
a lubricator.

あぶらさし

あぶらさし [3][4] 【油差(し)・油注し】
(1)機械類に油を注入するための口の細長い器具。
(2)灯油を油皿に注入するための器具。油つぎ。

あぶらざ

あぶらざ [0] 【油座】
中世,荏胡麻(エゴマ)などを原料とする油製造および販売を行なった商人の座。山城の大山崎油座が有名。

あぶらざめ

あぶらざめ [3] 【油鮫】
アブラツノザメの別名。

あぶらざら

あぶらざら [3] 【油皿】
灯油を入れ,灯芯を燃やし火をともすための陶製の小皿。油坏(アブラツキ)。

あぶらしぼり

あぶらしぼり【油絞り】
an oil press.

あぶらしめぎ

あぶらしめぎ [4] 【油搾め木】
果実や種子から油をしぼり取る器具。
油搾め木[図]

あぶらしめみょうが

あぶらしめみょうが 【油絞め冥加】
「油船運上(アブラブネウンジヨウ)」に同じ。

あぶらしょう

あぶらしょう [0] 【脂性】
皮膚にあぶら気の多い体質。
⇔荒れ性

あぶらしょうじ

あぶらしょうじ [4] 【油障子】
油をひいた紙を用いた障子。雨のかかる所に使う。雨障子(アマシヨウジ)。

あぶらじみる

あぶらじ・みる [5] 【油染みる】 (動マ上一)[文]マ上二 あぶらじ・む
油や体の脂肪分がしみついて,よごれる。「―・みた襟」

あぶらじょうもん

あぶらじょうもん 【油証文】
江戸時代,子供が約束を破らないしるしに,指に髪の油をつけて柱などに押したこと。「今度から中の能(イイ)やうに―しな/滑稽本・浮世風呂(前)」

あぶらすすき

あぶらすすき [4] 【油薄・油芒】
イネ科の多年草。山中の草原に生える。高さ1メートル内外。長い線形の葉をつけ,茎の上部にあぶら気がある。秋,茎の頂に大形の円錐形の花穂を出す。

あぶらすまし

あぶらすまし [4] 【油清汁】
醤油・赤味噌をすりまぜたものに,煮さました胡麻油を少量加えた煮汁。蕎麦(ソバ)などにかけて用いる。

あぶらずさ

あぶらずさ [3] 【油苆】
菜種油をしぼる麻袋の廃物をときほぐして作った苆。防水性に富み,屋根・壁などの漆喰(シツクイ)に用いる。

あぶらずみ

あぶらずみ [3] 【油墨】
堅油(カタアブラ)に油煙の粉をまぜた顔料。歌舞伎役者などが眉(マユ)や髭(ヒゲ)をかくのに使う。

あぶらぜみ

あぶらぜみ [3] 【油蝉】
セミの一種。頭からはねの先まで約6センチメートル。はねは全体に茶色。夏,樹上でジージーと鳴く。日本各地に普通にみられる。[季]夏。

あぶらだま

あぶらだま [3][0] 【油玉・油球】
玉のようになって水の上に浮いている油。

あぶらちゃせん

あぶらちゃせん [4] 【油茶筅】
歌舞伎の鬘(カツラ)の一種。梳(ス)き油で固め光沢を出した茶筅髪。

あぶらっこい

あぶらっこ・い [5] 【脂っこい・油っこい】 (形)
(1)食品が脂を多く含んでいる。「―・い食べ物」
(2)性質がしつこい。濃厚である。「―・い言い回し」「お礼参りは二人連か,ちつと―・いの/人情本・梅児誉美 3」
[派生] ――さ(名)

あぶらつき

あぶらつき 【油坏】
「油皿(アブラザラ)」に同じ。

あぶらつち

あぶらつち [3] 【油土】
⇒ゆど(油土)

あぶらつのざめ

あぶらつのざめ [4] 【油角鮫】
ツノザメ目の海魚。全長1.5メートル内外。体は細長く,頭部は縦扁し,口先がとがる。背面は青灰色で幼魚には白点が散在する。第一背びれと第二背びれの前端に強いとげがある。卵胎生。練り製品の材料とし,肝臓から肝油をとる。日本海と本州中部以北の太平洋に分布。アブラザメ。

あぶらつぼ

あぶらつぼ 【油壺】
神奈川県三浦半島南西部にある,波の静かな入り江。東京大学臨海実験所・油壺験潮所・水族館・ヨット-ハーバーなどがある。

あぶらつぼ

あぶらつぼ [3] 【油壺】
(1)(髪油などの)油を入れておく壺。
(2)機械の一定の位置に備えつけてある給油用の油の容器。オイル-カップ。
(3)地名(別項参照)。

あぶらづく

あぶらづ・く 【脂付く】 (動カ四)
脂肪がついて,肌の色つやがよくなる。「はだへなどのきよらに肥え―・きたらんは/徒然 8」

あぶらづけ

あぶらづけ [0] 【油漬(け)】
軽く塩漬けした魚肉を,オリーブ油などに漬けた食品。

あぶらで

あぶらで [0] 【油手・脂手】
脂肪分の分泌が多く,てのひらがあぶらぎっている手。

あぶらでり

あぶらでり [0] 【油照り】
薄曇りで風がなく,じりじりと蒸し暑い夏の天候。[季]夏。

あぶらといし

あぶらといし [4] 【油砥石】
水の代わりに油でとぐ,きめの細かい砥石。刃物とぎの仕上げに用いる。あぶらと。オイル-ストーン。

あぶらとり

あぶらとり [3] 【脂取り】
化粧をした顔の表面に浮きだしてくる脂をぬぐい取ること。また,そのための紙。

あぶらどおし

あぶらどおし [4] 【油通し】
中国料理で,炒めたり煮たりする前に,熱した油に材料をくぐらせること。材料のうまみを逃さず,余分な水分を取り除く効果がある。

あぶらな

あぶらな [3] 【油菜】
アブラナ科の越年草。古く中国大陸から渡来し,油料作物・野菜などとして広く栽培される。高さ約1メートル。花は「菜の花」と呼ばれ,春,茎頂に黄色の十字状花を総状につける。果実は細長いさや状で,種子から菜種油(ナタネアブラ)をしぼる。しぼりかすは肥料となる。ナタネナ。蕓薹(ウンダイ)。
〔現在,油をとるため日本で栽培するものはセイヨウアブラナと呼ぶ品種〕

あぶらな

あぶらな【油菜】
rape.→英和

あぶらなか

あぶらなか [0] 【油菜科】
双子葉植物の一科。葉は互生し,両性花を総状につける。花弁は四枚で十字形につき,おしべは六本中四本が長い。アブラナ・ダイコン・カラシナ・ワサビ・キャベツ・ナズナなどを含む。旧称は十字花科。

あぶらなぎ

あぶらなぎ [3][0] 【油凪】
海面が油を流したように波が立たず平らなさま。べたなぎ。

あぶらぬき

あぶらぬき [0] 【油抜き】
(1)油で揚げたものや脂肪分の多いものを煮物にする時,熱湯をくぐらせて脂肪分や油臭さを除くこと。
(2)洋風陶画の技法の一。洋食器などの上絵付けの際,テレピン油を用いて模様を白く抜く方法。

あぶらねんしょうき

あぶらねんしょうき [6] 【油燃焼器】
⇒オイル-バーナー

あぶらのつかさ

あぶらのつかさ 【主油司】
律令制下,宮内省に属し,諸国からの調(ミツギ)の油をつかさどった役所。896年主殿寮(トノモリリヨウ)に併合された。

あぶらはや

あぶらはや [4][3] 【油鮠】
コイ目の淡水魚。全長約12センチメートル。体は紡錘形で体表はぬるぬるする。全体に黄褐色,側線に沿って暗褐色の小斑点が集中する。本州の中部以北の川の上流に多い。

あぶらひかず

あぶらひかず 【油引かず】
上等のタバコ。下等のタバコはきざみやすいように包丁に油をひくので葉に臭気が残る。「七文の―/浮世草子・御前義経記」

あぶらひき

あぶらひき [3] 【油引き】
油を塗ること。また,その刷毛(ハケ)。

あぶらひじんじゃ

あぶらひじんじゃ 【油日神社】
滋賀県甲賀郡甲賀町にある神社。祭神は油日(アブラヒ)神。油日岳を神体とする。

あぶらび

あぶらび [3] 【油火】
油に灯芯をひたしてともした火。

あぶらびかり

あぶらびかり [4] 【油光り・膏光り】
(1)油のために表面が光っていること。
(2)(衣服などが)汗・垢(アカ)・あぶらなどにより光っていること。

あぶらびしゃく

あぶらびしゃく [4] 【油柄杓】
茶道で,柄杓で水を汲み釜にさす時に,その滴りを早く落とすため上下に振ること。油屋が油を量り売りする時の動作に似ているので嫌う。

あぶらびれ

あぶらびれ [3] 【脂鰭】
サケ・マス・アユ・イワナなどの背びれと尾びれとの間に小さく突き出た肉質状のひれ。

あぶらぶとり

あぶらぶとり [4] 【脂太り】
体に脂肪がつきすぎて太っていること。また,その人。脂肪太り。

あぶらぶねうんじょう

あぶらぶねうんじょう 【油船運上】
江戸時代,油しぼり業者に課せられた雑税。油船(油をしぼる道具)の数,すなわち営業の大小に応じて徴収した。油絞め冥加。

あぶらべに

あぶらべに [4] 【油紅】
梳(ス)き油に紅をまぜたもの。芝居で血の代わりに使う。

あぶらぼうず

あぶらぼうず [4] 【油坊主】
(1)仏前の灯明に油をさす役目の僧。
(2)カサゴ目の海魚。全長1.5メートルを超える。体は長楕円形で側扁し,頭部の輪郭は丸みを帯びる。成魚は暗灰色。幼魚は白い横縞や斑紋がある。肉は美味だが脂肪分が非常に多い。本州中部から北太平洋に分布。

あぶらみ

あぶらみ【脂身】
fat.→英和

あぶらみ

あぶらみ [3] 【脂身】
脂肪の多い肉。肉の脂肪の多い部分。

あぶらみせ

あぶらみせ 【油店】
江戸時代,結髪用の油や化粧品を売った店。

あぶらみぞ

あぶらみぞ [0] 【油溝】
潤滑油がよくゆきわたるように,機械の軸受け面にきざんだ溝。

あぶらむし

あぶらむし【油虫】
(1) an aphis;→英和
a plant louse.(2)[ゴキブリ]a cockroach.→英和

あぶらむし

あぶらむし [3] 【油虫】
(1)(「蚜虫」とも書く)半翅目アブラムシ科・ネアブラムシ科・ワタアブラムシ科などの昆虫の総称。体は長さ1〜5ミリメートルの卵形で,長い口針と触角をもつ。植物に群生し,口針をさして樹液を吸う。夏は雌の単為生殖で幼虫を胎生して増え,秋に雌雄を生じて産卵し,この卵が越冬する。分泌する甘い液をアリに与え,アリの保護を受ける種も多い。繁殖力が強く,果樹・農作物などの害虫。アリマキ。
(2)ゴキブリの別名。[季]夏。
(3)他人にたかって,ただで遊興・飲食する者を軽蔑していう語。「太神楽ぐるりはみんな―/柳多留(初)」
(4)遊里の冷やかし客をいう。「本名は素見あざ名は―/柳多留 37」

あぶらめ

あぶらめ [3][0] 【油女】
アイナメの別名。

あぶらめやすり

あぶらめやすり [5] 【油目鑢】
最も目の細かいやすり。

あぶらもの

あぶらもの [0] 【油物】
油で揚げたり,炒(イタ)めたりした食べ物。

あぶらもも

あぶらもも [3] 【油桃】
⇒椿桃(ツバイモモ)

あぶらや

あぶらや [0] 【油屋】
(1)油(灯油・石油など)を売る店や人。
(2)古く,灯火用の油や髪油などを製造・販売した店や人。

あぶらやおこん

あぶらやおこん 【油屋お紺】
歌舞伎世話物「伊勢音頭恋寝刃(イセオンドコイノネタバ)」の女主人公。伊勢古市の遊女で,恋人の伊勢の御師(オシ)福岡貢(ミツギ)が探している銘刀の鑑定書を得るため,わざと愛想づかしをするが,これを誤解した貢は次々と殺人を犯す。

あぶらやけ

あぶらやけ [0] 【油焼け】
魚の干物(ヒモノ)などを長い間貯蔵していたため,脂肪分が酸化して色は赤みを帯び,味が渋くなること。

あぶらやさん

あぶらやさん [0] 【油屋さん】
〔油屋の前掛けに似ていることから〕
幼児の,首から腹まで覆う前掛け。あぶらいさん。あぶちゃん。

あぶらやし

あぶらやし [4] 【油椰子】
ヤシ科の高木。熱帯アフリカ原産。高さ20メートルに達する。果実は卵形で径4センチメートル内外になる。果皮に油分が多く,パーム油をとる。種子の油はパーム核油といい食用。

あぶらよたか

あぶらよたか [4] 【油夜鷹】
ヨタカ目アブラヨタカ科の鳥。全長約45センチメートル。南アメリカ北部に分布。夜行性。原住民はこの鳥の雛(ヒナ)から油をとり,食用や照明用に利用する。

あぶらわた

あぶらわた 【油綿】
昔,香油を浸して,髪につけるのに用いた綿。

あぶらガス

あぶらガス [4] 【油―】
オイル-ガス。

あぶらチャン

あぶらチャン [3] 【油―】
クスノキ科の落葉小高木。山地に自生。葉は卵形で,互生する。早春,葉に先立って淡黄色の小花がかたまってつく。球形の果実から油をとり,材は薪とする。ムラダチ。ズサ。
→チャン(瀝青)

あぶらニス

あぶらニス [4] 【油―】
⇒油ワニス

あぶらペイント

あぶらペイント [4] 【油―】
顔料をボイル油または乾性油と混ぜ合わせた有色不透明の塗料。油性ペイント。ペイント。ペンキ。

あぶらワニス

あぶらワニス [4] 【油―】
塗料の一種。樹脂と乾性油を融合し,乾燥剤を加えたもの。油性ワニス。油ニス。

あぶり

あぶり [3] 【炙り・焙り】
あぶること。「火―」

あぶりこ

あぶりこ 【焙り籠・炙り子】
(1)竹や金網で作った目のあらい籠(カゴ)。炭火の上をおおい,衣服を乾かしたり,暖めるのに用いる。あぶりかご。
(2)餅などを焼く鉄製の網。

あぶりだし

あぶりだし [0] 【炙り出し】
乾くと透明になる化学薬品や植物の汁などで紙に絵や字を書き,火にあぶるとその形が現れるようにしたもの。

あぶりだし

あぶりだし【炙り出し】
a thermotype.

あぶりだす

あぶりだ・す [4] 【炙り出す】 (動サ五[四])
(1)火であぶって,書かれている文字・絵などを現し出す。
(2)(多く受け身の形で)他の面からの考察・照合などによって,隠されていることを明らかにする。「大臣の談話によって法案の真の狙いが―・された」
[可能] あぶりだせる

あぶりどうふ

あぶりどうふ 【炙り豆腐】
「焼き豆腐」に同じ。

あぶりもの

あぶりもの [0] 【炙り物】
火であぶった魚肉などの食べ物。焼き物。「料理は小鳥の―に萵苣(チサ)のサラダ/青年(鴎外)」

あぶる

あぶ・る 【溢る】 (動ラ下二)
⇒あぶれる

あぶる

あぶる【焙[炙]る】
roast;→英和
broil;→英和
grill;→英和
heat;→英和
warm (温める);→英和
dry (乾かす).→英和

あぶる

あぶ・る [2] 【炙る・焙る】 (動ラ五[四])
(1)火にあててこげ目をつける程度に軽く焼く。「鰺(アジ)の干物(ヒモノ)を―・る」「のりを―・る」
(2)火にあてて乾かしたり,あたためたりする。「手を火鉢で―・る」
[可能] あぶれる

あぶれ

あぶれ [0] 【溢れ】
(1)仕事などにあぶれること。また,その人。あぶれ者。
(2)手に余ること。無頼。あぶれ者。

あぶれもの

あぶれもの [0][5] 【溢れ者】
(1)日雇いなどで,その日の仕事にありつけなかった人。
(2)無法者。ならずもの。「今はさやうなる―出で来まじげなる世にこそ/狭衣 4」
(3)社会から脱落して放浪し,徒党をなすもの。悪党。「―の不敵武者に跳り合て,命失て何かせん/太平記 6」

あぶれる

あぶれる
[仕事に]find no job;miss one's job.

あぶれる

あぶ・れる [3] 【溢れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 あぶ・る
〔「あふれる」と同源〕
(1)「あふれる」に同じ。「カワガ―・レタ/ヘボン」
(2)所定の人数からはみ出す。希望者が多くて仕事を得ることができないでいる。「仕事に―・れる」
(3)狩猟や釣りで,獲物を得ることに失敗する。
(4)余計者になる。落ちぶれる。「また見苦しきさまにて世に―・れむも/源氏(東屋)」

あへん

あへん [0][1] 【阿片・鴉片】
〔opium の中国での音訳〕
ケシ{(1)}の未熟な果実に傷をつけたとき分泌する乳状液を乾燥して得るゴム状の物質。モルヒネ・コデインなどのアルカロイドを主成分とし,麻酔・鎮痛作用をもつ。医薬品とされる。習慣性があり,薬用以外の使用を法律で禁止している。

あへん

あへん【阿片(を吸う)】
(smoke,eat) opium.→英和
‖阿片窟(くつ) an opium den.阿片常用者 an opium addict.阿片中毒 opium poisoning.

あへんくつ

あへんくつ [2] 【阿片窟】
禁令を犯してひそかに阿片を吸わせる場所。

あへんせんそう

あへんせんそう 【阿片戦争】
清朝の阿片輸入禁止に対してイギリスがしかけた侵略戦争(1840-1842)。清国が敗れ,廈門(アモイ)・上海など五港の開港,香港(ホンコン)の割譲などを約した南京条約をイギリスと結び,のち同様の不平等条約を米・仏と結んで,中国半植民地化の端緒となった。

あへんちゅうどく

あへんちゅうどく [4] 【阿片中毒】
阿片による中毒症状。頭痛・めまい・悪心・顔面紅潮・チアノーゼなどの症状を起こす。阿片の吸飲が切れると常習者は禁断症状を呈する。

あへんタバコ

あへんタバコ [4] 【阿片―】
阿片入りのタバコ。

あべ

あべ 【阿倍・安倍】
姓氏の一。
(1)〔上代には「あへ」〕
孝元天皇の皇子大彦命の子孫との伝承をもつ古代の名族。陰陽師(オンヨウジ)として高名な平安中期の安倍晴明の子孫は,天文道の家として陰陽家を形成,のちに土御門(ツチミカド)家を称した。
(2)平安時代の陸奥(ムツ)の地方豪族。安倍頼時など。

あべ

あべ 【安部】
姓氏の一。

あべ

あべ 【阿部】
姓氏の一。

あべい

あべい (連語)
「あべき」の音便形。「御法事など―限りにて過ぎぬ/栄花(花山)」
→あべし

あべいそお

あべいそお 【安部磯雄】
(1865-1949) 政治家。筑前の生まれ。同志社卒。同志社・早大教授。社会主義研究会・社会民衆党・社会大衆党などを結成。キリスト教社会主義の立場から無産政党右派の指導者として活躍。また,学生野球の普及に貢献。著「社会問題解釈法」など。

あべいちぞく

あべいちぞく 【阿部一族】
小説。森鴎外作。1913年(大正2)発表。殉死を許されぬ阿部弥一右衛門は,武士の意地から追い腹を切る。その科(トガ)により,遺族は処刑・上意討ちにより滅亡する。

あべか∘めり

あべか∘めり (連語)
〔「あるべかるめり」の音便形「あんべかんめり」の撥音「ん」の無表記〕
あるようだ。「かひなくて,はかなき世にさすらへ給ふも―∘めり/源氏(朝顔)」

あべかわ

あべかわ 【安倍川】
(1)静岡県東部,身延(ミノブ)山地の安倍峠に源を発し,南流して静岡市の南方で駿河湾に注ぐ川。長さ51キロメートル。しばしば氾濫し,旧東海道の難所。
(2)「安倍川餅」の略。

あべかわかみこ

あべかわかみこ [5] 【安倍川紙子】
江戸初期,安倍川流域で産する楮紙(コウゾガミ)で作り,駿府(静岡市)で売り出された紙子。

あべかわもち

あべかわもち [4] 【安倍川餅】
焼いた餅を湯に浸し,黄な粉をまぶしたもの。安倍川あたりの名物。あべかわ。

あべこうぼう

あべこうぼう 【安部公房】
(1924-1993) 小説家・劇作家。東京生まれ。本名,公房(キミフサ)。東大医学部卒。前衛的な手法で,出口なしの現代人の孤独を描く。小説「砂の女」「燃えつきた地図」,戯曲「友達」など。

あべこべ

あべこべ [0] (名・形動)
順序・位置などの関係がさかさまに入れかわっている・こと(さま)。反対。「―になる」「左右が―だ」「―の方向」

あべこべ

あべこべ
〜の contrary;→英和
reverse;→英和
opposite;→英和
the other way (a)round;upside down (上下が);inside out (裏表が).⇒逆,反対.

あべしょうおう

あべしょうおう 【阿部将翁】
(1650-1753) 江戸中期の本草家。盛岡の人。幕命で全国に採薬。実地に植物を採集観察する学風と物産学の基礎を築く。著「本草綱目類考」「採薬使記」

あべしんとう

あべしんとう [3] 【安倍神道】
⇒土御門(ツチミカド)神道

あべじろう

あべじろう 【阿部次郎】
(1883-1959) 評論家・哲学者。山形県生まれ。東大卒。夏目漱石に師事。小宮豊隆・安倍能成らとともに大正教養派の一人。「三太郎の日記」「倫理学の根本問題」「人格主義」などで,個人の内面を追究,理想主義的な人格主義を説いた。

あべただあき

あべただあき 【阿部忠秋】
(1602-1675) 江戸初期の老中。武蔵忍(オシ)藩主。三十数年老中を務め,家光・家綱期の幕政に深く関与した。

あべともじ

あべともじ 【阿部知二】
(1903-1973) 小説家・英文学者。岡山県生まれ。東大卒。主知的文学論を唱え,戦前・戦中の知識人の心象をヒューマニズムの立場から描いた。小説「冬の宿」「風雪」など。

あべの

あべの 【阿倍野】
大阪市南部の区。上町台地南部一帯を占める。史跡に富む。現在は商業地となり,大阪市の副都心。

あべのうちのまろ

あべのうちのまろ 【阿倍内麻呂】
⇒阿倍倉梯麻呂(アベノクラハシマロ)

あべのくらはしまろ

あべのくらはしまろ 【阿倍倉梯麻呂】
(?-649) 古代の中央豪族。内麻呂ともいう。645年左大臣に任命され,大化改新政府の主導的地位にあった。娘の小足媛(オタラシヒメ)は有間皇子の生母。

あべのさだとう

あべのさだとう 【安倍貞任】
(1019?-1062) 平安後期の陸奥(ムツ)の豪族。頼時の子。前九年の役で弟宗任(ムネトウ)とともに源頼義・義家らと戦う。厨川柵(クリヤガワノサク)で敗死。通称,厨川二郎。軍記物・歌舞伎などに脚色される。

あべのじんじゃ

あべのじんじゃ 【阿部野神社】
大阪市阿倍野区北畠に鎮座。祭神は北畠親房(チカフサ)・顕家(アキイエ)父子。

あべのせいめい

あべのせいめい 【安倍晴明】
(921-1005) 平安中期の陰陽家(オンヨウケ)。識神(シキシン)を用いてよく異変を予知したといわれ,伝説が多い。土御門(ツチミカド)家の祖。著「金烏玉兎集」など。

あべのなかまろ

あべのなかまろ 【阿倍仲麻呂】
(698-770) 奈良時代の文人・遣唐留学生。中国名,朝衡。717年,渡唐。玄宗に寵遇され,李白・王維らと交友があった。海難のために帰国が果たせず,在唐五十余年,同地に没す。「天の原ふりさけ見れば春日なる三笠の山に出でし月かも」の歌で有名。

あべのひらぶ

あべのひらぶ 【阿倍比羅夫】
古代の水軍の将。蝦夷(エゾ)・粛慎(ミシハセ)を討ち,大化改新後の蝦夷経営に従事。白村江(ハクスキノエ)の戦いに出陣したが大敗。生没年未詳。

あべのぶゆき

あべのぶゆき 【阿部信行】
(1875-1953) 軍人・政治家。石川県生まれ。陸軍大将。1939年(昭和14)組閣し,日中戦争早期決着,協調外交などの穏健政策をとったが軍部の支持を得られず,五か月で総辞職した。のち翼賛政治会総裁・朝鮮総督を歴任。

あべのむねとう

あべのむねとう 【安倍宗任】
平安後期の陸奥(ムツ)の豪族。頼時の子,貞任の弟。前九年の役で源頼義らと戦ったが,1062年厨川柵(クリヤガワノサク)で降伏,伊予に流され,のち大宰府に移されたという。生没年未詳。

あべのやすな

あべのやすな 【安倍保名】
浄瑠璃「蘆屋道満大内鑑(アシヤドウマンオオウチカガミ)」の登場人物。

あべのよりとき

あべのよりとき 【安倍頼時】
(?-1057) 平安中期の陸奥(ムツ)の豪族。父祖以来奥羽六郡の俘囚(フシユウ)の長として勢力を伸長。衣川以南に進出したため前九年の役を引き起こし,子の貞任・宗任らとともに源頼義・義家と戦ったが,鳥海柵(トリミノサク)で戦死した。

あべまき

あべまき [0] 【阿部槙】
ブナ科の落葉高木。本州中部以西に自生し,高さ17メートルに達する。葉・花・実ともクヌギに似るが葉の裏に密毛がある。五月頃,黄褐色の小花をつける。樹皮は厚く,コルク層が発達しているので,コルクガシの代用にする。ワタクヌギ。

あべまさひろ

あべまさひろ 【阿部正弘】
(1819-1857) 幕末の老中。備後(ビンゴ)福山藩主。1854年,ペリーとの間に日米和親条約を結ぶなど,開国政策を推進。洋学所・海軍伝習所を創設。

あべよししげ

あべよししげ 【安倍能成】
(1883-1966) 教育者・哲学者。松山市生まれ。東大卒。文部大臣・学習院長などを歴任。著「西洋古代中世哲学史」「西洋近世哲学史」

あほう

あほう アハウ [2] 【阿呆・阿房】 (名・形動)
〔近世以降「あほ」とも。「阿呆」「阿房」は当て字〕
(1)愚かなさま。また,愚かな行動,愚かな人。ばか。「―な奴」「―なことをする」「―を言う」
(2)人をののしっていう語。ばか。たわけ。「この―め」
[派生] ――さ(名)

あほう

あほう【阿呆】
a fool;→英和
an ass;→英和
an idiot.→英和
〜な foolish;→英和
silly;→英和
stupid.→英和
⇒馬鹿.

あほう=に付ける薬なし

――に付ける薬なし
愚かな者を教え導く方法はない。ばかに付ける薬はない。

あほう=の一つ覚え

――の一つ覚え
同じことを何度も繰り返して言うのをあざけって言う語。ばかの一つ覚え。

あほう=の三杯汁(サンバイジル)

――の三杯汁(サンバイジル)
汁を三杯も飲むのは作法知らずのばかだ。ばかの三杯汁。

あほうくさい

あほうくさ・い アハウ― [5] 【阿呆臭い】 (形)
ばからしい。ばかくさい。あほくさい。「そんな―・いこと,だれがするものか」

あほうぐち

あほうぐち アハウ― 【阿呆口】
ばかげたことを言うこと。「よい酒飲んで―たたき/浮世草子・好色万金丹」

あほうづら

あほうづら アハウ― [0] 【阿呆面】
愚かな顔つき。まのぬけた顔つき。馬鹿面。

あほうどり

あほうどり アハウ― [2] 【信天翁・阿房鳥】
(1)ミズナギドリ目アホウドリ科の海鳥の総称。海鳥としては最大。北半球ではアホウドリ・コアホウドリ・クロアシアホウドリの三種が生息する。いずれも太平洋の小島で集団繁殖する。アルバトロス。
(2)アホウドリ{(1)}の一種。体は白色で,翼と尾は黒色。全長約1メートル。体重約7キログラム内外,翼を開くと3メートルに達する。伊豆諸島の鳥島および尖閣列島でのみ繁殖する。羽毛業者による乱獲・火山の爆発などで個体数が激減したが,近年回復に向かいつつある。特別天然記念物・国際保護鳥。絶滅危惧(キグ)種。
信天翁(2)[図]

あほうどり

あほうどり【信天翁】
an albatross.→英和

あほうばらい

あほうばらい アハウバラヒ [4] 【阿房払い】
江戸時代,武士の刀をとりあげ,または丸裸にして追放する刑。

あほくさい

あほくさ・い [4] 【阿呆臭い】 (形)
「あほうくさい」に同じ。「―・いことを言う」

あほたれ

あほたれ [4][0] 【阿呆垂れ】
ばか者。愚か者。ばかたれ。

あほだら

あほだら [0] 【阿呆陀羅】
(1)「阿呆陀羅経」の略。
(2)関西地方で「あほ」を強めた言い方。ばか者。あほんだら。

あほだらきょう

あほだらきょう [0] 【阿呆陀羅経】
江戸後期,願人坊主のうたった巷談・時事風刺などの俗謡。「阿弥陀経」をもじった経文まがいの文句を小さな二つの木魚をたたいて拍子を取りながらうたって,銭を乞い歩いた。

あほらしい

あほらしい【阿呆らしい】
silly;→英和
absurd.→英和

あほらしい

あほらし・い [4] 【阿呆らしい】 (形)
ばかばかしい。あほくさい。「―・い目にあったなあ」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

あほんだら

あほんだら [0] 【阿呆陀羅】
「あほだら{(2)}」に同じ。

あぼ

あぼ 【阿母】
母を親しんでいう語。おかあさん。
⇔阿父

あぼう

あぼう [1] 【阿防・阿傍】
牛頭馬頭(ゴズメズ)などの地獄の獄卒の総称。頭と蹄(ヒヅメ)は牛の形,手は人の形をしているという。阿防羅刹(ラセツ)。

あぼうきゅう

あぼうきゅう アバウ― 【阿房宮】
中国,秦の始皇帝が渭水(イスイ)の南の阿房に造営した大宮殿。工事は二世皇帝に受け継がれたが完成しないまま項羽(コウウ)に焼かれた。遺跡は陝西省西安市の西郊にある。

あぼうとうげ

あぼうとうげ アバウタウゲ 【安房峠】
長野県と岐阜県の境,焼岳の南にある峠。信濃松本と飛騨高山を結ぶ古くからの交通路。

あぼし

あぼし [0] 【網干(し)】
工芸・衣服などに用いる意匠。漁網をつって干してあるさまを図案化したもの。
網干し[図]

あぼしがき

あぼしがき [3] 【網干(し)垣】
竹垣の一。円錐形につって干した漁網の形を抽象化して竹で組んだもの。

あぼしんのう

あぼしんのう 【阿保親王】
(792-842) 平城天皇の皇子。810年薬子(クスコ)の変に連座して大宰権帥に左遷された。のち許されて帰京し,子の行平・業平に在原姓を賜った。

あぼのおおかみ

あぼのおおかみ 【阿菩大神】
出雲系神話の神。大和(ヤマト)三山の妻争い神話で,仲裁に出雲から大和へ行く途中,いさかいが終わったことを聞き,播磨(ハリマ)国揖保(イイボ)郡上岡の里に鎮座したという。「播磨国風土記」に見える。

あま

あま【尼】
(1) a nun.→英和
(2)[女をののしって]a bitch.→英和
〜になる enter[go into]a convent.→英和
‖尼寺 a nunnery;a convent.

あま

あま 【天】
「あめ(天)」に同じ。多く助詞「つ」あるいは「の」を介して他の語を修飾し,また直接複合語をつくるときの形。「―の白雲見れど飽かぬかも/万葉 3602」

あま

あま 【海人・蜑】
魚介をとったり,藻塩を焼いたりするのを業とする者。漁師。古くは海部(アマベ)に属した。あまびと。いさりびと。「―の釣舟/古今(羇旅)」

あま

あま [1] 【海女】
〔「あま(海人)」と同源〕
海に潜って貝・海藻などをとることを職業とする女性。かずきめ。[季]夏。
〔男の場合は「海人・海士」とあてる〕

あま

あま [1] 【亜麻】
アマ科の一年草。中央アジア原産。高さ約1メートル。夏,白または紫青色の五弁花が咲き,黒褐色の種子がなる。茎から繊維をとり,種子を亜麻仁(アマニ)といい,亜麻仁油をしぼる。北海道・東北地方で栽培される。ヌメゴマ。
→亜麻糸

あま

あま【海女】
a woman diver.

あま

あま 【海人・海士】
能の一。五番目物。志度の浦の海女は,竜宮に奪われた宝珠を取り返しに来た藤原不比等(フヒト)と契り,子を産む。その子房前(フササキ)を世継ぎにする約束で,命と引き換えに宝珠を取り戻したという伝説を脚色。

あま

あま [1][0] 【尼】
〔梵 ambā(母の意),パーリ語 ammā からか〕
(1)〔仏〕
 (ア)出家得度して,正式の仏教修行者となった女性。比丘尼(ビクニ)。
 (イ)なんらかの形で仏門にはいった女性。
(2)キリスト教の修道女。
(3)女をののしっていう語。あまっこ。あまっちょ。
(4)肩のあたりで切りそろえた,中古の尼の髪形。また,その髪形の少女。あまそぎ。「―にそぎたるちごの/枕草子 155」

あま

あま 【案摩・安摩】
舞楽の曲名の一。元来は天竺楽であるが,平安時代に改作されたといわれる。原則として二人舞,時に一人舞。舞人は衣冠をつけて笏(シヤク)を持ち,案摩の面(オモテ)をつけ,地鎮を意味する動作で舞う。普通,この舞と二の舞を続けて演ずる。案摩の舞。
案摩[図]

あま

あま 【海士】
島根県隠岐郡の町。隠岐諸島のうち,中ノ島と周辺の小島を含む。後鳥羽上皇の配流地。

あま

あま【亜麻】
flax.→英和
〜の flaxen.→英和
‖亜麻布 linen.

あまあい

あまあい [0] 【雨間】
雨の一時やんでいるあいだ。あまま。

あまあし

あまあし [0] 【雨脚・雨足】
〔「雨脚(ウキヤク)」の訓読み〕
(1)雨の通り過ぎてゆくさま。「―が速い」
(2)筋のように見える降りそそぐ雨。「激しい―」

あまあし

あまあし【雨足が早い】
The rain comes on fast.〜が激しくなった It's raining hard.

あまい

あま・い [0] 【甘い】 (形)[文]ク あま・し
(1)砂糖や蜜(ミツ)のような味である。また,甘い味をうまいと感じていたことから,美味の意にも用いた。
⇔辛い
「―・い菓子」「よく熟した―・い柿」「山々の口より,さくなだりに下したまふ水を―・き水と受けて/祝詞(広瀬大忌祭)」
(2)塩気が少ない。
⇔辛い
「今日の味噌汁は―・い」「味付けが―・い」
(3)香りや雰囲気などが蜜の味を思わせる。うっとりと快い。「バラの―・い香り」「―・いメロディー」「―・いささやき」
(4)人の心を引き付けて迷わせるようだ。「―・い言葉で誘う」
(5)物事に対する態度がなまぬるい。厳しさ・正確さに欠ける。「女性に―・い」「見通しが―・い」「考え方が―・い」「敵を―・く見るな」
(6)満足できる状態ではない。不十分だ。「ピントが―・い」「ねじが―・い」
(7)(程度が)軽い。「縒(ヨ)りの―・い糸」
[派生] ――さ(名)――み(名)
[慣用] 脇が―

あまい

あまい【甘い】
(1)[味が]sweet;→英和
sugary.→英和
(2)[寛大な]indulgent <mother> ;→英和
fond <father> ;→英和
lenient (点が).→英和
(3)[鈍い]soft;→英和
weak;→英和
easy to deal with.(4)[転義]soft <drink> ;mild <tobacco> ;→英和
loose (ゆるい).→英和
〜物 <米> a candy;→英和
<英> sweets.〜言葉をかける say sweet things <to> .
〜物の考え方 a too optimistic way of thinking.味が〜 taste sweet.女に〜 have a soft heart <to a woman> .

あまいと

あまいと [0] 【亜麻糸】
アマの繊維から紡いだ糸。高級ハンカチーフ用の極細糸から帆布・漁網用の太い糸まで作られる。

あまいろ

あまいろ [0] 【亜麻色】
黄みを帯びた薄い茶色。亜麻糸のような色。「―の髪」

あまうけ

あまうけ [0][4] 【雨受け・雨承け】
軒の雨水を受けるもの。雨樋(アマドイ)など。

あまうり

あまうり [2] 【甘瓜】
マクワウリの別名。

あまえ

あまえ [0] 【甘え】
甘えること。甘える気持ち。「―がある」

あまえいたし

あまえいた・し 【甘え甚し】 (形ク)
とても恥ずかしい。きまりが悪い。「今は―・くて,まかり帰らむこともかたかるべき心ちしける/蜻蛉(中)」

あまえっこ

あまえっこ【甘えっ子】
a spoilt child.

あまえっこ

あまえっこ [0][3] 【甘えっ子】
甘ったれな子。

あまえび

あまえび [2] 【甘海老】
ホッコクアカエビの通称。体長約9センチメートルで,全身が赤い。美味。日本海で産する。アカエビ。ナンバンエビ。

あまえる

あまえる【甘える】
behave like a spoilt child;coax (せびる);→英和
be coquettish (女が);avail oneself <of> (つけこむ).

あまえる

あま・える [0] 【甘える】 (動ア下一)[文]ヤ下二 あま・ゆ
(1)物をねだったりかわいがってもらおうとして,ことさらになれなれしく振る舞う。甘ったれる。「親に―・える」
(2)人の好意・親切を遠慮なく受け入れる。また,好意・親切をあてにして,気ままに振る舞う。「お言葉に―・えてお世話になります」
(3)甘い香りがする。「いと―・えたる薫(タ)き物の香/源氏(常夏)」
(4)恥ずかしく思う。てれる。「いとはしたなくいひののしりければ,―・えて出にけり/栄花(浦々の別)」

あまえん

あまえん [2] 【雨縁】
「濡(ヌ)れ縁(エン)」に同じ。

あまえんぼう

あまえんぼう [0] 【甘えん坊】
すぐ甘えた態度を見せる子供。人の好意や親切を期待して,甘える人。

あまおおい

あまおおい【雨覆い】
a cover[shelter];→英和
a tarpaulin (貨車などの).→英和

あまおおい

あまおおい [3] 【雨覆い】
(1)雨にぬれないように物におおいかぶせるもの。防水布など。あまよけ。
(2)太刀の鞘(サヤ)の峰側をおおう金具。
(3)建物で,隅木など突き出した材の上部に取り付けた雨露を防ぐための板。
(4)鳥の風切り羽の根もとをおおう短い羽毛。あまおおいばね。

あまおさえ

あまおさえ [3] 【雨押(さ)え】
屋根と煙突との間,土台と下見板との間などをおおって,雨が入り込むのを防ぐもの。

あまおち

あまおち [0][4] 【雨落ち】
(1)軒下の雨垂れの落ちる所。雨垂れ落ち。
(2)歌舞伎の舞台のすぐそばの席。かぶりつき。小一(コイチ)。

あまおちいし

あまおちいし [4] 【雨落ち石】
雨垂れの落ちる所に並べておく石。

あまおちびょうし

あまおちびょうし [5] 【雨落ち拍子】
「雨垂(アマダ)れ拍子(ビヨウシ)」に同じ。

あまおと

あまおと [0] 【雨音】
雨の降る音。

あまおとめ

あまおとめ 【天少女】
天人。天女。あまつおとめ。「一月(イチゲツ)夜々(ヤヤ)の―,奉仕を定め役をなす/謡曲・羽衣」

あまおぶね

あまおぶね [3] 【海人小舟】
■一■ (名)
(1)海産の巻貝。殻は高さ約3センチメートルの半球形。殻表は黒色で,不規則に白帯が巻く。房総以南に分布し,岩礁に多産する。
(2)漁夫の乗る小舟。「―はららに浮きて/万葉 4360」
■二■ (枕詞)
船が泊まることを「はつ」ということから,地名「泊瀬(ハツセ)」にかかる。「―泊瀬の山に降る雪の/万葉 2347」

あまかける

あまかけ・る 【天翔る】 (動ラ四)
〔「あまがける」とも〕
大空をかけめぐる。主として神や人の霊についていう。「ひさかたの天のみ空ゆ―・り見渡したまひ/万葉 894」

あまかしのおか

あまかしのおか 【甘橿岡・甘樫丘】
奈良県高市郡明日香村豊浦にある丘。允恭(インギヨウ)天皇が姓氏の混乱を正すため探湯(クカタチ)を行なった地,また蘇我蝦夷・入鹿父子の邸があった地と伝える。うまかしのおか。

あまかす

あまかす [0] 【甘粕・甘糟】
固練りの甘酒。

あまかすじけん

あまかすじけん 【甘粕事件】
1923年(大正12)関東大震災の直後,憲兵大尉甘粕正彦(1891-1945)らが大杉栄とその妻伊藤野枝らを虐殺した事件。亀戸事件・朝鮮人虐殺事件とともに,戒厳令下の不法弾圧事件。

あまかぜ

あまかぜ [2] 【雨風】
雨を降らせそうな湿った風。また,雨をともなった風。

あまかぞう

あまかぞう 【天数ふ】 (枕詞)
「そらかぞう」の異訓。

あまから

あまから [0] 【甘辛】
甘みと辛みとがまじった味であること。特に,砂糖と醤油で味付けをしたもの。

あまからい

あまから・い [4] 【甘辛い】 (形)
砂糖と醤油のまじり合った味である。「―・く煮る」
[派生] ――さ(名)

あまからせんべい

あまからせんべい [5] 【甘辛煎餅】
(1)砂糖醤油を塗った煎餅。
(2)塩煎餅に砂糖の衣をつけたもの。

あまからに

あまからに [0] 【甘辛煮】
料理の材料を砂糖と醤油で甘辛く煮る調理法。煮汁がなくなるまで煮つめる。

あまかわ

あまかわ【甘皮】
the cuticle (爪の);→英和
the epidermis (果実の).→英和

あまかわ

あまかわ 【雨皮】
〔「あまがわ」とも〕
(1)雨天の際,牛車(ギツシヤ)・輿(コシ)などにかけた覆い。表は練絹(ネリギヌ)で油をひき,裏は生絹で製した。「―張りたる車さしよせ/蜻蛉(上)」
(2)厚紙に桐油(トウユ)をひいて製した雨具。修験者が用いた。「笈の上には―肩箱取りつけて/謡曲・安宅」

あまかわ

あまかわ [0] 【甘皮】
(1)樹木や果実の,外皮の内側にある薄皮。あまはだ。
⇔粗皮(アラカワ)
(2)爪(ツメ)の根もとの薄皮。

あまかわ

あまかわ アマカハ 【天川】
マカオ(澳門)の日本における古名。阿媽港(アマコウ)。

あまかんむり

あまかんむり [3] 【雨冠】
⇒あめかんむり(雨冠)

あまがえる

あまがえる [3] 【雨蛙】
小形のカエル。体長4センチメートルほど。体は普通上面が緑色,下面は白色であるが,環境により灰褐色などに変化する。四肢の各指に吸盤があり,樹上で生活する。雄はのどに大きな声嚢(ノウ)があり,夕立の降る前に高い声で鳴く。ユーラシアから日本にかけて広く分布。あまごいむし。[季]夏。

あまがえる

あまがえる【雨蛙】
a tree[green]frog.

あまがき

あまがき [2][0] 【甘柿】
渋みがほとんどなく,そのまま食べられる甘い柿。御所柿・富有柿・次郎柿など。[季]秋。

あまがくれ

あまがくれ 【雨隠れ】
物かげに身を寄せて雨を避けること。雨宿り。「木蔭に―したるやうに/今昔 11」

あまがこい

あまがこい【雨囲いをする】
shelter <a thing> from rain.

あまがさ

あまがさ【雨傘】
an umbrella.→英和

あまがさ

あまがさ [3] 【雨傘】
雨降りに使う,さし傘。こうもり傘・から傘の類。

あまがさ

あまがさ [3] 【雨笠】
雨降りの時,頭にかぶるかさ。

あまがさき

あまがさき 【尼崎】
兵庫県南東部の市。古くからの港津で,近世は松平氏などの城下町,中国街道の宿場町として繁栄。阪神工業地帯の一部を構成。

あまがさきだい

あまがさきだい [5] 【尼崎台】
〔初め尼崎に渡来したと伝えるところから〕
名物天目台の一。唐物(カラモノ)。黒漆塗りで,内側に朱で描いた百足(ムカデ)状の印,あるいは梅鉢の印があるもの。

あまがさへび

あまがさへび [5] 【雨傘蛇】
(1)有鱗目コブラ科アマガサヘビ属の総称。有毒。中国・東南アジアに分布。クレイト(krait)。
(2){(1)}の一種。体長1メートルほどで,暗紫褐色の地に約四六本の環状の白帯がある。台湾に産し,毒は強烈で,人畜の被害が多い。

あまがたりうた

あまがたりうた 【天語り歌】
古代歌謡の一。天語部(アマカタリベ)の語り伝えたという歌謡。古事記雄略天皇の条にある三首が知られる。従来は「あまことうた」と呼ばれた。

あまがっぱ

あまがっぱ【雨合羽】
a raincoat;→英和
<英> a waterproof.→英和

あまがつ

あまがつ 【天児・天倪】
古代,祓(ハラエ)に際して幼児のかたわらに置き,形代(カタシロ)として凶事を移し負わせた人形。後世は練絹(ネリギヌ)で縫い綿を入れて,幼児のはうような形に作り,幼児の枕頭においてお守りとした這子(ホウコ)をいうようになった。孺形(ジユギヨウ)。「御剣・―やうの物取りて乗る/源氏(薄雲)」

あまがべに

あまがべに 【天が紅】
夕焼け雲。訛って「おまんが紅」とも。音の類似から「尼が紅」とも書く。「下紅葉空にうつすや―/玉海集」

あまき

あまき 【甘木・甘草】
植物カンゾウの古名。[本草和名]

あまぎ

あまぎ 【甘木】
福岡県中部の市。近世,豊後街道の宿場町・市場町として発展。北東部の秋月は黒田氏の城下町。

あまぎ

あまぎ [3][2][0] 【雨着】
雨でぬれるのを防ぐため衣服の上に着るもの。雨ガッパ・レーン-コートなど。

あまぎ

あまぎ 【天城】
鹿児島県大島郡の町。徳之島の北西部を占める。空港が立地し,観光客の玄関口。

あまぎさん

あまぎさん 【天城山】
静岡県,伊豆半島中央部にある火山群。最高峰は万三郎岳,海抜1406メートル。杉・松・檜(ヒノキ)などが繁茂し,江戸時代は天領であった。

あまぎとうげ

あまぎとうげ 【天城峠】
伊豆半島中央部にある峠。海抜約830メートル。南北伊豆を結ぶ古くからの交通路。現在はトンネルが通じる。

あまぎぬ

あまぎぬ 【雨衣】
雨の時,上にはおった衣。白絹の袷(アワセ)で,表に油をひいたもの。あまごろも。[和名抄]

あまぎみ

あまぎみ [2] 【尼君】
身分の高い女性で,尼になった人を敬っていう語。

あまぎら∘う

あまぎら∘う 【天霧らふ】 (連語)
〔動詞「あまぎる」の未然形に,継続の助動詞「ふ」が付いたもの〕
空一面に曇る。「―∘ひ日方吹くらし水茎の/万葉 1231」

あまぎらす

あまぎら・す 【天霧らす】 (動サ四)
〔「あまぎる」の他動詞形〕
空を一面に曇らせる。「―・し降り来る雪の消ぬべく思ほゆ/万葉 2340」

あまぎり

あまぎり 【雨霧】
小雨のような霧。「佐保山に立つ―の消ぬべく思ほゆ/万葉 3036」

あまぎる

あまぎ・る 【天霧る】 (動ラ四)
雲や霧などがかかって,空が曇る。「花の色に―・る霞立ちまよひ/新古今(春下)」

あまく

あまく【甘く見る】
make[think]little of;take it easy.〜なる become sweet;ripen;→英和
become indulgent (子女に).〜する sweeten (味を);→英和
be indulgent <to> .

あまくこん

あまくこん 【甘九献】
〔女房詞〕
甘酒。あまくもじ。「新大介殿より―まゐる/御湯殿上(永禄九)」

あまくさ

あまくさ [0][2] 【甘草】
植物カンゾウの異名。

あまくさ

あまくさ 【天草】
「天草諸島」の略。

あまくさいし

あまくさいし [4] 【天草石】
天草下島の西海岸地方に産する良質の陶石。流紋岩が熱水変質をうけてできたもの。主成分は石英。絹雲母・カオリン・長石を伴う。白色緻密で,白色磁器・高圧碍子(ガイシ)などに利用。茶碗石。天草陶石。

あまくさいっき

あまくさいっき 【天草一揆】
⇒島原(シマバラ)の乱(ラン)

あまくさごきょう

あまくさごきょう 【天草五橋】
宇土(ウト)半島・大矢野島・永浦島・池島・前島・天草上島を結ぶ五つの橋。九州本土と天草諸島を連絡する。1966年(昭和41)完成。

あまくさしょとう

あまくさしょとう 【天草諸島】
熊本県南西部,天草上島・下島を主島とし大小約一一〇からなる島々。キリシタンの遺跡が多い。九州本土と天草五橋により結ばれる。

あまくさしろう

あまくさしろう 【天草四郎】
(1621-1638) 本名益田時貞。小西行長の臣益田甚兵衛好次の子という。島原の乱で,一六歳にして首領に擁立される。幕府軍に抗戦し,島原の原城に籠城九〇日にして敗死。

あまくさとうせき

あまくさとうせき [5] 【天草陶石】
「天草石」に同じ。

あまくさのらん

あまくさのらん 【天草の乱】
⇒島原(シマバラ)の乱(ラン)

あまくさばん

あまくさばん [0] 【天草版】
キリシタン版の一。文禄・慶長(1592-1615)頃,イエズス会士が天草で印刷した活字版の本。ローマ字書きのものが多く,当時の口語資料として貴重。「伊曾保物語」「平家物語」など。天草本。

あまくだす

あまくだ・す 【天降す】 (動サ四)
天上の世界から地上の世界におろす。「―・し依さしまつりき/祝詞(六月晦大祓)」

あまくだり

あまくだり [0] 【天下り・天降り】 (名)スル
(1)(神や天人などが)天上から地上におりること。
(2)官庁から民間会社へ,または上役から下役へ出される強制的な押し付け・命令。
(3)高級官僚が退職後,勤務官庁と関連の深い民間会社や団体の高い地位につくこと。「―人事」「中央官庁から―する」

あまくだり

あまくだり【天下りの人事】
a high-handed appointment.

あまくだりびと

あまくだりびと 【天降り人】
天からこの地上にくだって来た人。天人。「いづこなりし―ならむとこそ見ゆれ/枕草子 88」

あまくだる

あまくだ・る [0][4] 【天下る・天降る】 (動ラ五[四])
(1)神が,天上の神の世界から地上の人間界におりる。
(2)高級官僚が官庁を退職して,関連のある民間会社の高い地位につく。「関連企業に―・る」
[可能] あまくだれる

あまくだる

あまくだる【天下る】
descend from heaven;come from above (上役から).

あまくち

あまくち [0] 【甘口】 (名・形動)
(1)酒・味噌などの味で,甘みがまさっていること。
⇔辛口
「―の酒」
(2)相手の気に入るようなうまい言い方。甘言(カンゲン)。「そんな―は請けねえ/人情本・辰巳園 3」
(3)口ぶりがおだやかなこと。「先刻から―にいやあ付上りがして/歌舞伎・助六」
(4)いいかげんなこと。また,手ぬるいさま。「そんな―な分説(イイワケ)では,比継原(ツギハ)は承知しないぞ/当世書生気質(逍遥)」
(5)思慮に欠けるさま。「ちと―な男なれば/浮世草子・諸道聴耳世間猿」

あまくち

あまくち【甘口(にのる)】
(be deceived by) honeyed words.〜の mild <tobacco> ;→英和
light <wine> .→英和

あまくに

あまくに 【天国】
刀工。大宝年間(701-704)大和宇多郡に住し,日本刀工の祖と伝える。在銘の作は現存しない。平家重代の小烏丸(無銘,現御物)の作者と伝えられるが,真実であれば平安時代の刀工となる。

あまくも

あまくも 【天雲】
〔「あまぐも」とも〕
空の雲。「―の向伏す極み/万葉 800」

あまくもの

あまくもの 【天雲の】 (枕詞)
雲の形状から,「たゆたふ」「ゆくらゆくら」「たどきも知らず」などにかかる。「―たゆたふ心我が思はなくに/万葉 2816」

あまぐ

あまぐ【雨具】
rainwear;→英和
rain gear.

あまぐ

あまぐ [2] 【雨具】
雨の日に,雨を防ぐため使う衣類や道具。レーン-コート・雨靴・雨傘の類。

あまぐつ

あまぐつ【雨靴】
galoshes;overshoes (オーバーシューズ).

あまぐつ

あまぐつ [2] 【雨靴】
雨の日に履くゴム製などの靴。レーン-シューズ。

あまぐみ

あまぐみ [0] 【疎組(み)・阿麻組(み)・亜麻組(み)】
日本建築における斗栱(トキヨウ)の配し方の一。柱の上にのみ斗栱を組むもの。柱と柱の間には間斗束(ケントヅカ)や蟇股(カエルマタ)などが置かれる。疎(マバ)ら組み。
→詰め組み

あまぐも

あまぐも【雨雲】
a rain cloud.

あまぐも

あまぐも [0] 【雨雲】
雨を降らせる雲。乱層雲のこと。

あまぐもり

あまぐもり [0][3] 【雨曇(り)】
雨が降り出しそうな曇り方。

あまぐもり

あまぐもり【雨曇り】
cloudy weather;an overcast sky.

あまぐり

あまぐり [2][0] 【甘栗】
(1)熱した小石の中に入れ,甘味料を加えてかき回しながら加熱して製した栗。中国産の小粒の栗(天津栗)を用いる。
(2)平安時代,大臣の大饗(タイキヨウ)の際に天皇から大臣に賜る搗(カ)ち栗。

あまぐり

あまぐり【甘栗】
broiled (sweet) chestnuts.

あまぐりのつかい

あまぐりのつかい 【甘栗の使】
大臣の大饗の時,大臣に甘栗{(2)}を賜るための勅使。六位の蔵人がつとめた。

あまぐりひがき

あまぐりひがき 【雨栗日柿】 (連語)
雨の多い年は栗がよく実り,晴れの日の多い年は柿がよく実るということ。

あまぐるま

あまぐるま [3] 【雨車】
芝居で,雨の音を出すための道具。糸繰り車に似た形の車に薄い板をはり,中に小石や豆を入れて回す。

あまけ

あまけ [0] 【雨気】
雨の降りそうな気配。あまもよう。

あまこ

あまこ 【尼子】
姓氏の一。

あまこう

あまこう アマカウ 【阿媽港・亜媽港】
「天川(アマカワ)」に同じ。

あまこかつひさ

あまこかつひさ 【尼子勝久】
(1553-1578) 戦国時代の武将。尼子氏再興のため,遺臣山中鹿之介らに擁立されて毛利氏と戦ったが,毛利軍に攻囲されて自刃。

あまこじゅうゆうし

あまこじゅうゆうし 【尼子十勇士】
尼子氏の遺臣で,勝久を擁立し尼子家再興に活躍したという一〇人の勇士。山中鹿之介・秋宅庵之介・横道兵庫之介・早川鮎之介・尤道理之介・寺本生死之介・植田早稲之介・深田泥之介・藪中荊之介・小倉鼠之介。

あまこつねひさ

あまこつねひさ 【尼子経久】
(1458-1541) 戦国時代の武将。出雲守護代。山陽一帯に勢力を伸ばしたが,大内義興およびそれに与(クミ)した毛利元就によって拡大を阻止された。

あまことうた

あまことうた 【天語歌】
⇒あまがたりうた(天語歌)

あまこはるひさ

あまこはるひさ 【尼子晴久】
(1514-1562) 戦国時代の大名。経久の孫。大内・毛利両軍をよく制し,山陰一帯を制圧,尼子氏の勢威を再興した。

あまご

あまご [0] 【甘子】
サケ目の淡水魚。全長約30センチメートル。サケの一種で,背面は淡い青紫色で小黒点があり,体側には小判形の斑紋と赤色の小斑点が並び,成長しても消えない。ビワマスの河川型とされてきた。渓流の冷水にすみ,海に下るものもいる。釣りの好対象。美味。本州の中部以南,四国,九州の一部に分布。アメゴ。ヒラメ。

あまごい

あまごい [0] 【雨乞い・雨請い】 (名)スル
日照り続きの時,雨が降るように神仏に祈ること。祈雨(キウ)。[季]夏。

あまごい

あまごい【雨乞いをする】
pray for rain.

あまごいうた

あまごいうた [3] 【雨乞い唄】
雨乞いの時にうたう唄。

あまごいおどり

あまごいおどり [5] 【雨乞い踊り】
雨乞いの時に神仏に捧げる舞踊。盆や祭礼の風流踊りに雨乞いの歌詞を入れて踊る場合が多い。雷鳴に似せて太鼓や鉦(カネ)などを打ち鳴らす。

あまごいこまち

あまごいこまち [5] 【雨乞い小町】
小野小町が和歌をよんで雨を降らせたという伝説。また,それに基づく歌謡・演劇の総称。

あまごいのつかい

あまごいのつかい 【祈雨使】
雨乞いのため,神泉苑や諸社へ遣わされた勅使。

あまごさん

あまごさん 【尼五山】
⇒尼寺五山(アマデラゴサン)

あまごしょ

あまごしょ 【尼御所】
⇒比丘尼御所(ビクニゴシヨ)

あまごぜ

あまごぜ 【尼御前】
「あまごぜん(尼御前)」に同じ。「歳のころ,五十才(イソジ)あまりの―にて/人情本・梅児誉美 4」

あまごぜん

あまごぜん 【尼御前】
尼を敬っていう語。あまごぜ。あまぜ。「―とはかしづきよばれけるを/盛衰記 12」

あまごもり

あまごもり 【雨隠り】 (枕詞)
雨に降られて隠れるものの意で,「三笠」にかかる。「―三笠の山を高みかも/万葉 980」

あまごろも

あまごろも 【天衣】
天人の着る衣。あまの羽衣。「―撫(ナ)づる千年のいはほをも/古今六帖 2」

あまごろも

あまごろも 【雨衣】
■一■ (名)
「あまぎぬ」に同じ。
■二■ (枕詞)
「田蓑(タミノ)の島」などにかかる。「―田蓑の島に鶴(タズ)鳴きわたる/古今(雑上)」

あまさえ

あまさえ 【剰へ】 (副)
「あまつさへ」の促音「つ」の無表記。「中納言,大納言に経あがつて,―,丞相の位にいたる/平家 1」

あまさかさま

あまさかさま 【天逆様】 (形動ナリ)
道理にあわないさま。「いかなる―の仰なりとも/平治(下)」

あまざかる

あまざかる 【天離る】 (枕詞)
〔「あまさかる」とも〕
空遠く離れているの意で,「鄙(ヒナ)」にかかる。「―鄙に五年住まひつつ/万葉 880」

あまざけ

あまざけ [0] 【甘酒・醴】
米の粥(カユ)に麹(コウジ)をまぜ発酵させて作る甘い飲み物。ひとよざけ。こざけ。[季]夏。《―を吹き窪めては啜りけり/白汀》
〔暑いときに熱い甘酒を飲むのは,かえって暑さを忘れさせるものとして親しまれてきた〕

あまざけ

あまざけ【甘酒】
a sweet drink made from fermented rice.

あまざけしんじょう

あまざけしんじょう 【甘酒進上】 (連語)
⇒ここまでお出で甘酒進じょ(「ここ」の句項目)

あまざけまつり

あまざけまつり [5] 【甘酒祭(り)】
甘酒を供え,参詣者などにも振る舞う祭り。各地に例が多い。

あまざけまんじゅう

あまざけまんじゅう [5] 【甘酒饅頭】
甘酒をしぼった液に小麦粉を加えて発酵させたものを皮とする饅頭。酒饅頭。

あまざらし

あまざらし [3] 【雨曝し・雨晒し】
覆いをかけたりせずに,雨に打たれるままにしておくこと。「―の自転車」

あまざらし

あまざらし【雨曝しにする(なる)】
expose <a thing> (be exposed) to rain.〜の weather-beaten.

あまし

あま・し 【甘し】 (形ク)
⇒あまい

あまし

あまし [0] 【亜麻子】
「亜麻仁(アマニ)」に同じ。

あましょうぐん

あましょうぐん 【尼将軍】
北条政子の異名。夫,源頼朝の死後,尼となって,幕政に参与したことからの名。

あましょうじ

あましょうじ [3] 【雨障子】
「油障子(アブラシヨウジ)」に同じ。

あましょく

あましょく [0] 【甘食】
菓子パンの一。薄く甘みをつけた円錐形のパン。甘食パン。

あまじ

あまじ 【天路・天道】
(1)天へ行く路(ミチ)。天への通路。「ひさかたの―は遠し/万葉 801」
(2)天上にある道。「夕星(ユウツヅ)も通ふ―を何時までか/万葉 2010」
(3)仏教で,六道の一。天上の世界。天道。「直に率(イ)行きて―知らしめ/万葉 906」

あまじお

あまじお [0] 【甘塩】
塩けが薄いこと。薄塩。「―の鮭」

あまじお

あまじお【甘塩の】
slightly-salted.

あまじたく

あまじたく [3] 【雨支度】 (名)スル
雨にぬれないように,雨具などの用意をすること。また,その道具。

あまじたく

あまじたく【雨支度をする】
prepare for rain.

あまじまい

あまじまい [3] 【雨仕舞(い)】
建物の内へ雨水が浸入するのを防ぐこと。また,その施工方法。

あまじみ

あまじみ [0] 【雨染み】
雨水がしみてできた汚れ。あめじみ。

あます

あま・す [2] 【余す】 (動サ五[四])
(1)余るようにする。残す。「弁当を―・す」「一人も―・さず連れて行く」
(2)ある限度までに余地を残している。「締め切りまでに五日を―・すだけだ」
(3)のけ者にする。もてあます。受け身の形で用いる。「時を失ひ世に―・されて期する所なきものは/方丈記」
(4)討ち残す。取り逃がす。「先にこそもらすとも,今度は―・すな,もらすな/平治(中)」
(5)あふれ出させる。とび出させる。「馬は屏風を倒すごとく,がはと倒るれば,主は前へぞ―・されける/保元(中・古活字本)」
〔「余る」に対する他動詞〕

あます

あます【余す】
leave (over);→英和
spare;→英和
save (節約).→英和
〜所なく thoroughly;→英和
exhaustively.

あまず

あまず [0] 【甘酢】
三杯酢より甘みをきかせた酢。

あまずあん

あまずあん [0] 【甘酢餡】
砂糖・酢・醤油などで味を整え,片栗粉を加えて火を通し,とろみをつけた餡。

あまずしょうが

あまずしょうが [4] 【甘酢生姜】
根ショウガの薄皮をむいて甘酢に漬けたもの。がり。
→酢取り生姜

あまずっぱい

あまずっぱ・い [5] 【甘酸っぱい】 (形)
(1)甘みと酸っぱみとがまじった味やにおいである。「―・いパイナップルの香り」
(2)こころよさに少し悲しみを伴った,やるせない気持ちである。「―・い初恋の思い出」
[派生] ――さ(名)

あまずら

あまずら 【甘葛】
(1)ツタの古名。[新撰字鏡]
(2)つる草の一種。今のアマチャヅルにあたるか。茎に切り傷をつけ,したたる樹液を集めて煎(セン)じ,甘味料とした。「削り氷に―入れて,新しき金鋺(カナマリ)に入れたる/枕草子 42」

あまそうぞく

あまそうぞく 【雨装束】
雨支度(アマジタク)。あましょうぞく。

あまそぎ

あまそぎ 【尼削ぎ】
(1)尼となった女性が,髪を肩のあたりで切りそろえること。
(2)童女が,尼のように肩先で髪を切りそろえること。また,その髪形。「御ぐし,―の程にてゆら��とめでたく/源氏(薄雲)」
尼削ぎ(2)[図]

あまそそぎ

あまそそぎ 【雨注ぎ】
〔「あまそそき」とも〕
雨だれ。雨のしずく。「その―我立ち濡れぬ殿戸開かせ/催馬楽」

あまそそる

あまそそ・る 【天聳る】 (動ラ四)
天高くそびえ立つ。そそり立つ。「―・り高き立山/万葉 4003」

あまぞら

あまぞら [3][0] 【雨空】
雨の降っている空。また,雨の降り出しそうな空。

あまた

あまた [1] 【数多・許多】 (副)
(名詞的にも用いる)
(1)数が多いさま。たくさん。多数。「―の尊い犠牲者を出した」「女御・更衣―さぶらひけるなかに/源氏(桐壺)」
(2)程度がはなはだしいさま。たいへん。非常に。「たぶてにも投げ越しつべき天の川隔てればかも―すべなき/万葉 1522」
〔「あまる」「あます」などの語幹と同じ語源の「あま」に接尾語「た」の付いたものという〕

あまた

あまた【数多の】
⇒沢山.

あまたかえり

あまたかえり 【数多返り】 (副)
〔「かえり」は回数の意〕
何度も。何回も。「御文は明くる日ごとに,―づつ奉らせ給ふ/源氏(総角)」

あまたかけ

あまたかけ 【数多掛け】
いくつもの荷。多くの荷物。「御衣櫃(ミゾビツ)―さぶらはす/源氏(明石)」

あまたくだり

あまたくだり 【数多領】
装束などの多くのそろい。「―いと清らにしたて給へるを/源氏(乙女)」

あまたたび

あまたたび 【数多度】 (副)
何度も。何回も。「公子は―人を馳せて/即興詩人(鴎外)」

あまたところ

あまたところ 【数多所】
(1)多くの所。数か所。「―もありき給はず/源氏(紅葉賀)」
(2)多くの人。「そのはらに宮たち―おはします/大鏡(兼通)」

あまたら∘す

あまたら∘す 【天足らす】 (連語)
大空に満ちておられる。「大君の御寿(ミイノチ)は長く―∘したり/万葉 147」
→たらす

あまたるい

あまたる・い [4][0] 【甘たるい】 (形)[文]ク あまたる・し
「あまったるい」に同じ。「―・い金玉糖/門(漱石)」

あまたれる

あまた・れる [4][0] 【甘たれる】 (動ラ下一)
「あまったれる」に同じ。

あまだ

あまだ 【天田】
姓氏の一。

あまだい

あまだい【甘鯛】
a tilefish.

あまだい

あまだい [0][2] 【甘鯛】
スズキ目アマダイ科の海魚の総称。全長30〜50センチメートル。アカアマダイ・キアマダイ・シロアマダイの三種がいる。体はやや細長く額が突き出ている。食用にして美味。本州中部以南に分布。ぐじ。
甘鯛[図]

あまだぐあん

あまだぐあん 【天田愚庵】
(1854-1904) 歌人。磐城(イワキ)国平の生まれ。幼名,甘田久五郎。号,鉄眼。戊辰戦争後全国を流浪,山岡鉄舟・清水次郎長と交わる。正岡子規に先んじて万葉調の歌を詠んだ。

あまだな

あまだな 【尼店・尼棚】
東京日本橋室町一丁目付近の江戸時代の通称。漆器問屋が多かった。尼ヶ崎店。尼ヶ崎。

あまだな

あまだな [0] 【天棚】
(1)炉の上に天井からつった棚。火棚。天皿(アマザラ)。火天(ヒアマ)。あまだ。
(2)天井の上。転じて,二階。

あまだむ

あまだむ 【天飛む】 (枕詞)
「天(アマ)飛ぶ」の転という。「天飛ぶ雁(カリ)」の意で,「軽(カル)」にかかる。「―軽のをとめ/古事記(下)」

あまだり

あまだり 【雨垂り】
(1)あまだれ。[日葡]
(2)あまだれの落ちてくる所。あまおち。「あたらしき不動尊,しばし―におはしませ/宇治拾遺 1」

あまだれ

あまだれ【雨垂れ】
raindrops.

あまだれ

あまだれ [0] 【雨垂れ】
軒先などからしたたり落ちる雨のしずく。あましずく。

あまだれ=石を穿(ウガ)つ

――石を穿(ウガ)つ
〔漢書(枚乗伝)〕
わずかなことでもそれがたび重なると大事になる。こつこつと努力を重ねれば成功につながる。点滴(テンテキ)石を穿つ。

あまだれおち

あまだれおち [0] 【雨垂れ落ち】
軒下の雨垂れの落ちる所。あまおち。

あまだれびょうし

あまだれびょうし [5] 【雨垂れ拍子】
日本音楽の用語。雨垂れのような等拍リズム。地拍子。実際の演奏では拍の伸縮が常用されるので,基本的な拍の想定概念としていわれる。また,初心者向きのリズムなので,否定的評価を伴っていうこともある。

あまちこい

あまちこ・い 【甘ちこい】 (形)
〔近世語〕
考え方があまえている。手ぬるい。「―・い減らず口聞いて居るぬしでないぞえ/浄瑠璃・鬼一法眼」

あまちゃ

あまちゃ [0] 【甘茶】
(1)ユキノシタ科の落葉低木。ヤマアジサイの変種。やや小振りで,栽培もされる。
(2)アマチャ・アマチャヅルの葉を蒸してもみ,乾燥したものを煎(セン)じた飲料。黄褐色で甘みが強く,食品の甘味料ともする。四月八日の灌仏会(カンブツエ)に釈迦像にかけ,また,飲む。[季]春。
〔「甘茶の花」は [季]夏〕

あまちゃ

あまちゃ【甘茶】
hydrangea tea.

あまちゃづる

あまちゃづる [3] 【甘茶蔓】
ウリ科のつる性多年草。山野のやぶ際に生える。葉は五小葉からなり,巻きひげで他の物にからまる。秋に黄緑色の小花を開く。果実は球形で,黒緑色に熟す。雌雄異株。ツルアマチャ。

あまちゃ=でかっぽれ

――でかっぽれ
幕末から明治にかけて流行した俗謡「かっぽれ」の囃子詞(ハヤシコトバ)の一節。「―塩茶でかっぽれ」

あまちょろい

あまちょろ・い [4] 【甘ちょろい】 (形)
「あまっちょろい」に同じ。「考え方が―・い」

あまっこ

あまっこ [2] 【尼っ子】
若い女性をののしっていう語。あま。あまっちょ。

あまったるい

あまったる・い [5][0] 【甘ったるい】 (形)
〔「あまたるい」の転〕
(1)味が度をすぎて甘い。ひどく甘い。「―・いしるこ」
(2)相手の心をとろけさせるようだ。「―・い言葉で誘惑する」
(3)ひどく甘えた様子である。「―・い声」
(4)厳しさ・鋭さが足りない。「―・い考え」
[派生] ――さ(名)

あまったるい

あまったるい【甘ったるい】
sugary;→英和
honeyed <words> ;→英和
sentimental <play> .→英和

あまったれ

あまったれ [0] 【甘ったれ】 (名・形動)
ひどく甘えること。また,そのような人。「―の末っ子」

あまったれる

あまったれる【甘ったれる】
⇒甘える.

あまったれる

あまった・れる [5][0] 【甘ったれる】 (動ラ下一)
〔「あまたれる」の転〕
(1)子供などが人なつこく甘える。ひどく甘える。「―・れた声」
(2)他人の好意や援助をあてにして行動する。「そんな―・れた根性でどうする」

あまっちょ

あまっちょ [4] 【尼っちょ】
「あまっこ」に同じ。

あまっちょろい

あまっちょろ・い [5][0] 【甘っちょろい】 (形)
〔「あまちょろい」の促音添加〕
考え方などが,きびしさがなく安易である。「―・い考え方」
[派生] ――さ(名)

あまつ

あまつ 【天つ】 (連語)
〔「つ」は「の」の意の上代の格助詞〕
天の。天にある。天上界に所属する。

あまつおとめ

あまつおとめ 【天つ少女】
(1)天女。天人。「久かたの―が夏衣/新古今(雑上)」
(2)五節(ゴセチ)の舞姫。「くやしくぞ―となりにける/後撰(雑一)」

あまつかぜ

あまつかぜ 【天つ風】
空を吹く風。「―雲の通ひ路吹きとぢよ/古今(雑上)」

あまつかみ

あまつかみ 【天つ神】
天上界にいる神。また,天から下った神。
→国つ神

あまつかみのよごと

あまつかみのよごと 【天つ神の寿詞】
天つ神が天皇を祝福する詞。即位の日,中臣(ナカトミ)氏がこれをよむのがならわしであった。中臣の寿詞。

あまつくに

あまつくに 【天つ国】
天上の国。あめのくに。「請ふ姉(ナネノミコト)―を照し臨みたまはむ/日本書紀(神代上訓)」

あまつくめのみこと

あまつくめのみこと 【天津久米命】
古事記神話で,瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)の天孫降臨の時の随伴神。武装して一行の先頭に立った。久米直(クメノアタイ)などの祖神。

あまつくもい

あまつくもい 【天つ雲居】
(1)雲の浮かんでいる空。大空。「―をながめ暮せば/続千載(恋一)」
(2)宮中。禁中。

あまつこみなと

あまつこみなと 【天津小湊】
千葉県南部の町。太平洋に面する漁港。日蓮上人ゆかりの清澄寺・誕生寺がある。前面の海域,鯛ノ浦はタイの生息地として知られる。

あまつさえ

あまつさえ【剰え】
besides;→英和
moreover.→英和

あまつさえ

あまつさえ [1][2] 【剰え】 (副)
〔「あまりさへ」の転。近世以前は「あまっさへ」。「あまさへ」とも表記した〕
(1)そればかりか。そのうえに。「折りからの大雪,―車の故障」「お国と姦通し,―…中川で殿様を殺さうといふ/怪談牡丹灯籠(円朝)」
(2)事もあろうに。あろうことか。「南都の大衆同心して,―御むかへにまゐる条,これもつて朝敵なり/平家 5」

あまつしるし

あまつしるし 【天つ印・天つ璽】
(1)大空にある天上界と地上界を隔てる境界線。「ひさかたの―と定めてし天の川原に/万葉 2092」
(2)天上の神から受け伝えた皇位を示す品。「―の剣・鏡を持ちたまひて/祝詞(大殿祭)」

あまつそら

あまつそら 【天つ空】
(1)空。大空。あまつみそら。「―にも例に違へる月日,星の光見え/源氏(薄雲)」
(2)遠い所。また,まったく縁がないこと。「―なる人を恋ふとて/古今(恋一)」
(3)宮中。雲の上。「ことの葉を―まで聞こえあげ/古今(雑体)」
(4)心の落ち着かないさま。うわのそら。「我(ア)が心―なり土は踏めども/万葉 2887」

あまつつみ

あまつつみ 【天つ罪】
(1)古代の罪の概念の一。共同体の農耕に関する不法行為やタブー。延喜式によれば,畔(ア)放ち・溝埋め・樋(ヒ)放ち・重(シキ)播(マ)き・串(クシ)刺し・生け剥(ハ)ぎ・逆剥(ハ)ぎ・糞戸(クソヘ)の八種。
⇔国つ罪
(2)朝廷による処罰。「恭(ツツシ)みて―を行へ/日本書紀(継体訓)」

あまつばめ

あまつばめ [3] 【雨燕】
(1)アマツバメ目アマツバメ科の鳥の総称。全長10〜25センチメートル。ツバメに似るが,翼が著しく細長く,鳥類中最も速く飛ぶことができるという。翼が鎌(カマ)のように見えるので,カマツバメとも呼ばれる。
(2)アマツバメ{(1)}の一種。全長約20センチメートル。体は黒褐色で腰が白い。海浜・高山などの岩壁にすみ,昆虫を食う。日本には夏鳥として渡来。

あまつひこねのみこと

あまつひこねのみこと 【天津彦根命・天津日子根命】
記紀神話の神。天照大神(アマテラスオオミカミ)の子。凡川内直(オウシコウチノアタイ)・額田部連(ヌカタベノムラジ)などの祖神。

あまつひこひこほのににぎのみこと

あまつひこひこほのににぎのみこと 【天津彦彦火瓊瓊杵尊】
⇒瓊瓊杵命(ニニギノミコト)

あまつひつぎ

あまつひつぎ 【天つ日嗣】
皇位の継承。また,皇位。あまのひつぎ。「天つ神の御子の―/古事記(上訓)」

あまつぶ

あまつぶ [3] 【雨粒】
雨のつぶ。あめつぶ。

あまつまら

あまつまら 【天津麻羅】
古事記神話の鍛冶(カジ)の神。天照大神(アマテラスオオミカミ)が天の岩屋戸にこもった時,祭祀(サイシ)の準備のために登場した。

あまつみおや

あまつみおや 【天つ御祖】
天皇の先祖という天上の神。皇祖。「我が―彦火瓊瓊杵尊(ヒコホノニニギノミコト)に授けたまへり/日本書紀(神武訓)」

あまつみかど

あまつみかど 【天つ御門】
皇居の門。また,皇居。「ひさかたの―を恐(カシコ)くも/万葉 199」

あまつみこと

あまつみこと 【天つ尊】
天照大神(アマテラスオオミカミ)のこと。「岩戸あけし―のそのかみに/御裳濯川歌合」

あまつみず

あまつみず 【天つ水】
■一■ (名)
天上の水。雨。「―仰ぎてそ待つ/万葉 4122」
■二■ (枕詞)
日照りに雨を待つ意で,「仰ぎて待つ」にかかる。「―仰ぎて待つに/万葉 167」

あまつやしろ

あまつやしろ 【天つ社】
天つ神をまつる社。「―地祇(クニツヤシロ)を敬(イヤ)び祭(イワ)ひて/日本書紀(神武訓)」
→国つ社

あまづたう

あまづた・う 【天伝ふ】 (動ハ四)
大空を渡る。「ひさかたの―・ひ来る雪じもの/万葉 261」

あまづたう

あまづたう 【天伝ふ】 (枕詞)
「日」「入り日」にかかる。「―日の暮れ行けば家をしそ思ふ/万葉 3895」

あまづら

あまづら [0] 【案摩面】
舞楽「案摩」の答舞「二の舞」に用いる腫面(ハレオモテ)の女面。また,それをかたどったもの。

あまづる

あまづる [0][2] 【甘蔓】
(1)ブドウ科の落葉つる性木本。中部以西の山野に自生。葉は三角状卵形。果実は秋に黒熟し,食べられる。オトコブドウ。
(2)ツタの異名。

あまてら∘す

あまてら∘す 【天照らす】 (連語)
〔「す」は尊敬の助動詞〕
(1)天に照り輝いておいでになる。「―∘す神の御代より/万葉 4125」
(2)天下をお治めになる。「平けく安らけく―∘し治めきこしめす故は/三代実録(天慶四宣命)」

あまてらすおおみかみ

あまてらすおおみかみ 【天照大神・天照大御神】
記紀神話の神。女神。伊弉諾尊(イザナキノミコト)の子。太陽の神格化。皇室の祖神。伊勢の皇大神宮に主神としてまつられる。天照神(アマテルカミ)。大日孁尊(オオヒルメノミコト)。大日孁貴(オオヒルメノムチ)。

あまてる

あまて・る 【天照る】 (動ラ四)
天にあって輝く。空で照る。「ひさかたの―・る月は神代にか/万葉 1080」

あまてるかみ

あまてるかみ 【天照神】
天照大神(アマテラスオオミカミ)の別名。

あまてるや

あまてるや 【天照るや】 (枕詞)
「日」にかかる。「―日の異(ケ)に干し/万葉 3886」

あまでら

あまでら [2] 【尼寺】
(1)尼の住む寺。比丘尼寺(ビクニデラ)。尼寺(ニジ)。キリスト教の修道女の住む修道院をもいうことがある。
(2)鎌倉の東慶寺の俗称。

あまでらごさん

あまでらごさん 【尼寺五山】
禅宗の五山にならい,室町時代に選ばれた五つの尼寺。京都の景愛寺・通玄寺・檀林寺・護念寺・恵林(エリン)寺,鎌倉の太平寺・東慶寺・国恩寺・護法寺・禅明寺。尼五山。

あまでんがく

あまでんがく 【あま田楽】
福井県今立郡池田町水海(ミズウミ)で二月一五日に行われる芸能。中世能楽の古風をとどめる。

あまとう

あまとう [0] 【甘党】
酒よりも,甘いものを好む人。
⇔辛党(カラトウ)

あまとう

あまとう【甘党である】
have a sweet tooth.

あまとぶ

あまと・ぶ 【天飛ぶ】 (動バ四)
大空を飛ぶ。「―・ぶ鳥も使ぞ/古事記(下)」

あまとぶや

あまとぶや 【天飛ぶや】 (枕詞)
「鳥」「雁」,また地名「軽(カル)」にかかる。「―軽の道は/万葉 207」

あまど

あまど [2] 【雨戸】
風雨・寒気・盗難などを防ぐために,縁側・窓などの外側に取り付ける戸。

あまど

あまど【雨戸】
a (sliding) shutter.

あまどい

あまどい【雨樋】
a gutter.→英和

あまどい

あまどい [2] 【雨樋】
雨を受けて流すために軒先に設けた樋。

あまどうふく

あまどうふく 【雨胴服】
「雨羽織(アマバオリ)」に同じ。雨道服。

あまどころ

あまどころ [3] 【甘野老】
ユリ科の多年草。円柱状の地下茎から高さ約50センチメートルの茎をやや斜めに出す。葉は長楕円形。初夏,葉腋に一,二個の緑白色で鐘形の花を下垂する。果実は球形で暗緑色。地下茎はトコロに似た甘みをもつ。漢名,萎蕤(イズイ)。

あまな

あまな [0] 【甘菜】
(1)ユリ科の多年草。鱗茎からニラに似た葉を二枚出す。春,暗紫色の筋のある六弁の白花を開く。鱗茎は食用。ムギグワイ。
(2)ナルコユリの古名。[新撰字鏡]
(3)アマドコロの古名。[和名抄]
甘菜(1)[図]

あまなう

あまな・う 【和ふ・甘なふ】 (動ハ四)
(1)和解する。同意する。「奏(モウ)す所を推(タズ)ね問ひて,相疑ふことを―・はしむ/日本書紀(継体訓)」
(2)甘んじて受ける。満足する。「古人の糟粕を―・つて,空く一生を区々の中に誤る/太平記 1」
(3)言葉をやわらげる。「事ヲ―・イ,面ヲヘツロウ/日葡」

あまなっとう

あまなっとう【甘納豆】
sugared beans.

あまなっとう

あまなっとう [3] 【甘納豆】
アズキ・ササゲ・インゲンなどの豆を甘く煮つめ,汁けを切って砂糖をまぶした菓子。

あまなつ

あまなつ [0] 【甘夏】
ナツミカンの栽培品種。酸味が少なく甘い。甘夏蜜柑。甘夏柑。

あまに

あまに【亜麻仁(油)】
linseed (oil).→英和

あまに

あまに [0] 【甘煮】
甘く味付けして,煮ること。また,その食べ物。「小魚の―」

あまに

あまに [0] 【亜麻仁】
アマの種子。亜麻子。
→亜麻

あまにゅう

あまにゅう [0] 【甘にゅう】
山地に生えるセリ科の大形多年草。高さ2〜3メートル。夏,白色五弁の小花を多数つける。果実は7ミリメートルほどの楕円形。茎は甘みがあり,食用。

あまにゅうどう

あまにゅうどう 【尼入道】
在家のまま髪を剃(ソ)り仏門に入った女性。尼女房。

あまにゆ

あまにゆ [0] 【亜麻仁油】
アマの種子から得られる乾性油。リノレン酸・リノール酸・オレイン酸などの不飽和脂肪酸を主成分として含む混合グリセリド。塗料・リノリウム・印刷インク・油布・軟石鹸(ナンセツケン)などの原料とする。

あまぬま

あまぬま 【天沼】
姓氏の一。

あまぬましゅんいち

あまぬましゅんいち 【天沼俊一】
(1876-1947) 建築史家。東京生まれ。東大卒。京大教授。古建築の調査に従事。主著「日本建築史図録」

あまねく

あまねく [3] 【遍く・普く】 (副)
〔形容詞「あまねし」の連用形から〕
すべてにわたって。すみずみまで。広く。「―知れ渡る」

あまねく

あまねく【遍く】
universally;→英和
everywhere;→英和
throughout[all over] <the land> .→英和

あまねし

あまね・し 【遍し・普し】 (形ク)
すみずみまで及ばない所がない。広く行き渡っている。あばねし。「木末(コヌレ)―・く色付きにけり/万葉 1553」

あまの

あまの 【天の】 (連語)
天にある。天の。天上界に所属する。
→あめの

あまの

あまの 【天野】
大阪府河内長野市の地名。金剛寺(通称,女人高野)がある。

あまの

あまの 【天野】
姓氏の一。

あまのいのち

あまのいのち 【天の命】
天から授かった命。天命。「鼠ワ―ヲ助カッテ/天草本伊曾保」

あまのいわくすぶね

あまのいわくすぶね 【天の磐樟船】
クスノキで造ったという,がっしりした船。日本書紀神話では伊弉諾尊(イザナキノミコト)・伊弉冉尊(イザナミノミコト)が子の蛭子(ヒルコ)をのせて流したという。

あまのいわと

あまのいわと 【天の岩戸・天の磐戸】
天の岩屋の戸。「―を引き開け/日本書紀(神代下訓)」

あまのいわとわけのかみ

あまのいわとわけのかみ アマノイハトワケ― 【天石戸別神・天石門別神】
古事記神話の神。瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)の天孫降臨に従う。門戸の守護神。門(カド)の神。

あまのいわふね

あまのいわふね 【天の磐船】
天空を飛ぶという堅固な船。「―に乗て天より降止(イタリイデ)ませり/日本書紀(神武訓)」

あまのいわや

あまのいわや 【天の岩屋】
天上界にあったという岩窟。記紀神話では天照大神(アマテラスオオミカミ)が弟の素戔嗚尊(スサノオノミコト)の乱暴な行為に怒り,こもったという。「すなはち―に入りまして/日本書紀(神代上訓)」

あまのいわやと

あまのいわやと 【天の岩屋戸】
「天の岩戸(イワト)」に同じ。「―を細めに開きて/古事記(上)」

あまのうきはし

あまのうきはし 【天の浮き橋】
天と地との間にかかり,神が天上から地上に降りる時の通路となるという橋。「かれ二柱の神,―に立たして/古事記(上訓)」

あまのうずめのみこと

あまのうずめのみこと 【天鈿女命・天宇受売命】
記紀神話の女神。天照大神(アマテラスオオミカミ)が天の岩屋に隠れた時,その前で踊った。また,瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)の天孫降臨に従い,天の八衢(ヤチマタ)にいた猿田彦に道案内をさせた。猿女君(サルメノキミ)の祖。伎芸の守護神とされる。鈿女命。

あまのうみ

あまのうみ 【天の海】
「あめのうみ(天の海)」に同じ。

あまのおしひのみこと

あまのおしひのみこと 【天忍日命】
記紀神話の神。瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)の天孫降臨の時の随伴神。天津久米命(アマツクメノミコト)とともに武装して一行の先頭に立った。大伴(オオトモ)氏の祖神。

あまのおしほみみのみこと

あまのおしほみみのみこと 【天忍穂耳尊】
記紀神話の神。天照大神(アマテラスオオミカミ)の子。瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)の父。

あまのおもて

あまのおもて [1] 【案摩の面】
(1)舞楽の案摩の舞に用いる仮面。長方形の厚紙に白絹を貼り,目・鼻・口などを抽象的に描く。蔵面(ゾウメン)。
(2)上部に黒い山形,下部に黒いうろこ形の斑(フ)を描いてある白羽の矢。「―の羽付きたる平胡簶(ヒラヤナグイ)の箙(エビラ)を負ひ/太平記 13」

あまのかくや

あまのかくや 【天の加久矢】
古事記神話にみられる矢の名。あまのまかこや。「天のはじ弓,―を持ちて/古事記(上)」

あまのかぐやま

あまのかぐやま 【天香山・天香具山】
(1)高天原(タカマノハラ)にあったという山。
(2)山名(別項参照)。

あまのかぐやま

あまのかぐやま 【天香久山】
奈良県橿原(カシハラ)市にある山。海抜152メートル。畝傍(ウネビ)山・耳成(ミミナシ)山とともに大和三山の一。山容はなだらかで樹木におおわれる。あめのかぐやま。((歌枕))「ほのぼのと春こそ空にきにけらし―霞たなびく/新古今(春上)」

あまのかるも

あまのかるも 【海人の刈藻】
(1)擬古物語。四巻。作者未詳。平安末期成立。現存本は,鎌倉時代の改作。中宮藤壺と右大将の悲恋,右大将の遁世を描く。
(2)歌文集。一巻。太田垣蓮月作。1871年刊。

あまのかわら

あまのかわら 【天の河原】
(1)天上界の河原。高天原(タカマノハラ)の天安河(アマノヤスノカワ)の河原。「ひさかたの―に八百万(ヤオヨロズ)千万神の神集ひ/万葉 167」
(2)天の川の河原。「ひさ方の―の秋の夕暮/新古今(秋上)」

あまのがわ

あまのがわ アマノガハ 【天之川】
大阪府枚方(ヒラカタ)市にあった禁野の地名。付近を天野川(淀川の支流)が流れる。((歌枕))

あまのがわ

あまのがわ【天の川】
the Milky Way;the Galaxy.

あまのがわ

あまのがわ [3] 【天の川・天の河】
銀河系内の無数の恒星が天球の大円に沿って帯状に見えるのを川に見立てたもの。七月七日の七夕の夜,牽牛(ケンギユウ)と織女がこの川を渡って年に一度会うという。[季]秋。《荒海や佐渡に横たふ―/芭蕉》
→銀河(1)

あまのこやねのみこと

あまのこやねのみこと 【天児屋命】
記紀神話の神。天照大神(アマテラスオオミカミ)が天の岩屋に隠れた時,その前で太玉命(フトタマノミコト)とともに祭祀(サイシ)を行なった。天孫降臨に従う。宮廷の祭祀をつかさどった中臣(ナカトミ)・藤原氏の祖神。

あまのさかて

あまのさかて 【天の逆手】
呪術の一。普通とは違う方法で打つ柏手(カシワデ)。実際にどのような打ち方をしたのか不明。「―を青柴垣に打ち成して/古事記(上訓)」

あまのさかほこ

あまのさかほこ 【天の逆鉾】
「あまのぬほこ」の後世の呼び名。「其の土(ニ)を―に塗りて/釈日本紀」

あまのさぐめ

あまのさぐめ 【天探女】
記紀神話の神。天稚彦(アメノワカヒコ)の従神。高天原(タカマノハラ)から遣わされた雉(キジ)を天稚彦に射殺させた。一説に,後世の天の邪鬼(ジヤク)に関係づけられる。

あまのさだかげ

あまのさだかげ 【天野信景】
(1663-1733) 江戸中期の国学者。尾張藩士。随筆「塩尻(シオジリ)」

あまのざけ

あまのざけ 【天野酒】
中世,大阪府河内長野市の天野山金剛寺で造った酒。品質の良いことで有名であった。

あまのじゃく

あまのじゃく [3] 【天の邪鬼】
〔(2)が原義〕
(1)人の言うことやすることにわざと逆らうひねくれ者。つむじまがり。あまのじゃこ。
(2)昔話に悪者として登場する鬼。「瓜子姫」に出るものが有名。記紀神話の天探女(アマノサグメ)に由来するともいわれる。
(3)仏像で四天王や仁王が踏みつけている小さな鬼。また,毘沙門天(ビシヤモンテン)が腹部に付けている鬼面。
(4)鳥キタタキの別名。
天の邪鬼(3)[図]

あまのじゃく

あまのじゃく【天邪鬼】
perverseness;→英和
a perverse person (人).

あまのそうほ

あまのそうほ 【天野宗歩】
(1816-1859) 江戸後期・幕末の将棋棋士。江戸の人。将棋家の大橋本家で修業。段位は七段,実力は当時並ぶ者なく,後世,棋聖とあがめられる。定跡集「将棋精選」

あまのたけち

あまのたけち 【天の高市】
天上界の,多くの神々の集まる所。「八十万(ヤソヨロズ)の神を―にかんつどへつどへて問はしむ/日本書紀(神代上訓)」

あまのたぢからおのみこと

あまのたぢからおのみこと アマノタヂカラヲ― 【天手力男命】
記紀神話の神。天照大神(アマテラスオオミカミ)が天の岩屋に隠れた時,戸を開いて大神を連れ出した大力の神。天孫降臨に従う。手力男命(タヂカラオノミコト)。

あまのためゆき

あまのためゆき 【天野為之】
(1860-1938) 経済学者・教育者。佐賀の人。東大卒。イギリスの経済理論を日本に紹介。福沢諭吉・田口卯吉とともに明治の三大経済学者と称される。早大学長。

あまのだる

あまのだる 【天野樽】
天野酒を入れる樽。現在の祝儀に用いる柄樽(エダル)に同じ。

あまのていゆう

あまのていゆう 【天野貞祐】
(1884-1980) 哲学者・教育者。神奈川県生まれ。京大卒。専攻はカント哲学。第二次大戦後,一高校長・文部大臣などを歴任。訳書「純粋理性批判」

あまのと

あまのと 【天の戸・天の門】
(1)天の岩屋の戸。「ひさかたの―開き/万葉 4465」
(2)天の川の河門(カワト)。「織女(タナバタ)の―わたる今宵さへ/後撰(秋上)」

あまのとおかげ

あまのとおかげ 【天野遠景】
鎌倉時代の武将。伊豆天野の住人。源頼朝の挙兵に参じ,石橋山の戦いに奮戦。西海に平氏を追討,鎮西奉行に任ぜられた。生没年未詳。

あまのとこたちのみこと

あまのとこたちのみこと 【天常立尊】
記紀神話の神。天地開闢(カイビヤク)の時に現れた神の一。天の恒久性を意味する神。天之常立神。

あまのとりふね

あまのとりふね 【天の鳥船】
神が乗って天空を移動すると考えられた船。古事記では伊弉諾尊(イザナキノミコト)・伊弉冉尊(イザナミノミコト)が生んだとする。鳥之石楠船神(トリノイワクスブネノカミ)。

あまのぬほこ

あまのぬほこ 【天の瓊矛】
記紀の国産みの神話で,伊弉諾尊(イザナキノミコト)・伊弉冉尊(イザナミノミコト)が用いた,玉で飾った立派な矛。「この漂へる国を修めつくり固め成せと詔(ノ)りて,―を賜ひて/古事記(上訓)」

あまのはぐるま

あまのはぐるま 【天の羽車】
祭神の遷座などの時,神霊を納め奉る輿(コシ)・車。「旧事紀」にみられる大己貴神(オオアナムチノカミ)の故事に基づくという。

あまのはごろも

あまのはごろも 【天の羽衣】
(1)天人が着て,空を駆けめぐるという衣。「天人の中に持たせたる箱あり。―入れり/竹取」
(2)天皇が大嘗祭(ダイジヨウサイ)・新嘗祭(シンジヨウサイ)などで沐浴(モクヨク)する時に身につける「湯かたびら」の称。[江家次第]

あまのはしだて

あまのはしだて 【天橋立】
京都府北部,宮津湾にある砂嘴(サシ)。全長3.3キロメートル。白砂青松の景勝地で,松島・宮島とともに日本三景の一。北岸の成相山(ナリアイサン)・傘松公園からの眺望はことによい。((歌枕))「大江山いくのの道のとほければまだふみも見ず―/金葉(雑上)」

あまのはら

あまのはら 【天の原】
(1)大空。「―雲なき夕(ヨイ)に/万葉 1712」
(2)天つ神のいる世界。天上界。「天皇(スメロキ)の敷きます国と―石門(イワト)を開き神上り上りいましぬ/万葉 167」

あまのひつぎ

あまのひつぎ 【天の日嗣】
「あまつひつぎ」に同じ。「天皇(スメロキ)の―と継ぎて来る君の御代御代/万葉 4465」

あまのひぼこ

あまのひぼこ 【天日槍・天日矛】
記紀にみえる新羅(シラギ)国の王子。垂仁朝に但馬(タシマ)国出石に渡来。持参した八種の神宝は出石神社に祀(マツ)られたという。「播磨国風土記」では葦原醜男(アシハラノシコオ)と土地争いをした神とされる。

あまのふちごま

あまのふちごま 【天の斑駒】
天上界にいたという,まだら毛の馬。「―を剥(サカハギニハ)ぎて/日本書紀(神代上訓)」

あまのふとだまのみこと

あまのふとだまのみこと 【天太玉命】
⇒太玉命(フトダマノミコト)

あまのほあかりのみこと

あまのほあかりのみこと 【天火明命】
記紀神話の神。天忍穂耳尊(アマノオシホミミノミコト)の子。尾張連(オワリノムラジ)の祖神。

あまのほひのみこと

あまのほひのみこと 【天穂日命】
記紀神話の神。天照大神(アマテラスオオミカミ)の子。天孫降臨に先立って葦原の中つ国に遣わされた。出雲国造(イズモノクニノミヤツコ)の祖神。

あまのますひと

あまのますひと 【天の益人】
〔「益人」は増えていく人の意〕
人民。「国中に成り出でむ―らが/祝詞(六月晦大祓)」

あまのまてがた

あまのまてがた 【海人のまてがた】
海人が干潟でマテ貝を取る意とも,海人が製塩のため,両手・両肩を用いて潮水を汲(ク)み入れる意ともいう。「いとまなみ」「かき集(ツ)む」「待て」などの前におかれる語。「伊勢の海の―暇(イトマ)なみ/後撰(恋五)」
→まてがた

あまのまひとつのかみ

あまのまひとつのかみ 【天目一箇神】
金工の神。日本書紀神話では国譲りののち,大己貴神(オオアナムチノカミ)を祭祀(サイシ)する際に作金者(カナダクミ)に任じられている。

あまのみなかぬしのみこと

あまのみなかぬしのみこと 【天御中主尊】
記紀(特に古事記)神話の神。天地開闢(カイビヤク)の時,高天原(タカマノハラ)に最初に現れた造化三神の一。のちに復古神道の平田篤胤(アツタネ)らによって宇宙を主宰する絶対神とされた。天之御中主神。

あまのみはしらのかみ

あまのみはしらのかみ 【天御柱神】
国御柱神とともに風をつかさどる神。ともに竜田神社の祭神。

あまのむらくものつるぎ

あまのむらくものつるぎ 【天叢雲剣】
三種の神器の一。記紀神話で,素戔嗚尊(スサノオノミコト)が出雲国の簸川(ヒノカワ)の川上で,八岐大蛇(ヤマタノオロチ)を退治した時に,大蛇の尾から得たという霊剣。草薙(クサナギ)の剣(ツルギ)。熱田神宮に祀(マツ)る。

あまのもくず

あまのもくず アマノモクヅ 【海人藻芥】
有職故実書。三巻。恵命院宣守著。1420年成立。礼式・装束などの故実をしるし,多くの女房詞が見られる。

あまのやすのかわ

あまのやすのかわ 【天の安の河】
高天原(タカマノハラ)にあったという川。「―を中におきて/古事記(上)」

あまのやりへえ

あまのやりへえ 【天野屋利兵衛】
(1662頃-1727) 江戸中期の大坂の商人。「仮名手本忠臣蔵」では天川屋義平の名で登場。赤穂浪士のために武器を調えたという。

あまのり

あまのり [2] 【甘海苔】
紅藻類ウシケノリ目の海藻。体は薄い葉状で,紅紫色・黒紫色など。アサクサノリ・スサビノリ・マルバアマノリなどの種があり,古くから食用にされる。

あまはけ

あまはけ [0][4] 【雨捌け】
雨水がたまらないで流れること。また,そのようにした所。「―がよい」

あまはだ

あまはだ 【甘肌】
「甘皮(アマカワ){(1)}」に同じ。[日葡]

あまばおり

あまばおり [3] 【雨羽織】
雨の降る時に着る,木綿・羅紗(ラシヤ)などで作った羽織。天胴服(アマドウフク)。

あまばかま

あまばかま [3] 【雨袴】
雨の降る時に着る,油をひいた絹または紙で作った袴。

あまばしり

あまばしり [3] 【雨走り】
兜(カブト)の目庇(マビサシ)の表面。

あまばたいし

あまばたいし [4] 【雨畑石】
山梨県南巨摩(コマ)郡早川町雨畑付近より産出する粘板岩。硯石(スズリイシ)として有名。

あまひき

あまひき 【雩】
雨乞い。「沙門道蔵をめして―す/日本書紀(持統訓)」

あまびえ

あまびえ [0] 【雨冷え】
雨が降って冷えこむこと。

あまびこ

あまびこ 【雨彦】
ヤスデの古名。「いなごまろ・―なむなどつけて召し使ひ給ひける/堤中納言(虫めづる)」

あまびこ

あまびこ 【天彦】
(1)こだまを返すといわれる天人。「―よ雲のまがきにことづてん/夫木 8」
(2)こだま。やまびこ。[日葡]

あまびこの

あまびこの 【天彦の】 (枕詞)
「音羽」「訪れ」などにかかる。「―訪れじとぞ今は思ふ/古今(雑下)」

あまびたい

あまびたい 【尼額】
髪を尼削(アマソ)ぎにした女の額。「さだ過ぎたる―の見つかぬに/源氏(手習)」

あまぶた

あまぶた [2] 【雨蓋】
(1)雨がかからないようにするためのおおい。
(2)ポケット口の上に垂れ下がった蓋。フラップ。

あまぶたがわら

あまぶたがわら [5] 【雨蓋瓦】
切妻屋根の降り棟(ムネ)先端で隅行(スミユキ)の瓦(カワラ)との接合部分をおおう半球形の化粧瓦。動物などの飾りがある。留蓋瓦(トメブタガワラ)。

あまべ

あまべ 【海部・海人部】
大和朝廷に漁業をもって仕えた部民。応神天皇五年8月,諸国におかれた(日本書紀)。

あまほうし

あまほうし 【尼法師】
仏門に入った女性。尼。比丘尼(ビクニ)。「―多かる中に/栄花(玉の台)」

あまぼし

あまぼし [0] 【甘干(し)】
(1)渋柿をむいて少し干したもの。
(2)魚を少し干したもの。

あまま

あまま [0][3] 【雨間】
雨の一時やんでいる間。あまあい。

あままゆのくるま

あままゆのくるま [0] 【雨眉の車】
屋形を唐破風(カラハフ)造りにした牛車(ギツシヤ)。摂政・関白や太政大臣が用いた。

あまみ

あまみ 【奄美】
「奄美諸島」の略。

あまみ

あまみ【甘味】
sweetness;→英和
a sweet taste.〜がある taste sweet.〜が出る mellow (果実).→英和
〜をつける sweeten.→英和

あまみ

あまみ [0] 【甘み・甘味】
(1)甘さの程度。甘い味。甘さ。「―が足りない」
(2)菓子などの甘い食品。かんみ。
〔「み」は接尾語。「味」は当て字〕

あまみおおしま

あまみおおしま 【奄美大島】
奄美諸島の主島。
→大島(4)

あまみきよ

あまみきよ
沖縄の祖先神。ニライカナイという海のかなたにあるとされる他界から,稲の種子をもたらし,稲の栽培法を教えたという。

あまみぐんとうこくていこうえん

あまみぐんとうこくていこうえん 【奄美群島国定公園】
鹿児島県の南,奄美諸島に広がる国定公園。亜熱帯性の海岸や広葉樹林,隆起珊瑚(サンゴ)礁地形などを特色とする。

あまみしょとう

あまみしょとう 【奄美諸島】
薩南諸島の南部を占める島々。鹿児島県に所属。大島・徳之島の二大島のほか,沖永良部(オキノエラブ)島・与論島(ヨロントウ)などからなる。1609年,琉球領から島津領となる。

あまみず

あまみず【雨水】
rainwater.→英和

あまみず

あまみず [2] 【雨水】
降る雨の水。また,雨が降ってたまった水。

あまみそ

あまみそ [0] 【甘味噌】
塩味の薄い味噌。
⇔辛味噌(カラミソ)

あまみだいどころ

あまみだいどころ 【尼御台所】
将軍・大臣など貴人の夫人で,尼になった人。尼御台。

あまみのくろうさぎ

あまみのくろうさぎ [1][3] 【奄美の黒兎】
ウサギの一種。体長45センチメートル内外で,耳・足ともに飼い兎に比べて短い。体毛は荒く黒褐色。現生のウサギ類のうちで最も原始的なものの一つ。奄美大島・徳之島の特産。特別天然記念物。

あまみや

あまみや 【尼宮】
皇族の子女で尼となった者。

あまみやましぎ

あまみやましぎ [4] 【奄美山鷸】
チドリ目シギ科の鳥。全長約36センチメートル。黒・灰・褐色の細かい斑紋がある。奄美大島・徳之島・沖縄本島・渡嘉敷島に留鳥として生息し,主に夜行性。絶滅危惧種。

あまめ

あまめ [0] 【甘め】
(名・形動)
(1)甘さがやや多いこと。「―の味つけ」
(2)判定などが,普通よりもややゆるいこと。「―の判定をする」「―に採点する」

あまめ

あまめ
ゴキブリ。[日葡]

あまも

あまも [0] 【甘藻】
ヒルムシロ科の海中に生える沈水性多年草。根茎は土中をはい,長い茎に長さ1メートルに及ぶ狭長な葉を互生する。初夏,黄色の葯(ヤク)のある小花を海中に開く。昔,この草を積み重ね,海水を注いで焼き,塩をつくったという。藻塩草(モシオグサ)。味藻(アジモ)。竜宮の乙姫の元結(モトユイ)の切りはずし。
甘藻[図]

あまもの

あまもの [0] 【甘物】
(1)味の甘いもの。
(2)乳児に飲ませた,甘葛(アマズラ)を煎(セン)じた湯。「すり粉・―にて人間そだちたるためしあまたあり/浮世草子・男色大鑑 1」

あまもや

あまもや [0] 【雨靄】
雨が降って立ちこめる靄。

あまもやい

あまもやい 【雨催ひ】
「あまもよい」に同じ。「月影も又もや曇る―/清元・十六夜清心」

あまもよい

あまもよい [3] 【雨催い】
雨の降りそうな空のようす。雨模様。あまもやい。あめもよい。

あまもよう

あまもよう [3] 【雨模様】
どんよりと曇って,雨の降りだしそうな空のようす。あめもよう。

あまもり

あまもり [2] 【雨漏り】 (名)スル
(1)屋根や天井から雨が漏ること。また,その雨水。
(2)堅手(カタデ)・粉引(コヒキ)・熊川(コモガイ)などの高麗茶碗に,長年使っている間に生じた雨漏りのような紫鼠色のしみ。見所の一つとする。

あまもり

あまもり【雨漏り】
a leak in the roof;→英和
a leaky place (場所).〜がする leak.→英和

あまやか

あまやか [2] 【甘やか】 (形動)[文]ナリ
あまい感じのするさま。「―な歌声」「―な香り」
[派生] ――さ(名)

あまやかす

あまやかす【甘やかす】
be indulgent <to> ;indulge;→英和
coddle.→英和
甘やかした子 a spoilt child.

あまやかす

あまやか・す [4][0] 【甘やかす】 (動サ五[四])
(子供などを)きびしくしつけないでわがままな行動を許す。「一人っ子なので―・されて育った」

あまやき

あまやき [0] 【尼焼】
楽焼きの一。永正年間(1504-1521),京都で楽焼きの祖とされる飴屋(阿米夜)の死後,その妻が比丘尼(ビクニ)となって焼いたという楽焼き。初代長次郎,一入(イチニユウ)らの妻女の作った楽焼きをもさすことがある。

あまやどり

あまやどり【雨宿りする】
take shelter from rain.

あまやどり

あまやどり [3] 【雨宿り】 (名)スル
軒下や木の陰などでしばらく雨のやむのを待つこと。

あまやみ

あまやみ [0][4] 【雨止み】
(1)雨が一時やむこと。また,その間。「―を待つ」
(2)雨のやむのを待つこと。雨やどり。

あまゆ

あま・ゆ 【甘ゆ】 (動ヤ下二)
⇒あまえる

あまよ

あまよ [2] 【雨夜】
雨の降っている夜。

あまよけ

あまよけ [0] 【雨除け・雨避け】
雨にぬれないようにする覆い。あまおおい。「―のひさし」

あまよけ

あまよけ【雨避け】
a shelter <from rain> .→英和

あまよのしなさだめ

あまよのしなさだめ 【雨夜の品定め】
源氏物語の帚木(ハハキギ)の巻で,夏の長雨(ナガメ)忌みの一夜に,光源氏や頭中将(トウノチユウジヨウ)がめぐり会った女性たちの品定めをする部分の称。

あまよのつき

あまよのつき 【雨夜の月】
雨の降る夜の月。あっても見えないものにたとえる。「影見えぬ君は―なれや/詞花(恋上)」

あまよのほし

あまよのほし 【雨夜の星】
雨の降る夜の星。あっても見えないもの,きわめてまれなものにたとえる。「こちと女夫(メオト)は―,どこにあるやらないやらで/浄瑠璃・卯月の潤色(中)」

あまよのみこと

あまよのみこと 【雨夜の尊】
盲人・琵琶法師が祖神として崇める神。
→積塔会(シヤクトウエ)

あまより

あまより [0] 【甘縒り】
糸などの縒り方が,普通よりも縒りの数が少なくゆるやかなこと。また,その糸。

あまよろこび

あまよろこび [3] 【雨喜び】
ひでり続きの時,雨が降ると仕事を休んでする祝い。雨祝い。雨遊び。雨降り正月。

あまり

あまり【余り】
(1) the remainder;→英和
the rest;→英和
the remnants;the surplus (剰余);→英和
the balance (残高);→英和
leftovers (食べ残し).
(2)[以上] <five pounds> odd;→英和
over <ten years> .→英和
〜の remaining;surplus.‖余りものに福あり There is luck in the last helping.

あまり

あまり 【余り】
■一■ (名)
(1) [3]

 (ア)余ったもの。残り。「三人で分けると―が出る」「―の毛糸で手袋を編む」
 (イ)割り算で,割り切れずに残った部分。残り。剰余。
(2) [0][1]
(「…のあまり」の形で副詞的に用いる)ある事の程度がはなはだしいために別の事態を引き起こすこと。「驚きの―口もきけない」「感激の―泣き出した」
■二■ [3] (形動)[文]ナリ
(1)程度がはなはだしいさま。並はずれているさま。「―の寒さに震えあがった」「―に静かなのでかえって眠れない」「色あひ,―なるまで匂ひて/源氏(宿木)」
(2)程度がはなはだしくひどいさま。あんまり。「―な仕打ちだと思いませんか」
■三■ [0] (副)
(1)程度がはなはだしいさま。常識や予想を超えているさま。あんまり。「―食べると毒だよ」
(2)(下に打ち消しの語を伴って)程度が予想ほどではないさま。さほど。大して。あんまり。「―行きたくない」「―良い出来ではない」
■四■ (接尾)
(1)数量を表す語に付いて,それより幾分多いことを表す。「出席は一〇人―」
(2)数詞と数詞の間に入れて用いて,あとにくる数だけ余分に加わることを表す。「しはすの二〇日(ハツカ)―ひとひの戌の時に/土左」

あまり

あまり【余り】
too (much);→英和
[否定]not… much;not very….話が〜うますぎる be too good to be true.

あまり=と言えば

――と言えば
あまりにも。度を超えてひどいさまにいう。「―あまりの仕打ち」

あまり=物

――物((アマリモノ))に福あり
人の残したもの,最後に残ったものに意外にいいことがある。残り物には福がある。

あまりある

あまりあ・る 【余り有る】 (連語)
(1)十分である。十分に余裕がある。「実験の成功は苦難を補って―・る」
(2)十分にし尽くせない。「想像に―・る苦しみ」

あまりごと

あまりごと 【余り事】
(1)よけいなこと。行きすぎたこと。「象ばかりに乗ていと善かりつるを,獅子に乗るが―/今昔 5」
(2)あまりにも虫のいいこと。法外なこと。「いかに面目あらましと―をぞ思ひてのたまふ/源氏(真木柱)」

あまりさえ

あまりさえ 【剰へ】 (副)
〔「余り」に助詞「さへ」が付いた語〕
「あまつさえ」に同じ。「―疫癘(エキレイ)うちそひて/方丈記」

あまりちゃ

あまりちゃ 【余り茶】
茶筒などに使い残した茶。また,飲み残しの茶。「―に福がある。然らば今一つ/浄瑠璃・伊賀越道中双六」

あまりべ

あまりべ 【余戸】
律令制における村落制度で,五〇戸を一里としたとき,五〇戸に余る端数の民戸で編成した里。また,僻地の寒村などの称としても用いた。あまるべ。

あまりもの

あまりもの [0][4] 【余り物】
余った物。残って不要になった物。

あまりょう

あまりょう [2] 【雨竜・螭竜】
(1)雨をつかさどると考えられていた,中国の想像上の竜に似た動物。体は黄緑色,尾は赤く細い。角はない。
(2){(1)}を図案化した紋所。

あまる

あま・る [2] 【余る】 (動ラ五[四])
(1)必要な数量を引いたあとにまだ残りがある。「会費が―・る」
(2)数量がある基準を上回る。「千人に―・る希望者」「背丈に―・る深さ」
(3)余分にありすぎたために,かえって悪い結果になる。「勢い―・ってひっくり返る」「かわいさ―・って憎さ百倍」
(4)限度・程度を超えている。「手に―・る難題」「目に―・る振る舞い」「身に―・る光栄」「田舎人の歌にては―・れりや足らずや/伊勢 87」
(5)割り算で,割り切れずに余りがでる。「一〇を三で割ると一―・る」
〔「余す」に対する自動詞〕
[慣用] 言葉に―・思案に―・十指に―・力に―・手に―・人目に―・身に―・目に―

あまる

あまる【余る】
[残る]remain;→英和
be left over;be too many[much](多過ぎる).

あまるべ

あまるべ 【余戸】
⇒あまりべ(余戸)

あまるべ

あまるべ 【余部】
兵庫県北部,日本海に臨む香住町の漁業地区。山陰本線余部鉄橋(高さ約41メートル)がある。

あまるめ

あまるめ 【余目】
山形県北西部,東田川郡の町。庄内平野の中央部に位置する米作地。

あまんじゃく

あまんじゃく [2] 【天ん邪鬼】
「あまのじゃく」の転。

あまんじる

あまんじる【甘んじる】
(1)[満足]be contented[satisfied] <with> .
(2)[こらえる]put up with;be resigned <to> .
甘んじて contentedly;willingly;→英和
resignedly.

あまんじる

あまん・じる [4][0] 【甘んじる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「あまんずる」の上一段化した語〕
「あまんずる」に同じ。「清貧に―・じる」

あまんず

あまん・ず 【甘んず】 (動サ変)
⇒あまんずる

あまんずる

あまん・ずる [4][0] 【甘んずる】 (動サ変)[文]サ変 あまん・ず
〔「あまみする」の転〕
与えられたものが不十分であっても,それを受け入れる。甘んじる。「薄給に―・ずる」「寧ろ自分は平凡なる生活に―・ずる/田舎教師(花袋)」

あまガッパ

あまガッパ [3] 【雨―】
雨降りに着るカッパ。

あまゴート

あまゴート [3] 【雨―】
雨の時に着る和服用のコート。多く繻子(シユス)地を用い,対丈(ツイタケ)に仕立てる。

あま田楽

あまでんがく 【あま田楽】
福井県今立郡池田町水海(ミズウミ)で二月一五日に行われる芸能。中世能楽の古風をとどめる。

あみ

あみ [2] 【網】
(1)糸や針金などを編んで枡形(マスガタ)の目を表したもの。
 (ア)魚や鳥などを捕らえるのに用いるもの。
 (イ)食べ物を焼くのに用いるもの。「―で餅を焼く」
(2)人や物を捕らえるために張りめぐらされたもの。「捜査の―をしぼる」「法律の―をくぐる」
→網の目
(3)印刷で,規則的に並んでいる小さな点のこと。網点。

あみ

あみ [2] 【醤蝦・糠蝦】
甲殻綱アミ目のエビに似た節足動物の一群の総称。体長1〜2センチメートル。体は透明。雌には哺育嚢(ホイクノウ)がある。ほとんどが海産で,日本近海で約一三〇種が知られるが,汽水・淡水にすむ種もある。飼料や釣りのまき餌にしたり,塩辛・佃煮(ツクダニ)など食用にする。

あみ

あみ【網】
a net;→英和
netting (総称);→英和
a seine (引き網).→英和
〜を打つ cast a net.焼き〜 a grill.→英和
〜を張る set a net;→英和
lie in wait.‖網入りガラス wire glass.法の網 the meshes of the law.

あみ

あみ [1] 【阿弥】
⇒阿弥陀号(アミダゴウ)

あみ=を張る

――を張・る
罪人などを捕らえるため,手はずを整えて待ち構える。

あみ=呑舟(ドンシユウ)の魚を漏らす

――呑舟(ドンシユウ)の魚を漏らす
〔史記(酷吏列伝)〕
大悪人をも逃がすほど法網がゆるやかである。

あみ=無くて淵(フチ)をのぞくな

――無くて淵(フチ)をのぞくな
〔抱朴子(勖学)〕
網を持たないのに淵の魚を取ろうとのぞいても無駄である。十分な用意をしなければ成功しないということ。

あみあげ

あみあげ【編上げ(靴)】
lace boots.

あみあげぐつ

あみあげぐつ [4] 【編(み)上げ靴】
靴のひもを編み上げて,足首や脛(スネ)を締めるようにしてはく半長靴。軍靴など。編上靴(ヘンジヨウカ)。あみあげ。

あみあげる

あみあ・げる [4][0] 【編(み)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 あみあ・ぐ
(1)編み物を編み終える。「セーターを―・げる」
(2)本などを編集しおえる。「アンソロジーを―・げる」

あみあぶら

あみあぶら [3] 【網脂】
豚や牛の内臓を包んでいる網状の脂肪。肉などを包んで焼いたり揚げたりする。クレピーヌ。

あみあんどん

あみあんどん [3] 【網行灯】
鉄の枠に金網を張った行灯。

あみいりガラス

あみいりガラス [5] 【網入り―】
格子・亀甲(キツコウ)・縞状の金網を封じ込んだ板ガラス。破損しても破片が散乱しにくく,防火用ガラスなどに使用される。ワイヤ-グラス。

あみうち

あみうち [0] 【網打ち】
(1)投網(トアミ)を打ち,魚を取ること。また,その人。
(2)相撲の決まり手の一。相手の差し手を両手でかかえ,差し手の側へひねり倒す技。

あみうち

あみうち【網打ち】
<go> net fishing.

あみうちば

あみうちば 【網打場】
江戸深川にあった下級の遊里の一。

あみえり

あみえり [0] 【網魞】
魞(エリ)の一種。竹や葦(アシ)の簀(ス)の代わりに網地を立て回したもの。琵琶湖・霞ヶ浦などで用いられる。

あみがさ

あみがさ [3] 【編み笠】
藁(ワラ)・菅(スゲ)・藺草(イグサ)などを編んで作った笠。[季]夏。

あみがさ

あみがさ【編み笠】
a braided hat.

あみがさ=一蓋(イツカイ)

――一蓋(イツカイ)
編み笠のほかには何一つ持たないこと。身軽であること。また,財産のないことのたとえ。

あみがさそう

あみがさそう [0] 【編笠草】
エノキグサの別名。

あみがさたけ

あみがさたけ [4] 【編笠茸】
子嚢菌(シノウキン)類チャワンタケ目のきのこ。五月頃庭先などに生える。高さ約10センチメートル。頭部は淡褐色で,球形または卵形。表面一面に網目状のくぼみがある。柄は太く頭部とともに中空。欧米では食用とする。
編笠茸[図]

あみがさぢゃや

あみがさぢゃや 【編み笠茶屋】
江戸時代,遊里に通う客に顔をかくすための編み笠を貸した茶屋。「泥町の―に一歩/浮世草子・諸艶大鑑 2」

あみがさもち

あみがさもち [4] 【編み笠餅】
糝粉(シンコ)を練って編み笠の形に作り,中に餡(アン)を入れた菓子。編み笠団子。

あみがさゆり

あみがさゆり [4] 【編笠百合】
ユリ科の多年草。中国原産。高さ約50センチメートル。葉は広線形。晩春,茎頂に淡黄緑色で鐘形の花を下向きに数個つける。花の内面に紫色の網状の紋がある。鱗茎を煎(セン)じて咳止めに用いる。貝母(バイモ)。古名ハハクリ。
編笠百合[図]

あみがしら

あみがしら [3] 【網頭・罔頭】
漢字の頭(カシラ)の一。「罕」の「�」,「罪」「署」などの「罒」の部分。網の種類・状態などを表す文字を作る。

あみき

あみき [2] 【編(み)機】
編み物をする機械。

あみき

あみき【編機】
a knitting machine.

あみぎぬ

あみぎぬ [3] 【網衣】
(1)網のように粗く織った布で作った衣服。経帷子(キヨウカタビラ)などに用いる。
(2)時宗の僧の着た目の粗い法衣。衆生(シユジヨウ)を救う網の意からとも,また阿弥の着る法衣の意からともいう。阿弥衣。

あみぐみ

あみぐみ [0] 【網組】
漁網・労力を提供し合って,共同で網漁業を行うための組織。

あみこ

あみこ [0] 【網子】
網元(網主)に労力を提供し,実際に網漁業に従事する者。あご。

あみこむ

あみこ・む [3] 【編(み)込む】 (動マ五[四])
糸・籐(トウ)・髪などを編む時に,異なる色や素材のものを一緒にして編む。また,別の色のもので模様を表す。「花模様を―・む」

あみさす

あみさ・す 【網さす】 (動サ四)
鳥網を張る。「ほととぎす夜声なつかし―・さば/万葉 3917」

あみざいく

あみざいく【網細工】
network.→英和

あみしゃつ

あみしゃつ【網シャツ】
a netted shirt.

あみしろ

あみしろ [0] 【網代】
漁業経営で,漁網に対する漁獲物の配分。

あみじぐさ

あみじぐさ アミヂ― [3] 【網地草】
褐藻類アミジグサ目の海藻。各地の海岸に普通に見られる。全長5〜30センチメートルの細いリボン状で,規則的に二またに分枝している。

あみじま

あみじま 【網島】
大阪市都島区内の地名。淀川と寝屋川の合流点付近。近松門左衛門の「心中天の網島」で知られる。

あみじゃくし

あみじゃくし [3] 【網杓子】
すくい取る部分が金網になっている杓子。汁の実・かすなどを取るのに用いる。

あみじょう

あみじょう [0] 【網状】
網の目のような形状をなしていること。

あみじょうこうぶんし

あみじょうこうぶんし [7] 【網状高分子】
原子が三次元的な化学結合によって配列している高分子物質。分子どうしが三つ以上の基で結合したり,鎖状高分子間の架橋結合によって生ずる。フェノール樹脂・アルキド樹脂・加硫ゴムなど。

あみじょうせいうん

あみじょうせいうん [5] 【網状星雲】
白鳥座にある星雲の一。数万年前に爆発した超新星の残骸。繊維状に光って見え,膨張し続けているガス体。

あみす

あみ・す 【浴みす】 (動サ下二)
あびせる。あむす。「新しき湯ぶね構へて,三位中将に―・せ奉らむとす/平家(一七・長門本)」

あみす

あみ・す 【網す】 (動サ変)
魚・鳥などを捕らえるために網をかける。また,クモが網を張る。「きすごといふうをを―・して/笈の小文」

あみすき

あみすき [0][4] 【網結】
網を編むこと。また,それを業とする人。

あみすきばり

あみすきばり [5] 【網結針】
網を編む時に使う扁平な船形の針。竹・プラスチックなどで作る。網針。あばり。
網結針[図]

あみすてかご

あみすてかご [4] 【編(み)捨て籠】
竹籠の一種。中央を編んで周囲は編まないままにしたもの。魚などを形を崩さず煮るのに用いる。

あみそ

あみそ [0] 【網麻】
網をすく材料として用いる麻糸。

あみたけ

あみたけ [2] 【網茸】
担子菌類ハラタケ目のきのこ。夏から秋にかけマツ林などに群生する。傘の裏に多数の穴が生じて網状に見えるのでこの名がある。食用。
網茸[図]

あみだ

あみだ [0] 【阿弥陀】
〔梵 Amitāyus(無量寿と漢訳)・Amitābha(無量光と漢訳)の音訳〕
(1)〔仏〕 大乗仏教の浄土教の中心をなす仏。法蔵比丘(ビク)として修行中に衆生(シユジヨウ)救済の願をたて,現在は成仏し西方の極楽浄土で教化しているとされる。自力で成仏できない人も,念仏を唱えればその救済力によって,極楽に往生すると説く。平安時代に信仰が高まり,浄土宗・浄土真宗の本尊となる。弥陀(ミダ)。阿弥陀仏。阿弥陀如来。無量寿仏(ムリヨウジユブツ)。無量光仏。無碍光仏(ムゲコウブツ)。清浄光仏。尽十方無碍光如来(ジンジツポウムゲコウニヨライ)。
(2)「あみだくじ」の略。
(3)「あみだかぶり」の略。
(4)「あみだがさ」の略。
阿弥陀(1)[図]

あみだ

あみだ【阿彌陀】
<Skt.> Amitabha.〜(くじ)をやる draw lots for clubbing money.

あみだ=の光も金次第(カネシダイ)

――の光も金次第(カネシダイ)
阿弥陀も寄進した金の多寡で利益(リヤク)を与える意で,すべての事は金次第で決まるということ。阿弥陀も銭(ゼニ)で光る。地獄の沙汰(サタ)も金次第。

あみだいく

あみだいく [3] 【網大工】
網を作ったり,修理したりする人。網棟梁(アミトウリヨウ)。

あみだかぶり

あみだかぶり [4] 【阿弥陀被り】
帽子などを,後ろ下がりにかぶること。あみだ。

あみだがさ

あみだがさ [4] 【阿弥陀笠】
笠を後ろ下がりにかぶること。笠の内側の骨が仏像の光背の形に見えることからいう。あみだ。

あみだがみね

あみだがみね 【阿弥陀ヶ峰】
京都市東山区,東山三十六峰の一。もと,山腹と山麓に阿弥陀堂があった。山頂に豊臣秀吉の廟(ビヨウ)(豊国廟)がある。

あみだきょう

あみだきょう 【阿弥陀経】
浄土三部経の一。一巻。原典はほぼ一世紀頃成立。402年,鳩摩羅什(クマラジユウ)漢訳。阿弥陀仏の極楽浄土の美しい光景を述べ,往生を勧める。仏説阿弥陀経。小経。

あみだくじ

あみだくじ [3][4] 【阿弥陀籤】
人数分の線を引き,一端にそれぞれ異なる金額を書いて隠し,各自が引き当てた金額を出させるくじ。集めた金で茶菓子などを買い,平等に分配する。あみだ。
〔線の引き方が放射状で,阿弥陀仏の後光に似ていたからという〕

あみだこう

あみだこう [0] 【阿弥陀講】
阿弥陀如来の功徳(クドク)を説き聞かせる法会(ホウエ)。平安後期から行われた。

あみだごう

あみだごう [3] 【阿弥陀号】
鎌倉時代以降,浄土宗各派や時宗の僧・信者の法号の一種で,下部に「阿弥陀仏」やその略である「阿弥陀」「阿弥」「阿」を含むもの。仏師・画工・能役者の名にも使われ,中世に特に多くみられる。頓阿・世阿弥など。阿号。

あみだごま

あみだごま [4][3] 【阿弥陀護摩】
密教で阿弥陀如来を本尊に,無病息災・延命を祈って焚(タ)く護摩。

あみださんぞん

あみださんぞん 【阿弥陀三尊】
(1)阿弥陀仏と,その左右に脇侍(キヨウジ)する左の観音と右の勢至の二菩薩。弥陀三尊。三尊の弥陀。
(2)阿弥陀三尊{(1)}の仏像。阿弥陀三尊像。

あみだじ

あみだじ 【阿弥陀寺】
(1)山口県防府市牟礼(ムレ)にある真言宗御室(オムロ)派の寺。1187年重源(チヨウゲン)の建立。東大寺別所。浄土教発展の一拠点となった。
(2)山口県下関市阿弥陀町にあった寺。中世には浄土宗,近世では真言宗に転じた。安徳天皇鎮魂のため1191年に建立。1875年(明治8)寺を廃して赤間宮となる。
→赤間神宮

あみだす

あみだす【編み出す】
think[work]out;devise;→英和
invent.→英和

あみだす

あみだ・す [3][0] 【編(み)出す】 (動サ五[四])
(1)編みはじめる。
(2)工夫して新しい物事や方法を考え出す。「新戦術を―・す」
[可能] あみだせる

あみだどう

あみだどう [0] 【阿弥陀堂】
(1)阿弥陀如来を本尊として安置した堂。
(2)千利休好みの釜(カマ)。豊臣秀吉が有馬温泉で開いた茶会でも用いられた。阿弥陀堂釜。

あみだな

あみだな【網棚】
a rack.→英和

あみだな

あみだな [0] 【網棚】
手荷物をのせるため,電車・バスなどの天井近くに網を張って作った棚。

あみだにじゅうごぼさつ

あみだにじゅうごぼさつ 【阿弥陀二十五菩薩】
⇒二十五菩薩(ニジユウゴボサツ)

あみだにょらい

あみだにょらい 【阿弥陀如来】
阿弥陀{(1)}の尊称。

あみだのひじり

あみだのひじり 【阿弥陀の聖】
(1)空也(クウヤ)上人の尊称。あみだひじり。
(2)空也に始まる踊り念仏の徒で,鹿角の杖をつき,金鼓(ゴング)をたたきながら阿弥陀仏の名号を唱え,極楽往生の教えを民衆の間にひろめて歩いた僧。

あみだのむねわり

あみだのむねわり 【阿弥陀胸割】
古浄瑠璃,本地物の一。1614年の上演記録がある。因果応報と仏を信ずる者は大慈悲に浴しうることを説く。

あみだぶつ

あみだぶつ [3] 【阿弥陀仏】
「阿弥陀{(1)}」に同じ。

あみだほう

あみだほう [0][3] 【阿弥陀法】
密教で,阿弥陀を本尊に無病息災・延命を祈る修法。

あみだぼとけ

あみだぼとけ 【阿弥陀仏】
「阿弥陀{(1)}」に同じ。

あみだまんだら

あみだまんだら [4] 【阿弥陀曼荼羅】
阿弥陀如来を中心に描いた曼荼羅。阿弥陀法を修する際に用いる。

あみだわさん

あみだわさん [4] 【阿弥陀和讃】
阿弥陀の功徳をたたえた和讃。

あみだわり

あみだわり [0] 【阿弥陀割(り)】
道路の配置を阿弥陀の後光に似せて,中心点から放射状に配する地割りの方法。
⇔碁盤割り

あみつきりん

あみつきりん [4] 【網付き林】
⇒魚付(ウオツ)き林(リン)

あみづな

あみづな [2][0] 【網綱】
ひき網につけた綱。あみなわ。

あみてん

あみてん [0] 【網点】
印刷で,スクリーンを用いて作られる規則的に並んだ小さな点の集まり。写真や原画の濃淡を,小さな点の大小で表現する。

あみど

あみど【網戸】
a screen door.

あみど

あみど [2] 【網戸】
(1)網を張った戸。風を通し,ハエ・カなどの侵入を防ぐのに用いる。[季]夏。
(2)土蔵の入り口の,金網を張った扉。

あみど

あみど [2] 【編(み)戸】
薄板・竹・葦(アシ)などを編んで作った戸。

あみぬし

あみぬし [2] 【網主】
「網元(アミモト)」に同じ。

あみの

あみの 【網野】
京都府竹野郡の町。丹後半島の基部に位置し,日本海に面する海岸は景勝地。丹後縮緬(チリメン)の主産地の一。銚子山古墳がある。

あみの

あみの 【網野】
姓氏の一。

あみのきく

あみのきく 【網野菊】
(1900-1978) 小説家。東京生まれ。日本女子大卒。志賀直哉に師事。「光子」「金の棺」などの私小説を発表。

あみのめ

あみのめ [4][0] 【網の目】
(1)網を編んでいる糸と糸とのすき間。あみめ。
(2)細かく密に張りめぐらされているもののたとえ。「道路が―に走っている」

あみのめ

あみのめ【網の目】
meshes (of a net);a network <of railways> .→英和
〜のような meshy;reticulated.

あみのめ=を潜(クグ)る

――を潜(クグ)・る
捜査網や法律に引っかからないようにする。

あみのりもの

あみのりもの [3] 【網乗(り)物】
江戸時代,士分以上の重罪人を護送するのに用いたかご。上から網をかけた。

あみはん

あみはん [0] 【網版】
印刷用凸版の一。写真などの階調を網点の大小によって表現した凸版。感光版の前に網目を刻んだスクリーンを置いて,原図を細かい点に分解して撮影したネガを銅・亜鉛などに焼き付け,酸液で腐食して製する。網目凸版。網目版。写真版。

あみば

あみば [0] 【網場】
魚や鳥をとる網を仕掛ける場所。

あみばり

あみばり [2][3] 【編(み)針】
毛糸などを手編みにする時に用いる針。棒針・鉤(カギ)針・アフガン針などがある。編み棒。

あみばり

あみばり [3] 【網針】
「網結針(アミスキバリ)」に同じ。

あみばり

あみばり【編針】
⇒編棒.

あみぶくろ

あみぶくろ【網袋】
a string bag.

あみぶね

あみぶね [0] 【網船】
網を積んでいる船。網を引く船。

あみぼう

あみぼう【編棒】
a knitting needle (毛糸の);a netting needle (刺しゅう用の).

あみぼう

あみぼう [2] 【編(み)棒】
「棒針(ボウバリ)」に同じ。

あみぼし

あみぼし 【網星】
二十八宿の亢(コウ)宿の和名。乙女座中の東部の四星。

あみみどろ

あみみどろ [3] 【網みどろ】
緑藻類クロレラ目の淡水藻。各地の池・水田などに浮遊する。円柱形の細胞が網目状に結合して,袋状の群体をつくる。夏期に異常繁殖することがある。

あみめ

あみめ [3][0] 【編(み)目】
(1)編み物・竹細工などで,編んだりからめたりしたところ。また,その形・構造。「―が美しい」
(2)編んだものの,すき間。

あみめ

あみめ [3] 【網目】
網地を作っている糸と糸とのすき間。網の目。

あみめ

あみめ【網目】
⇒網の目.

あみめおり

あみめおり [0] 【網目織(り)】
平織りまたは綾織りの地の上に別の経(タテ)糸・緯(ヨコ)糸を用いて網の目を浮き織りにしたもの。

あみめにしきへび

あみめにしきへび [7] 【網目錦蛇】
ヘビの一種。現存種では世界最大で,全長10メートルに及ぶものがある。無毒。夜行性で鳥類や哺乳類を襲う。卵生。背面は淡黄色で,黒く縁取りされた黄色の美しい網目模様がある。東南アジアに分布。

あみもと

あみもと [0] 【網元】
船舶や漁網などの漁具を所有し,多くの漁師を雇って漁業を営む者。網主。
→網子(アミコ)

あみもと

あみもと【網元】
a fishermen's boss.

あみもの

あみもの【編物(をする)】
(do) knitting.→英和

あみもの

あみもの [2][3] 【編(み)物】
毛糸やレース糸などを編んで,セーターなどの衣類やテーブル掛けなどの装飾品を作ること。また,編んで作ったもの。手編みと機械編みがある。

あみやき

あみやき [0] 【網焼(き)】 (名)スル
肉や野菜を金網にのせて焼くこと。また,そのようにして焼いた料理。

あみやく

あみやく 【網役】
江戸時代の小物成(コモノナリ)の一。漁労者から取り立てた税。

あみりょう

あみりょう [2] 【網猟】
網を用いる狩猟。鳥類の捕獲を対象とするものをいうことが多い。

あみシャツ

あみシャツ [0][3] 【網―】
網目のように織った布地のシャツ。主に,夏の肌着に用いる。

あみジバン

あみジバン [3] 【網―】
(1)こよりで粗く編んだ汗取り用の肌襦袢(ジバン)。また,綿・麻などでレース編みにした夏用の襦袢。[季]夏。
(2)歌舞伎衣装の一。鎖帷子(クサリカタビラ)に似せたもので,武士や盗人の扮装に用いる。黒糸で編み,筒袖としたもの。

あむ

あ・む [1] 【編む】 (動マ五[四])
(1)糸・竹・髪の毛など細長い物を,結び合わせたりからみ合わせたりして,一つの形ある物を作り上げる。「毛糸を―・む」「竹でかごを―・む」
(2)文章を集めて本を作る。編集する。「論集を―・む」
(3)いくつかの物をまとめて一つに組織化する。編成する。「軍団を―・み,将校を撰ましめ/経国美談(竜渓)」
[可能] あめる

あむ

あむ【編む】
(1) knit;→英和
crochet (かぎ針で);→英和
net (網状に);→英和
braid (さなだ状に).→英和
(2)[編集]compile.→英和

あむ

あ・む 【浴む】 (動マ上二)
湯や水をあびる。「筑紫へ湯―・みむとてまかりける時に/古今(離別詞)」

あむ

あむ 【虻】
アブの古名。「手腓(タコムラ)に―かきつき/古事記(下)」

あむす

あむ・す 【浴むす】
■一■ (動サ四)
湯や水をあびせる。「さし鍋に湯わかせ…狐に―・さむ/万葉 3824」
■二■ (動サ下二)
{■一■}に同じ。「御湯などめして,姫君にも―・せ奉りて/寝覚 2」

あめ

あめ [1] 【天】
(1)空。天。あま。
⇔地(ツチ)
「み園生の百木の梅の散る花し―に飛び上がり雪と降りけむ/万葉 3906」
(2)天上界。「―にます月読(ツクヨミ)をとこ/万葉 985」

あめ

あめ [0] 【飴】
〔「甘し」の「あま」と同源〕
(1)芋・米などのデンプンを糖化させた甘い,粘り気のある食品。良質のものは淡黄色で透明。菓子の原料・調味料ともする。「―をなめる」
(2)「飴色」の略。

あめ

あめ【飴】
wheat gluten.〜色の light-brown.‖飴玉 <米> (a) candy; <英> a sweet.飴と鞭 the carrot and the stick.

あめ

あめ 【鯇】
ビワマスの異名。[和名抄]

あめ

あめ【雨】
rain;→英和
a rain(fall);a shower (俄雨).→英和
〜の(多い) rainy.→英和
〜が降る(やむ) It rains (stops raining).雨が少ない We have little rain.

あめ

あめ [1] 【雨】
(1)空から降ってくる水滴。大気中の水蒸気が高所で気温冷却により凝結し水滴となって落ちてくるもの。「―がやむ」「―に煙る」「恵みの―」
(2)(雨のように)絶え間なく降りそそぐもの。「涙の―」「弾丸の―」
〔複合語をつくる場合「あま」「さめ」となることがある。「あまぐ(雨具)」「あまぐも(雨雲)」「はるさめ(春雨)」など〕

あめ

あめ [0] 【灝・豆汁】
味噌・醤油を造るために,大豆を煮た時に出る汁。

あめ=が降ろうが槍(ヤリ)が降ろうが

――が降ろうが槍(ヤリ)が降ろうが
どんな障害があっても。意志が堅固で,簡単には崩れないたとえ。

あめ=と鞭(ムチ)

――と鞭(ムチ)
〔ビスマルクの社会主義運動に対する政策を評した言葉から〕
譲歩と弾圧とを併用して行う支配または指導の方法。

あめ=に沐(カミアラ)い風に櫛(クシケズ)る

――に沐(カミアラ)い風に櫛(クシケズ)る
〔荘子(天下)〕
風雨を受け苦労する。社会の荒波にもまれて苦労する。

あめ=をしゃぶら∘せる

――をしゃぶら∘せる
相手を乗り気にさせるため,うまいことを言ったりしたりする。また,勝負ごとなどで,のちのちのためにわざと負けて相手をよろこばせる。飴をねぶらせる。飴をなめさせる。

あめ=塊(ツチクレ)を破らず

――塊(ツチクレ)を破らず
〔塩鉄論(水旱)〕
雨が静かに降って土をいためない。世の中が泰平であることをいう。
→風枝を鳴らさず

あめ=晴れて笠(カサ)を忘る

――晴れて笠(カサ)を忘る
苦しい時に受けた恩を,その時が過ぎると忘れることのたとえ。

あめ=車軸(シヤジク)の如し

――車軸(シヤジク)の如し
〔長阿含経〕
雨が激しく降るさま。雨脚を車軸にみたてていう。

あめ=降って地(ジ)固まる

――降って地(ジ)固まる
ごたごたや変事のあとでは,前よりも事態がよく治まることのたとえ。

あめあがり

あめあがり [3] 【雨上(が)り】
雨のやんだすぐあと。あまあがり。

あめあがり

あめあがり【雨上がりの[に]】
just after the rain.→英和

あめあし

あめあし [0][2] 【雨脚・雨足】
⇒あまあし(雨脚)

あめあと

あめあと [0][3] 【雨跡】
(1)雨の降った跡。
(2)岩石などに雨滴がつけたくぼみ。

あめあられ

あめあられ [1][1][0] 【雨霰】
(雨やあられのように,弾丸や矢が)激しく降りそそぐようすの形容。「鉄砲玉の―/当世書生気質(逍遥)」

あめいせんそう

あめいせんそう [1] 【蛙鳴蝉噪】
(1)蛙(カエル)や蝉(セミ)が鳴き立てること。騒々しいこと。
(2)むだな議論。

あめいろ

あめいろ [0] 【飴色】
飴のような色。透明,または半透明な黄褐色。あめ。

あめうし

あめうし [2] 【黄牛】
〔「あめうじ」とも〕
飴色の毛の牛。上等な牛とされた。

あめうり

あめうり [0][4] 【飴売り】
飴を売る行商人。特に近世,風車や旗を立てた盤台(ハンダイ)を頭にのせ,また,派手な服装で肩から飴箱をさげ,太鼓や鉦(カネ)を鳴らして飴細工を売った人。飴屋。

あめおとこ

あめおとこ [3] 【雨男】
その人が何かしようとしたり現れたりすると雨になると,冗談めかして言われている男性。

あめおんな

あめおんな [3] 【雨女】
その人が何かしようとしたり現れたりすると雨になると,冗談めかして言われている女性。

あめかぜ

あめかぜ [1] 【雨風】
(1)雨と風。「―をしのぐ」
(2)雨まじりに吹く風。
(3)酒も飲み,甘い菓子も好きなこと。両刀使い。

あめかぜしょくどう

あめかぜしょくどう [5] 【雨風食堂】
菓子・飯・酒など何でも食べさせる食堂。

あめかんむり

あめかんむり [3] 【雨冠】
漢字の冠の一。「雪」「雲」などの「雨」の部分。あまかんむり。

あめがし

あめがし [3] 【飴菓子】
飴を原料とする菓子のうち,有平(アルヘイ)糖や求肥(ギユウヒ)飴のような古くから日本にあるもの。

あめがした

あめがした 【天が下】
「あめのした」に同じ。「―には隠家もなし/太平記 3」

あめがち

あめがち【雨勝ちの】
rainy;→英和
wet.→英和

あめきんごく

あめきんごく [3] 【雨禁獄】
白河院が金泥一切経供養の法会を法勝寺で行おうとしたが,雨のために何度も延期させられたのを怒り,雨を器に入れて獄に下したという故事。

あめく

あめ・く 【叫く】 (動カ四)
わめく。叫ぶ。「そこら集りたる大衆,異口同音に―・きて/宇治拾遺 5」

あめざいく

あめざいく [3] 【飴細工】
(1)竹などの管(クダ)の一端に飴をつけ,他方から吹いてふくらませながら動物などの形に作ったもの。
(2)立派そうに見えても実質のないもの。似て非なるもの。

あめしずく

あめしずく 【雨雫】
雨のしずく。多く,涙を流して泣くさまにいう。「小大進は―と泣きて候ひけり/著聞 5」

あめしら∘す

あめしら∘す 【天知らす】 (連語)
〔「す」は尊敬の助動詞〕
地上から去って天をお治めになる。貴人が死ぬ。崩御される。「ひさかたの―∘しぬる君故に/万葉 200」

あめたいふう

あめたいふう [3][5] 【雨台風】
風よりも雨の影響が強い台風。
→風台風

あめだき

あめだき [0] 【飴炊き】
「飴煮(アメニ)」に同じ。

あめだま

あめだま [0] 【飴玉】
球状にまるめた固形の飴。

あめつち

あめつち [1] 【天地】
(1)大空と大地。宇宙。てんち。「―のともに久しく言ひ継げと/万葉 814」
(2)天の神と地の神。「―の堅めし国そ大和島根は/万葉 4487」

あめつちのことば

あめつちのことば 【天地の詞】
「あめつち」で始まる平安初期の手習い歌。「あめ(天)つち(土)ほし(星)そら(空)やま(山)かは(川)みね(峰)たに(谷)くも(雲)きり(霧)むろ(室)こけ(苔)ひと(人)いぬ(犬)うへ(上)すゑ(末)ゆわ(硫黄)さる(猿)おふせよ(生ふせよ)えのえを(榎の枝を)なれゐて(馴れ居て)」。四八の仮名を重複させずに全部使って作られており,「え」が二度繰り返されるのは当時ア行のエとヤ行のエが音節として区別されていたことを示す。「いろは歌」「たゐに」に先行して作られたと考えられる。あめつちの歌。

あめつちのふくろ

あめつちのふくろ 【天地の袋】
女子が新年を祝って縫う袋。幸福を中に入れて,逃がさないように上下とも縫い合わせる。「―の数し多かれば,思ふことなき今日にもあるかな/一条大納言家歌合(長元二)」
〔平安時代の年頭の言寿歌(コトホギウタ)「天地を袋に縫ひて幸を入れて持たれば思ふことなし」による〕

あめつづき

あめつづき【雨続き】
a long (spell of) rain.

あめつぶ

あめつぶ [2] 【雨粒】
「あまつぶ(雨粒)」に同じ。

あめつゆ

あめつゆ [1] 【雨露】
雨と露。うろ。「―をしのぐ」

あめなる

あめなる 【天在る】 (枕詞)
天にある日の意から,「ひ」の音を含む「ひめ菅原」「一つ棚橋」にかかる。「―日売菅原(ヒメスガハラ)の草な刈りそね/万葉 1277」
〔「あめにある」とも読まれる。また,「ひめ菅原」「一つ棚橋」を天上にあるものとして,枕詞とみない説もある〕

あめに

あめに [0] 【飴煮】
煮汁に水飴などを加えて魚などを甘辛く煮ること。また,その料理。あめだき。
→甘露煮

あめの

あめの 【天の】 (連語)
天にある。天の。天上界に所属する。
〔「あまの」と読みならわされている語は「あまの(天の)」の子項目とした〕
→あまの

あめのあし

あめのあし 【雨の脚】
「あまあし(雨脚){(1)}」に同じ。「十六日,―いと心細し/蜻蛉(中)」

あめのうお

あめのうお [3] 【鯇・鯇魚】
ビワマスの別名。

あめのうみ

あめのうみ 【天の海】
大空の広いのを,海にたとえていう語。あまのはら。「―に雲の波立ち/万葉 1068」

あめのおきて

あめのおきて 【天の掟】
天の神の定めた掟。天命。「―有りて,天の下に琴弾きて族(ゾウ)立つべき人になむありける/宇津保(俊蔭)」

あめのおしで

あめのおしで 【天の印】
〔大空に押した「押し手」の意〕
(1)月の別名。「久方の―やこれならむ/清輔集」
(2)天の川の別名。「たなばたは―の八重霧に/散木奇歌集」

あめのした

あめのした 【天の下】
(1)地上の世界。天下。この世界。あめがした。「―とこやみにして,また昼夜のわきも無し/日本書紀(神代上訓)」
(2)朝廷。また,国家。「凡そ―の有する所の公民/日本書紀(孝徳訓)」
(3)(「天の下の」の形で)天下に比類がない,の意。「―の色好み,源の至といふ人/伊勢 39」

あめのつき

あめのつき 【雨の月】
「雨月(ウゲツ)」に同じ。

あめのひ

あめのひ 【天の火】
天から降って来る火。神火。天火。「焼き滅ぼさむ―もがも/万葉 3724」

あめのみかど

あめのみかど 【天の御門】
朝廷。また,天皇の尊称。「―の近江のうねめにたまひける/古今(恋四詞)」

あめのみやかぜのみや

あめのみやかぜのみや 【雨の宮風の宮】 (連語)
〔伊勢神宮には雨の宮,風の宮など別宮・摂社・末社が数多くあってそれぞれ賽銭(サイセン)がいることから〕
あれやこれやと予想外に出費や手間のかかるたとえ。

あめのもり

あめのもり 【雨森】
姓氏の一。

あめのもりほうしゅう

あめのもりほうしゅう 【雨森芳洲】
(1668-1755) 江戸中期の儒学者。近江の人。名は俊良・誠清(ノブキヨ),別号に絅尚堂・橘窓とも。江戸で木下順庵に学び対馬藩に仕える。中国語・朝鮮語に通じ,朝鮮との応接に功があった。著「橘窓文集」「橘窓茶話」「交隣提醒」など。

あめひと

あめひと 【天人】
(1)天上界の人。てんにん。あまびと。「―の妻問ふ夕(ヨイ)ぞ我も偲はむ/万葉 2090」
(2)都の人。「鄙の奴に―しかく恋ひすらば/万葉 4082」
(3)天つ神の血を引く人。大和朝廷の統治下にある者。「若し―のけぶりにあらば,来て我が上を覆へ/常陸風土記」

あめふらし

あめふらし [3] 【雨虎・雨降】
腹足綱の軟体動物。大形のナメクジ状で体長40センチメートル内外。体表は黒紫色の地に灰白色の不規則な斑紋がある。前端に一対の触角,背側に一対の臭角を備え,触れると紫色の液を多量に出すが毒ではない。潮間帯の岩磯にすみ,海藻を食べる。春,「うみぞうめん」と呼ばれる卵を産む。中国・台湾・日本の沿岸に分布。アメフリ。ヒヨリジケ。
雨虎[図]

あめふり

あめふり【雨降り】
(a) rain(fall);→英和
a rainy day.

あめふり

あめふり [2] 【雨降り】
雨が降ること。雨の降っている時。

あめふりしょうがつ

あめふりしょうがつ [5] 【雨降り正月】
「雨喜(アマヨロコ)び」に同じ。

あめふりばな

あめふりばな [4] 【雨降り花】
ヒルガオの異名。

あめふりぼし

あめふりぼし [4] 【雨降り星・畢宿】
二十八宿の畢(ヒツ)宿の和名。牡牛座の顔の部分の七星。

あめま

あめま [0][3] 【雨間】
⇒あまま(雨間)

あめます

あめます [0] 【鯇鱒】
サケ目の魚。全長60センチメートルに達する。体は細長くて側扁するが,やや丸みをおびる。背面は緑褐色で,体側に小白斑が散在し,腹面は淡いオリーブ色。三年目ぐらいから海に下り,一〜二年を海と川で過ごしてから,川の上流に上り産卵する。食用。川釣りの対象魚。北日本以北からサハリン・千島・カムチャツカに分布。陸封型をエゾイワナと呼ぶ。

あめみや

あめみや 【雨宮】
姓氏の一。

あめみやけいじろう

あめみやけいじろう 【雨宮敬次郎】
(1846-1911) 実業家。甲斐(カイ)の人。生糸の投機取引・株式投資などで富を蓄積し甲州財閥の一角を形成。死後,傘下の会社は離散。

あめめいげつ

あめめいげつ [3] 【雨名月】
「雨月(ウゲツ)」に同じ。

あめもよ

あめもよ 【雨もよ】
雨の降っている時。あまもよ。「―にこじとおもほゆるかな/後撰(恋六)」
〔「雨催」とも書く〕

あめもよい

あめもよい [3] 【雨催い】
「あまもよい」に同じ。

あめもよう

あめもよう [3] 【雨模様】
どんよりと曇って,雨の降りだしそうな空のようす。あまもよう。「―の空」

あめもよう

あめもよう【雨模様だ】
It looks like rain.

あめや

あめや [0] 【飴屋】
飴を作る,または売る家。また,その人。

あめやま

あめやま 【天山】
天や山のように高いこと。また,大いに,はなはだの意で,副詞的に用いる。「平家の御恩を―と蒙たれば/平家 4」「―忝なくは候へども/仮名草子・竹斎」

あめやよこちょう

あめやよこちょう 【アメヤ横丁】
東京都台東区,JR 上野駅から御徒町駅にかけて線路脇に伸びる商店街。終戦後にでき,当時飴屋(アメヤ)が多かった。通称,アメ横。

あめゆ

あめゆ [0] 【飴湯】
飴を湯で煮とかして,肉桂などを入れたもの。胃腸の薬とされ,夏の飲み物。[季]夏。

あめゆき

あめゆき [2] 【雨雪】
(東北・北陸・四国・九州で)みぞれ。あまゆき。

あめわかひこ

あめわかひこ 【天稚彦・天若日子】
記紀神話の神。天孫降臨に先立って,平定のため葦原の中つ国にくだるが,大国主神の娘下照姫(シタテルヒメ)を妻として復命せず,詰問の使者の雉(キジ)を射殺し,高皇産霊神(タカミムスヒノカミ)にその矢を射返されて死ぬ。あまのわかひこ。

あめんぼ

あめんぼ [0] 【水黽・水馬・飴坊】
半翅目アメンボ科の昆虫の総称。体は黒色で細長く,体長3〜27ミリメートル。中・後脚が著しく長く,大きく広げて水に浮かび,水上を滑走する。捕らえられると飴に似た甘い臭気を出すのでこの名がある。あめんぼう。かわぐも。あしたか。みずすまし。[季]夏。

あめんぼ

あめんぼ【水黽】
《虫》a water strider.

あめんぼう

あめんぼう [0] 【飴ん棒】
(1)駄菓子の一。棒状につくった飴。
(2)理髪店の看板である赤・白・青三色の螺旋(ラセン)状模様の棒の俗称。有平棒(アルヘイボウ)。

あめ=を舐(ネブ)ら∘せる

――を舐(ネブ)ら∘せる
「飴をしゃぶらせる」に同じ。「一番―∘せると,本気で勝たつもりで居る/滑稽本・浮世風呂(前)」

あも

あも 【母】
〔上代語〕
はは。おも。
⇔しし
「―にこそ聞えずあらめ/日本書紀(雄略)」

あも

あも 【餅】
もち。幼児や女性が用いた。[日葡]「この―は正月の在所へやらうと思へども/浄瑠璃・五十年忌(中)」

あもう

あもう [1] 【阿蒙】
⇒呉下(ゴカ)の阿蒙(アモウ)

あもうせいめい

あもうせいめい アマウ― 【天羽声明】
1934年(昭和9)4月の外務省情報部長天羽英二の談話。欧米列強の中国に対する援助を非難し,中国の排他的独占をめざしたもの。

あもく

あもく [1] 【亜目】
生物分類上,目に設けられることがある小区分。霊長目のキツネザルとニホンザルを原猿亜目と真猿亜目に分類するなど。

あもしし

あもしし 【母父】
〔上代東国方言〕
ははとちち。おもちち。「―が玉の姿は忘れせなふも/万葉 4378」

あもと

あもと 【足元・足下】
人の家柄・経歴。身元。氏素性。「―アル者ヂヤ/日葡」

あもとじ

あもとじ 【母刀自】
〔上代東国方言〕
母を敬っていう語。「―も玉にもがもや戴きて/万葉 4377」

あもりつく

あもりつく 【天降り付く】 (枕詞)
天から降ったという伝説から,「天の香具山」「神の香具山」にかかる。「―天の香具山霞立つ/万葉 257」

あもる

あも・る 【天降る】 (動ラ四)
〔「あまおる」の転〕
(1)天上から降りてくる。天下る。「高千穂の岳に―・りし皇祖(スメロキ)の/万葉 4465」
(2)行幸する。「行宮(カリミヤ)に―・りいまして天の下治めたまひ/万葉 199」

あもん

あもん [1] 【亜門】
生物分類上,門に設けられることのある小区分。緑色植物門の維管束植物亜門など。

あや

あや 【漢】
古代の姓氏の一。中国からの渡来系氏族で,東漢(ヤマトノアヤ)・西漢(カワチノアヤ)の二氏があった。

あや

あや【文[綾]】
a figure[design](模様);→英和
a plot (工夫);→英和
a figure of speech (文の).

あや

あや [2] 【文・綾】
(1)物の表面に表れたいろいろの形・色合い。模様。特に,斜交する線によって表された模様をいう。「―を描く」
(2)斜めに交わること。また,そういう模様。
(3)言葉や文章の飾った言い回し。表現上の技巧。「文章の―」
(4)物事の入り組んだ仕組み。すじみち。「事件の―」
(5)比較的長期にみた相場変動の中で,特別の理由もないような小さな変動。「―押し」「―戻し」
(6)斜文組織で文様を織り出した絹の紋織物。光沢があり,模様が浮き出て美しい。綾織物。
(7)「綾取り」の略。「―を取る」
(8)「綾竹」の略。
(9)(「目もあやに」「目もあやなり」の形で)目も覚めるほどきらびやかである。「目も―にひるがえる万国旗」
(10)区別。条理。けじめ。[名義抄]

あや=を付ける

――を付・ける
(俗に)言いがかりをつける。

あやいがさ

あやいがさ [4] 【綾藺笠】
藺(イ)を編んで作った笠。中央を高く突出させ,裏を絹などではる。武士が狩猟・遠行・流鏑馬(ヤブサメ)の時などに用いた。あやがさ。
綾藺笠[図]

あやいと

あやいと [0] 【綾糸】
(1)綾取り遊びに用いる糸。
(2)「綜糸(アゼイト)」に同じ。
(3)美しい色彩の糸。

あやいとおり

あやいとおり [0][4] 【綾糸織】
「一楽織(イチラクオリ)」に同じ。

あやう

あやう アヤフ [0] 【危】
〔「あやぶ」とも〕
暦注の十二直の一。伐木・酒造りなどに吉,旅行・登山などに凶という日。

あやうい

あやう・い アヤフイ [0][3] 【危うい】 (形)[文]ク あやふ・し
(1)あぶない。危険である。「生命が―・い」「―・いところを助けられる」
(2)心配だ。気がかりだ。「この君だちをさへや知らぬところに率て渡したまはむと―・し/源氏(夕霧)」
(3)実現があやぶまれる。あてにならない。「平らかに帰りのぼらん事もまことに―・き有さまどもにて/平家 5」
〔中世以降,次第に「あぶない」に取って代わられた〕
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

あやうい

あやうい【危い】
⇒危ない.

あやうく

あやうく【危く…するところ】
<be> nearly <drowned> .→英和
危く…を免れる have a narrow escape from….

あやうく

あやうく アヤフク [0] 【危うく】 (副)
〔形容詞「あやうい」の連用形から〕
(1)やっとのことで。かろうじて。「―難をのがれる」
(2)まかりまちがえば。もう少しのところで。「―追突するところだった」

あやうし

あやう・し アヤフシ 【危うし】 (形ク)
⇒あやうい

あやうじ

あやうじ 【漢氏】
古代の有力渡来氏族。応神朝に来朝した阿知使主(アチノオミ)の子孫で,後漢の霊帝の子孫と称する東漢直(ヤマトノアヤノアタエ)と後漢の献帝の子孫と称する西漢直(カワチノアヤノアタエ)とがあった。綾織りをはじめ,高度の諸技術をもって大和朝廷に仕えた。初め直(アタエ)姓,のちに連(ムラジ)姓・忌寸(イミキ)姓を賜り,六〜七世紀には政治・軍事面でも活躍した。坂上田村麻呂らはこの一族である。あや。

あやおどし

あやおどし [3] 【綾縅】
鎧(ヨロイ)の縅の一。綾織りの緒で縅したもの。

あやおどり

あやおどり [3] 【綾踊り】
綾織り竹を用いて踊る民俗舞踊。歌舞伎舞踊の踊り地でもみられる。

あやおり

あやおり【綾織】
twilled fabrics.〜の twilled.→英和

あやおり

あやおり [0] 【綾織(り)】
(1)綾を織ること。また,その人。また,その織った物。
(2)織物の基本組織の一。「斜文織(シヤモンオ)り」に同じ。
(3)放下師(ホウカシ)などのする曲芸の一種。数本の竹を投げ上げて受け取る技。

あやおりだけ

あやおりだけ [4] 【綾織(り)竹】
曲芸の綾織り{(3)}に用いる竹または棒。棒に色紙を巻き両端に房飾りをつけたもの。あやだけ。

あやおりもの

あやおりもの [3][4] 【綾織物】
(1)「あや(文・綾){(6)}」に同じ。
(2)綾織りの織物。あや。

あやかき

あやかき 【綾垣】
古代絁(アシギヌ)で作った,模様のある帷帳(トバリ)。部屋の仕切りなどに用いた。「―のふはやが下に/古事記(上)」

あやかし

あやか・し (形シク)
(1)弱々しい。ひよわである。「―・しさうな体(テイ)はなうて,けなげさうに有つたぞ/毛詩抄 18」
(2)はっきりしない。不明瞭である。[ヘボン(三版)]

あやかし

あやかし
(1)船が難破する時,海上に現れるという怪物。「いかに武蔵殿。この御船には―が憑いて候/謡曲・船弁慶」
(2)不思議なこと。怪しいこと。また,妖怪。「太鼓持に貧乏神の―が付いたと観念すべし/浮世草子・禁短気」
(3)ばか者。愚か者。[日葡]
(4)コバンザメの異名。[和訓栞]
(5)能面の一。亡霊や怨霊(オンリヨウ)などに用いる男面。
あやかし(5)[図]

あやかす

あやか・す (動サ四)
だます。たぶらかす。また,愚弄(グロウ)する。「皆のものもそいつを―・して遊ぶ/黄表紙・間違狐之女郎買」

あやかり

あやかり
(1)得体の知れないもの。怪しいもの。霊。また,たたり。あやかし。「夫は御―をするもの也/三体詩抄」
(2)愚鈍。まぬけ。「何たる―か,貴方に此二王の書をば盗まれつらうぞ/四河入海 11」

あやかりもの

あやかりもの [0][6] 【肖り者】
他の人があやかりたいとうらやむほど幸せな人。果報者。「世の人―とて舛掻(マスカキ)をきらせける/浮世草子・永代蔵 1」

あやかる

あやか・る [3] 【肖る】 (動ラ五[四])
(1)好ましい状態にある人の影響が及んで,自分も同じような状態になる。「あなたの幸運に―・りたい」
(2)物事に触発されて,動揺する。揺れ動く。「風はやみみねのくず葉のともすれば―・りやすき人の心か/拾遺(雑恋)」
[可能] あやかれる

あやかる

あやかる
take after a person's good luck.あやかり者 a lucky person.

あやがさ

あやがさ 【綾笠】
「綾藺笠(アヤイガサ)」に同じ。

あやぎぬ

あやぎぬ [3][0] 【綾絹】
白または無地染めの綾織りの絹。あやけん。

あやぎり

あやぎり 【綾切】
雅楽の一。右舞。壱越(イチコツ)調の文(ブン)の舞。もと女舞で,一時廃絶したが近年復興された。舞人は女面に襲(カサネ)装束で女の姿を模して舞う。四人または六人の舞。愛嗜女(アイキリジヨ)。

あやぎれ

あやぎれ 【文切れ・紋切れ】
(1)言葉・音声の区別がはっきりしていること。「言葉の―せぬ事のみ多し/浮世草子・一代女 1」
(2)他と違って優れていること。「格別―のした人でもなけれど/松翁道話」

あやぐ

あやぐ
〔綾言(アヤゴト)の意といわれる〕
沖縄県宮古諸島の歌謡。また,その総称。長詩形と短詩形があり,英雄賛歌,生活・労働歌,祝宴歌など内容は広い。

あやこまい

あやこまい [0] 【綾子舞】
新潟県柏崎市女谷(オンナダニ)・高原田に残る舞踊。近世初期の女歌舞伎踊りの面影を伝える。狂言・囃子舞(ハヤシマイ)もある。

あやごろも

あやごろも [3] 【綾衣】
綾織りの衣。綾絹でつくった衣服。

あやし

あや・し 【怪し】 (形シク)
⇒あやしい

あやしい

あやしい【怪しい】
doubtful;→英和
dubious;→英和
suspicious;→英和
uncertain (不確かな);→英和
[奇異な]strange;→英和
queer;→英和
[信じられぬ]incredible;→英和
unreliable;[おぼつかない]poor;→英和
clumsy;→英和
awkward.→英和
〜と思う[疑う]doubt;→英和
be doubtful;→英和
have a doubt;[嫌疑をもつ]suspect.→英和
〜天気 threatening weather.〜手つきで with clumsy hands.〜話 a fishy story.

あやしい

あやし・い [0][3] 【怪しい】 (形)[文]シク あや・し
□一□十分に納得のいかないようす。
(1)普通と違っていて変だ。異様だ。不審だ。「挙動の―・い男」
(2)正体がわからなくて気味が悪い。「―・い人影」「―・い物音」
(3)(「妖しい」とも書く)神秘的な力がある。不可思議だ。「―・い魔力」「目が―・く輝く」
(4)後ろ暗いところがありそうだ。疑わしい。「刑事が―・いとにらんだ男」
(5)確実かどうか,はっきりしない。信用ができない。「公約が実行されるかどうかきわめて―・い」
(6)ただならぬ様子だ。悪くなりそうな状況だ。望ましくない結果になりそうだ。「雲行きが―・い」「中東情勢が―・い」
(7)(男女間に)秘密の関係があるらしい。「あのふたりは,どうも―・い」
□二□
(1)
 (ア)普通でない。珍しい。「―・しくおもしろき所々/伊勢 81」
 (イ)とがめられるべきだ。けしからぬ。「ここかしこの道に―・しきわざをしつつ/源氏(桐壺)」
(2)(「賤しい」と書く)
 (ア)粗末だ。見苦しい。「ちごは,―・しき弓・しもとだちたるものなどささげて遊びたる,いとよし/枕草子 59」
 (イ)身分が低い。いやしい。「あてなるも―・しきも/竹取」
〔感動詞「あや」の形容詞化。本来は,異様な物事や正体のわからないものに対する驚異・畏敬の気持ちを表したが,転じて□二□(1)
 (ア)の普通でないの意ともなった。また,もともと善悪にかかわらず用いられたが,身分の高い人は,異様なもの,正体不明のものに対して否定的感情を持ったところから,□二□(1)
 (イ),(2)のようなマイナスの意が生じた。近世以降は,物事を否定的に予想する□一□(5)(6)の意でも用いられた〕
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)

あやしげな

あやしげな【怪しげな】
[奇怪な]strange;→英和
dubious;→英和
suspicious(-looking);→英和
doubtful;→英和
[不確かな]uncertain;→英和
unsteady <step> ;→英和
broken <English> .→英和

あやしばむ

あやしば・む 【怪しばむ】 (動マ四)
怪しい様子をしている。「―・うだるものの見えつる/平家 12」

あやしぶ

あやし・ぶ 【怪しぶ】 (動バ四)
「あやしむ{■一■}」に同じ。「相人驚きて,あまたたびかたぶき―・ぶ/源氏(桐壺)」

あやしむ

あやしむ【怪しむ】
[不思議に思う]wonder <at> ;→英和
[疑う]suspect (…だと思う);→英和
doubt (…でないと思う).→英和
〜べき doubtful;→英和
suspicious;→英和
strange.→英和
〜に足りない It is no wonder <that…> .

あやしむ

あやし・む [3] 【怪しむ】
〔形容詞「あやし」の動詞化〕
■一■ (動マ五[四])
あやしいと思う。不思議に思う。変だと思う。疑う。「受付で―・まれる」「―・むにたりない」
■二■ (動マ下二)
{■一■}に同じ。「此勢一所に集らば,人に―・めらるべし/太平記 24」

あやじ

あやじ [0] 【綾地】
綾織物の地合(ジアイ)。

あやす

あやす
fondle;→英和
amuse;→英和
humor;→英和
try to please <a baby> .

あやす

あや・す 【零す】 (動サ四)
(1)血や汗などをしたたらせる。こぼす。「血を―・して卒都婆によくぬりつけて/宇治拾遺 2」
(2)(果実などを)落とす。[日葡]

あやす

あや・す [2] (動サ五[四])
(幼い子供などの)機嫌をとる。「赤ん坊を―・す」
[可能] あやせる

あやせ

あやせ 【綾瀬】
神奈川県中部の市。近郊農業用地の住宅・工業用地化が進む。米軍厚木航空基地がある。

あやたり

あやたり 【綾足】
⇒建部(タケベ)綾足

あやだけ

あやだけ [2] 【綾竹】
(1)たて糸の乱れるのを防ぎ,糸筋を整えるために,織機のたて糸の間にはさんでおく竹の棒。綾。綜竹(アゼタケ)。
(2)「綾織(アヤオ)り竹(ダケ)」に同じ。
(3)引き窓に横にわたして,綱を引っかける竹。

あやだすき

あやだすき [3] 【綾襷】
たすきを背中で×字形になるようにかけること。

あやつ

あやつ [0][1] 【彼奴】 (代)
三人称。第三者をののしっていう語。やや古めかしい言い方。あいつ。きゃつ。

あやつこ

あやつこ
初宮参りや初歩きの時に,赤子の額に鍋墨(ナベズミ)や紅などで「犬」「大」「×」などの印をつける風習。魔除(ヨ)けのためのまじないという。やむこ。

あやつり

あやつり [0][3] 【操り】
(1)「操り芝居」「操り人形」の略。
(2)あやつること。あやつるしかけ。からくり。「賽(サイ)に―を仕出し,人を抜きて金銀を取る事/仮名草子・浮世物語」

あやつりきょうげん

あやつりきょうげん [5] 【操り狂言】
操り芝居(シバイ)のこと。また,それを歌舞伎にうつした狂言。

あやつりさんば

あやつりさんば 【操三番】
歌舞伎舞踊の一。長唄。本名題「柳糸引御摂(ヤナギノイトヒクヤゴヒイキ)」。篠田瑳助(シノダサスケ)作詞。五世杵屋(キネヤ)弥十郎作曲。1853年江戸河原崎座初演。三番叟(サンバソウ)を糸操りの人形に,翁(オキナ)と千歳(センザイ)をぜんまい人形に模して踊るもの。三番叟は後見に操られて踊る。のちに翁と千歳は普通の踊りに直された。

あやつりざ

あやつりざ [0] 【操り座】
操り人形の芝居を上演する劇場。また,人形浄瑠璃芝居。

あやつりしばい

あやつりしばい [5] 【操り芝居】
人形を操作して演ずる芝居。また,特に人形浄瑠璃や,それを上演する劇場のこと。操り浄瑠璃。

あやつりじょうるり

あやつりじょうるり [5] 【操り浄瑠璃】
(1)「操り芝居」に同じ。
(2)操り芝居で語られる浄瑠璃。義太夫節の類。

あやつりにんぎょう

あやつりにんぎょう【操り人形】
a puppet;→英和
a marionette.→英和

あやつりにんぎょう

あやつりにんぎょう [5] 【操り人形】
操り芝居に用いる人形。手遣い人形と糸操り人形とがある。また,その芝居。あやつり。

あやつる

あやつる【操る】
(1)[操縦]handle;→英和
manage;→英和
pull <the oar> .→英和
(2)[人形など]work <a puppet> ;→英和
pull the wires (黒幕となる).
(英語)を〜 have a good command of (English).

あやつる

あやつ・る [3] 【操る】 (動ラ五[四])
(1)道具などをうまく使う。巧みに操作する。「櫂(カイ)を―・る」「五か国語を自由に―・る」
(2)糸を引いたりして,人形を動かす。
(3)陰にあって,他人を思いどおりに動かす。「世論を―・る」「人ヲ―・ル/日葡」
(4)楽器を弾く。「身づから雅音を―・り給ふ/平家 4」
[可能] あやつれる

あやとり

あやとり【綾取り(をする)】
(play) cat's cradle.

あやとり

あやとり [3] 【綾取り】
(1)輪にしたひもを指や手首にかけていろいろな形に作り,また,それを互いに取り合って別の形に作ったりする女子の遊び。糸取り。
(2)曲芸の一。竹に綱をつけ,これを投げ上げては受け止める。

あやとりのし

あやとりのし 【挑文師】
律令制で,織部司(オリベノツカサ)に属し,錦・綾・羅などの製法を教授した職。あやのし。

あやどる

あやど・る [3] 【綾取る・操る】 (動ラ五[四])
(1)たすきなどを十文字に結ぶ。「赤い襷(タスキ)で―・つた若い女/田舎教師(花袋)」
(2)美しくいろどる。(文章などを)美しくかざる。「春の野山を―・る草花」「文章を―・る」
(3)巧みに扱う。あやつる。「弄するとは機(ハタ)を―・るやうな心ぞ/中華若木詩抄」

あやなし

あやな・し 【文無し】 (形ク)
〔「文(アヤ)」は物事の筋目の意〕
(1)筋道が立たない。条理のない。理不尽だ。「春の夜の闇は―・し梅の花色こそ見えね香やは隠るる/古今(春上)」
(2)かいがない。むだだ。「思へども―・しとのみいはるれば夜の錦の心地こそすれ/後撰(恋二)」
(3)物の判別がつかない。はっきりしない。「星さへ雲におほはれて,道も―・く物すごき/浄瑠璃・ひらかな盛衰記」

あやなす

あやな・す [3] 【綾なす・彩なす】 (動サ五[四])
(1)美しい模様や色で飾る。「もみじが―・す秋の山々」
(2)うまく扱う。うまく操る。「自分の思ふやうに良人を―・して行けないのは/明暗(漱石)」

あやに

あやに 【奇に】 (副)
言いようがないほど。不思議なまでに。むしょうに。「夕されば―悲しび/万葉 159」

あやにく

あやにく [0] 【生憎】
〔感動詞「あや」に形容詞語幹「にく」の付いた語。「生」は当て字〕
■一■ (副)
折あしく。あいにく。「―差掛りました用事が出来まして/緑簑談(南翠)」
■二■ (形動ナリ)
(1)予期に反して思いどおりにならないさま。不本意であるさま。「疾(ト)く死ねかしと思へども,思ふに任せぬ命数の未だ―に尽ざるか/緑簑談(南翠)」
(2)意にそまないさま。意地が悪く感じられるさま。「さらに知らぬよし申ししに,―にしひ給ひしこと/枕草子 84」
(3)折あしく不都合なさま。「しぐれといふばかりにもあらず,―にあるになほいでむとす/蜻蛉(上)」

あやにくごころ

あやにくごころ 【生憎心】
意地悪な心。腹立たしい心。「いとけしからぬ御―なりかし/源氏(行幸)」

あやにくし

あやにく・し 【生憎し】 (形ク)
思いどおりにならない。具合が悪い。「さも―・き目を見るかな/宇津保(楼上・下)」

あやにくだつ

あやにくだ・つ 【生憎だつ】 (動タ四)
人の嫌がることをことさらにする。「あなたこなたに住む人の子の四つ五つなるは,―・ちて,物とり散らしそこなふを/枕草子 152」

あやにしき

あやにしき【綾錦】
(figured) brocade.→英和

あやにしき

あやにしき [3] 【綾錦】
綾と錦。衣服・紅葉などの美しいものの形容にもいう。「―を身にまとう」

あやぬの

あやぬの 【綾布・文布】
「倭文(シズ)」に同じ。

あやのし

あやのし 【綾師】
⇒挑文師(アヤトリノシ)

あやのつづみ

あやのつづみ 【綾鼓】
能の一。四番目物。庭掃きの老人が,見初めた女御から綾張りの太鼓を渡され,鳴ったら会うといわれる。音の出ないのを嘆いて老人は池に身を投げ,怨霊(オンリヨウ)となって女御を苦しめる。
→恋重荷(コイノオモニ)

あやはとり

あやはとり 【漢織】
〔「はとり」は機織(ハタオ)りの転〕
雄略天皇の時,呉織(クレハトリ)とともに中国から渡来したとされる機織りの職人。「―・呉織…を将(イ)て/日本書紀(雄略訓)」

あやひがき

あやひがき 【綾檜垣】
檜(ヒノキ)の薄板や皮を綾模様に編んで作った垣。「其の内に―を差廻して/今昔 31」

あやひと

あやひと 【漢人】
古代の中国系の渡来人。漢氏(アヤウジ)に属し漢部を統率した。
→漢氏(アヤウジ)

あやふや

あやふや
〜な[不確実な]uncertain;→英和
doubtful;→英和
[曖昧な]ambiguous;→英和
evasive;→英和
vague.→英和
〜なことを言う equivocate.→英和

あやふや

あやふや [0] (形動)
不確かではっきりしないさま。どっちつかずであるさま。曖昧(アイマイ)。「―な態度」「確答を避けてわざと―に答えておいた」
[派生] ――さ(名)

あやぶむ

あやぶむ【危ぶむ】
[懸念]fear;→英和
be afraid <of,that…> ;[疑う]doubt;→英和
be doubtful.

あやぶむ

あやぶ・む [3] 【危ぶむ】
■一■ (動マ五[四])
(1)よくない結果になりはしないかと心配する。危ないと思う。「前途を―・む」
(2)望ましい状態が実現しそうもないと思う。「この成績では進級も―・まれる」
■二■ (動マ下二)
危ない状態にする。「国家を―・めんとする物/平家 5」

あやべ

あやべ 【綾部】
京都府中北部福知山盆地東部の市。近世,九鬼氏の城下町。大本教(オオモトキヨウ)の発祥地。繊維工業が盛ん。マツタケ・和紙を特産。

あやべ

あやべ [1] 【漢部】
古代,漢人の管理下にあった部民。

あやまき

あやまき 【綾巻(き)】
砧(キヌタ)で布を打つとき,布をまきつけておく棒。

あやまち

あやまち [3][0] 【過ち】
(1)やりそこなうこと。間違い。失敗。過失。あやまり。「―を犯す」「若気(ワカゲ)の―」
(2)してはならないこと。罪。「―を認める」
(3)男女間の過失。「たった一度の―」
(4)けが。「近う寄て―すな/平家 4」

あやまち

あやまち【過ち】
a fault;→英和
an error;→英和
a mistake;→英和
blame (罪);→英和
an accident (事故).→英和
〜の accidental.→英和
〜を犯す commit a fault;→英和
make a mistake.〜を改める mend one's ways.

あやまち=の功名(コウミヨウ)

――の功名(コウミヨウ)
「怪我(ケガ)の功名」に同じ。

あやまち=を文(カザ)る

――を文(カザ)る
〔論語(子張)〕
失敗を改めようとせず,表面をよいようにつくろう。

あやまち=を観(ミ)て斯(ココ)に仁(ジン)を知る

――を観(ミ)て斯(ココ)に仁(ジン)を知る
〔論語(里仁)〕
人の過失の種類や原因を観察することによって,その人が仁者であるかどうかがわかる。

あやまった

あやまった【誤った】
mistaken;→英和
wrong.→英和

あやまって

あやまって 【誤って】 (連語)
やり損なって。思わず間違えて。うっかり。「―花瓶を割ってしまった」

あやまって

あやまって【誤って】
by accident;by mistake;unintentionally.

あやまつ

あやま・つ [3] 【過つ】 (動タ五[四])
(1)間違える。失敗する。「―・たず命中させた」「我,―・てり」
(2)してはならないことをする。
 (ア)道義や法に背く行為をする。「(仏ノ戒ヲ)いかで―・たじと慎みて/源氏(夢浮橋)」「帝の御めをも―・つたぐひ昔もありけれど/源氏(若菜下)」
 (イ)人を殺す。「ちかづきけれども―・つべき気しきもなくて/平家 10」
(3)身体や器物をそこなう。また,身を破滅させる。「身を―・つことは,若き時のしわざなり/徒然 172」

あやまつ

あやまつ【過つ】
err;→英和
commit an error.→英和

あやまり

あやまり【謝り】
an apology.→英和

あやまり

あやまり【誤り】
a mistake;→英和
an error;→英和
a slip;→英和
a blunder.→英和
〜のない unerring;→英和
infallible.→英和
〜をする(正す) make (correct) an error.

あやまり

あやまり [3][0] 【誤り・謬り】
(1)正しくないこと。「論理の―」「文法上の―」「―を犯す」
(2)やりそこない。失敗。あやまち。「選択の―」「弘法にも筆の―」
(3)正しくない行為。特に,男女間の不倫な関係。「いささかの事―もあらば,かろがろしきそしりをや負はむと/源氏(梅枝)」
(4)(精神の 異常。「この人を思すゆかりの御心地の―にこそは/源氏(蜻蛉)」

あやまり

あやまり [0][3] 【謝り】
わびること。わび。謝罪。「―を言う」「平―」

あやまりじょうもん

あやまりじょうもん 【謝り証文】
謝罪状。わび証文。「是非に及ばず御舅大納言殿へ―/浄瑠璃・津国女夫池」

あやまる

あやま・る [3] 【誤る・謬る】 (動ラ五[四])
(1)不適切な判断・選択・評価・行動などをする。間違える。やりそこなう。「選択を―・る」「目測を―・る」
(2)よくないことをする。道にはずれた行為をする。「―・った考えをもつ」
(3)他人を間違いに導く。あやまちをさせる。「人を―・る言動」
(4)約束を破る。あざむく。「昔,男,契れること―・れる人に/伊勢 122」
(5)病気で心が乱れる。「いとど御心地も―・りて/源氏(真木柱)」
[慣用] 身を―

あやまる

あやまる【謝る】
apologize <to a person for a fault> ;→英和
beg a person's pardon.

あやまる

あやまる【誤る】
(1)[間違い](make a) mistake;→英和
err;→英和
make an error;→英和
fail <in> (しくじる);→英和
take <A for B> (とり違える).→英和
(2)[惑わす]mislead.→英和
方針を〜 take a wrong course.身を〜 fall into error.誤っている be in the wrong[in error];→英和
be mistaken.⇒間違える.

あやまる

あやま・る [3] 【謝る】 (動ラ五[四])
〔「誤る」と同源〕
(1)自分の過失・罪を認め,すまないという気持ちを相手に伝え許しを求める。わびる。「手をついて―・る」
(2)閉口する。まいる。恐れ入る。「虱(シラミ)たかりにはお前方(メエガタ)も―・るだらう/笑・無事志有意」
[可能] あやまれる

あやまれる

あやまれる [4] 【誤れる】 (連体)
〔動詞「あやまる」に完了の助動詞「り」の連体形のついたものから〕
間違っている。「―固定観念」

あやむ

あや・む 【危む】 (動マ下二)
⇒あやめる

あやむ

あや・む 【怪む】 (動マ下二)
〔形容詞「あやし」の動詞化〕
怪しいと思う。あやしむ。「あながちに我が行末を―・めしり給ふもあやしくて/浜松中納言 4」

あやむしろ

あやむしろ 【綾筵】
模様を織り出した敷物。

あやめ

あやめ【綾目】
(1)[模様]figures;patterns.(2)[区別]a distinction.→英和

あやめ

あやめ [0] 【文目】
(1)模様。色合い。「常の,色もかへぬ―も,今日は珍らかに/源氏(蛍)」
(2)物事の道理。筋道。「あやめぐさ―も知らぬ恋もするかな/古今(恋一)」
(3)物の区別。「山陰は何の―も見わかねど/浜松中納言 3」

あやめ

あやめ【菖蒲】
a (sweet) flag;an iris.→英和

あやめ

あやめ [0] 【菖蒲】
(1)アヤメ科の多年草。日本の全域に自生。葉は剣状で地下茎から群がり生える。高さ約60センチメートル。五,六月頃花茎を出し頂端に径約8センチメートルの青紫色または白色のハナショウブに似た花をつける。外花被片に紫色の横脈がある。ハナアヤメ。[季]夏。
〔「渓蓀」とも書く。ハナショウブ・カキツバタは同科同属の別種,ショウブは別科〕
(2)ショウブの古名。和歌では「文目(アヤメ)」にかけて用いることが多い。あやめぐさ。[季]夏。「今日さへや引く人もなきみがくれに生ふる―のねのみなかれむ/源氏(蛍)」「五月,―ふく比/徒然 19」
(3)アヤメやハナショウブの花のような青みの紫色。
菖蒲(1)[図]

あやめ

あやめ 【漢女】
古代,大陸から渡来して,機織(ハタオ)りに従事した女性。「―をすゑて縫へる衣ぞ/万葉 1273」

あやめ=も分か∘ず

――も分か∘ず
(1)暗くて物の区別もつかない。「―∘ぬ暗(ヤミ)の夜なるに/自由太刀余波鋭鋒(逍遥)」
(2)物事を筋道だてて考えられない。思慮分別がない。「あらはれていとど浅くも見ゆるかな―∘ずなかれけるねの/源氏(蛍)」

あやめあわせ

あやめあわせ [4] 【菖蒲合(わ)せ】
「根合(ネア)わせ」に同じ。

あやめうち

あやめうち [0][3] 【菖蒲打ち】
⇒しょうぶ(菖蒲)うち

あやめか

あやめか [0] 【菖蒲科】
単子葉植物の一科。葉は剣形。花は子房下位。花被片は六個で,基部は多く合着する。果実は蒴果(サクカ)。ハナショウブ・クロッカス・グラジオラス・ヒオウギなど,世界に約七〇属一五〇〇種がある。

あやめかぶと

あやめかぶと [4] 【菖蒲兜】
⇒しょうぶかぶと(菖蒲兜)

あやめがたな

あやめがたな [4] 【菖蒲刀】
端午(タンゴ)の節句に飾った太刀。古くは子供がショウブを太刀のようにして帯びたが,江戸時代には柄(ツカ)をショウブの葉で巻いた木太刀や,飾りものとして金銀で彩色した木太刀をいった。しょうぶの刀。しょうぶだち。

あやめぐさ

あやめぐさ 【菖蒲草】
■一■ (名)
植物ショウブの古名。[季]夏。《―足に結ばん草鞋(ワラジ)の緒/芭蕉》
■二■ (枕詞)
「あや」「ね」にかかる。「香をとめて訪ふ人あるを―あやしく駒のすさめざりけり/後拾遺(夏)」

あやめざけ

あやめざけ 【菖蒲酒】
「しょうぶざけ(菖蒲酒)」に同じ。

あやめだんご

あやめだんご 【菖蒲団子】
(1)竹串の先端を細く四つに割り,それぞれに平たい小さな団子をさしたもの。菖蒲の花に似る。
(2)「糸切(イトキ)り団子(ダンゴ)」に同じ。

あやめのかずら

あやめのかずら 【菖蒲の鬘】
ショウブで作った鬘。中古・中世,邪気を払うまじないとして,端午の節会(セチエ)の式に,天子も群臣もこれを冠に結びつけるのをならわしとした。あやめかずら。しょうぶかずら。そうぶのかずら。

あやめのかど

あやめのかど 【菖蒲の門】
端午の節句に,邪気を払うものとしてショウブをふいた門。「人や―の内/浄瑠璃・虎が磨」

あやめのくろうど

あやめのくろうど 【菖蒲の蔵人】
中古,五月五日の端午の節会(セチエ)に宮中で,親王・公卿にショウブなどで作った薬玉(クスダマ)を分け配った女蔵人(ニヨクロウド)。「五月の節の―/枕草子 89」

あやめのこし

あやめのこし 【菖蒲の輿】
中古,端午の節会(セチエ)に,ショウブを盛って宮中で飾った輿。そうぶのこし。

あやめのせっく

あやめのせっく [0] 【菖蒲の節句】
五月五日の端午の節句。ショウブをいけたり,軒に挿したりするのでいう。しょうぶのせっく。

あやめのつくえ

あやめのつくえ 【菖蒲の机】
端午の節会(セチエ)に,ショウブを盛って典薬寮から宮中に奉った机。

あやめのひとえがさね

あやめのひとえがさね [8] 【菖蒲単襲】
襲(カサネ)の色目の名。表は青,裏は紅梅。

あやめのまくら

あやめのまくら 【菖蒲の枕】
端午の節句に,邪気を払うまじないとして,ショウブを枕の下に入れて寝ること。「たちばなに―かをる夜ぞ/千五百番歌合」

あやめのゆ

あやめのゆ [5] 【菖蒲の湯】
⇒しょうぶゆ(菖蒲湯)

あやめぶき

あやめぶき [0] 【菖蒲葺き】
端午の節句の前の晩,軒にショウブを挿すこと。火災をまぬがれるという。

あやめゆかた

あやめゆかた 【菖蒲浴衣】
長唄の一。1859年二世杵屋勝三郎作曲。勝三郎と五世芳村伊三郎とのけんか和解の記念曲で,浴衣売り出しの宣伝もかねていたという。

あやめる

あや・める [3] 【危める・殺める】 (動マ下一)[文]マ下二 あや・む
人を殺傷する。「誤って人を―・めた」

あやめ=と杜若(カキツバタ)

――と杜若(カキツバタ)
アヤメとカキツバタが見分けにくいように物の区別の付けがたいたとえ。いずれ菖蒲か杜若。

あやめ=も知ら∘ず

――も知ら∘ず
道理・善悪の区別などがわからない。「けふくれど―∘ぬ袂かな/新古今(哀傷)」

あやめ=葺(フ)く

――葺(フ)く
端午の節句の行事として軒にショウブをさす。邪気を払い,火災を防ぐという。[季]夏。

あやゴロ

あやゴロ [0] 【綾―】
綾織りのゴロフクレン。
〔「綾呉呂」とも書く〕

あゆ

あゆ 【東風】
東の風。あゆのかぜ。あい。「―をいたみ奈呉(ナゴ)の浦廻(ウラミ)に寄する波/万葉 4093」

あゆ

あゆ [1] 【鮎】
サケ目の淡水魚。普通は全長20センチメートル内外。代表的な川魚で,姿が美しい。背面はオリーブ色,腹面は白色で,鰓(エラ)の後方に黄色の斑紋がある。川底の石につく藻類を餌(エサ)とする。産卵は秋,下流の砂礫(サレキ)底で行われ,孵化(フカ)した稚魚は海で冬を過ごし,翌春川を上る。夏,美味。簗(ヤナ)漁や鵜飼いのほか,釣りの好対象魚。養殖もされる。アイ。[季]夏。
〔アユの肉は香気を帯びるとされて「香魚」と書かれ,また寿命が普通一年であるところから「年魚」とも書かれる〕

あゆ

あゆ [1] 【阿諛】 (名)スル
相手の気に入るようなことを言ったりしたりすること。へつらい。「―追従(ツイシヨウ)」

あゆ

あゆ【鮎】
an ayu;a Japanese river trout.

あゆ

あ・ゆ 【零ゆ】 (動ヤ下二)
(1)(果実・花などが)こぼれ落ちる。「―・ゆる実は玉に貫きつつ/万葉 4111」
(2)(汗・血などが)滴り落ちる。「すずろに汗―・ゆる心地ぞする/枕草子 23」

あゆ

あ・ゆ 【肖ゆ】 (動ヤ下二)
似る。あやかる。「鞆(ホムタ)を負(ハ)きたまへるに―・えたまへり/日本書紀(応神)」「その,たなばたの裁ち縫ふ方をのどめて,長き契りにぞ―・えまし/源氏(帚木)」

あゆ

あゆ【阿諛】
flattery.

あゆい

あゆい 【足結・脚結】
(1)上代,男子が外出や正装のとき,袴の上から膝下あたりで結ぶ紐(ヒモ)。鈴や玉をつけることもあった。あしゆい。あよい。
⇔手結(タユイ)
「宮人の―の小鈴落ちにきと/古事記(下)」
(2)富士谷成章の用いた文法用語。現在の助詞・助動詞・接尾語などに相当する。
→挿頭抄(カザシシヨウ)
足結(1)[図]

あゆいしょう

あゆいしょう アユヒセウ 【脚結抄】
語学書。富士谷成章著。五巻六冊。1778年刊。脚結(アユイ)(現在の助詞・助動詞・接尾語など)を体系的に分類・整理して,その用法・意義を解説する。また,序論には「装図(ヨソイノカタ)」として用言の活用表が示されている。
→挿頭抄(カザシシヨウ)

あゆう

あゆ・う 【足結ふ】 (動ハ四)
袴の膝下あたりを紐(ヒモ)でくくる。「あゆい」をつける。「―・ひ出でぬれぬこの川の瀬に/万葉 1110」

あゆかわ

あゆかわ アユカハ 【鮎川】
姓氏の一。

あゆかわのぶお

あゆかわのぶお アユカハノブヲ 【鮎川信夫】
(1920-1986) 詩人・評論家。東京生まれ。本名,上村隆一。早大英文科中退。戦後「荒地」を創刊。戦争体験の内面化を課題とする。作「死んだ男」「現代詩とは何か」など。

あゆかわよしすけ

あゆかわよしすけ アユカハ― 【鮎川義介】
⇒あいかわよしすけ(鮎川義介)

あゆがす

あゆが・す 【揺がす】 (動サ四)
ゆるがす。「弩(オシ)―・すな鼠取るべく/拾遺(物名)」

あゆく

あゆ・く 【揺く】 (動カ四)
ゆれ動く。動揺する。あよく。「葛の葉の―・ける我を夜独り寝よとや/神楽歌」

あゆくみ

あゆくみ 【鮎汲み】
春先,川をさかのぼる若鮎をすくい取ること。[季]春。《―や喜撰が嶽に雲かゝる/几董》

あゆこ

あゆこ 【鮎子】
鮎の幼魚。若鮎。また,「こ」は接尾語で,鮎の愛称。「我家(ワギエ)の里の川門には―さ走る/万葉 859」

あゆずし

あゆずし [2] 【鮎鮨】
塩や酢に漬けた鮎の腹に飯を詰めた鮨。また,鮎をたねとした鮨。[季]夏。

あゆだぶり

あゆだぶり 【あゆだ振り】
古代歌謡の一種。正月七日に歌われた宮廷儀礼歌。「琴歌譜(キンカフ)」に三首収められている。

あゆだ振り

あゆだぶり 【あゆだ振り】
古代歌謡の一種。正月七日に歌われた宮廷儀礼歌。「琴歌譜(キンカフ)」に三首収められている。

あゆち

あゆち 【年魚市・吾湯市】
愛知県西部の古地名。「尾張国の―郡の熱田社に在り/日本書紀(景行訓)」

あゆちがた

あゆちがた 【年魚市潟】
名古屋市南区辺りにあった入り海。((歌枕))「桜田へ鶴(タズ)鳴き渡る―潮干にけらし鶴鳴き渡る/万葉 271」

あゆついしょう

あゆついしょう [1] 【阿諛追従】 (名)スル
大いにこびへつらうこと。「上司に―する」

あゆぶ

あゆ・ぶ 【歩ぶ】 (動バ四)
(1)歩く。あゆむ。「後向きて―・び給ふが/今昔 28」
(2)行く。出かける。「まあまあ奥へ―・ばつし/滑稽本・八笑人」

あゆまい

あゆまい アユマヒ 【歩まひ】
歩きかた。「面持ち,―など大臣といはむに,たらひ給へり/源氏(行幸)」

あゆみ

あゆみ【歩み】
walking;→英和
a step;→英和
<snail's> pace (速さ).→英和
〜が速い(遅い) be quick (slow) of foot.

あゆみ

あゆみ [3] 【歩み】
(1)歩くこと。歩行。「―を止める」
(2)あしなみ。歩調。「―をそろえる」
(3)物事の進みかた。移り変わり。「月日の―」「戦後の日本社会の―」
(4)「歩み板{(3)}」の略。仮花道を「東のあゆみ」,仮花道と本花道をつなぐ方を「中のあゆみ」といった。
(5)大型和船の船体上回りの構造部材の一。船体中央部の筒(ツツ)の両側から船尾へ通す二本の並列した長い材で,帆柱を起倒する際の足場となり,矢倉の棟をも兼ねる。あゆび。あよび。
(6)建築で,等間隔に並んだ木材の,中心線から中心線までの距離。
(7)ねじの山と山,または谷と谷との間の距離。ピッチ。「ねじの―」
(8)取引で,相場の歩調。株価の推移。

あゆみあい

あゆみあい [0] 【歩み合い】
「歩(アユ)み寄(ヨ)り」に同じ。

あゆみあし

あゆみあし [3] 【歩み足】
柔道で相手と組んで移動する際,両足をふつうの歩き方と同じように交互に出す,すり足でのすすみ方。

あゆみいた

あゆみいた [4] 【歩み板】
(1)人が渡るために物の上にかけ渡した板。
(2)船から陸に,あるいは船から船に渡るときに,間にかけ渡す板。
(3)歌舞伎の劇場で,仮花道,または本花道と仮花道の二つの花道をつないで観客席の土間を仕切った板の通路。観客の通行用でもあり,花道として演技にも利用された。枡形(マスガタ)座席の廃止とともに姿を消した。あゆみ。

あゆみこけむし

あゆみこけむし [5] 【歩苔虫】
触手動物門苔虫綱に属する淡水産の動物。長さ約1.5ミリメートルで,群体は長さ30センチメートルに達する蠕虫状。ゆっくり移動する。北海道と本州に生息するが,数は少なく絶滅が危惧される。

あゆみより

あゆみより【歩み寄り】
mutual concessions;rapprochement.→英和

あゆみより

あゆみより [0] 【歩み寄り】
互いに譲り合って,双方の主張や条件を一致する方向に近づけること。あゆみあい。「両者の―を待つ」

あゆみよる

あゆみよ・る [0][4] 【歩み寄る】 (動ラ五[四])
(1)歩いて近づく。「一,二歩―・る」
(2)互いに譲り合って,双方の主張や条件を一致する方向に近づける。「労使が―・る」
[可能] あゆみよれる

あゆみよる

あゆみよる【歩み寄る】
(1) step up <to> .
(2)[譲歩](make a ) compromise <with a person> ;→英和
meet <a person> half way.

あゆむ

あゆ・む [2] 【歩む】 (動マ五[四])
(1)あるく。「本道を―・む」
(2)経て来る。経験する。過ごす。「父の―・んだ人生」
[可能] あゆめる

あゆもどき

あゆもどき [3] 【鮎擬】
コイ目ドジョウ科の淡水魚。全長12センチメートル程度。口ひげは三対あって,体は側扁し,尾の後縁が二つに分かれる。体色は黄褐色で,体側に濃淡の七〜八本の横縞がある。体形が一見アユに似る。琵琶湖と大阪・岡山の河川の入江,河床湧水のある支流に生息していたが,環境の悪化により個体数は激減。天然記念物。ウミドジョウ。アイハダ。

あよく

あよ・く 【揺く】 (動カ四)
ゆれ動く。動揺する。あゆく。「妹が心は―・くなめかも/万葉 4390」

あよぶ

あよ・ぶ 【歩ぶ】 (動バ四)
(1)あるく。あゆむ。「鬼は―・び帰りぬ/宇治拾遺 9」
(2)「あゆぶ{(2)}」に同じ。「是からどうぞ遊びにつれて―・びなせえ/滑稽本・膝栗毛 8」

あら

あら 【荒】 (接頭)
名詞に付く。
(1)乱暴である,勢いが激しい,などの意を表す。「―海」「―武者」「―稽古」「―かせぎ」
(2)荒れはてている意を表す。「―野」

あら

あら
Ah!/Oh!/Dear me!/Good gracious!

あら

あら【粗】
(1) the bony parts (魚の).
(2) a fault[flaw](欠点).→英和
〜を捜す find fault <with a person,a thing> .

あら

あら 【新】 (接頭)
名詞に付いて,新しいものである意を表す。「―手」「―所帯(ジヨタイ)」「―湯」

あら

あら [2] 【粗】
■一■ (名)
(1)魚類の主要な魚肉を取り去った残りの部分。「―の吸い物」
(2)「粗糠(アラヌカ)」に同じ。
(3)(主に人の)欠点。おちど。「―を探す」「―が見える」
■二■ (接頭)
名詞に付く。
(1)おおざっぱである,こまかでない,粗雑である,などの意を表す。「―筋」「―けずり」
(2)人手を加えていない,の意を表す。「―木」「―金(ガネ)」

あら

あら [2] 【�】
スズキ目の海魚。全長1メートルに達する。体形はスズキに似て,やや長く側扁し,口はとがって大きい。背は灰褐色で腹は白色。幼魚には口から尾に至る灰褐色の縦帯がある。冬が旬で美味。北海道以南からフィリピンまでのやや深海に分布。ホタ。スズキ。

あら

あら 【荒】
姓氏の一。

あら

あら [1][0] (感)
(1)驚いたり,意外に思ったりした時などに発する語。主に女性が用いる。「―,そうかしら」
(2)感動した時などに発する語。ああ。あな。「―かなし,我を助け給へ/宇治拾遺 13」

あら

あら 【現】 (接頭)
名詞に付いて,世に現れている,目に見えている,の意を表す。「―人神」

あら∘しめる

あら∘しめる 【在らしめる】 (連語)
あるようにさせる。「私を今日―∘しめた恩師」
→しめる(助動)

あら∘ず

あら∘ず 【非ず】 (連語)
(1)そうではない。違う。「こぞの夏鳴きふるしてしほととぎすそれか―∘ぬか声の変はらぬ/古今(夏)」
(2)(感動詞的に用いて)相手の言葉を強く打ち消す語。いえ,とんでもない。いいえ。「あれはたそ顕証(ケソウ)にといへば,―∘ず,家のあるじと定め申すべきことの侍るなり/枕草子 8」
[慣用] 数にも―・然(サ)に―・無きにしも―・吾(ワレ)にも―

あら∘まし

あら∘まし (連語)
〔動詞「あり」に推量の助動詞「まし」の付いたもの〕
(1)客観的に多くは事実に反することを仮想したり,不明の事実を推量したり,話し手の意志,希望などを表明する。…であろう。…でありたい。「梓弓引きてゆるさず―∘ませば/万葉 2505」「かくばかり恋しくあらばまそ鏡見ぬ日時なく―∘ましものを/万葉 4221」
(2)予想したり期待したりする意を表す。ありたいと思う。「おのづから逢ふ夜あらばの―∘ましも思ひ絶えぬる身の思ひかな/新続古今(恋二)」
→まし(助動)

あら∘まほし

あら∘まほし (連語)
〔動詞「あり」に願望の助動詞「まほし」が付いたもの〕
ありたい。あることが望ましい。好ましい。理想的だ。「古(イニシエ)の有様に心安くてこそ―∘まほしく侍れ/栄花(ゆふしで)」

あら∘れる

あら∘れる 【有られる】 (連語)
〔「れる」は尊敬の助動詞。「いらっしゃる」より少し改まった言い方〕
「ある」「いる」の尊敬語。「お子さまが二人―∘れる」「生物学者で―∘れる」

あらあら

あらあら [1] (感)
驚いたりあきれたりした時などに発する語。主に女性が用いる。「―,坊や,何してるの」

あらあら

あらあら 【荒荒】 (副)
荒々しいさま。乱暴なさま。「彼の者をば―と申しておつ返してさうらふ/謡曲・春栄」

あらあら

あらあら [0] 【粗粗】 (副)
(1)詳しくはないが,一通り。ざっと。だいたい。「事情も―のみこめました」
(2)まばらなさま。きめがあらいさま。「木が―と生えている」

あらあらかしこ

あらあらかしこ [5]
婦人の手紙文の末尾に用いる挨拶(アイサツ)の言葉。「十分に意を尽くさず(=粗粗)恐れ入ります(=畏(カシコ))」の意。「かしこ」よりさらに丁寧な言い方。

あらあらし

あらあら・し 【粗粗し】 (形シク)
粗雑でおおざっぱである。粗末である。「(邸ハ)新しう清げに造りたれど,さすがに―・しくて/源氏(浮舟)」

あらあらしい

あらあらしい【荒々しい(しく)】
harsh(ly);→英和
rude(ly);→英和
rough(ly).→英和

あらあらしい

あらあらし・い [5] 【荒荒しい】 (形)[文]シク あらあら・し
(1)勢いが強く激しい。非常に乱暴だ。荒っぽい。「―・い語気」「―・い動作」
(2)無骨である。「げにいと―・しくふつつかなるさましたる翁の/源氏(浮舟)」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

あらい

あらい【洗い】
a wash;→英和
washing.→英和
洗いが利く(利かぬ) be (not) washable.

あらい

あらい アラヰ 【新井】
姓氏の一。

あらい

あらい【荒い】
rude;→英和
wild;→英和
violent;→英和
fierce.→英和
荒く harshly;→英和
roughly;violently.→英和
荒く使う work <a person> hard;handle roughly (物を).

あらい

あらい アラヰ 【新居】
静岡県西部,遠州灘に面する町。近世,東海道の宿場町。

あらい

あらい【粗い】
rough;→英和
rugged;→英和
coarse.→英和
〜縞(目) large stripes[meshes].‖粗布 coarse cloth.

あらい

あらい アラヰ 【新井】
新潟県南西部にある市。近世,北国街道と飯山街道の分岐点の宿場町。化学・機械産業が盛ん。

あらい

あらい アラヰ 【荒井】
姓氏の一。

あらい

あら・い [0] 【粗い】 (形)[文]ク あら・し
〔「荒い」と同源〕
(1)まばらだ。すき間がある。「目の―・い網」
(2)ざっと一通りするようす。おおざっぱだ。「全体を―・く調べる」
(3)粗雑だ。「試合運びが―・い」
(4)細かくない。大きい。「つぶが―・い」
(5)ざらざらしている。ごつごつしている。なめらかでない。「きめが―・い」
(6)人けがない。荒涼としている。「大和をも遠く離りて岩が根の―・き島根に宿りする君/万葉 3688」
[派生] ――さ(名)

あらい

あらい アラヒ [0] 【洗い】
(1)洗うこと。洗濯。「水―」
(2)(「洗膾」「洗魚」とも書く)刺身の一種。コイ・スズキ・コチなどの新鮮な魚肉を薄く切り,冷水や氷にさらして身をしまらせたもの。[季]夏。「―にする」

あらい

あら・い [0][2] 【荒い】 (形)[文]ク あら・し
〔「粗い」と同源〕
(1)勢いがはげしい。強くはげしい。「―・い波風」「鼻息が―・い」「波が―・い」
(2)態度がおだやかでない。乱暴である。「気性が―・い」「語気―・く詰問する」
(3)ていねいでない。やさしくない。「言葉が―・い」「人づかいが―・い」
(4)節度がない。度をこしている。「金遣いが―・い」
[派生] ――さ(名)

あらいあげる

あらいあ・げる アラヒ― [5] 【洗い上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 あらひあ・ぐ
(1)洗い終える。「洗濯物を―・げる」
(2)よごれが残らないように十分に洗う。「何回もすすいで―・げる」
(3)すっかり調べ上げる。「身元を―・げる」

あらいいくのすけ

あらいいくのすけ アラヰ― 【荒井郁之助】
(1835-1909) 明治政府の測量・気象の技術官僚。江戸の生まれ。旧幕臣。昌平坂学問所・長崎海軍伝習所に学ぶ。官軍に抗して敗れ,下獄。のち許されて開拓使出仕。内務省測量局長,中央気象台初代台長。

あらいおけ

あらいおけ アラヒヲ― [4] 【洗い桶】
食器や野菜を洗ったりするための桶。また,風呂場で体を洗うのに用いる桶をいう。

あらいおとす

あらいおとす【洗い落とす】
wash off[out].

あらいかた

あらいかた アラヒ― [0][4] 【洗い方】
(1)洗う方法。
(2)取り調べ。詮議。吟味。「此の奉公人の―はおぬしがした/常磐津・三世相錦繍文章」

あらいかわ

あらいかわ アラヒカハ [0] 【洗い革】
水に浸してよく練った白いなめし皮。また,薄紅色に染めたなめし皮。武具などを作るのに用いた。「赤革威の鎧の袖,ながるる涙にすすがれて,―とや成ぬらん/保元(下)」

あらいかんぽう

あらいかんぽう アラヰクワンパウ 【荒井寛方】
(1878-1945) 日本画家。栃木県の生まれ。本名,寛十郎。初め歴史画を学び,初期文展で活躍。再興日本美術院同人。タゴールに招かれアジャンター壁画を模写。法隆寺金堂壁画の模写にも従事。代表作「乳糜(ニユウビ)供養」など。

あらいがえ

あらいがえ アラヒガヘ [0] 【洗い替え】
衣服を洗濯したとき,代わりに着る衣服。

あらいがき

あらいがき アラヒ― [0][3] 【洗柿】
柿色のさめたような色。また,薄い柿色。

あらいがみ

あらいがみ【洗い髪】
(newly-)washed hair.

あらいがみ

あらいがみ アラヒ― [0] 【洗い髪】
洗いたての髪。特に,洗って,まだ結わずにいる女性の髪。[季]夏。《―ゆたかに母に似たるかな/不破博》

あらいぎぬ

あらいぎぬ アラヒ― [4] 【洗い衣】
■一■ (名)
洗った衣。
■二■ (枕詞)
洗った衣と取り替えて着ることから,「とりかひ」にかかる。「―取替川の川淀(カワヨド)の/万葉 3019」

あらいぐま

あらいぐま【洗い熊】
《動》a raccoon.→英和

あらいぐま

あらいぐま アラヒ― [2] 【洗熊・浣熊】
食肉目の哺乳類。タヌキに似るが尾は長く黒褐色の輪が並ぶ。体長55センチメートル内外。夜行性で,小動物や果実などを好み,前足を使ってカエル・魚・貝などを捕食する。水辺の森林にすむ。毛皮は優良。カナダ南部から南アメリカ北部にかけて分布。

あらいこ

あらいこ アラヒ― [0] 【洗い粉】
顔や髪を洗うのに用いる化粧品。小麦粉などのデンプンに石鹸(セツケン)・ホウ酸などを混ぜた粉。

あらいこ

あらいこ【洗い粉】
washing powder.

あらいごい

あらいごい アラヒゴヒ 【洗い鯉】
鯉のあらい。「ただいま―が出来ます/歌舞伎・お染久松色読販」

あらいざらい

あらいざらい アラヒザラヒ [4][0] 【洗い浚い】 (副)
なにもかもすべて。残らず。「秘密を―うちあける」

あらいざらい

あらいざらい【洗い浚い】
(one and) all;→英和
everything.→英和

あらいざらし

あらいざらし アラヒ― [0] 【洗い晒し】
何度も洗って布の色がさめ,張りがなくなること。また,そのもの。「―の浴衣」

あらいざらし

あらいざらし【洗い晒しの】
threadbare;→英和
worn-out.

あらいざらす

あらいざら・す アラヒ― [5] 【洗い晒す】 (動サ五[四])
何度も洗って色が落ちたり,布の張りがなくなったりする。「―・した浴衣」

あらいし

あらいし [0] 【荒石】
採石場から切り出したままで,人手を加えていない石。野面石(ノヅライシ)。

あらいしゅ

あらいしゅ アラヒ― [0] 【洗朱】
(1)朱色のさめたような色。やや黄みをおびた薄い赤。
(2)薄い朱漆。

あらいすすぎ

あらいすすぎ アラヒ― [0] 【洗い濯ぎ】
「せんたく(洗濯)」に同じ。

あらいぜき

あらいぜき アラヒ― [2] 【洗い堰】
川水が常にその上を流れ越す程度の高さに作った堰。灌漑(カンガイ)や,下流の水量の調節などを目的とする。

あらいそ

あらいそ【荒磯】
a reefy[rocky]shore.

あらいそ

あらいそ [0] 【荒磯】
波の荒い磯。また,岩石の多い磯。ありそ。

あらいそぎれ

あらいそぎれ [4] 【荒磯裂】
⇒荒磯緞子(ドンス)

あらいそじま

あらいそじま 【荒磯島】
荒波が打ち寄せる島。「すさましき―にただ一人/謡曲・俊寛」

あらいそどんす

あらいそどんす [5] 【荒磯緞子】
波間に躍る鯉を金糸で織り出した緞子。名物裂。

あらいそなみ

あらいそなみ 【荒磯波】
荒磯に打ち寄せる波。ありそなみ。「岩こゆる―に立つ千鳥/千載(冬)」

あらいた

あらいた [0] 【粗板】
表面を鉋(カンナ)で削っていない板。

あらいたてる

あらいた・てる アラヒ― [5] 【洗い立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 あらひた・つ
(1)十分に洗う。
(2)人の所業や物事の内情などを調べ上げて,あばく。「過去の不正の数々を―・てる」

あらいたてる

あらいたてる【洗い立てる】
rake up <a person's past> .

あらいだし

あらいだし アラヒ― [0] 【洗い出し】
(1)人造石塗りの壁や床などの仕上げの一。セメントが硬化しないうちに,その表面を水洗いして小石を表面に浮き出させるもの。
(2)杉板をこすり洗って,木の目を浮き出させたもの。
(3)調べて,隠されていたものを探し出すこと。「容疑者の―」

あらいだす

あらいだ・す アラヒ― [4] 【洗い出す】 (動サ五[四])
(1)詳しく,念入りに調べて,見落としていたことや隠されていたことを見つけ出す。「問題点を―・す」
(2)洗って,板目などを表れるようにする。「木目を―・す」

あらいだて

あらいだて アラヒ― [0] 【洗い立て】
人の所業や物事の内情などを調べ上げ,ことさらあばき立てること。

あらいなおす

あらいなお・す アラヒナホス [5] 【洗い直す】 (動サ五[四])
(1)洗ったものをもう一度洗う。
(2)もとに立ち返って検討しなおす。「案を―・す」

あらいながす

あらいなが・す アラヒ― [5] 【洗い流す】 (動サ五[四])
(1)よごれなどを水で洗って落とす。「よごれを―・す」
(2)心のわだかまりなどをすっかり消し去る。「いやな記憶を―・す」

あらいのせき

あらいのせき アラヰ― 【新居の関】
1601年,新居に設けられた関所。江戸時代を通じて幕府および豊橋城主の厳重な管理で知られた。今切(イマギレ)の関。

あらいはくせき

あらいはくせき アラヰ― 【新井白石】
(1657-1725) 江戸中期の朱子学者・政治家。江戸の人。名は君美(キンミ)。木下順庵の門下。徳川家宣・家継に仕えて幕政を補佐し,朝鮮使節の待遇改革,金銀貨の改良,長崎貿易の制限などの事業を行なった。教学と政治の一致を理念とするその執政は「正徳の治」と呼ばれる。主著「読史余論」「藩翰譜」「西洋紀聞」「采覧異言」「折たく柴の記」など。

あらいはり

あらいはり【洗い張りする】
wash and stretch.

あらいはり

あらいはり アラヒ― [3][2] 【洗い張り】 (名)スル
和服を解いて洗い,糊(ノリ)をつけ,板張りや伸子(シンシ)張りにして幅を整え乾かすこと。「―して縫い直す」

あらいば

あらいば アラヒ― [0] 【洗い場】
(1)(井戸端など)物を洗う所。
(2)浴室でからだを洗う所。

あらいまるた

あらいまるた アラヒ― [4] 【洗い丸太】
柱・縁桁(エンケタ)などの建築材とするため,小砂・シュロの毛などで磨いた杉材。みがきまるた。

あらいみ

あらいみ 【荒忌み・散斎】
祭祀(サイシ)の時,神事にあずかる者が真忌(マイ)みの前にする物忌(モノイ)み。さんさい。おおみ。

あらいめし

あらいめし アラヒ― [2][0] 【洗い飯】
「水飯(スイハン)」に同じ。[季]夏。

あらいもの

あらいもの アラヒ― [0] 【洗い物】
衣類・食器などの,洗わなければならない物。また,それを洗うこと。

あらいもの

あらいもの【洗い物】
washing;→英和
laundry.→英和

あらいよね

あらいよね アラヒ― [0] 【洗い米】
神仏に供えるため洗い清めた米。粿米(カシヨネ)。せんまい。

あらう

あらう 【荒鵜】
気負い立っている鵜飼いの鵜。[季]夏。「―ども,この川波にばつと放せば/謡曲・鵜飼」

あらう

あら・う アラフ [0] 【洗う】 (動ワ五[ハ四])
(1)水でよごれを落とす。きれいにする。「手を―・う」「着物を―・う」「心が―・われる思いがする」
(2)犯罪・秘密などを明らかにするため調べる。「交友関係を―・う」
(3)波が岸に寄せては返す。「岸べを―・う波」
〔上代からの語〕
[可能] あらえる
[慣用] 足を―・赤貧―が如し・血で血を―・流れに耳を―

あらう

あらう【洗う】
(1) wash;→英和
cleanse;→英和
scour;→英和
scrub (ごしごし);→英和
purify (清める);→英和
lap <the shore> ;→英和
sweep <the deck> .→英和
(2)[調査]examine;→英和
inquire <into> .→英和
身体を〜 wash oneself.

あらうち

あらうち [0] 【荒打ち】
■一■ (名)スル
土蔵などの土壁を塗る時,木舞(コマイ)に荒壁土を塗りつけて最初の塗り下地を作ること。荒塗り。
■二■ (形動)[文]ナリ
粗野なさま。教養がなく洗練されていないさま。「―ナ人/日葡」

あらうま

あらうま【荒馬】
an unbroken horse.

あらうま

あらうま [0] 【荒馬】
気性がはげしく,すぐに荒れる馬。御しにくい馬。あらごま。悍馬(カンバ)。

あらうみ

あらうみ【荒海】
a rough sea.

あらうみ

あらうみ [0][3] 【荒海】
波の荒い海。

あらうみのそうじ

あらうみのそうじ 【荒海の障子】
清涼殿の東の広庇(ヒロビサシ)の北端にあった襖(フスマ)障子。表に荒海の浜にいる手長足長の図,裏に宇治の網代(アジロ)に氷魚(ヒオ)をとる図が墨で描かれる。あらうみのしょうじ。
→清涼殿

あらえびす

あらえびす 【荒夷】
(1)都の人が東国人を未開の人と軽蔑して呼んだ語。「いみじからむ―も泣きぬばかりに/浜松中納言 5」
(2)粗野な田舎武士。東国武士。

あらえみし

あらえみし 【荒蝦夷】
朝廷に対する帰順の度合によって分けた蝦夷の呼び方の一。朝廷に服従しない蝦夷。
⇔にきえみし
「次の者をば―と名づけ/日本書紀(斉明訓)」

あらお

あらお アラヲ 【荒尾】
熊本県北西部,島原湾に面する市。炭鉱の開発で発展。ナシ・ミカン栽培やノリ養殖が盛ん。

あらお

あらお 【荒雄・荒男】
荒々しい男。勇猛な男。あらしお。「―らを来むか来じかと飯盛りて/万葉 3861」
〔万葉集に出てくる例はすべて固有名詞であるが,普通名詞に基づくものと考えられる〕

あらおこし

あらおこし [3] 【荒起(こ)し・粗起(こ)し】 (名)スル
耕作の準備作業として,田畑などをおおざっぱに掘り起こすこと。

あらおだ

あらおだ 【荒小田・新小田】
荒れはてた田。一説に,新たに開いた田。「―のこぞの古跡(フルアト)の古よもぎ/新古今(春上)」

あらおだを

あらおだを 【新小田を】 (枕詞)
田を耕(カエ)すことから,「かへす」にかかる。「―かへすがへすも花を見るべく/新古今(春上)」

あらおり

あらおり [0] 【粗織(り)】
粗く織ること。また,そのもの。

あらか

あらか 【殿】
〔「在処(アリカ)」の転〕
御殿。宮殿。
→みあらか

あらかご

あらかご [2][0] 【粗籠・荒籠】
竹であらく編んだ籠。堤防の護岸に用いる蛇籠(ジヤカゴ)の類。

あらかし

あらかし [0][2] 【粗樫】
ブナ科の常緑高木。本州中部以西に多い。高さ約20メートルになる。葉は楕円形で硬く,裏面は灰白色。四月頃雄花と雌花が同株につき,堅果(どんぐり)は晩秋に熟す。材はかたく,細工物や建築材などに適する。

あらかじめ

あらかじめ【予め】
beforehand;→英和
in advance[anticipation].〜通知する give previous notice.

あらかじめ

あらかじめ [0] 【予め】 (副)
事の起こる前に。前もって。かねて。「―ことわっておく」「―準備しておく」
〔漢文訓読に多く用いられた語〕

あらかす

あらかす [0] 【荒粕】
魚の頭・内臓などから作る肥料。

あらかせぎ

あらかせぎ [3][0] 【荒稼ぎ】 (名)スル
(1)乱暴なやり方でかせぐこと。
(2)一度にたくさんかせぐこと。「相場で―した」

あらかせぎ

あらかせぎ【荒稼ぎする】
commit robbery (強盗);make quick and unscrupulous money.

あらかた

あらかた [0] 【粗方】
■一■ (副)
ほとんど全部。大体。名詞的にも用いる。「―の人は納得した」「仕事は―終わった」「支度も―整ひ/谷間の姫百合(謙澄)」
■二■ (形動ナリ)
粗雑であるさま。「次公が注は―なり/四河入海 5」

あらかた

あらかた【粗方】
most of;mostly;→英和
for the most part;[殆ど]almost;→英和
nearly;→英和
practically;→英和
on the whole (概して).→英和

あらかべ

あらかべ [0] 【荒壁・粗壁】
荒壁土に藁苆(ワラズサ)を混ぜたものを木舞(コマイ)下地に塗った壁。砂壁・土壁・漆喰(シツクイ)塗りなどの仕上げ塗りの下地となる。

あらかべ

あらかべ【粗壁(を塗る)】
(give) a rough coat of plaster.

あらかわ

あらかわ アラカハ 【荒川】
姓氏の一。

あらかわ

あらかわ [0] 【粗皮】
(1)樹木の外側の皮。
⇔甘皮
(2)まだなめしてない獣皮。
(3)米穀の外皮。もみがら。

あらかわ

あらかわ 【荒川】
(1)関東山地の甲武信(コブシ)岳に源を発し,埼玉県中央部を流れて東京湾に注ぐ川。長さ174キロメートル。下流は北区岩淵で隅田川・荒川放水路(荒川本流)となる。
(2)新潟県北部を西流して日本海に注ぐ川。山形県との境にある朝日岳に源を発する。長さ70キロメートル。上流に荒川峡がある。
(3)新潟県岩船郡南部の町。荒川{(2)}の下流・河口に位置する。
(4)埼玉県南西部,秩父郡の村。荒川{(1)}の上流域。
(5)東京都北東部,二三区の一。工場・商店・住宅が混在する。

あらかわとよぞう

あらかわとよぞう アラカハトヨザウ 【荒川豊蔵】
(1894-1985) 陶芸家。岐阜県生まれ。岐阜県大萱(オオカヤ)で,桃山時代の古窯跡を発見。志野・瀬戸黒・黄瀬戸の再現に努力。

あらかわほうすいろ

あらかわほうすいろ 【荒川放水路】
東京の低湿地帯を洪水から守るために,荒川下流を東京都北区岩淵で分水して建設した水路。1930年(昭和5)完成。65年河川法改正により現在は荒川本流となる。

あらかん

あらかん [2] 【阿羅漢】
〔仏〕
〔梵 arhat 応供(オウグ)・殺賊(セツゾク)などと意訳〕
悟りを得て人々の尊敬と供養を受ける資格を備えた人。小乗仏教では修行者の到達しうる最高の位とする。大乗では,小乗の修行者として否定的に用いる場合と,最高の修行者として肯定的に用いる場合がある。如来(ニヨライ)の十号の一としても数える。羅漢。

あらかんか

あらかんか [3] 【阿羅漢果】
阿羅漢に到達した境地。この境地に至ると,迷いの世界を流転することなく涅槃(ネハン)に入ることができるとされる。

あらがい

あらがい アラガヒ 【争ひ・諍ひ】
言い争うこと。論争すること。「興ある―なり。同じくは御前にて争はるべし/徒然 135」

あらがい=木登り川渡り

――木登り川渡り
さけるべき危険なことの例として,三つの事柄を列挙したもの。[日葡]

あらがいごと

あらがいごと アラガヒ― 【争ひ事】
あらそいごと。競争事。「常に試み事をし,―をしておそい給ひけるに/枕草子 244」

あらがう

あらが・う アラガフ [3] 【抗う・争う・諍う】 (動ワ五[ハ四])
(1)さからう。抵抗する。「権力に―・う」
(2)相手の言うことを否定して言い争う。「わがため面目あるやうに言はれぬるそらごとは,人いたく―・はず/徒然 73」
[可能] あらがえる

あらがき

あらがき [2] 【荒垣・荒籬】
(1)目のあらい垣。
(2)神社などの外側にめぐらしてある目のあらい垣。

あらがきの

あらがきの 【荒垣の】 (枕詞)
垣は物を隔てるところから,「よそ」にかかる。「里人の言寄せ妻を―よそにや我(ア)が見む/万葉 2562」

あらがね

あらがね【粗鉱】
(an) ore;→英和
an unwrought metal.

あらがね

あらがね [0] 【粗金・鉱】
〔「あらかね」とも〕
掘り出したままの,精錬しない金属。

あらがねの

あらがねの 【粗金の】 (枕詞)
「つち」にかかる。「―つちにしては素戔嗚尊(スサノオノミコト)よりぞ起こりける/古今(仮名序)」

あらがみ

あらがみ 【荒神】
たけだけしく,霊験あらたかな神。「波につきて磯回(イソワ)にいます―は/山家(雑)」

あらがんな

あらがんな [3] 【荒鉋】
荒削り用のかんな。

あらき

あらき [0] 【新木】
新しい材木。

あらき

あらき [0] 【荒木・粗木】
切り出したままで,皮をはいでない木。

あらき

あらき 【荒城・殯】
貴人が死んでから本葬するまでの間,遺体を仮に納めて置いたこと。また,その場所。もがり。
→大荒城(オオアラキ)

あらき

あらき 【新墾】
新しく開墾すること。また,その土地。「湯種蒔く―の小田を求めむと/万葉 1110」

あらき

あらき 【荒木】
姓氏の一。

あらきかんぽ

あらきかんぽ 【荒木寛畝】
(1831-1915) 日本画家。江戸生まれ。本姓,田中,名は吉。文晁派を学ぶ。帝室技芸員。美校教授。一時期学んだ洋画の技法を伝統的な花鳥画に生かし,当時の画壇に重きをなした。代表作「孔雀図」

あらきこどう

あらきこどう 【荒木古童】
琴古流尺八名家の芸名。初世〜三世。豊田古童のあとを継いだ初世(古童としては二世(1823-1908))が有名。尺八の孔割を改め,歌口を改良した。

あらきさだお

あらきさだお 【荒木貞夫】
(1877-1966) 陸軍軍人。大将。陸相・文相。東京生まれ。皇道派の首領。革新的反共論で青年将校に支持され,二・二六事件では同情的態度をとり,事件後予備役編入。戦後 A 級戦犯となり終身刑。

あらきじっぽ

あらきじっぽ 【荒木十畝】
(1872-1944) 日本画家。長崎県生まれ。本名,悌二郎。荒木寛畝の養嗣子。花鳥画を得意とする。芸術院会員。代表作「寂光」など。著「東洋画論」など。

あらきそうたろう

あらきそうたろう 【荒木宗太郎】
(?-1636) 江戸初期の朱印船貿易家。肥後の武士の出身。長崎で貿易商を営み,シャム(タイ)・安南(ベトナム)と通交。その船は荒木船と呼ばれた。

あらきだ

あらきだ 【荒木田】
姓氏の一。伊勢皇大神宮の禰宜・権禰宜を世襲した一族。

あらきだ

あらきだ 【新墾田】
新たに開墾した田。「―の鹿猪田(シシダ)の稲を倉に上げて/万葉 3848」

あらきだ

あらきだ [0] 【荒木田】
もと東京荒川沿岸の荒木田原に産した土。茶褐色の粘土で粘着力に富む。現在は産地にかかわらず水田・沼などから産する同種の土をいう。壁土や園芸用。相撲の土俵の盛り土にも用いる。荒木田土。

あらきだひさおゆ

あらきだひさおゆ 【荒木田久老】
(1746-1804) 江戸後期の国学者・歌人。伊勢内宮の神職。号,五十槻園(イツキノソノ)。賀茂真淵に学び,万葉風の和歌をよくした。著「万葉考槻落葉」「日本紀歌解」,家集「槻落葉歌集」

あらきだもりたけ

あらきだもりたけ 【荒木田守武】
(1473-1549) 室町後期の連歌師・俳諧師。伊勢内宮の神職。山崎宗鑑とともに,俳諧の連歌からの独立に影響を与えた。著「守武千句」「世中百首(伊勢論語)」など。

あらきだれいじょ

あらきだれいじょ 【荒木田麗女】
(1732-1806) 江戸後期の女流文人。伊勢の人。本名,隆,のち麗。和漢の学に通じ,連歌を西山昌林らに学ぶ。著「池の藻屑」「野中の清水」など。

あらきとしま

あらきとしま 【荒木俊馬】
(1897-1978) 天文学者・教育者。熊本県生まれ。京大教授。京都産業大学を創設。

あらきとらさぶろう

あらきとらさぶろう 【荒木寅三郎】
(1866-1942) 医学者。群馬県生まれ。東大卒。ドイツに留学し生理化学を学ぶ。日本での生化学の先駆者。京大総長。

あらきのみや

あらきのみや 【殯の宮】
遺体をしばらく安置しておくための仮の宮殿。もがりのみや。ひんきゅう。「―に坐(マ)せて/古事記(中訓)」

あらきのゆみ

あらきのゆみ 【荒木の弓】
荒木で作った弓。「―のいまだ削りをさめざるを押し張つて/盛衰記 22」

あらきはり

あらきはり 【新墾治】
新しく田を開墾すること。にいはり。[色葉字類抄]

あらきまたえもん

あらきまたえもん 【荒木又右衛門】
(1599-1638) 江戸初期の剣客。伊賀国荒木村の人。剣を柳生十兵衛に学ぶ。1634年,義弟渡辺数馬を助け,伊賀上野の鍵屋の辻で数馬の弟源太夫(戯曲・講談などでは父靭負(ユゲイ))の敵(カタキ),河合又五郎を討った。

あらきむらしげ

あらきむらしげ 【荒木村重】
(?-1586) 安土桃山時代の武将。摂津の人。織田信長に従い,摂津守となったが,1578年謀反の疑いから信長に追われ,毛利氏を頼んだ。のち剃髪(テイハツ)し,筆庵道薫と号して茶の湯をきわめ,豊臣秀吉に近侍した。

あらきむらひで

あらきむらひで 【荒木村英】
(1640-1718) 江戸中期の和算家。江戸の人。関孝和の高弟の一人。師の遺著を整理・校訂し,「括要算法」と題して刊行。

あらきりゅう

あらきりゅう 【荒木流】
(1)馬術の一派。祖は荒木志摩守元清。室町末期に興る。
(2)柔術の一派。祖は荒木無人斎秀縄(ヒデツナ)。拳法・小具足・捕り手・居合などの術を総合している。室町末期に興る。無人斎流。

あらぎも

あらぎも [0] 【荒肝】
荒々しい心。どぎも。きもったま。

あらぎも=を抜く

――を抜・く
ひどく驚かす。どぎもを抜く。荒肝を取る。荒肝を拉(ヒシ)ぐ。「賊も―・かれて/思出の記(蘆花)」

あらぎも=を拉(ヒシ)ぐ

――を拉(ヒシ)・ぐ
「荒肝を抜く」に同じ。「―・がれた諸王の御足の下に跪(ヒザマズ)いて鳴を鎮めてゐる/肖像画(四迷)」

あらぎょう

あらぎょう [0] 【荒行】
修験者などが山野などにこもってする荒々しい修行。

あらぎょう

あらぎょう【荒行をする】
practise asceticism.

あらぎり

あらぎり [0] 【粗切り・荒切り】
(1)あらく大まかに切ること。粗雑に切ること。
(2)あらく刻んだタバコ。特に,薩摩の国府タバコを五分切りにした上等のタバコ。「―は一と夜さきりの晴れに買ひ/柳多留 2」

あらく

あら・く 【散く】 (動カ下二)
⇒あらける

あらくち

あらくち [0] 【新口】
新たに醸造した酒を,初めて桶(オケ)から酌(ク)み出して飲むこと。初飲み。

あらくまし

あらくま・し 【荒くまし】 (形シク)
荒々しい。荒い。粗暴である。「枝ざしなどはいと手ふれにくげに―・しけれど/枕草子 40」「物言ひなども―・しい/浄瑠璃・鎌田兵衛」

あらくもしい

あらくもし・い 【荒くもしい】 (形)
〔「荒くまし」の転。中世語〕
荒々しい。粗暴である。「あの―・い弁慶と判官殿のお契りやつた事が有ぞ/狂言・今参」

あらくる

あらく・る 【荒くる】 (動ラ下二)
⇒あらくれる

あらくれ

あらくれ
小説。徳田秋声作。1915年(大正4)「読売新聞」連載。働き者で勝気なお島が,男から男へ移りながら,生活力と積極さでたくましく生きる人生を描く。

あらくれ

あらくれ【荒くれ(男)】
a rough fellow;a rowdy.→英和

あらくれ

あらくれ [0] 【荒塊】
土の大きなかたまり。

あらくれ

あらくれ [0] 【荒くれ】
性質や動作が荒々しいこと。乱暴なこと。また,その人。「―男」

あらくれおこし

あらくれおこし [5] 【荒塊起(こ)し】
水田の荒起こしをすること。

あらくれし

あらくれ・し 【荒くれし】 (形シク)
荒々しい。「―・しき両人のをのこども/歌舞伎・伊勢平氏」

あらくれもの

あらくれもの [0][6] 【荒くれ者】
荒っぽいおこないをする者。乱暴者。

あらくれる

あらく・れる [4][0] 【荒くれる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 あらく・る
(多く「あらくれた」の形で用いる)荒々しい態度をとる。荒っぽい感じがする。「―・れた不精ひげ」「―・れた男女の農夫は/破戒(藤村)」

あらぐし

あらぐし [2] 【粗櫛】
歯のあらい梳(ス)き櫛。

あらけずり

あらけずり [0][3] 【粗削り・荒削り】 (名・形動)スル [文]ナリ
(1)木などを大まかに削ること。また,そのもの。「―した材木」
(2)まだ十分仕上がっていないこと。十分ねりみがかれていないこと。また,そのさま。「―の魅力」「まだ―なチーム」「―だが有望な新人選手」「―な文章」

あらけずり

あらけずり【荒削りの】
roughly-planed;rough <style> ;→英和
bold.→英和

あらけなし

あらけな・し 【荒けなし】 (形ク)
〔「なし」は,はなはだしい意の接尾語〕
ひどく荒々しい。乱暴である。「もののふの―・きにとらはれて/平家 11」

あらける

あら・ける [3] 【散ける・粗ける】 (動カ下一)[文]カ下二 あら・く
(1)離れ離れになる。散り散りになる。「あやしき少女の去りてより,程なく人々―・けぬ/うたかたの記(鴎外)」「是に―・けたる卒(イクサ)更に聚る/日本書紀(舒明訓)」
(2)道や場所をあける。また,間をあける。[日葡]
(3)火や灰などをかきひろげる。「馳走ぶりに火を―・ける/多情多恨(紅葉)」

あらげ

あらげ【粗毛】
bristles.

あらげる

あら・げる [3] 【荒げる】 (動ガ下一)
あららげる。「声を―・げる」
〔本来は「あららげる」〕

あらこ

あらこ 【粗籠】
編み目のあらいかご。「―に人をのぼせて釣り上げさせて/竹取」

あらこ

あらこ [0] 【粗粉】
粒のあらい微塵粉(ミジンコ)。和菓子に用いる。

あらごし

あらごし [0] 【粗漉し】
(1)目のあらい漉(コ)し器でこすこと。また,そうしたもの。「―の砂」
(2)目のあらい水こし。

あらごと

あらごと [0][2] 【荒事】
歌舞伎で勇士・鬼神の類を主役とする勇壮な狂言。「暫(シバラク)」「鳴神」など。また,その荒々しい所作。元禄(1688-1704)頃初代市川団十郎が始め,江戸歌舞伎の特色となった。
→和事(ワゴト)
→実事(ジツゴト)

あらごとし

あらごとし [4] 【荒事師】
歌舞伎で荒事を得意として演ずる役者。

あらごなし

あらごなし [0][3] 【粗ごなし・荒ごなし】 (名)スル
(1)物を砕くとき,あらく砕くこと。また,あらく砕き彫ること。「四辺には既に刻める柱頭あり,―したる石塊あり/即興詩人(鴎外)」
(2)物事の処理に際し,細かくやる前にざっと骨組みを作っておくこと。

あらごま

あらごま [0] 【荒駒】
「あらうま(荒馬)」に同じ。

あらごも

あらごも [0] 【荒薦・粗薦】
〔「あらこも」とも〕
編み目のあらい薦(コモ)。「庭に―をしきて/宇治拾遺 10」

あらさがし

あらさがし【あら捜し】
⇒粗(あら).

あらさがし

あらさがし [3] 【粗探し】 (名)スル
他人の欠点や過失をことさら探し出すこと。穴さがし。「人の―ばかりしている」

あらし

あら・し 【荒し・粗し】 (形ク)
⇒あらい(荒)
⇒あらい(粗)

あらし

あらし 【荒らし】 (接尾)
名詞に付いて,荒らすこと,また荒らす人の意を表す。「賭場(トバ)―」「道場―」

あらし

あらし 【嵐】
姓氏の一。

あらし

あらし [1] 【嵐】
(1)激しく吹く風。暴風。烈風。
(2)激しく荒れ狂う風雨。暴風雨。
(3)(比喩的に)事件や騒ぎ。また,感情のゆれ。「学園紛争の―もやっと静まった」「激しい感情の―」

あらし

あらし (連語)
〔「あるらし」の転。一説に,動詞「あり」の形容詞化とも〕
あるらしい。「わが旅は久しく―/万葉 3667」

あらし

あらし【嵐】
a storm;→英和
a tempest.→英和
〜が起こる(やむ) A storm comes on (calms down).〜にあう be overtaken by a storm.〜の stormy.→英和
‖嵐の前の静けさ a calm before a storm.

あらし

−あらし【銀行荒し】
a bank robber.

あらし=の前の静けさ

――の前の静けさ
大事件の起こる前の,少しの間の不気味な静けさ。

あらしお

あらしお 【荒潮】
激しい潮の流れ。「―の塩の八百道(ヤオジ)の/祝詞(六月晦大祓)」

あらしかんじゅうろう

あらしかんじゅうろう 【嵐寛寿郎】
(1903-1980) 映画俳優。本名は高橋照市。京都生まれ。「鞍馬天狗」などの時代劇で活躍。「あらかん」のニックネームで呼ばれた。

あらしがおか

あらしがおか 【嵐が丘】
〔原題 Wuthering Heights〕
エミリー=ブロンテの長編小説。1847年刊。主人公ヒースクリフの悪魔的情熱を描いた作品。

あらしぐさ

あらしぐさ [3] 【嵐草】
ユキノシタ科の多年草。高山の湿り気のある草原に生える。高さ20〜40センチメートル,葉は根生で柄が長く,円形で掌状に切れこむ。夏,黄緑色の小花を茎頂に多数つける。

あらしこ

あらしこ [0] 【荒仕子・粗仕子・粗鉋】
粗削りに用いる鉋(カンナ)。粗鉋(アラガンナ)。
→中仕子(チユウシコ)
→上仕子(ジヨウシコ)

あらしこ

あらしこ 【荒し子・嵐子】
戦国時代以後,武家の使用人で雑役に従事した者。雑兵(ゾウヒヨウ)の一種で,兵身分の最下層に位置づけられた。

あらしごと

あらしごと [3] 【荒仕事】
(1)骨の折れる仕事。力仕事。
(2)強盗や殺人などの行為をいう。

あらしごと

あらしごと【荒仕事】
heavy work;hard labor;robbery (強盗).

あらしさんえもん

あらしさんえもん 【嵐三右衛門】
(初世)(1635-1690) 江戸前期の歌舞伎俳優。大坂で活躍。俏(ヤツ)し事と六方(ロツポウ)を得意とした。

あらしね

あらしね 【荒稲】
もみのついたままの米の意か。
⇔和稲(ニキシネ)
「幣帛(ミテグラ)は…和稲・―に/祝詞(広瀬大忌祭)」

あらしのかぜ

あらしのかぜ 【嵐の風】
山から吹き下ろす強い風。「逢坂の―は寒けれど/古今(雑下)」

あらしのたいよう

あらしのたいよう 【嵐の大洋】
月面の海につけられた地名の一。月面の「海」という平坦な地形のうち,最も広大なので特に「大洋」と名づけられた。

あらしやま

あらしやま 【嵐山】
(1)京都市西京区にある山。丹波高地の東縁の小丘。大堰(オオイ)川に臨み,小倉山に対する。海抜376メートル。桜・紅葉の名所。らんざん。((歌枕))「朝まだき嵐の山の寒ければもみぢの錦きぬ人ぞなき/拾遺(秋)」
(2)能の一。脇能物。金春禅鳳(コンパルゼンポウ)作。勅使が吉野の桜を移植した嵐山の花見に出かけると,木守・勝手の明神と蔵王権現が現れて,花を賞(メ)で国土擁護の誓いを示す。

あらしょうりょう

あらしょうりょう [3] 【新精霊】
新仏のこと。

あらしろ

あらしろ [0] 【荒代・粗代】
田植えのための最初の代掻(カ)き。掘り起こした土を砕き,緑肥をすき込むなどの作業。

あらじお

あらじお [0] 【粗塩】
粒のあらい,精製していない塩。

あらじょたい

あらじょたい [3] 【新所帯】
結婚して新たに構えた所帯。しん所帯。あらぜたい。

あらじる

あらじる [0] 【粗汁】
魚のあらを入れて作った汁。

あらす

あらす【荒らす】
(1)[荒廃]lay waste;devastate.→英和
(2)[害する]play havoc with;damage.→英和
(3)[盗む]break into;plunder.→英和
(4)[皮膚]chap;→英和
roughen.→英和

あらす

あら・す [0] 【荒らす】 (動サ五[四])
(1)整然としていたものを混乱させたり破壊したりする。「犬が庭を―・して困る」
(2)他人の領域を侵し乱す。「道場を―・す」「安売りで市場を―・す」
(3)ものが傷つき損なわれるようにする。だめにする。「伝来の美田を―・す」「タバコはのどを―・す」
〔上代からの語。「荒れる」に対する他動詞〕
[可能] あらせる

あらすさ

あらすさ [0] 【粗苆】
藁(ワラ)などをあらく刻み,ひびわれを防ぐため,壁土の中に混ぜるもの。

あらすじ

あらすじ [0] 【粗筋・荒筋】
物語・事件・考えなどの大体の筋道。梗概(コウガイ)。概要。「映画の―」

あらすじ

あらすじ【粗筋】
an outline;→英和
a synopsis.→英和

あらずもがな

あらずもがな (連語)
〔「もがな」は願望の終助詞〕
むしろない方がよい。なくもがな。「―の終章」

あらせ∘られる

あらせ∘られる (連語)
〔動詞「ある」に尊敬の助動詞「せる」と「られる」が付いたもの〕
(1)「ある」の尊敬語。「御機嫌いかが―∘られましょうか」
(2)(「であらせられる」の形で)補助動詞的に用いられる。「である」の尊敬の言い方。…でいらっしゃる。「先帝の第二皇女で―∘られるお方」

あらせいとう

あらせいとう [0]
アブラナ科の多年草。南ヨーロッパ原産。高さ約60センチメートル。葉は互生し長卵形。四〜五月頃,茎頂に十字形花を総状に多数つける。観賞用に栽培し,花の色は白または紅紫色。ストック。[季]春。
〔外来語かと思われるが語源未詳。誤って「紫羅欄花」とも当てる〕

あらせつ

あらせつ [0] 【新節】
鹿児島県奄美地方で,かつて年の境の日であった旧暦八月初めの丙(ヒノエ)の日に行われる収穫感謝祭。門口に新しい藁(ワラ)を敷き,火をたいて神を迎える。

あらぜたい

あらぜたい [3] 【新世帯】
「あらじょたい」に同じ。

あらそ

あらそ [0] 【粗麻】
表皮のついたままの麻の繊維。

あらそい

あらそい【争い】
a quarrel (喧嘩);→英和
a dispute (論争);→英和
an argument;→英和
a discord (不和);→英和
a contest (競争);→英和
a struggle (争闘).→英和
〜をする have a dispute <with> .〜の種 the apple of discord.

あらそい

あらそい アラソヒ [0][3] 【争い】
勝とうとして競うこと。けんか。いさかい。「骨肉の―」
[慣用] 鷸蚌(イツボウ)の―・烏鷺(ウロ)の―・蝸角(カカク)の―・蝸牛(カギユウ)角(カク)上の―・春秋の―

あらそい=果ててのちぎり木

――果ててのちぎり木
⇒いさかい果ててのちぎり木

あらそう

あらそ・う アラソフ [3] 【争う】 (動ワ五[ハ四])
(1)ある目標を目指して,相手より先んじようとしたり,自分が手に入れようとしたりする。競争する。「優勝を―・う」「先を―・って宝くじを買う」
(2)自分の主張を通そうとしてゆずらない。「法廷で―・う」「遺産をめぐって兄弟で―・う」
(3)抵抗する。否定する。多く打ち消しの形で用いる。「年は―・われない」「白露に―・ふ萩の明日咲かむ見む/万葉 2102」
[可能] あらそえる
[慣用] 一、二を―・一刻を―・甍(イラカ)を―・黒白を―・先を―・軒(ノキ)を―/年は争えない

あらそう

あらそう【争う】
fight;→英和
quarrel <about a matter with a person> ;→英和
dispute <with a person> (論争);→英和
be at variance <with> (不和);contest;→英和
compete (競争);→英和
haggle <over> (駆引);→英和
struggle to be the foremost (先を).→英和
席を〜 scramble for one's seat.

あらそわれない

あらそわれない【争われない】
indisputable;→英和
undeniable.→英和
年は〜 Age will tell.

あらぞめ

あらぞめ 【荒染・退紅・桃花染】
(1)紅花で染めた薄い紅色。洗い染。
(2)薄い紅色の布狩衣(ヌノカリギヌ)の短いもの。仕丁が着用した。

あらた

あらた 【新田】
新しく開墾された田。しんでん。「池の中納言頼盛卿の山庄,―まで御らんぜらる/平家 4」

あらた

あらた【新たな】
new;→英和
fresh;→英和
novel.→英和
〜に newly;→英和
anew;→英和
again.→英和
〜にする(なる) (be) renew(ed).→英和

あらた

あらた 【荒田】
荒れた田。久しく耕作しない田。あれた。「―に生ふるとみ草の花/風俗歌」

あらた

あらた [1] 【新た】 (形動)[文]ナリ
(1)新しいさま。今までにないさま。「―な問題が発生する」「―な局面」
(2)いきいきとして,古びないさま。「思い出も―な海外旅行」「―な感動をよぶ」
(3)改めて行うさま。今までの状態を改めて,新しくするさま。「―なる門出(カドデ)」「認識を―にする」「装いも―に開店する」
(4)神仏の霊験が著しいさま。あらたか。いやちこ。「神恩―なるを感じて涙を流して/十訓 4」

あらた=なる月

――なる月
〔白居易の詩の一節「三五夜中新月色」から〕
陰暦八月十五夜の月。「こよひの―の色には/源氏(鈴虫)」

あらた=に沐(モク)する者は必ず冠(カンムリ)を弾(ハジ)く

――に沐(モク)する者は必ず冠(カンムリ)を弾(ハジ)く
〔楚辞(漁父)。髪を洗いたての者は冠をかぶる際,必ず塵(チリ)を払ってから用いる意から〕
自らを潔白に保とうとする者は,外から汚されることを恐れる。

あらたえ

あらたえ 【荒妙・荒栲・粗栲】
織り目のあらい粗末な布。上代,藤・麻・楮(コウゾ)などの繊維で織った布の総称。平安時代以後苧麻織物をいうこともある。
⇔和栲(ニキタエ)
「―の布衣をだに着せかてに/万葉 901」

あらたえの

あらたえの 【荒妙の・荒栲の】 (枕詞)
「藤原」「藤井」「藤江」など「藤」のつく地名にかかる。「―藤原がうへに/万葉 50」

あらたか

あらたか
〜な efficacious;→英和
marvelous;miraculous.→英和

あらたか

あらたか [2] (形動)[文]ナリ
神仏の霊験や薬効が著しいさま。いやちこ。あらた。「霊験―な神」
〔「灼か」とも書く〕

あらたし

あらた・し 【新し】 (形シク)
あたらしい。「―・しき年の初めの初春の/万葉 4516」
〔平安時代に「あたらし(可惜)」と混同され,のちには「あたらし」が専用された〕

あらたま

あらたま [0] 【新玉・粗玉・荒玉・璞】
掘り出したままで磨いていない玉。

あらたまって

あらたまって【改まって】
formally.→英和

あらたまの

あらたまの 【新玉の・荒玉の】 (枕詞)
語義・かかり方未詳。「年」「月」「日」「春」などにかかる。「―年経(フ)るまでに/万葉 443」

あらたまる

あらたまる【改まる】
(1)[一新]be renewed[renovated].(2)[変わる](be) change(-d);→英和
undergo a change;be improved[reformed](改善);be revised (改正).
(3)[病状]take a turn for the worse.→英和
(4)[儀式ばる]be formal;stand on ceremony.

あらたまる

あらたま・る [4] 【改まる】 (動ラ五[四])
(1)新しくなる。かわる。「年が―・る」「条文が―・る」
(2)変わって良くなる。改善される。「品行が―・る」
(3)きちんとした態度になる。ことさら堅苦しい態度をとる。「急に―・ってどうしたんだ」
(4)(多く「革まる」と書く)病状が悪化する。危篤になる。「病状にわかに―・り,昨夜死去」
〔「改める」に対する自動詞〕

あらたむ

あらた・む 【改む】 (動マ下二)
⇒あらためる

あらため

あらため [3] 【改め】
(1)改めること。新しくすること。芸名などを改める時,接続詞的に用いる。「中村芝翫(シカン)―歌右衛門」
(2)取り調べること。ただすこと。多く他の語と複合して用いられる。「人別(ニンベツ)―」

あらためて

あらためて【改めて】
anew;→英和
afresh;→英和
(over) again (もう一度);→英和
formally (儀式ばって).→英和

あらためて

あらためて [3] 【改めて】 (副)
(1)新しくやり直すさま。別の機会に。「―うかがいます」
(2)こと新しく。ことさらに。「―言うまでもない」「―問題にする」

あらためる

あらた・める [4] 【改める】 (動マ下一)[文]マ下二 あらた・む
〔「新(アラ)た」と同源〕
(1)従来のものを部分的または大幅に変える。変更する。改正する。「規則を―・める」「能動文を受動文に―・める」
(2)悪い点を直してよりよいものにする。改善する。「悪習を―・める」「反省して行いを―・める」
(3)その続きはまた別の場所・日時に行うことにする。「細かい点はまた日を―・めて相談しよう」「場を―・めて話し合う」「この文章はここで行を―・めた方がいい」
(4)きちんとした態度をとる。「威儀を―・める」「服装を―・める」
(5)正しいかどうか,また本物かどうかをよく調べる。チェックする。「書類に不備がないか―・める」「首を―・める(=討チトッタ相手が本当ニソノ人デアルカ確カメル)」
〔(1)〜(3)は「革める」,(4)は「検める」とも書く。「改まる」に対する他動詞〕
[慣用] 形を―・席を―/日を改めて

あらためる

あらためる【改める】
(1)[一新]renew;→英和
renovate;→英和
revise (改訂).→英和
(2)[変更]change;→英和
alter.→英和
(3)[改善]reform;→英和
improve;→英和
better;→英和
[矯正]amend;→英和
correct.→英和
(4)[調査]examine;→英和
inspect.→英和

あらたよ

あらたよ 【新た夜】
毎日めぐってくる新しい夜。毎夜。「―の全夜(マタヨ)も落ちず夢に見えこそ/万葉 3120」

あらたよ

あらたよ 【新た世・新た代】
新しい世。新しい天皇の御代。「図(アヤ)負へるくすしき亀も―と/万葉 50」

あらだつ

あらだ・つ [3] 【荒立つ】
■一■ (動タ五[四])
(1)(人の心や波風などが)荒くなる。荒々しくなる。「―・ちたる詞(コトバ)の中に/谷間の姫百合(謙澄)」「波が―・つ」
(2)事態が混乱する。物事がもつれる。「事が―・つ」
(3)荒々しく振る舞う。暴れる。「鬼神も―・つまじきけはひなれば/源氏(帚木)」
■二■ (動タ下二)
⇒あらだてる

あらだつ

あらだつ【荒立つ】
be stirred up[excited](気が);run high (波・言葉などが).

あらだて

あらだて [0] 【荒立て・略立て】
歌舞伎や操り芝居で,本読みの次におおよその動きをつける段階の稽古。荒立ち。

あらだてる

あらだてる【荒立てる】
excite (人を);→英和
make <matters> worse;aggravate.→英和
荒立てぬようにする hush up.

あらだてる

あらだ・てる [4] 【荒立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 あらだ・つ
(1)荒々しくする。荒くする。「声を―・てる」
(2)ことさらに事態を混乱させる。もつれさせる。「事を―・てる」

あらだな

あらだな [0] 【新棚】
新仏(アラボトケ)を迎えるための盆棚。初棚。

あらち

あらち 【新血・荒血】
(1)出産の際の出血。「八幡は―を五十一日忌ませ給ふなれば/義経記 6」
(2)刀傷などによる出血。「―の上で死したる人/浄瑠璃・卯月の潤色(中)」

あらちのせき

あらちのせき 【愛発関】
愛発山あたりにあった古関。近江と越前の境にあたり,北陸道の要衝。鈴鹿・不破とともに三関と呼ばれたが,789年廃止。

あらちゃ

あらちゃ [0] 【荒茶】
生葉を蒸してもみ乾したままの茶。

あらちやま

あらちやま 【愛発山・有乳山・荒血山】
福井県敦賀市の南方一帯の山。古代,愛発関が置かれた。((歌枕))「八田(ヤタ)の野の浅茅色付く―峰の沫雪寒く降るらし/万葉 2331」

あらっしゃる

あらっしゃ・る 【有らつしやる】 (動ラ四)
〔「あらせらる」の転〕
(「であらっしゃる」の形で)補助動詞的に用いられる。「である」の尊敬の言い方。…でいらっしゃる。「これから先は,おまはんはどうなさるつもりで―・るのだねえ/人情本・恵の花」

あらっぽい

あらっぽい【荒っぽい(く)】
rough(ly);→英和
violent(-ly);→英和
wild(ly).→英和

あらっぽい

あらっぽ・い [4][0] 【荒っぽい】 (形)
(1)荒々しい。乱暴だ。「言葉遣いが―・い」
(2)〔「粗っぽい」とも書く〕
大まかである。粗雑だ。「仕事が―・い」
[派生] ――さ(名)

あらっぽい

あらっぽ・い [4][0] 【粗っぽい】 (形)
大まかである。粗雑だ。おおざっぱだ。「仕事が―・い」
[派生] ――さ(名)

あらつち

あらつち [0] 【荒土・粗土】
(1)細かくこなれていない土。畑などの,十分に耕されていない土。
(2)荒壁に用いる土。

あらづくり

あらづくり [3] 【粗造り】
大ざっぱに造ってあって,まだ仕上げをしていないこと。また,そのもの。「―の壁」

あらづもり

あらづもり [0] 【粗積もり】
おおよその見積もり。概算。

あらて

あらて【新手】
a fresh force;a new method (手段).

あらて

あらて [0] 【新手】
(1)まだ戦いに加わっていない元気な軍勢・兵。「―の軍勢をくり出す」
(2)新たに仲間に入ってきた人。
⇔古手
(3)新しい手段・方法。「―の商法」

あらてあみ

あらてあみ [3] 【荒手網】
魚網の両端または上端にとりつける目のあらい網。定置網の垣網などにみられる。

あらてつがい

あらてつがい 【荒手結・荒手番】
平安時代,賭弓(ノリユミ)・騎射(ウマユミ)の行われる前日に,近衛舎人があらかじめ行う稽古。
⇔真手結(マテツガイ)

あらと

あらと [0] 【粗砥・荒砥】
刃物のおおよその形を整えたりするのに用いる砥石。

あらとぎ

あらとぎ [0] 【粗研ぎ・荒研ぎ】
粗砥(アラト)で研ぐこと。

あらどうぐ

あらどうぐ [3] 【荒道具】
(1)家庭で用いる雑多な道具。あらもの。
(2)大形の刃物。鉈(ナタ)・鉞(マサカリ)など。

あらどこ

あらどこ [0] 【新床】
(1)新しい畳の床。
(2)まだ採掘していない鉱床。地山(ジヤマ)。

あらなくに

あらなくに (連語)
〔「あらなく」は「あらず」のク語法〕
(1)ないことだなあ。「ひねもすに見とも飽くべき浦に―/万葉 4037」
(2)ないことなのに。ないのに。「ぬばたまの妹が乾(ホ)すべく―我が衣手を濡れていかにせむ/万葉 3712」

あらなみ

あらなみ【荒波】
rough seas;raging waves.世の〜にもまれる work one's way through the world;→英和
be tossed about in the storms of life.

あらなみ

あらなみ [0] 【荒波】
荒い波。激しい勢いで打ち寄せる波。世の中の厳しさをいうこともある。「―にもまれる」

あらなわ

あらなわ【荒縄】
a straw rope.

あらなわ

あらなわ [0] 【荒縄・粗縄】
太い藁(ワラ)の縄。

あらに

あらに [0] 【荒荷】
(1)木材・鉄材・土石などの重量貨物。
(2)江戸時代,海運貨物のうちの雑貨類をいう。

あらに

あらに [0] 【粗煮】
魚類の粗(アラ)を煮つけた料理。

あらにこのはらえ

あらにこのはらえ 【荒和の祓】
〔神祇官から奉る荒栲(アラタエ)の衣を荒世(アラヨ),和栲(ニキタエ)の衣を和世(ニコヨ)ということから〕
夏越(ナゴシ)の祓の別名。

あらぬ

あらぬ [2] (連体)
〔動詞「ある」に打ち消しの助動詞「ぬ」が付いたもの〕
(1)違っている。見当違いの。「―方向に目をやる」
(2)あってはならぬ。常識はずれの。「―ことを口走る」
(3)思いがけない。意外な。「―うわさをたてられる」「―疑いをかけられる」

あらぬ

あらぬ
〜疑いをかけられる be falsely[wrongly]suspected.〜ことを口走る babble irrationally.〜方を眺める look in the wrong direction.

あらぬおもい

あらぬおもい 【有らぬ思い】 (連語)
思ってはならないのに,おさえることのできない思い。「月はただむかふばかりのながめかな心のうちの―に/風雅(恋一)」

あらぬか

あらぬか [0] 【粗糠】
もみがら。もみぬか。あら。[和名抄]

あらぬさま

あらぬさま 【有らぬ様】 (連語)
(1)これまでとは変わったようす。違ったふう。「御たたう紙に,いたう―に書きかへ給ひて/源氏(夕顔)」
(2)望ましくないようす。「―なるよそほひに罷成て/平家 7」

あらぬの

あらぬの [0] 【粗布】
織り目のあらい粗末な布。

あらぬもの

あらぬもの (連語)
そうでないもの。別のもの。異なるもの。「暗うなりて,物くはせたれどくはねば,―に言ひなしてやみぬる/枕草子 9」

あらぬよ

あらぬよ 【有らぬ世】 (連語)
別の世界。また,あの世。後世(ゴセ)。「―に生れたらむ人は/源氏(手習)」

あらぬり

あらぬり【粗塗り(する)】
(give) a first coating.

あらぬり

あらぬり [0] 【荒塗(り)・粗塗(り)】 (名)スル
壁を塗るとき,最初にあらく下塗りすること。また,その塗り方。あらうち。

あらの

あらの [0] 【荒野・曠野】
雑草が生い茂って荒れた野。あれの。

あらの

あらの 【曠野・阿羅野】
俳諧撰集。山本荷兮(カケイ)編。八巻二冊・員外一冊。1689年序。蕉門のみならず貞門・談林まで含めた幅広い選句をしたもの。俳諧七部集の一。曠野集。

あらのら

あらのら 【荒野ら】
〔「ら」は接尾語〕
「あらの」に同じ。「―に里はあれども/万葉 929」

あらはた

あらはた 【荒畑】
姓氏の一。

あらはたかんそん

あらはたかんそん 【荒畑寒村】
(1887-1981) 社会主義者・評論家。横浜生まれ。本名,勝三。平民社の運動に参加後,社会主義の普及に尽力。日本共産党創立に参画,のち離党して労農派の中心として活動。第二次大戦後,日本社会党創立に参加。晩年は文筆活動に従事。著「寒村自伝」など。

あらはだ

あらはだ [0] 【荒肌】
きめのあらい肌。ざらざらした肌。

あらばこそ

あらばこそ (連語)
〔「あるならばなあ」の意から転じて,「ない」よりも強い打ち消しを表す〕
全くない。ありはしない。「そんな余裕は―」

あらばしり

あらばしり [3] 【新走り】
「新酒(シンシユ)」に同じ。[季]秋。

あらばち

あらばち [0] 【新鉢】
〔新しいすり鉢の意から〕
処女の女陰。また,処女。「こなたは今を初めの―/浮世草子・新色五巻書」

あらひじり

あらひじり 【荒聖】
荒行(アラギヨウ)をする僧。また,乱暴な法師。荒法師。「文覚は天性不敵第一の―なり/平家 5」

あらひとがみ

あらひとがみ [4][5] 【現人神・荒人神】
(1)人の姿をして,この世に現れた神。天皇をいう。あきつかみ。「吾は是,―の子也/日本書紀(景行訓)」
(2)時に応じて現れ霊験を示す神。特に,住吉や北野の神などをいう。「住吉(スミノエ)の―舟の舳(ヘ)にうしはき給ひ/万葉 1020」
(3)人にたたりをする荒々しい神。[日葡]

あらびき

あらびき [0] 【粗挽き・粗碾き】
肉や穀物・コーヒー豆などをあらくひくこと。また,ひいたもの。

あらびる

あら・びる 【荒びる】 (動バ上一)
〔上二段動詞の「荒ぶ」の上一段化〕
荒々しく振る舞う。荒れ立つ。「陸奥国の―・びる蝦夷等を討ち治めに/続紀(延暦八宣命)」

あらふねやま

あらふねやま 【荒船山】
群馬県南西部,長野県との境にある火山。海抜1423メートル。山頂は平坦な溶岩台地。

あらぶ

あら・ぶ 【荒ぶ】 (動バ上二)
(1)荒々しく振る舞う。乱暴する。「―・ぶる蝦夷どもを言向け/古事記(中)」
(2)つれない態度をとる。疎んずる。「―・ぶる妹に恋ひつつそ居る/万葉 2822」

あらぶき

あらぶき [0] 【粗拭き】
汚れをざっと拭くこと。

あらぶき

あらぶき [0] 【荒吹き】
銅の日本在来の製錬方法の第一段階として,鉱石を火で吹き溶かし鈹(カワ)をとり出す工程。

あらほうし

あらほうし [3] 【荒法師】
荒々しい僧。乱暴な僧。また,僧兵。あらひじり。

あらぼし

あらぼし [2] 【荒星】
木枯らしの吹く夜の星。

あらぼとけ

あらぼとけ [3] 【新仏】
死後初めての盆にまつられる死者の霊。新精霊(アラシヨウリヨウ)。新霊(アラミタマ)。

あらぼり

あらぼり [0] 【粗彫(り)・荒彫(り)】 (名)スル
細部まで手を加えずにざっと彫ること。また,そのような彫刻物。

あらぼり

あらぼり【粗彫りの】
roughly-carved.

あらぼん

あらぼん [0][2] 【新盆】
「にいぼん(新盆)」に同じ。

あらまあ

あらまあ [1] (感)
軽い驚きや意外な気持ちを表す時に発する語。主に女性が用いる。「―,お久しぶり」

あらまき

あらまき [0][2] 【荒巻(き)・新巻(き)・苞苴】
(1)甘塩の鮭。北海道の名産。はらわたを抜き塩を詰めて作る。もと,荒縄などで巻いたのでいう。[季]冬。
(2)葦(アシ)・竹の皮・藁(ワラ)などで魚を包んだもの。つと。すまき。「―一つ,鮭十,一につけたり/宇津保(蔵開下)」

あらまき

あらまき【新巻】
(a) salted salmon.

あらまさひと

あらまさひと 【荒正人】
(1913-1979) 評論家。福島県生まれ。東大卒。雑誌「近代文学」で,政治と文学,主体性論などで論争,近代的市民文学の確立をはかる。著「第二の青春」「漱石研究年表」など。

あらまさめ

あらまさめ [3] 【粗柾目】
木目のあらい柾目。
⇔糸柾目

あらまし

あらまし [0]
■一■ (名)
(1)大体のこと。概要。概略。荒筋。「事件の―を説明する」
(2)前もって思いはかること。予定。予想。「おはしましし世の御―なりけるとて/増鏡(藤衣)」
■二■ (副)
大体。おおよそ。あらかた。ほぼ。「建物は―出来上がった」

あらまし

あらまし
(1)〔名〕an outline;→英和
a gist.→英和
(2)〔副〕roughly;about;→英和
[殆ど]nearly;→英和
almost.→英和
…の〜を述べる outline.

あらまし

あらま・し 【荒まし】 (形シク)
荒く激しい。荒々しい。「夜中近くなりて,―・しき風のきほひに/源氏(総角)」

あらましごと

あらましごと
(1)前もって思いめぐらす事柄。予定のこと。「なほざりの―に夜もすがら,と宣はすれば/和泉式部日記」
(2)こうあってほしいと希望し期待すること。「めでたからむ御文などを,時々待ち見などこそせめとばかり思ひ続け,―にも覚えけり/更級」

あらます

あらま・す (動サ四)
先々こうなればよいと考えておく。前もって心積もりしておく。「行末久しく―・す事ども/徒然 188」

あらまつりのみや

あらまつりのみや 【荒祭宮】
伊勢の皇大神宮の別宮の一。天照大神(アマテラスオオミカミ)の荒御魂(アラミタマ)をまつる。

あらみ

あらみ [0] 【新身】
新たに鍛えた刀。新刀(シントウ)。
⇔古身
[日葡]

あらみがわのはらえ

あらみがわのはらえ アラミガハ―ハラヘ 【荒見川の祓】
〔「あらみ」は荒忌(アライミ)の転〕
大嘗会(ダイジヨウエ)に奉仕する者が,身のけがれを除くために,陰暦九月晦日に京都の紙屋川で行なった祓。

あらみさき

あらみさき 【荒御鋒・荒御前・荒御裂】
(1)武徳の高い先駆けの神。神功皇后の征韓の時に御座船に現れて守護したという住吉の大神の荒御魂(アラミタマ)をいう。
(2)〔「みさき」を「御裂き」の意にとって〕
愛人・夫婦などの仲をさくと考えられていた嫉妬(シツト)深い神。「―といふもの放たぬ者はかくぞある/狭衣 1」

あらみたま

あらみたま 【荒御魂】
荒々しく活動的な作用をすると考えられた神霊。
⇔和御魂(ニキミタマ)
「―ををぎをひて軍の先鋒(サキ)とし/日本書紀(神功訓)」

あらみたま

あらみたま [3] 【新霊】
「あらぼとけ(新仏)」に同じ。

あらむしゃ

あらむしゃ【荒武者】
a fierce warrior.

あらむしゃ

あらむしゃ [0] 【荒武者】
勇猛な武者。荒々しい武者。

あらむしろ

あらむしろ [3] 【粗莚・荒莚】
あらく編んだ粗末なむしろ。

あらめ

あらめ [0][2] 【荒布】
褐藻類コンブ目の海藻。温暖な海水中に生え,黒褐色で全長1.5メートルほど。下茎は上部でふたまたに分枝し,それぞれに十数枚の葉状片をつける。夏期収穫し,ヨードの原料や食用・肥料などにする。[季]夏。
荒布[図]

あらめ

あらめ [0] 【荒目・粗目】 (名・形動)
(1)編み物・織物・金網・やすりなどの目のあらいこと。
(2)あらくて,きめこまかくないさま。「木も―にすぢりゆがみて/中華若木詩抄」
(3)気性などが粗暴なさま。「―ナ人/日葡」

あらもの

あらもの 【荒者】
荒々しい人。暴れ者。「希代の―にて悪禅師といひけり/平治(下・古活字本)」

あらもの

あらもの【荒物】
kitchenware.→英和
荒物屋 a kitchenware shop[dealer (人)].

あらもの

あらもの [0][3] 【荒物】
(1)日常生活に使う雑多な品物。ざる・桶(オケ)・はたき・ほうきなど。雑貨。
(2)(「新物」とも書く)生のままの物。特に,進物にした生の魚貝。「しもがはら殿よりは―にて二色,二かまゐる/御湯殿上(長享三)」

あらものや

あらものや [0] 【荒物屋】
荒物{(1)}を売る店。雑貨屋。

あらやしき

あらやしき [3] 【阿頼耶識】
〔梵 ālaya-vijñāna〕
〔仏〕 知覚や認識・推論・自己意識などの諸意識の根底にある意識。すべての心の働きの源となるもの。唯識思想の八識の第八。阿頼耶識を煩悩(ボンノウ)をもつとするか,真如とするかは説によって分かれる。阿梨耶識(アリヤシキ)。頼耶。頼耶識。蔵識。無没識(ムモツシキ)。

あらやすり

あらやすり [3] 【粗鑢・荒鑢】
目のあらいやすり。

あらゆ

あらゆ [0] 【新湯】
まだだれも入っていない風呂の湯。しんゆ。さらゆ。

あらゆる

あらゆる
all;→英和
every (possible);→英和
all sorts of.〜機会に on every occasion.〜手段で by every means conceivable.

あらゆる

あらゆる [3] (連体)
〔動詞「あり」に助動詞「ゆ」の連体形「ゆる」が付いてできた語〕
すべての。あるかぎりの。ありとあらゆる。「―方面」「―機会」「―手段を講じる」

あらよ

あらよ 【荒世】
大祓(オオハラエ)の際,御贖物(ミアガモノ)の料として神祇官から天皇に奉る荒栲(アラタエ)の衣。
⇔和世(ニコヨ)

あらら

あらら [1] (感)
意外な事態に直面した時などに発する語。

あららか

あららか [2] 【粗らか】 (形動ナリ)
(1)粗悪なさま。「ただ―なる東絹(アズマギヌ)どもを/源氏(東屋)」
(2)おおざっぱなさま。こまやかでないさま。「青糸(セイシ)の髪―に/滝口入道(樗牛)」「神武天皇の御代よりいと―にしるせり/増鏡(序)」

あららか

あららか [2] 【荒らか】 (形動ナリ)
荒々しいさま。「戸を―に引開けしは/舞姫(鴎外)」

あららぎ

あららぎ 【塔】
塔(トウ)をいう斎宮の忌み詞。[拾芥抄]

あららぎ

あららぎ 【アララギ】
短歌雑誌。1908年(明治41)千葉県の蕨真(ケツシン)(蕨(ワラビ)真一郎)方から「阿羅々木」として創刊。翌年伊藤左千夫を中心に編集された時から「アララギ」と称し,次いで島木赤彦・斎藤茂吉・土屋文明らが中心となって編集。根岸短歌会の歌誌として出発。万葉調,写生を主張して近代短歌を導き,大正期以降歌壇の主流となり今日に至る。

あららぎ

あららぎ [0] 【蘭】
(1)植物イチイの別名。
(2)植物ノビルの古名。「其の―一茎(ヒトモト)/日本書紀(允恭訓)」

あららぎは

あららぎは 【アララギ派】
短歌雑誌「アララギ」に拠る一派。伊藤左千夫・島木赤彦・斎藤茂吉・土屋文明・五味保義らを中心とし,同人に古泉千樫(チカシ)・中村憲吉・今井邦子・高田浪吉・結城哀草果・佐藤佐太郎・柴生田稔・近藤芳美らが参加。

あららげる

あらら・げる [4] 【荒らげる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 あらら・ぐ
荒々しくする。荒くする。「声を―・げる」

あららせんにん

あららせんにん 【阿羅邏仙人】
〔梵 Ārāḍakālāma〕
出家した釈迦が最初に教えを求めた仙人。

あらり

あらり [0] 【粗利】
⇒粗利益(アラリエキ)

あらりえき

あらりえき [3] 【粗利益・荒利益】
売上高から売上原価を差し引いた利益。営業費用や営業外費用などが差し引かれていない点で純利益と異なる。粗利。

あらりょうじ

あらりょうじ [3] 【荒療治】 (名)スル
(1)(患者の苦痛を考慮せずに)手荒に治療すること。
(2)転じて,思い切ったやり方で改革すること。「行政改革には―が必要だ」

あらりょうじ

あらりょうじ【荒療治】
a rough operation; <take> drastic measures (処置).〜をする murder (殺す).→英和

あられ

あられ【霰】
hail;→英和
ricecake cubes (食物).〜が降る It hails.

あられ

あられ [0] 【霰】
(1)水蒸気が氷の粒になって降ってくるもの。雪と雹(ヒヨウ)との中間の状態のもの。雪霰(ユキアラレ)・氷霰(コオリアラレ)の総称。[季]冬。《石山の石にたばしる―かな/芭蕉》
(2)餅を賽(サイ)の目などに細かく切ったもの。炒(イ)ったり揚げたりして味を付けた食品もいう。あられもち。
(3)乾飯(ホシイ)を炒って細かくし,湯に浮かして飲むもの。
(4)織物・染め物などで,小さな正方形を規則的に表した模様。また,霰{(1)}のような大小の白い斑の模様。

あられいし

あられいし [3] 【霰石】
炭酸カルシウムからなり,斜方晶系に属する鉱物。多く無色または白色。柱状・球状・樹枝状などの形を示し,方解石と多形の関係にあるが不安定。さんせき。

あられうつ

あられうつ 【霰打つ】 (枕詞)
同音で,地名「あられ松原」にかかる。「―あられ松原住吉(スミノエ)の/万葉 65」

あられかん

あられかん [0] 【霰羹】
ヤマノイモを細かい賽(サイ)の目に切って入れた羊羹(ヨウカン)。

あられがすり

あられがすり [4] 【霰絣】
小さな正方形の模様を織り出したかすり。

あられがま

あられがま [3] 【霰釜】
外面に粒状の突起を鋳出した茶の湯の釜。

あられがゆ

あられがゆ [3] 【霰粥】
鯛(タイ)などの魚肉を細かくしたものを入れたかゆ。

あられぎり

あられぎり [0] 【霰切り】
料理で材料を八ミリ角ほどの賽(サイ)の目に切ること。

あられこぼし

あられこぼし [4] 【霰零し】
敷石の一種。一様な大きさの玉石を敷き詰めたもの。庭園の延べ段に多い。

あられこもん

あられこもん [4][5] 【霰小紋】
染め模様の一種。細かい霰{(1)}のような粒を一面に染め出したもの。

あられざけ

あられざけ [3] 【霰酒】
焼酎(シヨウチユウ)に浸して乾燥させたあられ餅を味醂(ミリン)に加え,密封して熟成させた酒。奈良県の特産。[季]冬。

あられしょうが

あられしょうが [4] 【霰生薑】
ショウガを細かい賽(サイ)の目に刻んで酢につけたもの。浸し物・なますなどの上にかける。

あられじ

あられじ [0] 【霰地】
霰文(アラレモン)を織り出した織物。

あられそば

あられそば [4] 【霰蕎麦】
貝柱を入れ,もみ海苔(ノリ)をふりかけた,かけそば。

あられどうふ

あられどうふ [4] 【霰豆腐】
細かい賽(サイ)の目に切ったとうふ。

あられぬ

あられぬ 【有られぬ】 (連語)
〔動詞「あり」に可能の助動詞「る」と打ち消しの助動詞「ず」の連体形「ぬ」の付いたもの。連体詞的に用いる〕
とんでもない。不都合な。あるまじき。あらぬ。「おはぐろ落しつ―さまで/浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(上)」

あらればい

あらればい [3] 【霰灰】
茶道で,炉の炭手前(スミテマエ)の蒔灰(マキバイ)に使う粒状にした灰。

あらればしり

あらればしり 【阿良礼走り・霰走り・踏歌】
〔終わりに「万年(ヨロズヨ)あられ」と繰り返して歌いながら足早に退場することから〕
踏歌(トウカ)の異名。

あられふり

あられふり 【霰降り】 (枕詞)
霰の降る音が「かしまし」の意で,地名「鹿島」に,またその音を「きしきし」「とほとほ」と聞いたことから,「きしみ」「遠(トオ)」にかかる。「―鹿島の崎を波高み/万葉 1174」「―吉志美が岳を険(サガ)しみと/万葉 385」「―遠江(トオツオウミ)の吾跡川楊(アドカワヤナギ)/万葉 1293」

あられぼし

あられぼし [3] 【霰星】
兜(カブト)・茶釜(チヤガマ)などの外面に,一面に鋳出してある粒状の突起。

あられまつばら

あられまつばら 【安良礼松原】
〔「あらら松原」の転か〕
大阪市住之江区安立(アンリユウ)辺りにあった松原。((歌枕))

あられもち

あられもち [3] 【霰餅】
「あられ(霰){(2)}」に同じ。[季]冬。

あられもない

あられもな・い [5] (形)[文]ク あられもな・し
〔「あられ」は動詞「あり」に可能の助動詞「れる」が付いて名詞化したもの。「そうであるはずがない」「あるまじきことだ」の意から〕
似つかわしくない。特に,女性の身だしなみや振る舞いとしてふさわしくない。「―・い寝姿」

あられもない

あられもない
improper;→英和
unbecoming.→英和

あられもん

あられもん [0] 【霰文】
小さな正方形を縦横に連続させて表した地文。

あらわ

あらわ【露に】
frankly;openly;→英和
publicly.→英和

あらわ

あらわ アラハ [1][0] 【露・顕】 (形動)[文]ナリ
平常では外から見えないものや内部にひそんでいるものが表面に現れているさま。
(1)むき出しなさま。多く,人間の肉体についていう。「肌を―にする」
(2)気持ちや意見を隠さないさま。露骨。「不快を―にする」「―にいやな顔をする」
(3)はっきり分かるようになるさま。公になるさま。「真相が―になる」「矛盾が―になる」
(4)はっきりと感じ取られるさま。歴然。顕著。「運命の末になる事,―なりしかば/平家 6」

あらわざ

あらわざ [0] 【荒技】
柔道・相撲・武術などで,激しい動作を伴った,荒々しい技。また,思い切った大技。

あらわざ

あらわざ [0] 【荒業】
荒々しい仕事。力仕事。荒仕事。

あらわしごろも

あらわしごろも アラハシ― 【著し衣】
〔喪中であることを示す衣の意〕
喪服。あらわしぎぬ。「この御―の色なくは,えこそ思ひ給へわくまじかりけれ/源氏(藤袴)」

あらわす

あらわ・す アラハス [3] 【著す(著わす)】 (動サ五[四])
〔「表す」と同源〕
書物を書いて世に出す。書いて出版する。「郷土史の本を―・す」

あらわす

あらわす【著わす】
write;→英和
publish.→英和

あらわす

あらわ・す アラハス [3] 【表す(表わす)・現す(現わす)・顕す】 (動サ五[四])
(1)今までなかったり隠れていたりした物・姿・様子などを,外から見えるようにする。《現》「姿を―・す」「全貌を―・す」「正体を―・す」「本性を―・す」
(2)感情などを表情や外見から読みとれるようにする。《表》「怒りを顔に―・す」
(3)人が,考え・感情などを,言葉・絵・音楽などによって相手に示す。表現する。《表》「自分の気持ちをうまく言葉に―・すことができない」「荘厳な雰囲気を音楽で―・す」
(4)記号や色がある意味を示す。表示する。《表》「交通信号の赤は『止まれ』を―・す」「地図で寺を―・す記号」
(5)広く世間に知らせる。顕彰する。《顕》「碑を建ててその功績を世に―・す」
(6)口に出して言う。「君をやさしみ―・さずありき/万葉 854」
[可能] あらわせる
〔「あらわれる」に対する他動詞〕
[慣用] 頭角を―・馬脚を―・化けの皮を―

あらわす

あらわす【現[表・顕]わす】
(1) show;→英和
indicate;→英和
manifest;→英和
display <ability> ;→英和
prove (証する).→英和
(2)[露出]disclose;→英和
expose <ignorance> ;→英和
bare <one's arm> .→英和
(3)[表現]express.→英和
(4)[代表]represent;→英和
stand for.正体を〜 betray oneself.名を〜 distinguish oneself.言葉に表わせない indescribable;→英和
beyond description.

あらわる

あらわ・る アラハル 【表る・現る・顕る】 (動ラ下二)
⇒あらわれる

あらわれ

あらわれ【現われ】
(a) manifestation;a sign;→英和
an expression;→英和
a reflex (反映).→英和

あらわれ

あらわれ アラハレ [0] 【表れ・現れ】
あらわれること。あらわれたもの。「好意の―」

あらわれ∘でる

あらわれ∘でる アラハレデル [5] 【現れ出る】 (動ダ下一)
姿をあらわす。出現する。登場する。

あらわれる

あらわ・れる アラハレル [4] 【表れる(表われる)・現れる(現われる)・顕れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 あらは・る
(1)今までなかった人や物が出てきたり,隠れて見えなかった物や事柄が見えるようになる。出現する。《現》「一五分ほどおくれて―・れた」「この辺には時に熊の―・れることがある」
(2)それまで存在しなかった物や事柄が生じたり作られたりして,目で確認できるようになる。出現する。登場する。出る。《現》「皮膚に赤い発疹(ハツシン)が―・れる」「薬の効果が―・れる」
(3)考え・感情・傾向などが,他人に感知されるようになる。《表》「景気の動向はすぐ数字に―・れる」「顔に死相が―・れる」
(4)隠されていた物やわからなかった事柄などが,人々に知られるようになる。露顕する。《現》「これまでの悪事が―・れる」「こういう時にこそ,その人の真価が―・れる」
〔「あらわす」に対する自動詞〕

あらわれる

あらわれる【現[顕]われる】
(1)[出現]come out;appear;→英和
[見えてくる]come in sight;become visible.(2)[発見される]be discovered[found out];be disclosed[revealed].(3)[著名になる]become known.

あらんかぎり

あらんかぎり 【有らん限り】 (連語)
あるかぎり。あるだけ全部。「―の力をふり絞る」

あらんかぎり

あらんかぎり【有らん限り】
all;→英和
as much as possible;to the best of one's power.〜の声で at the top of one's voice.

あらんにゃ

あらんにゃ [2] 【阿蘭若】
〔梵 āraṇya〕
〔仏〕 閑静で僧の修行に適した所。転じて,寺院。寂静処。遠離処。練若(レンニヤ)。

あら捜し

あらさがし【あら捜し】
⇒粗(あら).

あり

あり(っ)たけ
all that a person has[there is];all the…;the whole;→英和
as many[much]…as.〜の金 what money a person has.

あり

あり [0] 【蟻】
(1)膜翅目アリ科の昆虫。体は頭・胸・腹の三部に分けられ,胸部と腹部の間が細くくびれている。大部分は2〜10ミリメートル。体色は黒か赤褐色。女王アリを中心に雄アリ・働きアリ(不完全な雌)が地中や朽ち木に巣を作り,多数で社会生活を営む。糖分を含む食物を好む。全世界に分布し,種類が多い。[季]夏。
(2)建築で,鳩尾状(逆三角形)に広がった形の名称。木材の端に作って継ぎ手・仕口(シクチ)などに用いる。

あり

あり 【在り・有り】
〔動詞「ある」の連用形から〕
あること。存在すること。多く「ありの…」の形で用いられる。
→ありのまま
→ありのすさび
→ありのことごと

あり

あり【蟻】
an ant.→英和
蟻塚 an anthill.→英和

あり

あ・り 【有り・在り】 (動ラ変)
⇒ある

あり=の思いも天に=届く

――の思いも天に=届く(=登る)
たとえ微力であっても,一心に願えば望みが達成されることのたとえ。

あり=の熊野(クマノ)参り

――の熊野(クマノ)参り
大勢の人が列をなして,ぞろぞろ歩くさまのたとえ。

あり=の甘きにつくが如(ゴト)し

――の甘きにつくが如(ゴト)し
利益のあるところに人が群がり集まることのたとえ。

あり=の穴から堤(ツツミ)も崩(クズ)れる

――の穴から堤(ツツミ)も崩(クズ)れる
〔韓非子(喩老)〕
ささいなことでも油断すると,大きな災いを招くことがあるというたとえ。千丈(センジヨウ)の堤も蟻の穴より崩れる。

あり=の這(ハ)い出る隙(スキ)もない

――の這(ハ)い出る隙(スキ)もない
ほんの少しのすき間もないほど警戒が厳重である。

あり=穴を出(イ)ず

――穴を出(イ)ず
冬の間穴にこもっていた蟻が,春になって地上に出る。[季]春。

ありあい

ありあい [0] 【有り合い】
たまたまそこにあること。ありあわせ。「久振(ヒサシブリ)で来たから何でも―で一つ…飲まして遣りませう/真景累ヶ淵(円朝)」

ありあう

ありあ・う [0][3] 【有り合う・在り合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)ちょうどそこにある。ありあわせる。「どつさり―・ふ長椅子に身を落し/ふらんす物語(荷風)」
(2)たまたまそこに居あわせる。「いたれりし国にてぞ子生めるものども―・へる/土左」
(3)行きあう。偶然出会う。「路のほどなどに夜行の夜などもおのづから―・ふらむ/栄花(初花)」

ありあけ

ありあけ【有明の月】
the morning moon.

ありあけ

ありあけ 【有明】
⇒蒲原(カンバラ)有明

ありあけ

ありあけ [0] 【有明】
〔(2)が原義〕
(1)夜明け方。
(2)陰暦十六夜以後,月がまだ空に残っていながら夜が明けようとする頃。また,その頃の月。「まだ―の空もをかしき程に/源氏(総角)」
(3)「有明行灯(アンドン)」「有明の灯(ヒ)」の略。「枕もとに―ともして/浮世草子・好色盛衰記 5」

ありあけ

ありあけ 【有明】
(1)佐賀県南部,杵島(キシマ)郡の町。有明海の干拓地で,米作・ノリ養殖などを行う。
(2)長崎県南東部,南高来郡の町。雲仙岳の北東斜面に広がり,有明海に面する。
(3)熊本県天草郡の町。天草諸島の上島北部,島原湾に面し,漁業が盛ん。
(4)鹿児島県東部,曾於郡の町。志布志(シブシ)湾に面する。茶の産地として有名。

ありあけあんどん

ありあけあんどん 【有明行灯】
夜通しともしておく行灯。ありあけ。ありあかし。
有明行灯[図]

ありあけかい

ありあけかい 【有明海】
九州北西部,島原湾の湾奥にある浅い海。干満の差は日本最大。干潟のムツゴロウ・ワラスボは有名。不知火(シラヌイ)の名所。筑紫の海。筑紫潟。

ありあけがた

ありあけがた 【有明方】
月が残っている夜明け方の頃。「思ふこと―の月かげにあはれをそふるさをしかの声/金葉(秋)」

ありあけぎばち

ありあけぎばち [5] 【有明義蜂】
ナマズ目ギギ科の淡水魚。形態はギバチと酷似するが,背びれの棘が長い。かつては,ギバチと同種とされ,九州産ギバチといわれた。九州西部・壱岐に分布。生息環境の悪化により個体数が激減している。

ありあけざくら

ありあけざくら [5] 【有明桜】
サトザクラの一品種。「―光りそふ/謡曲・三山」

ありあけしゅう

ありあけしゅう アリアケシフ 【有明集】
詩集。蒲原有明作。1908年(明治41)刊。近代人の想念を豊かな感覚とリズムで表現した文語定型詩で,独自な象徴詩風を完成。

ありあけしらうお

ありあけしらうお [6] 【有明白魚】
シラウオ{(1)}の一種。全長約13センチメートルになり,他のシラウオ類に比べ大形。朝鮮半島から華北・華南・台湾沿岸に分布。日本では有明海に生息するが生態については不明な点が多い。個体数は少ない。トンサンイオ。

ありあけづき

ありあけづき 【有明月】
「ありあけのつき」に同じ。

ありあけのつき

ありあけのつき 【有明の月】
夜が明けて,なお空に残っている月。有明月。「あさぼらけ―と見るまでに吉野の里に降れる白雪/古今(冬)」

ありあけひめしらうお

ありあけひめしらうお [7] 【有明姫白魚】
シラウオ{(1)}の一種。体長約5センチメートルで,頭部はあまり扁平しない。有明海に流入する筑後川・緑川河口付近の小水路の止水域に限られて生息。個体数も減少している。

ありあけわん

ありあけわん 【有明湾】
志布志(シブシ)湾の別名。

ありあな

ありあな [0] 【蟻穴】
建築で,蟻枘(アリホゾ)を受ける穴。

ありあまる

ありあまる【有り余る】
be in excess;have too many[much];have more than enough.〜ほどの enough and to spare;ample.→英和

ありあまる

ありあま・る [4][0] 【有り余る】 (動ラ五[四])
必要以上にたくさんある。余るほど豊富にある。「―・る才能をもつ男」

ありあり

ありあり (感)
(1)蹴鞠(ケマリ)の時の掛け声。「小鬢に汗を流しつつ,―と言へども当らねば/仮名草子・竹斎」
(2)〔「有り有り」の意から〕
酒を勧められてまだ残っているからと辞退する時の語。「おつと―/洒落本・甲駅新話」

ありあり

ありあり
〜と vividly;→英和
plainly;→英和
distinctly.→英和
〜と頭に浮かぶ have a vivid recollection of.

ありあり

ありあり [3] 【有り有り・在り在り】 (副)
(1)ある状態がはっきりと外に現れているさま。「弱点が―(と)わかる」「ネチネチした気性が―と知れる/社会百面相(魯庵)」
(2)あたかも目の前にあるように心に感じられるさま。まざまざ。「当時の光景が―と浮かぶ」

ありありし

ありあり・し 【有り有りし・在り在りし】 (形シク)
(1)実際にあったとおりである。ありのままである。「いみじう有心に心深く,大人のやうにおはすれば,―・しう,よに宣はじと思す/宇津保(楼上・下)」
(2)当然あるべきさまである。望ましい状態である。「―・シイテイデゴザル/日葡」
(3)もっともらしい。本当らしく見える。「―・しく云へば,若気ゆゑ実(マコト)と思ひ/信長公記」

ありありて

ありありて 【有り有りて・在り在りて】 (副)
〔動詞「あり」を重ね,それに助詞「て」が付いたもの〕
(1)引き続きこのままの状態でいて。「―後も逢はむと/万葉 3113」
(2)長い時間がたったあとに。とどのつまり。あげくのはてに。「―かく遥かなる国になりにたり/更級」

ありあわす

ありあわ・す [4] 【有り合(わ)す・在り合(わ)す】
■一■ (動サ五)
〔下一段動詞「ありあわせる」の五段化〕
「ありあわせる」に同じ。「丁度―・した箒木を背後(ウシロ)に秘(カク)しつ/社会百面相(魯庵)」
■二■ (動サ下二)
⇒ありあわせる

ありあわせ

ありあわせ【有合せ】
what one has on hand;what happens to be there; <take> potluck (食物).→英和

ありあわせ

ありあわせ [0] 【有り合(わ)せ】
たまたまその場にあること。また,そのもの。「―の材料を使った料理」

ありあわせる

ありあわ・せる [5][0] 【有り合(わ)せる・在り合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 ありあは・す
(1)ちょうどその場にある。たまたまそこにある。「―・せた材料で作ったもの」
(2)都合よくその場に居合わせる。「折節御前に豊田隼人といふ大目付―・せ/浮世草子・武道伝来記 3」

ありう

あり・う 【有り得】 (動ア下二)
⇒ありうる

ありうち

ありうち [0] 【有り内】
世間でよくあること。ありがち。「女の気絶するのは―です/鉄仮面(涙香)」

ありうべからざる

ありうべからざる 【有り得べからざる】 (連語)
〔文語動詞「有り得」+助動詞「べし」の未然形「べから」+助動詞「ず」の連体形「ざる」〕
あるはずがない。あってはならない。「―出来事」

ありうべき

ありうべき 【有り得べき】 (連語)
あっても不思議はない。ありそうな。「―事態」

ありうる

あり・うる [3] 【有り得る】 (動ア下二)[文]ア下二 あり・う
存在する可能性が十分ある。あることが考えられる。あって当然である。「―・うるケース」「そんなことは―・えない」
〔古語の下二段動詞「ありう」が,現代語でも「ありえる」という形にならないで,例外的に下二段活用を保っているもの〕
→うる(得る)

ありうる

ありうる【有りうる(えない)】
(im)possible;→英和
(im)probable;→英和
(un)likely.→英和

ありえ∘ない

ありえ∘ない 【有り得ない】 (連語)
あるはずがない。「そんなことは―∘ない」
→有り得る

ありおう

ありおう 【有王】
僧俊寛の忠僕。平家物語では,鬼界ヶ島に俊寛を訪ね,その死後に遺骨を高野山に納めて出家し主人の菩提(ボダイ)を弔ったと伝える。

ありおうざん

ありおうざん アリワウ― 【有王山】
京都府綴喜(ツヅキ)郡井手町の東方にある丘陵。後醍醐天皇が笠置山から逃げ落ちた地。

ありおとし

ありおとし [3] 【蟻落(と)し】
「蟻掛(アリカケ)」に同じ。

ありか

ありか [1] 【在り処・在り所】
物のある場所。人のいる所。「宝物の―」「賊の―」

ありか

ありか
one's hiding place[whereabouts].〜をみつける locate a person.→英和

ありか

ありか 【在り香】
〔「ありが」とも〕
(1)薫(タ)き物などの良いにおい。「ふぢばかま草の枕ににほふなりたがぬぎおける―なるらむ/拾玉集」
(2)臭気。異臭。「いとふ―や袖に残らん/東関紀行」
(3)わきが。体臭。「人の身に,をのづから―などある人/乳母草子」

ありかけ

ありかけ [2][0] 【蟻掛】
建築の仕口(シクチ)の一。一方の材の端に蟻枘(アリホゾ)を作り他の材に蟻穴を切ってはめ込むもの。ありおとし。
→仕口

ありかた

ありかた【あり方】
what[how] <democracy> should be.

ありかた

ありかた [3] 【在り方・有り形】
(1)物事のあるべき姿。「政治の―」
(2)現在ある形。ありさま。実情。「其の消息及び地形の―を伺ひたまふ/日本書紀(景行訓)」

ありかつ

ありか・つ (連語)
〔「かつ」は「できる」「耐える」の意〕
そのままの状態で耐える。生きていられる。「長き日(ケ)をかくのみ待たば―・つましじ/万葉 484」

ありかべ

ありかべ [2][0] 【蟻壁】
天井と蟻壁長押(ナゲシ)との間の壁。

ありかべなげし

ありかべなげし [5] 【蟻壁長押】
内法(ウチノリ)長押と天井の回り縁(ブチ)の間に設けた長押。

ありが

ありが 【有賀】
姓氏の一。

ありがお

ありがお 【有り顔】
いかにもそのようでありげな顔つき。まことしやかな顔つき。「いとうつくしうおはすと―に聞えなして/栄花(衣の珠)」

ありがた

ありがた 【有(り)難】
(形容詞「ありがたい」の語幹)

ありがたい

ありがたい【有難い】
(1)〔形〕kind;→英和
obliging;gracious;→英和
blessed;→英和
welcome.→英和
(2)〔動〕thank <a person for> ;→英和
be thankful[grateful,obliged].有難く with thanks;gratefully.〜ことに fortunately;luckily.

ありがたい

ありがた・い [4] 【有(り)難い】 (形)[文]ク ありがた・し
□一□
(1)(人の好意や協力に対して)感謝にたえない。かたじけない。「ご配慮ほんとうに―・いことです」「―・く頂戴(チヨウダイ)いたします」
(2)自分にとって好都合な状態で,うれしい。「―・いことに晴れてきた」
(3)自然に伏し拝みたくなるようなさまである。尊い。「―・いお経」
□二□
(1)ありそうにない。ほとんど例がない。めったにない。珍しい。「―・きもの,舅(シユウト)にほめらるる婿(ムコ)/枕草子 75」
(2)生きていることが難しい。暮らしにくい。「世の中は―・くむつかしげなるものかな/源氏(東屋)」
(3)めったにないほどすぐれている。「あしこにある子の母いと心よく―・き人なり/宇津保(蔵開下)」
〔原義はあることがむずかしいの意で,「あり」を存在の意で用いると□二□(1),生存の意で用いると□二□(2)の意となる。めったにない意から□二□(3)の意が生じ,中世以降は□一□(3)の意でも用いられた。近世に入ると,その行為などをもったいないと感謝することから□一□(1)(2)の意で多用されるようになった〕
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)――み(名)

ありがたがる

ありがたがる【有難がる】
be thankful[grateful] <to a person for his kindness> ;appreciate;→英和
value;→英和
make much <of> .

ありがたさ

ありがたさ【有難さ】
⇒有難味.

ありがたなみだ

ありがたなみだ [5] 【有(り)難涙】
ありがたくて流す涙。感謝の涙。「手厚き取扱ひ―に呉れける/露小袖(乙羽)」

ありがたみ

ありがたみ【有難味】
value;→英和
virtue;→英和
blessing.〜を知る appreciate <a person's kindness> .→英和

ありがためいわく

ありがためいわく【有難迷惑】
an unwelcome favor.〜だ Thank you for nothing./It is too much of a good thing.

ありがためいわく

ありがためいわく [5] 【有(り)難迷惑】 (名・形動)[文]ナリ
人の親切や好意などをありがたいと思いながら,かえって迷惑に感じられること。また,そのさま。「―な援助」

ありがたや

ありがたや [0] 【有(り)難屋】
(1)神仏をむやみに信じてありがたがる人。
(2)権威ある人の説をむやみに尊重する人。

ありがたやま

ありがたやま 【有(り)難山】
「ありがたい」意をしゃれていう語。「これは―のとんびからす/黄表紙・栄花夢」

ありがち

ありがち【有り勝ちな】
frequent;→英和
common <to> ;→英和
incidental <to> ;→英和
usual <with a person> ;→英和
liable[apt] <to do> .→英和

ありがち

ありがち [0] 【有り勝ち】 (形動)[文]ナリ
よくあるさま。しばしば起こりやすいさま。「若者に―なあやまち」

ありがとう

ありがとう【有難う】
Thank you;Thanks.

ありがとう

ありがとう [2] 【有(り)難う】
〔形容詞「有り難い」の連用形「有り難く」のウ音便〕
感謝の気持ちを表す言葉。感動詞的にも用いる。「教えてくれて―」「どうも―」
〔丁寧な言い方では,下に「ございます」「存じます」を付けて用いる〕

ありがながお

ありがながお 【有賀長雄】
(1860-1921) 公法学者。大阪生まれ。東大卒。国際法に通じ,日清・日露の戦役に法律顧問として従軍。二十一箇条要求に反対し政府と対立。著「社会学」「国家学」「近時外交史」など。

ありがね

ありがね [0] 【有り金】
今,もっている金。手もとにあるだけの金。「―をはたいて買う」

ありがね

ありがね【有り金】
cash in hand;what money a person has.

ありがほし

ありがほ・し 【在りが欲し】 (連語)
〔「ほし」は接尾語〕
住んでいたい。「―・し住みよき里が荒るらく惜しも/万葉 1059」

ありがよう

ありがよ・う 【在り通ふ】 (動ハ四)
〔「ありかよう」とも〕
いつも通う。常に通う。「千年に欠くることなく万代(ヨロズヨ)に―・はむと/万葉 3236」

ありきたり

ありきたり [0] 【在り来り】 (名・形動)[文]ナリ
従来と同じで,新味や工夫のない・こと(さま)。「―の解釈」

ありきたり

ありきたり【在り来りの】
common;→英和
ordinary;→英和
usual;→英和
conventional;→英和
customary.→英和

ありきぬの

ありきぬの 【あり衣の】 (枕詞)
(1)重ねて着ることから,「三重」にかかる。「―三重の子が/古事記(下)」
(2)衣ずれの音から,「さゑさゑ」にかかる。「―さゑさゑしづみ/万葉 3481」
(3)貴重であったことから,「宝」にかかる。「―宝の子らが/万葉 3791」
(4)同音から,「ありて」にかかる。「―ありて後にも逢(ア)はざらめやも/万葉 3741」

ありきり

ありきり 【有り限】
〔「きり」は接尾語〕
あるだけ全部。ありったけ。ありっきり。「此酒の―にあそぶなれば/浮世草子・一代女 2」

ありぎれ

ありぎれ [0] 【有り切れ】
ありあわせの布。はぎれ。

ありく

あり・く 【歩く】 (動カ四)
(1)あちらこちらと移動する。「ただ空しき風にまかせて―・く/竹取」
(2)あるく。徒歩で行く。「石階おりのぼりなどすれば,―・く人こうじて/蜻蛉(中)」
(3)訪ねる。出かける。「よろこびに―・きなどすれば,いとあはれにうれしき心ちす/蜻蛉(中)」
(4)(多く動詞の連用形の下に付けて)月日を送る。動作を継続する。「限なくかなしとのみおもひ―・くほどに/大和 13」

ありく

あり・く 【在り来】 (動カ変)
年月がたってずっと続いてきている。「古(イニシエ)ゆ―・きにければこごしかも岩の神さび/万葉 4003」

ありくい

ありくい【蟻喰】
an anteater.→英和

ありくい

ありくい [0][2][3] 【蟻食・食蟻獣】
アリクイ科の哺乳類の総称。口は小さくて歯がなく,頭部は筒状で細長い口吻(コウフン)が突出する。蟻塚をこわし,ひも状の長い舌でアリ・シロアリなどをなめて食う。オオアリクイ・コアリクイ・ヒメアリクイの三種があり,中南米の森林にすむ。

ありぐも

ありぐも [0][3] 【蟻蜘蛛】
クモの一種。体長8ミリメートル内外。体色は黒褐色で,アリに似る。網を張らず枝や葉の上を歩き回り,小昆虫を捕食する。

ありげ

ありげ [3][0] 【有り気】 (名・形動)[文]ナリ
ありそうな様子であるさま。多く名詞を受けて,その語が表す意味があるようだの意を表す。「いわく―」「意味―に笑う」「由緒―」

ありげけみ

ありげけみ 【有毛検見】
江戸時代の検見法の一。田畑の上中下の位を廃し,毎年実収高を検査して,それに応じて年貢を決める方法。

ありさか

ありさか 【有坂】
姓氏の一。

ありさかなりあきら

ありさかなりあきら 【有坂成章】
(1852-1915) 軍人・技術者。周防の人。兵器の改良に努め,三十一年式速射野砲(有坂砲)を考案,日露戦争で大いに威力を発揮した。

ありさかひでよ

ありさかひでよ 【有坂秀世】
(1908-1952) 言語学者・国語学者。広島県生まれ。東大卒。一般音韻論・国語音韻史に関する論が多い。著「音韻論」「国語音韻史の研究」「上代音韻攷」など。

ありさき

ありさき 【蟻先・衽先】
〔「あまりさき」の転という〕
袍(ホウ)や直衣(ノウシ)で,襴(ラン)の両脇の張り出した部分。

ありさし

ありさし [2][0] 【蟻差】
建築で,仕口(シクチ)の一。蟻枘(アリホゾ)を交互に組み合わせたもので,厚板などの接合に用いる。

ありさま

ありさま (代)
〔「わりさま」の転。近世上方語〕
二人称。男子が対等またはそれ以下の相手に対して用いる。あれさま。「いや,―に,人の先祖あらためてくだされいといふか/浮世草子・織留 4」

ありさま

ありさま【有様】
a state[condition];→英和
circumstances (事情);a sight[scene](光景).→英和
今の有様では as things are.

ありさま

ありさま [2][0] 【有(り)様】
(1)物事の状態。ようす。「世の―」
(2)人の置かれている状態。身分・境遇など。「数ならぬ―なめれば/源氏(宿木)」

ありさわ

ありさわ アリサハ 【有沢】
姓氏の一。

ありさわひろみ

ありさわひろみ アリサハ― 【有沢広巳】
(1896-1988) 経済学者・統計学者。高知県生まれ。東大卒。マルクス経済学者。傾斜生産方式を立案するなど戦後の経済政策を指導。著「カルテル・トラスト・コンツェルン」など。

ありさん

ありさん 【阿里山】
台湾中部,玉山(新高山)西方の山群。付近は森林地帯で良質のヒノキを産出する。最高峰は海抜2274メートル。アーリー-シャン。

ありし

ありし 【在りし】 (連語)
〔「し」は過去の助動詞「き」の連体形。連体詞的に用いられる〕
(1)以前の。先の。昔の。「一の菴(イオリ)をむすぶ。これを,―すまひにならぶるに,十分が一なり/方丈記」
(2)生前の。「―妻に似たらん人をと思て/宇治拾遺 9」

ありしながら

ありしながら
昔のまま。また,故人が在世していた時のまま。「さと,うち匂ひたる,ただ―の匂ひに/源氏(総角)」

ありしひ

ありしひ [1] 【在りし日】
(1)生きていた時。生前。「―の面影」
(2)過ぎ去った日。昔。以前。「―の思い出にふける」

ありしま

ありしま 【有島】
姓氏の一。

ありしまいくま

ありしまいくま 【有島生馬】
(1882-1974) 洋画家・小説家。横浜生まれ。本名,壬生馬(ミブマ)。武郎の弟,里見弴の兄。東京外国語学校卒。欧州留学後「白樺」に参加,セザンヌほか後期印象派の紹介に努めた。小説「蝙蝠の如く」「嘘の果」など。

ありしまたけお

ありしまたけお 【有島武郎】
(1878-1923) 小説家・評論家。東京生まれ。有島生馬・里見弴の兄。札幌農学校在学中,内村鑑三を知る。「白樺」同人。人道主義文学の代表的作家として活躍。生活改造をめざして私有農場を解放,共生農園を建設。のち婦人記者と心中。評論「惜みなく愛は奪ふ」「宣言一つ」,小説「カインの末裔」「生れ出づる悩み」「或る女」など。

ありしょくぶつ

ありしょくぶつ [4] 【蟻植物】
アリと共生関係にある植物の総称。熱帯地方に多い。アリアカシア・アリノスダマなど。

ありしよ

ありしよ 【在りし世】
(1)過去。昔の世。「―の名残だになき/源氏(賢木)」
(2)生前。「―にしばしも見ではなかりしを/新古今(哀傷)」

ありじごく

ありじごく [3] 【蟻地獄】
(1)ウスバカゲロウの幼虫。体長約1センチメートル。乾いた土や砂にすり鉢状の穴を掘り,その底に隠れて落ち込んだアリなどを捕食する。すりばちむし。あとびさり。あとじさり。[季]夏。
(2){(1)}の作る穴。抜け出すことの困難な悪状況のたとえにもいう。「―に落ちる」

ありじごく

ありじごく【蟻地獄】
《虫》an ant lion.

ありすい

ありすい [0] 【蟻吸】
キツツキ目キツツキ科の小鳥。全長17センチメートル内外。背面は褐色で黒い横斑がある。木の幹に穴を掘らず,他鳥の古巣や巣箱を利用して繁殖。地上におりて舌でアリを捕らえて食う。東北地方以北で繁殖し,冬は本州以南に渡る。

ありすがわ

ありすがわ 【有栖川】
(1)京都市右京区嵯峨野の斎宮(イツキノミヤ)の東を流れて桂川に注ぐ小流。((歌枕))
(2)京都市北区紫野の舟岡山の東麓(トウロク)に発し,賀茂斎院の本院付近を流れる川。((歌枕))「―おなじ流れはかはらねどみしや昔のかげぞ忘れぬ/新古今(哀傷)」

ありすがわのみや

ありすがわのみや アリスガハ― 【有栖川宮】
旧宮家。四親王家の一。後陽成天皇の皇子好仁親王が1625年高松宮と称したが,72年,第三世幸仁親王(後西天皇の第二皇子)の時,有栖川宮と改称。1913年(大正2)一〇代威仁(タケヒト)親王の死去により廃絶し,祭祀(サイシ)を高松宮宣仁親王が継承した。

ありすがわのみやたるひとしんのう

ありすがわのみやたるひとしんのう アリスガハ―シンワウ 【有栖川宮熾仁親王】
(1835-1895) 有栖川宮第九世。1868年,王政復古とともに総裁職となり,戊辰戦争では東征大総督として官軍を率いて東下。

ありすがわりゅう

ありすがわりゅう アリスガハリウ 【有栖川流】
書道の一流派。祖は有栖川宮幟仁(タカヒト)親王(1812-1886)。

ありすん

ありすん [0] 【有寸】
木材の実際の寸法。実寸。

ありそ

ありそ 【荒磯】
〔「あらいそ」の転〕
波の荒い磯。また,岩石の多い磯。あらいそ。「白波の―に寄する/万葉 3991」

ありそう

ありそう
〜な probable;→英和
likely.→英和

ありそうみ

ありそうみ 【荒磯海】
波の荒い海辺。「―の浜にはあらぬ庭にても/伊勢集」
〔本来は普通名詞と思われるが,「八雲御抄」などで越中国の歌枕とされる〕

ありそなみ

ありそなみ 【荒磯波】
■一■ (名)
荒磯に打ち寄せる波。
■二■ (枕詞)
同音で「あり」にかかる。「―ありても見むと/万葉 3253」

ありた

ありた 【有田】
佐賀県西部,西松浦郡の町。有田焼の産地。

ありたけ

ありたけ [0] 【有り丈】
〔「ありだけ」とも〕
■一■ (名)
「ありったけ{■一■}」に同じ。「―の声をふりしぼって叫ぶ」
■二■ (副)
「ありったけ{■二■}」に同じ。「白い髯を―生やし/夢十夜(漱石)」

ありたそう

ありたそう [0] 【有田草】
(1)アカザ科の一年草。メキシコ原産の帰化植物。高さ約70センチメートル。葉は互生し披針形。秋,穂上に微小な花を多数つける。茎や葉に特異な臭気があり,駆虫薬とする。
(2)荊芥(ケイガイ)の別名。

ありたつ

ありた・つ 【在り立つ】 (動タ四)
立ち続ける。「八十島の島の崎々―・てる花橘を/万葉 3239」

ありたやき

ありたやき [0] 【有田焼】
佐賀県有田地方で産する染め付け・赤絵の磁器。文禄慶長の役(1592-1598)後,鍋島侯に従って渡来した朝鮮の陶工李参平が有田泉山の土で焼いたのが最初とされる。伊万里港を積み出し港としたので伊万里焼とも呼ばれる。

ありだ

ありだ 【有田】
和歌山県西部,紀伊水道に臨む市。有田川河口に位置する。有田ミカンの集散地。蚊取り線香の生産が盛ん。

ありだか

ありだか【有り高】
the amount[balance]in hand;the goods in stock (品).

ありだか

ありだか [2][0] 【有り高】
現在有るだけの量。現在高。

ありだがわ

ありだがわ 【有田川】
和歌山県北部を流れる川。紀伊山地の陣ヶ峰付近に源を発し,西流して有田市で紀伊水道に注ぐ。長さ80キロメートル。

ありちがた

ありちがた 【在千潟】 (枕詞)
同音で「あり」にかかる。「―あり慰めて行かめども/万葉 3161」

ありっきり

ありっきり 【有りっ限】 (副)
「ありきり」に同じ。「あれば―つかふ/滑稽本・浮世風呂 4」

ありったけ

ありったけ [0] 【有りっ丈】
〔「ありたけ」の転〕
■一■ (名)
あるもの全部。ある限り。「―の金を使う」「―の力を出す」
■二■ (副)
可能な限り物事をするさま。できるだけ。「―遠くへ投げる」

ありつかわし

ありつかわ・し 【有り付かはし】 (形シク)
似つかわしい。ふさわしい。「姿ありさまの―・しく/住吉」

ありつきがお

ありつきがお 【有り付き顔】
落ち着いた顔つき。物慣れた顔。「慣れたる人は,こよなく何事につけても―に/更級」

ありつぎ

ありつぎ [2][0] 【蟻継(ぎ)】
建築の継手の一。蟻枘(アリホゾ)を作って木材を継ぐもの。
→継ぎ手

ありつく

ありつ・く [0][3] 【有り付く・在り付く】
■一■ (動カ五[四])
(1)長い間求めていたものをやっとのことで手に入れる。「飯(メシ)に―・く」「仕事に―・く」
(2)その状態が続く。その事に慣れる。「さる方に―・きたりしあなたの年ごろ/源氏(蓬生)」
(3)落ち着く。「 あらぬ所に渡りて,―・かず,花々ともてかしづかれ給ふ有様/狭衣 1」
(4)住みつく。安住する。長くそこに住む。「国に大水出で,人を流し里を失ふ。然れば,民―・く事難し/今昔 10」
(5)男が女の家に居つく。結婚する。「わざと―・きたる男となくて,ただ時々かよふ人などぞありける/宇治拾遺 3」
(6)似合う。板につく。「あざやかなる,花のいろいろ,につかはしからぬを,さし縫ひ着つつ―・かずとり繕ひたる姿ども/源氏(総角)」
(7)ある身分・環境に生まれつく。「もとより―・きたる,さやうのなみなみの人/源氏(蓬生)」
(8)生活の糧(カテ)を得る。「年ごろ身貧しくして,世に―・く方もなかりけるほどに/今昔 27」
[可能] ありつける
■二■ (動カ下二)
(1)頼り先を得させる。住みつかせる。「絵なんど見せ,遊び戯れて―・けけるままに/沙石 5」
(2)身を固めさせる。仕官させる。「今まで―・けざるこそ,心にかかり候へども/曾我 4」

ありつく

ありつく
find;→英和
get;→英和
come by;obtain.→英和

ありつる

ありつる 【有りつる】 (連語)
〔「つる」は完了の助動詞「つ」の連体形〕
さき程の。いま述べた。例の。連体詞的に用いる。「―女房とりついで,小督殿に参らせたり/平家 6」

ありづか

ありづか [0] 【蟻塚・垤】
アリやシロアリが地中に巣を作るとき,運び出した土や砂が盛り上げられてできる柱状・円錐状の山。また,落ち葉や枯れ木で作られるアリの巣。蟻の塔。蟻垤(ギテツ)。蟻封(ギホウ)。

ありづかむし

ありづかむし [4] 【蟻塚虫】
甲虫目アリヅカムシ科の昆虫の総称。体長1〜4ミリメートル。体は黄褐色ないし暗褐色で,一般にひょうたん形。上ばねは短い。種類が多く,普通,石や落ち葉の下にすむ。アリと共生する種もある。

ありてい

ありてい [0] 【有り体】
(多く「ありていに」の形で用いる)ありのままであること。「―に言えば」「少しも恐るる所なければ,―に陳述せよ/変目伝(柳浪)」

ありてい

ありてい【有体】
⇒有りの侭(まま).

ありとあらゆる

ありとあらゆる 【有りと有らゆる】 (連語)
「あらゆる」を強めた言い方。すべての。ある限りの。連体詞的に用いる。「―手段を講ずる」

ありとある

ありとある 【有りと有る】 (連語)
すべての。あらゆる。ありとあらゆる。連体詞的に用いる。「家の中に―もの,声を調(ソロ)へて泣かなしむ/平家 12」

ありとしある

ありとしある 【有りとし有る】 (連語)
〔「し」は強意の助詞〕
「ありとある」に同じ。「―人は皆浮雲(フウン)の思ひをなせり/方丈記」

ありどおし

ありどおし [0] 【虎刺・蟻通】
アカネ科の常緑小低木。中部以西の山地に自生。高さ約60センチメートルで,葉は小卵円形。多くの小枝を分かち,葉腋に鋭い長いとげをもつ。初夏,花冠が四裂する白色漏斗状の花をつける。

ありどおし

ありどおし 【蟻通】
能の一。四番目物。田楽の古作を世阿弥が改作。蟻通明神の神域をおかしたため,旅の途上で難儀にあった紀貫之が歌を詠進して明神の怒りをとく。

ありどおしみょうじん

ありどおしみょうじん 【蟻通明神】
大阪府泉佐野市長滝にある神社。祭神は大名持命(オオナムチノミコト)。その縁起が「枕草子」などにみえる。

ありなし

ありなし 【有り無し】
■一■ (名)
あるかないか。また,いるかいないか。「世に―を知らるるかたなくて/浜松中納言」
■二■ (形動ナリ)
(1)あるかないか,また,いるかいないか分からぬほどにかすかなさま。「北の方年老い給て,―にて聞えなどすめれど/栄花(様々の悦)」
(2)あってもなくてもよいほどに軽く扱うさま。あっても無用なさま。「殿様我を―にあそばし/浮世草子・一代女 3」

ありなしのひ

ありなしのひ 【有り無しの日】
平安時代,陰暦五月二五日をいう。この日は村上天皇の忌日で,急な用件を除いては政務は行われなかった。

ありにくし

ありにく・し 【在り悪し】 (形ク)
生きにくい。生きているのがつらい。「いかにか世を―・く,憂きものになむおぼし乱れければにや/栄花(初花)」

ありねよし

ありねよし 【在り根よし】 (枕詞)
〔「ありね」の語義未詳。「在り嶺」ともされる〕
「対馬」にかかる。「―対馬の渡り/万葉 62」

ありのことごと

ありのことごと 【有りの悉・有りの尽】
ある限り。ありたけ。残らず。「布肩衣―着襲(ソ)へども/万葉 892」

ありのすさび

ありのすさび 【在りの遊び】
あるのに慣れて,いたずらに過ごすこと。生きているのに慣れて,なおざりに暮らしていくこと。ありのすさみ。「ある時は―に語らはで恋しきものと別れてぞ知る/古今六帖 5」

ありのとう

ありのとう [4] 【蟻の塔】
「蟻塚(アリヅカ)」に同じ。[季]夏。

ありのとうぐさ

ありのとうぐさ [4] 【蟻の塔草】
アリノトウグサ科の多年草。山野に自生。高さ20センチメートル内外。葉は卵円形で対生する。秋,茎頂が分枝して黄褐色の小花を多数つける。ノミトリグサ。

ありのとわたり

ありのとわたり [5] 【蟻の門渡り】
(1)蟻が一筋の細い列となって進むこと。蟻の熊野まいり。
(2)外陰部と肛門との間。会陰(エイン)。
(3)長野県北部,戸隠山山中の難所。

ありのひふき

ありのひふき
キキョウの古名。[和名抄]

ありのまま

ありのまま【有りの侭】
the (plain) truth;→英和
a fact.→英和
〜の frank;→英和
plain;→英和
candid.→英和
〜に frankly;plainly;→英和
as it is.〜を言えば to tell the truth.

ありのまま

ありのまま [5] 【有りの儘】
実際にあったとおり。事実のまま。ありてい。「―の姿」「―(に)話す」
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕

ありのみ

ありのみ [0][3] 【有りの実】
梨(ナシ)の実。[季]秋。
〔音が「無し」に通ずるのを嫌って,対義の「有り」を用いた語〕

ありはら

ありはら 【在原】
⇒ありわら(在原)

ありはん

ありはん [0] 【在り判】
⇒ざいはん(在判)

ありばしょ

ありばしょ [0] 【在り場所】
物のある場所。「財宝の―」

ありふ

あり・ふ 【在り経】 (動ハ下二)
そのままの状態で年月を過ごす。生きながらえる。「心をちぢにおもひなしつつ―・ふるほどに/蜻蛉(上)」

ありふれた

ありふれた【有りふれた】
common;→英和
ordinary;→英和
commonplace;→英和
hackneyed.→英和

ありふれる

ありふ・れる [0][4] 【有り触れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ありふ・る
世間のどこにでもある。珍しくない。多く「ありふれた…」「ありふれている」の形で用いる。「ごく―・れた花」

ありべかかり

ありべかかり (形動ナリ)
手当たり次第に行うさま。やたら。「のさばり上れば,それ煙草盆お盃と,―に立騒ぐ/浄瑠璃・曾根崎心中」

ありほぞ

ありほぞ [0] 【蟻枘】
木材の先端を,鳩尾形(逆三角形)に突出させた枘。ほかの木材に同じ形の枘穴を切り,はめ込んで抜けないようにする。

ありま

ありま 【有馬】
(1)神戸市北区,六甲山地の北側,有馬川渓谷沿いの温泉地。
(2)長崎県南高来郡,島原半島の南部の古地名。キリシタン大名有馬氏の本拠。最初にセミナリヨが置かれた。
(3)〔(1)が山椒の産地であることから〕
青い山椒の実の塩漬けやつくだ煮を用いた料理につける名称。「―和え」「―煮」

ありま

ありま 【有馬】
姓氏の一。
(1)肥前国の戦国大名。藤原純友の裔を称するが,鎮西平氏の支流とされる。キリシタン大名晴信で知られる。
(2)筑後国久留米の大名。摂津国有馬郡有馬荘に始まる。

ありまおんせん

ありまおんせん 【有馬温泉】
畿内最古の温泉。上代から知られる。京阪神地方の避暑・保養地。泉質は食塩泉。ありまのゆ。

ありまき

ありまき [0] 【蟻巻・蚜虫】
アブラムシ{(1)}の異名。

ありまきねん

ありまきねん [4] 【有馬記念】
サラブレッド四歳馬以上による競馬の重賞レース。ファン投票で選ばれたその年の人気馬を中心に毎年12月末に行われる。距離2500メートル。有馬頼寧(ヨリヤス)を記念。

ありましんしち

ありましんしち 【有馬新七】
(1825-1862) 幕末の志士。薩摩藩士。大老井伊直弼要撃をはかるが未遂。京都所司代襲撃を計画,伏見寺田屋で島津久光の鎮撫兵に斬られた。

ありますげ

ありますげ 【有馬菅】
上代,有馬付近に産した良質のスゲ。「大君の御笠に縫へる―/万葉 2757」

ありません

ありません 【有馬線】
神戸電鉄の鉄道線。兵庫県湊川・有馬温泉間,22.5キロメートル。六甲山地を横断して神戸と有馬温泉とを結ぶ。

ありまつ

ありまつ 【有松】
名古屋市緑区にある地名。有松絞で知られる。土蔵造りの町屋が残る。

ありまつしぼり

ありまつしぼり [5] 【有松絞】
名古屋市緑区有松・鳴海(ナルミ)付近で産する木綿の絞り染め。浴衣(ユカタ)地・手ぬぐい・兵児帯(ヘコオビ)などとする。鳴海絞(ナルミシボリ)。

ありまのみこ

ありまのみこ 【有間皇子】
(640-658) 七世紀中葉の皇族・歌人。孝徳天皇の皇子。斉明天皇の時,謀反の嫌疑を受け,紀伊国藤白坂で刑死。万葉集巻二所載の短歌二首はその護送途中の作と伝えられる。ありまのおうじ。

ありまはるのぶ

ありまはるのぶ 【有馬晴信】
(1567-1612) 安土桃山時代のキリシタン大名。肥前国日野江の城主。1582年大村純忠・大友宗麟とともに天正遣欧使節をローマに派遣した。

ありまふで

ありまふで [3] 【有馬筆】
有馬特産の筆。五色の絹糸で軸を巻く。筆を立てると軸の上端から人形が出る人形筆もある。

ありまやま

ありまやま 【有馬山・有間山】
有馬温泉付近の山々。((歌枕))

ありまよりやす

ありまよりやす 【有馬頼寧】
(1884-1957) 政治家。東京生まれ。東大卒。旧久留米藩主頼万の長男。衆議院議員。水平運動・農民解放運動を援助。第一次近衛内閣の農相。競馬の有馬記念は彼の名にちなむ。

ありまりゅう

ありまりゅう 【有馬流】
剣術の一派。祖は有馬大和守乾信(モトノブ)。室町末期に興る。神道有馬流。有馬神道流。

ありみねダム

ありみねダム 【有峰―】
富山県上新川郡大山町,常願寺川支流の和田川にある発電用ダム。重力式で,堤高140メートル。1959年(昭和34)完成。一帯は有峰県立自然公園。

ありもし∘ない

ありもし∘ない 【有りもしない】 (連語)
現実には存在しない。存在する可能性もない。「―∘ない話をする」

ありもしない

ありもしない【有りもしない】
imaginary;→英和
nonexistent;fancied.

ありもどき

ありもどき [3] 【蟻擬】
甲虫目カッコウムシ科の昆虫の総称。体長3〜10ミリメートル。種類が多く,アリに似た体形のものが多い。落ち葉の下や枯れ木の樹皮の下にすむ。一角虫。

ありもんじ

ありもんじ [3] 【有文字】
家紋の一。「有」の字だけのものと,亀甲の中に「有」を入れたものとがある。

ありゃ

ありゃ [1][0] (感)
(1)意外に思ったり驚いたりした時に発する語。あれ。あら。「―,これは何だ」
(2)力をこめる時に発する語。こりゃ。おりゃ。

ありゃありゃ

ありゃありゃ [1][0] (感)
「ありゃ」を重ねた語。あらら。あらあら。あれあれ。

ありゃこりゃ

ありゃこりゃ
あべこべ。反対。あっちゃこっちゃ。「おいらん―なこと斗りおつせえすよ/洒落本・玉野語言」

ありやなしや

ありやなしや 【有りや無しや】 (連語)
(1)有るか無いか。有無。有りや否や。「あふことの―も見も果てで/続後撰(恋二)」
(2)生きているかどうか。無事かどうか。「名にし負はばいざ事とはむ都鳥わが思ふ人は―と/伊勢 9」
(3)真実であるかどうか。実否。「―を聞かぬ間は,見えたてまつらむも恥づかし/源氏(浮舟)」

ありゅう

ありゅう【亜流】
a follower;→英和
a bad second.

ありゅう

ありゅう [0] 【亜流】
(1)独創がなく,一流の人の模倣に終始する人。また,その作品。エピゴーネン。
(2)その流派に属する人。同じ仲間。

ありゅうさん

ありゅうさん【亜硫酸(ガス)】
sulfurous acid (gas).亜硫酸塩 sulfite.→英和

ありゅうさん

ありゅうさん [0][2] 【亜硫酸】
二酸化硫黄(イオウ)の水溶液。化学式 H�SO�

ありゅうさんえん

ありゅうさんえん [4] 【亜硫酸塩】
亜硫酸イオン SO�²� の化合物。金属の水酸化物または炭酸塩の溶液に二酸化硫黄を通じるなどして得る。一般に無色。水溶液中で酸化されやすく,還元剤として用いられる。

ありゅうさんガス

ありゅうさんガス [6] 【亜硫酸―】
気体二酸化硫黄のこと。

ありゅうさんソーダ

ありゅうさんソーダ [6] 【亜硫酸―】
亜硫酸ナトリウムの工業用または家庭用の呼称。

ありゅうさんナトリウム

ありゅうさんナトリウム [8] 【亜硫酸―】
二酸化硫黄と水酸化ナトリウムまたは炭酸ナトリウムとから得られる結晶。化学式 Na�SO� パルプ用蒸解剤・皮革のタンニン溶解剤・食品漂白剤・写真用助剤として用いられる。亜硫酸ソーダ。

ありゅうさんパルプ

ありゅうさんパルプ [6] 【亜硫酸―】
主として針葉樹の木片を亜硫酸塩の水溶液とともに摂氏一五〇度前後で加圧煮沸し,リグニンなどの不純物を溶かし去って作った化学パルプ。良質なので上質紙やレーヨンなどの原料にする。また,新聞紙に配合する。サルファイト-パルプ。

ありよう

ありよう [3][0] 【有り様】
(1)物事の状態。ありさま。ようす。「政治の―」
(2)実際にあったとおりの状態。ありのまま。ありてい。実情。「―に言えば/めぐりあひ(四迷)」
(3)あるべき姿。理想的なあり方。「義務教育の―を考える」
(4)あるべきはず。あるわけ。「そんな馬鹿げたことは―がない」

ありよし

ありよし 【有吉】
姓氏の一。

ありよし

ありよ・し 【在り良し】 (形ク)
住みよい。暮らしよい。「住み良しと人は言へども―・しと我は思へど/万葉 1059」

ありよしさわこ

ありよしさわこ 【有吉佐和子】
(1931-1984) 小説家。和歌山県生まれ。東京女子大短大卒。古典芸能の世界から現代の社会問題に至る幅広い主題を描く。「地唄」「紀ノ川」「華岡青洲の妻」「恍惚の人」など。

ありわら

ありわら アリハラ 【在原】
姓氏の一。

ありわらでら

ありわらでら アリハラ― 【在原寺】
(1)奈良市にある不退寺(フタイジ)の別名。
(2)「石上寺(イソノカミデラ)」に同じ。

ありわらのしげはる

ありわらのしげはる アリハラ― 【在原滋春】
平安前期の歌人。業平の第二子。在次君と呼ばれる。「大和物語」の作者とする説がある。歌は古今集などにみえる。生没年未詳。

ありわらのなりひら

ありわらのなりひら アリハラ― 【在原業平】
(825-880) 平安前期の歌人。六歌仙・三十六歌仙の一人。在五中将・在中将と称される。阿保親王の第五子。歌風は情熱的で,古今集仮名序に「心あまりて言葉たらず」と評された。「伊勢物語」の主人公とされる。色好みの典型として伝説化され,美女小野小町に対する美男の代表として後世の演劇・文芸類でもてはやされた。家集「業平集」

ありわらのゆきひら

ありわらのゆきひら アリハラ― 【在原行平】
(818-893) 平安前期の歌人。業平の兄。大宰権帥・中納言民部卿。在原氏一門の学問所として奨学院を建てた。古今集に須磨流謫(ルタク)の歌があり,後世,これに取材した謡曲「松風」などが生まれた。

ありんさん

ありんさん【亜燐酸】
phosphorous acid.

ありんさん

ありんさん [0] 【亜燐酸】
⇒ホスホン酸(サン)

ありんす

ありんす (連語)
〔「あります」の転。遊里語。主として江戸新吉原で遊女が用いた語〕
あります。「いつそ死んだら此のうきめは―めえと思ひんす/洒落本・虚実情夜桜」

ありんすこく

ありんすこく 【ありんす国】
江戸新吉原の異名。「―の月を見るいたい事/柳多留 18」

ありんす国

ありんすこく 【ありんす国】
江戸新吉原の異名。「―の月を見るいたい事/柳多留 18」

あり方

ありかた【あり方】
what[how] <democracy> should be.

あり衣の

ありきぬの 【あり衣の】 (枕詞)
(1)重ねて着ることから,「三重」にかかる。「―三重の子が/古事記(下)」
(2)衣ずれの音から,「さゑさゑ」にかかる。「―さゑさゑしづみ/万葉 3481」
(3)貴重であったことから,「宝」にかかる。「―宝の子らが/万葉 3791」
(4)同音から,「ありて」にかかる。「―ありて後にも逢(ア)はざらめやも/万葉 3741」

ある

あ・る 【生る】 (動ラ下二)
神聖なものが出現する。生まれる。「然して―・れ坐しし御子の名は日子八井命/古事記(中)」

ある

ある【有[在]る】
(1)[実在]there is[are];be;→英和
exist;→英和
be found.(2)[位置]be situated;lie stand;run.→英和
(3)[持つ]have;→英和
possess;→英和
own.→英和
(4)[起こる]occur;→英和
happen;→英和
[挙行]be held;take place.

ある

あ・る 【荒る】 (動ラ下二)
⇒あれる

ある

ある【或る】
a,an;a certain;→英和
some… (others…).→英和
〜日 once;→英和
one day.〜時 on one occasion;once (upon a time).〜所で at a certain place;somewhere.→英和
〜意味で in a sense.→英和

ある

ある [1] 【或る】 (連体)
〔動詞「あり」の連体形からできた語〕
事物・人・時・場所などを漠然とさしていう語。また,それらをはっきりさせずにいう時にも用いる。「―所におじいさんがいました」「―日」「―時」「―未知の物質」

ある

あ・る [1] 【有る・在る】 (動ラ五)[文]ラ変 あ・り
□一□
❶物が存在する。
(1)(何が存在するかが問題の場合)存在する。「山にはまだ雪が―・る」「この川の真ん中に国境が―・る」「何かいい方法が―・るといいのだが」
(2)(その物が存在すること自体は自明で,場所が問題である場合)位置する。「本社は大阪に―・る」「その町は札幌の北三〇キロの所に―・る」「事故の責任は私に―・る」
❷人が存在する。
(1)(誰が存在するかが問題の場合)いる。「昔々,ある所におじいさんとおばあさんが―・りました」「今は昔,竹取の翁といふもの―・りけり/竹取」
(2)人が死なずに生存する。「先生の―・りし日をしのぶ」
(3)(その人が存在すること自体は自明のことで,場所が問題である場合)人がある場所に滞在する。そこに暮らす。「当時彼はパリに―・って絵の勉強をしていた」「彼女は今病の床に―・る」
(4)人がある特別の地位や環境にいる。「逆境に―・っても望みを捨てない」「長年にわたって理事長の職に―・る」
❸所有している。持っている。
(1)人が財産などを所有している。「彼には財産が―・る」「お隣にはいい車が―・る」
(2)ある人が,家族・親戚・友人などをもっている。「大阪に親戚が―・る」「妻子の―・る身」
(3)物や人などが,ある要素や,付属的・付随的な物を持っている。「サメには鋭い歯が―・る」「あの人は顔にほくろが―・る」
(4)人や物がある属性をもっている。「彼女には気品が―・る」「ニンニクには独特の匂いが―・る」
(5)人などがある能力・実績・経験を持っている。「彼は力が―・る」「相当の学力が―・る」「政界に影響力が―・る」
(6)人が,ある考え・記憶・感覚を持っている。「私にいい考えが―・る」「この説にはいろいろ疑問が―・る」
(7)人が,何か解決・処理すべき事柄をもっている。「用事が―・るのでお先に失礼する」「ちょっと相談が―・るんだけど」
❹(数量を表す語を副詞的に受けて)その物の数・量・重さ・長さ・時間などが…だということを表す。「頭が二つ―・る蛇」「重さが一〇トンも―・る岩」「運動会まであと一週間―・る」
❺動作・現象が実現する。
(1)何か事が起こる。「踏切で事故が―・った」「二人の間に何か―・ったんですか」「二度―・ることは三度―・る」
(2)行事・催し・会合などが行われる。「これから会議が―・る」

(1)(「…とある」の形で)他人の文章を引用して示す。…と書かれている。「法律の条文には『…』と―・る」「彼の手紙には『来月帰国する』と―・った」
(2)(「…とあって」の形で)状況・場合が…であるので。…なので。「子供の日と―・ってどこの遊園地も親子連れでいっぱいだ」「全体で決まったと―・っては断れない」
(3)(「…することがある」「…したことがある」などの形で)時には…する,過去に…した経験をもつ,などの意を表す。「時に内容の一部を変更することが―・る」「何度か京都へ行ったことが―・る」
(4)(「…にあっては」の形で)人間集団・社会を表す名詞を受け,そこにおいては,の意を表す。「わが党に―・っては常に国民の要望にこたえる政策を作っていきたい」
□二□(補助動詞)
❶名詞に断定の助動詞「だ」の連用形「で」を添えたものに付いて,指定の意を表す。
(1)ある物事と他の物事とが等しい関係にあることを表す。「彼は学生で―・る」「一足す二は三で―・る」
(2)ある物事が何らかの類に属することを表す。「トラはネコ科の動物で―・る」「吾輩は猫で―・る」
(3)ある状態,ある事態にあることを表す。「あたりは一面の銀世界で―・る」「彼はもう退職したはずで―・る」
(4)古語では,断定の助動詞「なり」「たり」の連用形「に」「と」を添えたものに付く。「一つ松人に―・りせば太刀佩(ハ)けましを/古事記(中)」「なかなかに人と―・らずは酒壺になりにてしかも酒にしみなむ/万葉 343」
❷種々の語に付いて,そういう状態である,そういう性質をもっている意を表す。「ある」の前に助詞の入ることもある。
(1)形容詞・形容動詞の連用形に付く場合。「うれしくも―・り,悲しくも―・る」「狭くは―・っても楽しいわが家」「ここは静かで―・る」「みんな親切で―・った」
(2)副詞「かく」「しか」「さ」などに付く場合。「世の中は恋繁しゑやかくし―・らば梅の花にもならましものを/万葉 819」
(3)打ち消しの助動詞「ず」,推量の助動詞「べし」の連用形に付く場合。「あすよりはみ山隠りて見えずかも―・らむ/古事記(下)」「かくばかり恋ひむとかねて知らませば妹をば見ずそ―・るべく―・りける/万葉 3739」
❸動詞の連用形に助詞「て(で)」を添えた形に付いて,動作・作用の完了・継続・残存の意を表す。主として他動詞を受ける。
(1)ある動作・作用の結果が続いていることを表す。「窓が開けて―・る」「小さく刻んで―・る」
(2)準備がきちんとなされていることを表す。「あすの事はちゃんと予習して―・る」「表に車を待たせて―・る」「きれいに継いで―・る」
❹動詞の連用形に助詞「つつ」を添えた形に付いて,動作・作用の進行を表す。「太陽が山の端に沈みつつ―・る」「病状はだんだんとよくなりつつ―・る」
〔翻訳文の影響で,「書物を読みつつ―・る」のように継続する動作についても用いることがある〕
❺動作性の漢語名詞または動詞の連用形に付いて,その動作をする人に対する尊敬の意を表す。
(1)接頭語「御」によって敬意を添えることが多い(現代語ではややふざけた場合にしか言わない)。「どうぞ御笑覧―・れ」「正月五日,主上御元服―・つて/平家 1」「少し御まどろみ―・りける御夢に/太平記 3」
(2)(「御…あらせられる」の形で)非常に高い敬意を表す。「殿下が会場に御臨席―・らせられる」「伊勢神宮に御参拝―・らせられる」
〔(1)中世後期の口語ではラ行四段が一般的となる。(2)現代語では,「ある」の打ち消しの言い方として,「あらない」は用いられず,「ない」の語が用いられる。ただし,近世には,ごくまれに,「せく事はあらない/浄瑠璃・宵庚申(上)」などの例がみられる〕
[慣用] 上には上が―・気が―・名が―・花も実も―・一癖―・脈が―/心ここに有らず

ある

あ・る 【散る・離る】 (動ラ下二)
(1)散り散りになる。「―・れて寄りまうで来ず/竹取」
(2)遠のく。うとくなる。「鮪(シビ)突く海人よ其(シ)が―・れば,うら恋しけむ/古事記(下)」

あるいは

あるいは
(1)[または](either…) or.→英和
(2)[多分]perhaps;→英和
probably;→英和
maybe.→英和
〜また or again.

あるいは

あるいは [2] 【或いは】
〔動詞「あり」の連体形に助詞の「い」と「は」が付いたもの〕
■一■ (接続)
そのうちのどちらかという関係にある二つのものをつなぐ語。でなければ。または。もしくは。「本人―保護者の出頭を求める」
■二■ (副)
(1)もしかすると。ひょっとしたら。「―そうかもしれない」
(2)(「あるいは…あるいは…」の形で)同じような事柄を列挙して,さまざまな動作が行われたさまを表す。「―海山に遊んで休養をはかり,―勉学にいそしむ者もある」
〔漢文訓読に由来する語法。古く「あるひは」と書かれることもあったが,「あるいは」が本来の形〕

あるおんな

あるおんな 【或る女】
小説。有島武郎作。1919年(大正8)刊。自我に目覚めた明治の新しい女性早月葉子が,現実生活の中で生きる方向を失い,苦悩する姿を重厚なリアリズムで描いた作者の代表作。

あるかせる

あるかせる【歩かせる】
《野》walk <a batter> .→英和

あるが

あるが 【有賀】
姓氏の一。

あるがきざえもん

あるがきざえもん 【有賀喜左衛門】
(1897-1979) 社会学者。長野県生まれ。日本女子大学長。村落生活組織の実証研究を通じて独創的な社会学理論を構築。著「農村社会の研究」など。

あるがちょうはく

あるがちょうはく 【有賀長伯】
(1661-1737) 江戸中期の歌人・歌学者。京都の人。啓蒙(ケイモウ)的な歌学書を数多く著す。著「浜の真砂」「和歌八重垣」など。

あるき

あるき [3] 【歩き】
(1)歩くこと。徒歩。
(2)江戸時代,村・町で書状の伝達,触れ歩きなどをつとめた者。小使。定使(ジヨウヅカイ)。「村中をかけ廻る―が/浄瑠璃・ひらかな盛衰記」

あるきがみ

あるきがみ 【歩き神】
人をそぞろ歩きや旅にさそう神。「指の先なるてづつ神,足の裏なる―/梁塵秘抄」

あるきづめ

あるきづめ [0] 【歩き詰め】
休まずにずっと歩くこと。歩きどおし。「朝から―に歩く」

あるきまわる

あるきまわる【歩き回る】
walk[ramble]about.

あるきまわる

あるきまわ・る [0][5] 【歩き回る】 (動ラ五[四])
あたりをあちこち歩く。
[可能] あるきまわれる

あるく

ある・く [2] 【歩く】 (動カ五[四])
(1)人や動物が普通の足どりで,体を前方に移動させる。歩行する。あゆむ。「駅まで―・く」
(2)徒歩や乗り物で行く。「世界の各地を―・く」
(3)経過する。進む。生きる。「まじめに人生を―・く」
(4)野球で,打者が四死球などで一塁に行く。
(5)(多く,他の動詞の下に付けて)…してまわる。「製品を売り―・く」「孫の自慢をして―・く」
〔上代,歩行の意味では「あゆむ」が使われ,「あるく」は主に移動する意に用いられた〕
[可能] あるける

あるく

あるく【歩く】
walk;→英和
go on foot;stroll (ぶらぶらと);→英和
trudge (とぼとぼと).→英和

あるじ

あるじ [1] 【主】
(1)一家の長。家や店などの長。主人。
(2)一国の長。主君。「一国一城の―」
(3)客を招いた人。また,主人として客をもてなすこと。あるじもうけ。
⇔客
「この―(=主人)の,また―(=モテナシ)のよきをみるに/土左」

あるじ

あるじ【主】
the head of a family;→英和
a master (男);→英和
a mistress (女);→英和
one's husband (夫);the proprietor (店の);→英和
[旅館の]a landlord[landlady (女)].→英和

あるじかんぱく

あるじかんぱく 【主関白】
主人がその家の中で絶対的な権力をもっていること。亭主関白。「―と申す事の候へば,まづ飲み候べし/御伽草子・文正」

あるじがお

あるじがお 【主顔】
主人らしい顔つき・ようす。「住み馴れし人はかへりてたどれども清水ぞ宿の―なる/源氏(松風)」

あるじもうけ

あるじもうけ 【饗設け】
主人となって客をもてなすこと。「その日は―したりける/伊勢 101」

あるず

あるず 【有る図】 (名・形動)
よくあること。よく起こること。また,そのさま。「御身のため悪(ア)ししといふも―なやつと/黄表紙・啌多雁取帳」

あるときばらい

あるときばらい [5] 【有る時払い】
支払いの期限を決めずに,金のある時に払うこと。

あるときばらい=の催促(サイソク)なし

――の催促(サイソク)なし
借金の返済について,期限も決めず催促もしないということ。

あるは

あるは 【或は】 (接続)
〔動詞「あり」の連体形に係助詞「は」が付いたもの。「あるは…あるは…」と重ねて用いることが多い〕
(1)ある者は。ある場合は。「―花をそふとてたよりなき所にまどひ―月を思ふとて/古今(仮名序)」
(2)または。もしくは。「あふさか山に至りて手向けを祈り,―春夏秋冬にもいらぬくさぐさの歌をなむえらばせたまひける/古今(仮名序)」

あるべかし

あるべか・し 【有るべかし】 (形シク)
〔「有るべかり」の語幹「あるべか」を形容詞化した語〕
もっともらしい。ふさわしい。「うちのことばは,…いと―・しう書きなし/蜻蛉(下)」

あるべき

あるべき 【有るべき・在るべき】 (連語)
〔「べき」は助動詞「べし」の連体形。連体詞のように用いる〕
そうあるのが当然の。のぞましい。「学生の―姿」

あるまじき

あるまじき 【有るまじき】 (連語)
〔「まじき」は助動詞「まじ」の連体形。連体詞のように用いる〕
あってはならない。ふつごうな。「教師に―行為」

あるまじき

あるまじき【有るまじき】
improper;→英和
unbecoming;→英和
unworthy.→英和

あれ

あれ [0] 【彼】 (代)
(1)遠称の指示代名詞。
 (ア)事物や人を指し示す。「―はだれだろう」「―が駅へ行く道です」
 (イ)時や事柄を指し示す。「―からずっと立ち通しだ」「―は三年前のことだ」「―くらい何でもない」
 (ウ)場所を指し示す。「―に見え候,粟津の松原と申す/平家 9」
(2)三人称。同等以下の人を親しみをこめて指し示す。「―には苦労ばかりかけた」「―は達者で暮らしているかな」
(3)〔中世語〕
中称の指示代名詞。事物や人・場所を指し示す。それ。その人。そこ。「誰そ,―きけ/平家 3」

あれ

あれ 【阿礼】
〔動詞「ある(生)」の名詞形か〕
神霊の出現の縁となる物。榊(サカキ)の木など。綾絹(アヤギヌ)や鈴などを飾りつけて使う。賀茂社や松尾社のものが知られている。

あれ

あれ [1][0] (感)
〔代名詞「あれ」と同源〕
驚いたり,不審に思ったりした時に発する語。あら。あれっ。「―,ここに置いた本はどこだ」「―,変だなあ」

あれ

あれ 【吾・我】 (代)
一人称。私。われ。「枕(マ)かむとは―はすれどさ寝むとは―は思へど/古事記(中)」
〔中古以降は,この語の代わりに「われ」が用いられるようになる〕

あれ

あれ [0] 【荒れ】
(1)あれること。特に天候などがあれること。あらし。多く,他の語と複合して用いられる。「―模様」「この―にまあ,何処へお出ででございましたね/魔風恋風(天外)」
(2)皮膚のきめがあらくなること。「肌の―」

あれ

あれ
(1)[物]that;→英和
it;→英和
[人]he;→英和
she.→英和
(2)[感嘆]Look!/There!/
〜以来 since then.

あれ

あれ【荒れ】
a storm;→英和
chap(ping) (皮膚の).→英和
荒れ肌 a rough skin.⇒荒れ模様.

あれ=かにもあら∘ず

――かにもあら∘ず
自他の区別がつかない。我を忘れて茫然(ボウゼン)とするさま。「立ち出づるほどの心地―∘ず,現ともおぼえで/更級」

あれ=にもあら∘ず

――にもあら∘ず
「あれかにもあらず」に同じ。「ただ急がしに出だしつれば,―∘ぬここちすれど/枕草子 184」

あれあれ

あれあれ [1][0] (感)
驚いたり,あきれたりした時に発する語。「―,こんなに汚して」

あれい

あれい [1][0] 【亜鈴・唖鈴】
体操用具。鉄製または木製の棒の両端に重い球を付けたもの。一対一組。主に上半身の筋肉を鍛えるのに用いる。ダンベル。

あれい

あれい【唖鈴】
a dumbbell.→英和

あれおとこ

あれおとこ 【阿礼男】
賀茂祭の祭主。

あれおとめ

あれおとめ 【阿礼少女】
賀茂神社の斎院の異名。

あれかし

あれかし 【有れかし】 (連語)
〔「かし」は強意の終助詞〕
あってほしい。「かく―と祈る」

あれきり

あれきり [0][4] 【彼れ切り】
あの時を最後として。あの時だけ。あれだけ。あれっきり。「―姿を見せない」「―の話になってしまった」
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕

あれくるう

あれくるう【荒れ狂う】
rush about;rave;→英和
run wild.

あれくるう

あれくる・う [4] 【荒れ狂う】 (動ワ五[ハ四])
(1)気が狂ったように激しくあばれる。「馬が―・う」
(2)風や波などがひどく荒れる。「―・う海」

あれこれ

あれこれ
this and that;one thing and another.⇒あれやこれや.

あれこれ

あれこれ [2] 【彼此・彼是】
■一■ (代)
指示代名詞。いろいろの物や事を指し示す。あれやこれや。「―の事に思いをめぐらす」「―の例を上げる」
■二■ (副)
いろいろ。さまざま。あれやこれや。「―(と)試す」

あれさま

あれさま (代)
〔「われさま」の転。近世上方語〕
二人称。対等の人に対していう。ありさま。「―のかはゆがりやつたこちのお亀/浮世草子・一代女 4」

あれしき

あれしき [0][2]
〔「しき」は副助詞〕
たかがあれくらい。わずかあの程度。たったあれだけ。「―の事には驚かないぞ」

あれしき

あれしき
〜(のこと) (a thing) like that;such (a thing).→英和

あれしょう

あれしょう【荒れ性の人】
a person with a skin that chaps easily.

あれしょう

あれしょう [0] 【荒れ性】
脂肪分の欠乏で肌が荒れやすい性質。
⇔脂性(アブラシヨウ)

あれた

あれた【荒れた】
desolate;→英和
neglected;dilapidated <house> ;→英和
chapped <hands> .

あれだけ

あれだけ
⇒あれ程.

あれち

あれち [0] 【荒れ地】
(1)岩石などが多く耕作に適しない土地。「山間の―」
(2)耕作しないために,荒れている土地。

あれち

あれち【荒れ地】
waste[uncultivated]land.

あれち

あれち 【荒地】
〔原題 The Waste Land〕
T = S =エリオットの長詩。1922年刊。五部より成る。多くの神話や古典からの引用をちりばめ,現代生活の不毛を象徴的に描く。

あれちのぎく

あれちのぎく [4] 【荒地野菊】
キク科の一年草。南アメリカ原産で,日本には明治中頃に渡来し,路傍に自生。高さ50センチメートルほど。葉は狭長であらい鋸歯(キヨシ)があり,全体が灰緑色。夏,灰黄緑色で径6ミリメートルほどの頭状花が多数,総状の穂となって咲く。

あれちひき

あれちひき 【荒地引】
江戸時代,水害などで田畑が荒廃したとき免租すること。荒場引(アレバヒキ)。

あれっきり

あれっきり
(1)[あれ以来]since <then> .→英和
(2)[あれだけ]only that much.

あれっきり

あれっきり [0][5] (副)
〔「あれきり」の転〕
(1)あの時を最後として。あの時かぎり。「―会っていない」
(2)それ以上でもそれ以下でもないさま。「畢竟(ツマリ)―の人間だがね/新世帯(秋声)」

あれつ

あれつ [1] 【あ列・ア列】
⇒あ段(ダン)

あれてい

あれてい 【彼体】
(1)あのくらい。あの程度。見下していう語。「―の不覚人あれば,なかなか軍がせられぬぞ/平治(中・古活字本)」
(2)同程度であること。あれくらい。「都にも―の女はござ有まじいとぞんじ/狂言・花子」

あれでら

あれでら [0] 【荒れ寺】
住む人もなく荒廃した寺。

あれどめ

あれどめ [0] 【荒れ止め】
皮膚の荒れを防ぐこと。また,そのためのクリームや化粧料。

あれなり

あれなり
(1)物事の状態がそのままで変わらないこと。「―で状況は少しも変化がない」
(2)相応であること。「あれには―のよさがある」
(3)(副詞的に用いて)あの時かぎり。あれっきり。「―姿を見せない」

あれに

あれに (代)
〔代名詞「あれ」に助詞「に」が付いたもの。中世後期の語〕
二人称。あなた。お前様。「―と雑談申さうよりは御子息と雑談申たいぞ/蒙求抄 1」

あれの

あれの【荒れ野】
a wilderness;→英和
desert land.

あれの

あれの [0] 【荒れ野】
草が生い繁って荒れた野。あらの。

あれのはた

あれのはた 【阿礼の幡】
古代,正月一七日の射礼(ジヤライ)の時,豊楽(ブラク)殿の庭に立てた幡。あれはた。

あれはた

あれはた [0] 【阿礼幡】
「阿礼(アレ)の幡(ハタ)」に同じ。

あれはたれどき

あれはたれどき 【彼は誰時】
〔あれは誰か見分けがつかない時分の意〕
夕方の薄暗い時。たそがれ時。かはたれどき。「お前の梅やうやうひもときて,―なるに/源氏(初音)」

あれはだ

あれはだ [0] 【荒れ肌】
水分が少なく,かさかさに荒れた肌。

あれはてる

あれは・てる [4] 【荒れ果てる】 (動タ下一)[文]タ下二 あれは・つ
すっかり荒れる。「―・てた庭」

あれはてる

あれはてる【荒れ果てる】
be ruined;go to ruin.荒れ果てた waste;→英和
ruined.

あれば

あれば [0] 【荒れ場】
(1)荒れた土地。荒れ地。
(2)歌舞伎で,大立ち回りや荒々しい怒りの表現の場面。修羅(シユラ)場。

あれほうだい

あれほうだい [3] 【荒れ放題】 (名・形動)
荒れるにまかせている・こと(さま)。「―な庭」「家の中を―にする」

あれほど

あれほど [0] 【彼程】
あれくらい。あのように。あんなに。副詞的にも用いる。「―言ってやったのに」「―の人物はなかなかいない」

あれほど

あれほど【あれ程】
so (much);→英和
to that extent.〜の such.→英和
〜言ったのに after all I said.〜金があるのに with all[in spite of]his riches.

あれます

あれま・す 【生れ坐す】 (連語)
お生まれになる。出現なさる。「神の御代より敷きませる国にしあれば,―・さむ御子(ミコ)の継ぎ継ぎ/万葉 1047」

あれもよう

あれもよう【荒れ模様】
It looks like a storm.→英和

あれもよう

あれもよう [3] 【荒れ模様】
(1)天気が荒れそうな様子。「海は―だ」
(2)人の機嫌や物事の状況が荒れそうな様子。「今度の選挙は―だ」

あれやこれや

あれやこれや
this and that;one thing and another.〜考えた末 after thinking over the matter.→英和

あれよあれよ

あれよあれよ [1][1] (連語)
事の意外ななりゆきに驚いたり心配したりするさまを表す語。「―という間に車は走り去った」

あれら

あれら 【彼等】 (代)
三人称。あの者たち。かれら。「―も世の中にあるにや,なきにや/宇津保(国譲上)」

あれる

あれる【荒れる】
(1)[天候・海が]be rough[stormy].(2)[荒れ狂う]run wild;rage.→英和
(3)[荒廃]run waste;be ruined.(4)[皮膚が]get rough.

あれる

あ・れる [0] 【荒れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 あ・る
(1)風雨や波が激しくなる。天候が穏やかでなくなる。「台風の影響で海も山も―・れそうだ」
(2)損なわれた状態になる。荒廃する。「住む人もなく,―・れた家」「肌が―・れる」
(3)気持ちや生活に穏やかさやうるおいがなくなる。すさむ。「生活が―・れる」「芸が―・れる」
(4)乱暴な行動をする。また,あばれる。「酔って―・れる」「手負イ鹿ガ―・レル/ヘボン」
(5)もめごとや争いごとで事が正常に展開しなくなる。また,勝負で,予想外な展開や結果になる。「試合が―・れる」「大相撲春場所は―・れる」
(6)相場が激しく動く。
〔上代からの語。「荒らす」に対する自動詞〕

あれ程

あれほど【あれ程】
so (much);→英和
to that extent.〜の such.→英和
〜言ったのに after all I said.〜金があるのに with all[in spite of]his riches.

あろ

あろ [1] 【鴉鷺】
(1)カラスとサギ。
(2)黒白。

あろうことか

あろうことか アラウコト― 【有ろうことか】 (連語)
こんなことがあってよいものか,いやとんでもないことだ。「―他人の物を盗むなんて」

あろうに

あろうに (連語)
(1)あるだろうに。「そのくらいのひまは―,電話ひとつよこさない」
(2)「もあろうに」の形で,普通では考えられない程ひどい状態を表す。「人も―関取相手にけんかするとは」「事も―に」

あろかっせんものがたり

あろかっせんものがたり 【鴉鷺合戦物語】
御伽(オトギ)草子。二巻もしくは三巻。一条兼良(カネラ)作といわれる。室町時代に成立。祇園林の烏(カラス)と糺(タダス)の森の鷺(サギ)の戦争を擬人化して描いた物語。鴉鷺物語。鴉鷺記。

あろじ

あろじ 【主】
その家の主。主人。あるじ。「はしきよし今日の―は磯松の常に居まさね/万葉 4498」

あわ

あわ アハ 【阿波】
旧国名の一。徳島県全域に相当。阿州(アシユウ)。

あわ

あわ アハ 【安房】
旧国名の一。千葉県南部に相当。房州(ボウシユウ)。

あわ

あわ [2] 【泡・沫】
(1)空気やガスを含んで丸くふくれた液体の玉。水に生じる泡は,しばしばはかないもののたとえとされる。あぶく。気泡。「―が立つ」「―と消える」
(2)口のあたりに噴き出た唾(ツバ)の玉。「口角―を飛ばす」

あわ

あわ アハ [1] 【粟】
(1)イネ科の一年草。ヒエとともに古くから栽培される。高さ約1メートル。夏から秋に花穂を出し,多数の穎果(エイカ)をつける。五穀の一つで,飯や餅・団子にしたり,酒・飴(アメ)などの原料。また,小鳥の飼料とする。ぞく。[季]秋。
(2)寒さや恐ろしさなどのために毛穴が縮み,皮膚に生じるぶつぶつ。「肌に―を生ずる」
粟(1)[図]

あわ

あわ【泡】
a bubble;→英和
foam;→英和
froth;→英和
lather.→英和
〜の立つ foamy;→英和
frothy.→英和
〜を吹く foam;→英和
froth;→英和
bubble.〜をくう be flurried.水の〜となる come to nothing.‖泡ガラス foam glass.

あわ

あわ【粟】
millet.→英和
‖粟おこし a millet cake.粟粒 millet seed.

あわ=を吹かせる

――を吹か・せる
人を驚きあわてさせる。

あわ=を食う

――を食・う
ひどくあわてる。驚きあわてる。「―・って逃げ出した」

あわあめ

あわあめ アハ― [2] 【粟飴】
糯米(モチゴメ)と粟のもやしを原料として作った黄色い水飴。

あわあわ

あわあわ アハアハ [0] 【淡淡】 (副)
うすくほのかなさま。

あわあわしい

あわあわし・い アハアハ― [0][5] 【淡淡しい】 (形)[文]シク あはあは・し
(1)淡く,ほのかなさまである。「何となく穏やかな―・い色/武蔵野(独歩)」
(2)浮わついている。軽薄だ。「色めかしきをば,いと―・しとおぼしめいたれば/紫式部日記」

あわい

あわい アハヒ [0] 【間】
(1)物と物のあいだ。また,あいだの距離。ま。「下町の雑沓する巷と巷の―に挟まりながら/秘密(潤一郎)」
(2)時間と時間とのあいだ。時間的隔たり。「帝相崩之下に四十年ばかり―がありて/史記抄 2」
(3)人と人の間柄。相互の関係。「珍しげなき―に世の人も思ひ言ふべき事/源氏(乙女)」
(4)色の取り合わせ。配色。「山吹・紅梅・薄朽葉,―よからず/堤中納言(貝あはせ)」
(5)おり。形勢。「―悪しかりければ引くは常の習なり/平家 11」

あわい

あわ・い アハイ [2] 【淡い】 (形)[文]ク あは・し
(1)色・味・香りなどが薄い。
⇔濃い
「―・い水色」「―・い甘さ」
(2)形や光などがぼんやりした状態だ。かすかである。ほのかである。「―・い雲」「街灯の―・い光」
(3)関心や執着の度合が薄い。「―・い恋心」「―・い希望」
(4)軽薄だ。軽々しい。「なのめなる事だに,少し―・きかたに寄りぬるは,心とどむる便もなきものを/源氏(澪標)」
[派生] ――さ(名)

あわい

あわい【淡い】
light;→英和
pale;→英和
faint;→英和
passing;→英和
transitory.→英和

あわう

あわう アハフ 【粟生】
⇒あわふ(粟生)

あわうみ

あわうみ アハ― 【淡海】
淡水の海。みずうみ。おうみ。

あわおこし

あわおこし アハ― [3][4] 【粟粔籹】
糯粟(モチアワ)を蒸して煎(イ)り,水飴(ミズアメ)または蜜(ミツ)で固めた菓子。大阪名物。岩おこし。

あわおどり

あわおどり アハヲドリ 【阿波踊り】
徳島市近辺の盆踊り。数十人が連(レン)を組み,三味線・笛・鉦(カネ)・太鼓の囃子(ハヤシ)に乗って町中を踊り歩く。唄は熊本県の「牛深はいや節」系統のものであったが,大正初期には江戸後期のはやり唄「よしこの節」に替えられた。

あわがゆ

あわがゆ アハ― [0][2] 【粟粥】
粟の粥。また,米に粟をまぜた粥。

あわきり

あわきり [0][4] 【泡切り】
茶筌(チヤセン)の穂の芯(シン)。薄茶をたてるとき,ここを用いて泡を消す。

あわこ

あわこ アハ― [2][0] 【粟子】
魚類の卵の非常に小さいもの。タラ・ヒラメの卵など。

あわごけ

あわごけ [2][0] アワ― 【泡苔】 ・ アハ― 【粟苔】
アワゴケ科の一年草。日陰の湿った土地に生える。全体が緑色で5センチメートルぐらい。茎は地をはってよく枝を分かち,葉は対生し,小さい。花は腋生(エキセイ)で目立たない。

あわさる

あわさ・る アハサル [3] 【合(わ)さる】 (動ラ五[四])
(1)物と物とがぴったりとくっつく。「ふたが―・らない」
(2)いくつかの物が重なる。「二つの音が―・って和音になる」

あわざ

あわざ アハザ 【阿波座】
大阪市西区の地名。近世初期,阿波堀・立売(イタチ)堀などにかこまれた水上交通の要地。西国,特に阿波の商人たちが活躍したのでこの名がある。のち,新町遊郭内の下等な遊女屋の町として知られた。

あわざがらす

あわざがらす アハザ― 【阿波座烏】
近世,阿波座の遊郭をひやかして歩いた客。

あわざけ

あわざけ アハ― [2] 【粟酒】
粟から造った酒。

あわし

あわ・し アハシ 【淡し】 (形ク)
⇒あわい

あわしお

あわしお アハシホ 【淡塩・沫塩】
精製した塩。
⇔堅塩(カタシオ)
[和名抄]

あわしがき

あわしがき アハシ― 【淡し柿】
渋抜きした柿。さわしがき。あわせがき。

あわしま

あわしま アハシマ 【粟島】
(1)新潟県北部,海府浦(村上市)北西20キロメートルにある日本海の孤島。丘陵性の島。漁業と観光が中心。新潟地震(1964年)で,1〜1.5メートル隆起。
(2)香川県西部,瀬戸内海の塩飽(シワク)諸島最西端の島。風景がよく,瀬戸内海国立公園に属する。浦島太郎伝説の地。

あわしま

あわしま アハシマ [2][0] 【淡島】
(1)和歌山市加太の淡島神社の通称。婦人病・安産の祈願が多く,また,針供養・雛(ヒナ)流しの神事で知られる。各地に分社が多い。淡島明神。淡島様。
(2)江戸時代,淡島明神をまつった箱を背負い,その由来を語りながら門付(カドツケ)した願人(ガンニン)坊主。淡島願人。
(3){(2)}を舞踊化したもの。長唄「関東小六後雛形(カントウコロクノチノヒナガタ)」,常磐津(トキワズ)「禿紋日雛形(サトソダチモンビノヒナガタ)」,新内「傾情音羽滝(ケイセイオトワノタキ)」など。
淡島(2)[図]

あわしまの

あわしまの アハシマ― 【粟島の】 (枕詞)
同音で「逢(ア)はじ」にかかる。「―逢はじと思ふ妹にあれや/万葉 3633」

あわじ

あわじ アハヂ 【淡路】
旧国名の一。兵庫県淡路島全島に相当。淡州(タンシユウ)。

あわじしま

あわじしま アハヂ― 【淡路島】
兵庫県南部,瀬戸内海最大の島。面積593平方キロメートル。南北に細長い三角状をなし,断層海岸にかこまれた山がちの島。古くより,阿波(アワ)国への路として重視された。大鳴門橋で四国と結ばれる。また,風光明媚(メイビ)をもって知られる。((歌枕))「―かよふ千鳥の鳴く声にいくよねざめぬ須磨の関守/金葉(冬)」

あわじにんぎょう

あわじにんぎょう アハヂ―ギヤウ [4] 【淡路人形】
淡路島に伝わる人形芝居。人形浄瑠璃劇成立以前からあり,室町初期,摂津西宮の広田社から淡路に伝来したと伝える。享保・元文(1716-1741)の頃隆盛期を迎え,当時は四十余座を数えた。

あわじのせと

あわじのせと アハヂ― 【淡路の瀬戸】
明石海峡の古名。((歌枕))「おほしほや―の吹わけにのぼりくだりのかたほかくらむ/堀河百首」

あわじはいてい

あわじはいてい アハヂ― 【淡路廃帝】
淳仁天皇の称。藤原仲麻呂の乱後,帝位を奪われ淡路に流されたのでいう。

あわじむすび

あわじむすび アハヂ― [4] 【淡路結び】
「鮑結(アワビムス)び」に同じ。

あわじやき

あわじやき アハヂ― [0] 【淡路焼】
淡路島の南淡町付近で産する陶器。賀集珉平(カシユウミンペイ)が文政年間(1818-1830)に創始。黄釉陶(オウユウトウ)が多い。珉平焼。

あわじょうるり

あわじょうるり アハジヤウルリ [3] 【阿波浄瑠璃】
徳島県下に伝わる人形芝居。義太夫節による三人遣い人形。幕末から明治にかけて栄え,現在も残る。

あわじんじゃ

あわじんじゃ アハ― 【安房神社】
千葉県館山市大神宮にある神社。主神は天太玉命(アマノフトダマノミコト)。安房国一の宮。

あわす

あわ・す アハス [2] 【会(わ)す・遭(わ)す】
■一■ (動サ五[四])
〔「あわす(合)」と同源〕
「会わせる」に同じ。「人と顔を―・さないようにする」
■二■ (動サ下二)
⇒あわせる

あわす

あわ・す アハス 【合(わ)す】
■一■ (動サ五[四])
〔下二段動詞「合わす」の四段化〕
「合わせる」に同じ。「仏前に手を―・す」
■二■ (動サ下二)
⇒あわせる

あわす

あわ・す アハス [2] 【淡す・醂す】
■一■ (動サ五[四])
渋柿の渋を抜く。さわす。
■二■ (動サ下二)
{■一■}に同じ。「さはしし柿の味よりも―・せざるにも味まさりけり/仮名草子・仁勢物語」

あわず

あわず アハヅ 【粟津】
⇒あわづ(粟津)

あわせ

あわせ アハセ [3] 【袷】
〔「あわせ(合)」と同源〕
裏をつけて仕立てた和服。単衣(ヒトエ)・綿入れに対していう。あわせぎぬ。[季]夏。

あわせ

あわせ アハセ [3] 【合(わ)せ】
〔動詞「合わせる」の連用形から〕
(1)あわせること。二つ以上のものを一つにすること。他の語と複合して用いる。「―目」
(2)釣りで,「あたり」があったとき,魚に釣り針がかかるように竿(サオ)を操作すること。
(3)飯にとり合わせるもの。おかず。副食物。
⇔御物(オモノ)
「御台,―いと清げにて/落窪 1」

あわせ

あわせ【袷】
a lined kimono.

あわせ=物

――物((アワセモノ))は離れ物
合わせてつくったものはいつかはまた離れる時がある。夫婦の離別などにいう。

あわせいと

あわせいと アハセ― [4] 【合(わ)せ糸】
数本の糸を引きそろえた糸。また,より合わせた糸。

あわせうま

あわせうま アハセ― [3] 【併せ馬】
競走馬の調教で,二,三頭が並んで走ること。闘争心と競走意欲を引き出すために行う。

あわせかがみ

あわせかがみ アハセ― [4] 【合(わ)せ鏡】
後ろ姿を見るために,前に置いた鏡に,後ろからもう一枚の鏡で映した像を映して見ること。また,それに用いる鏡。共鏡。

あわせかんな

あわせかんな アハセ― [4] 【合(わ)せ鉋】
「二枚鉋(ニマイガンナ)」に同じ。

あわせがき

あわせがき アハセ― 【合柿】
狂言。試食させた柿を渋いと言われた柿売りが,渋柿をさも甘そうに食べて見せるがごまかしきれずけんかとなる。柿売(カキウリ)。

あわせがき

あわせがき アハセ― 【淡せ柿・醂柿・合はせ柿】
「あわしがき」に同じ。「やい卑怯者返せ返せ返せ―/狂言・合柿」

あわせぐすり

あわせぐすり アハセ― 【合(わ)せ薬】
数種の薬を調合して作った薬。[日葡]

あわせぐちかめかん

あわせぐちかめかん アハセ―カメクワン [6] 【合(わ)せ口甕棺】
弥生時代の棺。ほぼ同大・同形の二つの甕の口を合わせて棺としたもの。一般には北九州の弥生前期後半に出現し,中期に盛行したものをさすが,縄文晩期・古墳時代初頭にも若干存在する。
→甕棺

あわせごう

あわせごう アハセガウ [3] 【合(わ)せ香】
「合わせ薫(タ)き物」に同じ。

あわせざお

あわせざお アハセザヲ [0] 【合(わ)せ竿】
マグロなど大きい魚を釣るとき,一本の釣り糸に数本の竿をつけ,数人がかりで釣り上げる漁法。

あわせしん

あわせしん アハセ― [3] 【合(わ)せ真】
若松二本を間をあけないでしん(心・真)として立てる立花(タテハナ)や立華(リツカ)。結婚式の時にのみ立てられる。

あわせじょうゆ

あわせじょうゆ アハセジヤウ― [4] 【合(わ)せ醤油】
かつお節の出し汁をまぜ合わせた醤油。天ぷらなどのつけ汁に用いる。

あわせず

あわせず アハセ― [3] 【合(わ)せ酢】
酢に他の調味料を加えたもの。二杯酢・三杯酢が代表的。

あわせたきもの

あわせたきもの アハセ― 【合(は)せ薫き物】
種々の香料を蜜などで練り合わせて作った香。合わせ香。練り香。

あわせつぎ

あわせつぎ アハセ― [0] 【合(わ)せ接ぎ】
接ぎ木の方法の一。台木と接ぎ穂を同角度に削り,その削った両面を密着させて接ぐもの。

あわせて

あわせて【合わせて】
in all;altogether.→英和

あわせて

あわせて アハセ― 【合(わ)せて・併せて】 (連語)
(1)(副詞的に用いる)いっしょにして。全部で。「―一万円」
(2)(接続詞的に用いる)それとともに。同時に。「平素の疎遠を謝し,―皆様の御健勝を祈り上げます」

あわせど

あわせど アハセ― [3] 【合(わ)せ砥】
(1)刀剣・かみそり・鉋(カンナ)などをとぐとき,仕上げに用いる砥石。緻密(チミツ)で硬い粘板岩を用いる。
(2)砥石の表面を平らにしたり,あぶらを取ったりするための粘板岩の小片。

あわせばおり

あわせばおり アハセ― [4] 【袷羽織】
裏をつけた羽織。

あわせばり

あわせばり アハセ― [0] 【合(わ)せ梁】
二材の間に支木(カイギ)をはさみ,ボルトなどで締め合わせた梁。

あわせびん

あわせびん アハセ― 【合(は)せ鬢】
江戸時代の男の髪の結い方の一。左右の鬢を髻(モトドリ)の下で合わせ,太い元結でくくったもの。享保(1716-1736)頃,多く老人の間に流行した。

あわせぶき

あわせぶき アハセ― [0] 【合(わ)せ吹き】
金や銀を含有する銅鉱に鉛を加えて溶かし,金・銀を鉛に吸収させて分離すること。

あわせまい

あわせまい アハセ― 【合(わ)せ米】
江戸時代,正租に付加して徴収された一種の付加税。運送中の減量を見込んで余分に量り入れた米。1716年に制度化された。込米(コミマイ)。

あわせみそ

あわせみそ アハセ― [4] 【合(わ)せ味噌】
二種以上の味噌をまぜた味噌。

あわせめ

あわせめ アハセ― [0] 【合(わ)せ目】
物と物とを合わせたときのつぎめ。

あわせめ

あわせめ【合せ目】
a joint;→英和
a seam.→英和

あわせもつ

あわせも・つ アハセ― [4] 【併せ持つ・合(わ)せ持つ】 (動タ五[四])
二つのものを,ともに備えている。「硬軟両面を―・つ」

あわせもの

あわせもの アハセ― [0] 【合(わ)せ物】
(1)二つ以上の物を合わせた物。
(2)邦楽で,合奏すること。また,そのような曲。
(3)同種の物を持ち寄ってその優劣をきめる遊戯。根合わせ・薫(タ)き物合わせの類。
(4)副食物。あわせ。「朝夕飯(イイ)の―には/読本・八犬伝 9」

あわせやき

あわせやき アハセ― [0] 【合(わ)せ焼き】
キス・サヨリなどの白身の魚を三枚におろし,肉側に卵白をぬって重ね合わせ,くしに刺して塩焼きにした料理。

あわせる

あわせる【合わせる】
(1)[合一]put together;unite;→英和
combine.→英和
(2)[一致・適合]set[adjust,adapt] <one thing to another> .→英和
(3)[加える]add;→英和
sum up.(4)[混合]mix;→英和
compound;→英和
match <colors> (配合).→英和
(5)[照合]compare;→英和
check up.手を〜 clasp[join]one's hands.ラジオを〜 tune in <to BBC> .
調子を〜 set in tune <with> .
時計を〜 set one's watch <by the time signal> .
声を合わせて in chorus.

あわせる

あわ・せる アハセル [3] 【会(わ)せる・逢わせる・遭(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 あは・す
〔「合わせる」と同源〕
(1)二人の人が会うようにする。《会・逢》「大臣に―・せてほしい」「離ればなれになっていた親子を―・せる」
(2)好ましくない出来事に遭遇するようにする。《遭》「ひどい目に―・せてやる」
(3)男女を結婚させる。夫婦にする。「かしづき給ふ四の君に―・せ給へり/源氏(桐壺)」

あわせる

あわ・せる アハセル [3] 【合(わ)せる・併せる】 (動サ下一)[文]サ下二 あは・す
□一□
(1)二つの物がすきまなくぴったりと接するようにする。《合》「割れた茶碗の割れ目に接着剤を塗って,ぴったりと―・せる」「手を―・せて拝む」
(2)いくつもの数・量を合算する。足し合わせる。《合・併》「二と三を―・せると五だ」「二人の所持金を―・せても一万円にしかならない」
(3)食品・薬品などについて,数種類のものをまぜる。混合する。調合する。「赤味噌と白味噌を―・せる」「香を―・せる」
(4)抽象的なことについて,二つのものが一致するようにする。「口裏を―・せる」「話を―・せる」
(5)しかるべき規準・標準に一致させる。「時計を正しい時刻に―・せる」「帳尻を―・せる」
(6)正しい規準と一致しているかどうか確かめる。「現金を帳簿の残高と―・せる」
(7)他とリズム・テンポなどが一致するようにして,ある動作をする。「力を―・せて車を押す」「声を―・せて助けを呼ぶ」
(8)二つのものが調和・適合するようにする。「上着に―・せてネクタイを選ぶ」「カメラのピントを人物に―・せる」
(9)異なる種類の楽器をいっしょに鳴らす。合奏する。「琴と笛を―・せる」
(10)(「刀を合わせる」などの形で)双方が刀を持って戦う。「太刀を―・せる」
(11)(「…と顔を合わせる」の形で)偶然に…と会う。「あそこでみんなに顔を―・せるとまずい」
(12)相撲などで,双方を戦わせる。「―・せる行司は式守伊之助」「十両の力士を幕内と―・せる」
(13)見た夢の意味を考えて吉凶を占う。夢解きをする。「さま異なる夢を見給ひて,―・する者召して問はせ給へば/源氏(若紫)」
(14)物合(モノアワセ)・歌合(ウタアワセ)などで,二つのものをくらべて優劣を競わせる。「物語りのいでき始めの親なる竹取の翁に宇津保の俊蔭を―・せて争ふ/源氏(絵合)」
□二□動詞の連用形の下に付いて複合動詞をつくる。《合》
(1)物と物とを一つにする。「二枚の布を縫い―・せる」「原料をまぜ―・せる」
(2)互いにある行為をする。「誘い―・せて花見に行く」「駅で待ち―・せる」
(3)偶然にある同一の状態になる。「事件の現場に居―・せる」「同じ電車に乗り―・せる」
[慣用] 顔を―・口を―・口裏(クチウラ)を―・心を―・力を―・調子を―・帳尻を―・手を―・肌を―・額(ヒタイ)を―・歩調を―・間を―

あわせわざ

あわせわざ アハセ― [0] 【合(わ)せ技】
柔道で技ありを二つ取り,合わせて一本取る勝ち方。

あわせガラス

あわせガラス アハセ― [4] 【合(わ)せ―】
安全ガラスの一。二枚のガラスの間に透明な樹脂膜をはさんで接着したもの。丈夫で,割れても破片が飛び散らない。車両・航空機・船舶などの窓ガラスとして使われる。

あわせガラス

あわせガラス【合わせガラス】
laminated glass.

あわせジバン

あわせジバン アハセ― [4] 【袷―】
裏をつけた襦袢(ジバン)。

あわそか

あわそか アハ― 【淡そか】 (形動ナリ)
考えや行動が軽々しいさま。軽率。「―に申すべきに侍らず/大鏡(昔物語)」

あわた

あわた アハタ 【粟田】
山城国愛宕(オタギ)郡の地名。現在,京都市内。

あわた

あわた アハタ 【粟田】
姓氏の一。

あわた

あわた アハタ 【臏】
膝蓋骨(シツガイコツ)の古名。あわたこ。[和名抄]

あわたぐち

あわたぐち アハタグチ 【粟田口】
狂言の一。三大名物の一。大名の命により,粟田口の太刀を買いに出かけた太郎冠者が,都の悪者にだまされて,さまざまな滑稽を演じる。

あわたぐち

あわたぐち アハタグチ 【粟田口】
姓氏の一。京都粟田口に住んだ刀工および日本画の一派の家名として用いられる。
→国綱(クニツナ)
→国永(クニナガ)
→国光(クニミツ)
→吉光(ヨシミツ)

あわたぐち

あわたぐち アハタ― 【粟田口】
京都市東山区の地名。東山三条から蹴上(ケアゲ)までの地区。平安京七口の一つで,東海道の京への入り口。粟田口鍛冶・粟田焼などで知られる。

あわたぐちくにつな

あわたぐちくにつな アハタグチ― 【粟田口国綱】
⇒国綱(クニツナ)

あわたぐちたかみつ

あわたぐちたかみつ アハタグチ― 【粟田口隆光】
室町前期の画家。本姓,土佐。民部法眼を称す。京都粟田口に住む。清涼寺本「融通念仏縁起絵巻」の一部を描く。生没年未詳。

あわたぐちよしみつ

あわたぐちよしみつ アハタグチ― 【粟田口吉光】
⇒吉光(ヨシミツ)

あわたごしょ

あわたごしょ アハタ― 【粟田御所】
青蓮(シヨウレン)院の通称。

あわただしい

あわただしい【慌しい(く)】
[急いだ]hurried(-ly);→英和
[慌てた]excited(ly);confused(-ly).→英和
〜旅行 a flying trip.

あわただしい

あわただし・い [5] 【慌ただしい・遽しい】 (形)[文]シク あわただ・し
〔古くは「あわたたし」と清音。「慌(アワ)つ」と同源。「たたし」は「立つ」の形容詞形〕
(1)あれこれすることがあって,忙しい。気持ちがせきたてられるようで落ち着かない。せわしない。「―・い一日」「―・く旅立つ」
(2)ものの動きや周囲の状況が激しく変化する。「雲の動きが―・い」「政局の動きが―・い」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

あわたつ

あわた・つ アハ― (動タ四)
多く重なり立つ。「雲の―・つ山の麓に/古今(物名)」

あわたてき

あわたてき【泡立て器】
a whisk.→英和

あわたのまひと

あわたのまひと アハタ― 【粟田真人】
(?-719) 奈良前期の学者・官人。大宝律令の編纂(ヘンサン)に参加。702年,遣唐使長官として渡唐。帰国後,中納言・大宰帥を兼ねる。

あわたやき

あわたやき アハタ― [0] 【粟田焼】
京都粟田口付近で産する陶器。江戸初期瀬戸の陶工が開窯。京焼様式を伝える色絵陶器を製してから有名になり,岩倉山・錦光山・丹山・宝山・帯山などの窯(カマ)が著名。粟田口焼。

あわたりゅう

あわたりゅう アハタリウ 【粟田流】
⇒御家流(オイエリユウ)

あわだち

あわだち [0] 【泡立ち】
泡立つこと。「―のよい洗剤」

あわだちそう

あわだちそう [0] 【泡立草】
アキノキリンソウの別名。

あわだつ

あわだ・つ アハ― [3] 【粟立つ】 (動タ五[四])
寒さや恐ろしさのために毛穴が縮み,皮膚一面に粟粒のようなぶつぶつができる。鳥肌だつ。「寒さで皮膚が―・つ」

あわだつ

あわだつ【泡立つ】
bubble;→英和
foam.→英和

あわだつ

あわだ・つ [3] 【泡立つ】
■一■ (動タ五[四])
泡ができる。「石鹸(セツケン)が―・つ」「水が―・っている所」
■二■ (動タ下二)
⇒あわだてる

あわだてき

あわだてき [4] 【泡立て器】
卵白・生クリームなどをかきまぜて,泡を立てるのに用いる器具。

あわだてる

あわだ・てる [4] 【泡立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 あわだ・つ
泡が立つようにする。泡を立たせる。「卵の白身を―・てる」

あわちぢみ

あわちぢみ アハ― [3] 【阿波縮】
阿波(アワ)国から産出する木綿の縮。多くは縞織り。阿波しじら。

あわつ

あわ・つ 【慌つ】 (動タ下二)
⇒あわてる

あわつか

あわつか アハ― 【淡つか】 (形動ナリ)
うっかりしているさま。気のないさま。ぼんやりしているさま。「何ごとぞなど,―にさしあふぎ居たらんは/源氏(帚木)」

あわつけし

あわつけ・し アハツケシ 【淡つけし】 (形ク)
軽率だ。思慮が足りない。「ただ人の仲らひにてだに―・く心づきなき事なり/源氏(若菜上)」

あわつぶ

あわつぶ アハ― [3] 【粟粒】
粟の実の粒。しばしば非常に小さいもののたとえに用いる。「―ほどのふきでもの」

あわつぶ

あわつぶ [3] 【泡粒】
小さい粒状になった泡。

あわづ

あわづ アハヅ 【粟津】
滋賀県大津市南部の地名。「粟津野」「粟津の里」「粟津の原」「粟津の森」などの形でも古歌に詠まれ,多く同音の「逢わず」の意をかけたり,「薄」「尾花」などの秋の草花を素材として歌われた。((歌枕))「関越えて―の森のあはずとも清水に見えし影を忘るな/後撰(恋四)」

あわづおんせん

あわづおんせん アハヅヲンセン 【粟津温泉】
石川県小松市にある温泉。芒硝(ボウシヨウ)泉。八世紀前半の発見と伝える古い温泉。

あわづがはら

あわづがはら アハヅ― 【粟津原】
大津市の瀬田唐橋から膳所(ゼゼ)に至る旧東海道の松原。源義仲敗死の地。

あわづけ

あわづけ アハ― [0] 【粟漬(け)】
生姜(シヨウガ)・唐辛子をきざみ込んだ粟に,酢漬けのイワシ・コハダなどを漬け込んだもの。正月料理などに用いる。

あわづのせいらん

あわづのせいらん アハヅ― [1] 【粟津の晴嵐】
近江八景の一。晴れた日の粟津原の松原の景色。

あわてふためく

あわてふため・く [6] 【慌てふためく】 (動カ五[四])
あわてて騒ぎまわる。うろたえて,取り乱す。「突然の銃声に―・く」

あわてもの

あわてもの [0] 【慌て者】
気の早い人。そそっかしい人。

あわてる

あわてる【慌てる】
(1)[動転]be upset[flurried].(2)[せく]be hurried;be in a hurry.→英和
慌てて in confusion[bewilderment];hurriedly.慌てない keep quiet;remain calm.慌てさせる throw a person into confusion.‖慌て者 a hasty person.

あわてる

あわ・てる [0] 【慌てる・周章てる】 (動タ下一)[文]タ下二 あわ・つ
(1)思いがけないことに出くわして,落ち着きを失う。驚きうろたえる。「うそがばれそうになって―・てた」「其夜受禅ありしかば,天下なにとなう―・てたるさまなり/平家 1」
(2)ひどく急いで事をする。「―・てて帰って行った」

あわに

あわに アハ― 【淡に】 (副)
はかなく。もろく。「薄氷―むすべるひもなれば/枕草子 90」

あわに

あわに アハ― (副)
多く。たくさん。一説に,深くの意とも。「降る雪は―な降りそ/万葉 203」

あわばこ

あわばこ [2] 【泡箱】
液体中に生ずる泡によって,高速荷電粒子の飛跡を検出する装置。アメリカの物理学者グレーザー(D. A. Glaser)が発明。容器内に液体(液体水素またはフレオンなど)を加圧して閉じ込め,急に減圧して過熱状態にする。そこへ粒子が飛び込むと,液体が局所的に沸騰し,通過した道筋に泡の列ができる。これを写真に記録し,解析する。高エネルギー素粒子反応などの観測に用いる。
→霧箱

あわばな

あわばな アハ― [2] 【粟花】
オミナエシの異名。

あわび

あわび【鮑】
an ear shell;an abalone.→英和

あわび

あわび アハビ [1] 【鮑・鰒】
腹足綱ミミガイ科の大形巻貝の総称。殻は楕円形で殻口は広く,長径が15センチメートル以上になる。殻表は褐色,内面は真珠光沢が強い。雌雄異体。肉は美味。殻は螺鈿(ラデン)工芸,貝ボタンの材料となる。日本近海にはマダカアワビ・クロアワビ・メガイアワビ・エゾアワビの四種を産する。[季]春。
→鮑の貝の片思い

あわび=の

――の(貝の)片思い
アワビは殻が二枚貝の片方だけのように見えるところから,一方からだけの,相手に通じない恋をいう。磯(イソ)の鮑の片思い。

あわびたま

あわびたま アハビ― 【鮑珠】
真珠。古くはアワビからも採った。「い渡りて潜(カズ)き取るといふ―/万葉 4101」

あわびのし

あわびのし アハビ― [3] 【鮑熨斗】
アワビの肉を干し,のばして作ったのし。祝儀に用いる。のしあわび。

あわびむすび

あわびむすび アハビ― [4] 【鮑結び】
(1)ひもの結び方の一。中央に一つ,左右に二つのわなを作る結び。衣服の飾り,水引きなどに用いる。淡路結び。
(2)女の髪の結い方の一。{(1)}の形に結うもの。
鮑結び(1)[図]

あわふ

あわふ アハ― 【粟生】
粟畑。「みつみつし久米の子等が―には韮(カミラ)一茎(ヒトモト)/古事記(中)」

あわふきむし

あわふきむし [4] 【泡吹虫】
半翅目アワフキムシ科の昆虫の総称。体長は普通7〜14ミリメートルで,外形はセミに似る。口針を植物にさし込んで養液を吸う。幼虫は草木にとまり,白色の泡を分泌し,その中で生活する。

あわぶき

あわぶき [2] 【泡吹】
アワブキ科の落葉高木。本州以西の山地に自生し,高さ10メートルに達する。葉は長楕円状で,互生する。初夏,白い小花を円錐花序に開く。材は乾きにくく,燃やすと切り口より泡を吹き出す。

あわぶく

あわぶく [3] 【泡ぶく】
〔「泡吹く」の意〕
唾液(ダエキ)の泡。また,水の泡。あぶく。あわ。

あわぼひえぼ

あわぼひえぼ アハボ― [4] 【粟穂稗穂】
小正月に豊作を予祝して作る飾り物の一種。ヌルデなどの木を10センチメートルぐらいに切り,削り掛けにしたものを粟の穂に,皮付きのままのものを稗(ヒエ)の穂にみたてたもの。割り竹にさして庭に立てたりする。東日本に多くみられる。あぼへぼ。

あわまるじけん

あわまるじけん アハマル― 【阿波丸事件】
第二次大戦中の1945年(昭和20)4月,連合国軍から安全を保障されて,連合国軍捕虜への救済品を輸送する任務を終え帰航中の日本船阿波丸が,台湾沖でアメリカ潜水艦により撃沈された事件。アメリカ政府はその違法性を認めたが,49年日本政府は損害賠償請求権を放棄した。

あわむ

あわ・む アハム 【淡む】 (動マ下二)
(1)うとんじる。冷たく扱う。「弟子どもに―・められて/源氏(明石)」
(2)欠点やあやまちを軽くとがめたり非難したりする。「幼かりけりと―・め給ひて/源氏(空蝉)」

あわめし

あわめし アハ― [0][2] 【粟飯】
粟を炊いた飯。また,米に粟をまぜて炊いた飯。あわいい。[季]秋。

あわもち

あわもち アハ― [2] 【粟餅】
蒸した糯粟(モチアワ)をついた餅。

あわもり

あわもり [2][0] 【泡盛】
沖縄産の焼酎(シヨウチユウ)。米(多くタイ・ミャンマー産の米)を発酵させ蒸留して造る。アルコール含有量40〜50パーセント。[季]夏。

あわもりしょうま

あわもりしょうま [5] 【泡盛升麻】
ユキノシタ科の多年草。中部以西の谷間に自生。高さ約50センチメートル。小葉は披針形でかたく,光沢がある。初夏,白い五弁の小花を泡を盛るように多数開く。アワモリソウ。
泡盛升麻[図]

あわや

あわや
〜と思う間に in an instant;→英和
in the twinkling of an eye.→英和

あわや

あわや アハ― [1]
■一■ (副)
もう少しでそうなりそうなさま。今にも。あやうく。すんでのところで。「―大惨事となるところだった」「―ヒットかという当たり」
■二■ (感)
事が起こりそうなとき,驚いたときなどに発する語。「―,法皇の流されさせましますぞや/平家 3」

あわゆき

あわゆき アハ― [2] 【淡雪】
うっすらと積もった,やわらかで消えやすい春の雪。[季]春。

あわゆき

あわゆき【淡雪】
light snow.

あわゆき

あわゆき [2] 【泡雪・沫雪】
(1)泡のようにとけやすい雪。
→淡雪
(2)「泡雪羹(カン)」「泡雪豆腐」などの略。

あわゆきあげ

あわゆきあげ [0] 【泡雪揚(げ)】
泡立てた卵白を衣に使い,白くふわりと揚げる衣揚げ。

あわゆきかん

あわゆきかん [0] 【泡雪羹】
泡立てた卵白に寒天と砂糖をまぜ,香料を加えて固めた菓子。あわゆき。淡雪羹。

あわゆきそば

あわゆきそば [5] 【泡雪蕎麦】
泡立てた卵白をかけた,かけ蕎麦。淡雪蕎麦。

あわゆきどうふ

あわゆきどうふ [5] 【泡雪豆腐】
泡雪のように柔らかい豆腐。また,これに葛餡(クズアン)をかけた料理。江戸中期,江戸両国の料理屋で供した。あわゆき。淡雪豆腐。

あわゆきの

あわゆきの 【沫雪の】 (枕詞)
雪の白さから女性の「若やる胸」に,また消えやすいことから,「消(ケ)」にかかる。「―若やる胸をそだたきたたきまながり/古事記(上)」

あわよい

あわよ・い アハ― (形)[文]ク あはよ・し
〔近世語。「間(アワイ)良し」の転か〕
都合がよい。頃合いがちょうどよい。「ちよいとお辞儀の百疋が,―・く三座敷も重なると/滑稽本・浮世風呂 4」

あわよくば

あわよくば
if chance favors one; if possible.

あわよくば

あわよくば アハヨク― [3] (連語)
うまくゆけば。好機に会えば。「―優勝できる」

あわらおんせん

あわらおんせん アハラヲンセン 【芦原温泉】
福井県北部,芦原町にある温泉。食塩泉。東尋坊(トウジンボウ)や越前松島への拠点。

あわれ

あわれ【哀れ】
(1)[情趣]charm;→英和
fine sensibility.(2)[悲哀]sadness;→英和
pathos.→英和
(3)[みじめさ]misery.→英和
(4)[憐びん]pity;→英和
compassion.→英和
〜な sad;→英和
pathetic;→英和
pitiful;→英和
poor;→英和
miserable.→英和

あわれ

あわれ アハレ [1] 【哀れ】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
(1)同情しないではいられない・こと(さま)。かわいそう。気の毒。「―な声で泣く」「遺児の笑顔に―を催す」
(2)人から同情されるような状態にある・こと(さま)。惨め。「―な姿を見られたくない」
〔(1)(2)は「憐れ」とも書く〕
(3)人を悲しみに沈ませるような状態にある・こと(さま)。悲哀。「滅びゆく民族の―」
(4)しみじみとした情趣。味わい。「心澄まして掻き立て給へる箏の琴の音,おもしろう―なる事かぎりなし/浜松中納言 2」
→物の哀れ
(5)心ひかれること。慕わしいこと。いとしさ。「まだ下臈に侍りし時,―と思ふ人侍りき/源氏(帚木)」
(6)感動を受けるさま。立派だ。感心だ。「此れを聞くに貴く―に思ひて,即ち免してけり/今昔 13」「―なるもの,孝ある人の子,よき男のわかきが御嶽精進したる/枕草子 119」
■二■ (感)
(1)賞賛,喜び,愛惜,悲しみなどの感動を表す語。「後も取り見る思ひ妻―/古事記(下)」「旅に臥(コ)やせるこの旅人―/万葉 415」
(2)強い願望を表す語。ぜひにも。どうか。「―御詞を下しおかれませうなれば,有難うござりまする/歌舞伎・毛抜」
(3)はやしことば。「いで我が駒早く行きこせ待乳(マツチ)山―待乳山はれ/催馬楽」
〔うれしいにつけ悲しいにつけ,心の底から自然と発せられる声に由来し,しみじみと心にしみる感じを広く表すのが原義。平安時代には形容動詞の用法も成立し次第に哀愁の情を表す意で用いられることが多くなった。また中世には強い感動を表す際に促音化して「あっぱれ」が生じた〕
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)

あわれ=を止(トド)める

――を止(トド)・める
悲惨や同情を一身に集める。「―・めたのは,一人残された幼子の姿だった」

あわれし

あわれ・し アハレシ 【哀れし】 (形シク)
あわれである。いたわしい。「歎きしづむ様も―・し/浮世草子・近代艶隠者」

あわれっぽい

あわれっぽい【哀れっぽい】
⇒哀れ(な).

あわれっぽい

あわれっぽ・い アハレツ― [5] 【哀れっぽい】 (形)
哀れをそそるさまである。みじめなさまである。「―・い声で同情をひく」
[派生] ――さ(名)

あわれぶ

あわれ・ぶ アハレブ 【哀れぶ・憐れぶ】
■一■ (動バ四)
「あわれむ」に同じ。「霞を―・び,露をかなしぶ心/古今(仮名序)」
■二■ (動バ上二)
「あわれむ」に同じ。「手のうらにいれて光を―・びむと思へど/加茂女集」

あわれみ

あわれみ アハレミ [0] 【哀れみ・憐れみ・愍れみ・憫れみ】
あわれむ気持ち。同情。慈悲。「―を乞(コ)う」「―をかける」

あわれみ

あわれみ【憐れみ】
pity;→英和
compassion.→英和
〜深い compassionate;→英和
sympathetic.→英和

あわれむ

あわれむ【憐れむ】
pity;→英和
feel pity <for> ;have[take]pity <on> .〜べき poor;→英和
piteous;→英和
wretched.→英和

あわれむ

あわれ・む アハレム [3] 【哀れむ・憐れむ】 (動マ五[四])
(1)かわいそうに思う。気の毒に思う。同情する。「遺児を―・んで引き取る」「人を―・むような目で見る」
(2)慈愛の心で接する。「―・まんと思ふ心は広けれど/金葉(雑上)」
(3)賞美する。めでる。惜しむ。《哀》「燭を背けては共に―・む深夜の月/和漢朗詠(春)」

あわガラス

あわガラス [3] 【泡―】
細かい気泡を含んだガラス。ガラス粉末に炭素・炭酸カルシウムなどをまぜて加熱・発泡させてつくる。断熱材・防音材などに利用。

あわ=散らす国

――散らす国
〔「粟散国(ゾクサンコク)」の訓読み〕
日本の異称。

あん

あん [1] 【庵・菴】
(1)草葺(ブ)きの小家。僧侶・世捨て人・風流人などの住む,質素な小屋。いおり。草庵。「―を結ぶ」
(2)雅号や住まい・料亭の名などに添えて接尾語的に用いる語。「芭蕉―」

あん

あん【餡】
bean jam.

あん

あん【案】
a plan;→英和
a scheme;→英和
a bill[measure](議案);→英和
a proposal[suggestion](提案);a draft (草案).→英和
〜に相違して contrary to one's expectation.〜の定 as expected.

あん

あん [1] 【案】
(1)考え。思いつき。アイデア。「いい―が浮かぶ」
(2)したがき。原案。「執行部の―を検討する」
(3)予想。もくろみ。計画。「―をたてる」「―を練る」
(4)物をのせる台。机。「此の経の―の前に立ちて/今昔 6」
(5)思慮。「―ノ深イ人/日葡」

あん

あん [1] 【暗】
暗い部分。暗さ。
⇔明
「明(メイ)と―に分かれる」

あん

あん [1] 【餡】
(1)小豆(アズキ)などを煮て砂糖を加え練ったもの。砂糖を加える前のものをもいう。ほかに隠元豆・さつま芋・栗・百合根などからも作り,塩味のものもある。和菓子の主材料とするほか,のばして汁粉などとする。あんこ。
→漉(コ)し餡
→粒餡
(2)饅頭(マンジユウ)や餅(モチ)の中に包み込む,調味した挽(ヒ)き肉・味噌・野菜など。
(3)葛(クズ)餡。また,これに野菜・挽き肉・ウニなどを加えたものもいう。
(4)中に入れる物。外側とは別の材料を使った中身。あんこ。

あん

あん【暗に】
tacitly;→英和
secretly.→英和
〜に知らせる hint;→英和
suggest;→英和
insinuate.→英和

あん

あん 【何】 (代)
〔「なん」の転〕
不定称の指示代名詞。なに。「やい市い,―とした/滑稽本・膝栗毛 2」

あん

あん【庵】
a hermitage;→英和
a cell.→英和

あん=に相違∘する

――に相違∘する
予想がはずれる。考えていたのと違う。案に違(タガ)う。「―∘して彼が一着だった」

あん=に落つ

――に落・つ
考えていたとおりになる。計略にはまる。「人のおしはかる―・つることもあらましかば/源氏(藤袴)」

あん=に違(タガ)わず

――に違(タガ)わず
かねて予想していたとおり。

あん=の内(ウチ)

――の内(ウチ)
思っていたとおり。考えどおり。計画どおり。「南都の陣を追ひ落とさん事,―に候/太平記 19」

あん=の外(ホカ)

――の外(ホカ)
思いの外。予想外。意外。案外。「今日の内に寄りて攻めんこそ,彼奴は―にて,まどはめ/今昔 25」

あん=の如(ゴト)く

――の如(ゴト)く
考えていたように。思ったとおり。

あん∘なり

あん∘なり (連語)
〔動詞「あり」に伝聞の助動詞「なり」の付いた「ありなり」の転〕
あるということだ。あるそうだ。あなり。「信濃に―∘なる木曾路河/平家 6」

あん∘べし

あん∘べし (連語)
〔動詞「あり」に助動詞「べし」の接続した「あるべし」の転〕
あるだろう。あるはずだ。「いたく人にも見知られむにも,はばかり―∘べければ/更級」
〔「あべし」と表記されることが多い〕

あん∘めり

あん∘めり (連語)
〔動詞「あり」に助動詞「めり」の付いた「あるめり」の転〕
あるようだ。あるらしい。あめり。「世継のぬしは,今十余年が弟にこそ―∘めれば/大鏡(昔物語)」

あんあみ

あんあみ 【安阿弥】
快慶(カイケイ)の法号。

あんあん

あんあん [0] 【暗暗・闇闇】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)ひそかなさま。はっきり言わないさま。「―のうちに了解した」
(2)暗いさま。「四辺(アタリ)―として暗く/鉄仮面(涙香)」

あんあんり

あんあんり【暗々裏に】
tacitly;→英和
implicitly.→英和

あんあんり

あんあんり [3] 【暗暗裏・暗暗裡】
人に知られないよう。内々。「―に認める」

あんい

あんい [1] 【安意】 (名)スル
心がやすまること。安心。「稍(ヨウヤ)く―するを得たりき/月世界旅行(勤)」

あんい

あんい【安易な】
easy;→英和
easygoing.→英和
〜に easily;→英和
with ease.〜に考える take <a thing> too easy.

あんい

あんい [1] 【安慰】 (名)スル
人の心をやすらかにし,なぐさめること。

あんい

あんい [1][0] 【安易】 (名・形動)[文]ナリ
(1)困難がないこと。たやすいこと。また,そのさま。「―な問題」
(2)特別な工夫や努力のないこと。深く考えないこと。また,そのさま。「―に流れる」「―な発想」「―に過ぎる」
[派生] ――さ(名)

あんい

あんい 【安位】
「安(ヤス)き位(クライ)」に同じ。

あんいつ

あんいつ [0] 【安逸・安佚】 (名・形動)[文]ナリ
気楽に楽しむこと。何もせずのんきに過ごすこと。また,そのさま。「―をむさぼる」「子の二十歳頃までは―遊冶に育てしが/新聞雑誌 6」

あんいつ

あんいつ【安逸を貪る】
idle away one's time.

あんう

あんう [1] 【暗雨】
闇夜(ヤミヨ)に降る雨。

あんうつ

あんうつ [0] 【暗鬱】 (名・形動)[文]ナリ
暗くてうっとうしいこと。また,気分が暗く滅入ること。また,そのさま。憂鬱。「―な梅雨空」「―な表情」

あんうん

あんうん [0] 【暗雲】
(1)日の光をさえぎっている黒い雲。「―が垂れこめる」
(2)何か事件が起こりそうな,不穏な気配。「両国の間に―がたちこめる」「―低迷」

あんうん

あんうん【暗雲】
dark clouds.

あんえい

あんえい【暗影(を投じる)】
(cast) a gloom[shadow] <over> .→英和

あんえい

あんえい 【晏嬰】
中国,春秋時代の政治家。紀元前六世紀後半の人。字(アザナ)は平仲。斉(セイ)の三代の君主に仕え,名臣として管仲と並び称される。「晏子春秋」はその逸話を集録した書。晏子。

あんえい

あんえい [0] 【暗影・暗翳】
(1)暗いかげ。
(2)不安・不吉なきざし。「前途に―を投げかける」

あんえい

あんえい 【安永】
年号(1772.11.16-1781.4.2)。明和の後,天明の前。後桃園・光格天皇の代。

あんえい=を投ずる

――を投・ずる
不安を投げかける。「国際情勢に―・ずる出来事」

あんえいなんりょう

あんえいなんりょう [5] 【安永南鐐】
江戸時代1772年(明和9=安永元)より1824年まで鋳造された二朱銀。明和南鐐(ナンリヨウ)。
→南鐐

あんおん

あんおん [0] 【安穏】 (名・形動)[文]ナリ
⇒あんのん(安穏)

あんか

あんか【行火(を入れる)】
(use) a foot warmer.

あんか

あんか【安価な】
cheap;→英和
inexpensive.→英和
〜に at a low price.

あんか

あんか [1] 【案下】
(1)机の下。机のそば。
(2)手紙の脇付に用いる語。机下(キカ)。

あんか

あんか [0] 【行火】
〔「あん」は唐音〕
炭火を入れて手足を温めるために用いる暖房器具。普通,丸みを帯びた箱形の土器で,床(トコ)の中に入れたり,置きごたつとして用いる。[季]冬。
行火[図]

あんか

あんか [1] 【安価】 (名・形動)[文]ナリ
(1)値段の安い・こと(さま)。廉価。
⇔高価
(2)安っぽい・こと(さま)。「―な同情」

あんか=な政府

――な政府
〔cheap government〕
政府支出を必要最小限に抑えた政府。また,それを理想とする財政論・国家観。政府は経済活動に関与せず,国防・治安維持などの限定された任務だけをおこない,それにより国家運営経費および国民の税負担を低く抑えようとする考え方。

あんかけ

あんかけ [0] 【餡掛(け)】
葛餡(クズアン)をかけた料理。葛掛け。

あんかっしょく

あんかっしょく [3] 【暗褐色】
黒みを帯びた褐色。濃い褐色。

あんかもん

あんかもん 【安嘉門】
平安京大内裏の外郭十二門の一。北面する三門のうち西側にあったもの。兵庫寮御門(ヒヨウゴツカサノミカド)。
→大内裏

あんかもんいん

あんかもんいん 【安嘉門院】
(1209-1283) 後堀河天皇の准母(ジユンボ)。名は邦子。高倉天皇の皇子守貞親王の娘。1224年,院号宣下。

あんかもんいんのしじょう

あんかもんいんのしじょう 【安嘉門院四条】
⇒阿仏尼(アブツニ)

あんかん

あんかん [0] 【安閑】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)やすらかで静かなさま。安楽に暮らすさま。「―とした日々」
(2)(非常事態や危急の場合に)何もせずにのんびりしているさま。「―として虚く傍視すべきの日に非ず/もしや草紙(桜痴)」

あんかん

あんかん【安閑と】
<live> in idleness;idly.

あんかんてんのう

あんかんてんのう 【安閑天皇】
記紀で,第二七代天皇広国押武金日尊(ヒロクニオシタケカナヒノミコト)の漢風諡号(シゴウ)。継体天皇の皇子。都は大和勾金橋(マガリカナハシ)宮。

あんが

あんが [1] 【安臥】 (名)スル
楽な姿勢で横になること。「先生寝床に―す/浮城物語(竜渓)」

あんが

あんが 【晏駕】
天皇・上皇がなくなること。崩御(ホウギヨ)。「鳥羽院御―の後は,兵革うちつづき/平家 1」
〔「晏」は遅いの意。天皇が「駕」に乗ってお出ましになるのが遅い意で,天皇の死を婉曲に表したもの〕

あんがい

あんがい【案外】
unexpectedly;→英和
contrary to one's expectation.〜な unexpected;→英和
surprising.

あんがい

あんがい [1][0] 【案外】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
(1)予想していたことと違うさま。予想外だ。意外だ。「叔母は―な顔をして/門(漱石)」
(2)無礼なこと。ふとどき。慮外。「―なる素野郎(スヤロウ)め/浄瑠璃・先代萩」
■二■ (副)
思いのほか。意外にも。「やってみれば―うまくいくものだ」

あんがまあ

あんがまあ
沖縄県八重山地方の盆踊り。旧暦八月から九月にかけての己亥(ツチノトイ)の日から,三日間行われる。踊り手の集団が,各戸を訪問して歩く。海上から豊年をもたらす神を迎えるのだともいう。

あんき

あんき [1] 【晏起】
朝遅く起きること。朝寝。「―既に午(ヒル)に近し/日乗(荷風)」

あんき

あんき 【安徽】
中国,長江下流域を占める省。温和な気候の農耕地帯で,米・小麦・トウモロコシの産出が豊富。省都,合肥。別名,皖(カン)。アンホイ。

あんき

あんき【暗記】
learning by heart;memory work.〜する learn by heart;commit to memory.〜力が強い(弱い) have a good (poor) memory.

あんき

あんき [0][1] 【安気】 (名・形動)[文]ナリ
気楽なこと。心配がないこと。また,そのさま。「弥張(ヤツパリ)自分の生れた所が―で可(エ)い/青春(風葉)」

あんき

あんき [1] 【安危】
安全か危険かということ。「国家の―」

あんき

あんき [0] 【暗記・諳記】 (名)スル
書いたものを見ないでそらで言えるように覚えこむこと。「公式を―する」

あんき

あんき [1] 【暗鬼】
暗がりにいると思われる鬼。不安や妄想による恐れ。「疑心―」

あんきは

あんきは 【安徽派】
中国,民国時代の軍閥の一。袁世凱の死後,北洋軍閥が分裂して生じた。安徽出身の段祺瑞(ダンキズイ)を首領とし,直隷派と対立,親日的活動をした。

あんきもん

あんきもん 【安喜門】
平安京内裏の内郭十二門の一。北面する三門のうち東側にあったもの。
→内裏

あんきもんいん

あんきもんいん 【安喜門院】
(1207-1286) 後堀河天皇の皇后。名は有子。藤原公房の娘。1227年,院号宣下。

あんきょ

あんきょ [1] 【暗渠】
覆いをしたり地下に設けたりして,外から見えないようになっている水路。
⇔明渠(メイキヨ)

あんきょ

あんきょ【暗渠】
an underdrain;a culvert.→英和

あんきょ

あんきょ [1] 【安居】 (名)スル
心やすらかに生活すること。「心を苦め身を労し暫くも―せず/明六雑誌 15」
→あんご(安居)

あんきょはいすい

あんきょはいすい [4] 【暗渠排水】
暗渠を作り,地中の余分な水分を排水すること。農耕地の改良などに行う。

あんぎゃ

あんぎゃ【行脚(する)】
(go on) a walking tour;(go on) (a) pilgrimage.→英和

あんぎゃ

あんぎゃ [1][0] 【行脚】 (名)スル
〔唐音〕
(1)〔仏〕 僧が修行のために諸国を歩きまわること。「西国を―する」
(2)徒歩で諸国を旅すること。「全国―」

あんぎゃそう

あんぎゃそう [3] 【行脚僧】
修養あるいは教導のために諸国をめぐる僧。雲水。

あんくん

あんくん [0][1] 【暗君】
愚かな君主。暗主。
⇔明君

あんぐ

あんぐ [1] 【鞍具】
鞍(クラ)とその付属品一式。鞍皆具(クラカイグ)。

あんぐ

あんぐ [1] 【暗愚】 (名・形動)[文]ナリ
道理がわからず賢さに欠ける・こと(さま)。おろか。「君―なれば国乱れて亡ぶ/民権自由論(枝盛)」

あんぐう

あんぐう [3][0] 【行宮】
〔「あん」は唐音〕
天皇が外出したときの仮の御所。かりみや。行在所(アンザイシヨ)。こうきゅう。

あんぐり

あんぐり
〜口をあいて with one's mouth wide open.

あんぐり

あんぐり [3] (副)
驚いたり,あきれたりして,口を大きくあけたようす。「口を―(と)あける」

あんけい

あんけい 【安慶】
中国,安徽(アンキ)省南部の河港都市。長江中流北岸に位置し,茶・木材の集散地。アンチン。

あんけつ

あんけつ [0] 【暗穴・闇穴】
(1)暗い穴。
(2)人をののしる語。ばか。まぬけ。「さあ,片端から出しやばれえ。―めえ/滑稽本・浮世風呂 4」

あんけら

あんけら (副)
ぼんやりと口をあけたさま。あっけらかん。「茫然兀乎(ウツトリヒヨンコ)として―如たり/洒落本・新吾左出放題盲牛」

あんけん

あんけん【案件】
an item;→英和
a matter.→英和

あんけん

あんけん [0] 【案件】
(1)問題となっている事柄。
(2)調査・審議をすべき事柄。「重要―」

あんけんさつ

あんけんさつ [3] 【暗剣殺】
九星(キユウセイ)方位の一。その年の五黄と相対する方位で,最も凶とする。

あんげん

あんげん 【安元】
年号(1175.7.28-1177.8.4)。承安の後,治承の前。高倉天皇の代。

あんこ

あんこ【餡子】
bean jam.

あんこ

あんこ [1] 【餡こ】
(1)餡(アン)。
(2)中に詰めてふくらませる物。あん。

あんこ

あんこ [1] 【安固】 (名・形動)[文]ナリ
安全で堅固なこと。不安なくしっかりとしていること。また,そのさま。「地位も―ではなく/何処へ(白鳥)」

あんこ

あんこ [1] 【鮟鱇】
「あんこう(鮟鱇){(1)}」に同じ。

あんこ

あんこ
〔「あねこ」の転〕
伊豆大島で,娘。若い女性。

あんこう

あんこう [1] 【鮟鱇】
(1)アンコウ目アンコウ科の海魚の総称。全長1.5メートルを超えるものがある。体形は楽器の琵琶(ビワ)に似て,頭は著しく大きくて平たく,口がきわめて大きい。背部前方にある背びれが変形した釣り竿(ザオ)のようなものを動かし,小魚をおびきよせて食べる。非常に貪食で,大量の餌(エサ)をとる。冬,肉のほか皮や内臓などを鍋料理などにして美味。肉が柔らかく扱いにくいので,つるして調理する。熱帯から温帯にかけての深海に広く分布。日本産の種ではアンコウ(クツアンコウ)・キアンコウが代表的。アンコ。[季]冬。《―の骨まで凍ててぶち切らる/加藤楸邨》
(2)〔動作が鈍いところから〕
愚鈍な人。とんまな人。
(3)「呼(ヨ)び樋(ドイ)」に同じ。
鮟鱇(1)[図]

あんこう

あんこう [0] 【暗溝】
「暗渠(アンキヨ)」に同じ。

あんこう

あんこう [0] 【安康】
太平無事なこと。安泰。「国家―」

あんこう

あんこう【鮟鱇】
《魚》an angler.

あんこう

あんこう [0] 【暗香】
どこからともなくただよってくる芳香。やみにただよう花などの香。

あんこう=の吊(ツル)し切り

――の吊(ツル)し切り
鮟鱇の調理法。鮟鱇の顎(アゴ)を鉤(カギ)にかけてつるし,胃に水を満たして,まず皮をはぎ肉を切り内臓を取る。全身が柔らかく弾力に富み,普通の方法ではさばきにくいので行われる方法。

あんこう=の餌(エ)待ち

――の餌(エ)待ち
口を開いてぼんやりしているさま。

あんこうがた

あんこうがた [0] 【鮟鱇形】
(1)太い竹の一節に大きく生け口を切り開けた花入れ。
(2)相撲で,太って腹の出ている力士の体形。あんこ。あんこがた。
⇔ソップ形

あんこうしょく

あんこうしょく [3] 【暗紅色】
黒みがかった紅色。

あんこうてんのう

あんこうてんのう アンカウテンワウ 【安康天皇】
記紀で第二〇代天皇穴穂尊(アナホノミコト)の漢風諡号(シゴウ)。允恭(インギヨウ)天皇の皇子。都は大和石上(イソノカミ)穴穂宮。眉輪(マヨワ)王に暗殺された。倭(ワ)の五王の一人「興」に比定する説がある。

あんこうなべ

あんこうなべ [5] 【鮟鱇鍋】
アンコウの肉や内臓をネギ・シイタケなどの野菜・豆腐・しらたきなどと一緒に割り下で煮る鍋物。

あんこがた

あんこがた [0] 【鮟鱇形】
「あんこうがた(鮟鱇形){(2)}」に同じ。

あんこく

あんこく [0] 【暗黒・闇黒】 (名・形動)[文]ナリ
(1)まっくらな・こと(さま)。くらやみ。「―の空間」「―なる杉樹(サンジユ)の並木の中に/日光山の奥(花袋)」
(2)くらい面が強く,希望のもてない状態であるさま。「魂は―の淵をさまよう」「―な前途を照らす光明のやうに/阿部一族(鴎外)」
(3)得体の知れない・こと(さま)。「警察力の入らない―地帯」

あんこく

あんこく【暗黒】
dark(ness);→英和
blackness.→英和
〜の dark;black.→英和
‖暗黒街 a gangland.暗黒時代 the Dark Ages.

あんこく

あんこく [0] 【安国】
国を安らかで平穏にすること。また,平穏な国。

あんこくいん

あんこくいん 【安国院】
徳川家康の法号。

あんこくがい

あんこくがい [4] 【暗黒街】
治安が悪く,犯罪や不法行為のよく起こる地域。犯罪者や無法者が支配している社会。「―の顔役」

あんこくじ

あんこくじ 【安国寺】
(1)足利尊氏・直義が国分寺の制にならって全国に設けた臨済宗の寺。夢窓国師のすすめによるもので,元弘以来の戦死者を弔い平和を祈願するために建立されたが,十分に目的は達せられず,廃絶したものが多い。その舎利塔を利生塔と称する。
(2)鎌倉市にある日蓮宗の寺。日蓮が「立正安国論」を草した場所として有名。安国論寺。
(3)不動院(フドウイン)のこと。

あんこくじえけい

あんこくじえけい 【安国寺恵瓊】
恵瓊の通称。

あんこくじだい

あんこくじだい [5] 【暗黒時代】
(1)圧政や戦乱などで社会が混乱し文化の衰えた時代。
(2)ヨーロッパ史で,古典・古代のギリシャ・ローマ文化と近代文明を重んじる歴史観に立って,中世をいう語。

あんこくせいうん

あんこくせいうん [5] 【暗黒星雲】
自ら光を発しないで,背後の星雲や星の光をさえぎっていることによりその存在が認められる星間物質の雲。天の川の中にある蛇遣い座暗黒星雲,オリオン座の馬頭星雲などが有名。

あんこくたいりく

あんこくたいりく [5] 【暗黒大陸】
かつてのアフリカ大陸の俗称。内陸の地理が不明だったことによる。

あんこくぶっしつ

あんこくぶっしつ [5] 【暗黒物質】
銀河系や銀河の間に大量に存在すると考えられているが,光や電波・ X 線などではまったく見ることのできない物質。ダーク-マター。

あんこくめん

あんこくめん [4] 【暗黒面】
物事のくらい面。悲惨で,醜悪な面。「社会の―」

あんこくろんじ

あんこくろんじ 【安国論寺】
⇒安国寺(アンコクジ)(2)

あんころ

あんころ [3][4] 【餡ころ】
「あんころもち」の略。

あんころもち

あんころもち [4] 【餡ころ餅】
外側を餡でくるんだ餅。あんころ。あんもち。あんころばし。

あんご

あんご [0] 【暗語】
通信の内容が第三者に漏れないように,当事者間であらかじめ定めた上で使われる用語。
→暗号

あんご

あんご [1] 【安居】 (名)スル
〔仏〕
〔梵 vārṣika 雨期の意。インドの夏は雨期で,僧がその間外出すると草木虫などを踏み殺すおそれがあるとして寺などにこもって修行した雨安居に始まる〕
(1)僧が夏に一定期間,一か所にこもって修行すること。元来は陰暦四月一六日から七月一五日までの三か月間行われ,この間を一夏(イチゲ)という。現在は主として禅宗の修行道場で行われる。夏安居(ゲアンゴ)。夏行(ゲギヨウ)。夏籠(ゲゴモリ)。[季]夏。
(2)禅宗で,夏の本来の安居に準じて他の時期に修行者が一定期間一か所にこもって修行すること。

あんごいん

あんごいん 【安居院】
⇒元興寺(ガンゴウジ)(1)

あんごう

あんごう [0] 【暗号】
第三者に漏れないように,当事者間でのみ解読できるよう取り決めた特殊な記号や文字。

あんごう

あんごう【暗合】
(a) coincidence.→英和
〜する coincide <with> .→英和

あんごう

あんごう [0] 【暗向】
〔「あんこう」とも。「鮟鱇(アンコウ){(2)}」の転。「暗向」は当て字〕
愚鈍なこと。また,愚かな人。「是祐経,―らしく出し抜かれ/浄瑠璃・加増曾我」

あんごう

あんごう [3] 【庵号】
「何々庵」と,「庵」をつけた雅号や称号。

あんごう

あんごう [0] 【暗合】 (名)スル
偶然に物事が一致すること。「之に―したる事実の有りや無しや/社会百面相(魯庵)」

あんごう

あんごう【暗号】
(1)[電信用]a cipher;→英和
a code.→英和
(2)[合言葉]a signal;→英和
a sign.→英和
‖暗号電報 a code telegram.暗号文 a cryptogram.電信暗号 a telegraphic code.

あんさい

あんさい 【闇斎】
⇒山崎闇斎(ヤマザキアンサイ)

あんさいがくは

あんさいがくは 【闇斎学派】
山崎闇斎を祖とする朱子学の一派。崎門(キモン)の三傑といわれた浅見絅斎・佐藤直方・三宅尚斎のほかに,師の垂加神道説を受け継ぐ垂加派などがあるが,実践躬行(キユウコウ)を重んじたのが特色で,幕末の尊王攘夷思想に大きな影響を与えた。崎門。敬義学派。

あんさいずいひつ

あんさいずいひつ 【安斎随筆】
随筆。三二巻。伊勢貞丈著。江戸中期の成立。公卿・武家の有職故実,事物の起源・文字・書籍など様々な分野の考証を収める。

あんさいてん

あんさいてん 【闇斎点】
⇒嘉点(カテン)

あんさく

あんさく [0] 【暗索】 (名)スル
暗闇(クラヤミ)の中で物を捜すこと。分からないながらあれこれと探ってみること。「人間の根本の生命を―する/内部生命論(透谷)」

あんさつ

あんさつ [0] 【暗殺】 (名)スル
(主に政治的な理由で要人を)ひそかにねらって殺すこと。「大統領が―される」

あんさつ

あんさつ【暗殺】
(an) assassination.〜する assassinate.〜を計る make an attempt on a person's life.‖暗殺者 an assassin.

あんさつ

あんさつ [0] 【按察】 (名)スル
調べて善悪をただすこと。特に政治上の事について吟味すること。「大皇帝より南方蓬莱の通路を―するの命を奉じ/社会百面相(魯庵)」

あんさつし

あんさつし [4][3] 【按察使】
(1)「あぜち(按察使)」に同じ。
(2)1869年(明治2),府・藩・県の政情を調査するために東北・越後に設置された職。翌年廃止。

あんざ

あんざ [0] 【安座・安坐】 (名)スル
(1)ゆったりと座ること。特に,あぐらをかくこと。
(2)危急の際,何もしないでのんびりしていること。「その様子を見ると,手を束(ツカ)ねて―してゐられなくなる/浮雲(四迷)」

あんざい

あんざい 【安西】
姓氏の一。

あんざいしょ

あんざいしょ [0][5] 【行在所】
〔「あん」は唐音〕
天皇が外出したときの仮の御所。行宮(アングウ)。かりみや。

あんざいふゆえ

あんざいふゆえ 【安西冬衛】
(1898-1965) 詩人。奈良市生まれ。本名,勝。「詩と詩論」同人として,新散文詩運動を展開,特異な想像世界を築いた。詩集「軍艦茉莉」「座せる闘牛士」など。

あんざん

あんざん【暗算】
<do> mental arithmetic.〜で勘定する do the sum in one's head;calculate mentally.

あんざん

あんざん [0] 【暗算】 (名)スル
筆算や珠算によらず,頭の中で計算すること。「―で答えを出す」

あんざん

あんざん 【鞍山】
中国,遼寧(リヨウネイ)省の都市。付近は鉄鉱の産地で,鉄鋼業が発達。アンシャン。

あんざん

あんざん【安産(する)】
(have) an easy delivery.

あんざん

あんざん [1] 【安産】 (名)スル
苦しまないで出産すること。無事にお産をすること。
⇔難産

あんざんがん

あんざんがん【安山岩】
《鉱》andesite.→英和

あんざんがん

あんざんがん [3] 【安山岩】
火山岩の一。斜長石・輝石・角閃(カクセン)石などからなり,黒雲母を含むこともある。灰色ないし暗色。硬くて耐火力が強い。建築用石材や墓石に使う。根府川石・鉄平石などが有名。
〔アンデス山中の火山岩につけられた andesite に由来する命名〕

あんざんし

あんざんし [3] 【案山子】
かかし。

あんざんせいてつじょ

あんざんせいてつじょ 【鞍山製鉄所】
鞍山にある製鉄所。1918年(大正7)満鉄により設立され,国家の保護を受け発展した。戦後中国に返還。

あんし

あんし 【晏子】
晏嬰(アンエイ)の敬称。

あんし

あんし [0] 【暗視】
暗いところでも見えること。

あんししゅんじゅう

あんししゅんじゅう 【晏子春秋】
晏嬰が斉君をいさめて治世に努めた逸話を集録した書。八編。戦国時代から漢代にかけ,後人が編纂(ヘンサン)。

あんししょく

あんししょく [3] 【暗紫色】
黒みを帯びた紫色。

あんしじゅつ

あんしじゅつ [3] 【安死術】
⇒安楽死(アンラクシ)

あんしそうち

あんしそうち [4] 【暗視装置】
赤外線を利用して暗闇の中で物を見る装置。第二次大戦中に戦車砲の照準用に開発されたが,現在では動物の生態観察用にも利用。ノクトビジョン。

あんしつ

あんしつ [0] 【暗室】
外から光が入らないようにした暗い部屋。写真の現像や焼き付け,光学・化学などの実験の際に用いる。

あんしつ

あんしつ【暗室】
a darkroom.→英和

あんしつ

あんしつ [0] 【庵室】
〔「あんじつ」とも〕
僧・尼あるいは隠遁者(イントンシヤ)の質素な住まい。いおり。

あんしつランプ

あんしつランプ [5] 【暗室―】
⇒安全光(アンゼンコウ)

あんしのぎょ

あんしのぎょ 【晏子の御】
他人の権威によりかかって得意になっていることのたとえ。
〔「史記(管晏列伝)」による。斉の宰相晏嬰の馬車の御者が,宰相の御者であることに得意満面だったのを妻にたしなめられて態度を慎み,大夫に取り立てられた故事から〕

あんしのらん

あんしのらん 【安史の乱】
中国,唐の中期,安禄山(アンロクザン)・史思明が起こした反乱(755-763)。玄宗を退位させたが,ウイグルの援助を得た唐により鎮圧された。こののち,節度使による地方分権化が進んだ。

あんしゃ

あんしゃ [0] 【安車】
中国古代,すわって乗れるようにつくった,老人や婦人用の馬車。

あんしゃ

あんしゃ [0] 【暗射】
〔「あんせき」とも〕
(1)目標を推測して射つこと。
(2)暗記していて当てること。

あんしゃ

あんしゃ [0] 【暗車】
船のスクリューの旧称。「―船」

あんしゃしょく

あんしゃしょく [3] 【暗赭色】
黒みがかった赤土色。

あんしゃちず

あんしゃちず [4] 【暗射地図】
学習用の白地図。

あんしゃほりん

あんしゃほりん 【安車蒲輪】
〔漢書(申公伝)〕
蒲(ガマ)で車輪を包んでゆれないようにした安車。老人をいたわるたとえ。

あんしやけんびきょう

あんしやけんびきょう [0] 【暗視野顕微鏡】
⇒限外(ゲンガイ)顕微鏡

あんしゅ

あんしゅ [1] 【庵主】
⇒あんじゅ(庵主)

あんしゅ

あんしゅ [1] 【按手】
キリスト教で,人の頭の上に手を置いて,その人に聖霊の力が与えられるように祈ること。

あんしゅ

あんしゅ [1] 【暗主】
おろかな君主。暗君。
⇔明主

あんしゅう

あんしゅう [0] 【暗愁】
暗い影を帯びた愁い。「―の影は何処となく彼に伴うて居る/富岡先生(独歩)」

あんしゅつ

あんしゅつ [0] 【案出】 (名)スル
工夫して考え出すこと。「新しい方法を―する」

あんしゅつ

あんしゅつ【案出する】
work out;contrive;→英和
devise.→英和

あんしゅれい

あんしゅれい [3] 【按手礼】
聖職につく者を按手によって聖別し,任命する儀式。ローマ-カトリック教会で叙階式と呼ぶのに対し,特にプロテスタント教会で用いる言葉。聖職按手式。

あんしょ

あんしょ [1] 【暗所】
暗い所。また,人目につかない所。「―に保管のこと」

あんしょう

あんしょう【暗証番号】
a code number.

あんしょう

あんしょう [0] 【暗証】
(1)当人であることを証明するため,あらかじめ届け出ておいた秘密の文字や数字。解錠や預金を引き出す場合などに用いる。「―番号」
(2)〔仏〕 教理などの研究をないがしろにして,座禅などの瞑想(メイソウ)的修行に没頭すること。

あんしょう

あんしょう [0] ―シヤウ 【暗唱】 ・ ―シヨウ 【暗誦・諳誦】 (名)スル
そらで覚えていることを口に出してとなえること。「詩を―する」

あんしょう

あんしょう [0] 【暗礁】
水面下に隠れていて見えない岩。

あんしょう

あんしょう【暗礁】
a reef;→英和
an obstacle (比喩的).→英和
〜に乗り上げる go on a rock;→英和
come to a deadlock (比喩的).→英和

あんしょう

あんしょう【暗唱】
(a) recitation.→英和
〜する recite.→英和

あんしょう=に乗り上げる

――に乗り上・げる
思わぬ障害にぶつかり,事がうまく進行しなくなる。「交渉が―・げる」

あんしょうのぜんじ

あんしょうのぜんじ 【暗証の禅師】
暗証{(2)}をもっぱらとし独断的な悟りに安んじている僧。多く「文字の法師」と対で用いられる。他宗から禅僧を批判していうこともある。

あんしょうばんごう

あんしょうばんごう [5] 【暗証番号】
パス-ワードの一。キャッシュ-カードなどで,所有者以外の不正使用を防止するために暗証として入力する番号。

あんしょく

あんしょく [0] 【暗色】
暗い感じの色。
⇔明色

あんしん

あんしん [0] 【安心】 (名・形動)スル [文]ナリ
心が安らかに落ち着いていること。不安や心配がないこと。また,そのさま。「母を―させる」「彼にまかせておけば―だ」
〔「安神」とも書く〕

あんしん

あんしん【安心】
peace of mind;freedom from care;relief;→英和
safety;→英和
security.→英和
〜する feel[take it]easy;have no anxiety;feel relieved.〜させる set…at ease.〜して with a sense of relief;→英和
free from care;with confidence.‖安心立命 spiritual peace.

あんしんりつめい

あんしんりつめい [0] 【安心立命】 (名)スル
⇒あんじんりゅうみょう(安心立命)

あんじ

あんじ【暗示】
a hint;→英和
a suggestion.→英和
〜する hint;suggest.→英和

あんじ

あんじ 【案じ】
〔動詞「あんず」の連用形から〕
(1)心配。気苦労。「お増は母親に―をさせじと/人情本・英対暖語」
(2)考え。計画。工夫。「むくのすそもやうもこいつあ―だ/洒落本・娼妓絹籭」

あんじ

あんじ [0] 【暗示】 (名)スル
(1)直接的にはっきりと示すのではなく,それとなく分かるように示すこと。また,その行為や物。
⇔明示
「拒絶の意を―するしぐさ」
(2)〔心〕
〔明治期には「あんし」〕
知覚・観念・意図・行動などが,言葉その他のシンボルによって,理性に訴えることなく,伝達・受容される現象。また,そのための刺激となるもの。「―にかかる」[哲学字彙]

あんじ

あんじ 【按司】
琉球の旧官名。一府を領する領主・諸侯。旧官制が廃せられてからは一間切(マギリ)(村)を与えられた王家の近親をいう。あんず。あじ。

あんじがお

あんじがお [0] 【案じ顔】
心配げな顔つき。考え事をしているような顔。

あんじごと

あんじごと [0][5] 【案じ事】
気がかりなこと。心配事。

あんじすごし

あんじすごし [0] 【案じ過(ご)し】
度をこして心配すること。取り越し苦労。「不便(フビン)な目を見ようかと―がせらるるぞや/浄瑠璃・重井筒(中)」

あんじゃ

あんじゃ [1] 【行者】
〔「あん」は唐音〕
禅寺で,種々の雑用をつとめる者。

あんじゃく

あんじゃく [0] 【暗弱・闇弱】 (名・形動)[文]ナリ
愚かで劣っている・こと(さま)。「―にして天職を奉ずること能はず/百一新論(周)」

あんじゅ

あんじゅ [1] 【庵主】
〔「あんしゅ」とも〕
(1)僧庵の主人。特に,尼僧。
(2)庵室を構えている人。
(3)茶室の主人。亭主。

あんじゅ

あんじゅ [1] 【案主】
〔「あんず」とも〕
文書記録を保管し,故実の調査にあたる職。平安時代の律令制下,故実尊重の風潮とともに現れた職で,六衛府(ロクエフ)・検非違使庁(ケビイシノチヨウ)・院庁(インノチヨウ)・摂関家政所(セツカンケマンドコロ)・国郡司・荘園などに置かれた。鎌倉幕府では政所に置かれた。

あんじゅう

あんじゅう【安住の地を求める】
seek a place for peaceful living.

あんじゅう

あんじゅう [0] 【安住】 (名)スル
(1)安心し落ち着いて住むこと。「―の地」
(2)ある地位や状態に満足してしまうこと。「小市民的生活に―する」

あんじゅうこん

あんじゅうこん 【安重根】
(1879-1910) 朝鮮の独立運動家。黄海道海州生まれ。1909年(明治42)韓国統監伊藤博文をハルビン駅頭にて射殺。翌年死刑。アン=ジュングン。

あんじゅひめ

あんじゅひめ 【安寿姫】
山椒太夫(サンシヨウダユウ)伝説に登場する女性。厨子王の姉。
→山椒太夫

あんじゅんのう

あんじゅんのう [3] 【暗順応】
明るい所から急に暗い所に移ったとき,はじめは見えないものが,しばらくすると見えてくること。
⇔明順応
→明暗順応

あんじょ

あんじょ [1] 【晏如】 (ト|タル)[文]形動タリ
やすらかで,落ち着いているさま。「生計は屹度貧乏である。さうして―としてゐる/三四郎(漱石)」

あんじょう

あんじょう アンジヤウ 【安城】
愛知県中南部,岡崎平野にある市。多角的農業で知られ,現在は機械工業も発達。

あんじょう

あんじょう アンヂヨウ (副)
〔「味よく」のウ音便の形「味よう」の転〕
うまく。具合よく。「ちと身なり―して/滑稽本・膝栗毛 8」
〔現在も関西方言などで用いられる〕

あんじょう

あんじょう [0] 【鞍上】
鞍(クラ)の上。

あんじょう=人無く鞍下(アンカ)馬無し

――人無く鞍下(アンカ)馬無し
人馬一体となった巧みな騎乗ぶりのたとえ。

あんじょうじ

あんじょうじ アンジヤウ― 【安祥寺】
京都市山科区にある高野山真言宗の寺。山号は吉祥山。848年恵運(エウン)の創立。応仁の乱で荒廃,家康の保護で復旧した。五智如来像五体を安置する。

あんじりょうほう

あんじりょうほう [4] 【暗示療法】
精神療法の一。適切な暗示を与えて精神病者の病状の軽快・治癒を図る方法。神経症患者や児童患者に適する。

あんじる

あん・じる [0][3] 【案じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「案ずる」の上一段化〕
「案ずる」に同じ。「一策を―・じる」

あんじる

あんじる【案じる】
(1)[考案]think out;devise.→英和
(2)[心配]be anxious <about> ;worry <about> .→英和
案じて in anxiety <about> .
案じ顔で with a concerned look.

あんじる

あん・じる [0][3] 【按じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「按ずる」の上一段化〕
「按ずる」に同じ。「故実を―・じる」

あんじん

あんじん [0] 【安心】
〔仏〕
(1)教えを聞いたり,修行を積むことで,心の動くことのなくなった境地。
(2)浄土宗で,阿弥陀仏の救いを信じて疑わず,浄土往生を願う心をいう。

あんじん

あんじん [0] 【按針】
(1)〔磁石で船の針路を決めるところから〕
天体測定や磁石などで船の航海をつかさどる責任者。航海士にあたる。按針者。行師(アンジ)。
(2)三浦按針(ミウラアンジン)のこと。
→アダムズ

あんじんけつじょう

あんじんけつじょう [0] 【安心決定】
浄土宗で,往生を信じて心が動くことがなく,往生の確定することをいう。

あんじんづか

あんじんづか 【按針塚】
神奈川県横須賀市にある三浦按針( W =アダムズ)の墓。

あんじんりゅうみょう

あんじんりゅうみょう [0] 【安心立命】 (名)スル
〔「あんじんりつめい」「あんしんりつめい」「あんじんりゅうめい」とも〕
信仰によって心を安らかに保ち,どんなことにも心を乱されないこと。初め儒学の語であったが,のちに主として禅宗の語として使われ,その後,広く使われるようになった。

あんす

あん・す (動サ特活)
〔「あります」の転。近世上方語〕
(1)「来る」「行く」などの意の丁寧語。「今日は大寄ぶあしらひ也。近い内に―・せ/咄本・あられ酒」
(2)(補助動詞)

 (ア)動詞の連用形に付いて,丁寧の意を表す。…ます。「これ此喧嘩は此馬かたが貰ひ―・した/浄瑠璃・伊豆院宣」
 (イ)(「であんす」の形で)「である」の丁寧語。…であります。…です。「これ一つ気の毒で―・す/咄本・露が咄」

あんすう

あんすう [3] 【暗数】
事故・事件の件数などで,届け出もなく,調査も及ばないため,統計にあらわれない実数。

あんず

あんず 【按司】
⇒あんじ(按司)

あんず

あんず【杏】
《植》an apricot.→英和

あんず

あんず [0] 【杏子・杏】
〔唐音〕
バラ科の落葉高木。中国北部原産。高さ3〜7メートル。早春,白・淡紅色のウメに似た花が咲く。葉は卵円形。実はウメより大きく,生食のほか,ジャム・果実酒などにする。種子は杏仁(キヨウニン)といい,咳(セキ)止め薬の原料。カラモモ。アプリコット。[季]夏。
〔「杏子の花」は[季]春〕

あんず

あんず 【案主】
⇒あんじゅ(案主)

あんず

あん・ず 【案ず】 (動サ変)
⇒あんずる

あんずいろ

あんずいろ [0] 【杏子色】
熟したアンズの実のようなくすんだ黄赤。

あんずうめ

あんずうめ [3] 【杏子梅】
ウメの一品種。淡紅色で単弁のアンズに似た花が咲き,果実は酸味が少ない。モチウメ。

あんずたけ

あんずたけ [3] 【杏茸】
担子菌類ヒダナシタケ目のきのこ。秋,林地に生える。淡黄色の傘はらっぱ状で,裏面にひだがある。匂いがアンズに似る。世界的に産し,美味で食用とする。
杏茸[図]

あんずる

あん・ずる [0][3] 【案ずる】 (動サ変)[文]サ変 あん・ず
(1)あれこれと考える。工夫する。「一計を―・ずる」
(2)心配する。気にかける。「身の上を―・ずる」
→あんじる

あんずる

あん・ずる [0][3] 【按ずる】 (動サ変)[文]サ変 あん・ず
(1)考えをめぐらす。「窃(ヒソカ)に和漢の歴史を―・ずるに/文明論之概略(諭吉)」
(2)調べる。「現時の地勢を―・ずれば/経国美談(竜渓)」
(3)なでる。さする。特に,刀の柄に手をかける。
→あんじる

あんずる

あんずる【案ずる】
⇒案じる.〜より産むが易し Fear is often greater than the danger.→英和

あんずるに

あんずるに [3] 【案ずるに・按ずるに】 (連語)
考えてみるに。多く冒頭に置き,自分の考えを述べるときに用いる。「―和歌または仏説に染みてより其情巧みになりしものならん/日本開化小史(卯吉)」

あんせい

あんせい [0] 【安静】 (名・形動)[文]ナリ
(1)やすらかで落ち着いている・こと(さま)。「和平―なる心なり/西国立志編(正直)」
(2)病気などを療養するために,心身を休めて静かにしていること。「絶対―」

あんせい

あんせい【安静】
rest;→英和
repose.→英和
〜を保つ keep quiet;lie quietly.‖安静療法 a rest cure.絶対安静 an absolute rest.

あんせい

あんせい 【安政】
年号(1854.11.27-1860.3.18)。嘉永の後,万延の前。孝明天皇の代。

あんせいきんぎん

あんせいきんぎん [5] 【安政金銀】
江戸時代,主として安政年間(1854-1860)に発行された金銀貨幣の総称。小判・二分金・一分金・一分銀・二朱銀・丁銀・豆板銀の七種で,いずれも外国貿易の必要上から量目・品位を下げて鋳造された。

あんせいしちん

あんせいしちん 【安西四鎮】
中国,唐の西域統治機関。安西都護府の下に置かれた,亀茲(キジ)・于闐(ウテン)・疏勒(ソロク)・砕葉(サイヨウ)(または焉耆(エンキ))の四鎮。
→都護府

あんせいど

あんせいど [3] 【安静度】
病状に応じて患者の守るべき安静の度合。

あんせいのおおじしん

あんせいのおおじしん 【安政の大地震】
1855年(安政2)10月2日,江戸およびその周辺を襲った大地震。死者一万余人。藤田東湖もこのとき圧死。震源地は荒川下流。その前年11月,東海道・南海道にも大地震があり,被害甚大。

あんせいのかりじょうやく

あんせいのかりじょうやく 【安政の仮条約】
⇒安政の五か国条約

あんせいのごかこくじょうやく

あんせいのごかこくじょうやく 【安政の五か国条約】
1858年(安政5),江戸幕府の大老井伊直弼が米・蘭・露・英・仏五か国と順次締結した通商条約の総称。箱館・兵庫・神奈川・長崎・新潟五港の開港を取り決めた。勅許を待たず調印したので安政の仮条約と呼ばれ,尊王攘夷(ソンノウジヨウイ)運動の激化を招いた。また,治外法権や関税自主権の面で将来に禍根を残す不平等条約であった。
→条約改正

あんせいのたいごく

あんせいのたいごく 【安政の大獄】
1858年(安政5)から翌年にかけ,安政の五か国条約の調印および将軍継嗣問題に対して激化した尊王攘夷(ソンノウジヨウイ)運動派に対し,大老井伊直弼が行なった弾圧。連座者は公卿・志士百余名。吉田松陰・橋本左内ら八名が処刑された。

あんせきしょく

あんせきしょく [4][3] 【暗赤色】
黒みがかった赤色。

あんせん

あんせん [0] 【暗線】
連続スペクトルの中に現れる暗黒の線。太陽光スペクトルのフラウンホーファー線などがその例。吸収線。
→線スペクトル

あんぜん

あんぜん [0] 【晏然】 (形動タリ)
やすらかなさま。落ち着いたさま。晏如。「艱難に処して―たり/佳人之奇遇(散士)」

あんぜん

あんぜん [0] 【安全】 (名・形動)[文]ナリ
危害または損傷・損害を受けるおそれのないこと。危険がなく安心なさま。
⇔危険
「―な場所」「生命・財産の―を保障する」「念書をとっておいた方が―だよ」
[派生] ――さ(名)

あんぜん

あんぜん【暗然として】
sadly;→英和
gloomily.→英和

あんぜん

あんぜん [0] 【暗然・黯然・闇然】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)暗いさま。また,はっきりしないさま。「沖より来る響,―として湧く力/抒情小曲集(犀星)」
(2)悲しみや憂いに心がふさいでいるさま。「―たる思いに沈む」

あんぜん

あんぜん【安全】
safety;→英和
security.→英和
〜な safe;→英和
secure;→英和
free from danger.〜に in safety;→英和
safely;→英和
securely.→英和
〜にする (make) secure;→英和
make safe.‖安全運転 safe driving.安全週間(灯,装置,弁,剃刀,マッチ,ピン) a safety week (lamp,device,valve,razor,match,pin).安全第一 safety first.安全地帯 a safety zone.安全保障条約 a security treaty.

あんぜんかみそり

あんぜんかみそり [5] 【安全剃刀】
皮膚を傷つけないように工夫された西洋かみそり。両刃と片刃がある。

あんぜんき

あんぜんき [3] 【安全器】
過度の電流が流れたときに回路を遮断して,回路の破損や危険を防止する装置。

あんぜんけいすう

あんぜんけいすう [5][7] 【安全係数】
「安全率(アンゼンリツ)」に同じ。

あんぜんけん

あんぜんけん [3] 【安全圏】
競技・試験・選挙などで,勝利や合格が確実な範囲。「―に入る」「当選の―」

あんぜんこう

あんぜんこう [3] 【安全光】
暗室作業を行うとき用いる光。人間の目では見えるが,フィルムや印画紙は感光しない光。暗室ランプ。セーフ-ライト。

あんぜんしきさい

あんぜんしきさい [5] 【安全色彩】
災害の防止や救急処置などのため,特殊な意味をもたせ使用が規定されている色。消火栓の赤や注意表示の黄色など。

あんぜんしゅうかん

あんぜんしゅうかん [5] 【安全週間】
工場や交通機関などでの事故防止のためにとくに注意を喚起するよう定められた週間。

あんぜんせい

あんぜんせい [0] 【安全性】
安全である度合い。「―に問題がある」

あんぜんそうち

あんぜんそうち [5] 【安全装置】
不注意や誤操作によって起こる危険を防ぐため,機器に設ける装置。銃器の暴発防止装置など。

あんぜんちたい

あんぜんちたい [5][6] 【安全地帯】
危険のない場所。特に,路面電車の停留所で,路上中央に設けられた島形の乗降場所をいう。

あんぜんとう

あんぜんとう [0] 【安全島】
〔pedestrian island〕
歩行者の待避用に車道中央に設置される島状の場所。両端に防護壁を設けて安全を確保する。

あんぜんとう

あんぜんとう [0] 【安全灯】
坑内の可燃性または爆発性ガスに引火しないように,ガラスと金網で炎を囲ってあるランプ。

あんぜんべん

あんぜんべん [3][0] 【安全弁】
(1)ボイラー内の蒸気圧やボンベなどの高圧容器内のガス圧が規定をこして上昇した場合,自動的に開いて蒸気やガスを逃がし,内圧を下げて安全を確保するための弁。
(2)危険を前もって防ぐのに役立つもの。

あんぜんほしょう

あんぜんほしょう [5] 【安全保障】
外部からの侵略に対して国家の安全を保障すること。
→集団安全保障

あんぜんほしょうかいぎ

あんぜんほしょうかいぎ [8] 【安全保障会議】
国防及び緊急事態に対処するために内閣に設置された審議機関。従来の国防会議に代わるものとして1986年(昭和61)設置。内閣総理大臣を議長とし,外務大臣・大蔵大臣・内閣官房長官等により構成。

あんぜんほしょうじょうやく

あんぜんほしょうじょうやく [8] 【安全保障条約】
二国間または数か国間で締結する安全保障に関する条約。
→日米安全保障条約
→集団安全保障

あんぜんほしょうりじかい

あんぜんほしょうりじかい [9] 【安全保障理事会】
国際連合の主要機関の一。世界の平和と安全の維持を任務とする。米・英・ソ・仏・中の常任理事国と任期二年で改選される一〇か国の非常任理事国で構成。会の決議は国連の全加盟国を拘束するが,常任理事国の一国でも拒否権を行使すれば決議は成立しない。
→拒否権(3)

あんぜんぼう

あんぜんぼう [3] 【安全帽】
「保護帽」に同じ。

あんぜんりつ

あんぜんりつ [3] 【安全率】
構造物全体,またはそれを構成する各部材の安全の度合を示す比率。部材の破壊点に達する荷重と設計上考えられた荷重との比を構造安全率,材料の最大の強さと安全上許される許容応力との比を材料安全率という。安全係数。

あんぜんガラス

あんぜんガラス [5] 【安全―】
割れたときに破片が飛び散らないように工夫した網入りガラス・合わせガラス,割れても危険のない丸みのある粒になる強化ガラスなどの称。

あんぜんパイ

あんぜんパイ [3] 【安全牌】
麻雀で,捨てても相手に上がられることのない牌。
〔事をなすに当たってなんの害もなく扱いやすい人の意でも用いる〕

あんぜんピン

あんぜんピン [3][5] 【安全―】
全体の形を長円形にし,針の先が露出しないようにした留めピン。

あんぜんベルト

あんぜんベルト [5] 【安全―】
⇒シート-ベルト

あんそうおん

あんそうおん [3] 【暗騒音】
対象としている音以外の騒音。テレビを楽しんでいるときの話し声など。

あんそく

あんそく 【安息】
パルティアの中国語名。

あんそく

あんそく【安息】
rest;→英和
repose.→英和
安息日 the Sabbath (day).→英和

あんそく

あんそく [0] 【安息】 (名)スル
心身をやすらかにし,静かに休むこと。「徒囚(トシユウ)は何れも我が室内に―する/良人の自白(尚江)」

あんそくかく

あんそくかく [4][3] 【安息角】
積み上げた石炭・土砂などの斜面と水平面とがなす角のうち,砂山が長い間崩れずに安定を保ちうる角度。

あんそくこう

あんそくこう [0] 【安息香】
(1)東南アジア原産のエゴノキ科の常緑高木。高さ20メートルにも達する。葉は楕円形。夏,香気の高い白色の花をつける。
(2){(1)}の樹液を固めた樹脂。薬用・香料とする。

あんそくこうさん

あんそくこうさん [5] 【安息香酸】
最も簡単な芳香族カルボン酸。天然樹脂の安息香を加熱して得られる。無色の鱗片(リンペン)状または針状の結晶。フタル酸やトルエンから合成もされる。防腐剤・殺菌剤・媒染剤として使われる。化学式 C�H�COOH

あんそくにち

あんそくにち [4] 【安息日】
〔「あんそくじつ」「あんそくび」とも〕
(1)ユダヤ教で一週の七日目の聖日。現在の金曜の日没から土曜の日没まで。一切の業務・労働を停止し,休息をとる。
(2)キリスト教で,日曜日。仕事を休み,儀式を行う。イエスが日曜日の朝復活したとの伝承に起因する。

あんそくび

あんそくび [4] 【安息日】
⇒あんそくにち(安息日)

あんそっこう

あんそっこう アンソクカウ [0] 【安息香】
⇒あんそくこう(安息香)

あんた

あんた [1] (代)
〔「あなた」の転〕
二人称。ごく親しい人や目下の人をさし示す。「―もおいでよ」「そりゃあ―,無理ですよ」
〔近世後期には敬意をもって使われた〕

あんたい

あんたい [0] 【安泰】 (名・形動)[文]ナリ
おだやかで無事なこと。不安や危険のないこと。また,そのさま。「国家の―」「御家(オイエ)は―」「今場所の大関は―だ」「暢気(ノンキ)に―に育つたから/平凡(四迷)」
[派生] ――さ(名)

あんたい

あんたい【安泰】
peace;→英和
welfare.→英和

あんたくせいろ

あんたくせいろ [5] 【安宅正路】
〔孟子(離婁上)「仁,人之安宅也。義,人之正路也」による〕
仁と義。

あんたん

あんたん【暗澹たる】
dark;→英和
gloomy;→英和
dismal.→英和

あんたん

あんたん [0] 【暗澹】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)うす暗くすごみを感じさせるさま。「―たる灰色の空の下に/あめりか物語(荷風)」
(2)将来の見通しが暗く,何の希望ももてず悲観的なさま。「―たる思い」「人生凡て―たるが如く思はれ/欺かざるの記(独歩)」

あんたん

あんたん [0] 【暗淡】 (ト|タル)[文]形動タリ
うす暗いさま。「往来―として/日乗(荷風)」

あんだ

あんだ【安打】
《野》a (safe) hit;→英和
a safety.→英和
〜する (send a) hit <to the right,left,center> .

あんだ

あんだ [0][1] 【安打】 (名)スル
ヒット{(1)}に同じ。「全員―」

あんだ

あんだ [0] 【箯輿】
〔「あみいた」の転〕
板の床に竹を編んだ縁を巡らせただけで,屋根のない粗末な駕籠(カゴ)。戦場で死傷者を運んだり,罪人の輸送に用いたりした。おうだ。
箯輿[図]

あんだえ

あんだえ アンダヱ [3] 【安陀会】
〔梵 antarvāsa 中宿衣・下衣・内衣などと訳す〕
三衣(サンエ)の一。身体に着けて用いる略式の衣。五条の袈裟(ケサ)。
→三衣

あんだら

あんだら
おろか者。ばか。あほう。「―めには拳一つあてずほたえさせ/浄瑠璃・油地獄(中)」

あんち

あんち [1][0] 【安置】 (名)スル
〔古くは「あんぢ」とも〕
神・仏像,また遺体などを,大切にすえ置くこと。「―所」「阿弥陀像を―する」

あんち

あんち【安置する】
enshrine;→英和
lay <a dead person> in state.

あんちゃく

あんちゃく [0] 【安着】 (名)スル
(1)落ち着くこと。「人心―して/経国美談(竜渓)」
(2)事故なく,無事に着くこと。「無事―の通知が来た/発展(泡鳴)」

あんちゃん

あんちゃん [1] 【兄ちゃん】
〔「あにさん」の転〕
(1)自分の兄を呼ぶ語。「うちの―」
(2)若い男を呼ぶ語。また,不良じみた若い男をさしてもいう。「―風の男」

あんちゅう

あんちゅう [0][1] 【暗中】
暗がりの中。

あんちゅうひやく

あんちゅうひやく [0][5] 【暗中飛躍】
人に知られぬようにひそかに策動すること。暗躍。

あんちゅうもさく

あんちゅうもさく [0][5] 【暗中模索】 (名)スル
(1)暗闇(クラヤミ)の中で,手探りして探すこと。
(2)手がかりがないまま,いろいろやってみること。「新しい研究分野で―する」

あんちゅうもさく

あんちゅうもさく【暗中模索する】
grope in the dark.→英和

あんちょう

あんちょう [0] 【暗調】
暗い感じであること。

あんちょう

あんちょう [0] 【暗潮】
(1)表立って現れていない勢力・風潮。「社会の裏面を流るる―に棹(サオ)さして/ふらんす物語(荷風)」
(2)表面に現れない潮の流れ。

あんちょく

あんちょく【安直な】
cheap;→英和
inexpensive;→英和
simple.→英和

あんちょく

あんちょく [0] 【安直】 (名・形動)[文]ナリ
(1)値が安いこと。金がかからないこと。また,そのさま。「―な娯楽」
(2)十分に考えたり,手間をかけたりしない・こと(さま)。「―に引き受ける」
[派生] ――さ(名)

あんちょこ

あんちょこ [0]
〔「安直」の転〕
教科書に解説を加え,練習問題の解答を載せた手軽な参考書。自習書。虎の巻。

あんちん

あんちん [0] 【安鎮】
国や家が平安であること。また,平安にすること。「天下―の法をぞ行はれける/太平記 12」

あんちんきよひめ

あんちんきよひめ 【安珍清姫】
紀州道成寺(ドウジヨウジ)の縁起に伝わる伝説。熊野参詣(サンケイ)途上の若僧安珍に恋慕した清姫は,大蛇となってあとを追い,道成寺で鐘の中にかくまわれていた安珍を焼き殺す。能・浄瑠璃・歌舞伎舞踊などに脚色される。

あんちんほう

あんちんほう [3][0] 【安鎮法】
〔仏〕 鎮宅法(チンタクノホウ)の一種。特に天皇・親王・将軍の住む邸宅の新築などに際し,その建物の安全や除災,ならびに国家の平安を祈る密教の修法。安鎮国家法。
→鎮宅法

あんちんまんだら

あんちんまんだら [5] 【安鎮曼荼羅】
安鎮法の本尊。中央に二臂(ヒ)黄色の不動明王,周囲に四臂青色の不動明王を描き,さらに八方に天神を配する。

あんてい

あんてい 【安貞】
年号(1227.12.10-1229.3.5)。嘉禄の後,寛喜の前。後堀河天皇の代。

あんてい

あんてい [0] 【安定】 (名・形動)スル
(1)落ち着いていて変動の少ない・こと(さま)。
⇔不安定
「―した経済状態」「―を保つ」
(2)〔物〕 ある系が外からの作用により微小な変化を与えられても,もとの状態からのずれが一定の範囲に収まるような状態。
(3)〔化〕 物質について,化学変化が起きにくい,あるいは反応速度が遅い性質。また,そのさま。不活性。「酸に対して―な物質」

あんてい

あんてい【安定】
<a sense of> stability;→英和
balance (均衡).→英和
〜する be stabilized;become stable.〜させる stabilize.→英和
〜を保つ keep balance.〜を欠く be unstable[unsettled].‖安定剤 a stabilizer.安定成長 the stable growth.

あんていかぶぬし

あんていかぶぬし [6] 【安定株主】
会社の業績や株価の動きとは無関係に長期にわたり一定の会社の株式を保有する,経営者に協力的な株主。日本では,自社の役員・従業員持ち株会や取引関連会社・金融機関など。
⇔浮動株主

あんていき

あんていき [3] 【安定器】
器機の動作を安定にするための装置。特に,蛍光灯などで,安定した放電を得るために用いるものをいう。

あんていきょうこう

あんていきょうこう [5] 【安定恐慌】
インフレーションを収束させ,通貨価値を安定させるのに伴い生ずる経済的恐慌状態。

あんていざい

あんていざい [3] 【安定剤】
物質が放置あるいは貯蔵されている間に,自然に物理的・化学的変化を起こすのを防ぐために添加する種々の物質。

あんていせいちょう

あんていせいちょう [5] 【安定成長】
一国の経済がインフレや国際収支の悪化を伴うことなく,できるだけ高い成長を達成すること。

あんていそうさ

あんていそうさ [5] 【安定操作】
証券相場を安定させるために,市場において行う証券の売買取引や,その委託・受託。証券の募集・売り出しを容易にする目的に限るなど,厳格な条件の下でのみ認められる。

あんていたいりく

あんていたいりく [5] 【安定大陸】
先カンブリア時代の変成岩などからなり,長い地質時代を通して浸食を受け平坦化した大陸。現在の変動帯は安定大陸をとりまくように分布する。安定地塊。楯状地。

あんていたすう

あんていたすう [6] 【安定多数】
安定した国会運営をするために,与党が確保すべき議席数。

あんていどういたい

あんていどういたい [0] 【安定同位体】
放射線を出さず,自発的には他の核種に変化しない同位体。安定同位元素。

あんていりくかい

あんていりくかい [5] 【安定陸塊】
先カンブリア紀の造山運動を経て,それ以後は激しい地殻変動を受けることなく,安定している地域。楯状地と卓状地とに分けられる。

あんてん

あんてん【暗転】
《劇》a blackout.→英和

あんてん

あんてん [0] 【暗転】 (名)スル
(1)舞台を暗くして,幕を下ろさずに場面を変えること。
(2)物事が悪い方に転じること。「事態が―する」

あんてん

あんてん [3][0] 【暗点】
視野内に病的な原因で生ずる見えない部分。ビタミン欠乏・網膜出血などによる。
→盲点(モウテン)

あんとう

あんとう【暗闘】
(a) secret enmity;(a) secret strife.

あんとう

あんとう 【安東】
中国,遼寧(リヨウネイ)省の都市丹東(タントウ)の旧名。

あんとう

あんとう [0] 【案頭】
机の上。案上。「―の電灯を点ぜざれば/日乗(荷風)」

あんとう

あんとう [0] 【暗闘】 (名)スル
(1)表立たないところでひそかに争うこと。「派閥内部の―」
(2)歌舞伎のだんまり。

あんとう

あんとう [0] 【暗投・闇投】
〔史記(鄒陽列伝)〕
いかに貴重なものであっても,贈り方を誤れば,相手に警戒心を起こさせるだけであるというたとえ。明珠闇投。
→明珠(メイシユ)を闇(ヤミ)に投ず

あんとくてんのう

あんとくてんのう 【安徳天皇】
(1178-1185) 第八一代天皇(在位 1180-1185)。高倉天皇の皇子。名は言仁(トキヒト)。母は平清盛の娘建礼門院徳子。二歳で即位。平宗盛に擁せられて,西国に落ち,壇ノ浦で平氏一門とともに入水した。

あんど

あんど【安堵】
relief.→英和
〜する feel at ease;be[feel]relieved.

あんど

あんど [1] 【安堵】 (名)スル
〔「堵」は垣の意。(3)が原義〕
(1)安心すること。心が落ち着くこと。「無事を知って―した」「―の胸をなで下ろす」
(2)中世・近世に,土地の所有権・知行権などを将軍や領主が承認すること。
(3)垣の内に安んずること。居所に安んじて暮らすこと。「奉公をいたし,先祖の伊東に―したまへ/曾我 5」

あんどう

あんどう 【行堂】
〔「あん」は唐音〕
行者(アンジヤ)の住む所。行者房。

あんどう

あんどう 【安東】
姓氏の一。中世,陸奥国津軽の豪族。安倍氏の後裔といわれ,日本海の海運に携わる。

あんどう

あんどう [0] 【行灯】
「あんどん(行灯)」に同じ。「―に油注しやや/浄瑠璃・油地獄(下)」

あんどう

あんどう 【安藤】
姓氏の一。

あんどうしょうえき

あんどうしょうえき 【安藤昌益】
(1703-1762) 江戸中期の思想家。出羽の人。八戸で医者となり,晩年を秋田郡二井田村(現在の大館市)で送る。神・儒・仏から離れ,すべての人が農業生産に従事して平等に生きる反封建的社会観を説いた。主著「自然真営道」「統道真伝」

あんどうせいあん

あんどうせいあん 【安東省庵】
(1622-1701) 江戸前期の儒学者。筑後の人。名は守約,別号を恥斎。柳川藩儒。松永尺五らに学ぶ。長崎に亡命してきた明の遺臣朱舜水に師弟の礼を執り,経済援助をした。著「省庵先生遺集」など。

あんどうとうや

あんどうとうや 【安藤東野】
(1683-1719) 江戸中期の儒学者。名は煥図,字は東壁。荻生徂徠の初期の詩文の門人。著「東野遺稿」など。

あんどうのぶまさ

あんどうのぶまさ 【安藤信正】
(1819-1871) 幕末の政治家。磐城(イワキ)平藩主。老中。大老井伊直弼の死後,公武合体策を推進,和宮の降嫁を実現。1862年,坂下門外の変で負傷,辞職。

あんどうひろしげ

あんどうひろしげ 【安藤広重】
⇒歌川広重(ウタガワヒロシゲ)

あんどうまさつぐ

あんどうまさつぐ 【安藤正次】
(1878-1952) 国語学者・言語学者。埼玉県生まれ。台北大総長・東洋大学長。古代国語に関してすぐれた業績を残した。著「国語学通考」

あんどじょう

あんどじょう 【安堵状】
安堵{(2)}を認める旨を記して下付した文書。

あんどぶぎょう

あんどぶぎょう 【安堵奉行】
鎌倉・室町幕府の職名。安堵状の発給や安堵に関する相論などをつかさどった。

あんどん

あんどん【行燈】
a lantern.→英和

あんどん

あんどん [0] 【暗鈍・闇鈍】 (名・形動)[文]ナリ
道理に暗く鈍いこと。きわめて愚かなこと。また,そのさま。「愚痴―」

あんどん

あんどん [0] 【行灯】
〔唐音〕
木や竹のわくに紙を貼り,中に油皿を入れて火をともす照明具。あんどう。

あんどんくらげ

あんどんくらげ [5] 【行灯水母】
腔腸(コウチヨウ)動物ハチクラゲ綱のクラゲ。傘部は高さ約3センチメートル,幅約2.5センチメートルの立方形で,下端の角から6センチメートルほどの触手が四本出て,全体として行灯に似る。触手には強い毒があり,刺されると痛む。日本近海に広く分布,夏期に出現する。

あんどんばかま

あんどんばかま [5] 【行灯袴】
〔形が行灯に似ているところから〕
襠(マチ)のないスカート状の袴。最初は婦人用,のちには男も用いた。袋袴。女袴。

あんどんべや

あんどんべや [0] 【行灯部屋】
行灯をしまっておく部屋。階段下などの暗い狭い部屋があてられ,遊郭では遊興費の払えない客を一時押し込めておくのに用いた。

あんな

あんな アンワ 【安和】
年号(968.8.13-970.3.25)。康保の後,天禄の前。冷泉(レイゼイ)・円融天皇の代。

あんな

あんな
such;→英和
like that;→英和
that (sort of).〜ふうに like that;→英和
(in) that way.

あんな

あんな [0] (形動)
(1)物事の程度や状態があのようであるさま。あのよう。「―人は二度と出ない」「―姿にはなりたくない」
(2)下の連体修飾語の意を強める。あのように。「―静かな所はない」
〔(1)連体形に「あんな」「あんなな」の二形がある。連体形として一般には「あんな」が用いられるが,接続助詞「のに」「ので」に付くときは「あんなな」の形が用いられる。「状態があんななので,行くのを取りやめた」(2)この語を連体詞とする説もあるが,「―にいい人はいない」のように「あんなに」として,また右の「あんなな」の例のように,述語としても用いられるので,形容動詞とする〕
→こんな
→そんな

あんない

あんない [3] 【案内】 (名)スル
(1)人を,その希望する所へ導いて行くこと。「―所」「先に立って―する」
(2)説明したりしながら人にある場所などを見せてまわること。また,その人。「館内を―する」「―人」
(3)物事の詳細,事情を知らせること。しらせ。「入学―」「―図」「―状」
(4)事情や様子をよく知っていること。「その方面には不―だ」
→ごあんない
(5)人の来訪や用向きを伝えること。取り次ぎ。「受付で―を請う」
(6)文書,文案の内容。また特に,官庁の先例や内規を書写した文書。「頭の弁して―は奏せさせ給ふめり/紫式部日記」
(7)詳細や事情を尋ねること。「露ばかりにても,漏らし奏し給ふ事やありしと―したまへど/源氏(薄雲)」
〔中古の仮名書きの文では「ん」を表記せずに「あない」と書くことが多い。上代から文案の内容の意で用いられ,中古以降,内容・事情の意となった。「案内申す」から(3)(5)の意が生じた〕

あんない

あんない【案内】
(1) guidance;→英和
conduct.→英和
(2)[取次]announcement.(3)[招待]invitation.→英和
(4)[通知]a notice;→英和
advice.→英和
〜する (1) guide;→英和
conduct;show;→英和
lead <the way> .→英和
(2) invite;→英和
ask.→英和
(3) notify;→英和
advise.→英和
町を〜する show a person over the town.→英和
〜を乞う knock at the door.→英和
‖案内書 a guide (book).案内所 <米> an information desk; <英> an inquiry office.案内状 an invitation.案内人 a guide;an usher (劇場の).

あんないき

あんないき [3] 【案内記】
旅行者のために,その土地の名所・旧跡・交通手段などをしるした書物。

あんないこうこく

あんないこうこく [5] 【案内広告】
新聞や週刊誌で,求人・求職・不動産売買などの小広告。

あんないしゃ

あんないしゃ [3] 【案内者】
(1)導いて行く人。先導者。
(2)事情に通じている人。「東国の―とて,長井の斎藤別当実盛をめして/平家 5」

あんないしょ

あんないしょ [5][0] 【案内書】
解説書。入門書。「旅行―」「入学―」

あんないじょう

あんないじょう [0] 【案内状】
(1)催し物の日時・内容等を知らせる書状。
(2)招待客への書状。招待状。

あんないせん

あんないせん [0] 【案内線】
洋服などの製図で,曲線を引くための目安としてあらかじめ引いておく線。

あんないばね

あんないばね [3] 【案内羽根】
⇒固定羽根(コテイバネ)

あんないぼうえんきょう

あんないぼうえんきょう [0] 【案内望遠鏡】
目的とする天体を主望遠鏡やカメラに導き入れるためのファインダーや,天体の動きを正確に追跡する小形の望遠鏡。大形の天体写真儀などに装架する。

あんないもう

あんないもう 【案内申】 (連語)
〔「もう」は「申す」の略〕
他人を訪問したとき取り次ぎを請う言葉。たのもう。ごめん下さい。「やがて案内申さう。物申う,―/狂言・塗師」

あんなか

あんなか 【安中】
群馬県南西部の市。もと中山道の宿場町。新島襄の生地。磯部温泉がある。

あんなのへん

あんなのへん アンワ― 【安和の変】
969年(安和2)藤原氏が,左大臣源高明・橘繁延らに皇太子廃立の企てありとして,左遷・流罪に処した政変。源満仲の密告に乗じた他氏排斥の謀略で,以後藤原氏の全盛期を迎える。

あんに

あんに [1] 【暗に】 (副)
はっきりと表さないさま。それとなく。「―非難する」「―ほのめかす」

あんに

あんに【暗に】
⇒暗(あん).

あんにゃもんにゃ

あんにゃもんにゃ [4]
⇒なんじゃもんじゃ

あんにょう

あんにょう [0] 【安養】
「安養浄土」の略。

あんにょうかい

あんにょうかい [3] 【安養界】
「安養浄土」に同じ。

あんにょうじょうど

あんにょうじょうど [5] 【安養浄土】
〔そこに住む者は,やすらかに心を養ってすみやかに仏と同じ知徳を得ることから〕
極楽浄土の別名。安養。安養界。安養国。

あんにょうほうこく

あんにょうほうこく [0] 【安養宝国】
〔宝樹・宝池で飾られているということからの名〕
安養浄土の別名。

あんにん

あんにん [0][1] 【杏仁】
〔「あん」は唐音,「にん」は呉音〕
⇒杏仁(キヨウニン)

あんねい

あんねい [0] 【安寧】
世の中が平穏無事なこと。「社会の―を維持する」

あんねい

あんねい【安寧】
public peace.安寧秩序を保つ(乱す) maintain (disturb) peace and order.

あんねいちつじょ

あんねいちつじょ [6][5] 【安寧秩序】
社会の秩序が保たれ,平穏なこと。

あんねいてんのう

あんねいてんのう 【安寧天皇】
記紀所伝の第三代天皇磯城津彦玉手看尊(シキツヒコタマテミノミコト)の漢風諡号(シゴウ)。綏靖(スイゼイ)天皇の皇子。都は大和の片塩浮孔宮(カタシオノウキアナノミヤ)。

あんねん

あんねん 【安然】
(841-?)平安前期の天台宗の僧。円仁(エンニン)・遍照(ヘンジヨウ)に学ぶ。天台宗の密教化を徹底,五教教判によって教義を確立し台密を大成。著「悉曇蔵(シツタンゾウ)」「教時問答」など。

あんのう

あんのう [0] 【鞍嚢】
馬の鞍(クラ)の両側につるす革袋。

あんのじょう

あんのじょう [3] 【案の定】 (副)
思ったとおり。「―あいつのしわざだ」

あんのじょう

あんのじょう【案の定】
as one expected.

あんのん

あんのん [0] 【安穏】 (名・形動)[文]ナリ
〔「あんおん」の連声〕
落ち着いて気楽なこと。穏やかなこと。無事なこと。また,そのさま。「―を願う」「―に暮らす」
[派生] ――さ(名)

あんのん

あんのん【安穏】
peace;→英和
tranquil(l)ity.〜な(に) peaceful(ly).→英和

あんはつがしゅし

あんはつがしゅし [6] 【暗発芽種子】
光によって発芽が抑制される種子。カボチャ・ケイトウなどの種子。

あんはんのう

あんはんのう [3] 【暗反応】
(1)光化学反応で,明反応で生じた基底状態の物質が行う反応。
(2)光合成で光と無関係な反応部分。葉緑体で行われ,明反応でつくられた ATP と水素化合物とを消費して,二酸化炭素から糖を生成する回路反応。
→明反応
→葉緑体
→カルビン回路

あんば

あんば [0] 【鞍馬】
(1)鞍(クラ)をおいた馬。くらうま。
(2)馬体をかたどった台に二個の取っ手をつけた体操器具。また,それを用いて行う男子体操競技種目の一。腕で体を支え,両脚の旋回・交差などを連続的に演ずる。

あんば

あんば【鞍馬】
<米> a side horse, <英> a pommel horse.

あんばい

あんばい【塩梅[案配]】
(1)[味]seasoning;→英和
taste;→英和
flavor.→英和
(2)[状態]a condition.→英和
⇒具合.
(3)[仕方]a way[manner].→英和
(4)[調整]arrangement;→英和
adjustment.〜する season (風味);→英和
arrange;→英和
adjust (調整).→英和
良い〜に fortunately;luckily.

あんばい

あんばい [3][0] 【塩梅・按排・按配】 (名)スル
(1)料理の味加減。「吸い物の―をみる」
(2)物事の具合。調子。加減。「いい―に席が空いていた」「ずっとお天気の―もいい」
(3)からだの具合。健康状態。「奥方がぶら��―が悪くなり/真景累ヶ淵(円朝)」
(4)ほどよく物事を処理すること。ほどよく物を並べること。「適当に―しておけ」「九個が整然と同距離に―されて/草枕(漱石)」
〔(1)(2)(3)は「塩梅」,(4)は「按排」で,もと別語。「塩梅(アンバイ)」は「えんばい」の転。意味と音の類似から混同されて用いられるようになった〕

あんばいず

あんばいず [3] 【塩梅酢】
⇒加減酢(カゲンズ)

あんばこ

あんばこ [0] 【暗箱・暗函】
旧式の写真機の胴体部。外光を遮断した箱。前面にレンズ,後面に感光板を置く。

あんばさま

あんばさま 【あんば様】
関東から東北地方にかけての太平洋岸で,主として漁村で信仰される神。女神とか船霊(フナダマ)様の親神といわれる。茨城県稲敷郡桜川村の大杉神社がその発祥地という。

あんば様

あんばさま 【あんば様】
関東から東北地方にかけての太平洋岸で,主として漁村で信仰される神。女神とか船霊(フナダマ)様の親神といわれる。茨城県稲敷郡桜川村の大杉神社がその発祥地という。

あんぱち

あんぱち 【安八】
岐阜県南西部,安八郡の町。濃尾平野の輪中地帯にあり,都市化・工業化が進んでいる。

あんぴ

あんぴ [1] 【安否】
無事かどうかということ。「―を尋ねる」

あんぴ

あんぴ【安否】
safety;→英和
welfare.→英和
〜を問う inquire[ask]after a person('s health).→英和

あんぶ

あんぶ [1] 【暗部】
(1)暗い部分。陰の部分。「事件の―」
(2)(周囲の半暗部に対して)太陽黒点の中央の暗黒部。

あんぶ

あんぶ [1] 【鞍部】
山の尾根のくぼんでいる所。コル。

あんぶ

あんぶ【鞍部】
a col (山の).→英和

あんぶし

あんぶし [3] 【安撫使】
中国の官職。北魏(ホクギ)から宋初期までは災害救助や辺境の軍事をつかさどる臨時の官であったが,のち全国に常置され軍政を統轄した。

あんぶん

あんぶん [0] 【案分・按分】 (名)スル
物品や金銭などを,基準となる数量に比例して割りふること。「出資額に応じて,利益を―する」

あんぶん

あんぶん【案分する】
divide <a thing> proportionally.‖案分比例 proportional distribution.

あんぶん

あんぶん [0] 【案文】
(文書の)案として書いた文章。

あんぶんひれい

あんぶんひれい [5] 【按分比例】
「比例配分」に同じ。

あんぷ

あんぷ [0] 【暗譜・諳譜】 (名)スル
楽譜を暗記していること。

あんぷく

あんぷく [0] 【按腹】 (名)スル
腹をもんだりさすったりすること。「そんなら―いたしてあげませう/滑稽本・続膝栗毛」

あんぷくでん

あんぷくでん 【安福殿】
平安京内裏の殿舎の一。侍医の控所。
→内裏

あんべい

あんべい (連語)
〔「あるべき」の転〕
あるだろう。あるはずだ。「そのありさまの,たちまちにきらきらしき勢ひなど―やうもなく/更級」

あんぺい

あんぺい 【餡平】
近世,京・大坂の料理。魚のすり身に葛餡(クズアン)をかけたもの。江戸のはんぺん・しんじょの類という。

あんぺい

あんぺい 【安平】 (名・形動ナリ)
〔「あんべい」とも〕
(1)やすらかで穏やかなこと。安穏。安泰。「四海の―掌(タナゴコロ)の裡(ウチ)に照らし/浄瑠璃・吉野忠信」
(2)容易なこと。やさしいこと。「さては―ごさんなれ/平家 5」
(3)安っぽいさま。気軽なさま。「人を―に云ふ時,おれらがといふはわれらがと云ふ心か/塵袋」

あんぺいどうふ

あんぺいどうふ [5] 【餡平豆腐】
松露(シヨウロ)におぼろ豆腐をかけ,蒸したのち葛餡(クズアン)をかけた料理。

あんぽ

あんぽ【安保[安全保障条約]】
⇒安全.日米安保条約 the Japan-United States Security Treaty.

あんぽ

あんぽ [1] 【安保】
(1)「日米安全保障条約」の略。
(2)「安保闘争(トウソウ)」の略。

あんぽう

あんぽう [0] 【罨法】 (名)スル
炎症や充血を除いたり痛みを軽くするために,水・湯や薬にひたした布などで,患部を冷やしたり温めたりする療法。「冷―」

あんぽう

あんぽう【罨法】
《医》fomentation.〜を施す foment;→英和
apply a poultice <to> .→英和

あんぽじょうやくかいていそしこくみんかいぎ

あんぽじょうやくかいていそしこくみんかいぎ 【安保条約改定阻止国民会議】
日米安全保障条約の改定を阻止するために1959年(昭和34)3月に結成された共同闘争組織。社会党・共産党・総評など百数十団体が結集して署名運動やデモを組織し,安保闘争の機関車的役割を果たした。

あんぽつ

あんぽつ
江戸時代の町駕籠(カゴ)の一種。前後に小窓があり,左右に畳表の垂れがかけてあった。あんぽつ駕籠。

あんぽとうそう

あんぽとうそう 【安保闘争】
日米安全保障条約改定反対の闘争。1959年(昭和34)から60年にかけて全国的に展開され,とりわけ60年5月の自民党単独強行採決に対して闘争は戦後最大の規模に発展した。岸内閣は,条約の自然承認(六月)をまって辞職した。また,70年にも条約の延長をめぐって反対運動が行われた。

あんぽん

あんぽん [0] 【安本】
⇒経済安定本部(ケイザイアンテイホンブ)

あんぽんたん

あんぽんたん [3] 【安本丹】
愚か者。あほう。ばか。多く,人をののしっていう語。「この,―め」

あんま

あんま【按摩】
massage (術);→英和
a massagist (人).〜する massage <a person> .

あんま

あんま [0] 【按摩】 (名)スル
(1)体をもんで,血行をよくしたり,筋肉のこりをほぐしたりする療法。もみ療治。また,それを職業とする人。古く,療法として中国で発達。「―を取る」
→指圧
→マッサージ
(2)〔按摩を業とする人が,多く盲人であったところから〕
近世,盲人をいった語。

あんまい

あんまい [0] 【暗昧】 (名・形動)[文]ナリ
(1)道理に暗く愚かな・こと(さま)。暗愚。「王の―に因ると云はざるを得ず/春窓綺話(早苗)」
(2)はっきりしないこと。あいまい。

あんまく

あんまく【暗幕】
a blackout curtain.

あんまく

あんまく [0] 【暗幕】
室内を暗くするために,窓や壁にはりめぐらす黒い幕。「映写室の―」

あんまし

あんまし [0] (副)
「あんまり」の転。「―食べたくない」

あんまら

あんまら [0] 【菴摩羅】
「菴羅(アンラ)」に同じ。

あんまり

あんまり
(1) ⇒余り.
(2)[ひどい] <That is> too much; <It is> too bad <of you to do so> .

あんまり

あんまり 【余り】
〔「あまり」の撥音添加〕
■一■ [0] (副)
「あまり{■三■}」に同じ。「―手を焼かすな」「―好きじゃない」
■二■ [4] (形動)
「あまり{■二■}」に同じ。「―な仕打ち」

あんまん

あんまん [0] 【餡饅】
ごま油を加えて練った小豆餡(アズキアン)を小麦粉の皮に包んで蒸し上げた中華饅頭(マンジユウ)。

あんまマッサージしあつし

あんまマッサージしあつし [11] 【按摩―指圧師】
按摩・マッサージ・指圧などの治療を行う免許を有する者。

あんみつ

あんみつ [0] 【餡蜜】
練り餡を盛った蜜豆。

あんみょう

あんみょう [0] 【安名】
禅宗で,得度・受戒した者に師の与える法名。また,それを記した文書。

あんみん

あんみん [0] 【安眠】 (名)スル
やすらかにぐっすりと眠ること。「―妨害」「昨夜は―できなかった」

あんみん

あんみん【安眠】
a quiet sleep.〜する sleep well;have a quiet[sound]sleep.〜を妨害する disturb a person's sleep.

あんめん

あんめん [3] 【暗面】
(1)光の当たらない暗い面。
(2)隠された面。醜悪な面。暗黒面。

あんも

あんも 【餡餅】
〔幼児語〕
餅(モチ)。餡餅(アンモチ)。あも。「きのふ夕がたに―をたべたばかしです/当世書生気質(逍遥)」

あんもく

あんもく [0] 【暗黙】
口に出しては言わないこと。黙っていること。「―の了解」「―のうちに認める」

あんもく

あんもく【暗黙の】
tacit.→英和
〜のうちに tacitly;→英和
by a tacit consent.

あんもくち

あんもくち [4] 【暗黙知】
〔tacit knowledge〕
M =ポランニーが提唱した科学哲学上の概念。標本の認知や名医の診断のように,明確に言葉には表せないが,科学的創造性を支えている身体を基盤とする知識のこと。

あんもち

あんもち [1][0][3] 【餡餅】
餡を中に入れた餅。また,まわりに餡をつけた餅。あんころ餅。あんぴん。

あんもら

あんもら [0] 【菴没羅】
「菴羅(アンラ)」に同じ。

あんもん

あんもん [0] 【案文】
⇒あんぶん(案文)

あんや

あんや [1] 【暗夜・闇夜】
くらい夜。やみ夜。

あんや

あんや【暗夜】
a dark night.〜に乗じて under (the) cover of night.

あんや=の礫(ツブテ)

――の礫(ツブテ)
〔やみ夜に飛んでくる小石の意から〕
不意に受ける襲撃。不意打ち。防ぎがたい危険のたとえ。やみ夜の鉄砲。

あんやく

あんやく【暗躍する】
be active behind the scenes.

あんやく

あんやく [0] 【暗躍】 (名)スル
人に知られぬように,ひそかに策動すること。暗中飛躍。「政界の裏側で―する」

あんやこうろ

あんやこうろ 【暗夜行路】
小説。志賀直哉作。1921(大正10)〜37年(昭和12)「改造」に発表。強烈な自我を有する時任謙作が,出生の秘密や妻の不義に苦悩し,自己と外界との葛藤(カツトウ)にいらだちながら,やがて大自然(宇宙)の中に平安を得るまでの心理を描く。

あんゆ

あんゆ [0][1] 【暗喩】
⇒隠喩(インユ)

あんよ

あんよ [1] (名)スル
〔幼児語〕
(1)足。
(2)歩くこと。「―は上手」

あんよ

あんよ
〜する toddle.→英和
〜するようになる find one's feet.

あんよう

あんよう アンヤウ 【安陽】
中国,河南省北部の都市。機械・電気機器などの工業が盛ん。綿花・小麦の集散地。北西郊に殷墟(インキヨ)がある。アンヤン。

あんよう

あんよう [0] 【安養】
⇒あんにょう(安養)

あんら

あんら [1] 【菴羅・奄羅】
〔梵 āmra〕
マンゴー。仏典では,美味の代表とされる。菴没羅(アンモラ)。菴摩羅(アンマラ)。

あんらおん

あんらおん 【菴羅園】
インド,ガンジス川中流域のバイシャーリー市郊外にあるマンゴー樹の園林。釈迦はここで維摩(ユイマ)経を説いたという。菴没羅園(アンモラオン)。菴摩羅樹園(アンマラジユオン)。

あんらく

あんらく [0][1] 【安楽】 (名・形動)[文]ナリ
心身がおだやかで,満ち足りている・こと(さま)。「―に暮らす」
[派生] ――さ(名)

あんらく

あんらく【安楽】
comfort;→英和
ease.→英和
〜な comfortable;→英和
easy.→英和
〜に comfortably;→英和
in comfort;→英和
at one's ease.→英和
‖安楽椅子 an easy chair.安楽死 mercy killing;(artificial) euthanasia.

あんらくあん

あんらくあん 【安楽庵】
京都,誓願寺にあった茶室。策伝が創建・命名。

あんらくあんさくでん

あんらくあんさくでん 【安楽庵策伝】
(1554-1642) 江戸初期の説教僧・笑話作者・茶人。俗名未詳。京都,誓願寺住職。晩年は誓願寺塔頭竹林院に隠居して茶室安楽庵を営み,風雅を楽しんだ。狂歌作者として広く諸人と贈答。安楽庵茶道の流祖。著「醒睡笑」「策伝和尚送答控」など。

あんらくいす

あんらくいす [4] 【安楽椅子】
ひじ掛けがあり,体をあずけて楽な姿勢で座れる椅子。

あんらくこく

あんらくこく [4] 【安楽国】
「安楽浄土」に同じ。

あんらくし

あんらくし [4][3] 【安楽死】
助かる見込みがない病人を苦痛から解放する目的で,延命のための処置を中止したり死期を早める処置をとること。また,その死。安死術。オイタナジー。
→尊厳死

あんらくしゅう

あんらくしゅう 【安楽集】
中国,唐の道綽(ドウシヤク)撰の論書。二巻。七世紀前半成立。経論に依りながら念仏門の正当性を主張し,浄土往生をすすめる。全仏教を聖道門と浄土門に分けることは,本書に始まる。

あんらくじょうど

あんらくじょうど [5] 【安楽浄土】
極楽浄土のこと。安楽世界。

あんらくせかい

あんらくせかい [5] 【安楽世界】
「安楽浄土」に同じ。「げにや―より今此の娑婆に示現して/謡曲・田村」

あんらくりつ

あんらくりつ [4] 【安楽律】
⇒天台律宗(テンダイリツシユウ)

あんり

あんり [1] 【行履】
〔「あん」は唐音。「行」は進退,「履」は実践の意〕
禅宗で,日常の一切の行為のこと。行・住・坐(ザ)・臥(ガ)のすべて。

あんりゅう

あんりゅう [0] 【暗流】
(1)表面に現れない水の流れ。
(2)表立って現れていない風潮・動向。特に,不穏な動き。

あんりゅう

あんりゅう【暗流】
an undercurrent.→英和

あんりょ

あんりょ [1] 【安慮】 (名)スル
心を安んずること。安心すること。「人馬の―して氷上を渡過するも/日本風景論(重昂)」

あんりょく

あんりょく [0] 【暗緑】
暗緑色。

あんりょくしょく

あんりょくしょく [4][3] 【暗緑色】
黒みがかった緑色。ダーク-グリーン。

あんるい

あんるい [0] 【暗涙】
人知れず流す涙。ひそかに流す涙。「別れの悲しく,互いに―に咽(ムセ)びけるに/妾の半生涯(英子)」

あんるい

あんるい【暗涙にむせぶ】
shed silent tears.

あんろ

あんろ [1] 【暗路】
暗い道。

あんろく

あんろく [0] 【行録】
〔仏〕 禅宗で,弟子が師の修行の経歴を記録した伝記の一種。

あんろくざん

あんろくざん 【安禄山】
(705-757) 中国,唐代の武将。ソグド系の胡人(コジン)。安史の乱の首領。玄宗の時,平盧(ヘイロ)・范陽(ハンヨウ)・河東の三節度使を兼ねて大兵力を擁し,宰相楊国忠らと対立して755年挙兵。翌年,皇帝を称し国号を大燕とする。洛陽・長安を占領したが,次男慶緒(ケイシヨ)に殺された。

あんわ

あんわ 【安和】
⇒あんな(安和)

あんパン

あんパン [3] 【餡―】
中に餡を入れた菓子パン。

あゝ野麦峠

ああのむぎとうげ 【あゝ野麦峠】
記録文学。山本茂美著。1968年(昭和43)刊。飛騨の女工が,県境の野麦峠を越えて諏訪湖畔の製糸工場で過酷な労働に従った記録。

あキューせいでん

あキューせいでん 【阿 Q 正伝】
魯迅(ロジン)の小説。1921年作。辛亥(シンガイ)革命期のルンペン農民阿 Q を風刺的に描くことによって,典型的な植民地的奴隷根性をもつ人間の弱さを浮き彫りにしたもの。

あ列

あれつ [1] 【あ列・ア列】
⇒あ段(ダン)

あ段

あだん [1] 【あ段・ア段】
五十音図の第一段。母音「ア」をもつ音の総称。あ・か・さ・た・な・は・ま・や・ら・わ。ア列。
→五十音図

あ行

あぎょう [1] 【あ行・ア行】
五十音図の第一行。ア・イ・ウ・エ・オの五音。

い ヰ [1] 【井】
(1)井戸。掘り井戸。
(2)泉や地下水をためた水汲み場。「安積香山影さへ見ゆる山の―の/万葉 3807」

い【亥(年)】
(the year of) the (Wild) Boar.

い 【斎】 (接頭)
古く神に関連のある名詞に付いて,「神聖な」「清浄な」の意を表す。「―垣」「上つ瀬に―杙(クイ)を打ち/古事記(下)」

い ヰ 【猪・豬】
イノシシ・ブタの類の称。特に,イノシシのこと。「山口大菅原を牛は踏む―は踏むともよ民な踏みそね/琴歌譜」

い ヰ 【位】 (接尾)
助数詞。
(1)等級・順位・位階などを表す。「第一―」「従三―」
(2)計算の位取(クライド)りを表す。「小数点以下第五―」
(3)死者の霊を数えるのに用いる。「英霊五十―」

い【威を振るう】
exercise one's authority <over> .

い ヰ 【囲】 (接尾)
両手を伸ばして抱えるぐらいの大きさ・太さを計るのに用いる。「百―に余る大木/太平記 24」

い [1] 【イ】
洋楽の音名。欧語音名 A にあてた日本音名。洋楽音律では,通常440ヘルツのイを基準音とする。

い 【五十】
ごじゅう。いそ。多く他の語の上に付いて複合語として用いられる。「―日((イカ))」

い ヰ 【居】
〔動詞「居る」の連用形から〕
いること。座ること。また,その場所。多く他の語と複合して用いられる。「家―((イエイ))」「立ち―」「―もさだまらず/枕草子(四二・能因本)」

い 【汝】 (代)
二人称。相手を卑しんでいう語。お前。「―が作り仕へ奉れる大殿の内には/古事記(中)」
〔格助詞「が」が付いて「いが」の形で用いられる〕

い 【寝】
眠ること。睡眠。「朝―((アサイ))」「熟―((ウマイ))」「真玉手玉手さし枕(マ)き股長(モモナガ)に―をし寝(ナ)せ/古事記(上)」

い【異な】
strange;→英和
queer.→英和
〜とするに足らない (It is) no wonder <that…> .

い [1][0] 【胆】
胆嚢(タンノウ)。きも。「熊の―」

い【意に介する(さない)】
(do not) mind[care].→英和
〜のごとく as one pleases.〜を強くする It is encouraging <to do> .

い ヰ [1][0] 【亥】
(1)十二支の一二番目。年・日・時刻・方位などにあてる。いのしし。がい。
(2)時刻の名。今の午後一〇時頃。また,午後一〇時から一二時まで。または午後九時から一一時までの間。
(3)方角の名。北から西へ三〇度の方角。

い 【移】
律令制において,直属関係にない役所間で取り交わす公文書。末尾に「故移」または「以移」と記す。移し文。
→牒(チヨウ)

い ヰ [1] 【緯】
(1)織物のよこ糸。また,横。
(2)緯書(イシヨ)。

い [1] 【意】
(1)心の働き。思っていること。気持ち。考え。「―のままに振る舞う」「―に反する」「―を新たにする」
(2)意味。わけ。「打ち消しの―を表す助動詞」
(3)〔仏〕 感覚を除いた,思考などの心の働き。

い ヰ [1] 【堰】
「いせき(堰)」に同じ。

い 【五】
ご。いつつ。多く他の語の上に付いて複合語として用いられる。「―百((イオ))」「―十((イソ))」

い [1] 【彝】
〔もと中国で,常に宗廟(ソウビヨウ)に供えておく器の意から〕
人の常に行うべき道。常道。常法。
→彝器(イキ)

い ヰ [1] 【帷】
垂れ幕。たれぎぬ。とばり。

−い【位】
a rank.→英和
二〜を占める rank second;take second place.

い (接頭)
動詞に付いて語調を整えたり,意味を強めたりするのに用いられる。「―行く」「―隠る」

い (終助)
〔終助詞「や」の転。近世以降の語。主として男性に用いられる〕
文の末尾に接続する。
(1)念を押したり,語気を強めたりする気持ちを添える。多く「だい」「わい」「ない」の形をとる。「これ,ぼくのだ―」「いっぱい食わされたわ―」「むちゃをするな―」「早くしろ―」
(2)質問や反問の意を強める。多く「かい」「だい」の形をとる。「何か食べるものはないか―」「なんだ―。またこれか」「ほんとに君にできるか―」
(3)軽蔑や投げやりの気持ちをこめて,言い返す場合に用いる。「なに言ってるんだ―」「勝手にしろ―」「ぼくにそんなことができるか―」
(4)(多く「いの」の形で)名詞に付き,呼びかけの気持ちを表す。「かか様―の,かか様―のと夜なか時分に泣いて/歌舞伎・傾城江戸桜」


〔上代語。平安時代には,限られた経典の訓読にのみ用いられ,院政時代以降は消滅した〕
■一■ (格助)
名詞・または名詞的な語に付く。主格を強めて示す。「いは」「いし」などの形が多い。「紀伊(キ)の関守―留(トド)めてむかも/万葉 545」
■二■ (終助)
{■一■}と同系の語。活用語の連体形よりなる文節に付く。語勢を強める。ね。よ。「玉の緒の絶えじ―妹(イモ)と/万葉 481」


(1)五十音図ア行第二段の仮名。五十音図ヤ行第二段の仮名としても重出。前舌の狭母音。
(2)平仮名「い」は「以」の草体。片仮名「イ」は「伊」の偏。
(3)「いろは歌」の第一文字。仮名がしら。

い (接尾)
名詞または名詞的な語に付いて,形容詞を作る。「四角―」「黄色―」

い [1] 【異】
■一■ (名)
違う意見や考え。
■二■ (形動)[文]ナリ
妙であるさま。普通と違っているさま。「―に思う」
→異な

い ヰ [1] 【偉】 (名・形動)[文]ナリ
大きくて立派であること。すぐれていること。また,そのさま。「高論寔(マコト)に―にして妙なり/慨世士伝(逍遥)」

い【胃】
a stomach.→英和
〜が痛い have a stomachache.→英和
‖胃カメラ a gastro-camera.胃鏡 a gastroscope.

い 【蜘糸】
クモの糸。クモの巣。「露にてもいのちかけたる蜘蛛(クモ)の―に/蜻蛉(下)」

い ヰ [1] 【藺】
イグサ科の多年草。北半球に広く分布。茎は高さ1メートルに達し,節がない。葉は退化して少数の葉鞘(ヨウシヨウ)が茎の基部につく。夏,茎頂に淡緑色の小花を密につける。栽培されて茎は花筵(ハナムシロ)・畳表などの材料とし,髄(ズイ)は灯心にした。イグサ。灯心草。[季]夏。《―の水に佇めば雲流れけり/大橋越央子》

い【医】
⇒医学,医者.〜は仁術なり Medicine is a benevolent art.

い [1] 【夷】
東方の異民族。野蛮人。えびす。

い ヰ [0] 【胃】
(1)消化管の一部で,食道に続く部分がふくらみ,器官としての機能をもつもの。食物を一時たくわえ,消化を行う。ヒトの胃は食道と十二指腸の間にあって一室から成り,胃液を分泌して主にタンパク質を分解する。鳥類では二室,哺乳類の反芻(ハンスウ)類では四室に分かれる。胃袋。「―がもたれる」
(2)二十八宿の一。西方の星宿。胃宿。えきえぼし。
胃(1)[図]

い [1] 【衣】
身にまとうもの。着物。ころも。「―と食と住と」

い ヰ [1] 【威】
人をおそれ従わせる力。「虎の―を借る狐(キツネ)」

い [1] 【易】
たやすいこと。
⇔難
「難を先にして―を後にし/文明論之概略(諭吉)」

い [1] 【伊】
「伊太利(イタリア)」の略。「日独―」

い [1] 【医】
病気やけがを治すこと。医術。また,それを行う人。「―をもって世に尽くす」

い=ありて猛(タケ)からず

――ありて猛(タケ)からず
〔論語(述而)〕
威厳があってしかも荒々しくない。君子の理想的な人柄をいう。

い=と∘する

――と∘する
気にとめる。意に介する。多く打ち消しの語を伴って用いる。「多少の犠牲は―∘せず」

い=とするに足(タ)る

――とするに足(タ)・る
賞賛するだけの価値がある。偉大である。「―・る人物」

い=に中(アタ)る

――に中(アタ)・る
気に入る。希望がかなう。「思を寄せ争つて其―・らん事を求むる者多し/花柳春話(純一郎)」

い=に介する

――に介・する
気にかける。気にする。多く打ち消しの語を伴って用いる。「悪口などは―・さない」

い=に染(ソ)ま∘ない

――に染(ソ)ま∘ない
その気にならない。気がすすまない。

い=に満た∘ない

――に満た∘ない
気に入らない。不満足である。「―∘ない作品」

い=に適(カナ)う

――に適(カナ)・う
考えに合う。気に入る。意に添う。

い=のある所(トコロ)

――のある所(トコロ)
(言わんとする)本当の気持ち。真意。「―をお汲(ク)み取り下さい」

い=の中の蛙(カワズ)大海(タイカイ)を知らず

――の中の蛙(カワズ)大海(タイカイ)を知らず
狭い世界に閉じこもって,広い世界のあることを知らない。狭い知識にとらわれて大局的な判断のできないたとえ。井の中の蛙。井蛙(セイア)大海を知らず。

い=は仁術(ジンジユツ)

――は仁術(ジンジユツ)(なり)
医術は単なる技術ではなく,人を救う道である。

い=を∘寝(ヌ)

――を∘寝(ヌ)
眠る。「家思ふと―∘ねず居(オ)れば/万葉 4400」

い=を∘得る

――を∘得る
(1)理解する。わけがわかる。
(2)思っていた通りになる。満足する。「我が―∘得たり」

い=を下(クダ)す

――を下(クダ)・す
塾を開いて教える。
〔漢の董仲舒(トウチユウジヨ)が,とばりを下げた部屋で勉強や後進の指導を行い,三年間庭を見なかったという「史記(儒林伝)」の故事による〕

い=を以て夷を制す

――を以て夷を制す
〔後漢書(鄧訓伝)〕
異民族を利用して異民族をおさえる。敵国をおさえるのに,他国の力を利用する。以夷制夷(イイセイイ)。

い=を体(タイ)する

――を体(タイ)・する
他人の意志・意向を自分のものとしてそれに従う。「社長の―・して交渉に臨む」

い=を受ける

――を受・ける
人の意志・意向を承知して,それに従うようにする。「首相の―・けて訪米する」

い=を唱(トナ)える

――を唱(トナ)・える
その考えに反対である旨を表明する。

い=を尽くす

――を尽く・す
意見・考えを十分に言い表す。

い=を強く∘する

――を強く∘する
心強く思う。自信をもつ。「あなたの支持が得られて―∘しました」

い=を挟(サシハサ)む

――を挟(サシハサ)・む
他人の考えや意見に疑問を出す。

い=を振るう

――を振る・う
勢威を示す。「北陸に―・った武将」

い=を決する

――を決・する
決心する。覚悟を決める。

い=を注(ソソ)ぐ

――を注(ソソ)・ぐ
もっぱら努力を集中する。力を入れる。「後進の育成に―・ぐ」

い=を用いる

――を用・いる
心を配る。気を使う。注意する。「社会福祉の向上に―・いる」

い=を秉(ト)る

――を秉(ト)る
〔詩経(大雅,烝民)〕
人の道を固く守る。

い=を立てる

――を立・てる
別の考え方のあることを述べる。

い=を迎える

――を迎・える
他人の意見・意向に従って,気に入られようとする。迎合する。「大衆の―・える番組」

い=を酌(ク)む

――を酌(ク)・む
他人の考え・意見を肯定的に推察する。

い=余って言葉足らず

――余って言葉足らず
言いたいことがたくさんあって,それを言葉で十分表現しきれない。

い=至りて筆随(シタガ)う

――至りて筆随(シタガ)う
〔春渚紀聞(東坡事実)〕
感興のわくままに筆がすらすらと動いて,優れた文章・詩歌ができる。

い∘ゆ

い∘ゆ 【射ゆ】 (連語)
〔動詞「射る」に受け身の助動詞「ゆ」の付いたもの〕
射られる。「―∘ゆししを認(ツナ)ぐ川上の若草の/日本書紀(斉明)」

いあい

いあい ヰ― [0] 【遺愛】
(1)故人が大切にしていた品で,残っている物。「漱石―の品」
(2)故人が残した功績。「人皆柿本の―を恋ふるのみならず/太平記 40」

いあい

いあい ヰ― [0] 【畏愛】
おそれうやまいながら親しむこと。「―の念」

いあい

いあい ヰアヒ [0] 【居合】
武芸の一。抜刀の瞬間に相手をきる技。座った状態からの抜刀を基本とする。

いあいごし

いあいごし ヰアヒ― [0] 【居合腰】
居合をするときのような腰の構え。片膝を立てて腰を浮かし,今にも飛び出しそうな格好。

いあいじ

いあいじ ヰアイ― 【遺愛寺】
中国江西省廬山(ロザン)香炉峰の北方にある寺。白居易の詩句「遺愛寺の鐘は枕を攲(ソバタ)てて聴き,香炉峰の雪は簾(スダレ)を撥(カカ)げて看(ミ)る」で知られる。

いあいぬき

いあいぬき ヰアヒ― [0] 【居合抜き】
(1)「居合」に同じ。
(2)居合を見世物にして,薬などを売った大道商人。
居合抜き(2)[図]

いあお

いあお ヰアヲ [0] 【位襖】
〔位階によって色に定めがあるのでいう〕
襖(アオ)。

いあく

いあく ヰ― [0][1] 【帷幄】
(1)垂れ幕(帷)と引き幕(幄)。幕。
(2)〔陣営に幕をめぐらしたことから〕
作戦をねる場所。大将の陣営。「―の臣」「策(ハカリゴト)を―の中に運(メグラ)し/太平記 3」

いあく=に参ずる

――に参・ずる
軍事上の機密の相談に加わる。

いあくじょうそう

いあくじょうそう ヰ―ジヤウ― [0][1] 【帷幄上奏】
明治憲法下で,陸軍の参謀総長,海軍の軍令部総長などが,内閣から独立して軍機・軍令に関する事項を天皇に直接上奏したこと。軍部の政治介入の要因となった。

いあつ

いあつ【威圧】
coercion.→英和
〜する coerce;→英和
overpower.→英和
〜的な coercive.

いあつ

いあつ ヰ― [0] 【威圧】 (名)スル
威勢や権力などで相手を恐れさせること。「訪れる人を―する門構えの家」「―的」

いあてる

いあ・てる [3][0] 【射当てる】 (動タ下一)[文]タ下二 いあ・つ
(1)矢を射て目標に命中させる。
(2)ねらったものを手に入れる。「宝くじで一等を―・てた」

いあわす

いあわ・す ヰアハス [3] 【居合(わ)す】
■一■ (動サ五[四])
「いあわせる」に同じ。「現場に―・す」
■二■ (動サ下二)
⇒いあわせる

いあわせる

いあわせる【居合わせる】
(happen to) be present.

いあわせる

いあわ・せる ヰアハセル [4] 【居合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 ゐあは・す
ちょうどその場にいる。「事故現場に―・せた人から事情を聞く」

いあん

いあん【慰安】
<seek> consolation <in> ;→英和
<give> comfort <to> .→英和
慰安会(旅行) a recreation party (trip).

いあん

いあん ヰ― [0] 【慰安】 (名)スル
日頃の労をねぎらって楽しませること。「―旅行」

いあんかい

いあんかい ヰ―クワイ [2] 【慰安会】
慰安のために催す会。

いあんじん

いあんじん [2] 【異安心】
〔仏〕 正統とは異なった教義の解釈に基づいて得られる安心の境地。特に浄土真宗で,真宗内部における異端をいう。

いあんふ

いあんふ ヰ― [2] 【慰安婦】
⇒従軍(ジユウグン)慰安婦

いい

いい [1] 【依違】 (名)スル
あいまいであること。どっちつかずの態度をとること。「―逡巡(シユンジユン)」「斯る猥瑣の是沙汰に女々しく―するは/くれの廿八日(魯庵)」

いい

いい ヰ― [1] 【委蛇・逶迤】 (ト|タル)[文]形動タリ
〔「いだ」とも〕
うねうねと長く続くさま。「―たる長阪を登る/日光山の奥(花袋)」

いい

いい イヒ [1][0] 【謂】
(1)言うこと。「それは事情を知らない者の―だ」
(2)(「…のいい」の形で)いわれ。わけ。意味。「日暮れて道遠しとはまさにこの―であろう」

いい

いい [1] 【怡怡】 (ト|タル)[文]形動タリ
喜び楽しむさま。「煕煕(キキ)として語り―として笑ひ/佳人之奇遇(散士)」

いい

いい イヰ 【伊井】
姓氏の一。

いい

いい イヒ 【楲】
池などから水を流すために地中に埋めた木製の樋(トイ)。戸を開閉して水量を調節する。「鳥も居で幾よへぬらむ勝間田の池には―の跡だにもなし/後拾遺(雑四)」

いい

いい ヰイ 【井伊】
姓氏の一。江戸時代,近江彦根の譜代大名。遠江国引佐郡井伊谷に豪族として拠を構えたことに始まる。関ヶ原の功で近江の居を得,代々徳川家に仕える。

いい

いい [1] 【易易】 (ト|タル)[文]形動タリ
たやすいさま。困難のないさま。「それくらいは―たることだ」

いい

いい イヒ 【飯】
米を蒸したり,炊いたりしたもの。麦・粟(アワ)などにもいう。「家にあれば笥(ケ)に盛る―を/万葉 142」

いい

いい ヰ― [1] 【遺意】
故人の意志。「父の―を継ぐ」

いい

い・い [1] 【好い・良い・善い】 (形)
〔形容詞「よい」の終止形・連体形ヨイが近世にエイ(エエ)を経て転じたもの。現代の話し言葉では終止形・連体形には,普通,イイが用いられ,改まった場面ではヨイが用いられる。特に,俗語的な表現ではもっぱらイイが用いられる〕
「よい」に同じ。「赤いのと青いのとあるけど,どっちが―・い(=ドチラヲ選ブカ)?」「宝くじの一等が当たると―・いなあ」「―・い暮らし(=豊カナ暮ラシ)がしたい」「もうそろそろ着いても―・いころだ(=着イテ当然ノ時刻ダ)」「この車はあと―・いとこ(=長クテモ)三年しかもたないだろう」「―・いかい(=ヨクワカッテイルノカ),これが―・いと言ったのは君自身なんだよ」「―・いざまだ」「―・い年して(=フサワシイ年齢デハナイノニ)何ですか,そのかっこうは」
[慣用] 気が―・気味が―・小気味が―・調子が―・人が―・間が―・虫が―・要領が―

いい

いい【好[良・善]い】
good;→英和
fine;→英和
nice;→英和
excellent;→英和
well;→英和
all right;enough.→英和
〜男 a handsome[nice]man.〜気味だ Serve <him> right! 〜子だから ⇒好(い)い子.〜こと(妙案)がある I've got it.健康に〜 be good for the[one's]health.→英和
コーヒーより紅茶の方が〜 I prefer tea to coffee.〜迷惑だ It's a nuisance.→英和
⇒いい年.

いい

いい [1] 【依依】 (形動タリ)
名残おしく離れがたいさま。恋い慕うさま。「―たり恋々たる心持ちである/草枕(漱石)」

いい

いい ヰヰ [1] 【唯唯】
■一■ (ト|タル)[文]形動タリ
さからわないで他人の言うままになるさま。唯々諾々(イイダクダク)。「―として従う」
■二■ (感)
同意・承諾を表す語。丁寧な返事に用いる語。「衆愚之愕々たるは,一賢之―には如かず/太平記 16」

いいあい

いいあい【言い合い】
a quarrel;→英和
a dispute.→英和
〜する quarrel <with> .

いいあい

いいあい イヒアヒ [0] 【言(い)合い】 (名)スル
言い争い。口げんか。口論。「激しく―している」

いいあう

いいあ・う イヒアフ [3] 【言(い)合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)互いに言う。口々に言う。「冗談を―・う仲」
(2)口げんかをする。口論する。「同僚と―・う」

いいあてる

いいあてる【言い当てる】
guess right.

いいあてる

いいあ・てる イヒ― [4] 【言(い)当てる】 (動タ下一)[文]タ下二 いひあ・つ
推量して言ったことが事実に合っている。予想が的中する。「相手の心配事を―・てる」

いいあやまる

いいあやま・る イヒ― [5] 【言(い)誤る】 (動ラ五[四])
まちがって言う。言いそこなう。「駅名を―・る」

いいあやまる

いいあやまる【言い誤る】
make a slip of the tongue.→英和

いいあらそい

いいあらそい イヒアラソヒ [0] 【言(い)争い】 (名)スル
口げんか。口論。言い合い。「さっきから二人で―している」

いいあらそう

いいあらそ・う イヒアラソフ [5] 【言(い)争う】 (動ワ五[ハ四])
口げんかする。口論する。「友人と些細(ササイ)なことで―・う」

いいあらためる

いいあらためる【言い改める】
correct oneself.

いいあらわす

いいあらわ・す イヒアラハス [5] 【言(い)表す】 (動サ五[四])
(1)言葉で表現する。「味を言葉で―・すのはむずかしい」
(2)隠していた事を口に出して,人に知られる。「つひにこれを―・しつることなど笑ふに/枕草子 9」
[可能] いいあらわせる

いいあらわす

いいあらわす【言い表わす】
express;→英和
describe.→英和
言い表わせないほど beyond description.

いいあるく

いいある・く イヒ― [4] 【言(い)歩く】 (動カ五[四])
言い触らして歩く。

いいあわせる

いいあわ・せる イヒアハセル [5] 【言い合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 いひあは・す
(1)あらかじめ話し合って決めておく。申し合わせる。「二人は―・せたように同じ本を買ってきた」
(2)互いに言う。語り合う。「なほめでたきことどもなど―・せてゐたる/枕草子 49」
(3)相談する。「はかなきあだ事をも,まことの大事をも,―・せたるに/源氏(帚木)」

いいあわせる

いいあわせる【言い合わせる】
arrange beforehand.言い合わせたように as if prearranged;unanimously.→英和

いいいず

いいい・ず イヒイヅ 【言ひ出づ】 (動ダ下二)
口に出して言う。「…とおもへど,―・でむもたよりなさに/伊勢 63」

いいいだす

いいいだ・す イヒ― 【言ひ出だす】 (動サ四)
(1)中から外へ向かって言葉をかける。「局の内より,これこれにやと―・したれば/徒然 238」
(2)「言い出す」に同じ。「近く人の―・せるなり/徒然 147」

いいいれ

いいいれ イヒ― 【言ひ入れ】
(1)申し込み。「段々の―に,親方の相談極まり/滑稽本・根無草後編」
(2)結婚の申し込み。結納。「どれぞ媒人頼みて本式の―はお前から/浄瑠璃・鑓の権三(上)」

いいいれる

いいい・れる イヒ― [4] 【言(い)入れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 いひい・る
(1)申し込む。特に,結婚を申し込む。「いずれ真砂町様へ―・れるに違ひますまい/婦系図(鏡花)」
(2)中にいる人に向かって外からものを言う。「山より,僧都の御消息にて,参りたる人なんある,と―・れたり/源氏(夢浮橋)」
(3)物の中や人の耳に,言葉を入れ込めるように,言う。「もの言はまほしくなれば,穴を掘りては―・れ侍りけめ/大鏡(序)」

いいうまや

いいうまや イヒ― 【飯駅】
平安時代,男踏歌の際に膳(ゼン)を供して舞人をもてなす所。
→水駅(ミズウマヤ)

いいえ

いいえ [3] (感)
問いかけや誘いかけに対して答えが否定的であることを示す語。そうではない。いや。「『中村さんのお宅ですか』『―,ちがいます』」

いいえ

いいえ
no (答が否定のとき);→英和
yes (答が肯定のとき).→英和

いいえて

いいえて【言い得て妙】
cleverly expressed.

いいお

いいお イヒヲ 【飯尾】
姓氏の一。

いいおか

いいおか イヒヲカ 【飯岡】
千葉県北東部,海上郡の町。九十九里浜北東端に位置する。

いいおかのすけごろう

いいおかのすけごろう イヒヲカ―スケゴラウ 【飯岡助五郎】
(1792-1859) 江戸後期の博徒(バクト)。相模(サガミ)の人。下総(シモウサ)国飯岡で貸し元となり,笹川繁蔵と勢力を争った。講談・浪曲の「天保水滸伝」に登場。

いいおき

いいおき イヒ― [0] 【言(い)置き】 (名)スル
(1)言い残しておくこと。また,その言葉。「留守番の者に―しておきます」
(2)遺言。「人にも―などせられし/右京大夫集」

いいおき

いいおき【言い置き】
<leave> a message.→英和

いいおく

いいお・く イヒ― [3] 【言(い)置く】 (動カ五[四])
立ち去るときに話しておく。「留守中の注意を―・いて出かける」

いいおくる

いいおくる【言い送る】
send <a person> word[a message](伝言);write <to> (書面で).→英和

いいおくる

いいおく・る イヒ― [4] 【言(い)送る】 (動ラ五[四])
(1)手紙や伝言で,離れた所の人に用事などを伝える。「すぐに帰郷せよと―・る」
(2)人から人に順々に言葉を伝える。

いいおくれる

いいおく・れる イヒ― [5][0] 【言(い)遅れる・言(い)後れる】 (動ラ下一)
もっと早く言うべきことが,後回しになる。

いいおそうぎ

いいおそうぎ イヒヲ― 【飯尾宗祇】
⇒宗祇(ソウギ)

いいおとこ

いいおとこ [1] 【好い男】
(1)美男子。好男子。「役者にしたいような―」
(2)相撲(スモウ)取りなどをさして言う語。「―裸で弓をとりをさめ/柳多留 14」

いいおとす

いいおとす【言い落とす】
forget[omit]to say[mention].

いいおとす

いいおと・す イヒ― [4] 【言い落(と)す】 (動サ五[四])
(1)話の間で言うべきことを言わないでしまう。言いもらす。「肝心な用件を―・す」
(2)悪く言う。けなす。「人の,『いと,かたはなるもの』に―・すなるかたち/源氏(常夏)」

いいおよぶ

いいおよぶ【言い及ぶ】
refer <to> ;→英和
mention.→英和

いいおよぶ

いいおよ・ぶ イヒ― [4] 【言(い)及ぶ】 (動バ五[四])
あることに話が触れる。言及する。「会社の内情にまで―・ぶ」

いいかえ

いいかえ イヒカヘ [0] 【言(い)換え・言(い)替え】
同じ事柄を別の言葉で言い表すこと。また,その言葉。「―がきかない」

いいかえす

いいかえ・す イヒカヘス [3] 【言(い)返す】 (動サ五[四])
(1)相手の言葉に対応した言葉で返答する。また,抗弁する。「負けずに―・す」
(2)前に言ったことをもう一度言う。
[可能] いいかえせる

いいかえす

いいかえす【言い返す】
answer back;retort.→英和

いいかえる

いいかえる【言い換える】
say in other words;paraphrase (文を).→英和
言い換えれば in other words;that is (to say).

いいかえる

いいか・える イヒカヘル [4][3] 【言(い)換える・言(い)替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 いひか・ふ
同じ事柄を別の言葉で言い表す。言い直す。「わかりやすく―・える」

いいかお

いいかお【好い顔】
(1) good looks.(2) an influential person (有力な人).
あまり〜をしない be[look]not oversatisfied.

いいかお

いいかお [1] 【好い顔】
■一■ (名)
顔がきくこと。顔役。「あの店では―だ」
■二■ (連語)
(1)機嫌の良い顔。「帰宅が遅いので家族が―をしない」
(2)小児のすました顔。

いいかお=をし∘ない

――をし∘ない
機嫌の良い顔をしない。応対が好意的でない。

いいかかる

いいかか・る イヒ― 【言ひ掛かる】 (動ラ四)
〔「いいがかる」とも〕
(1)話しかける。言い寄る。「うるさきたはぶれごと,―・り給ふを/源氏(玉鬘)」
(2)言い出して意地になる。「あれも―・つた事ぢや程にききさうもない/狂言・犬山伏」
(3)無理を言って相手を困らせる。言いがかりをつける。「利銀をきつと母屋からすまし給へと―・り/浮世草子・胸算用 1」

いいかけ

いいかけ イヒ― [0] 【言(い)掛け】
(1)話しかけること。また,話しかけた話を途中でやめること。
(2)「掛け詞(コトバ)」に同じ。
(3)言いがかりをつけること。「銀が欲しくはきたない―せうより/浄瑠璃・生玉心中(上)」
(4)なぞなぞの問いかけの言葉。「それは―で合点ぢや,其さつまの守の心をおしやれといふに/狂言・薩摩守(虎寛本)」

いいかける

いいか・ける イヒ― [4] 【言(い)掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 いひか・く
(1)あることを話し始める。「―・けてやめる」
(2)人に,話したり,手紙などで言葉をかける。「無理難題を―・ける」
(3)和歌などで,掛け詞(コトバ)を使う。
(4)罪などを人に負わせるように言う。「盗人ト―・ケテ/天草本伊曾保」

いいかける

いいかける【言いかける】
speak[talk] <to> (話しかける);→英和
be about[going]to speak (言い出す).

いいかげん

いいかげん【いい加減な】
(1) proper;→英和
right (適度).→英和
(2) random (でたらめ);→英和
vague <answer> (あいまい).→英和
(3) irresponsible (無責任な).→英和
〜なことを言う talk at random.〜にする leave <a thing> half-way.冗談も〜にしろ No more of your jokes.

いいかげん

いいかげん 【好い加減】
■一■ (連語)
よい程度。適度。よいかげん。「風呂は―だ」
■二■ [0] (形動)
(1)ほどほどにしたいさま。「もう―にしろよ」「―なところで今日は切り上げよう」
(2)無責任なさま。でたらめ。「―なことばかり言う」「仕事がいつも―だ」
(3)徹底しないさま。中途半端。「―なことでは白状しない」
■三■ [0] (副)
かなり。相当。大分。不満な気持ちを込めていう。「―疲れた」「―待たされた」「―いやになる」
[派生] ――さ(名)

いいかた

いいかた【言い方】
a way of speaking;(a turn of) expression.→英和

いいかた

いいかた イヒ― [0] 【言(い)方】
ものの言いよう。言葉づかい。「―が気に入らない」

いいかつ

いいか・つ イヒ― [3] 【言(い)勝つ】 (動タ五[四])
言い争って勝つ。言い負かす。「結局,口のうまい奴が―・った」
[可能] いいかてる

いいかなう

いいかな・う イヒカナフ 【言ひ叶ふ】 (動ハ下二)
適切な表現をする。「このごろの歌は,一ふしをかしく―・へたりと見ゆるはあれど/徒然 14」

いいかねる

いいか・ねる イヒ― [4] 【言(い)兼ねる】 (動ナ下一)[文]ナ下二 いひか・ぬ
(1)口に出して言うことをためらう。「私の口からは―・ねる」
(2)「言いかねない」の形で,「言うかもしれない」の意を表す。「やめる,などと―・ねない」

いいかねる

いいかねる【言い兼ねる】
hesitate to say.

いいかぶせる

いいかぶ・せる イヒ― [5] 【言い被せる】 (動サ下一)[文]サ下二 いひかぶ・す
罪や責任を他人に負わせるように言い立てる。「殿様の金を大分つかひこみわつちがととさんに―・せ/洒落本・蕩子筌枉解」

いいかわす

いいかわす【言い交す】
exchange words;exchange vows (of love).言い交した仲 plighted lovers.

いいかわす

いいかわ・す イヒカハス [4] 【言(い)交わす】 (動サ五[四])
(1)互いに言う。言葉をかわす。「余りの美しさに,二人は何とも―・す語(コトバ)さへなく/あめりか物語(荷風)」
(2)言葉をかわして約束する。特に,結婚の約束をする。「―・した仲」
(3)歌や詩を互いに作る。「なほなほしき事どもを―・してなむ心のべける/源氏(東屋)」
[可能] いいかわせる

いいがい

いいがい イヒガヒ [0] 【言い甲斐】
わざわざ言葉に出して言うだけの価値。言っただけの効果。「忠告の―がない」

いいがい

いいがい イヒガヒ 【飯匙】
しゃもじ。「手づから―取りて/伊勢 23」

いいがい

いいがい【言い甲斐がない(ある)】
be (not) a waste of words.

いいがいなし

いいがいな・し イヒガヒ― 【言ひ甲斐無し】 (形ク)
(1)言ってきかせても効果がない。「聞きいれる気色のなきに,お民―・しと断念して/経つくえ(一葉)」
(2)取り立てて言うだけの値打ちがない。つまらない。「―・き者の讒言により,御中違はれ候ふ事/謡曲・船弁慶」
〔中世以降の語。中古は「いふかいなし」を用いた〕
→いうかいなし

いいがかり

いいがかり イヒ― [0] 【言い掛(か)り】
(1)難癖をつけること。また,その難癖。「―をつける」「とんでもない―だ」
(2)言い出してあとに引けない状態になること。「こちも引かれぬ―/浄瑠璃・丹波与作(中)」

いいがかり

いいがかり【言い掛り】
<make> a false charge.〜をつける accuse <a person> falsely;pick a quarrel <with> .→英和

いいがたい

いいがた・い イヒ― [4] 【言(い)難い】 (形)[文]ク いひがた・し
うまく言うことができない。言いにくい。「何とも―・い味だ」「いわく―・い」

いいき

いいき [1] 【異域】
外国。異国。

いいき

いいき [1] 【好い気】 (名・形動)
客観的に見ればそんな風にはできないはずであるのに,自分だけが得意になっている様子。「―なもんだ」「すっかり―になる」

いいき=の鬼(オニ)となる

――の鬼(オニ)となる
〔李陵「答�蘇武�書」より。「鬼」は死者の魂〕
故郷や本国を離れて死ぬ。外国で死ぬ。

いいきかす

いいきか・す イヒ― [4][0] 【言(い)聞かす】
■一■ (動サ五[四])
「いいきかせる」に同じ。「もう一度―・す必要がある」
■二■ (動サ下二)
⇒いいきかせる

いいきかせる

いいきかせる【言い聞かせる】
tell <a person to do> ;→英和
persuade;→英和
admonish.→英和

いいきかせる

いいきか・せる イヒ― [5] 【言(い)聞かせる】 (動サ下一)[文]サ下二 いひきか・す
(1)(子供などに)十分に説明して納得させる。教えさとす。「道路で遊ばないように―・せる」
(2)話して聞かせる。「悪しきことを―・せければ/大和 156」

いいきぜん

いいきぜん 【好い気前】 (形動)
〔近世口語〕
いい気なさま。「ほんにほんに思ひやりもねえ。―だあ/滑稽本・浮世風呂(前)」

いいきな

いいきな【いい気な】
easygoing (のんきな);→英和
conceited (うぬぼれて);→英和
presumptive (つけ上がって).→英和

いいきみ

いいきみ [1] 【好い気味】 (名・形動)
〔「いいきび」とも〕
胸のすくこと。痛快であること。日頃憎く思う相手の災難や失敗を喜び,あざけって言う語。「しかられて―だ」

いいきり

いいきり イヒ― [0] 【言(い)切り】
末尾に用言・助詞・助動詞などがきて文が完結すること。文の終止。

いいきる

いいき・る イヒ― [3] 【言(い)切る】 (動ラ五[四])
(1)自信や決意をもってはっきり言う。断言する。「絶対に間違いはないと―・る」
(2)言い終わる。最後まで言う。「思うことを半分も―・らないうちに時間になった」
(3)はっきり言葉に出して相手との関係を断つ。「右近は―・りつる由言ひゐたるに/源氏(浮舟)」
[可能] いいきれる

いいきる

いいきる【言い切る】
(1)[断言する]say positively;declare.→英和
(2)[言い終わる]finish saying.

いいぎり

いいぎり イヒ― [0][1] 【飯桐・椅】
イイギリ科の落葉高木。本州以西から東アジアに分布。高さ15メートル内外。雌雄異株。幹はキリに似る。葉は心臓形。秋にナンテンに似た赤い球形の果実をつける。昔,この葉で飯を包んだという。ナンテンギリ。

いいぎり

いいぎり [0]
昆虫カマドウマの別名。

いいくさす

いいくさ・す イヒ― [4] 【言い腐す】 (動サ五[四])
けちをつける。けなす。「相手を散々に―・す」

いいくだす

いいくだ・す イヒ― 【言ひ下す】 (動サ四)
(1)すらすらと言う。また,文章などをすらすらと書く。「ほ句は頭よりすら��と―・し来るを上品(ジヨウボン)とす/去来抄」
(2)自分より身分の低い人に言い送る。[日葡]

いいくらす

いいくら・す イヒ― [4] 【言い暮(ら)す】 (動サ五[四])
その事ばかり言って日を過ごす。「毎日小言ばかりを―・す」

いいくるめる

いいくる・める イヒ― [5] 【言い包める】 (動マ下一)[文]マ下二 いひくる・む
言葉巧みに話して,自分の意見に従わせる。口先でまるめこむ。「黒を白と―・める」

いいくるめる

いいくるめる【言いくるめる】
quibble;→英和
say that black is white.

いいぐさ

いいぐさ【言い草】
(1) one's words[remarks].(2) an excuse;→英和
a pretext (口実).→英和
彼らの〜ではないが to borrow their pet phrases.

いいぐさ

いいぐさ イヒ― [0] 【言い種・言(い)草】
(1)口に出す言葉。また,ものの言い方。「古い―だが」「―が気に入らない」
(2)言い訳。口実。「そんな―は通用しない」
(3)話の種。語りぐさ。
(4)言いがかり。「何もおらあおめえに―を言つて,やりこめられに来はしねえぜ/人情本・辰巳園 3」

いいけ

いいけ イヒ― 【飯笥】
飯を盛る器。「供御―一合/延喜式(四時祭下)」

いいけす

いいけ・す イヒ― [3] 【言(い)消す】 (動サ五[四])
(1)相手の言葉を否定する。「一言の下に―・される/田舎教師(花袋)」
(2)前に言ったことを取り消す。「これは話さと口軽に―・して/化銀杏(鏡花)」
(3)悪く言う。けなす。「一と口に戯作と―・して了うが/社会百面相(魯庵)」
[可能] いいけせる

いいけつ

いいけ・つ イヒ― 【言ひ消つ】 (動タ四)
(1)悪く言う。けなす。「光源氏,名のみことごとしう―・たれたまふ咎(トガ)多かなるに/源氏(帚木)」
(2)言いかけてやめる。言いさす。「はつるる糸はと末は―・ちて/源氏(椎本)」
(3)相手の言葉を否定する。「わざとはなくて―・つさま,みやびかによしと聞き給ふ/源氏(松風)」

いいけらく

いいけらく イヒ― 【言ひけらく】 (連語)
言ったことには。「みこの―/古今(羇旅)」

いいこ

いいこ【好い子になる】
gain credit at others' expense.好い子だから like a good boy[girl,fellow];Be a good boy[girl,fellow]and do….

いいこ

いいこ 【好い子】 (連語)
いい子供。多く子供をほめたり,なだめすかしたりする時に言う。「―にしているんだよ」

いいこ=になる

――にな・る
自分だけが人にほめられるように振る舞う。「一人で―・っている」

いいこうい

いいこうい [1][1] 【以夷攻夷】
⇒夷(イ)を以て夷を制す(「夷」の句項目)

いいこしらえる

いいこしら・える イヒコシラヘル [6] 【言い拵える】 (動ア下一)[文]ハ下二 いひこしら・ふ
うまく言ってなだめたり,ごまかしたりする。こしらえ事を言う。「はてはては腹だつを,よろづに―・へて/源氏(若菜下)」

いいこと

いいこと [1] 【好い事】
■一■ (名)
(1)よい事柄。楽しいこと。
(2)都合のよい状態。よい口実。「人の知らないのを―に,いいかげんな作り話をする」
■二■ (感)
相手の意志を確かめたり,返事を促したりするときに女性が使う語。いいですね。「三時きっかりに電話して。―」

いいこなす

いいこな・す イヒ― [4] 【言いこなす】 (動サ五[四])
(1)上手に表現する。言葉巧みに言う。「一寸(チヨツト)したことをいかにも尤(モツトモ)らしく―・して/破戒(藤村)」
(2)悪く言う。非難する。「気にいらぬふぜいにてほめず,―・しければ/咄本・私可多咄」
(3)言って相手をやりこめる。「此方の正理に―・しければ/評判記・色道大鏡」

いいこめる

いいこめる【言いこめる】
silence;→英和
talk <a person> down.

いいこめる

いいこ・める イヒ― [4] 【言い籠める】 (動マ下一)[文]マ下二 いひこ・む
言葉で人をやり込める。「簡単に―・められてしまった」

いいごと

いいごと イヒ― 【言ひ事】
(1)言った言葉。言い分。「にくき男の―かなとて/宇治拾遺 12」
(2)話の種。語りぐさ。「人々いみじう宣はせたりとて,興じ奉りて,その頃の―にこそし侍りしか/大鏡(伊尹)」
(3)口げんか。口論。「女房衆と―はさせられなんだか/狂言・髭櫓」

いいさす

いいさ・す イヒ― [3] 【言い止す】 (動サ五[四])
言いかけて途中でやめる。「―・して席を立つ」

いいさとす

いいさと・す イヒ― [4] 【言(い)諭す】 (動サ五[四])
物事の道理や教訓をかんでふくめるように説き聞かせる。

いいざかおんせん

いいざかおんせん イヒザカヲンセン 【飯坂温泉】
福島市北部にある温泉。阿武隈(アブクマ)川支流の摺上(スリカミ)川中流にある。

いいざま

いいざま イヒ― [0] 【言(い)様】
〔古くは「いいさま」とも〕
■一■ (名)
言い方。言いぶり。「―が気に入らない」
■二■ (副)
言うと同時に。言うやいなや。「『悔しい』と―泣き伏した」

いいざま

いいざま [0] 【好い様・好い態】 (連語)
〔「いい」は反語的表現〕
ひどいありさま。情けない姿。他人の失敗などをあざけっていう。「―だ」

いいしぶる

いいしぶ・る イヒ― [4] 【言(い)渋る】 (動ラ五[四])
ためらってなかなか言わない。「理由を―・る」

いいしぶる

いいしぶる【言い渋る】
hesitate to say.

いいしら∘ず

いいしら∘ず イヒ― 【言ひ知らず】 (連語)
(1)表現のしようがない。また,たとえようもないほどすばらしい。「白き衣の,―∘ず煤けたるに/源氏(末摘花)」
(2)取るに足りない。「―∘ぬ賤の男なりとも/狭衣 1」

いいしらけ

いいしらけ イヒ― 【言ひ白け】
〔「いいじらけ」とも〕
(1)その発言でその場の興趣が失われること。「―して,無理のみに酔て倒れし転寝(ウタタネ)の/人情本・梅児誉美 3」
(2)いやになって話を途中でやめること。「是を―に立帰るに/浮世草子・男色大鑑 8」
(3)言い争って負けること。「云ひかかつては―に済まさぬ女/浄瑠璃・大塔宮曦鎧」

いいしらける

いいしら・ける イヒ― [5] 【言(い)白ける】 (動カ下一)[文]カ下二 いひしら・く
〔「いいじらける」とも〕
(1)言ったことでその場の興趣がなくなる。「言へば言ふほど―・け/浄瑠璃・大職冠」
(2)折をみて話をやめる。「笑ひをしほに―・け/浄瑠璃・反魂香」
(3)言い争って,分(ブ)が悪くなる。「傲慢第一の守屋の臣(オミ)―・けてぞ見えにける/浄瑠璃・聖徳太子」

いいしる

いいし・る イヒ― 【言ひ知る】 (動ラ四)
ものの言い方を知っている。「すきものなれば,―・りためり/落窪 2」

いいしれ∘ず

いいしれ∘ず イヒ― 【言(い)知れず】 (連語)
「言い知れぬ」に同じ。

いいしれ∘ない

いいしれ∘ない イヒ― 【言(い)知れない】 (連語)
「言い知れぬ」に同じ。「―感動」

いいしれ∘ぬ

いいしれ∘ぬ イヒ― 【言(い)知れぬ】 (連語)
言葉では表せない。なんとも言いようがない。言い知れない。「―悲しみにおそわれる」

いいしれぬ

いいしれぬ【言い知れぬ】
unspeakable.→英和

いいしろう

いいしろ・う イヒシロフ 【言ひしろふ】 (動ハ四)
(1)話し合う。互いに言う。「あまえていかに聞えむなど―・ふべかめれど/源氏(夕顔)」
(2)互いに言い争う。「いと,わりなからむと―・ふ程に/源氏(浮舟)」

いいじま

いいじま イヒジマ 【飯島】
姓氏の一。

いいじまいさお

いいじまいさお イヒジマイサヲ 【飯島魁】
(1861-1921) 動物学者。静岡県生まれ。東大卒。海綿の研究と,鳥・寄生虫に関する研究が多い。著「動物学提要」など。

いいじゅうぎょう

いいじゅうぎょう イヰヂユウギヤウ [1][0] 【異位重行】
朝廷の公事や節会の儀式の際の,親王や群臣の並び方。位階に従って,同位の者は横に一列になり,高位の者を前にして順次後ろに重なる。

いいじょう

いいじょう イヒデウ [0] 【言(い)条】
(1)言うべきことがら。言い分。「成らう事なら叔母の―を立てて/浮雲(四迷)」
(2)(「…と(は)言い条」の形で)とはいうものの。とはいっても。言う条。「調べものとは―,半分は写しものである/永日小品(漱石)」

いいすぎ

いいすぎ イヒ― [0] 【言(い)過ぎ】
度をこして言うこと。「そこまで言うと―になる」

いいすぎる

いいす・ぎる イヒ― [4] 【言(い)過ぎる】 (動ガ上一)[文]ガ上二 いひす・ぐ
度をこして(言うべきでないことまで)言う。「私も―・ぎた。反省している」

いいすぎる

いいすぎる【言い過ぎる】
say too much;go too far;exaggerate (誇張).→英和
…と言っても言い過ぎでない It is not too much[no exaggeration]to say that….

いいすくめる

いいすく・める イヒ― [5] 【言い竦める】 (動マ下一)[文]マ下二 いひすく・む
言葉巧みに相手に納得させる。言いくるめる。「口拍子よく,何人出ても―・められ/浮世草子・胸算用 4」

いいすさぶ

いいすさ・ぶ イヒ― 【言ひ荒ぶ・言ひ遊ぶ】
■一■ (動バ四)
(1)たわむれ半分に言う。「さらば袖ふれて見給へなど―・ぶに/源氏(竹河)」
(2)しきりに言い寄る。「この男―・びにけるに/平中 13」
■二■ (動バ上二)
{■一■}に同じ。「この二年ばかり,もの―・ぶる人ぞありける/平中 4」

いいすて

いいすて イヒ― [0] 【言(い)捨て】
〔「いいずて」とも〕
(1)言っただけで返事を聞かずにおくこと。言い放し。
(2)(中世,連歌が懐紙に書き記されたのに対し)正式に記録されない,即興の俳諧の連歌。「このさとに旅寝せしをりをりの―集めて『冬の日』といふ/曠野」
(3)点取りをしない俳諧。

いいすてる

いいす・てる イヒ― [4] 【言(い)捨てる】 (動タ下一)[文]タ下二 いひす・つ
(1)返事は聞かなくてもいいかのように言うだけ言ってしまう。言い放つ。「憎々しげに―・てて立ち去る」
(2)慎重に用意せずに言う。何気なく言う。「ただいかに―・てたることくさも,皆いみじく聞ゆるにや/徒然 14」
(3)連歌・俳諧で,句を読み,記録しないでおく。

いいすてる

いいすてる【言い捨てる】
say as one goes away.

いいすべらす

いいすべら・す イヒ― [5] 【言(い)滑らす】
■一■ (動サ五[四])
言ってはならぬことをうっかり言う。口をすべらす。「いはでものこと―・せ/桐一葉(逍遥)」
■二■ (動サ下二)
{■一■}に同じ。「底意の悪を座興になし,―・する油口/浄瑠璃・浦島年代記」

いいずし

いいずし イヒ― [1] 【飯鮨】
(1)押し鮨の一種。飯に松茸(マツタケ)・筍(タケノコ)・鱧(ハモ)などをのせて押したもの。
(2)江戸末期以降,それまで魚介類を漬けた酢飯を,鮨の主材に用いるようになったもの。

いいせいい

いいせいい [1][1] 【以夷制夷】
⇒夷(イ)を以て夷を制す(「夷」の句項目)

いいせん

いいせん [1] 【好い線】 (連語)
まあまあの水準・状態。「初めてにしては―だ」「―行っている」

いいそえる

いいそ・える イヒソヘル [4] 【言(い)添える】 (動ア下一)[文]ハ下二 いひそ・ふ
言葉を添える。言いたす。「最後に一言―・える」

いいそこない

いいそこない【言い損ない】
<make> a slip of the tongue.→英和
言い損なう (1) ⇒言い誤る.(2) fail to mention (言いそびれる).

いいそこない

いいそこない イヒソコナヒ [0] 【言(い)損ない】
言いそこなうこと。言いまちがい。

いいそこなう

いいそこな・う イヒソコナフ [5] 【言(い)損なう】 (動ワ五[ハ四])
(1)まちがって言う。言い誤る。「答えを―・う」
(2)言うべきことを言わないでしまう。「肝心な用件を―・う」

いいそそくれる

いいそそく・れる イヒ― [6] 【言いそそくれる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 いひそそく・る
言いそびれる。「つい離別咄を―・れた上に/くれの廿八日(魯庵)」

いいそびれる

いいそび・れる イヒ― [5] 【言いそびれる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 いひそび・る
言い出す機会がなく,言うべきことを言えずに終わる。言いはぐれる。「かわいそうで小言も―・れた」

いいそんじ

いいそんじ イヒ― [0] 【言(い)損じ】
言いまちがい。言い誤り。

いいたいほうだい

いいたいほうだい イヒタイハウダイ [5] 【言いたい放題】 (形動)
言いたいことを言いたいだけ遠慮なく言うさま。「―に悪口を言う」

いいたす

いいた・す イヒ― [3] 【言(い)足す】 (動サ五[四])
足りないところを付け加えて言う。言い添える。

いいたす

いいたす【言い足す】
add;→英和
say in addition.

いいたつ

いいた・つ イヒ― 【言ひ立つ】
■一■ (動タ四)
(1)ものを言いながら立っている。「物をいと久しう―・ち給へれば/枕草子 49」
(2)言い始める。「かく―・ちてとどまりたらむ,いとをこならむ/落窪 3」
(3)うわさが立つ。「この岩のある故ぞ,と―・ちにけり/宇治拾遺 2」
■二■ (動タ下二)
⇒いいたてる

いいたて

いいたて イヒ― [0] 【言(い)立て】
〔「いいだて」とも〕
(1)取り立てて言うこと。「わごりよは何も―にする様な芸は覚えぬが/狂言・八幡の前(虎寛本)」
(2)口実。「お勢は気分の悪いを―にして/浮雲(四迷)」
(3)物売りや芝居の口上。
(4)歌舞伎における口上の一。物事の由来・効能・物づくしなどを述べる長いせりふ。

いいたてる

いいたてる【言い立てる】
state (述べる);→英和
maintain (主張);→英和
point out (指摘).

いいたてる

いいた・てる イヒ― [4] 【言(い)立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 いひた・つ
(1)自説を強く主張する。「絶対反対だと―・てる」
(2)一つ一つ列挙して言う。「欠陥をこまごまと―・てる」
(3)口実にする。「女は病気を―・てて/あめりか物語(荷風)」

いいだ

いいだ イヒダ 【飯田】
姓氏の一。

いいだ

いいだ イヒダ 【飯田】
長野県南部の市。もと堀氏の城下町。天竜川の段丘上にあり,伊那盆地南部の商業中心地。

いいだくだく

いいだくだく【唯々諾々として】
quite willingly;obediently.→英和

いいだくだく

いいだくだく ヰヰ― [1] 【唯唯諾諾】 (ト|タル)[文]形動タリ
何事にもはいはいと従うさま。他人の言いなりになるさま。「―として命令に従う」

いいだこ

いいだこ イヒ― [0][1] 【飯蛸】
タコの一種。全長約25センチメートル。体色は黄褐色ないし黒褐色。目の前方に金色の輪紋をもつ。食用。冬から春にかけて産卵期のものを煮ると胴に飯粒が詰まったように見えるのでこの名がある。日本・朝鮮・中国の浅海・内湾に分布。イシダコ。[季]春。

いいだし

いいだし イヒ― [0] 【言(い)出し】
(1)他の人に先がけて言うこと。
(2)話や歌の最初の文句。

いいだしっぺ

いいだしっぺ イヒ― [4][6] 【言(い)出しっ屁】
〔「いいだしべ」の促音添加。最初に臭いと言い出した人がおならをした人だ,ということから〕
何かをしようと言い出した人。また,提案した人がまず始めること。

いいだじけん

いいだじけん イヒダ― 【飯田事件】
1884年(明治17),長野県と愛知県下の自由民権派による政府転覆の蜂起(ホウキ)計画。愛知県田原の士族村松愛蔵らが,長野県飯田において没落農民と連係し蜂起を計ったが発覚。中心人物六名が内乱陰謀罪で処刑された。

いいだす

いいだす【言い出す】
(1) begin to speak.(2) suggest;→英和
propose (提案).→英和

いいだす

いいだ・す イヒ― [3] 【言(い)出す】 (動サ五[四])
(1)言い始める。「留学したいと―・す」
(2)他の人に先がけて最初に言う。「やめようと―・すのはいつも彼だ」
(3)口に出して言う。口にする。切り出す。「いちど―・したらあとへ引かない」
[可能] いいだせる

いいだせん

いいだせん イヒダ― 【飯田線】
東海道本線と中央本線を結ぶ JR 東海の鉄道線。愛知県豊橋と長野県辰野間,196キロメートル。沿線に豊川・飯田・伊那などの諸都市がある。

いいだたけさと

いいだたけさと イヒダ― 【飯田武郷】
(1827-1900) 幕末・明治の国学者。信濃の人。通称,守人(モリト)。平田銕胤(カネタネ)に師事。東大・皇典講究所ほかの教授。主著「日本書紀通釈」

いいだただひこ

いいだただひこ イヒダ― 【飯田忠彦】
(1798-1860) 幕末の歴史学者・勤王家。周防(スオウ)の人。「大日本史」を読んで感奮,独力で「野史」二九一巻を編む。桜田門外の変で取り調べを受け,憤激して自殺。他に著「諸家系譜」など。

いいだだこつ

いいだだこつ イヒダ― 【飯田蛇笏】
(1885-1962) 俳人。山梨県生まれ。本名,武治。早大中退。高浜虚子に師事。「ホトトギス」派の重鎮。強烈な主観で甲斐の自然と生活をとらえた端厳荘重な調べで知られる。「雲母」主宰。句集「山廬集」「山響集」など。

いいちがい

いいちがい イヒチガヒ [0] 【言(い)違い】
言いちがえること。また,その言葉。言いまちがい。

いいちがう

いいちが・う イヒチガフ [4] 【言(い)違う】
■一■ (動ワ五[ハ四])
言い誤る。「うっかり名前を―・う」
■二■ (動ハ下二)
⇒いいちがえる

いいちがえる

いいちが・える イヒチガヘル [5] 【言(い)違える】 (動ア下一)[文]ハ下二 いひちが・ふ
まちがえて言う。言い誤る。「番号を―・える」

いいちぎる

いいちぎ・る イヒ― 【言ひ契る】 (動ラ四)
(1)口に出して約束する。「必ずたづねとぶらはむ,など泣く泣く―・りて/大和 148」
(2)結婚の約束をする。「ねむごろに―・りける女の,ことざまになりにければ/伊勢 112」

いいちらす

いいちらす【言い散らす】
talk freely.

いいちらす

いいちら・す イヒ― [4] 【言(い)散らす】 (動サ五[四])
(1)あたりかまわず言う。無責任に言う。「悪口雑言を―・す」
(2)あちこちで言う。言いふらす。「尼になして,我が世のあらむ限りはもたらむと,―・したれば/源氏(玉鬘)」
[可能] いいちらせる

いいつかる

いいつか・る イヒ― [4] 【言(い)付かる】 (動ラ五[四])
仕事などを命じられる。言いつけられる。「留守番を―・る」

いいつぎ

いいつぎ イヒ― 【言ひ継ぎ・言ひ次ぎ】
(1)言い伝え。語り継ぎ。「天の原ふりさけ見つつ―にすれ/万葉 4125」
(2)取り次ぎ。また,取り次ぎをする人。「びなきことと―をも知らずがほに/蜻蛉(上)」
(3)周旋人。「のちは―までお出入の家のふさがるを恨み/浮世草子・禁短気」

いいつく

いいつ・く イヒ― 【言ひ付く】
■一■ (動カ四)
(1)言葉をかける。言い寄る。「女車のありけるに―・きにけり/伊勢 129」
(2)男女が親しい仲になる。「その武蔵なむのちはかへりごとはして―・きにける/大和 103」
■二■ (動カ下二)
⇒いいつける

いいつくす

いいつく・す イヒ― [4] 【言い尽(く)す】 (動サ五[四])
言うべきことをすべて言う。「言葉ではとても―・すことができない」
[可能] いいつくせる

いいつくす

いいつくす【言い尽くす】
tell all[everything] <about> ;express (oneself) fully;exhaust <a subject> .→英和

いいつくろう

いいつくろう【言い繕う】
gloss over <one's fault> .

いいつくろう

いいつくろ・う イヒツクロフ [5] 【言(い)繕う】 (動ワ五[ハ四])
言葉巧みにごまかす。「その場をうまく―・う」
[可能] いいつくろえる

いいつぐ

いいつ・ぐ イヒ― [3] 【言(い)継ぐ】 (動ガ五[四])
(1)語り伝える。「代々―・がれてきた」
(2)前の言葉に続けて言う。「尚ほ―・がんとして苦しげに息す/源おぢ(独歩)」
(3)託された言葉を伝える。伝言する。「人ノ話ヲ―・イデヤル/ヘボン」

いいつけ

いいつけ イヒ― [0] 【言(い)付け】
(1)命令。指示。「親の―をよく守る」
〔「命令」と比べて,私的な場合や事がさほど重大でない場合に使う〕
(2)告げ口。「―口」

いいつけ

いいつけ【言付け】
an order (命令);→英和
instructions (指図).

いいつける

いいつ・ける イヒ― [4] 【言(い)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 いひつ・く
(1)命令する。「用事を―・ける」
(2)告げ口をする。「先生に―・ける」
(3)いつも言っている。言い慣れている。「いつも―・けている言葉」
(4)伝言を頼む。ことづけする。「宮の御かへりも人の消息も,―・けて又遣りければ/大和 168」
(5)名付ける。「大宰相の君などいふ人,おばおとどなど―・け給ひ/栄花(日蔭のかづら)」

いいつける

いいつける【言い付ける】
(1) tell[order] <a person to do> .→英和
(2)[告げ口をする]inform <against a person> .→英和

いいつたえ

いいつたえ イヒツタヘ [0] 【言(い)伝え】
何代もにわたって人から人に口づてに伝えられてきた話・伝説。「土地の―」

いいつたえ

いいつたえ【言伝え】
(a) tradition;→英和
(a) legend.→英和

いいつたえる

いいつたえる【言い伝える】
hand down (by tradition);spread <rumors> ;→英和
send a message <to a person> .→英和

いいつたえる

いいつた・える イヒツタヘル [5] 【言(い)伝える】 (動ア下一)[文]ハ下二 いひつた・ふ
(1)口づてに話を後世に伝える。語り伝える。「村に―・えられてきた話」
(2)言葉を取り次ぐ。伝言する。「かかる事―・ふるは,いみじく忌(イ)むなるものを/源氏(帚木)」

いいつづける

いいつづ・ける イヒ― [5] 【言(い)続ける】 (動カ下一)[文]カ下二 いひつづ・く
(1)繰り返し言う。何度も言う。「十年来―・けた結果,同調者もふえてきた」
(2)話し続ける。「…と―・けて泣けば/落窪 4」

いいつのる

いいつの・る イヒ― [4] 【言(い)募る】 (動ラ五[四])
調子に乗ったり,興奮したりして次第に激しい口調になる。「互いに意地になって―・る」

いいつめる

いいつ・める イヒ― [4] 【言(い)詰める】 (動マ下一)[文]マ下二 いひつ・む
(1)最後まで言う。「『もしや本田に…』と言ひ懸けて敢て―・めず/浮雲(四迷)」
(2)言葉で相手をやりこめる。言いこめる。[日葡]

いいつらねる

いいつら・ねる イヒ― [5] 【言(い)連ねる】 (動ナ下一)[文]ナ下二 いひつら・ぬ
並べたてて言う。「恨みつらみを―・ねる」

いいつらのかわ

いいつらのかわ 【好い面の皮】 (連語)
自分または他人が割の悪い目にあったとき,自嘲(ジチヨウ)的にあるいは同情して言う語。とんだ迷惑。「あいつの尻ぬぐいばかりさせられて―だよ」

いいづか

いいづか イヒヅカ 【飯塚】
福岡県中北部の市。近世,長崎街道の宿場町。かつて筑豊炭田の中心。近年,商業が発展。

いいづか

いいづか イヒヅカ 【飯塚】
姓氏の一。

いいづかこうじ

いいづかこうじ イヒヅカカウジ 【飯塚浩二】
(1906-1970) 人文地理学者。東京生まれ。東大卒。東大東洋文化研究所長。著「地理学批判」「世界史における東洋社会」など。

いいづな

いいづな イヒ― [0] 【飯綱】
イタチ科の獣。食肉目中の最小種で体長20センチメートル内外。夏は背面褐色,腹面白色,冬は全身白色。性質は獰猛(ドウモウ)でネズミ類の天敵。北アメリカ・ヨーロッパ・アジア北部に分布。日本では北海道・青森などに見られる。イイヅナイタチ。コエゾイタチ。

いいづなやま

いいづなやま イヒヅナ― 【飯縄山・飯綱山】
長野県北部にある火山。海抜1917メートル。長大な裾野を引き,中腹に飯縄高原が広がる。修験道の霊地で,山頂付近に飯縄神社がある。

いいづらい

いいづら・い イヒ― 【言い辛い】 (連語)
(1)言いにくい。「―・い言葉」
(2)口に出して言うことがはばかられる。いいにくい。「こんなことは,―・い話だが,…」

いいて

いいて イヒ― [0] 【言い手】
言う人。話し手。話す方の人。

いいでさん

いいでさん イヒデ― 【飯豊山】
山形県と新潟県との境にある山。飯豊山地中央部の主峰。海抜2105メートル。

いいとおす

いいとお・す イヒトホス [3] 【言(い)通す】 (動サ五[四])
最後まで自分の考えを変えずに主張し続ける。「知らぬ存ぜぬと―・す」
[可能] いいとおせる

いいとおす

いいとおす【言い通す】
persist to the end.→英和

いいとく

いいと・く イヒ― 【言ひ解く】 (動カ四)
言い開きをする。弁明する。「初野は今は―・く言(コトバ)も無く/魔風恋風(天外)」

いいとし

いいとし【いい年をして】
in spite of one's mature age.〜をしてみっともない <You> ought to know better at <your> age.

いいとし

いいとし 【好い年】 (連語)
(1)かなりの年齢。
(2)相応の分別ができていい年齢。その年齢にふさわしくない行為や状態をあざけっていう語。「―をしてみっともない」

いいとして

いいとして
(前言を受けて)…はさておき。「それは―,宿題はできたの」

いいとどむ

いいとど・む イヒ― 【言ひ留む】 (動マ下二)
(1)言ってとどまらせる。言ってやめさせる。「―・むべき方もなくて/源氏(蓬生)」
(2)言葉で言い表して後まで残す。「心あらん人は,いかなる言の葉も―・めまほしきに/今鏡(藤波下)」

いいとよあおのひめみこ

いいとよあおのひめみこ イヒトヨアヲ― 【飯豊青皇女】
市辺押磐(イチノベノオシイワ)皇子の王女。清寧天皇の死後,一時政務を執り飯豊天皇とも称されたが世代には数えない。

いいどよ

いいどよ イヒドヨ 【鵂鶹】
〔「いいとよ」とも〕
フクロウの古名。[名義抄]

いいなおす

いいなおす【言い直す】
correct oneself (訂正する);retract <one's statement> (取り消す).→英和

いいなおす

いいなお・す イヒナホス [4] 【言(い)直す】 (動サ五[四])
(1)前に言ったことをもう一度言う。
(2)前に言ったことを訂正してもう一度言う。「お前と言い掛けて,あなたと―・した」
[可能] いいなおせる

いいなおすけ

いいなおすけ ヰイナホスケ 【井伊直弼】
(1815-1860) 江戸末期の大老。近江彦根藩主。将軍継嗣(ケイシ)問題で水戸派と対抗,一四代将軍に紀州家の慶福(ヨシトミ)(家茂)をつけ,また,1858年,勅許を待たず安政五か国条約に調印。これに反対する勢力を弾圧して安政の大獄を起こし,60年,桜田門外で水戸浪士らに暗殺された。

いいなおたか

いいなおたか ヰイナホタカ 【井伊直孝】
(1590-1659) 江戸初期の譜代大名。近江彦根藩の祖。掃部頭(カモンノカミ)。直政の二男。大坂冬・夏の陣に活躍。秀忠・家光・家綱三代に仕え,草創期にある幕政を補佐した。

いいなおまさ

いいなおまさ ヰイナホマサ 【井伊直政】
(1561-1602) 安土桃山時代の武将。徳川家康の重臣の一人。もと遠江(トオトウミ)の豪族で,今川氏の家臣。関ヶ原の功によって近江佐和山城主に封ぜられ一八万石を領した。

いいなか

いいなか 【好い仲】 (連語)
相思相愛の間柄。恋愛関係。「―になる」

いいながら

いいながら イヒ― 【言いながら】 (連語)
⇒とはいいながら(連語)

いいなし

いいなし イヒ― [0] 【言い做し】
(1)本当でないことをさもそうであるかのように言うこと。
(2)うまくとりつくろうように言うこと。とりなし。

いいなしずし

いいなしずし イヒナシ― 【飯無し鮨】
(後世の飯を加えた鮨に対して)飯を加えない,魚肉だけの鮨。古くは,魚に塩をかけ重しをして自然に発酵させた。

いいなす

いいな・す イヒ― [3] 【言い做す】 (動サ五[四])
(1)事実でないことを,事実であるかのように言う。「自分には責任がないかのように―・す」
(2)とりなす。「さまざまに―・して機嫌をとる」
(3)あえて言う。ことさらに言う。「はかなく―・させ給へるさまの,いふよしなき心地すれど/源氏(賢木)」

いいなずけ

いいなずけ【許嫁】
one's fiancée (女)[fiancé (男)];one's betrothed.…と〜の仲である be betrothed to….

いいなずけ

いいなずけ イヒナヅケ [0] 【許婚・許嫁】
〔動詞「言ひ名付く」の連用形から〕
結婚の約束をした相手。婚約者。フィアンセ。古くは,まだ幼少のうちに,双方の親の合意で結婚の約束をした子女の間柄をいった。

いいなづく

いいなづ・く イヒ― 【言ひ名付く】 (動カ下二)
親どうしが子女の結婚を約束する。「すでに人の―・けて事定まりたる中を裂けて/太平記 18」

いいなやむ

いいなや・む イヒ― [4] 【言(い)悩む】 (動マ五[四])
(1)思うように言えず苦労する。表現に困る。「適切な言葉がなくて―・む」
(2)なかなか言い出せなくて困る。

いいならす

いいなら・す イヒ― [4] 【言(い)慣らす】 (動サ五[四])
「いいならわす」に同じ。「日常―・した言い方」

いいならわし

いいならわし【言い習わし】
a common saying (ことわざ);(a) tradition (言伝え).→英和

いいならわし

いいならわし イヒナラワシ [0] 【言(い)習わし】
昔から世の中で言われてきている言葉や習慣。言いきたり。

いいならわす

いいならわ・す イヒナラハス [5] 【言(い)習わす】 (動サ五[四])
昔から,または世間一般でそのように言う。言い慣らす。「昔から―・された格言」

いいなり

いいなり イヒ― [0] 【言(い)成り】
無批判に人の言葉に従うこと。言うがまま。言うなり。「人の―になる」

いいなり

いいなり【言いなり(放題)になる】
be at a person's beck (and call).

いいなりさんぼう

いいなりさんぼう イヒ― 【言(い)成り三宝】
言いなりにしたりさせたりすること。言い成り次第。「病人の―にして上げなせえ/滑稽本・浮世風呂 2」

いいなりしだい

いいなりしだい イヒ― [5] 【言(い)成り次第】
何もかも言うとおりになること。また,そうすること。

いいなりほうだい

いいなりほうだい イヒ―ハウ― [5] 【言(い)成り放題】
「言い成り次第」に同じ。

いいなれる

いいな・れる イヒ― [4] 【言い馴れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 いひな・る
(1)たびたび使って,言いやすくなっている。「ニックネームの方が―・れている」
(2)言い寄ってなれ親しむ。「言多く―・れたらむ方にぞなびかんかし/源氏(末摘花)」

いいにくい

いいにくい【言い難い】
delicate.→英和
言い難そうに hesitatingly.→英和

いいにくい

いいにく・い イヒ― [4] 【言い難い】 (形)[文]ク いひにく・し
(1)さしさわりがあり,言うのがためらわれる。言いづらい。「面と向かっては―・い」
(2)発音しにくい。「―・い言葉」

いいにげ

いいにげ イヒ― [0] 【言(い)逃げ】
「いいのがれ」に同じ。

いいぬけ

いいぬけ【言抜け】
an evasion;→英和
dodging; <make> an excuse.→英和
〜をする evade <a question> ;→英和
dodge;→英和
excuse oneself.

いいぬけ

いいぬけ イヒ― [0] 【言(い)抜け】
言い抜けること。言いのがれ。

いいぬける

いいぬ・ける イヒ― [4] 【言(い)抜ける】 (動カ下一)[文]カ下二 いひぬ・く
うまく言いつくろって罪や責任を逃れる。言い逃れる。「その場はうまく―・けた」

いいぬま

いいぬま イヒヌマ 【飯沼】
姓氏の一。

いいぬまよくさい

いいぬまよくさい イヒヌマ― 【飯沼慾斎】
(1783-1865) 幕末の植物学者。伊勢亀山の生まれ。名は長順。江戸で宇田川榛斎(シンサイ)に医学を学ぶ。のち,植物学に転じ日本最初のリンネ分類による植物図説「草木図説」を作った。

いいね

いいね イヒ― [0] 【言(い)値】
売り手の言うとおりの値段。
⇔付け値
「―で買う」

いいね

いいね【言い値で】
at the price asked.

いいのがれ

いいのがれ イヒ― [0] 【言(い)逃れ】
言い逃れること。また,その言葉。いいにげ。いいぬけ。「―を言う」

いいのがれ

いいのがれ【言逃れ】
⇒言抜け.

いいのがれる

いいのが・れる イヒ― [5] 【言(い)逃れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 いひのが・る
うまく言い訳をして,責任などをまぬがれる。言いぬける。「言を左右にして―・れる」

いいのこす

いいのこす【言い残す】
leave a message <that…> (伝言);→英和
make a will (遺言);→英和
forget[omit]to say (言い落とす).

いいのこす

いいのこ・す イヒ― [4] 【言(い)残す】 (動サ五[四])
(1)言うべきことの一部を言わないままにする。言い漏らす。
(2)立ち去る人が,あとに残る人に言っておく。言いおく。「父の―・した言葉」
[可能] いいのこせる

いいのやま

いいのやま イヒノ― 【飯野山】
香川県の讃岐平野にある山。海抜422メートル。富士山型で,花崗岩(カコウガン)上を安山岩がおおう。讃岐富士。

いいはぐらす

いいはぐら・す イヒ― [5] 【言い逸らす】 (動サ五[四])
うまく話して話題や質問の核心をそらしたり,ぼかしたりする。いいはぐらかす。「冗談に―・す」

いいはぐれる

いいはぐ・れる イヒ― [5] 【言い逸れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 いひはぐ・る
言いそびれる。「頼みごとを―・れる」

いいはじめる

いいはじ・める イヒ― [5] 【言(い)始める】 (動マ下一)[文]マ下二 いひはじ・む
(1)だれも言わなかった考えや言葉を最初に言う。「これは彼が―・めた説だ」
(2)話し始める。語り出す。「ためらいながら―・めた」
(3)異性に言い寄り始める。「たよりをたづねてもの―・めてけり/平中 27」

いいはなつ

いいはなつ【言い放つ】
declare.→英和

いいはなつ

いいはな・つ イヒ― [4] 【言(い)放つ】 (動タ五[四])
思ったままをはっきり言う。きっぱりと言う。「満座の中で―・つ」

いいはやす

いいはや・す イヒ― [4] 【言い囃す】 (動サ五[四])
(1)盛んに言う。世間で評判する。「二人の仲を―・す」
(2)ほめていう。おだてあげる。「さあるにより,難き世ぞとは定めかねたるぞやと,―・し給ふ/源氏(帚木)」

いいはる

いいは・る イヒ― [3] 【言(い)張る】 (動ラ五[四])
自分の主張をどこまでも通そうとする。「無実であると―・る」
[可能] いいはれる

いいはる

いいはる【言い張る】
insist <on,that…> ;→英和
persist <in> .→英和

いいひと

いいひと 【好い人】
■一■ [1] (名)
恋人。愛人。「―がいるらしい」
■二■ (連語)
人柄の良い人。好人物。

いいひらき

いいひらき イヒ― [0] 【言(い)開き】 (名)スル
言い訳。弁解。申し開き。「―する余地もない」「―が立たない」

いいひらき

いいひらき【言開き】
(an) explanation.〜をする excuse[justify]oneself.

いいひらく

いいひら・く イヒ― [4] 【言(い)開く】 (動カ五[四])
事情を話し,相手に納得させる。弁明する。申し開く。「なに―・くに及ばぬ事ゆゑ矢張り自分で罪を被(キ)る/鉄仮面(涙香)」
[可能] いいひらける

いいひろめる

いいひろ・める イヒ― [5] 【言(い)広める】 (動マ下一)[文]マ下二 いひひろ・む
広く世間に知らせる。口づてに多くの人に知らせる。「よい店だという評判が―・められた」

いいびつ

いいびつ イヒ― [1] 【飯櫃】
めしびつ。いびつ。

いいふくめる

いいふくめる【言い含める】
tell <a person> beforehand;instruct.→英和

いいふくめる

いいふく・める イヒ― [5] 【言(い)含める】 (動マ下一)[文]マ下二 いひふく・む
(目下の人に)物事の事情や内容をよくわかるように言って聞かせる。「事情を―・める」

いいふらす

いいふら・す イヒ― [4] 【言(い)触らす】 (動サ五[四])
(人の悪事などを)多くの人に言って知らせる。「変なうわさを―・す」
[可能] いいふらせる

いいふらす

いいふらす【言い触らす】
spread[circulate] <rumors> .→英和

いいふるした

いいふるした【言い古した】
hackneyed <phrase> ;→英和
stale <saying> .→英和

いいふるす

いいふる・す イヒ― [4] 【言(い)古す・言い旧す】 (動サ五[四])
何度も言って,耳新しくなくなる。「―・されたことだが…」

いいぶり

いいぶり イヒ― [0] 【言い振り】
ものを言う様子。ことばつき。「さとすような―」

いいぶん

いいぶん イヒ― [0] 【言(い)分】
(1)言いたい事柄。主張。文句。「相手の―をよく聞く」「ずいぶん失礼な―だ」「何か―があるか」
(2)口論。「―してぞ帰りける/浮世草子・胸算用 4」

いいぶん

いいぶん【言い分】
(1) one's say (主張);what one has (got) to say.(2) an objection (異議);→英和
(a) complaint (不平).→英和
〜がある(ない) have an (no) objection <to> .
〜のない perfect;→英和
faultless.→英和
〜を通す carry one's point.

いいぼ

いいぼ イヒ― 【飯粒】
(1)めしつぶ。「―を取りて餌にして/日本書紀(神功訓)」
(2)いぼ。[和名抄]

いいぼむしり

いいぼむしり イヒボ― 【蟷螂】
カマキリの異名。[新撰字鏡]

いいまえ

いいまえ イヒマヘ [0] 【言(い)前】
(1)物の言い方。口まえ。「単に口先の―と思はなければならなかつた/明暗(漱石)」
(2)言いわけ。口実。「一寸町へ出て来るといふ―/彼岸過迄(漱石)」

いいまかす

いいまか・す イヒ― [4] 【言(い)負かす】 (動サ五[四])
言い争って相手を負かす。言い勝つ。「相手を―・す」
[可能] いいまかせる

いいまかす

いいまかす【言い負かす】
⇒言いこめる.

いいまぎらす

いいまぎらす【言い紛らす】
equivocate;→英和
quibble.→英和

いいまぎらす

いいまぎら・す イヒ― [5] 【言(い)紛らす】 (動サ五[四])
話題をすり替えたり,ごまかしたりして追及を逃れる。「夢の話に―・した」

いいまぎらわす

いいまぎらわ・す イヒマギラハス [6] 【言(い)紛らわす】 (動サ五[四])
(1)「いいまぎらす」に同じ。
(2)他人の話に口を出してじゃまをする。「さかしらにいらへうちしてこと人どもの―・す人いとにくし/枕草子(三一四・能因本)」

いいまくる

いいまくる【言いまくる】
⇒言いこめる.

いいまくる

いいまく・る イヒ― [4] 【言い捲る】 (動ラ五[四])
盛んにしゃべり立てる。まくし立てる。「自説を―・る」

いいまける

いいま・ける イヒ― [4] 【言(い)負ける】 (動カ下一)[文]カ下二 いひま・く
言い争って負ける。言い負かされる。「論争で―・ける」

いいまちがい

いいまちがい イヒマチガヒ [0] 【言(い)間違い】
間違えて言うこと。言い違い。言いそこない。

いいまるめる

いいまる・める イヒ― [5] 【言(い)丸める】 (動マ下一)
「言いくるめる」に同じ。

いいまわし

いいまわし イヒマハシ [0] 【言(い)回し】
言い表し方。表現。「たくみな―」「持って回った―」

いいまわし

いいまわし【言回し】
(a turn of) expression;→英和
diction.→英和
うまい(へたな)〜 a happy (clumsy) expression.

いいまわす

いいまわ・す イヒマハス [4] 【言(い)回す】 (動サ五[四])
(1)うまく言い表す。巧みに表現する。「むべむべしく―・し侍るに/源氏(帚木)」
(2)言い広める。「同類どもに,『かかる所こそあれ』と,―・して/宇治拾遺 3」
(3)遠まわしに言う。[日葡]
[可能] いいまわせる

いいむし

いいむし イヒ― [0] 【飯蒸(し)】
もち米を魚の腹などに詰めたり,のせるなどして蒸したもの。「鯛の―」

いいめ

いいめ 【好い目】 (連語)
(1)うまく出たさいころの目。「―が出る」
(2)運のいいこと。好運。「―をみる」「―にあう」

いいもらす

いいもら・す イヒ― [4] 【言(い)漏らす・言い洩らす】 (動サ五[四])
(1)言うべきことの一部分を言い忘れる。言い落とす。「肝心なことを―・す」
(2)秘密を他にもらす。口外する。「おのづから物―・しつべき眷属/源氏(夕顔)」

いいもらす

いいもらす【言い漏らす】
forget[omit]to say[mention].

いいもりやま

いいもりやま イヒモリ― 【飯盛山】
(1)福島県会津若松市にある山。海抜約380メートル。戊辰(ボシン)戦争の際,白虎隊が自刃した所。弁天山。
(2)大阪府大東市,生駒山地の北部にある山。海抜318メートル。古来,砦(トリデ)や城が築かれた要地。山麓(サンロク)に楠木正行(マサツラ)をまつる四条畷(シジヨウナワテ)神社がある。

いいや

いいや [3] (感)
打ち消しの語。「いや」を強調した形。「―,そんなことはない」

いいやぶる

いいやぶ・る イヒ― [4] 【言(い)破る】 (動ラ五[四])
(1)論破する。言い負かす。「論客を―・る」
(2)言ってのける。道破する。「自分の未来を明瞭に―・る丈の考へも/それから(漱石)」
(3)相手の悪口を言う。非難する。「例の,―・り給へど/源氏(蜻蛉)」
[可能] いいやぶれる

いいやま

いいやま イヒヤマ 【飯山】
長野県北東部,千曲川に臨む市。上杉謙信の築城に始まり,江戸中期以降本多氏の城下町。仏壇・和紙・スキーを生産。豪雪地として知られる。

いいやません

いいやません イヒヤマ― 【飯山線】
JR 東日本の鉄道線。長野県豊野(トヨノ)・新潟県越後川口間,96.7キロメートル。信濃川沿いに長野と長岡を結ぶ。

いいやる

いいや・る イヒ― [3] 【言い遣る】 (動ラ五[四])
(1)手紙や使者を送って伝える。言ってやる。「手紙で用件を―・る」「月のすぐるに,いかに―・らんと思ひつるに/蜻蛉(下)」
(2)(多く打ち消しの語を伴って)言うべきことをはっきりと,最後まで言う。「消え入りつつ,えも―・らねば/枕草子 90」

いいよう

いいよう【言い様】
⇒言い方.〜のない unspeakable;→英和
indescribable.→英和

いいよう

いいよう イヒヤウ [0] 【言(い)様】
表現の仕方。言い方。「ものも―で角(カド)が立つ」

いいようほう

いいようほう イヰ― 【伊井蓉峰】
(1871-1932) 俳優。東京生まれ。改良演劇の一座を組織し,写実性を重んじた演技で文芸作品を上演。新派劇の基礎を確立した。

いいよどむ

いいよど・む イヒ― [4] 【言い淀む】 (動マ五[四])
言葉がすらすらと出ないで口ごもる。「問い詰められて―・む」

いいよる

いいよる【言い寄る】
court <a woman> .→英和

いいよる

いいよ・る イヒ― [3] 【言(い)寄る】 (動ラ五[四])
(1)親しくなろうとして,異性に近づく。くどく。「―・ってふられた」
(2)話しかけながら近寄る。「ここなる物とり侍らむなど―・りて/枕草子 3」
(3)頼りにする。頼み込む。「―・るべき頼もしき人も思えず/源氏(玉鬘)」
[可能] いいよれる

いいわく

いいわ・く イヒ― 【言ひ分く】
■一■ (動カ四)
筋道を立てて言う。道理がよくわかるように言う。「誰かは―・く人あらむ/宇津保(俊蔭)」
■二■ (動カ下二)
⇒いいわける

いいわけ

いいわけ【言訳】
<make> an excuse (弁明);→英和
(an) explanation (説明);an apology (わび);→英和
a pretext (口実).→英和
〜する excuse[explain]oneself;apologize <for one's fault> .→英和
〜に by way of apology.

いいわけ

いいわけ イヒ― [0] 【言(い)訳・言(い)分け】 (名)スル
(1)自分の言動を正当化するために事情を説明すること。また,その説明。弁解。「―は聞きたくない」
(2)筋道をたてて物事を説明すること。解説。
(3)過失・失敗などをわびること。謝罪。「義理ある中の―と/人情本・梅児誉美 3」
(4)言葉をつかい分けること。《言分》「場面による―」

いいわける

いいわ・ける イヒ― [4] 【言(い)分ける】 (動カ下一)[文]カ下二 いひわ・く
(1)筋道を立てて説明する。はっきりとわかるように言う。「如何なる事ぞと問ひけれども,朦朧として―・くる事もなし/御伽草子・狐」
(2)事情などを話して人を分けて遣わす。「二人をのみぞ,この御方に―・けたりける/源氏(手習)」

いいわたし

いいわたし イヒ― [0] 【言(い)渡し】
言い渡すこと。「判決の―」

いいわたし

いいわたし【言渡し】
an order (命令);→英和
a sentence (宣告).→英和
〜を受ける be sentenced <to death> .

いいわたす

いいわたす【言い渡す】
tell;→英和
order;→英和
sentence <a person to imprisonment for> .→英和

いいわたす

いいわた・す イヒ― [4] 【言(い)渡す】 (動サ五[四])
(1)命令・判決・決定などを口頭で知らせる。宣告する。「判決を―・す」
(2)言葉を伝える。「かさねて誰―・すべき打橋なし/読本・春雨(死首のゑがほ)」
[可能] いいわたせる

いいわん

いいわん イヒ― 【飯椀】
飯を盛る椀。めしわん。

いいん

いいん【委員】
<appoint> a committee (全体);→英和
a member of a committee[a committeeman](一員);a commissioner.→英和
‖委員会 a committee;a commission; <hold> a committee meeting (会合).委員長 a chairman (of a committee).

いいん

いいん ヰヰン [1] 【委員】
選挙や推薦により選ばれて,特定の事項の審議・調査・処理に当たる人。「クラス―」「国語審議会―」

いいん

いいん 【伊尹】
中国の古伝説上の人物で,殷(イン)の名相。殷の湯王を助けて夏の桀(ケツ)王を討ち,殷王朝建設に尽力。湯王はこれを尊んで阿衡(アコウ)と称したという。

いいん

いいん【医院】
a <private> clinic;→英和
<Dr.Okada's> office;→英和
a hospital.→英和

いいん

いいん [1] 【医院】
病気の診察・治療を行う所。普通,個人経営の小規模のものをいう。

いいん

いいん【医員】
(a member of) the medical staff.

いいん

いいん [1] 【医員】
医院・診療所・病院などに勤める医師。

いいんかい

いいんかい ヰヰンクワイ [2][0] 【委員会】
(1)委員によって構成される合議制の機関。また,その会議。
(2)国会において,本会議での審議に先立ち,案件について調査・審議する機関。議員の中から選任された委員で構成。常任委員会と特別委員会がある。

いいんかいふたく

いいんかいふたく ヰヰンクワイ― [6] 【委員会付託】
議会で,本会議での審議に先立って委員会に予備調査や審議をゆだねること。

いいんちょう

いいんちょう ヰヰンチヤウ [2] 【委員長】
委員会を代表し,統轄,指揮する人。

いい加減な

いいかげん【いい加減な】
(1) proper;→英和
right (適度).→英和
(2) random (でたらめ);→英和
vague <answer> (あいまい).→英和
(3) irresponsible (無責任な).→英和
〜なことを言う talk at random.〜にする leave <a thing> half-way.冗談も〜にしろ No more of your jokes.

いい年をして

いいとし【いい年をして】
in spite of one's mature age.〜をしてみっともない <You> ought to know better at <your> age.

いい気な

いいきな【いい気な】
easygoing (のんきな);→英和
conceited (うぬぼれて);→英和
presumptive (つけ上がって).→英和

いい薬

いい薬
一時つらくても結局その人の身のためになることがら。「失敗が―になった」

いい迷惑

いい迷惑
〔「いい」は反語的表現で意味を強める〕
自分には関係ないことで迷惑をうけるさま。本当に迷惑だ。「こっちこそ―だ」

いい鴨(カモ)

いい鴨(カモ)
よい獲物。こちらの思うつぼにはまるような人物をいう。

いう

い・う イフ [0] 【言う・云う・謂う】 (動ワ五[ハ四])
❶声を出して単語や文を発する。
(1)何らかの音・単語を発する。「『キャーッ』と―・って倒れた」
(2)事実や考えを表出する。告げる。「いくら聞いても名前を―・わない」「行き先も―・わずに出かける」
(3)人が,何かの言葉を口から発する。「口の中でぶつぶつ―・っている」「冗談一つ―・わない」「つべこべ―・わずにさっさとしなさい」「口から出まかせを―・う」
(4)動物や物が声や音を発する。「犬がキャンキャン―・ってうるさい」「風で雨戸がガタガタ―・う」
❷音声または文字に書いた文章によって考えや事柄を表出する。
(1)自分の考え・判断や事実の指摘を述べる。「デカルトは『方法序説』の中で次のように―・っている」「人に―・われてやっと気がついた」
(2)命令したり指令したりする。「少しは親の―・うことを聞きなさい」「あいつは人に―・われないと動こうとしない」
(3)(「人に…を言う」の形で)ある人に対して…を表明する。「世話になった人に礼を―・う」「審判に文句を―・う」
(4)(「…を…と言う」の形で)人や物を…という名で呼ぶ。「村人は S 医師のことを『赤ひげ先生』と―・っている」「東京都に属しているのに『伊豆諸島』と―・うのは,もと伊豆の国に属していたからだ」
(5)(評価を表す形容詞・形容動詞の連用形に付いて)あるものを…であると評価し,それを表明する。「死んだ人のことを悪く―・いたくはないが…」
(6)(「…を言う」の形で,形容動詞の語幹に付いて)…のようなことを言い表す。「わがままを―・うんじゃない」「お忙しいのに,勝手を―・って申し訳ありません」
❸「言う{❶❷}」の,実際に話したり書いたりするという具体的な動作性の弱まった用法。
(1)(「…と言う」の形で文を受けて)世間の多くの人が…ということを述べるの意を表す。「『かわいい子には旅をさせろ』と―・うが,これは現代でも通用する」
(2)(「…だと言う」「…と言う」の形で)ある人・物の資格・性格などを…であると認定し,そう表現するという意を表す。「彼は真の天才だと―・うことができよう」「あの人は名人と―・われるだけあって年をとっても腕は確かだ」
(3)(「名を…と言う」などの形で)名は…であるということを表す。「この子の名は花子と―・う」「森鴎外は本名を林太郎と―・う」「私は山田と―・う者ですが」
(4)(「…と言う」の形で)…を話題として取り上げる。…に言及する。「 T さんと―・えば,もうじき結婚するんですってね」「このカメラは性能と―・いスタイルと―・い申し分ない」「劇場は一階と―・わず二階と―・わず客でいっぱいだ」
(5)(「…と言う…」の形で)上下に同じ名詞を置いて,
 (ア)…は全部,ということを表す。「工場の窓と―・う窓のガラスが粉々に割れた」
 (イ)…という語の意を強めて言い表す。「今度と―・う今度はもう許さないぞ」
❹「言う{❸}」よりもさらに動作性のなくなった用法。主に「…という」の形で用い,これから転じた「…っていう」「…って」の形も並び行われる。仮名で書くのが普通。
(1)(主に「…という」「…ということだ」などの形で)話の内容が伝聞に基づくことを表す。…と聞く。…するそうだ。…だそうだ。「あの人には子供が三人いると―・う」
(2)(「…という」「…といった」の形で)下にくる語の内容を具体的に説明・限定する意を表す。「部長と―・うポストははたで思うほど楽ではない」
(3)(「…というもの」「…ということ」などの形で)提示する語を強調して示す。「山国育ちの彼は海と―・うものをまだ見たことがない」
(4)(副詞「こう」「そう」「ああ」「どう」に「いう」「いった」が付いて)…のような,の意の連体修飾句をつくる。「こう―・う病気にはこの薬が効く」
(5)指示代名詞を「という」「といった」「といって」などで受ける。
 (ア)(代名詞「これ」「なに」「どこ」などを「という」「といった」「といって」で受け,下に打ち消しの語を伴って),特に目立った…がないという意を表す。「別にこれと―・うはっきりした理由があるわけではないが…」「彼は八〇歳になるが,どこと―・って悪い所はない」
 (イ)(「なんという」の形で,状態を表す語の上に付いて)その状態の程度の大きさに対する驚きを表す。「まあ,なんと―・う立派な建物でしょう」
(6)(「…といっても」「…とはいえ」「…とはいうものの」などの形で)「確かに…ではあるがしかし…」「…したが,しかし…」などの意を表す。接続詞的にも用いられる。「このトースターは古いとは―・ってもまだ十分使える」「災害に対する備えは万全だ。とは―・え,用心するに越したことはない」
(7)(接続助詞「から」を「といって」で受け,下に打ち消しの語を伴って)そういう理由があっても必ずしも…ではないという意を表す。「だからといって」の形で接続詞的にも用いられる。「当時は,大学を出たからと―・ってすぐに就職できたわけではない」
(8)(状態を表す語を「といったらない」の形で受けて)大いに…だ,大いに…した,などの意を表す。「そこへ本人たちが来たもんだから,彼のあわてようと―・ったらなかった」
(9)(「そうかといって」「かといって」などの形で)接続詞的に用いて,ある事態を前にして,それを受け入れたくないが,受け入れないのも具合が悪いという気持ちを表す。「あの人からこんな物をもらう筋合いはないが,そうかと―・ってつっ返すのも角が立つ」
❺(手紙・歌などで)愛情を告げる。求愛する。「いとねんごろに―・ひける人に,こよひあはむと契りたりけるに/伊勢 24」
〔(1)中世ごろから終止形・連体形の「いう」が融合して「ゆう」と発音されるようになり,「ゆ」を語幹として活用させた形も生じた。現代でも話し言葉では終止形・連体形は「ゆう」と発音されるが,「いう」と書く。(2)漢字表記は現代では「言」が主に用いられる。古くは❸(3)には「云」がよく用いられ,「謂」は「いわば」「いわゆる」の場合に用いられた。→いわく・いわば・いわゆる〕
[可能] いえる
[慣用] これと―・四の五の―・何と―・ものを―/有無(ウム)を言わせず・これと言って・そうかと言って・だからと言って・何をか言わんや・何彼(ナニカ)と言うと・なんと言っても

いう

いう【言う】
(1) say;→英和
speak;→英和
talk;→英和
tell;→英和
mention;→英和
state;→英和
observe.→英和
(2) declare (言明);→英和
assert (主張);→英和
admit (認める);→英和
suggest (提議).→英和
(3)[称する]call;→英和
name.→英和
〜に言われぬ unspeakable;→英和
indescribable.→英和
〜に足らぬ insignificant.→英和
言わぬが花 Better leave it unsaid.〜ことを聞く listen <to me,what I say> ;→英和
obey <me> .→英和
佐藤と〜人 a (man called[named]) Sato.…と言えば Talking[Speaking]of….
…と〜ことだ It is said[They say,I hear]….
…と言わぬばかりに as much as to say <that…> .
…は〜に及ばず to say noting of.…は〜までもない It is needless to say <that…> .

いうかい

いうかい イフカヒ 【言ふ甲斐】
言うだけの効果。いいがい。「斯ばかりの―だにあれかしと/源氏(初音)」

いうかいなし

いうかいな・し イフカヒ― 【言ふ甲斐無し】 (形ク)
(1)いまさら言っても仕方がない。「今は―・き宿世なりければ/源氏(帚木)」
(2)取るに足りない。「―・き下衆のうちうたひたるこそいと心うけれ/枕草子 310」
(3)取り返しがつかない。「死ぬ」の婉曲(エンキヨク)な表現。「―・くなりぬるを見給ふに,やるかたなくて/源氏(夕顔)」

いうかたなし

いうかたな・し イフカタ― 【言ふ方無し】 (形ク)
表現できないほどである。「―・くめでたき御有様にて/源氏(明石)」

いうじょう

いうじょう イフヂヤウ 【言う定】 ・ イフデウ 【言う条】 (連語)
〔「…と(は)言う定」の形で,連用修飾語として用いる〕
…と言うものの。…とは言っても。「春とは―,この寒さ」「小兵と―十二束三伏,弓は強し/平家 11」

いうても

いうても イフ― 【言ふても】 (副)
何といっても。言わば。「―天下の御大事/浄瑠璃・百日曾我」

いうと

いうと イフ― 【言うと】 (連語)
⇒と言うと(連語)

いうとも

いうとも イフ― 【雖も】 (連語)
⇒というとも(連語)

いうならく

いうならく イフ― 【言ふならく】 (連語)
〔「言ふなり」のク語法。「説道」の訓読から生じたもの〕
人の言うことには。聞くところによると。「―,奈落の底に入りぬれば,刹利(セチリ)も首陀(シユダ)も変らざりけり/十訓 5」

いうなり

いうなり イフ― [0] 【言う成り】
「言い成り」に同じ。「親の―になる」

いうばかりなし

いうばかりな・し イフバカリ― 【言ふ許り無し】 (形ク)
〔古くは「いうはかりなし」〕
言葉では言い尽くせない。なんとも言いようがない。「悲しとも―・し/平家(灌頂)」

いうめ

いうめ イフ― 【言ふ目】
博打(バクチ)で,期待通りの賽(サイ)の目。

いうめ=が∘出る

――が∘出る
物事が願い通りにうまくはこぶ。「親分の家に居れば,…―∘出るの/歌舞伎・与話情」

いうものの

いうものの イフ― 【言うものの】 (連語)
⇒とは言うものの(連語)

いえ

いえ イヘ [2] 【家】
(1)
 (ア)人が住むための建物。住居。家屋。「立派な構えの―」
 (イ)自分のうち。我が家。自宅。「―へ帰る」「―の者が待っている」
 (ウ)生活の中心となる場所。家庭。所帯。「結婚して―をもつ」
(2)
 (ア)夫婦・親子・兄弟などからなる生活共同体。社会を構成する最小単位。家族。「―を支える」
 (イ)民法旧規定において,一家として戸籍に登録された親族の団体。戸主とその統率を受ける家族から構成され,戸主は戸主権に基づいて家族の居所指定や身分行為の許諾などを行なった。現行民法の実施により廃止されたが,戸籍制度や社会慣習に現在もその影響が残る。家制度。
(3)祖先から子孫へと,血縁によってつながる家筋・家系。それによって守り伝えられた伝統・技芸・財産なども含めていう。「―を継ぐ」「武芸の―」
(4)鏡・茶器などの器物を入れる容器。
(5)「家地(イエジ)」に同じ。
(6)立派な血統。名門。「愚かにつたなき人も―に生れ時にあへば高き位に登り/徒然 39」
(7)「妻」の婉曲(エンキヨク)な表現。「左大臣の―,昔よりよろしからず心聞ゆる人なり/宇津保(忠こそ)」
(8)(出家に対し)在家。俗世間。「―にあり,人に交はるとも後世を願はんに難かるべきかは/徒然 58」
(9)書名(別項参照)。

いえ

いえ イヘ 【家】
長編小説。島崎藤村作。1911年(明治44)刊。由緒ある二つの旧家の没落する過程をたどり,家族制度の因習や宿命的な血の問題を描く。

いえ

いえ【家】
a house;→英和
(one's) home (家庭);→英和
a family (一家);→英和
a household (世帯).→英和
〜にいる be[stay]at home;be in.〜にいない stay away from home;be out.〜を明ける move out of a house (引越す);stay out (外泊).

いえ

いえ [2] (感)
(1)問いに対して,答えが否定的であることを表す語。いいえ。いや。「―,そんなことはありません」
(2)思いがけない事態に驚いたときに発する語。「―,伯蔵主(ハクゾウス)様でござるか/狂言・釣狐(虎寛本)」
(3)呼びかけや話のはじめに用いる語。「―御上人様,どれへお出でなされまする/狂言・若市(虎寛本)」

いえ=に杖(ツエ)つく

――に杖(ツエ)つく
〔礼記(王制)〕
五〇歳をいう。「身を隠して年も―頃なれば/浮世草子・永代蔵 6」

いえ=をあける

――をあ・ける
家を留守にする。

いえ=を出(イ)ず

――を出(イ)・ず
〔「出家」の訓読み〕
仏門に入る。「五十(イソジ)の春を迎へて,―・で,世を背(ソム)けり/方丈記」

いえ=を外に∘する

――を外に∘する
自分の家に落ち着いていない。外出がちである。「―∘して出歩いてばかりいる」

いえ=給(キユウ)し人(ヒト)足る

――給(キユウ)し人(ヒト)足る
〔漢書(貢禹伝)〕
どの家もどの人も皆富裕な生活をしている。世の中が安定しているたとえ。

いえ=貧しくして孝子(コウシ)顕(アラ)わる

――貧しくして孝子(コウシ)顕(アラ)わる
〔宝鑑〕
貧しい家には孝行な子供が出て,家を助ける。また,逆境に陥ったとき,それを助ける者があらわれる。

いえ=高し

――高・し
家の格が高い。立派な家柄である。「なほ―・う人のおぼえ軽からで/源氏(行幸)」

いえあと

いえあと イヘ― [3][0] 【家跡】
(1)家の建っていた跡。
(2)先祖から伝わっている名字や称号。名跡(ミヨウセキ)。「―を継ぐ」

いえあるじ

いえあるじ イヘ― 【家主】
一家の主人。男女ともにいう。家の君。「かかるほどに,かの―大弐になりぬ/源氏(蓬生)」

いえい

いえい ヰ― [0] 【遺詠】
(1)故人がのこした未発表の詩歌。
(2)辞世の詩歌。

いえい

いえい ヰ― [0] 【遺影】
故人の写真や肖像。

いえい

いえい イヘヰ [2] 【家居】 (名)スル
(1)家にいること。家をつくって住むこと。「野辺近く―しせれば/古今(春上)」
(2)すまい。家。「―のつきづきしく,あらまほしきこそ/徒然 10」

いえうさぎ

いえうさぎ イヘ― [3] 【家兎】
⇒飼兎(カイウサギ)

いえうつり

いえうつり イヘ― [3] 【家移り】
引っ越し。転居。やうつり。「三月つごもりの日―するに/貫之集」

いえか

いえか イヘ― [2] 【家蚊】
イエカ属のカの総称。アカイエカ・コガタアカイエカ・チカイエカ・ネッタイイエカなどを含み,日本脳炎・フィラリアの媒介をする種もある。

いえかずじんばあらためちょう

いえかずじんばあらためちょう イヘカズジンバアラタメチヤウ 【家数人馬改帳】
江戸時代,村ごとに家数・人馬数などを調査した帳簿。人畜(ジンチク)改帳。

いえかぜ

いえかぜ イヘ― 【家風】
(1)我が家の方から吹いてくる風。「―は日に日に吹けど/万葉 4353」
(2)〔「家風(カフウ)」の訓読み〕
「いえのかぜ」に同じ。「―なほ勝れたりとて/続古事談 5」

いえがた

いえがた イヘ― [0] 【家形】
家のかたち。

いえがたせっかん

いえがたせっかん イヘ―セキクワン [5] 【家形石棺】
屋根形の蓋(フタ)と箱形の棺からなる石棺。古墳時代後期に多くみられる。
→石棺

いえがたはにわ

いえがたはにわ イヘ― [5] 【家形埴輪】
古墳時代の埴輪の一種で,住居などの家をかたどった土製品。豪族の住居や高床倉庫を模したものが多い。

いえがまえ

いえがまえ イヘガマヘ [3] 【家構え】
家の外観。家の作り。「立派な―」

いえがまえ

いえがまえ【りっぱな家構えのうち】
a finely-built house.

いえがら

いえがら【家柄が良い(悪い)】
be of high (low) birth.

いえがら

いえがら イヘ― [0] 【家柄】
(1)家の格式。
(2)格の高い家。名家。

いえがら=より芋茎(イモガラ)

――より芋茎(イモガラ)
〔家柄がよくても芋茎よりも腹の足しにならない意〕
家柄などは芋茎ほどの値打ちもない。

いえき

いえき【胃液】
gastric juices.

いえき

いえき ヰ― [0] 【胃液】
胃から分泌される消化液。ペプシンや塩酸を含み,主にタンパク質の消化や,食物とともに胃内に入った病原菌の殺菌を行う。

いえきょうげん

いえきょうげん イヘキヤウゲン 【家狂言】
⇒寿狂言(コトブキキヨウゲン)

いえくら

いえくら イヘ― [2] 【家蔵】
〔家と蔵の意〕
財産。

いえこうもり

いえこうもり イヘカウモリ [3] 【家蝙蝠】
アブラコウモリの別名。

いえしましょとう

いえしましょとう イヘシマシヨタウ 【家島諸島】
瀬戸内海の播磨灘に浮かぶ島々。主な島は家島など四島。兵庫県飾磨(シカマ)郡家島町に属する。石材を産する。

いえしろあり

いえしろあり イヘ― [4][3] 【家白蟻】
シロアリの一種。体長5〜10ミリメートル。橙黄(トウコウ)色ないし乳白色。土または木の中に大きな巣を作り,樹木や木造建造物をひどく食害する。静岡県以南の暖地に分布。

いえじ

いえじ イヘヂ [0] 【家地】
甲冑(カツチユウ)や小具足で,小札(コザネ)や鉄板・鎖などをとじつけるための下地の布や革。いえ。

いえじ

いえじ【家路につく】
go[leave for]home.

いえじ

いえじ イヘヂ [0] 【家路】
(1)自分の家に帰る道。帰宅の道。「―につく」「―をたどる」「―を急ぐ」
(2)その家へ行く道。また,家のあるあたり。「妹が―近くありせば/万葉 3635」

いえじち

いえじち イヘ― [0] 【家質】
⇒かじち(家質)

いえじま

いえじま 【伊江島】
沖縄県北西部,沖縄諸島の島。南東は伊江水道を隔てて沖縄島の本部半島。中央部に「伊江島タッチュー」と呼ばれる城山(グスクヤマ)がある。

いえじゅうだい

いえじゅうだい イヘヂユウダイ [3] 【家重代】
その家に何代も伝えられて来たこと。「―の宝物」

いえじるし

いえじるし イヘ― [3] 【家印】
商家などで,自分の所有であることを明らかにするために道具類につけた記号。

いえすじ

いえすじ イヘスヂ [0] 【家筋】
家系。家の系統。「お大名の―」

いえすずめ

いえすずめ イヘ― [3] 【家雀】
スズメ目ハタオリドリ科の鳥。全長約16センチメートル。雄はスズメに似て頭頂は灰色。雌は全身が灰褐色で下面は淡い。分布は世界的だが,日本では1990年(平成2)に利尻島で初めて確認された。

いえだに

いえだに イヘ― [0] 【家蜱】
サシダニ科のダニ。体長約0.75ミリメートル。胴部は卵円形で淡黄色,四対の脚をもつ。ネズミ類に寄生。しばしば人を刺して激しいかゆみを与え,伝染病を媒介することもある。温帯・熱帯に分布。

いえつ

いえつ [0] 【怡悦】 (名)スル
たのしみ喜ぶこと。「我が人をして…―せしむべき句ぞと/即興詩人(鴎外)」

いえついも

いえついも イヘ― 【家つ芋】
サトイモの古名。[本草和名]

いえつき

いえつき イヘ― [0] 【家付き】
(1)家が付属していること。「―の土地」
(2)もとからその家にいること。また,生家にいて婿を取ること。「―の娘」

いえつき

いえつき【家付きの娘】
an heiress.→英和

いえつぎ

いえつぎ イヘ― [0][4] 【家継ぎ】
家督を相続すること。また,その人。跡継ぎ。「―の息子」

いえつづき

いえつづき イヘ― [3] 【家続き】
(1)家が建ち並んでいること。
(2)その家と他の家とが続いていること。隣近所。

いえつとり

いえつとり イヘ― 【家つ鳥】 (枕詞)
家で飼う鳥の意で,「鶏(カケ)」にかかる。「―かけも鳴く/万葉 3310」

いえづくり

いえづくり イヘ― [3] 【家作り・家造り】
(1)家を建てること。
(2)家の造り方。家の構造。

いえづと

いえづと イヘ― 【家苞・家裹】
家に持って帰るみやげ。「―遣らむたづき知らずも/万葉 4410」

いえで

いえで【家出する】
run away from home.家出人(した子供) a runaway (child).→英和

いえで

いえで イヘ― [0] 【家出】 (名)スル
(1)ひそかに自分の家を出て,帰らないこと。出奔(シユツポン)。「―して都会に出る」
(2)外出。「さびしさに―しぬべき山里を/詞花(雑上)」
(3)僧になること。出家。「世の中を憂しと思ひて―せし/万葉 3265」

いえとじ

いえとじ イヘ― 【家刀自】
〔「とじ」は婦人の尊称〕
一家の主婦。いえのとじ。いえとうじ。「―,家長(イエギミ)に告げて曰はく/霊異記(中訓注)」

いえど

いえど イヘ― 【言えど】 (連語)
⇒といえど(連語)

いえども

−いえども【−雖も】
(al)though…;→英和
in spite of…;even (ですら).→英和

いえども

いえども イヘ― [2] 【雖も】 (連語)
⇒といえども(連語)

いえな

いえな イヘ― [2][0] 【家名】
家の呼び名。姓や屋号など。「『何屋ぢやいな』『やどやさ』『その―わいな』/滑稽本・膝栗毛 5」

いえなきこ

いえなきこ イヘ― 【家なき子】
〔原題 (フランス) Sans famille〕
エクトル=マロの児童向け小説。1878年刊。孤児レミが実母にめぐりあうまでの放浪と冒険を描く。

いえなし

いえなし イヘ― [0] 【家無し】
住む家のないこと。また,その人。やどなし。

いえなし

いえなし【家無しの】
homeless <child> .→英和

いえなみ

いえなみ イヘ― [0] 【家並(み)】
■一■ (名)
(1)家が続いて並んでいること。やなみ。「―がとぎれる」
(2)家ごと。のきなみ。「―に訪問する」
■二■ (形動ナリ)
世間なみであるさま。「是もつて―にて候ふ/咄本・昨日は今日」

いえなみ

いえなみ【家並】
a row of houses.

いえにれ

いえにれ イヘ― 【家楡】
セツブンソウの古名。[本草和名]

いえぬし

いえぬし イヘ― [2] 【家主】
(1)借家の所有者。近世,江戸では,借家の管理人。
(2)一家のあるじ。いえあるじ。「―とつぼねあるじと定め申すべき事の侍るなり/枕草子(六・能因本)」

いえねこ

いえねこ イヘ― [0] 【家猫】
家で飼われている猫。飼い猫。

いえねずみ

いえねずみ イヘ― [3] 【家鼠】
ドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミの三種の総称。人家内やその周辺あるいは近くの田畑などに住む。ほとんど全世界に分布。
→野鼠(ノネズミ)

いえのいも

いえのいも イヘ― 【家の芋】
サトイモの古名。[俚言集覧]

いえのかぜ

いえのかぜ イヘ― 【家の風】
〔「家風(カフウ)」の訓読み〕
代々家に伝えて来た伝統。いえかぜ。かふう。「はかばかしき方には,ぬるく侍る―の/源氏(若菜上)」

いえのきみ

いえのきみ イヘ― 【家の君】
一家のあるじ。主人。いえぎみ。「小さながら―にておはする御有様/栄花(衣の珠)」

いえのげい

いえのげい イヘ― [4] 【家の芸】
歌舞伎などで,それぞれの名跡に伝わる得意な芸や芸風。

いえのこ

いえのこ イヘ― [3][0] 【家の子】
(1)由緒正しい一族の家に生まれた子。「天の下奏したまひし―と選ひたまひて/万葉 894」
(2)高い家柄の子弟。良家の子弟。「さるべき宮たちの御子ども,―の君たち/源氏(若菜下)」
(3)代々その家に仕える者。召し使い。家来。従者。「―にて,見たてまつりしに/源氏(東屋)」
(4)平安末期以降,武門で,総領と主従関係を結んだ一族の庶流の者。

いえのころうとう

いえのころうとう【家の子郎党】
one's followers.

いえのころうどう

いえのころうどう イヘ―ラウ― [0] 【家の子郎等】
〔現代は「いえのころうとう」とも〕
(1)家の子と郎等。武家社会における一族および家臣の総称。
(2)政治家などの有力者につき従う人々。子分。

いえのしゅう

いえのしゅう イヘ―シフ [4] 【家の集】
個人の歌集。家集。勅撰集・私撰集などの撰集に対して私家集をいう。

いえのにょうぼう

いえのにょうぼう イヘ―ニヨウバウ 【家の女房】
(1)貴人の家に仕える女性。「名高き女歌詠み,―にてあるに/今鏡(御子たち)」
(2)公家(クゲ)の側室。

いえのひかり

いえのひかり イヘノヒカリ 【家の光】
農村向け月刊雑誌。産業組合中央会(農業協同組合の前身)が農村生活の向上を目指して1925年(大正14)に創刊。44年からは社団法人家の光協会から発行。

いえのみち

いえのみち イヘ― [0] 【家の道】
〔「家道」の訓読み〕
その家に代々伝わる職業や技芸。かどう。

いえば

いえば イヘ― 【言えば】 (連語)
⇒と言えば(連語)

いえばえ

いえばえ イヘバヘ [0][2] 【家蠅】
イエバエ科のハエ。体長6〜8ミリメートル。灰黒色で腹部は黄色,後半に黒色の筋がある。幼虫はウジでごみため・堆肥(タイヒ)などの中で育ち,成虫は人家に集まる。細菌を伝播(デンパ)する害虫。世界各地に分布。

いえばえに

いえばえに イヘバ― 【言へば得に】 (連語)
〔「え」は下二段動詞「得(ウ)」の未然形。「に」は打ち消しの助動詞「ず」の連用形の古い形〕
口に出して言おうとすると言えなくて。「―いはねば胸にさわがれて/伊勢 34」

いえばと

いえばと イヘ― [0] 【家鳩】
カワラバトを家禽(カキン)化したもの。ドバト。カイバト。

いえびと

いえびと イヘ― 【家人】
(1)家族。家の人。「―の斎(イワ)ひ待たねか正身(タダミ)かも過ちしけむ/万葉 3688」
(2)家に仕える人。家人(ケニン)。「―は道もしみみに通へども/万葉 2529」
(3)家に親しく出入りする人。「親しき―のうちにはかぞへ給ひけり/源氏(関屋)」

いえぼり

いえぼり イヘ― [0] 【家彫(り)】
「後藤彫(ゴトウボリ)」に同じ。
→町彫り

いえみ

いえみ イヘ― [0] 【家見】
(1)買ったり借りたりしようとする家を下検分すること。
(2)新築や転居を祝って,知人らが訪問すること。「―の始めにただ何をか参らすべき此木/仮名草子・仁勢物語」

いえもち

いえもち イヘ― [0][3] 【家持(ち)】
(1)家屋を所有すること。また,その人。
(2)一家をたてている人。一家の主人。戸主。家長。
(3)家を維持する能力。家計のやりくり。「―がよい」
(4)江戸時代,その町内に土地家屋をもって住んでいたもの。町人としての権利・義務を有した。
→大家(オオヤ)

いえもと

いえもと【家元】
the representative <of> ;→英和
the head house (宗家).

いえもと

いえもと イヘ― [0] 【家元】
武道や芸道で,その流派の正統としての権威をもち,その技芸を守り継承する家。また,その身分や,その人。室町時代におこり江戸時代に発達した。宗家。「―制度」

いえやしき

いえやしき イヘ― [3] 【家屋敷】
家屋と宅地。「先祖代々の―」

いえやしき

いえやしき【家屋敷】
an estate;→英和
one's house and lot.

いえやす

いえやす イヘヤス 【家康】
⇒徳川(トクガワ)家康

いえよう

いえよう イヘヤウ 【家様】
⇒御家流(オイエリユウ)(1)

いえらく

いえらく イヘ― 【言へらく】
〔「言へり」のク語法〕
言ったこと。「妹が―/万葉 1740」

いえる

い・える [2] 【癒える】 (動ア下一)[文]ヤ下二 い・ゆ
(1)病気や傷がよくなる。なおる。「病(ヤマイ)が―・える」「傷が―・える」
(2)悲しみや苦しみがおさまる。「失恋の痛みが―・える」
〔「いやす」に対する自動詞〕

いえわらわ

いえわらわ イヘワラハ 【家童】
貴人の召し使う少年。小舎人童(コドネリワラワ)。

いえん

いえん [1] 【以遠】
ある地点よりさらに遠いこと。また,その場所。「盛岡―」

いえん

いえん【胃炎】
⇒胃カタル.

いえん

いえん【以遠】
beyond <Nagoya> .→英和

いえん

いえん ヰ― [0] 【胃炎】
胃粘膜の炎症の総称。急性と慢性がある。急性のものは暴飲暴食,刺激物の誤飲や薬物の摂取,病原菌の毒素,ストレスなどによって起こる。胃カタル。

いえんけん

いえんけん [2] 【以遠権】
航空協定に基づき航空会社に対して与えられる,相手国内のある地点を経由してさらに第三国へ運航できる権利。

いえダニ

いえダニ【家ダニ】
a rat mite.

いお

いお 【五百】
(1)五百。
(2)数多いこと。「今夜(コヨイ)の長さ―夜継ぎこそ/万葉 985」

いお

いお イヲ 【魚】
さかな。うお。「白き鳥の…水のうへに遊びつつ―をくふ/伊勢 9」

いお

いお イホ 【庵・廬】
(1)草木や竹で作った仮の小屋。いおり。「春霞たなびく田居に―つきて/万葉 2250」
(2)仮の住まい。いおり。「我が―は宮このたつみしかぞ住む/古今(雑下)」

いおう

いおう ヰアヲ 【位襖】
⇒いあお(位襖)

いおう

いおう【硫黄】
sulfur[sulphur].→英和
〜の sulfurous.→英和
‖硫黄華 flowers of sulfur.硫黄泉 a sulfur spring.

いおう

いおう [1] 【以往】
(1)ある時期よりのち。以後。「明治―」
(2)(「已往」と混同されて)それ以前。「又―には土御門院の御宇元久三年に/太平記 24」

いおう

いおう [0] 【已往】
ある時点よりも前。以前。

いおう

いおう イワウ [0] 【硫黄】
〔sulfur〕〔「ゆあわ(湯泡)」の転か〕
酸素族元素の一。元素記号 S 原子番号一六。原子量三二・〇七。黄色のもろい結晶。天然に単体で存在する。空気中で熱すると青白い炎を出して燃え,二酸化硫黄(亜硫酸ガス)となる。いろいろな金属と化合して硫化物をつくる。火薬・マッチ・医薬品の原料,漂白,ゴムの加硫,パルプ製造にも用いられる。ゆのあわ。ゆわう。

いおう

いおう [1][0] 【易往】
〔仏〕 弥陀(ミダ)の本願によって極楽浄土にたやすく往生できること。

いおう

いおう [2][1] 【医王】
〔仏〕
(1)仏または菩薩(ボサツ)。衆生(シユジヨウ)の心の病をいやして悟りに導く者の意。
(2)薬師如来。

いおういぎょう

いおういぎょう [1][0][0][0] 【易往易行】
〔仏〕 極楽往生は容易であり,そのための修行も容易であること。他力念仏の浄土教の教え。易往易修。

いおうか

いおうか イワウクワ [0] 【硫黄華】
硫黄の小結晶。無味無臭。黄色。硫黄の蒸気を低温で昇華させて得る。天然にも火山や温泉地に見られる。昇華硫黄。

いおうさいきん

いおうさいきん イワウ― [4] 【硫黄細菌】
硫黄や無機硫黄化合物を酸化してエネルギーを得ている細菌の総称。化学合成を行うものと光合成を行うものとがある。硫黄泉・下水・土壌などにすむ。硫黄バクテリア。

いおうさんかぶつ

いおうさんかぶつ イワウサンクワ― [6] 【硫黄酸化物】
⇒エス-オー-エックス(SO�)

いおうさんのう

いおうさんのう [2][3][1] 【医王山王】
比叡山根本中堂の薬師如来と滋賀県大津市坂本日吉神社の日吉山王権現。

いおうじ

いおうじ イワウ― 【医王寺】
(1)福島市飯坂町にある真言宗豊山派の寺。山号は芙蓉(フヨウ)山。開基は伝空海。境内に,源義経の臣佐藤継信・忠信と親の佐藤基治夫妻の墓がある。
(2)石川県薬師町にある高野山真言宗の寺。日本三薬師の一。もと山中護持明院。

いおうじま

いおうじま イワウ― 【硫黄島】
鹿児島県佐多岬南西約40キロメートルにある活火山島。鹿児島郡三島村に所属。かつては硫黄を産出。俊寛(シユンカン)らの流された鬼界島(キカイガシマ)に当たるといわれる。いおうがしま。

いおうせん

いおうせん イワウ― [0] 【硫黄泉】
硫黄を含む鉱泉,または温泉。硫黄は硫化水素として含まれることが多く独特の臭気がある。皮膚病に効果がある。草津・那須など日本には多い。

いおうとう

いおうとう イワウタウ 【硫黄島】
小笠原諸島の南西約200キロメートルにある硫黄列島中の主島。火山島。東京都に所属。第二次大戦末期,日米両軍の激戦地。いおうじま。

いおうにむにん

いおうにむにん [1][0][0][0] 【易往而無人】
〔仏〕
〔無量寿経〕
弥陀の本願によって極楽往生するのはたやすいが,真実の信心をもつ人はほとんどいないので,実際には極楽往生を遂げる人は非常に少ない,ということ。

いおうびょう

いおうびょう ヰワウビヤウ [0] 【萎黄病】
(1)植物の茎や葉が黄緑色または黄色になる病気。病原体によるものと養分の過不足によるものとがある。
(2)鉄欠乏性の貧血。皮膚・粘膜などが青白くなる。若い女性に多い。

いおうぶつ

いおうぶつ ヰ― 【韋応物】
(735?-790?) 中国,中唐の詩人。蘇州刺史(シシ)となり善政を行なったので韋蘇州と呼ばれる。五言詩を得意とし,その詩風は陶淵明に似る。王維・孟浩然・柳宗元と並び称された。詩文集「韋蘇州集」

いおうれっとう

いおうれっとう ヰワウレツタウ 【硫黄列島】
小笠原諸島の南端に連なる列島。北硫黄島,硫黄島,南硫黄島から成る。火山列島。

いおうマッチ

いおうマッチ イワウ― [4] 【硫黄―】
頭薬でおこした火を軸木にうまく移すために,軸木に硫黄を塗ったマッチ。現在は軸木にパラフィンが塗られている。

いおすき

いおすき イヲ― 【商陸】
ヤマゴボウの古名。

いおつ

いおつ イホ― 【五百箇】
五百個。数の多いことをいう語。名詞の上に付いて,多く接頭語のように用いる。「―御統(ミスマル)の瓊を以て/日本書紀(神代上訓)」

いおとす

いおと・す [3][0] 【射落(と)す】 (動サ五[四])
(1)矢を当てて飛んでいるものを落とす。「飛ぶ鳥を―・す」
(2)ねらったものを手に入れる。射とめる。「頭取の椅子(イス)を―・す」
[可能] いおとせる

いおとす

いおとす【射落とす】
shoot[bring]down <a bird,a plane> .

いおのめ

いおのめ イヲ― [0][4] 【魚の目】
⇒うおのめ

いおはたごろも

いおはたごろも イホハタ― 【五百機衣】
たくさんの織機を使って織ったという衣。「七夕の―まれにきて/新千載(秋上)」

いおり

いおり【庵】
a hermit's cell.

いおり

いおり イホリ [0] 【庵・菴・廬】
(1)僧侶や世捨て人などが住む粗末な小屋。庵室(アンシツ)。いお。「―を結ぶ」
(2)小さな家。粗末な家。また,自分の家を謙遜していう語。
(3)農作業などのための仮小屋。「秋田刈る旅の―にしぐれ降り/万葉 2235」
(4)軍隊の宿営地。軍営。[和名抄]
(5)家紋の一。{(1)}を図案化したもの。
(6)「庵看板」の略。

いおりかんばん

いおりかんばん イホリ― [4] 【庵看板】
(1)歌舞伎で,庵形の木のついた看板。役者の名と家紋を書く。江戸では初め上方(カミガタ)からの下り役者,改名の役者の顔見世興行に限り用いた。のち,主要役者から作者にまで用いる。
(2)上位の俳優。名題看板。一枚看板。
庵看板(1)[図]

いおりがた

いおりがた イホリ― [0] 【庵形】
家の屋根をかたどった形。山形。屋根形。将棋頭形。

いおりてん

いおりてん イホリ― [3] 【庵点】
「�」「〽」の符号。文中に和歌・俳句,謡物などを記すときや,箇条書きの文書,連署の姓名などに付して確認済みの印とする。

いおりにもっこう

いおりにもっこう イホリ―モクカウ [5] 【庵に木瓜】
家紋の一。庵の中に木瓜のあるもの。曾我兄弟の紋として知られる。いおりもっこう。
庵に木瓜[図]

いおりのうめ

いおりのうめ イホリノウメ 【庵梅・庵の梅】
狂言。梅の花の咲いている老尼の庵を,大勢の女たちが訪ね,酒宴をして帰っていく。三老曲の一で,重い習物とされる。

いおる

いお・る イホル 【庵る】 (動ラ四)
庵を作って住む。「筑波嶺に―・りて妻なしに我が寝む夜ろは/常陸風土記」

いおん

いおん [1] 【倚音】
⇒前打音(ゼンダオン)

いおん

いおん [0] 【異音】
〔allophone〕
構造言語学における音韻論の術語。同一音素に属する様々な音声学的実現を指す。例えばザ行子音は「ざる」のように語頭では破擦音 [dz] だが,非語頭では「ひざ」のように摩擦音 [z] になる傾向がある。この場合に [dz] と [z] を,同一音素 /z/ に属する異音であるという。

いおん

いおん ヰ― [0] 【遺恩】
故人から受けた恩恵。「―に報いる」

いおんびん

いおんびん [2] 【イ音便】
音便の一。発音上の便宜のために,「き」「ぎ」「し」「り」の子音 k, g, s, r が脱落して「イ」の音になる現象。「書きて→書いて」「泳ぎて→泳いで」「指して→指いて」「美しき→美しい」「おっしゃります→おっしゃいます」の類。一般には,用言の活用語尾に現れるものを指すが,それ以外の場合もある。

いか

いか【医科】
the medical department.〜大学 a medical college.

いか

いか [0] 【紙鳶・凧】
〔形が烏賊(イカ)に似ていたことから〕
凧(タコ)。いかのぼり。関西地方でいう。「―のぼせし空をも見ず/浮世草子・一代男 1」

いか

いか [1] 【衣架】
衣類をかけておく家具。衣桁(イコウ)。

いか

いか [1] 【医家】
(1)医療を行う家・家系。
(2)医者。医師。

いか

いか【異化】
catabolism;→英和
dissimilation.

いか

いか【以下】
(1)[数量・程度]less than;under;→英和
below <zero> .→英和
(2)[下記](the) following.→英和
(3)[残余]the rest <is omitted> .→英和
〜同様 and so on.

いか

いか [1] 【医科】
(1)医学に関する学科。内科・外科・小児科・産婦人科・眼科・耳鼻咽喉(インコウ)科・放射線科などの総称。「―大学」
(2)医学部のこと。「彼は―の出だ」

いか

いか 【五十日】
(1)ごじゅうにち。「四十日(ヨソカ)―まで我は経にけり/土左」
(2)「五十日(イカ)の祝(イワイ)」の略。
(3)「五十日(イカ)の餅(モチイ)」の略。

いか

いか [1] 【異化】 (名)スル
〔dissimilation〕
(1)ある程度違う二つの要素が近接する場合,双方の共通点が減じ差異が一層増大すること。互いの区別が際立つこと。印象(心理学),個人や集団(社会学)などにおける相互作用の一。
⇔同化
→異化効果
(2)〔生〕 生体内の物質交代において,複雑な化合物(同化物質)を,より単純な物質に分解する反応。一般に異化の反応過程はエネルギー放出反応であり,その代表例が呼吸である。カタボリズム。異化作用。
⇔同化
(3)〔(ドイツ) Verfremdung〕
演劇美学の用語。日常馴れ親しんでいる文脈から物事をずらして,不気味で見慣れぬものにすること。ブレヒトの異化効果が典型で,一種の目ざましの作用を意味する。
(4)〔言〕 ある音素が隣接する音素に影響されて,より類似性の少ない性質のものに変化すること。ラテン語 marmor がフランス語 marbre となる類。
⇔同化

いか

いか [1] 【易化】 (名)スル
物事をやさしくすること。

いか

いか【烏賊】
a cuttlefish (甲いか);→英和
a squid (するめいか).→英和

いか

いか [0] 【烏賊】
頭足綱十腕目の軟体動物の総称。体は円筒状で一〇本の細長い腕をもつ。二本の触腕は長くて,先端だけに吸盤を備え,えさを捕らえたりする。他の八本は短く,内側に吸盤が並ぶ。胴の左右にひれ,外套(ガイトウ)膜背部に甲がある。口にはキチン質のあごがあり,俗に「からすとんび」という。敵にあうと腹部の墨ぶくろから墨を出して逃げる。体長25ミリメートルのヒメイカから,触腕を含めて15メートルを超えるダイオウイカまで種類が多い。食用。干したものは「するめ」と呼ぶ。日本近海には百数十種がすむ。[季]夏。
烏賊[図]

いか

いか [1] 【以下・已下】
〔古くは「いげ」とも〕
(1)数量・程度などを表す名詞の下に付けて,それより少ないこと,または劣っていることを表す。数量を表す用法では,その基準点を含む。「四千円―は非課税」「小数点―切り捨て」「あいつは人間―だ」
→以上
→未満
(2)代表者や中心となるものを挙げて,他を省略する時に使う語。「社長―総出で出迎える」
(3)(文書などで)そこからあとに述べること。そこからあと。
⇔以上
「―に例を示す」
(4)「御目見(オメミエ)以下」の略。
⇔以上

いか∘ない

いか∘ない (連語)
□一□「いかぬ{(2)}」に同じ。「簡単には―∘ない」
□二□(「…訳にはいかない」の形で)…できない。許されない。「今日は休む訳には―∘ない」

いか∘ぬ

いか∘ぬ (連語)
〔動詞「行く」に打ち消しの助動詞「ぬ」の付いたもの。「いかん」とも〕
(1)…してはならない。いけない。ならぬ。「そんな事をしては―∘ぬ」
(2)(思った通りに)うまく運ばない。いかない。「事はそう簡単に―∘ぬ」
→行(ユ)く(12)

いか∘ん

いか∘ん (連語)
〔「いかぬ」の転〕
「いかぬ」に同じ。「そこに入っては―∘ん」「君,そういうことをしちゃあ―∘んよ」「仕事の方がうまく―∘んのです」

いかい

いかい ヰカヒ 【居飼】
古代・中世,院司や家司(ケイシ)の厩別当(ウマヤノベツトウ)に属し,牛馬の世話をする役の者。

いかい

いかい ヰカヒ 【猪養・猪飼・猪甘】
古代の品部(シナベ)の一。猪(豚)を飼うことを職とした部民。猪飼部(イカイベ)。

いかい

いかい【位階(勲等)】
court ranks (and honors).

いかい

いかい ヰ― [1][0] 【位階】
(1)律令制における官僚の序列の標示。603年の冠位十二階制から数度の変遷を経て大宝令・養老令で整備された。親王は一品(イツポン)から四品(シホン)の四階。諸臣は正一位から少初位下(シヨウソイゲ)の三〇階(一位から三位は正従各二階,四位から八位は正従をそれぞれ上下に分け各四階,初位は大少を上下に分け四階)。また,五位以下には内位と外位(ゲイ)の別がある。位階は功労に応じて昇進があり,位階に対応した官職に就くことを原則とした(官位相当)。
(2)栄典の一。国家に対して勲功・功績のあった者に授与される。一位から八位まで,それぞれ正従があり,一六階に分かれる。現在は死者に対する追賜・昇叙のみが行われる。

いかい

いかい ヰ― [0] 【遺戒・遺誡】
子孫などのために残しておくいましめ。ゆいかい。「―を守る」

いかい

いかい [0] 【異界】
人類学や民俗学での用語。疎遠で不気味な世界のこと。亡霊や鬼が生きる世界。

いかい

いか・い 【厳い】 (形)[文]ク いか・し
〔中世・近世語〕
(1)荒々しい。勇猛だ。恐ろしい。「かく―・う猛き身に生まれて/宇治拾遺 8」
(2)大きい。多い。「聞き及うだより―・い河ぢや/狂言記・鈍根草」
(3)(程度が)はなはだしい。大層である。「それはほんに―・いお力落しで/滑稽本・浮世床 2」

いかいえい

いかいえい ヰカイヱイ 【威海衛】
中国,山東半島北東端の港湾都市。明代には倭寇の侵入を防ぐ根拠地として知られ,日清戦争当時は北洋艦隊の根拠地。現在は,威海市。

いかいか

いかいか (副)
〔「いがいが」とも〕
赤子が泣くさま。おぎゃあおぎゃあ。「御子―と泣き給ふ/栄花(月の宴)」

いかいかし

いかいか・し 【厳厳し】 (形シク)
はなはだいかめしい。たけだけしい。「猛辛,―・しき体なり/孟津抄」

いかいくんとう

いかいくんとう ヰ― [1] 【位階勲等】
位階と勲等。授与される位と勲章の等級。

いかいよう

いかいよう【胃潰瘍】
《医》a stomach ulcer.

いかいよう

いかいよう ヰクワイヤウ [2] 【胃潰瘍】
胃の粘膜に潰瘍のできる疾患。心窩(シンカ)部の痛みを感じ,ひどくなると吐血や下血(ゲケツ)を起こし,胃壁に穴があく(胃穿孔(センコウ))ことがある。精神的ストレスやアルコールの過飲などが原因。

いかえす

いかえ・す [2][0] 【射返す】 (動サ五[四])
(1)敵の射るのに応じてこちらも射る。応射する。「負けずに―・す」
(2)光を反射する。「其の鋭い光をワシントンの方へと―・して居る/あめりか物語(荷風)」
(3)矢を射て敵を追い返す。「其の使を待ち―・しき/古事記(中訓)」
(4)敵が射て来た矢を使って敵を射る。「奥よりこの矢を射て候ふが,―・せとまねき候/平家 11」

いかお

いかお イカホ 【伊香保】
⇒いかほ(伊香保)

いかが

いかが【如何】
how <are you?> (ごきげん);→英和
how about[would you like] <a cup of tea?> ;how <do you like…?> ;what <do you say to doing…?> .→英和

いかが

いかが [2] 【如何】 (副)
〔「いかにか」の転〕
(1)(相手の気分や意向をたずねるときなどに用いる。やや改まった語感を伴う)どんなふう。どう。「ごきげん―ですか」「―いたしましょうか」「このようなプランで―でしょうか」
(2)(誘ったり勧めたりするときに用いる)どうですか。「おひとつ―」「もう一杯―ですか」
(3)(疑いや危ぶむ気持ちを表すときに用いる)どんな。「露骨過ぎて―かと思う」
(4)反語を導く語。どうして。「己(オノレ)と枯るるだにこそあるを,名残なく―取り捨つべき/徒然 138」

いかが=せ∘=ん

――せ∘=ん(=む)
どうしようか。どうしたらよいのか。「いまさらに住みうしとても―∘む/新古今(雑中)」

いかが=はせ∘ん

――はせ∘ん
〔「いかが」は反語〕
どうしたらよいのか,どうしようもない。

いかがく

いかがく [2] 【医化学】
基礎医学の一分野で,人体の生理現象を化学的に研究し,それを医療に役立てようとする学問。

いかがし

いかが・し 【如何し】 (形シク)
疑わしい。よくない。「是は関東麻(カントウソ)とて名物の真苧(マオ),―・しくは候へども/浄瑠璃・堀川波鼓(中)」

いかがは

いかがは 【如何は】 (連語)
(1)どのように。どう。「―すべきなど,よろづに思ふことのみしげきを/蜻蛉(上)」
(2)反語を導く語。どうして…(だろう)か。「あはつかに,さしあふぎ居たらむは,―口惜しからぬ/源氏(帚木)」
(3)断定を強める語。どうしてどうして。「もろともに帰らねば―悲しき/土左」

いかがわしい

いかがわしい【如何わしい】
doubtful (あやしい);→英和
questionable <character> ;→英和
shady <business> ;→英和
indecent (みだら).→英和

いかがわしい

いかがわし・い イカガハシイ [5] 【如何わしい】 (形)[文]シク いかがは・し
〔「いかがし」の転〕
(1)怪しげだ。疑わしい。「―・い薬」
(2)道徳上よくない。みだらだ。「―・い雑誌」「―・い場所」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

いかき

いかき 【笊籬】
籠(カゴ)。ざる。「釣鍋(ツルナベ)に小さき―をしかけ/浮世草子・懐硯 3」

いかく

いか・く 【沃懸く】 (動カ下二)
水などを注ぎかける。「右のかたの膝に―・くと見る/蜻蛉(中)」

いかく

いかく [0][1] 【異客】
⇒いきゃく(異客)

いかく

いかく【威嚇】
a threat;→英和
(a) menace.→英和
〜する threaten;→英和
menace.〜的(に) threatening(ly);→英和
menacing(ly).‖威嚇射撃(をする) (fire) a warning shot.

いかく

いかく ヰ― [0] 【威嚇】 (名)スル
おどかすこと。おどしつけること。「―射撃」「武力で―する」

いかく

いかく ヰ― [1][0] 【位格】
⇒ペルソナ(1)

いかくしょく

いかくしょく ヰ― [3] 【威嚇色】
動物の体色で,同種の他の個体や捕食しようとして近づいてくる他の動物に対し,威嚇の効果を示すもの。ガのはねの眼状紋など。
→警戒色
→保護色

いかくせつ

いかくせつ ヰ― [3] 【威嚇説】
一般人による将来の犯罪を防止するために,犯罪者に対し刑罰の威嚇作用を利用するという説。
→一般予防

いかくちょう

いかくちょう ヰクワクチヤウ [2] 【胃拡張】
胃壁が緊張を失い,胃が異常に広がったままになる疾患。胃の運動機能が低下し,嘔吐(オウト)を繰り返す。薬物中毒などによる急性のものと,幽門狭窄(キヨウサク)などで起こる慢性のものとがある。

いかくちょう

いかくちょう【胃拡張】
《医》gastric dilatation.

いかくとし

いかくとし ヰクワク― [4] 【囲郭都市】
〔walled town〕
周囲を城壁や土塁などで囲んだ都市。防衛や徴税などのさまざまな理由により囲郭する。かつてのヨーロッパの諸都市,中国の長安・北京,テヘランなどに例がある。環濠集落。城郭都市。

いかくる

いかく・る ヰ― 【居隠る】 (動ラ下二)
他から見えないように隠れて座る。「柱がくれに―・れて/源氏(須磨)」

いかくる

いかく・る 【い隠る】 (動ラ四)
〔「い」は接頭語〕
隠れる。「をとめの―・る岡を/古事記(下)」

いかけ

いかけ [0] 【鋳掛(け)】
(1)はんだなどで,鍋(ナベ)・釜(カマ)など金属製の器具のいたんだ所を修繕すること。
(2)〔文化(1804-1818)末年,大坂に夫婦連れで歩いた鋳掛け屋があり,三代目中村歌右衛門がこれを所作事にして演じたところから〕
夫婦が連れ立って歩くこと。

いかけ

いかけ [0] 【沃懸け】
(1)水を注いで体を清めること。「―などいひつけ侍れば/あづまの道の記」
(2)「沃懸地(イカケジ)」の略。

いかけ=屋

――屋((イカケヤ))の天秤棒(テンビンボウ)
〔七尺五寸あって普通の天秤棒(六尺)より長かったことから〕
出しゃばり者。

いかけし

いかけし [3] 【鋳掛師】
鋳掛けの職人。鋳掛け屋。

いかけじ

いかけじ [3] 【沃懸地】
蒔絵(マキエ)技法の一。金銀粉を一面に蒔き,漆をかけて研ぎ出し,金地または銀地に仕立て上げたもの。金地。金溜地(キンダミジ)。「―の鞍置きて/義経記 1」

いかけまつ

いかけまつ 【鋳掛松】
歌舞伎「船打込橋間白浪(フネニウチコムハシマノシラナミ)」の通称。また,その主人公鋳掛屋松五郎の称。

いかけや

いかけや [0] 【鋳掛(け)屋】
鋳掛け師。

いかけや

いかけや【鋳掛屋】
a tinker.→英和

いかける

いか・ける [3][0] 【鋳掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 いか・く
鍋(ナベ)・釜(カマ)など金属製の器具のいたんだところを,はんだなどで修繕する。

いかける

いか・ける [3][0] 【射掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 いか・く
敵に向かって矢を射る。「矢を―・ける」

いかこうか

いかこうか イクワカウクワ [3] 【異化効果】
〔(ドイツ) Verfremdungseffekt〕
演劇用語。ある事物からその特性であると一般に認知されている部分をとり除くと,その事物が未知の異様なものに見えるという効果。ブレヒトの用語。

いかさし

いかさし [0] 【烏賊刺し】
イカの刺身(サシミ)のこと。

いかさま

いかさま [3] 【如何様】
■一■ [0] (名)
〔いかにもそのものらしい,の意〕
偽物。まがいもの。また,いんちき。ペてん。「―に掛ける」「あの試合は―だ」「―博打(バクチ)」
■二■ (副)
(1)かなりの確信を抱きながら,推測する場合に用いる。いかにも。きっと。恐らく。「―是は祇といふ文字を名について/平家 1」
(2)決意を表す語。何はともあれ。何としてもきっと。「―取りて帰り…家の宝となさばやと存じ候/謡曲・羽衣」
■三■ (形動ナリ)
どのよう。いかよう。「―に思ほしめせか/万葉 162」
■四■ (感)
相手の言葉に賛意を表す語。なるほど。いかにも。「―知らぬ人が見たらさう思ふであろ/狂言記・止動方角」

いかさま

いかさま
a fake;→英和
forgery.〜の false.→英和
〜師 an impostor.→英和

いかさまし

いかさまし [4] 【如何様師】
いんちき・不正を常習にする人。詐欺(サギ)師。ぺてん師。

いかさまもの

いかさまもの [0] 【如何様物】
本物のように見せかけた品物。にせ物。まがいもの。

いかし

いか・し 【厳し】
■一■ (形ク)
⇒いかい
■二■ (形シク)
(1)霊威が盛んである。神秘的な力に満ちている。「―・し矛/日本書紀(舒明訓注)」「八束穂の―・し穂/祝詞(祈年祭)」
(2)たけだけしい。荒々しい。「―・しき心をなして阿修羅の中にまじりぬ/宇津保(俊蔭)」
〔上代にはシク活用が普通であったと思われるが,その確実な例は「いかし日」「いかし矛」のように,終止形(実際は語幹に相当するもの)を連体的に用いた例しか見当たらない。また,中古以降は普通ク活用として用いられるが,上代にも「いかしほ(瞋塩)」「いかづち(雷)」のようにク活用の語幹用法と見られる例があり,すでに両活用があったかともみられる〕

いかじゅふん

いかじゅふん イクワ― [3] 【異花受粉】
⇒他家受粉(タカジユフン)

いかす

いかす【生[活]かす】
(1) bring[restore] <a person> to life (生き返らす).
(2) make good use of <one's money> (活用する).
生かしておく spare a person's life (助命);keep <an animal> alive.

いかす

いか・す [0] (動サ五)
俗に気が利いている,魅力的であるの意を表す。「―・すスタイル」「―・した車」
〔「行く」に使役の助動詞「す」の付いた「行かす」から,という〕

いかす

いか・す [2] 【生かす・活かす】 (動サ五[四])
(1)命を保たせる。生きていさせる。
⇔殺す
「―・すも殺すもこちら次第」
(2)能力・性能などを十分に発揮させる。
⇔殺す
「才能を―・す」「経験を―・す」
(3)活用する。「余白を―・す」
(4)印刷物の校正で,一度消した字句を復活させる。
(5)生き返らせる。[日葡]
[可能] いかせる

いかす

いかす
be good-looking[attractive].

いかすい

いかすい ヰ― [2] 【胃下垂】
胃の位置が,異常に下方にさがった状態。

いかすい

いかすい【胃下垂】
《医》gastroptosis.

いかすみ

いかすみ [0] 【烏賊墨】
「烏賊(イカ)の墨(スミ)」に同じ。

いかすりのかみ

いかすりのかみ ヰカスリ― 【座摩の神】
〔「いかすり」は居所知(イカシリ)からといわれる〕
皇居の地を守る神。ざまのかみ。

いかず

いかず
〔「行かず」の意〕
(1)意地悪。ひねくれ者。「横車とはな,―というておのれがやうな女の唐名よ/浄瑠璃・十二段長生島台」
(2)役に立たない人や物。「奈良の都に―の念者を見かぎり/浮世草子・男色大鑑 1」
(3)年頃を過ぎても結婚していない女性。「皆,―の姉御をこはがり/浮世草子・風流曲三味線」

いかずち

いかずち イカヅチ 【雷】
〔「厳(イカ)つ霊(チ)」の意。「つ」は助詞〕
(1)かみなり。なるかみ。[季]夏。「鼓の音は―の声と聞くまで/万葉 199」
(2)魔物。「上に八色(ヤクサ)の―あり/日本書紀(神代上訓)」

いかずちのおか

いかずちのおか イカヅチ―ヲカ 【雷丘】
奈良県高市郡明日香(アスカ)村大字雷の小丘。小子部連蜾蠃(チイサコベノムラジスガル)が捕らえた雷神を放ったという地(日本書紀)。

いかそうめん

いかそうめん [3] 【烏賊素麺】
イカを細長い刺身につくり,醤油またはつけ汁にわさびを添えた料理。見た目や食べ方がそうめんに似る。

いかぞく

いかぞく【遺家族】
a bereaved family.

いかぞく

いかぞく ヰ― [2] 【遺家族】
主人または家族の主要な人が死んで,あとに残された家族。特に,戦没者を出した家族。

いかた

いかた 【伊方】
愛媛県北西部,西宇和郡の町。佐田岬半島の付け根に位置する。

いかだ

いかだ【筏】
a raft.→英和
筏乗り a raftsman.

いかだ

いかだ [0] 【筏・桴】
(1)木材・竹などを何本も並べ,綱などで結びつけて,水に浮かせるようにしたもの。木材の運搬のほか,舟の代用とする。「―に組む」
(2)鎧の名所(ナドコロ)。手首と臂(ヒジ)との間に並び結びつけた板。
(3)小鰻(コウナギ)のかば焼きを串刺しにしたもの。
(4)料理で,細長い物をいかだ様に盛ること。

いかだいがく

いかだいがく イクワ― [3] 【医科大学】
(1)医科に関する単科大学。
(2)帝国大学令による大学の一つで,現東大医学部の前身。

いかだかずら

いかだかずら [4] 【筏葛】
ブーゲンビレアの和名。

いかだがた

いかだがた [0] 【筏形】
長さ1メートルほどの竹の中央を長円形に刳(ク)り取り,横に釣り下げて,花をさすようにした花器。

いかだきそ

いかだきそ [4] 【筏基礎】
構造物の基礎の一種。建物全体を,広い単一の基礎板で支えるもの。べた基礎。

いかだごぼう

いかだごぼう [4] 【筏牛蒡】
ごぼうの新弱根(ワカネ)をたたいて,筏の形に似せた料理。

いかだし

いかだし [3] 【筏師】
筏に乗って川を下ることを職業としている人。いかださし。いかだのり。

いかだじぎょう

いかだじぎょう [4] 【筏地形】
湿地に用いる基礎工法の一。長材を敷きつめ,その上からコンクリートを流し固めるやり方。

いかだながし

いかだながし [4] 【筏流し】
木材を運搬するため,木材を筏に組んで川に流すこと。また,その上に乗ってそれを操る人。

いかだなます

いかだなます [4] 【筏膾】
鯉(コイ)・鮒(フナ)・鱸(スズキ)・鮎(アユ)などの皮をはいで作った膾の総称。
〔「筏」は川を引くことを「皮を引く」にかけたものとも,柳の葉を筏のように皿に並べその上に膾を盛りつけたからともいう〕

いかだばり

いかだばり [0] 【筏張(り)】
床板などを,材の継ぎ目を少しずつずらして張ること。

いかだも

いかだも [3] 【筏藻】
緑藻類クロレラ目の淡水藻。小さな楕円形の細胞が四〜八個集合して群体を形成し,平面的に筏を並べた様になる。湖沼や水たまり,土壌と広範囲に生息する。

いかだやき

いかだやき [0] 【筏焼(き)】
ワカサギ,シラウオなどの小魚を数尾横に並べて串を打ち,いかだ状にして焼いた料理。

いかっぱち

いかっぱち (副)
どれくらい。どれほど。「―の銭を蒔(マ)いて/滑稽本・浮世風呂 3」

いかつ

いかつ ヰ― [0] 【威喝】 (名)スル
大声でおどすこと。「相手を―する」

いかつ

いかつ 【厳つ】 (名・形動)
いかめしいさま。荒々しいさま。また,そのような態度。「駈出の山伏と申すものは―な物で御座る/狂言・禰宜山伏(虎寛本)」

いかつい

いかつい【厳つい】
stern <look> ;→英和
grim;→英和
stiff <shoulders> .→英和

いかつい

いかつ・い [0][3] 【厳つい】 (形)[文]ク いかつ・し
武張(ブバ)った感じである。柔らかな感じがない。ごつい。「―・い顔の先生」「―・い体つきの男」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

いかつし

いかつ・し 【厳つし】 (形ク)
⇒いかつい

いかつり

いかつり [0] 【烏賊釣(り)】
イカを釣ること。イカは光に集まる習性があるため,夜間に集魚灯をつけて擬餌鉤にひっかけて釣る。

いかづの

いかづの [2] 【烏賊角】
イカ釣り用の擬餌鉤(ギジバリ)の一。竹・プラスチックなどで擬餌を作り,掛け鉤をつけたもの。

いかで

いかで 【如何で・争で】 (副)
〔「いかにて」の転。平安時代から主に和文で使われ,文末に推量表現を使うことが多い〕
(1)疑問の意を表す。どうして。「―,はた,かかりけむ/源氏(帚木)」
(2)反語の意を表す。どうして…できようか。「―月を見ではあらむ/竹取」
(3)強い願望を表す。なんとかして。ぜひ。「―人より先に聞かむと待たれて/枕草子 41」

いかでか

いかでか 【如何でか】 (連語)
〔「か」は係助詞〕
(1)疑問の意を表す。どうして。いかにして。「―やみやみとしてうちたてまつらむとし給ふぞ/保元(中)」
(2)願望を表す。何とかして。「はづかしく心づきなきことは―御覧ぜられじ/枕草子 238」
(3)反語の意を表す。どうして…できようか。「かかる所には,―しばしも幼き人の過ぐし給はむ/源氏(若紫)」

いかでも

いかでも 【如何でも】 (連語)
強い願望を表す。なんとしても。「おのがさかしからんときこそ―,―ものしたまはめ/蜻蛉(上)」

いかどっくり

いかどっくり [3] 【烏賊徳利】
イカの胴に型を入れて乾し,とっくりの形にしたもの。日本酒の燗(カン)に用いる。

いかな

いかな [2] 【如何な】
■一■ (連体)
どのような。どんな。「―ことでも」「―人でもかなうまい」
■二■ (副)
(あとに打ち消しを伴って)どうしても。いっかな。「捩つても,廻しても,―上へは動(ユル)ぎもせぬ/多情多恨(紅葉)」「『当りはせまい』『―,側へも参りますまい』/狂言・八幡の前(鷺流)」

いかな=いかな

――いかな
(1)なんのなんの。なんのこれぐらい。「夜盗なんど―おそるる事なし/浮世草子・御前義経記」
(2)(相手の言葉を強く否定して)どうしてどうして。とんでもない。「―おのおのの御合力は受けまじ/浮世草子・置土産 2」

いかな=こと

――こと
どうした事だ。あきれたことだ。「是は―,…おもひもよらぬ事で御ざる/狂言・二人袴」

いかなご

いかなご [0] 【玉筋魚・鮊子】
スズキ目の海魚。全長20センチメートル内外。体形は細長くて側扁し,口はとがる。背びれと尻びれの基底が長く,腹びれがない。背部は青色。銀白色の腹側には多くの斜めのひだがある。幼魚は煮干し・佃煮(ツクダニ)とし,成魚は天ぷらにする。日本以北の北太平洋に広く分布。コウナゴ。カナギ。カマスゴ。[季]春。《―にまづ箸おろし母恋し/虚子》

いかなごじょうゆ

いかなごじょうゆ [5] 【玉筋魚醤油】
生のイカナゴを百日ほど塩漬けにしたあと,その塩汁を紙で漉(コ)したもの。香川県で古くから造られる。

いかなり

いかな・り 【如何なり】 (動ラ変)
〔「いかにあり」から〕
どうである。どのようである。「空言(ムナコト)を―・りと言ひて君をし待たむ/万葉 2466」

いかなる

いかなる [2] 【如何なる】 (連体)
どのような。どんな。「―困難があろうとも」「―ときにも笑いを絶やさない」

いかなるほしのもとに

いかなるほしのもとに 【如何なる星の下に】
長編小説。高見順作。1939年(昭和14)「文芸」に連載。浅草を舞台とした踊り子や芸人などの世界に,戦時下の庶民の哀感を風俗詩風に描く。

いかに

いかに [2] 【如何に】
■一■ (副)
(1)状態・状況を尋ねたり,推量したりする。どのように。どんな風に。「―して成功したか」「人生―生くべきか」「運命や―」
(2)程度を尋ねたり,推量したりする。また,その程度のはなはだしいことを暗示して,驚きや感動の気持ちを表す。どれほど。どんなにか。「―強かったかご存じですか」「紅葉の頃は―美しいことだろう」
(3)(「いかに…も」の形で)逆接の条件を示す。どれほど…でも。「―言って聞かせてもあきらめようとしない」「―足が速くても追いつけまい」
(4)原因・理由を尋ねる。どうして。なぜ。「―御車をばかうはつかまつるぞ/平家 8」
■二■ (感)
呼びかけの語。なんと。「―,あれは越中次郎兵衛とこそ見れ/平家 9」

いかに

いかに【如何に】
how;→英和
however;→英和
what;→英和
whatever.→英和
⇒どんな.

いかに=いわんや

――いわんや
〔「いわんや」を強めた言い方〕
まして,いうまでもなく。ましてや。「ものうしとても,心を動かす事なし。―,つねにありき,つねに働くは,養生なるべし/方丈記」

いかに=か

――か
〔「か」は係助詞〕
(1)疑問を表す語。どんな具合か。どのようにして。「春雨のしくしく降るに高円の山の桜は―あるらむ/万葉 1440」「それをば―治せし/今昔 3」
(2)反語を表す。どうして…か。「右近は―聞こえさせむ/源氏(東屋)」

いかに=して

――して
(1)どのようにして。どうやって。「―この難局を乗り切るべきか」
(2)願いを表す。なんとかして。「―都の高き人に(娘ヲ)奉らむと/源氏(明石)」

いかに=しても

――しても
(1)願望を表す。どうにかして。「ただ―死ぬるわざもがなと思へば/狭衣 1」
(2)打ち消しの強調を表す。なんとしても。「三井寺バカリデワ―カナウマイト思シメサレテ/天草本平家 2」

いかに=せ∘=ん

――せ∘ん(む)
(1)どうしたらよいだろう。「―∘んと思い悩む」
(2)どうしようもない。「―∘んうつつも夢とたどられて,会ふにも迷ふわが心かな/続千載(恋三)」

いかに=ぞ

――ぞ
(1)どんなふうに。どのように。「母の御方に参り給ひて,―月頃はなど言ふ/源氏(手習)」
(2)なぜ。どうして。「―波に入りにし人のかかるわたりにもある/右京大夫集」
(3)(反語に用いて)どうして…であろうか(…ない)。「真の体若し無きならば,―修証せむと欣(ネガ)はむ/大乗広百論釈論(承和点)」

いかに=ぞや

――ぞや
〔「いかにぞやあらむ」の意〕
(1)どうしてだろうか。どうだろうか。「言ひ出でられぬは―/枕草子 143」「―など,物云ふべきあるじもなくて/宇治拾遺 9」
(2)どんなものだろうか,あまり感心しない。「ことごとしうもてなされむも―/源氏(花宴)」

いかに=や如何(イカ)に

――や如何(イカ)に
(1)不安な気持ちで問いかける意を表す。いったいどんなものだろう。「世の中をかく言ひ言ひの果て果ては―ならむとすらむ/拾遺(雑上)」
(2)相手に強く呼びかける語。やあやあ。これこれ。「―太郎冠者,次郎冠者もよく聞け/狂言・目近籠骨」

いかに=申し候(ソウロウ)

――申し候(ソウロウ)
呼びかける語。もしもし。「―。旅人のおん入り候ふが一夜のお宿と仰せ候/謡曲・松風」

いかにも

いかにも【如何にも】
really;quite;→英和
indeed;→英和
certainly.→英和
〜…だがしかし It is true…but….

いかにも

いかにも [2] 【如何にも】 (副)
(1)どう考えてみても明らかに。非常に。「―痛そうだ」「―高くて手が出ない」
(2)常識や予想の通りであるさま。また,相手の言葉に答えて,肯定・同意を表す感動詞のようにも使われる。まことに。おっしゃるとおり。「―学者らしい話し振り」「―,そのとおり」
(3)(状態・理由などが)どんな風でも。どうでも。「あしくもあれ,―あれ,便あらばやらむ/土左」
(4)(下に打ち消しの表現を伴って)どのようにしてみても。どうしても。「東国北国のいくさ―しづまらず/平家 7」
(5)願望を表す。ぜひとも。「今は,― ―かけて言はざらなむ/源氏(宿木)」

いかのいわい

いかのいわい 【五十日の祝】
子供が生まれて五〇日目に行う祝い。父または外祖父などが箸(ハシ)で餅(五十日(イカ)の餅(モチイ))を赤子の口へ入れる。いか。

いかのこう

いかのこう [4] 【烏賊の甲】
コウイカなどの外套(ガイトウ)膜の背側に埋まっている,舟形の甲殻。石灰質またはキチン質で,灰白色あるいは半透明。いかのふね。

いかのこう=より年の劫(コウ)

――より年の劫(コウ)
「亀(カメ)の甲より年の劫」に同じ。

いかのすみ

いかのすみ [5] 【烏賊の墨】
イカの肛門部背面にある墨汁嚢(ボクジユウノウ)に貯えられている黒い液。危険が迫ると噴出し,敵の目をくらまして逃げる。料理にも用いられる。

いかのぼり

いかのぼり [3] 【紙鳶・凧】
〔烏賊幟(イカノボリ)の意〕
凧(タコ)。いか。[季]春。《―昨日の空のありどころ/蕪村》

いかのもちい

いかのもちい 【五十日の餅】
「五十日の祝(イワイ)」の餅(モチ)。

いかばかり

いかばかり [3][2] 【如何許り】 (副)
どれほど。どんなに。「―およろこびのことでしょう」「悲しみは―かと」

いかひ

いかひ [2] 【異花被】
花被に,萼(ガク)と花冠とのはっきりした区別があること。双子葉植物の花に多い。

いかほ

いかほ 【伊香保】
群馬県の中央部にある古くからの温泉町。榛名(ハルナ)山の北東斜面に町並みが階段状に発達。

いかほど

いかほど [0] 【如何程】
(副詞的にも用いる)
(1)不明な分量や値段について問うときに用いる語。どれぐらい。どれほど。「―お入り用ですか」「そのバッグは―ですか」
(2)程度がはなはだしいさま。どんなに。どれほど。「親の悲しみは―であろう」

いかほのぬま

いかほのぬま 【伊香保の沼】
榛名湖の古名という。((歌枕))「いかほのや―のいかにして恋しき人を今一目見む/拾遺(恋四)」

いかぼし

いかぼし [2] 【厳星】
兜(カブト)の鉢の矧(ハ)ぎ合わせを止める鋲(ビヨウ)で,頭を大きくいかめしく作ってあるもの。平安末期の兜に多い。「―の兜」

いかまりゅう

いかまりゅう 【生間流】
日本料理の一流派。室町時代以来,武家料理を扱う。

いかめ

いかめ 【厳め】 (形動ナリ)
いかめしげ。恐ろしげ。「―な御山伏に成らせられて御座るの/狂言・腰祈(虎寛本)」

いかめい

いかめ・い 【厳めい】 (形)
〔シク活用の形容詞「厳めし」がク活用化して生じた口語形。中世語〕
「いかめしい」に同じ。「管仲ほど―・い賢臣と言はうずものは/史記抄 10」

いかめしい

いかめしい【厳めしい】
dignified;solemn;→英和
stern;→英和
grave <look> ;→英和
stately;→英和
high-sounding (肩書など).厳めしく gravely;solemnly;→英和
sternly.→英和

いかめしい

いかめし・い [4] 【厳めしい】 (形)[文]シク いかめ・し
(1)近よりにくい感じを与えるほど立派で威厳がある。「―・い顔つきの将軍」「―・い門がまえ」
(2)厳重である。物々しい。きびしい。「―・い警戒」
(3)激しい。猛烈だ。「波いと―・しう立ち来て/源氏(須磨)」
(4)盛んである。盛大だ。すばらしい。「内裏・東宮の残らず参り集ひて,―・しき御いそぎの響きなり/源氏(若菜上)」
(5)(「いかめしく」の形で副詞的に用い)立派に。よくこそ。「―・しくも尋ね給ふものかな/ささめごと」
〔主に和文で用いられた〕
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

いかもの

いかもの [0] 【如何物】
〔いかがかと思われるものの意〕
(1)本物に似せたまがいもの。いかがわしいもの。「―をつかませられる」
(2)普通の人があまりとりあげないような,変わったもの。「―あさり」

いかもの

いかもの【如何物】
a fake;→英和
a cheat.→英和
〜食い a gross feeder;an eccentric (比喩).→英和

いかものぐい

いかものぐい [0][4] 【如何物食い】
(1)普通は人が食べないようなものをわざと,または好んで食べること。あくものぐい。悪食(アクジキ)。
(2)普通の人が魅力を感じないような人と好んでつき合うこと。また,その人。「さのみ美人の聞えもなく,―の噂とりどり/滑稽本・飛だ噂の評」

いかものし

いかものし [4] 【如何物師】
にせ物を作ったり,売ったりする者。

いかものづくり

いかものづくり [5] 【厳物造り】
(1)いかめしげなこしらえ。
(2)いかめしいよそおい。

いかものづくりのたち

いかものづくりのたち 【厳物造りの太刀】
兵具鎖(ヒヨウググサリ)の太刀など,金物を多用していかめしくこしらえた太刀。厳物造り。

いかよう

いかよう [0] 【如何様】 (形動)[文]ナリ
どんなふう。どのよう。「―な御注文でも承ります」「―にも受け取れる」

いからかす

いからか・す 【怒らかす】 (動サ四)
おこった様子をする。いからす。「目を―・して吾をとく得んと/宇治拾遺 8」

いからす

いから・す [3][0] 【怒らす】
■一■ (動サ五[四])
(1)おこらせる。
(2)相手を威圧するような様子をする。いからせる。「肩を―・して歩く」「目を―・して相手をにらむ」
■二■ (動サ下二)
⇒いからせる

いからせる

いから・せる [4][0] 【怒らせる】 (動サ下一)[文]サ下二 いから・す
いからす。「肩を―・せる」「目を―・せる」

いからせる

いからせる【怒らせる】
肩を〜 square one's shoulders.

いかり

いかり【怒り】
anger;→英和
indignation;→英和
rage;→英和
wrath.→英和
〜に任せて in a fit of anger.〜を招く(なだめる) arouse (appease) a person's anger.

いかり

いかり【錨[碇]】
an anchor.→英和
〜を降ろす(揚げる) cast (weigh) anchor.

いかり

いかり [0] 【錨・碇】
〔海中の石を意味する古語「いくり」と同源か〕
(1)綱や鎖をつけて水底に投下し,これによって船をその場所に停止させておく船具。古代から中世には石または石と木を組み合わせた木碇を使ったが,近世以後,鉄製となる。
(2)緒の端につけるいかり形の器具。物にかけて引き寄せたり,つなぎとめたりするのに用いる。「―の緒/枕草子 89」
(3)家紋の一。{(1)}を図案化したもの。

いかり

いかり [3] 【怒り】
いかること。おこること。腹立ち。立腹。「―に燃える」「相手の―をかう」「―をしずめる」

いかり=を下ろす

――を下ろ・す
(1)船を停泊させる。
(2)腰を落ち着ける。尻をすえる。「なほも―・して話す/洒落本・傾城買四十八手」

いかり=を打つ

――を打・つ
錨を水中に沈める。錨をおろす。

いかり=を遷(ウツ)す

――を遷(ウツ)・す
〔論語(雍也)〕
腹を立てて,関係のない者にやつあたりする。

いかり=心頭(シントウ)に発(ハツ)する

――心頭(シントウ)に発(ハツ)・する
心底から激しく怒る。

いかりかたばみ

いかりかたばみ [4] 【錨酢漿】
家紋の一。カタバミの葉の形に錨を三つ組み合わせたもの。

いかりがせき

いかりがせき 【碇ヶ関】
青森県南部,南津軽郡の村。津軽三関の一つである碇ヶ関,食塩泉の碇ヶ関温泉がある。

いかりがた

いかりがた [3][0] 【怒り肩】
高く角張った肩。
⇔撫(ナ)で肩

いかりくるう

いかりくる・う [5][0] 【怒り狂う】 (動ワ五[ハ四])
狂ったように怒る。「―・った群集」

いかりげ

いかりげ 【怒り毛】
けものが怒ったとき逆立てる毛。「獅子の―の如く巻いて/太平記 28」

いかりそう

いかりそう [0] 【碇草】
メギ科の多年草。山地に自生する。高さ約30センチメートル。葉は複葉。春,碇の形に似た淡紫色の四弁の花を下向きにつける。茎や葉を干して強壮・強精薬とする。
碇草[図]

いかりづな

いかりづな [3] 【碇綱】
碇を船に結びつける綱。苧綱(カラムシヅナ)が主に用いられた。

いかりづめ

いかりづめ 【怒り爪】
獣などがおこってむき出す爪。

いかりてんま

いかりてんま [4] 【碇伝馬】
端舟(ハシブネ)の一。碇の上げ下げのときに使用される小舟。

いかりとももり

いかりとももり 【碇知盛】
人形浄瑠璃「義経千本桜」二段目の通称。渡海屋銀平に身をやつした平知盛が義経を討とうとするが果たせず,碇綱を体に巻きつけ岩の上から入水する豪快悲壮な場面。

いかりなわ

いかりなわ [3] 【碇縄】
「碇綱(イカリヅナ)」に同じ。「苦し」「いかで」を言い出すための序詞としても用いる。「沖つ島とまる小舟の―/新続古今(恋五)」

いかりのひ

いかりのひ [5] 【怒りの日】
(1)キリスト教で,神が最後の審判を行う日。公審判の日。
(2)死者のためのミサで歌われる聖歌の一。最後の審判をテーマとしたもの。非宗教音楽でも,死を表現する主題に用いられ,ベルリオーズ「幻想交響曲」,リスト「死の舞踏」などにみられる。ディエス-イレ。

いかりばな

いかりばな [3][0] 【怒り鼻】
小鼻が横にひろがっている鼻。

いかりぼうふう

いかりぼうふう [4] 【碇防風】
ハマボウフウの茎の端を裂いて碇の形に似せたもの。刺身のつまにする。

いかりぼし

いかりぼし [3] 【錨星・碇星】
カシオペア座の W 形の五星を碇に見たてた和名。瀬戸内海地方から東北地方にかけて分布する呼称。山形星。

いかりむし

いかりむし [3] 【錨虫】
甲殻綱の節足動物。幼虫はミジンコ形で泳ぐが,成熟して交尾した雌は淡水魚の口内や鰓(エラ)に寄生。体長7ミリメートル内外の棒状になり,脚もなくなって,頭胸部に錨形の突起が二対でき,これで宿主に固着する。養殖魚の害敵。

いかりもり

いかりもり [3] 【碇銛】
捕鯨に用いる銛の一種。先の左右に突起があって碇のように見える。

いかりダム

いかりダム 【五十里―】
栃木県塩谷郡藤原町,利根川水系の男鹿川にある灌漑・発電用などの多目的ダム。重力式で,堤高112メートル。1956年(昭和31)完成。

いかる

いか・る [2] 【怒る】 (動ラ五[四])
(1)腹を立てる。おこる。「烈火のごとく―・る」
(2)ごつごつした形をする。角張る。「―・った肩」「小鼻が―・っている」
(3)荒々しく動く。「荒海の―・れる魚の姿/源氏(帚木)」
[可能] いかれる

いかる

いかる【怒る】
⇒怒(おこ)る.

いかる

いかる [0] 【斑鳩・鵤】
スズメ目アトリ科の小鳥。全長20センチメートル内外。体は灰褐色で,頭・顔・翼・尾は紺色。日本各地の山林に一年中見られ,澄んだ美しい声でさえずる。アジア北東部に分布。マメマワシ。

いかる

いか・る [2] 【生かる・活かる】 (動ラ五[四])
(1)(花が)いけてある。「コノ花ワヨク―・リマシタ/ヘボン」
(2)生きている。「首切つて仕舞へば再び―・らぬ/浄瑠璃・廿四孝」

いかる

いか・る [2] 【埋かる】 (動ラ五[四])
〔「生かる」と同源〕
炭火が長持ちするように灰に埋めてある。「炭が―・っている」

いかるが

いかるが 【斑鳩】
奈良県北部,生駒(イコマ)郡にある町。法隆寺・中宮寺などがある。

いかるが

いかるが 【斑鳩】
イカルの古名。「中つ枝に―懸け/万葉 3239」

いかるがでら

いかるがでら 【斑鳩寺】
(1)法隆寺の別名。
(2)兵庫県太子町にある寺。聖徳太子創建で,初め法相(ホツソウ)宗として法隆寺に属したが,弘治年間(1555-1558)昌仙の再興により天台宗に改まった。

いかるがにじ

いかるがにじ 【斑鳩尼寺】
中宮寺の別名。

いかるがのみや

いかるがのみや 【斑鳩宮】
聖徳太子が斑鳩に建立した宮。601年に造営をはじめる。太子没後,子の山背大兄王(ヤマシロオオエノオウ)が居住したが,643年蘇我入鹿(ソガノイルカ)に攻められ,自殺する際に焼失した。宮址は,現在の法隆寺東院の地といわれる。

いかるちどり

いかるちどり [4] 【鵤千鳥】
チドリ目チドリ科の鳥。全長20センチメートル内外。典型的なチドリ。背面は茶褐色,腹面は白。河原や中州にすむ。アジア北東部・日本に分布。

いかれぽんち

いかれぽんち [4]
〔「ぽんち」は関西方言「ぼんち(=坊ッチャン)」の転〕
軽薄で不まじめな男。

いかれる

いかれる
be beaten (まいる).いかれてる be touched in the head.→英和

いかれる

いか・れる [0] (動ラ下一)
〔「行く」に可能の助動詞「れる」の付いた「行かれる」から〕
(1)まともでなくなる。また,不良じみる。「―・れた奴(ヤツ)」
(2)人や物に心を奪われ,夢中になる。「あの店の女の子に―・れている」
(3)使いものにならなくなる。「車が―・れる」
(4)相手の思うとおりにされる。してやられる。「まんまと―・れた」

いかれるわかものたち

いかれるわかものたち 【怒れる若者たち】
〔Angry Young Men〕
1950年代,イギリスの一群の作家に与えられた名称。既成社会に対する若者たちの反発を描いた劇作家オズボーンの「怒りをこめてふり返れ」(1956)から生まれた呼称。C =ウィルソン,J =ウェイン,K =エイミスなど。

いかん

いかん【偉観を呈する】
present a grand sight.

いかん

いかん ヰクワン [1] 【位官】
位と官職。官位。

いかん

いかん [0] 【移監】 (名)スル
囚人を他の監獄に移すこと。

いかん

いかん ヰクワン [1] 【尉官】
軍人の階級のうち,大尉・中尉・少尉の総称。自衛隊では一尉・二尉・三尉をいう。

いかん

いかん ヰクワン [0] 【偉観】
すばらしい眺め。堂々とした情景。壮観。

いかん

いかん ヰ― [0][1] 【遺憾】 (名・形動)[文]ナリ
思っているようにならなくて心残りであること。残念な,そのさま。「このような結果になりまことに―に存じます」「―の意を表する」「―なきを期する」「―千万(センバン)」

いかん

いかん【移管(する)】
transfer <to> .→英和

いかん

いかん [0] 【移管】 (名)スル
管理・管轄の権限を他に渡すこと。「県から市に―する」

いかん

いかん【如何ともしがたい】
It can't be helped.

いかん

いかん [0] 【移監】 (名)スル
囚人を別の監獄へ移すこと。

いかん

いかん【遺憾】
<a matter for> regret;→英和
<It is> a pity.→英和
〜な regrettable;→英和
deplorable.→英和
〜なく satisfactorily;→英和
perfectly;fully.〜ながら I am sorry to say <that…> ./To my regret….〜に思う regret;be sorry.

いかん

いかん [1] 【医官】
医務を担当する官吏。

いかん

いかん [1] 【衣冠】
(1)衣服と冠。服装。「―を正す」
(2)平安中期以降,束帯に次ぐ正装。束帯から下襲(シタガサネ)と石帯をはぶき,表袴(ウエノハカマ)と指貫(サシヌキ)にかえた活動的な服装で,文官・武官の別なく広く用いられた。
衣冠(2)[図]

いかん

いかん ヰクワン [0] 【囲環】 (名)スル
周囲をとりまくこと。また,そのもの。「五百余名之を―して着席し/経国美談(竜渓)」

いかん

いかん [0] 【異観】
(1)普通には見られない珍しい景色。奇観。
(2)変わった情景。「―を呈する」

いかん

いかん [2] 【如何・奈何】
〔「いかに」の転〕
■一■ (名)
事の成り行き。その状態。次第。「理由の―を問わない」「事情の―によっては考慮する」
■二■ (副)
多く文末に用いて,疑い問う意を表す。どうか。どうであるか。「家君の病は―/花柳春話(純一郎)」

いかん

いかん ヰクワン [1] 【位冠】
古代,位階を示した冠。
→冠位

いかん=が

――が
〔「いかにか」の転〕
どのようにして。どうして。疑問・反語の文に用いる。「―歩みを険難の道にはこばん/平家 2」

いかん=せん

――せん
(1)どうしようにも。残念ながら。「―時間がない」
(2)…をどうしよう。どうしようもない。「資金なきを―」

いかん=ぞ

――ぞ
〔「いかにぞ」の転。漢文訓読に由来する語法〕
(1)「いかにぞ{(1)}」に同じ。「事に於ては―/大唐西域記(長寛点)」
(2)「いかにぞ{(2)}」に同じ。「聡明にして,能く言(モノイ)ふ霊鳥―時の嶮しきに逢へる/浄瑠璃・平家女護島」
(3)「いかにぞ{(3)}」に同じ。「言,宣ぶるに足らず,殊沢を荷ひて―勝(タ)へむ/大慈恩寺三蔵法師伝(承徳点)」
→いかにぞ

いかん=となれば

――となれば
なぜかというと。

いかん=とも

――とも
(あとに打ち消し表現を伴って)どうにも。「―しがたい」

いかん=ながら

――ながら
残念ながら。「―出席できません」

いかん=の意(イ)を表(ヒヨウ)する

――の意(イ)を表(ヒヨウ)・する
残念であるという気持ちを表す。
〔自分の行動を釈明してわびる場合にも,相手の行動に対して非難の気持ちを表す場合にも用いる〕

いかん=無く

――無く
十分に。十二分に。申し分なく。「実力を―発揮する」

いかんそく

いかんそく ヰクワン― [2] 【維管束】
種子植物とシダ植物の根・茎・葉を通じて発達した通道組織。水分の上昇路である木部と,養分の通路となる師部からなる。管束。
維管束[図]

いかんそくしょくぶつ

いかんそくしょくぶつ ヰクワン― [7] 【維管束植物】
維管束をもつ植物群。種子植物とシダ植物とがこれに属する。

いかんそくたい

いかんそくたい [1][0] 【衣冠束帯】
公家の正装。
〔江戸中期以降,衣冠と束帯の違いが意識されなくなってからできた語〕

いかんもん

いかんもん ヰカン― 【偉鑒門】
平安京大内裏(ダイダイリ)の外郭十二門の一。北面する三門のうち中央にあったもの。あかずのもん。あけずのもん。
→大内裏

いが

いが [1] 【衣蛾】
ヒロズコガ科のガ。黄褐色で前ばねには三個の黒褐色の斑がある。開張10〜14ミリメートル。幼虫は毛織物・毛皮・羽毛などを食害する。世界各地に分布。

いが

いが [2] 【毬・梂】
クリなどの果実を包んでいるとげのたくさん生えた外皮。総苞(ソウホウ)の変形したもの。殻斗(カクト)の一種。

いが

いが【毬】
a <chestnut> bur(r).→英和
毬栗頭 a close-cropped head.

いが

いが 【伊賀】
旧国名の一。三重県西部にあたる。伊州。

いが

いが ヰ― 【渭河】
⇒渭水(イスイ)

いがい

−いがい【以外に[の]】
(1) except (for);→英和
excepting;→英和
but.→英和
(2)[その上に]besides[in addition to].→英和

いがい

いがい [1] 【貽貝】
海産の二枚貝。殻はくさび形で長さ15センチメートルほど。外面は黒色,内面は紫色を帯びて真珠光沢がある。肉は春が美味。北海道南部以南に分布し,浅海の岩礁に付着する。瀬戸貝。東海美人。淡菜。

いがい

いがい [1] 【以外】
(1)そのほかであること。そのほかのもの。「日曜―は外出している」「そうする―に手がない」
(2)それより外側であること。「巡査の視線―に免るることを得ざりしなり/夜行巡査(鏡花)」

いがい

いがい [0][1] 【意外】 (名・形動)[文]ナリ
思いがけない・こと(さま)。前もって考えていたこととちがう・こと(さま)。予想外。「―な人に会った」「病気は―に重い」
[派生] ――さ(名)

いがい

いがい ヰ― [0] 【遺骸】
なきがら。遺体。死体。死骸。

いがい

いがい【遺骸】
the remains;→英和
a (dead) body.

いがい

いがい【意外な】
unexpected <result> ;→英和
unlooked-for <event> ;surprising <news> .〜にも unexpectedly;→英和
contrary to one's expectation.〜に思う be surprised <at,to hear that…> .

いがいせんばん

いがいせんばん [4] 【意外千万】
全く予想もしていなかったこと。主によくないことにいう。「―のことに」

いがいちょう

いがいちょう ヰガイチヤウ [2] 【居開帳】
寺の所有する本尊などを,その寺の境内で公開すること。
⇔出開帳(デガイチヨウ)

いがいと

いがいと [0] 【意外と】 (副)
予想外に。意外に。「被害は―大きい」

いがうえの

いがうえの 【伊賀上野】
伊賀国(三重県)の上野のこと。
→上野(1)

いがき

いがき 【斎垣】
〔「い」は清浄神聖な,の意の接頭語〕
神社など神聖な場所の周囲にめぐらした垣。いみがき。「千早振る神の―も越えぬべし/拾遺(恋四)」

いがき

いがき ヰ― [1] 【井垣】
鳥居などについている,「井」の字形の垣。

いがく

いがく [1][0] 【異学】
正統でない学問。特に江戸時代,朱子学(正学)以外の儒学。すなわち陽明学派・堀川学派・蘐園(ケンエン)学派・折衷学派などを,朱子学派から呼んだ称。「―の徒」

いがく

いがく [1] 【医学】
生体の機構を調べ,生体の保健や疾病・傷害の診断・治療・予防などについての方法を研究する学問。大きく基礎医学・臨床医学・社会医学に分かれる。

いがく

いがく【医学】
medical science;medicine.→英和
〜の(上) medical(ly).→英和
‖医学士(博士) a bachelor (doctor) of medicine;Bachelor (Doctor) of Medicine <M.B.,B.M.(M.D.,D.M.)> (学位).医学部 the faculty[department]of medicine.医学部進学課程 the premedical course.

いがく

いがく ヰ― [0] 【居楽】
演奏者が全員座って演奏する雅楽。
⇔立楽(タチガク)

いがくかい

いがくかい [2][3] 【医学界】
医学にたずさわる人たちの世界。

いがくかん

いがくかん 【医学館】
江戸幕府の漢方医学校。1765年多紀元孝(安元)が江戸神田佐久間町に設けた私学躋寿館(セイジユカン)を前身とし,91年官立となって医学館と改称。官医の養成機関。

いがくじょ

いがくじょ 【医学所】
江戸幕府の西洋医学校。1858年伊東玄朴ら蘭方医が神田お玉ヶ池につくった種痘所が始まり。東京大学医学部の前身。

いがくせんもんがっこう

いがくせんもんがっこう 【医学専門学校】
1903年(明治36)の専門学校令により規定された医学の教育機関。1946年(昭21)医学教育制度の改革により,一部廃校となり,残りは総合大学の医学部または医科大学に改編された。

いがくてんぱん

いがくてんぱん 【医学典範】
〔原題 (アラビア) Qānūn fī'ṭ-ṭibb〕
イブン=シーナーが著した,五巻からなる中世アラビア医学の解説書。医学の正典。

いがくのきん

いがくのきん 【異学の禁】
⇒寛政異学(カンセイイガク)の禁(キン)

いがくのせいてん

いがくのせいてん 【医学の正典】
⇒医学典範(イガクテンパン)

いがぐみ

いがぐみ [0] 【伊賀組】
伊賀者(イガモノ)で編制された同心の組。

いがぐり

いがぐり [2][0] 【毬栗】
いがに包まれたままの栗。[季]秋。

いがぐりあたま

いがぐりあたま [5] 【毬栗頭】
頭髪を短く刈った頭。

いがごえ

いがごえ 【伊賀越】
古代,大和から東国に至る官道。奈良から山城国の笠置を経て,伊賀の柘植(ツゲ)から加太越(カブトゴエ)を越えて鈴鹿関に通じる。

いがごえどうちゅうすごろく

いがごえどうちゅうすごろく 【伊賀越道中双六】
人形浄瑠璃の一。時代物。近松半二らの作。1783年初演。通称「伊賀越」。「伊賀越の仇討」を脚色したもの。奈河亀輔(カメスケ)の「伊賀越乗掛合羽」の改作。伊賀越物の代表作。

いがごえのあだうち

いがごえのあだうち 【伊賀越の仇討ち】
1634年11月7日,伊賀上野城下鍵屋の辻で起きた仇討ち。岡山藩士渡辺数馬が義兄荒木又右衛門とともに,弟源太夫(戯曲・講談などでは父靭負(ユゲイ))の敵(カタキ)河合又五郎を討ち取ったもの。曾我兄弟・赤穂浪士の仇討ちとともに三大仇討ちの一。

いがさ

いがさ ヰ― [1][2] 【藺笠】
藺の茎で編んだ笠。[季]夏。

いがた

いがた [0] 【鋳型】
(1)鋳物を鋳造するときに,溶かした金属を流し込む型。
(2)物事をはめこむ一定の枠。きまりきった形。

いがた

いがた【鋳型】
a mold;→英和
a cast;→英和
a matrix (活字の).→英和

いがた=にはめる

――には・める
形式ばった規則・規格で人間を一定の型に作りあげる。「生徒を―・めてしまう画一教育」

いがたり

いがたり ヰ― [2][0] 【居語り】
語り間(アイ)の一。多く里人に扮した狂言方が舞台中央に座って,ワキに土地の伝承を語り聞かせるもの。
→立ち語り

いがたわく

いがたわく [3] 【鋳型枠】
鋳型を作るとき,鋳物砂を詰める木または金属製の枠。

いがっこう

いがっこう [2] 【医学校】
医学を専門に教える学校。

いがとうめ

いがとうめ 【伊賀専女】
(1)狐(キツネ)の異名。とうめ。
(2)仲人口をきいて人をだます媒酌人を狐にたとえていう語。「今更に―にやとつつましくてなむ/源氏(東屋)」

いがばかま

いがばかま [3] 【伊賀袴】
〔伊賀者が用いたことによるという〕
「裁着袴(タツツケバカマ)」に同じ。

いがほおずき

いがほおずき [3] 【毬酸漿】
ナス科の多年草。山地に生じ,高さ約60センチメートル。葉は互生し,卵円形。夏,葉腋(ヨウエキ)に数個の下垂する白い花をつける。実の熟すころ,萼(ガク)に生えた毛がとげにみえるのでこの名がある。

いがみ

いがみ 【歪】
心が曲がっていること。また,その者。悪漢。「―の物とる大盗人/浄瑠璃・新版歌祭文」

いがみあい

いがみあい【啀み合い】
a quarrel;→英和
discord.→英和
啀み合う quarrel <with> ;growl at each other (犬などが).

いがみあい

いがみあい [0] 【啀み合い】
互いに敵意をもって対立すること。「境界線争いから―になる」

いがみあう

いがみあ・う [4] 【啀み合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)獣が互いに吠(ホ)えあったり,かみあったりする。
(2)互いに敵対視して争い合う。「兄弟が―・う」

いがみのごんた

いがみのごんた 【いがみの権太】
人形浄瑠璃「義経千本桜」の三段目の主人公。鮨屋(スシヤ)弥左衛門の子でごろつきであるが,改心して平維盛(コレモリ)を救うために苦心し命を落とす。

いがみの権太

いがみのごんた 【いがみの権太】
人形浄瑠璃「義経千本桜」の三段目の主人公。鮨屋(スシヤ)弥左衛門の子でごろつきであるが,改心して平維盛(コレモリ)を救うために苦心し命を落とす。

いがむ

いが・む 【啀む】 (動マ四)
(1)獣が牙(キバ)をむき出してかみつこうとする。また,ほえつく。「二人をめがけ―・みかかるを/浄瑠璃・国性爺合戦」
(2)激しい語調でどなり立てる。けんか腰で言いかける。「そんならおいらを衒(カタ)るのかと―・みかくれば/浄瑠璃・夏祭」

いがむ

いが・む [0] 【歪む】
■一■ (動マ五[四])
〔「ゆがむ」の転〕
(1)「ゆがむ」に同じ。「―・んだ箱」「―・んだおれが直(スグ)な子を持たは,何の因果ぢやと/浄瑠璃・千本桜」
(2)盗む。「是まで人の物を―・み候へば/浄瑠璃・生写朝顔話」
■二■ (動マ下二)
⇒いがめる

いがめる

いが・める [3] 【歪める】 (動マ下一)[文]マ下二 いが・む
〔「ゆがめる」の転〕
(1)ゆがめる。曲げる。「事を―・めて言う」
(2)手ひどくこらしめる。やっつける。「此の婆が―・めてやる/浄瑠璃・聖徳太子」
(3)くすねる。「胴乱をちよびと―・めてこました/歌舞伎・韓人漢文」
(4)女を自分のものにする。「きやつを―・めずにはおくまい/浮世草子・新色五巻書」

いがもち

いがもち [2] 【毬餅】
糝粉餅(シンコモチ)で餡(アン)を包み,外面に糯米(モチゴメ)をつけて蒸した菓子。栗のいがに似るのでいう。

いがもの

いがもの [0] 【伊賀者】
伊賀の郷士で,戦国時代より忍びの者として斥候・間諜(カンチヨウ)などにあたった者。江戸時代には幕府の諜報活動や雑役に従事した者の職名。伊賀衆。伊賀組。

いがやき

いがやき [0] 【伊賀焼】
三重県伊賀地方丸柱付近でつくられる陶器。古く中世から作陶され,筒井氏時代のものを筒井伊賀(古伊賀),藤堂氏時代のものを藤堂伊賀,また小堀遠州が指導したものを遠州伊賀という。織部風の変形した形に自然釉(ユウ)・焦げ・火肌(ヒハダ)などがみられるのが特色。花生け・水指(ミズサシ)などの茶器類が主。

いがらし

いがらし 【五十嵐】
姓氏の一。

いがらししんさい

いがらししんさい 【五十嵐信斎】
室町時代の蒔絵(マキエ)師。五十嵐派の祖。足利義政に仕え諸調度に蒔絵を施し,幸阿弥派と並び称せられた。生没年未詳。

いがらしちから

いがらしちから 【五十嵐力】
(1874-1947) 国文学者。山形県生まれ。東京専門学校卒。坪内逍遥に師事。文章研究に力を注ぎ,独自の理論と分析を示した。早大文学部に国文学科を創設。著「文章講話」「国歌の胎生およびその発達」「軍記物語研究」「平安朝文学史」ほか。

いがらしどうほ

いがらしどうほ 【五十嵐道甫】
(?-1678) 江戸初期の蒔絵師。信斎の孫。寛永年間(1624-1644)に前田利常の招きで金沢へ赴き,加賀蒔絵の基礎を築いた。代表作「秋野蒔絵硯箱」

いがらっぽい

いがらっぽ・い [5] 【蘞辛っぽい】 (形)
のどが刺激される感じである。えぐい。えがらっぽい。「煙でのどが―・い」
〔「えがらい」から転じた語〕
[派生] ――さ(名)

いがらっぽい

いがらっぽい
have a bur in one's throat.

いがりゅう

いがりゅう 【伊賀流】
忍術の一派。服部(ハツトリ)半蔵の先祖伊賀平内左衛門家長が流祖とされるが,確説はない。

いがん

いがん [0] 【移龕】
〔「龕」は棺の意〕
僧の死後三日たって,龕を法堂に移すこと。

いがん

いがん【胃癌】
a cancer of the stomach.→英和

いがん

いがん ヰ― [0][1] 【胃癌】
胃の上皮から発生する悪性腫瘍。ごく初期には全く症状がないが,次第に胃部の痛み・膨満感,はきけ・食欲不振・胸やけなど不定の胃症状が自覚され,吐く物や大便に血液が混じることがある。

いがん

いがん [1] 【依願】
本人からの願いによること。

いがんたいしょく

いがんたいしょく【依願退職(となる)】
retirement (be relieved of one's post) at one's own request.

いがんめんしょく

いがんめんしょく [4] 【依願免職】
特に公務員について,その願い出によって職を去らせること。

いき

いき【遺棄する】
abandon;→英和
leave <a thing> behind.遺棄物(死体) a left article (an abandoned corpse).

いき

いき【粋な】
smart;→英和
good-looking <woman> ;stylish;→英和
chic.→英和

いき

いき [1] 【依稀】 (形動タリ)
(1)よく似ているさま。「唐風移れりと雖も,猶し旧に―たり/本朝文粋」
(2)ほのかなさま。「―たる星の光を便り/鬼啾々(夢柳)」

いき

いき 【伊木】
姓氏の一。

いき

いき ヰ― [1] 【委棄】 (名)スル
(1)ほうっておくこと。「全く―して顧みざりし故/復活(魯庵)」
(2)〔法〕 物や土地に関する自分の権利を捨て,他人の自由にまかせること。

いき

いき [0] 【粋】 (名・形動)[文]ナリ
〔「意気」から転じた語〕
(1)気性・態度・身なりがあか抜けしていて,自然な色気の感じられる・こと(さま)。粋(スイ)。
⇔野暮(ヤボ)
「―な格好」「―な作り」
(2)人情・世情に通じているさま。
⇔野暮
「―な計らい」
(3)遊里・遊興に精通していること。また,遊里・花柳界のこと。「―筋」
(4)いろごとに関すること。

いき

いき [0] 【生き】
■一■ (名)
(1)生きていること。
⇔死に
「―死にをともにする」
(2)新鮮であること。いきいきしていること。「―のいい魚」
(3)活気のあること。「―のいい発言」
(4)囲碁で,独立した二個以上の目をもち,相手にとられることのない一連の石の状態。
⇔死に
(5) [2][0]
印刷物の校正の際,一度消したものを改めて元のままとすることを示す語。
〔普通,片仮名で書く〕
■二■ (接頭)
名詞に付いて,卑しめののしる意を表す。「―ぬすびと」「男ぬす人―傾城/浄瑠璃・嫗山姥」

いき

いき【生きの良い(悪い)】
fresh (stale).→英和

いき

いき 【壱岐】
(1)旧国名の一。壱岐全島にあたる。
(2)長崎県北部,玄界灘にある島。古来,対馬(ツシマ)とともに朝鮮航路の要地。全島低平な溶岩台地。面積134平方キロメートル。いきのしま。

いき

いき [1] 【異気】
異様な気。「山林の―」

いき

いき ヰキ [1] 【域】
ある特定の範囲・境地・程度。「名人の―に達する」「素人の―を出ない」

いき

いき [1] 【彝器】
中国古代に,宗廟(ソウビヨウ)に常に供えた祭器。また,殷(イン)周時代の祭祀(サイシ)用の青銅器の総称。

いき

いき ヰ― [1] 【遺棄】 (名)スル
(1)捨てておくこと。そのままほうっておくこと。「死体を―する」
(2)〔法〕
 (ア)刑法上,遺棄罪となる行為。
→遺棄罪

 (イ)民法上,夫婦・養子縁組の一方が,相手に対する扶養義務を怠ること。夫婦の場合は,同居義務に反することも含む。

いき

いき [1] 【息】
(1)口や鼻から吐く呼気や吸う吸気。「―を吐く」
(2)呼吸運動。「―が絶える」「―がとまる」
(3)元気。活気。勢い。「―を吹き返す」
(4)組になって仕事をするときの,仕事をうまく運ぶための調子やリズム。「―が合わない」
(5)茶などのかおり。
(6)いのち。「人妻児ろを―に我がする/万葉 3539」

いき

いき [1] 【意気】
(1)何か事をしようという積極的な心持ち。気構え。元気。「―に燃える」「人生―に感ず」
(2)気持ちの張りの強いこと。根性。いくじ。「―さへよければ歴々の地女(ジオンナ)よりは情ふかく/浮世草子・禁短気」
(3)気だて。心ばえ。気風(キツプ)。「梅川をだましたという男の―は違ふた/浄瑠璃・冥途の飛脚(上)」

いき

いき ヰ― [1] 【彙記】
集めた事を分類して記すこと。また,記したもの。

いき

いき ヰ― [1] 【偉器】
才能・力量が優れていること。また,その人。

いき

いき ヰ― [1] 【位記】
律令制において,位階を授けるときに与える文書。告身(コクシン)。

いき

いき ヰキ [1] 【閾】
(1)敷居。
(2)ある刺激の出現・消失,または二つの同種刺激間の違いが感じられるか感じられないかの境目。また,その境目の刺激の強さ(閾値)。
→刺激閾
→弁別閾

いき

いき [0] 【行き・往き】
「ゆき(行)」に同じ。「―と帰り」「東京―の新幹線」

いき

いき【息】
(a) breath;→英和
breathing (呼吸).→英和
〜が臭い have foul breath.〜をする breathe.→英和
〜をつく take breath.〜を出す(吸う) give out (take in) breath.〜が切れる be short of breath.〜を切らして breathlessly.→英和
〜を殺す hold one's breath.〜を殺して with bated breath;with breathless interest.〜を引き取る(吹き返す) breathe one's last (revive).〜が合っている be in harmony <with> .〜がかかっている be backed up <by a person> .

いき

いき【域】
a region (地域);→英和
a sphere (範囲).→英和
…の〜内(外)に in (outside) the sphere of….…の〜に達する reach the stage of….‖域外買付 offshore purchases.

いき

いき【意気】
spirit(s) (元気);→英和
morale (士気).→英和
〜揚々として(消沈して)いる be in high (low) spirits.〜投合する fall in <with one another> .

いき=

――(を)つ・く
(1)抑えていた息を大きく吐く。
(2)ひと休みする。ほっとする。「―・く暇もない」

いき=が切れる

――が切・れる
(1)呼吸が激しくなって苦しくなる。あえぐ。「走り続けて―・れる」
(2)物事を長く続けられなくなる。
(3)呼吸が止まる。息が絶える。死ぬ。「とう��皆深手に―・れた/阿部一族(鴎外)」

いき=が合う

――が合・う
ともに事をする二人以上の間で気分がぴったりと合う。「よく―・ったバッテリー」

いき=が掛かる

――が掛か・る
強い者の庇護(ヒゴ)・影響の下にある。「会長の―・った社員」

いき=が揚(ア)がる

――が揚(ア)が・る
物事をしようとする意気込みが盛んになる。「先取点をものにして―・る」

いき=が続く

――が続・く
物事を長く続けることができる。「遠大な計画でとても―・かない」

いき=が詰まる

――が詰ま・る
(1)呼吸が苦しくなる。
(2)息苦しいほどに緊張する。「―・るような熱戦」「堅苦しい席で―・る」

いき=が通う

――が通・う
(1)生きている。息をしている。
(2)精神がこもって充実する。「作者の―・った作品」

いき=が長い

――が長・い
(1)活動期間や価値を保っている期間が長い。「―・い出版物」
(2)一つの文の長さが長い。

いき=もつかせず

――もつかせず
途中で休まないで。一気に。

いき=を入れる

――を入・れる
ひと休みする。休憩する。一息入れる。

いき=を凝(コ)らす

――を凝(コ)ら・す
呼吸をとめて緊張する。息を詰める。「事のなりゆきを―・して見守る」

いき=を吹き返す

――を吹き返・す
生き返る。もち直す。「重篤から―・す」「お蔵(クラ)になっていた計画が―・す」

いき=を呑(ノ)む

――を呑(ノ)・む
驚いて,息をとめる。「美しさに―・む」

いき=を引き取る

――を引き取・る
息が絶える。死ぬ。

いき=を弾(ハズ)ませる

――を弾(ハズ)ま・せる
はげしい息づかいをする。

いき=を抜く

――を抜・く
途中でひと休みする。休憩する。

いき=を殺す

――を殺・す
呼吸を抑えて静かにしている。「物陰から―・して様子をうかがう」

いき=を潜(ヒソ)める

――を潜(ヒソ)・める
そこにいることを知られないように,息の音も聞こえないようにじっとしている。

いき=を継ぐ

――を継・ぐ
(1)息つぎをする。
(2)ちょっと休息をとる。

いき=を詰める

――を詰・める
「息を凝らす」に同じ。

いき=天を衝(ツ)く

――天を衝(ツ)く
意気込みが非常に盛んなことをいう。意気衝天(シヨウテン)。

いき=白し

――白し
寒さで,吐く息が白い。[季]冬。《駆け来る人馬もろともに―/宮原山水》

いき=相投ずる

――相投・ずる
互いに気がよく合う。意気投合する。

いきあい

いきあい 【息合ひ】
(1)息遣い。息。呼吸。「―のたるみを待て一刀と互に挑む勢は/浄瑠璃・鎌田兵衛」
(2)「息合ひ薬」の略。「馬の―をだに飲ません/仮名草子・仁勢物語」

いきあいがみ

いきあいがみ イキアヒ― [3] 【行(き)合い神】
不用意に出会うと祟(タタ)りをする神霊。頭痛がしたり,胸苦しくなったりするという。水神・山の神・便所の神などがそれとされることが多い。いきあい。ゆきあいがみ。
→ひだる神

いきあいぐすり

いきあいぐすり 【息合ひ薬】
呼吸を整え,心気を爽快(ソウカイ)にするという薬。近世,江戸の中村七三郎方から売り出された「玉の梅」など。いきあいのくすり。

いきあう

いきあ・う [3] 【行(き)合う・行き逢う】 (動ワ五[ハ四])
「ゆきあう」に同じ。「道で友人と―・った」

いきあたり

いきあたり [0] 【行き当(た)り】
「ゆきあたり」に同じ。

いきあたりばったり

いきあたりばったり [6][8] 【行き当(た)りばったり】 (名・形動)
「ゆきあたりばったり」に同じ。「―の計画」

いきあたりばったり

いきあたりばったり【行き当たりばったりに】
at random;in a haphazard way.

いきあたる

いきあた・る [4] 【行き当(た)る】 (動ラ五[四])
「ゆきあたる」に同じ。「難問に―・る」

いきあわせる

いきあわ・せる [5] 【行き合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 いきあは・す
「ゆきあわせる」に同じ。「現場にたまたま―・せた」

いきいき

いきいき [3] 【生き生き・活き活き】 (副)スル
(1)新鮮で生気があふれているさま。「―した目」「―(と)描写する」
(2)元気で,活気のあるさま。「―(と)した表情」

いきいき

いきいき【生き生きした】
lively;→英和
fresh.→英和
〜と livelily;vividly.→英和

いきうお

いきうお [2] 【活き魚】
⇒かつぎょ(活魚)

いきうし

いきう・し 【行き憂し】 (形ク)
行くのがつらい。行きにくい。「おほかたは―・しと言ひていざ帰りなむ/古今(離別)」

いきうし

いきうし [2] 【生き牛】
生きている牛。

いきうし=の目を抉(クジ)る

――の目を抉(クジ)・る
「生き馬の目を抜く」に同じ。「利徳に―・り/浮世草子・永代蔵 1」

いきうつし

いきうつし [0][3] 【生(き)写し】
(1)多く血縁関係の中で区別しにくいほど,よく似ていること。「父親に―の子」
(2)生きているものをそのまま写すこと。しょううつし。「水に影見ゆる蛍や―/毛吹草」

いきうつし

いきうつし【生き写し】
the very picture[image] <of one's father> .

いきうま

いきうま【生き馬の目を抜くような】
sharp;→英和
shrewd.→英和

いきうま

いきうま [0] 【生き馬】
生きている馬。

いきうま=の目を抜く

――の目を抜・く
生き馬の目を抜くほど,素早く事をするさま。他人を出し抜いて素早く利を得るさま。生き馬の目を抉(クジ)る。生き牛の目を抉る。

いきうめ

いきうめ【生き埋めになる】
be buried alive.

いきうめ

いきうめ [0] 【生(き)埋め】
生きたまま地中に埋まること。また,埋めること。「がけ崩れで―になる」

いきえ

いきえ [0] 【生き餌・活き餌】
動物の飼料や釣りのえさにする,生きたままの虫や動物。なまえ。

いきえ

いきえ [0] 【生き絵】
生きているように描いてある絵。

いきおい

いきおい イキホヒ [3] 【勢い】
■一■ (名)
(1)運動によって生じる他を圧するような力。「火の―」「―あまって川に落ちる」「―よく走る」
(2)元気。威勢。「その―で行け」「―がつく」
(3)権力。勢力。「政界で―をもつ」
(4)はずみ。なりゆき。「緒戦に勝った―で勝ち進む」「―のおもむくところ」
■二■ (副)
物事の進行や運動の力によって当然そうなるさま。自然の結果として。なりゆき上。はずみで。「みんなが賛成したので,―そうせざるをえなかった」

いきおい

いきおい【勢い】
(1)[力]power;→英和
force.→英和
(2)[気力]energy;→英和
vigor;→英和
spirit(s).→英和
(3)〔副〕by force of circumstances (時の勢いで);necessarily,naturally.〜のよい powerful;→英和
spirited.→英和
〜をつける encourage;→英和
cheer up.酒の〜で under the influence of liquor.

いきおい=猛(モウ)

――猛(モウ)
勢いが強いさま。富み栄えるさま。「―に寄せて来る大波小波/自然と人生(蘆花)」

いきおいこむ

いきおいこ・む イキホヒ― [5] 【勢い込む】 (動マ五[四])
やろうという気持ちで高揚する。ふるい立つ。いさみ立つ。「―・んで仕事にかかる」

いきおいづく

いきおいづ・く イキホヒ― [5] 【勢い付く】 (動カ五[四])
あるきっかけで勢いが強くなる。活気が出る。「初戦に勝って―・いた」

いきおいづく

いきおいづく【勢いづく】
cheer up;be[get]encouraged.

いきおう

いきお・う イキホフ 【勢ふ】 (動ハ四)
(1)心が勇み立つ。気勢が上がる。「物さわがしきまで人多く―・ひたり/更級」
(2)権勢をふるう。時めく。「いかめしう―・ひたるをうらやみて/源氏(玉鬘)」

いきか

いきか ヰキ― [2] 【閾下】
刺激の強さが小さくて知覚されない状態。または意識にのぼらない無意識の状態。

いきかう

いきか・う [3] 【行(き)交う】 (動ワ五[ハ四])
⇒ゆきかう

いきかえり

いきかえり [0] 【行き帰り】 (名)スル
「ゆきかえり」に同じ。「学校への―」

いきかえる

いきかえ・る [3][0] 【生き返る】 (動ラ五[四])
(1)死んだものが再び命を取り戻す。「死者が―・る」
(2)生気を失っていたものが,再び生気を取り戻す。「夕立で庭の草木が―・った」
[可能] いきかえれる

いきかえる

いきかえる【生き返る】
come back to life.生き返らす bring <a person> back to life.

いきかた

いきかた [4][3] 【生き方】
生活する態度・方法。人生に対する態度。「まっとうな―」

いきかた

いきかた [4][3] 【行き方】
「ゆきかた」に同じ。「駅への―」

いきかわりしにかわり

いきかわりしにかわり イキカハリシニカハリ 【生き替はり死に替はり】 (連語)
何度も生まれかわっていつまでも。「―,生々世々(シヨウジヨウセセ)に恨みをなさん/浄瑠璃・蝉丸」

いきがい

いきがい【生き甲斐を感じる】
be greatly satisfied <with> .何の〜もない have nothing to live for.

いきがい

いきがい [0][3] 【生き甲斐】
生きるに値するだけの価値。生きていることの喜びや幸福感。「―を見つける」

いきがい

いきがい ヰキグワイ [2] 【域外】
区域の外。範囲の外。他国。
⇔域内

いきがいせいさん

いきがいせいさん ヰキグワイ― [5] 【域外生産】
⇒オフショア生産(セイサン)

いきがかり

いきがかり [0] 【行き掛(か)り】
「ゆきがかり」に同じ。「―上やむをえなかった」

いきがけ

いきがけ [0] 【行(き)掛け】
⇒ゆきがけ

いきがけ=の駄賃(ダチン)

――の駄賃(ダチン)
⇒ゆきがけの駄賃

いきがね

いきがね [3] 【生き金】
それだけの価値があるように有効に使われる金。
⇔死に金

いきがみ

いきがみ [2] 【生き神】
(1)生きている神。人の姿で現れている神。
(2)霊能をもち神としてあがめたてまつられている人。
(3)(神にたとえて)徳の高い人。

いきがる

いきが・る [3] 【意気がる・粋がる】 (動ラ五[四])
いかにもいきであるかのように振る舞う。いきぶる。「―・ったことを言う」

いきがわ

いきがわ [0] 【生き皮】
生きているものの皮。

いきき

いきき [2][0] 【行(き)来】 (名)スル
「ゆきき」に同じ。「道路を―する車」

いきぎも

いきぎも [0] 【生き肝・生き胆】
生きている動物からとった肝。
〔昔,サルの生き肝は難病に効くと信じられた〕

いきぎも=を抜く

――を抜・く
ひどく驚かす。どぎもを抜く。

いきぎれ

いきぎれ【息切れがする】
become short of breath;pant for breath.

いきぎれ

いきぎれ [0][4] 【息切れ】 (名)スル
(1)呼吸が乱れて苦しくなること。あえぐこと。「ちょっと走っただけで―がする」
(2)仕事の途中で,疲れたりあきたりして能率が急に落ちること。「はりきりすぎて途中で―する」

いきくち

いきくち [2] 【生き口】
〔「いきぐち」とも〕
口寄せで,巫女(ミコ)などが生きている人の霊魂を招きよせて,その言葉を伝えること。
⇔死に口

いきぐされ

いきぐされ [0][3] 【生き腐れ】
新鮮に見える魚でも,すでに腐っていること。いきぐさり。
→鯖(サバ)の生き腐れ

いきぐすり

いきぐすり 【生き薬】
「いくぐすり(生薬)」に同じ。

いきぐみ

いきぐみ [4][0] 【意気組み】
「いきごみ(意気込)」の転。「影をも守らむ―であつた/婦系図(鏡花)」

いきぐるしい

いきぐるしい【息苦しい】
stifling;choking;stuffy.→英和
煙で〜 be choked with smoke.

いきぐるしい

いきぐるし・い [5] 【息苦しい】 (形)[文]シク いきぐる・し
(1)呼吸が十分にできず,苦しい。「電車が超満員で―・い」
(2)胸を圧迫されるような,重苦しい感じである。「―・いほどの緊張」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

いきけんこう

いきけんこう [1] 【意気軒昂】 (ト|タル)[文]形動タリ
意気込みの盛んなようす。「老いてますます―」

いきこく

いきこく 【一支国】
「魏志倭人伝」にみえる一大国で,長崎県の壱岐島を指す。弥生中期・後期の原(ハル)ノ辻遺跡が中心集落。

いきごと

いきごと [0][2] 【粋事】
(1)情事。いろごと。「―筋(スジ)」
(2)粋にすること。粋に振る舞うこと。「平常(フダン)が―に作つてゐるので兎角に(髷(マゲ)ノ)はけが横つちよに曲つてならぬ/滑稽本・七偏人」

いきごみ

いきごみ【意気込み】
eagerness;zeal;→英和
enthusiasm;→英和
determination (決意).

いきごみ

いきごみ [0][3] 【意気込み】
積極的に何かしようとする気持ち。いきぐみ。「大変な―で取り組む」

いきごむ

いきごむ【意気込む】
be eager[determined] <to do> ;be keen[intent] <on doing> .大いに意気込んで with great enthusiasm[ardor].

いきごむ

いきご・む [3] 【意気込む】 (動マ五[四])
何かをしようとして張り切る。力をいれる。勢いこむ。「今度こそ成功させようと―・む」「―・んで答える」

いきさき

いきさき [0] 【行(き)先】
⇒ゆきさき

いきさつ

いきさつ【経緯】
circumstances (事情);particulars[details](詳細);trouble(s) (もめごと).→英和

いきさつ

いきさつ [0] 【経緯】
物事の経過。また,込み入った事情。「事件の―を説明する」

いきさんえんさい

いきさんえんさい 【伊木三猿斎】
(1818-1886) 幕末,岡山藩池田家の家老。名は忠澄。幕府の長州征伐に反対し藩主に調停を勧めた。茶・書画をよくした。

いきざい

いきざい ヰキ― [2] 【遺棄罪】
老幼・不具または疾病のため扶助を要する者を遺棄し,生命・身体を危険にさらす罪。保護責任のない者の場合は,被遺棄者を危険な場所に移したときのみ処罰されるが,保護責任のある者については,置き去りにした場合も処罰される。

いきざかな

いきざかな [3] 【生き魚】
生きている魚。生きうお。

いきざし

いきざし [0] 【息差し】
いきづかい。

いきざま

いきざま [0] 【生き様】
生きていくにあたってのありさま。生き方のようす。「すさまじいまでの―」

いきしな

いきしな [0] 【行きしな】
「ゆきしな」に同じ。

いきしに

いきしに [2][1] 【生き死に】
生きることと死ぬこと。生きるか死ぬか。せいし。しょうじ。「―にかかわる問題」

いきしに=の二つの海

――の二つの海
〔仏〕 衆生(シユジヨウ)が生と死との迷いにおぼれているこの世を海にたとえていう語。現世。

いきしょうちん

いきしょうちん [1][0] 【意気消沈・意気銷沈】 (名)スル
元気をなくし,沈みこむこと。意気阻喪(ソソウ)。「失敗して―する」

いきしょうてん

いきしょうてん [1][0] 【意気衝天】
〔意気が天を衝くほど盛んであるの意〕
大いに意気のあがる状態。「―の勢い」

いきしょうにん

いきしょうにん [3] 【生き証人】
ある事件について,その具体的事実を語ることができる直接の関係者。「歴史の―」

いきじ

いきじ [1][0] 【意気地】
他人と張り合ってでも,自分の思う事をやりとげようという気構え。気力。意地。いくじ。「男の―」

いきじ=が悪い

――が悪・い
よくない意地をはる。意地が悪い。

いきじごく

いきじごく【生き地獄】
a hell on earth.

いきじごく

いきじごく [3] 【生き地獄】
生きながら味わう地獄のような苦しみ。悲惨なありさま。「この世の―」

いきじびき

いきじびき [3] 【生き字引】
長年かかわってきて,そのことについては何でもよく知っている人。また,物知りの人。「彼はこの役所の―だ」

いきじびき

いきじびき【生き字引】
a walking dictionary.

いきすいどう

いきすいどう 【壱岐水道】
壱岐島と佐賀県東松浦半島の間の海峡。古来,対馬(ツシマ)を経て朝鮮に至る要路。

いきすぎ

いきすぎ [0] 【行(き)過ぎ】 (名・形動)
「ゆきすぎ」に同じ。「そこまで言うのは―だ」

いきすぎる

いきす・ぎる [4] 【行(き)過ぎる】 (動ガ上一)[文]ガ上二 いきす・ぐ
「ゆきすぎる」に同じ。「店に気付かないで―・ぎた」

いきすじ

いきすじ [0][2] 【粋筋】
(1)花柳界など,粋な方面。「―の客」
(2)男女の情事に関係する事。「―のうわさ」

いきすじ

いきすじ [2] 【息筋】
力を入れたときに顔に表れる筋。

いきすじ=張る

――張・る
息込む。また,大いに怒る。

いきすだま

いきすだま 【生霊・生魑魅】
〔古くは「いきずたま」か〕
生きている人の怨霊(オンリヨウ)。いきりょう。「いかでか―にも入りにしかな/落窪 2」

いきずり

いきずり [0] 【行き摺り】
「ゆきずり」に同じ。

いきせい

いきせい [1] 【息精】
呼吸と精力。いきせ。

いきせい=張る

――張・る
全力を出す。一生懸命に物事をする。「―・つて涙まじりにわめきちらせば/滑稽本・膝栗毛 8」

いきせき

いきせき [1] 【息急き】 (副)
息をはあはあとはずませるさま。急いでいるさまの形容。「折柄(オリカラ)ばた��―と廊下ならしてかけくるお常/当世書生気質(逍遥)」

いきせききって

いきせききって【息急き切って】
breathlessly;→英和
out of breath.

いきせききる

いきせきき・る [1] 【息急き切る】 (動ラ五[四])
(多く「いきせききって」の形で副詞的に用いる)急いで走るなどして,息をはずませる。「―・ってかけつける」

いきせく

いきせ・く [3] 【息急く】 (動カ五[四])
「いきせききる」に同じ。「―・きながら話す」

いきそそう

いきそそう [1] 【意気阻喪・意気沮喪】 (名)スル
意気込みがくじけること。意気消沈。「失敗して―する」

いきた

いきた【生きた】
live <fish> ;→英和
living <example> .→英和
〜心地がしない feel more dead than alive.

いきたい

いきたい [0] 【生き体】
相撲で,力士がもつれて同時に倒れるときに,足のつま先が下を向いており,相手よりも優勢な体勢にあると判断される状態。
⇔死に体

いきたかせき

いきたかせき 【生きた化石】
「残存(ザンソン)種」のこと。

いきたけ

いきたけ [2][3] 【裄丈】
〔「ゆきたけ」の転〕
(1)衣服の裄(ユキ)と丈。
(2)〔「いきだけ」とも〕
物事の程度・分量。たか。「―の知れた商売と見限り/浮世草子・子息気質」

いきだおれ

いきだおれ [0] 【行(き)倒れ】
⇒ゆきだおれ

いきだし

いきだし [0][4] 【息出し】
(1)空気抜きの穴。息抜き。
(2)兜(カブト)の天辺(テヘン)の穴の異名。
(3)飲み口から中の酒・醤油などが出るように,樽(タル)の上にあけた穴。

いきだわし

いきだわ・し 【息だはし】 (形シク)
〔「息いたはし」の転〕
息づかいが激しく苦しい。息苦しい。息切れがする。「腹ふくれて―・しきとて/著聞 7」

いきち

いきち ヰキ― [1] 【閾値】
(1)一般に反応その他の現象を起こさせるために加えなければならない最小のエネルギーの値。
(2)生体に興奮を引き起こさせるのに必要な最小の刺激の強さの値。刺激閾。しきいち。
→閾(イキ)
→悉無律(シツムリツ)

いきち

いきち [0][3] 【生き血】
生きている動物や人間の血。

いきち

いきち【生き血】
<suck the> lifeblood <of> .→英和

いきち=を=吸う

――を吸・う(すす・る)
「生き血をしぼる」に同じ。

いきち=をしぼる

――をしぼ・る
他人の働いて得たものを情け容赦なく取りあげる。「―・る重税」「人の―・る大悪党」

いきちがい

いきちがい [0] 【行(き)違い】
「ゆきちがい」に同じ。「ちょっとの差で―になる」

いきちがう

いきちが・う [4][0] 【行(き)違う】 (動ワ五[ハ四])
「ゆきちがう」に同じ。「車で―・う」
[可能] いきちがえる

いきちょん

いきちょん 【意気ちょん・粋ちょん】
〔近世後期,通人(ツウジン)の流行語〕
(1)粋なこと。また,気取っていること。「―の魔道に引入れんとおもへども/黄表紙・高慢斎行脚日記」
(2)男女間の機微にふれる事柄。「―なる話/黄表紙・四天王大通仕達」
(3)明和・安永頃(1764-1781)に流行した男の髪形。

いきつきしま

いきつきしま 【生月島】
長崎県北西部,平戸島の北にある南北に長い島。第三紀層上に番岳・山頭の火山をのせる。西岸は柱状節理の崖となり,一帯は西海(サイカイ)国立公園。

いきつぎ

いきつぎ [3][4] 【息継ぎ】 (名)スル
(1)歌・吹奏・水泳などの途中で息を吸い込むこと。
(2)仕事の途中の短い休憩。休息。

いきつく

いきつ・く [3][0] 【行(き)着く】 (動カ五[四])
「ゆきつく」に同じ。「目的地に―・く」
[可能] いきつける

いきつけ

いきつけ [0] 【行(き)付け】
⇒ゆきつけ

いきつしまこくていこうえん

いきつしまこくていこうえん 【壱岐対馬国定公園】
長崎県,壱岐・対馬の海岸の景勝地を中心にした国定公園。

いきつもどりつ

いきつもどりつ 【行きつ戻りつ】 (連語)
「ゆきつもどりつ」に同じ。

いきづえ

いきづえ 【息杖】
駕籠舁(カゴカ)きや重い荷を運ぶ人が,休むときや肩を替えるときに荷などを支える長い棒。「雲駕(クモカゴ)の―をしてえいやらやつと/滑稽本・膝栗毛(初)」

いきづかい

いきづかい【息遣いが荒い】
breathe hard.

いきづかい

いきづかい [3] 【息遣い】
息を吐いたり吸ったりするようす。呼吸の仕方・調子。「―が荒い」

いきづかし

いきづか・し 【息衝かし】 (形シク)
嘆かわしい。ため息が出そうな気持ちだ。「あな―・し相別れなば/万葉 1454」

いきづき

いきづき 【息衝き】
(1)呼吸。
(2)大きく息をつくこと。長大息(チヨウタイソク)。「泣くにもえ泣かず,ただ―をし入りたらんやうにて居たり/今昔 26」

いきづく

いきづ・く [3] 【息衝く】 (動カ五[四])
(1)呼吸する。また,生きている。「岩かげにひっそりと―・く野草」「鳰鳥(ミオドリ)のかづき―・き/古事記(中)」
(2)ため息をつく。嘆く。「かくのみや―・き居らむあらたまの来経行く年の限り知らずて/万葉 881」
(3)荒い呼吸をする。あえぐ。「みづからは鉾(ホコ)をだに持たず―・き苦しむ/徒然 221」

いきづくり

いきづくり [3] 【粋作り】
和風の服装や化粧をあかぬけた感じによそおうこと。主に水商売の女性にいう。

いきづくり

いきづくり [3] 【生き作り】
⇒いけづくり(生作)

いきづな

いきづな [0][2] 【息綱】
海女(アマ)が潜水するときに,腰につなぐ綱。呼吸が苦しくなると,これを引いて舟に合図する。いのちづな。

いきづまり

いきづまり [0] 【行き詰(ま)り】
「ゆきづまり」に同じ。

いきづまる

いきづまる【息詰まる】
be choked[suffocated].〜ような choking;oppressive <atmosphere> ;→英和
breathtaking <feat> .

いきづまる

いきづま・る [4] 【息詰(ま)る】 (動ラ五[四])
思わず呼吸を止めてしまうほど緊張する。「―・るような熱戦」

いきづまる

いきづま・る [4] 【行き詰(ま)る】 (動ラ五[四])
「ゆきづまる」に同じ。「資金的に―・る」

いきとうごう

いきとうごう [1][1][0] 【意気投合】 (名)スル
互いの気持ちと気持ちとがぴったり合うこと。「会ったばかりでたちまち―する」

いきとしいけるもの

いきとしいけるもの 【生きとし生ける物】 (連語)
〔「と」は強めの格助詞,「し」は強めの副助詞〕
生きているすべての物。すべての生き物。

いきとどく

いきとど・く [4] 【行(き)届く】 (動カ五[四])
「ゆきとどく」に同じ。「―・いた配慮」

いきどう

いきどう [2] 【生き胴】
(1)刀の試し斬りにする生きた人間の胴。また,試し斬り。
(2)江戸時代の死刑の一。受刑者を盛り土したところに寝かせ,斬り手二人で首・胴を同時に斬るもの。

いきどうし

いきどう・し 【息だうし】 (形シク)
〔「息だわし」の転〕
呼吸が苦しい。「―・しくささやき/仮名草子・東海道名所記」

いきどおり

いきどおり【憤り】
resentment <against> ;→英和
indignation;→英和
rage.→英和
憤る resent;→英和
be[get]angry <with a person,at a thing> .

いきどおり

いきどおり イキドホリ [0] 【憤り】
いきどおること。怒り。腹立ち。「―を覚える」「世人の―を買う」

いきどおる

いきどお・る イキドホル [3] 【憤る】 (動ラ五[四])
(1)腹を立てる。怒る。憤慨する。「世の不正を―・る」
(2)不満をいだく。「―・る心の内を思ひ延べ/万葉 4154」
〔漢文訓読系の語〕
[可能] いきどおれる

いきどおろし

いきどおろ・し イキドホロシ 【憤ろし】 (形シク)
心がはればれとしない。不満だ。「目にし見えねば―・しも/日本書紀(神功)」

いきどころ

いきどころ [0] 【行(き)所】
⇒ゆきどころ

いきどし

いきど・し 【息どし】 (形シク)
〔近世語〕
「いきどうし」の転。「声―・しくすたきながら/浄瑠璃・関八州繋馬」

いきどまり

いきどまり [0] 【行き止(ま)り】
「ゆきどまり」に同じ。「この先は―になっている」

いきない

いきない ヰキ― [2] 【域内】
区域の内。範囲の内。国内。
⇔域外
「―貿易」

いきながらえる

いきながら・える [6][5] 【生き長らえる・生き存える】 (動ア下一)[文]ハ下二 いきながら・ふ
(1)生きてこの世に長くとどまる。「―・えて老醜をさらす」
(2)死ぬはずのところを死なずに生きる。「あやういところを―・えた」

いきながらえる

いきながらえる【生き長らえる】
live on;survive;→英和
live long <enough to do something> .

いきなやむ

いきなや・む [4] 【行(き)悩む】 (動マ五[四])
「ゆきなやむ」に同じ。

いきなり

いきなり
suddenly;all of a sudden;→英和
abruptly;→英和
without notice[warning].

いきなり

いきなり [0]
〔「行き成り」の意〕
■一■ (副)
(1)何の前ぶれもなく,突然。ゆきなり。「―泣き出す」「―聞かれても答えられない」
(2)きちんとした過程を経ずに。直接。じかに。「―清書する」
■二■ (名・形動)
なりゆきまかせである・こと(さま)。「―な生活が追想(オモイダ)された/黴(秋声)」

いきなりさんぼう

いきなりさんぼう 【行き成り三宝】
なりゆきまかせ。行き成り放題(ホウダイ)。「―男の雨やどり/柳多留 10」

いきにょらい

いきにょらい [3] 【生き如来】
「生き仏(ボトケ)」に同じ。「あめしやうじんの―,これがまことの善の綱/浄瑠璃・薩摩歌」

いきにんぎょう

いきにんぎょう [3] 【生き人形】
(1)生きているように作った等身大の人形。
(2)人形のように美しい女。

いきぬき

いきぬき [3][4] 【息抜き】 (名)スル
(1)仕事の間などで,ちょっと休むこと。休憩。息休め。「―にお茶にしよう」
(2)空気の流通・換気をよくするための装置や穴。換気口。

いきぬき

いきぬき【息抜き】
(1) <take> a rest;→英和
a breathing space;[気晴らし](a) recreation;→英和
(a) relaxation.→英和
(2)[換気孔]a breathing hole.

いきぬく

いきぬ・く [3][0] 【生(き)抜く】 (動カ五[四])
困難や苦しみを克服して生き続ける。生き通す。「乱世を―・く」
[可能] いきぬける

いきぬく

いきぬく【生き抜く】
live through <hard times> .

いきのうど

いきのうど ヰキ― [3] 【閾濃度】
生体の反応が起こるために必要な,物質の最小濃度。
→閾値(イキチ)(2)

いきのお

いきのお 【息の緒】
(1)〔「緒」はとぎれることなく長く続いている物,の意〕
命。玉の緒。
〔万葉集では「息の緒に」の形でのみ用いられ「命のかぎり」の意を表す〕
「―に我は思へど人目多みこそ/万葉 2359」
(2)息。呼吸。「―の苦しき時は/三十二番職人歌合」

いきのこり

いきのこり [0] 【生(き)残り】
生き残ること。また,その人。「―をはかる」「前時代の―」

いきのこる

いきのこ・る [4][0] 【生(き)残る】 (動ラ五[四])
他の者が死んだあとも生き続ける。「激戦に―・る」「企業間競争に―・る」
[可能] いきのこれる

いきのこる

いきのこる【生き残る】
survive;→英和
outlive <a person> .→英和
生き残った人 a survivor.

いきのした

いきのした [1] 【息の下】
(1)苦しそうな息。すぐにも息のとだえそうな臨終の状態。「苦しい―から遺言を言いのこす」
(2)息をひそめてごく小さな声でものを言うさま。「人たがへにこそ侍るめれといふも―なり/源氏(帚木)」

いきのね

いきのね【息の根を止める】
kill.→英和

いきのね

いきのね [1] 【息の根】
(1)呼吸。いのち。
(2)声。「駈け寄る女房引き寄せて―とめ/浄瑠璃・一谷嫩軍記」

いきのね=を止める

――を止・める
(1)殺す。
(2)再起できないほど,相手をとことんまで打ち負かす。

いきのはかとこ

いきのはかとこ 【伊吉博徳】
七世紀の官人。659年遣唐使に従って入唐し抑留される。661年帰国。そのときの記録が「伊吉連博徳書(イキノムラジハカトコノフミ)」として日本書紀に引用されている。695年遣新羅(シラギ)使。のち,大宝律令の編纂(ヘンサン)に功があり,従五位上に叙せられた。

いきのびる

いきの・びる [4][0] 【生(き)延びる】 (動バ上一)[文]バ上二 いきの・ぶ
命にかかわるような危ない状況を切り抜けて命を保つ。長く生きる。「戦火の中を,かろうじて―・びた」

いきのびる

いきのびる【生き延びる】
survive (生き残る);→英和
live long.

いきのまつばら

いきのまつばら 【生の松原】
福岡市博多湾西部の海岸。白砂青松の景勝地。元寇(ゲンコウ)防塁の跡が残る。((歌枕))「けふまでは―生きたれどわが身のうさになげきてぞふる/拾遺(雑賀)」

いきは

いきは 【行端】
行った所。行くべき所。ゆくえ。「先の―もおぼつかなし/浄瑠璃・重井筒(中)」

いきはぎ

いきはぎ 【生き剥ぎ】
⇒いけはぎ(生剥)

いきはじ

いきはじ【生き恥をさらす】
live in dishonor.

いきはじ

いきはじ [0] 【生き恥】
生きている間に受ける恥。
⇔死に恥

いきはじ=を曝(サラ)す

――を曝(サラ)・す
生き長らえて恥をかく。生き恥をかく。

いきはだたち

いきはだたち 【生き膚断ち】
古代社会のタブーの一種。生きている人の肌を傷つけて血を流す罪。
→死に膚断ち

いきはり

いきはり 【意気張り】
遊女が意気地を張り通すこと。「いつしか客も粋に成て,立ひき―/滑稽本・志道軒伝」

いきはりずく

いきはりずく 【意気張り尽く】
意気を張って負けまいとすること。「ひよつと―で,もしものことがあつた時には/歌舞伎・助六」

いきば

いきば [0] 【行(き)場】
⇒ゆきば

いきばる

いきば・る [3] 【息張る】 (動ラ五[四])
息をつめて腹に力を入れてがんばる。いきむ。「倒されまいと―・る」

いきふどう

いきふどう [3] 【生き不動】
(1)不動明王を思わせる,霊験あらたかな人。
(2)〔不動明王が火炎を背にしていることから〕
火災などの際,火炎に包まれた人。

いきぶれ

いきぶれ 【行き触れ】
触穢(シヨクエ)の一。死者などに出会ったためにけがれること。ゆきぶれ。

いきべんてん

いきべんてん [3] 【生き弁天】
弁財天のように,容姿の美しい女性。弁天娘。

いきぼさつ

いきぼさつ [3] 【生き菩薩】
「生き仏(ボトケ){(1)}」に同じ。

いきぼとけ

いきぼとけ【生き仏】
a living Buddha.

いきぼとけ

いきぼとけ [3] 【生き仏】
(1)生きたまま仏として崇拝される人。高徳の僧など。生き如来(ニヨライ)。生き菩薩(ボサツ)。
(2)〔死者を単に「仏」というのに対して〕
俗に,生きている人。

いきぼん

いきぼん [2] 【生き盆】
⇒生き御霊(ミタマ)

いきまく

いきまく【息巻く】
rage;→英和
declare (断言する);→英和
threaten (おどす).→英和

いきまく

いきま・く [3] 【息巻く】 (動カ五[四])
(1)息づかいを荒くして怒る。「ただではおかないと―・く」
(2)勢い込んで言う。「必ず勝つと―・く」
(3)勢力をふるう。「大后の坊の初めの女御にて―・き給ひしかど/源氏(若菜上)」
[可能] いきまける

いきみ

いきみ [3][0] 【息み】
(1)いきむこと。
(2)陣痛のこと。「―が強くなる」

いきみ

いきみ [2][3] 【生き身】
生きているからだ。なまみ。
⇔死に身
「―の人間」

いきみ=に餌食(エジキ)

――に餌食(エジキ)
生きてさえいれば自然と食べ物は得られる。「―,天道人を殺さず/浄瑠璃・生玉心中(上)」

いきみ=は死に身

――は死に身
生きている者は,必ず死ぬということ。生者必滅。

いきみたま

いきみたま [3] 【生き御霊・生き見玉】
盂蘭盆会(ウラボンエ)に,健在の両親を,食物を贈るなどしてもてなすこと。また,盆の贈答品。生き盆。[季]秋。

いきむ

いきむ【息む】
strain oneself.

いきむ

いき・む [2] 【息む】 (動マ五[四])
息をつめて腹に力を入れる。いきばる。「―・むと下腹が痛む」
[可能] いきめる

いきもの

いきもの [3][2] 【生き物】
(1)生きているもの。生物。狭義では,動物だけをさす。
(2)まるで生きているように自分で動くもの。「相場は―だ」

いきもの

いきもの【生き物】
a living thing;a creature;→英和
life (総称).→英和

いきゃく

いきゃく ヰ― [0] 【遺却】 (名)スル
忘れ去ること。「此眸(ヒトミ)と此瞼(マブタ)の間に凡てを―した/三四郎(漱石)」

いきゃく

いきゃく ヰ― [0] 【委却】 (名)スル
(1)自分の考えをすて,他にまかせること。
(2)精神から払いのけること。「迫害の苦痛を―する為めの便法である/野分(漱石)」

いきゃく

いきゃく ヰ― [1][0] 【違格】
(1)平安時代の罪名の一。「格」に違犯すること。
(2)格式・規格にはずれること。いかく。「―する事かなはず/こんてむつすむん地」
(3)(「違却」とも書く)思惑がはずれて,当惑すること。「何とも―千万/浄瑠璃・薩摩歌」

いきゃく

いきゃく [0] 【異客】
(1)主客以外の客。
(2)〔近世「違格(イキヤク)(2)」と混同して〕
好ましくない客。「―もまじり行通ふ/浄瑠璃・油地獄(下)」
(3)旅人。いかく。

いきやか

いきやか 【生きやか】 (形動ナリ)
生き生きとして活気のあるさま。[日葡]

いきやくし

いきやくし [3] 【生き薬師】
〔生きている薬師如来の意〕
上手な医者。名医。

いきやすめ

いきやすめ [3] 【息休め】
仕事の途中で一休みすること。息つぎ。休息。

いきゅう

いきゅう ヰキウ [0] 【遺丘】
廃墟となった村落が,同一地で何層にも積み重なってできた人工丘。

いきょ

いきょ [1] 【依拠】 (名)スル
よりどころとすること。「民衆の力に―する」

いきょ

いきょ [1] 【移居】 (名)スル
住まいを移すこと。転居。「他に―する心なく/日乗(荷風)」

いきょう

いきょう [0] 【異教】
自分の信仰している宗教とは異なる宗教。特にキリスト教で,キリスト教以外の宗教をいう。

いきょう

いきょう【異郷(境)】
a foreign (strange) land.

いきょう

いきょう [0] 【異郷】
故郷を遠く離れたよその土地。他郷。また,外国。異国。「―をさすらう」「―の月を見る」

いきょう

いきょう ヰキヤウ [0] 【胃鏡】
ゴム管の中に多くのレンズと反射鏡を組み合わせて入れた管状の医療器具。口から胃内に挿入し,胃粘膜を直接観察する。初期は金属管,現在ではグラス-ファイバー製が用いられる。
→胃カメラ

いきょう

いきょう【異教】
heresy;→英和
heathenism;→英和
paganism.→英和
〜の heretical;heathen;→英和
pagan.→英和
‖異教徒(国) a heathen (country).

いきょう

いきょう 【意況】
(1)心の状態。[色葉字類抄]
(2)意味。「―の解(サト)り易きは,更に注せず/古事記(序訓)」

いきょう

いきょう [0] 【異境】
よその地。外国。外国の土地。

いきょう

いきょう ヰケウ [0][1] 【遺教】
昔の人の残した教え。また,死ぬ時に残した教え。「聖賢の―」
→ゆいきょう(遺教)

いきょうしゅう

いきょうしゅう イキヤウシフ 【伊京集】
国語辞書。古本節用集の一種。室町末期の筆写本。語を天地・時節・人倫などに分類し,「いろは歌」の順に掲出したもの。

いきょうと

いきょうと [2] 【異教徒】
自分の信じている宗教とは違った宗教を信仰している人。特にキリスト教徒が他の宗教の信者をいう。

いきょうのおに

いきょうのおに [6] 【異郷の鬼】
故郷を遠く離れた地や外国で死んだ人。「遂に―となる」

いきょく

いきょく【委曲】
<give> (full) details <of> .

いきょく

いきょく【医局】
a medical office.

いきょく

いきょく ヰ― [0] 【委曲】
くわしいこと。詳細なこと。「―を尽くした説明」

いきょく

いきょく ヰ― [0] 【囲局】
碁盤。

いきょく

いきょく [1] 【夷曲】
(1)〔ひなぶりの用字「夷曲」を音読みしたもの〕
上代の歌謡の一種。
(2)狂歌。

いきょく

いきょく [0] 【医局】
病院などで医務を扱う部署。また,医師の詰めている部屋。

いきょく=を尽くす

――を尽く・す
事情・状態について詳しく明らかにする。

いきょくどうこう

いきょくどうこう [1] 【異曲同工】
⇒同工異曲(ドウコウイキヨク)

いきようよう

いきようよう [1] 【意気揚揚】 (ト|タル)[文]形動タリ
得意で元気のあふれているさま。「―と引きあげる」

いきり

いきり 【熱り】
「いきれ(熱)」に同じ。「光秀は太刀の―を冷(サマ)さんと/浄瑠璃・太功記」

いきりたつ

いきりたつ【いきり立つ】
(1)[立腹]be enraged.(2)[興奮]be excited.

いきりたつ

いきりた・つ [4] 【熱り立つ】 (動タ五[四])
怒りを抑えきれず興奮する。「―・った群衆が押し寄せる」

いきりょう

いきりょう【生霊】
a wraith.→英和

いきりょう

いきりょう [0] 【生(き)霊】
生きている人の恨みや執念が怨霊となって人にたたるもの。いきすだま。
⇔死霊

いきり立つ

いきりたつ【いきり立つ】
(1)[立腹]be enraged.(2)[興奮]be excited.

いきる

いき・る [2][0] 【射切る】 (動ラ五[四])
(1)すべての矢を射尽くす。
(2)矢で射て物を切り放つ。「扇のかなめぎは一寸ばかりを射て,ひふつとぞ―・つたる/平家 11」

いきる

い・きる [2] 【生きる】 (動カ上一)[文]カ上二 い・く
(1)人・動物などが命を保つ。生存する。
⇔死ぬ
「百歳まで―・きるつもりでいる」「羊は牧草だけを食べて―・きている」
(2)生活する。暮らす。文学的な表現として,「…に生きる」「…を生きる」の形で,生活の場所・場面・時間を示すこともある。「常に前途に希望を抱いて―・きる」「当時は女が一人で―・きてゆくのは大変だった」「彼は海に―・き,海に死んだ」
(3)(「命を生きる」など,命を表す語を目的語として)一生を送る。やや文学的表現。「限られた命を精いっぱい―・きる」「一生を貧しい人たちのために―・きた」
(4)(「…に生きる」の形で)そこに生きがいを見いだして暮らす。「芸一筋に―・きる」
(5)死んだ者,失われたものの名残や影響が残る。「死んだ夫はまだ私の心の中に―・きている」「先代社長の経営哲学は今なお―・きている」
(6)(「活きる」とも書く)そのものがもっている本来の機能・能力が発揮される。有効に働く。
⇔死ぬ
「一〇〇年前の条約がまだ―・きている」「ちょっとした塩加減で料理の味が―・きる」
(7)(普通「活きる」と書く)囲碁で,一連の石が二つ以上の独立した目をもつ。
⇔死ぬ
「隅の黒石は―・きている」
(8)野球で,塁に出た選手がアウトにならずにすむ。
⇔死ぬ
「サードのエラーで―・きた」
〔上代・平安時代は四段活用。中世以降,次第に上二段活用になった〕

いきる

いき・る 【熱る・熅る】 (動ラ四)
(1)熱気を帯びる。「七つの病を除くといふは…熱く―・ることを除くと/三宝絵詞(下)」
(2)息まく。勢い込む。「取出し下さりませとぞ―・りける/浄瑠璃・氷の朔日(上)」

いきる

いきる【生きる】
live;→英和
be alive[living](生きている).百まで〜 live to be a hundred.→英和
…を食って〜 live on <rice> .

いきれ

いきれ [3] 【熱れ・熅れ】
蒸されるような熱気。むし熱さ。ほてり。いきり。「人―」「草―」

いきれる

いき・れる [3] 【熱れる・熅れる】 (動ラ下一)
熱くなる。熱気でむっとする。「此節は日中は大層―・れて凌(シノ)ぎ兼ねます/怪談牡丹灯籠(円朝)」

いきわかれ

いきわかれ [0] 【生(き)別れ】
肉親・縁者が互いに生きていながら別れ別れになること。生別。
⇔死に別れ

いきわかれ

いきわかれ【生き別れ】
a lifelong parting.〜する part <from a person> for life.

いきわかれる

いきわか・れる [5][0] 【生(き)別れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 いきわか・る
肉親・縁者がそれぞれ生きていながら相手の所在がわからなくなる。
⇔死に別れる
「戦争で―・れになった」

いきわかれる

いきわか・れる [5] 【行(き)別れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 いきわか・る
「ゆきわかれる」に同じ。

いきわたる

いきわた・る [4] 【行(き)渡る】 (動ラ五[四])
「ゆきわたる」に同じ。「プリントが全員に―・る」

いきん

いきん ヰ― [0] 【遺金】
(1)先祖から残された金品。特に軍用金。「家康―」
(2)落とした金銭。「廉士は―をかへりみず/読本・夢想兵衛」

いきん

いきん ヰ― [0][1] 【緯錦】
⇒ぬきにしき(緯錦)

いきん

いきん [1] 【衣衾】
衣服と夜具。

いきんのえい

いきんのえい 【衣錦の栄】
〔欧陽修「相州画錦堂記」〕
富貴になって錦(ニシキ)を着て故郷に帰る名誉。

いぎ

いぎ ヰ― [1] 【威儀】
(1)挙措動作が礼式にかなっていること。また,礼式にかなった,重々しく威厳のある態度・動作。
(2)〔仏〕
 (ア)動作。振る舞い。
 (イ)戒律の異名。
 (ウ)袈裟(ケサ)の肩の部分にある平絎(ヒラグケ)の紐(ヒモ)。

いぎ

いぎ【意義】
(a) meaning;→英和
significance.→英和
〜ある(のない) significant (meaningless;senseless).→英和
⇒意味.

いぎ

いぎ [1] 【異議】
(1)他人と異なる議論。反対の意見。「―をとなえる」
(2)〔法〕 他人の行為,あるいは裁判機関や行政庁などに対する不服を意思表示すること。

いぎ

いぎ【異議を申し立てる[唱える]】
object <to> ;→英和
protest <against> ;→英和
raise an objection <to> .→英和
〜がある(ない) have an (no) objection <to> .〜あり(なし) Objection! (No objection!).〜なく without objection;unanimously (満場一致で).→英和

いぎ

いぎ [1] 【異義】
ことなった意味。
⇔同義
「同音―」

いぎ

いぎ【威儀を正して】
in a dignified manner;courteously.→英和

いぎ

いぎ [1] 【意義】
(1)ある言葉によって表される内容。特に,その言葉に固有の内容・概念。「言葉の形態と―」
(2)物事が他との関連においてもつ価値や重要性。「―のある仕事」

いぎ

いぎ ヰ― [1] 【居木】
鞍(クラ)の中央,鞍橋(クラボネ)にわたす木で,乗り手が腰をおろす所。由木(ユギ)。
→鞍橋

いぎ=を正す

――を正・す
礼儀正しく,いかめしい態度を取る。威儀を繕う。「―・して式典に参列する」

いぎ=を繕(ツクロ)う

――を繕(ツクロ)・う
「威儀を正す」に同じ。

いぎし

いぎし ヰギ― [2] 【威儀師】
〔仏〕 授戒や法会のとき,衆僧の先に立って進退作法を指示し,行事の進行をつかさどる僧。威儀法師。威儀僧。

いぎす

いぎす [1] 【海髪】
紅藻類イギス目の海藻。体は糸状で樹枝状に分枝し暗紫色。十数種の近縁種があり,各地の磯(イソ)の潮間帯の岩上や他の海藻上に生える。食用。寒天の混和物・糊(ノリ)の原料として利用する。

いぎすのり

いぎすのり [3] 【海髪糊】
イギスを原料として作った糊。

いぎそ

いぎそ [2] 【意義素】
(1)語の意味を扱う言語学の一分野で,個々の語には一回ごとの具体的な用法の制約を離れても一定の基本的意味がある,とする立場から設定される意味的単位。意味成分。
(2)〔sememe〕
形態素が表す意味。意味素。
→形態素(1)
(3)〔(フランス) sémantème; 英 semanteme〕
実質的意味を表す単語または単語の形の一部分。意義部。
⇔形態素(2)

いぎそう

いぎそう ヰギ― [2] 【威儀僧】
「威儀師(イギシ)」に同じ。

いぎたない

いぎたな・い [4] 【寝穢い】 (形)[文]ク いぎたな・し
〔「い」は眠りの意〕
(1)いつまでも眠っている。眠りをむさぼっている。「―・く眠りこけている」
(2)寝相がみにくい。「枕をはねて―・く眠っている」
[派生] ――さ(名)

いぎのおもの

いぎのおもの ヰギ― 【威儀の御膳】
元日やその他の節会(セチエ)で,天皇の正式の食膳(シヨクゼン)。いぎのごぜん。「様々にいろどりて,―参る/宇津保(吹上・上)」

いぎのじん

いぎのじん ヰギ―ヂン 【威儀の陣】
大礼の際,儀式の威容を整えるために衛府(エフ)の官人が武装して整列すること。

いぎのにょうぼう

いぎのにょうぼう ヰギ―ニヨウバウ 【威儀の女房】
「威儀の命婦(ミヨウブ)」に同じ。

いぎのみこ

いぎのみこ ヰギ― 【威儀の親王】
大礼の際,高御座(タカミクラ)のそばにあって,威儀を整える親王。

いぎのみょうぶ

いぎのみょうぶ ヰギ―ミヤウブ 【威儀の命婦】
大礼の際,高御座(タカミクラ)のそばにあって,威儀を整える女官。威儀の女房。

いぎのもの

いぎのもの ヰギ― 【威儀の物】
大礼の際,大舎人(オオトネリ)などが威儀を添えるため捧げ持った武器の類。

いぎふ

いぎふ [2] 【意義符】
漢字の構成要素のうち意義を示す部分。「銅」の「金」,「江」の「氵」の部分など。意符。

いぎぶかい

いぎぶか・い [4] 【意義深い】 (形)
大きな価値がある。重要である。「国際平和にとって―・い出来事」

いぎぼそ

いぎぼそ ヰギ― [0] 【威儀細】
主として浄土宗で用いる簡略な袈裟(ケサ)。
威儀細[図]

いぎもうしたて

いぎもうしたて [1] 【異議申(し)立て】
行政庁の処分・不作為につき,それを違法または不当として,当該行政庁にその取り消し,変更を申し立てること。手続きについては行政不服審査法が定める。
→審査請求

いぎょ

いぎょ [1] 【移御】
天皇・上皇・皇后などが他所へ移ること。

いぎょう

いぎょう [0] 【易行】
〔仏〕
(1)おこないやすい修行。
⇔難行
(2)「易行道(イギヨウドウ)」に同じ。

いぎょう

いぎょう [1] 【医業】
医療にたずさわる職業。医者の業。

いぎょう

いぎょう【偉業】
<achieve> a great work;a great achievement <in the field of> .

いぎょう

いぎょう ヰゲフ [0] 【遺業】
故人の残していった仕事や事業。生前になしとげたものにも,未完成のものにもいう。「父の―を継ぐ」

いぎょう

いぎょう ヰゲフ [0] 【偉業】
偉大な事業。立派な仕事。「―を成し遂げる」「―を達成する」

いぎょう

いぎょう [0] 【異形】 (名・形動)[文]ナリ
普通と違った怪しい姿・かたちをしている・こと(さま)。「―の者」「舳(トモ)へ―なろくろ首の変装人物が現れ/幇間(潤一郎)」

いぎょう

いぎょう【遺業】
<take up> the work left unfinished <by one's father> .

いぎょうどう

いぎょうどう [2] 【易行道】
〔仏〕 自力ではなく,阿弥陀仏の力によって悟りを開く道。浄土門・念仏門などの他力宗をいう。
⇔難行道

いぎょうぼん

いぎょうぼん 【易行品】
十住毘婆沙論(ジユウジユウビバシヤロン)三四品中の第九品。菩薩の実践に難易の二道があることを説き,易行の法としての憶念・称名をすすめる。浄土信仰の形成上,重要な経。竜樹の撰述と伝える。五世紀初め頃,鳩摩羅什(クマラジユウ)訳。

いぎょうるいじこうい

いぎょうるいじこうい [7][1][4] 【医業類似行為】
法令上では医療行為に含まれないが,疾病の治療または保健を目的とする行為。マッサージ・指圧療法・鍼灸・柔道整復術など。
→医療行為

いく

いく【行く】
⇒行(ゆ)く.

いく

いく 【生】 (接頭)
名詞に付いて,いきいきとしている,久しく栄える,の意を表す。「―玉」「―柳/琴歌譜」「―大刀/古事記(上)」

いく

いく ヰ― [1] 【畏懼】 (名)スル
はばかりおそれること。恐懼(キヨウク)。「其(ソノ)大小を―すること勿れ/月世界旅行(勤)」

いく

いく 【幾】 (接頭)
主に名詞に付く。時には形容詞に付くこともある。
(1)数量が不定であることを表す。どれほどかの。「―人いるか不明」「―山河」「―年月」
(2)数量の多いことを示す語句を作る。「―万となく押し寄せる」「―久しく」
〔この語の下に接尾語が付いて,名詞または副詞を作ることもある。「―ら」「―らか」〕

いく

いく ヰ― [1] 【偉躯】
大きくて立派な体格。「堂々たる―」

いく

い・く [0] 【行く・往く・逝く】 (動カ五[四])
「ゆく(行・往)(逝)」に同じ。
[可能] いける

いく

い・く 【生く】
■一■ (動カ四)
「いきる(生)」に同じ。「思ふことならでは世中に―・きて何かせむ/竹取」「我が命を―・かむと思ふ故か/今昔 25」
→生きる
■二■ (動カ上二)
⇒いきる(生)
■三■ (動カ下二)
⇒いける(生)

いく−

いく−【幾−】
some;→英和
several.→英和
幾十(百,千,万,百万)という人 dozens[scores](hundreds,thousands,tens of thousands,millions) of people.

いくいく

いくいく [0] 【郁郁】 (形動タリ)
(1)〔論語(八佾)「郁郁乎文哉」〕
文化の盛んなさま。「其文や―,其声や洋々/真善美日本人(雪嶺)」
(2)香気の高いさま。「―たる梅花」

いくえ

いくえ【幾重にも】
over and over again.〜にもわびる ask a person a thousand pardons.

いくえ

いくえ [1] 【幾重】
いくつかの物が重なっていること。また,多くの物が重なっていること。

いくえい

いくえい [0] 【育英】
〔孟子(尽心上)〕
すぐれた才知をもつ青少年を教育すること。特に,学資などを助けて学業にいそしませること。「―事業」「―資金」

いくえい

いくえい【育英】
educational work.‖育英資金 a scholarship.

いくえいかい

いくえいかい [3] 【育英会】
経済的援助を必要とする学生に学費を貸与して人材を育成する目的でつくられた団体。
→日本育英会

いくえにも

いくえにも [1] 【幾重にも】 (副)
繰り返し。ひたすら。「―おわび申し上げます」

いくおうざん

いくおうざん イクワウ― 【育王山】
⇒阿育王山(アイクオウザン)

いくか

いくか 【幾日】
いくにち。何日。「今―ありてわかなつみてむ/古今(春上)」

いくきゅう

いくきゅう [0] 【育休】
「育児休業」の略。

いくくにたまじんじゃ

いくくにたまじんじゃ 【生国魂神社】
大阪市天王寺区生玉町にある神社。祭神は生島神・足島神(タルシマノカミ)。一宇三破風の建築様式は生玉造りと呼ばれる。生玉神社。

いくぐすり

いくぐすり 【生薬】
不老不死の薬。いきぐすり。「かめ山に―のみ有りければとどむる方もなき別れ哉/拾遺(別)」

いくさ

いくさ [3][0] 【戦・軍】
(1)たたかい。戦争。合戦。
(2)軍勢。兵隊。「千万(チヨロズ)の―なりとも言挙げせず/万葉 972」
(3)弓を射るわざ。「―習ふ所を築かしむ/日本書紀(持統訓)」

いくさ

いくさ【軍】
<go to> war (戦争);→英和
a battle (戦闘).→英和

いくさ=を見て矢を矧(ハ)ぐ

――を見て矢を矧(ハ)ぐ
事が起こってから,あわてて用意をすることのたとえ。泥棒を見て縄をなう。

いくさがみ

いくさがみ [3] 【軍神】
戦いの勝利を祈念する神。武神。弓矢の神。古くから武甕槌神(タケミカズチノカミ)(鹿島神宮の祭神)・経津主神(フツヌシノカミ)(香取神宮の祭神)が尊崇される。鎌倉時代以後,不動明王・八幡大菩薩・摩利支天・北斗七星などもまつられた。

いくさき

いくさき [0] 【行く先】
「ゆくさき(行先)」に同じ。

いくさだいしょう

いくさだいしょう [4] 【軍大将】
その日の作戦の指揮をとる武将。

いくさだち

いくさだち 【軍立ち】
(1)出陣。「精兵(トキイクサ)をゐて進みて…―す/日本書紀(崇神訓)」
(2)いくさ。合戦。「これほど―激しき敵にいまだあはず候/保元(中・古活字本)」

いくさだて

いくさだて 【軍立て】
軍勢の配置。陣立て。

いくさのきみ

いくさのきみ 【軍の君】
全軍を統率する大将。総司令官。大将軍。「共に印綬(シルシ)をたまひて―としたまふ/日本書紀(崇神訓)」

いくさのにわ

いくさのにわ [0] 【軍の庭】
戦場。

いくさば

いくさば [0] 【軍場】
戦いをする場所。戦場。いくさのにわ。

いくさひょうじょう

いくさひょうじょう 【軍評定】
合戦の前に行う軍議。「元春御存生の時,隆景と互の―/陰徳太平記」

いくさぶぎょう

いくさぶぎょう [4] 【軍奉行】
鎌倉・室町幕府の職名。戦の際の臨時の職で,軍事全般の総指揮にあたる。一般に,侍所の別当・所司が任じられた。

いくさぶね

いくさぶね 【軍船】
兵船。軍艦。

いくさぼし

いくさぼし [3] 【軍星】
北斗七星。特に,その第七星。

いくさものがたり

いくさものがたり [6] 【軍物語】
過去の戦争に関する話。また,記録。軍記。

いくさよばい

いくさよばい 【軍喚ばひ】
戦場で,ときの声をあげること。「―の声絶えざりし事/平家(灌頂)」

いくさよほろ

いくさよほろ 【軍丁】
徴用されて,兵役に従事した壮丁。兵士。「一つ二つの国に―を乞ひ/続紀(天平宝字八宣命)」

いくさん

いくさん [0] 【育蚕】
カイコを飼うこと。養蚕。

いくしま

いくしま 【生島】
姓氏の一。

いくしましんごろう

いくしましんごろう 【生島新五郎】
(1671-1743) 江戸中期の歌舞伎俳優。大奥の女中江島(エジマ)との密通で流刑に処せられた。

いくしまたるしまじんじゃ

いくしまたるしまじんじゃ 【生島足島神社】
長野県上田市にある神社。生島神・足島神をまつる。

いくしゅ

いくしゅ [0] 【育種】 (名)スル
生物のもつ遺伝的性質を利用して,利用価値の高い作物や家畜の新種を人為的に作り出したり,改良したりすること。淘汰法(選択法)・交雑法・突然変異法やバイオ-テクノロジーの利用などの方法がある。品種改良。

いくじ

いくじ【育児】
child care;nursing.→英和
‖育児休暇 child-care leave.育児室(院) a nursery (an orphanage).育児食 infant food.

いくじ

いくじ [1] 【幾時】
「なんじ(何時)」に同じ。

いくじ

いくじ【意気地のない】
weak(hearted);→英和
weak-kneed;spineless <fellow> .→英和
〜なし(人) a coward.→英和

いくじ

いくじ [1] 【育児】 (名)スル
乳幼児を育てること。

いくじ

いくじ [1][0] 【意気地】
〔「いきじ」の転〕
物事をやりとおす気力。他に負けまいとする意地。

いくじ=が無い

――が無・い
(1)困難や苦しみに耐えてがんばり抜くだけの元気・気力がない。
(2)だらしがない。「またこぼしたか。いくぢのない/滑稽本・膝栗毛 3」

いくじきゅうぎょう

いくじきゅうぎょう [4] 【育児休業】
育児休業法に基づき,労働者がその一歳に満たない子を養育するためにする休業。事業主は原則として拒むことはできない。国家公務員・地方公務員にも同様の育児休業が認められている。

いくじきゅうぎょうほう

いくじきゅうぎょうほう 【育児休業法】
正式名称は「育児休業等に関する法律」,1991年(平成3)制定。労働者から育児休業の申請があった場合の事業主の義務,子の養育を容易にするため勤務時間等について事業主の講ずべき措置等を定める。育休法。

いくじなし

いくじなし [3] 【意気地無し】
困難・苦しみに耐える元気・気力のないこと。また,そういう人。弱虫。

いくじのう

いくじのう [3] 【育児嚢】
カンガルーなど有袋目の哺乳類の雌の下腹部にある,育児のための袋。皮膚のひだによって形成され,中に数個の乳頭がある。

いくすう

いくすう [0] 【育雛】 (名)スル
卵からかえした雛(ヒナ)を成禽(セイキン)に育てること。

いくする

いく・する [3] 【育する】 (動サ変)[文]サ変 いく・す
そだてる。「草を―・する日光の威徳を知り/希臘思潮を論ず(敏)」

いくせ

いくせ 【幾瀬】
(1)いくつかの浅瀬。「―をすぎて思ひいづらむ/金葉(恋下)」
(2)多くのこと。多くの機会。かずかず。「それは―の物案じ/浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(上)」

いくせい

いくせい【育成する】
bring up;promote (助成).→英和

いくせい

いくせい [0] 【育成】 (名)スル
立派に育て上げること。「子弟の―に努める」「健康な青少年を―する」

いくせいしゅ

いくせいしゅ [3] 【育成種】
利用価値を高めるために改良された品種。育成品種。

いくそ

いくそ 【幾十】
(1)たくさんの量。どれほど多数。「―の煙雲となるらむ/拾遺(恋五)」
(2)(副詞的に用いる)どれほど多く。いかにたくさん。「―月日を数へきぬらむ/好忠集」

いくそばく

いくそばく 【幾十許】
(1)どのくらい多く。どれほど。「―わが憂しとかは思ふ/古今(物名)」
(2)数多く。何度も。「よのなかに―…かずしらずつもりて/大鏡(昔物語)」

いくた

いくた [1] 【幾多】 (副)
数多く。たくさん。多く助詞「の」を伴って体言を修飾する。「―の辛酸をなめる」

いくた

いくた 【生田】
神戸市の地名。「生田の池」「生田の浦」「生田の野」「生田の森」「生田川」などの形で,多くの場合「幾度」を導く序や「行く」の意をかけて古歌に詠まれた。((歌枕))「幾度(イクタビ)か―の浦に立帰る浪にわが身を打ち濡らすらむ/後撰(恋一)」

いくた

いくた【幾多の】
many;→英和
various.→英和

いくた

いくた 【生田】
姓氏の一。

いくたがわ

いくたがわ 【生田川】
神戸市中を流れる川。摩耶(マヤ)山を水源として,布引(ヌノビキ)の滝をなし,神戸港に入る。葦屋(アシヤ)の菟原処女(ウナイオトメ)が二人の男(菟原(ウナイ)・血沼(チヌ))に求婚されて入水した妻争い伝説で有名(「万葉集 1809」「大和物語 147」)。謡曲「求塚」や森鴎外の戯曲「生田川」の素材となる。((歌枕))

いくたけんぎょう

いくたけんぎょう 【生田検校】
(1656-1715) 生田流箏曲の創始者。京都の人。元来は八橋流。本来は別種目だった地歌と箏曲を結合させて,箏爪を角爪に改め,箏の調弦法に新工夫を加えたといわれる。

いくたしゅんげつ

いくたしゅんげつ 【生田春月】
(1892-1930) 詩人。鳥取県生まれ。本名,清平。生田長江宅に寄寓しながらドイツ語を修得。のち,ハイネの翻訳・研究に努めた。純情な魂の苦悶(クモン)をうたった感傷的・虚無的な詩風。詩集「象徴の烏賊」など。

いくたじんじゃ

いくたじんじゃ 【生田神社】
神戸市中央区にある神社。祭神は稚日女神(ワカヒルメノカミ)。

いくたちょうこう

いくたちょうこう 【生田長江】
(1882-1936) 評論家・翻訳家。鳥取県生まれ。本名,弘治。東大卒。明治末から大正期にかけての戦闘的な自由思想家として文芸・社会評論,ニーチェなどの翻訳で活躍。評論集「最近の小説家」など。

いくたつふ

いくたつふ 【郁達夫】
(1896-1945) 中国の小説家。日本留学中に郭沫若(カクマツジヤク)らと創造社を結成し,ロマン派文学を提唱。鬱屈(ウツクツ)する情感を吐露した私小説を書いた。第二次大戦終戦時,スマトラ島で日本憲兵に殺害された。代表作「沈淪(チンリン)」「過去」など。ユイ=ターフー。

いくたのもり

いくたのもり 【生田の森】
生田神社境内の森。源平および新田・足利両氏の合戦があった所。今は,数本の巨木を残すのみ。((歌枕))「君住まばとはまし物を津の国の―の秋のはつ風/詞花(秋)」

いくたび

いくたび [1] 【幾度】
(1)多くの回数。いくど。副詞的にも用いる。「―もあきらめようと思った」「―となく挑戦する」
(2)何度。幾回。「―君を頼み来ぬらむ/伊勢 16」

いくたま

いくたま 【生玉】
持つ人を長生きさせるという玉。
〔「玉」は「魂」に通じるところから,魂を祝っていう語とも〕

いくたましんじゅう

いくたましんじゅう 【生玉心中】
人形浄瑠璃,世話物の一。近松門左衛門作。1715年初演。実説不明。茶碗屋嘉平次と遊女おさがの生玉神社境内での心中を脚色。

いくたまじんじゃ

いくたまじんじゃ 【生玉神社】
⇒生国魂神社(イククニタマジンジヤ)

いくたよろず

いくたよろず 【生田万】
(1801-1837) 江戸後期の国学者。上野(コウズケ)の人。平田篤胤(アツタネ)に学ぶ。藩政を批判して館林藩を追放され,越後柏崎に国学の塾を開く。翌年,天保の飢饉(キキン)(1836年)に際し,救民のために起ち柏崎の陣屋を襲ったが敗死した(生田万の乱)。

いくたり

いくたり [1] 【幾人】
「いくにん(幾人)」に同じ。「―来たかわからない」「―かは成功した」

いくたりゅう

いくたりゅう 【生田流】
箏曲の流派。山田流とともに二大流派をなす。一七世紀末に生田検校が創始。箏と地歌三弦との合奏を重視し,地歌とは不可分な関係にある。主として関西で行われ,大正期以降には全国に広まった。
→山田流

いくだ

いくだ 【幾許】 (副)
(多く「いくだも」の形で下に打ち消しの語を伴う)いくら。いくほど。いくばく。「さ寝し夜は―もあらず/万葉 135」

いくちしま

いくちしま 【生口島】
瀬戸内海中部,芸予諸島中の一島。面積30平方キロメートル。耕三寺(コウサンジ)と向上寺がある。本四連絡橋の児島・坂出ルートにあたる。

いくつ

いくつ【幾つ】
how many (幾個);how old (何歳).

いくつ

いくつ [1] 【幾つ】
物の個数や年齢が不明・不定の際に用いる語。どれくらいの数。また,どれくらいの年齢。何個。何歳。「―あっても足りない」「年は―ですか」

いくつか

いくつか [1] 【幾つか】
■一■ (名)
少しの数。「このうちの―はまちがっている」
■二■ (副)
数が多くないさま。少し。多少。ちょっと。「彼女は私より―年上のはずだ」

いくつも

いくつも [1] 【幾つも】 (副)
(1)数が少なくないさま。たくさん。「洪水で橋が―流された」
(2)(下に打ち消しの語を伴って)少ししか。あまり。「柿の実はもう―残っていない」「こんな事件は年に―ない」

いくて

いくて [0][3] 【行く手】
「ゆくて」に同じ。

いくとおり

いくとおり【幾通りにも】
in many ways.

いくとせ

いくとせ [1] 【幾年】
「いくねん(幾年)」に同じ。「故郷を出てはや―」「―も過ぎて」「―かの後」

いくど

いくど [1] 【幾度】
どれくらいの回数。いくたび。なんど。「―声をかけても返事がない」

いくど

いくど【幾度】
how often;→英和
how many times.〜も often;many times.〜となく repeatedly.→英和

いくどうおん

いくどうおん [1] 【異口同音】
みんなが口をそろえて同じように言うこと。多くの人の意見が一致すること。「―に答える」

いくどうおん

いくどうおん【異口同音に】
with one voice;unanimously.→英和

いくどか

いくどか [1] 【幾度か】 (副)
そう多くない回数。何度か。何回か。「―試してみた」

いくども

いくども [1] 【幾度も】 (副)
多くの回数。何度も。何回も。「―同じことを言う」

いくにち

いくにち【幾日】
how many days.〜も〜も for (many) days.

いくにち

いくにち [1] 【幾日】
(1)どれほどの日数。何日。「修理に―かかりますか」
(2)暦上のある不定の日。日付。「―に出発ですか」

いくにちか

いくにちか [1] 【幾日か】 (副)
そう多くない日数。何日か。「―は雨の日もあった」

いくにちも

いくにちも [1] 【幾日も】 (副)
多くの日数。何日も。「―歩きつづけた」「入試まで―ない」

いくにん

いくにん [1] 【幾人】
どれほどの人数。何人。「その仕事には―必要ですか」

いくにん

いくにん【幾人】
how many people.

いくにんか

いくにんか [1] 【幾人か】 (副)
そう多くない人数。何人か。「―はそれを知っている」

いくにんも

いくにんも [1] 【幾人も】 (副)
多くの人数。何人も。「―の若者が戦場で散った」

いくねん

いくねん【幾年】
how many years;how long.〜も〜も for (many) years.

いくねん

いくねん [1] 【幾年】
(1)どれほどの年数。いくとせ。何年。「あれから―たったろうか」
(2)暦上のある不定の年。「お生まれは昭和―ですか」

いくねんか

いくねんか [1] 【幾年か】 (副)
そう多くない年数。何年か。「―海外生活を経験した」

いくねんも

いくねんも [1] 【幾年も】 (副)
多くの年数。何年も。「―前の出来事」

いくの

いくの 【生野】
(1)京都府福知山市にある地名。((歌枕))「大江山こえて―の末遠み道あるよにもあひにける哉/新古今(賀)」
(2)兵庫県中部,朝来(アサゴ)郡にある町。生野銀山とともに発展した。

いくのぎんざん

いくのぎんざん 【生野銀山】
生野{(2)}にあった銀・銅・鉛の諸鉱山の総称。807年発見と伝えられ,戦国時代に山名氏が開発。のち信長・秀吉・家康とも直轄支配・経営にあたる。江戸時代,産銀額は全国一。1973年(昭和48)閉山。

いくののへん

いくののへん 【生野の変】
1863年福岡藩士平野国臣ら尊攘派が,天誅組の乱に呼応して討幕のため但馬(タジマ)生野に兵を挙げた事件。公卿沢宣嘉(ノブヨシ)を擁し,長州の下級武士や,地元農民を動員し代官所を占拠したが,三日で鎮圧された。

いくばく

いくばく【幾許もなく】
not long after.

いくばく

いくばく [0] 【幾許・幾何】
(1)数量・程度が不明であることを表す。どのくらい。どれほど。「平家の御恩はそも―なり/滝口入道(樗牛)」
(2)(「いくばくか」の形で)わずか。すこし。「―かの金を渡す」
(3)(下に打ち消しの語を伴って)数量・程度がいくらもないことを表す。すこし。「―も生けらじものを/万葉 1807」

いくばく=も無い

――も無・い
(その時から)あまり時が経過しないことを表す。まもなく。「余命―・い」「その後―・くして…」

いくひ

いくひ 【生日】
生き生きと活気のある日。吉日。

いくひさしい

いくひさし・い [1][5] 【幾久しい】 (形)[文]シク いくひさ・し
いつまでも続くさま。末長く続くさま。現代語では,挨拶・手紙文などで,多く連用形が副詞的に用いられる。「―・くお幸せでありますように」

いくひのたるひ

いくひのたるひ 【生日の足日】
活気があり,満ち足りた日。「八十日日(ヤソカビ)はあれども,今日の―に/祝詞(出雲国造神賀詞)」

いくび

いくび ヰ― [1] 【猪首】
(1)人の首の短くて太いこと。「―の男」
(2)〔首が短く見えるようにかぶることから〕
兜(カブト)をあおむけてかぶること。「甲(カブト)―にきないて/平家 9」

いくび

いくび【猪首】
a bull neck.〜の thick-necked.

いくびょう

いくびょう [0] 【育苗】 (名)スル
苗を育てること。

いくぶん

いくぶん [0] 【郁文】
〔論語(八佾)「郁郁乎文哉」より〕
文化・文物の盛んなこと。

いくぶん

いくぶん【幾分】
a little;→英和
somewhat.→英和

いくぶん

いくぶん [0] 【幾分】
■一■ (名)
全体をいくつかに分けた一部分。「蔵書の―かを寄贈する」
■二■ (副)
ある程度。いくらか。少し。「―寒い」「―かよくなる」「―心もとない」

いくへん

いくへん [1] 【幾遍】
いくたび。何回。「―も洗って使う」

いくほうもん

いくほうもん イクハウ― 【郁芳門】
平安京大内裏(ダイダイリ)の外郭十二門の一。東面の南端にあった。大炊御門(オオイノミカド)。
→大内裏

いくほうもんいん

いくほうもんいん イクハウモンヰン 【郁芳門院】
(1076-1096) 白河天皇の皇女。名は媞子。伊勢斎宮となったが,母の喪で退く。1091年,堀河天皇准母として立后。93年院号宣下。

いくほど

いくほど [0][1] 【幾程】
(下に打ち消しの語を伴って)どれほど。いくらぐらい。「―もしないうちに,また災難に遭う」

いくもう

いくもう [0] 【育毛】
(髪の)毛を発育させること。「―剤」

いくよ

いくよ 【幾世・幾代】
どれほどの世。「住の江の岸の姫松―経ぬらむ/古今(雑上)」

いくよ

いくよ [1] 【幾夜】
どれほどの夜。また,多くの夜。「―も眠れぬ夜が続いた」「―寝さめぬ須磨の関守/金葉(冬)」

いくよう

いくよう [0] 【育養】 (名)スル
そだてやしなうこと。養育。「職業を勤めて,児子を―し/西国立志編(正直)」

いくよもち

いくよもち 【幾世餅】
江戸両国の名物餅。餅をさっと焼いてあんを付けたもの。元禄(1688-1704)の頃,小松屋喜兵衛が妻幾世の名をつけて売り出した。

いくら

いくら 【幾ら】
■一■ [1] (名)
(1)値段や数量を尋ねる時使う。どれくらい。「りんご一つ―」「重さは―ぐらいあるか」
(2)数量・値段を定めないで示す時に使う。「一万―の服」「費用は― ―掛かるとはっきり言う方がよい」
■二■ [1][0] (副)
(1)どんなに。どれほど。「今まで―探したことか」「その方が―いいかしれない」
(2)(下に「ても」「でも」を伴って)たとえどんなに。どれほど。「―働いても楽にならない」

いくら

いくら【幾ら】
(1) how many(数);how much(量・金額);how long(時間);how far(距離);what.→英和
(2) so much (割合).
(3) however…;→英和
no matter how….
〜もない not many[much,long,far].一日〜で at so much a day.→英和

いくら=何(ナン)でも

――何(ナン)でも
どう考えても。どんな事情があるにしても。「―ひど過ぎる」

いくらか

いくらか [1][3] 【幾らか】
■一■ (名)
少しの数・量。多少。「小遣いの―を寄付する」「―でもお役に立ちたい」
■二■ (副)
すこし。多少。「―やせたようだね」

いくらか

いくらか【幾らか】
a little;→英和
somewhat.→英和

いくらでも

いくらでも [1][4] 【幾らでも】 (副)
(1)数量を誇張して表すさま。どれほどでも。「金は―出す」「そんな話は―ある」
(2)(下に打ち消しの語を伴って)数量・程度が思ったほど多くないさまを表す。いくらも。「損失は―ない」

いくらも

いくらも [1] 【幾らも】 (副)
(1)(下に打ち消しの語を伴って)たいして。あまり。「―残っていない」「もう時間が―ない」
(2)たくさん。いくつも。いくらでも。「そんな例は―ある」

いくり

いくり
海中の岩。暗礁。「唐の崎なる―にそ深海松(フカミル)生ふる/万葉 135」
〔「海石」とも書く〕

いくりん

いくりん [0] 【育林】
木材生産・治山・防風・景観維持などを目的として森林を育てること。

いくるみ

いくるみ [0][2] 【鋳包み】
鋳物の各部分を先に鋳造し,鋳型の中に入れて密着させる方法。

いくん

いくん【遺訓】
one's last instructions.

いくん

いくん ヰ― [0] 【偉勲】
すばらしい手柄。非常に大きな手柄。「―を立てる」

いくん

いくん [0] 【異訓】
訓点資料や古辞書で,漢字の訓み方などが二種以上あるとき,主とされる訓に対して他の訓をいう。別訓。

いくん

いくん ヰ― [0] 【遺薫】
ものに移って残った香り。移り香(ガ)。

いくん

いくん ヰ― [0] 【遺訓】
故人の残した教え。父祖の残した教え。「先代の―を守る」

いくん

いくん【偉勲】
a distinguished service.

いぐい

いぐい ヰグヒ [0] 【居食い】 (名)スル
働かず,手もちの財産で生活していくこと。徒食。座食。

いぐい

いぐい ヰグヒ [0] 【堰杙】
川や池で水をせきとめるために,せきに並べて打つくい。「依網(ヨサミ)の池の―打ちが/古事記(中)」

いぐい

いぐい ヰグヒ 【井杭・居杭】
狂言の一。井杭という少年が,清水の観世音から隠れ頭巾(ズキン)を授かり,周囲の者をさんざんに翻弄(ホンロウ)する。

いぐい

いぐい イグヒ 【鯎】
川魚ウグイの古名。「年魚(アユ)・―あり/出雲風土記」

いぐい

いぐい【居食いする】
live in idleness.

いぐさ

いぐさ ヰ― [1][0] 【藺草】
植物イ(藺)の別名。[季]夏。

いぐさ

いぐさ【藺草】
a rush.→英和

いぐし

いぐし 【斎串】
(1)神聖な串。麻や木綿(ユウ)をかけて神に供える榊(サカキ)や竹。玉串。いみぐし。「―立て神酒(ミワ)すゑ奉る/万葉 3229」
(2)物を刺す木串や竹串。[色葉字類抄]

いぐせ

いぐせ ヰ― [0] 【居曲】
能の曲(クセ)のうち,曲を地謡に謡わせて,シテは舞台中央に座したまま舞わないもの。
〔普通「居グセ」と書く〕
→曲(クセ)(1)

いぐち

いぐち ヰ― [1] 【猪口】
担子菌類ハラタケ目のきのこの総称。傘の裏面にはひだがなく,胞子は多数の管孔の内壁にできる。地上生。傘はまんじゅう形。表面は多く黄褐色。ヌメリイグチ・ヤマドリタケなど食用になる種が多い。
猪口[図]

いぐち

いぐち [1] 【欠唇・兎唇】
「としん(兎唇)」に同じ。[和名抄]

いぐち

いぐち [1] 【鋳口】
鋳型の上部に設けて,溶解した金属を流し込む口。湯口。

いぐね

いぐね ヰ― [0] 【居久根】
(東日本で)屋敷のまわりに植えた木。居久根林。

いぐるみ

いぐるみ 【矰繳】
〔「射包(イクル)み」の意〕
狩猟道具。矢に糸をつけて発射し,鳥や魚に当たると糸がからんで捕らえられるようになっているもの。繳(ゲキ)。[和訓栞]

いぐわ

いぐわ [0] 【鋳鍬】
鍬の一種。長さ1メートルほどの刃部に斜めに柄を取り付けたもので,刃部の後端を足で踏み,土に突き込んで用いる。
鋳鍬[図]

いけ

いけ【池】
a pond;→英和
a lake (公園などの);→英和
a pool (小池).→英和

いけ

いけ 【活け】
〔動詞「生(イ)く」の連用形から〕
気絶した者に活(カツ)を入れること。「引き起して死活の―/浄瑠璃・伊賀越道中双六」

いけ

いけ (接頭)
卑しめののしる意を表す形容詞・形容動詞などに付いて,さらにその程度を強める意を表す。「―ずうずうしい」「―好かない」「―ぞんざい」「―しゃあしゃあ」
〔近世以降の語。近世前期の上方語では,名詞に付いて用いられた。「―腰抜け」「―年寄り」など〕

いけ

いけ [2] 【池】
(1)地面を掘って,水をたたえたところ。主に庭園に風趣を添えるためにつくる。
(2)地面にできたくぼみに水のたまったところ。普通,湖沼より小さいものをいう。
(3)硯(スズリ)の,水を入れるくぼみの部分。海。
⇔陸(オカ)

いけ∘ない

いけ∘ない (連語)
〔「行(イ)く」の可能動詞「行ける」に打ち消しの助動詞「ない」の付いたもの〕
(1)「悪い」の婉曲(エンキヨク)な言い方。よくない。「この文章はここが―∘ない」「タバコは体に―∘ない」
(2)悪い結果をもたらした行為について,それは非難されるべきである,という話し手の気持ちを表す。「お前がよく注意していなかったのが―∘ないんだ」「思っていたことを話しただけだけど,何か―∘ないことを言ったかしら」
(3)回復の見込みがない状態であるということを表す。「会社は円高で―∘なくなった」
(4)(用言の連用形に「…て(で)いけない」の形で付いて)…という点が非常に困るという意を表す。「木の椅子(イス)は腰が冷えて―∘ない」「この部屋はどうにも寒くて―∘ない」「彼の絵はどれも陰気で―∘ない」
(5)(用言の終止形に「…といけない」の形で付いて)
 (ア)そのような事態・状態になると,そのものにとってよくないという意を表す。「この薬は湿気ると―∘ないそうだ」
 (イ)(「…といけないから」「…といけないので」などの形で)そのような事態・状態が予想されるが,それに対する備えが必要だという話し手の気持ちを表す。「雨が降ると―∘ないから,傘を持って行きなさい」「山の上は寒いと―∘ないので,コートを持って行きます」
(6)(用言の連用形に「…て(で)はいけない」の形で付いて)何らかの理由や規則によって,…してはならない,…であってはだめだなどの意を表す。「熱のある人は風呂に入っては―∘ない」「定形郵便物は五〇グラムより重くては―∘ない」「登校の際の服装はあまり派手では―∘ない」
(7)(動詞の未然形に「…なくてはいけない」「…なければいけない」の形で付いて)何らかの理由・規則によって,…する必要・義務があるの意を表す。…しなければならない。「九時までに,うちへ帰らなくては―∘ない」「借金は期日までに返済しなければ―∘ない」
〔この語の丁寧な言い方は「いけません」〕

いけい

いけい【畏敬】
reverence;→英和
awe.→英和
〜する hold <a person> in reverence.

いけい

いけい 【怡渓】
(1644-1714) 江戸前・中期の僧・茶人。号,宗悦。大徳寺第二五四世住持。江戸東海寺高源院の開山。片桐石州に茶を学ぶ。のち,自らを祖として石州流怡渓派をたてる。

いけい

いけい [0] 【縊刑】
絞首刑。絞罪。

いけい

いけい [0] 【異系】
系統が違うこと。
⇔同系

いけい

いけい [0] 【異形・異型】
普通とは違ったかたち。

いけい

いけい ヰ― [0] 【畏敬】 (名)スル
心からおそれ敬うこと。「―の念を抱く」「―する人物」

いけい

いけい [0] 【医系】
「医科系統」の略。

いけいこうはい

いけいこうはい [4] 【異系交配】
〔生〕 系統の異なった品種・変種・種・属などの間で行う交配。
⇔同系交配

いけいさいせい

いけいさいせい [4] 【異形再生】
動物体で,再生された器官または組織が,失われる以前のものと質的に異なること。トカゲの切断された後肢のあとに尾が再生する場合など。異質形成。

いけいざい

いけいざい ヰケイ― [2] 【違警罪】
重罪・軽罪とともに,旧刑法で犯罪を三分類したうちの一。拘留・科料にあたる軽い罪。

いけいせつごうたい

いけいせつごうたい [0] 【異型接合体】
⇒ヘテロ接合体

いけいは

いけいは 【怡渓派】
石州流茶道の一流派。怡渓宗悦を祖とする。江戸怡渓と越後怡渓とがある。

いけいはいぐうし

いけいはいぐうし [6] 【異型配偶子・異形配偶子】
合体する配偶子の大きさや形,行動が異なるもの。

いけいぶんれつ

いけいぶんれつ [4] 【異型分裂】
〔生〕 減数分裂で二回続いて行われる核分裂のうち,接合していた相同染色体が分離する際の分裂。還元的分裂。
→同型分裂

いけいよう

いけいよう [2] 【異形葉】
一つの植物体から生じた,通常とは形の異なった葉。コウホネの水面上の葉に対する水中葉などをいう。

いけいれん

いけいれん ヰ― [2] 【胃痙攣】
上腹部に起こる発作(ホツサ)性の痛みの総称。胃潰瘍(イカイヨウ)・胆石(タンセキ)症・虫垂炎(チユウスイエン)などに付随して起こる症状で,単一の疾患ではない。
〔俗には胃の急激な痛みをいう〕

いけいれん

いけいれん【胃痙攣】
《医》gastralgia; <have> a cramp in the stomach.→英和

いけうお

いけうお [0][2] 【活け魚・生け魚】
生け簀(ス)に入れて生かしてある魚。「―料理」

いけうち

いけうち 【池内】
姓氏の一。

いけうちひろし

いけうちひろし 【池内宏】
(1878-1952) 東洋史学者。東京生まれ。東大教授。朝鮮・満州(中国東北部)の古代・中世史を考証学的に研究。著「元寇の新研究」「満鮮史研究」など。

いけうんじょう

いけうんじょう [3] 【池運上】
江戸時代の雑税。池で藻草・真菰(マコモ)を採集したり漁をする者,その請負人,池の持ち主に課した。

いけがき

いけがき【生垣】
a hedge.→英和

いけがき

いけがき [0][2] 【生(け)垣・生け籬】
植物を主な材料とした,仕切りの垣根。

いけがみそねいせき

いけがみそねいせき 【池上曾根遺跡】
大阪府和泉市にある弥生前・中期の集落。拠点的な大環濠集落であり,方形周溝墓,鳥形木製品・木製農具・磨製石斧が発見されている。

いけがみほんもんじ

いけがみほんもんじ 【池上本門寺】
⇒本門寺(ホンモンジ)(1)

いけくち

いけくち 【いけ口】
〔「いけ」は接頭語〕
相手の口や物言いをののしっていう語。「そ奴を帰して―叩かれては此方とらが身の破滅/浄瑠璃・近頃河原達引」

いけこみばしら

いけこみばしら [5] 【埋け込み柱・生け込み柱】
根もとを土中に埋めて立てた柱。掘っ立て柱。

いけこむ

いけこ・む [0] 【埋け込む】 (動マ五[四])
地面や灰を掘って埋める。「炭火を火鉢に―・む」
[可能] いけこめる

いけころし

いけころし [0] 【活け殺し】
歌舞伎で,舞台の進行状況に従って,音を強めたり弱めたりすること。下座音楽のほか,浄瑠璃,俳優のせりふなどでもいう。

いけしめ

いけしめ [0] 【活け締め】
〔「いけじめ」とも〕
(1)味や品質をよくしたり,輸送の途中で死なないようにするために,魚を数日間絶食させておくこと。
(2)生け簀(ス)で飼った魚を殺すこと。また,そのもの。
→野締め

いけしゃあしゃあ

いけしゃあしゃあ [5][3] (副)
〔「いけ」は接頭語〕
しゃくにさわるほど平然としているさま。「―とうそを言う」

いけじりでら

いけじりでら 【池後寺】
法起寺(ホツキジ)の別名。

いけす

いけす【生簀】
a fish preserve;a crawl.→英和

いけす

いけす [0] 【生け簀】
取った魚などを生かして飼っておく所。水面下を竹などで囲ったり,網を張ったり,また箱・かごなどを沈めたりする。

いけすか∘ない

いけすか∘ない [0][4] 【いけ好かない】 (連語)
〔「いけ」は接頭語〕
気に食わない。感じが悪くて嫌いだ。「―∘ない男」

いけすかない

いけすかない
disagreeable;→英和
disgusting.→英和

いけすぶね

いけすぶね [4] 【生け簀船】
水中に沈めて中に魚を生かしておく箱。生け船。[季]夏。

いけず

いけず [2][0] (名・形動)
〔「行けず」の意から。関西地方でいう〕
(1)意地の悪いさま。にくたらしいさま。また,その人。「―な男」
(2)悪人。ならず者。「今も今とて―達がわつぱさつぱ/浄瑠璃・夏祭」

いけずうずうしい

いけずうずうし・い [7] (形)
〔「いけ」は接頭語〕
腹が立つほどずうずうしい。「―・いやつだ」

いけずき

いけずき 【生唼・生食】
〔「池月」とも書く〕
宇治川の先陣争いの際,佐々木高綱の乗った馬。もと源頼朝の愛馬。
→摺墨(スルスミ)

いけずみ

いけずみ [2] 【埋け炭・活け炭】
灰の中に埋め込んだ炭火。いけび。うずみ火。

いけぞんざい

いけぞんざい [5][0] (形動)
〔「いけ」は接頭語〕
ひどく粗略であるさま。丁寧さを欠くさま。「―な口のきき方」

いけたいが

いけたいが 【池大雅】
(1723-1776) 江戸中期の南画家。京都の人。柳沢淇園(キエン)・祇園南海に師事。日本風な文人画を大成。代表作「山水人物図」「十便帳」など。いけのたいが。

いけたに

いけたに 【池谷】
姓氏の一。

いけたにしんざぶろう

いけたにしんざぶろう 【池谷信三郎】
(1900-1933) 小説家・劇作家。東京生まれ。東大中退。新感覚派の作家と交流,都会的でモダンな作風で知られる。作「望郷」「橋」「有閑夫人」「 GO ・ STOP! 」など。

いけだ

いけだ 【池田】
(1)大阪府北西部の市。もと市場町。住宅地として発展。酒造業や植木の産地として知られる。
(2)北海道南東部,十勝支庁中川郡の町。近年ワインの生産で知られる。
(3)長野県中部,北安曇(アズミ)郡の町。千国(チクニ)街道の宿駅として発達。
(4)岐阜県南西部,揖斐郡の町。工場が多く,また古墳も多い。
(5)福井県中部,今立郡の町。
(6)徳島県西部,三好郡の町。吉野川の屈曲部に位置し,古来交通の要地。阿波きざみタバコの産地。

いけだ

いけだ 【池田】
姓氏の一。安土桃山・江戸期の大名。戦国期織田氏に仕え,関ヶ原戦後,池田輝政が姫路城主となり興隆。のち備前岡山藩・因幡国鳥取藩などの有力大名となる。

いけだえいせん

いけだえいせん 【池田英泉】
⇒渓斎英泉(ケイサイエイセン)

いけだきかん

いけだきかん 【池田亀鑑】
(1896-1956) 国文学者。鳥取県生まれ。東大教授。中古文学,特に源氏物語の権威で,日本文献学を確立。著「宮廷女流日記文学」「伊勢物語に就きての研究」「古典の批判的処置に関する研究」「源氏物語大成」など。

いけだきくなえ

いけだきくなえ 【池田菊苗】
(1864-1936) 物理化学者。京都生まれ。東大教授。コンブの抽出液からうま味の成分を発見,のち「味の素」として商品化。理化学研究所の創立に尽力。

いけだこ

いけだこ 【池田湖】
鹿児島県薩摩半島の南端近くにある湖。面積11平方キロメートル。カルデラ湖で湖岸は急斜面。

いけだこううん

いけだこううん 【池田好運】
江戸初期の天文学者。長崎の人。通称弥右衛門。ポルトガル人から航海術を学び,ルソン島へ実地航海した。生没年未詳。著「元和航海記」「按針術」

いけだざけ

いけだざけ [3] 【池田酒】
池田{(1)}で醸造される酒。辛口で江戸時代伊丹(イタミ)酒と並んで最上等の酒とされた。

いけだしげあき

いけだしげあき 【池田成彬】
(1867-1950) 実業家・政治家。山形県生まれ。慶応義塾・ハーバード大卒。三井銀行・三井財閥の発展・改革に努めた。日銀総裁,大蔵・商工大臣,枢密顧問官を歴任。

いけだずいせん

いけだずいせん 【池田瑞仙】
(1734-1816) 江戸中・後期の医師。周防岩国の人。名は独美。痘科を家学とし,天然痘の流行の時,京・大坂に迎えられ,のち幕府医学館で痘科を講じた。著「痘科弁要」「痘疹戒草」など。

いけだずみ

いけだずみ [3] 【池田炭】
良質のクヌギ炭。兵庫県川西市一庫(ヒトクラ)付近で生産され,池田{(1)}を集散地とした。

いけだそうあん

いけだそうあん 【池田草庵】
(1813-1878) 幕末の儒学者。丹波の人。名は緝,字は子敬。朱王一致を説き,幕末の動乱期に山中に静居し講学と子弟の教授に専念した。

いけだそうたん

いけだそうたん 【池田宗旦】
(1636-1693) 江戸前期の俳人。京都の人。松江重頼に師事。のち,摂津伊丹に移り,伊丹風の祖と仰がれた。

いけだたいしん

いけだたいしん 【池田泰真】
(1825-1903) 幕末・明治期の蒔絵(マキエ)師。京都生まれ。柴田是真の門に入る。独立後は師の作風を継承し弟子を多く育て,薬研堀派と称された。

いけだだいご

いけだだいご 【池田大伍】
(1885-1942) 劇作家。東京生まれ。本名,銀次郎。早大卒。西欧近代劇および江戸文学に通暁。代表作「名月八幡祭」「西郷と豚姫」「根岸の一夜」など。

いけだつねおき

いけだつねおき 【池田恒興】
(1536-1584) 安土・桃山時代の武将。出家して勝入と号す。織田信長に仕えて活躍,本能寺の変後は豊臣秀吉に仕え,小牧・長久手の戦で戦死。

いけだてるまさ

いけだてるまさ 【池田輝政】
(1564-1613) 安土桃山時代の武将。織田信長・豊臣秀吉に仕え,関ヶ原の戦いでは徳川方について戦功あり,播磨五二万石を領する姫路城の城主となった。

いけだはやと

いけだはやと 【池田勇人】
(1899-1965) 政治家。広島県生まれ。京大卒。大蔵省から政界入り。1960(昭和35)〜64年首相となり,三次にわたる内閣を組織。所得倍増を唱え,高度経済成長政策を推進。

いけだみつまさ

いけだみつまさ 【池田光政】
(1609-1682) 江戸初期の大名。備前岡山藩主。熊沢蕃山(バンザン)を登用し,儒教主義に基づいて藩政の改革・農事改良・学問・文化の興隆に努めた。

いけだやじけん

いけだやじけん 【池田屋事件】
1864年6月新撰組が尊攘派志士を京都三条小橋の旅宿池田屋に襲撃した事件。宮部鼎蔵(テイゾウ)・吉田稔麿らが斬(キ)られた。池田屋騒動。

いけだロバートソンかいだん

いけだロバートソンかいだん 【池田―会談】
1953年(昭和28)10月に行われた自民党政調会長池田勇人とアメリカ国務次官補ロバートソンとの日本の防衛問題に関する会談。MSA 協定受け入れにともない日本の防衛力増強,愛国心教育の推進などが約束された。

いけちょうがい

いけちょうがい [3] 【池蝶貝】
淡水産の二枚貝。琵琶湖特産。殻長24センチメートル,殻高13センチメートルに達し,殻は厚い。水深2メートルまでの砂泥底にすむ。淡水真珠の養殖用母貝とし,殻は貝細工に利用する。霞ヶ浦にも移殖されている。

いけつ

いけつ ヰ― [0] 【遺闕】
欠けて不足すること。

いけづくり

いけづくり [3] 【生け作り・生け造り・活け造り】
(1)生きたままの鯉(コイ)・鯛(タイ)などを頭・尾・大骨はそのままに肉をそいで刺身に作り,もとの形に並べた料理。いきづくり。姿づくり。
(2)新鮮な魚の刺身。

いけどうずり

いけどうずり 【いけどう掏摸】
〔「いけ」「どう」ともに接頭語〕
すりをののしっていう語。また,一般に人をののしっていう。ずうずうしいやつ。「女房子供の身の皮剥ぎ,その金でおやま狂ひ,―め/浄瑠璃・天の網島(中)」

いけどう掏摸

いけどうずり 【いけどう掏摸】
〔「いけ」「どう」ともに接頭語〕
すりをののしっていう語。また,一般に人をののしっていう。ずうずうしいやつ。「女房子供の身の皮剥ぎ,その金でおやま狂ひ,―め/浄瑠璃・天の網島(中)」

いけどし

いけどし 【いけ年】
相当の年輩。いい年。「能(イイ)―をして,いつまで居候に成てゐる気だ/滑稽本・浮世床(初)」

いけどの

いけどの 【池殿】
京都の六波羅蜜寺の西にあった平頼盛(ヨリモリ)の邸宅。また,頼盛の通称。

いけどり

いけどり [0] 【生け捕り・生け擒】
人や動物を生きたまま捕らえること。また,その人や動物。「敵将を―にする」

いけどる

いけどる【生け捕る】
capture;→英和
catch <an animal> alive.

いけどる

いけど・る [0][3] 【生け捕る】 (動ラ五[四])
人・動物を生きたままつかまえる。捕虜にする。「殺すな。―・れ」
[可能] いけどれる

いけない

いけない
(1) bad;→英和
naughty <child> .→英和
(2) be (in the) wrong;be to blame.(3) will not do (だめ).
…しては〜 must not do.…すると〜から lest[for fear]…should do;so that one may not do.

いけなみ

いけなみ 【池波】
姓氏の一。

いけなみしょうたろう

いけなみしょうたろう 【池波正太郎】
(1923-1990) 劇作家・小説家。東京生まれ。新国劇の脚本作家から小説に転じ,幕末以前の時代小説を多作。代表作「鬼平犯科帳」

いけにえ

いけにえ【生贄】
a sacrifice;→英和
a victim (犠牲).→英和

いけにえ

いけにえ [0] 【生け贄・犠牲】
(1)神への供え物として,生きている人や獣を捧(ササ)げること。また,そのもの。
(2)ある物事や人のために犠牲になること。

いけにし

いけにし 【池西】
姓氏の一。

いけにしごんすい

いけにしごんすい 【池西言水】
(1650-1722) 江戸前・中期の俳人。奈良の人。通称,八郎兵衛。初号は則好,別号は兼志ほか。江戸で芭蕉らと交わり,延宝期(1673-1681)の代表的な撰集を刊行して俳壇に重きをなした。編著「江戸新道」「江戸蛇之鮓(エドジヤノスシ)」「東日記」など。

いけの

いけの 【池野】
姓氏の一。

いけのせいいちろう

いけのせいいちろう 【池野成一郎】
(1866-1943) 植物学者。東京生まれ。帝国大学農科大学教授。1896年(明治29)ソテツの精子を発見,種子植物とシダ植物の類縁を明確にし,植物分類学に貢献。ローマ字論者で「実験遺伝学」をローマ字で著す。

いけのぜんに

いけのぜんに 【池禅尼】
平安末期の女性。平忠盛の後妻。藤原宗兼の娘。平家盛・頼盛の母。平治の乱で捕らえられた源頼朝の助命を請い命を救った。生没年未詳。

いけのたいが

いけのたいが 【池大雅】
⇒いけたいが(池大雅)

いけのだいなごん

いけのだいなごん 【池大納言】
平頼盛(タイラノヨリモリ)の通称。

いけのぼう

いけのぼう イケノバウ [3] 【池坊】
〔京都の紫雲山頂法寺(通称は六角堂)の坊の名〕
生け花の流派名。また,この流派の家元の姓。

いけのぼうせんけい

いけのぼうせんけい イケノバウ― 【池坊専慶】
池坊立花(タテハナ)の開祖。長禄・寛正年間(1457-1466)に活躍。室町将軍家の同朋衆のものとはことなる立花を立てて有名になる。生没年不詳。

いけのぼうせんこう

いけのぼうせんこう イケノバウセンカウ 【池坊専好】
(1)(初代)(1536-1621) 安土桃山・江戸初期の立花(タテハナ)師。立花の構成理論を儒教に求め,自然界の景色を表現するものとした。
(2)(二代)(1570-1658) 江戸前期の立花師。初代の理論に仏教をも加え,立花の構成理論をより緻密にした。後水尾天皇の宮廷を中心に活躍した。
(3)(三代)(1680-1734) 元禄末期から享保期にかけて活躍した立華(リツカ)師。立華の整理と伝統の維持に努めた。

いけのぼうせんのう

いけのぼうせんのう イケノバウセンオウ 【池坊専応】
(1482-1543) 室町時代の六角堂の住僧。専慶のあとをうけ,立花(タテハナ)を造形芸術とし,その表現法を明らかにした。伝書に「池坊専応口伝」がある。

いけのもくず

いけのもくず 【池の藻屑】
歴史物語。一四巻。荒木田麗女作。1771年成立。「増鏡」の後を受け,後醍醐天皇から後陽成天皇まで一四代270年間を,「太平記」「吉野拾遺」などをもとに,老尼が物語る形式で記す。

いけはぎ

いけはぎ 【生け剥ぎ】
「天つ罪」の一種。獣の皮を生きたままはぐこと。いきはぎ。「―・逆剥,屎戸(クソヘ),ここだくの罪を天つ罪とのり別けて/祝詞(六月晦大祓)」

いけはらダム

いけはらダム 【池原―】
奈良県吉野郡下北山村,熊野川支流の北山川にある発電用ダム。アーチ式で,堤高111メートル。総貯水量3億3800万立方メートル。1964年(昭和39)完成。

いけばな

いけばな [2] 【生け花・活花・挿花】
(1)草木の枝・茎・花・葉などを素材に花器と組み合わせ,形をととのえて鑑賞用の作品を作る日本固有の伝統芸術。立花(タテハナ)・立華(リツカ)・生花・抛入花(ナゲイレバナ)・盛花・投入・自由花などの形式がある。
(2)室町時代,手桶などに生かしていた花材を室内の飾りに用いたもの。
(3)植物の出生(シユツシヨウ)を理論化し,表現法を形式化して役枝を定めた花。格花。

いけばな

いけばな【生花】
flower arrangement (芸);flowers arranged in a vase (花).→英和

いけび

いけび [2] 【埋け火】
灰の中にうずめた炭火。うずみび。

いけぶくろ

いけぶくろ 【池袋】
東京都豊島区の地名。山手線や私鉄・地下鉄のターミナルとして,東京有数の繁華街に発展。

いけぶくろせん

いけぶくろせん 【池袋線】
西武鉄道の鉄道線。東京都池袋・埼玉県所沢・吾野(アガノ)間,57.8キロメートル。

いけべ

いけべ 【池辺】
姓氏の一。

いけべさんざん

いけべさんざん 【池辺三山】
(1864-1912) 新聞記者。肥後の人。慶大中退。本名,吉太郎。日露関係において対露強硬論・主戦論を展開。東京朝日新聞主筆として活躍する一方,夏目漱石・二葉亭四迷などの起用でも知られる。

いけべよしかた

いけべよしかた 【池辺義象】
(1864-1923) 国文学者。肥後の人。号,藤園。小中村清矩の養子,のちに復姓。一高教授・御歌所寄人。古代法制に精通。著「日本文学全書」(萩野由之・落合直文と共編)「日本法制史書目解題」「日本文学史」など。

いけま

いけま [2] 【生け間・活け間】
漁船の船体に作りつけ,海水が通ずるようにした生け簀(ス)。

いけま

いけま [0] 【生馬】
〔アイヌ語のイケマ(神の足の意)から〕
ガガイモ科のつる性多年草。山地に自生。葉は心臓形で,対生する。夏,白色の小花を散形花序に開く。果実は紡錘形で,種子に長い絹状の毛がある。根は有毒,干して「牛皮消根」と称する利尿剤とする。馬の病に効くとするのは,イケマを「生馬」の意にとるところから来た迷信。ヤマコガメ。コサ。

いけませ∘ん

いけませ∘ん (連語)
□一□「いけない」(連語)の丁寧な言い方。
→いけない
□二□口頭語で,相手に禁止の意を伝える言葉。だめです。「―∘ん,そんないたずらをしては」

いけもの

いけもの 【活け物・生け物】
〔近世語〕
(1)生け花。「はて好い―/狂言記・酢薑」
(2)実際に役に立つもの。「―にはならず,つぶしにせよとてうちつぶす故/評判記・色道大鏡」

いける

いける【埋ける】
bury <a thing in the ground> ;→英和
bank up (火を灰に).

いける

い・ける [2] 【埋ける】 (動カ下一)[文]カ下二 い・く
〔「生ける」と同源〕
(1)炭火を火鉢の灰の中に埋める。「炭を―・ける」
(2)野菜などを保存のために,土の中に埋める。「穴に芋を―・けておく」
(3)土管などを,土に穴を掘って埋める。「排水用の土管を―・ける」

いける

いける 【生ける】 (連語)
〔文語動詞「生く」の已然形に完了の助動詞「り」の連体形「る」がついたもの。多く連体詞的に用いる〕
生きている。「生きとし―もの」

いける

いける【生ける】
arrange <flowers in a vase> .→英和

いける

い・ける [2] 【生ける・活ける】 (動カ下一)[文]カ下二 い・く
(1)切り花や葉・枝を,水を入れた器に形よく入れる。「花を―・ける」
(2)死なせないで,生き続けるようにする。また,死んだものを生き返らせる。いかす。「水を運びて魚を―・けむ/三宝絵詞(上)」「この(死ンダ)馬―・けて給はらん,と念じいりたるほどに/古本説話 58」
(3)魚を生け簀(ス)などに入れて飼う。「サカナヲ―・ケル/ヘボン(三版)」
→生きる

いける

いける【生ける】
living <corpse> .→英和

いける

い・ける [0] 【行ける】 (動カ下一)
〔「行く」の可能動詞形から〕
(1)物事をうまくすることができる。うまくこなす。「ゴルフも少々―・ける」「この企画なら何とか―・けそうだ」
(2)酒を相当量飲むことができる。「相当―・けるくちだ」
(3)料理や酒などの味が相当に良い。「この地酒はなかなか―・けるねえ」

いける

いける【行ける】
(1) can go.(2) can drink <a little beer> (飲める).
(3) be good[not bad](結構);taste nice.

いけるしかばね

いけるしかばね [2] 【生ける屍】
正常な心身作用を失って,ただ生きているだけの人。

いけん

いけん [0] 【異見】 (名)スル
(1)違った意見。異論。異議。「―を述べる」
(2)「意見{(2)}」に同じ。「馬鹿親父が息子に―さるると同じく/五重塔(露伴)」

いけん

いけん【違憲】
unconstitutionality.〜の unconstitutional.→英和

いけん

いけん ヰ― [1][0] 【威権】
威力と権力。威勢と権柄(ケンペイ)。

いけん

いけん [1] 【意見】 (名)スル
(1)ある事についてもっている考え。「―を述べる」「―を聞く」「―書」
(2)道理や利害を説いて他人を戒めること。説教。「どら息子に―する」
(3)室町幕府の訴訟において,右筆方が衆議して将軍に提出する答申。

いけん

いけん ヰ― [0] 【違憲】
法律・命令・規則・処分などが憲法の規定に違反すること。
⇔合憲

いけん

いけん【意見】
(1)[考え]an opinion;→英和
an idea;→英和
a view.→英和
(2)[忠告]advice;→英和
admonition (いさめ);→英和
reproof (小言).→英和
〜する advise;→英和
admonish.→英和
〜を述べる(尋ねる) give one's opinion (ask a person's opinion).

いけん

いけん ヰ― [0] 【遺賢】
官職に登用されず,民間にうずもれている有能な人物。「野(ヤ)に―なし」

いけん=に付く

――に付・く
意見に従う。「賢人ワアレドモ,ソノ―・カヌニヨッテ遂ニ亡ブ/天草本金句集」

いけんこうこく

いけんこうこく [4] 【意見広告】
組織または個人が,特定の事柄についての自らの意見を主張するために行う広告。

いけんし

いけんし 【夷堅志】
中国宋代の志怪小説集。洪邁撰。原本四二〇巻,うち二〇六巻が伝わる。神仙鬼怪,異聞雑録を広く捜集,また当時の市民生活を伝える。

いけんじょう

いけんじょう [0] 【意見状】
室町幕府の右筆方が,将軍の諮問に答える形で出した上申文書。

いけんはんけつ

いけんはんけつ ヰ― [4] 【違憲判決】
裁判所が違憲立法審査権に基づいて,ある法律・命令・規則・処分が憲法に違反すると判断する判決。

いけんふうじ

いけんふうじ [4] 【意見封事】
古代,律令官僚が天皇の命により,密封して提出した政治上の意見書。封事。三善清行の「意見封事十二箇条」や,菅原文時の「意見封事三箇条」が有名。

いけんりっぽうしんさけん

いけんりっぽうしんさけん ヰ―リツパフ― [10] 【違憲立法審査権】
一切の法律,命令,規則または処分が憲法に違反するか否かを審査する裁判所の権限。具体的訴訟事件の取り扱いにおいて行使され,裁判所は法令等が違憲であると判断するとき,その無効を宣言することができる。法令審査権。

いけ口

いけくち 【いけ口】
〔「いけ」は接頭語〕
相手の口や物言いをののしっていう語。「そ奴を帰して―叩かれては此方とらが身の破滅/浄瑠璃・近頃河原達引」

いけ好かない

いけすか∘ない [0][4] 【いけ好かない】 (連語)
〔「いけ」は接頭語〕
気に食わない。感じが悪くて嫌いだ。「―∘ない男」

いけ年

いけどし 【いけ年】
相当の年輩。いい年。「能(イイ)―をして,いつまで居候に成てゐる気だ/滑稽本・浮世床(初)」

いげ

いげ [1] 【意解】
〔仏〕 心の解脱(ゲダツ)。

いげ

いげ 【以下・已下】
それより下。いか。「不参の人々…大納言隆季卿―十余人/平家 3」

いげた

いげた ヰ― [0][1] 【井桁】
(1)井戸の地上部の縁に,上から見て「井」の字形に組んだ木枠。井幹(セイカン)。
(2){(1)}をかたどった家紋や模様。本来は斜方形のものをいう。
→井筒

いげた

いげた【井桁】
a well crib;parallel crosses (模様).

いげちない

いげちな・い (形)[文]ク いげちな・し
〔近世上方語〕
(1)薄情である。冷淡である。「ええ―・い。埒の明ぬ/浄瑠璃・万戸将軍唐日記」
(2)むごい。むごたらしい。「―・きうきめにあふ事也/洒落本・男倡新宗玄々経」
(3)厚かましい。意地汚い。「―・い酒好き/浄瑠璃・近江源氏」

いげつ

いげつ ヰ― [1] 【遺孼】
(1)父の死後に残された子供。わすれがたみ。
(2)滅亡した家の血すじをひくもの。残党。「国学の―」

いげん

いげん【威厳】
dignity;→英和
prestige.→英和
〜のある(ない) (un)dignified.

いげん

いげん ヰ― [0] 【遺言】
(1)「ゆいごん(遺言)」に同じ。
(2)「いごん(遺言)」に同じ。
(3)先人の残した言葉。

いげん

いげん ヰ― [0] 【威厳】
人を圧するようないかめしさ。厳かでいかめしいこと。「―に満ちた態度」

いげん

いげん [0] 【異言】
(1)異なった言葉や話。
(2)キリスト教で,宗教的恍惚(コウコツ)境におちいって発する言葉。初期教会では聖霊による神の賜物と考えられ,その解釈もされた。

いげんびょう

いげんびょう [0] 【医原病】
医師による投薬・手術などの医療行為が原因となって起こる病気。医原性疾患。

いこ

いこ ヰ― [1] 【遺孤】
遺児。遺子。わすれがたみ。

いこい

いこい イコヒ [0] 【憩(い)】
いこうこと。くつろぎ。休息。「―のひととき」「市民の―の場」

いこい

いこい【憩い】
relaxation;→英和
rest.→英和

いこう

いこう【衣桁】
a clothes rack.

いこう

いこう ヰ― [0] 【偉功】
立派な手柄。すぐれた業績。「―をたたえる」

いこう

いこう ヰ― 【韋后】
(?-710) 中国,唐の中宗の皇后。政治に介入し,710年政権をねらって中宗を毒殺したが,李隆基(後の玄宗)に殺された。
→武韋(ブイ)の禍(カ)

いこう

いこう [0] 【移項】 (名)スル
〔数〕 等式または不等式で,一方の辺にある項の符号を変えて他方の辺に移すこと。

いこう

いこう [0] 【衣桁】
着物を掛けておく家具。細い木を鳥居形に組んだもの。現在は蝶番(チヨウツガイ)で二枚に折り畳む形のものが多い。衣架。みぞかけ。衣紋掛け。えこう。
衣桁[図]

いこう

いこう【移行する】
move[shift] <to> .→英和

いこう

いこう【以降】
⇒以後.

いこう

いこう ヰカウ [0] 【胃腔】
(1)後生動物の胃の内部の空所。
(2)海綿動物において,体壁に包まれた空所。体壁の無数の小孔から水が入り,上端の大孔から流出する。

いこう

いこう [0] 【異香】
すぐれたよい香り。いきょう。

いこう

いこう [0] 【移行】 (名)スル
移り行くこと。「新制度へ―する」

いこう

いこう ヰクワウ [0] 【威光】
自然に人を服従させるような,おかし難い威厳。「親の―をかさにきる」

いこう

いこう ヰカウ [0] 【偉効】
優れたききめ。効果。「―を奏する」

いこう

いこう 【厳う】 (副)
〔「厳(イカ)し」の連用形「厳く」の転〕
たいそう。ひどく。「―ほねを折つたに/狂言・三本柱」

いこう

いこう [0] 【意向・意嚮】
どうしたいか,どうするつもりかという考え。「相手の―をくみとる」「―をうける」

いこう

いこう [0] 【已講】
〔「三会已講師(サンエイコウシ)」の略〕
(1)僧の役職名。平安初期以降の南都諸大寺の僧で,宮中の御斎会・興福寺維摩会(ユイマエ)・薬師寺最勝会の三法会の講師を勤め上げた者。
(2)近世,浄土宗西山派・天台宗などで僧の学問上の階位の一つ。

いこう

いこう ヰ― [0] 【遺構】
古い建造物で今日にその一部が残っているもの。また,古代の構築物の様式や配置などを知る残存物として,土地に残された基壇や柱穴など。

いこう

いこう [1] 【以降・已降】
ある時よりあと,ずっと。「一〇時―は外出を禁止する」

いこう

いこう [0][1] 【衣香】
衣服にたきしめる香。また,その香り。

いこう

いこう【威光】
power (力);→英和
<through the> influence <of one's father> ;→英和
authority (権威).→英和

いこう

いこう ヰ― [0] 【遺功】
死後に残る功績。

いこう

いこう ヰカウ [0] 【遺稿】
未発表のまま死後に残された原稿。

いこう

いこう【遺稿】
posthumous works[manuscripts].

いこう

いこう【意向】
<have> an intention[a mind] <to do> .→英和
〜を探る sound a person's views.

いこう

いこ・う イコフ [2] 【憩う・息う】
■一■ (動ワ五[ハ四])
休む。休息する。くつろぐ。「水辺に―・う」「―・ふこと無く駈(オイツカ)はれ/霊異記(中訓注)」
〔漢文訓読系の語〕
[可能] いこえる
■二■ (動ハ下二)
休ませる。安らかにする。「国の政をも―・へ,物をもよく納めさせ給ひて/今昔 28」

いこう

いこう ヰカウ [0] 【維綱】
世の中のもととなる法則。人の守るべき道の基礎となるもの。根本。

いこう

いこう【偉功(をたてる)】
(render) great services;a great exploit.

いこうそち

いこうそち [4] 【移行措置】
旧制度から新制度に移っていくときの一時的な措置。

いこうたい

いこうたい [0] 【移行帯】
二つの異なる動植物区系,または植物群落などの中間にあって,両者の構成種が混在している地域。

いこうどうおん

いこうどうおん [1] 【異口同音】
⇒いくどうおん(異口同音)

いこく

いこく [1] 【夷国】
野蛮な国。えびすの国。

いこく

いこく [0] 【異国】
風俗・習慣などが異なる国。外国。「―に骨を埋める」

いこく

いこく【異国】
a foreign country;a strange land.異国情調 exoticism.→英和
異国情調豊かな exotic.→英和

いこくけいごばんやく

いこくけいごばんやく [7] 【異国警固番役】
鎌倉幕府が蒙古襲来に備えて九州の御家人に課した軍役。九州沿岸警備のため,守護の統率のもとに交代で警備にあたり,また石塁を築いた。

いこくしゅみ

いこくしゅみ [4] 【異国趣味】
(1)外国の変わった風物を好む趣味。
(2)外国の情景や事物を取り入れて,芸術上の効果を高めようとする傾向。エキゾチシズム。

いこくじょうちょ

いこくじょうちょ [4] 【異国情緒】
〔「じょうちょ」は慣用読みで,正しくは「じょうしょ」〕
「異国情調」に同じ。

いこくじょうちょう

いこくじょうちょう [4] 【異国情調】
いかにも外国風の雰囲気・趣。異国情緒。エキゾチシズム。「―あふれる街」

いこくじん

いこくじん [3] 【異国人】
外国人。異邦人。

いこくせんうちはらいれい

いこくせんうちはらいれい 【異国船打払令】
1825年江戸幕府が出した外国船追放令。外国船は見つけ次第打ち払い,上陸しようとする外国人は逮捕または打ち殺すことを命じた。42年廃止。文政の打払令。無二念打払令。

いこくにっき

いこくにっき 【異国日記】
江戸初期の外交に関する書。二巻。金地院崇伝(コンチインスウデン)著。1608年以後,崇伝が携わった外交の概要を述べ,往復外交文書を収める。

いこじ

いこじ [0] 【意固地・依怙地】 (名・形動)
〔「意気地」の転という〕
つまらないことに意地を張り通す・こと(さま)。えこじ。「―な男」「―になる」
[派生] ――さ(名)

いこじ

いこじ【依怙地な】
obstinate (強情);→英和
perverse (つむじ曲り).→英和

いこつ

いこつ【遺骨】
one's remains; <gather a person's> ashes.

いこつ

いこつ ヰ― [0] 【遺骨】
(1)火葬にしたあとの死者の骨。
(2)戦死者などの死後に残された骨。

いこつ

いこつ 【医骨】
医術の心得。「この僧―もなかりければ/沙石 2」

いこのう

いこの・う イコノフ 【憩ふ】
■一■ (動ハ四)
休息する。いこう。「山里はいで―・へるたもとこに風そよめきて袖しほるなり/散木奇歌集」
■二■ (動ハ下二)
休ませる。「人々身を―・へ心を延べて侍る程に/平家(六末・延慶本)」

いこぼる

いこぼ・る ヰ― 【居溢る】 (動ラ下二)
人が大勢集まり,入りきれず外にあふれる。「縁に―・れ,庭にもひしとなみゐたり/平家 2」

いこま

いこま 【生駒】
奈良県北西端にある市。生駒山地の東側斜面を占める。大阪市に近く住宅地として発展。宝山寺の門前町。

いこましょうてん

いこましょうてん 【生駒聖天】
⇒宝山寺(ホウザンジ)

いこまやま

いこまやま 【生駒山】
大阪府と奈良県の境にある山。生駒山地の主峰。海抜642メートル。東側中腹に宝山寺,山頂には遊園地や天文台などがある。生駒の嶽。((歌枕))「君があたり見つつも居らむ―雲なたなびき雨は降るとも/万葉 3032」

いこみ

いこみ [0] 【射込み】
調理材料の中をくりぬいて,他の材料を詰めること。

いこみ

いこみ [0] 【鋳込み】
溶かした金属を鋳型に流し入れること。また,そうして鋳物を製作する方法。

いこみき

いこみき [1][1][0] 【已己巳己】
〔字形が似ているところから〕
互いに似ているもののたとえ。

いこむ

いこ・む [2][0] 【射込む】 (動マ五[四])
(1)矢や銃弾を射て中に入れる。「室内に矢が―・まれる」「筈のかくるる程ぞ―・うだる/平家 11」
(2)鋭い光線・視線・言葉などをはなってそのものにあてる。「心の中まで―・むような視線を感ずる」
[可能] いこめる

いこむ

いこ・む ヰ― 【居籠む・居込む】 (動マ下二)
(1)大勢の人が詰めて座る。「―・めたりつる人もみなくづれいづるほどに/大鏡(昔物語)」
(2)部屋などに閉じこめる。監禁する。「義綱を―・めて置て,隠岐国へ帰さず/太平記 7」

いこむ

いこ・む [2][0] 【鋳込む】 (動マ五[四])
金属を溶かして,鋳型に流しこむ。

いこもる

いこも・る 【斎籠る・忌籠る】 (動ラ四)
〔「いみこもる」の転〕
けがれたものに触れないようにある所に閉じこもる。「ほととぎす卯月の忌(イミ)に―・るを/山家(夏)」

いこよか

いこよか 【岐嶷】 (形動ナリ)
背が高く堂々としているさま。「天皇風姿(ミヤビ)―なり/日本書紀(綏靖訓)」

いこん

いこん【遺恨】
<bear a person> a grudge.→英和
〜を晴らす revenge oneself on another.

いこん

いこん ヰ― [0][1] 【遺恨】
(1)長い間もち続けていた恨み。宿怨。「―を晴らす」
(2)残念に思うこと。心残り。「―のわざをもしたりけるかな/大鏡(昔物語)」

いこん

いこん [0] 【縊痕】
首をくくった縄のあと。

いこんとう

いこんとう [2] 【已今当】
〔仏〕 過去(已)・現在(今)・未来(当)の三世。

いご

いご【以後】
(1)[今後]from now on;hereafter;→英和
in (the) future.(2)[その後]after <that,the event> ;→英和
since <then> ;→英和
from that time on.12月8日〜 on and after December 8.

いご

いご【囲碁】
the game of go.⇒碁(ご).

いご

いご [1] 【以後・已後】
(1)これから先のこと。今後。「―気をつけなさい」
(2)(基準の時を含んで)ある時よりものちのこと。「一〇時―の外出を禁止する」「あれ―彼に会っていない」
⇔以前

いご

いご [1] 【咿唔】
本を読む声。唔咿(ゴイ)。「再び書を読み―琅々然たり/花柳春話(純一郎)」

いご

いご ヰ― [1] 【囲碁】
碁を打つこと。また,碁。

いごう

いごう [1] 【意業】
〔仏〕 三業の一。思考・判断・意志などの心の働き。

いごう

いごう [0] 【移郷】
奈良・平安時代の刑罰の一。殺人罪で死刑に処せられるはずの者を恩赦によって強制的に他郷に移住させること。

いごかす

いごか・す 【動かす】 (動サ四)
「うごかす」の転。「どうでも―・す事でもない/狂言記・因幡堂」

いごく

いご・く 【動く】 (動カ四)
「うごく」の転。「ただ上げてみれども―・かぬ/狂言・石神」

いごこち

いごこち【居心地が良い】
be cozy[comfortable].

いごこち

いごこち ヰ― [0] 【居心地】
ある場所や地位にいるときに感じる気持ち。「―がよい」

いごころ

いごころ [2] 【医心】
医術の心得。

いごっそう

いごっそう
〔高知方言〕
気骨(キコツ)があること。がんこ者。土佐(高知県)の人の代表的な気性を表す語。

いごて

いごて [1][0] 【射籠手】
「弓籠手(ユゴテ)」に同じ。

いごねり

いごねり [0][2] 【いご練り】
エゴノリを煮て溶かし固めた食品。細く切り,胡麻だれ・醤油などをつけて食べる。佐渡の郷土料理。北九州の「おきゅうと」の類。

いごもり

いごもり [0] 【斎籠り・忌籠り】
祭りの前や葬儀などの場合,一定の場所にこもって外部との接触を断つこと。いみごもり。

いごもりまつり

いごもりまつり [5] 【斎籠祭(り)】
祭りのための忌み籠りが厳しく行われるのを特色とする祭り。高知市の土佐神社,京都府相楽郡精華町祝園(ホウゾノ)の祝園神社など。

いごや

いごや ヰ― [0] 【居小屋】
炭焼きなど,家を離れて長期間にわたり宿泊作業をするために設けた小屋。

いごん

いごん ヰ― [0] 【遺言】
(1)「ゆいごん(遺言)」に同じ。
(2)〔「ゆいごん」の法律上の読み方〕
人が自分の死後に効力を生ぜしめる目的で一定の方式によってなす単独の意思表示。法律上その内容として,認知,相続人の廃除,相続分の指定,遺贈などが認められている。

いごんしっこうしゃ

いごんしっこうしゃ ヰ―シツカウ― [6] 【遺言執行者】
遺言の内容を実現するために,一定の行為を行う職務および権限をもつ者。遺言者が指定するか,家庭裁判所が選任する。

いごんしょうしょ

いごんしょうしょ ヰ― [4] 【遺言証書】
法定の方式によって遺言を記載した書面。自筆証書・公正証書・秘密証書などがある。

いごんのうりょく

いごんのうりょく ヰ― [4] 【遺言能力】
遺言を単独で有効に行うことのできる資格。遺言を有効に行うには意思能力があればよく,行為能力は必要ではない。民法は,満一五歳に達すれば遺言能力があるとしている。

いごんようし

いごんようし ヰ―ヤウ― [4] 【遺言養子】
遺言に基づいて養子縁組がなされる養子。民法旧規定では存在したが,現行民法では廃止。

いご練り

いごねり [0][2] 【いご練り】
エゴノリを煮て溶かし固めた食品。細く切り,胡麻だれ・醤油などをつけて食べる。佐渡の郷土料理。北九州の「おきゅうと」の類。

いさ

いさ 【鯨】
クジラ。いさな。「くぢらを―といふなり/仙覚抄」

いさ

いさ
■一■ (感)
わからないことを尋ねられたり,答えをためらったりするときに発する語。さあ。さあねえ。「とみにもいはず,―など,これかれ見あはせて/枕草子 131」
■二■ (副)
(下に「知らず」を伴って)さあ,どうであろうか,わからない。「人は―心も知らず/古今(春上)」
→いさや

いさ=とよ

――とよ
〔「と」は格助詞,「よ」は間投助詞〕
返答のできない際や,答えを保留したりする際に発する語。「―,御辺のことをこそとかう申しつれ/平家 2」

いさい

いさい【異彩】
a conspicuous figure.→英和
〜を放つ be conspicuous;cut a figure.

いさい

いさい [0] 【異才】
普通とは違ったすぐれた才能。また,その持ち主。

いさい

いさい [0] 【異彩】
〔「普通とは異なった色どり」の意から〕
普通とは異なって目立つようす。また,他よりひときわすぐれているようす。

いさい

いさい【委細】
<go into> particulars;details.委細面談 Particulars to be arranged personally.イサイフミ[電文]LETTER FOLLOWS.

いさい

いさい ヰ― [1] 【委細】
詳しいこと。詳しい事情。詳細。副詞的にも用いる。「―をつくす」「―面談」「―承知した」「懇ろに教へ示し尚ほ―に其の国情を語りける/経国美談(竜渓)」

いさい

いさい ヰ― [0] 【偉才】
並外れてすぐれた才能。また,その人。

いさい

いさい【偉才】
(a man of) great talent.

いさい=を放つ

――を放・つ
ひときわ異なって見える。一段とすぐれて見える。「多くの中で―・つ男」

いさい=構(カマ)わず

――構(カマ)わず
事情がどうあろうとも。他の何事にもかまわず。「―おし進める」

いさいしょうちのすけ

いさいしょうちのすけ ヰ― 【委細承知之助】
すべて承知したという意の「委細承知」を人名に擬していったもの。「―,仕上げをごろうじろ」

いさお

いさお イサヲ [0] 【功・勲】
国家・民族・社会などに対する功績。手柄。いさおし。「―をたてる」

いさおし

いさお・し イサヲシ 【功し】 (形シク)
(1)勇ましい。雄々しい。「俊蔭,―・しき心,はやき足をいたして行くに/宇津保(俊蔭)」
(2)勤勉だ。よく努める。「―・しきかな辰爾/日本書紀(敏達訓)」
(3)手柄がある。勲功がある。「天皇厚く野見宿禰の―・しきを賞めたまふ/日本書紀(垂仁訓)」

いさおし

いさおし イサヲシ [0] 【功・勲】
「いさお(功・勲)」に同じ。「文質偏ならざるをもて,君子の―とす/笈日記」

いさかい

いさかい イサカヒ [0] 【諍い】 (名)スル
言い争うこと。争い。言い合い。けんか。「―が絶えない」

いさかい

いさかい【諍い】
a quarrel.→英和

いさかい=果ててのちぎり木

――果ててのちぎり木
〔争いが終わってからちぎり木を持って駆け付けて来る意〕
時機に遅れて役に立たないこと。争い果ててのちぎり木。けんか過ぎての棒千切り。「会にあはぬ花,六日の菖蒲,―かな/平家 11」

いさかう

いさか・う イサカフ [3][0] 【諍う】 (動ワ五[ハ四])
言い争う。けんかをする。「兄弟で―・う」

いさかう

いさか・う イサカフ 【叱ふ】 (動ハ四)
しかる。「客人の前には犬をだにも―・ふまじとこそ/十訓 7」

いさき

いさき [0][1] 【伊佐木・鶏魚】
スズキ目の海魚。全長約40センチメートル。体は長楕円形で側扁し,体色は全体に暗緑褐色。幼魚は背面に黄褐色の縦帯が三本ある。陸に近い磯(イソ)や暗礁にすむ。釣りの好対象。夏が美味で,刺身・塩焼きにする。本州中部以南から東南アジアに分布。イサギ。[季]夏。

いさぎよい

いさぎよい【潔い(く)】
manly (manfully);→英和
noble (nobly);→英和
brave(ly).→英和
潔く負ける suffer a defeat with a good grace.

いさぎよい

いさぎよ・い [4] 【潔い】 (形)[文]ク いさぎよ・し
(1)卑怯な点や未練がましいところがなく立派である。悪びれない。「―・く責任をとる」
(2)汚れがない。清浄だ。「瑠璃(ルリ)の浄土は―・し/梁塵秘抄」
(3)心やおこないにやましいところがない。潔白だ。「―・き人の心をわれ忘れめや/新古今(神祇)」
(4)清らかで気持ちがよい。「堤より田の青やぎて―・き(凡兆)/猿蓑」
[派生] ――さ(名)

いさぎよし

いさぎよし【潔しとしない】
be too proud <to do> ;disdain <to do> ;→英和
be above <doing> .

いさく

いさく ヰ― [0] 【遺策】
手落ちのあるはかりごと。

いさく

いさく ヰ― [0] 【遺作】
死んだ人が残した未発表の作品。

いさく

いさく【遺作】
one's posthumous work.

いさくさ

いさくさ [0]
(1)もめごと。いざこざ。「きのふの―はどうなりました/滑稽本・浮世風呂 4」
(2)文句。苦情。言い分。「なに,―があるもんだ/滑稽本・膝栗毛 7」
(3)(副詞的に用いる)あれこれ。ぐずぐず。「そんな人達に会って―口をきくよりも/或る女(武郎)」

いさご

いさご [0] 【砂・沙・砂子】
すな。細かい石。すなご。まさご。

いさご=長じて巌(イワオ)となる

――長じて巌(イワオ)となる
〔石が成長すると考えていた古代人が,繁栄の長く久しいことを祝った語〕
天子・貴人の寿命・治世が末長く続く。

いさごじ

いさごじ 【砂路】
砂の路。すなみち。「清き河原の―に/弁内侍日記」

いさごむし

いさごむし [3] 【沙虫・石蚕】
トビケラの幼虫。イモムシ形で,淡水中にすみ,糸を出して砂粒などをつづり合わせ筒状の巣を作る。釣りの餌(エサ)に使われる。

いささ

いささ 【細小・細】 (接頭)
名詞に付いて,ちいさい,ささやかな,わずかな,いささかの,の意を表す。「―小笹(オザサ)」「―川」

いささおがわ

いささおがわ 【細小小川】
細い流れ。いささ川。「―に夕すずみせむ/拾玉集」

いささおざさ

いささおざさ 【細小小笹】
わずかにある笹。一説に,背の低い竹の意とも。「後は山,前は野辺,―に風さわぎ/平家(灌頂)」

いささか

いささか【些か】
a little[bit];→英和
slightly;rather (実は多分に).→英和
〜も <not> at all[in the least].

いささか

いささか [0][2] 【聊か・些か】
■一■ (副)
(1)少し。幾らか。「これには―驚いた」「―の悔恨とともに思い出される」
(2)(下に打ち消しの語を伴って)少しも。全然。現代語では「いささかも」の形をとる。「確信は―も揺るがない」「此の世には,―思ひ慰むかたなくて/源氏(総角)」
■二■ (形動)[文]ナリ
数量・程度がわずかであるさま。重大でないさま。「―なりともお役に立ちたい」「―な金で御心配遊ばすのが/魔風恋風(天外)」

いささがわ

いささがわ 【細小川】
「いささおがわ」に同じ。「―流れみなぎる樋の上を/浄瑠璃・天の網島(下)」

いささけし

いささけ・し 【聊けし】 (形ク)
小さい。少しばかりである。わずかである。「―・き事は是軽し/日本書紀(推古訓)」

いささむらたけ

いささむらたけ 【細小群竹】
ほんのわずかの竹の群。小さな竹藪(ヤブ)。「我がやどの―吹く風の/万葉 4291」
〔一説に,「いささ」は「斎笹」で清らかな笹とする〕

いささめに

いささめに (副)
(1)一時的に。かりそめに。ちょっと。「―仮廬(カリホ)のためと作りけめやも/万葉 1355」
(2)他にはっきりとわかるように。公然と。「この婚縁は―とり結べるにあらねども/読本・八犬伝 2」

いさざ

いさざ 【鱊】
シロウオの異名。[本草綱目啓蒙]

いさざ

いさざ [0] 【魦】
スズキ目の淡水魚。全長約7センチメートル。ハゼの一種で,体形はマハゼにやや似る。体色は淡褐色。昼間は深所に群れ,夜間は湖面近くまで浮上する。佃煮(ツクダニ)にして食用。琵琶湖の特産。[季]冬。《水増て―とれぬ日続きけり/円嶺》

いさちる

いさ・ちる (動タ上一)
涙を流してはげしく泣く。いさつ。「八拳須(ヤツカヒゲ)心(ムネ)の前に至るまで,啼き―・ちき/古事記(上)」

いさつ

いさつ [0] 【縊殺】 (名)スル
首をしめて殺すこと。

いさつ

いさ・つ (動タ上二)
〔上一段動詞「いさちる」の上二段化〕
「いさちる」に同じ。「兵粮既に尽きて―・つること茲(ココ)に深し/日本書紀(雄略訓)」

いさな

いさな 【小魚・細小魚】
〔「いさ」は「いささ」の意か〕
小さな魚。こざかな。「浅瀬行く―捕るとや/草根集」

いさな

いさな 【鯨魚・鯨・勇魚】
クジラの古名。いさ。

いさなとり

いさなとり 【鯨魚取り・勇魚取り】 (枕詞)
クジラを捕る所の意で「海」「浜」「灘(ナダ)」にかかる。「―海辺をさして/万葉 131」

いさは

いさは [0] 【斑葉】
(1)葉緑素の欠乏などで白・黄のまだらや筋の生じた葉。斑(フ)入り。
(2)しらが混じりの頭のたとえ。

いさはや

いさはや 【諫早】
長崎県南東部の市。長崎半島と島原半島の基部にあり,交通の要地。農産物の集散地として発展。近年,都市化が進む。

いさば

いさば 【五十集】
〔近世語〕
(1)魚を売買する店。また,魚市場や海産物を扱う商人。
(2)江戸時代,近距離航路で使われた百石積み前後の小型回船。いさばぶね。

いさましい

いさまし・い [4] 【勇ましい】 (形)[文]シク いさま・し
〔動詞「勇む」の形容詞形〕
(1)危険や困難を恐れず,積極的に事を行うさま。「―・く突進する」
(2)周囲の非難を恐れず,大胆に行動するさま。皮肉やからかいの気持ちで使うことが多い。「状況を一切顧慮しない―・い発言もいくつかあった」
(3)人の心を奮い立たせるようだ。勇壮だ。「―・い行進曲」
(4)進んでそうしようという気になるさま。「後世のつとめも―・しき也/一言芳談(上)」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)

いさましい

いさましい【勇ましい(く)】
brave(ly);→英和
courageous(ly);→英和
heroic(ally).→英和

いさみ

いさみ [0] 【勇み】
(1)勇気。気力。「まねび仕うまつる―はなし/宇津保(俊蔭)」
(2)はげみ。「自今以後何の―あつてか凶賊をしりぞけんや/平家 10」
(3)勇ましい手柄。武功。「天皇,是に将軍八綱田(ヤツナダ)の―をほめたまふ/日本書紀(垂仁訓)」
(4)侠気(キヨウキ)に富んで,言葉や動作の威勢のよいこと。また,その人。おとこだて。「あば民といふ―/滑稽本・浮世風呂 4」

いさみあし

いさみあし【勇み足の】
rash <remarks> .→英和

いさみあし

いさみあし [3][0] 【勇み足】
(1)相撲で,相手を土俵際まで追い詰めた力士が,勢い余って相手より先に土俵の外に足を踏み出して負けること。踏み越し。
(2)熱心のあまりに,言動が度を過ぎて失敗すること。

いさみたつ

いさみた・つ [4] 【勇み立つ】 (動タ五[四])
闘志を燃やして,勢い込む。きおいたつ。「『さあ決勝戦だ』と―・つ」

いさみはだ

いさみはだ [3] 【勇み肌】
威勢がよく,弱きを助け強きをくじく気質。任侠(ニンキヨウ)の気風。また,そのような気性の人。きおいはだ。

いさみはだ

いさみはだ【勇み肌の】
gallant;→英和
dashing.→英和

いさみぶし

いさみぶし [0] 【勇み節】
江戸時代の俗謡の一。文政(1818-1830)頃,飴(アメ)売りの髷長(マゲナガ)半三郎が豊年飴を売りながら江戸市中を歌い歩いたのに始まると伝えられる。

いさむ

いさ・む 【諫む・禁む】 (動マ下二)
⇒いさめる

いさむ

いさむ【勇む】
be braced up;be elated;prance (馬が).→英和
勇んで in high spirits.

いさむ

いさ・む [2] 【勇む】
■一■ (動マ五[四])
進んで物事に当たろうと奮い立つ。積極的な気分になって張り切る。「喜び―・む」「―・んで家を出る」
■二■ (動マ下二)
(1)励ます。力づける。元気を出させる。「あまりにおくれたれば―・むる也/平治(中・古活字本)」
(2)慰める。「娘が気に合ふ遊びをして随分と―・めてくれと/浄瑠璃・妹背山」

いさめ

いさめ [3][0] 【諫め・禁め】
(1)忠告。諫言(カンゲン)。《諫》「部下の―にも耳をかさない」
(2)犯してはならない掟(オキテ)。「あふみちは神の―にさはらねど/和泉式部日記」

いさめ

いさめ【諌め】
remonstrance;→英和
admonition;→英和
advice (忠告).→英和

いさめ

いさめ 【勇め・慰め】
(1)勇気づけること。はげまし。「―の詞に引き立てられ/浄瑠璃・千本桜」
(2)慰めること。「お徒然(ツレヅレ)を―のため/浄瑠璃・反魂香」

いさめる

いさめる【諌める】
remonstrate <with a person about his misconduct> ;→英和
dissuade <a person from doing> .→英和

いさめる

いさ・める [3] 【諫める・禁める】 (動マ下一)[文]マ下二 いさ・む
(1)目上の人に不正や欠点を改めるよう忠告する。諫言(カンゲン)する。《諫》「国王に政治を正すように―・める」
(2)禁止する。制止する。「神の―・むる道ならなくに/伊勢 71」

いさや

いさや
〔「いさ」に間投助詞「や」の付いたもの〕
■一■ (感)
答えにくいことを問われた際に発する語。さあ,どうでしょうか。そうですねえ。「御言の葉をだにとせめ給へば,―とうちなげきて入るに/堤中納言(逢坂)」
■二■ (副)
不審に思う気持ちを表す語。さあ,どうだか。「歌の道のみ古へに変はらぬなどいふこともあれど,―/徒然 14」

いさやがわ

いさやがわ 【不知哉川】
〔「いさらがわ」とも〕
滋賀県,芹川(セリガワ)の古名。霊仙山(リヨウゼンザン)に発し,琵琶湖に注ぐ。((歌枕))「犬上の鳥籠(トコ)の山なる―いさとを聞こせ我が名告(ノ)らすな/万葉 2710」

いさら

いさら 【細小・些】 (接頭)
多く水に関する名詞に付いて,少しの,わずかばかりの,の意を表す。「―井」「―川」

いさらい

いさらい ヰサラヒ 【尻・臀】
〔「いざらい」とも〕
しり。[名義抄]

いさらい

いさらい 【細小井】
小さな湧き水。また,遣水(ヤリミズ)のことをいう。「なき人の影だに見えずつれなくて心をやれる―の水/源氏(藤裏葉)」

いさらえ

いさらえ 【鋳浚へ・鋳掫へ】
たがねを使って鋳物の表面を滑らかにしたり,模様を彫ったりして,安物をよく見せること。「中古の鉄鍔,―の目貫/浮世草子・一代女 6」

いさらおがわ

いさらおがわ 【細小小川】
川幅が狭く,流れる水の少ない小川。いさらがわ。「岩間ゆく―のせはしきに/永久百首」

いさらがわ

いさらがわ 【細小川】
「いさらおがわ」に同じ。「御草鞋(ワランズ)に流るる血は草葉にそめて―紅葉しがらむごとくなり/浄瑠璃・吉野都女楠」

いさり

いさり 【漁り】
〔「いざり」とも〕
魚や貝をとること。すなどり。「志賀の浦に―する海人(アマ)/万葉 3653」

いさりおぶね

いさりおぶね 【漁り小舟】
漁をする小舟。「浪のよる―の見えつるは/夫木 33」

いさりび

いさりび [3][0] 【漁り火】
夜,魚を誘い寄せるため舟の上で焚(タ)く火。ぎょか。

いさりび

いさりび【漁火】
a fishing fire.

いさりびの

いさりびの 【漁り火の】 (枕詞)
「ほ」「ほのか」にかかる。「―夜はほのかにかくしつつ/後撰(恋二)」

いさりぶね

いさりぶね [4] 【漁り船】
魚をとる船。漁船。

いさる

いさ・る 【漁る】 (動ラ四)
〔平安時代以前は「いざる」と濁音〕
漁をする。魚や貝をとる。すなどる。「海原の沖辺にともし―・る火は/万葉 3648」

いさわ

いさわ 【石和】
山梨県中央部,笛吹川両岸にまたがる町。近世の宿場町。戦後,温泉が湧出(ユウシユツ)。

いさわ

いさわ イサハ 【胆沢】
岩手県南西部,胆沢郡の町。胆沢川の扇状地は散村集落で,水田の広がる穀倉地帯。

いさわじょう

いさわじょう イサハジヤウ 【胆沢城】
岩手県水沢市にあった古代の城柵(ジヨウサク)。802年坂上田村麻呂が築く。のち,鎮守府が多賀城からここに移され,蝦夷(エゾ)対策の拠点となる。柱脚遺構などが発掘されている。

いさん

いさん ヰ― [0] 【遺産】
(1)死んだ人の残した財産。所有権・債権などのほか,債務も含まれる。
(2)前代の人が残した業績。「文化―」

いさん

いさん ヰサン 【蔚山】
⇒ウルサン

いさん

いさん ヰサン 【潙山】
(771-853) 唐代の禅僧。名は霊祐。百丈懐海(ヒヤクジヨウエカイ)から法をうけ,潭州潙山に同慶寺を建立。弟子の仰山(ギヨウサン)により大成された潙仰宗(イギヨウシユウ)の祖。大円禅師。

いさん

いさん ヰ― [0] 【違算】
(1)計算の誤り。計算違い。
(2)見当違い。誤算。「母は初めて吾―を悟り/不如帰(蘆花)」

いさん

いさん ヰ― [0] 【胃酸】
胃液に含まれる酸。塩酸が主成分。
→胃液

いさん

いさん【遺産】
<receive> an inheritance <from> ;→英和
legacy;→英和
an estate left <by> .〜相続人 an heir[heiress (女)].→英和
〜相続税 <米> a death tax[ <英> duty].

いさん

いさん ヰ― [0] 【遺算】
手落ち。見込み違い。

いさん

いさん【胃酸】
acid in the stomach.→英和
胃酸過多症《医》hyperacidity.→英和

いさん

いさん ヰ― [0] 【胃散】
胃の活性をうながす粉末状の薬剤。重曹が主成分。健胃散。

いさんかたしょう

いさんかたしょう ヰ―クワタシヤウ [5] 【胃酸過多症】
⇒過酸症(カサンシヨウ)

いさんけつぼうしょう

いさんけつぼうしょう ヰ―ケツボフシヤウ [6] 【胃酸欠乏症】
⇒無酸症(ムサンシヨウ)

いさんげんしょうしょう

いさんげんしょうしょう ヰ―ゲンセウシヤウ [6] 【胃酸減少症】
⇒低酸症(テイサンシヨウ)

いさんさいけんしゃ

いさんさいけんしゃ ヰ― [6] 【遺産債権者】
⇒相続債権者(ソウゾクサイケンシヤ)

いさんそうぞく

いさんそうぞく ヰ―サウ― [4] 【遺産相続】
死者の残した財産を相続すること。旧民法では,戸主の地位の相続である家督相続に対し,戸主以外の家族の遺産の相続をさした。

いさんそうぞくにん

いさんそうぞくにん ヰ―サウゾク― [0] 【遺産相続人】
遺産を相続する人。

いさんぶんかつ

いさんぶんかつ ヰ― [4] 【遺産分割】
相続人が複数あって,遺産が共有となっている場合に,相続人間で遺産を分配し各相続人の単独財産にすること。

いざ

いざ
now;→英和
come (now).→英和
〜という時に in case of emergency.〜という時の覚悟をする prepare for the worst.→英和

いざ

いざ [1]
■一■ (感)
(1)人を誘ったり,張り切って事を始めようとする時に発する語。さあ。どれ。「―,出発」
→いざや
(2)さて改まって。「―自分でするとなると難しいものだ」「―となれば」
■二■ (副)
「いさ{■二■}」に同じ。
〔本来「いさ」と「いざ」は別語であるが,混同されておもに「いざ」が用いられるようになった〕

いざ=させ給(タマ)え

――させ給(タマ)え
〔「いざ,せさせ給え」の略〕
(1)人に勧める語。さあ,…なさいませ。「見所あらむ御容貌(カタチ)見出でて,―/宇津保(初秋)」
(2)人に誘いかける語。さあ,いらっしゃい。「―,湯あみに。大夫殿/宇治拾遺 1」

いざ=さらば

――さらば
(1)別れにいう語。では,さようなら。
(2)人に誘いかけるとき,また,何事かを思い立ってしようとするときにいう語。よし,それなら。「―,同じくはこの奴射殺して頸取りて,河内の殿に奉らん/今昔 25」

いざ=という時

――という時
重大なこと,緊急になすべきことの起きた場合。「―に役に立たない」

いざ=知らず

――知らず
〔本来は「いさ知らず」の転〕
…はどうだかわからないが。…はともかくとして。「子供なら―,大学生がそんなことも知らないなんて」

いざ=給(タマ)え

――給(タマ)え
勧誘するときの言葉。さあどうぞ。さあ,いらっしゃい。「―,こよひばかり/和泉式部日記」

いざ=鎌倉(カマクラ)

――鎌倉(カマクラ)
〔謡曲「鉢木(ハチノキ)」の故事から。鎌倉幕府に重大事が起こると御家人が「それ鎌倉へ」と駆けつけたことから〕
重大事件の起こった場合。働くべき時。

いざい

いざい ヰ― [0][1] 【遺財】
人の死後に残された財産。

いざい

いざい [0] 【異材】
普通とは違った,すぐれた人材・人物。

いざい

いざい ヰ― [0] 【偉材】
人並みすぐれた人材・人物。

いざいざ

いざいざ [1] (感)
人に誘いかけたり挑みかけたりするときに発する語。さあさあ。「―尋常に勝負」

いざいそく

いざいそく ヰ― [2] 【居催促】
その場に座りこんでしつこく催促すること。「方々から借金取が来て,…―でもされちやあ/真景累ヶ淵(円朝)」

いざいほう

いざいほう
沖縄県久高(クダカ)島で,午年(ウマドシ)に行われる神女加入儀礼。島出身の女性あるいは島の男性に嫁した女性が三〇歳になると参加する。

いざうれ

いざうれ (感)
〔「うれ」は二人称の代名詞「おれ」の転〕
人を誘う時に発する語。さあ。いざ。いそうれ。「弓矢取りはかくるもひくも折にこそよれ,―,源太/平家 9」

いざかし

いざかし (感)
〔「かし」は強めの終助詞〕
強く相手を誘うときに発する語。さあ。「―,ねぶたきにとのたまへば/源氏(若紫)」

いざかや

いざかや ヰ― [0][3] 【居酒屋】
簡単な料理とともに安く酒を飲ませる大衆的な酒場。

いざかや

いざかや【居酒屋】
<米> a tavern;→英和
a saloon;→英和
a bar[ <英> a public house. <話> a pub].→英和

いざかや

いざかや ヰザカヤ 【居酒屋】
〔原題 (フランス) L'Assommoir〕
ゾラの小説。1877年刊。洗濯女ジェルベーズの運命の浮き沈みを描く。冷酷なまでの現実描写により,フランス自然主義文学の幕開けとなった作品。

いざかわ

いざかわ 【率川・伊邪河】
奈良市の春日山に発し西流する佐保川の支流。開化天皇の春日率川坂本陵,率川神社などが近くにある。

いざけ

いざけ ヰ― 【居酒】
居酒屋で飲むこと。また,その酒。

いざこざ

いざこざ
(a) trouble <over money matters> .→英和
〜を起こす have some trouble <with a person> .

いざこざ

いざこざ [0]
もめごと。争いごと。ごたごた。「―を起こす」「―が絶えない」

いざさわけのかみ

いざさわけのかみ 【去来紗別神】
福井県敦賀(ツルガ)市の気比(ケヒ)神宮の祭神。太子時代の応神天皇と名を交換し,そのお礼に魚を献上した。気比大神。御食津大神(ミケツオオカミ)。

いざとい

いざと・い [3] 【寝聡い】 (形)[文]ク いざと・し
〔「い」は眠り,の意〕
目が覚めやすい。
⇔いぎたない
「年を取ると―・くなる」

いざない

いざない イザナヒ [0] 【誘い】
さそうこと。さそい。「旅への―」

いざなう

いざな・う イザナフ [3] 【誘う】 (動ワ五[ハ四])
〔感動詞「いざ」の動詞化〕
さそう。さそい連れて行く。「夢の国へ―・う」

いざなう

いざなう【誘う】
invite;→英和
tempt (誘惑する).→英和

いざなきじんぐう

いざなきじんぐう 【伊弉諾神宮】
兵庫県津名郡一宮町にある神社。淡路国一の宮。祭神は伊弉諾尊。多賀明神。

いざなきのみこと

いざなきのみこと 【伊弉諾尊・伊邪那岐命】
〔後世は「いざなぎ」とも〕
記紀神話で国生みをした男神。伊弉冉尊(イザナミノミコト)とともに天の浮橋に立ち,天の瓊矛(ヌボコ)で海水をかきまわして磤馭慮(オノゴロ)島をつくり,天降(アマクダ)って婚姻し国土と多くの神々を生んだ。天照大神(アマテラスオオミカミ)・月読尊(ツクヨミノミコト)・素戔嗚尊(スサノオノミコト)の父。

いざなぎけいき

いざなぎけいき [5] 【伊弉諾景気】
1965年(昭和40)から70年に至る景気の好況。岩戸景気を上回る長期の好況の意で用いられた俗称。

いざなみのみこと

いざなみのみこと 【伊弉冉尊・伊邪那美命】
記紀神話で,伊弉諾尊(イザナキノミコト)とともに国生みをした女神。火の神軻遇突智(カグツチ)を生んだとき,火傷をして死に,黄泉国(ヨミノクニ)へ行った。黄泉大神(ヨモツオオカミ)。

いざま

いざま ヰ― [0] 【居様】
座っているようす。いずまい。

いざや

いざや (感)
〔「いざ」に間投助詞「や」の付いたもの〕
人を誘うときや,あることを思い立ったときに発する語。さあ。どれ。「鎮西八郎こそ生捕られて渡さるるなれ。―みん/保元(下)」

いざよい

いざよい【十六夜の月】
a moon sixteen days old <a full moon の次> .

いざよい

いざよい イザヨヒ [0] 【十六夜・猶予】
〔動詞「いざよう」の連用形から。上代は「いさよい」〕
(1)陰暦(八月)一六日の月。また,陰暦一六日の夜。《十六夜》 [季]秋。《―もまた更科の郡かな/芭蕉》
〔月の出が十五夜よりやや遅くなるのを,月がためらっていると見立てた語〕
(2)「いざよいの月」の略。
(3)ためらい。《猶予》「青嶺(アオネ)ろにたなびく雲の―に物をそ思ふ年のこのころ/万葉 3511」

いざよい

いざよい イザヨヒ 【十六夜】
歌舞伎舞踊の一。清元。本名題「梅柳中宵月(ウメヤナギナカモヨイヅキ)」。河竹黙阿弥(モクアミ)作詞。1859年江戸市村座初演。「小袖曾我薊色縫(コソデソガアザミノイロヌイ)」序幕の十六夜・清心の道行に用いた。

いざよいせいしん

いざよいせいしん イザヨヒ― 【十六夜清心】
歌舞伎「小袖曾我薊色縫(コソデソガアザミノイロヌイ)」の通称。

いざよいにっき

いざよいにっき イザヨヒ― 【十六夜日記】
紀行。一巻。阿仏尼(アブツニ)作。夫藤原為家の死後,実子為相(タメスケ)と異腹の嫡子為氏との間に領地相続の紛争が生じ,1277年実子のため鎌倉に訴訟に下った際の道中と,鎌倉滞在中の記録。

いざよいのつき

いざよいのつき イザヨヒ― 【十六夜の月】
陰暦(八月)一六日の夜の月。いさよう月。
→立ち待ち月

いざよいばら

いざよいばら イザヨヒ― [3] 【十六夜薔薇】
バラ科の落葉低木。中国原産。観賞用として栽培。初夏,紅紫色の八重の花をつける。花弁は多数で密集する。満月が少し欠けたような花の形をしているのでこの名がある。

いざよう

いざよ・う イザヨフ [3] 【猶予う】 (動ワ五[ハ四])
〔中古頃までは「いさよふ」と清音。「いさ」は感動詞の「いさ」と同源か〕
進もうとして進まない。ためらう。たゆたう。「傾きかかつた月の光が,―・いながら残つてゐる/偸盗(竜之介)」「網代木に―・ふ波の行くへ知らずも/万葉 264」

いざり

いざり ヰ― [0] 【躄・膝行】
〔動詞「躄(イザ)る」の連用形から〕
(1)膝や尻をついて移動すること。
(2)足が立たない人。

いざりうお

いざりうお ヰ―ウヲ [3] 【躄魚】
アンコウ目の海魚。全長10センチメートルほど。黄褐色に黒い斑紋があり,全身に微細な突起が散在する。アンコウのように小魚をおびき寄せて食い,外敵を威嚇(イカク)するため腹部を大きくふくらませる習性がある。胸びれと腹びれを使って海底を移動する。観賞魚。本州中部以南に分布。
躄魚[図]

いざりかつごろう

いざりかつごろう ヰザリカツゴラウ 【躄勝五郎】
人形浄瑠璃「箱根霊験躄仇討(イザリノアダウチ)」の主人公。

いざりばた

いざりばた ヰ― [3][0] 【躄機・居坐機】
手織機の一。経(タテ)糸の一端を腰につけて緊張を調節し,足で操作して綜絖(ソウコウ)を上下する。

いざりまつ

いざりまつ ヰ― [3] 【躄松】
ハイマツの異名。

いざる

いざる 【�・篅】
竹を編んで作った器。ざる。[新撰字鏡]

いざる

いざ・る ヰ― [2][0] 【躄る・膝行る】 (動ラ五[四])
〔「居さる」の意〕
(1)座ったまま移動する。足を立てず,膝(ヒザ)をついて前へ進む。「―・って近寄る」
(2)物が置かれた場所からずれ動く。「棚の花瓶が横へ―・る」
(3)舟が浅瀬をのろのろ進む。「川の水なければ,―・りにのみぞ―・る/土左」

いざわ

いざわ (感)
〔感動詞「いざ」に間投助詞「わ」の付いたもの〕
人を誘うときに発する語。さあさあ。「童(ワラワ)ども―出で見む/万葉 3346」

いざわ

いざわ イザハ 【伊沢】
姓氏の一。

いざわ

いざわ ヰザハ 【井沢】
姓氏の一。

いざわしゅうじ

いざわしゅうじ イザハシウジ 【伊沢修二】
(1851-1917) 教育家。信濃の人。文部省官吏として,教育学理論の紹介・教科書編纂(ヘンサン)などに従事。特に音楽教育に尽力し,学校唱歌を創始。晩年には吃音(キツオン)矯正を目的とした楽石社を設立した。著「教育学」「視話法」など。

いざわやそべえ

いざわやそべえ ヰザハヤソベヱ 【井沢弥惣兵衛】
(1663-1738) 江戸中期の治水家。紀伊の人。徳川吉宗に重用され,利根川・木曾川などの治水事業にあたった。

いざわらんけん

いざわらんけん イザハ― 【伊沢蘭軒】
(1777-1829) 江戸後期の儒者・医家。江戸の生まれ。名は信恬(ノブサダ)。江戸で考証学派の医師として有名になる。福山藩医。著書「蘭軒遺稿」「蘭軒医話」など。森鴎外に史伝小説「伊沢蘭軒」がある。

いし

いし ヰ― [1] 【遺址】
昔,建物・城などのあったあと。

いし

いし ヰ― [1] 【遺屍】
死体。なきがら。

いし

いし ヰ― [1] 【遺旨】
前人の残した考え。

いし

いし ヰ― [1] 【遺子】
親の死後に残された子。遺児。

いし

いし ヰ― 【闈司】
⇒みかどのつかさ(闈司)

いし

いし ヰ― [1] 【違旨】
趣旨にたがうこと。仰せに背くこと。

いし

いし [1] 【以次】
〔「し」は漢音〕
官位などによる席順が,上席の人に次ぐこと。また,その人。次席。

いし

いし [2] 【石】
(1)鉱物質の塊。岩より小さく,砂より大きいもの。礫(レキ)。「―につまずく」
(2)岩石・鉱石,また,石材などの総称。「―を切り出す」
(3)各種の宝石や鉱物の加工品。宝石・碁石・硯(スズリ)石・墓石やライターの発火合金など。また,時計の軸受けに用いる宝石。
(4)結石(ケツセキ)のこと。
(5)トランジスターや IC などの俗称。
(6)じゃんけんの手の一。握り拳(コブシ)で示す。ぐう。
(7)冷たいもの,硬いもの,寡黙なもの,非情なものをたとえていう。「―のようにおしだまる」
(8)〔「石御器(イシゴキ)」の略〕
茶碗。「この―できゆつとやらんせ/浄瑠璃・妹背山」

いし

いし [1] 【医師】
〔古くは「いじ」とも〕
(1)医師法に基づき,傷病の診察・治療を職業とする人。医者。
(2)律令制で,典薬寮の職員。
(3)江戸幕府で,医療を担当する職員。奥医師・表医師などに分かれる。

いし

いし ヰ― [1] 【遺志】
死んだ人が生前もっていた志。

いし

いし [1] 【懿旨】
太皇太后・皇太后・皇后の命令。

いし

いし [0] 【倚子】
〔「し」は漢音。禅宗渡来以後唐音で「いす」といい,多く「椅子」と書くようになった〕
中国伝来の座具。座部は四角形で四本の足がつき,鳥居形の背と勾欄(コウラン)形のひじ掛けがあり,敷物を敷いて用いた。天皇や高官の公卿が使用。
倚子[図]

いし

いし [1] 【異志】
(1)「異心(イシン)」に同じ。
(2)普通の人とは違うすぐれた志。

いし

いし [1] 【意志】
(1)考え。意向。「―を固める」
(2)物事をなすにあたっての積極的なこころざし。「―の強い人」「―の力でやりとげる」
(3)〔哲・倫〕
〔will〕
ある目的を実現するために自発的で意識的な行動を生起させる内的意欲。道徳的価値評価の原因ともなる。
(4)〔心〕 生活体が示す目的的行動を生起させ,それを統制する心的過程。反射的・本能的な行動とは区別される。
(5)文法で,話し手のある事を実現させようとする意向を表す言い方。口語では助動詞「う・よう」,文語では助動詞「む(ん)」「むず(んず)」を付けて言い表す。

いし

いし [1] 【意思】
(1)心の中に思い浮かべる,何かをしようという考え。思い。「撤回する―はない」
(2)〔法〕
 (ア)民法上,欲求ないし承認。表示行為の直接の原因としての心理作用。
 (イ)刑法上,自分の為(ナ)そうとする行為についての認識。

いし

いし ヰ― [1] 【位子】
律令制における下級官の任用の規定。六位以下八位以上の官人の嫡子に試験を受けさせて下級官吏に任用したもの。

いし

いし [1] 【移徙】
移り動くこと。移転。移動。

いし

いし [1] 【頤指・頤使】 (名)スル
人をあごで使うこと。「―に甘んずる」「人を―する」

いし

いし [1] 【縊死】 (名)スル
首をくくって死ぬこと。

いし

い・し 【美し】 (形シク)
〔中世・近世には口語形「いしい」も用いられた〕
(1)よい。好ましい。「鞠(マリ)は―・しいものかな/弁内侍日記」
(2)巧みだ。上手だ。「『この御馬はかさ驚きやし侍らん』と申せば,―・しく相したりとて/中務内侍日記」
(3)けなげだ。殊勝だ。「―・しくも宣ひたり/太平記 9」
(4)〔中世女性語。のち「お」を付けて「おいしい」となる〕
美味だ。うまい。「―・しい酒でおりやる/狂言・比丘貞」

いし

いし【縊死】
suicide by hanging.

いし

いし【遺志】
one's dying[last]wishes.〜を継ぐ carry on <one's father's> will.

いし

いし【意思】
(an) intention;→英和
(a) mind.→英和
〜表示(をする) expression of (express) one's intention.…する〜はない have no intention of doing;have no mind to do.

いし

いし【意志】
(a) will;→英和
(a) volition.→英和
〜が強い(弱い) have a strong (weak) will.〜の疎通を計る bring about a cordial understanding <between> .自由〜で of one's free will;of one's own accord.

いし

いし【医師】
⇒医者.医師会(免状) a medical association (license).

いし

いし【石】
(a) stone;→英和
a pebble (小石);→英和
a jewel (時計の).→英和
〜の(ような) stony.→英和
〜にかじりついても at any cost.〜の上にも三年 Perseverance brings success.

いし

いし ヰ― [1] 【胃歯】
(1)ある種の甲殻類の胃の内面にあるキチン質の硬い突起。食物を砕く役割をする。
(2)軟体動物のアメフラシなどの胃壁にある十数個の硬い粒状体。食物を砕くとともに,消化酵素を供給する。

いし=が流れて木の葉が沈む

――が流れて木の葉が沈む
〔新語(弁惑)〕
物事が道理と逆であることのたとえ。

いし=で手を詰める

――で手を詰・める
進退窮まる。動きがとれない。

いし=に布団(フトン)は着せられず

――に布団(フトン)は着せられず
墓石に布団をかけてもむだである。親の生きているうちに孝行をしておかなければ,その死後に後悔をしてもまにあわない。孝行をしたいときには親はなし。

いし=に枕(マクラ)し流れに漱(クチスス)ぐ

――に枕(マクラ)し流れに漱(クチスス)ぐ
〔蜀書(彭羕伝)「枕�石漱�流」〕
山水の間にかくれ住んで,自由な生活をすることのたとえ。

いし=に漱(クチスス)ぎ流れに枕(マクラ)す

――に漱(クチスス)ぎ流れに枕(マクラ)す
屁理屈を並べ負け惜しみの強いことのたとえ。漱石枕流(ソウセキチンリユウ)。
〔「世説新語(排調)」にある故事から出た句。晋(シン)の孫楚(ソンソ)が,「石に枕し流れに漱ぐ」と言うべきところを誤って「石に漱ぎ流れに枕す」と言ってしまい,とがめられると,石に漱ぐのは歯を磨くため,流れに枕するのは耳を洗うためだ,と言ってごまかしたという〕

いし=に灸(キユウ)

――に灸(キユウ)
効き目のない事のたとえ。石に針。糠(ヌカ)に釘。

いし=に立つ矢

――に立つ矢
〔「韓詩外伝」の楚の熊渠子(ユウキヨシ)の話や,「史記(李広伝)」の,虎と見誤って石を射たところ矢は石を射通した,という故事から〕
心をこめて事にあたれば,どんな難事でも成就するというたとえ。念力岩を通す。

いし=に針

――に針
「石に灸(キユウ)」に同じ。

いし=に齧(カジ)りついても

――に齧(カジ)りついても
どんな苦労をしても。どんな困難があっても耐えて。「―やり抜く覚悟です」

いし=の上にも三年

――の上にも三年
〔冷たい石の上でも三年も居れば暖かになるという意から〕
辛抱していれば,やがては成功するものだ。忍耐力が大切なことのたとえ。

いし=を抱(イダ)きて淵(フチ)に入る

――を抱(イダ)きて淵(フチ)に入る
〔韓詩外伝〕
危険が大きいこと,みずから進んで危難を招くことのたとえ。

いしあか

いしあか [0] 【石垢】
川底などの石に付いたケイ藻。水垢。

いしあたま

いしあたま【石頭】
bigotry;→英和
a bigot (人).→英和
〜だ be bigoted[stubborn].

いしあたま

いしあたま [3] 【石頭】
(1)石のように堅い頭。
(2)ものの見方,考え方に柔軟性がなく,融通がきかないこと。また,その人。「こちこちの―」

いしい

いしい イシヰ 【石井】
姓氏の一。

いしい

いしい イシヰ 【石井】
徳島県北東部,名西郡の町。徳島市の西に接する。近世は藍の産地。国分尼寺跡がある。

いしい

いしい 【石井】
岩間からわく水。また,石で囲んである井戸。「―のもとにて物いひける人の/古今(離別)」

いしいきくじろう

いしいきくじろう イシヰキクジラウ 【石井菊次郎】
(1866-1945) 外交官・政治家。千葉県生まれ。東大卒。1915年(大正4)外相。石井‐ランシング協定を結び,27年(昭和2)にはジュネーブ軍縮会議全権となった。

いしいし

いしいし
〔形容詞「いし」を重ねた語。もと女房詞〕
団子。「お月見の真似事に―をこしらへて/十三夜(一葉)」

いしいじゅうじ

いしいじゅうじ イシヰジフジ 【石井十次】
(1865-1914) 社会事業家。宮崎県生まれ。岡山に孤児院を開設し,また大阪に友愛社を興して貧者の子の保護教育事業に尽力。

いしいつるぞう

いしいつるぞう イシヰツルザウ 【石井鶴三】
(1887-1973) 彫刻家・洋画家・版画家。東京生まれ。東京美校卒。柏亭の弟。彫刻は写実的で堅実味のある作風が特徴。洋画・版画でも活躍,「大菩薩峠」などの挿絵もかいた。

いしいはくてい

いしいはくてい イシヰ― 【石井柏亭】
(1882-1958) 洋画家。東京生まれ。本名,満吉。鶴三の兄。同志とともに「方寸」刊行,また二科会を創立するなど美術界に貢献。版画・水彩画に優れた。

いしいばく

いしいばく イシヰ― 【石井漠】
(1886-1962) 舞踊家。本名,忠純。秋田県生まれ。帝国劇場・浅草オペラなどに出演。欧米巡演後,創作舞踊に独自の境地を示し,日本の現代舞踊の発展に寄与。

いしいぶたい

いしいぶたい イシヰ― 【石井部隊】
⇒七三一部隊(ナナサンイチブタイ)

いしいも

いしいも [0] 【石芋】
(1)昔,行脚(アンギヤ)僧が芋を洗う老婆に芋を求めたとき,老婆は惜しんで与えず,かたくて食えない,と言ったところ,以後その地の芋は石のようにかたくなった,という伝説のある芋。行脚僧に弘法大師をあてる所が多い。
(2)オランダ海芋(カイウ)の別名。

いしいりゅう

いしいりゅう イシヰリウ 【石井流】
能の大鼓(オオツヅミ)方五流派の一。高安流の流れをくむ。流祖は安土桃山時代の石井庄左衛門滋長(シゲナガ)。

いしいりょういち

いしいりょういち イシヰリヤウイチ 【石井亮一】
(1867-1937) 社会事業家。佐賀県生まれ。築地立教大学校在学中に受洗。滝乃川学園を創設,知的障害児教育に一生をささげた。

いしいるか

いしいるか [3] 【いし海豚】
鯨目ネズミイルカ科の哺乳類。体長2メートル前後。黒色の体の側面から腹面にかけて特徴的な白い斑紋をもつ。分布は太平洋北部に限られるが,一〇〇万頭以上が生息する。

いしいろげつ

いしいろげつ イシヰ― 【石井露月】
(1873-1928) 俳人。秋田県生まれ。本名,祐治。医業のかたわら「俳星」を創刊,日本派を普及した。

いしいランシングきょうてい

いしいランシングきょうてい イシヰ―ケフテイ 【石井―協定】
1917年(大正6)11月,大隈内閣の外相(特派大使)石井菊次郎とランシング米国務長官との間で調印された日米共同宣言。米国は日本の中国における特殊権益を承認し,両国は中国の独立,機会均等,門戸開放の尊重を約束した。23年廃棄。

いしうす

いしうす【石臼】
a stone mill.

いしうす

いしうす [0][3] 【石臼】
(1)石で作った,ひきうす。
(2)大きくて重いもののたとえ。

いしうすげい

いしうすげい [4] 【石臼芸】
多能多芸で何でもできるが,これといって特にすぐれたもののないこと。碾(ヒ)き臼(ウス)芸。

いしうち

いしうち [0][4] 【石打ち】
(1)小石を投げ合うこと。石合戦。
(2)婚礼のある家や行列に向かって,若者仲間などが小石を投げる風習。「祝言の夜の―/浄瑠璃・井筒業平」
(3)「石打ちの羽」の略。

いしうちだな

いしうちだな [0][4] 【石打ち棚】
城郭で,塀の裏面に設ける棚状の足場。内部から塀越しに城外を攻撃するために設ける。また,建物の内部で高位置にある窓から攻撃するためにも設ける。

いしうちのそや

いしうちのそや [6] 【石打ちの征矢】
石打ちの羽で矧(ハ)いだ征矢。大将軍が用いた。石打ちの矢。

いしうちのはね

いしうちのはね [0] 【石打ちの羽】
鳥の尾の両端の羽。飛び立つときに,この羽で石を打つことからいう。特にワシ・タカの羽は堅固で矢羽として珍重された。

いしうら

いしうら [0] 【石占】
古代の石を用いた占いの一種。具体的な方法は不明。「夕占(ユウケ)問ひ―もちて/万葉 420」

いしうるし

いしうるし [3] 【石漆】
漆の木から採ったままの漆の液。粘り気が強く,器物を接(ハ)ぐのに使う。せしめうるし。

いしおか

いしおか イシヲカ 【石岡】
茨城県中部の市。古代常陸(ヒタチ)国の国府。近世,松平氏の城下町。醤油・酒などの醸造業が盛ん。

いしおとし

いしおとし [3] 【石落(と)し】
城の石垣の上端から,建物または塀の一部を張り出させ,床面を抜いて石を落とすなどして下方を攻撃する設備。袋狭間(フクロハザマ)。
石落とし[図]

いしかい

いしかい [2][3] 【医師会】
医師の職業団体。医師の権益を守り,医学および医療情報を提供する組織。日本医師会・日本歯科医師会などがある。

いしかね

いしかね [0] 【石金】
(1)石と金。
(2)人間味のない人。また,頑固な人。木石(ボクセキ)。「かかる世にわれのみぞ―にてあると申す人に/康資王母集」

いしかべ

いしかべ [0][2] 【石壁】
石を積み重ねて造った壁。

いしかり

いしかり 【石狩】
(1)北海道旧一一か国の一。空知支庁の全域,石狩支庁のほぼ全域,上川支庁の南部を含む地域。
(2)北海道西部の支庁。支庁所在地,札幌市。
(3)北海道西部,石狩郡の町。石狩川河口に位置する。

いしかりがわ

いしかりがわ 【石狩川】
北海道第一の長流。石狩岳に源を発し,上川盆地・石狩平野を経て石狩湾に注ぐ。長さ268キロメートル。著しく蛇行し,下流域には三日月湖が多い。

いしかりさんち

いしかりさんち 【石狩山地】
北海道の中央山地を形成し,2000メートルを超える山々を有する。大雪山国立公園に属し,層雲峡などの観光地がある。

いしかりたんでん

いしかりたんでん 【石狩炭田】
北海道中西部,夕張山地の西側にひろがる大炭田。北部の空知(ソラチ)炭田,南部の夕張炭田の二地区に分かれる。炭質は主に瀝青炭(レキセイタン)。

いしかりだけ

いしかりだけ 【石狩岳】
北海道中央部,石狩山地の主峰。海抜1967メートル。原生林におおわれる。

いしかりなべ

いしかりなべ [5] 【石狩鍋】
鮭(サケ)を主材料とした鍋料理。新鮮な鮭をぶつ切りにして,野菜や豆腐などといっしょに味噌仕立てで煮ながら食べる。[季]冬。

いしかりへいや

いしかりへいや 【石狩平野】
石狩川中・下流の沖積平野。明治初年より開拓が行われ,道内第一の農牧業地となる。中心都市札幌。

いしかりわん

いしかりわん 【石狩湾】
北海道中西部の湾。北は雄冬(オフユ)岬に,南は積丹(シヤコタン)岬に限られる。石狩川が注ぐ。

いしかる

いしか・る ヰ― 【居敷かる】 (動ラ四)
〔「いじかる」とも〕
あぐらをかく。どっかとすわる。「粽(チマキ)のうへに,―・つてぢやわいな/滑稽本・膝栗毛 6」

いしかわ

いしかわ イシカハ 【石川】
(1)中部地方北部の県。かつての加賀・能登の二国を占める。西は日本海に面し,北部に能登半島,中部に金沢平野,南西部に両白山地がある。県庁所在地,金沢市。
(2)沖縄県沖縄島の中部東岸の市。1945年(昭和20)アメリカ軍が難民収容所を設置し人口が急増した。サトウキビ・茶・ミカンなどを栽培する。
(3)福島県中央部,石川郡の町。中通り南部に位置。猫啼温泉がある。

いしかわ

いしかわ イシカハ 【石川】
姓氏の一。

いしかわこうめい

いしかわこうめい イシカハクワウメイ 【石川光明】
(1852-1913) 彫刻家。江戸の生まれ。宮彫り師の家の出で,伝統に基づく木彫り・象牙彫りに優れる。皇居造営に参加。代表作「白衣観音」

いしかわごえもん

いしかわごえもん イシカハゴヱモン 【石川五右衛門】
安土桃山時代の伝説的な盗賊。1594年,子とともに釜煎(カマイ)りの刑に処せられたという。浄瑠璃「釜淵双級巴(カマガフチフタツドモエ)」,歌舞伎「楼門五三桐(サンモンゴサンノキリ)」など多くの作品の題材とされた。

いしかわさんしろう

いしかわさんしろう イシカハサンシラウ 【石川三四郎】
(1876-1956) 社会主義運動家。埼玉県生まれ。東京法学院卒。幸徳秋水らと「平民新聞」を編集。のちに安部磯雄らと「新紀元」を創刊した。第二次大戦後,日本アナキスト連盟を組織。著「日本社会主義史」

いしかわじま

いしかわじま イシカハ― 【石川島】
〔石川八左衛門が徳川家光に拝領したことから〕
東京都中央区佃島(ツクダジマ)の一部。隅田川(スミダガワ)の河口の洲に江戸幕府が人足寄場(ヨセバ)を設置したのに始まり,幕末水戸藩が造船所を開設。

いしかわじゅん

いしかわじゅん イシカハ― 【石川淳】
(1899-1987) 小説家・評論家。東京生まれ。東京外語卒。「普賢」で芥川賞受賞。第二次大戦中は江戸戯作(ゲサク)を論じて時流に抗し,戦後「焼跡のイエス」で復活。フランス二〇世紀文学と革命思想の融合した独自の幻想的な文学世界を築く。他に「紫苑物語」「至福千年」「狂風記」,評論「文学大概」など。

いしかわじょうざん

いしかわじょうざん イシカハヂヤウザン 【石川丈山】
(1583-1672) 江戸初期の漢詩人・書家。三河の人。本名,重之。号,六六山人・詩仙堂など。武人として徳川家に仕えたが,のち藤原惺窩(セイカ)に詩を学ぶ。洛北の一乗寺に詩仙堂を建て隠棲(インセイ)。著「詩仙詩」「覆醤(フシヨウ)集」「詩法正義」など。

いしかわたくぼく

いしかわたくぼく イシカハ― 【石川啄木】
(1886-1912) 歌人・詩人。岩手県生まれ。本名,一(ハジメ)。与謝野鉄幹の知遇を得て明星派の詩人として出発。貧困と孤独にさいなまれながら明治末の「時代閉塞」に鋭く感応し,社会主義的傾向へ進むが,肺結核で夭折(ヨウセツ)。歌集「一握の砂」「悲しき玩具」,詩集「呼子と口笛」,評論「時代閉塞の現状」など。

いしかわたけよし

いしかわたけよし イシカハ― 【石川武美】
(1887-1961) 出版業者。大分県生まれ。婦人雑誌記者を経て,「主婦之友」を創刊,のち主婦之友社社長。第二次大戦後東京出版販売社長。

いしかわたつぞう

いしかわたつぞう イシカハタツザウ 【石川達三】
(1905-1985) 小説家。秋田県生まれ。早大中退。「蒼氓(ソウボウ)」で第一回芥川賞受賞。時代感覚に富み,社会批評的作品を多く発表。小説「生きてゐる兵隊」「風にそよぐ葦」「人間の壁」「四十八歳の抵抗」「充たされた生活」など。

いしかわちよまつ

いしかわちよまつ イシカハ― 【石川千代松】
(1861-1935) 動物学者。東京生まれ。帝国大学農科大学教授。無脊椎動物の生殖・発生を研究,生物学・進化論の普及に努力。また,アユの放流,養殖事業創案者。

いしかわとよのぶ

いしかわとよのぶ イシカハ― 【石川豊信】
(1711-1785) 江戸中期の浮世絵師。江戸の人。石川雅望(マサモチ)の父。紅絵・紅摺(ズ)り絵に活躍し,鈴木春信にも影響を与えた。代表作「花下美人」

いしかわのいらつめ

いしかわのいらつめ イシカハ― 【石川郎女】
女流万葉歌人。
(1)久米禅師と歌を贈答した女性。
(2)大津皇子と歌を贈答した女性。
(3)日並親王(ヒナミシノミコ)が歌を贈った女性。大名児(オオナゴ)。
(4)大伴田主に求婚した女性。石川女郎。
(5)大津皇子の侍女で,大伴宿奈麻呂(スクナマロ)に歌を贈った女性。山田郎女。
(6)大伴安麻呂の妻で坂上郎女(サカノウエノイラツメ)の母。石川朝臣。石川命婦(ヒメトネ)。邑波(オオバ)。
(7)藤原宿奈麻呂の妻。
〔(2)(3)(4)(5) は同一人とする説が有力だが未詳〕

いしかわのしょうじゃ

いしかわのしょうじゃ イシカハ―シヤウジヤ 【石川精舎】
日本最古の寺。584年蘇我馬子(ソガノウマコ)が石川の自宅に仏像を安置したもの。奈良県橿原(カシハラ)市石川町にある浄土宗本明寺が遺址(イシ)。

いしかわまさもち

いしかわまさもち イシカハ― 【石川雅望】
(1753-1830) 江戸後期の国学者・狂歌師。江戸の人。通称,糠屋(ヌカヤ)七兵衛。狂名は宿屋飯盛(ヤドヤノメシモリ),号,六樹園など。石川豊信の子。家業は宿屋。狂歌を頭光(ツムリヒカル)・四方赤良(ヨモノアカラ)に学ぶ。狂歌・狂文のほかに和漢の書にも通じ,狂歌師中の学者と称され,「雅言集覧」「源註余滴」「しみのすみか物語」などの著もある。

いしがき

いしがき 【石垣】
沖縄県南西部,石垣島からなる市。八重山諸島の行政・経済の中心地。パイナップル・サトウキビを栽培し,畜産も盛ん。

いしがき

いしがき【石垣】
a stone wall.

いしがき

いしがき [0] 【石垣】
(1)石を積んだり組んだりして築いた障壁・仕切り。
(2)崖(ガケ)・堤などの表面を石で固めたもの。石がけ。
石垣(2)[図]

いしがきいちご

いしがきいちご [5] 【石垣苺】
石垣栽培によって栽培したイチゴ。

いしがきさいばい

いしがきさいばい [5] 【石垣栽培】
イチゴを南面した斜面などに組んだ石垣の間に植え付けて栽培する方法。石の比熱が大きいのとその反射熱・伝導熱を利用して促成栽培する。石垣作り。

いしがきじま

いしがきじま 【石垣島】
沖縄県,八重山諸島の主島。全島石垣市。周囲はサンゴ礁の海で,観光客が多い。

いしがきだい

いしがきだい [4] 【石垣鯛】
スズキ目の海魚。全長約45センチメートル。体高は高く側扁する。口は小さく,歯はくちばしのように見える。体色は褐色の地に黒色斑点が石垣状にならぶ。老成魚は口の周辺が白くなりクチジロと呼ばれる。夏,美味。磯釣りの好対象魚。本州中部以南の岩礁域に分布。

いしがきまち

いしがきまち 【石垣町】
京都市東山区宮川筋付近。近世,このあたりに色茶屋や陰間(カゲマ)茶屋が多くあった。石掛町(イシガケマチ)。

いしがきやま

いしがきやま 【石垣山】
神奈川県小田原市にある箱根外輪山の一部。1590年豊臣秀吉が小田原攻めの陣営とした地。海抜241メートル。

いしがけ

いしがけ [0] 【石崖】
「石垣(イシガキ){(2)}」に同じ。

いしがけもん

いしがけもん [4] 【石崖文】
大小不同の多角形を並べた文様。

いしがっせん

いしがっせん [3] 【石合戦】
敵味方二手に分かれて石を投げ合うこと。年中行事,または子供の遊戯として行われた。
→印地打(インジウ)ち

いしがに

いしがに [0] 【石蟹】
海産のカニ。甲は暗青色で,甲幅6センチメートルほど。第四歩脚はひれ状。東京湾以南の岩礁にすむ。

いしがま

いしがま [0] 【石鎌】
磨製石器の一。鎌の形をし,弥生時代に稲刈りに使用された。

いしがま

いしがま [0] 【石窯】
石を積み上げて築いた炭焼きがま。堅炭(カタズミ)を作るのに用いる。白炭(シロズミ)窯。

いしがみ

いしがみ [0] 【石神】
色・形などに特徴のある石を,神の依り代や神体として祀(マツ)ったもの。しゃくじん。しゃくじ。

いしがみ

いしがみ 【石神】
狂言の一。妻に離縁話をもち出された夫が石神になりすまして,伺いを立てにきた妻の心を変えさせるが,やがて見破られてしまう。

いしがめ

いしがめ [0] 【石亀・水亀】
淡水産のカメ。甲長15センチメートルほどで,背面は褐色ないし暗褐色,腹面は黒色。日本固有種で,川・池などの淡水にすみ,最も普通にみられる。幼体はゼニガメと呼ばれ,また老成して藻のついたものはミノガメと呼ばれ,古来縁起のよいものとされた。

いしがめ==の

――=の(=も)地団駄(ジダンダ)
〔「雁(ガン)が飛べば石亀も地団駄」の略〕
自分の力量を考えないで,他人のまねをしても,できることには限度があるたとえ。

いしがれい

いしがれい [3] 【石鰈】
カレイ目の海魚。全長約45センチメートル。体は楕円形で扁平する。体色は茶褐色または緑褐色。両眼が体の右側にあり,有眼側の鱗板は石化し,周辺部に白色の小斑点が散在する。美味。千島・日本各地・東シナ海にかけて広く分布。イシモチガレイ。ゴソガレイ。

いしがわら

いしがわら [3] 【石瓦】
薄い板状の粘板岩の屋根葺(フ)き材。スレート。

いしがんとう

いしがんとう [3] 【石敢当】
道路の突き当たりや辻(ツジ)などに立てる「石敢当」と刻みこまれた石。南九州から南西諸島各地にみられる。魔除(ヨ)けのためという。せきがんとう。
石敢当[図]

いしき

いしき ヰ― [0] 【居敷・臀】
(1)座。座席。「草を敷(カ)りて―となせば/日本書紀(神功訓)」
(2)お尻(シリ)。「大きな―を振り廻して/浄瑠璃・神霊矢口渡」

いしき

いしき【意識】
<lose> consciousness;→英和
<recover one's> senses.〜する(しない) be (un)conscious[(un)aware] <of> .→英和
〜的(に) conscious(ly);deliberate(ly).→英和

いしき

いしき ヰ― [0][1] 【違式】
(1)きめられた形式や手続きに従わないこと。
(2)律令制下において,式に違反すること。

いしき

いしき ヰ― 【位色】
⇒当色(トウジキ)

いしき

いしき 【石城・石槨】
上下四方を石で囲った,棺を納める部屋。いわき。「―の役(エダチ)を起さしめず/日本書紀(天智訓)」

いしき

いしき [1] 【意識】 (名)スル
(1)
 (ア)物事に気づくこと。また,その心。感知。知覚。「―を集中する」「人の目を―する」
 (イ)(混濁・無意識などに対して)はっきりした自律的な心の働きがあること。自覚。覚醒。見当識。「―を失う」「―が残っている」
(2)状況・問題のありようなどを自らはっきり知っていること。「―が高い」「罪の―」
(3)〔哲・心〕
〔(ドイツ) Bewußtsein; 英 consciousness〕

 (ア)思考・感覚・感情・意志などを含む広く精神的・心的なものの総体。特に対象を認識する心の働き。主観。物質・存在・世界・自然など,客観的なものに対する。現象学では世界を構成する超越論的自我の働き,また唯物論では存在に拘束される観念一般を意識と呼ぶ。
 (イ)単なる直接的な情意作用や知覚ではなく,自他の在り方自身を察知する明瞭で反省的な心の状態。また,その作用・内容など。自己自身を対象化する対自的・反省的働き,人格あるいは自我による統一・自律,一定水準の明晰(メイセキ)さなどによって規定される。自己意識。
(4)〔仏〕
〔梵 mano-vijñāna〕
六識の一。感覚器官による眼・耳・鼻・舌・身の五識に対し,心の働き,精神の働きのこと。第六識。

いしきあて

いしきあて ヰ― [3] 【居敷当て】
単衣(ヒトエ)の着物の尻のあたりに,補強のために裏から当てる布。

いしきいっぱん

いしきいっぱん [1] 【意識一般】
〔(ドイツ) Bewußtsein überhaupt〕
〔哲〕 カントの用語。単なる意識ではなく,多様な直観を統一する根拠としての自己意識。純粋意識。統覚。

いしきかん

いしきかん [4][3] 【意思機関】
⇒議決機関(ギケツキカン)

いしきしょうがい

いしきしょうがい [4] 【意識障害】
意識の明るさ(覚醒(カクセイ)度)が低下したり,思考・判断・記憶などの能力が損なわれた状態。昏睡・傾眠・譫妄(センモウ)・錯乱・朦朧(モウロウ)状態などさまざまな段階に区分される。

いしきてき

いしきてき [0] 【意識的】 (形動)
自分でもそうと知りながらしているさま。故意。意図的。
⇔無意識的
「あれは彼の―な発言だ」

いしきのながれ

いしきのながれ [1] 【意識の流れ】
〔stream of consciousness〕
ウィリアム=ジェームズの心理学の用語。常に生成・変化する意識を統一的な流れとして総合的に把握すべきだとする説。文学上では,J =ジョイス,V =ウルフ,W =フォークナーなどにみられる内面描写の手法。

いしきふめい

いしきふめい [1][1][0] 【意識不明】
意識がなくなった状態。

いしきり

いしきり [0] 【石錐】
⇒せきすい(石錐)

いしきり

いしきり【石切り】
quarrying.石切り場 a quarry.→英和

いしきり

いしきり [0][3] 【石切り】
(1)山から石を切り出すこと。
(2)石に細工すること。また,それをする人。

いしきりかじわら

いしきりかじわら 【石切梶原】
人形浄瑠璃の時代物「三浦大助紅梅靮(ミウラノオオスケコウバイタヅナ)」(長谷川千四ら作。1730年初演)三段目切の通称。鎌倉八幡社頭で,梶原景時(カゲトキ)が青貝師六郎太夫を救い,石の手洗い鉢を切って名刀の切れ味を示す。

いしきりば

いしきりば [0] 【石切り場】
石材を切り出す場所。

いしく

いしく [0] 【石工】
石を切り出したり,それを細工したりする職人。せっこう。石屋。石大工。

いしく

いし・く 【い及く】 (動カ四)
〔「い」は接頭語〕
追いつく。及ぶ。「吾が愛(ハ)し妻に―・き遇はむかも/古事記(下)」

いしく

いしく【石工】
a mason[stonecutter].→英和

いしくしろ

いしくしろ [3] 【石釧】
古墳時代の石製腕輪のうち,鍬(クワ)形石と車輪石を除いたものの称。狭義にはイモガイ製の貝輪を碧玉・滑石などで模したものをさす。

いしくばり

いしくばり [3] 【石配り】
庭石の組み合わせや配置。

いしくも

いしくも 【美しくも】 (連語)
〔形容詞「美(イ)し」の連用形に助詞「も」が付いた語〕
(1)見事に。けなげにも。「―申され候ものかな/義経記 5」
(2)よくも。ひどくも。「―一茶は我をたばかりける哉/父の終焉日記」

いしくれ

いしくれ [0] 【石塊】
〔「くれ」はかたまりの意〕
石ころ。小石。

いしぐみ

いしぐみ [0] 【石組(み)】
造園のため石材を組み合わせて景観をつくる手法。また,その配置の具合。いわぐみ。

いしぐら

いしぐら [0] 【石倉】
石を積んで造った倉。

いしぐるま

いしぐるま [3] 【石車】
大石を運ぶための,車体を低くし,丈夫で幅広な車輪をつけた荷車。

いしぐるま=に乗る

――に乗・る
調子に乗ってしくじる。「―・つて徒惚(アダボレ)するは男の屑の葛餅/浄瑠璃・松風村雨」

いしぐろ

いしぐろ 【石黒】
姓氏の一。

いしぐろただあつ

いしぐろただあつ 【石黒忠篤】
(1884-1960) 官僚・政治家。福島県生まれ。農林次官,第二次近衛内閣農相,鈴木貫太郎内閣農商相などを歴任。

いしぐろただのり

いしぐろただのり 【石黒直悳】
(1845-1941) 医学者・軍医。陸奥(ムツ)国伊達(ダテ)の生まれ。陸軍軍医総監・陸軍省医務局長となり,日本の陸軍軍医制度の基礎を築いた。

いしぐろむねまろ

いしぐろむねまろ 【石黒宗麿】
(1893-1968) 陶芸家。富山県生まれ。号,栩庵。京都八瀬で作陶。中国唐・宋時代の古陶磁研究に努め,自らの個性を加えた中国古陶を再現。

いしけってい

いしけってい [1] 【意思決定】
ある目標を達成するために,複数の選択可能な代替的手段の中から最適なものを選ぶこと。デシジョン-メイキング。

いしけっていろん

いしけっていろん [5] 【意思決定論】
個人や組織の行動を特定の合理的条件の下で,選択,探索行動,決定の観点から研究する理論。

いしけり

いしけり【石蹴り(をする)】
(play) hopscotch.→英和

いしけり

いしけり [3][4] 【石蹴り】
片足跳びで地面に描いた区画に小石を蹴り入れながら次々に回り,早く全区画を回った者を勝ちとする子供の遊び。

いしけん

いしけん [0] 【石拳】
「じゃんけん」に同じ。

いしげ

いしげ 【石下】
茨城県西部,結城(ユウキ)郡の町。近世には鬼怒川水運の河岸。長塚節の生地。

いしげ

いしげ [0] 【石毛】
褐藻類ナガマツモ目の海藻。本州以南の海岸の潮間帯に群落を作る。体は暗褐色で細く,叉状(サジヨウ)分枝し,高さ約10センチメートル。

いしこ

いしこ [0][3] 【石粉】
(1)長石(チヨウセキ)の粉末。素地(キジ)に混ぜ,また,釉(ウワグスリ)に用いる。
(2)寒水石・石灰石の粉末。タイル・大理石の目地モルタルに使う。

いしこ

いしこ 【石子】
小石。いしころ。[ヘボン]

いしこがたな

いしこがたな [3][5] 【石小刀】
打製石器の一。薄く鋭い刃をもつ切断用の石器。弥生時代中期に近畿地方で,サヌカイト製のものが用いられた。

いしこづみ

いしこづみ [0] 【石子積み】
(1)小石を積み重ねること。
(2)「石子詰(ヅ)め」に同じ。

いしこづめ

いしこづめ [0] 【石子詰め】
中世・近世に行われた処刑の方法。罪人を生きたまま穴の底に入れ,上から小石を入れて埋め殺すもの。各地で私刑として行われた。

いしこらしい

いしこらし・い (形)
〔近世上方語〕
人がえらそうにしているのをあざけっていう語。生意気だ。いしこい。「―・くお供をしながら/浄瑠璃・彦山権現」

いしこりどめのみこと

いしこりどめのみこと 【石凝姥命】
記紀神話の神。天照大神(アマテラスオオミカミ)が天の岩屋戸へ隠れたとき,鏡を作った。鏡作連(カガミツクリノムラジ)の祖神。

いしころ

いしころ【石ころ】
a small stone;a pebble.→英和

いしころ

いしころ [3][4] 【石塊】
小石。いしくれ。

いしごき

いしごき 【石御器】
〔「ごき」は食器〕
茶碗。「―に一二杯/浄瑠璃・博多小女郎(上)」

いしごろも

いしごろも [3] 【石衣】
こし餡(アン)に水飴(ミズアメ)を加えて練ったものに砂糖の衣をかけた半生菓子。

いしさじ

いしさじ [0] 【石匙】
縄文時代の打製石器の一。ケイ石・サヌカイト・黒曜石などで刃部と抉(エグ)りの入った突起を作り出す。動物の皮を剥(ハ)いだり肉を裂いたりした。石匕(セキヒ)。

いしさんご

いしさんご [3] 【石珊瑚】
花虫綱イシサンゴ目の腔腸動物の総称。形態は円筒状・樹枝状・皿状などさまざまで,色が美しい。イソギンチャクに似たポリプと共同の肉体をもち,造骨細胞から石灰質を分泌して,硬い骨格を作る。多数集まってサンゴ礁を形成する種類もある。一般に暖海に産する。

いしざいく

いしざいく【石細工】
stonework.→英和

いしざか

いしざか [0] 【石坂】
(1)石の多い坂。
(2)石畳の坂。石段。

いしざか

いしざか 【石坂】
姓氏の一。

いしざかようじろう

いしざかようじろう 【石坂洋次郎】
(1900-1986) 小説家。青森県生まれ。慶大卒。「若い人」で作家の地位を確立。「青い山脈」「陽のあたる坂道」など青春ものを多く発表。

いしざら

いしざら [0] 【石皿】
(1)中央がへこんだ皿形の縄文時代の石器。果実・穀類などをすりつぶして粉にするために用いた。
→磨(ス)り石
(2)江戸時代,街道茶屋で煮しめ皿として用いられていた陶器または炻器(セツキ)の皿。

いししゅぎ

いししゅぎ [3] 【意思主義】
〔法〕 外に表れた表示行為が,まちがいなどで真意と一致しない場合に,真意の方を重んじて意思表示の効力を決める主義。
⇔表示主義

いししょう

いししょう [2] 【異嗜症】
⇒異食症(イシヨクシヨウ)

いしじ

いしじ [0] 【石地】
(1)「石地塗り」の略。
(2)石の多いやせた土地。「―をひらき畑を打つ/浄瑠璃・用明天皇」

いしじき

いしじき [0] 【石敷】
石を使って舗装した所。石畳。

いしじぞう

いしじぞう [3] 【石地蔵】
石でつくった地蔵菩薩の像。無口な人や色恋に興味を示さない人のたとえにもいう。

いしじつげん

いしじつげん [1] 【意思実現】
主として私法上,法律効果の発生を欲する意思を外部から推測するに足りる客観的行為。売却する旨の申し込みとともに送られてきた物を消費する行為など。

いしじぬり

いしじぬり [0] 【石地塗(り)】
灰色の光沢のない漆塗り。

いしじり

いしじり [0] 【石尻】
石垣などの石の,差し込んだ奥の方の端。

いしず

いしず イシヅ 【石津】
⇒いしづ(石津)

いしずえ

いしずえ【礎】
a foundation stone (石); <lay> the foundation <of> (基礎).→英和

いしずえ

いしずえ [0] 【礎】
〔石据えの意〕
(1)建物の土台となる石。柱石。土台石。礎石。「建物の―だけが昔をしのばせる」
(2)(比喩的に)物事の基礎となる大事なもの,あるいは人。「事業の―をきずく」「国の―となる」

いしずみ

いしずみ 【石炭】
石炭(セキタン)の古名。

いしずり

いしずり【石摺り】
[拓本] a rubbed copy <from an inscription> ; <make> a rubbing <of> .→英和

いしずり

いしずり [0] 【石摺り・石搨】
(1)石碑などの文字を紙に摺り写したもの。拓本。
(2){(1)}のように,地を黒く,字・絵を白く刷り出した書画。

いしずりえ

いしずりえ [4] 【石摺り絵】
石摺り{(1)}のように地を黒く,線を白く出した版画。江戸中期,西村重信の創始という。

いしせい

いしせい [0] 【異歯性】
主に哺乳類で,門歯・犬歯・前臼歯(ゼンキユウシ)・後臼歯などのように一個体に生ずる歯の形が異なること。少数の爬虫(ハチユウ)類にもみられる。
⇔同歯性

いしぞこ

いしぞこ [0] 【石底】
(1)岩や石からなる川底。
(2)緯(ヨコ)糸に太い糸と細い糸を交互に織り込んで厚く密に織った綿織物。足袋(タビ)底などに用いる。石底織り。織り底。

いしたうや

いしたうや (枕詞)
「あまはせづかひ」にかかる。語義・かかり方未詳。「―天馳使(アマハセヅカイ)/古事記(上)」
〔「い」は接頭語,「や」は間投助詞。「い慕ふや」の意か〕

いしたたき

いしたたき [3] 【石叩き・石敲き】
(1)槌(ツチ)で鉱石を砕くこと。また,その槌。
(2)〔尾を上下に振る習性から〕
セキレイの異名。[季]秋。

いしだ

いしだ 【石田】
姓氏の一。

いしだい

いしだい [0][2] 【石鯛】
スズキ目の海魚。全長約60センチメートル。からだは楕円形で側扁し,体高が高い。口は小さく,歯はくちばしのように見える。幼魚は灰青色の地に七本の黒い横帯がある。雄は成長するにつれて縞模様が不明瞭となり,口の周辺が黒くなってクチグロと呼ばれる。磯(イソ)釣りの好対象魚。夏,美味。北海道から南シナ海にかけて分布。シマダイ。

いしだいく

いしだいく [3] 【石大工】
石工(イシク)。また,その棟梁(トウリヨウ)。

いしだえいいちろう

いしだえいいちろう 【石田英一郎】
(1903-1968) 文化人類学者。大阪生まれ。東大教授。人類文化史の研究を深める一方,日本の文化人類学研究の発展に貢献した。主著「河童駒引考」「桃太郎の母」

いしだか

いしだか [0][3] 【石高】 (名・形動)
道路に石が多く,でこぼこなさま。「―ナミチ/日葡」

いしだかみち

いしだかみち 【石高道】
石が多くて,でこぼこの道。「―をたどり行くほどに/滑稽本・膝栗毛(初)」

いしだき

いしだき [0] 【石抱き】
江戸時代の拷問の一。三角の材を並べた,算盤(ソロバン)と称する台の上に人を正座させ,ひざの上に重い石板をのせ,白状しないとだんだん石の数を多くして,責めつける方法。笞(ムチ)打ちで白状しない者に対して行なった。算木責め。算盤責め。いしだかせ。
石抱き[図]

いしだたみ

いしだたみ【石畳】
a stone pavement;cobbles.

いしだたみ

いしだたみ [3] 【石畳・甃】
(1)板石を敷き詰めたところ。「―の道」
(2)石段。
(3)「市松{(1)}」に同じ。
(4)家紋の一。正方形や長方形を組み合わせたもの。
(5)海産の巻貝。殻高は3センチメートル内外で,球卵形。殻表は黒緑色で,{(1)}のような刻み目がある。北海道南部以南に広く分布し,岩礁に多い。

いしだて

いしだて [0] 【石立て】
〔平安・鎌倉時代の語〕
(1)庭作り。
(2)石立(イシダテ)僧。

いしだてそう

いしだてそう [4] 【石立僧】
平安時代後期から鎌倉時代にかけて活躍した高い作庭技術をもった僧侶の称。

いしだはきょう

いしだはきょう 【石田波郷】
(1913-1969) 俳人。愛媛県生まれ。本名,哲夫。明大卒。水原秋桜子に師事。「馬酔木(アシビ)」同人。「鶴」を主宰,新興俳句運動の隆盛とともに「人間探求派」と称された。句集「鶴の眼」「惜命」など。

いしだばいがん

いしだばいがん 【石田梅巌】
(1685-1744) 江戸中期の思想家。名は興長。通称勘平。丹波の農家から出て,京都の商家に奉公しながら神・儒・仏の三教を学び,独特の哲学「心学」を編みだし,日常的な言葉と巧みな比喩によって町人に倫理・道徳を説いた。主著「都鄙(トヒ)問答」

いしだみつなり

いしだみつなり 【石田三成】
(1560-1600) 安土桃山時代の武将。近江(オウミ)の人。名は佐吉。治部少輔と称する。豊臣秀吉に重用され,五奉行の一人として太閤(タイコウ)検地などに活躍。秀吉の死後,遺子秀頼を擁(ヨウ)して徳川家康と対立,関ヶ原の戦いに敗れ,京で斬首(ザンシユ)された。

いしだみとく

いしだみとく 【石田未得】
(1587?-1669) 江戸前期の俳人・狂歌師。江戸の人。通称を又左衛門。江戸日本橋の両替商。松永貞徳の門人。半井卜養らとともに貞門江戸五俳哲の一人。編著「一本草(ヒトモトグサ)」,狂歌家集「吾吟我(ゴギンワガ)集」など。

いしだゆうてい

いしだゆうてい 【石田幽汀】
(1721-1786) 江戸中期の画家。京都の人。狩野派の鶴沢探鯨に学び,諸派を総合して緻密(チミツ)な装飾画風を確立。円山応挙の最初の師。

いしだりゅう

いしだりゅう 【石田流】
将棋の駒組みの一。江戸初期の盲人棋士石田検校の創始。飛車を角行の隣に移動する戦法。

いしだん

いしだん【石段】
(a flight of) stone steps.

いしだん

いしだん [0] 【石段】
石で築いた階段。

いしだんいし

いしだんいし [3] 【石段石】
(1)茶室の外側の庇(ヒサシ)の下に踏み段として据えた,段のある石。
(2)大小の石材を取りまぜた,庭の石段。

いしつ

いしつ【遺失物(届)】
(a report on) lost property.遺失物取扱所 <米> a lost-and-found (office); <英> a lost-property office.

いしつ

いしつ ヰ― [0] 【委悉】
物事を詳しくすること。委細。

いしつ

いしつ【異質の】
heterogeneous;→英和
of a different nature.

いしつ

いしつ ヰ― [0] 【違失】
しくじり。過失。「誠に―なし/著聞 10」

いしつ

いしつ [0] 【異質】 (名・形動)[文]ナリ
性質が違っている・こと(さま)。
⇔同質
「―なものが混じっている」「―の文化」
[派生] ――さ(名)

いしつ

いしつ ヰ― [0] 【痿疾】
手足がしびれて感覚を失い,動作が自由にならない病。しびれやまい。

いしつ

いしつ ヰ― [0] 【遺失】 (名)スル
(1)物や金銭を落としたり,おき忘れたりしてなくすこと。
(2)〔法〕 動産が所有者の意思によらずにその所持から離れること。

いしついじ

いしついじ [3] 【石築地】
石造りの築地。石垣。

いしつうち

いしつうち [3] 【意思通知】
自己の意思を他人に通知する行為で,それにより法律効果を生じるもの。催告など。

いしつつ

いしつつ 【石槌】
柄頭(ツカガシラ)が石でできた頭槌(クブツチ)の剣か。一説に,石剣または槌の形をした石器の武器とも。「頭椎(クブツツ)い,―い持ち,撃ちてし止まむ/古事記(中)」

いしつばめ

いしつばめ [3] 【石燕】
⇒せきえん(石燕)

いしつぶつ

いしつぶつ ヰ― [3] 【遺失物】
(1)落とし物・忘れ物。
(2)〔法〕 所有者の意思によらずにその所持を離れた物で,盗品ではない物。

いしつぶつおうりょうざい

いしつぶつおうりょうざい ヰ―ワウリヤウ― [8] 【遺失物横領罪】
遺失物・漂流物などを横領する犯罪。占有離脱物横領罪。

いしづ

いしづ 【石津】
大阪府堺市内の地名。もと泉北郡浜寺町下石津。古戦場。北畠顕家(アキイエ)敗死の地。

いしづか

いしづか【石塚】
a cairn.→英和

いしづか

いしづか 【石塚】
姓氏の一。

いしづかたつまろ

いしづかたつまろ 【石塚竜麿】
(1764-1823) 江戸後期の国学者。遠江(トオトウミ)の人。本居宣長の門人。万葉仮名の用法を調査して上代特殊仮名遣いを発見。著「仮字遣奥山路」「古言清濁考」「科戸風」など。

いしづき

いしづき [0] 【石突き】
(1)傘・杖(ツエ)・ピッケルなどの先の,地面に当たる部分。また,その部分にはめた金具。
(2)槍(ヤリ)・長刀(ナギナタ)などの柄の端や,太刀の鞘尻(サヤジリ)の部分。また,そこを包む金物。
(3)きのこ類の軸の下方の固い部分。
(4)建物の土台にする石を突き固めること。「はや―柱立すぎて/浮世草子・椀久一世(上)」

いしづき

いしづき【石突き】
a ferrule (ステッキの);→英和
a hard tip (きのこの).

いしづくり

いしづくり【石造り】
stonework.→英和
〜の stone-built;stone <house> .→英和

いしづくり

いしづくり [3] 【石造り・石作り】
石・石材でつくること。また,つくった物。

いしづち

いしづち [0] 【石槌】
(1)槌として用いられた石器。
(2)大石に数本の縄をつけ,数人で縄を引いて石を上下させて地面を固めるもの。地形(ジギヨウ)に用いる。

いしづちこくていこうえん

いしづちこくていこうえん 【石鎚国定公園】
石鎚山脈を中心とする山岳公園。愛媛県と高知県にまたがる。

いしづちさん

いしづちさん 【石鎚山】
愛媛県中部にある山。石鎚山脈の主峰で,四国の最高峰。海抜1982メートル。頂上に石鎚権現(ゴンゲン)がある。いしづちやま。

いしづみ

いしづみ [4][3] 【石積み】
〔「いしつみ」とも〕
(1)石を積み上げること。また,そうして造った石垣・堰(セキ)など。
(2)子供の遊戯の一。小石を数多く積み,その山を崩さないように一つずつ取り,多く取った者を勝ちとする。また,一定の数の小石を持ち,崩さないように積み上げ,早くなくなった者を勝ちとする。

いしてき

いしてき [0] 【意志的】 (形動)
意志の感じられるさま。「―な生き方」

いしどうまる

いしどうまる 【石童丸】
苅萱(カルカヤ)説話の主人公。出家した父苅萱道心を高野山に訪ねるが,父は名乗らず,やがて出家して父のもとに弟子として仕える。高野山の苅萱堂や長野市の往生寺の縁起などに伝わる。
→苅萱

いしどうろう

いしどうろう【石灯篭】
a stone lantern.

いしどうろう

いしどうろう [3] 【石灯籠】
石製の灯籠。社寺の献灯あるいは庭園の飾りとして用いられる。標準型は上部から,宝珠(ホウジユ)・笠(カサ)・火袋(ヒブクロ)・中台(チユウダイ)・竿(サオ)・基礎からなる。種類は非常に多い。
石灯籠[図]

いしどこ

いしどこ [0] 【石床】
石を敷きつめたような川の底。

いしどりや

いしどりや 【石鳥谷】
岩手県中西部,稗貫(ヒエヌキ)郡の町。北上川が南北に貫流。南部杜氏(トウジ)の発祥地。

いしなぎ

いしなぎ [0] 【石投】
スズキ目の海魚。全長2メートルに達する。体は長楕円形で,やや側扁する。体色は灰褐色。幼魚には数本の黒褐色の縦縞(タテジマ)がある。夏,美味。鰾(ウキブクロ)から膠(ニカワ),肝臓から肝油を取る。日本各地の深海に分布。

いしなげ

いしなげ [0][4] 【石投げ】
(1)石を投げること。投石。
(2)石を投げてその距離を争う遊び。
(3)「石子(イシナゴ)」に同じ。
(4)歌舞伎・浄瑠璃の見得(ミエ)の一。片足をあげ,逆の片手を頭上にさしあげて掌(タナゴコロ)をぱっと開くもの。石を投げる瞬間の姿に似ているのでこの名がある。石投げの見得。

いしなご

いしなご 【石子・石投・擲石】
古くからの女児の遊戯の一。石を撒(マ)き,うち一つを投げ上げ,落ちてくる間に他の石を拾ってともにつかみとる遊び。現在のお手玉にも型が残る。いしなどり。いしなごとり。石投げ。

いしなどり

いしなどり 【石な取り】
「石子(イシナゴ)」に同じ。「碁・双六(スゴロク)うたせ,偏をつがせ,―をせさせて/栄花(月の宴)」

いしにわ

いしにわ [0] 【石庭】
〔草木中心の作庭に対して〕
岩石・小石・砂など石材を中心に構成した庭。せきてい。

いしのあぶら

いしのあぶら 【石の油】
石油(セキユ)の古名。

いしのうりょく

いしのうりょく [3] 【意思能力】
〔法〕 自分の行為の性質や結果を判断することのできる精神的能力。幼児・精神病者・泥酔者などは意思能力がないものとされ,その者のなした法律行為は無効であり,不法行為の責任も負わない。

いしのち

いしのち 【石の乳】
鍾乳石(シヨウニユウセキ)の古名。[和名抄]

いしのつらら

いしのつらら 【石の氷柱】
鍾乳石(シヨウニユウセキ)の古名。石の乳(チ)。

いしのま

いしのま [0] 【石の間】
神社建築の相の間で,石敷きのもの。本殿と拝殿をつなぐ。

いしのまき

いしのまき 【石巻】
宮城県中東部,旧北上川河口の市。南部藩・伊達藩の米の積み出し港として栄え,現在は遠洋漁業の基地。水産加工・造船・パルプなどの工業が発達。

いしのまきせん

いしのまきせん 【石巻線】
JR 東日本の鉄道線。宮城県小牛田(コゴタ)と女川(オナガワ)間,44.9キロメートル。前谷地で気仙沼線,石巻で仙石線と結ぶ。

いしのまきせんしゅうだいがく

いしのまきせんしゅうだいがく 【石巻専修大学】
私立大学の一。1988年(昭和63)設立。本部は石巻市。

いしのまづくり

いしのまづくり [5] 【石の間造り】
「権現(ゴンゲン)造り」に同じ。

いしのみ

いしのみ [0] 【石鑿】
(1)石切り鑿。
(2)弥生時代の磨製石器の一。小型の木工用の石斧(イシオノ)で,形が今の鉄製鑿に似るものをいう。鑿形石斧。

いしはくじゃく

いしはくじゃく [1] 【意志薄弱】 (名・形動)[文]ナリ
意志が弱くて,忍耐・努力・決行などができない・こと(さま)。

いしはじき

いしはじき 【石弾き】
(1)古代の兵器の一。木の弾力を利用して石を飛ばす仕掛け。「鼓吹,弩,―の類/日本書紀(推古訓)」
(2)小石や碁石を指で弾いて,相手の石に当てて取り合う遊び。「男女かた別きて―し給ふ/宇津保(祭の使)」

いしはぜ

いしはぜ [0] 【石爆ぜ】
製陶の際,素地(キジ)中の砂や石などが爆(ハ)ぜて表面に現れ出ること。景色として珍重される。

いしはら

いしはら [0] 【石原】
〔室町時代は「いしわら」が普通〕
小石が多くある平地。

いしはら

いしはら 【石原】
姓氏の一。

いしはらかんじ

いしはらかんじ 【石原莞爾】
(1889-1949) 陸軍軍人。山形県生まれ。関東軍参謀として満州事変を引き起こし,満州国創設を推進したが,のち,東条英機と対立し,1941年(昭和16)予備役。東亜連盟の指導者。

いしはらけん

いしはらけん 【石原謙】
(1882-1976) キリスト教史学者。東京生まれ。東大卒。石原純の弟。東北大教授・東京女子大学学長。著「キリスト教の源流」など。

いしはらしのぶ

いしはらしのぶ 【石原忍】
(1879-1963) 医学者。東京生まれ。東大医学部の眼科学教授。石原式視力表・石原式色覚検査表・視野測定器などを開発。

いしはらじゅん

いしはらじゅん 【石原純】
(1881-1947) 物理学者・歌人。東京生まれ。名は「あつし」とも。東大卒。日本における最初の本格的な理論物理学者の一人。理論物理学の研究・啓蒙(ケイモウ)のかたわら,非定型,口語使用の「新短歌」を提唱,歌人としても活躍した。歌集「靉日(アイジツ)」など。

いしはらまさあきら

いしはらまさあきら 【石原正明】
(1760?-1821) 江戸中・後期の国学者・歌人。尾張の人。号,蓬堂。初め宣長に師事,のち塙保己一(ハナワホキノイチ)に従い「群書類従」の編纂(ヘンサン)に携わる。歌は,新古今集を宗とした。著「制度通考」「年年随筆」「尾張廼家苞(オワリノイエヅト)」など。

いしはらゆうじろう

いしはらゆうじろう 【石原裕次郎】
(1934-1987) 映画俳優。神戸生まれ。「太陽の季節」でデビュー,「嵐を呼ぶ男」などで新しい時代のヒーローとしての地位を獲得。

いしばい

いしばい【石灰】
lime.→英和

いしばい

いしばい [0][2] 【石灰】
酸化カルシウム(生石灰)の俗称。水酸化カルシウム(消石灰)を合わせていうこともある。せっかい。

いしばいがま

いしばいがま [3] 【石灰窯】
石灰石などを焼熱して,生石灰を製するための窯。

いしばいのだん

いしばいのだん 【石灰の壇】
仁寿殿(ジジユウデン)や清涼殿にあった,床(ユカ)を石灰で築(ツ)き固めた部分。毎朝,天皇が,伊勢神宮や内侍(ナイシ)所を遥拝(ヨウハイ)する場所。
→清涼殿

いしばいのま

いしばいのま 【石灰の間】
「石灰の壇」に同じ。

いしばし

いしばし 【石橋】
姓氏の一。

いしばし

いしばし【石橋】
a stone bridge.〜を叩いて渡る be extremely prudent[cautious];look before one leaps.

いしばし

いしばし [0] 【石橋】
石で造った橋。石の橋。

いしばし

いしばし 【石橋】
栃木県南部,下都賀(シモツガ)郡の町。日光街道の宿駅で,かんぴょうを生産。

いしばし=を叩(タタ)いて渡る

――を叩(タタ)いて渡る
〔堅固な石橋を,さらにたたいて安全を確かめてから渡る意〕
用心の上にも用心をする。

いしばししあん

いしばししあん 【石橋思案】
(1867-1927) 小説家。横浜市生まれ。本名,助三郎。東大中退。尾崎紅葉・山田美妙らと硯友社を興す。今様春水と評され,「仇桜遊里廼夜嵐」「乙女心」「京鹿子」など人情本的な恋愛小説を書いた。

いしばししょうじろう

いしばししょうじろう 【石橋正二郎】
(1889-1976) 実業家。福岡県生まれ。地下足袋の発明から事業を起こし,国産タイヤ生産に着手しブリヂストンを育てる。

いしばしたんざん

いしばしたんざん 【石橋湛山】
(1884-1973) 政治家。東京生まれ。早大哲学科卒。東洋経済新報社社長を経て,第二次大戦後第一次吉田内閣蔵相。1956年(昭和31)自由民主党総裁となり,内閣を組織したが,病に倒れ三か月足らずで辞職。日中・日ソ交流促進に尽力。

いしばしにんげつ

いしばしにんげつ 【石橋忍月】
(1865-1926) 評論家・小説家。筑後の人。本名,友吉。東大卒。内田魯庵と並ぶ明治20年代の代表的な批評家。森鴎外との論争で知られる。小説「露子姫」,「石橋忍月評論集」など。

いしばしやまのたたかい

いしばしやまのたたかい 【石橋山の戦い】
1180年8月,小田原市南部の石橋山で行われた源頼朝挙兵後最初の合戦。平家方の大庭景親らの軍に大敗し,頼朝は再挙のため一時安房(アワ)に逃れた。

いしばち

いしばち [2][0] 【石鉢】
石をくりぬいて作った鉢。手水鉢(チヨウズバチ)などに多い。

いしばり

いしばり [3] 【石針・石鍼・砭】
(1)中国の鍼術(シンジユツ)で用いる石製の針。焼いて瀉血などに用い,病気を治療した。
(2)骨身にこたえること。身にしみること。「八寒八風人の肌骨(キコツ)に―し/浄瑠璃・関八州繋馬」

いしばり

いしばり [0] 【石張(り)】
(1)土木工事で,河床・堤防などの保護のため,石やセメントを一面にはること。
(2)壁の仕上げ法の一。壁面に薄い石材をはりつめ,石造のような外観にみせるもの。

いしひき

いしひき [4][0] 【石引き・石曳き】
(1)石材を引き運ぶこと。
(2)「石引き唄」の略。

いしひきうた

いしひきうた [4] 【石引き唄】
仕事唄の一。大勢で大石を運ぶときにうたう唄。石引き。

いしひと

いしひと 【石人】
⇒せきじん(石人)

いしひょうじ

いしひょうじ [3] 【意思表示】 (名)スル
(1)考えを表し示すこと。「はっきりと―する」
(2)〔法〕 一定の法律上の効果の発生を望み,その意思を外部に表示する行為。

いしびつ

いしびつ [0] 【石櫃】
石製の箱形をした蔵骨器。火葬の風の生じた奈良時代のもの。せきひつ。

いしびや

いしびや [0][3] 【石火矢・石火箭】
(1)石・鉄などの塊を発射する,攻城用の弩(オオユミ)。
(2)大砲の古名。

いしぶぎょう

いしぶぎょう [3] 【石奉行】
室町・安土桃山時代に,城郭の築城のとき,石垣など石のことをつかさどった職。

いしぶし

いしぶし [0] 【石伏し】
〔川底の石の間にいるところから〕
ウキゴリ・ヨシノボリ・カジカの異名。

いしぶたいこふん

いしぶたいこふん 【石舞台古墳】
奈良県高市郡明日香(アスカ)村にある古墳。方墳。巨石を用いた横穴式石室が露出している。蘇我馬子(ソガノウマコ)の墓にあてる説がある。

いしぶね

いしぶね [0][3] 【石船】
(1)石材を運ぶ船。
(2)石で造った湯ぶね。石ぶろ。「ずつぶり―にひたせば/浄瑠璃・平家女護島」

いしぶみ

いしぶみ【碑】
a stone monument.

いしぶみ

いしぶみ [0] 【碑】
〔「石文(イシブミ)」の意〕
ある事を記念し,後世に伝えるためそのことを記しておく石。石碑(セキヒ)。碑。

いしぶろ

いしぶろ [0] 【石風呂】
(1)石で造った湯ぶね。
(2)蒸し風呂の一種。岩屋や石室でする蒸気浴。石を焼いて水をかけたり,海藻を焼いたりして,蒸気を発生させる。

いしへん

いしへん [0] 【石偏】
漢字の偏の一。「研」「砂」などの「石」の部分。

いしべ

いしべ 【石部】
滋賀県南部,甲賀郡の町。近世には東海道の宿場町。

いしべい

いしべい [0][2] 【石塀】
石でつくった塀。

いしべきんきち

いしべきんきち [0] 【石部金吉】
〔かたい物を並べて人名めかした語〕
非常に物堅い人。融通のきかない人。

いしべきんきち=金兜(カナカブト)

――金兜(カナカブト)
〔たださえ物堅い石部金吉が,さらに金兜をかぶっているの意〕
極端な堅物(カタブツ)のたとえ。

いしほう

いしほう [2][0] 【医師法】
医師の試験・免許,業務上の義務,医道審議会等について定める法律。1948年(昭和23)制定。

いしぼう

いしぼう [0] 【石棒】
⇒せきぼう(石棒)

いしぼうちょう

いしぼうちょう [3] 【石包丁】
弥生時代の磨製石器の一。半月形・長方形など種々の形がある。背にある二つの穴にひもを通し,握って稲などの穂を摘んだ穂摘み具。

いしぼたん

いしぼたん [3] 【石牡丹】
〔触手をのばした姿が牡丹の花に似ているところから〕
イソギンチャクの別名。

いしぼとけ

いしぼとけ [3] 【石仏】
(1)石でつくった仏像。せきぶつ。
(2)感情を動かさない人。「木仏(キブツ)金仏(カナブツ)―」
(3)いつも黙っている人。「―も物を言う」

いしぼり

いしぼり [0] 【石彫(り)】
石に彫刻すること。また,そのもの。

いしま

いしま 【窳・窪】
うつわ物の,きずやゆがみ。「器(ウツワモノ)皆苦(ユガミ)―あらず/太平記 32」

いしまくら

いしまくら [3] 【石枕】
(1)古墳に死者を埋葬するとき,頭を安置するために使った石の枕。
(2)陶枕(トウチン)。

いしまてがい

いしまてがい 【石馬刀貝】
海産の二枚貝。殻長6センチメートルほどの円柱形で,殻表は黄褐色。砂岩やサンゴ塊などに穴を開けてすむ。肉は美味。本州中部以南に分布。イシワリ。

いしみかわ

いしみかわ イシミカハ [3] 【石見川】
タデ科の一年草。原野・路傍の草地に自生。つる性で,長さ2メートルに及ぶ。葉は互生し,三角状。茎・葉柄に逆向きのとげがある。夏,茎の先の円い托葉(タクヨウ)上に緑白色の花を数個つける。果実は球形で藍(アイ)色。サデクサ。

いしみつ

いしみつ 【石光】
姓氏の一。

いしみつまきよ

いしみつまきよ 【石光真清】
(1868-1942) 陸軍軍人。熊本県生まれ。満州(中国東北部)で諜報活動に従事。手記「城下の人」「曠野の花」「望郷の歌」「誰のために」など。

いしむかで

いしむかで [3] 【石百足・石蜈蚣】
イシムカデ目に属するムカデの総称。体長2センチメートル内外で褐色。体は扁平で短く,一五対ある歩脚は長い。日本には約四〇種が知られ,石の下などにすむ。

いしむのうりょくしゃ

いしむのうりょくしゃ [6][1][4] 【意思無能力者】
自己のなした行為につき十分に認識できず,その結果を判断・予測できない者。意思能力を欠く者。

いしむら

いしむら 【石村】
姓氏の一。

いしむらけんぎょう

いしむらけんぎょう 【石村検校】
(?-1642) 安土桃山・江戸前期の盲目の三味線演奏家。三味線組唄の創始者。琉球の蛇皮線をもとに三味線を考案したとも伝える。

いしむろ

いしむろ [0] 【石室】
(1)石を積んで作った部屋。いわむろ。岩屋。
(2)登山で,洞穴を利用したり,石を積んだりして作った避難小屋。
(3)古墳の埋葬するための部屋の俗称。
(4)霊屋(タマヤ)の中に安置する,位牌(イハイ)を納めた石造りの厨子(ズシ)。

いしめ

いしめ [3][0] 【石目】
(1)岩石の,割れやすい状態になっている方向。石工はこれを利用して岩石を割る。片理。節理。
(2)彫金の技法の一。表面に,ごく細かな点をすき間なく打ち出したもの。また,その点。ななこ。

いしめがみ

いしめがみ [3] 【石目紙】
石目{(2)}のような模様のある和紙。播磨国から産した。

いしめこもん

いしめこもん [4][5] 【石目小紋】
小点を細かに染め出した小紋。

いしめたがね

いしめたがね [4] 【石目鏨】
石目{(2)}を打ち出すのに用いる鏨。石目鑿(イシメノミ)。

いしめぬり

いしめぬり [0] 【石目塗(り)】
漆工で,漆の表面に炭粉や乾漆粉などを蒔き,石の肌目のような凸凹をもたせる技法。

いしもた

いしもた 【石母田】
姓氏の一。

いしもたしょう

いしもたしょう 【石母田正】
(1912-1986) 歴史学者。唯物史観と実証により戦後の歴史学界に一時期を画す。主著「中世的世界の形成」「歴史と民族の発見」

いしもち

いしもち [0][3] 【石持・石首魚】
〔頭骨内に大きな耳石をもつところから〕
(1)スズキ目の海魚。全長約30センチメートル。ニベの一種。体は長楕円形で側扁する。体色は銀白色で,鰓蓋(エラブタ)に大きい黒斑がある。鰾(ウキブクロ)を伸縮させて音を出す。釣りの対象魚。塩焼きやかまぼこの原料。北日本以南に広く分布。シログチ。グチ。
(2)ニベ類の異名。

いしもちそう

いしもちそう [0] 【石持草】
モウセンゴケ科の多年草。関東以西の湿地に自生。高さ約30センチメートル。葉は半月形で,茎に互生する。腺毛(センモウ)から粘液を分泌し,小虫を捕食。

いしゃ

いしゃ [0] 【医者】
病気や傷の診察・治療を職業とする人。医師。「―にかかる」

いしゃ

いしゃ ヰ― [1] 【慰藉】 (名)スル
慰め,いたわること。同情して慰めること。「彼の五子の母を―し/即興詩人(鴎外)」

いしゃ

いしゃ【慰謝[藉]】
consolation.→英和
慰謝料 conpensation money;a solatium.慰謝料を請求する demand compensation <for> .

いしゃ

いしゃ [1] 【倚藉】 (名)スル
頼ること。よること。

いしゃ

いしゃ【医者】
a doctor;→英和
a physician (内科);→英和
a surgeon (外科).→英和
〜を呼ぶ(にみてもらう) send for (consult;see) a doctor.かかりつけの〜 one's family doctor.‖町医者(開業医) a general practitioner.

いしゃ=の不養生(フヨウジヨウ)

――の不養生(フヨウジヨウ)
〔患者に養生をすすめる医者が,自分自身はかえって不養生をしていることから〕
理屈ではわかっていながら,実行が伴わないこと。坊主の不信心。儒者の不身持ち。

いしゃだおし

いしゃだおし [3] 【医者倒し】
〔効果が著しくて医者がいらないほどだの意から〕
センブリの異名。
〔ゲンノショウコ・キランソウなどをこの名で呼ぶ地方もある〕

いしゃなてん

いしゃなてん 【伊舎那天】
〔梵 Īśāna〕
十二天の一。大自在天の怒りの姿ともいい,東北を守り,三目で右手に三鈷杵(サンコシヨ),左手に坏をとり,髑髏(ドクロ)の瓔珞(ヨウラク)をつける。いざなてん。

いしゃぼうず

いしゃぼうず 【医者坊主】
〔多く髪を剃(ソ)っていたため〕
江戸時代の医者の称。いしゃぼん。

いしゃぼん

いしゃぼん 【医者坊】
(1)「医者坊主」に同じ。
(2)不可能なこと。元禄(1688-1704)頃の流行語。「いかないかな入る事―/浮世草子・御前義経記」

いしゃりょう

いしゃりょう ヰ―レウ [2] 【慰謝料・慰藉料】
〔法〕 精神的苦痛に対する損害賠償。身体・自由・生命・名誉などを侵害する不法行為や債務不履行について請求できる。

いしや

いしや【石屋】
a stone dealer;a stone dealer's (店);a stonemason (石工).→英和

いしや

いしや [0] 【石屋】
石材を切り出したり細工したりする職人。また,石材を加工・販売する人,または店。

いしやき

いしやき [0] 【石焼(き)】
(1)焼き物で,土焼きに対し,石質に焼き上がったものをさす。磁器・炻器(セツキ)を含む。
(2)熱した石で魚・サツマイモ・豆腐などの食品を焼く料理法。また,その料理。「鮎の―」

いしやきいも

いしやきいも [4] 【石焼(き)芋】
焼いた小砂利の中に埋めて焼いたサツマイモ。

いしやきどうふ

いしやきどうふ [5] 【石焼(き)豆腐】
〔もと豆腐を石焼きにしたところから〕
(1)鍋(ナベ)に油を塗って焼いた豆腐を,下ろし醤油などで食べるもの。
(2)焼き豆腐を煮出し汁で煮て,しょうが汁を加えたもの。

いしやま

いしやま [0] 【石山】
(1)岩石が露出した山。
(2)石材を切り出す山。

いしやま

いしやま 【石山】
(1)大津市南部の地名。琵琶湖南岸にある。「石山の秋月」は近江八景の一。石山寺がある。((歌枕))
(2)摂津国の石山本願寺があった地。
(3)石山寺の通称。

いしやまぎれ

いしやまぎれ 【石山切】
古筆切の一。「西本願寺本三十六人集」の中,分割した「貫之集(下)」と「伊勢集」の総称。

いしやまでら

いしやまでら 【石山寺】
大津市にある真言宗の寺院。762年頃,僧良弁が建立。初め東大寺(華厳宗)に属したが,平安中期に真言宗となり,朝廷貴族の崇敬を集めた。紫式部が本堂で源氏物語を書いたという。多宝塔は鎌倉初期の遺構で,和様の建築様式を伝える。西国三十三所第一三番札所。

いしやまでらえんぎ

いしやまでらえんぎ 【石山寺縁起】
石山寺草創の縁起と,本尊如意輪観音の霊験を主題にした絵巻。紙本着色。七巻。一〜三巻は座主(ザス)杲守詞書,絵は鎌倉時代の高階隆兼(タカシナタカカネ)の筆といわれる。四巻は三条西実隆(サネタカ)詞書,土佐光信絵。六,七巻は飛鳥井雅章の詞書に,谷文晁(ブンチヨウ)が絵を加えたもの。重要文化財。

いしやまほんがんじ

いしやまほんがんじ 【石山本願寺】
摂津,石山にあった浄土真宗の寺。1496年蓮如(レンニヨ)が建てた山科本願寺の支坊に始まる。1532年山科本願寺焼失後,証如が移住し本山とする。顕如の時,織田信長の要求を拒否して対立,抗戦の後80年和睦。紀伊鷺森に退去。寺は焼失した。石山御堂。石山御坊。

いしやまもうで

いしやまもうで 【石山詣で】
石山寺に参詣(サンケイ)すること。特に,陰暦一〇月甲子(キノエネ)の日に参詣すること。

いしやり

いしやり [0] 【石槍】
⇒せきそう(石槍)

いしゅ

いしゅ ヰ― [1] 【遺珠】
(1)拾われないままで,残されている玉。
(2)世に知られないまま残されている,優れた詩や文章。

いしゅ

いしゅ [1] 【異種】
種類が異なること。
⇔同種

いしゅ

いしゅ [1] 【縊首】 (名)スル
首をくくること。首くくり。

いしゅ

いしゅ [1] 【異趣】
おもむきが普通と変わっていること。風変わり。「―奇観」

いしゅ

いしゅ【異種】
a different species;a variety.→英和

いしゅ

いしゅ [1] 【意趣】
(1)他人の仕打ちに対する恨み。「―を晴らす」「―を含む」
(2)心の向かう所。考え。意向。趣向。「格調高雅,―卓逸/山月記(敦)」「全く別の―にあらず/保元(上・古活字本)」
(3)意地。いきがかり。「―なればと思ひて/著聞 9」
(4)わけ。理由。「神妙に―をのべ物の見事に討たんずる/浄瑠璃・堀川波鼓(下)」
(5)「意趣返し」に同じ。「昨日の―に一番参ろか/浄瑠璃・神霊矢口渡」

いしゅ

いしゅ【意趣】
a grudge <against> .→英和
意趣返しをする take one's revenge <on> ; <話> get back <at> .

いしゅいしょく

いしゅいしょく [3] 【異種移植】
生物体の一部を分離して,異なる種の個体に植えること。通常は急激な拒絶反応が起こる。

いしゅう

いしゅう [0] 【異執】
〔仏〕 誤った見解に執着すること。

いしゅう

いしゅう [0] 【異臭】
変なにおい。嫌なにおい。「―を放つどぶ川」

いしゅう

いしゅう [0][1] 【異宗】
異なった宗教・宗派。他宗。異教。

いしゅう

いしゅう【異臭(を放つ)】
(give out) an offensive smell[odor].

いしゅう

いしゅう 【壱州】
壱岐(イキ)国の別名。いっしゅう。

いしゅう

いしゅう 【伊州】
伊賀国の別名。

いしゅう

いしゅう【蝟集する】
swarm.→英和

いしゅう

いしゅう ヰシフ [0] 【蝟集】 (名)スル
〔「蝟」はハリネズミの意〕
ハリネズミの毛のように多くの物が一時に寄り集まること。「僕の頭脳には万感―して/思出の記(蘆花)」

いしゅう

いしゅう ヰシフ [0] 【遺習】
現在にまで残っている古い時代の風俗習慣。「封建道徳の―」

いしゅう

いしゅう [0] 【意執】
〔仏〕 ある考えに固執する心。

いしゅうち

いしゅうち 【意趣討ち】
恨みを晴らすため,相手を討つこと。「―か時の口論か/浄瑠璃・信州川中島」

いしゅかくとうぎせん

いしゅかくとうぎせん [0] 【異種格闘技戦】
異なる種目の格闘技による試合。たとえば,レスリング対ボクシングなど。

いしゅがえし

いしゅがえし [3] 【意趣返し】
仕返しをして恨みを晴らすこと。報復。意趣晴らし。

いしゅぎり

いしゅぎり 【意趣斬り】
恨みを晴らすために人を斬り殺すこと。「とどめをさしてござるが,―か/歌舞伎・幼稚子敵討」

いしゅく

いしゅく ヰ― [0] 【畏縮】 (名)スル
恐れかしこまって小さくなること。「一人も―戦慄するものなく/西国立志編(正直)」

いしゅく

いしゅく ヰ― [0] 【萎縮】 (名)スル
(1)縮こまって小さくなること。しなびて小さくなること。「気持ちが―する」「―した字」
(2)生物の正常に発達した器官・組織の大きさが減少すること。主に栄養の供給が妨げられる場合や,神経系の障害,ホルモンの変調,放射線の照射などによって起こる。衰退。

いしゅく

いしゅく【畏縮する】
cower <down> ;→英和
shrink[recoil] <from> .→英和

いしゅく

いしゅく【萎縮する】
shrivel[wither](物が);→英和
be daunted <by> (人が).‖萎縮腎《医》atrophy of the kidney.

いしゅくじん

いしゅくじん ヰ― [3] 【萎縮腎】
腎臓が正常なときの半分以下に縮小し,硬化して機能障害を起こした状態。高血圧による動脈硬化や腎炎の末期症状として起こる。

いしゅくびょう

いしゅくびょう ヰ―ビヤウ [0] 【萎縮病】
植物の病害の一。分蘖(ブンケツ)が多くなり,茎が細く矮化(ワイカ)し,葉は巻縮する。ウイルスによるものが多い。稲・トマトなどに発生する。

いしゅこうはい

いしゅこうはい [3] 【異種交配】
同じ属内の異なる種の生物を交配すること。植物に例が多い。動物ではラバなど。

いしゅつ

いしゅつ [0] 【移出】 (名)スル
国内の他の土地へ品物を送り出すこと。
⇔移入
「穀物を―する」
→輸出

いしゅつにゅう

いしゅつにゅう [3] 【移出入】
移出と移入。

いしゅばらし

いしゅばらし [3] 【意趣晴らし】
「意趣返し」に同じ。

いしゆみ

いしゆみ [0] 【石弓・弩】
(1)古代中国で用いた武器の一。発射機構を備えた弓で,西洋のクロス-ボーは同種の武器。引き金を操作して矢や小石などを発射する。数人で扱うような大型のものもあった。弩(ド)。弩弓。おおゆみ。
(2)城壁・崖(ガケ)の上などに,大きな石を綱でつなぎとめ,敵が近づいたときに,綱を切って石を落とすもの。「城の内より―はづしかけたり/平家 2」
(3)「ぱちんこ{(1)}」に同じ。
石弓(1)[図]

いしょ

いしょ【医書】
a medical book.

いしょ

いしょ ヰ― [1] 【遺書】
(1)故人が死後のことを考えて書いた手紙や文書。
(2)後世に残した著作。遺著。

いしょ

いしょ [1] 【異書】
(1)「異本{(1)}」に同じ。
(2)珍しい本。珍本。稀覯(キコウ)本。
(3)仙術などの神秘的なことが書かれている本。

いしょ

いしょ [1] 【医書】
医学に関する書物。医学書。

いしょ

いしょ ヰ― [1] 【位署】
公文書に官位・姓名を続けて書くこと。また,その書式。官と位が相当する際は「権中納言従三位」のように官を上に位を下に書き,相当しない際は反対に位を上に官を下に書くが,位の方が高い場合は位と官の間に「行(ギヨウ)」の字を(「正三位行権中納言」),官の方が高い場合には間に「守(シユ)」の字を加える(「正四位守権中納言」)など,一定のきまりがあった。

いしょ

いしょ ヰ― [1] 【緯書】
中国の漢代に経書(ケイシヨ)に付会して人事を神秘的に予言した書物。騶衍(スウエン)らの五行説の影響をうけて盛んに作られた。七緯(詩緯・易緯・書緯・礼緯・楽緯・春秋緯・孝経緯)は孔子の作と伝えられるが偽書。

いしょ

いしょ【遺書】
a will (遺言);→英和
a note left by a dead person (書置).

いしょう

いしょう【衣装[裳]】
clothes;→英和
clothing;→英和
<wedding> dress;→英和
costume (芝居などの).→英和
〜持ちである have a large wardrobe.‖衣装係 a costumer[dresser](劇場などの).貸衣装(屋) costumes for rent (a costume agency).

いしょう

いしょう ヰ― 【称唯】
〔音が「譲位」に似ることを嫌って逆に読んだもの〕
召しに応じて「おお」と高く長く答えること。「大臣―,高長/江家次第」

いしょう

いしょう ヰシヤウ [0][1] 【帷牆】
〔「帷」は「とばり」で婢妾(ヒシヨウ)のいる所,「牆」は「かき」で近臣のいる所〕
君主の身近に仕えている臣下や侍女。

いしょう

いしょう [0] 【異生】
〔仏〕 凡夫(ボンプ)のこと。

いしょう

いしょう [0] 【異称】
異名。

いしょう

いしょう [1][0] 【意匠】
(1)工夫をめぐらすこと。趣向。「―を凝らす」
(2)美術工芸品・工業製品などの形・色・模様などをさまざまに工夫すること。また,その結果できた装飾。デザイン。

いしょう

いしょう ヰセウ [0] 【遺詔】
帝王・天皇の遺言。

いしょう

いしょう ヰシヤウ [0] 【囲障】
〔法〕 隣り合った建物の所有者が敷地の境界の上に設けた塀・柵(サク)などの囲い。「―設置権」

いしょう

いしょう [1] 【衣装・衣裳】
〔上半身に着る「衣」と下半身に着る「裳」の意〕
(1)着物。衣服。晴れ着。「花嫁―」
(2)俳優・踊り子が役を演ずるために着る衣服。舞楽・能では装束という。

いしょう

いしょう【意匠】
<elaborate> a design.→英和
‖意匠家 an artistic designer.意匠登録 registration of designs.

いしょうあわせ

いしょうあわせ [4] 【衣装合(わ)せ】
いくつか準備された衣装の中から演技者が実際に着てみて役柄にあったものを選ぶこと。

いしょうかた

いしょうかた [0] 【衣装方】
演劇,ことに歌舞伎・能・狂言などで,俳優の衣装の世話をする係。

いしょうくらべ

いしょうくらべ [4] 【衣装競べ】
女性が互いに衣装の美しさや豪華さを競い合うこと。

いしょうけん

いしょうけん [2] 【意匠権】
工業所有権の一。工業上利用できる新規の意匠を排他独占的に利用できる権利。意匠登録により発生し,15年間存続する。

いしょうこうこく

いしょうこうこく [4] 【意匠広告】
意匠・図案を主として,それに文字・文案を組み合わせた形式の新聞広告。

いしょうごのみ

いしょうごのみ [4] 【衣装好み】
衣服に好きこのみがあったり,衣装道楽であったりすること。また,その人。

いしょうし

いしょうし [2] 【意匠紙】
織物の組織を描くための方眼紙,または長方形の区画線を縦横に引いた紙。経(タテ)糸が緯(ヨコ)糸の上に浮いている箇所を黒く塗って表す。

いしょうだな

いしょうだな [2] 【衣装棚】
衣服を入れておく戸棚。

いしょうだんす

いしょうだんす [4] 【衣装箪笥】
衣服をしまっておく箪笥。

いしょうつき

いしょうつき [2] 【衣装付き】
着物の着こなし。着物を着たすがた。「借りものとは想はれぬ―/二人女房(紅葉)」

いしょうづくし

いしょうづくし 【衣装尽(く)し】
衣服に贅沢(ゼイタク)の限りを尽くすこと。「袖がさねの―/浮世草子・懐硯 5」

いしょうづけ

いしょうづけ [0] 【衣装付け】
(1)俳優の衣装の着こなし方。
(2)役者に着物を着せる係の人。
(3)衣装方が俳優の必要とする衣装を書きとめる帳簿。

いしょうとうろく

いしょうとうろく [4] 【意匠登録】
意匠権およびそれにかかわる諸事項を,特許庁の意匠原簿に登録すること。

いしょうどうらく

いしょうどうらく [4] 【衣装道楽】
きれいな衣装を好んで着たり,たくさんもつことを好んだりすること。また,その人。着(キ)道楽。

いしょうどころ

いしょうどころ [4] 【衣裳所】
武家時代に,大名の邸内で衣装を納めたり,裁縫したりした所。呉服所。

いしょうながもち

いしょうながもち [4] 【衣装長持】
衣装を入れる長持。

いしょうにほんでん

いしょうにほんでん 【異称日本伝】
外交史。三巻。松下見林著。1693年刊。中国・朝鮮の史書から日本に関する諸記録を集録し,考証を加えたもの。

いしょうにんぎょう

いしょうにんぎょう [4] 【衣装人形】
主として江戸時代に作られた人形。衣装をつけた人形で,押し絵と木彫りに衣装を着せたものとの二種がある。多くは婦女・若衆・俳優・遊女などの風俗をかたどっている。浮世人形。着付け人形。

いしょうのせい

いしょうのせい ヰシヤウ― [5][1] 【帷牆の制】
〔漢書(鄒陽伝)〕
君主が近侍の臣妾に束縛されて自由に行動できないこと。

いしょうびつ

いしょうびつ [2] 【衣装櫃】
衣装を入れておく大形の箱。

いしょうほう

いしょうほう [0] 【意匠法】
意匠を創作した者に意匠権を付与するなど,意匠権の要件,効力等を定めた法。1959年(昭和34)制定。

いしょうまく

いしょうまく 【衣装幕】
花見・遊山などの際,木に綱を渡して女性の美しい衣装を掛け,幕としたもの。小袖幕。「―の内には小唄交りの女中姿/浮世草子・諸国はなし 4」

いしょうもち

いしょうもち [2] 【衣装持(ち)】
衣服をたくさんもっていること。また,その人。

いしょく

いしょく ヰ― [0] 【委嘱】 (名)スル
特定の仕事や研究を部外の人に頼みまかせること。「講師を―する」

いしょく

いしょく [1] 【衣食】
(1)着る物と食べる物。
(2)くらし。生活。「原稿料で―してゐる位ですから/硝子戸の中(漱石)」

いしょく

いしょく [0] 【依嘱】 (名)スル
たよりにして,たのむこと。「万事この二先輩に―してあつたので/俳諧師(虚子)」

いしょく

いしょく [0] 【異色】 (名・形動)
(1)色が同じでないこと。同じでない色。
(2)普通とは異なり,目立った特色のある・こと(さま)。「―な存在」「―の作品」
[派生] ――さ(名)

いしょく

いしょく [0] 【移植】 (名)スル
(1)植物を別の場所に移し植えること。「苗木を―する」
(2)外国の文化や制度を取り入れること。「西洋文化の―」
(3)生物体の組織の一部分,または臓器を取り出し,別の部位や個体に移し植えること。「角膜―」「腎臓―」

いしょく

いしょく【委嘱】
<at one's> request.→英和
〜する request[ask] <a person to do> (依頼);entrust <a person with a task> ;→英和
commit <a matter to a person> .→英和

いしょく

いしょく【移植する】
transplant (植物を);→英和
graft <skin> (外科手術).→英和
‖移植手術 a <heart> transplant operation.移植ごて a trowel.

いしょく

いしょく【異色の】
unique.→英和

いしょく

いしょく【衣食】
food and clothing.〜に窮する be without a means of livelihood;find it hard to make a living.→英和
〜足りて礼節を知る Well fed,well bred.‖衣食住 food,clothing and shelter[housing].

いしょく=足れば則(スナワ)ち栄辱(エイジヨク)を知る

――足れば則(スナワ)ち栄辱(エイジヨク)を知る
〔管子(牧民)〕
生活が楽になれば,自然に道徳心も生じ名誉を重んじ恥を知るようになる。衣食足りて礼節を知る。

いしょくごて

いしょくごて [3] 【移植鏝】
園芸用の小形のシャベル。

いしょくしょう

いしょくしょう [0] 【異食症】
壁・土・紙など食物でないものを好んで食べる症状。妊娠・精神障害によるものや,時に回虫症などでもみられる。異嗜(イシ)症。異味症。異常食欲。

いしょくじゅう

いしょくじゅう [3] 【衣食住】
着ることと食べることと住むこと。衣服と食物と住居。生活の基本的な要件。

いしょくどうげん

いしょくどうげん [1] 【医食同源】
病気の治療も普段の食事も,ともに人間の生命を養い健康を維持するためのもので,その源は同じであるとする考え方。中国で古くから言われる。

いしょくめんえき

いしょくめんえき [4] 【移植免疫】
臓器や組織移植の際に生体に起こる免疫反応。
→拒絶反応

いしょく=足りて礼節(レイセツ)を知る

――足りて礼節(レイセツ)を知る
⇒衣食足れば則(スナワ)ち栄辱(エイジヨク)を知る

いしょせいいしょく

いしょせいいしょく [5] 【異所性移植】
臓器移植のうち,その臓器が本来あるべき場所ではなく,解剖学的に異なる位置に移植すること。
→同所性移植

いしわた

いしわた [0] 【石綿】
繊維状鉱物の総称。蛇紋石(ジヤモンセキ)または角閃石(カクセンセキ)が繊維状になっているもの。熱・電気の不良導体で,防火・保温,電気の絶縁物などに用いる。吸い込むと肺癌(ガン)の原因となるため,使用は規制される方向にある。アスベスト。せきめん。石絨(セキジユウ)。温石綿(オンジヤクメン)。

いしわた

いしわた【石綿】
《鉱》asbestos.→英和

いしわら

いしわら [0] 【石原】
⇒いしはら(石原)

いしわり

いしわり [0][4] 【石割(り)】
(1)石を割ること。
(2)〔建〕 石積みなどの工事で石の大きさ・位置などを設計して割り付けること。
(3)石を割る道具。[日葡]

いしわりざくら

いしわりざくら 【石割(り)桜】
盛岡地方裁判所構内にある,巨大な花崗岩(カコウガン)の割れ目に根を張ったエドヒガンザクラの古木。天然記念物。

いしわりじごく

いしわりじごく [5] 【石割(り)地獄】
⇒衆合地獄(シユゴウジゴク)

いしわりせった

いしわりせった [5] 【石割(り)雪駄】
近世,踵(カカト)に鉄片を打ちつけた雪駄。

いしん

いしん [0] 【倚信】 (名)スル
信頼してたよること。「人に―せらるるに非(アラザ)れば/新聞雑誌 60」

いしん

いしん [0] 【移審】
〔法〕 上訴により訴訟事件の係属が上級裁判所に移ること。

いしん

いしん [0][1] 【異心】
謀反の心。異志。二心(フタゴコロ)。「―を抱(イダ)く」

いしん

いしん ヰ― [0] 【威信】
威厳とそれに伴う信頼感。「国家の―をかける」「―にかかわる」

いしん

いしん【威信(にかかわる)】
(affect a person's) dignity[prestige].→英和

いしん

いしん ヰ― [1] 【遺臣】
(1)滅亡した国や諸侯の旧臣。「宋王朝の―」
(2)先代から仕えている,古い家来。旧臣。

いしん

いしん ヰ― [1] 【維新】
〔「維(コレ)新なり」の意。詩経(大雅,文王)「周雖�旧邦�,其命維新」から〕
(1)すべてのことが改められて,すっかり新しくなること。「一家の―せしを喜ぶ/花柳春話(純一郎)」
(2)明治維新のこと。御一新。

いしん

いしん【維新】
the <Meiji> Restoration;a renovation (革新).

いしんかい

いしんかい ヰ―クワイ 【維新会】
1904年ベトナムのファン=ボイ=チャウらにより結成された反仏独立のための秘密結社。

いしんしりょうへんさんかい

いしんしりょうへんさんかい ヰ―シレウヘンサンクワイ 【維新史料編纂会】
明治維新関係史料の収集・編纂を目的として1911年(明治44)文部省内に設けられた修史機構。31年(昭和6)までに「大日本維新史料」稿本初稿四千余冊が編纂された。42年,東京大学史料編纂所に吸収され事業を継続。

いしんすうでん

いしんすうでん 【以心崇伝】
⇒すうでん(崇伝)

いしんでんしん

いしんでんしん [1] 【以心伝心】
(1)〔六祖壇経「法即以�心伝�心,皆令�自悟自解�」〕
禅宗で,言葉では表せない仏法の神髄を無言のうちに弟子に伝えること。
(2)考えていることが,言葉を使わないでも互いにわかること。

いしんでんしん

いしんでんしん【以心伝心】
telepathy;→英和
tacit understanding.〜で telepathically;tacitly.→英和

いしんのさんけつ

いしんのさんけつ ヰ― 【維新の三傑】
明治維新に功績のあった,西郷隆盛・大久保利通・木戸孝允の三人の称。

いしんほう

いしんほう イシンハウ 【医心方】
日本最古の医書。全三〇巻。984年刊。丹波康頼編纂(ヘンサン)。隋・唐・朝鮮などの医書より医術に関する記事を引用したもの。

いし海豚

いしいるか [3] 【いし海豚】
鯨目ネズミイルカ科の哺乳類。体長2メートル前後。黒色の体の側面から腹面にかけて特徴的な白い斑紋をもつ。分布は太平洋北部に限られるが,一〇〇万頭以上が生息する。

いじ

いじ [1] 【意字】
一字ごとに特定の意味を表し,同時に,ある読み方を備えた文字。漢字・エジプトの象形文字の類。表意文字。義字。
⇔音字

いじ

いじ [2] 【意地】
(1)自分の考えを通そうと思う気持ち。強情な気持ち。「男の―」
(2)気だて。気性。心根。「―の悪い男」
(3)物をむさぼろうとする気持ち。特に,食べ物に対する執着。「食い―」「―がきたない」
(4)〔仏〕 六識(ロクシキ)のうちの,意識。心のはたらき。

いじ

いじ [1] 【異時】
ほかの時。他の時日。他日。

いじ

いじ ヰヂ [1] 【維持】 (名)スル
同じ状態を保ち続けること。「現状―」「中立的な立場を―する」「―費」

いじ

いじ ヰ― [1] 【遺児】
(1)親が死んだあとに残された子。遺子。「交通―」
(2)捨て子。

いじ

いじ ヰ― [1] 【位次】
位階の上下による座席の順序。席次。

いじ

いじ【遺児】
a child left by the deceased;→英和
an orphan (みなし子).→英和

いじ

いじ [1] 【医事】
病気や傷の診察・治療に関すること。「―評論」

いじ

いじ【維持】
maintenance;→英和
support.→英和
〜する maintain <peace> ;→英和
support <one's family> ;keep up <appearances> ;preserve <one's health> .→英和
‖維持費 the cost of maintenance;upkeep (expenses).

いじ

いじ【意地】
nature;→英和
temper (根性).→英和
〜の悪い ill-natured[-tempered];nasty;→英和
spiteful.→英和
〜悪く ill-naturedly;spitefully.→英和
〜の悪いことをする be nasty[malicious] <to a person> .〜のきたない greedy (食物に);→英和
mean (行為が).→英和
〜になって obstinately;→英和
stubbornly.→英和
〜をはる be obstinate[stubborn].〜を通す have one's own way.

いじ

いじ [1] 【医治】
病気を治すこと。療治。治療。

いじ

いじ ヰ― [1] 【遺事】
(1)昔から伝わって残っている事柄。
(2)故人のし残した事柄。
(3)計画などでもれ残された事柄。

いじ

いじ [1] 【異字】
(1)異なった文字。他の文字。
(2)異体字。

いじ

いじ [1] 【異事】
普通とは異なる出来事・事柄。非常の事態。

いじ=でも

――でも
意地にかけても。意地にも。「―通すものか」

いじ=にかかる

――にかか・る
無理にでも自分の意志を通そうとする。意固地になる。「理のないことを―・って通そうとする」

いじ=になる

――にな・る
状況に逆らって,何としても自分の思い通りにしようとする。

いじ=にも

――にも
「意地でも」に同じ。

いじ=を張る

――を張・る
自分の考えをあくまでも通そうとする。

いじ=を通す

――を通・す
どこまでも自分の考えをおし通す。

いじいじ

いじいじ イヂイヂ [1] (副)スル
きっぱりとした行動や態度をとれず,いじけたさま。「―した子」

いじかりまた

いじかりまた イヂカリ― 【いぢかり股】
両足を広げ,ひざをまげて歩くさま。「五百両―にあるかせる/柳多留 3」

いじきたない

いじきたな・い イヂ― [5] 【意地汚い】 (形)[文]ク いぢきたな・し
〔「いじぎたない」とも〕
(1)食い意地が張っている。「がつがつ―・く食べる」
(2)物欲が盛んである。貪欲(ドンヨク)である。「―・くもうける」

いじくねわるい

いじくねわる・い イヂクネ― 【意地くね悪い】 (形)
〔近世語。「くね」は動詞「くねる」と同源〕
心がねじけていて,意地が悪い。「―・うふく客/洒落本・くたまき綱目」

いじくりまわす

いじくりまわ・す イヂクリマハス [3][6] 【弄くり回す】 (動サ五[四])
(1)指先であれこれいじってもてあそぶ。「おもちゃを―・す」
(2)制度などをあれこれ変更する。「組織を―・す」

いじくる

いじく・る イヂクル [3] 【弄くる】 (動ラ五[四])
「いじる」の俗語的な言い方。「数字を―・る」
[可能] いじくれる

いじける

いじ・ける イヂケル [0] (動カ下一)
(1)寒さや恐ろしさのためにちぢこまって元気がなくなる。「寒さで体が―・ける」
(2)消極的で,おどおどしている。また,ひねくれる。「―・けた字」「叱られてばかりですっかり―・けてしまった」

いじける

いじける
shrink <with fear> ;→英和
grow timid[nervous];→英和
become perverse (ひねくれる).→英和
いじけた timid;perverse <mind> ;stunted <plants> .→英和

いじしりょう

いじしりょう ヰヂシレウ [3] 【維持飼料】
家畜の生命を維持する程度の飼料。労役や肉・乳・卵などの生産を見込まない場合の飼料。
→生産飼料

いじじょう

いじじょう イヂジヤウ 【伊治城】
宮城県栗原郡築館町にある古代の城柵。蝦夷支配のため,767年に築造され,伊治呰麻呂(コレハルノアザマロ)の按察使紀広純殺害の場になった。

いじずく

いじずく イヂヅク [0] 【意地尽く】
意地だけで物事をしようとすること。いじばり。「―でやり通す」

いじそしょう

いじそしょう [3] 【医事訴訟】
医療過誤に対する訴訟や薬害に関する訴訟など,医事に関する訴訟。

いじっぱり

いじっぱり イヂツ― [4][5] 【意地っ張り】 (名・形動)
〔「いじばり」の転〕
強情で,自分の思うことをどうしても変えまいとするさま。また,そういう人。「頑固で―な人」

いじっぱり

いじっぱり【意地っ張り】
an obstinate person.

いじつ

いじつ ヰ― [1] 【畏日】
〔左氏伝(文公七年注)「冬日可�愛,夏日可�畏」から〕
夏の日。夏。
⇔愛日

いじどうくん

いじどうくん [1] 【異字同訓】
異なる漢字であるが,意味が似ており訓が同じになるもの。「油・脂」「見る・看る・観る」「聞く・聴く」の類。同訓異字。

いじぬり

いじぬり イヂ― [0] 【いじ塗(り)】
漆塗りの一。仕上げ塗りをした面に,さらに漆を塗ってたんぽで表面に細かい波紋をたたき出すもの。武具の装飾に多い。いじいじぬり。

いじのあざまろ

いじのあざまろ イヂ― 【伊治呰麻呂】
⇒これはるのあざまろ(伊治呰麻呂)

いじばり

いじばり イヂ― [3][4] 【意地張り】 (名・形動)
「いじっぱり」に同じ。「僕は―といふ点に於て/彼岸過迄(漱石)」

いじばる

いじば・る イヂ― [3] 【意地張る】 (動ラ五[四])
思ったことをどうしても通そうとする。意地をはる。「さも―・つた声で/浮雲(四迷)」

いじほう

いじほう [0] 【医事法】
人の生老病死にかかわる医療問題全体を対象とする法の総称。

いじましい

いじまし・い イヂマシイ [4] (形)
こせこせしていて見苦しい。けちけちしていて哀れっぽい。「―・い根性」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

いじましい

いじましい
fussy;→英和
petty.→英和

いじむじ

いじむじ イヂムヂ
■一■ (副)
不平を言ったり,すねたりするさま。ぐずぐず。「―いふ人はほからかいて置かしやんせ/浄瑠璃・万年草(中)」
■二■ (名)
文句を言うこと。悶着(モンチヤク)を起こすこと。「其時―のない様に,念を入れい/浄瑠璃・関取千両幟」
〔「意地無地」とも書く〕

いじめ

いじめ イヂメ [0] 【苛め】
自分より弱い立場にある者を,肉体的・精神的に苦しめること。「陰湿な―」「学校での―が問題になっている」

いじめっこ

いじめっこ イヂメ― [0] 【苛めっ子】
弱い子供を何かにつけていじめる子供。

いじめる

いじめる【苛める】
ill-treat;torment;→英和
bully (弱い者を);→英和
tease (からかって).→英和
‖いじめ bullying.いじめっ子 a bully.…いじめ …-bashing.

いじめる

いじ・める イヂメル [0] 【苛める・虐める】 (動マ下一)
(1)弱いものを苦しめる。さいなむ。「動物を―・めるな」「級友に―・められる」
(2)ことさらきびしい扱いをする。「シーズン前に体を―・めておく」
(3)いじる。「紙巻莨(シガレツト)ばかりを―・めて居る/はやり唄(天外)」

いじゃく

いじゃく【胃弱】
《医》dyspepsia.→英和

いじゃく

いじゃく ヰ― [0] 【胃弱】
慢性的に胃が弱いこと。

いじゅ

いじゅ [1] 【医儒】
医者にして同時に儒者である人。儒医。

いじゅう

いじゅう [0] 【移住】 (名)スル
(1)住む所を移すこと。
(2)開拓・植民などのために,国内の他の地あるいは国外の地に移り住むこと。「ブラジルに―する」

いじゅう

いじゅう【移住】
migration (移動);emigration (外地へ);immigration (外地から);removal (転居).→英和
〜する migrate;→英和
emigrate;→英和
immigrate;→英和
(re)move.→英和
‖移住者 an emigrant;an immigrant;a settler.

いじゅういん

いじゅういん イジフヰン 【伊集院】
鹿児島県西部,日置郡の町。鹿児島市に接し,住宅地化が進む。

いじゅく

いじゅく [0] 【異熟】
〔梵 vipāka〕
〔仏〕 善または悪と定めうる行為が原因となって,それ自体は善でも悪でもない中性的な結果である楽や苦を生ずること。果報。
→無記

いじゅつ

いじゅつ [1] 【医術】
病気や傷を治療する技術。

いじゅつ

いじゅつ【医術の】
medical <art> .→英和

いじゅん

いじゅん ヰ― [0] 【委順】 (名)スル
(1)自然のなりゆきにまかせること。「流れに―する」
(2)死をいう。

いじゅん

いじゅん ヰ― [1][0] 【違順】
〔仏〕 違境と順境。心に苦や不快を与える対象と,楽や快を与える対象。順違。

いじょう

いじょう [1] 【以上・已上】
■一■ (名)
(1)数量・程度などを表す名詞の下に付けて,それより多いこと,また,優れていることを表す。数量を表す用法では,その基準点を含む。「予想―の好成績」「もうこれ―待てない」「三歳―は有料」
→以下
(2)そこまでに述べたこと,それまでに挙げた事柄を表す。
⇔以下
「―五名を合格とする」「―現状を分析してみた」
(3)文書・目録などの末尾に記して,「終わり」の意を表す。
(4)(接続助詞的に用いて)…するからには。…したからは。「出場する―優勝をねらう」「引受けた―は,責任をもつ」
(5)(接続詞的あるいは副詞的に用いて)上に述べたことの結果として。結局。要するに。「親類みな梟(キヤウ)せられ,―義朝一人にまかりなり候へば/平治(上・古活字本)」
(6)「御目見(オメミエ)以上」の略。
⇔以下
「検校の娘―へやる気なり/柳多留 6」
■二■ (副)
どうしても。絶対に。「貴方が然う酷(ヒド)く有仰(オツシヤ)れば,―還りません/金色夜叉(紅葉)」

いじょう

いじょう ヰゼウ [0] 【囲繞】 (名)スル
⇒いにょう(囲繞)

いじょう

いじょう [0] 【異常】 (名・形動)[文]ナリ
普通と違っていること。いつもと違うこと。また,そのさま。
⇔正常
「―な事態」「今年は―に暑い」
[派生] ――さ(名)

いじょう

いじょう【以上】
(1)[数量・程度]more than;over;→英和
above;→英和
beyond <one's expectation> .→英和
(2)[上記]the above(-mentioned).(3)[…したからには]since;→英和
now that.(4)[終り]That's all.

いじょう

いじょう [0] 【移乗】 (名)スル
のりうつること。「本船からはしけに―する」

いじょう

いじょう【委譲(する)】
transfer.→英和

いじょう

いじょう ヰジヤウ [0] 【委譲】 (名)スル
権限などを他にまかせてゆずること。「国の権限の一部を自治体に―する」

いじょう

いじょう [0] 【異状】
普通とは違った状態。多く悪い状態に用いる。「体に―をきたす」「全員―なし」

いじょう

いじょう【異状】
something wrong[unusual](故障);(a) change (変化);→英和
(a) disorder (狂い).→英和
〜のない(ある) (ab-)normal;→英和
(un)sound.→英和

いじょう

いじょう [0] 【移譲】 (名)スル
他にうつし,ゆずること。「土地を―する」

いじょう

いじょう【異常な】
(1) unusual;→英和
abnormal <child> .→英和
(2) wonderful;→英和
remarkable <progress> .→英和
‖異常気象 abnormal weather.異常接近 a near miss.異常接近する near-miss.

いじょうきしょう

いじょうきしょう [4] 【異常気象】
過去30年以上にわたって観測されなかったほど,まれな気象現象。また,一般的に平年より著しく異なった気象現象や,建造物や農作物に壊滅的な被害をもたらした気象現象をもいう。

いじょうこうごう

いじょうこうごう [4] 【異常咬合】
⇒不正咬合(フセイコウゴウ)

いじょうこうせん

いじょうこうせん [4] 【異常光線】
複屈折によって二つに分かれた光線のうち,屈折の法則に従わない光線。
⇔常光線

いじょうしょくよく

いじょうしょくよく [4] 【異常食欲】
(1)精神病にみられる一症状。満腹感を欠くため食欲が無制限に継続したり,また,特定の食物に対して著しい食欲を示すこと。
→食欲異常
(2)「異食症」に同じ。

いじょうしんいき

いじょうしんいき [4] 【異常震域】
地震の震央からはるかに離れているのに,震度が異常に大きい地域。しばしば震央付近より強い震度となる。通常,深発地震の際に現れる。

いじょうしんりがく

いじょうしんりがく [6] 【異常心理学】
夢・催眠状態などにみられる異常な心理状態や,精神障害者の心理を解明しようとする心理学の一部門。

いじょうせいかく

いじょうせいかく [4] 【異常性格】
⇒性格異常(セイカクイジヨウ)

いじょうせいよく

いじょうせいよく [4] 【異常性欲】
性的欲求の程度や欲求を満たす行為またはその対象が異常であること。性的倒錯。

いじょうぞうしょく

いじょうぞうしょく [4] 【異常増殖】
細胞が異常に増加すること。多く腫瘍(シユヨウ)性で,癌(ガン)のように無制限に増殖する悪性のものと,瘤(コブ)のように自律性を有する良性のものとがある。

いじょうちょういき

いじょうちょういき [4] 【異常聴域】
爆発音などの大出力の音が伝播するとき,音の異常伝播によって,距離が遠く聴こえなくなった地域の外側に再び現れる可聴域。大気中の温度分布や風速分布などによって起こる現象。外聴域。

いじょうでんあつ

いじょうでんあつ [4] 【異常電圧】
送配電線に発生する定格以上の電圧。落雷・遮断器開閉・回路故障などによって生ずる。過電圧。

いじょうにんしん

いじょうにんしん [4] 【異常妊娠】
受精卵の着床あるいは胎児の数や発育に異常のある妊娠。胞状奇胎(ホウジヨウキタイ)・子宮外妊娠・多胎妊娠など。母体や胎児に障害が起こりやすい。

いじょうふ

いじょうふ ヰヂヤウフ [2] 【偉丈夫】
〔「いじょうぶ」とも〕
体が大きく,たのもしそうな男。「堂々たる―」

いじょうぶんべん

いじょうぶんべん [4] 【異常分娩】
微弱陣痛,狭骨盤,胎児の位置異常などにより,通常の分娩が障害されること。

いじょく

いじょく ヰ― [0] 【居職】
裁縫師など,自宅で仕事をする職人。また,その職業。
⇔出職(デシヨク)

いじらしい

いじらし・い イヂラシイ [4] (形)[文]シク いぢら・し
子供や力の弱い者などの心根やありさまに心打たれる感じである。可憐で痛々しい。「じっとこらえている子供が―・い」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)

いじらしい

いじらしい
lovely (愛らしい);→英和
touching;→英和
pitiful.→英和

いじる

いじ・る イヂル [2] 【弄る】 (動ラ五[四])
〔歴史的仮名遣い「いじる」とする説もある〕
(1)(必要もないのに)さわったり,動かしたりする。もてあそぶ。「羽織のひもを―・る」
(2)本格的にではなく,趣味でする。遊びでする。何かをすることの謙称としても用いる。「パソコンを―・っています」
(3)はっきりした目的・方針もなしに,あるいは部分的に組織などを改変する。「機構を―・る」
(4)弱い者をいじめる。困らせる。「腰ぬけて鬼婆々となつて嫁子を―・り/浮世草子・禁短気」
[可能] いじれる

いじる

いじる【弄る】
finger;→英和
fumble <with> ;→英和
touch;→英和
play <with> (もてあそぶ);→英和
tamper <with a typewriter> .→英和

いじわる

いじわる イヂ― [3][2] 【意地悪】 (名・形動)
わざと人を困らせたりつらくあたったりすること。また,そうするさま,人。「―をして泣かせる」「―なことを言う」

いじわるい

いじわる・い イヂ― [4] 【意地悪い】 (形)[文]ク いぢわる・し
意地悪である。意地が悪い。「―・いことを言う」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

いじん

いじん [0] 【異人】
(1)外国人,特に西洋人。「―さん」[ヘボン]
(2)ちがう人。別人。「同名―」
(3)普通とはちがう性質・能力をもった人。「『彼は元来―なり』とて,深く咎もし給はず/蘭学事始」

いじん

いじん [1][0] 【夷人】
未開人。野蛮人。えびす。外国人を蔑視(ベツシ)しても言う。

いじん

いじん【偉人】
a great man;a hero.→英和

いじん

いじん ヰ― [0] 【偉人】
世のためになるような立派なことを成し遂げた人。偉大な人。

いじん

いじん【異人】
a foreigner.→英和
異人種 an alien race.

いじんかん

いじんかん [2] 【異人館】
明治時代に日本に来た西洋人が住んだ,西洋風の家や商館。

いじんでん

いじんでん ヰ― [2] 【偉人伝】
偉人の伝記。

いじ塗

いじぬり イヂ― [0] 【いじ塗(り)】
漆塗りの一。仕上げ塗りをした面に,さらに漆を塗ってたんぽで表面に細かい波紋をたたき出すもの。武具の装飾に多い。いじいじぬり。

いじ塗り

いじぬり イヂ― [0] 【いじ塗(り)】
漆塗りの一。仕上げ塗りをした面に,さらに漆を塗ってたんぽで表面に細かい波紋をたたき出すもの。武具の装飾に多い。いじいじぬり。

いす

いす【椅子】
(1) <sit on[in]> a chair;→英和
a sofa (長椅子).→英和
(2)[地位]a position;→英和
a post;→英和
a portfolio (大臣の職).→英和

いす

いす [0] 【柞】
イスノキに同じ。

いす

いす (助動)(いせ(いしよ・いし)・いし・いす・いす・いすれ・いし)
〔「ます」から「んす」「いす」と変化したものという。近世,江戸の遊里語。吉原の遊女言葉から発生〕
動詞の連用形に付いて,丁寧の意を表す。「百物語をし〈いす〉と,化物が出るとまうし〈いす〉から,客物語をし〈いし〉たなら,客人がき〈いせ〉うから/咄本・弥次郎口」

いす

いす [0] 【椅子】
〔「す」は唐音〕
(1)腰をかける道具。腰かけ。
→倚子(イシ)
(2)官職などの地位。ポスト。「大臣の―」

いすい

いすい ヰ― 【渭水】
中国,陝西(センセイ)省を東流する黄河の大支流。甘粛(カンシユク)省南東部に源を発する。長さ870キロメートル。西安を中心とする渭水盆地は周代から唐代まで政治・文化の中心であった。渭河。渭川(イセン)。ウェイシュイ。

いすう

いす・う 【射据う】 (動ワ下二)
矢を射て相手を倒す。射伏す。「―・えられて,矢場(ヤニワ)に死せる者十一人/太平記 21」

いすう

いすう【異数の】
exceptional <promotion> ;→英和
unusual.→英和

いすう

いすう [0][2] 【異数】
(1)特別の待遇。特別な恩恵。
(2)他に例がないこと。異例。「―の取扱ひを受けてゐたのである/道草(漱石)」

いすうたい

いすうたい [0] 【異数体】
〔生〕 染色体数が,品種・種・属あるいは系統に固有な数より,一〜数本増減している個体。染色体の不分離・欠失・倍加によって生じる。

いすか

いすか【鶍】
《鳥》a crossbill.→英和
鶍の嘴(はし)の食い違い Everything goes wrong.

いすか

いすか [0] 【鶍・交喙】
スズメ目アトリ科の小鳥。全長約18センチメートル。雄は全身赤黄色,雌は地味な暗黄緑色。くちばしがねじれて上下に交差しており,松かさをこじ開けて実を食べる。北米・ユーラシアに広く分布。日本では本州中部以北で繁殖するが,多くは冬鳥として渡来する。
鶍[図]

いすかし

いすか・し 【佷し・很し】 (形シク)
心がねじけている。ひすかし。「世中の―・し態を/続後紀(嘉祥二)」

いすかつぎ

いすかつぎ [0] 【鶍継(ぎ)】
〔建〕 継手の一。材端をイスカのくちばしのように食い違わせた形に造って接合する。屋根の棰木,床の根太(ネダ),天井の棹縁(サオブチ)などに用いる。

いすかのはし

いすかのはし [6] 【鶍の嘴】
〔イスカの嘴(クチバシ)が食い違っているところから〕
ものごとが食い違って思うようにならないことのたとえ。「―の食い違い」

いすくまる

いすくま・る ヰ― [4] 【居竦まる】 (動ラ五[四])
〔「いずくまる」とも〕
恐怖・驚きなどで,身動きできず,その場でじっとしている。いすくむ。「寒イカラ―・ッテオル/ヘボン(三版)」

いすくむ

いすく・む ヰ― [3] 【居竦む】 (動マ五[四])
いすくまる。「おそろしさでその場に―・む」

いすくめる

いすく・める [4] 【射竦める】 (動マ下一)[文]マ下二 いすく・む
(1)相手をじっとにらみ,動けないようにする。「鋭いまなざしに―・められる」
(2)矢を射て相手を恐れちぢみあがらせる。「只遠矢に―・めければ/太平記 5」

いすくわし

いすくわし イスクハシ (枕詞)
「鯨(クジラ)」にかかる。「―くぢら障(サヤ)る/古事記(中)」
〔「勇細し」で,勇ましいの意とも,「磯細し」で,磯の見事な獲物の意から鯨にかかるともいう〕

いすぐ

いす・ぐ 【濯ぐ】 (動ガ四)
「ゆすぐ」の転。「なに脚半を―・げか/滑稽本・膝栗毛(初)」

いすぐるま

いすぐるま [3] 【椅子車】
能の作り物の一。一種の車椅子をかたどったもので,法力のある僧が乗って自在に飛行する。「車僧(クルマゾウ)」に用いる。

いすすく

いすす・く (動カ四)
驚きあわてる。うすすく。「其の美人驚きて立ち走り―・きき/古事記(中)」

いすずがわ

いすずがわ 【五十鈴川】
三重県東部,志摩(シマ)半島の剣峠に発し,伊勢市の皇大神宮神域内を流れて伊勢湾に注ぐ川。宇治橋付近の清流は御手洗(ミタラシ)の水となる。御裳裾(ミモスソ)川。宇治川。((歌枕))「君がよは久しかるべしわたらひやいすずの川の流れたえせで/新古今(賀)」

いすずのみや

いすずのみや 【五十鈴の宮】
伊勢の皇大神宮の別名。

いすずみ

いすずみ [2] 【伊寿墨】
スズキ目の海魚。全長70センチメートル程度。体は楕円形で側扁する。頭は小さく,口は丸い。背・臀びれの軟条は短い。胸びれは小さく,先は丸い。鱗は比較的大きく,体は銀白色に輝く。冬の磯釣りの対象魚。中部以南の西部太平洋,インド洋に分布。ゴクラクメジナ。

いすとりゲーム

いすとりゲーム [5] 【椅子取り―】
人数よりも少ない数の椅子を丸く並べ,その外を回りながら,合図でさっと椅子に座り,座れなかった人は抜けていくゲーム。最後に残った人が勝ちとなる。

いすのき

いすのき [3] 【柞・蚊母樹】
マンサク科の常緑高木。暖地に生え,高さ約20メートル。葉は長楕円形で互生する。四月,葉腋(ヨウエキ)に小花を総状花序につける。葉にしばしばつく虫癭(チユウエイ)は,タンニンを含むので染料とする。材はかたく,家具・道具とし,灰は釉(ウワグスリ)の融剤とする。ユスノキ。ユシノキ。ヒョンノキ。
柞[図]

いすばい

いすばい [2] 【柞灰】
磁器の釉(ウワグスリ)の融剤の一。もと柞(イスノキ)を焼いて製したが,現在は種々の草木を用いる。石灰分が多く,鉄分が少ない灰で,特に柞の灰をまぜた釉は最良とされる。ゆすばい。

いする

い・する ヰ― [2] 【委する】 (動サ変)[文]サ変 ゐ・す
(1)任せる。ゆだねる。「漫に一小俗吏の手に―・し/社会百面相(魯庵)」
(2)ほうっておく。「泥土に―・する」

いする

い・する ヰ― [2] 【慰する】 (動サ変)[文]サ変 ゐ・す
なぐさめる。いたわる。「長途の労を―・せよ/花柳春話(純一郎)」

いする

い・する [2] 【医する】 (動サ変)[文]サ変 い・す
(1)病気を治す。いやす。「富は吾が狂疾を―・すべき特効剤なりや/金色夜叉(紅葉)」
(2)疲れ・渇き・飢えなどをなくする。いやす。「渇を―・する/緑簑談(南翠)」

いすわる

いすわ・る ヰ― [3] 【居座る・居坐る・居据わる】 (動ラ五[四])
(1)その場を占めて動かないでいる。「押し売りが玄関に―・る」「低気圧が―・る」
(2)引きつづき同じ地位にとどまる。「会長のポストに―・る」
(3)相場が固定して変動しない。
[可能] いすわれる

いすわる

いすわる【居座る】
stay on;remain (in office).→英和
居座り戦術 sit-down tactics.

いず

いず イヅ 【伊豆】
旧国名の一。静岡県の伊豆半島と伊豆諸島を占める。豆州。

いず

いず イヅ 【何・何処】 (代)
〔上代東国方言〕
不定称の指示代名詞。場所を表す。どこ。「多由比潟(タユヒガタ)潮満ち渡る―ゆかも/万葉 3549」

いず

い・ず イヅ [1] 【出づ】 (動ダ下二)
(1)内から外へ移動する。でる。「都―・でて今日みかの原いづみ川/古今(羇旅)」
(2)開けた場所に行く。でる。「浜に―・でて海原見れば/万葉 4360」
(3)所属していた家・団体などから去る。離れる。でる。「家をも―・で世をものがれたりせば/平家 1」
(4)人の前に姿を現す。「翁―・でて曰く,…/竹取」
(5)中の物が自然に移動して外に現れる。でる。「足柄の刀比の河内に―・づる湯の/万葉 3368」
(6)境界をこえる。でる。「この度,生死の境を―・でなんと/宇治拾遺 1」
(7)前や外に突き出る。でっぱる。「雄島が磯は,地つづきて海に―・でたる島なり/奥の細道」
(8)登場する。出現する。「兵衛佐殿,流人でおはすれども…もし世に―・でてたづねらるる事もこそあれ/平家 12」「春の初めに水なん多く―・づる/枕草子 38」
(9)山陰・雲などにさえぎられていた太陽・月などが現れる。でる。「遅く―・づる月にもあるかな足引きの山のあなたも惜しむべらなり/古今(雑上)」
(10)表面に現れる。できる。「身に瘡(カサ)も一つ二つ―・でたり/伊勢 96」
(11)発生する。起こる。でる。「音もいと二なう―・づる琴ども/源氏(明石)」
(12)生まれる。産出する。でる。「この四家よりあまたのさまざまの国王,大臣・公卿,多く―・で給ひて/大鏡(道長)」
(13)由来する。原因がある。「アルレゴリイと勧懲主眼の小説との差別(ケジメ)を知らぬに―・でたることにて/小説神髄(逍遥)」
(14)内面のものを表面化させる。「言(コト)に―・でて言はばゆゆしみ/万葉 4008」
〔自動詞はのちに下一段活用となり,「い」が脱落して「でる」となった〕

いずい

いずい ヰ― [0] 【萎蕤】
アマドコロの別名。

いずい

いずい イヅヰ 【泉井】
姓氏の一。

いずいし

いずいし イヅ― [2] 【伊豆石】
伊豆半島東岸から産する安山岩類の総称。庭石・石碑などに用いる。小松石など。

いずいひさのすけ

いずいひさのすけ イヅヰ― 【泉井久之助】
(1905-1983) 言語学者。大阪府生まれ。京大教授。著「言語研究とフンボルト」,言語の「剰余」を論じた「言語の構造」など。

いずかた

いずかた イヅ― 【何方】 (代)
(1)不定称の指示代名詞。どちらの方向。どちら。「立て並べつる車ども,所なく並みゐつる人も,―へか行きつらん/徒然 137」
(2)不定称の人代名詞。どなた。「かかればとて,―も思ひのおろかに忘るる隙こそ有がたけれど/浜松中納言 4」

いずかたざま

いずかたざま イヅ― 【何方様】 (代)
不定称。人を表す場合と方角・方面を表す場合とがある。
(1)どちらの人。「―にもいとほしくこそはありとも/源氏(浮舟)」
(2)いずれの方面。「心ざまなどもめやすく,露ばかり―にもうしろめたいかたなく/紫式部日記」

いずく

いずく イヅ― [0][1] 【何処】 (代)
〔「いづこ」の古形〕
不定称の指示代名詞。どこ。いずこ。「―より来りしものそ/万葉 802」

いずく=はあれど

――はあれど
他にもそういう場所があるけれども,それはそれとして。「みちのくは―しほがまの/古今(東歌)」

いずくにか

いずくにか イヅ― 【何処にか】 (副)
どこで。どこに。「―世をばいとはん心こそ/古今(雑下)」

いずくへ

いずくへ イヅ― 【何処辺】 (代)
不定称の指示代名詞。どのあたり。どのへん。「我(ア)が思ふ君は―に/万葉 3277」

いずくんか

いずくんか イヅクン― 【安んか・焉んか】 (副)
〔「いずくにか」の転。漢文訓読に由来する語法〕
(1)どこに。どこへ。
(2)どうして。なぜ。

いずくんぞ

いずくんぞ イヅクン― [3] 【安んぞ・焉んぞ】 (副)
〔「いづくにぞ」の転。漢文訓読に由来する語法〕
(疑問・反語を表す語を下に伴って)どうして。なんで。「燕雀(エンジヤク)―鴻鵠(コウコク)の志を知らんや」

いずこ

いずこ イヅ― [1][0] 【何処】 (代)
〔「いづく」の転。中古以降の語〕
不定称の指示代名詞。どこ。「―も同じ」

いずこ=ともなく

――ともなく
どこというあてもなく。

いずこ=をはかと

――をはかと
〔「はか」は「目あて」の意〕
どこを目あてにして。いずこをはかりと。「―君がとはまし/後撰(恋二)」

いずこ=をはかりと

――をはかりと
「いずこをはかと」に同じ。「と見かう見みけれど,―も覚えざりければ/伊勢 21」

いずごんげん

いずごんげん イヅ― 【伊豆権現】
伊豆山神社の通称。

いずさんじんじゃ

いずさんじんじゃ イヅサン― 【伊豆山神社】
熱海市伊豆山にある神社。祭神は伊豆山神。源頼朝が厚く尊崇し,北条氏・徳川氏らの武家によっても代々信仰された。走湯(ハシリユ)山権現(ゴンゲン)。伊豆山権現。伊豆権現。

いずし

いずし [1] 【飯鮓】
魚とダイコン・ニンジンなどの野菜類を麹・飯とともに漬けた食品。蕪鮨(カブラズシ)など。

いずし

いずし 【貽鮨】
貽貝(イガイ)の肉を漬けた熟(ナ)れ鮨。「ほやのつまの―,すしあはび/土左」

いずし

いずし イヅシ 【出石】
兵庫県北東部,出石郡にある町。出石縮緬(チリメン)・出石焼などの伝統産業がある。城下町時代の町並みが残る。

いずしじんじゃ

いずしじんじゃ イヅシ― 【出石神社】
兵庫県出石郡出石町にある神社。但馬(タジマ)国一の宮。新羅(シラギ)の王子天日槍(アマノヒボコ)の将来したという八種の神宝を神体とする。

いずしちとう

いずしちとう イヅシチタウ 【伊豆七島】
伊豆諸島のうち,大島・利島(トシマ)・新島(ニイジマ)・神津島(コウヅシマ)・三宅(ミヤケ)島・御蔵島(ミクラジマ)・八丈島の七島。東京都に所属。

いずしやき

いずしやき イヅシ― [0] 【出石焼】
出石で産する磁器。1784年に伊豆屋弥左衛門が桜尾に土焼窯を開いたのに始まる。磁器の製造は93年より行われ,有田焼系で,染め付けが中心。

いずしょとう

いずしょとう イヅシヨタウ 【伊豆諸島】
富士火山帯上に連なり,相模湾の南方に散在する島々。伊豆七島のほか,青ヶ島・鳥島その他の小島から成る。古くは伊豆国,明治以降東京都に所属。

いずせんりょう

いずせんりょう イヅセンリヤウ [3] 【伊豆千両】
ヤブコウジ科の常緑低木。暖地の樹陰に自生し,高さ約1メートル。葉は長楕円形で互生する。初夏,葉腋(ヨウエキ)に白色筒状の花を総状花序につけ,白色の球果を結ぶ。ウバガネモチ。

いずち

いずち イヅ― 【何方】 (代)
不定称の指示代名詞。どちらの方角。どちらの場所。どっち。どこ。「たらちしの母が目見ずておほほしく―向きてか我(ア)が別るらむ/万葉 887」
〔上代・中古には,「へ」や「に」を伴わずに副詞的にも用いた〕

いずてぶね

いずてぶね イヅテ― 【伊豆手船】
古代,伊豆地方で作った船。いずてのふね。「防人(サキモリ)の堀江漕ぎ出(ヅ)る―/万葉 4336」
〔五手船と解し,漕ぎ手が一〇人の船とする説もある〕

いずながおか

いずながおか イヅナガヲカ 【伊豆長岡】
静岡県東部,田方郡の町。伊豆半島基部,狩野川西岸に位置。温泉で知られる。

いずながおかおんせん

いずながおかおんせん イヅナガヲカヲン― 【伊豆長岡温泉】
静岡県東部,伊豆半島北部,狩野川西岸にある単純泉。古くからの古奈温泉と1907年(明治40)湧出の長岡温泉からなる。

いずのうみ

いずのうみ イヅ― 【伊豆の海】
伊豆半島に面した相模湾の海。((歌枕))「―に立つ白波のありつつも継ぎなむものを乱れしめめや/万葉 3360」

いずのおどりこ

いずのおどりこ イヅノヲドリコ 【伊豆の踊子】
小説。川端康成作。1926年(大正15)「文芸時代」に発表。二〇歳の「私」が伊豆の旅で知り合った踊り子の好意で,「孤児根性」からの解放感を味わう抒情的青春小説。

いずはら

いずはら イヅハラ 【厳原】
⇒いづはら(厳原)

いずはんとう

いずはんとう イヅハンタウ 【伊豆半島】
静岡県東部,太平洋に突出する半島。各所に温泉がわく。海岸は屈曲し,海食崖(ガイ)・洞窟(ドウクツ)などの景勝に富む。

いずへ

いずへ イヅ― 【何辺・何処辺】 (代)
〔「いつへ」とも〕
不定称の指示代名詞。どのへん。「ほととぎす―の山を鳴きか越ゆらむ/万葉 4195」

いずまい

いずまい ヰズマヒ [2][3] 【居住(ま)い】
座っている姿勢。「―を正す」

いずまい

いずまい【居住いを正す】
sit up (straight).

いずみ

いずみ イヅミ 【出水】
鹿児島県北西部の市。藩政時代以来,県北部の行政・商業の中心。ナベヅルなどの飛来地。

いずみ

いずみ【泉】
a spring;→英和
a fountain.→英和

いずみ

いずみ イヅミ 【泉】
姓氏の一。

いずみ

いずみ イヅ― [0] 【泉】
〔出水(イズミ)の意〕
(1)地中から水のわき出てくるところ。また,その水。[季]夏。《刻々と天日くらき―かな/川端茅舎》
(2)(比喩的に)物事の現れる源。「知識の―」

いずみ

いずみ イヅミ 【和泉】
(1)旧国名の一。大阪府南部に相当。五畿内の一。泉州(センシユウ)。
(2)大阪府南部の市。和泉国の国府がおかれた地。既製服・織物工業などが発達。信太(シノダ)の森がある。

いずみいし

いずみいし イヅミ― [3] 【和泉石】
大阪府泉南郡阪南町付近より産する緑灰色の砂岩。石質は硬く,石材とする。
→和泉砂岩

いずみおおつ

いずみおおつ イヅミオホツ 【泉大津】
大阪府南部の市。もと宿場町。大阪湾に臨む。繊維工業のほか,臨海に諸工業が発達。

いずみがわ

いずみがわ イヅミガハ 【泉川】
京都府相楽(ソウラク)郡内を流れる木津川の古名。((歌枕))「宮こいでてけふみかのはら―川風寒し衣かせ山/古今(羇旅)」

いずみがわ

いずみがわ イヅミガハ [3] 【泉川】
〔寛政(1789-1801)頃の力士泉川が得意としたところから〕
相手の差し手を自分の両手で挟みつけて撓(タ)め出す相撲の技。撓め出し。

いずみがわ

いずみがわ イヅ―ガハ [3] 【泉川】
(1)わいて流れる川。
(2)川の名(別項参照)。
(3)相撲の技の名(別項参照)。

いずみきょうか

いずみきょうか イヅミキヤウクワ 【泉鏡花】
(1873-1939) 小説家。石川県生まれ。本名,鏡太郎。尾崎紅葉に入門。巧みな文体で幻想美にみちた特異な浪漫的世界を展開した。代表作「照葉狂言」「高野聖」「婦系図」「歌行灯」など。

いずみさがん

いずみさがん イヅミ― [4] 【和泉砂岩】
中生代白亜紀後期に,四国北部より淡路島・和泉山脈を連ねる地方に堆積(タイセキ)した地層中にみられる岩石。砂岩が大部分で,頁岩(ケツガン)・礫岩(レキガン)なども含む。砂岩は和泉石として石材にする。

いずみさの

いずみさの イヅミサノ 【泉佐野】
大阪府南西部の市。大阪湾に臨み,港町・市場町として発達。食品・繊維工業が盛ん。

いずみさんみゃく

いずみさんみゃく イヅミ― 【和泉山脈】
大阪府と和歌山県の境を東西に走る山脈。最高峰は岩湧山(イワワキサン)(海抜897メートル)。

いずみしきぶ

いずみしきぶ イヅミ― 【和泉式部】
平安中期の女流歌人。大江雅致(マサムネ)の女(ムスメ)。和泉守橘道貞と結婚,小式部内侍を生む。冷泉院の皇子為尊(タメタカ)親王(977-1002)・敦道(アツミチ)親王(981-1007)の寵(チヨウ)を受け,両親王薨御(コウギヨ)後は,一条天皇中宮彰子に出仕。のち,藤原保昌(958-1036)と再婚,夫の任地で没。恋の哀歓を直截(チヨクセツ)に詠んだ女性として名高い。生没年未詳。著「和泉式部日記」,家集「和泉式部集」

いずみしきぶにっき

いずみしきぶにっき イヅミ― 【和泉式部日記】
日記。一巻。和泉式部作とされるが後人説もある。1008年頃成立か。敦道(アツミチ)親王との恋愛生活をつづったもの。物語的構想で統一されている。和泉式部物語。

いずみだい

いずみだい イヅ―ダヒ [3] 【泉鯛】
⇒テラピア

いずみどの

いずみどの イヅ― [0] 【泉殿】
(1)平安・鎌倉時代,泉がわき出るところに建てた邸宅。
(2)邸宅内の泉水のほとりなどに建てられた小建築の称。[季]夏。《御簾垂れて人ありやなし―/柳沢白川》

いずみねつ

いずみねつ イヅミ― [3] 【泉熱】
猩紅熱(シヨウコウネツ)に似た伝染病。発疹が現れ,発熱と解熱を繰り返し,消化器症状を呈する。病原体はウイルスとされ,ネズミによる媒介が考えられている。異型猩紅熱。
〔報告者泉仙助(1888-1979)にちなむ〕

いずみのや

いずみのや イヅ― [0] 【泉の屋】
泉殿(イズミドノ)。

いずみりゅう

いずみりゅう イヅミリウ 【和泉流】
狂言流派の一。慶長(1596-1615)の頃,山脇和泉守元宣(モトヨシ)が尾張徳川家に仕えて始めたといわれる。宗家のほかに野村又三郎家・野村万蔵家・三宅藤九郎家がある。

いずも

いずも イヅモ 【出雲】
(1)旧国名の一。島根県東部に相当。雲州(ウンシユウ)。
(2)島根県北東部の市。出雲平野の中央を占める。商工業が発達。

いずもう

いずもう ヰズマフ [2] 【居相撲】
「座(スワ)り相撲」に同じ。

いずもかぐら

いずもかぐら イヅモ― [4] 【出雲神楽】
民間に伝承される神楽の分類名称。前段の採物舞(トリモノマイ)と後段の神能(シンノウ)の二部分より成る神楽の総称。全国的に広く分布するが,出雲地方に典型がみられるのでこの称がある。出雲流神楽。岩戸神楽もこの系統に属する。

いずもぐつわ

いずもぐつわ イヅモ― [4] 【出雲轡】
鏡の部分を十文字形に彫りすかした轡。平安末期,源平の時代に明珍出雲守紀宗介が作り始めたという。

いずもけいしんわ

いずもけいしんわ イヅモ― [6] 【出雲系神話】
記紀・出雲国風土記などに見えるもので,出雲地方を舞台とする神話。素戔嗚尊(スサノオノミコト)の大蛇(オロチ)退治,因幡(イナバ)の白兎,大国主命(オオクニヌシノミコト)の国譲り,八束水臣津野命(ヤツカミズオミツノノミコト)の国引きなどがある。

いずもごと

いずもごと イヅモ― [4] 【出雲琴】
「八雲琴(ヤクモゴト)」に同じ。

いずもざき

いずもざき イヅモ― 【出雲崎】
新潟県中央部,日本海に面する漁業町。北陸街道の旧宿場町で,良寛の出生地。

いずもしんこう

いずもしんこう イヅモ―カウ [4] 【出雲信仰】
出雲大社に対する信仰。農業神である主神の大国主命と,仏教の大黒天とが習合して,一般に農作・福徳・縁結びの神として信仰される。また,神無月(カンナヅキ)には,神々が出雲に集まるという民間伝承も広く行われる。

いずもたいしゃ

いずもたいしゃ イヅモ― 【出雲大社】
島根県簸川(ヒカワ)郡大社町杵築(キヅキ)東にある神社。祭神は大国主命で,ほかに天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)・高皇産霊神(タカミムスビノカミ)など五神を配祀(ハイシ)。その建築様式は大社造りといわれ,神明造りとともに,古代神社建築様式の代表的なもの。杵築大社。いずものおおやしろ。

いずもたいしゃきょう

いずもたいしゃきょう イヅモ―ケウ 【出雲大社教】
神道十三派の一。出雲大社宮司千家尊福(センケタカトミ)が,1873年(明治6)出雲大社敬神講を発足させたのに始まる。82年に「大社教」と称して独立。大国主神の経国治世の精神と敬神崇祖を説く。いずもおおやしろきょう。

いずもでら

いずもでら イヅモ― 【出雲寺】
京都の毘沙門堂(ビシヤモンドウ)の別名。

いずものおおやしろ

いずものおおやしろ イヅモ―オホヤシロ 【出雲の大社】
⇒いずもたいしゃ(出雲大社)

いずものおくに

いずものおくに イヅモ― 【出雲阿国】
安土桃山時代から江戸初期にかけて活躍した阿国歌舞伎の創始者で,歌舞伎の始祖とされる女性。出雲大社の巫女(ミコ)であったといわれ,芸能団を組織して各地を歩き,1603年京都四条河原で念仏踊りを興行して人気を得,さらに簡単な所作を加えて阿国歌舞伎に発展させた。一座の狂言師三十郎(三九郎)あるいは名古屋山三(ナゴヤサンザ)の協力があったといわれる。生没年未詳。

いずものかみ

いずものかみ イヅモ― 【出雲の神】
(1)〔毎年10月に全国の神が出雲に集まって,氏子の間の縁結びを相談するという俗信から〕
縁結びの神。「―よりえびすの紙(=恋ヨリ紙幣)」
(2)出雲大社の祭神。大国主神(オオクニヌシノカミ)。

いずものくにのみやつこ

いずものくにのみやつこ イヅモ― 【出雲の国造】
古代,出雲地方の豪族出雲氏が帯びた職。古くは政治面にも大きな力をもったが,後世はもっぱら神事を司祭。南北朝時代以降,千家・北島両家に分かれて受け継がれた。

いずものくにふどき

いずものくにふどき イヅモ― 【出雲国風土記】
713年の詔により作られた風土記の一。一巻。出雲国九郡の地理,地名などの由来や伝承などを記す。733年完成。現存する五つの風土記の中で,唯一の完本。

いずもぶし

いずもぶし イヅモ― 【出雲節】
江戸時代に山陰地方の船乗り相手の女たちが唄った酒盛り唄。全国に広まり,多数の民謡の源流となった。船方節。

いずもへいや

いずもへいや イヅモ― 【出雲平野】
島根県東部,宍道(シンジ)湖の西にひろがる斐伊(ヒイ)川と神戸(カンド)川による沖積平野。米作地帯。簸川(ヒノカワ)平野。

いずもむしろ

いずもむしろ イヅモ― 【出雲筵】
出雲の国から産した目の粗い筵。「まことの―の畳/枕草子 149」

いずもやき

いずもやき イヅモ― [0] 【出雲焼】
出雲国で焼かれる陶器の総称。藩窯の楽山焼,民窯の布志名(フジナ)焼,ほかに意東(イトウ)焼,母里(モリ)焼などを含む。

いずら

いずら イヅラ 【五浦】
⇒いづら(五浦)

いずら

いずら イヅ― 【何ら】
■一■ (代)
不定称の指示代名詞。所在を問う語。
(1)どこか。どちらか。「家人の―と我を問はばいかに言はむ/万葉 3689」
(2)(多く「いずらは」の形で)反語で,どこにもないの意を表す。「むつごともまだ尽きなくに明けぬめり―は秋の長してふ夜は/古今(雑体)」
■二■ (感)
相手を促すときの言葉。どうした。さあさあ。「時やうやうなりぬめるは,―,遅し/宇津保(楼上・下)」

いずれ

いずれ イヅ― [0] 【何れ・孰れ】
■一■ (代)
不定称の指示代名詞。二つあるいはそれ以上ある物,場所,時などの中から一つを選ぶときに使う語。どれ。どちら。どっち。「―が勝つか」「―へ行こうとも捜し出す」
■二■ (副)
(1)どんな成り行きになるとしても。どっちみち。どうせ。「―わかることだ」
(2)そう遠くない将来において。そのうちに。「―またお目にかかりましょう」

いずれ

いずれ【何れ】
(1) which (どちら);→英和
either (二つのうち);→英和
any (三つ以上のうち).→英和
(2)[そのうちに]one of these days;another[some other]time.(3)[早晩]some day;sooner or later.(4)[どのみち]anyhow;→英和
in either case.

いずれ=ともなく

――ともなく
どこへともなく。どこかへ。「―立ち去る」

いずれ=にしても

――にしても
どの方法を選ぶにしても。いずれにせよ。

いずれ=にせよ

――にせよ
どちらにしても。いずれにしても。

いずれ=劣らぬ

――劣らぬ
どれもみな優れていて,互いにひけをとらない。「―美人ぞろい」

いずれ=菖蒲(アヤメ)か杜若(カキツバタ)

――菖蒲(アヤメ)か杜若(カキツバタ)
〔アヤメもカキツバタも同科の花〕
どれも美しくて優劣をつけがたい。選択に迷う。

いずれか

いずれか イヅ― [0] 【何れか】 (連語)
(1)疑問を表す。どちらが…か。どれが…か。「雲もみな浪とぞ見ゆる海士もがな―海と問ひて知るべく/土左」
(2)反語を表す。いったいどれが。「生きとし生ける物,―歌をよまざりける/古今(仮名序)」

いずれも

いずれも イヅ― 【何れも】
■一■ (連語)
どれも。どちらも。「甲乙丙―完全ではない」
■二■ (代)
〔中世・近世の語〕
複数の人をさす。
(1)三人称。皆。「某も明日は―を御茶で申入うと存ずる/狂言・清水(虎寛本)」
(2)二人称。あなたがた。「―はお気が付きますまい/浮世草子・織留 4」

いずれもがた

いずれもがた イヅ― 【何れも方】 (代)
〔近世語〕
二人称。皆さんがた。「今日は―の幸の参会でござるゆゑ/歌舞伎・幼稚子敵討」

いずれもさま

いずれもさま イヅ― 【何れも様】 (代)
二人称。皆様。みなみな様。「是は―近頃御苦労に存じまする/狂言・右近左近(虎寛本)」

いせ

いせ 【伊勢】
姓氏の一。桓武平氏。鎌倉末,伊勢守に任ぜられた俊継に始まる。足利氏の近臣として室町幕府に仕え,政所執事を世襲。代々武家故実に詳しく,江戸の故実家伊勢貞丈はその子孫。

いせ

いせ 【伊勢】
(1)旧国名の一。ほぼ三重県北部に相当。勢州。
(2)三重県東部にある市。伊勢神宮の鳥居前町で,伊勢志摩国立公園の玄関口。旧称,宇治山田。

いせ

いせ [0] 【縮縫】
(1)裁縫で,布を縮めて,ふくらみや丸みを出す技法。細かくぐし縫いをしてアイロンなどで形作る。洋服の袖山・後ろ肩,足袋(タビ)のつま先などに用いる。ぬいしめ。いせこみ。
(2)網地を縁綱に取りつけるとき,広がりをもたせるために縁綱より長い網地を取りつけること。縮結(シユツケツ)。

いせ

いせ 【伊勢】
平安前期の女流歌人。三十六歌仙の一人。伊勢守藤原継蔭(ツグカゲ)の女(ムスメ)。中務(ナカツカサ)の母。宇多天皇の寵(チヨウ)を得て,伊勢の御(ゴ)と呼ばれた。歌は古今集・後撰集などに見える。生没年未詳。家集「伊勢集」

いせ=の御師(オシ)

――の御師(オシ)
伊勢神宮の御師。
→御師(オシ)

いせ=は津で持つ津は伊勢で持つ尾張(オワリ)名古屋は城で持つ

――は津で持つ津は伊勢で持つ尾張(オワリ)名古屋は城で持つ
伊勢は津の港があるので沢山の参拝客が来,津の港は伊勢への参拝客でにぎわっている。尾張の名古屋は城が出来たので栄えている。

いせ=へ七度(ナナタビ)熊野(クマノ)へ三度(サンド)

――へ七度(ナナタビ)熊野(クマノ)へ三度(サンド)
伊勢参り・熊野参りを頻繁に行うこと。信心はどんなに厚くても厚すぎることはないという意。あるいは,信心の厚いことのたとえ。

いせ=や日向(ヒユウガ)

――や日向(ヒユウガ)
順序が乱れて,つじつまの合わないこと。まぜこぜで秩序のないこと。伊勢や日向の物語。「一つ一つほめらるる事皆―なり/浮世草子・名残の友 5」

いせい

いせい ヰ― [0] 【威勢】
(1)活気にあふれ,勢いのよいこと。元気があって勇ましいこと。「―のいい男」「―よくかけ出す」
(2)人を威圧するような勢い。「敵の―におそれをなす」

いせい

いせい【遺精】
《医》pollution.→英和

いせい

いせい【異性】
the opposite[other]sex.

いせい

いせい【威勢】
influence (勢力);→英和
spirits (元気).〜のいい(ない) high-spirited (spiritless);dashing (crestfallen).→英和
〜よく in high spirits.

いせい

いせい【以西の[に,で]】
west <of a place> .→英和

いせい

いせい ヰ― [0] 【遺精】
性行為を伴わず,不随意におこる射精の総称。昼間遺精と夜間遺精(夢精)がある。

いせい

いせい [1] 【以西】
ある場所を基準として,そこより西。
⇔以東

いせい

いせい [0][1] 【医生】
医学をまなぶ学生。

いせい

いせい ヰ― [0] 【遺制】
現在も残っている昔の制度。「封建―」

いせい

いせい [0][1] 【異性】
(1)男女また雌雄の,性の異なること。特に,男から見て女,女から見て男をさしていう。
⇔同性
「―を意識する」
(2)性質の異なること。また,異なったもの。
(3)〔化・物〕 異性体相互がもつ関係。
→異性体

いせい

いせい [0] 【異姓】
姓が違うこと。他姓。
⇔同姓

いせい

いせい ヰ― [1][0] 【為政】
政治を行うこと。執政。「―の衝に当たる」

いせい

いせい [0] 【医聖】
聖人としてあがめられるほど,すぐれた技術・知識をもった医者。「―ヒポクラテス」

いせいかこうそ

いせいかこうそ [5] 【異性化酵素】
糖やアミノ酸など有機化合物の異性体どうしの転換反応を触媒する酵素。イソメラーゼ。

いせいかとう

いせいかとう [0] 【異性化糖】
ブドウ糖に酵素を作用させて,一部を異性体の果糖に変化させたもの。デンプンから作ることができ,砂糖より安価で甘味度が強い。清涼飲料水や菓子類に使用。

いせいしゃ

いせいしゃ ヰ― [2] 【為政者】
政治を行う人。為政家。

いせいしゃ

いせいしゃ【為政者】
statesmen (政治家);administrators (行政官);the government authorities (政府当局).

いせいそこびきりょう

いせいそこびきりょう [7][1][4] 【以西底引き漁】
東シナ海・黄海を漁場とする底引き漁。東経一二八度三〇分以西,北緯二五度以北の海域。エビ・イカ・タイ・ニベ・カレイなどの好漁場である。以西底引き網漁業。

いせいたい

いせいたい [0] 【異性体】
〔isomer〕
(1)同じ分子式をもちながら,異なった物理的・化学的性質をもつ化合物。分子内における原子の配列の仕方が異なるために起こる。
(2)同一の原子番号および質量数をもちながら,半減期,エネルギー状態,放射能の性質が異なる原子核。核異性体。異性核。

いせえび

いせえび【伊勢海老】
a (spiny) lobster.

いせえび

いせえび [2] 【伊勢海老】
海産のエビ。大形で,体長35センチメートルに達する。一対の柄のある目,五対の脚と大きな尾をもち,一対の触角はむち状で長い。全身が赤褐色。姿も美しく豪華なので,祝儀用の飾りに用いる。美味。主に茨城県以西の太平洋岸に分布。かまくらえび。

いせおしろい

いせおしろい [3] 【伊勢白粉】
伊勢国射和(イザワ)付近で産したおしろい。上等品とされ,伊勢参詣の土産にされた。御所おしろい。はらや。「奥様へは―/狂言・素襖落(虎寛本)」

いせおどり

いせおどり 【伊勢踊り】
近世初頭に伊勢から起こって流行し諸国に広まった掛け踊り。のちには,伊勢音頭に合わせて踊る踊りの称。

いせおんど

いせおんど 【伊勢音頭】
(1)伊勢地方に起こり,各地に伝わった民謡。源流は,伊勢遷宮の用材を運ぶ御木曳(オキヒキ)の木遣(キヤリ)唄,伊勢参宮の道中唄,神宮周辺の遊郭のはやり唄など。各地に伝存するものは歌詞・曲調とも多種多様だが,「正調伊勢音頭」系と「伊勢道中唄」系に分かれる。
(2)伊勢古市の遊里で唄われた俗謡。享保年間(1716-1736)に俳人梅路の詞で,奥山桃雲が唄いはじめた長唄風のもの。

いせおんどこいのねたば

いせおんどこいのねたば 【伊勢音頭恋寝刃】
歌舞伎世話物の一。近松徳三作。四幕七場。1796年大坂角(カド)の芝居初演。通称「伊勢音頭」。伊勢古市の油屋で起こった殺傷事件を脚色したもの。油屋の場の愛想づかし,殺し場の凄惨(セイサン)美が見せ場。
→油屋お紺

いせかいどう

いせかいどう 【伊勢街道】
伊勢神宮参詣(サンケイ)用の街道の総称。桜井市初瀬(ハセ)から青山峠を経由する初瀬街道,東海道の日永(ヒナガ)(現在,四日市市)から分かれて南下する参宮街道,鈴鹿峠を越えて参宮街道に合流する伊勢別街道などがある。

いせかぐら

いせかぐら [3] 【伊勢神楽】
民間に伝承される神楽の分類名称。伊勢外宮(ゲクウ)の御師(オシ)の家で行われた巫女(ミコ)による神楽が源流とされ,清めの方法として湯立(ユダテ)を行う点に特色がある。伊勢流神楽。湯立神楽。旧暦一一月(霜月)に行う例が多く,霜月神楽ともいう。東北地方・中部地方に多く分布する。

いせかたがみ

いせかたがみ [3] 【伊勢型紙】
三重県鈴鹿市で作られる染色用の型紙。渋加工した美濃紙を彫刻刀で彫り抜く。

いせき

いせき ヰ― [0] 【胃石】
ザリガニ・アカテガニなど汽水から淡水域にすむ甲殻類の胃中にある白色の結石。主として炭酸カルシウムからなり二個ある。ザリガニの胃石は古くは眼病薬とされた。
→オクリ-カンキリ

いせき

いせき [0][1] 【医籍】
(1)医師の免許を得た者の本籍・氏名などを登録しておく,厚生省の帳簿。
(2)医書。

いせき

いせき [0] 【移籍】 (名)スル
(1)ある戸籍から他の戸籍に移ること。婚姻・養子縁組などの際に行う。
(2)所属を他の団体へ移すこと。「他球団に―する」

いせき

いせき ヰ― [0][1] 【偉跡・偉蹟】
偉大な事跡。

いせき

いせき ヰ― [0] 【遺跡・遺蹟】
(1)過去の人間の営為の跡が残されている場所。遺構・遺物のある場所。考古学では住居址・墳墓・貝塚・城郭など,土地に固定して動かすことができないものをさす。
(2)故人の残した領地・地位など。また,その相続人。

いせき

いせき【遺跡】
<visit the> ruins <of Rome> ;relics;historic spots (史跡).

いせき

いせき ヰ― [0] 【堰・井堰】
水をよそに引いたり,水量を調節するために,川水をせき止めた所。い。井手。せき。

いせきしょうもん

いせきしょうもん ヰ― [4] 【遺跡証文】
江戸時代,町人の家での養子縁組の証文。

いせきちょう

いせきちょう ヰ―チヤウ [0][3] 【遺跡帳】
江戸時代,跡目相続者を記録した,町年寄備え付けの帳簿。

いせぎ

いせぎ [2] 【伊勢木】
(1)木曾・飛騨などの山林地方の住民が斧(オノ)始めに一本きる木。伊勢神宮に納めるお初穂にみたてる。
(2)伊勢神宮に祈願をこめるための神木。

いせぎく

いせぎく [2] 【伊勢菊】
伊勢地方で育成された,キクの園芸品種。中輪で,花弁(舌状花)が縮れながらよく伸びて垂下し,独特の花容をもつ。

いせこう

いせこう [0] 【伊勢講】
⇒伊勢太太講(イセダイダイコウ)

いせこじき

いせこじき [3] 【伊勢乞食】
(1)伊勢神宮参拝の人たちから施しを受ける乞食。
(2)近世,節倹に励んで繁盛している伊勢国出身の商人を,節倹を美徳としない江戸の人が反感をもっていった称。
→近江泥棒(オウミドロボウ)伊勢乞食

いせごい

いせごい [0][2] 【伊勢鯉】
(1)ボラの異名。[日葡]
(2)メナダの異名。
(3)ハイレンの別名。

いせごよみ

いせごよみ [3] 【伊勢暦】
土御門(ツチミカド)家の暦の写本によって,伊勢神宮で板行した暦。江戸時代,神宮の御師(オシ)が,御祓箱(オハライバコ)に添えて全国に配布した。本暦。

いせさき

いせさき 【伊勢崎】
群馬県中東部の市。近世,城下町・市場町。伊勢崎銘仙で知られた機業地。今は合繊・毛織物を産す。

いせさきおり

いせさきおり [0] 【伊勢崎織】
伊勢崎地方から産出される絹織物の総称。太織り・銘仙など。

いせさきせん

いせさきせん 【伊勢崎線】
東武鉄道の鉄道幹線。東京都浅草・群馬県伊勢崎間,114.5キロメートル。

いせさきめいせん

いせさきめいせん [5] 【伊勢崎銘仙】
伊勢崎地方から産出する銘仙。

いせさだたけ

いせさだたけ 【伊勢貞丈】
(1717-1784)
〔「貞丈」は「ていじょう」とも〕
江戸中期の故実家。号,安斎。江戸の人。武家故実の考証で家学伊勢流の一時代を画した。著「貞丈雑記」「安斎随筆」「軍用考」など。

いせさだちか

いせさだちか 【伊勢貞親】
(1417-1473) 室町中期の幕府政所執事。足利義政の信任を得て,斯波家の家督相続問題に干渉,また足利義視を除こうとするなど,幕政に参与。

いせさんぐう

いせさんぐう [3] 【伊勢参宮】
伊勢神宮に参拝すること。伊勢参り。お伊勢参り。参宮。

いせざき

いせざき 【伊勢佐木】
横浜市中区の繁華街。専門店・映画館・飲食店が集まっている。

いせしまこくりつこうえん

いせしまこくりつこうえん 【伊勢志摩国立公園】
伊勢神宮と志摩半島のリアス式海岸を中心とする公園。二見ヶ浦・英虞(アゴ)湾・鳥羽(トバ)港などがある。

いせしょうにん

いせしょうにん [3] 【伊勢商人】
江戸時代,江戸・大坂で伊勢屋の屋号をもって活躍した伊勢国(特に松坂)出身の商人。近江商人(オウミシヨウニン)と並び称せられた。三井・長谷川らはその代表。

いせしんとう

いせしんとう 【伊勢神道】
(復古神道・両部神道などに対して)伊勢神宮の外宮(ゲクウ)の神主,度会(ワタライ)氏がとなえた神道説。神道五部書を基として儒仏の説をとり入れ,鎌倉末期頃から発展,以後の諸神道説の先駆をなした。度会神道。外宮神道。

いせじ

いせじ [2][0] 【伊勢路】
伊勢神宮へ通ずる道。また,伊勢国を通る道。

いせじま

いせじま [0] 【伊勢縞】
(1)伊勢国で産する木綿縞。多く仕着せとして商家の奉公人が用いた。伊勢木綿。
(2)転じて,丁稚(デツチ)のこと。「―も娘の方へ抜け参り/柳多留拾遺」

いせじまぶし

いせじまぶし 【伊勢島節】
古浄瑠璃の一。江戸の虎屋源太夫の門人伊勢島宮内(クナイ)が語り出した曲風。慶安・承応(1648-1654)の頃,一時上方(カミガタ)で流行した。

いせじんぐう

いせじんぐう 【伊勢神宮】
三重県伊勢市にある神社。皇大神宮(内宮(ナイクウ))と豊受(トヨウケ)大神宮(外宮(ゲクウ))からなる。正式名称は神宮。皇居の祭祀する最高の存在として社格を超越するものとされた。古くは私幣は禁止されていたが,中世以降,伊勢講などによる民間の参宮が盛んになった。明治以後国家神道の中心となったが,1946年(昭和21)以降は一宗教法人。正殿は神明造りといわれる神社建築様式の代表的なもので,20年ごとの式年遷宮の制を伝える。伊勢大神宮。
→神明造り

いせだいさん

いせだいさん [3] 【伊勢代参】
他人の代理として伊勢神宮に参詣(サンケイ)すること。特に江戸時代,正月七日に将軍の代理として伊勢神宮へ参拝した使者。

いせだいじんぐう

いせだいじんぐう 【伊勢大神宮】
⇒伊勢神宮(イセジングウ)

いせだいだいこう

いせだいだいこう [5] 【伊勢太太講・伊勢代代講】
室町時代以後,無尽のような仕組みで,交代で伊勢参りをして太太神楽(ダイダイカグラ)を奉納する費用を積み立てた組合。江戸時代に盛行。伊勢講。太太講。

いせつ

いせつ [0] 【異説】
別の考え。通説と違う説。「―を唱える」

いせつ

いせつ【異説】
a different opinion[view];conflicting views[theories].

いせてんもく

いせてんもく [3] 【伊勢天目】
江戸時代,伊勢参宮のみやげなどとされた天目茶碗。伊勢茶碗。

いせどうふ

いせどうふ [3] 【伊勢豆腐】
豆腐料理の一種。ヤマノイモをつぶして,鯛(タイ)のすり身や豆腐・卵白を加えてよく混ぜ,箱に入れて蒸したもの。餡(アン)をかけた上におろししょうが・わさび・味噌をのせて食べる。

いせどりい

いせどりい [3] 【伊勢鳥居】
伊勢神宮の鳥居のような形式の鳥居。笠木(カサギ)は五角で,角貫(カクヌキ)を使う。熱田神宮の鳥居もこの形式。伊勢神明鳥居。
→鳥居

いせながうじ

いせながうじ 【伊勢長氏】
⇒北条早雲(ホウジヨウソウウン)

いせのうみ

いせのうみ 【伊勢の海】
(1)伊勢湾の別名。((歌枕))「―に釣するあまのうけなれや心ひとつを定めかねつる/古今(恋一)」
(2)催馬楽(サイバラ)の曲名。律に属する。

いせのおおかみ

いせのおおかみ 【伊勢大神】
天照大神(アマテラスオオミカミ)の別名。

いせのおおすけ

いせのおおすけ 【伊勢大輔】
〔「いせのたゆう」とも〕
平安中期の女流歌人。伊勢の祭主大中臣輔親(オオナカトミノスケチカ)の女(ムスメ)。能宣(ヨシノブ)の孫。高階成順(タカシナナリノブ)の妻となり康資王母を生む。上東門院彰子に仕えて,歌壇での活躍は50年間に及んだ。生没年未詳。家集「伊勢大輔集」

いせのおたうえ

いせのおたうえ 【伊勢の御田植】
伊勢神宮の神田の田植え行事。五月下旬に内宮,六月二四日に志摩郡の伊雑(イザワ)宮で行われる。御田植祭。

いせのさぶろう

いせのさぶろう 【伊勢三郎】
(1)(?-1185) 鎌倉初期の武将。名は義盛。源義経の臣。屋島・壇ノ浦の戦いに武功を立てた。のち伊勢に帰り,守護の首藤経俊を攻めたが,鈴鹿山に追われて自刃。いせのさむろう。
(2)新歌舞伎十八番の一。「莩(ミバエ)源氏陸奥日記」の通称。河竹黙阿弥(モクアミ)作。伊勢三郎と源義経との対面を描いた活歴物。

いせのたゆう

いせのたゆう 【伊勢大輔】
⇒いせのおおすけ(伊勢大輔)

いせのつかい

いせのつかい 【伊勢の使】
朝廷から伊勢神宮へ派遣された勅使。毎年の神嘗祭(カンナメサイ)の例幣使(レイヘイシ)や,臨時の奉幣使などがあった。

いせのはまおぎ

いせのはまおぎ 【伊勢の浜荻】
(1)伊勢地方の浜辺に生える荻。「神風の―折り伏せて/万葉 500」
(2)葦(アシ)の称。
〔葦のことを伊勢地方では浜荻というと伝えられていた〕
→難波(ナニワ)の葦は伊勢の浜荻

いせは

いせは 【伊勢派】
(1)俳諧の一派。荒木田守武を祖として,伊勢国におこり,杉木望一・岩田涼菟(リヨウト)・中川乙由(オツユウ)などの俳人を生んだ。涼菟・乙由を中心とする蕉門一派をさすことが多い。伊勢流。麦林調。
(2)本居宣長を中心とする和歌の一派。
→江戸派
→桂園派

いせはら

いせはら 【伊勢原】
神奈川県中部の市。もと宿場町・門前町。大山参詣などで知られる。近年都市化が進む。

いせびくに

いせびくに 【伊勢比丘尼】
伊勢寺の勧進と称して尼の姿をした遊女。「絖(ヌメ)の帽子の―/浄瑠璃・国性爺後日」

いせぶし

いせぶし 【伊勢節】
「間(アイ)の山節」に同じ。

いせぶね

いせぶね [3][0] 【伊勢船】
(1)室町・江戸前期,伊勢地方を中心に造られた,船首を箱形にした船型の船。軍用の安宅船(アタケブネ)や大型荷船として重用された。
(2)江戸後期,知多半島の伊勢湾沿いの地域の廻船の称。

いせへいし

いせへいし 【伊勢平氏】
桓武(カンム)平氏の一系統。平貞盛の子,維衡(コレヒラ)の頃から伊勢国を中心に西国に勢力を扶植した一族。正盛・忠盛に至って中央政界に進出し,清盛が武家出身者としてはじめて政権を掌握した。

いせへいじ

いせへいじ 【伊勢瓶子】
伊勢に産したとっくり。低級品で,酢甕(スガメ)として用いた。「―(伊勢平氏トカケル)はすがめ(眇トカケル)なりけり/平家 1」

いせへいや

いせへいや 【伊勢平野】
伊勢湾沿いに広がる平野。洪積台地と沖積低地からなる。三重県の主要部。

いせぼうふう

いせぼうふう [3] 【伊勢防風】
ハマボウフウの別名。

いせま

いせま [0] 【伊勢間】
伊勢地方に行われた柱間寸法。曲尺(カネジヤク)五尺八寸(約177センチメートル)を一間(イツケン)とする。
→京間

いせまいり

いせまいり [3] 【伊勢参り】
伊勢神宮へ参詣(サンケイ)すること。時候のよい春が多かった。伊勢参宮。[季]春。

いせものがたり

いせものがたり 【伊勢物語】
歌物語。一巻。作者未詳。現在のような形になったのは,平安中期か。百二十余の短い章段からなり,在原業平(アリワラノナリヒラ)らしい人物の恋愛を中心とした一代記の構成をとる。源氏物語・古今集とともに,後代への影響がきわめて大きい。在五が物語。在中将。在五中将の日記。

いせもめん

いせもめん [3] 【伊勢木綿】
「伊勢縞(イセジマ){(1)}」に同じ。

いせや

いせや [0][2] 【伊勢屋】
(1)伊勢出身の商人が用いた屋号。また,伊勢商人の称。
(2)〔伊勢商人は多く倹約家であったことから〕
けちな人。吝嗇家(リンシヨクカ)。「尾頭の無いが―の初がつを/柳多留 17」

いせりゅう

いせりゅう 【伊勢流】
武家礼式の流派。室町時代からの伊勢家に伝わる礼式・故実の流儀。流祖は室町初期の伊勢貞継とされる。室町幕府で特に重んじられたが,江戸時代には小笠原流におされ衰退。

いせる

い・せる [2] (動サ下一)
縮縫(イセ)をする。「足袋(タビ)のつま先を―・せる」
→縮縫(イセ)

いせれいへいし

いせれいへいし [5] 【伊勢例幣使】
養老年間(717-724)以来,毎年の神嘗祭(カンナメサイ)に,伊勢神宮に幣帛(ヘイハク)を奉るため朝廷から派遣された勅使。

いせわん

いせわん 【伊勢湾】
愛知県と三重県にまたがる太平洋岸にある湾。湾奥に濃尾平野,西岸に伊勢平野が広がる。いせかい。いせのうみ。

いせわんたいふう

いせわんたいふう 【伊勢湾台風】
一九五九(昭和三四)年9月26日,和歌山県潮岬(シオノミサキ)付近に上陸した台風。超大型台風の勢力を維持して北上し,富山湾から日本海を通って三陸沖へ抜けた。死者・行方不明者五一〇一名。特に伊勢湾沿岸では高潮による被害が甚大。

いせん

いせん ヰ― [0] 【渭川】
渭水の別名。

いせん

いせん ヰ― [0] 【胃腺】
胃壁の粘膜にある分泌腺の総称。噴門腺・胃底腺・幽門腺があり,胃液を分泌する。

いせん

いせん ヰ― [0] 【緯線】
地球上の位置をきめるために,赤道に平行に地球表面にひいた,緯度を示す仮想の線。
⇔経線

いせん

いせん [0] 【医専】
旧「医学専門学校」の略称。

いせんこう

いせんこう ヰ― [2] 【胃穿孔】
胃壁に穴があくこと。胃潰瘍が進行し起こることが多い。胃の内容物が腹腔に漏れ出すため急性腹膜炎を起こし,救急手術が必要となる。

いせんじょう

いせんじょう ヰセンジヤウ [2] 【胃洗浄】
口から胃へゴム管を通して洗浄液を注入し,胃の内容物を繰り返し逆流させて取り除く方法。毒物の誤飲や胃出血,胃の病気による内容物の異常蓄積などの際行う。

いせんどう

いせんどう ヰ― 【居船頭】
江戸時代,船に乗らない回船の所有者。船主。実際に船に乗って運航の責任者となる沖船頭に対していう。おりせんどう。

いせんひつご

いせんひつご [5] 【意先筆後】
書道で,まず頭の中に書く字のイメージを思い浮かべ,それがまとまってから書き始めよ,との教え。

いぜん

いぜん [1] 【以前・已前】
(1)ある時点よりも前。
⇔以後
「明治―」「第二次大戦―」
(2)ある段階・レベルまでまだ至っていないこと。「常識―の問題」
(3)今よりもだいぶ前。昔。「―訪問した土地」

いぜん

いぜん [0] 【已然】
「已然形」の略称。

いぜん

いぜん【依然(として)】
still;→英和
as before;as…as ever.

いぜん

いぜん【以前】
<long> ago;→英和
before;→英和
formerly;→英和
in former times[days].〜の(に) former(ly).→英和
〜の通り as before.〜ほど as formerly.

いぜん

いぜん [0] 【怡然】 (ト|タル)[文]形動タリ
喜ぶさま。楽しむさま。「心は―として楽しんで居るのじや/金色夜叉(紅葉)」

いぜん

いぜん [0] 【依然】
■一■ (ト|タル)[文]形動タリ
前と変わらないさま。もとのとおりであるさま。「旧態―たる制度」「―として素行があらたまらない」
■二■ (副)
{■一■}に同じ。「―否認を続けている」

いぜん

いぜん ヰゼン 【惟然】
⇒広瀬(ヒロセ)惟然

いぜん

いぜん [0] 【夷然】 (ト|タル)[文]形動タリ
落ちついて動じないさま。平然。「―として使命を果たす」

いぜんけい

いぜんけい [0] 【已然形】
文語の用言・助動詞の活用形の一。六活用形のうち,第五番目に置かれる。係り結びで「こそ」の結びとなり,「ば」「ど」「ども」などの助詞を伴って,順接・逆接の確定条件を表す。口語では,その用法のちがいから仮定形とよばれる。

いぜんげん

いぜんげん 【已然言】
江戸時代の国学者東条義門の名づけた活用形の名称。現在の已然形にあたる。

いそ

いそ 【五十】
ごじゅう。また,数の多いことをいう。「岩の上の松の梢に降る雪は―かへり降れ後までも見む/古今六帖 1」

いそ

いそ【磯】
a beach;→英和
a (sea)shore.

いそ

いそ [0] 【磯】
■一■ (名)
(1)岩石の多い,海・湖などの波打ち際。
(2)水際の岩石。「―の間ゆ激(タギ)つ山川絶えずあらば/万葉 3619」
(3)冠の縁(ヘリ)。
→冠
(4)琵琶・和琴(ワゴン)・箏(ソウ)の胴の側面。
(5)鞍(クラ)の部分の名。前輪(マエワ)・後輪(シズワ)の海に沿う高い所。
→鞍橋(クラボネ)
■二■ (形動ナリ)
〔近世語。「富士は磯」の略〕
はるかに及ばないさま。未熟であるさま。下賤(ゲセン)なさま。「そち達のやうな―なよね狂ひ達は/浮世草子・禁短気」

いそ=の鮑(アワビ)の片思い

――の鮑(アワビ)の片思い
「鮑(アワビ)の貝の片思い」に同じ。

いそあいなめ

いそあいなめ [3] 【磯鮎並】
タラ目チゴダラ科の海魚。体長30センチメートル程度。体はやや延長し,後方では側扁する。下顎先端のひげは長く,吻は丸い。上顎は下顎より突出する。体は紫褐色で,背・臀びれの縁辺は紫黒色。東京湾以南の太平洋岸の深海に分布。

いそあけ

いそあけ [0] 【磯明け】
「磯開き」に同じ。

いそあそび

いそあそび [3] 【磯遊び】
春の大潮のころ,または陰暦三月三日に,磯辺で貝や小魚を採って遊ぶこと。[季]春。《―二つの島のつづきをり/虚子》

いそあわもち

いそあわもち [4] 【磯粟餅】
腹足綱の軟体動物。体長5センチメートル前後。体は長楕円形で灰色を帯び,多数の小突起があり,後方に樹枝状突起がある。頭にある一対の触角の先端に目がある。雌雄同体。成長に伴って脱皮する。潮間帯の岩礁にすみ,海藻を食べる。本州中部以南に分布。

いそいそ

いそいそ [1] (副)スル
動作にうれしさのあふれているさま。うれしくて動作がはずむさま。「朝から―して支度に取りかかった」「―(と)出かけて行く」

いそいそ

いそいそ
〜と cheerfully;→英和
lightheartedly.〜と迎える give <a person> a warm welcome.

いそう

いそう ヰサウ [0] 【遺草】
生前に残した和歌・詩文などの原稿。遺稿。

いそう

いそう ヰサウ 【韋荘】
(836-910) 中国,晩唐の詩人。字(アザナ)は端己(タンキ)。王建の建てた前蜀(ゼンシヨク)に仕えた。艶美の中に清淡さをそなえた詞に長じ,温庭筠(テイイン)らとともに唐五代の詞を代表する。長編詩「秦婦吟(シンプギン)」,詩文集「浣花(カンカ)集」がある。

いそう

いそう ヰサウ [0] 【位相】
(1)〔数〕
〔topology〕
極限や連続の概念が定義できるように,集合に導入される数学的構造。トポロジー。
(2)〔物〕
〔phase〕
振動や波動のような周期的現象において,ある時刻・ある場所で,振動の過程がどの段階にあるかを示す変数。
(3)〔言〕 性別・年齢・職業など,社会集団の違いや場面の相違に応じて言葉の違いが現れる現象。この違いが現れた語を位相語という。忌み詞・女房詞・女性語・幼児語・学生語・商人語など。

いそう

いそう【移送する】
transfer;→英和
remove.→英和

いそう

いそ・う イソフ 【争ふ・勤ふ】 (動ハ四)
先をあらそう。先を争ってつとめる。「―・ひて神語(カムコト)の入微(タエ)なる説(コトバ)を陳(モウ)す/日本書紀(皇極訓)」

いそう

いそう [0] 【異相】
(1)普通の人と違っている人相やすがた。「―の僧」
(2)能で,本道からはずれたやり方。「あらゆる物まね,―の風をのみ習へば/至花道」
(3)〔仏〕 四相(シソウ)の一。
→四相

いそう

いそう [0] 【移相】
位相を変化させること。

いそう

いそう [0] 【移送】 (名)スル
(1)現在ある場所から,他の場所へうつし送ること。「患者を大学病院へ―する」
(2)〔法〕 訴訟または行政の手続きにおいて,事件の処理をある機関から他の機関へ移すこと。

いそう

いそう [0] 【意想】
思い。考え。

いそう

いそう [0] 【異装】
普通の人とは変わっている服装。また,規則にはずれた服装。「蓬髪(ホウハツ)―」

いそう

いそう【位相】
《電》a phase.→英和

いそうお

いそうお [0][2] 【磯魚】
磯の岩礁や藻の間などにすむ魚。

いそうかいせき

いそうかいせき ヰサウ― [4] 【位相解析】
⇒関数解析(カンスウカイセキ)

いそうがい

いそうがい [2] 【意想外】 (名・形動)[文]ナリ
予想外。意外。「―な結果」

いそうがい

いそうがい【意想外の(に)】
unexpected(-ly).→英和

いそうき

いそうき [2] 【移相器】
交流電圧または交流電流の位相を変化させる装置。電圧を変えず位相を連続的に変化させる装置など。

いそうきかがく

いそうきかがく ヰサウ― [5] 【位相幾何学】
長さ・大きさなどの量的関係を無視し,図形相互の位置,つながり方などを,連続的に変形させて,その図形の不変な性質を見つけたり,またそのような変形のもとでどれほど異なる図形があるかを研究する幾何学。すなわち,図形の位相的性質を研究する幾何学。スイスの数学者オイラーの一筆がきの研究などから始まる。トポロジー。

いそうくうかん

いそうくうかん ヰサウ― [4] 【位相空間】
(1)〔topological space〕
〔数〕 位相構造の与えられた集合。
(2)〔phase space〕
〔物〕 力学的な系の状態を記述するための空間。位置と運動量を座標とし,� 個の質点からなる系であれば,3� の位置座標軸と 3� の運動量座標軸で示される空間で,系の力学的状態はこの空間内の一点で表現される。

いそうさけんびきょう

いそうさけんびきょう ヰサウ―ケンビキヤウ [0] 【位相差顕微鏡】
部分的に屈折率または厚さが違う透明な物体を透過した光に生じた位相の差を像の明暗の差にかえて,その物体の構造を観察しやすくした顕微鏡。細胞や細菌を染色せずに観察できるため,生物学・医学で広く利用される。

いそうしんりがく

いそうしんりがく ヰサウ― [6] 【位相心理学】
⇒トポロジー心理学(シンリガク)

いそうすうがく

いそうすうがく ヰサウ― [4] 【位相数学】
狭義には位相幾何学(キカガク),広義には位相の概念を他の方面の数学に拡張したもの。トポロジー。

いそうそくど

いそうそくど ヰサウ― [4] 【位相速度】
波が媒質中を伝わるとき同じ位相の面が進む速度。普通にいう波の速度のこと。
→群速度

いそうろう

いそうろう ヰサウラフ [4][0] 【居候】 (名)スル
他人の家にただでおいてもらうこと。寄食すること。また,その人。食客。「姉夫婦のところに―している」

いそうろう

いそうろう【居候】
<become> a dependent <on a person> ;→英和
<話> a sponge.→英和

いそうろう=三杯目にはそっと出し

――三杯目にはそっと出し
居候は厄介になっている負い目から,すべてに遠慮がちなこと。

いそうろう=角(カク)な座敷を丸く掃(ハ)き

――角(カク)な座敷を丸く掃(ハ)き
居候は無責任でいいかげんなことをするの意。

いそかいめん

いそかいめん [3] 【磯海綿】
海綿動物の一群の総称。体は定形をなさず,体長には先端に穴のあいた噴火山形の突起が多数あり,岩に苔状(コケジヨウ)にはりつく。ダイダイイソカイメン・クロイソカイメンなど。日本各地の海岸に分布。

いそかげ

いそかげ [0][3] 【磯陰】
磯の岩などのかげ。

いそがい

いそがい [2] 【磯貝】
(1)スズメガイの別名。
(2)磯にすむ貝。中でもアワビのような一枚貝をさし,「片(カタ)」の序詞になる。一説に,岸に打ち上げられた貝殻。砕かれて片割れているところから「片」の序詞となる。「水くくる玉に交じれる―の片恋のみに年は経につつ/万葉 2796」

いそがしい

いそがし・い [4] 【忙しい】 (形)[文]シク いそが・し
〔動詞「急ぐ」の形容詞化〕
(1)することが多くて暇がない。多忙である。「大売り出しの準備で―・い」「猫の手も借りたいほどに―・い」
(2)落ち着きなくよく動き回って,あわただしい。せわしない。「小鳥が木の間を―・くとびまわる」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)

いそがしい

いそがしい【忙しい】
be busy <(in) doing,with one's work> ;be engaged (用事がある).

いそがす

いそが・す [3] 【急がす】 (動サ五[四])
早くやるようにさせる。いそがせる。「そう―・すものではない」

いそがせる

いそが・せる [4] 【急がせる】 (動サ下一)
「いそがす」に同じ。「車を―・せる」

いそがせる

いそがせる【急がせる】
hasten <the work> ;→英和
urge <a person> (on).→英和

いそがに

いそがに [0] 【磯蟹】
海産のカニ。甲は四角形で,甲幅3センチメートル内外。濃紫色・青緑色などの斑紋がある。北海道以南の海岸の磯に普通に見られる。

いそがわしい

いそがわし・い イソガハシイ [5] 【忙わしい】 (形)[文]シク いそがは・し
せかされているような感じだ。せわしい。「お政は,茫然としてゐたお勢の袖を―・く曳揺(ヒキウゴ)かして/浮雲(四迷)」
[派生] ――げ(形動)

いそぎ

いそぎ [3][0] 【急ぎ】
(1)いそぐこと。急を要すること。副詞的にも用いる。「―の用事」「―引き返す」
(2)支度。準備。「このごろの出でたち―を見れど/土左」

いそぎ

いそぎ【急ぎ】
hurry;→英和
haste.→英和
〜の <on> urgent <business> .→英和
〜足で at a quick pace.

いそぎあし

いそぎあし [3] 【急ぎ足】
急いでいる足どり。はやあし。

いそぎく

いそぎく [2] 【磯菊】
キク科の多年草。千葉から静岡にかけての海浜に自生。観賞用にも栽培される。高さ約30センチメートル。葉は倒披針形で上面は濃緑色,下面は白色で短毛が密生する。秋,頂に黄色の小頭花を多数つける。

いそぎもの

いそぎもの [0][5] 【急ぎ物】
(1)急いでしなければならない事。
(2)取引で,月末換金や船積みなどの必要に迫られて,損を覚悟で売買する品物。

いそぎり

いそぎり [0] 【磯切り】
浅草海苔(ノリ)の粉末を混ぜて打った蕎麦(ソバ)切り。海苔切り。

いそぎんちゃく

いそぎんちゃく【磯巾着】
《動》a sea anemone.

いそぎんちゃく

いそぎんちゃく [3] 【磯巾着・菟葵】
〔刺激にあうと体が収縮し,巾着のひもを締めたようになるところから〕
腔腸動物花虫綱の一群の総称。体は円筒形で,底面は岩石などに付着し,一端には花弁状に触手が多数並び,その中央に口が開く。色彩は変化に富み,花のように広げた触手で餌(エサ)を捕らえる。他の動物と共生するものがある。魚釣りの餌となる。いしぼたん。[季]春。《岩の間の―の花二つ/田中王城》

いそく

いそく [1][0] 【夷則】
(1)中国音楽の音名。十二律の九番目の音。日本の十二律の鸞鏡(ランケイ)に相当。
→十二律
(2)陰暦七月の異名。

いそくさい

いそくさ・い [4] 【磯臭い】 (形)[文]ク いそくさ・し
魚介類や海藻のにおいがまじった,海岸特有のにおいがする。「浜のほうから―・い風が吹いてくる」

いそくさぬり

いそくさぬり [0] 【磯草塗(り)】
海藻を散らしたような模様の漆塗り。新潟市特産の漆器に見られる。

いそぐ

いそぐ【急ぐ】
(be in a) hurry;→英和
hasten;→英和
make haste.仕事を〜 speed (up) one's work.道を〜 make the best of one's way.急いで in a hurry;in haste;hastily;hurriedly.

いそぐ

いそ・ぐ [2] 【急ぐ】 (動ガ五[四])
(1)普通よりも短い時間で事をしようとする。早くやる。「着工を―・ぐ」「解決が―・がれる」
(2)目的地へ早く着こうとする。早く進む。「駅へ―・ぐ」「家路を―・ぐ」
(3)支度をする。準備する。「御はての事―・がせ給ふ/源氏(総角)」
[可能] いそげる

いそざんしょう

いそざんしょう [3] 【磯山椒】
テンノウメの別名。

いそし

いそ・し 【勤し】 (形シク)
(1)よく勤めるさま。勤勉だ。「―・しきわけと褒めむともあらず/万葉 780」
(2)いそがしい。「天の祐(タスケ)と窃(ヒソカ)に歓び,心―・しくて来て見れば/読本・八犬伝 2」

いそしぎ

いそしぎ [0] 【磯鷸】
チドリ目シギ科の鳥。全長20センチメートルほどの小形のシギ。背は灰褐色,腹は白色。尾を上下に振りながら歩き,澄んだ細い声で鳴く。ユーラシア・アフリカ北部に広く分布。日本各地の河原で繁殖する。
磯鷸[図]

いそしむ

いそし・む [3] 【勤しむ】 (動マ五[四])
精を出す。励む。「勉学に―・む」
[可能] いそしめる

いそしむ

いそしむ【勤しむ】
apply oneself <to one's studies> .

いそじ

いそじ [0][2] 【五十路・五十】
〔「ぢ」は接尾語。「はたち」の「ち」と同源〕
(1)五〇歳。50年。「―の坂を越す」
(2)五〇。「かれがたへなる歌ももちあまり―を書きいだし/後拾遺(序)」

いそぜせり

いそぜせり 【磯挵り】
(1)磯辺をあちらこちらと歩きまわって獲物をあさること。
(2)〔遊郭で,格の高い遊女と遊ぶのを「沖をこぐ」などというのに対して〕
近世,上方で安い売女や素人女を相手に遊ぶことをいう。磯狂い。「若い時―して来たわろで/浮世草子・禁短気」

いそだ

いそだ 【磯田】
姓氏の一。

いそだこういち

いそだこういち 【磯田光一】
(1931-1987) 文芸評論家。神奈川県生まれ。東大卒。戦後文学の再検討に始まり,文学史を総合的に捉える批評スタイルを確立。「殉教の美学」「思想としての東京」「永井荷風」など。

いそだこりゅうさい

いそだこりゅうさい 【磯田湖竜斎】
江戸中期の浮世絵師。鈴木春信の影響を受け,錦絵の美人画をよくした。生没年未詳。代表作「雛形若菜の初模様」

いそちどり

いそちどり [3] 【磯千鳥】
(1)磯にいる千鳥。浜千鳥。[季]冬。
(2)海産の巻貝。貝殻は殻高1センチメートル足らずの長方形の笠形で,三本の放射稜がある。アワビなどの殻に着生する。本州中部以南の暖・熱帯の沿岸に分布。
(3)地歌・箏(ソウ)曲の曲名。京流手事物。原曲(地歌)は文化・文政期(1804-1829),橘岐山作詞,菊岡検校作曲。箏の手付けは八重崎検校。

いそづたい

いそづたい [3] 【磯伝い】
磯辺をつたって行くこと。

いそづり

いそづり【磯釣り】
fishing on the beach.→英和

いそづり

いそづり [0] 【磯釣(り)】
磯でする釣り。

いそな

いそな 【磯菜】
磯辺に生えて食用となる植物の総称。いそなぐさ。「―つむめざし濡らすな/古今(大歌所)」

いそなみ

いそなみ [0] 【磯波】
磯にうち寄せる波。海岸の浅瀬で砕けている波。
⇔沖波

いそにな

いそにな [0] 【磯蜷】
海産の巻貝。殻高4センチメートル内外。暗青色の地に不規則な褐色斑がある。房総以南の岩礁に分布。

いそのかみ

いそのかみ 【石上】
姓氏の一。

いそのかみ

いそのかみ 【石上】
■一■ (名)
奈良県天理市石上付近の地名。((歌枕))「―古き宮この郭公声ばかりこそ昔なりけれ/古今(夏)」
■二■ (枕詞)
〔石上郷に布留(フル)という土地のあることから〕
「降る」「古る」「古し」などにかかる。「―降るとも雨につつまめや/万葉 664」

いそのかみささめごと

いそのかみささめごと 【石上私淑言】
歌論書。三巻。本居宣長著。1763年成立,1816年刊。従来の歌論が儒教・仏教に思想的根拠を求めたのに対し,「もののあはれ」の論によって,和歌の文学的価値を独立させた。

いそのかみじんぐう

いそのかみじんぐう 【石上神宮】
奈良県天理市にある神社。祭神は布都御魂(フツノミタマ)の剣。国宝七支刀を所蔵。

いそのかみでら

いそのかみでら 【石上寺】
奈良県天理市にあった寺。旧跡に二説あり,石上にあった在原(アリワラ)寺とするものと,布留にあって僧正遍昭・素性が住み,良因寺・良峰寺・今宵(コヨイ)薬師ともいった寺とするものとがある。

いそのかみのまろ

いそのかみのまろ 【石上麻呂】
(640-717) 奈良時代の廷臣・左大臣。天武天皇の代に遣新羅(シラギ)大使となり,文武天皇の代に筑紫総領として北九州の経営に活躍した。

いそのかみのやかつぐ

いそのかみのやかつぐ 【石上宅嗣】
(729-781) 奈良時代の廷臣。石上麻呂の孫。光仁天皇の即位に功あり,中納言・中務卿・大納言などを歴任。詩文・書にすぐれ,仏教に帰依(キエ)し自宅を阿閦寺(アシユクジ)とした。寺内に建てられた�亭(ウンテイ)には儒教典籍が置かれ,好学の徒に開放されたので,日本最初の図書館とされる。
→�亭

いそのくちあけ

いそのくちあけ [0] 【磯の口開け】
「磯開き」に同じ。

いそのぜんじ

いそのぜんじ 【磯禅師・磯前司】
源義経の愛妾静(シズカ)の母といわれる白拍子(シラビヨウシ)。

いそはなび

いそはなび [3] 【磯花火】
イソマツの別名。

いそはま

いそはま [0] 【磯浜】
岩や石の浜辺。
⇔砂浜

いそばう

いそば・う 【い戯ふ】 (動ハ四)
〔「い」は接頭語〕
遊びたわむれる。「―・ひ居るよいかるがとひめと/万葉 3239」

いそばな

いそばな [0] 【磯花】
花虫綱の腔腸動物。群体は扇状で,高さ20センチメートル内外。枝は樹枝状に分岐し,赤色または黄色。水がきれいで潮の流れの速い岩礁上に群生。骨軸は石灰質に富み,乾燥するともろい。相模湾および飛島以南に分布。
磯花[図]

いそひよどり

いそひよどり [3][4] 【磯鵯】
スズメ目ツグミ科の鳥。全長23センチメートル内外の中形のツグミ。雄は胸から背にかけて暗瑠璃(ルリ)色,腹部は栗色で美しい。雌は灰青褐色。海岸の岩場にすみ,美しい声でさえずる。ユーラシアに分布。日本では海岸の崖や建物に営巣。

いそびらき

いそびらき [3] 【磯開き】
その地方の,海藻や貝類の採集を解禁とすること。口開(ア)け。浦明(ア)け。磯明け。[季]春。

いそぶえ

いそぶえ [0][2] 【磯笛】
水中での仕事を終えて,水面に顔を出した海女の呼吸が口笛のように鳴るもの。

いそぶし

いそぶし 【磯節】
茨城県の民謡。那珂湊(ナカミナト)や東茨城郡大洗町の花柳界の酒席の騒ぎ唄。

いそべ

いそべ [0] 【磯辺】
(1)磯のほとり。いそばた。
(2)海苔(ノリ)を使用した料理・菓子につける語。「磯辺揚げ」「磯辺玉子」「磯辺巻き」など。磯。

いそべおんせん

いそべおんせん 【磯部温泉】
群馬県安中(アンナカ)市にある温泉。鉱泉。胃腸病に特効がある。

いそま

いそま 【磯間】
磯のあたり。いそわ。「―の浦に千鳥しば鳴く/夫木 17」
〔万葉集の原表記「伊蘇未」の「未」を「末」と誤写したものを,平安時代以降歌語として誤認してできた語〕

いそまきたまご

いそまきたまご [5][6] 【磯巻(き)卵】
日本料理の一。海苔(ノリ)で,薄焼きの卵を巻いたもの。

いそまつ

いそまつ [0] 【磯松】
(1)海岸,また池の岸に生えている松。
(2)イソマツ科の低木状の多年草。暖地の海岸に生える。高さ10センチメートル内外。茎は太くクロマツの樹皮に似る。葉は厚くへら形で茎頂に密生する。八月頃淡紫色の小花を複穂状に多数つける。イソハナビ。

いそみ

いそみ 【磯廻・磯回】
〔「廻(ミ)」は湾曲した場所を表す語〕
(1)磯の湾曲したところ。「潮早み―に居れば/万葉 1234」
(2)磯に沿ってまわること。磯めぐり。「大君の命(ミコト)恐み―するかも/万葉 368」

いそめ

いそめ [0] 【磯蚯蚓】
多毛綱遊在目イソメ科の環形動物の総称。一般に体に比べて頭が小さい。体は多数の体節からなり,各体節の両側にいぼ足の生えたミミズ形。アカムシ・イワムシ・スゴカイ・オニイソメなどを含む。多くは沿岸性。定期的に泳ぎ出して生殖活動をすることで有名で,これをパロロという。釣り餌(エ)とする。

いそめく

いそめ・く 【急めく】 (動カ四)
いそがしそうに振る舞う。「ゆゆしげに―・きあはれけるに/弁内侍日記」

いそめまとい

いそめまとい [4] 【磯目纏】
イエバエ科のハエ。体長3ミリメートルほどの極小種。全身黒色で光沢がある。はねは透明。人につきまとい,眼に飛び込むことがある。石川県の海岸砂丘の湧水周辺などに見られるが,絶滅の可能性がある。

いそもじ

いそもじ 【急文字】
〔文字詞に擬して作られた近世語〕
忙しいこと。「心々の願立に神の御身さへ,ああ―の/浄瑠璃・生玉心中(上)」

いそもなか

いそもなか [3] 【磯最中】
和菓子の一。貝の形に皮を焼いて,中に羊羹(ヨウカン)または餡(アン)を入れたもなか。

いそもの

いそもの [0] 【磯物】
磯近くでとれる魚介類や海藻。磯釣りで,イシダイ・イシガキダイなど。

いそやき

いそやき [0] 【磯焼(き)】
和菓子の一。小麦粉に醤油や砂糖などを加えて練ってから,ごま油をひいた鍋(ナベ)の上で焼いて餡(アン)を包んだもの。いそだたみ。

いそやけ

いそやけ [0] 【磯焼け】
磯の藻類が枯れ,石灰藻類が繁茂する状態。海水塩分の低下や海流の変化が原因とされる。

いそろくじょう

いそろくじょう 【異素六帖】
〔書名は中国の「義楚六帖」をもじったもの〕
洒落本。二巻一冊。江戸の書家,沢田東江作。1757年刊。国学者・儒者・僧侶の三人が遊里を談ずるという筋で,江戸洒落本の先駆。

いそん

いそん [0] 【依存】 (名)スル
〔「いぞん」とも〕
(1)他のものにたよって成立・存在すること。「食糧の大半を外国に―する」
(2)〔論〕「依属(イゾク)」に同じ。

いそん

いそん [0] 【異損】
律令制下,自然災害による荒損田が一国の一〇分の三以上に達した場合をいう。
→例損

いそん

いそん ヰ― [0] 【遺存】 (名)スル
あとまで残って存在すること。「其草案は今日迄―せり/経国美談(竜渓)」

いそんしゅ

いそんしゅ ヰ― [2] 【遺存種】
⇒残存種(ザンソンシユ)

いそんしん

いそんしん [2] 【依存心】
人にたよる気持ち。「―が強い」

いそんひん

いそんひん [0] 【易損品】
こわれやすい荷物。

いそ[ぞ]ん

いそ[ぞ]ん【依存する】
depend[rely] <on a person> .→英和
相互依存 interdependence.→英和

いぞう

いぞう [0] 【倚像】
台座に腰をかけ,両足を前に垂らしている姿の仏像。東京,深大寺の釈迦如来像はその例。

いぞう

いぞう【遺贈】
a bequest (動産の);→英和
a devise (不動産の).→英和
〜する bequeath;→英和
devise.

いぞう

いぞう ヰザウ [0] 【遺像】
(1)彫刻・写真・画(エ)などで残された故人の像。
(2)残像。

いぞう

いぞう ヰ― [0] 【遺贈】 (名)スル
遺言によって財産を他人に与えること。「蔵書を母校に―する」

いぞく

いぞく [1] 【異族】
(1)血族の違う者。
(2)異なる種族,または民族。異民族。

いぞく

いぞく [0] 【依属】
〔論〕 ある事物の存在・性質が,他の事物の存在・性質によって規定される関係。例えば,結果と原因,帰結と理由,部分と全体との関係など。依存。

いぞく

いぞく【遺族】
the bereaved family;the survivors <of the war dead> .‖遺族年金 a survivor's annuity.戦争遺族 the war bereaved (総称).

いぞく

いぞく ヰ― [1][0] 【遺俗】
後世にまで残った,昔の風俗や習慣。

いぞく

いぞく ヰ― [1] 【遺族】
死亡した者の家族・親族。

いぞく

いぞく 【彝族】
中国の少数民族の一。雲南・四川・貴州の各省および広西チワン族自治区の山岳地帯に居住し,主に農業に従事する。

いぞく

いぞく [1][0] 【異俗】
違う風俗。変わった風俗。殊俗。

いぞくきゅうふ

いぞくきゅうふ ヰ―キフ― [4] 【遺族給付】
〔法〕
(1)各種の共済組合で,組合員の死亡後その遺族に支給する年金および一時金。遺族年金・遺族一時金・死亡一時金の三種がある。
(2)警察官の職務に協力援助した者が死亡した時,その遺族に支給される金。

いぞくこうはい

いぞくこうはい [4] 【異属交配】
〔生〕 同一の科で属の異なる種を交配すること。通常は子ができないが,レオポンやパンコムギなどの例がある。

いぞくねんきん

いぞくねんきん ヰ― [4] 【遺族年金】
〔法〕 遺族に支給される年金。厚生年金保険法,各種の共済組合法,戦傷病者・戦没者遺族等援護法,船員保険法による各種の給付がある。

いぞくふじょりょう

いぞくふじょりょう ヰ―レウ [5] 【遺族扶助料】
恩給法上の恩給の一。公務員の遺族に支給されるもの。年金の扶助料と一時扶助料とがある。

いぞくほしょう

いぞくほしょう ヰ―シヤウ [4] 【遺族補償】
〔法〕 災害補償の一。業務上死亡した労働者の遺族に対して使用者が行う補償。労働基準法に基づき,平均賃金の千日分を支払わなければならない。
→災害補償

いぞり

いぞり ヰ― [0] 【居反り】
相撲で,しゃがんで相手の股の間に首を入れる格好で,両手で相手の膝(ヒザ)を押し上げながら腰を伸ばして体を反らし,自分の背後へ投げる技。

いぞん

いぞん【異存】
⇒異議.

いぞん

いぞん [0] 【異存】
(1)他の者とは異なった考え。
(2)反対の意見。不服なこと。「この提案に―はありません」

いた

いた 【甚】 (副)
〔形容詞「いたし」の語幹から〕
はなはだしく。ひどく。「―泣かば人知りぬべし/古事記(下)」

いた

いた【板】
a board;→英和
a plank (厚板);→英和
a plate (金属板).→英和
〜を張る board (up);lay boards <on> .〜につく become accustomed <to> ;be (quite) at home <in> .‖板チョコ a bar of chocolate.

いた

いた [1] 【板】
(1)木材を薄く平たく切ったもの。「―塀(ペイ)」「棚―」
(2)薄く平たいもの。「鉄の―」「―ガラス」
(3)「板付き蒲鉾(カマボコ)」の略。「―わさ」
(4)
 (ア)俎板(マナイタ)のこと。
 (イ)板前・板場のこと。「―さん」
(5)〔板敷・板の間の意から〕
舞台。「―にのせる」
(6)版木のこと。
(7)「板敷」の略。「夜ふくるまで―の上にゐて/落窪 2」

いた=に上(ノボ)す

――に上(ノボ)・す
板木に刻む。出版する。上梓(ジヨウシ)する。

いた=に乗せる

――に乗・せる
「板に掛ける」に同じ。

いた=に付く

――に付・く
(1)経験を積んだ結果,俳優の芸が舞台にうまく調和する。
(2)態度や物腰などが,その職業や地位などにふさわしくなる。それらしくなる。「客との応対もようやく―・いてきた」
(3)服装などが,ぴったりしてよく似合う。「和服姿が―・いている」

いた=に掛ける

――に掛・ける
舞台で上演する。板にのせる。

いたい

いたい 【板井】
水のわき出る所を板で囲ったもの。板で囲んだ井戸。「わが門の―の清水里遠み/神楽歌」

いたい

いたい【痛い】
painful;→英和
sore.→英和
頭(腹,横腹,背中)が〜 have a pain in one's[the]head (stomach,side,back).目(のど)が〜 have sore eyes (a sore throat).〜所 <touch a person on> a tender spot[sore point].〜目にあう(あわせる) have a hard time of it (give a person a lesson).おう〜! Ouch!/How it hurts! 痛くもかゆくもない do not affect <one> at all.

いたい

いた・い [2] 【痛い・甚い】 (形)[文]ク いた・し
(1)切られたり打たれたり,病気をしたりして,肉体的に苦しい。苦痛を感じる。《痛》「けがをした指が―・い」
(2)精神的に辛く苦しい。また,弱点・急所などを指摘されたりして困る。《痛》「借金で頭が―・い」「説教が耳に―・い」「そう言われると耳が―・い」
(3)とりかえしがつかないほどひどい。《痛》「この時期の出費は―・い」「最終回のエラーが―・かった」
(4)心に深く感銘を受けるほど優れている。立派だ。《甚》「―・き所まさりて見所ある住ひなり/源氏(明石)」
→いたく(副)
(5)動詞の連用形に付いて,程度がはなはだしい意を表す。《甚》「心ばへなど,はた,埋れ―・きまでよくおはする御有様に/源氏(蓬生)」「甘え―・し」「屈(クン)じ―・し」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)――み(名)

いたい

いたい ヰ― [0] 【遺体】
(1)死んだ人のからだ。なきがら。遺骸。「―を葬る」
〔「死体」に比べて人格性をこめていう〕
(2)父母の残してくれたからだ。自分の身体。「父母の―といふことを忘るるが故なり/人情本・閑情末摘花」

いたい

いたい [0] 【異体】 (名・形動)[文]ナリ
(1)普通とは違った様子や形をしている・こと(さま)。異風。いてい。「霜げた冬瓜に草鞋を打着けた,と言ふ―な面を/歌行灯(鏡花)」
(2)標準的な字体でない文字。
(3)同一でないからだ。
⇔同体
「雌雄―」

いたい

いたい [1] 【衣帯】
(1)衣と帯。
(2)服装。装束(シヨウゾク)。「これみな襁褓(キヨウホウ)の中に包まれて,―を正しうせざつしか共/平家 4」

いたい

いたい【遺体】
a (dead) body;a person's remains.

いたい

いたい [0] 【移替】 (名)スル
(担当などを)うつしかえること。「事務の―」

いたいいたいびょう

いたいいたいびょう [0] 【イタイイタイ病】
富山県神通(ジンズウ)川流域に発生した骨疾患。背骨や手足が痛み,骨がもろくなって容易に骨折する。鉱山廃水に含まれるカドミウムの体内蓄積によるものとされ,1968年(昭和43)公害病第一号に認定された。

いたいがな

いたいがな [2] 【異体仮名】
仮名文字で,標準的な字体以外のもの。
→異体文字

いたいけ

いたいけ [0] 【幼気】 (形動)[文]ナリ
(1)幼くていじらしいさま。「悲しみに耐えている―な姿」
(2)幼くて,かわいらしいさま。「―な子供」
(3)小さくてかわいらしいさま。「―なる物もえやらず/仮名草子・仁勢物語」
〔「痛き気(ケ)」の転で,心が痛いほどにかわいいさまの意という〕
[派生] ――さ(名)

いたいけ

いたいけ
〜な young (and helpless);→英和
tender.→英和

いたいけざかり

いたいけざかり [5] 【幼気盛り】
子供の,最もかわいい年頃。

いたいけす

いたいけ・す 【幼気す】 (動サ変)
かわいく見える。「―・したる小女房/平家 6」

いたいけない

いたいけな・い [5] 【幼気ない】 (形)
〔形容動詞「いたいけ」の形容詞化。「ない」は接尾語〕
いたいけである。「まだ―・い子供だ」

いたいけらし

いたいけら・し 【幼気らし】 (形シク)
いかにもかわいげである。「孫を持つたも名ばかりで,―・しい顔も見ず/浄瑠璃・賀古教信」

いたいし

いたいし [2] 【板石】
板状の石材。

いたいじ

いたいじ [2] 【異体字】
⇒異体文字(イタイモジ)

いたいたしい

いたいたしい【痛々しい】
pitiful;→英和
pathetic.→英和

いたいたしい

いたいたし・い [5] 【痛痛しい】 (形)[文]シク いたいた・し
気の毒で見ていられないありさまだ。「松葉杖にすがって歩く姿が―・い」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

いたいどうしん

いたいどうしん [0][1] 【異体同心】
からだは別々でも心は一つであること。夫婦などの仲のよいのにいう。一心同体。

いたいもじ

いたいもじ [4] 【異体文字】
漢字や仮名の,標準的な字体以外のもの。異体字。書写体ともいい,漢字では「蛇」「呪」に対する「虵」「咒」など,平仮名では「こ」「は」に対する「�」「�」など,片仮名では「ネ」「ホ」に対する「子」「�」などをいう。また,仮名については「異体仮名」,平仮名については「変体仮名」と呼ぶことがある。

いたうらぞうり

いたうらぞうり [5] 【板裏草履】
⇒板草履(イタゾウリ)

いたえ

いたえ [2][0] 【板絵】
木板・銅板・カンバスなどに描かれた絵画作品の総称。狭義には,中世ヨーロッパで祭壇画として発達した,板に描いた絵をいう。

いたえん

いたえん [2] 【板縁】
板張りの縁側。

いたおい

いたおい [2] 【板笈】
笈の一種。普通の笈のように箱形でなく,薄板の左右両端に太い縁をつけ,旅行用具などを結びつけて背に負う。修験者(シユゲンジヤ)が用いる。

いたおうぎ

いたおうぎ [3] 【板扇】
薄い板を重ねて,糸でつづり合わせた扇。檜扇(ヒオウギ)など。

いたおこし

いたおこし [3] 【板起(こ)し】
ろくろで形を整えた器を取り離す時に,糸切りを用いず,竹べらなどではがすこと。

いたおす

いたお・す [3][0] 【射倒す】 (動サ五[四])
矢を射あてて相手を倒す。「敵の大将を―・す」

いたおもり

いたおもり [3] 【板錘】
釣りの錘の一。鉛を薄い板状にしたもので,必要量だけ切って使う。板鉛。

いたか

いたか
〔「板書き」の略か〕
乞食僧の一種。中世,経木を卒塔婆の形に刻んで,戒名を書いて川に流し読経して銭を乞(コ)うた者。

いたか

いたか ヰ― 【威高・居高】 (名・形動ナリ)
傲慢(ゴウマン)なこと。不遜(フソン)なさま。「甲斐若党比興―なる由申す/看聞御記」

いたかぶ

いたかぶ [2] 【板株】
江戸時代,本を出版する際の版木の所有権。現在の版権に相当。

いたかべ

いたかべ [0][2] 【板壁】
板張りの壁。

いたかましき

いたかましき [3] 【板釜敷】
茶道で,水屋で使う釜敷。五寸(=約15センチメートル)四方の桐(キリ)や朴(ホオ)の板のかどを切り,中央に丸い穴をあけたもの。炉で炭をつぐ時,釜をのせる。

いたからど

いたからど [4] 【板唐戸】
社寺建築などに,開き戸として使われる扉の一。框(カマチ)を使わず一枚または数枚の板を矧(ハ)いでつくり,多くは上下に端喰(ハシバ)みなどを取りつけて反りを防ぐ。
→桟唐戸

いたがえし

いたがえし [3] 【板返し】
(1)板葺(ブ)き屋根の板を裏返して葺きかえること。
(2)祭礼や縁日で売っていた玩具。数枚の小さな板に絵を描いて紙でつないでたたみ,開き方によって表が出たり裏が出たりするようにしておいて絵が変わるのを楽しむもの。
(3)〔(2)の絵が繰り返し出ることから〕
見慣れていること。または,聞き慣れていること。「世に―といふ咄ありて,またかの例の大坂陣かと/鶉衣」

いたがき

いたがき 【板垣】
姓氏の一。

いたがき

いたがき [2] 【板垣】
板を張った垣。板塀(イタベイ)。

いたがきせいしろう

いたがきせいしろう 【板垣征四郎】
(1885-1948) 軍人。陸軍大将。岩手県生まれ。関東軍高級参謀として石原莞爾(カンジ)とともに満州事変・満州国建国を画策。満州国執政顧問・同軍政部最高顧問・関東軍総参謀長・陸相などを歴任。戦後 A 級戦犯として絞首刑。

いたがきたいすけ

いたがきたいすけ 【板垣退助】
(1837-1919) 政治家。土佐の人。討幕運動に参加。維新後参議となったが,征韓論を主張し,敗れて下野。民撰議院設立建白書を提出するなど自由民権運動を指導し,1881年(明治14)自由党を結成。第二次伊藤内閣・第一次大隈内閣の内相。

いたがけ

いたがけ [0] 【板掛(け)】
床板・棚板などを受けるために取りつけた横木,または受け材のしゃくりとった部分。板持ち。
→板じゃくり

いたがこい

いたがこい【板囲い】
a board fence; <enclose a house with> boarding.→英和

いたがこい

いたがこい [3] 【板囲い】
建築工事や見せ物などのために,仮に周囲を囲った板塀。

いたがしら

いたがしら [3] 【板頭】
江戸時代,深川・品川などの岡場所で最も多額の揚げ代をかせぐ遊女。寄せ場に掛ける名札の板が首位に掛けられることからいう。吉原の御職女郎にあたる。いたもと。

いたがね

いたがね【板金】
sheet metal.

いたがね

いたがね [0] 【板金・板銀】
(1)薄く伸ばした金属。金属の板。ばんきん。
(2)板状に鋳造して秤量貨幣として用いた金銀。ばんきん。

いたがねくさり

いたがねくさり [5] 【板金鎖】
⇒板鎖(イタグサリ)

いたがみ

いたがみ [0] 【板紙】
(1)板のように厚くかたい紙。たとえばボール紙など。
(2)(武家の礼式で)料理のとき,俎板(マナイタ)の上に敷く和紙。

いたがゆい

いたがゆ・い [4] 【痛痒い】 (形)
痛みをともなったかゆさを感じる。「霜焼けの指が―・い」

いたがる

いたが・る [3] 【痛がる】 (動ラ五[四])
(1)痛みを訴える。「盛んに―・る」
(2)賞賛する。感動する。「これをのみ―・り/土左」

いたがる

いたがる【痛がる】
complain of (a) pain.

いたきそじんじゃ

いたきそじんじゃ 【伊太祁曾神社】
和歌山市伊太祁曾にある神社。祭神は五十猛命(イタケルノミコト)。

いたきれ

いたきれ [0] 【板切れ】
板の断片。木材のきれはし。

いたく

いたく [1] 【痛く・甚く】 (副)
〔形容詞「いたし」の連用形から〕
はなはだしく。非常に。「―恐縮いたしております」

いたく

いたく ヰ― [0] 【遺託】
死に際に言い残した頼み。

いたく

いたく ヰ― [0] 【遺沢】
後世に残る恵み。

いたく

いたく ヰ― [0] 【委託】 (名)スル
(1)自分の代わりを人に頼みゆだねること。「業務を―する」
(2)〔法〕 法律行為または事実行為(事務)などを他人に依頼すること。
(3)取引で,客が商品仲買人または証券業者に売買を依頼すること。

いたく

いたく【委託する】
entrust <a person with a matter,a matter to a person> ;→英和
consign <goods for sale to a firm> (商品を).→英和
‖委託加工 processing on commission.委託品(販売) consignment goods (sale).

いたく

いたく [0] 【依託】 (名)スル
(1)物事を他人にまかせてやってもらうこと。
(2)何かにもたせかけること。

いたくかこう

いたくかこう ヰ― [4] 【委託加工】
原料を提供して,加工を委託すること。

いたくかこうぼうえき

いたくかこうぼうえき ヰ― [7] 【委託加工貿易】
加工貿易の一種。海外の委託者との契約のもとに,原材料を輸入し加工した製品を輸出する貿易方式。

いたくがくせい

いたくがくせい [4] 【依託学生】
ある団体が教育に要する費用を負担して,学校に教育を依頼した学生。依託生。

いたくしゃげき

いたくしゃげき [4] 【依託射撃】
小銃射撃で,銃を託架・胸墻(キヨウシヨウ)など他の物にもたせかけて,照準を合わせやすくして行う射撃。

いたくしょうこきん

いたくしょうこきん ヰ― [0] 【委託証拠金】
商品取引所の会員に売買取引の委託をする者が,債務履行の保証として預託することが義務づけられている金銭。なお,証券の先物取引についてもいう。

いたくせい

いたくせい [2] 【依託生】
「依託学生」に同じ。

いたくてがた

いたくてがた ヰ― [4] 【委託手形】
振出人が,第三者の委託により第三者の計算において自己の名で振り出す為替(カワセ)手形。

いたくはんばい

いたくはんばい ヰ― [4] 【委託販売】
手数料を支払って,商品の売りさばきを他人に委託すること。

いたくばいばい

いたくばいばい ヰ― [4] 【委託売買】
(1)自分は直接関係せず,他人に委託して行う商品の売買。
(2)商品仲買人または証券業者が客の委託を受けて取引所において行う商品・証券の売買。
→自己売買

いたくら

いたくら 【板倉】
(1)群馬県南東部,邑楽(オウラ)郡の町。利根川と渡良瀬川にはさまれる。水塚(ミヅカ)や上げ舟をもつ家が多い。
(2)新潟県南部,中頸城(ナカクビキ)郡の町。飯山街道に沿う。米を中心とする農業地域。

いたくら

いたくら 【板倉】
姓氏の一。

いたくらかつしげ

いたくらかつしげ 【板倉勝重】
(1545-1624) 江戸初期の幕臣。三河の人。都市行政に才幹を発揮し駿府町奉行・江戸町奉行を歴任。1601年以後18年間京都所司代を務めた。

いたくらしげまさ

いたくらしげまさ 【板倉重昌】
(1588-1638) 江戸初期の幕臣。勝重の二男。1637年島原の乱鎮圧の指揮にあたったが成功せず,松平信綱が派遣されることを知って総攻撃を決行し,戦死。

いたくらしげむね

いたくらしげむね 【板倉重宗】
(1586-1656) 江戸初期の幕臣。勝重の長男。1620年勝重のあとを襲って京都所司代となり,以後在職三十余年に及んだ。

いたぐさり

いたぐさり [3] 【板鎖】
板金をいろいろな形に切り抜き,鋲(ビヨウ)でつないだ鎖。工作機械・自動車などの動力の伝達に用いられる。いたがねくさり。

いたぐら

いたぐら [0][2] 【板倉】
壁を板で作った倉。また,厚板を組み上げて壁体とした校倉(アゼクラ)の類。

いたぐるま

いたぐるま [3] 【板車】
板張りの箱形の牛車(ギツシヤ)。簡便なため,貴賤(キセン)の別なく用いられたが,一条天皇の頃に六位の車と定められた。網代(アジロ)車の盛行につれてすたれた。

いたけ

いたけ ヰ― 【居丈】
〔「いだけ」とも〕
座っている時の背の高さ。「御髪は―にて,いとけ高う清らなり/宇津保(国譲下)」

いたけだか

いたけだか【居丈高になって】
threateningly.

いたけだか

いたけだか ヰ― [0][3] 【居丈高】 (形動)[文]ナリ
〔「いだけだか」とも〕
(1)(「威丈高」とも書く)人を威圧するような態度をとるさま。「―にものを言う」
(2)座った時の背が高いこと。「―に髪少なにて倚子のおましにのぼり給はんは/栄花(根合)」
(3)座ったまま体を反らせて,相手を威圧しようとするさま。「―になりて申しける/義経記 3」

いたけるのみこと

いたけるのみこと 【五十猛命】
日本書紀の神話の神。素戔嗚尊(スサノオノミコト)の子。新羅(シラギ)から樹種を持ち帰り,大八洲(オオヤシマ)国全土に植えた。

いたこ

いたこ 【潮来】
茨城県行方(ナメガタ)郡の町。霞ヶ浦と北浦とを結ぶ北利根川に面した水郷地帯の中心地。

いたこ

いたこ [0]
(主に東北地方で)
(1)霊界と人間との間にたって神おろしや死霊の口寄せをする巫女(ミコ)。家々を回っておしら様の祭りなども行う。盲目の女性が多く,幼少のうちから修行する。みこ。いちこ。口寄せ。青森県恐山(オソレザン)の地蔵講に集まる者がよく知られる。
(2)旅芸人の一種。三味線を弾いて門付(カドヅケ)をする盲目の女性。ごぜ。

いたこぶし

いたこぶし 【潮来節】
俗謡。潮来の船唄に由来。江戸の花柳界から各地に広まり,盆踊り唄・お座敷唄・仕事唄などとして唄われた。

いたこんごう

いたこんごう [3] 【板金剛】
裏に板切れを打ちつけた金剛草履。板裏草履。

いたご

いたご [0] 【板子】
(1)和船の底に敷く揚げ板。
(2)江戸時代の材種の一。主にヒノキ・スギ・ケヤキなどの,厚く挽(ヒ)いた板。挽き割って天井板や建具材料とする。

いたご

いたご【板子】
a deck plank.

いたご=一枚下は地獄

――一枚下は地獄
船乗りの仕事は危険が多いことをいう。

いたごし

いたごし [2] 【板輿】
屋形を板で張り,一方または二方に簾(スダレ)をかけた軽装の輿。木輿。室町時代には上皇・摂関・僧侶が遠出に用いた。はんよ。
板輿[図]

いたさ

いたさ【痛さ】
pain;→英和
painfulness.→英和

いたざい

いたざい [0][2] 【板材】
板状に製材された木材。

いたし

いた・し 【痛し・甚し】 (形ク)
⇒いたい

いたしかた

いたしかた [0] 【致し方】
する方法。しかた。「―ございません」

いたしかゆし

いたしかゆし【痛し痒しである】
be in a dilemma[fix].→英和

いたしかゆし

いたしかゆし 【痛し痒し】 (連語)
⇒「痛い」の句項目

いたじい

いたじい [2] 【いた椎】
スダジイの別名。

いたじき

いたじき [0] 【板敷】
板を張った床。板の間や縁。板畳。

いたじき

いたじき【板敷き】
a wooden floor.

いたじきり

いたじきり [3] 【板仕切り】
板で作った間仕切り。

いたじとみ

いたじとみ [3] 【板蔀】
格子をつけず,板だけで作った蔀。

いたじめ

いたじめ [0] 【板締(め)】
染色法の一。布を屏風畳みにし,両側から型板を当ててかたく縛って染液に浸すもの。板の型にしたがって白く抜け,染め模様ができる。板に模様を彫る場合もある。夾纈(キヨウケチ)もこの一種。

いたじゃくり

いたじゃくり [3] 【板決り】
板の端を支えるため,梁(ハリ)などの受け材の一部を切り欠くこと。またはその切り欠いた部分。板摺(ズ)り。板欠き。
→板掛け

いたす

いたす【致す】
do (行なう);→英和
bring about[cause](招来).⇒不徳.

いたす

いた・す [2] 【致す】 (動サ五[四])
(1)そこまで達するようにする。至らせる。
 (ア)心などをある方面に向けて届かせる。「ふるさとに思いを―・す」「健康に心を―・して励む」
 (イ)あることが原因となってよくない結果を引き起こす。「これは私の不徳の―・すところです」
 (ウ)身や命をささげる。差し出す。「危きを見て,命を―・す処々/太平記 26」
〔「いたる」の他動詞〕
(2)動詞「する」の待遇表現。
 (ア)「する」の謙譲語。動作者を低めることで聞き手を敬う。多く下に「ます」を付けて用いる。「準備は一切こちらで―・します」「間もなく係の者が御案内を―・します」「今後とも努力を―・す所存であります」
 (イ)「する」の丁寧語。多く下に「ます」を付けて用いる。「船はまさに岸壁を離れようと―・しておりました」「メロンは,一個四,五千円も―・します」「あと一〇分―・しますと,京都に着きます」
 (ウ)「する」の尊大語。上位者が下位者の行為について,下位者を低めて言う。「時間がない。早く―・せ」「これ邪魔を―・すな」
(3)(補助動詞)
和語の動詞の連用形やこれに「お」を添えたもの,漢語サ変動詞の語幹やこれに「御」を添えたものに付いて,補助動詞「する」の敬語として用いる。
 (ア)補助動詞「する」の謙譲語・丁寧語。多くは下に「ます」を付けて用いる。「お荷物をお持ち―・しましょう」「大事な壺(ツボ)を壊しでも―・しますと大変ですから…」
 (イ)補助動詞「する」の尊大語。「早く案内―・せ」「訴えるなり何なり―・すがよい」
[可能] いたせる

いたすずり

いたすずり [3] 【板硯】
板の上に紙と硯をのせて,ひもで結んだもの。床棚(トコダナ)の飾りとする。

いたずがわし

いたずがわ・し イタヅガハシ 【労がはし】 (形シク)
〔「いたづかはし」「いたつかはし」とも〕
(1)御苦労なことだ。「この楽しびを忘れて―・しく外の楽しびを求め/徒然 93」
(2)わずらわしい。面倒だ。「我より上なる人と伴へば―・しき事のみあつて/仮名草子・伊曾保物語」

いたずき

いたずき イタヅキ [0] 【労き】
⇒いたつき(労)

いたずく

いたず・く イタヅク 【労く】 (動カ四)
⇒いたつく(労)

いたずら

いたずら イタヅラ [0] 【悪戯】 (名・形動)スル [文]ナリ
〔「いたずら(徒)」と同源〕
(1)人の迷惑になるような遊び。また,そうした遊びをするさま。悪ふざけ。「―な子供」「単なる―にしては悪質だ」
(2)本来おもちゃでないもので遊ぶこと。「ライターを―してはいけない」
(3)自分の趣味などを謙遜していう語。手なぐさみ。「ちょっとパソコンを―しています」
(4)品行のよくない・こと(さま)。「―娘」
(5)異性に対し,みだらな行為をはたらくこと。「教え子に―する」

いたずら

いたずら イタヅラ 【徒】
■一■ (形動ナリ)
(1)無益であるさま。役に立たないさま。無駄で価値のないさま。現代では「いたずらに」の形で副詞的に用いる。「―なる所は,耳のはた鼻のみねなりけり/宇津保(俊蔭)」
(2)することもなく,手もちぶさたなさま。ひまなさま。「舟もいださで―なれば/土左」
(3)役に立っていないさま。「南の町には―なる対などもなし/源氏(玉鬘)」
→いたずら(悪戯)
■二■ (名)
江戸時代後期,女性が前髪を二つに分けて髻(モトドリ)の左右から背に垂らす髪形。振り分け。

いたずら

いたずら【悪戯】
<do> mischief;→英和
<play> a trick <on> .→英和
〜をする be mischievous;play a practical joke <on> ;play <with a thing> (もてあそぶ);→英和
have an amour <with> (男女間).→英和
〜書きをする scribble.→英和
‖悪戯っ子 a naughty boy[girl];an urchin.悪戯半分に for fun;in joke.

いたずら=になる

――にな・る
(1)期待したとおりにならずに終わる。無駄になる。「思ひてし思ひは今は―・りぬべらなり/古今(雑下)」
(2)「死ぬ」の婉曲(エンキヨク)な言い方。「空しく成りなば,親も―・り給ひなん/宇津保(俊蔭)」

いたずらいね

いたずらいね イタヅラ― 【徒稲】
実のならない稲。和歌で多く「徒寝(イタズライネ)」にかける。「―をなににつままし/後撰(恋四)」

いたずらいね

いたずらいね イタヅラ― 【徒寝】
「いたずらね(徒寝)」に同じ。
→徒稲(イタズライネ)

いたずらがき

いたずらがき イタヅラ― [0] 【悪戯書き・徒書き】
(1)書いてはいけない所に,文字・絵などを書くこと。また,その文字など。
(2)遊びの気持ちで文字・絵などを書くこと。また,その文字など。

いたずらこぞう

いたずらこぞう イタヅラ― [6] 【悪戯小僧】
よくいたずらをする子供。悪童。いたずらっこ。いたずらぼうず。

いたずらごと

いたずらごと イタヅラ― 【徒事】
(1)無益なこと。役に立たないこと。「つれづれと―を書きつめて/千載(雑下)」
(2)みだらなこと。うわついたこと。「―の心から,御恩の深いおとつさんを,都に残してこのつとめ/人情本・娘節用」

いたずらざかり

いたずらざかり イタヅラ― [5] 【悪戯盛り】
しきりにいたずらをする年頃。少年時代をいう。「―の子供」

いたずらっこ

いたずらっこ イタヅラ― [0] 【悪戯っ子】
いたずらな子供。

いたずらに

いたずらに【徒に】
in vain (無益);to no purpose;idly (無為).

いたずらに

いたずらに イタヅラ― [0] 【徒らに】 (副)
〔形容動詞「いたずら」の連用形から〕
無駄に。むなしく。「―会議を混乱させる」「―時間が過ぎる」

いたずらね

いたずらね イタヅラ― 【徒寝】
待っている人の訪れて来ない,寂しいひとり寝。いたずらぶし。あだぶし。いたずらいね。「人待ちて泣きつつ明かす夜な夜なは―にもなりぬべきかな/伊勢集」

いたずらばな

いたずらばな イタヅラ― 【徒花】
咲いても実のならない花。あだばな。むだばな。「恋の花や,―やうちや匂ひわたつた/浄瑠璃・平家女護島」

いたずらびと

いたずらびと イタヅラ― 【徒人】
(1)役に立たない人。不用な人。「かく―にていますがる/宇津保(あて宮)」
(2)落ちぶれた人。官職を失った人。「かく―にて侍れば,官位の用も侍らねど/宇津保(国譲上)」
(3)亡き人。死んだ人。「―見たてまつりたる心地すれ。死にて臥し給へりしさまよ/宇津保(国譲下)」

いたずらぶし

いたずらぶし イタヅラ― 【徒臥し】
「徒寝(イタズラネ)」に同じ。「君はとけてもねられ給はず,―と思さるるに/源氏(帚木)」

いたずらぼうず

いたずらぼうず イタヅラバウ― [5] 【悪戯坊主】
いたずらこぞう。

いたずらむすめ

いたずらむすめ イタヅラ― [5] 【悪戯娘】
(1)いたずらな女の子。やんちゃ娘。
(2)浮気な娘。好色な娘。

いたずらもの

いたずらもの イタヅラ― [0] 【徒者・悪戯者】
(1)いたずら好きの人。
(2)役に立たない者。また,落ちぶれた人。「今はつかさもなき―になれるよし也/著聞 5」
(3)怠け者。「かれは家業を嫌ふ―の世事しらず/読本・英草紙」
(4)みだらな者。特に,浮気な女。「敵の手かけ・妾と成る様なすけべいの―/浄瑠璃・平家女護島」
(5)ならず者。無法者。「かかる無理無法なる―/仮名草子・伊曾保物語」
(6)ネズミの異名。

いたずら=になす

――にな・す
(1)役に立たないようにする。むだにしてしまう。「この心を,―・しつるは,仏はあはれと思しなん/狭衣 3」
(2)死なせる。「夏虫の身を―・す事も/古今(恋一)」

いたずり

いたずり [0] 【板摺り】
(1)「いたじゃくり」に同じ。
(2)キュウリ・フキなどに食塩を振りかけて,俎板(マナイタ)の上でもみころがすこと。緑色を鮮やかにするために行う。

いたせんぱら

いたせんぱら [3]
コイ目の淡水魚で,タナゴの一種。体は側扁し,体高が高い。成魚は藻類を摂食。かつて琵琶湖・淀川,木曾川・長良川,富山平野の一部に分布していたが激減し,大部分の生息地では死滅。天然記念物。ビワタナゴ。

いたぞうり

いたぞうり [3] 【板草履】
底に板片を横に並べて取りつけた草履。板裏草履。板付け草履。

いたたまら∘ない

いたたまら∘ない ヰタタマラ― 【居た堪らない】 (連語)
「いたたまれない」に同じ。「―∘ない思い」

いたたまれ∘ない

いたたまれ∘ない ヰタタマレ― 【居た堪れない】 (連語)
精神的な圧力を受けてその場にそれ以上とどまっていられない。「恥ずかしくて―∘ない気持ちだ」

いたたまれない

いたたまれない【居たたまれない】
feel too awkward to remain <in the presence of…> .

いただき

いただき [0] 【頂】
〔「頂(イタダ)き」と同源〕
物の一番高いところ。てっぺん。特に,山や頭などについていう。山頂。頭頂。「山の―」「―に霜をおく」

いただき

いただき [0] 【頂き・戴き】
〔動詞「いただく」の連用形から〕
(1)勝負事で,勝利が自分のものになること。「この試合は―だ」「おっと,そのカードは―だ」
(2)頭に物をのせて売り歩く浜の女。ささげ。かべり。
(3)「いただきもち」の略。
(4)「いただきもちい」の略。「我は若君の―せさせたてまつらんとおぼして/浜松中納言 4」

いただき

いただき【頂】
the top[summit];→英和
the peak (尖端);→英和
the crown (頭の).→英和

いただきだち

いただきだち [0] 【戴き立ち】
ごちそうになってすぐ辞去すること。食べ立ち。

いただきぶくろ

いただきぶくろ 【戴き袋】
平安時代,外出のときに物を入れて頭にのせ歩いた袋。

いただきます

いただきます 【戴きます】 (連語)
食事を始める際の挨拶(アイサツ)の言葉。

いただきもち

いただきもち [4] 【戴き餅】
糝粉(シンコ)の餅を丸め,上をくぼめてあずきの餡(アン)をのせたもの。四月八日,灌仏会(カンブツエ)に作る。いただき。

いただきもちい

いただきもちい 【戴き餅】
公家の家で,子供が五歳になるまで,毎年正月の元日または吉日に,餅を子供の頭にのせて祝い,将来の幸せを願った儀式。いただき。「ことし正月三日まで,宮たちの,御―に/紫式部日記」

いただきもの

いただきもの [0] 【戴き物】
よそからもらった物。

いただきもの

いただきもの【頂き物】
a present[gift].→英和

いただく

いただく【戴[頂]く】
(1) have <a hat> on (かぶる);wear;→英和
be crowned[capped] <with snow> .
(2) receive (もらう);→英和
get;→英和
have (食事など).→英和
(3) trouble <a person> to do (わざわざしてもらう);have <a person> do;have <a thing> done.

いただく

いただ・く [0] 【頂く・戴く】 (動カ五[四])
(1)頭の上にのせてもつ。現代では比喩的な使い方が多い。「白雪を―・いた山々」「国王を国家元首に―・く国」「頭(コウベ)((カシラ))に霜を―・く(=頭髪ガ白クナル)」「星を―・いて帰る(=夜ニ帰ル)」「―・きて角髪(ミズラ)の中に合へ巻かまくも/万葉 4377」
(2)「もらう」の謙譲語。目上の人から金品をもらうことや恩恵となるような動作を受けることを,受け手を低めていう言い方。頂戴する。「○○さんから辞典を―・く」「『お代はいくら』 『五千円―・きます』」
(3)「食べる」「飲む」の謙譲語・丁寧語。「もう十分―・きました」「お昼御飯はうちで―・いてきました」
(4)(補助動詞)

 (ア)(「…て(で)いただく」の形で動詞の連用形を受けて)他人から恩恵となるような動作を受ける意を表す。(a)その動作が動作者の意志に基づく場合。「先生にもほめて―・きました」「セーターを編んで―・く」(b)その動作が受け手の意志に基づく場合。「いやなら帰って―・こう」「ゆっくりくつろいで―・きたい」
 (イ)(「お…いただく」の形で動詞の連用形,「御(ゴ)…いただく」の形でサ変動詞の語幹を受けて)他人にその動作をしてもらう意を表す。(a)その動作が動作者の意志に基づく場合。「わざわざお越し―・いて恐縮です」「御心配―・きましたがもう元気になりました」(b)その動作が受け手の意志に基づく場合。「しばらくお待ち―・きます」「この計画に御協力―・きたい」
 (ウ)(「…させていただく」の形で)相手に自分がしようとする動作についての許しを願う謙譲表現。「私が進行役をつとめさせて―・きます」「ここでもう少し待たせて―・きたいのですが…」
[可能] いただける

いただけ∘ない

いただけ∘ない 【頂けない・戴けない】 (連語)
評価できない。感心しない。「―∘ない話」
→いただける(3)

いただける

いただ・ける [0] 【頂ける・戴ける】 (動カ下一)
〔「いただく」の可能動詞形から〕
(1)もらうことができる意の謙譲語。「案内の葉書を―・けるとありがたいのですが」
(2)飲食することができる意の謙譲語。「毎日の食事がおいしく―・けます」
(3)評価できる。受け入れられる。多く「いただけない」の形で用いる。「あの絵は―・けないね」
(4)(補助動詞)
「いただく{(4)}」の可能動詞。「詳しく話して―・けませんか」「今度お越し―・けるのはいつでしょう」「御理解―・けましたでしょうか」

いただたみ

いただたみ [3] 【板畳】
(1)板を芯(シン)に入れて作った畳。床の間などに用いる。
(2)「板敷(イタジキ)」に同じ。

いたち

いたち [0] 【鼬・鼬鼠】
イタチ科の哺乳類。雄は体長約35センチメートル,雌は約20センチメートル。胴が長く,四肢は短く,尾は長くやや総状。体毛は暗褐色ないし黄褐色で光沢がある。毛皮は良質。夜の行動が多く,ネズミ・カエル・小鳥・昆虫などを捕食する。敵に襲われると肛門腺(コウモンセン)から悪臭を放つ。シベリア・中国・日本・ジャワに分布。
鼬[図]

いたち

いたち【鼬】
《動》a weasel.→英和
〜ごっこ the rat race;a vicious circle (悪循環).

いたち=の最後っ屁(ペ)

――の最後っ屁(ペ)
〔イタチは敵に追い詰められると悪臭を放って逃げることから〕
せっぱつまって最後の非常手段を用いること。

いたち=の目陰(マカゲ)

――の目陰(マカゲ)
手を額にかざして物を見る動作。
〔イタチが後ろ足で立って,前足をかざすような動作をするという俗信から〕

いたち=の道切り

――の道切り
〔イタチの通路を遮断すると,イタチはその道を再び通らぬという俗説から〕
交際や音信が絶えることのたとえ。いたちの道。

いたち=無き間(マ)の貂(テン)誇り

――無き間(マ)の貂(テン)誇り
自分より強いものがいない間だけいばること。鼬無き間の鼠。

いたち=眉目(ミメ)よし

――眉目(ミメ)よし
イタチを見たときの呪文(ジユモン)。イタチの姿を見たり,鳴き声を聞いたりすると凶事が起こるという迷信があり,この句を唱えると凶事を免れるという。

いたちうお

いたちうお [3] 【鼬魚】
スズキ目の海魚。全長約60センチメートル。体は太くて後半は側扁し,背びれ・尾びれ・尻びれが連続している。体色は茶褐色でイタチの毛色に似ており,吻(フン)と下顎(カガク)に一二本のひげがある。食用。南日本に分布。オキナマズ。ウミナマズ。

いたちがい

いたちがい [3] 【板違い】
〔建〕 格天井(ゴウテンジヨウ)などで,隣り合う板の木目や種類を交互にたがえて張ること。

いたちぐさ

いたちぐさ 【鼬草】
レンギョウの古名。[本草和名]

いたちぐも

いたちぐも [4] 【鼬雲】
積乱雲の異名。

いたちごっこ

いたちごっこ [4] 【鼬ごっこ】
(1)〔(2)の遊びはきりがないことから〕
双方で同じようなことの繰り返しで,いつまでも埒(ラチ)のあかないこと。
(2)子供の遊戯の一。二人で向かい合って,「いたちごっこ,ねずみごっこ」と唱えながら互いに相手の手の甲をつねりながら順に重ねていく遊び。

いたちしだ

いたちしだ [4][3] 【鼬羊歯】
オシダ科の常緑性シダ植物。本州中部以南に分布。塊状の根茎から50センチメートル前後の葉を生じ,葉柄に鱗片(リンペン)が発達。葉片は二回羽状に分岐,裏面に胞子嚢(ホウシノウ)群をつける。

いたちはじかみ

いたちはじかみ 【秦椒】
(1)サンショウの古名。[和名抄]
(2)サンシュユの古名。[本草和名]

いたちん

いたちん [2] 【板賃】
(1)版木の彫刻代金。「黄楊(ツゲ)はかへつて―桜に五割増ぢや/浮世草子・元禄太平記」
(2)版木の使用料。

いたって

いたって【至って】
⇒非常(な).

いたって

いたって [0][2] 【至って】 (副)
〔「至りて」の転〕
きわめて。はなはだ。「―おとなしい方です」「―まじめだ」

いたつ

いたつ [0] 【移達】 (名)スル
「移牒(イチヨウ)」に同じ。

いたつき

いたつき [0] 【平題箭】
〔後世「いたづき」とも〕
練習用の先の丸い小さなやじり。鉄・スズ・角・木などで作る。また,それをつけた矢。
平題箭[図]

いたつき

いたつき [2][0] 【板付き】
(1)板のついたもの。板についたもの。
(2)板の間。板敷。
(3)〔「板」は舞台の意〕
芝居で,開幕のとき,すでに俳優が舞台に出ていること。また,その俳優。

いたつき

いたつき [0] 【労き・病き】
〔「いたづき」とも〕
(1)病気。「―ガ身ニイル/ヘボン(三版)」「かくては御身が―も遠ほからずして癒ゆべし/こがね丸(小波)」
(2)苦労。骨折り。「―もなく,人の家刀自にぞなりにける/平中 18」

いたつきかまぼこ

いたつきかまぼこ [5] 【板付き蒲鉾】
板に塗り盛って蒸したかまぼこ。

いたつく

いたつ・く 【労く】 (動カ四)
〔「いたづく」とも〕
(1)苦労して物事に当たる。努める。「とかうものすることなど―・く人多くて/蜻蛉(上)」
(2)世話をする。いたわる。「かくてねむごろに―・きけり/伊勢 69」
(3)病気になる。疲れる。「イタヅキ参ラセソロ/日葡」

いたつけ

いたつけ [4][0] 【板付け】
(1)「板付け釘(クギ)」の略。
(2)「板付け草履(ゾウリ)」の略。

いたつけくぎ

いたつけくぎ [4] 【板付け釘】
薄い板を打ちつけるときに使う,2センチメートル程度の釘。

いたつけぞうり

いたつけぞうり [5] 【板付け草履】
板草履(イタゾウリ)。

いたづけ

いたづけ 【板付】
福岡市博多区の地名。遺跡や福岡空港がある。

いたづけいせき

いたづけいせき 【板付遺跡】
福岡市板付にある弥生時代の遺跡。環濠集落・墓地・水田跡があり,稲作の開始,大陸文化の伝播など,縄文時代からの推移の様相を示す。

いたてる

いた・てる [3][0] 【射立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 いた・つ
(1)相手に向けて盛んに矢を射る。「敵に―・てられて敗走する」
(2)体に矢を突き立たせる。「矢七つ八つ―・てられて,立ち死ににこそ死にけれ/平家 7」

いたで

いたで [0] 【痛手】
(1)重い傷。ふかで。重傷。「身に―を負う」
(2)(物質的・精神的に受けた)はなはだしい打撃。「不況で―を受ける」「失恋の―」

いたで

いたで【痛手】
a severe[serious]wound (負傷); <get> a severe[heavy]blow (心の).〜を負う be severely wounded[injured].

いたとうば

いたとうば [3] 【板塔婆】
細長い板で作った卒塔婆(ソトバ)。

いたど

いたど [2] 【板戸】
板張りの戸。雨戸など。

いたどこ

いたどこ [2] 【板床】
(1)板張りの床の間。
(2)畳の芯(シン)を板で作ったもの。

いたどり

いたどり [0][2] 【虎杖】
タデ科の多年草。山野に自生。高さ約1.5メートル。葉は卵状楕円形。晩夏,白色の小花多数を穂状につける。春出る若芽は酸味があって食用となる。花が紅色のものは明月草と呼ぶ。根は漢方で緩下・利尿・通経剤とする。[季]春。《―を銜(クワ)へて沙弥や墓掃除/川端茅舎》
〔「虎杖の花」は [季]夏。《―の花をこぼして雨強し/佐藤漾人》〕

いたのま

いたのま【板の間】
(a room with) a wooden floor.〜稼ぎをする steal <clothes> at a bathhouse.

いたのま

いたのま [0] 【板の間】
(1)建物の中で床を板敷にした部屋。
(2)銭湯で衣服を脱いだり着たりする板敷の場所。

いたのまかせぎ

いたのまかせぎ [5] 【板の間稼ぎ】
銭湯などの脱衣場で,人の衣服・金銭などを盗むこと。また,そうする人。板場稼ぎ。

いたはぎ

いたはぎ [0] 【板矧ぎ】
板の幅方向の接合方法の総称。床板や甲板に使用する本実(ホンザネ)矧ぎ,桶や箱組に使用する合釘(アイクギ)矧ぎなどがある。挽合わせ。

いたば

いたば [0] 【板場】
(1)料理屋で,俎板(マナイタ)が置いてある場所。調理場。
(2)菓子屋で,菓子製造ののし板が置いてある場所。
(3){(1)ゃ(2)}の場所で働く人。料理人や菓子職人。板前(イタマエ)。主に関西での称。

いたばかせぎ

いたばかせぎ [4] 【板場稼ぎ】
「板(イタ)の間(マ)稼(カセ)ぎ」に同じ。

いたばさみ

いたばさみ [3] 【板挟み】
(1)板と板の間にはさまること。
(2)対立する二者の間で,どちらにもつきかねて苦しむこと。「義理と人情の―」「母と妻との間で―になる」

いたばさみ

いたばさみ【板挾みになる】
be in a dilemma[fix].→英和

いたばし

いたばし 【板橋】
東京都北部,二三区の一。南部は武蔵野台地上に位置し,北部は低地。もと,中山道の第一宿板橋宿があった。

いたばし

いたばし [0] 【板橋】
板でつくった橋。板をわたした橋。

いたばね

いたばね [0] 【板発条】
板状のばね。数枚重ねたものは重ね板ばねという。

いたばめ

いたばめ [0] 【板羽目】
板で張った羽目。板張りの壁・塀。

いたばり

いたばり【板張り】
boarding.→英和
〜する board (up).→英和
〜の boarded.

いたばり

いたばり [0] 【板張(り)】
(1)板を張ること。また,板を張った場所。
(2)和服地を洗い,糊(ノリ)づけして張り板に張り,しわを伸ばし乾かすこと。

いたひき

いたひき [2] 【板挽き】
丸太を挽いて板を作ること。また,その職人。

いたび

いたび [0] 【木蓮子】
(1)イヌビワの別名。
(2)イタビカズラの古名。[新撰字鏡]

いたび

いたび [2] 【板碑】
死者の供養のための石造りの卒塔婆(ソトバ)。主に緑泥片岩の平たい石でつくる。上部は三角形。仏像・梵字・年月・氏名などを刻む。鎌倉・室町時代にかけて盛んにつくられ,東北・関東地方に多い。秩父青石でつくったものを青石塔婆という。
板碑[図]

いたびかずら

いたびかずら [4] 【木蓮子葛】
クワ科の常緑つる性低木。関東以西の暖地に分布する。茎は長く伸び,気根を出して木や石につく。葉は長楕円形で先がとがる。夏,葉腋(ヨウエキ)にイチジク状の花嚢(ノウ)をつけ,秋に紫黒色に熟す。

いたびき

いたびき [0] 【板引き】
十分に糊(ノリ)づけした絹を漆塗りの板に張り,乾燥後はがす加工法。絹の光沢を増す効果がある。また,そうしてできた絹地。

いたびさし

いたびさし [3] 【板庇・板廂】
板で葺(フ)いたひさし。

いたびょうし

いたびょうし [3] 【板表紙】
板の表紙。法帖の表紙などに使う。

いたびん

いたびん [0] 【板鬢】
歌舞伎の鬘(カツラ)の一。鬢を油で固めて板のように磨き,左右にぴんと張り出したもの。「車引」の松王,「暫(シバラク)」の腹出しなど,様式的・大時代的な荒事の役に用いられる。

いたふね

いたふね [3][0] 【板舟】
(1)泥深い田で,苗や稲をのせて運ぶ,薄板で作った小舟。いたぶね。
(2)江戸時代から昭和初期,東京日本橋の魚市場で,販売する魚をのせた板。初めは縁の浅い舟形であった。

いたぶき

いたぶき [0] 【板葺き】
板で屋根を葺くこと。また,その屋根。

いたぶき

いたぶき【板葺き屋根】
a shingle roof.

いたぶきのみや

いたぶきのみや 【板蓋宮】
⇒飛鳥板蓋宮(アスカノイタブキノミヤ)

いたぶる

いたぶ・る [0][3] 【甚振る】 (動ラ五[四])
□一□
(1)ゆする。せびる。ねだる。「なにがしか小づかひを―・りたるかへりみち/安愚楽鍋(魯文)」
(2)いじめる。痛めつける。「やくざに―・られた」
□二□激しく揺れる。また,ゆり動かす。「風をいたみ―・る波の間なく/万葉 2736」
〔一説に□一□は□二□と無関係に成立した語かという〕

いたぶろ

いたぶろ [0] 【板風炉】
茶の湯の風炉の一種。板作りで,方形。小田原風炉。

いたべい

いたべい【板塀】
a wooden fence.

いたべい

いたべい [0][2] 【板塀】
板でつくった塀。板の張り方によって,透かし板塀・大和(ヤマト)塀・目板塀などがある。

いたぼがき

いたぼがき [3] 【板甫牡蠣】
海産の二枚貝。カキの一種。殻は扁平(ヘンペイ)な円板状で径約12センチメートル。殻表は灰褐色。鱗片(リンペン)でおおわれ,乾くとはげやすい。各地の内湾・浅海に産し,肉は美味。殻より胡粉(ゴフン)を作る。

いたぼくり

いたぼくり [3] 【板木履】
泥深い田で作業するとき,沈まないように履く幅の広い下駄様のもの。水下駄。

いたぼとけ

いたぼとけ [3] 【板仏】
板から切り抜き彩色した仏像。また,銅板に打ち出した仏像。

いたま

いたま [0][2] 【板間】
(1)板敷の部屋。板の間。
(2)板葺(ブ)きの屋根の,板と板とのすき間。「ふるき軒の―よりもる月影ぞくまもなき/平家 3」

いたまえ

いたまえ【板前】
a cook;→英和
a chef.→英和

いたまえ

いたまえ [0] 【板前】
〔俎板(マナイタ)の前の意から〕
(1)料亭・旅館などの料理人。特に日本料理の料理人。いた。
→板場(イタバ)
(2)調理場。調理台。「綺麗に―の片付いてる仕出屋/うづまき(敏)」

いたまげロール

いたまげロール [5] 【板曲げ―】
板金用機械の一。ロールの間に金属板を通して円弧状に曲げる機械。

いたまさ

いたまさ [0] 【板柾】
木目の通った板。柾目(マサメ)の板。

いたましい

いたましい【痛ましい】
painful;→英和
pitiful;→英和
sad;→英和
touching;→英和
wretched (みじめ).→英和

いたましい

いたまし・い [4] 【痛ましい・傷ましい】 (形)[文]シク いたま・し
〔動詞「痛む」の形容詞形〕
(1)見ていられないほどにかわいそうだ。痛々しい。「―・い交通事故」「愛児を失った親の―・い嘆きよう」
(2)困った状態である。迷惑だ。つらい。「―・しうするものから,下戸ならぬこそ男はよけれ/徒然 1」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

いたましさ

いたましさ【痛ましさ】
misery;→英和
wretchedness.→英和

いたみ

いたみ [3] 【痛み・傷み】
(1)(病・傷などによる)体の苦しさ。《痛》「手に―を感ずる」「―が走る」「―止め」
(2)精神的苦痛。悩み。悲しみ。「心の―」
(3)腐敗。《傷》「―のはやい食品」
(4)破損。《傷》「靴の―がひどい」

いたみ

いたみ【痛み】
a pain <in one's stomach> ;→英和
mental pain (心の);damage;→英和
bruise (くだものの).→英和
‖痛み止め a painkiller.

いたみ

いたみ 【伊丹】
姓氏の一。

いたみ

いたみ 【伊丹】
兵庫県南東部の市。住宅地として,また酒造業のほか諸工業が発達。隣接の大阪府豊中市との間に大阪国際空港(伊丹空港)がある。

いたみいる

いたみい・る [4] 【痛み入る】 (動ラ五[四])
(1)相手の親切・好意に恐縮する。現代では,挨拶に用いることが多い。「御丁寧なことで―・ります」
(2)相手の厚かましさにあきれる。「さう無遠慮ではとッともう―・る/桐一葉(逍遥)」

いたみいる

いたみいる【痛み入る】
be very sorry <for> ;feel ashamed (恥じる);be very much obliged <to> (感謝する).

いたみざけ

いたみざけ [3] 【伊丹酒】
摂津(セツツ)(今の兵庫県)の伊丹で産した清酒。江戸時代を通じて最上酒とされた。伊丹諸白(モロハク)。

いたみふう

いたみふう 【伊丹風】
摂津伊丹に栄えた俳諧の一派。池田宗旦を祖とし,口語を使った奇抜な作風。上島鬼貫(オニツラ)を中心に森本蟻道・上島才人・鹿島後村・森本百丸らが集まったが,鬼貫の没後衰えた。

いたみまんさく

いたみまんさく 【伊丹万作】
(1900-1946) 映画監督。愛媛県生まれ。本名,池内義豊。「国士無双」「赤西蠣太(カキタ)」などの演出,「無法松の一生」などの脚本,病床の映画随筆などで,感性と知性を評価される。

いたみもの

いたみもの [4][0] 【痛み物】
(1)壊れたもの。腐ったもの。
(2)壊れやすいもの。腐りやすいもの。

いたみもろはく

いたみもろはく 【伊丹諸白】
「伊丹酒」に同じ。

いたみわけ

いたみわけ [0] 【傷み分け・痛み分け】
相撲で,取組中に一方または両方の力士が負傷して引き分けとなること。

いたむ

いた・む [2] 【悼む】 (動マ五[四])
〔「いたむ(痛・傷)」と同源〕
人の死を悲しみ嘆く。「親友の死を―・む」

いたむ

いたむ【痛[傷]む】
(1)[人が主語]feel[have]a pain <in the heart> ;→英和
[局部が主語]ache;→英和
hurt.→英和
(2) be damaged (品物が);rot (腐る);→英和
go bad.傷みやすい perishable <goods> (腐りやすい);→英和
fragile <articles> (こわれやすい).→英和

いたむ

いたむ【悼む】
mourn <for a person's death> ;→英和
condole <with a person on the death…> (弔慰).→英和

いたむ

いた・む 【撓む】 (動マ下二)
⇒いためる

いたむ

いた・む 【炒む・煠む】 (動マ下二)
⇒いためる

いたむ

いた・む [2] 【痛む・傷む】
■一■ (動マ五[四])
(1)肉体のある部分に痛さを感ずる。《痛》「傷口がずきずき―・む」「寒くなると腰が―・む」
(2)(「胸が痛む」「心が痛む」などの形で)精神的に苦痛を感ずる。「当時のことを思い出すと,今でも胸が―・む」「心が―・む」
(3)(「懐が痛む」などの形で)出費が負担になる。「部下との付き合いで懐が―・む」「腹が―・む」
(4)壊れたり,すり切れたりする。損なわれる。《傷》「ワイシャツの袖口が―・んできた」「この家は屋根も床も―・んでいる」
(5)食料品が傷ついたり,腐り始めたりする。《傷》「―・んだ魚」「―・んだミカン」
(6)苦痛あるいは迷惑だと感ずる。「海底に沈まん事を―・まずして/平家 11」「いたう―・む人の,しひられて少し飲みたるも/徒然 175」
■二■ (動マ下二)
⇒いためる

いため

いため [0] 【板目】
(1)板と板との合わせめ。
(2)板の木目(モクメ)が,平行でないもの。木材を年輪の接線方向に切断した時にあらわれる木目。
⇔柾目(マサメ)
(3)「板目紙」「板目肌(ハダ)」の略。
板目(2)[図]

いため

いため【板目】
a cross grain (柾(まさめ)目 (straight grain) に対して).

いためがみ

いためがみ [3][0] 【板目紙】
和紙を幾枚も張り合わせた厚紙。和本の表紙などに使う。

いためがわ

いためがわ [3] 【撓め革】
膠(ニカワ)水に浸した牛の皮を,鉄の槌(ツチ)で打ちかためたもの。鎧(ヨロイ)の札(サネ),刀剣の鍔(ツバ)などに用いる。ねりかわ。責め革。
→なめし革

いためぎんみ

いためぎんみ 【痛め吟味】
江戸時代,取り調べの際に行なった拷問(ゴウモン)のこと。責(セ)め問(ド)い。

いためつける

いためつける【痛めつける】
take <a person> to task;reprove <a person> severely;bully (弱い者を).→英和

いためつける

いためつ・ける [5] 【痛め付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 いためつ・く
(1)ひどい目にあわせる。痛い目にあわせる。「さんざんに―・ける」
(2)〔「撓(イタ)めつける」意からか〕
髪や服装を整えて堅苦しいさまをする。「五十ばかりの使者男,―・けたる出立(イデタチ)の/浄瑠璃・栬狩」

いために

いために [0] 【炒め煮】
材料を油で炒めてから汁を入れ,味つけをして煮込む調理法。

いためはだ

いためはだ [3] 【板目肌】
日本刀で,刀身の表面が板目のように見えるもの。

いためぼり

いためぼり [0] 【板目彫(り)】
木を縦に挽(ヒ)き割った板を版面として彫刻すること。柾目(マサメ)と板目の両方がある。また,その彫刻。
⇔木口(コグチ)彫り

いためもくはん

いためもくはん [4] 【板目木版】
板目彫りによる木版。浮世絵版画はその代表例。
⇔木口(コグチ)木版

いためもの

いためもの [0][5] 【炒め物】
油で炒めた料理の総称。

いためる

いた・める [3] 【撓める】 (動マ下一)[文]マ下二 いた・む
膠(ニカワ)を薄く溶いた水に牛皮を浸し,鉄の槌(ツチ)で打ちかためる。

いためる

いためる【痛める】
hurt;→英和
injure;→英和
damage;→英和
spoil;→英和
afflict;→英和
trouble.→英和
心を〜 worry (oneself) <about,over> .→英和

いためる

いた・める [3] 【痛める・傷める】 (動マ下一)[文]マ下二 いた・む
(1)体に痛みを感じたり故障をおこしたりする。《痛》「転んで腰を―・めた」「風邪でのどを―・めて声がよく出ない」
(2)(「頭を痛める」「心を痛める」「胸を痛める」などの形で)精神的な苦痛を感ずる。《痛》「借金の返済に頭を―・める」「事故の知らせに胸を―・める」
(3)(「懐を痛める」の形で)出費や損失を負担する。《痛》「自分の懐を―・めずにすませる」
(4)物に傷をつけたり品質を悪くしたりする。そこなう。《傷》「引っ越しで家具を―・める」「この洗剤は肌を―・める」
(5)(「おなかを痛める」「腹を痛める」の形で)苦しんで(子を)産む。「おなかを―・めた子」
(6)体に苦痛を感じさせる。「のさ者どもが―・められてゐるほどに/狂言・棒縛」

いためる

いた・める [3] 【炒める・煠める】 (動マ下一)[文]マ下二 いた・む
なべに油をひき,加熱した所へ材料を入れ,かきまぜながら火を通す。「野菜を―・める」

いためる

いためる【炒める】
fry;→英和
frizzle.→英和
炒め物 a <fish> fry.

いたも

いたも 【甚も】
〔「いた」は形容詞「いたし」の語幹。「も」は係助詞〕
はなはだしくも。「吾(ア)が思(モ)ふ心―すべなし/万葉 3785」

いたもと

いたもと [0] 【板元】
(1)〔「板」は俎板(マナイタ)の意〕
料理屋などの調理場。また,料理人。板前。板場。
(2)「板頭(イタガシラ)」に同じ。

いたもの

いたもの [0][2] 【板物】
(1)板を芯(シン)にして平たく畳んだ織物。いたのもの。
⇔巻物
(2)重箱・膳(ゼン)・広蓋(ヒロブタ)など,板を組み合わせて作った漆器の総称。

いたや

いたや 【板谷】
姓氏の一。

いたや

いたや [2][0] 【板屋】
(1)板葺(ブ)きの屋根。板屋根。
(2)板葺き屋根の家。

いたやかえで

いたやかえで [4] 【板屋楓】
カエデ科の落葉高木。山地に自生し,庭木ともされる。葉は対生し,掌状。春,枝先に淡黄色の小花を多数つける。果実は翼果。材は装飾用建材・楽器・運動具などに利用される。樹液にショ糖を多く含む。トキワカエデ。ツタモミジ。

いたやかた

いたやかた [3] 【板屋形】
牛車(ギツシヤ)の屋形の一。屋根を板で作った粗末なもの。

いたやがい

いたやがい [3] 【板屋貝】
海産の二枚貝。ホタテガイの近縁種。殻は扇を広げたような形で,殻長約10センチメートル。殻表に八〜一三条の太い放射状肋(ロク)があり,白色で紅褐色の斑紋が入る。貝柱は美味。殻は杓子(シヤクシ)に用いる。北海道南部以南に分布。シャクシガイ。

いたやき

いたやき [0] 【板焼(き)】
ガン・カモなどの肉を薄切りにして,醤油・味醂(ミリン)などで下味をつけ,杉板にのせて焼いた料理。片木(ヘギ)焼き。

いたやきどうふ

いたやきどうふ [5] 【板焼(き)豆腐】
豆腐を薄く切り,味噌を塗った杉板に挟んで焼いた料理。

いたやとうげ

いたやとうげ 【板谷峠】
山形県と福島県の県境にある峠。米沢盆地と福島盆地とをつなぐ。海抜760メートル。豪雪地帯として有名。

いたやなぎ

いたやなぎ 【板柳】
青森県西部,北津軽郡の町。津軽平野の中央に位置。

いたやね

いたやね [3][0] 【板屋根】
板で葺(フ)いた屋根。板葺きの屋根。

いたやはざん

いたやはざん 【板谷波山】
(1872-1963) 陶芸家。茨城県生まれ。本名,嘉七。東京田端に窯(カマ)を築き作陶。艶消し釉(ウワグスリ)と薄肉の彫刻模様に独自の作風を示す。

いたよせ

いたよせ [0] 【板寄せ】
取引所における,一般銘柄の値段の決定方法の一。取引開始前に売買注文を紙上(板という)に記載させ,売りと買いの数量が一致するまで値段を上下させ,一致したところで単一の値段を決定する。

いたら∘ない

いたら∘ない 【至らない】 (連語)
(1)(「…に(は)至らない」の形で)…するまでには及んでいない。いたらぬ。「手術するまでには―∘ないが,通院治療を要する」
(2)注意が十分行き届かない。いたらぬ。「―∘ない点はお許し下さい」

いたら∘ぬ

いたら∘ぬ 【至らぬ】 (連語)
「いたらない」に同じ。「―∘ぬ点があるかと思いますが」「―∘ぬ者ですが」

いたらない

いたらない【至らない所】
one's shortcomings.

いたり

いたり【光栄(気の毒)の至り】
feel highly honored (be extremely sorry).若気の〜で on account of one's youthful indiscretion.

いたり

いたり [3][0] 【至り】
(1)物事の行き着く最高の状態。極み。「汗顔(カンガン)の―」「慶賀の―」
(2)勢いのおもむくところ。結果。「若気の―」
(3)考えや配慮の行き届くこと。「女の御おきてには,―深く,仏の道にさへ通ひ給ひける/源氏(御法)」
(4)名詞の上に付いて複合語を作る。近世の用法。
 (ア)趣向をこらした,極上の,の意を表す。「―染め」
 (イ)程度がはなはだしいの意を表す。「―病(ヤマイ)」

いたり=深し

――深・し
(1)思慮が深い。「心おきてを思ひめぐらさむかたも―・く/源氏(帚木)」
(2)趣が深い。「播磨の明石の浦こそ…なにの―・き隈はなけれど/源氏(若紫)」

いたりかしこし

いたりかしこ・し 【至り賢し】 (形ク)
思慮深い。「この中将も若けれど,いと聞えあり,―・くして/枕草子 244」

いたりせんさく

いたりせんさく 【至り穿鑿】
(1)うるさく知りたがること。
(2)ぜいたくの限りを尽くした物好み。「次第に―の世なり/浮世草子・一代女 4」

いたりぞめ

いたりぞめ 【至り染(め)】
意匠をこらした染め方。気の利いた染め方。「綸子(リンズ)小袖の―/浄瑠璃・島原蛙合戦」

いたりぢゃや

いたりぢゃや 【至り茶屋】
高級な茶屋。しゃれた茶屋。「南江(=道頓堀)の―に遊んで/浮世草子・置土産 5」

いたりて

いたりて 【至りて】 (副)
きわめて。非常に。大層。いたって。「―浄く仏の御法を継ぎ隆(ヒロ)めむと念行(オモホシ)まし/続紀(天平宝字八宣命)」
〔多く漢文訓読語として用いられた〕

いたりまっしゃ

いたりまっしゃ 【至り末社】
万事に行き届いて,そつのない太鼓持ち。「―に揉まれて傾国のいきかたを聞き覚えて/浮世草子・風流曲三味線」

いたる

いた・る [2] 【至る・到る】 (動ラ五[四])
(1)その場所に行き着く。到達する。「この道は京都を経て大阪に―・る」「ここから頂上に―・るまでの間には岩場が二か所もある」
(2)その時期・時刻になる。「会議は紛糾し,深夜に―・っても結論が出ない」「四月から八月に―・る五か月間」「先月家を出たまま,今に―・るまで連絡がない」
(3)その段階・状態になる。「大事に―・らぬうちに火事を消し止める」「事ここに―・ってはもう手の打ちようがない」
(4)極端な例であることを示す。
 (ア)(「…から…にいたるまで」の形で)両端のものを挙げて,すべてのものの意を表す。「社長から新人社員に―・るまで全社こぞって」「髪の毛の長さからソックスの色に―・るまで規制する」
 (イ)(「…にいたっては」の形で)前に示したものよりももっと極端な例を示す。「その日は遅刻する人が多く,S 君に―・っては一時間も遅れて来た」
(5)注意が十分に行き渡る。行き届く。「爰(ココ)は―・つた茶屋ぢやぞや/浮世草子・風流曲三味線 2」
→いたらぬ
(6)到来する。「好機―・れり」「悲喜こもごも―・る」「万感こもごも―・る」
(7)程度が高くなる。
 (ア)最高の段階になる。「これは徳―・りたる翁(オキナ)どもにて候/大鏡(昔物語)」
 (イ)高い地位に達する。「京上りして,大納言に―・る/宇治拾遺 1」
(8)それのもたらした結果である。「若気の―・る所にや,かぶりの板におしあてて/狂言・文蔵」
〔「いたす」に対する自動詞〕
[可能] いたれる

いたる

いたる【至る】
(1) go;→英和
come;→英和
arrive <at,in> ;→英和
reach.→英和
(2) extend <to> (及ぶ).→英和
(3) come[learn] <to believe> ;end[result] <in> .→英和

いたるところ

いたるところ【至る所(に,で)】
everywhere;→英和
throughout[all over] <the country> ;→英和
wherever <one goes> .→英和

いたれりつくせり

いたれりつくせり【至れり尽せり】
leave nothing to be desired;be perfect.

いたわさ

いたわさ [0] 【板山葵】
〔「板」は板付きかまぼこ,「わさ」は「わさび」の略〕
板付きかまぼこを切り,おろしわさびを添えた料理。

いたわしい

いたわしい【労しい】
piteous;→英和
pitiful.→英和

いたわしい

いたわし・い イタハシイ [4] 【労しい】 (形)[文]シク いたは・し
〔動詞「いたわる」の形容詞形〕
(1)その人の境遇・立場などへの同情から気の毒に感ぜられる。ふびんだ。かわいそうだ。「奥様は若くして御主人に亡くなられお―・いことだ」
(2)骨が折れる。「願はくは大王(キミ)―・しと雖も猶ほ天皇位(アマツヒツギ)即(シロシメ)せ/日本書紀(允恭訓)」
(3)肉体的に苦痛だ。「己が身し―・しければ/万葉 886」
(4)大切に思う。重んじて大事にする。「なかなか―・しく,やむごとなくもてなし聞こゆるさまをまし給ふ/源氏(若菜下)」
[派生] ――さ(名)

いたわり

いたわり イタハリ [0] 【労り・功】
(1)いたわること。思いやりをもって扱うこと。また,ねぎらうこと。「―の言葉をかける」
(2)(「功」と書く)功労。手柄。骨折り。「三族の課役を免して以て其の―を顕したまへ/日本書紀(持統訓)」
(3)(人や物に対して)心を用いること。目をかけて世話をすること。「これかれ御―にて皆なりぬ/宇津保(国譲下)」
(4)病気。「老母の―とてたびたび暇を乞ひ候へども/謡曲・熊野」

いたわり

いたわり [0][4] 【板割(り)】
(1)板を割ること。
(2)屋根を葺(フ)く薄板を作る人。
(3)墨掛け厚さ一寸(3.03センチメートル),幅五寸(15.15センチメートル)から一尺(30.3センチメートル)の杉板。床板などに用いる。

いたわる

いたわる【労わる】
take (good) care <of> ;treat <a person> kindly;be kind <to> ;console[speak kindly to](慰める).→英和

いたわる

いたわ・る イタハル [3] 【労る】 (動ラ五[四])
(1)困っている人や病人などに同情の気持ちをもってやさしく接する。大事にする。「年寄りを―・る」「患者を―・る」
(2)慰労する。苦労をねぎらう。「部下を―・る」
(3)養生をする。「病の身を―・る」
(4)苦心する。骨折る。「心ことに設けの物など―・りてし給へ/宇津保(俊蔭)」
(5)病気になる。「日ごろ―・る所侍りて院にも内にも参り侍らぬ/宇津保(国譲下)」

いたん

いたん【異端(者)】
heresy (a heretic).→英和

いたん

いたん ヰ― [0] 【畏憚】 (名)スル
おそれはばかること。「魯矢亜(ロシア)の―する所は英に非ずして/日本開化小史(卯吉)」

いたん

いたん [0] 【異端】
その時代の大多数の人から,正統と認められているものから外れているか,それに反対する立場であること。
⇔正統

いたんし

いたんし [2] 【異端視】 (名)スル
異端(者)であると見ること。異端(者)として扱うこと。「その説は学界から―された」

いたんしゃ

いたんしゃ [2] 【異端者】
正統から外れた思想・信仰をもつ人。「―扱いをされる」

いたんしんもん

いたんしんもん [4] 【異端審問】
カトリック教会で,異端者を追及・処罰するためなされた裁判。一三世紀以降南ヨーロッパを中心に広く行われた。審問官は教皇が任命。その尋問録は当時の民衆の世界を知る貴重な史料。

いたんじ

いたんじ [2] 【異端児】
ある世界で,その主流には属さないが,特異な存在として注目を集めている人。「金融界の―」

いたガラス

いたガラス [3] 【板―】
板状のガラス。

いたガラス

いたガラス【板硝子】
plate glass.

いたチョコ

いたチョコ [0] 【板―】
板状のチョコレート。

いた椎

いたじい [2] 【いた椎】
スダジイの別名。

いだ

いだ ヰ― [1] 【委蛇・逶迱】 (ト|タル)[文]形動タリ
「いい(委蛇)」に同じ。「―たる細径は荊榛(ケイシン)の間に通ぜり/即興詩人(鴎外)」

いだ

いだ ヰダ 【韋陀】
⇒ベーダ

いだい

いだい ヰ― [0] 【偉大】 (形動)[文]ナリ
優れて立派なさま。優れて大きいさま。「―な人物」「―な業績」
[派生] ――さ(名)

いだい

いだい【偉大な】
great <man> ;→英和
grand <project> .→英和

いだい

いだい [0] 【医大】
「医科大学」の略。

いだい

いだい ヰ― [0] 【遺題】
江戸時代,和算家が数学書の中に解答をつけず問題だけを提出して,後世の人にその解答を求めた問題。「―承継」

いだいけ

いだいけ ヰダイケ 【韋提希】
〔梵 Vaidehī〕
インド,マガダ国の頻婆娑羅(ビンバシヤラ)王の后。釈尊と同時代の人。息子の阿闍世(アジヤセ)によって牢に幽閉された時,釈尊の説法を願った。釈尊は,彼女のために「観無量寿経」を説いたという。

いだかう

いだか・う イダカフ 【抱かふ】 (動ハ下二)
だきかかえる。「女,塗籠(ヌリゴメ)の内に,かぐや姫を―・へてをり/竹取」

いだく

いだく ヰ― [0] 【唯諾】 (名)スル
承諾の返事をすること。「何の目的もなく,在来の倫理に―し/文学史骨(透谷)」

いだく

いだ・く [2] 【抱く・懐く】 (動カ五[四])
(1)「だく{(1)}」の文語的な言い方。「二つの半島に―・かれた静かな湾」「大自然の懐に―・かれて暮らす」「子を―・きつつおりのりす/土左」
(2)ある考え・気持ちを心の中にもつ。「理想を―・く」「不安を―・く」「相手に不信感を―・かせる」
[可能] いだける

いだく

いだく【抱く】
hold in one's arms (腕に);have[bear]in mind (心に);entertain <a hope> .→英和

いだし

いだし 【出】
(動詞「出だす」の連用形)

いだしあこめ

いだしあこめ 【出衵】
「いだしぎぬ{(1)}」に同じ。「直衣(ノウシ)のながやかにめでたき裾より,青き打たる―して/宇治拾遺 11」

いだしうた

いだしうた 【出歌】
五節(ゴセチ)の舞のときに歌う歌。

いだしうちき

いだしうちき [4] 【出袿】
「いだしぎぬ{(1)}」に同じ。「桜の直衣(ノウシ)に―して/枕草子 4」

いだしぎぬ

いだしぎぬ 【出衣】
(1)下着の衵(アコメ)や袿(ウチキ)の裾をのぞかせて着ること。古くは指貫(サシヌキ)の裾から,のちには直衣(ノウシ)や狩衣の前裾からのぞかせた。出褄(イダシヅマ)。出衵(イダシアコメ)。出袿(イダシウチキ)。
(2)牛車(ギツシヤ)の下簾(シタスダレ)や御簾(ミス)の下から女房装束の袖口や裳(モ)の裾などを出すこと。また,その衣。うちいでのきぬ。おしいだしぎぬ。「下簾より―をいだして女房車の体に見せ/太平記 2」
出衣(1)[図]

いだしぐるま

いだしぐるま 【出車】
女房たちが出衣(イダシギヌ)をして乗っている牛車(ギツシヤ)。「むかへの―十二,本所の人々乗せてなむありける/源氏(宿木)」

いだしづま

いだしづま 【出褄】
「いだしぎぬ{(1)}」に同じ。「上達部の―の姿ども目とまりてぞ見ゆる/弁内侍日記」

いだしふづくえ

いだしふづくえ 【出文机】
中世,僧侶・貴族などの住宅に壁から張り出して設けられた,作りつけの机。また,付け書院の古称。

いだしふみだな

いだしふみだな 【出文棚】
「出文机(イダシフヅクエ)」に同じ。

いだす

いだ・す [2] 【鋳出す】 (動サ五[四])
溶かした金属を鋳型に流して器物を作り出す。「仏像を―・す」

いだす

いだ・す 【出だす】 (動サ四)
(1)人や物を中から外へ移動させる。「帳の内よりも―・さずいつき養ふ/竹取」
(2)かげに隠れていたものを,表面に現れるようにする。目に見えるようにする。「杯(サカズキ)の皿に歌を書きて―・したり/伊勢 69」「世の人聞きにこの事―・さじ,とせちにこめ給へど/源氏(行幸)」
(3)それまでなかったものを,出現・発生させる。「きのふ事―・したりし童(ワラワベ)捕ふべし/大鏡(伊尹)」
(4)声に出す。吟じる。「高砂を,―・して謡ふ/源氏(賢木)」
(5)動詞の連用形の下に付いて,複合動詞を作る。
 (ア)中から外に向かって動作を行う意を表す。「言い―・す」「見―・す」
 (イ)ある動作を開始するという意を表す。…し始める。「走り―・す」
〔自動詞「出(イ)ず」に対する他動詞。口語では「だす」となる〕

いだつ

いだつ ヰ― [0] 【遺脱】 (名)スル
漏れ落ちること。遺漏(イロウ)。

いだてん

いだてん ヰダ― [0] 【韋駄天】
〔梵 Skanda 塞建陀と音訳〕
(1)バラモン教の神。シバ神の子。仏教に入って仏法,特に僧や寺院の守護神。捷疾鬼(シヨウシツキ)が仏舎利を持って逃げ去ったとき,これを追って取り戻したことからよく走る神として知られる。増長天八将軍の一。四天王三十二将の長。
(2)足の速い人。

いだてんばしり

いだてんばしり ヰダ― [5] 【韋駄天走り】
(韋駄天のように)非常に速く走ること。

いだん

いだん [1] 【い段・イ段】
五十音図の第二段。母音にイをもつ音の総称。い・き・し・ち・に・ひ・み・い・り・ゐ。イ列。
→五十音図

いち

いち [1] 【市】
(1)多くの人が集まって物を売買する場所。律令制時代には,官設の市が平城京・平安京それぞれの東西にひらかれ,地方の国府にも設けられた。中世以後,交通の要地に設けられ,また次第に定期市として発達し,貨幣の流通によって交換の場から商業市場へと発展。「縁日には―が立つ」
(2)多くの人が集まるところ。
→市をなす
(3)まち。市街。「数ならぬわが身は―の溝なれや行きかふ人の越えぬなければ/散木奇歌集」

いち

いち【一】
one;→英和
the first (第一).→英和
〜も二もなく <consent> readily.〜か八(ばち)かやってみる take a chance.→英和
〜から十まで everything.→英和
〜を聞いて十を知る be quick to understand.

いち

いち ヰ― [1] 【位置】 (名)スル
(1)物のある所。場所。「箪笥(タンス)の―を変える」「南東に―する」
(2)全体あるいは他との関係で占める場所。立場。「社の重要な―にいる」

いち

いち【位置】
a position;→英和
a situation.→英和
〜する be located[situated] <at,in> .〜が良い(悪い) be well (ill) situated.

いち

いち ヰ― [1] 【位地】
くらい。地位。

いち

いち 【逸】 (接頭)
〔「いた(甚)」「いと(甚)」と同源。「逸」は当て字〕
形容詞,時には名詞・動詞に付いて,勢のはなはだしい,すぐれているなどの意を添える。「―じるしい」「―はやい」「―もつ」

いち

いち【市】
a fair;→英和
a market.→英和

いち

いち [2] 【一・壱】
〔下にカ・サ・タ・ハ行の音がきて一語のように用いられると「いっ」となる〕
(1)数の名。自然数の第一番目の数。ひとつ。「―円」「―本」「―冊」
(2)
 (ア)順序の最初。「―の宮」「―の子分」
 (イ)物事の初め。最初。「―から始める」「―から十まで」
 (ウ)最高。最上。一番。「クラスで―の悪童」

いち=から十まで

――から十まで
初めから終わりまで。何から何まで。すべて。「―面倒を見てやる」

いち=か八(バチ)か

――か八(バチ)か
運を天にまかせて,思い切ってやってみること。のるかそるか。「―の大博打(オオバクチ)」
〔「丁」と「半」の字の上部をとったもの,またサイコロの目に一が出るかしくじるかの意で「一か罰か」より出たものという〕

いち=が栄えた

――が栄・えた
〔「一期(イチゴ)栄えた」の転じたものという〕
御伽(オトギ)話・昔話などの最後につける言葉。「めでたし,めでたし」の意。「すぐにお蔦が,新しい半襟を一掛礼に遣つて,其の晩は―・えたが/婦系図(鏡花)」

いち=と言って二と無い

――と言って二と無い
とび抜けて優れていて二番に続くものがない。群を抜いて優れている。

いち=にも二にも

――にも二にも
他に比べるものがないほどそれが大事だ。「語学学習に必要なのは―繰り返しの練習だ」

いち=に帰(キ)するが如(ゴト)し

――に帰(キ)するが如(ゴト)し
〔孟子(梁恵王下)〕
市に人が集まるように,仁徳のある人のところに人々が慕い集まる。

いち=に虎(トラ)あり

――に虎(トラ)あり
〔三人の人が市に虎がいると言えば,実際には虎がいなくてもいると信じられるようになるという「戦国策(魏策)」「韓非子(内儲説上)」などの故事から〕
根も葉もないうわさでも,多くの人が口にするうちに本当のことと信じられるようになる。三人市虎(シコ)をなす。

いち=に虎を放(ハナ)つ

――に虎を放(ハナ)つ
〔人の多く集まる市に虎を放す意から〕
非常に危険なことのたとえ。

いち=の裏は六

――の裏は六
〔さいころの一の目の裏は六であることから〕
世の中は,よいことばかり,悪いことばかりではない。「―,悪の裏は善なり/仮名草子・竹斎」

いち=も二もなく

――も二もなく
あれこれいうまでもなく。異議なく。無条件で。「―承知する」

いち=を以(モツ)て万(マン)を=知る

――を以(モツ)て万(マン)を=知る(=察す)
〔荀子(非相)〕
「一を聞いて十を知る」に同じ。

いち=を為(ナ)す

――を為(ナ)・す
多くの人が集まる。「門前―・す」

いち=を聞いて十を知る

――を聞いて十を知る
〔論語(公冶長)〕
物事の一端を聞いただけで,その全体を理解するほど,聡明である。

いち=姫(ヒメ)二太郎

――姫(ヒメ)二太郎
子供は,最初が女の子で次に男の子が生まれるのが理想的だ,の意。

いち=富士(フジ)二鷹(タカ)三茄子(ナスビ)

――富士(フジ)二鷹(タカ)三茄子(ナスビ)
初夢に見ると縁起の良い物を列挙した文句。駿河国(今の静岡県)の名物を列挙したものとする説もある。

いち=工面(クメン)二働き

――工面(クメン)二働き
世の中に生きてゆくには,まず第一に工夫で,体を動かすことはその次である。

いち=押し二押し

――押し二押し
強引に自分の意志を通そうとすること。「―三に押し」

いち=押し二金(カネ)三男(オトコ)

――押し二金(カネ)三男(オトコ)
思う女性を自分のものとするのに必要な条件は,第一に押しの強さ,第二に金の力,第三に男振りであるということ。一押し二金三姿。

いち=金(キン)二男(ナン)

――金(キン)二男(ナン)
遊興に大切なものはまず金で,男振りは二の次である。いちかねにおとこ。

いちあくのすな

いちあくのすな 【一握の砂】
歌集。石川啄木作。1910年(明治43)刊。第一歌集。東京時代の感傷的,自己愛惜の歌や,故郷追懐の歌で構成され,三行書きの形式を初めて示した。

いちあん

いちあん [0] 【一案】
(多数あるなかの)一つの案。一つの考え。「―として示す」「それも―だ」

いちい

いちい イチヒ [0]
イチイガシに同じ。
〔「櫟」「石櫧」とも当てる〕

いちい

いちい [2] 【一葦】
〔一枚の葦(アシ)の葉の意。一束の葦の意とも〕
一そうの小舟。

いちい

いちい【一位を占める】
head the list;→英和
be at the top <of> .→英和

いちい

いちい【櫟】
《植》a yew (tree).→英和

いちい

いちい [2] 【一意】
■一■ (名)
意味や値が一つに確定していること。
■二■ (副)
ひたすら,一つの事にだけ心を集中するさま。「―学問に専念する」

いちい

いちい [2] 【一位】
(1)第一の地位。首位。「―を占める」
(2)(数学で)一桁(ヒトケタ)目の数。一の位。「小数点第―」
(3)第一の位階。「正(シヨウ)―」

いちい

いちい [0] 【一位】
〔昔,この木から笏(シヤク)を作ったことから位階の一位にちなむという〕
イチイ科の常緑高木。高さ約15メートルになる。葉は針葉で,羽状に密生。雌雄異株。仮種皮は秋熟し,赤い多肉質で甘い。材質よく,建材・器具・細工物などに用いられる。葉などに有毒なアルカロイドを含むが,薬用にされることもある。アララギ。スダオノキ。オンコ。
一位[図]

いちいか

いちいか [0] 【一位科】
裸子植物マツ類の中の一科。高木またはまれに低木。線形の葉をもち,雌花は小形で腋生(エキセイ)し,一個の胚珠(ハイシユ)がある。種子は一部または全部が肉質の仮種皮におおわれ二枚の子葉がある。主に北半球の温帯に三属約一五種があり,日本にはイチイとカヤの二属二種が自生する。

いちいがし

いちいがし イチヒ― [3] 【いちい樫】
ブナ科の常緑高木。高さ30メートルに達する。葉の上面は光沢のある深緑色,下面は黄褐色の短毛でおおわれる。花・実はシイに似る。材はかたく,建材・器具などに用いる。イチイ。イチガシ。

いちいせんしん

いちいせんしん [2][2][0] 【一意専心】
〔管子(内業)〕
ほかのことを考えずその事だけに心を集中すること。「―研究に励む」

いちいせんしん

いちいせんしん【一意専心】
wholeheartedly;heart and soul.

いちいたいすい

いちいたいすい [2][0] 【一衣帯水】
〔「衣帯」は帯の意〕
一筋の帯のように狭い川。また,海や川によって隔てられているが,近いこと。

いちいち

いちいち【一々】
one by one;separately (別々に);→英和
in detail (詳細に).

いちいち

いちいち [2] 【一一】
■一■ (名)
一つ一つのものごと。「その―について説明する」
■二■ (副)
一つ残らず。一つ一つ。「―文句をつける」「―親切に教える」

いちいちょくとう

いちいちょくとう [2] 【一意直到】
思うままを偽らず飾らずに表すこと。

いちいてき

いちいてき [0] 【一意的】 (形動)
意味や値が一つに確定しているさま。「測定値が―に定まる」

いちいのみず

いちいのみず [2] 【一葦の水】
幅の狭い水の流れ。一衣帯水。

いちいん

いちいん [0] 【一因】
一つの原因。「成功の―」

いちいん

いちいん [0][2] 【一員】
(1)団体を構成する一人。「協会の―」
(2)一名の官吏。律令制において規定されている官吏についていう。
(3)皇族・公卿などが公式に外出する際に随行した官人。

いちいん

いちいん [2][0] 【一院】
(1)寺院・議院など,院と称する一つのもの。
(2)「いちのいん」に同じ。

いちいん

いちいん【一員】
a member;→英和
one of the members.

いちいんいちみょう

いちいんいちみょう [2][0] 【一印一明】
〔仏〕 密教で一つの印を結び,一つの明呪(ミヨウジユ)(=真言)をとなえること。

いちいんせい

いちいんせい【一院制】
the singlechamber[unicameral]system.

いちいんせい

いちいんせい [0] 【一院制】
一つの議院のみで構成されている議会制度。
→二院制

いちいんとうてい

いちいんとうてい イチヰンタウテイ [2][0] 【一韻到底】
漢詩の押韻の一法。古詩で,初めから終わりまで一つの韻で通すこと。
⇔換韻

いちい樫

いちいがし イチヒ― [3] 【いちい樫】
ブナ科の常緑高木。高さ30メートルに達する。葉の上面は光沢のある深緑色,下面は黄褐色の短毛でおおわれる。花・実はシイに似る。材はかたく,建材・器具などに用いる。イチイ。イチガシ。

いちう

いちう [2] 【一宇】
〔「宇」は軒あるいは屋根の意〕
(1)屋根を同じくすること。一つ屋根の下に暮らすこと。「八紘―」
(2)一軒の家・建物。「―の御堂あり/平家(灌頂)」

いちうち

いちうち 【一打ち】
(1)箇条書きで,各条の初めに「一」の字を記すこと。ひとつがき。
(2)〔眉(マユ)を箇条書きの際の一打ちに見たてていう〕
眉のこと。「―を剃刀で消す惜しい事/柳多留 12」

いちえ

いちえ [2] 【一会】
(1)一つの集まり・会合。仏教の法会(ホウエ)など。
(2)一度会うこと。「一期(イチゴ)―」

いちえいいちらく

いちえいいちらく [2][0] 【一栄一落】
草木が春には花が咲き,秋には落葉するように,ある時には栄え,ある時には衰えること。「―目のあたりなるうき世とて/謡曲・二人静」

いちえん

いちえん [0][2] 【一円】
■一■ (名)
(1)(場所を表す語の下に付いて)その地方・場所などの全体。一帯。全域。「京阪神―に広がる」「九州―を従える」
(2) [0]
日本の貨幣単位。
→円
■二■ (副)
(1)ことごとく。すべて。「只―に九院を没倒(モツトウ)し/太平記 18」
(2)(下に打ち消しの語を伴って)全然。いっこう。「さやうの事―ぞんぜぬ/狂言・鶏聟」

いちえん

いちえん イチヱン 【一円】
臨済宗の僧,無住(ムジユウ)の号。

いちえん

いちえん【一円に】
throughout[all over] <the Kansai district> (一帯に);→英和
over <the whole neighborhood> .→英和

いちえんいちげんせつ

いちえんいちげんせつ [0][3] 【一円一元説】
二宮尊徳の宇宙観・人生観の根本をなす思想。宇宙の万象は混沌(コントン)とした一つの根元に起源し,また各事象は独立の存在でなく相関連して一つの円相をなす,と説く説。

いちえんきさん

いちえんきさん [5] 【一塩基酸】
電離して水素イオンになることのできる水素原子を一分子あたり一個もつ酸。一価の酸。塩酸・硝酸など。

いちえんちぎょう

いちえんちぎょう [5] 【一円知行】
中世,一定の土地に分立する小領主を排除して単独で完全に支配すること。一円領地。

いちおう

いちおう【一応】
(1) once;→英和
at least.(2) first (先ず).→英和
(3) for the time being;tentatively (さしあたり).
〜目を通す glance through.

いちおう

いちおう [0] ―ワウ 【一往】 ・ ―オウ 【一応】
■一■ (副)
〔本来は「一往」〕
十分といえないがとりあえず。ひとまず。ともかく。ひと通り。「―話はうかがっておきます」「―準備はできた」「―もっともだ」
■二■ (名)
(1)一度。一回。
⇔再往
「―も二往も」
(2)一度行くこと。

いちおく

いちおく [2] 【一億】
一万の一万倍。ほぼ日本の人口に相当することから「日本国民全部」の意で用いられた。「―総懺悔(ザンゲ)」

いちおし

いちおし [2] 【一推し】
第一番に評価し,最も推薦できるもの。「今週―のすばらしい映画」

いちおんいちぎせつ

いちおんいちぎせつ [0][3] 【一音一義説】
橘守部(タチバナモリベ)などの説いた考えで,五十音図の各音はそれぞれ固有の意義をもつというもの。音義説。
→一行一義説

いちかく

いちかく ヰチ― [2] 【位置角】
天球上の二つの天体の,相対的関係を示す角度。通常は,二つの天体を結ぶ大円と,基準にする方の天体と天の北極とを結ぶ大円とがなす角度。東回りに測る。

いちかたりゅう

いちかたりゅう 【一方流・都方流】
平曲の流派の一。開祖は鎌倉末期の如一(ニヨイチ)検校。その門流がすべて名の下に一の字を付すことから一方といい,城方(ジヨウカタ)(八坂流)に対する。
→平曲(ヘイキヨク)
→一名(イチナ)

いちかわ

いちかわ イチカハ 【市川】
姓氏の一。

いちかわ

いちかわ イチカハ 【市川】
(1)千葉県北西部,東京湾に面する市。江戸川をはさんで東京に隣接する古くからの住宅地。商工業も発達。真間手児奈(ママノテコナ)の伝説地。
(2)兵庫県南部,神崎郡の町。市川が流れる。江戸期,生野銀山の金銀を搬送する要地。

いちかわ

いちかわ イチカハ 【市河】
姓氏の一。

いちかわえんのすけ

いちかわえんのすけ イチカハヱンノスケ 【市川猿之助】
(二世)(1888-1963) 歌舞伎俳優。屋号沢瀉(オモダカ)屋。晩年猿翁を名乗る。初世猿之助の長男。1920年(大正9)春秋座を結成し新劇運動を展開,また優れた新舞踊劇「虫」「独楽(コマ)」「黒塚」などを創演した。

いちかわかんさい

いちかわかんさい イチカハクワンサイ 【市河寛斎】
(1749-1820) 江戸後期の儒者・漢詩人。上野(コウズケ)の人。昌平黌(シヨウヘイコウ)に学び,のちに員長を務めた。辞任後,富山藩校教授を務めるかたわら,江戸に江湖詩社を開き,漢詩壇に新風を興した。著「日本詩紀」「全唐詩逸」など。

いちかわがみ

いちかわがみ イチカハ― [4] 【市川紙】
山梨県市川大門町に産する和紙。

いちかわこだんじ

いちかわこだんじ イチカハ― 【市川小団次】
(四世)(1812-1866) 歌舞伎俳優。屋号高島屋。世話狂言を完成した江戸劇壇最後の大立者。当り役「東山桜荘子」(佐倉宗吾)「鼠小僧」

いちかわさだんじ

いちかわさだんじ イチカハ― 【市川左団次】
歌舞伎俳優。屋号高島屋。
(1)(初世)(1842-1904) 四世市川小団次の養子。大坂の生まれ。九世市川団十郎・五世尾上菊五郎とともに「団・菊・左」と称せられた名優。明治座を創設し,ここを中心に活躍した。
(2)(二世)(1880-1940) 初世の長男。1909年(明治42)小山内薫と自由劇場を創設し新劇の先駆をなし,また岡本綺堂と提携し新歌舞伎をひらいた。

いちかわさんき

いちかわさんき イチカハ― 【市河三喜】
(1886-1970) 英語学者。東京生まれ。東大教授。著「英文法研究」,編「英語学辞典」など。

いちかわしょういち

いちかわしょういち イチカハシヤウイチ 【市川正一】
(1892-1945) 社会主義運動家。山口県生まれ。早大卒。日本共産党の創立に参加し,指導者の一人として活躍。1929年検挙され,無期懲役。獄死。「日本共産党小史」は公判廷での陳述を編集したもの。

いちかわじゅかい

いちかわじゅかい イチカハ― 【市川寿海】
(三世)(1886-1971) 歌舞伎俳優。屋号成田屋。自由劇場,東宝劇団などにも参加。

いちかわだいもん

いちかわだいもん イチカハ― 【市川大門】
山梨県中西部,西八代郡の町。笛吹川に沿う。近世,幕府代官所がおかれた。古くから和紙を産した。

いちかわだんじゅうろう

いちかわだんじゅうろう イチカハダンジフラウ 【市川団十郎】
市川宗家の歌舞伎俳優。屋号成田屋。
(1)(初世)(1660-1704) 元禄期に活躍。江戸の荒事(アラゴト)をひらき,三升屋兵庫の名で多くの歌舞伎脚本を書いた。
(2)(二世)(1688-1758) 初世の長男。荒事に和事味を加え,市川家の芸の基礎を確立した。俳名栢莚(ハクエン)。
(3)(五世)(1741-1806) 四世の子。寛政期(1789-1801)の立役(タチヤク)の第一人者で,女方も兼ねた。俳名白猿。
(4)(七世)(1791-1859) 五世の孫。文化文政期(1804-1830)から幕末にかけて活躍。「勧進帳」など歌舞伎十八番を制定した。
(5)(九世)(1838-1903) 七世の子。明治時代,劇界の代表的な名優。活歴(カツレキ)という新史劇を創始した。五世尾上菊五郎・初世市川左団次とともに「団・菊・左」と称せられた。

いちかわだんぞう

いちかわだんぞう イチカハダンザウ 【市川団蔵】
(七世)(1836-1911) 明治時代,東京を中心に活躍した歌舞伎俳優。技芸は非凡で当時の名優「団・菊・左」に次ぐ者といわれる。

いちかわちゅうしゃ

いちかわちゅうしゃ イチカハ― 【市川中車】
(七世)(1860-1936) 歌舞伎俳優。屋号立花屋。当り役「時今也桔梗旗揚」の光秀役。

いちかわふさえ

いちかわふさえ イチカハ― 【市川房枝】
(1893-1981) 婦人運動家・政治家。愛知県生まれ。平塚らいてうらと新婦人協会を創立し,婦人参政権獲得に尽力。第二次大戦後,新日本婦人同盟(現,日本婦人有権者同盟)を組織,理想選挙を唱え,1953年から五回参議院選挙に当選。

いちかわべいあん

いちかわべいあん イチカハ― 【市河米庵】
(1779-1858) 江戸後期の書家。寛斎の子。宋の米芾(ベイフツ)の書論を基に米庵流を確立。巻菱湖(マキリヨウコ)・貫名海屋(ヌキナカイオク)とともに幕末の三筆と称される。

いちかんかく

いちかんかく ヰチ― [3] 【位置感覚】
姿勢や身体各部の相対的な位置を認知する感覚。筋肉や関節の圧覚,内耳の平衡感覚などの総合によって生じる。位置覚。

いちかんぽ

いちかんぽ [3] 【一完歩】
馬の歩幅。馬の一跳び。一本目の脚が地面を離れた地点から四本目の脚が着地した地点まで。

いちが

いちが [2] 【一河】
(1)一筋の河。
(2)同じ河。

いちが=の流れ

――の流れ
同じ河の流れの水を汲むのも前世からの因縁である,の意。一河の流れを汲む。

いちがい

いちがい【一概に】
indiscriminately (無差別に);→英和
sweepingly (大ざっぱに).→英和

いちがい

いちがい 【一概】 (名・形動)
自分の意志を押し通すこと。また,強情なさま。「―ヲ立ツル/日葡」「―ナモノ/日葡」

いちがいに

いちがいに [0][2] 【一概に】 (副)
(多く下に打ち消しの語を伴う)一まとめにして。ひとしなみに。おしなべて。「―そうとは言えない」

いちがつ

いちがつ【一月】
January <Jan.> .→英和

いちがつ

いちがつ [4] 【一月】
〔「いちげつ」とも〕
一年の中の第一番目の月。正月。むつき。太郎月。
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕
[季]冬。《―や去年の日記なほ机辺/虚子》

いちがつじ

いちがつじ イチグワツ― 【一月寺】
千葉県松戸市小金町にあった寺。普化宗(フケシユウ)の本山。鎌倉初期,宋の僧金先の開創。江戸時代,虚無僧(コムソウ)がこの寺を中心に活躍したが,1871年(明治4)普化宗廃止の令によって廃絶。

いちがみ

いちがみ [0][2] 【市神】
市場の守護をする神。祭神は市杵島姫命(イチキシマノヒメノミコト)が多く,事代主命・大国主命・恵比須・大黒などもまつられる。神体は円形・卵形などの自然石で,神社の境内などにあるが,本来は市の開かれる場所の路傍にまつられていたものと思われる。いちのかみ。

いちがや

いちがや 【市谷】
東京都新宿区東部の地名。住宅地。江戸城の市ヶ谷見付があった。市ヶ谷。

いちがん

いちがん【一丸となって】
in one united body.打って〜とする put <all things> together.

いちがん

いちがん [0][2] 【一眼】
(1)ひとつの目。片方の目。
(2)かた目。独眼。

いちがん

いちがん [0] 【一丸】
一つの塊。一つにまとまること。「うって―となって事に当たる」

いちがんレフ

いちがんレフ【一眼レフ】
a single lens reflex.

いちがんレフ

いちがんレフ [5] 【一眼―】
撮影レンズがファインダー用レンズを兼ねるカメラ。
→レフレックス-カメラ

いちき

いちき 【一木】
姓氏の一。

いちきかいづか

いちきかいづか 【市来貝塚】
鹿児島県日置郡市来町にある縄文時代の貝塚。九州南部の縄文後期の市来式土器の標準遺跡。

いちききとくろう

いちききとくろう 【一木喜徳郎】
(1867-1944) 政治家・法学者。静岡県生まれ。東大教授。岡田良平の弟。第二次大隈内閣の文相のち内相となり,その後も宮内相・枢密院議長などを歴任。天皇機関説を唱え,二・二六事件後すべての官職から引退。のち大日本報徳社社長。

いちきしまひめのみこと

いちきしまひめのみこと 【市杵島姫命・市寸島比売命】
記紀神話の神。宗像(ムナカタ)三女神の一。天照大神(アマテラスオオミカミ)と素戔嗚尊(スサノオノミコト)の誓(ウケイ)のとき生まれた。のち,弁才天と同一視され,また市神としてまつられることも多い。

いちぎ

いちぎ [2] 【一儀】
(1)一つの事柄。一件。「今度の出京の理由は専ら先刻の妹の―で/当世書生気質(逍遥)」
(2)性行為の婉曲(エンキヨク)な表現。「―に及ぶ」

いちぎ

いちぎ [2] 【一義】
(1)一つの意味。「一音―説」
(2)最も根本的な意味。「人生における第―」
(3)一つの道理。一応もっともと思われる理屈。一理。「退いて愚案を加ふるに,―有りと存じ候/太平記 24」

いちぎ

いちぎ [2] 【一議】
(1)ただ一度の評議。一回の議論。
(2)異論。一言。「勅定なればとて,いかでか存ずる旨を―申さざるべき/平治(上・古活字本)」

いちぎ=に及ばず

――に及ばず
議論するまでもなく。相談するまでもなく。「―実行に移される」

いちぎてき

いちぎてき [0] 【一義的】 (形動)
意味が一種類だけであるさま。一つの意味にしか解釈できないさま。一意的。
⇔多義的
「法令の表現は―でなければならない」

いちぎゅうめいち

いちぎゅうめいち [5] 【一牛鳴地】
一匹の牛の鳴き声が聞こえるほどの近い距離。一牛吼地(イチギユウコウチ)。

いちぎょう

いちぎょう [2] 【一行】
(1)文章の一つの行(ギヨウ)。また,ひとくだり。
(2)〔仏〕 一事に専心すること。また,その行(ギヨウ)。多くは念仏をいう。
(3)「いっこう(一行){(1)}」に同じ。

いちぎょう

いちぎょう【一行】
a line.→英和
〜おきに <write> on every other[second]line.

いちぎょう

いちぎょう イチギヤウ 【一行】
(683-727) 中国,唐代中期の真言宗の僧。姓は張,名は遂。勅諡(チヨクシ)は大慧(ダイエ)禅師。玄宗の帰依(キエ)をうける。インド僧善無畏(ゼンムイ)・金剛智について密教を学ぶ。「大日経疏」二〇巻を撰述。また,暦法に詳しく「大衍(タイエン)暦」五二巻を作った。一行禅師。一行阿闍梨(アジヤリ)。

いちぎょういちぎせつ

いちぎょういちぎせつ [2][3][7] 【一行一義説】
平田篤胤(アツタネ)らの説いた考えで,五十音図の各行はそれぞれ固有の意義をもつというもの。
→一音一義説

いちぎょうざんまい

いちぎょうざんまい [5] 【一行三昧】
〔仏〕 心を一つに定めて仏法を修めること。特に念仏三昧のこと。

いちぎょうもの

いちぎょうもの [0] 【一行物】
禅語を縦または横に一行に書いたもの。茶室の床の掛物として江戸時代以降愛用される。

いちく

いちく [0] 【移築】 (名)スル
他の所に移して建て替えること。「校舎を―する」

いちくら

いちくら [0] 【肆・市座】
〔後に「いちぐら」とも〕
古代から中世に,市で商品を並べた所。後の見世棚にあたる。

いちぐ

いちぐ [2] 【一具】
(1)雅楽の曲で,楽章構成に欠けがなく,序・破・急などのあるべき楽章を完備していること。
(2)ひとそろい。ひと組み。一式。「袴(ハカマ)―/宇津保(蔵開上)」
(3)一緒にいること。一緒にいる人。「文覚が―の上覚と言ふ聖(ヒジリ)にや/愚管 5」

いちぐう

いちぐう【一隅】
a corner;→英和
a nook.→英和

いちぐう

いちぐう [0] 【一隅】
一方のすみ。片すみ。「都会の―」

いちぐう

いちぐう [0] 【一遇】
一回会うこと。「千載―」

いちぐさた

いちぐさた 【一具沙汰】
中世,関連する二件の訴訟を一緒にまとめて審理すること。一具の沙汰。

いちぐゆがけ

いちぐゆがけ 【一具弓懸】
左右の手につける弓懸のひとそろい。もろゆがけ。一具指懸(サシガケ)。

いちぐん

いちぐん [0] 【一軍】
(1)一隊の軍勢。「―を率いて決戦に臨む」
(2)全軍。
(3)プロ野球などで,公式戦に出場できる資格をもつ選手の集団。

いちぐん

いちぐん [0] 【一群】
一つの群れ。「牛の―」

いちけんしき

いちけんしき [3] 【一見識】
〔「いっけんしき」とも〕
物事についてのしっかりした考え方。一つの優れた考え方。「政治に―ある人物」

いちげ

いちげ [2] 【一夏】
〔仏〕 安居(アンゴ)の行を修する陰暦四月一六日から七月一五日までの夏の九〇日間。[季]夏。

いちげい

いちげい [0] 【一芸】
一つのわざ。一つの技芸。「―に秀でる」

いちげい

いちげい【一芸(に秀でる)】
(be proficient in) an art.→英和

いちげき

いちげき [0] 【一撃】 (名)スル
一度攻撃すること。ひとうち。「―のもとに倒す」「―を加える」「敵を―する」

いちげき

いちげき【一撃】
<strike> a blow <at> .→英和
〜のもとに at[with]one blow.

いちげそう

いちげそう [0] 【一花草】
イチリンソウの別名。

いちげつ

いちげつ 【一月】
(1) [4][0]
いちがつ。
(2) [2][0]
ひと月。一か月。
(3) [2][0]
一つの月。

いちげつさんしゅう

いちげつさんしゅう [2][0] 【一月三舟】
〔一つの月でありながら,舟の動きによって,月がいろいろの方向に動くように見えることから,仏を月に,衆生(シユジヨウ)の心を舟にたとえて〕
みる人の立場によって仏の教えもそれぞれに異なってみえること。

いちげん

いちげん [0] 【一言】 (名)スル
簡単な言葉。ひとこと。また,それをいうこと。いちごん。「―あってしかるべきだ」「―せざるを得ない」

いちげん

いちげん [0] 【一見】
(1)旅館や料亭などで,なじみでなく初めてであること。また,その人。「―の客」「―さん」
(2)遊里で,遊女がその客に初めて会うこと。初会(シヨカイ)。「―ながら武士の役,見殺しには成りがたし/浄瑠璃・天の網島(上)」

いちげん

いちげん【一元】
〜化(する) unification (unify).→英和
〜的 unified;unitary.→英和
‖一元論《哲》monism.

いちげん

いちげん [0] 【一元】
(1)もとがただ一つであること。
⇔多元
「―論」
(2)〔「元」は「元号」の意〕
一つの年号。「一世―」
(3)〔数〕 代数方程式で,未知数が一つであること。「―二次方程式」

いちげん=以(モツ)て之(コレ)を蔽(オオ)う

――以(モツ)て之(コレ)を蔽(オオ)う
〔論語(為政)〕
一言ですべてを要約する。一言で全体の意味を言い尽くす。

いちげんいっこう

いちげんいっこう [0] 【一言一行】
一つの言葉と一つのおこない。「―を慎む」

いちげんか

いちげんか [0] 【一元化】 (名)スル
ばらばらであった組織や機構を一つの中心体のもとに統一すること。「行政を―する」

いちげんきん

いちげんきん [0][3] 【一弦琴・一絃琴】
長さ約1メートルあまりの胴に一本の弦を張った琴。独弦琴。板琴(ハンキン)。須磨琴(スマゴト)。
一弦琴[図]

いちげんこじ

いちげんこじ [5] 【一言居士】
何事によらず必ず何かひとこと言わなければ気のすまない人。いちごんこじ。

いちげんこじ

いちげんこじ【一言居士】
one who has something to say about everything;a ready critic.

いちげんてき

いちげんてき [0] 【一元的】 (形動)
一つの中心によって全体が統一されているさま。
⇔多元的
「―な組織」「―に解釈しうる現象」

いちげんびょうしゃ

いちげんびょうしゃ [5] 【一元描写】
岩野泡鳴の主張した描写論。作品中に作者の視点を担う人物を設定し,すべてをその人物の目を通して観察し,描写してこそ真の人生が描かれるというもの。田山花袋の平面描写に反対して主張された。
⇔多元描写

いちげんろん

いちげんろん [3] 【一元論】
ひとつの実在や原理から世界のあり方を説明する哲学的立場。根源的なものを何とするかは立場により多様であり,ヘーゲルの絶対者,神秘主義における一者,仏教の真如,老荘の道などが著名。また,世界を精神や物質に還元する唯心論や唯物論もこの傾向に属する。
→多元論
→二元論

いちこ

いちこ [0] 【市子・巫子・神巫】
(1)呪文を唱え,生き霊(リヨウ)や死霊(シリヨウ)を呼び出して自分にのりうつらせ,死後の様子や未来の事などを知らせることを職業とする女。口寄せ。巫女(ミコ)。いたこ。
(2)神前で神楽(カグラ)を奏する舞い姫。神楽女(カグラメ)。神巫(ミコ)。

いちこくびより

いちこくびより 【一石日和】
定まらない天候。
〔筑紫で「降ろうごと(=如ク)降るまいごと」と言う「ごと」を「五斗」に当てて,二つ合わせると一石になることからという。[物類称呼]〕

いちこじん

いちこじん [3] 【一個人】
⇒いっこじん(一個人)

いちこじん

いちこじん【一個人の(として)】
personal(ly);→英和
individual(ly).→英和

いちこつ

いちこつ [0] 【壱越】
日本音楽の音名。十二律の一番目の音。中国十二律の黄鐘(コウシヨウ)に相当し,音高は洋楽のニ音にほぼ等しい。

いちこつちょう

いちこつちょう [0] 【壱越調】
雅楽の六調子の一。壱越を基音とする調子。呂旋に属する。

いちころ

いちころ [0]
〔一撃でころりと倒れるの意〕
きわめて容易に負けること。「―でやられる」

いちご

いちご【一語】
<not to miss> a single word.

いちご

いちご [0][1] 【苺・莓】
バラ科の草本または小低木。オランダイチゴ・ノイチゴ・ヘビイチゴ・キイチゴなどの総称。一般には,栽培される多年草のオランダイチゴをいう。ストロベリー。[季]夏。《借りてはく藁の草履や―摘/今井つる女》

いちご

いちご【苺】
a strawberry.→英和

いちご

いちご [2] 【一期】
〔もと仏教語〕
(1)人が生まれてから死ぬまでの間。一生。一生涯。「―の不覚」「―の思い出」
(2)臨終。末期(マツゴ)。

いちご

いちご【…を一期として死ぬ】
die at the (youthful) age of….

いちご

いちご [2] 【一語】
(1)一つの語。
(2)短い言葉。一言半句。「―も発しない」

いちご=栄えた

――栄えた
一生涯幸せに繁栄した。昔話の結びの句。市が栄えた。

いちごいちえ

いちごいちえ [2][2] 【一期一会】
(1)〔茶会に臨む際には,その機会は一生に一度のものと心得て,主客ともに互いに誠意を尽くせ,の意〕
一生に一度だけ出る茶の湯の会。
(2)一生に一度だけの機会。

いちごいろ

いちごいろ [0] 【苺色】
イチゴの実のような紫がかった赤色。

いちごう

いちごう [3][2] 【一合】
■一■ (名)
(1)尺貫法の量の単位。一升の一〇分の一。「―升」
(2)尺貫法の土地の面積の単位。一坪または一歩の一〇分の一。「二坪―」
(3)山のふもとから頂上までの路程の一〇分の一。「―目」
(4)戦闘や剣道などで,刀と刀とを一度打ち合わせること。「―二合と斬(キ)り結ぶ」
■二■ (副)
〔「一合」が少量であることから〕
いささか。少し。「自分に於て―も非道の沙汰は致さねども/浄瑠璃・八百屋お七」
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕

いちごう

いちごう [0][2] 【一毫】
〔「毫」は毛筋の意〕
ごくわずか。寸毫。「―の隙(スキ)もない」

いちごう

いちごう [0][2] 【一業】
〔仏〕 善悪の報いをもたらす一つの行為。「御菩提をも弔ひたてまつり,―をも浮かび給ふかと思ふにこそ/平治(下)」

いちごう

いちごう【一号】
Number One;No.1.

いちごうしょかん

いちごうしょかん [0][5] 【一業所感】
〔仏〕 何人かの人が前世における同じ業(ゴウ)によって,それに相当する同じ報いを受けること。共業共果。「―の身なれば,先世の芳縁も浅からず/平家 3」

いちごうまいた

いちごうまいた イチガフ― 【一合播いた】
香川県の民謡で,盆踊り唄。源流は豊作祈願のための豊年踊り唄。

いちごつなぎ

いちごつなぎ [4] 【苺繋】
イネ科の多年草。河原や日当たりのよい山地に自生。茎は高さ約40センチメートル。少数の線形の葉をつける。晩春,花茎の頂に円錐(エンスイ)花序を出して多数の淡緑色の小穂をつける。

いちごのかんじょう

いちごのかんじょう 【一期の灌頂】
〔仏〕 人の死ぬときに,成仏するしるしとして行う灌頂。
→灌頂

いちごのふちん

いちごのふちん 【一期の浮沈】
生死のかかる大事な瀬戸際。生死の分かれ目。「又平―ぞと,女房諸共姫君をおし囲ひ/浄瑠璃・反魂香」

いちごぶん

いちごぶん [0][3] 【一語文】
一単語からなる文。「泥棒!」「痛い!」などや,幼児が言う「おんも」「だっこ」など。

いちごぶん

いちごぶん [3] 【一期分】
鎌倉末期から室町時代にかけて行われた所領相続の形態。その者の生存中に限って領有が認められるもの。女子や庶子の相続に多く,所領の細分化を防ぐため,領有者の死後,総領などへ返還された。一期所領。

いちごやまい

いちごやまい 【一期病】
一度かかると一生治らない病気。不治の病。「瘡(カサ)(=梅毒)をうつりて―になるもあり/仮名草子・東海道名所記」

いちごん

いちごん【一言】
<in> a word.→英和
〜する speak[say]a word <about> .

いちごん

いちごん [0] 【一言】 (名)スル
ひとこと。短い言葉。いちげん。「―のもとに,はねつける」「あえて―すれば」

いちごん=もない

――もな・い
何も弁解できない。弁解の余地がない。「あの件に関しては―・い」

いちごん=以(モツ)て之(コレ)を蔽(オオ)う

――以(モツ)て之(コレ)を蔽(オオ)う
⇒一言(イチゲン)以て之を蔽う

いちごんいっく

いちごんいっく [5] 【一言一句】
(1)一つ一つの語句。
(2)わずかな言葉。一言半句。「―も聞きもらさない」

いちごんだい

いちごんだい [3] 【一言題】
「一口前句(ヒトクチマエク)」に同じ。

いちごんはんく

いちごんはんく [5] 【一言半句】
ほんの少しの言葉。「―もおろそかにしない」「―もたがわず」

いちごんほうおん

いちごんほうおん [5] 【一言芳恩】
一言声をかけられた恩に感じ,主と仰ぐこと。

いちごんほうだん

いちごんほうだん 【一言芳談】
仮名法語。編者未詳。鎌倉末期から南北朝初期に成立。法然・明遍など,中世の念仏行者の言葉を集めたもの。近年,編者に頓阿(トンア)が擬せられている。

いちさかき

いちさかき 【柃】 (枕詞)
〔「いちさかき」はヒサカキの別名〕
ヒサカキが小さな紫黒色の実を多くつけるところから「実多し」にかかる。「―実の多けくを/古事記(中)」

いちさがり

いちさがり [3] 【一下り】
三味線の調弦法の一。本調子に比べて第一弦が一全音(長二度)だけ下がっている調弦。

いちさんえんき

いちさんえんき [5] 【一酸塩基】
一分子につき水素イオンを一個だけ受容できる塩基。水酸化ナトリウム(NaOH),アンモニア(NH�)など。

いちざ

いちざ [2] 【一座】 (名)スル
(1)同じ場所に居合わせること。同席。「二,三度―為た事のある初緑と云ふ花魁/今戸心中(柳浪)」
(2)そこに居合わせた人全員。満座。「―の人々はどっと笑った」
(3)宴会などの催し事。「―の余興」
(4)同じ興行に参加する役者・芸人などの一団。「旅回りの―」
(5)物を数える時に使う。
 (ア)(仏像などの)一体。
 (イ)(神社の)一社。
 (ウ)(説法・連歌・俳諧・茶事などの)一回。一席。
 (エ)(連歌・俳諧の作品)一巻。
(6)第一の上席。一番上等の席。首席。また,そこに座ること。「諸僧,―より次第に鉢を飛ばせて物を受く/宇治拾遺 13」

いちざ

いちざ【一座】
the party;→英和
all present (席全体の人);a company[troupe](劇団).→英和

いちざ

いちざ [0] 【市座】
中世,市場で荘園領主の保護のもとに販売座席(店舗)を独占していた特権的同業者団体。

いちざあそび

いちざあそび 【一座遊び】
遊里で,複数の客が各自のあいかたとともに一座に集まって遊ぶこと。「―は如法めく/浄瑠璃・油地獄(下)」

いちざいっくもの

いちざいっくもの [6][2] 【一座一句物】
連歌・連句一巻(百韻を基準とする)のうち,一句にしか出してはならない言葉。鹿・猿・若菜・躑躅(ツツジ)・昔・夕暮れなど。一座一句。一句物。

いちざかかり

いちざかかり 【一座掛】
江戸時代,寺社・町・勘定の三奉行および目付が毎月式日を定め,評定所で合議によって訴訟を裁いたこと。

いちざこんりゅう

いちざこんりゅう [2] 【一座建立】
(1)能楽などで一座を経営すること。
(2)茶道で,主客に一体感を生ずるほど充実した茶会となること。茶会の目的の一つとされる。

いちざながれ

いちざながれ 【一座流れ】
遊女と遊客の,その場限りの関係。「さすが―の勤めの者,義理知らず偽り者と/浄瑠璃・天の網島(下)」

いちざのせんじ

いちざのせんじ 【一座の宣旨】
宮中席次の第一位につくことを許す旨の宣旨。摂政・関白は位階の順位にかかわりなくこの宣旨を被り,上座につく。

いちしじん

いちしじん [3] 【一私人】
⇒いっしじん(一私人)

いちしちにち

いちしちにち [4] 【一七日】
〔七日間が一つの意〕
(1)人が死んでから数えて七日間。また,その七日目の日。初七日(シヨナノカ)。
(2)七日間。「かくて―過ぎぬ/栄花(玉のむら菊)」

いちしろし

いちしろ・し 【著し】 (形ク)
〔「いちじるし」の古形〕
「いちじるし」に同じ。「天霧らし雪もふらぬか―・くこのいつ柴に降らまくを見む/万葉 1643」

いちじ

いちじ [2] 【一次】
(1)何回・何段階かに分けて行われることについて,第一回。一番目。「―試験」「―変電所」「第―段階」
(2)ある事物・現象が,根本的・原初的であること。「―史料」
(3)〔数〕 整式で,ある変数に関して二乗またはそれ以上の項を含まないこと。「―方程式」

いちじ

いちじ [2] 【一字】
(1)一つの文字。
(2)〔一文銭の表に四文字あるところから〕
一文の四分の一。二分五厘。また,ごくわずかの金額のこと。
→一銭一字

いちじ

いちじ [2] 【一時】
(1)ある限られた長さの時間。
 (ア)しばらくの間。短時間。「出発を―見合わせる」「晴れ―曇り」
 (イ)過去の,ある時。「―はだめかと思った」
 (ウ)その時だけ。その時限り。「―の気の迷い」
(2)一回。一度。「―払い」
→一時に
(3)時刻の名の一。
〔(1)(2) は副詞的にも用いる〕

いちじ

いちじ [2] 【一事】
一つの事柄。

いちじ

いちじ【一時】
(1)[ある時]once;→英和
(at) one time.→英和
(2)[当分]for the present;→英和
for a time.(3) 一時に ⇒一度.
(4) one o'clock (時刻).
〜的な(に) temporary(-rily).→英和
‖一時預けにする check <one's baggage> at the public locker.一時解雇 a lay-off.一時金 a lump sum.一時所得 a transitory income.一時逃れの <give an> evasive <answer> .

いちじ

いちじ【一事が万事】
One who steals an egg will steal an ox.→英和
‖一事不再理《法》double jeopardy.

いちじ

いちじ【一次】
first.→英和
‖一次関数 linear function.一次産品 primary products.一次試験 preliminary examination.一次方程式 a simple equation.第一次世界大戦 World War I;the First World War.

いちじ=が万事(バンジ)

――が万事(バンジ)
わずか一つの行為・事柄からほかのすべての行為・事柄が推察されることにいう。

いちじいっく

いちじいっく [4] 【一字一句】
文を構成する一つの文字,一つの語句。わずかな言葉。「―たりともおろそかにしない」

いちじいっせききょう

いちじいっせききょう [2][0] 【一字一石経】
供養を目的として経文を一個の小石に一字ずつ書いて埋納したもの。礫石(レキセキ)経。
→経石(キヨウイシ)

いちじいっせきとう

いちじいっせきとう [2][4] 【一字一石塔】
一字一石経を埋めた上に建てた塔。

いちじうちゅうせん

いちじうちゅうせん [0] 【一次宇宙線】
地球外の宇宙から光に近い速度で飛び込んでくる,きわめてエネルギーの高い放射線。主として水素の原子核(陽子)であり,ヘリウムの原子核(α粒子)や,さらに重い原子核も少量含まれる。
→二次宇宙線

いちじおんきゅう

いちじおんきゅう [4] 【一時恩給】
恩給の一種。公務員が在職三年以上17年未満で退職した時に支給される一時金。

いちじかいこ

いちじかいこ [4] 【一時解雇】
⇒レイオフ

いちじかりいれきん

いちじかりいれきん [0] 【一時借入金】
国または地方公共団体が一時現金の不足する場合に,日本銀行などより借り入れる資金。原則として一会計年度内に償還される。

いちじかんすう

いちじかんすう [4] 【一次関数】
変数の一次式で表される関数。� を変数としたときの ��+� など。
→関数

いちじがき

いちじがき [0] 【一字書き】
(1)一枚の紙に一字ずつ書くこと。
(2)字体をくずして一筆に書き下すこと。続け書き。一筆(ヒトフデ)書き。「大和屋伝兵衛を―/浄瑠璃・天の網島(下)」

いちじき

いちじき [3] 【一時期】
ある時期。一つの限られた期間。一時代。「―を画す」「―九州に住んだことがある」

いちじき

いちじき [0] 【一食】
〔仏〕 衣食住への執着を払う行である頭陀行(ズダギヨウ)の一。午前中に一度食事をとるほかは一切の食物を口にしないもの。一坐食。

いちじききゅう

いちじききゅう [4] 【一時帰休】
操業短縮などで人手が余った時,経営者が従業員を休ませる制度。雇用関係は継続される。

いちじきん

いちじきん [0] 【一時金】
(1)(決まった方式で継続して支給される金に対して)その時一回限り支給される金。
(2)(多く労働組合側から)賞与・ボーナス。「年末―」

いちじきんりんぶっちょうそん

いちじきんりんぶっちょうそん 【一字金輪仏頂尊】
〔仏〕 密教で大日如来が最高の境地に入った時に説いた真言�(勃嚕唵(ボロン))の一字を人格化した仏。一字金輪。いちじこんりんぶつ。また,一字金輪仏を本尊とする修法を一字金輪法という。一字金輪仏頂。

いちじく

いちじく【無花果(の木)】
a fig (tree).→英和

いちじく

いちじく [2] 【無花果・映日果】
クワ科の落葉小高木。小アジア原産。高さ2〜4メートル。葉は互生し,大形で掌状に切れ込む。枝葉を切ると,白色の乳液が出る。春から夏にかけ,葉腋に壺状の花序をつける。中に無数の白色小花がつくが,外から見えないので「無花果」と書かれる。果実は熟すと甘く食用。乾燥した茎葉・果実は緩下剤とされ,乳液はいぼ取り,生葉は殺虫などに利用。唐柿(トウガキ)。[季]秋。《―をもぐ手に伝ふ雨雫/虚子》

いちじくか

いちじくか [4] 【無花果果】
偽果の一種。壺状に変形した花軸の内側に小花が密生し,花後,全体が果実のようにふくらんだもの。イチジク・イヌビワなど。隠花果。

いちじくけっしょう

いちじくけっしょう イチヂクケツシヤウ [5] 【一軸結晶】
複屈折によって分かれた光線の一方が常光線,他方が異常光線となる複屈折性の結晶。水晶・方解石などがこれに属す。単軸結晶。
→二軸結晶

いちじこうすい

いちじこうすい [4] 【一時硬水】
煮沸すれば軟水になる硬水。
→永久硬水

いちじごめん

いちじごめん [2] 【一字御免】
⇒一字拝領(ハイリヨウ)

いちじさんぎょう

いちじさんぎょう [4] 【一次産業】
⇒第一次産業(ダイイチジサンギヨウ)

いちじさんぴん

いちじさんぴん [4] 【一次産品】
農業・漁業・鉱業・林業の生産物で加工される前のもの。通常は鉱物性燃料を除く。低開発国の主要な輸出品となる。

いちじさんらい

いちじさんらい [2][0] 【一字三礼】
経文を書き写す時,一字写すごとに,三度礼拝すること。「法花経―に書かせ給ひて/増鏡(浦千鳥)」

いちじしのぎ

いちじしのぎ [4] 【一時凌ぎ】
根本的な対策を立てず,その場だけとりつくろうこと。一時逃れ。「―の借金を重ねる」

いちじしょとく

いちじしょとく [4] 【一時所得】
(営利行為から生じた所得以外の)懸賞の賞金,馬券・車券の払い戻し金など,一時的に生ずる所得。

いちじじしゃく

いちじじしゃく [4] 【一時磁石】
軟鉄など,磁場の中に置かれたときだけ磁性を帯びる磁性体。
⇔永久磁石
→電磁石

いちじじょう

いちじじょう [3] 【一字状】
将軍や大名が自分の名の一字を家臣に与える旨を記した文書。室町・戦国時代盛行。一字書き出し。

いちじせんい

いちじせんい [4] 【一次遷移】
植物群落の遷移の一型。火山の熔岩(ヨウガン)流や新島,新しい湖沼などに初めて生物が移住し定着することから始まるものをいう。
→二次遷移

いちじせんきん

いちじせんきん [2] 【一字千金】
〔秦の呂不韋(リヨフイ)がその著「呂氏春秋」を咸陽(カンヨウ)の都の城門に置いて,書中の一字でも添削できた者には千金を与えようと言った「史記(呂不韋伝)」の故事から〕
(1)一字が千金に値するほどの立派な文字や文章。
(2)〔一字の教えが千金に値するという意から〕
師匠の恩などの深く厚いこと。「御志の今までも―なり/謡曲・雷電」

いちじたい

いちじたい [0] 【一字体】
花押(カオウ)の様式の一。ある一字を選んで作ったもの。名乗りの一字,あるいは吉字を選ぶ。
→花押

いちじだい

いちじだい [3] 【一字題】
(1)和歌で,月・雪・花・雨・風など漢字一字を題としたもの。
(2)雑俳で,漢字一字を前句題にして付句するもの。

いちじつ

いちじつ [4] 【一日】
(1)いちにち。ひとひ。
(2)月のはじめの日。ついたち。「四月―」
(3)ある日。ある一日。「―山野に遊ぶ」
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕

いちじつ

いちじつ [2] 【一実】
〔仏〕 唯一絶対の真理。真如。

いちじつ

いちじつ【一日】
one day (過去のある日);some day (未来の).〜の長がある be a little ahead of <a person> .

いちじつ=の計は晨(アシタ)にあり

――の計は晨(アシタ)にあり
四計(シケイ)の一。一日の計画は早朝に決めておくべきである。一日(イチニチ)の計は朝(アサ)にあり。

いちじつ=の長(チヨウ)

――の長(チヨウ)
〔論語(先進)〕
経験・技能・知識などに若干すぐれていること。「手ぎわのよさでは彼に―がある」

いちじつえんどん

いちじつえんどん [2][0] 【一実円頓】
〔仏〕 唯一絶対の真理によって,たちまちに功徳を積み成仏できること。法華経の教義をほめたたえていう語。
→円頓

いちじつさんしゅう

いちじつさんしゅう [0] 【一日三秋】
〔詩経(王風,采葛)〕
「一日千秋」に同じ。

いちじつしんとう

いちじつしんとう 【一実神道】
⇒日吉神道(ヒエシントウ)

いちじつじょう

いちじつじょう [4] 【一実乗】
〔仏〕 唯一絶対の真理を説く仏の教え。特に法華経の教え。
→乗

いちじつせんしゅう

いちじつせんしゅう [0][0][0] 【一日千秋】
〔一日会わないと何年も会わないように思う意〕
恋い慕う気持ちや待ち望む気持ちが非常に強いこと。一日三秋。いちにちせんしゅう。「―の思い」

いちじつのえんしゅう

いちじつのえんしゅう 【一実の円宗】
〔一乗実相の教えを説く無欠円満の宗旨の意〕
天台宗の自称。

いちじづけ

いちじづけ [0] 【一字付け】
雑俳で,漢字一字を出題し,これを句中任意の箇所に詠み込むもの。折句の変形。

いちじてき

いちじてき [0] 【一時的】 (形動)
しばらくの間だけであるさま。臨時であるさま。
⇔恒久的
「―な措置」「―に熱が上がる」

いちじでんち

いちじでんち [4] 【一次電池】
普通の乾電池のように,いったん放電してしまうと再びもとの状態に戻して使用することができない電池。アルカリ電池・水銀電池・リチウム電池などがある。

いちじに

いちじに [2] 【一時に】 (副)
ある時期に集中して起こるさま。短期間に事が行われるさま。「梅も桜も―開く」「疑念が―晴れた」

いちじのがれ

いちじのがれ [4] 【一時逃れ】
「いちじしのぎ」に同じ。

いちじのし

いちじのし 【一字の師】
〔「唐才子伝」「唐詩紀事」などにみえる,鄭谷(テイコク)が僧斉己(サイキ)の「早梅詩」の一字を直して師として拝されたという故事から〕
詩文の師匠。

いちじはいりょう

いちじはいりょう [2] 【一字拝領】
主君からその名の一字を賜って諱(イミナ)につけること。一字御免。
→一字状

いちじはんせん

いちじはんせん [2] 【一字半銭】
ごくわずかの金銭。

いちじばさみ

いちじばさみ [4] 【一字挟み】
「挟み詞(コトバ)」に同じ。

いちじばらい

いちじばらい [4] 【一時払い】
一時に代金や借金を支払うこと。
→分割払い

いちじばらいようろうほけん

いちじばらいようろうほけん [11] 【一時払養老保険】
保険料を加入時に一括して払い込む養老保険。利殖性が高い。

いちじばん

いちじばん [0] 【一字版】
近世初期に行われた木活字版。一枚の板に多くの字を彫る「整版」に対して,一字ずつ彫られた木の活字を組み合わせて製版するもの。文禄・慶長の役後,朝鮮から持ち帰った銅活字が,日本での活字の始まり。植字版(ウエジバン)。

いちじふさいぎ

いちじふさいぎ [5][2][2] 【一事不再議】
議会が一度議決した案件については,再び審議することを許さないとする原則。

いちじふさいり

いちじふさいり [5][2][2] 【一事不再理】
有罪・無罪または免訴の判決が確定した事件については,再び審理をすることを許さないとする刑事訴訟の原則。

いちじふせつ

いちじふせつ [2] 【一字不説】
〔仏〕 仏の悟りの内容は言葉では表せないものであるということ。

いちじへんかん

いちじへんかん [4] 【一次変換】
〔数〕 線形空間 V から V への線形写像。線形変換。

いちじほうていしき

いちじほうていしき [6] 【一次方程式】
未知数の最高次の項が一次である方程式。

いちじゅ

いちじゅ [2] 【一樹】
一本の木。また,同じ木。

いちじゅ=の陰(カゲ)

――の陰(カゲ)
同じ木陰に宿るのも,前世からの因縁である,の意。一樹の宿り。

いちじゅう

いちじゅう [0] 【一汁】
食卓における一種類の汁。

いちじゅう

いちじゅう [0] 【一重】
(1)ひとかさね。ひとえ。
(2)ひときわ程度がはなはだしいこと。「城へ切て入らんずる事は,又―の大事ぞ/太平記 34」

いちじゅういっさい

いちじゅういっさい [0][5] 【一汁一菜】
飯のほかに汁一品,おかず一品だけのごく簡素な食事。粗末な食事。

いちじゅうぎり

いちじゅうぎり [0] 【一重切り】
竹筒の花入れで,花を生ける窓が一つのもの。

いちじゅうごさい

いちじゅうごさい [0][5] 【一汁五菜】
汁一品と菜五品からなる膳(ゼン)立て。菜は,普通,膾(ナマス)・坪(香の物)・平皿(ヒラザラ)・猪口(チヨク)・焼き物の五種。

いちじゅうさいじゅう

いちじゅうさいじゅう イチジフサイジフ 【一入再入】
布を染液に何度も浸して染めること。染め色の濃いこと。「其恩のふかき事を案ずれば,―の紅にも過ぎたらん/平家 2」

いちじゅうさんさい

いちじゅうさんさい [0][5] 【一汁三菜】
汁一品と菜三品からなる膳立て。菜は,普通,膾(ナマス)・煮物・焼き物の三種。

いちじゅん

いちじゅん【一巡する】
walk (a)round <the campus> ;→英和
go the round <of a place> .

いちじゅん

いちじゅん [0] 【一巡・一順】 (名)スル
(1)ひと回りすること。「打者―」「庭園を―する」
(2)連歌・俳諧で,一座の人々が発句からそれぞれ一句ずつ出句し,ひと通りすむこと。

いちじゅん

いちじゅん [0] 【一旬】
十日間。

いちじょ

いちじょ [2] 【一助】
多少の助け。何かの足し。「家計費の―とする」

いちじょ

いちじょ [2] 【一女】
(1)ひとりの娘。「一男―の親」
(2)一番上の娘。長女。

いちじょ

いちじょ【一助となる】
be a help <to> ;→英和
contribute <to> .→英和

いちじょう

いちじょう [3] 【一畳】
畳一枚。また,それだけの広さ。「起きて半畳,寝て―」

いちじょう

いちじょう [0] 【一場】
(1)一つの場所。ある場所。
(2)その場限り。わずかの間。「―のなぐさみ」
(3)ひとまとまり。一席。「―の演説を為したれば/雪中梅(鉄腸)」

いちじょう

いちじょう [2] 【一条】
(1)ひと筋。「―の川」「―の閃光」
(2)箇条書きのひとくだり。一箇条。また,第一条。「―の条文」
(3)ある事柄のなりゆき。一件。一事。「拙者が絶命の―今日(コンニチ)に迫り/人情本・梅美婦禰 4」

いちじょう

いちじょう【一条】
(1)[ひとすじ]a line;→英和
a streak <of light> .→英和
(2)[法令の]an article.→英和

いちじょう

いちじょう イチデウ 【一条】
五摂家の一。藤原北家。九条家より分立。道家の子実経を祖とする九条流の嫡流で,その称は居所の一条坊門にちなむ。

いちじょう

いちじょう [0] 【一定】
■一■ (名)
確かにそうと定まっていること。「往生は―と思へば―,不定と思へば不定なり/徒然 39」「遅延するは―なり/八十日間世界一周(忠之助)」
■二■ (副)
確かに。必ず。きっと。「―相違ござりませぬ/桐一葉(逍遥)」

いちじょう

いちじょう [2][0] 【一乗】
〔仏〕 仏の真の教えは唯一であり,それによってすべての衆生(シユジヨウ)が成仏できると説く教法。法華経をさすことが多い。一仏乗。
→乗
→三乗
→五乗

いちじょう=の=春夢(シユンム)

――の=春夢(シユンム)(=夢(ユメ))
〔侯鯖録〕
春の短い夜の夢のように,はかないこと。

いちじょういちげ

いちじょういちげ イチジヤウ― [6] 【一上一下】
(副詞的にも用いる)
(1)上がったり下がったりすること。「車体は―と動揺して/義血侠血(鏡花)」
(2)刀を振るってうち合うこと。「得物を打振りつつ―と砍結(キリムス)び/近世紀聞(延房)」

いちじょういっさいじょう

いちじょういっさいじょう イチジヤウイツサイジヤウ [7] 【一成一切成】
〔仏〕 華厳宗で説く教え。一人の成道は万人の成道であり,一事の成就は万事の成就であること。

いちじょういん

いちじょういん 【一乗院】
奈良興福寺の門跡の一。現在の奈良地方裁判所がその跡。970年定昭が建立。鎌倉・室町時代には大乗院とともに興福寺別当を務め勢威を振るった。

いちじょうかねら

いちじょうかねら イチデウ― 【一条兼良】
〔「かねよし」とも〕
(1402-1481) 室町中期の政治家・学者。関白太政大臣。有職故実(ユウソクコジツ)・古典に通じた当代随一の学者。著「花鳥余情」「古今集童蒙抄」「樵談治要(シヨウダンチヨウ)」「東斎随筆」「尺素往来(セキソオウライ)」など。

いちじょうきょう

いちじょうきょう [0] 【一乗経】
〔仏〕 成仏に達する唯一の経。法華経をさすことが多い。

いちじょうこう

いちじょうこう [3] 【一条校】
学校教育法第一条に定められた学校の総称。幼稚園・小学校・中学校・高等学校・大学・高等専門学校・盲学校・聾学校・養護学校。各種学校や職業訓練校,保育所は含まない。
→学校

いちじょうしかんいん

いちじょうしかんいん 【一乗止観院】
延暦(エンリヤク)寺の旧称。

いちじょうじ

いちじょうじ 【一乗寺】
兵庫県加西市にある天台宗の寺。山号は法華山。西国三十三所第二六番の札所。650年インド僧法道仙人の開創。三重塔,寺宝の聖徳太子像および天台高僧像は国宝。

いちじょうだい

いちじょうだい [3] 【一畳台】
能の作り物の一。広さ約畳一畳,高さ六,七寸(20センチメートル前後)の木組みの台に金襴緞子(キンランドンス)の台掛けをかぶせたもの。山・祭壇・橋などさまざまなものに擬す。

いちじょうだにあさくらしていえん

いちじょうだにあさくらしていえん 【一乗谷朝倉氏庭園】
福井市にある朝倉氏の遺跡庭園。特別名勝。朝倉氏滅亡後埋没していたが,昭和40年代に整備された。館跡・湯殿跡・諏訪館・南陽寺跡の四庭園が含まれる。

いちじょうてんのう

いちじょうてんのう イチデウテンワウ 【一条天皇】
(980-1011) 第六六代天皇(在位 986-1011)。名は懐仁(ヤスヒト)。円融天皇の第一皇子。在位中は藤原氏の最盛期。

いちじょうのほう

いちじょうのほう [2] 【一乗の法】
成仏に至る唯一の教法。法華経をさすことが多い。一乗法。

いちじょうふゆら

いちじょうふゆら イチデウ― 【一条冬良】
〔「ふゆよし」とも〕
(1464-1514) 室町後期の政治家・学者。兼良の次男。関白太政大臣。準勅撰の「新撰菟玖波(ツクバ)集」を宗祇(ソウギ)と共撰。著「世諺問答」など。

いちじょうべんぽう

いちじょうべんぽう 【一条鞭法】
中国,明代後期から清代初期にかけて行われた税制。田賦(デンプ)や徭役(ヨウエキ)などを一条にまとめて,銀で納付させ,事務の簡素化と税収の確保を図った。

いちじょうみょうてん

いちじょうみょうてん [5] 【一乗妙典】
一乗の道理をあらわす優れた経典。法華経のこと。

いちじりょうよう

いちじりょうよう 【一事両様】
一つのことを二通りに言うこと。説を変えること。二枚舌。「今はまたさう言はぬとは―なる事を/咄本・醒睡笑」

いちじるし

いちじる・し 【著し】
〔「いち」は接頭語。中世以前は「いちしるし」〕
■一■ (形ク)
「いちじるしい」に同じ。「例の所ならぬ所にて,ことにまた―・からぬ人の声聞きつけたるはことわり/枕草子 150」
■二■ (形シク)
⇒いちじるしい

いちじるしい

いちじるしい【著しい(く)】
remarkable(-bly);→英和
marked(ly).→英和

いちじるしい

いちじるし・い [5] 【著しい】 (形)[文]シク いちじる・し
〔古くはク活用。シク活用は中世以降〕
際立っていて目立つさま。はっきりとわかるさま。めざましい。明らかだ。「成績が―・く向上する」「科学技術の―・い進歩」
→いちじるし
[派生] ――さ(名)

いちじれいきゃくすい

いちじれいきゃくすい [7][6] 【一次冷却水】
原子炉の炉心部を冷却する水。沸騰水型炉では,核分裂によって発生する熱を得て蒸気になり,タービンを回す。加圧水型炉では,循環して蒸気発生器(熱交換器)を加熱し,二次側の水を蒸気にする。

いちじん

いちじん【一陣の風】
a gust of wind.

いちじん

いちじん [0] 【一陣】
(1)風や雨がひとしきり吹いたり,降ったりすること。「―の風」
(2)第一線の陣地。前衛。先鋒。「―破れぬれば残党全からず/平家 9」
(3)先駆けの軍隊。「河野対馬守ばかり―に進んで有りけるが/太平記 9」

いちじん

いちじん [2] 【一人】
〔天下にただ一人の人の意〕
天子。上一人(カミイチジン)。「―の心をなやます/海道記」

いちじんほっかい

いちじんほっかい イチヂン― [5] 【一塵法界】
〔仏〕 きわめて微細な事物の中にも全宇宙が含まれていること。

いちじエネルギー

いちじエネルギー [5] 【一次―】
人間が利用するエネルギーのうち,変換加工する以前の,自然界に存在するもの。薪・木炭,石炭・石油・天然ガス,太陽放射・地熱・風力・水力,原子力など。食料は含めない。

いちず

いちず [2] 【一途】 (名・形動)[文]ナリ
(1)一つのことだけに打ち込むこと。ひたむきなさま。「―に思い込む」「―な思い」「研究―の男」
(2)仏教で,悟りを求める一つの方法。
[派生] ――さ(名)

いちず

いちず【一途に】
intently;→英和
with all one's heart;blindly.→英和

いちずい

いちずい 【一随】 (形動ナリ)
ひたむきなさま。一途(イチズ)。「―に思ひ込んだ娘が貞女/歌舞伎・鶴千歳曾我門松」

いちせいめん

いちせいめん [3] 【一生面】
〔「いっせいめん」とも〕
新しく開かれた方面。新生面。「物理学研究に―を開く」

いちぜん

いちぜん【一膳】
a bowl <of boiled rice> ;→英和
a pair <of chopsticks> .→英和

いちぜん

いちぜん [2] 【一膳】
(1)一具の膳部。
(2)椀(ワン)に盛った食物の一杯。
(3)箸(ハシ)ひとそろい。
(4)一人前。一人分。「(粟餅ヲ)―ちよと頼みます/黄表紙・栄花夢」

いちぜんめし

いちぜんめし [3] 【一膳飯】
(1)盛りきりの飯。大衆食堂などで出す,盛りきりのどんぶり飯。
(2)死者の枕頭(チントウ)に供える盛りきりの飯。まくらめし。一杯飯。箸を立てることが多い。

いちぜんめしや

いちぜんめしや [6] 【一膳飯屋】
一膳飯を食べさせる簡便な食堂。

いちぞく

いちぞく【一族】
the whole family;the <Heike> clan.→英和

いちぞく

いちぞく [2] 【一族】
(1)同じ血統,同じ氏族に属する人々。同族。一門。「藤原氏―」
(2)(比喩的に)家族などの全員。

いちぞく

いちぞく [0] 【一粟】
ひとつぶの粟(アワ)の実。転じて,きわめて小さい物。「滄海(ソウカイ)の―」

いちぞくろうとう

いちぞくろうとう [2] 【一族郎党】
(1)血のつながる同族と家来たち。
(2)(比喩的に)家族や関係者の全員。

いちぞん

いちぞん【一存(で)】
(at) one's own discretion;(on) one's own responsibility.

いちぞん

いちぞん [0] 【一存】
ひとりだけの考え。「私の―では決められない」

いちたいいち

いちたいいち [3][2] 【一対一】
〔「いったいいち」とも〕
(1)一つの物が他の一つの物に対応すること。「―の関係」
(2)一人が一人と対すること。マンツーマン。「―で話し合う」

いちたいいち

いちたいいち【一対一の】
one-to-one;man-to-man (腹を割った).〜で face to face.

いちたいいちたいおう

いちたいいちたいおう [7] 【一対一対応】
〔数〕 集合 � から集合 � への写像 � で,� の任意の相異なる要素が � によって � の相異なる要素に対応し,� の任意の要素は � のある要素の像となっているとき,� を � から � への一対一対応という。全単射。

いちたへん

いちたへん [0] 【一夕偏】
〔「歹(ガツ)」の一字を「一」と「夕」の二字に分解してよんだもの〕
⇒がつへん(歹偏)

いちだ

いちだ [2] 【一駄】
馬一頭に積める荷物の分量。「―の薪」

いちだ

いちだ [2] 【一朶】
(1)花のついたひと枝。「―の花」「―の桜」
(2)ひとかたまり。ひとむれ。「―の雲」

いちだ

いちだ [2] 【一打】
野球などで,一回打つこと。また,その球。「―逆転」「惜しい―」

いちだい

いちだい【一代】
one[a]generation;one's lifetime (一生).一代記 a biography;→英和
a life <of> .→英和

いちだい

いちだい [0] 【一大】
一つの大きな。接頭語的に用いる。「―発見」「―キャンペーン」

いちだい

いちだい [2] 【一代】
(1)人の一生。生まれてから死ぬまで。「人は―名は末代」
(2)国王・君主や一家の主人などがその地位にある期間。「―で巨万の富を築く」
(3)その時代。また,その時代で随一であること。「―の名優」
(4)第一代。初代。

いちだいいちど

いちだいいちど 【一代一度】
天皇の一代にただ一度行われること。また,その行事。「―仁王会,并(アワ)せて百講/西宮記」

いちだいいちどのほうへい

いちだいいちどのほうへい 【一代一度の奉幣】
天皇即位の年,全国の諸社に勅使を派遣して幣を奉納し,即位を報告する行事。諸社の数は時により異なる。

いちだいおとこ

いちだいおとこ 【一代男】
(1)跡継ぎの子供がなく一生を終わる男。
(2)浮世草子「好色一代男」の略称。

いちだいおんな

いちだいおんな 【一代女】
(1)一生子供を生まない女。
(2)浮世草子「好色一代女」の略称。

いちだいき

いちだいき [3] 【一代記】
一人の人の一生の言行を書き記したもの。伝。「塩原多助―」

いちだいきょう

いちだいきょう [0] 【一代教】
釈迦が悟りを開いてから死ぬまでの間に説いたすべての教え。

いちだいごじのぶっぽう

いちだいごじのぶっぽう 【一代五時の仏法】
釈迦の説いたすべての教説。
→五時教(ゴジキヨウ)

いちだいざっしゅ

いちだいざっしゅ [5] 【一代雑種】
⇒雑種第一代(ザツシユダイイチダイ)

いちだいじ

いちだいじ [3] 【一大事】
(1)重大な事件。容易ならざるでき事。「―が起こる」
(2)〔仏〕
 (ア)仏が衆生(シユジヨウ)救済のため,この世に現れるという大事。
 (イ)最も大切なこと。悟りを得ること。

いちだいじ

いちだいじ【一大事】
a serious affair.

いちだいじいんねん

いちだいじいんねん [6] 【一大事因縁】
〔仏〕 仏は衆生を救うためにこの世に出現し,それによって衆生が成仏するという因縁。

いちだいそつ

いちだいそつ 【一大率】
「魏志倭人伝」にみえる官職名。邪馬台国以北の諸国を検察するため,伊都国に置かれた。

いちだいとしより

いちだいとしより [5] 【一代年寄】
大相撲で,日本相撲協会が顕著な功績を残した力士に一代限りで与える年寄株。1969年(昭和44)の横綱大鵬が最初。

いちだいぶんげん

いちだいぶんげん [5] 【一代分限】
その人一代で財産を作り上げた金持ち。

いちだく

いちだく [0] 【一諾】
人から頼まれて承知して引き受けること。

いちだくせんきん

いちだくせんきん [0] 【一諾千金】
〔史記(季布伝)「得�黄金百斤�,不�如�得�季布一諾�」〕
一度承諾したことは,千金にもかえがたいものであり,必ず守らなければならないの意。

いちだん

いちだん [0] 【一団】
(1)ひとかたまり。一群。「―となって歩く」
(2)一つの団体。「サーカスの―」

いちだん

いちだん【一段】
a[one]step.→英和
〜と still more;further.→英和

いちだん

いちだん【一団】
<in> a body;→英和
a group.→英和

いちだん

いちだん 【一段】
■一■ [2] (名)
(1)階段・段階などのひときざみ。「―上のランク」
(2)文章・語り物などのひと区切り。「義太夫を―語る」
■二■ [0] (副)
(多く「いちだんと」の形で)はっきりと差のあるさま。ひときわ。格別に。「―と見栄えがする」「お勢が帰宅してからは,―足繁くなつて/浮雲(四迷)」

いちだんかつよう

いちだんかつよう [5] 【一段活用】
日本語の動詞の活用形式の一。上一段活用・下一段活用の二種がある。五十音図のイ段(上一段活用)またはエ段(下一段活用)の不変化部分に,「る」「れ」「ろ」(「よ」)の音が規則的に添加される形式のもの。
→上一段活用
→下一段活用

いちだんし

いちだんし [3] 【一弾指】
〔仏〕 指を一度はじく程度のわずかな時間。一弾指頃(キヨウ)。いったんじ。「―の間」

いちだんな

いちだんな [3] 【一旦那】
(1)寺院に一番多く財物を喜捨する檀家(ダンカ)。第一の旦那。「―のひとり子金銀をつかひすごし/浮世草子・胸算用 5」
(2)一番大事な得意客。「―死んでよし町までも知れ/柳多留 2」

いちだんらく

いちだんらく【一段落】
a pause (for the present).→英和
〜つける settle <a matter> temporarily.

いちだんらく

いちだんらく [3] 【一段落】 (名)スル
(1)文章の中の一つのまとまり。
(2)物事の間につけられた区切り。また,物事にきりがつくこと。「仕事が―する」「これで事件も―だ」

いちづけ

いちづけ ヰチ― [0] 【位置付け】
ある物事を位置づけること。「―をはっきりさせる」

いちづける

いちづ・ける ヰチ― [4] 【位置付ける】 (動カ下一)
ある物事が全体の中や他との関係で占める位置を考え定める。「作品を文学史の上に―・ける」

いちてんき

いちてんき [3] 【一転機】
〔「いってんき」とも〕
物事の大きな変わり目。分岐点。「―を迎える」

いちてんもんがく

いちてんもんがく ヰチ― [5] 【位置天文学】
地球も含む天体の位置や運動などを研究する学問。天文学の基礎とされる。

いちとんざ

いちとんざ [3] 【一頓挫】 (名)スル
物事の進行・進展が中途で一時くじけること。「予想外の事故で,計画は―した」

いちど

いちど [3] 【一度】
□一□
(1)一回。ひとたび。「前に―見たことがある」
(2)(副詞的に用いる)いったん。ひとたび。「―始めたら止められない」
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕
□二□ [2]
〔音〕 音程の一。完全一度(同音)と,ある音とそれに変化記号を加えた音との間にできる増一度とがある。

いちど

いちど【一度】
once;→英和
one time (一回).→英和
〜に at the same time (同時に);at a time (一時に);at a stretch (一気に).→英和

いちど=ならず

――ならず
一度だけでなく。何度か。「―見ている」

いちどう

いちどう【一同】
all;→英和
everyone.→英和

いちどう

いちどう [3][2] 【一同】
(1)居合わせた者全部。「その場の―が賛成した」
(2)ある組織・仲間の全員。みんな。「有志―」

いちどう

いちどう [0][3] 【一堂】
(1)一つの堂。
(2)同じ建物。同じ場所。「―に会する」「―に集める」

いちどう

いちどう [0][2] 【一道】
(1)一つの道路。
(2)一つの芸の道。一芸。「―に秀でる」「―に長ずる」
(3)(光や煙などの)細長い一筋。一条。「瞳裏(トウリ)に―の電流を呼び起して/野分(漱石)」
(4)〔仏〕
〔菩提(ボダイ)・仏果(ブツカ)に至る唯一の道の意から〕
仏教のこと。

いちどう

いちどう【一堂に会する】
meet together (in a hall).

いちどうに

いちどうに 【一同に】 (副)
口をそろえて。異口同音に。「おのおの―申されければ/平家 10」

いちどき

いちどき【一時に】
at the same time (同時に);at a stretch (一気に).→英和

いちどきに

いちどきに [3] 【一時に】 (副)
一度に。同時に。「大勢が狭い入り口に―殺到する」

いちどく

いちどく [0] 【一読】 (名)スル
ひと通り読むこと。ざっと読むこと。「―の価値がある」

いちどく

いちどく【一読する】
read through;look over (目を通す).〜に価する be worth reading.

いちどに

いちどに [3] 【一度に】 (副)
いっぺんに。同時に。「―運ぶ」

いちな

いちな [2] 【一名】
琵琶(ビワ)法師がつける「…一」という名。如一を祖とする流派は代々,「覚一」「定一」などという名をつけた。これを一方(イチカタ)流と呼ぶ。後世は一般の盲人もつけるようになり,「市」「都」の字も用いられた。

いちなか

いちなか [0] 【市中】
町のなか。まちなか。しちゅう。「―は物のにほひや夏の月(凡兆)/猿蓑」

いちなん

いちなん【一難去ってまた一難】
“Out of the frying pan into the fire.→英和


いちなん

いちなん [2][0] 【一難】
ひとつの困難。

いちなん

いちなん [2] 【一男】
(1)一人の男の子。「―一女の親」
(2)長男。「これ東三条のおとどの御―なり/大鏡(道隆)」

いちなん=去ってまた一難

――去ってまた一難
災難が次々と襲ってくること。

いちに

いちに [1][2] 【一二】
(1)一つ二つ。わずか。若干。「―反対意見もあった」
(2)第一位と第二位。

いちに=に及ばず

――に及ばず
書簡に用いた語。あれこれと詳しく述べることはしない。不一。「―。併(アワ)せて面謁(メンエツ)の時を期し候ふ/庭訓往来」

いちに=を争う

――を争・う
一番か二番を争う。首位を争う。トップクラスである。「相撲界でも―・う大男」

いちにち

いちにち【一日】
a day;→英和
one day (ある日);[終日]all day (long);the whole day.〜おきに every other[second]day.〜千秋の思いで <wait> impatiently <for> .→英和

いちにち

いちにち [4] 【一日】
〔「いちじつ」とも〕
(1)午前零時から午後一二時までの称。
→ひ(日)
(2)ある時刻から次の日の同一時刻までの二四時間。一昼夜。「―早く到着する」
(3)朝から晩まで。終日。「―の仕事を終える」
(4)ある日。「初秋の―,郊外に遊ぶ」
(5)月の最初の日。ついたち。
(6)短い期間。「ローマは―にして成らず」
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕

いちにちいちや

いちにちいちや [6] 【一日一夜】
一昼夜。

いちにちおき

いちにちおき [6][5] 【一日置き】
その日に事をして一日あいだを置いて,翌々日にまたその事をすること。隔日。

いちにちがい

いちにちがい 【一日買ひ】
遊女を昼夜とも,買い切りにすること。「隔子(コウシ)の女郎ひとりも残さず―/浮世草子・一代男 5」

いちにちきょう

いちにちきょう [4] 【一日経】
(供養などのために)大勢で経典,主に法華経を一日の間に写し終えること。頓写(トンシヤ)。

いちにちさい

いちにちさい [4] 【一日祭】
毎月一日,宮中の賢所・皇霊殿・神殿で行われた祭り。

いちにちせんしゅう

いちにちせんしゅう [0][0][0] 【一日千秋】
⇒いちじつせんしゅう(一日千秋)

いちにちのばし

いちにちのばし [5] 【一日延ばし】
(判断や処理を)一日一日と延ばすこと。「―に延ばす」

いちにちばれ

いちにちばれ [0] 【一日晴(れ)】
(1)儀式の服装などを,その日一日だけ立派に装うこと。もと公家の風習であったが,のち庶民の間にも行われるようになった。一日晴の装束。
(2)その日その時だけ使う器物。

いちにちひゃくしゅ

いちにちひゃくしゅ [6] 【一日百首】
詩歌を一日の間に百首作ること。他に「一夜百首」「一日千首」などがある。

いちにちへんじ

いちにちへんじ [5] 【一日片時】
〔古くは「へんし」と清音〕
わずかな時間。いちじつへんじ。

いちにち=の長(チヨウ)

――の長(チヨウ)
⇒いちじつ(一日)の長(チヨウ)

いちにてん

いちにてん [3] 【一二点】
〔漢文で〕
一,二,三……の数字で表した返り点。

いちにょ

いちにょ [2][1] 【一如】
〔「如」は異ならないの意〕
(1)〔仏〕 宇宙に遍在する根源的実体である真如は,現れ方はいろいろであっても根本は一であるということ。
(2)一体であること。不可分であること。「物心―」

いちにん

いちにん【一人】
〜前 per head (一人分).〜前になる come of age (丁年);become independent (一本立ち).〜前の作家(俳優) a full-[ <英> fully-]fledged author (actor).〜称《文》the first person.

いちにん

いちにん [0] 【一任】 (名)スル
(1)物事の処理・決定をすべて任せること。全部まかせきること。「議長―でまとまる」「仕事を―する」
(2)律令制で,地方官の一定の任期。

いちにん

いちにん [2] 【一人】
(1)ひとりの人。ひとり。
(2)右大臣の異名。

いちにん

いちにん【一任する】
leave <a matter to a person> ;→英和
entrust <a person with a matter> .→英和

いちにん=虚(キヨ)を伝うれば万人実(ジツ)を伝う

――虚(キヨ)を伝うれば万人実(ジツ)を伝う
⇒一犬(イツケン)虚に吠(ホ)ゆれば万犬実を伝う(「一犬」の句項目)

いちにんかいしゃ

いちにんかいしゃ [5] 【一人会社】
構成員たる株主・社員が一人しかいない株式会社・有限会社。

いちにんしょう

いちにんしょう [3] 【一人称】
文法で人称の一。話し手(書き手)自身,また,話し手(書き手)自身を含む仲間全体をさす場合のもの。「私」「僕」「われ」「われわれ」などの代名詞についていう。自称。第一人称。

いちにんとうせん

いちにんとうせん [2] 【一人当千】
〔「いちにんとうぜん」とも〕
一人で千人に相当するほど力のあること。一騎当千。「―の剛の者/義経記 3」

いちにんまえ

いちにんまえ [0] 【一人前】
(1)ひとり分の分量。ひとり分。「寿司―」
(2)
 (ア)成人と同じ資格・能力があること。「若いうちから―に働く」
 (イ)所属する社会で,正規の構成員であると認められること。
(3)技芸などがその道の人間として通用するほどになっていること。「―のコックになる」
〔(2)(3)には「―なことを言う」のように,形容動詞としての用法もある〕

いちねい

いちねい 【一寧】
⇒一山一寧(イツサンイチネイ)

いちねん

いちねん【一年】
a[one]year.→英和
‖一年生 a first-year[-grade]boy[girl];a freshman (大学の).一年生植物 an annual (plant).

いちねん

いちねん [2] 【一年】
(1)地球の公転周期に相当する時間。
→とし
(2)一月一日から一二月三一日までの間。「この―を顧みる」
(3)ある日を含む一二か月の間。「転居して―になる」
(4)第一学年。一年生。「―一組」
(5)ある年。某年。先年。「―アメリカへ旅した折に」

いちねん

いちねん [0][2] 【一念】
(1)深く思いつめた心。一筋の思い。一心。
(2)〔仏〕
 (ア)きわめて短い時間。六十刹那(セツナ),または九十刹那とされるが,単に一瞬の意で用いられることが多い。
 (イ)一つの心のはたらき。一瞬の意識。
 (ウ)一度の念仏。多く,阿弥陀仏を念ずること。また,南無阿弥陀仏と唱えること。
 (エ)主として浄土真宗で迷いなく仏を信ずること。

いちねん

いちねん【一念こめて】
wholeheartedly.

いちねん=の計は元旦(ガンタン)にあり

――の計は元旦(ガンタン)にあり
四計の一。その年の計画は元旦に立てるべきである。まず初めに計画を立て,事にあたるべきだ。
→四計(シケイ)

いちねん=天に通(ツウ)ず

――天に通(ツウ)ず
必ずなしとげようというかたい決意のもとにたゆまず努力すれば,必ず天の知り聞き入れるところとなって成功する。

いちねん=岩をも通(トオ)す

――岩をも通(トオ)す
強い信念があればどんな困難なことでもなしとげられる。一念岩にも通る。

いちねんおうじょう

いちねんおうじょう [5][2][1] 【一念往生】
〔仏〕 一念によって極楽往生が定まること。

いちねんかんぬし

いちねんかんぬし [5] 【一年神主】
宮座において,構成員の中から選ばれて一年交代で神事を主宰する者。専業の神主ではない。

いちねんき

いちねんき [3] 【一年忌】
人が死んだ翌年の同月日に行う法事。一周忌。一回忌。

いちねんぎ

いちねんぎ [3] 【一念義】
浄土宗で法然の門弟幸西らの主張した教義。浄土に往生するには一念の信心だけで十分であり,多く念仏する必要はないとするもの。
⇔多念義

いちねんけしょう

いちねんけしょう [5][2][1] 【一念化生】
〔仏〕 一念の力によってあるものに生まれ変わること。

いちねんごひゃくしょう

いちねんごひゃくしょう [6][2][2] 【一念五百生】
〔仏〕 恩怨(オンエン)愛憎などの妄念は,一度心に浮かべただけで五百生に及ぶ輪廻(リンネ)の原因となること。執着の心の恐るべきことを説く言葉。

いちねんさい

いちねんさい [3] 【一年祭】
神葬祭の儀式の一つで,死後満一年目に仮御霊舎で行われる祭祀。この後,霊は祖霊舎に合祀され,家の守護神として祀られる。

いちねんさんぜん

いちねんさんぜん [5][2][0] 【一念三千】
〔仏〕 天台宗の教義で,人の一念には宇宙の全存在が備わっていること。

いちねんしょうみょう

いちねんしょうみょう [5][2][0] 【一念称名】
〔仏〕
(1)ひたすらに阿弥陀如来を信じ,南無阿弥陀仏の名号を唱えること。
(2)一声の念仏。

いちねんしょくぶつ

いちねんしょくぶつ [6] 【一稔植物】
初めての開花結実後,枯死する植物。一年生草本のほか,タケ・ササ類,リュウゼツランなどがある。

いちねんせい

いちねんせい [3] 【一年生】
(1)学校で第一学年の生徒。「高校―」
(2)その役・地位などについて間もない人をたとえていう。「―議員」
(3) [0]
「一年生植物」の略。

いちねんせいしょくぶつ

いちねんせいしょくぶつ [8] 【一年生植物】
一年以内に発芽・生長・開花・結実を完了し,枯死する草本植物。イネ・カボチャ・アサガオなど。一年草。一年生草本。

いちねんそう

いちねんそう [0] 【一年草】
⇒一年生植物(イチネンセイシヨクブツ)

いちねんふしょう

いちねんふしょう [2] 【一念不生】
〔仏〕 悟りの状態にあって,心の動きがまったくなくなったこと。

いちねんほっき

いちねんほっき [5] 【一念発起】 (名)スル
(1)心をいれかえて,ある事をなしとげようと決心すること。「―して研究に打ち込む」
(2)〔仏〕
〔「一念発起菩提心」の略〕
ひたすら仏を信心する心を起こすこと。「―するとき,金剛の信心をたまはりぬれば/歎異抄」

いちねんむぎ

いちねんむぎ [5] 【一年麦】
〔秋にまかず年が明けてからまく麦のことから〕
何にもならないことのたとえ。「―は馬鹿の薬」

いちのいた

いちのいた [2] 【一の板】
兜(カブト)の錣(シコロ)や鎧(ヨロイ)の草摺(クサズリ)・袖などの,上から数えて一枚目の板。

いちのいと

いちのいと [2] 【一の糸】
三味線の第一弦。三本の中で最も太く,最も低く調弦する。

いちのいん

いちのいん 【一の院】
同じ時期に,上皇・法皇が二人以上ある時,最初に院になった方の人。いちいん。本院。「内,春宮(トウグウ),―ばかり/源氏(紅葉賀)」
→中の院
→新院

いちのう

いちのう [0] 【一能】
一つの技能,才能。「―に長ずる」

いちのうで

いちのうで 【一の腕】
肩から肘(ヒジ)までの腕。[日葡]

いちのうま

いちのうま [2] 【一の午】
「初午」に同じ。[季]春。

いちのおり

いちのおり [2] 【一の折】
懐紙(カイシ)を,折り目を下にして折り,その表裏に連歌・俳諧の句を記すとき,最初の一折り目をいう。百韻は四折りからなり,一の折りの表に八句,その裏以下名残の表までに各一四句,名残の裏に八句を記入。歌仙は二折りからなり,一の折り表に六句,その裏および名残の表に各一二句,名残の裏に六句を記入。初折(シヨオリ)。
→名残の折

いちのかい

いちのかい [2] 【一ノ貝】
〔「頁」の一字を「一」と「ノ」と「貝」の三字に分解してよんだもの〕
⇒大貝(オオガイ)

いちのかみ

いちのかみ 【市の神】
⇒いちがみ(市神)

いちのかみ

いちのかみ 【一の上】
〔公事にたずさわる第一位の者の意〕
左大臣の異名。いちのおとど。いちのだいじん。

いちのきさき

いちのきさき 【一の后】
皇后の異名。「東宮の母にておはする―/浜松中納言 1」

いちのくらい

いちのくらい [2] 【一の位】
(1)十進法で,最初の位どり。一桁(ヒトケタ)目の数。
(2)第一等の位階。

いちのしょうにん

いちのしょうにん 【市の上人】
空也(クウヤ)の通称。

いちのじつなぎ

いちのじつなぎ [5] 【一の字繋ぎ】
平行線の間を交互に垂直の線で区切った模様。煉瓦(レンガ)を積んだときにできるような意匠のもの。

いちのせき

いちのせき 【一関】
岩手県南部の市。もと陸羽街道の宿場町,田村氏の城下町。北上川支流,磐井(イワイ)川が市中を流れる。県南地方の工業・物流の中心地。

いちのぜん

いちのぜん [2][3] 【一の膳】
日本料理の正式の膳立てで,第一番目に出す膳。飯・汁・膾(ナマス)・煮物・香の物からなり,客の正面に置かれる。本膳。
→二の膳
→三の膳

いちのたい

いちのたい 【一の対】
寝殿造りで,同一方角に対屋(タイノヤ)が複数設けられている時,寝殿に近い方の対屋をいう。

いちのたに

いちのたに 【一ノ谷】
神戸市須磨(スマ)区,六甲山地南西端の鉄拐(テツカイ)山・鉢伏山が須磨浦海岸に迫る狭隘(キヨウアイ)地。北東に鵯越(ヒヨドリゴエ)がある。

いちのたにのたたかい

いちのたにのたたかい 【一ノ谷の戦い】
1184年2月,源義経・範頼が再挙を計った平氏を一ノ谷に襲い,海上に敗走させた戦い。義経の鵯越(ヒヨドリゴエ)の奇襲戦法が有名。

いちのたにふたばぐんき

いちのたにふたばぐんき 【一谷嫩軍記】
人形浄瑠璃,時代物の一。並木宗輔(ソウスケ)ら合作。1751年初演。一ノ谷合戦での熊谷直実(ナオザネ)と平敦盛(アツモリ),平忠度(タダノリ)と岡部六弥太の物語を脚色したもの。眼目は三段目の「熊谷陣屋」。

いちのつかさ

いちのつかさ 【市司】
律令制で,都の市(イチ)を管理した官司。左右京職に属し,それぞれ東市司,西市司があった。

いちのところ

いちのところ 【一の所】
「一の人」に同じ。「世の中の―も,何とも思ひ侍らず/源氏(手習)」

いちのとり

いちのとり [0][3] 【一の酉】
一一月の最初の酉の日。また,この日に鷲(オオトリ)神社(大鳥神社)で行われる酉の市(イチ)。初酉(ハツトリ)。[季]冬。
→二の酉
→三の酉

いちのとりい

いちのとりい [2] 【一の鳥居】
(1)神社の参道に入って一番初めにある鳥居。一番外側の鳥居。
(2)特に近世,江戸では,深川富岡八幡宮の一の鳥居をいう。

いちのどう

いちのどう 【一の胴】
胴体の上部で,両腋(ワキ)から少し下の部分。「―か二の胴か望んでおけ/浄瑠璃・反魂香」

いちのないし

いちのないし 【一の内侍】
内侍の首席。勾当内侍(コウトウノナイシ)。

いちのひじり

いちのひじり 【市の聖】
空也(クウヤ)の通称。

いちのひと

いちのひと 【一の人】
〔朝廷の儀式で,第一の座に着くことから〕
摂政・関白の異名。また,内覧宣旨を有する左大臣や太政大臣をもいうことがある。鎌倉中期以降は五摂家の家長および直系血族をもいう。一の所(トコロ)。一の家。

いちのふで

いちのふで 【一の筆】
(1)第一番目に記録されること。特に,戦場で一番首を取ったことを首帳の初めに書き記されること。筆頭。「其の日の高名の―にぞ付きにける/平家 9」
(2)書き初め。

いちのへ

いちのへ 【一戸】
岩手県北部,二戸郡の町。近世,仙台・松前道(奥州街道)の宿場町。かつて南部馬の産地。

いちのまつ

いちのまつ [2] 【一の松】
能舞台の橋懸かり手前の白洲に植えてある三本の松のうち,最も舞台寄りにある松。要(カナメ)の松。
→能舞台

いちのみこ

いちのみこ 【一の御子】
最初に生まれた皇子。第一皇子。一の宮。「―は,右大臣の女御の御腹にて/源氏(桐壺)」

いちのみや

いちのみや 【一宮】
(1)愛知県北西部,濃尾平野中部の市。尾張一の宮の真清田(マスミダ)神社の門前町・市場町として発展。毛織物工業が発達し,繊維問屋が多い。
(2)愛知県南東部,宝飯(ホイ)郡の町。三河一の宮の砥鹿(トガ)神社がある。
(3)千葉県東部,長生郡の町。上総一の宮の玉前(タマサキ)神社がある。
(4)山梨県中部,東八代郡の町。甲斐一の宮の浅間(センゲン)神社がある。
(5)兵庫県西部,宍粟(シソウ)郡の町。播磨一の宮の伊和(イワ)神社がある。
(6)兵庫県淡路島西部,津名郡の町。淡路一の宮の伊弉諾(イザナギ)神宮がある。

いちのみや

いちのみや 【一宮】
姓氏の一。

いちのみや

いちのみや [2][3] 【一の宮】
(1)「一の御子(ミコ)」に同じ。「御袴着のこと,―の奉りしに劣らず…いみじうせさせ給ふ/源氏(桐壺)」
(2)平安末期から中世にかけて,民間でつけられた社格の一種。由緒正しく最も信仰のあつい神社で,その国で第一位とされたもの。武蔵国の氷川神社,下総(シモウサ)国の香取神宮など。現在,各地に地名として残る。
→一の宮(2)[表]

いちのみやながつね

いちのみやながつね 【一宮長常】
(1721-1786) 江戸中期の金工家。越前の人。京で絵を石田幽亭に学ぶ。写生彫刻に秀で,江戸の横谷宗珉(ソウミン)に比せられた。

いちのもの

いちのもの 【一の者・一の物】
(1)
 (ア)最もすぐれた人。第一人者。ひとつのもの。「いみじき―ども/大鏡(伊尹)」
 (イ)最もすぐれた物。絶品。ひとつのもの。「古き世の―と名ある限りは/源氏(若菜上)」
(2)楽所(ガクシヨ)の勾当(コウトウ)の称。

いちのや

いちのや [2] 【一の矢】
手に持った二本の矢のうちの,先に射る方の矢。第一の矢。

いちはつ

いちはつ【鳶尾】
《植》an iris.→英和

いちはつ

いちはつ [0] 【一八・鳶尾】
アヤメ科の多年草。中国原産。高さ約30〜60センチメートル。葉は剣形で淡緑色。五月頃花茎を出し,紫・白の花をつける。火災を防ぐという俗信から,時に藁屋根(ワラヤネ)の棟に植えられる。コヤスグサ。[季]夏。《わら屋根や―咲いて橋の下/村上鬼城》

いちはな

いちはな 【一端】
真っ先。一番先。

いちはな=駆(カ)ける

――駆(カ)・ける
先頭に立ってする。真っ先にする。「―・けて逃げてけり/浄瑠璃・栬狩」

いちはながけ

いちはながけ 【一端駆け】
真っ先。「死んだら―に泣くだらう/滑稽本・浮世風呂(前)」

いちはなだつ

いちはなだ・つ 【一端立つ】 (動タ四)
真っ先にする。一端(イチハナ)駆ける。

いちはやく

いちはやく [3] 【逸早く・逸速く】 (副)
〔形容詞「いちはやし」の連用形の副詞化〕
まっさきに。人に先んじて。「―駆け付ける」「―逃亡する」

いちはやく

いちはやく【逸早く】
quickly;→英和
promptly.→英和

いちはやし

いちはや・し 【逸速し】 (形ク)
〔「いち」は接頭語〕
(1)〔「はやし」は速いの意〕
すばやい。時をおかない。「験だに―・からばよかるべきを/枕草子 157」
(2)〔「はやし」は激しいの意〕

 (ア)(人の性情・神意などが)手厳しい。容赦しない。「后の御心―・くて/源氏(賢木)」
 (イ)勢いが強い。猛烈だ。「暗う家に帰りて,うち寝たるほどに,門(カド)―・くたたく/蜻蛉(下)」

いちはら

いちはら 【市原】
千葉県中西部,東京湾に臨む市。もと上総(カズサ)国の国府が置かれた。内陸に養老渓谷があり臨海は京葉工業地帯の中心。石油化学コンビナートがある。

いちはらの

いちはらの 【市原野】
歌舞伎舞踊の一。常磐津(トキワズ)。本名題「当稲俄姿画(ワセオクテニワカノスガタエ)」。三世桜田治助作詞。1863年江戸守田座初演。京都の市原野を舞台に,袴垂保輔(ハカマダレヤススケ)と源頼光に胡蝶の前がからむだんまり。

いちはらのおおきみ

いちはらのおおきみ 【市原王】
奈良時代の歌人。天智天皇の曾孫安貴王の子。万葉集に短歌八首を残す。生没年未詳。

いちば

いちば【市場】
a <fish> market.→英和

いちば

いちば [1] 【市場・市庭】
(1)毎日または一定の日に商人が集まって商品を売買する所。生産物をもち寄って交換・売買する所。いち。「魚―」
(2)小さな店が集まって食料品・日用品などを常設的に売る所。マーケット。

いちばい

いちばい [0] 【一倍】 (名)スル
(1)ある数量に一をかけること。また,一をかけた数量。もとの数量に等しい量。「―半」
(2)ある数量を二つ合わせた数量。二倍。倍。「人―働く」「結婚後の楽しみは,独身の淋しき時よりも―して尚ほ余りあれば/福翁百話(諭吉)」
(3)(副詞的に用いて)一層。ひとしお。「普段よりも―注意しなければならぬ」

いちばいたい

いちばいたい [0] 【一倍体】
⇒半数体(ハンスウタイ)

いちばくじっかん

いちばくじっかん [2][0] 【一暴十寒】
〔孟子(告子上)「一日暴�之,十日寒�之,未�有�能生者�也」より。「暴」は「曝」と同じで,日にさらす意〕
何事も継続して行わなければ,成果は上がらないというたとえ。一日暖めて十日冷やす。

いちばつひゃっかい

いちばつひゃっかい [2][0] 【一罰百戒】
罪を犯した者を一人罰して,それを多くの人の戒めとすること。

いちばまち

いちばまち [3] 【市場町】
市場を中心に発達した町。

いちばん

いちばん【一番】
(1)〔名〕the first;→英和
No.1;〔副〕most;→英和
best.→英和
(2)[勝負の]a game;→英和
a round.→英和
〜になる come out (at the) top.クラスで〜である be at the head[top]of the class.→英和
‖一番勝負 a one-game contest.一番打者《野》a lead-off man.一番列車 the first train.

いちばん

いちばん 【一番】
■一■ [2] (名)
(1)順番・番号などの最初。また,最初のもの。
(2)多くの中で最もよいもの。最上。「寝るのが―だ」
(3)能・狂言,碁・将棋・相撲など「番」で数えるもの一つ。一回。一曲。「相撲を―取る」「狂言―」
→番
■二■ (副)
(1) [0]
最も。この上なく。「―早い」「―よい品」
(2) [2]
試しに。「ここは―やってみるか」
(3) [2]
決意をもってするさま。いっちょう。「奮起―」
(4) [2]
まず最初に。「開口―」

いちばんかん

いちばんかん [3] 【一番館】
封切りをしたばかりの映画を上映する映画館。封切り館。

いちばんがい

いちばんがい [3] 【一番貝】
戦陣で最初に吹く陣貝。戦闘開始の合図。

いちばんがけ

いちばんがけ [0][3] 【一番駆け】
(1)戦場で,第一番に敵陣へ駆け込んで戦うこと。また,その人。
(2)人に先んじて事をなすこと。また,その人。いちはながけ。

いちばんくび

いちばんくび [3] 【一番首】
一つの戦闘で,最初に討ち取った敵の首。

いちばんぐさ

いちばんぐさ [3] 【一番草】
田植えのあとに行う第一回目の除草。[季]夏。

いちばんこ

いちばんこ [3] 【一番子】
(1)一番最初に生まれた子。長子。
(2)家畜・家禽(カキン)・養魚・養蚕などで,その繁殖期間中最初に出生・孵化(フカ)したもの。

いちばんしゅっせ

いちばんしゅっせ [5] 【一番出世】
大相撲の初土俵で,規定の勝ち星をあげ,中日八日目に序の口にあがることを披露される新弟子。

いちばんしょうぶ

いちばんしょうぶ [5] 【一番勝負】
ただ一回だけで決する勝負。

いちばんせんじ

いちばんせんじ [5] 【一番煎じ】
茶や薬の,最初に煎じたもの。
→二番煎じ

いちばんぞなえ

いちばんぞなえ [5] 【一番備え】
前衛の部隊。最初の戦闘を担当する部隊。先陣。

いちばんだいこ

いちばんだいこ [5] 【一番太鼓】
(1)相撲の興行で,開場を知らせるために打つ太鼓。
(2)江戸時代,大坂新町の遊郭で,その門限を知らせるための太鼓のうち,最初に打ち鳴らすもの。
(3)江戸時代,芝居の顔見世狂言の初日,明け八つ時に最初に打った太鼓。のち,劇場の開場を知らせるため毎日早暁に打つ太鼓をいう。

いちばんだし

いちばんだし [3] 【一番出し】
最初に取っただし汁のこと。吸い物などに用いられる。

いちばんちゃ

いちばんちゃ [3] 【一番茶】
(1)その年,最初に摘んだ茶。新茶。香りが高いので珍重される。
(2)茶を入れるとき,最初に湯をそそいで入れた茶。

いちばんて

いちばんて [3] 【一番手】
(1)戦場で,最初に敵にあたる軍勢。
(2)最初に物事にあたること。また,その人。
(3)競争者の中で,最も優位にあること。また,その人。「後継者争いの―」

いちばんていとう

いちばんていとう [5] 【一番抵当】
ある抵当物件に対して,最初に登記した抵当権。一つの物件に二つ以上の抵当権を設定する場合は,設定登記の順に従って抵当権の順位が定まり,その順に一番抵当・二番抵当などと呼ぶ。先順位の抵当権者は後順位の抵当権者に優先して弁済を受けることができる。

いちばんでし

いちばんでし [3] 【一番弟子】
弟子の中で最も優秀なもの。一の弟子。

いちばんどり

いちばんどり [3] 【一番鶏】
夜明け方,最初に鳴くにわとり。また,その鳴き声。

いちばんのり

いちばんのり [3] 【一番乗り】 (名)スル
(1)敵陣に第一番に馬を乗り入れたり攻め込んだりすること。また,その人。先駆け。
(2)ある場所に最初に乗り込むこと。「会場に―をした」

いちばんぶろ

いちばんぶろ [3] 【一番風呂】
わかしたばかりの風呂に最初に入ること。また,その湯。新湯。

いちばんぼし

いちばんぼし [3] 【一番星】
夕方,最初に見え始める星。宵の明星。「―見つけた」

いちばんめ

いちばんめ [5][0] 【一番目】
(1)順位の第一。第一番。
(2)「一番目物」に同じ。

いちばんめもの

いちばんめもの [0] 【一番目物】
(1)歌舞伎の興行で,一日の最初に上演される演目。
(2)〔(1)が多く時代物の狂言であったところから〕
時代物の狂言のこと。一番目。一番目狂言。

いちばんやり

いちばんやり [3] 【一番槍】
(1)戦場で,第一番に敵陣に駆け入って,槍を突き入れること。また,その人。
(2)最初に手柄を立てること。また,その人。「質問の―に立つ」

いちひめ

いちひめ [2] 【市姫】
市神(イチガミ)としてまつられる女神。市杵島姫命(イチキシマヒメノミコト)であることが多い。

いちひめにたろう

いちひめにたろう 【一姫二太郎】
⇒「一」の句項目

いちび

いちび [0] 【莔麻】
(1)アオイ科の一年草。インド原産。高さ約1.5メートル。全体に軟毛が密生する。葉は心臓形。夏,黄色五弁の小花をつける。茎の皮から繊維を取り,ロープ・麻袋などに用いる。キリアサ。
(2)綱麻(ツナソ)の別名。

いちび

いちび [2] 【市日】
定期的に市を開く日。市の立つ日。

いちびがら

いちびがら [0] 【莔麻稈】
イチビの茎。焼いて炭にしたものは火持ちがきわめて良いので,火口(ホクチ)として用いられる。

いちびずさ

いちびずさ [3] 【莔麻苆】
イチビ製の古い綱を切って作った,壁土に混ぜるすさ。上等とされた。

いちびはばき

いちびはばき [4] 【莔麻脛巾】
イチビの皮で編んだはばき。昔,近衛府(コノエフ)の官人や雅楽の舞人などが着けた。
莔麻脛巾[図]

いちびょう

いちびょう [2] 【一秒】
時間・角度・経度・緯度の単位。一分の六〇分の一。
→秒

いちびょうそくさい

いちびょうそくさい イチビヤウ― [2][2][0] 【一病息災】
持病の一つぐらいある人の方がかえってからだを大切にして健康でいられる意。
→無病息災

いちびんいっしょう

いちびんいっしょう [0][0][0] 【一顰一笑】
⇒いっぴんいっしょう(一顰一笑)

いちふじ

いちふじ [2] 【一富士】
「一富士二鷹三茄子(ナスビ)」の略。

いちぶ

いちぶ【一部】
a part;→英和
a portion;→英和
a copy (一冊).→英和
〜の partial;→英和
(a) part of.

いちぶ

いちぶ【一分】
one percent;one-tenth.

いちぶ

いちぶ [2] 【一分】
(1)長さの単位。一寸の一〇分の一。
→ぶ(分)
(2)一割の一〇分の一。「二割―」
(3)全体の一〇分の一。「―咲き」
(4)ごくわずかなことのたとえ。「―のすきもない」
(5)「一分金」「一分銀」の略。
(6)「一分の官」の略。

いちぶ

いちぶ [2] 【一部】
(1)一部分。ある部分。
⇔全部
⇔全体
「―の地域」「計画を―変更する」
(2)(書物・冊子などの)ひとまとまり。また,一冊。

いちぶいちりん

いちぶいちりん【一分一厘も】
even the smallest amount.〜違わない be exactly alike.

いちぶいちりん

いちぶいちりん [5] 【一分一厘】
ごくわずかなことのたとえ。「―の狂いもない」

いちぶきん

いちぶきん [0][3] 【一分金】
江戸時代の長方形の金貨。四枚で小判一枚(一両)とする。補助貨幣として1601年新鋳。以後,小判と同時に改鋳された。一分判金。一分判。一分小判。一分。小粒(コツブ)。一角(イツカク)。

いちぶぎん

いちぶぎん [0][3] 【一分銀】
江戸末期から明治初年まで通用した長方形の銀貨。四枚で小判一枚(一両)とする。天保一分銀・安政一分銀・貨幣司一分銀の三種がある。洋銀と交換され,国外への金流出を招いた。額銀(ガクギン)。

いちぶけいしき

いちぶけいしき [4] 【一部形式】
〔音〕 八小節の大楽節のみで構成される最も単純な楽曲形式。簡単な童謡や民謡などに多用。一部分形式。

いちぶこばん

いちぶこばん [4] 【一分小判】
⇒一分金(イチブキン)

いちぶしじゅう

いちぶしじゅう【一部始終】
<tell> the whole story <of> .

いちぶしじゅう

いちぶしじゅう [4] 【一部始終】
(1)〔(2)の意から〕
事の始めから終わりまで。「―を物語る」
(2)一部の書物の始めから終わりまで。「―を心得渡し/一言芳談(上)」

いちぶじとう

いちぶじとう 【一分地頭】
鎌倉時代,荘園の分割相続により,二人以上の地頭が存在する場合の各地頭をいう。子地頭。
→総地頭

いちぶじゅんびせいど

いちぶじゅんびせいど [7] 【一部準備制度】
銀行券発行制度の一。流通上必要な一定限度の貨幣の発行に対しては有価証券などで保証し,その限度以上の発行に対しては金(正貨)準備を必要とする制度。

いちぶちょうさ

いちぶちょうさ [4] 【一部調査】
⇒抜(ヌ)き取(ト)り検査(ケンサ)

いちぶつ

いちぶつ [0] 【一仏】
一人の仏。また,同一の仏。「仏は様々在(イマ)せども実は―なりとかや/梁塵秘抄」

いちぶつ

いちぶつ [0] 【一物】
一つの物。

いちぶついっかのほうそく

いちぶついっかのほうそく [5] 【一物一価の法則】
完全競争が前提とされるとき,一つの市場においては同一の商品にはただ一つの価格が成立するだけであるという法則。無差別の法則。

いちぶつじょうど

いちぶつじょうど [5] 【一仏浄土】
〔仏〕
(1)一人の仏の支配する浄土。阿弥陀仏の極楽浄土,薬師仏の浄瑠璃世界など。一仏世界。一仏土。
(2)一仏の支配する浄土に往生すること。「来世にては必ず―の縁となり奉るべし/義経記 8」

いちぶつじょうどう

いちぶつじょうどう [0] 【一仏成道】
〔仏〕 一人の仏が悟りを開くことによって,一切の生けるものが成仏できること。「土砂,山河草木も,―の法味に引かれて/謡曲・野守」

いちぶつせかい

いちぶつせかい [5] 【一仏世界】
〔仏〕 一仏が利益(リヤク)を施す範囲。一仏土。一仏国土。

いちぶのかん

いちぶのかん 【一分の官】
〔国司で公廨稲(クガイトウ)の余りを分配したとき,その取り分が一分(10パーセント)であったことから〕
史生(シシヨウ)の別名。一分。一分官。

いちぶはんけつ

いちぶはんけつ [4] 【一部判決】
民事訴訟で,同一手続きで併合審理された数個の請求のうちの一部,または可分な請求である場合はその一部についてなされる終局判決。
⇔全部判決

いちぶばんきん

いちぶばんきん [0] 【一分判金】
⇒一分金(イチブキン)

いちぶぶん

いちぶぶん [3] 【一部分】
全体の中のある部分。わずかな部分。「―しか見ていない」

いちぶほけん

いちぶほけん [4] 【一部保険】
保険金額が保険価額に達しない損害保険契約。

いちぶめし

いちぶめし 【一分召】
平安時代,式部省で諸国の史生(シシヨウ)などを任命した除目(ジモク)。一分召の除目。

いちぶん

いちぶん [0] 【一文】
(1)一つの文章。
(2)ちょっとした文章。「―を草する」「―を寄せる」

いちぶん

いちぶん [2][0] 【一分】
(1)その人の面目。「男の―が立たない」
(2)分相応。それなりの。「眼前の人の為に―の利益は為(ス)べからんをば/正法眼蔵随聞記」
(3)一様。同様。「我とは兄弟―に申しかはせしに/浮世草子・一代男 2」
(4)ひとり。自身。「それもてめえ―で済む事か/人情本・閑情末摘花」

いちぶん=を捌(サバ)く

――を捌(サバ)・く
独立して生計を立てる。自力で商売をする。「其の―・き兼つるは独りもなし/浮世草子・永代蔵 2」

いちぶん=廃(スタ)る

――廃(スタ)・る
面目がつぶれる。

いちぶん=立つ

――立・つ
面目が立つ。名誉が保てる。「親父様も―・たぬ/浄瑠璃・生玉心中(上)」

いちべつ

いちべつ【一瞥】
<have> a glance <of> .→英和
〜する glance <at> .〜して at a glance.

いちべつ

いちべつ [0] 【一別】 (名)スル
ひとたび人と別れること。「―の後」

いちべつ

いちべつ【一別以来】
since I saw you last.

いちべつ

いちべつ [0] 【一瞥】 (名)スル
ひと目ちらっと見ること。「広く文芸全般の自然主義について―するに/文芸上の自然主義(抱月)」「―を投げる」

いちべついらい

いちべついらい [5] 【一別以来】
別れてからこのかた。この前会ったとき以来。いちべつらい。「―ですが,お元気でしたか」

いちべつらい

いちべつらい [4] 【一別来】
「一別以来」に同じ。

いちべん

いちべん [0] 【一眄】 (名)スル
一睨(ヒトニラ)みすること。「老硬骨は高浪代議士と経済雑誌記者とを―して/社会百面相(魯庵)」

いちぼう

いちぼう [0] 【一棒】
〔仏〕
⇒棒(ボウ)(6)

いちぼう

いちぼう [0] 【一眸】
〔「眸」はひとみ〕
「いちぼう(一望)」に同じ。

いちぼう

いちぼう [0] 【一望】 (名)スル
一目に見渡すこと。一度に全部見渡すこと。一眸(イチボウ)。「―のもとに見渡す」「ビルの屋上から市街を―する」
→一望(イチモウ)

いちぼうせんり

いちぼうせんり [5] 【一望千里】
広々と見晴らしがいいこと。「―の大平原」

いちぼく

いちぼく [0] 【一木】
一本の木。

いちぼく=大廈(タイカ)の崩(クズ)るるを支(ササ)うる能(アタ)わず

――大廈(タイカ)の崩(クズ)るるを支(ササ)うる能(アタ)わず
〔文中子(事君)〕
⇒大廈の顛(タオ)れんとするは一木の支うる所にあらず

いちぼくいっそう

いちぼくいっそう [0] 【一木一草】
一本の木,一本の草。一草一木。「―に至るまで」

いちぼくしめい

いちぼくしめい 【一木四銘】
伽羅(キヤラ)の名品の銘。一つの香木が四つに分割されて,初音・白菊・柴舟・藤袴(蘭)の銘をもつのでいう。藤袴を除いて一木三銘とも。

いちぼくづくり

いちぼくづくり [5] 【一木造り】
木彫りの技法の一。木像の腕・脚部・天衣などは別木だが,頭部と胴部とが一本の木で作られているもの。本来は一本の木材から仏像の全身を丸彫りにしたものをいう。
→寄せ木造り

いちま

いちま [0] 【市松】
〔「いちまつ」の略〕
市松人形。主に,関西でいう。「―さん」

いちまい

いちまい【一枚】
a sheet <of paper> .→英和
〜上である be a cut above <you> .〜かむ be part of.‖一枚看板 the star (花形).

いちまい

いちまい [2] 【一枚】
(1)(紙・板・貨幣など平たいものの)一つ。ひとひら。
→枚
(2)田の一区画。
(3)〔役者の看板は一人一枚に書くことから〕
ある役割を演ずるための一人。一役。「計画に―加わる」
(4)(副詞的に用いて)一段。一ランク。「彼の方が―上手(ウワテ)だ」

いちまい=噛(カ)む

――噛(カ)・む
一員として加わっている。ある事柄に関係がある。「会社設立に叔父も―・んでいる」

いちまいいわ

いちまいいわ【一枚岩の団結】
monolithic union.

いちまいいわ

いちまいいわ [3] 【一枚岩】
(1)一枚の板のようになっている大きな岩。
(2)組織や団体が,内部に分裂や対立を含まずしっかりとまとまっていることのたとえ。「―の団結を誇る」

いちまいえ

いちまいえ [3] 【一枚絵】
一枚の紙に刷った浮世絵木版画。版本の挿絵や続き絵に対していう。一枚刷り。

いちまいおち

いちまいおち [0] 【一枚落ち】
将棋の駒落ちの対戦で,上手(ウワテ)が飛車または角行のいずれかを外して指すこと。
→二枚落ち

いちまいかんばん

いちまいかんばん [5] 【一枚看板】
〔(3)が原義〕
(1)一団の中の中心人物。「我が社の―」
(2)ほかに大した取り柄はないが,唯一魅力的な事物。「物価安定策を党の―としている」
(3)歌舞伎劇場の前に掲げた大きな看板。外題を大きく書き,その上部に主な役者の絵姿をかく。転じて,一座の中心役者をいう。元来は上方語で,江戸では大名題(オオナダイ)といった。

いちまいがい

いちまいがい [3] 【一枚貝】
(二枚貝に対して)アワビ・ヨメガカサなど扁平な殻をもつ貝の俗称。分類学上は巻貝に属する。

いちまいきしょう

いちまいきしょう [5] 【一枚起請】
(1)ただ一枚の紙に書いた起請文。特に固く誓約する場合は,さらに用紙を何枚も継ぎ足して書く。「島原の女郎方便の―/浮世草子・禁短気」
(2)1212年,法然が浄土往生の要義を一枚の紙に書いて与えたもの。門弟源智の要請にこたえたものという。一枚起請文。一枚消息。

いちまいずり

いちまいずり [0] 【一枚刷(り)】
紙一枚に刷った刷り物。浮世絵・暦・番付など。

いちまいだな

いちまいだな [3] 【一枚棚】
棚板(舷側板)を一枚の広い板で作った簡素な構造の舟。河川や湖沼などで用いる小舟に多い。

いちまいまぜ

いちまいまぜ [3][0] 【一枚交ぜ】
鎧(ヨロイ)の札(サネ)のとじ方の一。鉄札(カナザネ)と革札(カワザネ)を一枚ずつ交互にとじ合わせたもの。かなまぜ。

いちまき

いちまき [2] 【一巻】
(1)絵巻物などのひとまき全部。
(2)事件・話などの,一部始終。「平野屋小勘―は語るも聞くもあはれ也/浄瑠璃・氷の朔日(中)」
(3)一族。一団。「連衆(ツレシユウ)まであの―は実に好かない客でござんすな/歌舞伎・四千両」

いちまつ

いちまつ [0] 【一抹】
〔画筆でひとなすり,ひとなでの意から〕
ほんのわずか。ごくかすか。「―の不安」「―の雲の如く我心を掠めて/舞姫(鴎外)」

いちまつ

いちまつ【一抹の】
a touch of <uncertainty> .

いちまつ

いちまつ [0] 【市松】
(1)「市松模様」「市松染め」の略。
(2)「市松人形」の略。

いちまつぞめ

いちまつぞめ [0] 【市松染(め)】
市松模様を染め出すこと。また,染め出したもの。市松。

いちまつにんぎょう

いちまつにんぎょう [5] 【市松人形】
〔歌舞伎役者佐野川市松の姿を写したという〕
近世末期に流行した,木彫りの男児の人形。手が動き,腰・膝・足首が折れ曲がるように作られ,着せ替えたり抱いたりして遊んだ。桐(キリ)のおが屑を固めたものや焼き物・張り子などでも作られ,腹に笛を仕込んだものもあった。いちまつ。いちま。

いちまつもよう

いちまつもよう [5] 【市松模様】
色の違う二種類の正方形または長方形を,互い違いに並べた模様。江戸中期,歌舞伎役者佐野川市松がこの模様の袴(ハカマ)を用いたことから広まったという。石畳模様。元禄模様。市松。
市松模様[図]

いちまつもよう

いちまつもよう【市松模様(の)】
check(er)s (check(er)ed).

いちまつり

いちまつり [3] 【市祭(り)】
中世,市場開設の際,市神(イチガミ)の前で行われた祭礼。修験者などが祭文を読み,また猿楽や種々の芸能が演じられた。

いちまんど

いちまんど [0] 【一万度】
「一万度祓」「一万度の祓箱」の略。

いちまんどのはらいばこ

いちまんどのはらいばこ 【一万度の祓箱】
近世,年の暮れに伊勢神宮から氏子に配ったお祓箱。

いちまんどばらい

いちまんどばらい [6] 【一万度祓】
祓の詞を神前で一万度奏し,罪を祓い清めること。万度祓。

いちみ

いちみ【一味】
fellow conspirators (同類);a gang <of smugglers> (団).→英和

いちみ

いちみ [2] 【一味】 (名)スル
(1)一定の目的をもった仲間に加わること。また,その仲間。一党。「盗賊の―」「他県のもので藩閥に―する人もあつて/もしや草紙(桜痴)」
〔「一身」が原義。現代では悪事や謀反を企てる集団に関して用いられる〕
(2)一種の味わい。ある種のおもむき。「―の涼風」「―の感傷」
(3)漢方で,ひとつの薬種。「―を加える」
(4)〔仏〕 仏の教えが平等・一様であること。
→一味の雨

いちみしんすい

いちみしんすい [2] 【一味神水】
中世,一揆(イツキ)結合などに際して同盟を結ぶ人々が行なった集団誓約の儀式・作法。掟書(オキテガキ)・起請文などを作成し,全員が署名の上,それを灰にして,神前に供えた水にまぜて一同が回し飲みした。

いちみだち

いちみだち [0] 【一味立】
香木の炷(タ)き始めから終わりまで香りが変わらないこと。

いちみとうがらし

いちみとうがらし [6] 【一味唐辛子】
(七味(シチミ)唐辛子に対して)他の香辛料を加えてない,純粋の唐辛子。

いちみととう

いちみととう [2] 【一味徒党】
ある目的を実行するために団結した仲間。同志。よからぬ企てをたくらむ一団をいうことが多い。

いちみどうしん

いちみどうしん [2] 【一味同心】
同じ心になって力を合わせること。また,その人々。

いちみのあめ

いちみのあめ 【一味の雨】
〔法華経(薬草喩品)〕
雨が一様に草木をうるおすように,仏の教えが広く流布することのたとえ。

いちみゃく

いちみゃく【一脈相通じる】
have something in common <with> .

いちみゃく

いちみゃく [0] 【一脈】
ひとすじのつながりがあること。ひとすじ。ひと続き。「―の煙」

いちみゃく=相(アイ)通ずる

――相(アイ)通ずる
(性質や考え方などが)どこか似通っている。「―ところがある」

いちみれんぱん

いちみれんぱん [2] 【一味連判】
仲間 ・ 味方に加わった誓いのしるしとして,銘々が名前を記し判を押すこと。「―の者どもへの見せしめ/浄瑠璃・忠臣蔵」

いちむら

いちむら 【市村】
姓氏の一。

いちむらうざえもん

いちむらうざえもん 【市村羽左衛門】
江戸市村座座元。歌舞伎俳優。宇(羽)左衛門は三世からの称。
(1)(初世)(1605-1652) 本名村山又三郎。堺の人。江戸に村山座(のちの市村座)を創設した。
(2)(三世)(?-1686) 市村宇左衛門と名乗る。村山座を市村座と改称。のち一四世まで代々座元と俳優を兼ねた。
(3)(八世)(1698-1762) 屋号菊屋。宇左衛門の「宇」の字を「羽」と改めた。
(4)(九世)(1725-1785) 興行権を桐座に譲る。役者としては所作事に優れた。
(5)(一二世)(1812-1851) 市村座(一〇世が再開)座元を継ぎ櫓を再開。所作事・和事・実事をよくした。
(6)(一三世)尾上(オノエ)菊五郎(五世)の前名。
(7)(一五世)(1874-1945) 屋号橘(タチバナ)屋。大正から昭和期にかけて活躍。容姿と口跡にすぐれ,二枚目役者として名声を博した。

いちむらさんじろう

いちむらさんじろう 【市村瓚次郎】
(1864-1947) 東洋史学者。茨城県生まれ。東大教授。1889年(明治22),森鴎外らと新声社を創立。考証学にすぐれた。著「支那史要」「東洋史統」ほか。

いちむらざ

いちむらざ 【市村座】
歌舞伎劇場。中村座・森田座とともに江戸三座の一。1634年,江戸葺屋町に村山座として創設。67年頃改称して市村座。1841年浅草猿若町に移転。明治中期以降下谷二長町にあり,六世尾上菊五郎・初世中村吉右衛門ら若手が出演して,市村座時代を現出したが,1932年(昭和7)焼失して廃座。

いちめ

いちめ 【市女】
市で物をあきなう女。「徳町といふ―の富めるあなり/宇津保(藤原君)」

いちめい

いちめい 【一名】
(1) [0][2]
もう一つの名。またの名。別名。異名。「大山(ダイセン)は―伯耆富士(ホウキフジ)とよばれる」
(2) [2]
ひとり。「代表を―派遣する」

いちめい

いちめい【一名】
(1) one person.(2)[別名]an alias.→英和
〜につき per person[head].

いちめい

いちめい [0] 【一命】
(1)人ひとりの命。いのち。生命。「―をとりとめる」「―を落とす」
(2)ひとたび命ずること。また,一つの命令。「―を奉ずる」

いちめい

いちめい【一命を取りとめる】
escape death.

いちめがさ

いちめがさ [4] 【市女笠】
頂に高い巾子(コジ)のある菅(スゲ)の笠。本来,市女が用いた笠であったが,平安中期以降上流の女性の外出用となり,雨天には公卿も用いた。江戸時代には檜(ヒノキ)の折(ヘ)ぎ板などを組んで紙を貼り,黒漆を塗るようになった。
市女笠[図]

いちめん

いちめん [0][2] 【一面】
(1)
 (ア)物体の一つの面。
 (イ)物事のある側面。事態の一方の面。「物事の―だけを見る」「―の真理」
(2)ある場所全体。そのあたりいったい。「―に霧が立ちこめる」「―の銀世界」
(3)新聞の第一ページ。「―のトップを飾る」
(4)鏡・硯(スズリ)・碁盤・将棋盤など平たいものひとつ。「琵琶―」
→面
(5) [0]
(副詞的に用いる)一方では。他方からみると。半面。「ふだんはやさしいが,―厳格なところもある」
(6)初めて会うこと。一度だけの面会。「―金蘭の席(ムシロ),三秋風月の時/懐風藻」
(7)そこにいる全員。「太刀を抜いて―に打てかかる/平家 11」

いちめん

いちめん【一面】
(1)[片方]one side;the front page (新聞の).
(2)[全面]the whole surface.あたり〜に all over (the place).

いちめんかん

いちめんかん [3] 【一面観】
一方の側のみからの見方。狭い見方。

いちめんしき

いちめんしき [3] 【一面識】
一度だけ会ったことがあるという程度の間柄であること。「あの人とは―もない」

いちめんしき

いちめんしき【一面識もない人】
a (perfect) stranger.

いちめんてき

いちめんてき [0] 【一面的】 (形動)
考え方や物の見方が,ある一方面だけにかたよっているさま。
⇔多面的
「―な物の見方」

いちもう

いちもう [0] 【一望】
ただ一つの望み。唯一の希望。

いちもう

いちもう 【一毛】
(1) [0]
一本の毛。転じて,非常に軽いもの。「九牛(キユウギユウ)の―」
(2) [2]
尺貫法の長さ・重さ,貨幣の単位。一厘(リン)の一〇分の一。
→毛(モウ)

いちもうさく

いちもうさく【一毛作】
a single crop.

いちもうさく

いちもうさく [3] 【一毛作】
同じ田畑に,年に一回作物を作ること。
→二毛作
→多毛作

いちもうだじん

いちもうだじん【一網打尽に検挙する】
round up <a gang> .

いちもうだじん

いちもうだじん イチマウ― [0] 【一網打尽】
〔「宋史(范純仁伝)」より。網を一度打ってそこにいる魚を全部取る意〕
一味の者を一度で全部つかまえること。「窃盗団を―にする」

いちもく

いちもく [0][2] 【一目】 (名)スル
(1)ただひと目見ること。一見。「―して明らかだ」
(2)ひと目に見渡すこと。一望。「洛陽の平原は―の中に落ちて/思出の記(蘆花)」
(3)網状のものの一つの目。
(4)囲碁で,一個の碁石。または,碁盤上の一つの目。

いちもく

いちもく【一目[碁]】
a stone;→英和
a point.→英和
〜置く acknowledge a person's superiority;take off one's hat <to> .‖一目瞭(りよう)然 quite obvious.

いちもく=置く

――置・く
〔囲碁で,弱い方が勝負を始める前に石を一つ置くことから〕
自分より優れていることを認めて敬意を払う。一歩譲る。

いちもくさん

いちもくさん [3] 【一目散】
(多く「に」を伴って副詞的に用いる)わき目もふらず必死に走って行くさま。一散。「―に逃げ出す」

いちもくさん

いちもくさん【一目散に逃げる】
run for one's life.

いちもくじゅうぎょう

いちもくじゅうぎょう [2][1] 【一目十行】
〔北斉書(河南王孝瑜伝)〕
ひと目で一〇行の文字を読むこと。読書力の優れていること。

いちもくりょうぜん

いちもくりょうぜん [0][2] 【一目瞭然】 (名・形動)[文]ナリ
ひと目見てはっきりわかる・こと(さま)。「両者の違いは―だ」

いちもつ

いちもつ【胸に一物ある】
have something up one's sleeve.

いちもつ

いちもつ [0] 【逸物】
群を抜いて優れているもの。いちもち。いちぶつ。いつもつ。いつぶつ。「乗たる馬…いみじき―にてありければ/宇治拾遺 1」

いちもつ

いちもつ [0] 【一物】
(1)一つの物。わずかの物。
(2)露骨に口に出すことがはばかられる時,代わりに使う語。「腹に―(=タクラミ)ある男」「かの―(=金品)をとりこみける/黄表紙・高慢斎行脚日記」
(3)「陰茎」をいう隠語。

いちものづくり

いちものづくり 【一物作り】
〔国にとって第一に大切な物を作る者の意〕
農夫。百姓。「春先は,在々の鋤鍬迄も楽々と,遊びがちなる―/浄瑠璃・菅原」

いちもん

いちもん [2][0] 【一問】
一つの問い。一つの問題。

いちもん

いちもん【一文】
<not worth> a farthing.→英和
〜無しの penniless.→英和
〜惜しみの百失い Penny-wise and pound-foolish.

いちもん

いちもん [2][0] 【一門】
(1)一家族,または一族。「平家―」「―の名折れ」
(2)同じ宗門。また,その人々。「縁あって易行(イギヨウ)の―に入る」
(3)学問・武道・芸能などで,同じ師の流れをくむ人たち。同門。「本居―の学者たち」

いちもん

いちもん【一門】
a family;→英和
a clan.→英和

いちもん

いちもん [2] 【一文】
(1)穴あき銭一枚。一貫文の千分の一。
→文(モン)
(2)ごく少額の金銭。わずかな金額。
(3)一つの文字。一字。

いちもん=にもならない

――にもならない
苦労をしても,なんの利益もない。一文(一円)の得にもならない。

いちもんいっとう

いちもんいっとう [0][2] 【一問一答】 (名)スル
〔一つの問いに対して一つの答えをする意から〕
質問と答えを繰り返すこと。「大臣と―する」「―形式」

いちもんおしみ

いちもんおしみ [5] 【一文惜しみ】
ごくわずかな金銭をも惜しむこと。また,その人。極端なけちんぼう。「―の百知らず(ワズカナ出費ヲ惜シンデ,大キナ損失ヲ招クノニ気ヅカナイコト)」

いちもんがし

いちもんがし [5][3] 【一文菓子】
安価で下等な菓子。駄菓子。

いちもんきなか

いちもんきなか 【一文半銭】
〔「きなか」は「寸半」の意。一文銭の直径一寸(ヒトキ)(=いっすん)の半分の意から〕
ごくわずかな金銭。いちもんはんせん。

いちもんじ

いちもんじ [0][3] 【一文字】
(1)一つの文字。
(2)「一」という文字。「丸に―の家紋」
(3)「一」という字のようにまっすぐなこと。「口をきりりと―に結ぶ」「真―」
(4)わき目をふらずに物事をすること。「―にかけ出づる/浄瑠璃・鑓の権三(下)」
(5)劇場の舞台正面の上方に垂れた横に長い幕。舞台装置の上端から見える舞台背後を観客の目から隠すためのもの。
(6)書画の表装で,書画の紙の上下に,横に張る細長い綾・錦などの布。
(7)「一文字笠」の略。
(8)浮世絵版画の暈(ボカシ)の技法の一種。

いちもんじ

いちもんじ【一文字に】
(in a) straight (line).→英和

いちもんじ

いちもんじ 【一文字】
〔「一」と銘したところから〕
備前国に住した刀工の一派。また,その作刀の総称。鎌倉時代を中心に栄え,同国の福岡・吉岡・岩戸(正中),また備中国へ移住した片山などの系統に分かれる。則宗・助則・助宗らが有名。
→則宗

いちもんじがさ

いちもんじがさ [6] 【一文字笠】
(1)菅(スゲ)や竹の皮を円板状に編んで二つ折りにした編み笠。二つに折ると,頂が一文字になる。門付(カドヅケ)の女芸人などが用いた。一文字。
(2)高さが低く,平たい編み笠。武士が旅や行列をする時にかぶった。
一文字笠(2)[図]

いちもんじがわら

いちもんじがわら [6] 【一文字瓦】
軒先に使う桟瓦(サンガワラ)で,前垂れ下端が直線をなすもの。軒先瓦。厚端瓦(アツバガワラ)。

いちもんじぎく

いちもんじぎく [5] 【一文字菊】
キクの園芸品種。大輪ひとえ咲きで,幅の広い舌状花が,平たく一列につく。平台(ヒラダイ)。広熨斗(ヒロノシ)。御紋章菊。

いちもんじせせり

いちもんじせせり [6] 【一文字挵】
セセリチョウ科のチョウ。開張3.5センチメートル内外。はねは黒褐色で,前ばねには大小八個の白斑が環状に並び,後ばねには四個が一列に並ぶ。胴が太いためガに似る。全国に分布。幼虫はハマグリムシ(別名イネツトムシ)という稲の害虫。

いちもんじだな

いちもんじだな [0][5] 【一文字棚】
⇒通(トオ)り棚(ダナ)

いちもんじちょう

いちもんじちょう [5] 【一文字蝶】
タテハチョウ科のチョウ。開張6.5センチメートル内外。はねの表面は黒褐色で白帯があり,裏面は橙褐(トウカツ)色。静止時にはねを広げると,表面の白帯が一線になる。幼虫はスイカズラ科の植物の葉を食べる。全国に分布。

いちもんじぶき

いちもんじぶき [0] 【一文字葺き】
(1)石綿スレートや金属板を用いた屋根・外壁の葺き方で,水平方向が一直線に連なるように葺くこと。
(2)瓦葺きで,軒先を一文字瓦で葺いたもの。

いちもんせん

いちもんせん [0] 【一文銭】
(1)一枚が一文にあたる穴あき銭。時代により各種発行された。明治時代には一〇枚が一銭とされた。
(2)きわめてわずかな銭。「―か生爪(ナマヅメ)か(=一文銭ヲ出スノト生爪ヲハガスノトガ同ジクライ苦痛ダトイウ程ケチデアルコト)」「―を割って使う(=ケチノタトエ)」

いちもんなし

いちもんなし [3] 【一文無し】
所持金が全然ないこと。また,その人。もんなし。

いちもんはんせん

いちもんはんせん 【一文半銭】
⇒いちもんきなか(一文半銭)

いちもんふち

いちもんふち 【一文不知】
一字も知らないこと。無学文盲。一文不通。「―の愚鈍の身になして/一枚起請文」

いちもんふつう

いちもんふつう 【一文不通】
「一文不知」に同じ。「―の愚老なぞが/安愚楽鍋(魯文)」

いちもんふもん

いちもんふもん 【一門普門】
〔仏〕 一つの教えに通ずれば,一切の教えに通ずることができること。一門即普門。

いちもんやっこ

いちもんやっこ 【一文奴】
奴をののしっていう語。取るに足らないやつ。「―を当てにして討たうとすると,こりや,返り討に遭ふぞよ/歌舞伎・幼稚子敵討」

いちゃいちゃ

いちゃいちゃ [1] (副)スル
男女がたわむれ合うさま。いちゃつくさま。「若いカップルが―している」

いちゃつく

いちゃつ・く [0][3] (動カ五[四])
(1)男女が体を寄せ合ったりしてふざけあう。「人目もはばからず―・く」
(2)ぐずぐずする。暇取る。「今この毒薬を呑まうか呑むまいかと―・く所に/洒落本・新吾左出放題盲牛」
(3)もめる。言い争う。「方々で二階を止められた客がそこの内に来て又何か―・き過ぎて/滑稽本・浮世床 2」

いちゃつく

いちゃつく
flirt <with a person> .→英和

いちゃもん

いちゃもん [0]
難くせ。文句。「―をつける」

いちや

いちや
〔「いちゃ」とも〕
(1)乳母・子守・下女などの通り名。「科(トガ)をば―が負ひ参らせう/狂言謡」
(2)若い女の通り名。「門前の―をくみにやらせられい/狂言・お茶の水」

いちや

いちや [2] 【一夜】
(1)日暮れから翌朝日が昇るまでの間。一晩。ひとよ。
(2)ある夜。「―友と酒をくみかわす」

いちや

いちや【一夜】
one night.〜のうちに in one night;overnight.→英和
〜漬けの <pickles> salted overnight (つけもの);cramming (for an examination) (勉強).

いちやぎり

いちやぎり 【一夜切り】
一晩限り。主に遊興にいう。
⇔居続け
「旅人も―の慰みに浮かれ/浮世草子・武道伝来記 4」

いちやく

いちやく [0][2] 【一躍】 (名)スル
(1)一度とぶこと。ひととび。「咄嗟に巡査は―して/夜行巡査(鏡花)」
(2)(名声・地位などが)一挙に上がること。一足飛び。多く副詞的に用いる。「―名士となる」「―有名になる」

いちやく

いちやく [0] 【一約】
一つの約束。一度の誓約。[日葡]

いちやく

いちやく【一躍して】
at a bound;→英和
suddenly.

いちやくそう

いちやくそう [0] 【一薬草】
イチヤクソウ科の常緑多年草。山野の樹陰に生え,高さ約20センチメートル。葉は根生し,広卵形。初夏,花茎を立てて白色五弁のウメに似た花を総状につける。葉の液汁は切り傷・虫さされに効く。また,全草を干したものを鹿蹄(ロクテイ)草と呼び,煎(セン)じて脚気(カツケ)の薬とする。
一薬草[図]

いちやけんぎょう

いちやけんぎょう [4] 【一夜検校】
(1)江戸時代,千両の金を官に納めて,普通の盲人から一挙に検校になった者。
(2)にわかに金持ちになること。また,その者。にわか分限(ブゲン)。「ちくら手くらの―/浄瑠璃・博多小女郎(上)」

いちやこじき

いちやこじき [4] 【一夜乞食】
急に没落して貧乏になること。また,その人。
⇔一夜大尽

いちやざけ

いちやざけ [3] 【一夜酒】
一晩で醸造した酒。甘酒など。ひとよざけ。「七夕は―/歌舞伎・助六」

いちやじょう

いちやじょう [3] 【一夜城】
豊臣秀吉が1590年小田原城を攻めるとき,一夜にして築いたという石垣山の城。

いちやずし

いちやずし [3] 【一夜鮨】
熟(ナ)れ鮨の一種。鮎(アユ)の腹に飯を詰め苞(ツト)に入れて火にあぶり,おもしを強くかけて,一晩の間自然発酵させた鮨。はやずし。[季]夏。

いちやだいじん

いちやだいじん [4] 【一夜大尽】
急に大もうけをして金持ちになること。また,その人。にわか分限(ブゲン)。
⇔一夜乞食

いちやづくり

いちやづくり [4] 【一夜作り】
一晩のうちにつくりあげること。転じて,間に合わせに急いで作ること。

いちやづけ

いちやづけ [0] 【一夜漬(け)】
(1)一夜で漬けた漬物。はやづけ。即席づけ。「―の白菜」
(2)一晩だけで仕上げた勉強や仕事。「―の勉強で試験を受ける」
(3)情死などの事件をすばやく芝居に仕組むこと。また,その芝居。一夜漬け狂言。

いちやづま

いちやづま [4] 【一夜妻】
〔一夜だけ連れ添う妻の意〕
娼婦。ひとよづま。

いちやどうふ

いちやどうふ [4] 【一夜豆腐】
冬の寒い夜,豆腐を戸外において凍らせたもの。一夜づくりの凍り豆腐。

いちやひゃくしゅ

いちやひゃくしゅ [5][4] 【一夜百首】
詩歌を一夜のうちに百首詠むこと。

いちやぼし

いちやぼし [0] 【一夜干(し)】
塩を振った魚を一晩風に当てて干したもの。

いちゅう

いちゅう【意中】
<open> one's heart.〜の人 a man[lady]of one's heart.

いちゅう

いちゅう [0] 【移駐】 (名)スル
軍隊などがほかの土地へ移動して駐屯すること。

いちゅう

いちゅう [0][1] 【意中】
心の中。心の中で考えていること。「―を探る」「―を伝える」

いちゅう

いちゅう ヰチユウ 【惟中】
⇒岡西(オカニシ)惟中

いちゅうのひと

いちゅうのひと [0][1] 【意中の人】
ひそかに適格者と考えている人。特に,恋い慕う異性。

いちゅうるい

いちゅうるい [2] 【異柱類】
不等筋類の別名。

いちゆう

いちゆう [0] 【一揖】 (名)スル
軽くおじぎすること。会釈。「唯帽を脱(ト)りて―せしのみ/蜃中楼(柳浪)」

いちゆういちよ

いちゆういちよ イチイウ― [6] 【一遊一予】
〔「孟子(梁恵王下)」による。「予」は楽しむ意〕
天子の一つの遊び,一つの楽しみ。王者の遊行。「斐(ヒ)たる君子の―/浄瑠璃・百日曾我」

いちょ

いちょ ヰ― [1] 【遺著】
(1)著者の死後,出版された書物。
(2)後世に残された著書。

いちょ

いちょ【遺著】
a posthumous work.

いちょう

いちょう【胃腸】
the stomach and intestines.〜が弱い(じょうぶ) have a weak (good) digestion.‖胃腸薬 a medicine for the stomach and bowels.

いちょう

いちょう ヰテウ [0] 【萎凋】 (名)スル
草木がなえしぼむこと。

いちょう

いちょう [0] 【移牒】 (名)スル
ある役所から管轄の異なる他の役所へ文書で通知すること。また,その通知。移達。

いちょう

いちょう【医長】
the head physician.

いちょう

いちょう イチヤウ [0] 【銀杏・公孫樹】
(1)イチョウ科の落葉高木。中国原産。高さは20メートル以上になる。葉は扇形で切れ込みがある。雌雄異株。花は春に新葉とともに生じ,雄花は穂状で,雌花は花柄の先端に二つ咲く。花粉から精子を生じて受精するなど古代植物の形質が見られる。秋,黄色の種子が実る。白色の核を「ギンナン」といい,食用。材は木目が密で加工しやすく,建築や彫刻に用い,器具や碁盤などに作る。ちちのき。漢名,公孫樹。鴨脚樹。
〔「いちょう」は「鴨脚」が明代に「ヤーチャオ」と発音され,それの転じた形。歴史的仮名遣いを従来「いてふ」としてきたのは,江戸時代に行われた「一葉(イチエフ)」の約という語源説によったため〕
(2)「いちょうがしら」の略。
(3)紋所の名。{(1)}の葉を図案化したもの。
銀杏(3)[図]

いちょう

いちょう [0] 【異朝】
外国の朝廷。また,外国。
⇔本朝

いちょう

いちょう [1] 【医長】
病院などの,各科の首席級の医師。

いちょう

いちょう【銀杏】
《植》a ginkgo;→英和
a maidenhair tree.

いちょう

いちょう ヰチヤウ [0] 【胃腸】
胃と腸。食物の消化・吸収が行われる器官。「―薬」「―が弱い」

いちょう

いちょう ヰチヤウ [0] 【帷帳】
(1)室内に垂らして隔てとする布。とばり。また,蚊帳(カヤ)。
(2)戦陣で,作戦を立て司令をするために,屋外に張りめぐらした幕。帷幄(イアク)。帷幕(イバク)。

いちょう

いちょう【移調(する)】
《楽》transposition (transpose).

いちょう

いちょう [0] 【移調】 (名)スル
〔音〕 楽曲全体をそっくり別の高さに移すこと。原則として,音程関係は原曲と同じだが,声域や楽器の音域などの制約で変わることもある。

いちょうあし

いちょうあし イチヤウ― [2] 【銀杏脚】
膳(ゼン)などの脚の下部が幅広く,イチョウの葉に似た形のもの。

いちょういも

いちょういも イチヤウ― [02] 【銀杏芋】
ヤマノイモの栽培品種。塊根がイチョウ形。

いちょううきごけ

いちょううきごけ イチヤウ― [04] 【銀杏浮苔】
ウキゴケ科のコケ植物。各地の水田や池に浮遊し,また周辺の湿土に生える。葉状体は長さ1センチメートルあまりで,イチョウ形。裏面に紫色で綿状の鱗片(リンペン)がある。イチョウゴケ。

いちょうか

いちょうか イチヤウクワ [0] 【銀杏科】
古生代末から中生代中頃にかけて栄えた裸子植物中の一科。イチョウ一種のみが現存。

いちょうがえし

いちょうがえし イチヤウガヘシ [4] 【銀杏返し】
婦人の髪形の一。髻(モトドリ)の上を左右に分けて半円形に結んだもの。江戸末期に広まり,明治以後も結われた。
銀杏返し[図]

いちょうがしら

いちょうがしら イチヤウ― [4] 【銀杏頭】
江戸時代の男の髪形の一。髷(マゲ)の先をイチョウの葉のように平たく広げたもの。
銀杏頭[図]

いちょうがた

いちょうがた イチヤウ― [0] 【銀杏形】
イチョウの葉のような形。円を四等分した形。

いちょうがっき

いちょうがっき [4] 【移調楽器】
記譜音と実音とが異なる楽器。管楽器に多く,変ロ調クラリネットの場合,譜面のハ音を奏すると実際には一全音低い変ロ音が出る。

いちょうぎり

いちょうぎり イチヤウ― [0] 【銀杏切り】
大根・人参などを薄く輪切りにしてさらに十文字に包丁を入れたもの。形がイチョウの葉に似る。

いちょうくずし

いちょうくずし イチヤウクヅシ [4] 【銀杏崩し】
婦人の髪形の一。銀杏髷(マゲ)の変形で,浅葱(アサギ)または紫の縮緬(チリメン)の手絡(テガラ)を髷の根にかける。江戸末期に流行。

いちょうごけ

いちょうごけ イチヤウ― [2] 【銀杏苔】
イチョウウキゴケの別名。

いちょうば

いちょうば イチヤウ― [2] 【銀杏羽】
オシドリなどの両脇後方にあるイチョウの葉の形の羽。思羽(オモイバ)。

いちょうば

いちょうば イチヤウ― [2] 【銀杏歯】
イチョウの葉のように下の方を広く作った足駄の歯。

いちょうびょう

いちょうびょう ヰテウビヤウ [0] 【萎凋病】
糸状菌の寄生によっておこる,トマト・ゴボウ・イチゴなどの病気。水分の供給が悪くなり,下葉の方からしおれて枯れる。

いちょうまげ

いちょうまげ イチヤウ― [0][2] 【銀杏髷】
婦人の髪形。島田髷の髱(タボ)をイチョウの葉のような形にしたもの。江戸中期には童女の髪形。いちょうわげ。

いちょうもみじ

いちょうもみじ イチヤウモミヂ [4] 【銀杏黄葉】
黄色く色づいたイチョウの葉。[季]秋。《とある日の―の遠眺め/久保田万太郎》

いちょく

いちょく ヰ― [0] 【違勅】 (名)スル
天子の命令に背くこと。

いちょく

いちょく ヰ― [0] 【遺勅】
遺言としての勅命。ゆいちょく。

いちよう

いちよう [0][2] 【一葉】
(1)一枚の葉。
(2)紙など,薄いもの一枚。「写真―」
(3)〔形状が葉に似ることから〕
一艘(ソウ)の小舟。

いちよう

いちよう イチエフ 【一葉】
⇒樋口(ヒグチ)一葉

いちよう

いちよう [0] 【一様】 (名・形動)[文]ナリ
(1)みんな同じような様子である・こと(さま)。
⇔多様
「誰からも―な(の)返事が返ってくる」「―に白い靴を履いている」
(2)ありふれているさま。普通。「尋常―でない」

いちよう

いちよう【一様の(に)】
uniform(ly).→英和
一様にする unify.→英和

いちよう=落ちて天下の秋を知る

――落ちて天下の秋を知る
〔淮南子(説山訓)「見�一葉落�,而知�歳之将�暮」〕
青桐(アオギリ)の一葉が落ちるのを見て,秋の訪れを知る。小さな前触れによって将来のなりゆき,衰亡のきざしを察することをいう。
→桐一葉(キリヒトハ)

いちようき

いちようき イチエフ― [3] 【一葉忌】
樋口一葉の忌日。一一月二三日。

いちようばんり

いちようばんり 【一葉万里】
一艘の小舟で広い大海を渡ること。「―の舟の道/謡曲・八島」

いちようらいふく

いちようらいふく イチヤウ― [0] 【一陽来復】
〔「周易本義」。陰が極まって陽が生ずること〕
(1)冬が去り春がくること。新年がくること。
(2)悪いことが長く続いたあとで,ようやくよい方へ向かうこと。
(3)〔一年を易の十二卦(ケ)に配当すると,陰暦一〇月に陰が極まり,一一月の冬至に一陽がかえることから〕
陰暦一一月または冬至のこと。

いちようらん

いちようらん [3] 【一葉蘭】
ラン科の多年草。中部以北の高山の樹陰に自生。広楕円形の葉を一枚だけ根生する。初夏,シュンランに似た一個の花を花茎頂に開く。ヒトハラン。

いちよく

いちよく [0] 【一翼】
(1)一つの翼。
(2)一つの役割,持ち場。「―を担う」

いちらく

いちらく [2] 【一落】 (名)スル
(1)一度衰えること。没落すること。「一栄―是春秋/大鏡(時平)」
(2)一つの区切りがつくこと。一段落。「―したる嬉しさは天へも上る心地なり/浄瑠璃・和田合戦女舞鶴」
(3)一つの事件。一件。「此―はけふが日迄,わざと父御へ知らしませぬ/浄瑠璃・菅原」

いちらく

いちらく [0] 【一楽】
(1)一つの楽しみ。
(2)「一楽織{(1)}」に同じ。「―の羽織」

いちらくあみ

いちらくあみ [0] 【一楽編み】
籐(トウ)細工の一。天明(1781-1789)頃,堺の土屋一楽の始めた精巧な綾織りで,煙管(キセル)筒などの袋物に用いられた。いちらく。いちらくおり。

いちらくおり

いちらくおり [0] 【一楽織】
(1)精巧な綾織りの絹織物。一楽編みに似た織物という。いちらく。
(2)「一楽編み」に同じ。

いちらん

いちらん [0] 【一覧】 (名)スル
(1)一通りざっと目を通すこと。「場内を―する」「―に供する」
(2)全体の概略が簡単にわかるようにまとめたもの。一覧表。「学校―」

いちらん

いちらん【一覧(する)】
(have) a look <at> .→英和
一覧払手形 a sight draft[bill].

いちらんごていきばらい

いちらんごていきばらい [9] 【一覧後定期払い】
所持人が手形を呈示した日を基準とし,手形に記載された期間の経過した日を満期として支払いをすること。

いちらんせい

いちらんせい【一卵性双生児】
an identical twin.

いちらんせいそうせいじ

いちらんせいそうせいじ [9] 【一卵性双生児】
一個の受精卵から生じた双生児。遺伝因子が同一のため同性で,顔つきなど諸形質が酷似。同形双生児。
→二卵性双生児

いちらんばらい

いちらんばらい [5] 【一覧払い】
所持人が小切手または手形を呈示した日を満期として支払いをすること。参着払い。呈示払い。

いちらんひょう

いちらんひょう [0] 【一覧表】
ある事柄について,その大要が,一目でわかるように作成した表。「成績―」

いちらんひょう

いちらんひょう【一覧表】
a table;→英和
a list.→英和

いちり

いちり [2] 【一利】
ひとつの利益。一面からの利点。「百害あって―なし」

いちり

いちり [2] 【一理】
一応の理屈。一通りの道理。「反対意見にも―ある」

いちり

いちり【一理】
<There is> some truth <in it> .

いちり

いちり [2] 【一里】
(1)距離の単位。約3.93キロメートル。
→里
(2)古代の条里制の地積の単位。
→里
(3)律令制の地方行政区の単位。
→里
(4)一つの村里。

いちりいちがい

いちりいちがい【一利一害】
<It has its> advantages and disadvantages.

いちりいちがい

いちりいちがい [2][0] 【一利一害】
利益もあるが,害もあること。一得一失。

いちりき

いちりき [0] 【一力】
(1)自分一人の力。独力。
(2)「万」の字を一と力に分解していう語。京都祇園の万亭を一力亭という類。

いちりつ

いちりつ【一律の(に)】
uniform(ly);→英和
indiscriminate(ly).→英和

いちりつ

いちりつ【市立】
⇒市立(しりつ).

いちりつ

いちりつ [0] 【市立】
〔「私立(シリツ)」と同音になるので区別していう〕
「しりつ(市立)」に同じ。「―高校」

いちりつ

いちりつ [0] 【一律】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
(1)同じ調子で変化のないこと。「千編―」「千古の文体皆―なるべし/経国美談(竜渓)」
(2)どれも同じに扱うこと。例外のないこと。また,そのさま。一様。「―に千円値上げする」
■二■ (名)
日本・中国などの音楽用語。
(1)十二律の一つ一つの音律。
(2)音程の単位。十二律の中で隣り合った音律どうしの音程。洋楽の半音に相当する。

いちりづか

いちりづか【一里塚】
a milestone.→英和

いちりづか

いちりづか [3] 【一里塚】
(1)街道で一里ごとに道の両側に土を盛り,エノキなどを植えて,距離を示す目印とした塚。江戸幕府により全国に設置。里程標(リテイヒヨウ)。
(2)大きな事業を達成してゆく過程における一つの段階。

いちりゅう

いちりゅう [0][2] 【一粒】
ひとつぶ。

いちりゅう

いちりゅう [0] 【一流】
(1)最も優れた部類に属すること。第一等の地位。第一級。「―の指揮者」「―品」
(2)一つの流派。一派。「華道に―を立てる」
(3)その人独特の流儀。独自のやり方。皮肉めかしていうことが多い。「彼―の警句」
(4)(「一旒」とも書く)一つの旗・幟(ノボリ)。ひとながれ。
(5)一族。同じ血統。「大将は何れも名を惜む源氏―の棟梁也/太平記 19」

いちりゅう

いちりゅう【一流の】
(1) first-class[-rate];leading;→英和
foremost (第一位の).→英和
(2)[独特の]unique;→英和
peculiar <to> ;→英和
characteristic <of> .→英和
‖一流校 a prestige[name]school.一流ブランド a name brand.

いちりゅうさい

いちりゅうさい 【一竜斎】
講談師の斎号。

いちりゅうさいていざん

いちりゅうさいていざん 【一竜斎貞山】
(初代)(1799-1855) 講談師。本名,中村貞之助。「伊賀の水月」「伊達騒動」などを得意とした。

いちりゅうまんばい

いちりゅうまんばい [0][2] 【一粒万倍】
〔「報恩経 4 」による。ひとつぶのもみをまけば万倍の米になるの意〕
小さな物事が伸びて大きくなることのたとえ。

いちりょう

いちりょう [2][3][0] 【一両】
(1)貨幣の単位。
→両
(2)〔「両」は二の意〕
一あるいは二。接頭語的に用いる。「―人」

いちりょう

いちりょう [2] 【一領】
鎧(ヨロイ)・衣服などのひとそろい。

いちりょういっぴき

いちりょういっぴき 【一領一疋】
〔鎧一領,馬一匹の意〕
江戸時代,肥後国(熊本県)細川藩の郷士の別名。

いちりょうぐそく

いちりょうぐそく 【一領具足】
戦国時代,土佐国(高知県)長宗我部氏によって行われた農兵制度。のちには土佐藩郷士の別名となる。兵農未分離の地侍。

いちりょうざし

いちりょうざし [0] 【一両刺(し)】
根もとを残して二つに割った竹串(タケグシ)に,小魚二匹を横刺しにして焼く調理法。根もとは紙で巻く。

いちりょうじつ

いちりょうじつ [3][0] 【一両日】
一日または二日。一,二日。「―中に結果が出る」

いちりょうじつ

いちりょうじつ【一両日中に】
in a day or two.

いちりょうねん

いちりょうねん [3][0] 【一両年】
一年または二年。一,二年。

いちりん

いちりん [2][0] 【一輪】
(1)咲いた花一つ。「梅―」
(2)一個の車輪。
(3)(「半輪」に対して)満月のこと。「―満てる清光の影/謡曲・姨捨」

いちりん

いちりん【一輪】
a (single) flower.‖一輪挿し a bud vase.一輪車 a monocycle.

いちりんいけ

いちりんいけ [0] 【一輪生け】
花一輪に二枚以上の葉の付いた一本の植物で生ける生け花。椿が多く用いられるが,珍花を用いるばあいもある。
→いちりんざし

いちりんざし

いちりんざし [0] 【一輪挿(し)】
(1)一,二輪の花を挿すための小さな花瓶。
(2)一,二輪の花を花瓶などに入れること。

いちりんしゃ

いちりんしゃ [3] 【一輪車】
(1)車輪一個の手押し車。細い山道や工事現場などで使われる。猫車(ネコグルマ)。
(2)車輪が一つの自転車。

いちりんそう

いちりんそう [0] 【一輪草】
キンポウゲ科の多年草。高さ20〜30センチメートル。花柄の基部に羽状に深裂した有柄の包葉が三個輪生する。春,茎の先に白い花を一つつける。花弁はなく,花弁状の萼片(ガクヘン)は,外側に淡紅色を帯びるものもある。イチゲソウ。ウラベニイチゲ。
一輪草[図]

いちる

いちる [2] 【一縷】
〔ひとすじの細糸の意から〕
わずかなつながり。ごくわずか。かすか。「―の望みをかける」

いちる

いちる【一縷の望み】
a gleam of hope;a faint hope.

いちるい

いちるい [2][0] 【一類】
(1)同じ性質・傾向のものを集めた部類。同類。
(2)同じ氏族。同族。「平家の―」

いちるい

いちるい [2][0] 【一塁】
(1)野球で,走者が得点するために触れなければならない四つの地点のうち,一番目のもの。ファースト-ベース。ファースト。
(2)「一塁手」の略。

いちるい

いちるい【一塁】
《野》first base.‖一塁手 a first baseman.一塁打 a single.

いちるいしゅ

いちるいしゅ [3] 【一塁手】
野球で,内野手の一。一塁とその周辺を守る選手。一塁。ファースト。

いちれい

いちれい [0] 【一例】
一つの例。「―を挙げる」「―を示す」

いちれい

いちれい【一礼】
<make> a bow.→英和
〜して with a bow.

いちれい

いちれい【一例をあげれば】
for instance[example];to give an example.→英和

いちれい

いちれい [0] 【一礼】 (名)スル
おじぎを一回すること。「―して引き下がる」

いちれつ

いちれつ [2] 【一列】 (名)スル
(1)一つの列。ひと並び。「―に並ぶ」
(2)同じ仲間。同類。また,同類として扱うこと。「法兄・法弟に及ぼし,―せしむべからず/正法眼蔵」

いちれつ

いちれつ【一列にならぶ】
line (up);→英和
<英> form a queue;→英和
queue up.

いちれついったい

いちれついったい [0] 【一列一体】 (名・形動)
同類。似たようなもの。また,同じようであるさま。「よそ目には―,平等無差別/吾輩は猫である(漱石)」

いちれん

いちれん [0] 【一連】
(1)事柄のひと続き。ひとつながり。「―の放火事件」
(2)糸や縄で連ねたものの,ひとつながり。
(3)(「一嗹」とも書く)印刷用紙一〇〇〇枚。

いちれん

いちれん [2][0] 【一聯】
漢詩で,一対になった二句。

いちれん

いちれん【一連の】
a series of <tests> ;a ream of <paper> (紙; <米> では500枚).

いちれん

いちれん [2] 【一蓮】
「一蓮托生」の略。「夫婦・親子―の/浄瑠璃・万年草(下)」

いちれんたくしょう

いちれんたくしょう [0] 【一蓮托生】
〔(2)が原義〕
(1)最後まで行動や運命をともにすること。「―の運命」
(2)〔仏〕 死後,極楽の同じ蓮華(レンゲ)の上に生まれ変わること。仏典にはなく,日本の浄土信仰から生まれた考え。

いちれんたくしょう

いちれんたくしょう【一蓮托生である】
be in the same boat.

いちろ

いちろ【一路】
<head> direct[straight]for <a place> .

いちろ

いちろ [2] 【一路】
(1)一筋の道。「真実―」
(2)(副詞的に用いる)寄り道せずにまっすぐに。ひたすら。「―東京へ急ぐ」「優勝めざして―邁進(マイシン)する」
(3)囲碁で,ある石の一つ隣。「―右に打つ」

いちろう

いちろう [0] 【一浪】 (名)スル
〔「一年浪人」の略〕
卒業年度の進学試験で不合格になり,次年度の受験を目指して一年間受験勉強をして過ごすこと。

いちろう

いちろう [0] 【一臈】
(1)〔「臈」は「臘(ロウ)」の俗字。僧が受戒後一夏(イチゲ)の安居(アンゴ)を一度終えるのを法臘一歳という〕
一山中,法臘の数を最も多く積んだ僧。最も年功を積んだ僧。最上位の僧。「金峰山の別当は彼の山の―をなん用ゐける/今昔 28」
(2)最も年功を積んだ者。
 (ア)六位蔵人の首席の者。極臈(ゴクロウ)。「―の判官俊成/保元(上)」
 (イ)武者所の上席の者。「当座に―を経ずして右馬允(ウマノジヨウ)にぞなされける/平家 5」
 (ウ)舞楽で,第一の楽人。「羯皷(カツコ)は―これを掌り/舞楽図説」
 (エ)最長老。首席。「検校の―御職の家に集まりて/仮名草子・東海道名所記」
 (オ)鎌倉幕府で,当番人の筆頭の者。

いちろく

いちろく [0] 【一六】
(1)双六(スゴロク)や博打(バクチ)で,二個の賽(サイ)を振って,その目に一と六が出ること。
(2)「一六勝負(イチロクシヨウブ)」の略。
(3)毎月一と六のつく日の総称。江戸時代以後,休日や茶の湯・生け花の稽古日などにあてられた。一六日(イチロクビ)。

いちろくぎんこう

いちろくぎんこう [5] 【一六銀行】
〔一と六の和「七」が「質」と同音のところから〕
質屋の俗称。六一銀行。

いちろくしょうぶ

いちろくしょうぶ [5] 【一六勝負】
(1)賽(サイ)の目に一が出るか六が出るかをかけて,勝負を決めること。さいころばくち。
(2)成否を運にまかせて冒険的な行為をすること。

いちろくび

いちろくび [4] 【一六日】
「いちろく(一六){(3)}」に同じ。

いちろへいあん

いちろへいあん [2] 【一路平安】
旅立つ人を見送るときにいう語。道中御無事で,の意。

いちろべごろし

いちろべごろし [6] 【市郎兵衛殺し】
ドクウツギの別名。

いちわいちげん

いちわいちげん 【一話一言】
随筆。五六巻。大田南畝著。1775年頃から1822年頃に至る約50年間に随時書かれたもの。文芸・歴史・風俗・時事・行動記録・感想など広範にわたる。

いちわり

いちわり【一割】
<take> ten percent[10%] <off the price> .

いちエネルギー

いちエネルギー ヰチ― [4] 【位置―】
⇒ポテンシャル-エネルギー

いちベクトル

いちベクトル ヰチ― [3] 【位置―】
空間に定点 O を定めることにより,空間の任意の点 A が,O を始点とする一つのベクトルを用いて決まる。このときのベクトル。

いぢかり股

いじかりまた イヂカリ― 【いぢかり股】
両足を広げ,ひざをまげて歩くさま。「五百両―にあるかせる/柳多留 3」

いっか

いっか [1] 【一花】
(1)一つの花。一輪の花。
(2)一時的なこと。一過。「たとへ―の思ひ付にて,評判を取るといへども/滑稽本・根南志具佐」

いっか

いっか [1] 【一顆】
一個の粒。一粒。

いっか

いっか【一家】
(1) a family (家族);→英和
a home (家庭);→英和
a household.→英和
(2) <be> an authority <on> (大家).→英和
‖一家言 one's own opinion.一家心中 a family suicide.

いっか

いっか [1] 【一家】
(1)一つの所帯。一家族。「―の主(アルジ)」「―を構える」
(2)親分・子分の関係で結ばれた博徒の集団。「次郎長―」
(3)(学術・技芸などの分野で)独立の流派をなしていること。また,そのような存在。「画家として―を成す」
(4)「雌雄同株(シユウドウシユ)」に同じ。

いっか

いっか [1] 【一荷】
(1)一つの荷。
(2)てんびん棒の両端につけて,ひとりの肩に担える分量。ひとにない。
(3)釣りで,一本の釣り糸に二本以上の釣り針をつけ,一度に二匹釣り上げること。

いっか

いっか [1] 【一和】
いくつかの物事が互いに調和していること。人々が協調して円満であること。いちわ。

いっか

いっか イク― [1] 【幾日】
〔「いくか」の転〕
いくにち。なんにち。「いつ―と日取りを決める」

いっか

いっか [1] 【一価】
(1)元素の原子価が一であること。また,ある基(原子あるいは原子団)が他の原子と単結合を一つつくりうること。
(2)イオンのイオン価が一であること。
(3)酸一分子が,水素イオンとして放出しうる水素原子を一個もっていること。塩基一分子が,水酸化物イオンとして放出しうる水酸基を一個もっていること,または,塩基一分子が水素イオン一個と反応しうること。
(4)有機化合物が,その分子中に,ある基を一個もっていること。特に,アルコール一分子が,水酸基を一個もっていること。

いっか

いっか [1] 【一下】
(命令などが)ひとたび下されること。「命令―」「号令―」

いっか

いっか [1] 【一過】 (名)スル
(1)さっと通り過ぎること。「台風―」
(2)一度ざっと目を通すこと。
(3)ほんのわずかの間。「―ばかりでほんのうわきといふものだ/洒落本・夜鄽行灯」

いっか

いっか [1] 【一箇・一個】
〔多く「一か」と書く〕
(1)(「一ケ」「一カ」とも書く)一つ。いっこ。名詞について「一箇月」「一箇所」「一箇国」「一箇条」などの複合語を作る。
(2)帯分数で,整数部分が一であることを表す。「―三分の一」
〔現在は「一と三分の一」という〕

いっか=を機杼(キチヨ)す

――を機杼(キチヨ)す
〔北史(祖瑩伝)「文章須�自出�機杼�成�一家風骨�」〕
機(ハタ)を織るように独自の言論・文章を作り出して一派を立てる。

いっか=を=成す

――を=成・す(=立・てる)
(1)一つの所帯の主(アルジ)となる。
(2)学術・技芸などで,独自の権威・一派をなす。

いっかい

いっかい [0] 【一階】
(1)二階以上の建物で,床が地面に一番近い階。
(2)位階の等級の一段。
(3)階段などの一段。

いっかい

いっかい [0] 【一塊】
一つのかたまり。「―の土」

いっかい

いっかい [3][0] 【一回】
(1)ひとたび。いっぺん。一度。「―限り」
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕
(2)ひとまわり。
(3)小説などの一章。また,第一章。
(4)野球で,最初の回。「―の表」

いっかい

いっかい [0] 【一介】
〔「介」は「芥(アクタ)」に通ずる〕
つまらない一人。取るに足りない一人。「―の小市民」

いっかい

いっか・い (形)
〔近世語。形容詞「いかい」の促音添加〕
(1)大きい。優れている。「目の―・い所までが/滑稽本・膝栗毛 6」
(2)はなはだしい。すごい。「―・い気色で/浄瑠璃・鎌倉三代記」

いっかい

いっかい【一階】
<米> the first[ <英> the ground]floor.

いっかい

いっかい【一介の】
only;→英和
mere <student> .→英和

いっかい

いっかい【一回】
once <a week> ;→英和
one time;a round (勝負の).→英和
‖一回戦 the first round.一回分 a dose (薬の).

いっかいき

いっかいき [3] 【一回忌】
⇒一周忌(イツシユウキ)

いっかいせい

いっかいせい [0] 【一回性】
一回起こっただけで,再び起こることはないということ。「―の出来事」

いっかいせい

いっかいせい [3] 【一回生】
(1)第一年度の卒業生。
(2)(関西で)大学の一年生。

いっかいそうじょう

いっかいそうじょう 【一階僧正】
決まった順序を経ないでいきなり僧正に任じられること。また,その人。「―なんどをも申すべきか/平家 3」

いっかいてん

いっかいてん [3] 【一回転】 (名)スル
(1)円運動を一度すること。ひとまわり。「空中で―する」
(2)何回か作業する仕事の一回分を終えること。「―するのに半日かかる」

いっかいにく

いっかいにく [3] 【一塊肉】
〔宋史(帝昺紀)〕
ただ一人の子。ひとつぶだね。

いっかかんすう

いっかかんすう [4] 【一価関数】
変数の一つの値に対して,関数の値がただ一つ定まるような関数。
⇔多価関数

いっかく

いっかく [0][4] 【一角】
(1)一部分。片隅。「氷山の―」「銀座の―に店を出す」
(2)一本のつの。「―獣」「―仙人」
(3)イッカク科の海生哺乳類。背びれはなく,雄は体長約5メートルで,2メートルに達する角状の牙(キバ)を一本,吻端(フンタン)に生ずる。北極海に生息。牙は漢方で解毒剤として珍重された。一角獣。ウニコール。
(4)一つの角(カク)。「三角形の―」
(5)〔形が長方形であることから〕
一分金の異名。「―ばかりとらせて酒などすすめければ/浮世草子・一代男 2」

いっかく

いっかく [0][4] 【一画・一劃】
(1)漢字で,一筆で書かれる線。「一点―」
(2)土地などの,ひと区切り。一区画。

いっかく

いっかく [0][4] 【一郭・一廓】
一つの囲いの中の地域。また,同じものがまとまっている地域。「映画街となっている―」

いっかく

いっかく【一獲千金(を夢見る)】
(dream of) making a fortune at one scoop[at a stroke].

いっかくさい

いっかくさい [4] 【一角犀】
インドサイの別名。

いっかくじゅう

いっかくじゅう [4] 【一角獣】
(1)ヨーロッパの伝説上の動物。馬の形をし,額に一本の角がある。その角には毒を消す力があるとされ,純潔の象徴とされる。ユニコーン。
(2)「麒麟(キリン){(2)}」に同じ。
(3)「一角(イツカク){(3)}」に同じ。
一角獣(1)[図]

いっかくじゅうざ

いっかくじゅうざ [5] 【一角獣座】
〔(ラテン) Monoceros〕
三月上旬の宵,南天を通過する星座。オリオン座の東,天の川の近くにある。微光の星のみから成る。

いっかくせんきん

いっかくせんきん イツクワク― [0][5] 【一攫千金】
〔一つかみで千金を得るの意〕
大金を一度にもうけること。「―を夢みる」
〔「一獲千金」とも書く〕

いっかくせんにん

いっかくせんにん 【一角仙人】
(1)インド波羅奈国にいた仙人。鹿(シカ)から生まれ,頭に一角があったという。
(2)能の一。五番目物。室町時代の金春禅鳳(コンパルゼンポウ)作。竜神を岩屋に封じ込めて国中を旱魃(カンバツ)にした一角仙人が,国王が遣わした旋陀夫人(センダブニン)の色香に迷って神通力を失い,竜神があらわれて雨を降らせるというもの。

いっかけ

いっかけ [0] 【沃懸け】
〔「いかけ(沃懸)」の転〕
「沃懸地(イカケジ)」に同じ。

いっかけんぞく

いっかけんぞく [1][1][4] 【一家眷属】
(1)血のつながる一族や配下の者全部。
(2)(比喩的に)家族や関係者の全員。

いっかげん

いっかげん [3] 【一家言】
〔史記(太史公自序)〕
(1)その人独特の主張や論説。
(2)一つの見識をもった意見。「教育については―をもっている」

いっかせい

いっかせい [0] 【一過性】
(1)病気の症状の一形態で,短時間出現してすぐ消え去るもの。
(2)ある現象が一時的であること。「―の流行」

いっかせい

いっかせい イツクワ― [0] 【一化性】
昆虫が自然状態で,一年に一回羽化(ウカ)する性質。
→化性

いっかそうでん

いっかそうでん [1] 【一家相伝】
(学問・技術・芸能などについて)一つの家に代々伝わっていること。「―の秘術」

いっかだんらん

いっかだんらん [1][1][0] 【一家団欒】
家族が一か所に集まって食事・談話などを楽しむこと。

いっかつ

いっかつ【一喝する】
yell <at> .→英和

いっかつ

いっかつ【一括する】
lump <several things> together (ひっくるめる);sum up[summarize](要約).〜して collectively;→英和
en bloc.

いっかつ

いっかつ [0] 【一喝】 (名)スル
(1)一声,大声でしかりつけること。「大声で―する」「―を食う」
(2)禅家で,悟りを得させるために用いる叱咤(シツタ)。喝。

いっかつ

いっかつ [0] 【一括】 (名)スル
一つにまとめること。ひとまとめにして扱うこと。「書類を―して送る」「―採決」

いっかど

いっかど [0] 【一角・一廉】
ひときわすぐれていること。ひとかど。副詞的にも用いる。「―の人物」「―忠義の気で/多情多恨(紅葉)」

いっかな

いっかな [0] 【如何な】
〔「いかな」の促音添加〕
■一■ (副)
(あとに打ち消しの語を伴って)全然。決して。「―聞き入れない」「―白状しない」
■二■ (連体)
どんな。いかなる。「是は―王様も,迷ひ給ふも道理ぢや/浄瑠璃・八花形」

いっかん

いっかん [0] 【一寒】
(1)〔「一」はひとえにの意〕
着物が薄くて寒そうなこと。貧乏で生活の苦しいこと。赤貧。
(2)一度の冬。ひと冬。「―ヲシノグ/日葡」

いっかん

いっかん【一環(をなす)】
(form) a link in the chain <of> .→英和

いっかん

いっかん [3] 【一巻】
(1)巻き物や映画フィルムなど,巻いてあるものの一つ。
(2)書物などの第一の巻(マキ)。第一巻。

いっかん

いっかん 【一閑】
(1578-1657) 江戸初期の漆工。明(ミン)の人。寛永(1624-1644)頃日本に帰化,一閑張の祖として知られる。飛来(ヒライ)の姓を名乗り,以後子孫が代々家業を継ぐ。

いっかん

いっかん [0][3] 【一竿】
一本のさお。一本の釣りざお。

いっかん

いっかん [0][3] 【一管】
(1)笛・筆など,管状のもの一本。一本の管。
(2)能管の演奏形式。笛だけで囃子(ハヤシ)事を奏するもの。

いっかん

いっかん 【一貫】 (名)スル
(1) [0]
一つの態度・方法などを始めから終わりまで通すこと。また,ひと続きであること。「―した態度をとる」「終始―」「物理と心理とが―なものとなるでござらう/百一新論(周)」
(2) [3]
重量の単位。約3.75キログラム。
→貫
(3) [3]
銭一千文。
→貫

いっかん

いっかん [0][3] 【一環】
〔鎖などつながっているもののうちの一つの輪の意から〕
互いにつながりをもつ多くの事柄の中の一つ。「都市計画の―として公園をつくる」

いっかん

いっかん【一巻】
one volume.〜の終わり <俗> be curtains <for> .

いっかん

いっかん【一貫した(して)】
consistent(ly);→英和
all the way through.一貫作業 a through process.

いっかん=の終わり

――の終わり
〔物語が完了する意から〕
すべてが終わること。結末がついていて,もはや手遅れであること。万事休す。

いっかん=の風月

――の風月
〔陸游「感旧」〕
一本の釣りざおに俗事を忘れて,風流を楽しむこと。

いっかんさぎょう

いっかんさぎょう [5] 【一貫作業】
原料から完成品を作るまでの工程のすべてを連続的に行うこと。

いっかんせい

いっかんせい [0] 【一貫性】
最初から最後まで矛盾がない状態であること。同じ態度を持続すること。「―に欠ける」

いっかんばり

いっかんばり [0] 【一閑張(り)】
漆器の一。木型を使って紙を張り重ね,型から抜き取って漆を塗った器具。木地に紙を張ったものもある。薄茶器・香合・箱・机などが作られた。

いっき

いっき [1] 【逸気】
(1)すぐれた気質。世俗を超越した気風。「―のある文章」
(2)気持ちがいさみたつこと。「―になる」

いっき

いっき [0][1] 【逸機】 (名)スル
適当な時機を逃してしまうこと。特にスポーツで,チャンスをのがすこと。

いっき

いっき [1] 【一期】
区切られた一つの時期。また,その最初の一つ。「―だけ務める」「本校の―生」

いっき

いっき [1] 【一気】
呼吸一回。ひといき。

いっき

いっき【一気に】
at a stretch[stroke,sitting];→英和
<drink> at a draft (飲みほす).→英和

いっき

いっき【一揆(を起こす)】
(start) a riot;→英和
(rise in) revolt.→英和

いっき

いっき【一騎当千の士】
a man of peerless strength.一騎打ち a single combat.

いっき

いっき [1] 【一紀】
古く中国で,12年の称。歳星(木星)が天空を一周する期間。

いっき

いっき [1] 【一季】
(1)江戸時代,奉公人が勤めた一年間の契約期間。
→半季
(2)春夏秋冬のいずれかの時。一つの季節。

いっき

いっき [1] 【一簣】
(1)一つのもっこ。また,それに盛った土。「九仞(キユウジン)の功を―に虧(カ)く」
(2)わずかの量。

いっき

いっき [1] 【一騎】
馬に乗った一人の将兵。

いっき

いっき [1] 【一揆】
(1)室町中期以降,支配者の圧政に反抗した農民や一向宗信徒などが徒党を組んで起こした武装蜂起(ホウキ)。「土一揆」「一向一揆」「百姓一揆」など。
(2)鎌倉・室町時代,同族の武士などが共通の利害関係に基づいて政治的・軍事的に団結して進退をともにすること。また,その組織。「白旗一揆」など。
(3)心を同じにすること。一致団結。「坂東・坂西・藤・橘・伴の者共五百騎づつ―を結んで/太平記 25」

いっき

いっき [1] 【一饋】
一回の食事。

いっき=に十起

――に十起
〔夏の禹(ウ)王が士を迎え政治に熱心であったという「淮南子(氾論訓)」の故事による〕
食事中に一〇回も座を起(タ)つの意で,政治に熱心なこと。

いっき=の功

――の功
〔「書経(旅獒)」より〕
最後の努力。最後の骨折り。
→九仞(キユウジン)

いっきいちゆう

いっきいちゆう【一喜一憂する】
be now glad,now sad.

いっきいちゆう

いっきいちゆう [1][1][0] 【一喜一憂】 (名)スル
情勢の変化に伴って喜んだり心配したりすること。「開票速報に―する」

いっきうち

いっきうち [3] 【一騎討ち・一騎打ち】
敵味方が一騎ずつで勝負すること。「大将どうしの―」

いっきかせい

いっきかせい [1][1][0] 【一気呵成】
(1)文章を一気に書き上げること。「百枚の原稿を―に書き上げる」
(2)仕事を大急ぎで仕上げること。「―に仕上げる」

いっきく

いっきく [0] 【一掬】
(1)両手でひとすくいすること。ひとすくい。
(2)わずか。ほんの少し。「―の同情にも値しない」
〔もと「両手にいっぱい」のこと〕

いっきく=の涙

――の涙
(1)わずかな涙。少しの涙。
(2)両手ですくうほどのたくさんの涙。

いっきとうせん

いっきとうせん [1][1][0] 【一騎当千】
〔古くは「いっきとうぜん」とも〕
一騎で千人の敵を相手にできるほど強いこと。一人(イチニン)当千。「―のつわもの」

いっきに

いっきに [1] 【一気に】 (副)
(1)途中で休まず,いっぺんに。ひといきに。「―読み終える」
(2)〔近世上方語〕
すぐに。間もなく。「乗るなら早う乗らんせ。―出すさかひ/滑稽本・膝栗毛 6」

いっきのみ

いっきのみ [0] 【一気飲み】
宴席で,つがれたビールなどを一息に飲み干すこと。一気。

いっきはんき

いっきはんき [4] 【一季半季】
江戸時代,一年あるいは半年の短期間の契約で奉公すること。また,その人。

いっきゃく

いっきゃく [0] 【一噱】
〔「噱」は大笑の意〕
「一笑(イツシヨウ)」に同じ。「―にも値しない」

いっきゃく

いっきゃく [0] 【一客】
(1)一人の客。
(2)一番の得意客。一番大切な客。「これの初が―平野屋の徳兵衛めが/浄瑠璃・曾根崎心中」
(3)食器などの,客一人分。

いっきゃくいってい

いっきゃくいってい [0] 【一客一亭】
ただ一人を客として催す茶事。

いっきゅう

いっきゅう【一級の】
first-class <goods> ; <an article> of the highest quality.

いっきゅう

いっきゅう イツキウ 【一休】
(1394-1481) 室町中期の禅僧。諱(イミナ)は宗純。号,狂雲子。後小松天皇の落胤(ラクイン)といわれる。京都大徳寺住持となるが同時に退山。禅宗の腐敗を痛罵(ツウバ)して自由な禅のあり方を主張。詩・狂歌・書画に長じ,また数々の奇行で有名。いわゆる一休頓智(トンチ)話の類は後世の仮託。著に詩集「狂雲集」など。

いっきゅう

いっきゅう [0] 【一級】
(1)等級の第一位。
 (ア)品質をいう。「―品」
 (イ)資格をいう。「―整備士」「―免許状」
 (ウ)柔道・剣道・書道・碁・将棋・算盤(ソロバン)などの技能の段階。初段の下の階級の第一位。
→段
(2)一つの階級。

いっきゅう

いっきゅう [0] 【逸球】 (名)スル
野球で,野手または捕手が球をとりそこなうこと。パス-ボール。

いっきゅうかせん

いっきゅうかせん [5] 【一級河川】
国土保全や国民経済上,特別に重要な水系の中で,政令で区間を示して指定された河川。

いっきょ

いっきょ【一挙に】
at a (single) stroke.一挙両得である kill two birds with one stone.

いっきょ

いっきょ [1] 【逸居】 (名)スル
安楽に暮らすこと。怠けて気ままに暮らすこと。「―して空しく衣食するの道理はある可らず/福翁百話(諭吉)」

いっきょ

いっきょ [1] 【一挙】
(1)一つの動作。一回の行動。一つのくわだて。
(2)(「一挙して」の形で)物事がすみやかにはかどること。「今年こそは―して先づ世間並の身代に/社会百面相(魯庵)」

いっきょいちじつ

いっきょいちじつ [1] 【一虚一実】
(虚になったり実になったりして)変化の予測しにくいこと。

いっきょいちどう

いっきょいちどう [1] 【一挙一動】
一つ一つの動作。一挙手一投足。「―を見守る」

いっきょいちどう

いっきょいちどう【一挙一動】
everything one does.

いっきょう

いっきょう 【逸興】 (名・形動ナリ)
(1)興趣が深い・こと(さま)。「四道の間に―のすぐれたるか/海道記」
(2)奇抜で特異な・こと(さま)。「不思議に思ひて見れば,―なるものにてありけり/御伽草子・一寸法師」

いっきょう

いっきょう [0] 【一興】 (名・形動)[文]ナリ
(1)ちょっとした面白味のあること。風変わりで面白いこと。また,そのさま。「夜店をひやかすのも―だ」
(2)(反語的に用いて)あきれたこと。とんでもないこと。「これは―,此子はいとしうござらぬか/浄瑠璃・重井筒(下)」

いっきょう

いっきょう [0] 【一驚】 (名)スル
びっくりすること。おどろくこと。「その美しさに―した」

いっきょう=を喫する

――を喫・する
おどろかされる。「されども今,官人をして―・せしめん/露団々(露伴)」

いっきょく

いっきょく [4] 【一局】
(1)一つの碁盤・将棋盤。
(2)碁・将棋の一勝負。「―の山場」
(3)幾つかに分けたなかの一まとまり。「主従男女を合して―凡十四五人/西洋道中膝栗毛(魯文)」
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕

いっきょく

いっきょく [4] 【一曲】
(1)一つの楽曲。
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕
(2)舞楽の一。左方に属する。舞人は左右各一名。左の舞人は鶏婁鼓(ケイロウコ)と振り鼓(ツヅミ),右の舞人は二鼓(ニコ)を,それぞれ打ち鳴らしつつ舞う。伴奏曲は鳥向楽(チヨウコウラク)。

いっきょくしゅうちゅう

いっきょくしゅうちゅう [0] 【一極集中】
中心となるただ一つの地域に政治・経済・文化等の諸機能が集まること。「東京への―」
→多極分散

いっきょしゅ

いっきょしゅ【一挙手一投足】
everything one does.〜一投足の労を惜しむ grudge the least trouble.

いっきょしゅいっとうそく

いっきょしゅいっとうそく [3][3] 【一挙手一投足】
〔韓愈「応�科目�時与�人書」より。一度手を上げ足を動かす意〕
(1)一つ一つの動作。いちいちの細かい動作。「選手の―に注目する」
(2)わずかな労力。「―の労を惜しむ」

いっきょに

いっきょに [1] 【一挙に】 (副)
物事を一度に行うさま。一気に。「事件は―解決に向かった」

いっきょりょうぜん

いっきょりょうぜん [1] 【一挙両全】
「一挙両得(リヨウトク)」に同じ。

いっきょりょうとく

いっきょりょうとく [1] 【一挙両得】
〔晋書(束皙伝)〕
一つの事をして二つの利益を得ること。一石二鳥。一挙両全。「―をもくろむ」

いっく

いっく [1] 【一齣】
「いっせき」の慣用読み。

いっく

いっく 【一九】
⇒十返舎(ジツペンシヤ)一九

いっく

いっく [1] 【一句】
(1)一つの俳句。もと連歌・俳諧で,百韻・千句などに対し,発句・付句の一句だけをいった語。「―詠む」「―ものす」
(2)和歌・漢詩などの韻文のひと区切り。
(3)和歌・漢詩などの第一句。初句。起句。
(4)言葉のひと区切り。

いっくいっちょく

いっくいっちょく [1] 【一句一直】
連歌・俳諧興行における,俳席の掟(オキテ)三箇条の一。付合を出して指合(サシアイ)があった場合,一度だけ句を直すことはできるが,再案句にも指合があったときは,その句を捨てて他人に付句を譲らなくてはならないこと。
→出合遠近(デアイエンキン)
→諸礼停止(シヨレイチヨウジ)

いっくう

いっくう [0] 【一空】
すべてなくなってしまうこと。「―に帰(キ)す」

いっくどうおん

いっくどうおん 【一口同音】
(1)大勢の人が声をそろえていうこと。
(2)大勢の人が同じことをいうこと。異口同音。「船中の上下,―に観音の名号(ミヨウゴウ)をとなへけるに/幸若・新曲」

いっけ

いっけ [1] 【一家】
(1)「いっか(一家){(1)}」に同じ。
(2)同じ家族。一族。一門。「したしき―の一類はらから集めて/宇治拾遺 13」
(3)その家のものすべて。家中。

いっけい

いっけい [0] 【一景】
(1)(観賞に値する)一つの風景・景物。
(2)ちょっとした趣向。また,その面白さ。一興。「此道の―なり/浮世草子・禁短気」

いっけい

いっけい [0] 【一計】
一つのはかりごと。「―を案ずる」

いっけい

いっけい [0] 【一系】
ひとつながりの血統・血筋。「万世(バンセイ)―」

いっけいアクセント

いっけいアクセント [5] 【一型―】
日本語のアクセントで,同一音節数の語がすべて同じ型のアクセントで発音されるもの。例えば,「箸(ハシ)」と「橋」とが同じアクセントになる。南奥羽から北関東にかけての地域と静岡・福井・愛媛県の各一部,九州中部・八丈島・五島列島などでみられる。

いっけしゅう

いっけしゅう [3] 【一家衆】
一家一門の人々。特に蓮如(レンニヨ)以降,各地に散在した真宗本願寺法主の血縁者。

いっけつ

いっけつ【一決する】
come to a decision.→英和

いっけつ

いっけつ [0] 【溢血】 (名)スル
身体組織の内部に出血がおきること。また,その血。「脳―」

いっけつ

いっけつ [0] 【一決】 (名)スル
(1)議事・相談・議論などの結論が一つに決まること。また,決めること。「衆議―」「論議が―する」
(2)これと決心すること。「躊躇して心中―せず/八十日間世界一周(忠之助)」

いっけつ

いっけつ [0] 【一穴】
(1)一つの穴。
(2)一つの穴で大便所と小便所とを兼用する便器。洋式便器など。
(3)灸(キユウ)をすえる場所一つ。

いっけつはん

いっけつはん [4] 【溢血斑】
⇒紫斑(シハン)

いっけつもく

いっけつもく [4] 【一穴目】
単孔目の別名。

いっけん

いっけん【一件】
the affair[case].→英和

いっけん

いっけん【一見】
apparently;→英和
outwardly.→英和
〜する have a look[glance] <at> .→英和

いっけん

いっけん【一軒ごとに】
<ask> at every door.一軒家 a solitary house.

いっけん

いっけん [1] 【一間】
(1)尺貫法の長さの単位。約1.818メートル。
→間(ケン)
(2)柱間(ハシラマ)が一つであること。ひとま。

いっけん

いっけん [0] 【一犬】
一匹の犬。

いっけん

いっけん [0][1] 【一件】
(1)一つの事柄。一つの事件。「問題を―ずつ処理する」「―落着」
(2)あの事柄。例の事件。例のもの。「あの―以来,すっかり客足が落ちた」

いっけん

いっけん [0] 【一見】 (名)スル
(1)一度見ること。「―の価値がある庭園」「百聞は―に如(シ)かず」
(2)ちょっと見ること。「―して強そうな男」
(3)(副詞的に用いて)ちょっと見たところ。「―紳士風の男」

いっけん

いっけん [1] 【一軒】
一つの家。一戸。

いっけん=旧の如(ゴト)し

――旧の如(ゴト)し
〔晋書(張華伝)〕
一度会っただけで,古くからの友人のように親しくなること。

いっけん=虚(キヨ)に吠(ホ)ゆれば万犬(バンケン)実(ジツ)を伝う

――虚(キヨ)に吠(ホ)ゆれば万犬(バンケン)実(ジツ)を伝う
〔潜夫論(賢難)〕
一人がでたらめを言うと,多くの人々がそれを真実として伝えてしまうものだというたとえ。一犬影に吠ゆれば百犬声に吠ゆ。一犬形に吠ゆれば百犬声に吠ゆ。

いっけんきろく

いっけんきろく [5] 【一件記録】
特定の事件に関するすべての書類をまとめてファイルしたもの。

いっけんしき

いっけんしき [3] 【一見識】
⇒いちけんしき(一見識)

いっけんしゃ

いっけんしゃ [3] 【一間社】
神社本殿で,正面の柱間が一つのもの。

いっけんじょう

いっけんじょう [0] 【一見状】
古文書の一形式。軍忠状または着到状の前または後ろに,武将が承認のしるしに「一見了」などと書いたもの。軍忠状をいう場合もある。

いっけんまえ

いっけんまえ [0] 【一軒前】
近世,村落社会の正規の構成員たる家。村の租税や村仕事を負担し,入会(イリアイ)地権を有し,祭祀(サイシ)に参加するなどの権利・義務をあわせもつ。一戸前。

いっけんや

いっけんや [3] 【一軒家・一軒屋】
(1)一軒だけ離れてぽつんと立っている家。「野中の―」
(2)長屋でなく一戸建ての家。独立家屋。

いっこ

いっこ【一顧の価値もない】
be not worth (one's) notice.〜も与えない take no notice <of> .

いっこ

いっこ【一戸を構える】
keep a house of one's own.一戸建ての家 a detached house.

いっこ

いっこ【一個】
one;→英和
a piece <of> .→英和
〜10円 ten yen a piece.

いっこ

いっこ [1] 【一個・一箇】
(物の)ひとつ。「みかん―」
→個

いっこ

いっこ [1] 【壱鼓・一鼓】
(1)雅楽の打楽器の一。小形の細腰鼓(サイヨウコ)。古くは胡楽(現在は唐楽に包括)に用いたが,のち羯鼓(カツコ)に代わり,今は常用されない。
(2)舞楽の一。左方の二人舞。舞人は壱鼓と二鼓をおのおの首に掛け,打ち鳴らしつつ舞う。伴奏曲は裹頭楽(カトウラク)。

いっこ

いっこ [1] 【一顧】 (名)スル
ちょっと振り返って見ること。また,ちょっと考えてみること。あとに打ち消しの語を伴うことが多い。「―も与えない」「―だに値しない」「―したるのみにて/舞姫(鴎外)」

いっこ

いっこ [1] 【一己】
自分一人。一個人。「私―の問題ではすまされない」
〔俗に「一個」とも書く〕

いっこ

いっこ [1] 【一戸】
(1)一つの家。「―建て」
(2)一世帯。

いっこ

いっこ [1] 【一炬】
一本のたいまつ。いっきょ。

いっこう

いっこう 【一合】
ふたのある容器の一つ。「花入―取出し/浄瑠璃・国性爺合戦」

いっこう

いっこう [0] 【一口】
(1)一つの口。
(2)ひとこと。
(3)ひと振りの刀。ひと振り。

いっこう

いっこう [0] 【一更】
⇒初更(シヨコウ)

いっこう

いっこう【一行】
<join> a party;→英和
a suite (随員);→英和
a troupe (俳優などの).→英和

いっこう

いっこう【一考する】
take <a matter> into consideration.〜を要する <a matter> for consideration.

いっこう

いっこう【一向】
<not> at all[in the least](少しも…でない); <not> a bit.→英和

いっこう

いっこう [0] 【一行】
(1)連れ立って行く人々。いっしょに行動する人々。「使節団の―」
(2)一つのおこない。「一言―」
(3)ひとならび。ひとつらなり。「雁青天に点じて字―/狂言・雁雁金」
(4)中世,主として武家における許可状・推挙状。
(5)一通の書状。「―ヲ染メ候(ソロ)/ロドリゲス」

いっこう

いっこう [0] 【一向】
■一■ (名)
「一向宗」の略。
■二■ (副)
(「いっこうに」の形も用いる)
(1)(下に打ち消しの語を伴って)まるきり。少しも。「しかっても―こたえない」「―に驚かない」
(2)全く。「―平気だ」「口が―に無調法な女であった/新世帯(秋声)」
(3)ひたすらに。ひたむきに。「唯本願をたのみて―に称名すれば/一遍上人語録」
(4)いっそのこと。むしろ。「―に重忠と刺し違へて死なんとは思ひしが/浄瑠璃・出世景清」
(5)すべて。全部。「大小事―なんぢにこそ言ひ合はせしか/平家 10」
■三■ (形動)
全くひどいさま。「こつちらは―なものだ,とんだねき物(=売レ残リ)だ/洒落本・通言総籬」

いっこう

いっこう [0] 【一考】 (名)スル
一度考えてみること。「―に値する」「―を要する」「―した上で返答する」

いっこういっき

いっこういっき [5] 【一向一揆】
室町・戦国時代,北陸・近畿・東海などの各地に起こった宗教一揆。真宗本願寺派の一向宗の僧侶や門徒の農民たちが連合して守護大名・戦国大名などの領国支配に反抗した。特に約90年間一国を支配した加賀の一向一揆が有名。

いっこうさんぞん

いっこうさんぞん イツクワウ― [5] 【一光三尊】
仏像で,中尊と両脇士(キヨウジ)の三尊が一つの舟形光背を負っている形式。法隆寺金堂釈迦三尊像が著名。

いっこうしき

いっこうしき 【一向式】
〔「一向」を強めていう語〕
■一■ (副)
全く。全然。「それは―,箸にも棒にもかからねえのだ/滑稽本・四十八癖」
■二■ (形動)
物事が全く一つの傾向にあるさま。まるっきりの。「儒者といふ奴は余程博識(モノシリ)な者だと思つたら―なとんちきだぜ/滑稽本・浮世床(初)」

いっこうしゅう

いっこうしゅう [3] 【一向宗】
〔一向に念仏することを宗旨とするところから〕
浄土真宗。門徒宗。一向一念宗。

いっこうせんじゅ

いっこうせんじゅ [5] 【一向専修】
ひたすら念仏し仏道修行に勤めること。「―に念仏して,ひとへに後世をぞねがひける/平家 1」

いっこうせんねん

いっこうせんねん [0] 【一向専念】
〔仏〕 ひたすら念仏を唱えること。「唯一念,仏に成を―といふなり/一遍上人語録」

いっこうりょうぜつ

いっこうりょうぜつ [0] 【一口両舌】
〔一つの口に二枚の舌があること〕
二枚舌を使うこと。「サリトテワ―ナ者ヂャ/天草本伊曾保」

いっこきゅう

いっこきゅう [3] 【一狐裘】
一枚のキツネの皮衣。

いっこきゅう=三十年

――三十年
〔「礼記(檀弓下)」より。春秋時代,斉の晏子(アンシ)が一枚のキツネの皮衣を三十年も着たという故事から〕
非常に倹約なことのたとえ。

いっこく

いっこく [0][4] 【一国】
(1)一つの国。一つの国家。
(2)国全体。全国。
(3)「一刻 {■二■(1)}」に同じ。

いっこく

いっこく [4][0] 【一刻】
■一■ (名)
わずかの時間。きわめて短い時間。「―の猶予も許されない」
→刻
■二■ (名・形動)[文]ナリ
(「一国」とも書く)
(1)頑固で人の意見などを聞き入れない・こと(さま)。「―な男」
(2)せっかちな・こと(さま)。「―な所と田町の床で結ひ/柳多留 14」
[派生] ――さ(名)

いっこく

いっこく【一刻な】
stubborn;→英和
obstinate.→英和

いっこく

いっこく【一刻】
a minute;→英和
an instant.→英和
〜も早く as soon as possible.刻〜と every moment.〜を争う There is not a moment to lose.

いっこく

いっこく【一国一城の主】
a feudal lord;the head of a family (一家の主人).→英和

いっこく=を争う

――を争・う
わずかな時間も無駄にできない。急を要する。

いっこくいちじょう

いっこくいちじょう [0][6] 【一国一城】
(1)一つの国に城を一つだけおくこと。1615年,大名統制策として江戸幕府が発令。
(2)一つの国,あるいは一つの城。

いっこくいちじょうのあるじ

いっこくいちじょうのあるじ 【一国一城の主】
(1)一国を領し,一城を有する大名。
(2)他に従属せず自立している者。自分の領分をもつ者。

いっこくしゃかいしゅぎ

いっこくしゃかいしゅぎ [8] 【一国社会主義】
西ヨーロッパでプロレタリア革命の成功がなくても,ソ連一国だけで社会主義の建設は可能であるとする理論。晩年のレーニン,スターリンによって提唱された。

いっこくせんきん

いっこくせんきん [0] 【一刻千金】
〔蘇軾の詩「春夜」の一節「春宵一刻値千金」から〕
春の夜の素晴らしさは一刻が千金にも値するの意。楽しいときや大切なときが早く過ぎるのを惜しむ気持ちでいう。

いっこくせんしゅう

いっこくせんしゅう [0] 【一刻千秋】
まだかまだかと待ちこがれるさま。一日千秋。

いっこくもの

いっこくもの [0] 【一刻者】
頑固で一本気な人。自分を曲げない人。一国者。

いっこじん

いっこじん [3] 【一個人】
社会・団体などの成員である立場を離れた,人間一人。一私人。いちこじん。「議員としてではなく―の立場で発言する」

いっこだてじゅうたく

いっこだてじゅうたく [6] 【一戸建て住宅】
構造・設備ともに独立した一棟の建物からなる一戸の住宅。独立住宅。

いっこてん

いっこてん [3] 【一壺天】
〔後漢の費長房が薬売りの老人とともに壺(ツボ)の中に入って別天地を見たという「後漢書(費長房伝)」の故事から〕
別天地。小天地。壺天。壺中の天。

いっこん

いっこん [0] 【一献】
(1)杯(サカズキ)一杯の酒。また,酒をふるまうこと。「―かたむける」「―さしあげたい」
(2)酒のふるまい。小さな酒宴。「或夜―の有りけるに/太平記 5」
(3)室町時代以後の酒宴の礼法で,吸い物・肴(サカナ)の膳(ゼン)を添えて出し,まず酒三杯をすすめること。

いっこんぞめ

いっこんぞめ [0] 【一斤染(め)】
紅花一斤で絹一疋(イツピキ)を染めること。また,その色の名。中くらいの濃さの紅色。これより濃い色は禁じられた。

いっさ

いっさ 【一茶】
⇒小林(コバヤシ)一茶

いっさい

いっさい [1] 【一切】
〔古くは「いっせつ」とも〕
■一■ (名)
全部。すべて。残らず。「―の責任を負う」「仕事の―を任せる」「―が無駄になる」
■二■ (副)
(下に打ち消しの語を伴って)全然。全く。「遅刻は―許さない」

いっさい

いっさい [0] 【一再】
一度や二度。一,二回。「身の危険を感じたのも―ではなかった」

いっさい

いっさい [0] 【一菜】
一種類のおかず。「一汁―」

いっさい

いっさい【一切】
(1) all;→英和
everything.→英和
(2) altogether;→英和
entirely;→英和
wholly (まったく).→英和
〜の all;every;→英和
whole.→英和
〜…ない not…at all.‖一切合切 the whole lot;〔副〕altogether.

いっさい=なら∘ず

――なら∘ず
一度や二度ではなく。何度も。「―∘ぬ御恩顧を賜りました」

いっさい=衆生(シユジヨウ)悉有仏性(シツウブツシヨウ)

――衆生(シユジヨウ)悉有仏性(シツウブツシヨウ)
〔涅槃経〕
すべて生あるものは,ことごとく仏となる可能性を有している。
→仏性

いっさいうい

いっさいうい [1][1] 【一切有為】
宇宙間に存在するすべてのもの。因縁によって生滅する,現象界のすべてのもの。万物。万有。

いっさいうじょう

いっさいうじょう [1][0] 【一切有情】
⇒一切衆生(イツサイシユジヨウ)

いっさいかいく

いっさいかいく [1][1] 【一切皆苦】
〔仏〕 この世界のすべてが,結局はすべて苦であるということ。
→四法印

いっさいかいくう

いっさいかいくう [1][0] 【一切皆空】
一切の存在は,すべて固定した実体ではなく空であるという仏教の根本教理。色即是空(シキソクゼクウ)。

いっさいがっさい

いっさいがっさい 【一切合切・一切合財】
〔「一切」を強めた語〕
全部。残らず。「大火で家財を―失う」

いっさいきょう

いっさいきょう [0] 【一切経】
「大蔵経(ダイゾウキヨウ)」に同じ。

いっさいきょうえ

いっさいきょうえ [5] 【一切経会】
一切経を供養するために行う法会。大蔵会。

いっさいきょうおんぎ

いっさいきょうおんぎ 【一切経音義】
(1)音義書。唐の僧玄応撰。二五巻。648年頃なる。四五四部の仏典の成語の音義を説いたもの。現存する音義書としては最古。玄応音義。
(2)音義書。唐の僧慧琳(エリン)撰。一〇〇巻。783〜807年撰出。一二二〇部の仏典を扱い,玄応音義など従来のものを集大成。慧琳音義。

いっさいきょうくよう

いっさいきょうくよう [7] 【一切経供養】
一切経を新しく書写したり,または入手したりした際に行う一切経を供養する法会。

いっさいしゅじょう

いっさいしゅじょう [5] 【一切衆生】
〔仏〕 この世に生きているすべての生きもの。生きとし生けるもの。一切有情。

いっさいしゅち

いっさいしゅち [1][1] 【一切種智】
〔仏〕 三智の一。万物が本来は空であって平等・無差別であることを知るとともに,現象として出現する諸相をすべて知る仏の最高の智慧(チエ)。

いっさいたふ

いっさいたふ【一妻多夫】
polyandry.→英和

いっさいたふ

いっさいたふ [5] 【一妻多夫】
一人の妻と二人以上の夫からなる婚姻の形態。ポリアンドリー。
→一夫多妻

いっさいち

いっさいち [3] 【一切智】
〔仏〕
(1)三智の一。あらゆる事物について知る縁覚・声聞の智慧(チエ)。
(2)すべてを知る,完全な仏の智慧。

いっさいてん

いっさいてん 【一斎点】
江戸後期,佐藤一斎の創始した漢文訓読法。原文の用字に忠実な訓読を行うため,日本語の語法に合わないところもあるが,明治以降のいわゆる文語文に大きな影響を与えた。

いっさいほう

いっさいほう [0] 【一切法】
〔仏〕 すべての存在,事物。

いっさく

いっさく【一策を案じ出す】
think out a plan.→英和

いっさく

いっさく [0] 【一昨】
(1)年・月・日に冠して「昨…」の一つ前であることを表す。前の前。
(2)おととい。一昨日。「―一三日」

いっさく

いっさく [0][4] 【一策】
一つのはかりごと,考え。「窮余の―」「―を案ずる」

いっさく

いっさく【一昨晩(夜,年)】
the evening (night,year) before last.一昨日 the day before yesterday.一昨々日(年) three days (years) ago.

いっさくさくじつ

いっさくさくじつ [6][0] 【一昨昨日】
一昨日の前日。さきおととい。

いっさくさくねん

いっさくさくねん [6][0] 【一昨昨年】
一昨年の前年。さきおととし。

いっさくじつ

いっさくじつ [4] 【一昨日】
昨日の前日。おととい。

いっさくねん

いっさくねん [0][4] 【一昨年】
昨年の前年。おととし。

いっさくばん

いっさくばん [4] 【一昨晩】
昨日の前の晩。おとといの晩。

いっさくや

いっさくや [4] 【一昨夜】
昨日の前の夜。おとといの夜。

いっさくゆう

いっさくゆう [0][4] 【一昨夕】
一昨日の夕。おとといの夕方。

いっさつ

いっさつ [0][4] 【一札】
一通の文書。一枚の証文。「―とる」
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕

いっさつ

いっさつ [0] 【一撮】
(1)ひとつまみほどのわずかな量。「―土」
(2)一才または一勺の一〇分の一の体積。
→撮

いっさつ

いっさつ【一札入れる】
give a written promise;write an IOU (借用証).

いっさつ=入れる

――入・れる
保証・約束・謝罪などの意を文書にして,相手方に差し出す。念書を入れる。

いっさつたしょう

いっさつたしょう [0] 【一殺多生】
⇒いっせつたしょう(一殺多生)

いっさん

いっさん [0] 【一盞】
(1)一つのさかずき。
(2)一杯の酒。「―を傾ける」

いっさん

いっさん [0] 【一粲】
〔粲は輝く意で白い歯を見せて笑うこと〕
ひと笑いすること。一笑。

いっさん

いっさん [0] 【一算】 (名)スル
算盤(ソロバン)で一回計算すること。

いっさん

いっさん [1] 【一山】
本寺・子院をも含めて,寺全体。全山。「今は徳行重うして―の和尚(ワジヨウ)たり/平家 2」

いっさん=に供する

――に供・する
「一粲を博す」に同じ。

いっさん=を博(ハク)す

――を博(ハク)す
〔自作の詩文が人に読まれることを謙遜していう語〕
一笑に供する。

いっさんいちねい

いっさんいちねい 【一山一寧】
(1247-1317) 鎌倉時代の臨済宗の僧。中国,台州の人。一山は字(アザナ)。建長寺・円覚寺・南禅寺などの住持として,五山文学隆盛の基礎を築いた。また,宋朝の新書風を移植。

いっさんか

いっさんか [0] 【一酸化】
酸素一原子と化合していること。

いっさんかたんそ

いっさんかたんそ【一酸化炭素】
《化》carbon monoxide.

いっさんかたんそ

いっさんかたんそ [6] 【一酸化炭素】
無色・無臭の気体。化学式 CO 水に溶けにくい。木炭・燃料用ガスなどの不完全燃焼によって発生する。猛毒。点火すると青い炎を出して燃え二酸化炭素になる。還元剤に用いる。メチルアルコール・ホルマリンなどの製造原料。

いっさんかたんそさいきん

いっさんかたんそさいきん [9] 【一酸化炭素細菌】
一酸化炭素を酸化して二酸化炭素として取り込み,生育する細菌。一酸化炭素酸化細菌。

いっさんかたんそちゅうどく

いっさんかたんそちゅうどく [9] 【一酸化炭素中毒】
一酸化炭素の多量の吸入による中毒。赤血球中のヘモグロビンやチトクロムなど,生体中の鉄を含んだ物質と結合してその機能を妨げ,細胞呼吸に障害を生じさせる。吸気中に 10ppm 含まれると頭痛・めまい・吐き気の症状を示し,50ppm では運動麻痺(マヒ)により死亡する。

いっさんかちっそ

いっさんかちっそ [6] 【一酸化窒素】
銅に希硝酸を作用させると生じる,無色・無臭の気体。化学式 NO 水に溶けにくく,空気よりやや重い。有機物の燃焼過程で生成し,酸素に触れると直ちに酸化されて二酸化窒素になる。硝酸の製造原料。光化学スモッグの成因に関連する。酸化窒素。

いっさんかなまり

いっさんかなまり [6] 【一酸化鉛】
鉛を空気中で酸化して得る黄色の粉末。化学式 PbO 温度などの条件によっては赤色になる。鉛ガラス・顔料の原料。劇薬。リサージ。密陀僧(ミツダソウ)。

いっさんかにちっそ

いっさんかにちっそ [7] 【一酸化二窒素】
⇒亜酸化窒素(アサンカチツソ)

いっさんに

いっさんに [3] 【一散に・逸散に】 (副)
わき目もふらずに走るさま。一目散に。「―自分の家へ帰った/土(節)」

いっさんばしり

いっさんばしり [5] 【一散走り・逸散走り】
わき目もふらずに走ること。「此方(コナタ)へ―/いさなとり(露伴)」

いっさんまい

いっさんまい [3] 【一三昧】
(1)〔仏〕 雑念を払って一心に修行すること。
(2)あることにのみ心を用い,余念のないこと。「新吉は怖い―,早く逃げやうと/真景累ヶ淵(円朝)」

いっし

いっし [0] 【逸史】
正史に記述されていない歴史上の事実。また,それを書いた史書。

いっし

いっし [1] 【一矢】
一本の矢。

いっし

いっし [1] 【逸詩・軼詩・佚詩】
(1)現在に伝わらない詩。
(2)詩経にもれた詩。

いっし

いっし [1] 【一糸】
〔一本の糸の意〕
ごくわずかなことのたとえ。

いっし

いっし [1] 【一指】
一本の指。「―だに触れない」

いっし

いっし [1] 【一紙】
(1)一枚の紙。
(2)一つの新聞。

いっし

いっし [1] 【一視】 (名)スル
一目見ること。「瞳を定めてマルツラバースを―す/花柳春話(純一郎)」

いっし

いっし [1] 【逸士】
世をのがれて暮らしている人。隠者。

いっし

いっし【一糸乱れず】
in perfect order.〜もまとわずに stark-naked.

いっし

いっし [1] 【一子】
(1)子供一人。
(2)一人っ子。ひとりご。「一切衆生を―のごとくはぐくみ/大鏡(一条)」
(3)囲碁で,石一つ。一目。

いっし

いっし【一矢報いる】
retort[retaliate] <upon a person> .→英和

いっし

いっし [1] 【一死】
(1)一命をなくすこと。
(2)野球で,アウトの数が一のこと。ワン-ダウン。「―満塁」

いっし=

――(も)まとわず
着物を一切身につけない。真っ裸である。一糸挂(カ)けず。

いっし=を報(ムク)いる

――を報(ムク)・いる
相手の攻撃に反論や反撃を加えて,わずかでも仕返しをする。

いっし=を染(ソ)める

――を染(ソ)・める
物事にほんの少し関係する。

いっし=乱れず

――乱れず
全体の秩序が整っていて,少しも乱れない。「―整然と行動する」

いっし=挂(カ)けず

――挂(カ)けず
〔蘇軾「贈�虔州慈雲寺鑑老�」〕
(1)「一糸まとわず」に同じ。
(2)かかわるものがなく,自由である。

いっしいちごう

いっしいちごう [1][1][0] 【一糸一毫】
きわめてわずかなこと。「―の狂いもない」

いっしき

いっしき [0][4] 【一式】
〔「一色(イツシキ)」と同源〕
必要なものひとそろい。関連するものすべて。「書類―」「婚礼道具―」「夫―の世話は女房の役目である/二人女房(紅葉)」

いっしき

いっしき [0] 【一色】 (名・形動)[文]ナリ
(1)一つの色。ひといろ。「―ニソムル/ロドリゲス」
(2)一つの種類。また,一つの品。「嫁入りの時の諸道具を―も散らさず/浄瑠璃・鑓の権三(下)」
(3)ひたすら物事をするさま。いちず。「試験の時だけは,…―に,血眼になつて/平凡(四迷)」
(4)「一式(イツシキ)」に同じ。「嫁入道具―積かさね/浄瑠璃・鑓の権三(下)」
(5)華道で,一種類の草木をつかっていけること。「―の立花」

いっしき

いっしき【一式】
a complete set <of tea things> .

いっしき

いっしき [0] 【一職】
(1)中世後期における土地所有の形態を示す語。先祖より相伝してきた土地,また,それに対する権利をいう。一跡。
(2)「一職支配」の略。

いっしき

いっしき 【一色】
愛知県南部,幡豆(ハズ)郡の町。知多湾に面し花卉(カキ)栽培が盛ん。

いっしき

いっしき 【一色】
室町幕府四職家の一。清和源氏。足利氏の支族。三河国吉良庄一色を本拠地とし,最盛期には三河・若狭・丹後三国の守護となり,幕府内でも重きをなした。一七世紀半ばに断絶。

いっしき=一香(イツカ)無非中道

――一香(イツカ)無非中道
〔仏〕「摩訶止観(マカシカン)」中の語。いかなる存在も真理である中道ならざるものはないこと。

いっしきしはい

いっしきしはい [5] 【一職支配】
(1)中世後期から近世初頭,武家領主が一定地域(国・郡・領)を単位にして複雑な土地所有関係の上に設定した,さらに上級の一元的支配権のこと。織田政権の下で始められた。
(2)太閤検地によって荘園制下の重層的な土地関係の精算がなされた段階での領主・農民の支配形態のこと。一職所有。

いっしきでん

いっしきでん 【一色田】
荘園制で,雑役が免除されて年貢だけを出す田地。

いっしきもの

いっしきもの [0] 【一色物】
一種類の花材で構成する立花(タテハナ)や立華(リツカ)。初代池坊専好までは五(ゴ)一色(松・水仙・杜若・蓮・菊)であったが,二代池坊専好が桜と紅葉を加え,七瓶(シチヘイ)物とした。これをのちに七(ナナ)一色という。

いっししちしょう

いっししちしょう [1][2][1] 【一死七生】
一度死んで七度生まれ変わること。何度も生まれ変わること。
→七生

いっしじん

いっしじん [3] 【一私人】
公的な立場を離れた個人。一個人。いちしじん。

いっしそうぞく

いっしそうぞく [4] 【一子相続】
一人の子供だけに大半の財産を相続させること。

いっしそうでん

いっしそうでん [1][0] 【一子相伝】
学問や技芸の奥義(オウギ)をわが子の一人にだけ伝えること。

いっしちにち

いっしちにち [4] 【一七日】
⇒いちしちにち(一七日)

いっしつ

いっしつ [0] 【一失】
一つの失敗。わずかな失策。「千慮の―」

いっしつ

いっしつ [4] 【一室】
(1)一つの部屋。「離れの―」
(2)同じ部屋。同室。
(3)ある部屋。

いっしつりえき

いっしつりえき [5] 【逸失利益】
債務不履行または不法行為に基づく損害賠償において,その損害賠償の対象となる事実がなければ得ることができたと考えられる利益。喪失利益。得べかりし利益。

いっしどうじん

いっしどうじん【一視同仁】
universal brotherhood;impartiality (公平).

いっしどうじん

いっしどうじん [1] 【一視同仁】
〔韓愈「原人」の「聖人一視而同仁,篤�近而挙�遠」より〕
差別をつけず,すべての人を同じように愛すること。

いっしはんせん

いっしはんせん [1] 【一紙半銭】
〔一枚の紙と半文の銭〕
(寄進などが)ごくわずかなこと。

いっしほうこく

いっしほうこく [1] 【一死報国】
一命を捨てて国のために尽くすこと。

いっしゃく

いっしゃく [4] 【一尺】
尺を単位とした一単位の長さ。曲尺(カネジヤク)で約30.3センチメートル。
→尺

いっしゃく

いっしゃく [0] 【一酌】 (名)スル
一杯の酒。また,ちょっと酒を酌(ク)みかわすこと。「富士見軒で―した時に/緑簑談(南翠)」

いっしゃくはっすん

いっしゃくはっすん 【一尺八寸】
(1)〔延宝・天和(1673-1684)以後,囲い女郎の揚げ代が一八匁だったことから〕
囲い女郎の別名。
(2)〔笠(カサ)の直径が一尺八寸であるところから〕
近世,笠雲の異名。

いっしゃせんり

いっしゃせんり【一瀉千里に】
with lightning speed;at a stretch (一気に).→英和

いっしゃせんり

いっしゃせんり [1][1][4] 【一瀉千里】
〔川の水が一度勢いよく流れ出すと千里も流れる意〕
(1)物事が一気に進むこと。「―にことを運ぶ」
(2)文章や弁舌が明快でよどみのないこと。「―にまくし立てる」

いっしゅ

いっしゅ【一首】
a poem.→英和

いっしゅ

いっしゅ [1] 【一朱】
(1)江戸時代の貨幣単位で,一両の一六分の一。一分の四分の一。
→朱
(2)「一朱金」「一朱銀」の略。

いっしゅ

いっしゅ [1] 【一炷】
(1)一本の灯心。
(2)線香・香を,ひとたびくゆらすこと。香のひとくゆり。

いっしゅ

いっしゅ [1] 【一首】
和歌や詩のひとつ。「百人―」

いっしゅ

いっしゅ【一種】
a kind[sort] <of> ;→英和
a species;→英和
a variety (変種).→英和
〜独特の peculiar;→英和
of one's own.〜異様な indefinable.→英和

いっしゅ

いっしゅ [1] 【一種】
(1)一つの種類。「バラの―」
(2)(その中に入れてもいいような)ある種類。ほぼ同類。「彼は―の奇人だ」
(3)(副詞的に用いる)はっきりいえないが,何かそういう感じがすること。「―異様な風体」「―独特の雰囲気」

いっしゅいっぺい

いっしゅいっぺい 【一種一瓶】
〔「一種」は肴(サカナ),「一瓶」は酒〕
簡単な酒宴。「おのおの―して祝ひ給へ/平家 11」

いっしゅう

いっしゅう【一蹴する】
turn down <a person's proposal> ;beat easily (競技で).

いっしゅう

いっしゅう [0] 【一週】
(1)日曜日から土曜日まで,あるいは月曜日から日曜日までの七日間。一週間。
(2)ある日から七日間。

いっしゅう

いっしゅう【一周年(忌)】
the first anniversary (of a person's death).

いっしゅう

いっしゅう 【壱州】
壱岐(イキ)国の別名。

いっしゅう

いっしゅう【一週(間)】
(for) a week.→英和

いっしゅう

いっしゅう [0] 【一宗】
仏教の一つの宗派。「―の開基」

いっしゅう

いっしゅう [0] 【一蹴】 (名)スル
(1)にべもなく拒絶すること。「要求を―する」
(2)軽く勝負に勝つこと。「敵を―する」

いっしゅう

いっしゅう【一周する】
go[travel]round <the world> .世界一周旅行 <make> a round-the-world trip[tour,flight].

いっしゅう

いっしゅう [0] 【一周】 (名)スル
ひと回りすること。ひと巡り。「世界を―する」

いっしゅうかまえ

いっしゅうかまえ 【一宗構】
江戸時代,僧尼が処罰されて所属の宗派から除名されること。

いっしゅうかん

いっしゅうかん [3] 【一週間】
一週の期間。

いっしゅうき

いっしゅうき [3] 【一周忌】
死亡した年の翌年の忌日。また,その日に行う法事。一回忌。

いっしゅうねん

いっしゅうねん [3] 【一周年】
ある事をしてからちょうど一年目。満一年。「開店―記念」

いっしゅきん

いっしゅきん [0][3] 【一朱金】
一朱に相当する金貨。文政一朱金の一種が通用。品位がきわめて悪かった。

いっしゅぎん

いっしゅぎん [0][3] 【一朱銀】
一朱に相当する銀貨。文政一朱銀・嘉永一朱銀・貨幣司吹一朱銀の三種がある。

いっしゅく

いっしゅく 【一縮】 (名)スル
(1)一揃(ソロ)いの甲冑(カツチユウ)。[日葡]
(2)一揃いの甲冑を着ること。また,着た武者。「只一人鎧―して/太平記 26」

いっしゅく

いっしゅく [0] 【一宿】 (名)スル
一晩泊まること。「旅籠(ハタゴ)に―する」

いっしゅくいっぱん

いっしゅくいっぱん [0] 【一宿一飯】
一晩泊めてもらい,一度食事の世話を受けること。博徒(バクト)仲間でいう語。「―の恩義」

いっしゅつ

いっしゅつ [0] 【逸出】 (名)スル
(1)逃れ出ること。
(2)抜け出ること。他よりとびぬけていること。「或は前続艦を追ひ越し,或は列外に―する/此一戦(広徳)」

いっしゅん

いっしゅん [0] 【一瞬】
〔「瞬」はまたたきの意〕
一回またたきをするほどのごく短い時間。またたく間。刹那(セツナ)。「―の出来事」「―思い出せなかった」

いっしゅん

いっしゅん【一瞬】
<for> a moment;→英和
<in> an instant.→英和

いっしゅんかん

いっしゅんかん [3] 【一瞬間】
きわめて短い時間。一瞬の間。

いっしょ

いっしょ [1] 【一書】
(1)一通の手紙・文書。「―をしたためる」
(2)一冊の本。一部の書。
(3)ある本。異本。「―にいう」

いっしょ

いっしょ [0] 【一緒】
〔本来は「一所」〕
(1)行動をともにすること。「帰りはいつも―だ」「―にしかられた仲」
(2)一つにまとめること。「全部―に包んで下さい」
(3)同じであること。「入社したのは―だ」「あいつと―にしないでくれ」
(4)(「ご一緒する」の形で)同行することをへりくだっていう。「駅までご―しましょう」

いっしょ

いっしょ [1][0] 【逸書・佚書】
散逸した書物。名前だけ,あるいは本文の一部分しか伝わっていない本。散逸書。

いっしょ

いっしょ【一所懸命】
⇒一生懸命.

いっしょ

いっしょ【一緒に】
(1) together;→英和
with….→英和
(2) at the same time;simultaneously (同時に).→英和
(3) in the[a]lump (まとめて).→英和
〜になる join;→英和
mix <with> (交じる);→英和
become man and wife.〜にする put <things,persons> together;mix up.

いっしょ

いっしょ [1][0] 【一所】
(1)一つの場所。一か所。「高雄の神護寺に庄―寄せられざらん程は/平家 5」
(2)同じ所。「死なば―で死なんとこそ契りしに/平家 8」
(3)「一人」の敬った言い方。「姫宮―出で来させ給ひけり/平家 6」
(4)「一緒(イツシヨ)」に同じ。「自分と―に小金井の堤を散歩した朋友は/武蔵野(独歩)」

いっしょう

いっしょう [0] 【一笑】 (名)スル
(1)ちょっと笑うこと。ひと笑い。一噱(イツキヤク)。「破顔―」「嫣然として―する/婦系図(鏡花)」
(2)笑いの種にすること。一噱。

いっしょう

いっしょう【一生】
one's (whole) life;a lifetime.→英和
〜の間 all[throughout]one's life;for life;to the end of one's life.〜の(仕事) lifelong (a lifework).→英和

いっしょう

いっしょう [1] 【一升】
升を単位とした一単位の量。約1.8リットル。
→升

いっしょう

いっしょう【一笑に付する】
laugh <a thing> off[away].

いっしょう

いっしょう [0] 【一将】
一人の将軍。

いっしょう

いっしょう [0] 【一生】
(1)生まれてから死ぬまで。生涯(シヨウガイ)。副詞的にも用いる。「―を送る」「研究に―をささげる」「―を棒に振る」「御恩は―忘れない」
(2)やっと命が助かること。「九死に―を得る」
(3)同じ親から生まれること。「イップク―ノ兄弟/日葡」
→一生の

いっしょう=に付す

――に付・す
笑って問題にしない。「提案は―・された」

いっしょう=を買う

――を買・う
他人の笑いものとなる。

いっしょう=入(イ)る壺(ツボ)

――入(イ)る壺(ツボ)
〔一升入りの壺(壺のかわりに「瓢(フクベ)」「袋」などもいう)には一升以上は入らない意〕
(1)ものにはそれぞれに応じた限度があることのたとえ。
(2)同じものはどこへ出しても同じであるというたとえ。

いっしょう=功成りて万骨(バンコツ)枯る

――功成りて万骨(バンコツ)枯る
〔唐の曹松の詩「己亥歳」の一節から〕
一人の大将の功名は,多くの兵士が戦死して骨を戦場にさらした結果である。一人の成功者の陰で,多くの犠牲者が忘れられがちなのを戒めていう。

いっしょういっせ

いっしょういっせ [5] 【一生一世】
一生に一度の大事の時。また,そう思い込んだ事柄。一世一代。「―と念力に切込んだる右の肩先/浄瑠璃・鑓の権三(下)」

いっしょうがい

いっしょうがい [3] 【一生涯】
生まれてから死ぬまでの間。生きている間。一生。「この感動は―忘れない」

いっしょうがい

いっしょうがい [3] 【一升買い】 (名)スル
米などを一升ずつ買うこと。一時にまとめて買えない貧乏暮らしのたとえ。

いっしょうけんめい

いっしょうけんめい【一生懸命に】
with all one's might;very hard; <run away> for one's life (命がけで).〜やる do one's best.

いっしょうけんめい

いっしょうけんめい [5] 【一生懸命】 (名・形動)[文]ナリ
〔「一所懸命」から出た語〕
(1)命がけで物事をすること。全力をあげて何かをするさま。副詞的にも用いる。「―(に)努力する」「―がんばります」
(2)引くに引けないせっぱつまった状況。せとぎわ。「こりやもう九郎兵衛が―。舅どの勘忍さつしやれ/歌舞伎・夏祭」

いっしょうさんたん

いっしょうさんたん イツシヤウ― [0] 【一唱三嘆・一倡三歎】
〔「礼記(楽記)」より。一人が歌うと,三人がこれに和する意〕
ひとたび詩文を読んで,何度もほめること。詩文をほめるのに用いる。

いっしょうしょうじん

いっしょうしょうじん [5] 【一生精進】
生涯,戒律を守り仏道の修行に励むこと。「―にて,読経うちして/徒然 86」

いっしょうぞく

いっしょうぞく [3] 【一装束】
武士が着用する武具の一揃(ソロ)い。鎧(ヨロイ)・鉢巻・籠手(コテ)・脛楯(ハイダテ)・臑当(スネアテ)の五種。五(イツ)装束。

いっしょうの

いっしょうの 【一生の】 (連語)
生涯にかかわる。一生に一度の。最大の。「―お願い」

いっしょうふしょ

いっしょうふしょ [5] 【一生補処】
〔仏〕
(1)生死の世界につながれるのはこの一生だけで,次の世には仏として生まれることができる地位。菩薩としての最高位の等覚(トウガク)をいう。
(2)特に,今は兜率天(トソツテン)にあり,次の生にこの世に出現する弥勒(ミロク)菩薩のこと。

いっしょうふぼん

いっしょうふぼん [0][5] 【一生不犯】
仏教の不淫戒を守って,一生異性と肉体関係をもたないこと。

いっしょうます

いっしょうます [3] 【一升枡】
一升の量を量る枡。尺貫法のものは,曲尺(カネジヤク)で内法(ウチノリ)四寸九分,深さ二寸七分一厘(ただし水枡は深さ二寸七分)。

いっしょく

いっしょく [4][0] 【一色】
(1)一つの色。他の色がまじっていないこと。「白―」
(2)全体が,ある傾向になっていること。「歓迎ムード―」

いっしょくそくはつ

いっしょくそくはつ【一触即発】
a touch-and-go[delicate]situation.

いっしょくそくはつ

いっしょくそくはつ [0][0][0] 【一触即発】
〔「ちょっとさわっても爆発しそうな状態」の意から〕
ちょっとしたきっかけで大事件に発展しそうな危険なさま。「両国の関係は―の状態にある」

いっしょくた

いっしょくた [0] 【一緒くた】
雑多な物をひとまとめにすること。ごちゃまぜ。「―に詰め込む」

いっしょけんめい

いっしょけんめい [4][1][0] 【一所懸命】 (名・形動)[文]ナリ
(1)武士が,生活のすべてをその所領にかけること。
(2)「一生(イツシヨウ)懸命」に同じ。

いっしょけんめいのち

いっしょけんめいのち 【一所懸命の地】
中世に,武士が命を懸けて守るほどに重視した土地。

いっしょふじゅう

いっしょふじゅう [1][4] 【一所不住】
一定の場所に住居を定めないこと。諸国を行脚(アンギヤ)して回ること。

いっしょ=になる

――にな・る
(1)別々のものが合わさって一つとなる。ある場所で出会う。
(2)夫婦になる。

いっしん

いっしん【一審】
the first trial.

いっしん

いっしん【一心(不乱に)】
with all one's heart;intently.→英和
…に〜になる devote oneself to…;be absorbed in….‖一心同体 <Husband and wife are> one flesh.

いっしん

いっしん【一身】
oneself;→英和
<at the risk of> one's life.一身上の都合で <resign> for personal reasons.

いっしん

いっしん [3] 【一心】
(1)二人以上の人が心を一つにすること。
(2)一つの物事に集中した心。専心。「子供を救い出そうという―から身の危険も忘れる」「助かりたい―で叫び続けた」
→一心に
(3)〔仏〕 唯一絶対の心。すべての現象の根源としての心。真如。

いっしん

いっしん [0] 【一審】
ある訴訟において第一次に行われる裁判。上級裁判所における二審・三審に対していう。

いっしん

いっしん [3] 【一身】
一人の体。また,自分の体。自分自身。「―を顧みず国家に尽くす」「厄介な問題を―に引き受ける」

いっしん

いっしん [0] 【一新】 (名)スル
(1)すべての物を新しくすること。また,そうなること。「面目を―する」「人心の―をはかる」
(2)(「御一新」の形で)明治維新のこと。

いっしん

いっしん【一新する】
renew;→英和
change completely;revolutionize.→英和
面目(生活)を〜する undergo a complete change (reform one's mode of living).

いっしん=に味方なし

――に味方なし
世の中に,自分以外に頼りになるものは一人もいない。

いっしんいったい

いっしんいったい【一進一退である】
hang in the balance (成行き・病勢など).→英和
〜の接戦 a seesaw game.

いっしんいったい

いっしんいったい [3][0] 【一進一退】 (名)スル
(1)進んだり退いたりすること。「祭りの人波が―する」
(2)よくなったり悪くなったりすること。「病勢は―で予断を許さない」

いっしんかい

いっしんかい 【一進会】
1904年(明治37),日露戦争勃発直後の朝鮮に成立した親日派の政治団体。日韓合邦運動を推進し,10年,日韓併合とともに解散。

いっしんきみょう

いっしんきみょう [5][3][1] 【一心帰命】
疑うことなく仏に帰依(キエ)すること。

いっしんきょう

いっしんきょう【一神教】
monotheism.→英和

いっしんきょう

いっしんきょう [0] 【一神教】
神は唯一絶対の存在であるとし,その神のみを信仰する宗教。ユダヤ教・キリスト教・イスラム教など。唯一神教。
→多神教

いっしんさんがん

いっしんさんがん [3] 【一心三観】
〔仏〕 天台宗で説く観法。空(クウ)観・仮(ゲ)観・中(チユウ)観の三観を同時に備えもつこと。すべての事物がそのまま仏教の理法にかなっていることを体得すること。円教の三観。

いっしんじょう

いっしんじょう [0] 【一身上】
自分の身に関すること。「―の理由で退職する」

いっしんたすけ

いっしんたすけ 【一心太助】
小説・戯曲・講談中の人物。江戸っ子の典型的人物。魚屋を営み,義理人情にあつく,大久保彦左衛門の家来株として活躍する。歌舞伎では,河竹黙阿弥作「芽出柳翠緑松前(メダシヤナギミドリノマツマエ)」に登場。

いっしんでん

いっしんでん 【一身田】
古代,その者一代に限り私有を許された田。いしでん。

いっしんとう

いっしんとう [3] 【一親等】
親等の一。本人および配偶者と一世をへだてた関係にある者。また,その関係。本人の父母と子および子の配偶者。また,本人の配偶者の父母。一等親。

いっしんどうたい

いっしんどうたい [3][3][0] 【一心同体】
複数の人間が心も体も一つになるほど強く結びつくこと。「夫婦は―」

いっしんに

いっしんに [3] 【一心に】 (副)
心をこめて。一生懸命に。「―聞き入る」

いっしんふらん

いっしんふらん [3] 【一心不乱】 (形動)[文]ナリ
ほかの事に注意をそらさず,一つの事に心を集中させているさま。「―に勉強する」

いっしんほっかい

いっしんほっかい [5] 【一真法界】
〔仏〕 華厳宗の宇宙観。すべての現象はそれぞれ異なって見えるが,元来真如そのものの現れであって,本質的には絶対平等な宇宙の真実相であるということ。

いっす

いっ・す 【揖す】 (動サ変)
おじぎをする。会釈する。「一言の応答なく―・して将さに去んとす/花柳春話(純一郎)」

いっす

いっ・す 【逸す】 (動サ変)
⇒いっする

いっすい

いっすい [0] 【溢水】 (名)スル
水があふれ出ること。水をあふれさせること。溢流。

いっすい

いっすい [0] 【一睡】 (名)スル
少しの間眠ること。ひと眠り。「夕べは―もしなかった」

いっすい

いっすい [0] 【一炊】
飯などをひとたきすること。

いっすい

いっすい [0] 【一穂】
(1)一本の穂。
(2)〔穂と形が似ているところから〕
一つの灯火。また,ひとすじの煙。

いっすい

いっすい【一睡もしない】
do not sleep a wink;→英和
do not get a wink of sleep.

いっすい

いっすい [0] 【一水】
(1)一つの水の流れ。一つの川。「一山―」
(2)(水・酒などの)ひとしずく。一滴。わずかであること。「是はいかな事,―もない/狂言・丼礑(虎寛本)」

いっすい=の夢

――の夢
「邯鄲(カンタン)の夢」に同じ。「げに何事も―/謡曲・邯鄲」

いっすいかい

いっすいかい 【一水会】
洋画家・陶芸家の美術団体。石井柏亭・有島生馬・安井曾太郎・山下新太郎・藤川勇造らが二科会を脱会して1936年(昭和11)に結成。

いっすいざい

いっすいざい [3] 【溢水罪】
溢水させて,住居などの建造物や汽車・電車・鉱坑を水浸しにし,またはその他の物を水浸しにして公共の危険を発生させることにより成立する罪。建造物等浸害罪。

いっする

いっ・する [0][3] 【逸する】 (動サ変)[文]サ変 いつ・す
(1)とり逃がす。のがす。「チャンスを―・した」「打球を―・する」
(2)ある範囲から外れる。「常軌を―・した振る舞い」「其範囲外に―・するを許さず/福翁百話(諭吉)」
(3)もらす。おとす。「国語学史上,名を―・することのできない人」
(4)うせる。なくなる。「早く本文を―・し書名のみ伝わる」
(5)気ままに楽しむ。「富者は―・して,貧者は労せざるを得ず/文明論之概略(諭吉)」
[慣用] 常軌を―・大魚を―・長蛇を―

いっする

いっする【逸する】
lose[miss] <a chance> ;→英和
let <the enemy> escape.

いっすん

いっすん [3] 【一寸】
(1)一尺の一〇分の一。約3.03センチメートル。
→寸
(2)短い距離・時間・寸法。わずかなことのたとえ。「―たりとも動かさない」「―のばし」「―きざみ」
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕

いっすん

いっすん【一寸】
<cannot see> an inch <ahead> .→英和
一寸法師 a dwarf;→英和
a pigmy.→英和
一寸の虫にも五分の魂 Even a worm will turn.

いっすん=の光陰(コウイン)軽(カロ)んずべからず

――の光陰(コウイン)軽(カロ)んずべからず
〔朱熹の詩「偶成」の一節「少年易�老学難�成,一寸光陰不�可�軽」から〕
たとえわずかな時間でも,無駄に過ごしてはいけない。

いっすん=の虫にも五分(ゴブ)の魂(タマシイ)

――の虫にも五分(ゴブ)の魂(タマシイ)
小さな者・弱い者でも,それ相応の意地や感情はもっているから決してばかにしてはならない。

いっすん=下は地獄

――下は地獄
薄い船板一枚の下は底深い海である。船乗りの仕事の危険なことにいう。板子(イタゴ)一枚下は地獄。

いっすん=先は闇(ヤミ)

――先は闇(ヤミ)
未来のことは全く予測することができないことをいう。

いっすん=延びれば尋(ヒロ)延びる

――延びれば尋(ヒロ)延びる
当面している困難を乗り切れば,あとはなんとかやっていけて先行き楽になる。

いっすんあし

いっすんあし [3] 【一寸足】
小股で歩くこと。小刻みに歩くこと。刻み足。

いっすんだめし

いっすんだめし [5] 【一寸試し】
少しずつ切り刻んで,なぶり殺しにすること。一分(イチブ)だめし。「白状せぬと―/浄瑠璃・忠臣蔵」

いっすんど

いっすんど [3] 【一寸戸】
戸や障子をぴったり閉めずに,少し閉め残すこと。行儀の悪いこととされる。「下種(ゲス)の一寸のろまの三寸」「馬鹿の開けっぱなし」などともいい,育ちや品性の品定めにいう。また,品の悪い人や卑しい者の称。

いっすんのがれ

いっすんのがれ [5] 【一寸逃れ】
「一時(イツトキ)逃(ノガ)れ」に同じ。

いっすんぼうし

いっすんぼうし 【一寸法師】
御伽(オトギ)草子。一巻。作者未詳。室町後期成立。身の丈一寸の男が思いをかけた主人の姫君を巧みに連れだし,鬼退治の末,奪った打ち出の小槌(コヅチ)の力で大きくなり,中納言にまで出世する。

いっせ

いっせ [1] 【一世】
(1)〔仏〕 過去・現在・未来の三世(サンゼ)のうちの一つ。現在。
(2)生まれてから死ぬまで。一生。
(3)(子を二世,孫を三世というのに対して)その人の代。
(4)親から子への一代。

いっせい

いっせい [0] 【一声】
(1)ひとこえ。
(2)一度だけ音を出すこと。「汽笛―」
(3)能の謡(ウタイ)の構成部分の一。シテもしくはワキが登場するとき,あるいは舞の直後に謡う七五調の謡。その場所の景色や自己の心情などを表現する。
(4)能の囃子(ハヤシ)の曲種の一。演者が舞台に登場する際に奏されるややリズミカルな囃子。笛・小鼓・大鼓で奏す。
(5)能の様式を模した狂言で奏される登場楽。

いっせい

いっせい【一斉に】
all together;all in one body;all at once;simultaneously;→英和
with one voice;unanimously.→英和
‖一斉検挙 a roundup;a wholesale arrest.一斉射撃 <fire> a volley.

いっせい

いっせい [1] 【一世】
(1)一人の天皇の在位年間。一代。
(2) [0]
その人が生きていた時代。当代。「―に令名を響かせる」
(3)同名の王・法王・皇帝などのうち,最初に即位した人を呼ぶ称。「エリザベス―」
(4)移民などの最初の代の人。「日系―」

いっせい

いっせい【一世】
the age (その時代);→英和
a generation (一代);→英和
a lifetime (一生).→英和
〜一代の one's last and greatest <achievement> .〜を風靡(ふうび)する command[rule]the time[world].→英和
‖ナポレオン一世 Napoleon I[the First].

いっせい

いっせい [0] 【一斉】
(1)同時にそろって物事をすること。「―取り締まり」「―射撃」
(2)等しく,そろっていること。「―の高さに列(ナラ)び立つ白い人家/ふらんす物語(荷風)」

いっせい=を風靡(フウビ)する

――を風靡(フウビ)する
ある時代に大変広く知られ流行する。

いっせいいちげん

いっせいいちげん [6] 【一世一元】
天皇一代につき年号を一つだけ用いること。1868年(明治1)9月8日の詔で定められた。

いっせいじゅぎょう

いっせいじゅぎょう [5] 【一斉授業】
学級のすべての児童・生徒に同じ内容を同時に教える授業形態。個別授業・グループ授業に対していう。

いっせいちご

いっせいちご [5] 【一世一期】
一生を通じての間。終生。「さりとは―の迷惑/浄瑠璃・栬狩」

いっせいちだい

いっせいちだい [5] 【一世一代】
(1)一生のうち,ただ一度であること。「―の大ばくち」
(2)歌舞伎俳優や能役者などが引退前に仕納めとして得意の芸を演じること。
(3)近世,能楽の家元太夫が,一代に一度幕府の許可を得て行なった勧進能。一世一代能。

いっせいちど

いっせいちど [6] 【一世一度】
一生にただ一度であること。

いっせいとりしまり

いっせいとりしまり [5] 【一斉取り締(ま)り】
(1)一定の地域で同時に犯罪・非行などを取り締まること。「歳末―」
(2)特に,ある日時を期して何か所かで同時になされる,交通法規違反の予防・検挙を目的とする検問。一斉。

いっせいに

いっせいに [0] 【一斉に】 (副)
同時に。そろって。「―スタートする」

いっせいのゆう

いっせいのゆう 【一世の雄】
〔蘇軾「前赤壁賦」〕
その時代を代表する英雄。

いっせいめん

いっせいめん [3] 【一生面】
⇒いちせいめん(一生面)

いっせいりん

いっせいりん [3] 【一斉林】
皆伐跡地に一斉に植林して造った,単一の樹種の森林。単層林。
⇔複層林(フクソウリン)

いっせき

いっせき [0] 【一齣】
ひと区切り。一段落。一節。いっく。

いっせき

いっせき【一席ぶつ】
make a speech.→英和

いっせき

いっせき 【一跡】
(1)家系。血統。「大家の―,此時断亡せん事勿体無く候/太平記 35」
(2)(後継ぎにゆずる)全財産。身代。「―に一つの鍋釜/浮世草子・永代蔵 2」
(3)他の人のものではないもの。その人独自のもの。「身が―のせりふの裏を食はすはしれ者/浄瑠璃・嫗山姥」

いっせき

いっせき [0] 【一夕】
(1)ひとばん。一夜。「一朝―」
(2)ある夜。「―歓談する」

いっせき

いっせき [4][0] 【一石】
一つの石。

いっせき

いっせき [0] 【一席】
(1)(宴会・茶事などの)一回。
(2)(演説・講談・落語などの)一回の話。「お笑いを―申し上げます」「―伺う」
(3) [4][0]
(順位が)第一位。首席。

いっせき

いっせき [4] 【一隻】
(1)船一そう。
→隻
(2)一対のものの片方。「―手」
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕

いっせき

いっせき【一石を投じる】
create a commotion.→英和
一石二鳥 kill two birds with one stone.

いっせき=ぶつ

――ぶ・つ
演説することをひやかしていう言い方。

いっせき=を投(トウ)ずる

――を投(トウ)・ずる
人々の反響を呼ぶような問題を投げかける。「学界に―・ずる」

いっせき=二鳥(ニチヨウ)

――二鳥(ニチヨウ)
〔一つの石を投げて二羽の鳥を落とす意〕
一つの事をして二つの利益を得ること。一挙両得。

いっせき=設ける

――設・ける
宴席を用意する。

いっせきがん

いっせきがん [4] 【一隻眼】
(1)片方しかない眼。隻眼。
(2)物を見抜く特殊の眼識。ひとかどの見識。「―の持ち主」

いっせきわ

いっせきわ [4] 【一夕話】
ある晩に語った話。

いっせつ

いっせつ [0] 【一切】 (副)
「いっさい(一切)」に同じ。「―管(カマ)ひ付けずに措いてくれ給へ/金色夜叉(紅葉)」

いっせつ

いっせつ [0][4] 【一説】
一つの説。また,別の説。「―によれば」

いっせつ

いっせつ【一説では】
according to one[another]account;Some people say <that…> .

いっせつ

いっせつ [0][4] 【一節】
(1)詩・文章・音楽などの一区切り。「詩の―を口ずさむ」
(2)プロ野球などの試合日程の一区切り。
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕

いっせつたしょう

いっせつたしょう [0] 【一殺多生】
一人を殺すことによって多くの人を生かすこと。いっさつたしょう。

いっせつな

いっせつな [3] 【一刹那】
きわめて短い時間。一瞬間。「―の出来事」

いっせのえん

いっせのえん [1][1] 【一世の縁】
(夫婦が二世であるのに対し,現世だけといわれる)親子の縁。

いっせのげんじ

いっせのげんじ 【一世の源氏】
源(ミナモト)姓を賜って臣籍にくだった皇子。また,親王の子で源氏となった者を二世(ニセ)の源氏という。

いっせん

いっせん【一戦を交える】
fight a battle <with> ;→英和
play a game <of go with> .→英和

いっせん

いっせん【一線を画する】
draw a[the]line <between> .→英和

いっせん

いっせん [3] 【一銭】
(1)貨幣で,一円の百分の一。
→銭
(2)わずかな金。また,わずかな値打ちのもののたとえ。「―に笑うものは―に泣く」「―ももち合わせがない」
(3)「一銭剃(ゾ)り」の略。
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕

いっせん

いっせん [0] 【一戦】 (名)スル
ひといくさ。ひと勝負。「―を交える」「―に及ぶ」「敵と―する」

いっせん

いっせん [0] 【一閃】 (名)スル
ぴかっと光ること。さっとひらめくこと。「白刃―」「妙案が脳裏に―する」

いっせん

いっせん [0] 【一洗】 (名)スル
(悪弊を)すっかりあらい流すこと。「人民の気風を―して/学問ノススメ(諭吉)」

いっせん

いっせん [0] 【一線】
(1)一本の線。
(2)はっきりした区切り。けじめ。「―を引く」「最後の―を譲らない」
(3)(戦いの)前線。また,活動・活躍の場。第一線。「―で指揮をとる」「―を退く」

いっせん

いっせん [0] 【一煎】
煎茶(センチヤ)で,一回目にいれた茶。

いっせん=を画する

――を画・する
(境界線を引いて)相互の区別をはっきりさせる。

いっせんいちじ

いっせんいちじ 【一銭一字】
〔一文と四分の一文の意から〕
ごくわずかの金銭。「―損かけまじ/浄瑠璃・冥途の飛脚(上)」

いっせんいちやものがたり

いっせんいちやものがたり 【一千一夜物語】
⇒千夜一夜物語

いっせんきゅう

いっせんきゅう [0] 【一線級】
第一線で活躍できる力をもっていること。「―の投手」

いっせんぎり

いっせんぎり 【一銭切り】
戦国時代に行われた刑罰の一。銭(ゼニ)一文でも盗んだ者は死罪にしたからとも,首の切り口が銭に似るからともいう。

いっせんしょく

いっせんしょく [3] 【一銭職】
一銭剃(ゾ)りを業とする者。

いっせんじょうき

いっせんじょうき [5] 【一銭蒸汽】
東京の隅田川を上下した小型の蒸気船。初め運賃が一銭均一だったのでこの名がある。
〔1885年就航,戦前まであった〕

いっせんぞり

いっせんぞり [0] 【一銭剃り】
〔一人一銭で月代(サカヤキ)を剃ったり,結髪をしたりしたところから〕
江戸初期の髪結い。床屋。一文剃り。いっせん。

いっせんだい

いっせんだい [3] 【一闡提】
〔梵 icchantika「断善根(ダンゼンコン)」「信不具足(シンフグソク)」と訳す〕
〔仏〕 仏になる能力や素質をまったくもっていないもの。闡提。

いっせんぢゃや

いっせんぢゃや 【一銭茶屋】
江戸時代,煎茶(センチヤ)を一杯一銭(一文)で客に供した茶屋。

いっそ

いっそ
<would> rather[sooner] <die than…> ;→英和
had better.

いっそ

いっそ [0] 【一層】 (副)
〔「いっそう」の転〕
(1)思い切って。いっそのこと。「―ひと思いに死んでしまいたい」
(2)ほんとうに。まったく。「大屋さんのおかみさんへ―追従ばかりいつて/滑稽本・膝栗毛(発端)」

いっそ=のくされ

――のくされ
どうせだめなのなら。いっそのこと。「―に,こよひはここにとまりはどうだ/滑稽本・膝栗毛 6」

いっそ=の事(コト)

――の事(コト)
いっそ。思いきって。「―何もかも言ってしまおうかと思った」

いっそう

いっそう 【一層】
■一■ [1] (名)
層になっているもの,一つ。
■二■ [0] (副)
(1)程度がさらにはなはだしくなるさま。「雨が―激しくなる」「―の努力が必要だ」
(2)思い切って。いっそ。「自分も―相撲に成らうと/真景累ヶ淵(円朝)」

いっそう

いっそう [0][1] 【一双】
二つで一組になっているもの。一対。「―の屏風(ビヨウブ)」「鳥―を添へて/徒然 66」

いっそう

いっそう【一掃する】
sweep away;clear away <doubts> ;root[stamp]out.ランナーを〜する《野》clean the bases.→英和

いっそう

いっそう【一層】
much[still]more;→英和
all the more <because…> .

いっそう

いっそう [3] 【一左右】
一度の便り。一報。「其元―又々承度候/芭蕉書簡」

いっそう

いっそう [0] 【一掃】 (名)スル
残らずはらい去ること。すっかり取り除くこと。「悪の温床を―する」「走者―」

いっそう

いっそう [0] 【逸走】 (名)スル
それて走ること。走り逃げること。「艦は…急転しつつ列外に―し/此一戦(広徳)」

いっそう=の玉臂(ギヨクヒ)千人の枕(マクラ)

――の玉臂(ギヨクヒ)千人の枕(マクラ)
〔「円機活法」による。滑らかな両のひじは千人の客の枕となる意〕
毎夜,相手の変わる遊女の身の上をいう。「まことに―/浮世草子・一代女 5」

いっそういちぼく

いっそういちぼく イツサウ― [0] 【一草一木】
「一木一草」に同じ。

いっそうりゅう

いっそうりゅう 【一噌流】
能楽の笛方三流派の一。安土桃山時代に中村一噌(1522-1600)が始めた。

いっそく

いっそく [0] 【逸足】
(1)足が早いこと。駿足。
(2)優れた才能。逸材。「門下の―」

いっそく

いっそく【一足】
a pair <of shoes> .→英和
一足飛びに at a (single) bound.

いっそく

いっそく [4] 【一束】
(1)たばねたものの一つ。ひとたば。
(2)ひとにぎり分の幅。ひとつか。
→束

いっそく

いっそく [4] 【一足】
(1)履物の左右ひとそろい。一組。
→足
(2)蹴鞠(ケマリ)で,まりを一回蹴ること。「その作法ありて,―にてこれをおとす/享徳御鞠記」

いっそくいっぽん

いっそくいっぽん 【一束一本】
武家時代の贈り物。杉原紙一束(十帖)と扇一本。「柳原より―参る/御湯殿上(弘治四)」

いっそくぎり

いっそくぎり 【一束切り】
髪の毛を髻(モトドリ)から一握りほどの長さに切ること。「鎌倉中の軍勢共が,―とて髻を短くしけるは/太平記 14」

いっそくとび

いっそくとび [4][3] 【一足飛び】
(1)順序を踏まず,いっぺんにあるところに達すること。「係長から―に部長になる」
(2)両足をそろえて跳ぶこと。
(3)一気に他の場所に移動すること。大急ぎで走るさまなどにいう。「―にかけつける」

いったい

いったい【一帯(に)】
all over <the district> .その辺〜 the whole neighborhood.

いったい

いったい【一体】
(1)[全般的にいうと]on the whole;→英和
generally (speaking);→英和
as a rule.→英和
(2)[一体全体] <who,what> on earth[in the world];at all.〜となって in a body;→英和
as one.

いったい

いったい [0] 【一体】
■一■ (名)
(1)一つのからだ。また,一つのからだのように一つのもので分けられないこと。「夫婦―」「渾然(コンゼン)―」「三位(サンミ)―」「表裏―」
(2)仏像や彫像などの数え方で,一つ。
→体
(3)ある様式。一つの様式・体裁。「漢字の―」
(4)全般。全体。総体。副詞的にも用いる。「世間―から馬鹿にされて/にごりえ(一葉)」
→一体に
■二■ (副)
(1)疑問を強める言葉。相手を責めて問いただす時も使う。ほんとうに。「―どうする気だ」「―どこへ行ったのだろう」
(2)そもそも。もともと。「―自分は広義の教育家にならうと思つてゐるのだ/おめでたき人(実篤)」

いったい

いったい [0] 【一帯】
ある地域全体。そのあたり全部。「西日本―は晴れている」「この辺―」

いったいいち

いったいいち [3][2] 【一対一】
⇒いちたいいち(一対一)

いったいか

いったいか [0] 【一体化】 (名)スル
別々のものが一つにまとまること。「官民―」

いったいぜんたい

いったいぜんたい [0][5] 【一体全体】 (副)
「一体{■二■(1)}」を強めた言い方。強い疑問や詰問の時多く使う。「―このざまは何だ」「―どうなっているんだろう」

いったいに

いったいに [0] 【一体に】 (副)
全体に。全般的に。総じて。「昨夏は―寒かった」

いったん

いったん [1][0] 【一箪】
食べ物を入れる一個の竹製の器。

いったん

いったん [0] 【一旦】
〔「旦」は朝の意〕
■一■ (副)
(1)一時的に。ひとまず。「―家へ帰って出直す」「道は―海辺に出てまた山に入る」
(2)ひとたび。一度。「―は廃業も考えた」「―決定した方針は変更できない」
(3)仮定の条件を提示する。もし…となれば。「―泣き出したらなかなか泣きやまない」
■二■ (名)
ひと朝。また,短い時間。「人の世間の栄花は只―の夢幻の如し/今昔 17」

いったん

いったん [0][3] 【一端】
(1)一方のはし。かたはし。「ロープの―をにぎる」
(2)全体の一部分。「思いの―を述べる」

いったん

いったん【一旦】
once <you have made a promise> .→英和
‖一旦停車 <掲示> Halt[Stop].

いったん

いったん【一端】
one end (一つの端);a part (一部);→英和
a general[rough]idea <of a fact> (大体).

いったん=の食(シ)一瓢(イツピヨウ)の飲(イン)

――の食(シ)一瓢(イツピヨウ)の飲(イン)
〔論語(雍也)〕
粗末な少量の飲食物。清貧に甘んじること。

いったん=緩急(カンキユウ)あれば

――緩急(カンキユウ)あれば
〔史記(袁盎伝)〕
ひとたび緊急事が起こったならば。「―義勇公に奉じ(「教育勅語」の一節)」

いったんじ

いったんじ [3] 【一弾指】
⇒いちだんし(一弾指)

いっち

いっち 【一】 (副)
〔「いち(一)」を強めた語〕
いちばん。最も。「お前が―中でも念比な中ぢやが/歌舞伎・幼稚子敵討」

いっち

いっち【一致】
agreement (合致);consent (同意);→英和
coincidence (符合).→英和
〜する agree <with> (意見が);→英和
coincide <with> .→英和
〜して unitedly;→英和
unanimous-ly.‖一致団結 solidarity;union.一致点 a point of agreement.

いっち

いっち [0] 【一致】 (名)スル
(1)いくつかのものの間に違いがなく,ぴったり合うこと。「指紋が―する」
(2)いくつかのものの間に食い違いや矛盾が見られないこと。「言行―」「意見が―する」
(3)心を一つに合わせること。「―団結」
(4)一般の常識。普通の道理。当然。「気遣ひいたすも―なれば/浮世草子・禁短気」

いっちいっさくにん

いっちいっさくにん [1][4] 【一地一作人】
一筆の土地について,これを保持・耕作する権利を,ただ一人の農民に決めること。中世における土地の重層的な支配関係を否定したもので,太閤検地に始まる近世の土地・農民支配の原則とされた。

いっちてん

いっちてん [3] 【一致点】
二つ以上の立場や意見の中で,相反していないところ。「話し合いで―を見いだす」

いっちは

いっちは 【一致派】
〔法華経の後半の本門と前半の迹門(シヤクモン)の説く理は一致していると主張するところから〕
日蓮宗の一派。開祖は日朗。総本山は身延山久遠寺。日朗派。朗門派。平法華(ヒラボツケ)。現在,宗派名を単に「日蓮宗」と称するのは一致派。
→勝劣派

いっちはんかい

いっちはんかい [1] 【一知半解】
生かじりで十分に理解できていないこと。「―の知識」

いっちゃく

いっちゃく【一着】
(1) a suit <of clothes> (着物).→英和
(2) the first to reach the goal (競技).→英和
〜になる come in[finish]first.

いっちゃく

いっちゃく [4] 【一着】 (名)スル
(1)競走で,最初にゴールに到着すること。一番。
(2)洋服(上下そろいのものを含む)の数え方で,一つ。「背広―」
(3)衣服を着ること。「―に及ぶ」「君はいつでも此袖無(チヤンチヤン)を―して居る/虞美人草(漱石)」
(4)囲碁で,石を一つ盤面に置くこと。一手。「勝敗を分けた―」
(5)最初に着手すること。
(6)混乱した状態などが落ち着くこと。
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕

いっちゃくしゅ

いっちゃくしゅ 【一搩手】
〔「搩」は開く,張るの意〕
〔仏〕 手の親指と中指とを開いただけの長さ。

いっちゃくしゅはん

いっちゃくしゅはん 【一搩手半】
一搩手の一・五倍。仏像の高さの一つの基準。「金銅―の孔雀明王像/著聞 2」

いっちゅう

いっちゅう [0] 【一籌】
〔「籌」は勝負を争うときに得点を数える道具〕
(1)数取り一つ。
(2)はかりごと一つ。

いっちゅう

いっちゅう [0] 【一炷】
香木の一片を香炉で炷(タ)くこと。

いっちゅう

いっちゅう [3] 【一中】
(1)禅家で,一座に居合わせる人達に茶菓を出し,もてなすこと。また,その一座。
(2)「一中節(イツチユウブシ)」の略。
→一中節

いっちゅう

いっちゅう 【一忠】
南北朝時代の田楽の名手。京都白河を本拠とした本座に所属。観阿弥が師と仰ぎ,その芸風に大きな影響を与えた。生没年未詳。

いっちゅう=を輸(ユ)

――を輸(ユ)((シユ))・する
〔「輸」は移す意。籌を相手に渡すという意味から〕
数取り一つだけ負ける。ちょっと劣る。

いっちゅうぎき

いっちゅうぎき [0] 【一炷聞き】
(1)香の鑑賞法の一。一つの香木を炷(タ)いて,香りを味わい楽しむこと。
(2)組香で,本香一炷に一つの答えを対応させる方法。

いっちゅうびらき

いっちゅうびらき [5] 【一炷開き】
組香で,香が連衆を一巡するたびに答えを提出し,正解が知らされる炷(タ)き方。

いっちゅうぶし

いっちゅうぶし [0] 【一中節】
浄瑠璃節の一種。京都で,都太夫一中が語り出したもの。元禄・宝永(1688-1711)頃上方で流行。初代の没後衰えたが江戸末期に再興し現在に至る。

いっちゅうや

いっちゅうや【一昼夜】
a whole day and night.

いっちゅうや

いっちゅうや [3] 【一昼夜】
まる一日。二四時間。「熱が高くて―苦しんだ」

いっちょう

いっちょう [1] 【一丁】
(1)豆腐・刃物などのように「丁」を用いて数えられるもの一つ。
〔墨・駕籠(カゴ)・銃などは「一挺」とも書く〕
→丁
→挺(チヨウ)
(2)ひと勝負。ひと仕事。「もう―揉(モ)んでやろう」
(3)「一町{(2)}」に同じ。
(4)(副詞的に用いて)物事を始めるときに用いる語。それでは。さあ。「―やるか」

いっちょう

いっちょう【一朝(一夕)に】
in a day.→英和
〜事ある時に in case of emergency.

いっちょう

いっちょう [0] 【一調】
(1)能で,一曲中の要所の一段を謡い,小鼓・大鼓・太鼓のいずれか一種を合わせて打つ演奏形式。
(2)歌舞伎で,武将の出入りなどに用いる小鼓だけの囃子(ハヤシ)。

いっちょう

いっちょう [1] 【一張】
弓・琴・幕などの数え方で,一つ。

いっちょう

いっちょう [0] 【一朝】
■一■ (名)
(1)ある朝。ひと朝。
(2)わずかな時。「栄えた国が―にして崩壊した」
■二■ (副)
ひとたび。急に。「―事ある時は」「―有事の際」

いっちょう

いっちょう [1] 【一町】
(1)一つの町。また,町全体。
(2)
 (ア)町を単位として一単位の長さ。六〇間。
 (イ)町を単位として一単位の土地面積。一〇段。三〇〇〇坪。
→町

いっちょう=に三所(ミトコロ)

――に三所(ミトコロ)
まばらなことをいう。一丁三所。「人倫絶えて,―ばかり/浮世草子・永代蔵 3」

いっちょう=の怒りにその身を忘る

――の怒りにその身を忘る
〔論語(顔淵)〕
一時の怒りのために,思慮を失い,身を滅ぼし,災いを親兄弟に及ぼす。

いっちょういっかん

いっちょういっかん [0] 【一調一管】
能で,一調に笛を加えた演奏。

いっちょういっし

いっちょういっし [5] 【一張一弛】
〔弦を張ることとゆるめること〕
ある時は厳格にし,ある時は寛大にし,ほどよく扱うこと。

いっちょういっせき

いっちょういっせき [0] 【一朝一夕】
ひと朝とひと晩。わずかな時日のたとえ。「―には完成しない」

いっちょういったん

いっちょういったん【一長一短】
the merits and demerits <of> .

いっちょういったん

いっちょういったん イツチヤウ― [0] 【一長一短】
長所もあり同時に短所もあること。「いずれも―あって,甲乙つけ難い」

いっちょうまえ

いっちょうまえ [0] 【一丁前】
〔「丁」は「正丁」の「丁」〕
一人前。「―の口をきく」

いっちょうみところ

いっちょうみところ 【一丁三所】
「一町に三所(ミトコロ)」に同じ。「いやながら請けとりて,―にくけてやりしも無理なり/浮世草子・一代女 4」

いっちょうら

いっちょうら [3] 【一張羅】
〔「羅」はうすぎぬの意〕
(1)もっている着物の中で,一番上等のもの。とっておきの晴れ着。
(2)たった一枚しかもっていない着物。

いっちょうら

いっちょうら【一帳羅】
one's best[Sunday]clothes.

いっちょくせん

いっちょくせん【一直線に】
in a straight line;directly.→英和

いっちょくせん

いっちょくせん [3][4] 【一直線】
(1)一本の直線。
(2)まっすぐ。「―に進む」

いっちんのり

いっちんのり [3] 【一陳糊・一珍糊】
捺染(ナツセン)などの防染に用いる糊。小麦粉の煮たものに,糠(ヌカ)・消石灰・ふのりをまぜて練ったもの。乾くと水に溶けない。

いっつい

いっつい【一対】
a couple[pair] <of> .→英和

いっつい

いっつい [0] 【一対】
二個で一組となるもの。「好―」「―のひな人形」

いっつう

いっつう [3] 【一通】
(1)手紙の数え方で,一つ。
(2)文書の数え方で,一つ。「写しを―作る」
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕

いっつう

いっつう【一通】
a copy <of> .→英和
〜の手紙 a letter.→英和

いって

いって [1] 【一手】
(1)碁・将棋の一回の差し手。ひとて。「―違い」
(2)ただ一つの方法・手段。「押しの―」
(3) [3]
すべてを一人で扱うこと。独占して行うこと。ひとて。「質問を―に引き受ける」

いって

いって【一手に引き受ける】
undertake <a thing> single-handed.一手販売人(店) a sole agent (agency).

いってい

いってい【一定の】
fixed <abode> ;→英和
definite <object> ;→英和
regular <work> ;→英和
settled <income> .〜する fix;→英和
settle;→英和
standardize (標準化する).→英和

いってい

いってい [0] 【一定】 (名)スル
(1)一つに決まっていて変わらないこと。また,決まっているもの。「価格が―している」「―の分量」
(2)同じ状態,一つの様式に決めること。また,決めたもの。「―の書式」「間隔を―にする」
(3)ある程度。「―のレベルを保っている」「―評価できる」

いっていじ

いっていじ [3] 【一丁字】
〔「丁」は「个(カ)」を誤ったものという〕
一個の文字。一字。

いっていじ=を識(シ)らず

――を識(シ)らず
〔唐書(張弘靖伝)〕
一つも字を知らない。一丁字も無い。
→目に一丁字なし

いってき

いってき [0] 【一滴】
ひとしずく。「酒は―も飲めない」

いってき

いってき [0] 【一擲】 (名)スル
思いきってすべてをいっぺんに投げ捨てること。「乾坤(ケンコン)―の大事業」「悪習を―する」

いってき

いってき【一滴】
a drop <of water> .→英和
大海の〜 a mere drop in the ocean.→英和

いってき=乾坤(ケンコン)を賭(ト)す

――乾坤(ケンコン)を賭(ト)す
〔韓愈「過�鴻溝�」〕
天下を取るかすべてを失うか,自分の運にかけて行動に出る。一か八(バチ)か思いきってやってみる。乾坤一擲。

いってきせんきん

いってきせんきん [0] 【一擲千金】
〔呉象之(少年行)〕
一度に惜し気もなく大金を使うこと。気前のいいこと。

いってこい

いってこい 【行って来い】 (連語)
歌舞伎の舞台で,大道具がある場面から別の場面に替わり,また元の場面に戻ること。回り舞台を使用することが多い。

いってすき

いってすき [3] 【一手透き】
将棋で,次の一手で相手の王将を詰むために,王手ではない指し手を一手指すこと。つめろ。
→即詰め

いってせんばい

いってせんばい [1] 【一手専売】
(1)ある商品を独占的に売ること。
(2)その人だけが得意としていること。「駄じゃれの―」

いってつ

いってつ【一徹】
stubbornness <of old age> .→英和
〜な stubborn;→英和
obstinate.→英和

いってつ

いってつ [0][4] 【一徹】 (名・形動)[文]ナリ
思い込んだら,あくまでそれを通そうとすること。かたくななこと。また,そのさま。いっこく。「老いの―」「あの人は―なところがある」
[派生] ――さ(名)

いってつ

いってつ [0] 【一轍】
(1)一筋の車のわだち。
(2)車のわだちを一つにすること。転じて,同じであること。

いってつもの

いってつもの [0] 【一徹者】
一徹な人。頑固者。いっこくもの。

いってはんばい

いってはんばい [4] 【一手販売】
商品を一手に引き受けて販売すること。

いってはんばいけいやく

いってはんばいけいやく [8] 【一手販売契約】
競争相手に製品の供給をしないことを条件に特定の販売業者が一手に販売を引き受ける契約。排他条件付取引の一。

いってぶね

いってぶね [4] 【五手船】
⇒伊豆手船(イズテブネ)

いってん

いってん [0][3] 【一天】
(1)空全体。空一面。「―にわかにかき曇る」
(2)全世界。天下全体。一天下。

いってん

いってん【一点】
a point;→英和
a speck <of cloud> ;→英和
a spot.→英和

いってん

いってん【一転する】
make a complete change.

いってん

いってん [3] 【一点】
(1)一つの点。
(2)一箇所。「空の―を見つめる」
(3)事項・事柄・事実などの意の「点」を強めた言い方。「この―は譲れない」「この―で彼の無実がわかる」
(4)ごくわずか。ほんの少し。「―の非の打ち所もない」
(5)得点の数え方で,一つ。
→点
(6)品物の数え方で,一つ。「美術品―」
(7)昔の時刻(漏刻(ロウコク))で,一時(ヒトトキ)を四つに分けたその最初の部分。「辰の―ばかりに/宇津保(国譲下)」
→点
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕

いってん

いってん [0] 【一転】 (名)スル
(1)一回転。ひとまわり。
(2)すべてがいっぺんに変わること。「場面が―する」「心機―」

いってんいっかく

いってんいっかく [0][0][4] 【一点一画】
漢字の,一つの点と一つの線。「―もゆるがせにしない」

いってんか

いってんか [3] 【一天下】
世界全体。天下全体。全世界。一天。

いってんき

いってんき [3] 【一転機】
⇒いちてんき(一転機)

いってんしかい

いってんしかい [5][3][1] 【一天四海】
〔一つの天下と四方の海の意〕
全世界。「汝この剣をもて,―をしづめ/平家 3」

いってんしょう

いってんしょう [3] 【一点鐘】
(1)一時間。
(2)船で鳴らす時鐘の第一時。

いってんのあるじ

いってんのあるじ [6] 【一天の主】
天下全部を統治する君主。天皇。「神武天皇と申したてまつるは,…―/曾我 1」

いってんのきみ

いってんのきみ [0][3] 【一天の君】
一天下の君主。天皇。「―,万乗のあるじ/平家 5」

いってんばり

いってんばり [0] 【一点張り】
〔博打(バクチ)で一つ所にばかりかけることから〕
そのことだけで押し通すこと。「知らぬ存ぜぬの―だ」

いってんばり

いってんばり【一点張りである】
stick <to> ;→英和
persist <in doing> .→英和

いってんばんじょう

いってんばんじょう [0] 【一天万乗】
〔「乗」は中国古代の兵車〕
全世界を治める位。また,その人。天子。

いっと

いっと [1] 【一途】
(1)ひとすじの道。
(2)一つの方向。ただそればかり。「悪化の―をたどる」
(3)二つ以上のものが一致すること。一体。「言文おほむね―なるから/小説神髄(逍遥)」

いっと

いっと [1] 【一斗】
斗を単位とした一単位の量。18.039リットル。
→斗

いっと

いっと【一途】
the only way.増加(減少)の〜をたどる go on increasing (decreasing).

いっとう

いっとう [0] 【逸宕】 (ト|タル)[文]形動タリ
さっぱりとして物事にこだわらないさま。

いっとう

いっとう【一頭地を抜く】
be by far the best;→英和
outshine others.

いっとう

いっとう [0] 【一統】
■一■ (名)スル
(1)一つにまとめて,治めること。統一。「速に天下を―せんと欲し/日本開化小史(卯吉)」
(2)一つにまとめた全体。一同。「一門―」「御―様」
(3)ひとすじ。「ことさら当時―の,道も直(スグ)なる文武の二つ/謡曲・調伏曾我」
■二■ (副)
おしなべて。いちように。「上方から状が来た時,あちらは―風がはやると/人情本・娘節用」

いっとう

いっとう【一党】
a party.→英和
一党独裁 one-party rule.

いっとう

いっとう 【一等】
■一■ [0][3] (名)
(1)等級・序列などの第一。最上。一番。「競走で―になる」「―米」
→等
(2)一つの等級。「死―を減ずる」
(3)〔仏〕 平等であること。同一。「万機心と仏祖心と―なりといふ/正法眼蔵」
■二■ [0] (副)
最も。一番。「―いい」「たなの―下にある」

いっとう

いっとう [0] 【一党】
(1)仲間。一味。
(2)一つの政党・党派。「―独裁」
(3)中世,血縁的・地縁的に結合していた武士の集団。

いっとう

いっとう 【一頭】
(1) [1]
牛・馬などの動物の数え方で,一つ。「―立ての馬車」
→頭(トウ)
(2) [0]
一つの頭。頭ひとつ。

いっとう

いっとう [0] 【一灯】
一つのともしび。一つの明かり。「暗夜の―」「貧者の―」

いっとう

いっとう【一等】
the first class[grade].〜の first-class[-rate].〜で旅行する travel first-class.‖一等航海(機関)士 the chief mate (first engineer).一等車(切符,乗[船]客) a first-class carriage (ticket,passenger).一等賞 <win> a[the]first prize.一等星 a star of the first magnitude.

いっとう

いっとう [0][3] 【一刀】
(1)一本の刀。
(2)刀のひときり。ひとたち。「―のもとに斬り倒す」

いっとう

いっとう【一刀のもとに】
<cut down> at one blow.一刀両断 <take> a decisive measure.

いっとう

いっとう [0] 【一投】
(投手の)一回の投球。「悔まれる―」

いっとう=地

――地((イツトウチ))を抜・く
〔「宋史(蘇軾伝)」より〕
多くの中で一段と優れている。傑出する。一頭地を出(イダ)す。「同輩の中で―・く俊秀」

いっとうえん

いっとうえん 【一灯園】
1905年(明治38)西田天香が開創した宗教的生活団体,また,その道場。京都市山科区にある。無我と離欲に徹し,托鉢(タクハツ)・奉仕・懺悔(ザンゲ)を精神修養の行としつつ共同生活を営む。

いっとうこく

いっとうこく [3] 【一等国】
かつて,国際的に武力や経済上最も優勢な立場にあった諸国を俗に呼んだ称。

いっとうさんらい

いっとうさんらい [0] 【一刀三礼】
仏像を彫刻する時に,一刀を下すごとに三度礼拝すること。一刀三拝。

いっとうしゃ

いっとうしゃ [3] 【一等車】
もと,鉄道の客車を三段階に分けた時の最も設備・サービスのよい車両。

いっとうしん

いっとうしん [3] 【一等親】
⇒一親等(イツシントウ)

いっとうせい

いっとうせい [3] 【一等星】
→等星

いっとうだい

いっとうだい [3] 【一等鯛】
キンメダイ目の海魚。全長25センチメートル。体は長楕円形で側扁し,全身が赤く,白点のある鱗(ウロコ)は体側に一〇本の縦縞を作る。美味。本州中部から沖縄にかけて,沿岸のやや深い岩礁にすむ。カノコウオ。

いっとうだて

いっとうだて【一頭立ての】
one-horse <carriage> .

いっとうち

いっとうち [3] 【一等地】
その用途に対して最も良い条件を備えている土地。また,一級とされる土地。「都心の―にオフィスを構える」

いっとうち

いっとうち [3] 【一頭地】
頭ひとつ分の高さ,差。

いっとうへい

いっとうへい [3] 【一等兵】
旧陸軍の兵の階級。上等兵の下,二等兵の上の等級。

いっとうぼり

いっとうぼり [0] 【一刀彫(り)】
小刀の痕跡(コンセキ)を生かし,簡単・素朴に彫刻する方法。また,その彫刻物。奈良の一刀彫り,飛騨の一位彫りなどが有名。

いっとうりゅう

いっとうりゅう [0] 【一刀流】
剣術の一派。富田(トダ)流から分派したもので,江戸初期伊藤一刀斎景久が創始。後世,多くの諸流派が分派した。

いっとうりょうだん

いっとうりょうだん [0][0] 【一刀両断】
(1)ひと太刀で真っ二つにすること。「敵を―にする」
(2)すみやかに決断して事を処理すること。

いっとき

いっとき [4][0] 【一時】
(1)少しの間。しばらく。片時(カタトキ)。「―も休めない」「―のひまも惜しむ」
(2)ある一時期。「―ほどの元気は見られない」
(3)昔の時間区分。一刻。
→とき

いっときに

いっときに [3][4] 【一時に】 (副)
同時に。一度に。いちどきに。

いっときのがれ

いっときのがれ [5] 【一時逃れ】
その場だけをうまくごまかして困難や責任をのがれること。一寸逃れ。当座逃れ。いちじのがれ。

いっとく

いっとく [0] 【一得・一徳】
(そのものが有している)一つの利得。一利。「さすがわらべの―と/浄瑠璃・丹波与作(上)」

いっとくいっしつ

いっとくいっしつ [0] 【一得一失】
ある物事が,利もあるが一方で害もあること。一利一害。一失一得。

いっとだて

いっとだて [0] 【一斗立て】
米一俵の収穫に対し一斗の割の小作料であること。

いっとます

いっとます [3] 【一斗枡】
一斗の量をはかるます。斗ます。

いっぱ

いっぱ [1] 【一波】
(1)一つの波。
(2)一つの波紋。他に影響を及ぼす一つの事件。
(3)何度か行われる物事の,第一回。「第―のスト」

いっぱ

いっぱ【一派】
a school (流派);→英和
a sect (宗派);→英和
a faction (党派).→英和

いっぱ

いっぱ 【言つぱ】 (連語)
〔「言ふは」の転。「…といつぱ」の形で用いられる〕
言うのは。「そもそも富士の白酒と―/歌舞伎・助六」

いっぱ

いっぱ [1] 【一派】
(1)(学問・宗教・武術・芸能などの)もとの流派から分かれた一つの派。「―を成す」
(2)一つの派閥・集団。「一党―」

いっぱ=纔(ワズ)かに動いて万波随(シタガ)う

――纔(ワズ)かに動いて万波随(シタガ)う
ひとつの事件が諸方面に影響を及ぼす。

いっぱい

いっぱい【一敗地にまみれる】
be crushingly defeated[routed].

いっぱい

いっぱい [0] 【一敗】 (名)スル
一回負けること。「一勝―」「―しても優勝圏内だ」

いっぱい

いっぱい 【一杯】
■一■ [1] (名)
(1)(杯(サカズキ)などの)一つの容器に満ちる分量。「―の酒」
→杯
(2)少し酒を飲むこと。「―やろう」「すでに―はいっている」
(3)言いたい放題。やりたい放題。「おのれ色男の気で―をしたがる/洒落本・契国策」
(4)舟,一艘(ソウ)。また,イカ・カニなど,一匹。
→杯
■二■ [0] (副)
(1)入れ物・場所などに物が満ちているさま。「水が―たまる」「会場は人で―だ」
(2)非常にたくさんであるさま。「元気―働く」「客が―きた」
(3)限度であるさま。ありったけ。「制限時間が―になる」「これで精―だ」
〔名詞に付いて,接尾語的にも用いられる。「時間―考える」「今年―忙しい」「予算―」〕

いっぱい

いっぱい【一杯】
a cup <of tea> ;→英和
a glass <of beer> ;→英和
<have> a drink (飲酒).→英和
〜機嫌で under the influence of liquor.〜食わせる play a trick <on a person> ;→英和
take <a person> in.〜食わされる be taken in[deceived,fooled].〜の full <of water> .→英和
腹〜食べる eat one's fill.

いっぱい=は人(ヒト)酒を飲む、二杯は酒(サケ)酒を飲む、三杯は酒(サケ)人を飲む

――は人(ヒト)酒を飲む、二杯は酒(サケ)酒を飲む、三杯は酒(サケ)人を飲む
多量の飲酒を戒めた言葉。酒も少ないうちは自制がきくが,多量になると酒に支配されてしまう。

いっぱい=地に塗(マミ)れる

――地に塗(マミ)・れる
〔史記(高祖本紀)〕
再起できないほど,さんざんに負ける。

いっぱい=食う

――食・う
うまくだまされる。一杯食わされる。

いっぱい=食わせる

――食わ・せる
うまく人をだます。一杯食わす。

いっぱいいっぱい

いっぱいいっぱい [5] 【一杯一杯】
これができ得る限度だということ。ぎりぎり。「これで―だ」

いっぱいきげん

いっぱいきげん [5] 【一杯機嫌】
酒に酔って,適当によい機嫌であること。

いっぱいのみや

いっぱいのみや [6] 【一杯飲み屋】
つまみなどをおいた,気軽に酒の飲める店。大衆酒場。居酒屋。

いっぱいびらき

いっぱいびらき [5] 【一杯開き】
〔帆をぎりぎり一杯まで開くところから〕
「詰め開き」に同じ。

いっぱいめし

いっぱいめし [3] 【一杯飯】
(1)死者の枕元・墓前に供える飯。
(2)盛り切りの一杯飯。一膳飯(イチゼンメシ)。

いっぱく

いっぱく [0] 【一拍】
(1)手を一度打つこと。
(2)〔音〕 拍子(ヒヨウシ)を一回とること。また,その間の長さ。ひとうちの拍子。「―伸ばして歌う」
(3)日本語の音韻論で,拍ひとつ分の時間の長さ。促音・撥音(ハツオン)なども一拍をなす。

いっぱく

いっぱく【一泊する】
put up[stop,stay]for the night[overnight].→英和
一泊旅行(をする) (make) on overnight trip <to> .

いっぱく

いっぱく [0] 【一泊】 (名)スル
一晩泊まること。「京都に―する」

いっぱく

いっぱく [0] 【一白】
(1)陰陽道(オンヨウドウ)の九星(キユウセイ)の一。五行では水に属し,本位は坎(カン)(北)とする。
(2)馬の一本の足の下端の毛に白いまだらのあるもの。また,その馬。
(3)一面に白いこと。まっしろなこと。「村々の竹藪常磐木の類までも―なりき/自然と人生(蘆花)」

いっぱし

いっぱし [0] 【一端】
■一■ (名)
能力・資格などが一人前であること。人並み。「―の大工」「―の口をきく」
■二■ (副)
人並みに。一人前の能力や資格があるかのように。「あれで―腕がある積りだから/吾輩は猫である(漱石)」

いっぱし

いっぱし
〜の no mean <artist> ;pretty good <actor> .

いっぱつ

いっぱつ [4] 【一発】
(1)弓・銃などを一度射たり打ったりすること。また,その矢・弾丸。「獲物を―で仕止める」
(2)一丁。ひとつ。思い切ってやってみる場合にいう。「―でかいことをやってやる」
(3)野球で,ホームランのこと。「―かっとばせ」
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕

いっぱつ

いっぱつ【一発】
<at> a shot;→英和
a round.→英和

いっぱつ

いっぱつ [0] 【一髪】
〔ひとすじの髪の毛の意〕
(1)〔蘇軾「澄邁駅通潮閣」〕
山などがひとすじの髪の毛を横たえたように遠くかすかに見えること。「青山―」
(2)ごくわずかのすき間。「間―」「危機―」

いっぱつ=千鈞(センキン)を引く

――千鈞(センキン)を引く
〔韓愈「与�孟尚書�書」〕
ひとすじの髪の毛で千鈞の重さのものを引く。いつ切れるかわからないので,きわめて危険なことにたとえる。

いっぱつかいとう

いっぱつかいとう [5] 【一発回答】
労使の賃金交渉などで,一回で決まる回答。

いっぱつや

いっぱつや [0] 【一発屋】
(1)めったにない機会を当て込んで,勝敗を決しようとする人。「―の相場師」
(2)野球で,ホームランねらいの打者。

いっぱん

いっぱん [0] 【一飯】
(1)一度の食事。一食。「一宿―」
(2)一椀(ワン)の飯。

いっぱん

いっぱん [0][3] 【一斑】
〔豹(ヒヨウ)の皮の一つのまだらの意から〕
一部分。「考えの―を述べたにすぎない」

いっぱん

いっぱん [3][0] 【一半】
二分したものの一方。なかば。また,一部分。「責任の―はこちらにもある」

いっぱん

いっぱん [0] 【一般】 (名・形動)[文]ナリ
(1)いろいろの事物・場合に広く認められ,成り立つこと。特別でないこと。普遍。
⇔特殊

 (ア)普通であること。通常。「―の家庭」
 (イ)普通の人々。世間。「―に公開する」「―の受付を始める」
 (ウ)基本的・概括的なこと。全般にわたること。「―教養」「―論」
(2)同一であること。同様であること。「恰も兵士が検閲式に列する時と―なり/八十日間世界一周(忠之助)」
〔(1)は明治以後の用法〕

いっぱん

いっぱん【一版】
an edition;→英和
the first edition (初版).

いっぱん

いっぱん【一般の(に)】
general(ly) (全般的);→英和
universal(ly) (普遍的);→英和
common(ly) (普通);→英和
ordinary (-rily).→英和
〜向きである suit the popular taste.‖一般化(する) generalization (generalize).一般(特別)会計 the general (special) account (予算の).一般教育 general[liberal]education.一般教書 the State of the Union Message (to Congress).一般大衆(読者) the general public (readers in general).一般消費税 a general excise tax 一般向き映画 <米> a G-film; <英> a U-film.

いっぱん=の恩

――の恩
〔史記(范雎伝)〕
ひと椀の飯を恵まれた恩。わずかな恩。少しの恵み。一飯の徳も必ず償う。

いっぱん=を見て全豹(ゼンピヨウ)を卜(ボク)す

――を見て全豹(ゼンピヨウ)を卜(ボク)す
〔晋書(王献之伝)〕
物事の一部を見てその全体をおしはかることをいう。

いっぱんいし

いっぱんいし [5] 【一般意志】
〔(フランス) volonté générale〕
ルソーの政治思想の根本概念の一。社会契約によって成立した共同体(国家)の成員である人民が,個々の利害を離れ,総体としてもつ意志。その表現が法,その行使が主権であるとされる。普遍意志。

いっぱんいみろん

いっぱんいみろん [6] 【一般意味論】
言語あるいはその他の記号の正しい使い方,正しい反応の仕方を研究する応用的意味論。アメリカのコージブスキー(A. H. S. Korzybski)やハヤカワ(S. I. Hayakawa)が唱えた。

いっぱんか

いっぱんか [0] 【一般化】 (名)スル
(1)あるグループの一部の事物について成り立っていることから,そのグループ全体について成り立つように論をおしすすめること。普遍化。
(2)〔論〕「概括(ガイカツ){(2)}」に同じ。

いっぱんかい

いっぱんかい [3] 【一般解】
方程式などの解に任意の定数を含むもの。

いっぱんかいけい

いっぱんかいけい [5] 【一般会計】
国または地方公共団体において一般の歳入・歳出を総合的に経理する会計。
→特別会計

いっぱんかく

いっぱんかく [3] 【一般角】
角を回転で定義するとき,回転の量と回転の向きによって,負の角や三六〇度より大きい角が考えられる。このように拡張した角を一般角という。

いっぱんかんりひ

いっぱんかんりひ [7] 【一般管理費】
企業の全般的な管理業務に要する費用。業務に携わる者の給料・賞与,諸手当,交通・通信費,交際費,租税等。販売費と合わせて営業費ともいう。損益計算書では「販売費および管理費」と一括される。

いっぱんがいねん

いっぱんがいねん [5] 【一般概念】
〔論〕
⇒普遍概念(フヘンガイネン)

いっぱんきょういく

いっぱんきょういく [5] 【一般教育】
大学で,すべての学生に共通に課せられる基礎となる教育。専門教育に対していう。一般教養。

いっぱんきょうしょ

いっぱんきょうしょ [5] 【一般教書】
〔State of the Union Message〕
アメリカ大統領が年頭に上下両院議会において述べる政府の基本方針。内外の情勢を分析・要約し,具体的な勧告を試みる。年頭教書。

いっぱんきょうそうけいやく

いっぱんきょうそうけいやく [9] 【一般競争契約】
競争契約のうち,不特定多数の者で競争をさせて契約の相手方を決めるもの。国,地方公共団体の契約は原則としてこの方法による。
→指名競争契約

いっぱんきょうよう

いっぱんきょうよう [5] 【一般教養】
(1)広く人間として要求される教育。また,専門的教養の基礎としての広い教養。
(2)「一般教育」に同じ。

いっぱんきんこう

いっぱんきんこう [5] 【一般均衡】
互いに依存関係をもつ,経済のすべての市場における需要と供給が,価格の調整機能によって同時に均衡した状態。
→部分均衡
→市場機構

いっぱんきんこうりろん

いっぱんきんこうりろん [9] 【一般均衡理論】
経済を互いに依存関係にある市場の集まりとして捉え,それらの市場の一般均衡の状態を分析する理論。市場機構の解明に焦点がおかれる。一九世紀末,フランスのワルラスによって創始された。
→部分均衡理論

いっぱんくみあい

いっぱんくみあい [5] 【一般組合】
〔general union〕
職業・産業・地域の別にかかわりなく組織された労働組合。イギリスのゼネラル-ユニオンをもととする。
→合同労働組合

いっぱんけいりょうし

いっぱんけいりょうし [7] 【一般計量士】
計量士のうち,濃度および騒音・振動レベル以外の物象の状態の量に関わる職務を行う者。

いっぱんげんごがく

いっぱんげんごがく [7] 【一般言語学】
言語学の一部門。言語一般を対象とし,そこに共通してみられる現象を取り扱う。

いっぱんこう

いっぱんこう [3] 【一般項】
数列で,すべての項を代表させる項。普通第 � 項を � の式で表す。例えば数列 1 ,3 ,5 ,7 ,9 ,……の一般項は 2�−1 で表される。

いっぱんこくどう

いっぱんこくどう [5] 【一般国道】
国道のうち高速自動車国道以外の道路。普通,一般国道を単に国道という。

いっぱんさいしゅつ

いっぱんさいしゅつ [5] 【一般歳出】
国の一般会計の歳出のうち国債費と地方交付税交付金を除いた額。政策により増減される。

いっぱんざいげん

いっぱんざいげん [5] 【一般財源】
国や地方の財政において,使途が特定されていない財源。
⇔特定財源

いっぱんしき

いっぱんしき [3] 【一般式】
化学式の表し方の一。類似した化合物を一つの系列にまとめて表す。例えばメタン系炭化水素の一般式は C�H���� で表される。

いっぱんしょうひぜい

いっぱんしょうひぜい [7] 【一般消費税】
物品・サービスの消費一般に広く課税される消費税。課税ベースの広い間接税であり,低い単一の税率で製造・卸売・小売の各段階の取引に課され,税の累積が排除されている。EU の付加価値税,日本の消費税がこれに当たる。
⇔個別消費税
→消費税

いっぱんしょく

いっぱんしょく [3] 【一般職】
(1)特別職以外の国家および地方公務員の一切の職。国家公務員法および地方公務員法の適用を受ける。
(2)コース別雇用管理制度の一。日常的業務の補助作業を行う職務。転居を伴う人事異動がない代わりに,昇進・昇級に限度がある。
→総合職

いっぱんじん

いっぱんじん [3][5] 【一般人】
(1)特別の地位・身分をもたない普通の人。普通人。
(2)あることに特に関係のない人。

いっぱんせい

いっぱんせい [0] 【一般性】
広く認められ,共通して成り立つという性質または傾向。「―に欠ける」

いっぱんせんきょ

いっぱんせんきょ [5] 【一般選挙】
地方公共団体の議会の議席全体について行う選挙。
→総選挙
→通常選挙

いっぱんそうたいせいりろん

いっぱんそうたいせいりろん [11] 【一般相対性理論】
⇒相対性理論(ソウタイセイリロン)

いっぱんたいしゅう

いっぱんたいしゅう [0] 【一般大衆】
特別の地位や権力があるわけでもない普通の人々。民衆。一般の人々。「―に呼びかける」

いっぱんたんぽ

いっぱんたんぽ [5] 【一般担保】
債務者の財産のうち,特別担保の目的となっているものと差し押さえを禁じられているものを除いたすべてが総債権者のための担保とされること。また,その財産。
⇔特別担保

いっぱんてき

いっぱんてき [0] 【一般的】 (形動)
広く全体を取り上げるさま。広く行き渡っているさま。「―に言うと」「―な傾向」

いっぱんに

いっぱんに [0] 【一般に】 (副)
特別な例を除き,多くの場合に当てはまるさま。普通。「―女性のほうが寿命が長い」

いっぱんほう

いっぱんほう [0][3] 【一般法】
適用の対象が人・事物・行為・地域などの点で制限されず,一般的に適用される法。特別法に対する概念。普通法。
⇔特別法

いっぱんよぼう

いっぱんよぼう [5] 【一般予防】
〔法〕 刑法の目的は,刑罰を予告したり現に犯罪者を処罰することにより,社会一般に警告を発し,または一般人を威嚇(イカク)し,犯罪の発生を予防することであるとする考え。
⇔特別予防

いっぱんろん

いっぱんろん [3] 【一般論】
ある特定の事柄を考慮しないで,物事を概括的に扱う議論。「―を言っても事態の解決にならない」

いっぱんシステムりろん

いっぱんシステムりろん [9] 【一般―理論】
あらゆるシステムに共通した特徴を理論的に抽出し体系化しようとする考え方。ベルタランフィー・ボールディングらによって試みられている。

いっぴ

いっぴ [1] 【一日】
ついたち。「五月―」

いっぴ

いっぴ [1] 【一臂】
〔片腕のひじの意から〕
少しの助力。わずかばかりの援助。「―の労をとる」「―の味方となるべき人物/自由太刀余波鋭鋒(逍遥)」

いっぴ

いっぴ [1] 【一匕】
(1)ひとさじ。
(2)一本の短刀。

いっぴ=の力を仮(カ)す

――の力を仮(カ)す
援助する。助力する。

いっぴき

いっぴき【一匹狼】
a lone wolf.

いっぴき

いっぴき [4] 【一匹・一疋】
(1)
 (ア)魚・虫・獣などの数え方で,一つ。
 (イ)布などの二反分の長さ。
 (ウ)昔の銭の数え方で,一〇文。
(2)人間一人をぞんざいに,また強めて呼ぶ語。「男―わが道を行く」
→ひき(匹・疋)

いっぴきおおかみ

いっぴきおおかみ [5] 【一匹狼】
〔群れを離れて一匹だけで暮らす狼の意〕
集団に属さず,独自の立場で行動する人。「政界の―」

いっぴつ

いっぴつ [0][4] 【一筆】
(1)墨継ぎをせずに一気に書くこと。ひとふで。
(2)ちょっと書くこと。また,書いた書状。「―したためる」「―とっておく」
(3)同一人の筆跡。また,一人で最初から最後まで全部書くこと。「大般若―書写の志ありけれど/著聞 2」
(4)〔検地帳に記したことから〕
一区画の田畑・土地。ひとふで。
(5)〔法〕 物権の客体としての土地の単位で,土地登記簿の一枚の用紙に書き込まれた一つの土地。

いっぴつ

いっぴつ [0] 【溢泌】
植物の枝や幹などを切断すると,その傷口から多量の水液が出てくる現象。ブドウ・ミズキなどにみられる。出液。いっぴ。

いっぴつ

いっぴつ【一筆書く】
write a note <to> ;→英和
drop a line.→英和

いっぴつが

いっぴつが [0] 【一筆画】
東洋画の画法の一。墨継ぎをしないで,一筆で描きあげる絵。近世の文人・禅僧などがよく描いた。

いっぴつがき

いっぴつがき [0][6] 【一筆書き】
墨継ぎをしないで一筆で書くこと。また,書いたもの。ひとふでがき。

いっぴつけいじょう

いっぴつけいじょう [0] 【一筆啓上】
男子が書状の書き出しに使う決まり文句の一。筆をとって書いて申し上げる。お手紙を差し上げる。「―火の用心,おせん泣かすな馬肥やせ(必要ナ用件ダケヲ,最モ手短ニ述ベタ手紙ノ例トシテ有名。本多重次ガ妻ニ出シタモノ)」

いっぴゃくさんじゅうろくじごく

いっぴゃくさんじゅうろくじごく イツピヤクサンジフロクヂゴク 【一百三十六地獄】
八大地獄と,それぞれに属する一六の小地獄一二八とを合わせていう。

いっぴょう

いっぴょう [1] 【一票】
選挙の票,一つ。「―を投ずる」「―の重み」「清き―を」

いっぴょう

いっぴょう【一票】
a vote.→英和
〜を投じる vote <for a person> ;cast a vote <for> .

いっぴょう

いっぴょう [0][1] 【一瓢】
(1)ひょうたん一つ。
(2)〔ひょうたんに主として酒を入れることから〕
携行する酒。「―をたずさえての花見」

いっぴん

いっぴん【逸品】
an excellent article;a masterpiece.→英和

いっぴん

いっぴん [0] 【一品】
(1)一つの品(シナ)。「料理をもう―取る」
(2)最もすぐれたもの。逸品。「天下―」

いっぴん

いっぴん [0] 【逸品】
(美術品・骨董(コツトウ)品などの)すぐれた品物。またとない品。

いっぴん

いっぴん【一品】
an article;→英和
a dish[course](料理).→英和
‖一品料理 (meals) à la carte.天下一品 unique.

いっぴんいっしょう

いっぴんいっしょう [0] 【一顰一笑】
〔韓非子(内儲説上)〕
顔をしかめたり笑ったりすること。顔に表れるちょっとした表情の変化。機嫌。「―を伺う」

いっぴんりょうり

いっぴんりょうり [5] 【一品料理】
(1)ホテル・料理店などで,客の好みに応じて供する料理。ア-ラ-カルト。
(2)一品だけの簡単な料理。

いっぷ

いっぷ [1] 【一夫】
(1)一人の夫。
(2)一人の男。
(3)一人の武士。

いっぷ=関(カン)に当たれば万夫(バンプ)も開くなし

――関(カン)に当たれば万夫(バンプ)も開くなし
〔李白「蜀道難」より。一人が関所を守れば一万人がかかっても通れないの意〕
きわめて要害堅固なこと。

いっぷいっさい

いっぷいっさい [1] 【一夫一妻】
「一夫一婦(イツプイツプ)」に同じ。

いっぷいっぷ

いっぷいっぷ [4] 【一夫一婦】
一人の夫と一人の妻とによって成り立つ婚姻の形態。一夫一妻。単婚。モノガミー。

いっぷいっぷ

いっぷいっぷ【一夫一婦(制)】
monogamy.→英和
〜の monogamous.〜主義者 a monogamist.

いっぷう

いっぷう [0][3] 【一風】
(1)一つの流儀。
(2)態度・やり方などの,ほかとちょっと変わっているさま。「―変わった人」

いっぷう

いっぷう [0][3] 【一封】
封をしたもの一つ。「金―」

いっぷう

いっぷう【一風変わった】
eccentric <fellow> ;→英和
odd;→英和
novel <idea> (奇抜な).→英和

いっぷく

いっぷく【一服】
a dose (散薬の);→英和
a potion (水薬の);→英和
a smoke (タバコの).→英和
〜する have a smoke (喫煙);(have a) rest (休む).→英和
〜盛る poison <a person> .→英和

いっぷく

いっぷく【一幅】
a scroll.→英和

いっぷく

いっぷく 【一腹】
同じ母親から生まれたこと。同腹。

いっぷく

いっぷく [0][4] 【一幅】
書画などの掛物一つ。「―の絵になる景色」「―寒山拾得の遺容の如し/日光山の奥(花袋)」

いっぷく

いっぷく [0][4] 【一服】 (名)スル
(1)茶やタバコを一回のむこと。また,その一回分の茶やタバコ。
(2)(タバコなどをのんで)ひと休みすること。「ここらで―しよう」「―入れる」
(3)粉薬や茶・タバコなど,一回飲むだけの量。「粉薬―」
(4)毒薬ひと包み。
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕

いっぷく=の清涼剤(セイリヨウザイ)

――の清涼剤(セイリヨウザイ)
ささやかだが,束の間さわやかな気分にさせるような行為や事柄をいう。

いっぷく=盛(モ)る

――盛(モ)・る
(1)人を殺すために,毒薬を調合する。毒を飲ませる。
(2)少額のわいろを渡す。鼻薬(ハナグスリ)をかがせる。

いっぷくいっしょう

いっぷくいっしょう 【一腹一生】
同じ父母から生まれた兄弟姉妹。一腹一種。「―の兄ならば/曾我 1」

いっぷくかけ

いっぷくかけ [0] 【一幅掛(け)】
床飾りの名。床の間に掛物を一幅かけ,その下に置物・盆石などを一つ置く飾り方。

いっぷくちゃ

いっぷくちゃ [4] 【一服茶】
一杯だけの茶。死者に供されるので,忌む。一杯茶。

いっぷたさい

いっぷたさい [1][1][0] 【一夫多妻】
一人の夫と二人以上の妻からなる婚姻形態。ポリガミー。
→一妻多夫

いっぷたさい

いっぷたさい【一夫多妻(制)】
polygamy.→英和
〜の polygamous.→英和
〜主義者 a polygamist.→英和

いっぺいそつ

いっぺいそつ [3] 【一兵卒】
一人の兵士。また,上役の指示に従って仕事をする人。

いっぺき

いっぺき [0] 【一碧】
空や水面があお一色であること。「―万頃(バンケイ)」「水天―」

いっぺきろう

いっぺきろう 【一碧楼】
⇒中塚(ナカツカ)一碧楼

いっぺん

いっぺん 【一遍】
(1239-1289) 鎌倉中期の僧。時宗の開祖。伊予の豪族河野通広の子。諱(イミナ)は智真。諡(オクリナ)は円照大師。延暦寺で天台宗を学び,太宰府で法然の孫弟子で西山派の聖達を師とする。のち熊野本宮に参籠して霊験を得,名を一遍と改める。念仏札を配る諸国遊行に出て,各地で念仏や踊り念仏を勧めた。そのため遊行上人(ユギヨウシヨウニン)・捨聖(ステヒジリ)ともいわれた。その教説をまとめたものに「一遍上人語録」などがある。

いっぺん

いっぺん [3] 【一偏】 (名・形動ナリ)
(1)一つの傾向に偏っていること。「身を―に決せず/太平記 34」
(2)いちずにそうすること。もっぱら。ひたすら。「後生ヲ―ニ願ウ/日葡」
(3)他の名詞の下に付けて接尾語的に用い,もっぱらその状態であることを表す。「武骨―」「正直―」

いっぺん

いっぺん [0] 【一変】 (名)スル
すっかり変わること。また,変えること。「情勢が―する」

いっぺん

いっぺん [3] 【一辺】
(1)一方の側。
(2)多角形の一つの線分。「三角形の―」

いっぺん

いっぺん [3][0] 【一片】
(1)たった一枚。ひとひら。「―の紙切れ」「―の花びら」
(2)大きなものから切り取られた一部分。ひとかけら。「―の肉」
(3)わずかばかり。ほんの少し。「―の雲」「―の良心もない」

いっぺん

いっぺん【一片】
a piece <of> ;→英和
a bit <of sympathy> ;→英和
a fragment.→英和
〜の同情もない do not have a drop[particle]of sympathy <with> .

いっぺん

いっぺん【一遍】
once (一度).→英和

いっぺん

いっぺん【一編】
a piece <of poetry> .→英和

いっぺん

いっぺん 【一遍】
■一■ [3] (名)
(1)一回。一度。「―行ったことがある」「―で成功した」
(2)名詞の下に付いて接尾語的に用い,表向きだけで誠意のこもらないこと,形だけであることの意を表す。「通り―」「義理―」
→一偏
(3)一部始終。「カノ―ヲ語ッテ/天草本伊曾保」
■二■ [0] (副)
ずっとひとわたり。そこらじゅう。「お前の行方を―と尋ねました/歌舞伎・三人吉三」

いっぺん

いっぺん [3][0] 【一編・一篇】
(1)一つのまとまった文章・詩・小説・論文など。
(2)いくつかの文章をまとめた書物一つ。
(3)一つの小説・論文などの,内容を区分した最初のひとまとまり。

いっぺん

いっぺん【一変する】
undergo a complete change.

いっぺんこっきり

いっぺんこっきり [5] (副)
一度だけ。一度限り。「金を貸すのは―だよ」

いっぺんしょうにんえでん

いっぺんしょうにんえでん 【一遍上人絵伝】
一遍の遊行の生涯を描いた絵巻。模本を含めて多くの伝本があるが,1299年成立の聖戒(シヨウカイ)編「一遍聖(ヒジリ)絵」(一二巻,京都歓喜光寺蔵)の系統と,1307年頃成立の宗俊編「一遍上人縁起絵」(一〇巻)の系統とに大別される。特に歓喜光寺本は,法眼円伊筆で,宋画の描法をとり入れたすぐれた大和絵として知られ,当時の生活資料としても重要。国宝。

いっぺんしょうにんごろく

いっぺんしょうにんごろく 【一遍上人語録】
一遍の法語,和讃などを集めたもの。編集は一八世紀後半。

いっぺんとう

いっぺんとう【一辺倒】
wholly devoted <to> .

いっぺんとう

いっぺんとう [3] 【一辺倒】
〔第二次大戦後,毛沢東の論文から入った語〕
一方だけにかたよること。「親米―」

いっぺんに

いっぺんに [3] 【一遍に】 (副)
いちどきに。一度に。「―そんなに食べられない」「―解決する」

いっぽ

いっぽ 【一歩】
「てにをは」および仮名遣いの秘伝書。著者未詳。二巻。1676年刊。主として連歌・俳諧の語句に例をとって,「てにをは」の時制による分類,活用を根拠とする仮名遣いなどを説く。

いっぽ

いっぽ【一歩】
one step.〜一歩 step by step.〜前進(後退)する take a step forward (backward).〜も譲らない will not budge[give]an inch.→英和

いっぽ

いっぽ [1] 【一歩】
(1)足の運び一つ。ひとあし。「千里の道も―から」
(2)少しの程度。少しの段階。「敵に―先んずる」「―も進歩していない」
(3)書名(別項参照)。

いっぽ=を譲(ユズ)る

――を譲(ユズ)・る
(1)(力量・品質などで)ひけをとる。
(2)(自分の説を一部ひっこめ)少し譲歩する。

いっぽ=を進める

――を進・める
(考え方などを)一段階前進させる。

いっぽ=踏み出す

――踏み出・す
(1)一歩前へ出る。
(2)(勇気をもって)まず第一段階を実行してみる。

いっぽう

いっぽう【一報する】
let <a person> know.

いっぽう

いっぽう [0] 【一法】
□一□〔歴史的仮名遣い「いつぱふ」〕
一つの方法。一つの手段。「それも―と言える」
□二□〔歴史的仮名遣い「いつぽふ」〕
〔仏〕 一事。一物。

いっぽう

いっぽう [3] 【一方】
(1)一つの方向。「―通行」
(2)一つの方面。ある方面。「―から考えると気の毒でもある」「―の雄」
(3)いくつかのもの(多くは二つ)のうちの一つ。片方。「―の手」「―の出口はふさいである」
(4)名詞,形容動詞の語幹,動詞の下に付いて接尾語的に用い,もっぱらその傾向にあること,一つの方向・方面にかたよっていることの意を表す。「まじめ―」「仕事―」「水かさは増す―だ」「成績はよくなる―だ」
(5)接続助詞的に用いて,あることと並行して別のことが行われること。…しつつ他方では。「仕事に励む―,遊びにも精を出す」
(6)接続詞的に用いて,もう一つの側では。他方。「 A さんの話ではこうだ。―,B さんはこう言っている」

いっぽう

いっぽう【一方】
(1) one side[the other side (他の)];one party[the other party (相手方)].(2)〔副〕meanwhile (話変わって);→英和
on the other hand.〜的 one-sided <view> .
上がる(増加する)〜だ go on rising (increasing).‖一方通行 one-way traffic; <掲示> One Way (Only).

いっぽう

いっぽう [0] 【一報】 (名)スル
(1)ちょっと知らせること。「到着次第ご―下さい」
(2)第一報。「―が入る」

いっぽうぐち

いっぽうぐち [3] 【一方口】
一方だけに設けられた出入り口。

いっぽうつうこう

いっぽうつうこう [5] 【一方通行】
(1)ある道路への車両の進入・通行が,一方向だけしか許可されていないこと。また,その道路。一方交通。
(2)二者間でのやりとりなどが,ある一方からだけなされること。

いっぽうてき

いっぽうてき [0] 【一方的】 (形動)
(1)自分の方の考えだけに片寄っているさま。「―な意見」「与党だけで―に決めてしまう」
(2)一方だけに片寄っているさま。圧倒的。「―な勝利」「―に押しまくる」

いっぽうのつち

いっぽうのつち 【一抔の土】 (連語)
(1)〔史記(張釈之伝)〕
てのひらにひとすくいの土。少量の土。
(2)〔駱賓王「代�徐敬業�以�武后臨�朝移�諸郡県�檄」〕
墳墓。陵墓。

いっぽん

いっぽん [0] 【一品】
(1)律令制で,親王の位階の第一位。
→品位(ホンイ)
(2)経巻中の一章。
(3)極楽浄土の段階を九つに分けたうちの一つ。
→九品(クホン)

いっぽん

いっぽん【一本】
one;→英和
a piece <of chalk> ;→英和
a bottle <of beer> ;→英和
a point (得点).→英和
〜とる score a point <over> (試合で).〜参る be beaten.‖一本気の single-minded.一本調子(の) monotone (monotonous).一本やり a guiding principle (方針);one's strong point (得手).

いっぽん

いっぽん [1] 【一本】
(1)鉛筆・棒・瓶など細長いものの数え方で,一つ。また,本・手紙・電話などについてもいう。
→ほん(本)
(2)剣道で,決まり手となる一撃。通常,二本先取すると勝ち。柔道では,技が完全にかかること。一本先取すると勝ち。「―取る」
→一本勝ち
(3)議論や勝負などで,相手をへこますこと。「これは―取られた」
(4)一人前。特に,芸妓についていう。「―になる」「―立ち」
(5)
 (ア)書籍一冊。
 (イ)(異本がたくさんある時,その中の)ある本。「―に曰(イワ)く」
(6)酒を入れた徳利一本。「―つける」
(7)一つの方向。一まとまり。ひとすじ。「志望校を―にしぼる」「歌―で進む」
(8)千円または一万円をいう俗語。古くは百両。
(9)一文銭または四文銭の銭差(ゼニサシ)一つのこと。銭百枚で一本とする。「弐朱(ニシ)と―/滑稽本・浮世風呂 2」
(10)同類。仲間。ぐる。「おのれが弟の伝三郎,今迄おのれら―と思ひしに/浄瑠璃・卯月の紅葉(上)」

いっぽん=さす

――さ・す
ちょっとだます。へこませる。やりこめる。「おお,野暮らしと―・せて参りしぞや/浄瑠璃・双生隅田川」

いっぽん=参(マイ)る

――参(マイ)・る
(1)剣道で,一本打ち込む。また,一本打ち込まれる。
(2)相手をやっつける。降参させる。また,やりこめられる。降参する。

いっぽんか

いっぽんか [0] 【一本化】 (名)スル
いくつかに分かれているものを一つにまとめること。「交渉の窓口を―する」

いっぽんがたな

いっぽんがたな [5] 【一本刀】
ばくち打ちや侠客の異名。いっぽんざし。

いっぽんがたなどひょういり

いっぽんがたなどひょういり 【一本刀土俵入】
戯曲。長谷川伸作。1931年(昭和6)「中央公論」に発表。相撲取りになりそこねた上州駒形村生まれの茂兵衛が,酌婦お蔦の恩を忘れず,彼女の危難を救う股旅物(マタタビモノ)。

いっぽんがち

いっぽんがち [0] 【一本勝ち】
柔道・剣道で,一本{(2)}を先取して勝つこと。

いっぽんぎ

いっぽんぎ [3] 【一本気】 (名・形動)[文]ナリ
純粋で,いちずに思い込む性質である・こと(さま)。「―な男」

いっぽんぎょう

いっぽんぎょう [0] 【一品経】
(1)写経の際に,多くの人が,一部の経を一品ずつ分けて書写すること。
(2)法華経を一品ずつ独立させて作った経。写経の際は,通常法華経二八品に無量義経と観普賢経の開結(カイケチ)二経を添え,二八品と開結をそれぞれ分担して書写する。

いっぽんぐま

いっぽんぐま [3] 【一本隈】
隈取りの一種。紅でこめかみから目尻を通り頬にかけて弧を描いたように施す。「国性爺合戦」の和藤内など荒事立役に用いる。

いっぽんごしょどころ

いっぽんごしょどころ [7] 【一本御書所】
平安時代,世間に流布した書籍を別に一本書写して保管した役所。いっぽんのごしょどころ。

いっぽんざし

いっぽんざし [0] 【一本差(し)】
刀を一本差していること。また,その人。特に,侠客などをいう。いっぽんがたな。

いっぽんしめじ

いっぽんしめじ [5] 【一本占地】
担子菌類ハラタケ目のきのこ。秋,雑木林に生じる。かさの上面は灰黄色。裏のひだの部分は白色より淡紅色に変わる。茎は白色で,縦に裂けやすい。シメジに似るが有毒。

いっぽんしょうぶ

いっぽんしょうぶ [5] 【一本勝負】
柔道・剣道などの試合で,一定時間内にどちらかが一本とれば勝敗が決まって終了する方式。

いっぽんぜおい

いっぽんぜおい [5] 【一本背負い】
柔道・相撲で,相手の片腕を肩に担ぎ背負い投げにする技。

いっぽんだち

いっぽんだち [0] 【一本立ち】 (名)スル
(1)他人の助けを受けず,独力でやってゆくこと。独立。ひとりだち。「自分の店を持って―する」
(2)一つだけほかから離れていること。立。
(3)広い所に木がただ一本はえていること。

いっぽんだち

いっぽんだち【一本立ちになる】
become independent;stand on one's own legs.

いっぽんぢょうし

いっぽんぢょうし [5] 【一本調子】 (名・形動)[文]ナリ
〔「いっぽんちょうし」とも〕
(1)歌い方に抑揚・変化のない・こと(さま)。
(2)(文章・話や物事のやり方などが)変化に乏しい・こと(さま)。単調。「―な話しぶり」

いっぽんづり

いっぽんづり [0] 【一本釣(り)】 (名)スル
(1)一本の釣り糸で釣る漁法。竿(サオ)釣り・手釣り・引き釣りがある。
(2)複数の人を説得・勧誘するのに,一人一人別々に口説き落とすこと。

いっぽんどっこ

いっぽんどっこ [5] 【一本独鈷】
独鈷(トツコ)形の模様を連ねて一筋織り出した博多織。また,その帯。

いっぽんば

いっぽんば [3] 【一本歯】
高下駄の歯の一枚のもの。修験者などがはく。

いっぽんばし

いっぽんばし [3] 【一本箸】
死者に供える一膳飯に差して立てる一本の箸。

いっぽんばし

いっぽんばし [3] 【一本橋】
一本の木だけを渡した橋。丸木橋。

いっぽんばな

いっぽんばな [3] 【一本花】
死者の枕元に飾る花。一本に限られ,樒(シキミ)を用いることが多い。

いっぽんみち

いっぽんみち【一本道】
a straight road.〜である[道が主語]go straight <to the museum> .

いっぽんみち

いっぽんみち [3] 【一本道】
途中で分かれず,一本だけで続く道。「小屋までは―だ」

いっぽんやり

いっぽんやり [3] 【一本槍】 (名・形動)
(1)ただ一つの方法・手段や目的で押し通す・こと(さま)。「勉強―」
(2)槍一本で敵を倒すこと。「―を突きたるほどに云ひまはれども/甲陽軍鑑(品一一)」
(3)ただ一つの得意わざ。

いつ

いつ [1] 【五】
(1)数のいつつ。ご。多く名詞の上に付いて接頭語的に用いられる。「―柱」「―文字」
(2)ご。いつつ。数を数えるときに用いる。「―,む,なな,や」

いつ

いつ【何時】
when;→英和
(at) what time.〜から from what time;since when;→英和
how long <have you been…> .

いつ

いつ [1][2] 【一】
(1)ひとつ。「その生活は―の秘密だといふことであつた/青年(鴎外)」
(2)同じであること。同一のもの。「心を―にする」「帰する所は―である」
→いつに

いつ

いつ [1] 【何時】 (代)
(1)不定称の指示代名詞。不定の時を表す。物事の行われたとき,あるいは行われるときがわからなかったり,はっきりしなかったりすることを表す。「―できるか」「今月の―がいいか」「―になったら晴れるのか」
(2)いつものとき。普段。「―の年よりも雨が少ない」「―になく沈んだようす」

いつ

い・つ 【凍つ・冱つ】 (動タ下二)
⇒いてる

いつ

いつ 【厳・稜威】
(1)神聖であること。斎(イ)み清められていること。「―の真屋に麁草(アラクサ)を―の席(ムシロ)と苅り敷きて/祝詞(出雲国造神賀詞)」
(2)勢いの激しいこと。威力が強いこと。「―の男建(オタケビ)踏み建(タケ)びて/古事記(上)」

いつ

いつ 【佚】
楽をすること。

いつ=となく

――となく
(1)いつと定めることなく。いつも。常に。始終。「―塩焼くあまのとまびさし/新古今(恋二)」
(2)いつと期限を切ることなく。いつまでも。無期限に。「法皇のいつとなう鳥羽殿におしこめられて/平家 4」
(3)いつの間にか。「何となく鏡を見れば,はや―衰へ/狂言記・土産の鏡」

いつ=とはなく

――とはなく
いつの間にか。いつとはなしに。いつともなく。「集まっていた人々も―姿を消してしまった」

いつ=とも分か∘ず

――とも分か∘ず
いつという決まりもない。「―∘ぬ恋もするかな/古今(恋一)」

いつ=にない

――にな・い
普段にはない。平生とは違う。「―・くうれしそうな顔」

いつ=を以(モツ)て労を待つ

――を以(モツ)て労を待つ
〔孫子(軍争)〕
味方の鋭気を十分養っておいて,疲れた敵兵にあたらせる。

いついつ

いついつ [1][0] 【何時何時】 (代)
(1)何月何日,何日の何時などがはっきりしないとき,また,それらをはっきり言わないときに用いる語。「締め切りは―と決める」
(2)いつものとき。普段。「今朝は―より斎(トキ)をとりつくろうて/狂言・若市」

いついつまでも

いついつまでも [1][5] 【何時何時迄も】 (副)
「いつまでも」を強めた言い方。永久に。「―お元気で」

いつう

いつう ヰ― [0] 【胃痛】
胃の痛み。

いつう

いつう【胃痛】
a stomachache.→英和

いつえ

いつえ [2] 【五重】
(1)五枚重ねること。ごじゅう。
(2)「五重襲(イツエガサネ)」に同じ。
(3)「五重の扇(オウギ)」の略。

いつえがさね

いつえがさね [4] 【五重襲】
袿(ウチキ)を五枚重ねて着ること。また,袖口と褄(ツマ)に中陪(ナカベ)を加えて,五枚重ね着したように見せたもの。

いつえのおうぎ

いつえのおうぎ 【五重の扇】
板数七,八枚を一重扇というのに対し,その五倍ほどの板数のある檜扇(ヒオウギ)。

いつえのからぎぬ

いつえのからぎぬ 【五重の唐衣】
五重襲(イツエガサネ)の唐衣。

いつか

いつか [3][0] 【五日】
(1)五つの日数。五日間。
(2)月の第五日目。
(3)五月五日。端午(タンゴ)の節句の日。
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕

いつか

いつか [1] 【何時か】 (副)
はっきりその時と指定できない不定の時や漠然とした時などを表す。
(1)昔のある時。いつだったか。いつぞや。「―来たことがある」「―読んだはず」
(2)未来のある時。そのうち。いずれ。「―会えるだろう」「―解決する」
(3)いつの間にか。いつしか。「―夜もあけていた」

いつか

いつか【何時か】
some time (or other) (未来の);some day;one of these days (近日);once[at one time](過去の);→英和
the other day (先日).

いつかいち

いつかいち 【五日市】
東京都あきる野市の地名。旧町名。多摩川支流の秋川流域を占める。

いつかいちけんぽう

いつかいちけんぽう 【五日市憲法】
1880,81年頃,千葉卓三郎によって起草された民主的憲法草案。詳細な人権規定をもつもので,五日市の豪農深沢家の援助の下,五日市学芸講談会による共同研究と討論を背景に作られた。

いつかいちせん

いつかいちせん 【五日市線】
JR 東日本の鉄道線。東京都拝島と武蔵五日市間,11.1キロメートル。多摩川支流の秋川北岸を走る東京の通勤鉄道。

いつかがえり

いつかがえり 【五日帰り】
近世,結婚式後,五日目に里帰りした習俗。「―の花嫁としやなら��と振りかけて/浄瑠璃・吉野都女楠」

いつかし

いつか・し 【厳し】 (形シク)
荘重だ。立派だ。いかめしい。「さばかり―・しき御身をと/源氏(御法)」

いつかしら

いつかしら [0][1] 【何時か知ら】 (副)
〔「いつか知らぬ」の転〕
(1)いつの間にか。知らないうちに。「―雨が降り出していた」
(2)近い将来。そのうちに。いつかは。「―わかってくれる時も来るだろう」

いつかのかぜ

いつかのかぜ 【五日の風】
〔論衡(是応)〕
五日に一度風が吹き,十日に一度雨が降ること。気候が順調なさま。「―静かなれば早仕舞の牌(フダ)を出さず。十日の雨穏やかなれば…/滑稽本・浮世風呂(前)」

いつかのせちえ

いつかのせちえ 【五日の節会】
奈良時代以後,宮中で五月五日に行われた節会。菖蒲(アヤメ)を鬘(カズラ)に挿した臣下が,武徳殿に出御した天皇に菖蒲を献上し,天皇からは薬玉(クスダマ)が下賜される。そののち騎射の御覧があり,宴を行う。平安後期には衰えた。いつかのせち。

いつかは

いつかは [1] 【何時かは】 (副)
(1)不定の時を表す。いつかそのうち。「―帰ってくるに違いない」
(2)疑問の意を表す。いつになったら。「浮世をば出づる日ごとに厭へども―月の入る方を見む/新古今(雑下)」
(3)反語の意を表す。いつ…することがあろうか,決してない。「君をのみ思ひ越路の白山は―雪の消ゆる時ある/古今(雑下)」

いつがい

いつがい [0] 【乙亥】
干支(エト)の一。きのとい。

いつき

いつき ヰ― [0] 【居着き・居付き】
(1)居つくこと。一定の場所に住みつくこと。
(2)内湾や岩礁など,一定の場所にすみついている魚。

いつき

いつき 【斎】
(1)心身をきよめて神に仕えること。また,その人。特に斎宮・斎院。「賀茂の―には,孫王の居給ふ例多くもあらざりけれど/源氏(賢木)」
(2)神をまつる場所。「隼は天に上り飛び翔(カケ)り―が上の鷦鷯(サザキ)取らさね/日本書紀(仁徳)」

いつき

いつき 【五木】
熊本県南部,球磨(クマ)郡の村。九州山地中にある。

いつきじぬし

いつきじぬし ヰ―ヂ― [4] 【居着き地主】
江戸町内に家屋敷を所有し,そこに住んでいる町人。家持ち。

いつきのいん

いつきのいん 【斎院】
⇒さいいん(斎院)

いつきのこもりうた

いつきのこもりうた 【五木の子守唄】
五木村の子守り奉公の娘たちが歌った子守唄。もとはこの地方の臼(ウス)唄。

いつきのみこ

いつきのみこ 【斎王】
⇒さいおう(斎王)

いつきのみや

いつきのみや 【斎宮】
(1)斎王(イツキノミコ)の居所。また,その忌みこもる御殿。
(2)神をまつる場所。特に伊勢神宮。「度会(ワタライ)の―ゆ神風にい吹き惑はし/万葉 199」
(3)大嘗祭(ダイジヨウサイ)の悠紀(ユキ)殿・主基(スキ)殿。

いつきめ

いつきめ [0] 【斎女】
神事に奉仕する少女司祭者。春日神社・大原野神社・松尾神社・住吉神社などに仕えた。斎子(イツキコ)。

いつぎ

いつぎ ヰ― [0] 【居接ぎ】
接ぎ木の方法の一。台木を掘り上げないで,畑に植えたまま接ぎ木をするもの。揚げ接ぎより根付きがいい。

いつぎぬ

いつぎぬ 【五衣】
平安時代,男子が参内するときの正式の装束。袍(ウエノキヌ)・下襲(シタガサネ)・半臂(ハンピ)・単(ヒトエ)・引倍木(ヒキヘギ)の五種でひとそろい。

いつく

いつ・く ヰ― [2] 【居着く】 (動カ五[四])
(1)外から来たものがそのままそこに住むようになる。住みつく。「野良猫が―・いてしまった」
(2)落ち着いてそこに居る。「すこしも家に―・かない息子」
[可能] いつける

いつく

いつく【居着く】
settle down;stay long.

いつく

いつ・く 【斎く・傅く】 (動カ四)
(1)心身の汚れを去り神に仕える。《斎》「此の三柱の神は,胸形君等の以ち―・く三前の大神なり/古事記(上)」
(2)神に仕えるような気持ちで大事に世話をする。《傅》「海神(ワタツミ)の神の命のみくしげに貯ひ置きて―・くとふ玉にまさりて/万葉 4220」

いつくさのたなつもの

いつくさのたなつもの 【五種の穀物・五穀】
「五穀(ゴコク)」に同じ。いつつのたなつもの。「臍(ホソ)の中に―生(ナ)れり/日本書紀(神代上訓)」

いつくし

いつく・し 【厳し・美し】 (形シク)
(1)いかめしい。おごそかだ。「皇神(スメカミ)の―・しき国/万葉 894」
(2)尊く立派だ。大切だ。重々しく格式がある。「―・しうもてかしづきたてまつり給ふ/増鏡(おどろの下)」
(3)美しい。「―・しくかたじけなきものに思ひはぐくむ/源氏(若菜下)」

いつくしま

いつくしま 【厳島】
広島湾西部の島。最高所は弥山(ミセン)。島をおおう原始林は国の天然記念物。神の島とされ,出産・埋葬を忌んだ。北西岸に厳島神社があり,日本三景の一。宮島。

いつくしまぎれ

いつくしまぎれ 【厳島裂】
厳島神社蔵の名物裂。二重の隅入り角文の中に雨竜(アマリヨウ)文のある,花色の緞子(ドンス)。厳島緞子。

いつくしまじんじゃ

いつくしまじんじゃ 【厳島神社】
厳島にある神社。主神,市杵島姫命(イチキシマヒメノミコト)。平氏・鎌倉幕府・毛利氏などの崇敬庇護のもとに栄えた。本社・平家納経・鎧など多くの国宝を蔵する。安芸(アキ)国一の宮。

いつくしまのたたかい

いつくしまのたたかい 【厳島の戦い】
1555年,主君大内義隆を殺して領国を奪った陶晴賢(スエハルカタ)を毛利元就(モトナリ)が厳島に敗死させた戦い。毛利氏発展の基となる。

いつくしみ

いつくしみ [0] 【慈しみ】
慈愛。恵み。

いつくしむ

いつくし・む [4] 【慈しむ】 (動マ五[四])
〔「うつくしむ」の転〕
かわいがって,大事にする。「我が子のように―・む」

いつくしむ

いつくしむ【慈しむ】
love;→英和
be kind <to> .慈しみ(深い) affection(ate).→英和

いつぐん

いつぐん [0] 【逸群】
「抜群(バツグン)」に同じ。「―の才」

いつける

いつ・ける [3][0] 【射付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 いつ・く
(1)矢を射て物に当てる。「疑惑の矢を胸に―・けられたやうな気分/行人(漱石)」
(2)(光などが)強く照らす。「夏の日差しが肌に―・ける」
(3)矢で射通して他の物につける。「大きな野猪(クサイナギ),木に―・けられてぞ死にて有りける/今昔 27」

いつげん

いつげん [0] 【逸言】
言い過ぎ。過言。失言。

いつごろ

いつごろ [0] 【何時頃】
おおよその時を漠然とさす語。いつじぶん。「今度は―上京されますか」

いつざい

いつざい [0] 【逸材】
抜きんでてすぐれた才能。また,その才能をもっている人。逸才(イツサイ)。「角界の―」

いつざい

いつざい【逸材】
a man of exceptional talent.

いつしか

いつしか [1] 【何時しか】
■一■ (副)
〔「いつか」を強めていった語。「し」は強めの助詞〕
(1)いつの間にか。「夏も終わり―秋になった」
(2)いつになったら,と待ち望むさま。早く来るとよいなあという気持ちを表す。「けふよりは今こむ年の昨日をぞ―とのみまちわたるべき/古今(秋上)」
■二■ (形動ナリ)
早すぎるさま。「あはれ,―なる譲位かな/平家 4」

いつしほごじょうやく

いつしほごじょうやく 【乙巳保護条約】
日韓協約のうち1905年(明治38)に締結された条約をいう。

いつじ

いつじ [1] 【逸事・軼事】
世に知られない事柄。

いつじぶん

いつじぶん [0][3] 【何時時分】
いつごろ。いつ。

いつぞ

いつぞ 【何時ぞ】 (副)
〔「ぞ」は係助詞〕
不定の時を表す。過去・未来ともにいうが,現代では主に過去のある時をさす。いつ。いつか。「―のことだったかはっきりしないが…」「五三のあたひをためて,―の時節を待てども/浮世草子・一代男 5」

いつぞや

いつぞや [1] 【何時ぞや】 (副)
日時をはっきり覚えていない時や,はっきり言う必要のない時に用いる。先頃。いつであったか。せんだって。「―どこかでお会いしましたね」「―は結構なものをありがとう」

いつぞや

いつぞや【何時ぞや】
once (かつて);→英和
some time ago (過日).

いつぞんそうしょ

いつぞんそうしょ 【佚存叢書】
中国では散逸したが日本に伝存する漢籍一六種を収めて叢書としたもの。三六冊。林述斎編。1799〜1810年刊。

いつだつ

いつだつ [0] 【逸脱】 (名)スル
本筋や決められた範囲からそれること。「本来の目的から―する」

いつだつ

いつだつ【逸脱】
(a) deviation.〜する deviate <from> .→英和

いつつ

いつつ [2] 【五つ】
(1)ご。五個。物の数を数える時に使う。
(2)五歳。
(3)昔の時刻の名。今の午前と午後の八時頃。五つ時。

いつつ

いつつ【五つ】
five.→英和
〜児 <give birth to> quintuplets.

いつつあこめ

いつつあこめ [4] 【五つ衵】
女房装束で,あこめを五枚重ねて着るもの。

いつつお

いつつお [3] 【五つ緒】
牛車の簾(スダレ)の一種。左右の縁と中央に垂らした緒の間にそれぞれ一条の緒を垂らしたもの。また,その簾をつけた車。網代(アジロ)車など。

いつつおのくるま

いつつおのくるま 【五つ緒の車】
五つ緒の簾(スダレ)をかけた牛車。いつつお。

いつつがさね

いつつがさね [4] 【五つ重ね・五つ襲】
「いつつぎぬ」に同じ。

いつつがしら

いつつがしら [4] 【五つ頭】
歌舞伎の下座音楽で,荒事の見得に合わせて,太鼓・大太鼓・笛ではやすもの。「頭(カシラ)」という手を五回重ねることからの称。

いつつぎぬ

いつつぎぬ [3] 【五つ衣】
女房装束で,五枚重ねた袿(ウチキ)。江戸時代には,女官の正装をいう。いつつがさね。
五つ衣[図]

いつつどうぐ

いつつどうぐ [4] 【五つ道具】
江戸時代,大名行列の持ち道具の五種をいう。槍・打ち物・挟み箱・長柄傘(ナガエガサ)・袋入れ杖(ツエ)など。

いつつどき

いつつどき [0] 【五つ時】
⇒いつつ(五つ)(3)

いつつのおしえ

いつつのおしえ 【五つの教え】
儒教で説く,人間として守るべき五つの徳。仁・義・礼・智・信のこと。いつつのみち。五常。

いつつのかりもの

いつつのかりもの 【五つの借り物】
〔仏教の説で,人の肉体は地・水・火・風・空の五大が仮に集まってできたものであり,死ねばこの五つに帰るというところから〕
人の肉体。「世は―,取りに来た時,閻魔大王へ返さうまで/浮世草子・一代男 4」

いつつのくも

いつつのくも 【五つの雲】
「五障(ゴシヨウ)」に同じ。

いつつのさわり

いつつのさわり 【五つの障り】
「五障(ゴシヨウ)」を訓読みした語。「名にし負はば―あるものを/和泉式部集」

いつつのたなつもの

いつつのたなつもの 【五つの穀】
五種類の主要な穀物。すなわち米・麦・粟(アワ)・黍(キビ)・豆のこと。[和名抄]

いつつのつみ

いつつのつみ 【五つの罪】
「五罪(ゴザイ)」を訓読みした語。「おのが―や消ゆると/林葉集」

いつつのにごり

いつつのにごり 【五つの濁り】
「五濁(ゴジヨク)」を訓読みした語。「―深き世に,などて生まれ給ひけん/源氏(蓬生)」

いつつぼし

いつつぼし [3] 【五つ星】
家紋の一。一つの円のまわりに四つの円を並べたもの。五星(ゴセイ)。

いつつもん

いつつもん [3] 【五つ紋】
背・両袖・両胸に一つずつ計五つの紋のついた羽織や着物。礼装に用いる最も格式の高いもの。五所紋(イツトコロモン)。

いつづけ

いつづけ ヰ― [0] 【居続け】 (名)スル
(1)幾日もの間,家を離れてほかの所にとどまること。
(2)遊里などで,幾日もの間泊まりつづけて遊ぶこと。
⇔一夜切(イチヤギ)り
「―の客」

いつでも

いつでも【何時でも】
(at) any time;always;→英和
whenever <you like> .→英和

いつでも

いつでも [1] 【何時でも】 (副)
(1)常に。絶えず。「―肌身離さず身につけている」
(2)任意のあるとき。どのときと限ることなく。「気が向いたら―おいで」

いつところどう

いつところどう [5] 【五所籐】
五か所に籐(トウ)を巻いた弓。

いつところもん

いつところもん [5] 【五所紋】
「五(イツ)つ紋(モン)」に同じ。

いつとものおのかみ

いつとものおのかみ イツトモノヲ― 【五伴緒神・五部神】
記紀神話で,瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)の降臨に従った五神。天児屋命(アマノコヤネノミコト)・太玉命(フトダマノミコト)・天鈿女命(アマノウズメノミコト)・石凝姥命(イシコリドメノミコト)・玉祖命(タマノオヤノミコト)。五伴緒(イツトモノオ)。

いつとものふみ

いつとものふみ 【五部書】
(1)五種の書を合わせて一組としたもの。
(2)五経(ゴキヨウ)の異名。

いつなんどき

いつなんどき【いつ何時】
(at) any moment.

いつなんどき

いつなんどき [1] 【何時何時】 (副)
〔「いつ」を強めたいい方〕
いつ。「―大地震が起こるか分からない」

いつに

いつに【一に】
solely;wholly;→英和
entirely.→英和

いつに

いつに [1][2] 【一に】 (副)
〔漢文訓読から出た語〕
(1)多くのことが一つのことに集中しているさまを表す語。全く。ひとえに。「―各員の努力にかかっている」
(2)また別に。ひとつには。「法隆寺―斑鳩(イカルガ)寺という」

いつにゅう

いつにゅう [0] 【溢乳】 (名)スル
授乳直後,乳児が少量の乳を口から出すこと。乳流。乳多。
→吐乳(トニユウ)

いつねん

いつねん 【逸然】
(1600頃-1668) 中国明末の黄檗(オウバク)宗の禅僧。1645年来日し,その画風はいわゆる長崎派絵画の主流となった。逸然派の祖。

いつねんごう

いつねんごう [3] 【逸年号】
大宝令による公年号制の確立以前に用いられた年号のうち正史に逸せられたもの。法興・白鳳・朱雀など。異年号。
→私年号

いつのことわき

いつのことわき 【稜威言別】
注釈書。一〇巻,目安一巻。橘守部著。三巻までは1850年,以下は1891〜94年刊。記紀歌謡を分類,注釈したもの。

いつのちわき

いつのちわき 【稜威道別】
日本書紀の研究書。一二巻。橘守部著。1844年頃成立か。本居宣長の古事記偏重に対して,日本書紀を称揚した。

いつのぶとん

いつのぶとん [4] 【五幅布団・五幅蒲団】
表裏とも並幅の布を五枚使って仕立てた幅広の布団。五布(イツヌノ)布団。

いつのまに

いつのまに 【何時の間に】 (連語)
いつとは知らないうちに。いつ。「―来たのだろう」「雨は―かやんでいた」

いつのまにか

いつのまにか【何時の間にか】
before one knows[is aware];unawares.→英和

いつは

いつは 【何時は】 (連語)
(1)特にどのときに。いつごろ。多く打ち消しの語を伴う。「梅の花―折らじと厭はねど/万葉 3904」
(2)いつもは。普段は。「―さもあれ此夜半は/浄瑠璃・曾根崎心中」

いつび

いつび [1] 【溢美】
ほめ過ぎること。過賞。「天下の勝境と称するも決して��―にあらず/日光山の奥(花袋)」

いつぶす

いつぶす【鋳潰す】
melt down.

いつぶす

いつぶ・す [0][3] 【鋳潰す】 (動サ五[四])
金属製品を溶かして,地金にする。「梵鐘(ボンシヨウ)まで―・して大砲をつくる」
[可能] いつぶせる

いつぶつ

いつぶつ [0] 【逸物】
「いちもつ(逸物)」に同じ。

いつぶん

いつぶん [0] 【逸文・佚文】
(1)原文がほとんどなくなって世に一部分しか伝わっていない文章。一部分だけ残った文章。「風土記―」
(2)優れた文章。秀逸な文章。

いつぶん

いつぶん [0] 【逸聞】
世にあまり知られていない珍しい話。世間に伝わっていない話。

いつぼう

いつぼう [0] 【鷸蚌】
〔「いっぽう」とも〕
シギとハマグリ。シギとドブガイ。

いつぼう=の争い

――の争い
〔シギとハマグリとが争っている間に,両方とも漁夫に捕らえられたという「戦国策(燕策)」の故事から〕
二人が利を争っている間に,第三者に乗ぜられ共倒れになるような無益な争い。
→漁夫の利

いつまで

いつまで【何時まで】
until when;how long <will you stay?> .〜も as long as one likes;forever (永久に).→英和
〜に by what time[day].

いつまで

いつまで [1] 【何時迄】 (副)
いつの時まで。「この暑さは―続くのだろうか」

いつまでぐさ

いつまでぐさ [4] 【何時迄草・常春藤】
(1)キヅタの異名。
(2)ノキシノブの異名。

いつまでも

いつまでも [1] 【何時迄も】 (副)
(1)限りなく。永久に。「―お友達でいましょう」
(2)どんな事態になろうと。あくまで。「ちと申受にくい訳がござる。―辞退仕りまする/狂言・素襖落(虎寛本)」

いつみん

いつみん [0] 【逸民】
(1)世俗を逃れて隠れ住んでいる人。
(2)官職につかず気楽に暮らす人。「泰平の―」

いつめい

いつめい [0] 【佚名】
名前がわからなくなってしまっていること。「―氏」

いつも

いつも [1] 【何時も】
■一■ (名)
(1)普段の状態。平生。「今日は―と様子が違う」
(2)普段のとおり。常(ツネ)。平生。「―の時間に―の場所で会おう」
■二■ (副)
常に。どんな時でも。「―にこにこしている人」

いつも

いつも【何時も】
always;→英和
all the time.→英和
〜の(とおり) (as) usual.→英和

いつもつ

いつもつ [0] 【逸物】
⇒いちもつ(逸物)

いつもながら

いつもながら [4][0] 【何時も乍ら】 (副)
いつものことではあるが。いつもそうではあるが。「―の歓待ぶり」

いつや

いつや [1] 【乙夜】
五夜の第二。「二更(ニコウ)」に同じ。

いつやのらん

いつやのらん [1] 【乙夜の覧】
〔「杜陽雑編」より。中国,唐の文宗が政務多忙なため,乙夜に読書したことから〕
天子が読書すること。

いつゆう

いつゆう [0] 【逸遊・佚遊】 (名)スル
気ままに楽しみ遊ぶこと。「只日夜に―を事として/太平記 1」

いつらく

いつらく [0] 【逸楽・佚楽】 (名)スル
気ままに遊び楽しむこと。「唯だ―して歳月を送れり/日本開化小史(卯吉)」

いつりゅう

いつりゅう [0] 【溢流】 (名)スル
あふれ流れること。「―堰堤(エンテイ)」

いつりゅうてい

いつりゅうてい [0] 【溢流堤】
⇒越流堤(エツリユウテイ)

いつわ

いつわ【逸話】
an anecdote.→英和

いつわ

いつわ [0] 【逸話】
その人の隠れた一面を知らせる,世間にあまり知られていない面白い話。「―に富む生涯」

いつわり

いつわり【偽り】
a lie;→英和
a falsehood;a fabrication (作り事);a deceit (ぺてん).→英和
〜の false <statement> ;→英和
deceitful.→英和

いつわり

いつわり イツハリ [0][4] 【偽り・詐り】
いつわること。真実でないこと。うそ。「―はない」「看板に―あり」

いつわりごと

いつわりごと イツハリ― [0][6] 【偽り言】
いつわりの言葉。つくりごと。うそ。

いつわる

いつわる【偽る】
(tell a) lie;→英和
falsify <a fact> ;→英和
deceive;→英和
feign <illness> [pretend <to be ill> ].→英和
…と偽って on[under]the pretext of <illness> .

いつわる

いつわ・る イツハル [3] 【偽る・詐る】 (動ラ五[四])
(1)本心や真実を隠して,それと違うことを言う。「―・らない気持ちを述べる」「警官と―・って窃盗をはたらく」
(2)だます。欺く。「人を―・る」「世を―・る」
[可能] いつわれる

いつ何時

いつなんどき【いつ何時】
(at) any moment.

いづ

い・づ 【出づ】 (動ダ下二)
⇒いず(出)

いづつ

いづつ ヰヅツ 【井筒】
能の一。三番目物。世阿弥作。紀有常(キノアリツネ)の娘と在原業平の恋物語を脚色したもの。「伊勢物語」による。

いづつ

いづつ ヰ― [1] 【井筒】
(1)井戸の地上の部分を木・石などで囲んだもの。井戸側。
(2)家紋の一。{(1)}を図案化したもの。本来は正方形のものをいう。平井筒・唐井筒・重井筒,丸に角立井筒など種々ある。
→井桁(イゲタ)
井筒(2)[図]

いづつなりひらかわちがよい

いづつなりひらかわちがよい ヰヅツナリヒラカハチガヨヒ 【井筒業平河内通】
人形浄瑠璃,時代物の一。近松門左衛門作。1720年初演。業平河内通いの伝説を題材とし,惟喬(コレタカ)・惟仁(コレヒト)両親王の位争いを背景に,業平に対する生駒(イコマ)姫と井筒姫の恋争いなどを描く。

いづな

いづな [0] 【飯綱】
(1)飯綱使いが用いる想像上の小動物。狐の仲間とされる。東北地方と関東・中部地方の一部でいう。
(2)飯綱使いのこと。

いづな

いづな ヰ― [1] 【井綱】
つるべに結んである綱。つるべなわ。

いづなつかい

いづなつかい [4] 【飯綱使い】
飯綱を使って術を行う行者や巫女(ミコ)。また,その術。信州飯綱山(イイヅナヤマ)の飯綱権現に起源の求められることが多い。

いづはら

いづはら 【厳原】
長崎県西部,下県(シモアガタ)郡の町。対馬(ツシマ)の南部に位置し,古くから島の中心。厳原港は鎖国の時も長崎とともに対外貿易港であった。

いづめ

いづめ [0] 【飯詰め】
(1)冬季,飯の保温のため飯櫃(メシビツ)ごと入れておく藁(ワラ)製の容器。
(2)乳児を入れておく藁製の揺り籠。いじこ。いずみ。
飯詰め(2)[図]

いづら

いづら 【五浦】
茨城県北部,北茨城市の海岸。海食崖が発達する。1906年(明治39)岡倉天心は日本美術院をここに移転。天心の建てた六角堂付近は景勝地。

いづらい

いづら・い ヰ― 【居辛い】 (連語)
そこにいることがはばかられる。「その場に―・い雰囲気になる」

いて

いて [2][1] 【射手】
弓を射る人。また,弓の名人。

いてい

いてい [0] 【異体】 (名・形動)[文]ナリ
普通とは違った姿や様子をしている・こと(さま)。異風。いたい。「我れは―の様をつくりて/今昔 10」「―ナカタチ/日葡」

いてい

いてい ヰ― [0] 【遺弟】
⇒ゆいてい(遺弟)

いていあん

いていあん 【以酊庵】
対馬にあった禅寺。江戸幕府はここに南禅寺を除く五山の碩学を交代で派遣し,朝鮮との書簡往復,使者接待などにあたらせた。瞎驢(カツロ)山以酊禅寺。

いてかえる

いてかえ・る [3] 【凍て返る・冱て返る】 (動ラ五[四])
春になって暖かくなりかけて,また急に寒くなる。いったんゆるんだ寒気が再びもとに戻る。[季]春。《―・る冱ゆるみたるまゝの土/村上正》

いてき

いてき [0] 【夷狄】
〔「夷」は東方の蛮人,「狄」は北方の未開人の意〕
(1)未開の人。えびす。野蛮人。
→東夷
→北狄
(2)外国人を,軽蔑したり敵意をもったりして呼ぶときに使う語。「―を打ち払う」

いてぐそく

いてぐそく [3] 【射手具足】
射手に必要な服装と弓矢などの武具。

いてぐも

いてぐも [0] 【凍て雲】
冬空に凍りついたように動かぬ雲。[季]冬。

いてざ

いてざ [0] 【射手座】
〔(ラテン) Sagittarius〕
黄道十二星座の一。九月上旬の宵,真南を通過する星座。かつては「人馬宮」に相当した。銀河系の中心はこの方向にあたり,星雲・星団・変光星に富む。中央部のひしゃく形に並ぶ六星を中国では南斗六星と呼ぶ。現在,冬至点がある。

いてざ

いてざ【射手座】
the Archer;Sagittarius.→英和

いてぞら

いてぞら [3] 【凍て空】
凍りつくように寒い冬の空。寒天。[季]冬。

いてちょう

いてちょう [0] 【凍て蝶】
冬まで生きのびて,ほとんど動かない蝶。また,凍てて死んだ蝶。[季]冬。《―の己が魂追うて飛ぶ/虚子》

いてつく

いてつ・く [0][3] 【凍て付く】 (動カ五[四])
こおりつく。「―・くような寒さ」「―・いた道」

いてつく

いてつく【凍てつく】
freeze.→英和

いてつち

いてつち [0][2] 【凍て土】
凍りついた地面。

いてづる

いてづる [0] 【凍て鶴】
凍ったように動かない寒中の鶴。[季]冬。《―の首を伸して丈高き/虚子》

いてどけ

いてどけ [0] 【凍て解け】
こおっていた大地が,春になって解けゆるむこと。また,早春の頃,夜間凍っていた地面が朝日を受けたり暖かい風が吹いたりして,急にぬかるみになること。[季]春。《―の径光りそむ行手かな/野村泊月》

いてぼし

いてぼし [2] 【凍て星】
凍りついたように光のさえた,冬の夜空の星。[季]冬。

いてもたっても

いてもたっても【居ても立ってもいられない】
be quite impatient[restless].

いてゆるむ

いてゆる・む [4][0] 【凍て緩む】 (動マ五[四])
凍っていた大地が,春になって解けてゆるむ。凍て解ける。[季]春。

いてる

い・てる 【凍てる・冱てる】 (動タ下一)[文]タ下二 い・つ
こおる。こおりつく。[季]冬。「冬寒み―・てし氷を埋め置きて/堀河百首」

いてん

いてん【移転】
removal.→英和
〜する move <to> .→英和
‖移転先 one's new address.移転通知 a notification of one's change of address.

いてん

いてん [0] 【移転】 (名)スル
(1)場所・住居などを移すこと。引っ越し。「事務所を―する」「―届」
(2)権利をほかに移すこと。
(3)物事の状態が変わること。
(4)経済主体相互間の経済財の使用権の移動のこと。また,現金や現物での贈与や租税などのような経済対象の一方向的な経済取引のこと。

いてん

いてん [0] 【移点】
ある本の訓点を他の本に写し記すこと。

いてんかかく

いてんかかく [4] 【移転価格】
一企業内で一部門から他部門へ,棚卸資産を移転するときに用いられる価格。振替価格。内部振替価格。

いてんしゅうし

いてんしゅうし [4] 【移転収支】
国際収支のなかの経常収支の一項目。政府および個人の贈与・寄付・賠償など,対価を伴わない物資・サービス・資金の収入と支出。

いてんしょとく

いてんしょとく [4] 【移転所得】
個人の生産活動に直接かかわりなく個人が政府などから受け取る収入。雇用保険・恩給・年金・遺族援護費など。

いてんとうき

いてんとうき [4] 【移転登記】
売買・相続などによって権利の移転が生じた時などに行われる登記。

いで

いで (接助)
〔「ずて」の転。中世以降の語〕
動詞の未然形に付く。現代語の「ないで」に相当する。
(1)上の事柄を打ち消し,特別の感情をもって中止する。「衣を帯につかぬるやうに夫にそは―ぞ/毛詩聴塵」
(2)上の事柄を打ち消し,下の用言の修飾語となる。「いとまもこは―はなんとあらうぞ/史記抄 5」
〔現代語でも関西方言では用いられる〕

いで

いで ヰデ 【井手】
姓氏の一。

いで

いで (感)
(1)誘いかけたり,促したりする時の呼び掛けの語。さあ。「―我(ア)が駒早く行きこそ/万葉 3154」
(2)思い切って行動を起こしたり,決心したりする時に発する語。どれ。いざ。「―,この返事,さわがしくとも我せん/源氏(行幸)」
(3)詠嘆や感動を表す語。いやもう。「―,あはれ/狭衣 1」
(4)問いに対して否定の返事をする時や,承服しかねる時に発する語。いや。さあ。「―,そこにしもぞめで聞え給はん/源氏(行幸)」「―,さも侍らず/大鏡(序)」
(5)話を始める時に言う語。さて。そもそも。「―その頃は元暦元年三月十八日の事なりしに/謡曲・八島」

いで

いで ヰデ 【井手】
京都府綴喜(ツヅキ)郡の町。玉川が東西に流れる。ヤマブキの名所。橘諸兄(モロエ)の別邸があった。((歌枕))「かはづなく―の山吹ちりにけり花のさかりにあはまし物を/古今(春下)」

いで

いで ヰ― 【井手】
田に水を引き入れるため,川の流れをせき止めてある所。井堰(イセキ)。「瀬を速み―越す波の/万葉 1108」

いであう

いであ・う 【出で逢ふ】 (動ハ四)
出て会う。面会する。「御使に竹取―・ひて泣く事かぎりなし/竹取」

いであけみ

いであけみ ヰデ― 【井手曙覧】
⇒橘(タチバナ)曙覧

いでい

いでい [0] 【出居】
(1)家の中の,庭に近い所へ出て座ること。「殊に端近なる―などせぬを/源氏(薄雲)」
(2)寝殿造りで,寝殿と中門廊の間や,寝殿の庇(ヒサシ)の間や,二棟廊に設けられた接客のための部屋。主人の居間としても用いられた。いでいどの。いでいのざ。
(3)朝廷で,射儀・相撲の儀式などに際して庭上に設けられる臨時の座。いでいのざ。

いでいで

いでいで (感)
〔「いで」を重ねた語〕
さあさあ。どれどれ。いやはや。「いで,このたびは負けにけり。隅のところどころ,―/源氏(空蝉)」

いでいどの

いでいどの 【出居殿】
「いでい{(2)}」に同じ。

いでいのざ

いでいのざ 【出居の座】
(1)「いでい{(2)}」に同じ。
(2)「いでい{(3)}」に同じ。

いでいり

いでいり 【出で入り】
(1)出たり入ったり。ではいり。「あさ夕の―につけても/源氏(帚木)」
(2)振る舞い。動作。「家の人の―,にくげならず/土左」
(3)訴訟沙汰。でいり。「其約束をのばし,―になる事なりしに/浮世草子・永代蔵 1」

いでがてに

いでがてに 【出でがてに】 (連語)
〔古くは「いでかてに」とも〕
出られなく。出にくく。「うき世にはかどさせりともみえなくになどかわが身の―する/古今(雑下)」
→がてに

いでく

いで・く 【出で来】 (動カ変)
(1)出て,ここに来る。「大君の命かしこみ―・来れば/万葉 4358」
(2)現れる。「象―・きてその山をこしつ/宇津保(俊蔭)」
(3)発生する。生まれる。「国高安の郡に,いきかよふ所―・きにけり/伊勢 23」
(4)出くわす。巡り合う。「風も吹かずよき日―・きて漕ぎゆく/土左」
(5)可能である。うまくできる。「もし能よく―・れば,勝つ事は治定あるべし/風姿花伝」
〔中世以降「でく」となる。「できる」の祖形〕

いでしお

いでしお 【出で潮】
満ちてくる潮。「この浦舟に帆を上げて,月もろともに―の/謡曲・高砂」

いでたち

いでたち [0] 【出で立ち】
〔(2)が原義〕
(1)装い。身なり。身支度。「派手な―で登場する」
(2)旅行などに出発すること。旅立ち。門出。出発。
(3)世間に出ること。立身出世。「大臣ののちにて,―もすべかりける人の/源氏(若紫)」
(4)門を出たところ。門前。「―の百枝槻の木/万葉 213」
(5)旅立ちの際の食事。でたち。「―ヲスル/日葡」

いでたち

いでたち【出立】
dress;→英和
an outfit (装い).→英和

いでたつ

いでた・つ 【出で立つ】 (動タ四)
(1)外に出て立つ。「月夜には門に―・ち夕占(ケ)問ひ/万葉 736」
(2)旅立つ。出立(シユツタツ)する。「遠き所も―・つあしもとよりはじまりて/古今(仮名序)」
(3)出世する。「この道より―・ち給へる上達部などは/源氏(乙女)」
(4)進む。進展する。「返す返す物は序(ツイデ)落とさず―・ちつべきものなり/宇津保(藤原君)」
(5)装う。身支度する。「左衛門尉源行遠,心ことに―・ちて/宇治拾遺 11」

いでのしたおび

いでのしたおび ヰデ― 【井手の下帯】
〔山城国井手の里で,男がかわいらしい少女を見かけて帯を与えて別れたが,後日それを目印に再会したという「大和物語」による伝説から〕
別れた男女が再び巡り合って契りを結ぶこと。「ときかへし―ゆきめぐり/玉葉(恋二)」

いでのたまがわ

いでのたまがわ ヰデ―タマガハ 【井手の玉川】
⇒玉川(タマガワ)(4)

いでまし

いでまし 【出で座し】
天皇のお出かけ。行幸(ギヨウコウ)。「天皇(スメロキ)の神の御子の―の/万葉 230」

いでましどころ

いでましどころ 【出で座し処】
天皇の行幸になる所。

いでましのみや

いでましのみや 【出で座しの宮】
行幸の際の仮の住居。行宮(アングウ)。

いでます

いでま・す 【出で座す】 (動サ四)
〔動詞「いづ(出)」に尊敬の意を表す補助動詞「ます」が付いて一語化したもの〕
(1)お出になる。お行きになる。「君と時どき―・して遊びたまひし/万葉 196」
(2)こちらへおいでになる。「闇ならばうべも来まさじ梅の花咲ける月夜に―・さじとや/万葉 1452」
(3)おられる。いらっしゃる。「父母が殿の後(シリエ)のももよ草百代―・せわが来(キタ)るまで/万葉 4326」

いでみのはま

いでみのはま 【出見浜】
大阪市住吉区,住吉神社の西方にあった浜。((歌枕))「住吉(スミヨシ)の―に柴な刈りそねをとめごが赤裳たれひき濡れてゆかむみむ/古今大帖 4」

いでや

いでや (感)
〔「いで」を強めていう語〕
いやもう。いや,ほんとに。「―,さいふとも田舎びたらむは/源氏(若紫)」

いでゆ

いでゆ [0] 【出で湯】
温泉。「―の町」

いでわ

いでわ イデハ 【出羽】
⇒でわ(出羽)

いでわのべん

いでわのべん イデハ― 【出羽弁】
平安中期の女流歌人。出羽守平季信(スエノブ)の女(ムスメ)。上東門院彰子,後一条天皇の中宮威子,また章子内親王に出仕。古来「栄花物語」続編の作者に擬せられている。生没年未詳。家集「出羽弁集」

いでん

いでん【遺伝】
heredity;→英和
inheritance.→英和
〜の[的]hereditary <disease> .→英和
〜する be hereditary;run in the family.→英和
‖遺伝学 genetics.

いでん

いでん ヰ― [0] 【遺伝】 (名)スル
〔(2)が原義〕
(1)親の形質が遺伝子により子やそれ以後の世代に伝えられること。
(2)あとまで残り伝わること。また,残し伝えること。「現今存在の旧器は社寺に―する什物の外/新聞雑誌 31」

いでん

いでん ヰ― [0] 【囲田】
中国,宋代に湖や沼などを囲んで干拓し,農耕を行なった田土の呼称。長江下流を中心に官戸・寺院などによって主に構築され,荘園を形成した。

いでん

いでん ヰ― [1] 【位田】
律令制で,有品(ユウホン)の親王と五位以上の官人に,その位階に応じて支給された輸租田。女子は男子の三分の二が支給された。

いでんあんごう

いでんあんごう ヰ―ガウ [4] 【遺伝暗号】
四種類の塩基の配列により構成される DNA(または RNA )の遺伝情報のうち,三個一組の塩基配列(コドン)の組み合わせを指す。六十余の暗号がそれぞれ特定のアミノ酸を指定する。アミノ酸暗号。

いでんいんし

いでんいんし ヰ― [4] 【遺伝因子】
⇒遺伝子(イデンシ)

いでんがく

いでんがく ヰ― [2] 【遺伝学】
遺伝現象の解明を目的とした生物学の一分野。遺伝子が形質を発現する時の調節機構,遺伝子本体の物理的・化学的性質,生物集団のもつ遺伝子群の変化などを研究対象とし,多くの分科に分かれる。

いでんし

いでんし ヰ― [2] 【遺伝子】
染色体中に一定の順序で配列されて各々一つずつの遺伝形質を決定し,両親から子孫へ,細胞から細胞へと伝えられる因子。遺伝子の本体は DNA(一部のウイルスでは RNA )であり,そのヌクレオチドの塩基の配列順序の一定の部分によって特定の形質を発現したり,調節したりする情報が伝えられる。遺伝因子。

いでんし

いでんし【遺伝子】
a gene.→英和
〜組み換え gene recombination.〜工学 genetic engineering.

いでんしがた

いでんしがた ヰ― [0] 【遺伝子型】
ある生物個体の形質を決定する遺伝子の組成。
⇔表現型

いでんしぎんこう

いでんしぎんこう ヰ―ギンカウ [5] 【遺伝子銀行】
(1)一つの生物種のもつすべての遺伝情報を遺伝子ごとに切断し,それぞれ独立に大腸菌などを宿主(シユクシユ)としてクローン化したもの。
(2)特定の遺伝子をクローンや種子として保持し,必要に応じて供給する施設。ジーン-バンク。

いでんしくみかえ

いでんしくみかえ ヰ―クミカヘ [5] 【遺伝子組(み)換え】
遺伝子操作の一。DNA 分子の特定部位を切り出して他の DNA 分子に結合させること。これにより従来なかった形質をもつ生物をつくることができる。組み換え DNA 実験。
→遺伝子工学

いでんしげん

いでんしげん ヰ― [4] 【遺伝資源】
生物種のもつ遺伝情報のこと。遺伝子工学の発展に伴い,多くの遺伝子が有用物質の生産,農作物の改良などに実用価値をもつところから,資源として認識した称。

いでんしこうがく

いでんしこうがく ヰ― [5] 【遺伝子工学】
遺伝子を有効に利用して人類に役立たせることを目的とした学問。遺伝子操作などの技術により発展した。高等生物の特定の遺伝子を多量に作り出して構造を分析したり,有用物質を生物的に生産するなど,広く応用される。

いでんしざ

いでんしざ ヰ― [4] 【遺伝子座】
染色体における各遺伝子の占める位置。

いでんしそうさ

いでんしそうさ ヰ―サウサ [5] 【遺伝子操作】
遺伝子を人工的に組み換えたり,大腸菌などの宿主細胞に導入して増殖させたりすること。遺伝子工学の基礎となる技術。

いでんしちりょう

いでんしちりょう ヰ―チレウ [5] 【遺伝子治療】
遺伝的な継承により異常をもつ遺伝子を正常な遺伝子に置き換えたり,欠失した遺伝子の機能を補うことで遺伝病を治療すること。

いでんしとつぜんへんい

いでんしとつぜんへんい ヰ― [2][5] 【遺伝子突然変異】
塩基対の置換・重複・欠失,配列の組み換えなど,遺伝子自体の構造上の変化によって起こる突然変異。
⇔染色体突然変異

いでんじょうほう

いでんじょうほう ヰ―ジヤウ― [4] 【遺伝情報】
細胞の形質発現や複製のために必要なすべての情報。DNA 分子における塩基の配列の仕方であらわされ,各種のタンパク質の構造に対応する構造遺伝子をはじめとし,その生成を制御するすべての遺伝子群が含まれる。

いでんせい

いでんせい ヰ― [0] 【遺伝性】
親から子に遺伝する性質・傾向。

いでんどくせい

いでんどくせい ヰ― [4] 【遺伝毒性】
ある種の放射線や化学物質が,生物の遺伝子に障害を与える性質をもっていること。発癌性物質・催奇形性物質とされるものの中などに見いだされている。

いでんびょう

いでんびょう ヰ―ビヤウ [0] 【遺伝病】
遺伝によって次代に伝わる疾患。フェニルケトン尿症など。

いと

いと【糸】
(a) thread;→英和
yarn;→英和
a string;→英和
a (fishing) line.〜を抜く(手術後) take out one's stitches.陰で〜を引く(人) pull the wires (a wire-puller).

いと

いと【意図】
(an) intention;→英和
a design;→英和
(an) aim.→英和
〜する intend <to do> ;→英和
aim <at> .

いと

いと 【伊都・怡土】
⇒伊都国(イトノクニ)

いと

いと
■一■ (名)
〔■二■ の転。近世語〕
(1)幼児。「これ怪我さんすな―/浄瑠璃・新版歌祭文」
(2)女児。娘。「お家さんの傍に立つて居なます―さんを見いな/滑稽本・浮世風呂 2」
■二■ (接頭)
名詞に付いて,いとけない・幼い,の意を表す。「―姫君の,小式部のめのと/紫式部日記」

いと

いと [1] 【異図】
謀反(ムホン)の心。異心。

いと

いと [1] 【糸】
(1)繊維が長く線状に連続したもの。綿糸・毛糸など短い繊維を紡績したものと,生糸・合成繊維など長い繊維からなるものがある。「―をつむぐ」
(2)細く長くて,{(1)}のようになっているもの。「蜘蛛(クモ)の―」
(3)三味線や琴などの弦。また,三味線や琴などの弦楽器。「三味線の―」「―の音」
(4)釣り糸。「―を垂れる」
(5)絹。「―織り」
(6)〔女房詞〕
納豆(ナツトウ)。

いと

いと (副)
(1)程度のはなはだしいさま。非常に。大変。「三寸ばかりなる人―うつくしうてゐたり/竹取」
(2)(下に打ち消しの語を伴う)たいして。あまり。「―やむごとなき際(キワ)にはあらぬが,すぐれて時めき給ふありけり/源氏(桐壺)」
(3)事態が並々でないさま。本当に。「かの張騫(チヨウケン)も―ただ者にはあらざりけるにや/今昔 10」

いと

いと [1] 【意図】 (名)スル
(1)何かをしようと考えること。「―した半分もできない」
(2)こうしようと考えていること。めざしていること。「敵の―を見抜く」

いと=を引く

――を引・く
(1)糸状のものがねばって長くのびる。食品が腐ったときの形容にもいう。「納豆が―・く」
(2)〔糸であやつる操り人形から出た語〕
陰にいて他人をあやつる。「陰で―・く者がいるはずだ」
(3)引き出して糸につむぐ。糸をつむぐ。

いとあやつり

いとあやつり [3] 【糸操り】
操り人形の一。人形を糸でつり下げて操るもの。近世初期,浄瑠璃と結びついて盛んに行われた。宝暦(1751-1764)以降衰微したが,明治にはいって九代目結城(ユウキ)孫三郎が再興。南京(ナンキン)操り。吊(ツ)り人形。

いといがわ

いといがわ 【糸魚川】
新潟県南西部,姫川下流域にある市。もと北陸街道と松本街道の分岐点にあたり,宿場町として発展。古くから,翡翠(ヒスイ)を産出することで有名。

いといがわしずおかこうぞうせん

いといがわしずおかこうぞうせん 【糸魚川静岡構造線】
本州を地質学的に東北日本と西南日本とに二分する大断層線。糸魚川付近から松本盆地・諏訪盆地・甲府盆地・富士川流域を経て静岡に至り S 字状を描く。フォッサ-マグナの西縁。

いといり

いといり [0] 【糸入り】
〔絹糸入りの意〕
木綿糸に絹糸を交ぜて織った織物。多く,縞・かすりの部分に絹糸を用いる。「―双子(フタコ)」「―縞(ジマ)」

いといん

いといん [0] 【糸印】
室町時代から江戸初期にかけて,中国の明から輸入した生糸一斤ごとに添えられた銅印。この印を押したものを取引証として返送した。各種の形があり,つまみに人物・動物などが彫刻されており,風雅な趣があるため文人に愛好された。
糸印[図]

いとう

いとう イタウ (副)
〔形容詞「いたし」の連用形「いたく」の転〕
はなはだしく。ひどく。「(木ニ)とりつきながら,―睡りて落ちぬべき時に/徒然 41」

いとう

いとう 【伊藤】
姓氏の一。

いとう

いとう 【伊東】
姓氏の一。

いとう

いとう [0] 【伊富・伊富魚】
サケ目の淡水魚。全長1.5メートルにも達する。体形はややニジマスに似る。背は暗緑青色,腹部は灰白色で,背と体側に黒褐色の小斑点が散在する。釣りでは幻の魚といわれる。かつては青森県にも生息したが,現在は北海道・サハリンにのみ分布。イト。

いとう

いとう 【伊東】
静岡県東部伊豆半島東岸の市。伊豆の代表的な温泉地・観光地。伊豆サボテン公園などがある。

いとう

いとう【厭う】
(1) dislike (嫌う);→英和
hate;→英和
grudge (惜しむ);→英和
be[get]weary[tired,sick] <of> (いやになる).
(2) take good care of oneself (身をいたわる).厭わない do not mind <doing> ;be willing <to do> .

いとう

いと・う イトフ [2] 【厭う】 (動ワ五[ハ四])
(1)いやに思う。いやに思って避ける。「世を―・う」「水仕事を―・う」「煩(ハン)を―・わず」
(2)大事にする。いたわる。「お体をお―・い下さいませ」
(3)(「世を厭う」から)出家する。「山里に浮世―・はん友もがな/新古今(雑中)」

いとう

いとう [1] 【以東】
ある場所を基準として,そこより東。
⇔以西

いとう

いとう【以東の[に,で]】
east <of a place> .→英和

いとういっとうさい

いとういっとうさい 【伊藤一刀斎】
安土桃山時代の剣客。伊豆の人。名は景久。姓は「伊東」とも。鐘巻自斎に剣法をまなび,一刀流を興した。生没年未詳。

いとうえいのすけ

いとうえいのすけ 【伊藤永之介】
(1903-1959) 小説家。秋田県生まれ。本名は栄之助。「梟」「鴉」「鶯」などで,東北農村の生活を独自な説話文体で描き,社会主義的な農民文学者として活躍。

いとうお

いとうお [2] 【糸魚】
イトヨの別名。

いとうきさく

いとうきさく 【伊藤熹朔】
(1899-1967) 舞台美術家。東京生まれ。東京美校卒。築地小劇場で多数の舞台装置を担当。のち春陽会に舞台美術部を創設するなど舞台美術の発展に貢献。

いとうきねたろう

いとうきねたろう 【伊東甲子太郎】
(?-1867) 幕末期の志士。常陸国志筑藩士。新撰組の参謀だったが征長に反対して脱隊,山稜衛士となる。近藤勇宅訪問の帰路,斬殺された。

いとうけいすけ

いとうけいすけ 【伊藤圭介】
(1803-1901) 幕末・明治の博物学者。名古屋生まれ。東大教授。シーボルトにまなび,ツンベルクの「日本植物誌」により「泰西本草名疏」二巻を著す。その付録でリンネ分類を日本に初めて紹介。著「日本産物誌」など。

いとうげんぼく

いとうげんぼく 【伊東玄朴】
(1800-1871) 幕末の蘭方医。肥前の人。名は淵。シーボルトに学ぶ。江戸で医業のかたわら,象先堂塾で門人を養成。神田に種痘所を創設し,のち,その後身の医学所取締となる。著「医療正始」など。

いとうさちお

いとうさちお 【伊藤左千夫】
(1864-1913) 歌人・小説家。千葉県生まれ。本名は幸次郎。正岡子規に師事。「馬酔木(アシビ)」「アララギ」を刊行,短歌の生命を「叫び」にあると主張。小説に「野菊之墓」などがある。

いとうしずお

いとうしずお 【伊東静雄】
(1906-1953) 詩人。長崎県生まれ。京大卒。「コギト」「日本浪曼派」同人。逆説的で鋭い抒情性に満ちた詩で知られる。詩集「わがひとに与ふる哀歌」「夏花」など。

いとうしょうう

いとうしょうう 【伊藤松宇】
(1859-1943) 俳人。正岡子規らと「椎の友」を結成,俳誌「俳諧」「筑波」を創刊。句集「松宇家集」

いとうしんすい

いとうしんすい 【伊東深水】
(1898-1972) 日本画家・版画家。東京生まれ。本名は一(ハジメ)。鏑木(カブラギ)清方に入門。江戸浮世絵の伝統を継いだ美人画家。代表作「銀河祭」「聞香」など。

いとうしんぞう

いとうしんぞう 【伊藤慎蔵】
(1826-1880) 幕末の洋学者。長門国萩の人。適塾にまなぶ。越前国大野藩の洋学館長として蘭学教育などに貢献。

いとうしんとく

いとうしんとく 【伊藤信徳】
(1633-1698) 江戸前期の俳人。京都の富商。貞徳の門人,のち談林派。若い芭蕉と交わった。

いとうじゃくちゅう

いとうじゃくちゅう 【伊藤若冲】
(1716?-1800) 江戸中期の画家。京都の人。狩野派・琳派を学び,中国明清画の筆意をくわえて動植物画に独自の画境を開く。とくに鶏の画をよくした。代表作「花鳥魚貝図三十幅」「群鶏図」

いとうじんさい

いとうじんさい 【伊藤仁斎】
(1627-1705) 江戸前期の儒学者。古義学の祖。京都の人。名は維楨(コレエダ),字(アザナ)は源佐(ゲンスケ)。年来学んできた朱子学に疑問を抱き,直接古典,ことに「論語」「孟子」の真義をつかんで仁義の実践躬行(キユウコウ)を求める古義学を首唱。京都堀川に古義堂を開いて堀川学派と呼ばれ,門弟三千余人におよんだ。著「論語古義」「孟子古義」「語孟字義」「童子問」など。

いとうすけちか

いとうすけちか 【伊東祐親】
(?-1182) 平安末期の武将。伊豆伊東荘の人。伊豆に流された源頼朝を預かり,殺害しようとしたが失敗。のち,頼朝にとらえられ自殺。曾我兄弟の祖父。

いとうすけゆき

いとうすけゆき 【伊東祐亨】
(1843-1914) 海軍軍人。薩摩藩士の出。日清戦争の連合艦隊司令長官。日露戦争では大本営海軍幕僚長。

いとうせい

いとうせい 【伊藤整】
(1905-1969) 詩人・小説家・評論家。北海道生まれ。本名は整(ヒトシ)。東京商大中退。詩から小説に転じ,昭和初期に「新心理主義」を唱え「得能物語」などを書く。戦後は創作と文学理論の統一をめざし活躍。小説「鳴海仙吉」「氾濫」,評論「日本文壇史」など。

いとうせん

いとうせん 【伊東線】
JR 東日本の鉄道線。静岡県熱海と伊東間,16.9キロメートル。伊豆半島東岸を通じ,伊東より南は伊豆急行線が下田までのびる。

いとうそうかん

いとうそうかん 【伊藤宗看】
(1)(初代)(1618-1694) 江戸前期,将棋三世名人。出雲の人。大橋本家で修業し,1635年に独立して家元伊藤家をおこし,のち三世名人となる。在野派の挑戦を退けた数多の争い将棋で有名。
(2)(三代)(1706-1761) 江戸中期,将棋七世名人。将軍に献上した詰め将棋集「象戯図式」は難解かつ名作で,「詰むや詰まざるや百番」と称して有名。

いとうためきち

いとうためきち 【伊藤為吉】
(1864-1943) 建築家。三重県生まれ。機械学・数学・漢学などを学び,渡米。帰国後,職工徒弟の教育・地位向上に腐心。のちに鉄筋コンクリート部材の研究・生産を行う。晩年は,永久動力機関の発明に没頭する。

いとうだいすけ

いとうだいすけ 【伊藤大輔】
(1898-1981) 映画監督。愛媛県生まれ。小山内薫に師事。「忠次旅日記」「丹下左膳」などサイレント時代劇に傑作を残す。

いとうちゅうた

いとうちゅうた 【伊東忠太】
(1867-1954) 建築学者。山形県生まれ。東大教授。明治神宮・築地本願寺の設計者。日本および東洋の建築史を研究。著「法隆寺建築論」「伊東忠太建築文献」など。

いとうちゆう

いとうちゆう 【伊藤痴遊】
(初代)(1867-1938) 講談師・政治家。横浜生まれ。本名は仁太郎。普通選挙第一回で衆議院議員に当選。双木舎(ソウボクシヤ)痴遊と名乗り自作の政治講談を読む。のち,講談が本業となる。著「伊藤痴遊全集」全三〇巻。

いとうとうがい

いとうとうがい 【伊藤東涯】
(1670-1736) 江戸中期の儒学者。名は長胤,字(アザナ)は源蔵,別号を慥々斎。仁斎の長男。京都堀川にあって子弟の育成に従事,仁斎の古義学を大成。著「制度通」「古今学変」「操觚字訣」など。

いとうのえ

いとうのえ 【伊藤野枝】
(1895-1923) 女性解放運動家。福岡県生まれ。青鞜(セイトウ)社に参加。のち,無政府主義運動を展開。関東大震災直後,夫大杉栄とともに虐殺された(甘粕(アマカス)事件)。

いとうひろぶみ

いとうひろぶみ 【伊藤博文】
(1841-1909) 政治家。長州の人。初名は俊輔。松下村塾に学び,討幕運動に活躍。明治政府にあって,帝国憲法の制定,天皇制の確立に尽力。初代首相・枢密院議長・立憲政友会総裁などを歴任。組閣四度に及び,その間日清戦争を遂行。1905年(明治38)初代韓国統監。ハルビンで安重根に暗殺された。

いとうへいざえもん

いとうへいざえもん 【伊藤平左衛門】
(1829-1913) 宮大工。名古屋の人。京都東本願寺大師堂などを造営し,社寺建築の伝統をささえた。帝室技芸員。

いとうみよじ

いとうみよじ 【伊東巳代治】
(1857-1934) 官僚・政治家。長崎の生まれ。大日本帝国憲法の起草・制定に参画。のち,枢密顧問官となり,枢密院内に勢力を扶植(フシヨク),時の内閣を牽制(ケンセイ)して対外積極策を主張。

いとうらんぐう

いとうらんぐう 【伊藤蘭嵎】
(1694-1778) 江戸中期の儒学者。紀州藩儒官。仁斎の五男。博学で長兄東涯と並び称された。著「大学是正」「中庸古言」など。

いとうらんでん

いとうらんでん 【伊東藍田】
(1734-1809) 江戸後期の儒者・漢詩人。江戸の人。荻生金谷や大内熊耳に師事し蘐園(ケンエン)の学風を伝えたが,新詩風にも理解があった。著「藍田文集」

いとうりゅう

いとうりゅう 【伊東流】
近世槍術の一流派。始祖は江戸初期奥羽の人,伊東紀伊入道佐忠(スケタダ)。江戸時代に盛行。建孝(ケンコウ)流。

いとうろくろべえ

いとうろくろべえ 【伊藤六郎兵衛】
(1829-1894) 幕末・明治の宗教家。武蔵国(神奈川県川崎)の人。丸山教の教祖。
→丸山教

いとうマンショ

いとうマンショ 【伊東満所】
(1570頃-1612) 室町末期のキリスト教徒。日向の人。天正遣欧使節の正使。

いとおしい

いとおし・い イトホシイ [4] 【愛おしい】 (形)[文]シク いとほ・し
(1)かわいく,大事に思うさま。いとしい。かわいらしい。「年をとってからの子なのでよけいに―・い」
(2)気の毒だ。かわいそうだ。不便だ。「両親に死なれてなんとも―・い子たち」「―・しの有様やと亡骸(ナキガラ)に抱付き/浄瑠璃・忠臣蔵」
(3)困ったことである。苦痛に感ぜられる。「我がわづかに知れる方の事を,残なく見せつくさむ,と思へるこそ―・しけれ/源氏(帚木)」
〔語源は「いたわしい」の母音交替形。一説に,動詞「いとう(厭)」の形容詞化とも。心を痛めるさまを表すのが原義。自己に対しては(3),他者に対しては(1)(2)の意となる〕
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)

いとおしむ

いとおし・む イトホシ― [4] 【愛おしむ】 (動マ五[四])
(1)愛着を感じて,大切にする。「過ぎゆく青春を―・む」
(2)深い愛情をもってかわいがる。「わが子を―・む」
(3)気の毒に思う。かわいそうに思う。ふびんに思う。「残された子を―・む」

いとおす

いとお・す [3][0] 【射通す】 (動サ五[四])
矢で目標物を貫く。射抜く。「矢を胸から背へ―・す」
[可能] いとおせる

いとおどし

いとおどし [3] 【糸縅】
鎧(ヨロイ)の縅の一。組糸で札(サネ)を綴(ツヅ)ったもの。糸の色によって赤糸縅・黒糸縅などという。

いとおり

いとおり [0] 【糸織】
練り糸で平織りにした絹織物。

いとおりひめ

いとおりひめ [4] 【糸織(り)姫】
⇒織女(シヨクジヨ)(2)

いとかけがい

いとかけがい [4] 【糸掛貝】
腹足綱イトカケガイ科の巻貝の総称。すべて海産。殻表に縦に走る細い糸状突起をもち,多くは純白色。オオイトカケガイは殻高8センチメートル内外で特に美しい。
糸掛貝[図]

いとかけそう

いとかけそう [0] 【糸掛草】
ミカエリソウの別名。

いとかやま

いとかやま 【糸鹿山】
和歌山県有田市の南東の糸我(イトガ)山の古名。近世の熊野街道がここを通った。((歌枕))「―時雨に色を染めさせてかつがつ織れる錦なりけり/山家(秋)」

いとが

いとが 【糸賀】
姓氏の一。

いとがかずお

いとがかずお 【糸賀一雄】
(1914-1968) 教育家。鳥取県生まれ。京大卒。知的障害児の福祉と教育に尽力。

いとがしら

いとがしら [3] 【糸頭】
漢字の頭(カシラ)の一。「幾」などの「幺」の部分。小さい,かすかなどの意を表す文字を作る。

いときなし

いときな・し 【幼きなし】 (形ク)
おさない。いとけない。「―・き手して,…むろの枝につけたまへり/蜻蛉(中)」

いときり

いときり [4][0] 【糸切り】
(1)製陶の際,轆轤(ロクロ)で成形した器を台から切り離す時使用した糸の跡。轆轤の回る方向によって渦の向きが異なり一般に和物は右,唐物は左とされる。
(2)「いとぞこ(糸底)」に同じ。
(3)糸で切ること。「―玉子」
(4)糸を切ること。「―ばさみ」

いときりだんご

いときりだんご [5] 【糸切(り)団子】
細長い棒状に作って蒸したものを糸で輪切りにした団子。いときり。あやめだんご。

いときりば

いときりば【糸切り歯】
an eyetooth;→英和
a canine tooth.

いときりば

いときりば [4][3] 【糸切(り)歯】
〔糸を切る時に用いることから〕
犬歯のこと。

いとく

いとく ヰ― [0][1] 【威徳】
威厳と徳望。勢力があり,しかも徳の高いこと。「皇帝の―を輝かす」

いとく

いとく ヰ― [0] 【遺徳】
故人が後世に残した徳。後世に残る恩徳。「故人の―を顕彰する」

いとく

いとく [1] 【懿徳】
麗しい立派な徳。

いとくず

いとくず【糸屑】
waste thread.

いとくず

いとくず [3] 【糸屑】
糸のくず。

いとくてんのう

いとくてんのう 【懿徳天皇】
記紀所伝の第四代天皇,大日本彦耜友尊(オオヤマトヒコスキトモノミコト)の漢風諡号(シゴウ)。安寧天皇の第二皇子。

いとくり

いとくり [2][0] 【糸繰り】
(1)繭や綿花から糸を引き出してつむぐこと。また,それをする人。糸取り。糸引き。
(2)「糸枠(イトワク)」に同じ。
(3)オダマキの別名。

いとくりうた

いとくりうた [4] 【糸繰り唄】
民謡。糸繰り車を回して糸をつむぐときにうたう仕事唄。糸取り唄。糸引き唄。

いとくりぐるま

いとくりぐるま [5] 【糸繰(り)車】
車と紡錘(ツム)から成る道具。手で車を回して糸をつむいだりよりをかけたりする。糸車。紡車。
糸繰り車[図]

いとぐち

いとぐち [2] 【糸口・緒】
(1)糸巻き・綛(カセ)などの糸の端。
(2)物事の始まり。手がかり。「事件解決の―」「話の―」

いとぐち

いとぐち【糸口】
the beginning;the first step;a clue <to> (手がかり).→英和
〜を見つける break the ice.→英和

いとぐつ

いとぐつ [2] 【糸鞋】
⇒しがい(糸鞋)

いとぐら

いとぐら [0] 【糸倉・糸蔵】
三味線などの棹(サオ)の上部の,糸巻きを納めるためにくりぬいた長方形の部分。

いとぐるま

いとぐるま [3] 【糸車】
「糸繰(イトク)り車(グルマ)」に同じ。

いとぐるま

いとぐるま【糸車】
a spinning wheel.

いとけない

いとけな・い [4] 【幼けない・稚い】 (形)[文]ク いとけな・し
〔「いときなし」の転〕
おさない。あどけない。「―・いしぐさ」
[派生] ――さ(名)

いとげ

いとげ [0] 【糸毛】
「糸毛の車」の略。

いとげのくるま

いとげのくるま 【糸毛の車】
色糸で飾った牛車(ギツシヤ)。上葺(ウワブ)きに色糸を用い,前後の庇(ヒサシ)にも総(フサ)を垂らす。簾(スダレ)は糸を巻いた竹で編む。青糸毛・紫糸毛・赤糸毛などがある。貴人の女性の乗用。毛車。

いとこ

いとこ 【愛子】
〔形容詞「いとし」の語幹に「子」の付いたもの〕
親しい人。いとしい人。「貴人(ウマヒト)は貴人どちや,―はも―どち/日本書紀(神功)」

いとこ

いとこ [2] 【従兄弟・従姉妹】
(「愛子(イトコ)」と同源か)父または母の兄弟・姉妹の子。
〔年齢・性別の違いで,「従兄」「従弟」「従姉」「従妹」などと書き分ける〕

いとこ

いとこ【従兄弟[姉妹]】
a (first) cousin.また従兄弟 a second cousin.

いとこあわせ

いとこあわせ [4] 【従兄弟合(わ)せ】
いとこどうしを結婚させること。

いとこおおおじ

いとこおおおじ [4] 【従兄弟大小父】
祖父母のいとこ(従兄弟)。族伯祖父。

いとこおおおば

いとこおおおば [4] 【従兄弟大小母】
祖父母のいとこ(従姉妹)。族伯祖母。

いとこおじ

いとこおじ [3] 【従兄弟小父】
父母のいとこ(従兄弟)。いとこちがい。従祖父。

いとこおば

いとこおば [3] 【従兄弟小母】
父母のいとこ(従姉妹)。いとこちがい。従祖母。

いとこき

いとこき [2] 【糸扱き】
布を縫い合わせたあと,縫い目に沿って指先でしごき,布がつれないようにすること。

いとこせ

いとこせ 【愛子夫】
(女性が男に対して)愛する夫。「―にま―にせむや/神楽歌」

いとこちがい

いとこちがい [4] 【従兄弟違い】
(1)自分の父母のいとこ。
(2)自分のいとこの子供。

いとこに

いとこに [0][4] 【従兄弟煮】
小豆・ごぼう・大根・豆腐などを煮えにくいものから順に入れて,味噌で味付けした料理。
〔「追い追い煮る」に「甥々」を掛けた洒落という〕

いとこはん

いとこはん [4] 【従兄弟半】
「いとこちがい」に同じ。

いとこんにゃく

いとこんにゃく [3] 【糸蒟蒻】
〔「いとごんにゃく」とも〕
細長く切ったこんにゃく。さらに細いものを白滝(シラタキ)という。

いとさばき

いとさばき [3] 【糸捌き】
(1)糸の取り扱い方。
(2)弦楽器の弦の取り扱い方。「あざやかな―」

いとさま

いとさま 【幼様】
小児をいう敬称。「お生まれなされた―の/浄瑠璃・布引滝」

いとさん

いとさん 【愛様・幼様】
〔「いとさま(幼様)」の転。主に関西地方でいう〕
お嬢さん。いとはん。

いとざくら

いとざくら [3] 【糸桜】
シダレザクラの異名。[季]春。

いとしい

いとしい【愛しい】
dear <child> ;→英和
beloved <mother> ;→英和
darling.→英和
…を愛しく思う think tenderly of….

いとしい

いとし・い [3] 【愛しい】 (形)[文]シク いと・し
〔「いとおしい」の転〕
(1)かわいい。恋しい。慕わしい。「―・い人」
〔多く子供や異性を対象として使う〕
(2)気の毒だ。かわいそうだ。ふびんだ。「平六は此春はてられて御ざ有よなう。やれやれそれは―・い事をいたいた/狂言・塗師」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)

いとしい子には旅をさせよ

いとしい子には旅をさせよ
「かわいい子には旅をさせよ」に同じ。

いとしご

いとしご [3] 【愛し子】
かわいいと思う子供。大切にしている子供。「―を失う」

いとしご

いとしご【愛し子】
a beloved child.

いとしなげ

いとしなげ 【愛しなげ】 (形動ナリ)
かわいそうなさま。ふびんなさま。「―に兄貴に限つて…よもや有るまいと思うたが/浄瑠璃・桂川」

いとしば

いとしば [2] 【糸芝】
コウライシバの別名。

いとしぼい

いとしぼ・い (形)
〔近世語。「いとほしい」の「ほし」を逆さにした語〕
気の毒だ。かわいそうだ。「ヤレヤレ―・いこんだと涙アこぼして/滑稽本・膝栗毛 4」

いとしぼなげ

いとしぼなげ (形動ナリ)
かわいそうなさま。いたわしいさま。「―に紙治様と私が中,…浮名を立てて言ひ散らし/浄瑠璃・天の網島(上)」

いとしむ

いとし・む [3] 【愛しむ】 (動マ五)
「いとおしむ」に同じ。

いとしも

いとしも (副)
〔「し」「も」は強意の助詞〕
(1)非常に。はなはだしく。「―みだれまさる恋かな/敦忠集」
(2)(下に打ち消しを伴って)それほどは。大して。「やうやうめなれて―うとみきこえ給はず/源氏(常夏)」

いとしも=なし

――な・し
格別のこともない。特に取り立てていうほどのこともない。「ある人,―・き先祖ひきたてて申文に書載たりしをば/弁内侍日記」

いとしらしい

いとしらし・い 【愛しらしい】 (形)
〔近世語〕
かわいらしい。「―・いお顔や/浄瑠璃・孕常盤」

いとしん

いとしん [0] 【糸心・糸芯】
(1)木綿糸を芯とした蝋燭(ロウソク)。
(2)ランプの芯の細い糸状のもの。

いとじゃく

いとじゃく [0] 【糸尺】
建築物の凹凸のある面や,装飾用の刳(ク)り形などに沿って糸をあてて測った寸法。塗装面積の算出などに用いる。

いとじょう

いとじょう 【怡土城】
福岡県前原市の高祖山にあった山城。768年完成。新羅(シラギ)との関係悪化から築かれ,大宰府の守りとされた。土塁・礎石などが残る。

いとじり

いとじり [0][2] 【糸尻】
「糸底(イトゾコ)」に同じ。

いとじるし

いとじるし [3] 【糸印】
裁縫で,糸でつけた印。へらやルレットの使えない布に用いる。

いとすかし

いとすかし [3] 【糸透かし】
透かし彫りの一種。糸のように細い模様を彫る彫り方。刀の鍔(ツバ)の模様などに多い。

いとすぎ

いとすぎ【糸杉】
a cypress.→英和

いとすぎ

いとすぎ [2][0] 【糸杉】
(1)ヒノキ科の常緑高木。地中海沿岸地方原産。高さ30メートルに達する。灰褐色の樹皮が薄くはがれる。葉は針形でヒノキより密につく。ホソイトヒバ。セイヨウヒノキ。イタリアン-サイプレス。
(2)ヒノキ科の常緑高木コノテガシワの栽培変種。枝は下を向き,小枝は集まって下垂する。庭園に植える。

いとすじ

いとすじ [2] 【糸筋】
(1)糸のすじ。糸。
(2)糸のように細いもの。「細い元手の―で/人情本・梅児誉美(後)」
(3)琴・三味線などの弦。「常弄(モテアソビ)し―ならして/浮世草子・一代女 1」
(4)物事の過程。すじみち。「思案の―が乱(モツ)れ出し/浮雲(四迷)」

いとせんそう

いとせんそう 【伊土戦争】
⇒イタリア-トルコ戦争(センソウ)

いとぞこ

いとぞこ [0] 【糸底】
〔轆轤(ロクロ)から糸でくくり取るところから〕
陶磁器の底の部分。いとじり。いときり。

いとぞめ

いとぞめ [0] 【糸染(め)】
「先染め」に同じ。

いとたけ

いとたけ [1][2] 【糸竹】
〔「糸竹(シチク)」の訓読み〕
(1)〔「糸」は琴・三味線などの弦楽器,「竹」は笛・笙(シヨウ)などの管楽器〕
和楽器の総称。管弦。
(2)音楽。音曲。

いとたけのみち

いとたけのみち [2] 【糸竹の道】
音楽の道。

いとだて

いとだて [0] 【糸経】
たてを麻糸,よこを藁(ワラ)や藺草(イグサ)で編んだむしろ。

いとづくり

いとづくり [3] 【糸作り】
イカ・サヨリなどを刺身にする時,糸のように細く切ること。また,その料理。

いとづつみ

いとづつみ [3] 【糸裹】
弓全体を細い麻糸ですき間なく巻いた上から黒漆を塗り,さらに籐(トウ)を巻いた弓。

いとてき

いとてき [0] 【意図的】 (形動)
はっきりした考え・目的があるさま。「―ないやがらせ」

いとでんわ

いとでんわ [3] 【糸電話】
玩具の一。片面だけを紙でふさいだ二本の筒の,ふさいだ面どうしを糸でつなぎ,音声の振動を糸に伝えて双方で通話ができるようにしたもの。

いととじ

いととじ [2] 【糸綴じ】
本製本で,中身の背を糸を用いて折丁ごとに綴じ合わせる方法。糸かがり。

いととり

いととり [2][3] 【糸取り】
(1)「糸繰(イトク)り{(1)}」に同じ。[季]夏。
(2)「綾取(アヤト)り{(1)}」に同じ。

いととんぼ

いととんぼ [3] 【糸蜻蛉・豆娘】
(1)イトトンボ科のトンボの総称。体は細長く一般に小形で,体長3センチメートルほど。はねの基部は細く,柄状になっている。静止するとき,はねを立てて合わせる。トウスミトンボ。トウシントンボ。[季]夏。
(2)一般に,小形で体の細いトンボの称。
糸蜻蛉(1)[図]

いとど

いとど [0]
昆虫カマドウマの別名。羽根がないので鳴かない。江戸時代,コオロギの一種とみなされた。エビコオロギ。[季]秋。《海士の屋は小海老にまじる―かな/芭蕉》

いとど

いとど (副)
〔「いといと」の転という〕
(1)いよいよ。一層。ますます。「―ゆかしさまされど/更級」
(2)ただでさえ…なのにさらに。そうでなくてさえ。「―鈍な奴めが茗荷を食ひ,いよいよ鈍になつて/狂言記・鈍根草」

いとどし

いとど・し (形シク)
〔副詞「いとど」の形容詞化〕
はなはだしい。ひとしおだ。「―・しく過ぎゆく方の恋しきに/伊勢 7」

いとなし

いとな・し 【暇無し】 (形ク)
いとまがない。忙しい。「―・く今日は花をこそ見れ/後拾遺(春上)」

いとなぶ

いとな・ぶ 【営ぶ】 (動バ四)
「いとなむ」に同じ。[名義抄]

いとなます

いとなます [3] 【糸膾】
(1)フナのなます。
(2)魚肉に大根・人参(ニンジン)などを細長く切って添え,三杯酢であえた料理。

いとなみ

いとなみ【営み】
business;→英和
occupation.→英和

いとなみ

いとなみ [0][4] 【営み】
〔動詞「いとなむ」の連用形から〕
(1)
 (ア)行為。作業。「巣を作る野鳥の―」
 (イ)特に,性行為。「夜の―」
(2)生活のための仕事。生業。なりわい。「日々の―」
(3)用意。支度。「冬の―に忙しい」
(4)仏道の勤め。「このかたの―は/源氏(賢木)」

いとなむ

いとな・む [3] 【営む】 (動マ五[四])
〔形容詞「暇(イト)無し」の動詞化。せっせと努める,の意〕
(1)(ある物を成り立たせるために)怠らずに努める。経営する。「家庭を―・む」「事業を―・む」「呉服屋を―・む」
(2)神事・仏事を行う。「法要を―・む」
(3)(儀式・行事などの)支度をする。準備をする。「晦日(ツゴモリ)になりぬれば,世の中物騒がしう―・む頃なるに/栄花(鳥辺野)」
(4)造る。「(水車ヲ)数日に―・み出だして/徒然 51」
[可能] いとなめる

いとなむ

いとなむ【営む】
conduct <business> ;→英和
carry on;engage <in> ;→英和
run <a hotel> ;→英和
practice <law,medicine> .→英和
法要を〜 hold a service for the departed.→英和

いとにかいせん

いとにかいせん [4] 【糸荷廻船】
江戸時代,長崎に輸入される生糸・絹織物・薬種などを専門に堺・大坂へ輸送した廻船。普通の弁財(ベザイ)船だが屋倉が長い点に特徴がある。堺商人が始めたため堺船ともいう。

いとにしき

いとにしき [3] 【糸錦】
(1)数種の色練り糸を打ち込んで模様を織り出した紋織物。中国から伝わり,近世初期京都で織り始められた。西陣・桐生が主な産地。帯地・袋物地に用いる。
(2)皮衣(カワゴロモ)のこと。組糸で皮を連ねて綴(ツヅ)るのでいう。[和漢三才図会]

いとのくつ

いとのくつ 【糸の鞋】
⇒しがい(糸鞋)

いとのくに

いとのくに 【伊都国】
三世紀頃,北九州,現在の福岡県糸島郡地方にあった国。「魏志倭人伝」に,帯方郡使が駐在し,また一大率が常置され,邪馬台国以北の諸国の検察にあたったという。いと。

いとのこ

いとのこ [0] 【糸鋸】
鋸(ノコギリ)の一種。糸のように細い鋸の歯を半円形の金具枠の両端に取り付けたもの。板の中を切り抜くときや,曲線状に板を切るときなどに用いる。

いとはぎ

いとはぎ [0] 【糸矧】
矢の羽根の上下,鏃(ヤジリ)のつけ根の辺りを糸で巻くこと。また,その矢。

いとはん

いとはん 【嬢はん】
〔「いとさん」の転。明治以降関西地方で用いる〕
お嬢さん。

いとばな

いとばな [2] 【糸花】
練った絹糸を結んで作った花形。挿頭花(カザシバナ)・檜扇(ヒオウギ)・薬玉(クスダマ)などに用いた。結び花。花結び。

いとひおどし

いとひおどし [4] 【糸緋縅】
緋色の組糸でおどした鎧。

いとひき

いとひき [2][0] 【糸引き】
(1)糸を引き伸ばすこと。また,そのような状態になること。「―納豆」
(2)「糸繰り{(1)}」に同じ。
(3)仏などを拝む時,その指先から糸のようなものが現れるという俗信。
(4)〔月経時は戸外労働をせず屋内で糸をつむいだことから〕
月経を忌んでいう語。

いとひきあじ

いとひきあじ [4] 【糸引鰺】
スズキ目の海魚。全長約80センチメートル。体は菱形に近く,体高が高く側扁する。体色は背部は青みを帯び,腹面は銀白色。幼魚は体長の二倍あまり,背びれ・尻びれの前端の数条が,糸のように伸びている。食用。観賞魚。本州中部以南に広く分布。カンザシダイ。ノボリサシ。

いとひば

いとひば [2] 【糸檜葉】
サワラの園芸変種。高さ約3メートル。枝は多数に分枝し,先端が下垂する。葉は鱗状。まれに細枝の先に球果をつける。庭木・生け垣にする。比翼檜葉(ヒヨクヒバ)。

いとひめ

いとひめ [2] 【糸姫】
製糸・織物工場の女子工員を美化していう語。織り姫。

いとびな

いとびな [3][2] 【糸雛】
紙びなの一種。竹串などに紙の着物を着せ,麻糸を頭髪とする。高知・鹿児島などのものが名高い。

いとびん

いとびん [2][0] 【糸鬢】
元禄(1688-1704)の頃流行した男子の髪の結い方。月代(サカヤキ)を左右および後方へ広く剃(ソ)り下げて,両鬢を細く狭く糸のように残したもの。また,その結い方をした人。役者・小者・侠客などの間に行われた。
糸鬢[図]

いとびんやっこ

いとびんやっこ [5] 【糸鬢奴】
糸鬢に結った奴。

いとぶ

いとぶ [2] 【糸歩】
〔「生糸量歩合」の略〕
一定の生繭(セイケン)から取れる生糸の量の割合。一般に,一〇〇匁(375グラム)の繭から得られる量で表す。糸目。

いとへん

いとへん [0] 【糸偏】
(1)漢字の偏の一。「綿」「織」などの「糸」の部分。
(2)繊維関係の産業。「―景気」

いとま

いとま【暇】
leisure;→英和
time to spare;leave(-taking) (辞去);→英和
dismissal[discharge](解雇).→英和
〜を告げる take one's leave <of> ;say good-by <to> .

いとま

いとま [0][3] 【暇・遑】
〔物事と物事との間の空白の意〕
(1)仕事のない時。時間の余裕。ひま。「応接に―がない」「枚挙に―がない」
(2)休むこと。休暇。「一週間のお―をいただく」
(3)職務をやめること。また,やめさせること。ひま。「―を出す」「玄機は僮僕に―を遣つて/魚玄機(鴎外)」
(4)別れて去ること。辞去。「―を告げる」
→おいとま
(5)離縁。「妻に―を出す」
(6)すき間。ひま。「たま柳えだの―も見えぬ春かな/後葉集」
(7)喪に服してひきこもること。「御髪おろし給ひて隠れ給ひぬ。…おとども,御―になり給ひ/宇津保(国譲上)」

いとま=を乞う

――を乞・う
(1)休暇を願い出る。ひまをもらう。
(2)別れの挨拶をする。別れを告げる。
(3)「いとまを取る」に同じ。

いとま=を取る

――を取・る
(1)主人に請うて主従の関係を絶つ。
(2)妻が夫に請うて夫婦の縁を切る。離婚する。「わらはは―・りましてござるが/狂言記・法師物狂」

いとまき

いとまき【糸巻】
<米> a spool;→英和
<英> a reel.→英和

いとまき

いとまき [0][2] 【糸巻(き)】
(1)糸を巻くこと。また,そのための板きれや道具。
(2)釣り糸を巻き収める道具。
(3)三味線・琵琶・バイオリンなど弦楽器の頭部にあって,弦を巻きつけ,音高を調節するねじ。転手(テンジユ)。
(4)江戸時代の婦人の髪の結い方の一。髷(マゲ)の髪を笄(コウガイ)に巻きつけて{(1)}のような形にしたもの。
(5)家紋の一。{(1)}にかたどったもの。
(6)「糸巻の太刀」の略。

いとまきえい

いとまきえい [4] 【糸巻鱝】
エイ目の海魚。全長2.5メートル,体重500キログラムにも達する。尾部はむち状で,体長より長く毒針をもつが性質はおとなしい。体の前方に耳のようにみえる鰭(ヒレ)が一対あり,これを動かして腹面にある口に餌(エサ)を運ぶ。南日本以南から中国および熱帯海域にかけて広く分布。ギンメ。ヒラ。イソナデ。近縁種のオニイトマキエイ(マンタ)はエイ類の最大種。
糸巻鱝[図]

いとまきのたち

いとまきのたち [6] 【糸巻の太刀】
鞘(サヤ)の足金物の前後を柄(ツカ)と同様に平組みの緒で巻いた太刀。いとまき。
糸巻の太刀[図]

いとまきひとで

いとまきひとで [5] 【糸巻海星】
ヒトデの一種。多くは五角形で,各辺が浅く湾入し,糸巻{(1)}に似る。下面は橙色,上面は青黒く,赤橙色の斑が混じる。貝・ウニ・ゴカイ類を食べる。全国の浅海・岩礁上にすむ。

いとまきふぐ

いとまきふぐ [4] 【糸巻河豚】
フグ目の海魚。体長13センチメートル程度。体形は箱状。体は硬い甲板におおわれている。背側の隆起に鋭い一棘があり,腹側の隆起にも数本の棘がある。相模湾から東シナ海まで分布。

いとまごい

いとまごい [4][0] 【暇乞い】 (名)スル
(1)別れを告げること。別れのあいさつ。
(2)(雇い主などに)暇(ヒマ)をくれるように願うこと。

いとまごい

いとまごい【暇乞い】
leave-taking; <make> a farewell call <on a person> .〜をする say good-by <to> .

いとまさ

いとまさ [0][2] 【糸柾】
「糸柾目(イトマサメ)」の略。

いとまさめ

いとまさめ [3] 【糸柾目】
木材の柾目が,糸のように細かくて密なもの。いとまさ。
⇔粗(アラ)柾目

いとまじょう

いとまじょう 【暇状】
(1)職を免ずる辞令。
(2)離縁状。去り状。

いとまのひま

いとまのひま 【暇の隙】
〔同義語を二つ重ねたもの〕
ひまな時。「のどかなる御―などには,ふとはひ渡りなどし給へど/源氏(薄雲)」

いとまぶみ

いとまぶみ 【暇文】
休暇や辞職の願いの書類。けもん。「日頃―奉りて,参らず侍る/宇津保(嵯峨院)」

いとまゆ

いとまゆ [3] 【糸眉】
糸のように細い,美しい眉。鶯眉(ウグイスマユ)。

いとまるがわら

いとまるがわら [5] 【糸丸瓦】
丸瓦のうちで最も細いもの。糸丸。

いとまん

いとまん 【糸満】
沖縄島最南端にある市。漁業が盛んで,独特の追い込み網漁法が有名。「ひめゆりの塔」がある。

いとみち

いとみち [2] 【糸道】
(1)琴・三味線などの弾き方・技能。
(2)いつも琴・三味線などを弾く人の爪に弦がすれてできたへこみ。糸爪。

いとみみず

いとみみず [3] 【糸蚯蚓】
環形動物イトミミズ類の総称。下水・池沼などに群生してゆらぐ赤い糸状のミミズ。ゴトウイトミミズ・マミズイトミミズが普通で,いずれも観賞魚の餌に用いる。アカコ。

いとみゃく

いとみゃく [2][0] 【糸脈】
(1)絹糸の一端を脈所にかけ他端を医者が持ち,糸に伝わる脈を間接的にはかること。貴婦人など直接体に触れることをはばかる人を診察する時の方法。近世まで行われた。
(2)糸を通して伝わる振動・手ごたえ。「―で魚の名を知る釣上手/柳多留 122」

いとみゃく=を引く

――を引・く
相手の様子をうかがう。「綻びを頼み糸脈引いて見る/柳多留 59」

いとみや

いとみや 【幼宮】
幼い皇子や皇女。「―いだき奉らむ/紫式部日記」

いとめ

いとめ [3][0] 【糸目】
(1)糸筋。細い糸。
(2)器物に刻みつけた細い線。
(3)凧(タコ)の釣り合いをとるために,表面につける数本の糸。
(4)「糸歩(イトブ)」に同じ。
(5)江戸時代,甲州金の量目の呼称。一両の六四分の一。
(6)多毛綱の環形動物。ゴカイの一種。体は細長く20センチメートル内外で,環節数が三〇〇近くある。河口近くの浅海や汽水湖の泥底にすむ。一〇〜一二月,生殖のため泳ぎ出し,これをバチと呼ぶ。釣り餌(エ)に使う。
(7)染色で,模様の輪郭に置いた防染用の糊(ノリ)のあとにできる糸状の線。
(8)柳の芽だち。「青柳の―も見えず/躬恒集」

いとめ

いとめ【(金に)糸目をつけずに】
regardless of expense.

いとめ

いとめ [0] 【鋳留(め)】
金物の損傷を鋳掛けして繕うこと。

いとめ=を付け∘ない

――を付け∘ない
〔糸目をつけてない凧が風まかせに飛ぶことにたとえて〕
制限を加えない。金品を惜しげもなく使う。「金に―∘ない」
〔「いとめ」は「厭目」とも書く〕

いとめる

いと・める [3] 【射止める】 (動マ下一)[文]マ下二 いと・む
(1)うまく射あてて捕らえる。射殺す。「一発で獲物を―・める」
(2)(希少価値のあるものを)うまく自分のものにする。獲得する。「一等の賞金を―・める」「社長令嬢を―・める」

いとめわん

いとめわん [3] 【糸目椀】
轆轤(ロクロ)で糸目を施した漆塗りの椀。石川県江沼郡山中町で産する。蜆椀(シジミワン)。

いとめん

いとめん [0][2] 【糸面】
角材の四隅を細く面取りすること。また,その面。
→大面(オオメン)

いとも

いとも [1] (副)
〔副詞「いと」に助詞「も」の付いた語〕
大変。非常に。「式典が―おごそかに行われる」「―簡単」

いともの

いともの [2] 【糸物】
(1)織物。
(2)弦楽器。
(3)寄席(ヨセ)の演芸のうち,三味線を伴うもの。
(4)〔近世女性語〕
素麺(ソウメン)。

いとやど

いとやど [2][3] 【糸宿】
娘宿の一種。麻糸をつむぐために娘が集まり,共同作業を行う場所。糸引き宿。

いとやなぎ

いとやなぎ [3] 【糸柳】
シダレヤナギの別名。[季]春。

いとやなぎ

いとやなぎ【糸柳】
a weeping willow.

いとゆう

いとゆう [2] 【糸遊】
(1)晩秋や早春の頃,空中に蜘蛛(クモ)の糸が浮遊する現象。あるかなきかのものにたとえられることが多い。遊糸。「霞晴れみどりの空ものどけくてあるかなきかに遊ぶ―/和漢朗詠(雑)」
(2)「陽炎(カゲロウ)」に同じ。[季]春。
(3)〔漢語「遊糸」の訓読みによって生じた語ともいわれるが未詳。あるいは「糸木綿(イトユウ)」より出た語か〕
透けて見える薄い布帛(フハク)。
〔「糸結」とも書く〕

いとゆうむすび

いとゆうむすび [5] 【糸遊結び】
装飾として着物や調度などにつける,糸を花形に結んだもの。

いとよ

いとよ [2][0] 【糸魚】
トゲウオ目の魚。全長約5センチメートル。体側に板状の鱗(ウロコ)が多数あり,背びれに三本のとげがある。産卵期は雄が糸状の粘液を出し,川底にすり鉢状の巣を作るので有名。幼魚が海へ下るものと陸封型とがある。北日本や北半球の温帯北部に分布。ハリウオ。
→トゲウオ

いとより

いとより [0][4] 【糸縒り・糸撚り】
(1)糸によりをかけること。糸をよりあわせること。
(2)「糸縒り車」の略。
(3)延年舞の一つで,枠に糸をよりながら,いとしい人を待つという所作をいう。「三十郎が狂言,伝介が―とて京中これに浮かされて見物するほどに/仮名草子・東海道名所記」
(4)イトヨリダイの略。

いとよりぐるま

いとよりぐるま [5] 【糸縒り車】
⇒糸繰(イトク)り車(グルマ)

いとよりだい

いとよりだい [4] 【糸縒鯛】
スズキ目の海魚。全長約40センチメートル。体は長紡錘形でやや側扁する。体色は赤黄色・薄赤色で,体側に数条の黄色い縦線がある。尾びれの上端が糸状にのび,泳ぐ時金糸をよるように見える。冬,美味。本州中部以南の近海に分布。金線魚。イトヨリ。イトヒキ。

いとらん

いとらん [2] 【糸蘭】
〔葉の縁から淡褐色の繊維が糸のようにほぐれるので〕
ユリ科の多年草。メキシコ原産。葉は革質で剣状,短い茎に叢生(ソウセイ)する。夏,大形の円錐花序に鐘状白色六弁花を多数つける。芝生などに植え観賞用とする。ユッカ。

いとわく

いとわく [0] 【糸枠】
つむいだ糸を巻きつける枠。糸繰り。
糸枠[図]

いとわしい

いとわし・い イトハシイ [4] 【厭わしい】 (形)[文]シク いとは・し
〔動詞「いとう」の形容詞化〕
嫌だ。不愉快だ。煩わしい。「顔を見るのも―・い」
[派生]――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)

いとわしい

いとわしい【厭わしい】
disgusting.→英和

いとわっぷ

いとわっぷ [3] 【糸割符】
江戸初期に確立した中国産生糸(白糸)輸入の方式。ポルトガルなど外国船の貿易利益独占を排するため,1604年堺など三か所(のち五か所)の特定商人に輸入生糸購入の特権を与え,それを各商人に分配するもの。白糸(シライト)割符。

いとん

いとん ヰ― [0] 【萎頓】 (名)スル
力がぬけること。へとへとになること。「―困敝(コンペイ)する」

いとん

いとん 【猗頓】
中国,春秋時代末の富豪。陶朱公(范蠡(ハンレイ))に教えられて牧畜や製塩を行い,王者に劣らない巨万の富を蓄積したという。生没年未詳。
→陶朱猗頓の富

いとん=の富(トミ)

――の富(トミ)
莫大な富。巨額の財産。

いど

いど [1] 【異土】
故郷・故国と異なる土地。異国。外国。

いど

いど【井戸】
a well.→英和
‖井戸端会議 housewive's gossip;a chat over the garden fence.井戸水 well water.

いど

いど ヰド 【井戸】
姓氏の一。

いど

いど【緯度】
<be in[at]high[low]> latitude.→英和
緯度線 a parallel.→英和

いど

いど ヰ― [1] 【緯度】
経度とともに地球上の位置を示す赤道に平行な座標。ある地点の天頂の方向と赤道面とのなす角度で表す。赤道をゼロ度とし,南北へそれぞれ南緯・北緯と測り,両極で九〇度に至る。
⇔経度

いど

いど ヰ― [1] 【井戸】
(1)地面を深く掘り,あるいは管を地中に打ち込んで地下水を汲み上げるようにしたもの。井。「―を掘る」「―が涸(カ)れる」
(2)「井戸茶碗」の略。

いどう

いどう [0] 【異動】 (名)スル
地位・職務などが変わること。「人事―」「七十原素の性質は曾て―せず/福翁百話(諭吉)」

いどう

いどう【異動】
change(s) <in the staff> ;→英和
a reshuffle <of the Cabinet> .→英和

いどう

いどう [0] 【移動】 (名)スル
位置を変えること。移り動くこと。移り動かすこと。「車両を―する」

いどう

いどう【異同】
(at) difference <between> .→英和

いどう

いどう [0] 【異同】
〔「同」にはほとんど意味がなく,ただ語調を整える程度のもの〕
異なっているところ。ちがい。「諸本の―を調べる」「両者に―はない」

いどう

いどう【移動する】
move;→英和
travel.→英和
‖移動住宅 a mobile home.移動申告(証明) a report (certificate) of the change of one's address.移動図書館 a traveling library;a bookmobile.移動性高気圧 a migratory anticyclone.

いどう

いどう [1] 【医道】
医術の道。医学。

いどうきょく

いどうきょく [2] 【移動局】
移動する無線局。船舶・航空機などの局はこれに当たる。アマチュア無線局を除く。
→基地局

いどうこうげき

いどうこうげき [4] 【移動攻撃】
バレーボールなどで,ポジションを移動して攻撃に参加すること。

いどうしんぎかい

いどうしんぎかい 【医道審議会】
医師法に基づいて厚生省に置かれる審議会。医師・歯科医師の免許の取り消し,医業・歯科医師業の停止等に関して調査・審議を行う。

いどうせいこうきあつ

いどうせいこうきあつ [8] 【移動性高気圧】
移動していく高気圧。形はほぼ楕円形で,日本本土を覆うほどの大きさをもつものもあり,温帯低気圧と交互に日本付近を東進する。春と秋によく出現し,この圏内では好天になることが多い。

いどうせいもうちょう

いどうせいもうちょう [6] 【移動性盲腸】
通常,後腹膜に固定されている盲腸が生理的限界以上に移動性を示す状態。右下腹部の疼痛・便秘などの症状を起こす。虫垂炎と誤診されやすい。移動盲腸症。

いどうたいし

いどうたいし [4] 【移動大使】
一定の任地をもたず,外交使節として各国を巡回する特命全権大使。

いどうたいつうしん

いどうたいつうしん [6] 【移動体通信】
無線を利用して,場所が固定されない端末との通信を行うサービス。携帯電話,自動車電話,ポケット-ベルなど。

いどうとしょかん

いどうとしょかん [5] 【移動図書館】
自動車に本などを積んで一定の地域を巡回し,貸し出し業務をする図書館。自動車文庫。

いどうど

いどうど [2] 【移動度】
電子やイオンなどの荷電した粒子が電場の中で移動する速度を定める比例定数。モービリティ。

いどうはっせいげん

いどうはっせいげん [6] 【移動発生源】
自動車・飛行機・船舶など,移動しながら汚染物質の発生源となるものの総称。
→固定発生源

いどうへいきん

いどうへいきん [4] 【移動平均】
統計の手法の一。例えば毎年の米の産額について,その前後数年間の平均をとり,それを各年の産額とし,豊凶作の偶然的要素を除去して全体の趨勢(スウセイ)を知ることができるようにする。

いどうりつ

いどうりつ [2] 【移動律】
⇒推移律(スイイリツ)

いどかんそくじょ

いどかんそくじょ ヰドクワンソクジヨ [1] 【緯度観測所】
緯度の変化を観測して地球の回転と変形とを調べる機関。岩手県水沢市(北緯三九度八分)にあり,極運動の国際観測事業の中央局になっている。初代所長は木村栄(ヒサシ)。

いどがえ

いどがえ ヰドガヘ [0] 【井戸替え】 (名)スル
井戸の水をくみ出して中を掃除すること。いどさらえ。さらし井。[季]夏。

いどがみ

いどがみ ヰド― [2] 【井戸神】
井戸の神としてまつられる水神。

いどがわ

いどがわ ヰドガハ [0] 【井戸側】
井戸の周囲の囲い。井筒(イヅツ)。

いどぐるま

いどぐるま ヰド― [3] 【井戸車】
井戸の上に設けた横木に掛けてつるべを上下させる滑車。

いどこ

いどこ 【何処・何所】 (代)
〔「いづこ」の転,「どこ」の古い形〕
不定称の指示代名詞。不定の場所を表す。どこ。「『ここや―』と問ひければ/土左」

いどこ

いどこ ヰ― [0] 【居所】
「いどころ(居所)」に同じ。

いどころ

いどころ【居所】
one's whereabouts;one's address.

いどころ

いどころ ヰ― [0] 【居所】
いるところ。居場所。ありか。住居。いどこ。「犯人の―をつきとめる」「虫の―が悪い(=機嫌ガ悪イ)」

いどころがわり

いどころがわり ヰ―ガハリ [5] 【居所変(わ)り】
舞台装置転換法の一。人物がその位置にいたまま場面のみ変える方法。引き道具・煽(アオ)り返し・迫(セ)り上げなどの方法を用いる。舞踊の場面転換に特に多用される。

いどさらえ

いどさらえ ヰドサラヘ [3] 【井戸浚え】
「井戸替(イドガ)え」に同じ。[季]夏。

いどじりいせき

いどじりいせき ヰドジリヰセキ 【井戸尻遺跡】
長野県諏訪郡富士見町にある縄文中期の遺跡群。八ヶ岳南麓の井戸尻・曾利・藤内・新道遺跡で,中部高地の土器編年と縄文農耕論の根拠になった。

いどちゃわん

いどちゃわん ヰド― [3] 【井戸茶碗】
朝鮮茶碗の一種。室町時代以来,茶人に最も珍重されたもの。大井戸(名物手)・青井戸・小井戸・井戸脇などの種類がある。「井戸」の名称由来は明らかにされていない。
井戸茶碗[図]

いどばた

いどばた ヰド― [0] 【井戸端】
井戸のそば。

いどばたかいぎ

いどばたかいぎ ヰド―クワイ― [5] 【井戸端会議】
共同で使う井戸・水道などの周りで,近所の女たちが水汲みや洗濯に集まって世間話やうわさ話をすることをからかっていった語。主婦たちが家事の合間に集まってするおしゃべり。

いどへいざえもん

いどへいざえもん ヰドヘイザヱモン 【井戸平左衛門】
(1672-1733) 江戸中期の幕臣。名は正朋(マサトモ)。石見(イワミ)銀山領大森の代官。1732年,享保の大飢饉に際し,私財を投じ,官倉を開き,領民を救った。また,他に先駆けて備荒作物の甘薯(カンシヨ)栽培を奨励した。

いどへんか

いどへんか ヰドヘンクワ [3] 【緯度変化】
地球上各地の緯度が約一四か月の周期で,〇・二秒くらいの振幅で変化する現象。
→極運動

いどべい

いどべい ヰド― [2] 【井戸塀】
政治活動の資金を作るために屋敷までも人手にわたり,井戸と塀しか残らないこと。政治には金がかかることのたとえ。

いどほり

いどほり ヰド― [3][4] 【井戸掘り】
井戸を掘ること。また,それを職業とする人。井戸屋。

いどまし

いどま・し 【挑まし】 (形シク)
〔動詞「いどむ」の形容詞化〕
競争心が強い。張り合うさまである。「―・しからぬ,かざし争ひかな/源氏(葵)」

いどみあい

いどみあい [0] 【挑み合い】
(1)互いに競い争うこと。
(2)取引で,売方・買方が互いにその値を強く固持して競い合うこと。

いどみごと

いどみごと 【挑み事】
勝負事。「折節の物合せ,―のやうにて/栄花(本の雫)」

いどみず

いどみず ヰドミヅ [2] 【井戸水】
井戸の水。また,井戸から汲み上げた水。

いどむ

いど・む [2] 【挑む】 (動マ五[四])
(1)闘争・競争を仕掛ける。「戦いを―・む」
(2)難しい仕事などをやり遂げようと立ち向かう。挑戦する。「エベレストに―・む」「難問に―・む」
(3)互いに譲らず,張り合う。「我さきせよ,人さきにせよと―・みあらそふ/仮名草子・伊曾保物語」
[可能] いどめる

いどむ

いどむ【挑む】
challenge;→英和
defy;→英和
make advances <to a woman> (女に);pick a quarrel <with> (けんかを).→英和

いどやかた

いどやかた ヰド― [3] 【井戸屋形】
井戸のわきに柱を立てて,井戸の上に屋根をかけた簡単な建物。

いな

いな ヰ― [1] 【維那】
〔仏〕 三綱(サンゴウ)の一。僧たちの諸務をつかさどる僧。禅宗では「いの」「いのう」と読み,僧の綱紀をつかさどる僧。都維那(ツイナ)。

いな

いな 【稲】
「いね」の転。多く他の名詞と複合して用いられる。「―作」「―穂」「神のさき田に―の穂の/神楽歌」

いな

いな 【伊奈】
姓氏の一。

いな

いな 【伊那】
長野県南部,伊那盆地北部の市。木工業・精密機械工業が立地し,酪農やリンゴ栽培も行われる。

いな

いな [1] 【否】
■一■ (感)
否定や拒否を表す言葉。いや。そうではない。「世界平和はわれわれの,―全人類の希求するところである」「おいらかに―といはましかば,さても止みなまし/落窪 2」
■二■ (名)
(1)不承知。不賛成。「―も応もない」「頼むに―はあるまいと語れば/浄瑠璃・油地獄(中)」
(2)(「か否か」の形で)そうでないこと。「事実か―か徹底して調べる」
→いなや
→いなとよ

いな

いな [0] 【鯔】
ボラの若魚の呼称。全長は約20センチメートル。

いな

いな 【伊奈】
(1)茨城県南部,筑波郡の町。小貝川沿いの低地と低い台地からなり,江戸初期の治水工事により開拓。間宮林蔵の生地。
(2)埼玉県中東部,北足立郡の町。果樹栽培が発達。近年,工業化・都市化が著しい。

いな

いな【否】
<say> no[nay].→英和

いな

いな [1] 【異な】 (連体)
〔形容動詞「異(イ)なり」の連体形「異なる」の転〕
妙な。変な。おかしな。「縁は―もの味なもの」

いな

いな【鯔】
《魚》a young[gray]mullet.

いな

いな (終助)
〔終助詞「い」に終助詞「な」の付いたもの。近世語。「いなあ」とも〕
文の末尾に用いられる。感動・呼び掛け・強調などの気持ちを表す。「かいな」「わいな」「ぞいな」などの形をとることが多い。主に女性が用いた。「廓(クルワ)へ往んだというて,外の勤はせぬわ―/歌舞伎・幼稚子敵討」

いない

いない【以内の[に]】
within <a week> ;→英和
less[not more]than; <a sum> not exceeding <100yen> .

いない

いない [1] 【以内】
(1)ある数量よりその数量をも含めて多くならないこと。その範囲内。以下。「一〇日―に仕上げる」「千円―で買える品」「許容量―なら害はない」
(2)基準になるものより内側。「これより―立ち入り禁止」

いないいないばあ

いないいないばあ
〜をする play peekaboo.

いないいないばあ

いないいないばあ ヰナイヰナイ― (連語)
顔を手などでおおって「いないいない」と言い,手をはずして「ばあ」とおどけた表情を見せて,幼児をあやすときにいう語。

いないな

いないな [1] 【否否】 (感)
いやいや。いえいえ。「いな」を強めた言い方。

いなおおせどり

いなおおせどり イナオホセ― 【稲負鳥】
古歌に多く読まれた鳥の名。秋に渡来する渡り鳥で,セキレイともトキともいうが不明。古今伝授の三鳥の一。「わがかどに―のなくなべに/古今(秋上)」

いなおりごうとう

いなおりごうとう イナホリガウタウ [5] 【居直り強盗】
盗みに入った者が家人に見とがめられ,急に態度を変えて強盗になること。また,その盗人。居直り。

いなおる

いなおる【居直る】
change one's attitude (態度を変える).居直り強盗 a thief who turns a burglar on being detected.

いなおる

いなお・る ヰナホル [3] 【居直る】 (動ラ五[四])
(1)急に態度を荒々しいものに変える。「押し売りが―・る」
(2)逃れられない立場を悟り,強い態度に変わって相手に向かう。「―・ってふてぶてしくなる」
(3)座り直して姿勢を正す。「宗清―・り畏つて申けるは/平家 10」
[可能] いなおれる

いなか

いなか【田舎】
the country(side);→英和
one's home[hometown];the place where one was born;the place where one's family lives.〜の rural;→英和
country.‖田舎ことば[なまり]a provincial dialect.田舎育ちの country-bred.田舎者 a countryman;a countrywoman (女).

いなか

いなか ヰナカ [0] 【田舎】
(1)都会から離れた地方。在郷。在(ザイ)。
(2)人家・人口が少なく辺鄙(ヘンピ)な所。「ここは東京の―だ」
(3)本人の生まれ育った故郷・郷里。また,親や祖父母などの出身地。在所。「正月には―へ帰る」
(4)(他の語に付いて)粗野で,洗練されていないことを表す語。「―くさい」

いなか

いなか ヰ― [1] 【亥中】
亥の刻の上刻と下刻との間。今の午後一〇時頃。

いなかいどう

いなかいどう 【伊那街道】
信濃の松本と飯田を結び,さらに根羽を経て三河の吉田(現,豊橋)に達する街道。江戸時代の脇往還。伊奈街道。

いなかうた

いなかうた ヰナカ― [3] 【田舎唄】
田舎で唄われる唄。田舎節。ひなうた。俚謡(リヨウ)。

いなかえびす

いなかえびす ヰナカ― 【田舎夷】
田舎者を軽蔑していう語。「是源兵衛殿おまん殿,さすがは―よなう/浄瑠璃・薩摩歌」

いなかかせぎ

いなかかせぎ ヰナカ― [4] 【田舎稼ぎ】
都会の商人などが田舎に行って稼ぐこと。

いなかかたぎ

いなかかたぎ ヰナカ― [4] 【田舎気質】
田舎の人に特有な,素朴・粗野・純情の気風・性格。

いなかがくもん

いなかがくもん ヰナカ― [5] 【田舎学問】
見識の狭い学問。時勢おくれの学問。

いなかきょうし

いなかきょうし ヰナカケウシ 【田舎教師】
小説。田山花袋作。1909年(明治42)刊。近代日本興隆期に,貧しさ故に寒村の小学校代用教員として孤独と絶望のうちに死んでいった青年の生涯を描く。

いなかくさい

いなかくさ・い ヰナカ― [5] 【田舎臭い】 (形)
田舎風で洗練されていない。田舎じみている。やぼったい。「―・い服装」

いなかけ

いなかけ [2] 【稲掛(け)】
⇒いねかけ(稲掛)

いなかことば

いなかことば ヰナカ― [4] 【田舎言葉】
田舎の人の使う言葉。俚言(リゲン)。

いなかざむらい

いなかざむらい ヰナカザムラヒ [4] 【田舎侍】
江戸や京坂などの都会へ地方から出てきた侍。また,粗野な侍をあざけっていう語。いなかさぶらい。

いなかしばい

いなかしばい ヰナカ―ヰ [4] 【田舎芝居】
(1)地方の小都市や農村で,素人(シロウト)が祭りの余興に行う芝居。
(2)下手な芝居。粗雑な芝居。
(3)田舎で興行される芝居。

いなかしょうもん

いなかしょうもん ヰナカセウ― 【田舎蕉門】
芭蕉没後,中興期俳諧復古革新運動の中で,地方に勢力を張った美濃派や伊勢派の俳諧流派を,都市系俳壇側より見下した蔑称。
→獅子門
→伊勢派

いなかしんし

いなかしんし ヰナカ― [4] 【田舎紳士】
紳士を気取っているが,どこか洗練されていないところのある人。田舎の紳士。田紳(デンシン)。

いなかじま

いなかじま ヰナカ― [0] 【田舎縞】
「手織り縞」に同じ。

いなかじみる

いなかじ・みる ヰナカ― [5] 【田舎染みる】 (動マ上一)
言動・服装などが田舎風である。「―・みた服装」

いなかじるこ

いなかじるこ ヰナカ― [4] 【田舎汁粉】
つぶし餡(アン)でつくった汁粉。
→御膳汁粉

いなかず

いなかず [0] 【稲数】
刈り稲一〇束ごとに一穂を抜いて保存したもの。神事に用いる。

いなかせかい

いなかせかい ヰナカ― 【田舎世界】
田舎。地方。「一代に一度の見物にて―の人だに見るものを/更級」

いなかそば

いなかそば ヰナカ― [4] 【田舎蕎麦】
ソバの実の外殻の一部をひき込んだ,色の黒いそば。山家(ヤマガ)そば。

いなかだいじん

いなかだいじん ヰナカ― [4] 【田舎大尽】
田舎の金持ち。特に,田舎者で遊里で豪遊する者をいう。

いなかだつ

いなかだ・つ ヰナカ― 【田舎立つ】 (動タ四)
田舎風である。「―・ちたる所に住む者どもなど/枕草子 25」

いなかだんご

いなかだんご ヰナカ― [4] 【田舎団子】
つぶし餡(アン)をまぶした団子。

いなかっぺえ

いなかっぺえ ヰナカ―ペヱ [5] 【田舎っ兵衛】
田舎者をさげすんでいう語。いなかっぺい。いなかっぺ。

いなかなまり

いなかなまり ヰナカ― [4] 【田舎訛り】
言葉にある地方特有の訛りがあること。御国訛り。

いなかのつき

いなかのつき ヰ― [1] 【亥中の月】
〔亥中頃,東天に上るので〕
陰暦二〇日の月の称。

いなかびる

いなか・びる ヰナカ― [4] 【田舎びる】 (動バ上一)[文]バ上二 ゐなか・ぶ
田舎風である。田舎めく。「いかにも―・びた風景」

いなかぶ

いなかぶ [0] 【稲株】
稲を刈り取った後の切り株。

いなかぶし

いなかぶし ヰナカ― [0] 【田舎節】
(1)地方の民謡に用いられる陽旋法の節。
→都節(ミヤコブシ)
(2)民謡。田舎唄。

いなかま

いなかま ヰナカ― [3][0] 【田舎間】
主に関東・東北・北海道で使われる柱間の基準寸法。柱心距離六尺(約1.82メートル)を一間とする。また,畳割りでは,五・八尺と二・九尺とするもの。江戸間。
→京間

いなかまわり

いなかまわり ヰナカマハリ [4] 【田舎回り】 (名)スル
(1)官吏や会社員が地方勤務すること。
(2)商人・芸人が田舎をまわって稼ぐこと。どさまわり。

いなかまんじゅう

いなかまんじゅう ヰナカ―ヂユウ [4] 【田舎饅頭】
つぶし餡(アン)を入れた,皮の厚い饅頭。

いなかみそ

いなかみそ ヰナカ― [4] 【田舎味噌】
蒸した大豆に麦麹(ムギコウジ)を混ぜ,塩をきかせて作った味噌。むぎみそ。

いなかめく

いなかめ・く ヰナカ― [4] 【田舎めく】 (動カ五[四])
田舎風にみえる。田舎びる。「―・きたる男/浮世草子・男色大鑑 7」

いなかもの

いなかもの ヰナカ― [0] 【田舎者】
(1)田舎の人。田舎育ちの人。
(2)礼儀作法を知らず,やぼで気の利かない人をののしっていう語。また,自分をへりくだっていう語。

いなかや

いなかや ヰナカ― [3] 【田舎家】
(1)田舎の家。また,粗末な家。
(2)茶の湯などの趣味で建てた田舎風の家。

いなかわたらい

いなかわたらい ヰナカワタラヒ 【田舎渡らひ】
田舎をまわって生活すること。田舎まわりの行商。
〔地方官としての生活の意ともいう〕
「―しける人の子ども/伊勢 23」

いながき

いながき 【稲垣】
姓氏の一。

いながきたるほ

いながきたるほ 【稲垣足穂】
(1900-1977) 小説家。大阪生まれ。独特の反リアリズム作品を発表。器械・天体・少年などへの嗜好(シコウ)をモザイク的な構成のうちに展開。小説「弥勒」,随筆「少年愛の美学」など。

いながきひろし

いながきひろし 【稲垣浩】
(1905-1980) 映画監督。東京生まれ。代表作「海を渡る祭礼」「無法松の一生」「手をつなぐ子等」など。

いながら

いながら [0] 【稲幹・稲茎】
稲の茎。

いながら

いながら ヰ― [0] 【居乍ら】 (副)
(1)(多く「いながらにして」の形で)その場を動かないで。出歩かず,家にいたままで。「―にして天下の形勢を知る」
(2)すわったままその場で。即座に。「―七枚の起請文をかいて/平家 12」

いながれる

いなが・れる ヰ― [4] 【居流れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ゐなが・る
居並ぶ。「千余名已に集会し両辺幾重にも―・れたり/浮城物語(竜渓)」

いながわ

いながわ ヰナガハ 【猪名川】
兵庫県南端,川辺郡の町。猪名川流域に位置し,近世に栄えた多田銀山跡がある。

いなぎ

いなぎ [0] 【稲城】
〔「いなき」とも〕
(1)古代,家の周囲に稲を積み上げて,敵の矢や石を防ぐ防壁としたもの。
(2)稲の束を貯蔵する小屋。

いなぎ

いなぎ 【稲城】
東京都南部,多摩川中流南岸の市。ナシの産地として知られる。近年,丘陵部の宅地化が著しい。

いなぎ

いなぎ [0] 【稲置】
(1)大和朝廷時代の地方官の名称。稲穀収納を取り扱ったもの。「国郡に造長(ミヤツコオサ)を立て,県邑(アガタムラ)に―を置(タ)つ/日本書紀(成務訓)」
(2)天武天皇の時代に制定された八色姓(ヤクサノカバネ)の第八位。

いなぎ

いなぎ [0] 【稲木】
「稲掛(イネカ)け」に同じ。

いなく

いな・く 【嘽く・嘶く】 (動カ四)
〔「い」は馬の鳴き声〕
馬がひんと鳴く。いななく。「かたがひの駒や恋ひつつ―・かせむと/蜻蛉(上)」

いなくき

いなくき 【稲茎】
「稲株(イナカブ)」に同じ。

いなぐら

いなぐら [0] 【稲倉】
稲を貯蔵しておく倉。米倉。

いなこき

いなこき [2][3] 【稲扱き】
⇒いねこき(稲扱)

いなこと

いなこと [1] 【異な事】
おかしなこと。妙なこと。「―を聞く」「これは―をおっしゃる」

いなご

いなご [0] 【稲子・蝗】
(1)イナゴ属のバッタの総称。日本にはハネナガイナゴ・コバネイナゴほか二種がいる。体長約3センチメートル。体は緑色,はねは淡褐色,発達した後肢でよく跳ぶ。鳴かない。稲の害虫。食用ともする。[季]秋。
(2)〔建〕 竿縁(サオブチ)天井の板の重ね目を密着させるために,その裏側に取り付ける竹・金属などの小片。
稲子(1)[図]

いなご

いなご【蝗】
a locust.→英和

いなごまろ

いなごまろ 【稲子麿】
〔「稲子」を擬人化した語〕
イナゴ・バッタ類の古名。「いたちが笛吹き猿かなで,かいかなで―賞(メ)で拍子付く/梁塵秘抄」

いなさ

いなさ 【引佐】
静岡県西部,引佐郡の町。浜名湖北岸に位置し,愛知県と接する。

いなさ

いなさ [0]
南東の風。台風がもたらす強風をさすことが多く,雨の前兆とされる。

いなさく

いなさく【稲作】
a rice crop.

いなさく

いなさく [0] 【稲作】
(1)稲の栽培。米作。「―地帯」
(2)稲の実り具合。「今年の―は平年並みだ」

いなさのやま

いなさのやま 【伊那佐の山】
奈良県北東部,榛原(ハイバラ)町の南部にある山。「楯(タタ)並めて―の樹の間よも/古事記(中)」

いなざわ

いなざわ イナザハ 【稲沢】
愛知県北西部の市。名古屋の近郊農業地で,植木・苗木が特産品。近年,都市化が進む。裸祭りで知られる国府宮(コウノミヤ)がある。

いなしき

いなしき 【稲敷】
稲の藁(ワラ)が敷いてあること。また,その場所。転じて,田舎。「―やひなのかりねは目もあはで/北院御室御集」

いなじむ

いなじ・む ヰ― [3] 【居馴染む】 (動マ五[四])
長くいて,その場所に慣れる。「矢張―・んだ場所を離れたくない/黴(秋声)」

いなす

いな・す [0][2] 【往なす・去なす】 (動サ五[四])
(1)相撲で,相手が突進してくるのを片手で相手の肩口を横に突きながら急にかわして,相手の態勢を崩す。「―・されてよろける」
(2)相手の追及・攻撃などをはぐらかすようにあしらう。「質問を適当に―・す」
(3)去らせる。追い払う。「―・したものが行かいで何とせう/狂言記・文山賊」
(4)離縁する。実家に帰す。「気にいらいで―・した嫁/浄瑠璃・宵庚申(下)」
(5)ばかにする。悪口を言う。「いや―・さにやならぬ/歌舞伎・韓人漢文」
[可能] いなせる

いなす

いなす【軽く往なす】
field <the questions> lightly;parry.→英和

いなすずめ

いなすずめ [3] 【稲雀】
実った稲に群がり集まる雀。[季]秋。

いなずま

いなずま【稲妻】
⇒稲光.

いなずま

いなずま [0] 【稲妻・電】
〔「いなづま」とも書く〕
(1)〔「稲の夫(ツマ)」の意。古代,稲は稲妻をうけて結実すると信じられたことから〕
雷雲の間,あるいは雷雲と地面との間に起こる放電現象によりひらめく火花。稲光。稲魂(イナタマ)。稲交接(イナツルビ)。[季]秋。《―やきのふは東けふは西/其角》
(2)動きの素早いたとえ。「―のように名案がひらめく」

いなずまおれくぎ

いなずまおれくぎ [6] 【稲妻折れ釘】
頭部が稲妻形に二重に折れ曲がった釘。物を掛けるのに使う。稲妻釘。

いなずまがた

いなずまがた [0] 【稲妻形】
稲妻のように直線が鋭くジグザグに折れ曲がる形。また,その模様。

いなずまばしり

いなずまばしり 【稲妻走り】
稲妻のように速く走ること。「あの馬止めよといふほども,家来に乗り抜け―/浄瑠璃・会稽山」

いなずまびし

いなずまびし [4] 【稲妻菱】
稲妻形を菱形に図案化したもの。また,その紋。
稲妻菱[図]

いなずまびょうし

いなずまびょうし イナヅマベウシ 【稲妻表紙】
読本。五巻六冊。山東京伝作,歌川豊国画。1806年刊。「傾城反魂香(ケイセイハンゴンコウ)」に基づき,大和国佐々木家の御家騒動に,不破伴左衛門・名古屋山三郎の確執や白拍子藤波の怨念を配し歌舞伎仕立てにしたもの。後編に「本朝酔菩提全伝」がある。昔語稲妻表紙。

いなずまもよう

いなずまもよう [5] 【稲妻模様】
「稲妻形」に同じ。

いなずまよこばい

いなずまよこばい [5] 【稲妻横這】
ヨコバイ科の昆虫。体長4ミリメートル内外。体は黄褐色で前ばねに稲妻形の斑紋がある。イネ・ムギなどの害虫。

いなずまらいごろう

いなずまらいごろう イナヅマライゴラウ 【稲妻雷五郎】
(1798-1877) 七代横綱。常陸(ヒタチ)国の人。雲州松江藩お抱え。

いなせ

いなせ
〜な dashing <lad> ;→英和
swanky.→英和

いなせ

いなせ [0] 【鯔背】 (名・形動)[文]ナリ
〔江戸時代,江戸日本橋魚河岸の若者が髪を鯔背銀杏(イチヨウ)に結っていたことから〕
粋(イキ)で威勢がよく,さっぱりとして男らしいさまや,そのような気風。「―な若い衆」

いなせ

いなせ 【否諾】
〔「せ」は「さ(然)」の転という〕
(1)否か応か。「―とも言ひ放たれず/後撰(恋五)」
(2)無事か否か。安否。「―の便りもし給はぬは/浄瑠璃・出世景清」

いなせいちょう

いなせいちょう [4] 【鯔背銀杏】
江戸後期,日本橋魚河岸の若者の結い始めた髷(マゲ)。形がイナ(ボラの若魚)の背に似る。

いなただつぐ

いなただつぐ 【伊奈忠次】
(1550-1610) 江戸初期の幕臣。三河の人。初代関東郡代。幕府草創期の代表的民政家で,治水・灌漑事業に尽力。

いなたま

いなたま 【稲魂】
〔稲に宿っている穀霊をはらますと信じられていたところから〕
稲妻。いなびかり。[名義抄]

いなだ

いなだ [0] 【稲田】
稲を栽培する田。稲の実った田。[季]秋。

いなだ

いなだ
《魚》a yellowtail.→英和

いなだ

いなだ 【稲田】
姓氏の一。

いなだ

いなだ【稲田】
a rice[paddy]field.

いなだ

いなだ [0]
主に関東地方で,ブリの若魚の呼称。

いなだいし

いなだいし [3] 【稲田石】
白御影(シロミカゲ)の一。茨城県笠間市稲田付近に産する黒雲母花崗岩(カコウガン)。土木・建築用の石材。稲田御影(ミカゲ)。

いなだき

いなだき 【頂】
いただき。頭上。「―にきすめる玉は二つなし/万葉 412」

いなだひめ

いなだひめ 【稲田姫】
⇒奇稲田姫(クシナダヒメ)

いなだりゅうきち

いなだりゅうきち 【稲田竜吉】
(1874-1950) 細菌学者。名古屋生まれ。東大教授。ワイル病の病原体黄疸(オウダン)出血性スピロヘータとその感染経路および血清療法を発見。

いなつき

いなつき 【稲築】
福岡県中央部,嘉穂郡の町。かつて筑豊炭田屈指の炭鉱町。

いなつるび

いなつるび 【稲交】
いなびかり。稲妻。[和名抄]

いなづ

いなづ 【稲津】
姓氏の一。

いなづか

いなづか [2] 【稲束】
刈り取った稲のたば。いなたば。

いなづぎくう

いなづぎくう 【稲津祇空】
(1663-1733) 江戸中期の俳人。大坂の人。別号,敬雨等。はじめ惟中(イチユウ)門,のち其角(キカク)の門人。宗祇に私淑,句風は平明で法師風と呼ばれ,四時観(シジカン)や五色墨(ゴシキズミ)の連中を指導して中興俳諧の先鞭(センベン)をつけた。

いなづま

いなづま 【稲妻・電】
⇒いなずま(稲妻)

いなとび

いなとび 【鯔飛び】
古式泳法岩倉流の泳法の一。イナ(ボラの若魚)が水面をとぶように泳ぐ泳法。

いなとみりゅう

いなとみりゅう 【稲富流】
砲術の一派。祖は丹後の人,稲富伊賀入道一夢(1551-1611)。一夢流(イチムリユウ)。

いなとよ

いなとよ (感)
相手の言葉に不賛成の意を表す語。いやいや。いやとよ。「―,ささ蟹とて,わらはなど和歌にもよめる虫なり/雲萍雑志」

いななき

いななき [0] 【嘶き】
いななくこと。また,その声。

いななく

いなな・く [3][0] 【嘶く】 (動カ五[四])
〔「い」は馬の鳴き声〕
馬が声高く鳴く。いなく。「一声―・く」

いななく

いななく【嘶く】
neigh;→英和
bray (ろばが).→英和

いなの

いなの ヰナノ 【猪名野】
兵庫県伊丹市,猪名川と武庫(ムコ)川の間の台地の古名。古来名勝の地で,笹の名所として知られた。猪名の笹原。猪名の伏原。((歌枕))「しなが鳥―を来れば有間山夕霧立ちぬ宿りはなくて/万葉 1140」

いなのめ

いなのめ
語義未詳。「あけがた」「あけぼの」「しののめ」の意か。

いなのめの

いなのめの (枕詞)
「明く」にかかる。「―明けさりにけり/万葉 2022」

いなば

いなば 【因幡】
旧国名の一。鳥取県東部に相当。因州(インシユウ)。

いなば

いなば [0] 【稲場】
刈り取った稲を干す場所。

いなば

いなば [0] 【稲葉】
稲の葉。また,田に生えている稲。「恋ひつつも―かき別け家居れば/万葉 2230」

いなば

いなば 【稲葉】
姓氏の一。

いなばいってつ

いなばいってつ 【稲葉一鉄】
(1515-1588) 戦国時代の武将。美濃曾根城主。名は良通または長通。一鉄は号。はじめ守護代斎藤氏に仕え,のちに織田信長・豊臣秀吉に仕えた。

いなばきむしろ

いなばきむしろ [5] 【稲掃き筵】
稲のもみを乾燥する時に敷く,目の粗いむしろ。いなばき。

いなばた

いなばた [2][0] 【稲機】
「稲掛(イネカ)け」に同じ。

いなばどう

いなばどう 【因幡堂】
(1)京都市下京区にある真言宗の寺,平等寺の俗称。木像の薬師如来像・如意輪観音像がある。薬師参りで知られる。因幡薬師。
(2)狂言の一。酒癖の悪い女房を離縁した男が,因幡堂の夢のお告げで新しい妻を得るが,杯を交わして被衣(カズキ)を取ると,前の女房だったという筋。

いなばどうえんぎ

いなばどうえんぎ 【因幡堂縁起】
絵巻の一。鎌倉時代の作。作者未詳。因幡国国司橘行平が旅の途中病にかかり薬師如来の霊験で快癒し,これを本尊として建立した因幡堂{(1)}の由来を描いたもの。

いなばのしろうさぎ

いなばのしろうさぎ 【因幡の素兎】
古事記にみえる白兎。鰐(ワニ)を欺いて海上に並ばせ,淤岐島(オキノシマ)から因幡に渡るが,口をすべらせて欺いたことを知られ,皮をはがれる。妻問いに行く途上の大穴牟遅神(オオナムチノカミ)の兄弟八十神(ヤソガミ)の教えで潮を浴び一層苦しんでいるところを,大穴牟遅神に救われ,大穴牟遅神が妻問いに成功することを予言する。インド・南方系の動物譚と交渉があるものと考えられる。

いなばやくし

いなばやくし 【因幡薬師】
⇒因幡堂(イナバドウ)(1)

いなばやま

いなばやま 【因幡山・稲羽山】
鳥取県岩美郡国府町付近の山。多く「往(イ)なば」の意を掛けて古歌に詠まれた。因幡の峰。因幡の山。((歌枕))「立ちわかれ因幡の山の峰におふる松としきかば今かへりこむ/古今(離別)」

いなばやまじょう

いなばやまじょう 【稲葉山城】
岐阜県岐阜市金華山上にあった城。斎藤道三が美濃支配の拠点として改修,ついで織田信長が居城とし,岐阜城と改名。

いなびかり

いなびかり【稲光】
(a flash of) lightning.→英和

いなびかり

いなびかり [3] 【稲光】
雷の電光。いなずま。[季]秋。

いなびの

いなびの 【稲日野】
「印南野(イナミノ)」に同じ。「―の赤ら柏の時は有れど/古今六帖 6」

いなぶ

いな・ぶ 【否ぶ・辞ぶ】
■一■ (動バ上二)
〔感動詞「いな」に接尾語「ぶ」の付いた語〕
嫌だと言う。断る。辞退する。「人のいふことは,強うも―・びぬ御心にて/源氏(末摘花)」
■二■ (動バ四)
{■一■}に同じ。「―・べども,…度々飲む程に酔ぬ/今昔 24」

いなぶし

いなぶし 【伊那節】
長野県の民謡で,酒盛り唄・盆踊り唄。もと「御岳(オンタケ)節」といった。「天竜下れば」「桑の中から」などの新作歌詞により全国に流行。

いなぶね

いなぶね 【稲舟】
(1)刈り取った稲を運ぶ小舟。[季]秋。
(2)最上川で使われた幅の狭い船。「―のわづらふは最上川の早き瀬/義経記 7」

いなぶねの

いなぶねの 【稲舟の】 (連語)
(1)同音の「いな(否)」を引き出す序詞。「最上川上れば下る―いなにはあらずこの月ばかり/古今(東歌)」
〔枕詞とする説もある〕
(2)〔「稲舟のいなにはあらずしばしばかり」という慣用表現から〕

 (ア)条件付きの承諾の意。承知したがしばらく待ってほしい。「せうそこつかはしける女のもとより―といふことを返事にいひ侍りければ/後撰(恋四詞)」
 (イ)「しばし」を引き出す序詞のように使う。「如何せむわが身くだれる―しばしばかりの命たえずは/拾遺(雑下)」

いなほ

いなほ [0] 【稲穂】
稲の穂。[季]秋。

いなほ

いなほ【稲穂】
an ear of rice.

いなぼんち

いなぼんち 【伊那盆地】
長野県南部,天竜川に沿い,伊那山地・木曾山脈に囲まれた狭長な盆地。伊那谷。伊那平。

いなみ

いなみ 【稲美】
兵庫県南部,加古郡の町。神戸市の北西隣り。古く印南野(イナミノ)の地で,ため池が多い。

いなみ

いなみ ヰナミ 【井波】
富山県西部,東礪波(ヒガシトナミ)郡の町。瑞泉寺の門前町として発達。井波彫りの欄間・獅子頭が有名。

いなみの

いなみの 【印南野】
兵庫県南部の台地。東西を明石川と加古川とに限られる。ため池密集地として有名。明美(メイビ)台地。明石台地。稲日野。((歌枕))「―の浅茅押し並べさ寝(ヌ)る夜の日(ケ)長くしあれば家し偲(シノ)はゆ/万葉 940」

いなみのの

いなみのの 【印南野の】 (枕詞)
同音であることから「いな」にかかる。「女郎花我に宿かせ―いなといふともここを過ぎめや/拾遺(別)」

いなみぼし

いなみぼし 【牛宿】
〔稲見星の意〕
二十八宿の牛(ギユウ)宿の和名。山羊座の西部の六星。

いなむ

いな・む ヰ― 【居並む】 (動マ四)
居並ぶ。「藤壺の塀のもとより登花殿の前まで―・みたるに/枕草子 129」

いなむ

いな・む [2] 【否む・辞む】
〔「いなぶ」の転〕
■一■ (動マ五[四])
(1)嫌だと言う。断る。辞退する。「協力を―・むことはできない」
(2)否定する。《否》「事実であることは―・みがたい」「修正すべき理智の存在を―・みはしない/侏儒の言葉(竜之介)」
[可能] いなめる
■二■ (動マ上二)
嫌だと言う。断る。「勅定ありければ,―・み申すべき事なくて/著聞 9」

いなむし

いなむし [2] 【稲虫・蝗】
(1)稲の害虫の総称。
(2)イナゴ。

いなむしおくり

いなむしおくり [5] 【稲虫送り】
⇒虫送(ムシオク)り

いなむしろ

いなむしろ [3] 【稲筵】
■一■ (名)
(1)稲の藁(ワラ)で編んだむしろ。「玉桙(タマホコ)の道行き疲れ―しきても君を見むよしもがも/万葉 2643」
(2)一面に稲の実ったさまをむしろに見立てていう語。[季]秋。「小山田に風の吹きしく―夜なく鹿のふしどなりけり/続後拾遺(秋上)」
■二■ (枕詞)
「川」にかかる。かかり方未詳。「―川副楊(カワソイヤナギ)水行けば/日本書紀(顕宗)」

いなむら

いなむら [0] 【稲叢】
刈り取った稲を積み重ねたもの。

いなむら

いなむら 【稲村】
姓氏の一。

いなむら

いなむら【稲叢】
a stack;→英和
a rick.→英和

いなむらがさき

いなむらがさき 【稲村ヶ崎】
鎌倉市,由比ヶ浜と七里ヶ浜との間にある懸崖。新田義貞が鎌倉攻めの際,太刀を海中に投じて,干潮を竜神に祈って攻め入った所。

いなむらさんぱく

いなむらさんぱく 【稲村三伯】
(1758-1811) 江戸後期の蘭学者。鳥取藩医。名は箭,字(アザナ)は白羽。大槻玄沢に学び,蘭日対訳の辞書「波留麻和解(ハルマワゲ)」(「江戸ハルマ」)を編集。のち,海上随鴎(ウナガミズイオウ)と改名。

いなめ∘ない

いなめ∘ない 【否めない】 (連語)
〔「否(イナ)む」の可能動詞「いなめる」の未然形に打ち消しの助動詞「ない」の付いたもの〕
(1)ことわることはできない。「―∘ない命令」
(2)否定できない。「―∘ない事実」

いなもりそう

いなもりそう [0] 【稲森草・稲盛草】
アカネ科の多年草。関東以西の山中の樹林に生える。高さ8センチメートル内外。葉を対生して数個つけ,晩春,茎頂に淡紫色の五裂合弁の花を開く。ヨツバハコベ。
稲森草[図]

いなや

−いなや【−否や】
as soon as;no sooner…than;hardly[scarcely]…when[before];the moment[instant] <he got home> .→英和

いなや

いなや 【否や】 (連語)
⇒やいなや
⇒といなや

いなや

いなや [1] 【否や】
■一■ (名)
〔■二■ の用法の転〕
(1)不承知。異議。「今さら―は言わせない」
(2)諾否。「―を問う」
■二■ (感)
(1)拒否や否定の気持ちを表す語。いやいや。「思へども思はずとのみ言ふなれば―思はじ思ふかひなし/古今(雑体)」
(2)意外な事態に驚いて,受け入れ難い気持ちで発する語。これはどうしたことだ。何とまあ。「―,かくは思はざりつ/今昔 23」

いならぶ

いなら・ぶ ヰ― [3][0] 【居並ぶ】 (動バ五[四])
何人もの人が並んで座る。席を連ねて座る。「―・ぶ諸将」

いならぶ

いならぶ【居並ぶ】
sit in a row.→英和
〜人々 those present.

いなり

いなり【稲荷】
the god of harvest.稲荷ずし fried bean curd stuffed with boiled rice.

いなり

いなり [1] 【稲荷】
(1)五穀をつかさどる倉稲魂神(ウカノミタマノカミ)をまつった神社。稲荷神社。また,総本社の伏見稲荷のこと。
(2)〔倉稲魂神の別名御食津神(ミケツカミ)を三狐神(ミケツカミ)と結びつけて。また,キツネを稲荷神の使いとする俗信と結びつけて〕
キツネの異名。
(3)〔キツネの好物といわれるところから〕
油揚げ。
(4)「稲荷鮨(イナリズシ)」の略。お稲荷さん。
(5)旅芸人が町まわりの時にたてる細長い旗。

いなり

いなり ヰ― [0] 【居成り】
(1)そのまま動かずに居ること。
(2)
 (ア)江戸時代,奉公人や遊女が年季を過ぎてもそのまま続けて奉公すること。重年(チヨウネン)。
 (イ)江戸時代,役者が契約切れになっても引き続いて同じ劇場に出演すること。
〔当時は一年契約であった〕
(3)「居抜き」に同じ。「この家を―に買うてくれぬか/浄瑠璃・近頃河原達引」

いなりこう

いなりこう [0][3] 【稲荷講】
稲荷神社参詣のために信者が組織する講。

いなりしんこう

いなりしんこう [4] 【稲荷信仰】
稲荷神およびその眷族である霊狐に対する信仰。食物神・農耕神への崇敬として発祥したが,商業神・漁業神・屋敷神など多様な信仰形態をとるようになった。あらゆる願望に応ずることから,稲荷講の組織を通じて全国に信仰が普及した。

いなりじんじゃ

いなりじんじゃ 【稲荷神社】
京都市伏見区稲荷山にある神社。祭神は倉稲魂神(ウカノミタマノカミ)ほか。711年秦伊侶倶(ハタノイログ)が創始したと伝え,代々秦氏が奉祀(ホウシ)。平安時代以降広まった稲荷信仰の中心。全国の稲荷神社の総本社。伏見稲荷大社。

いなりずし

いなりずし [3] 【稲荷鮨】
甘く煮た油揚げの中にすし飯を詰めたもの。しのだずし。きつねずし。

いなりどりい

いなりどりい [4] 【稲荷鳥居】
鳥居の形式の一。明神鳥居に似て,柱と島木との間に台輪が付いたもの。台輪鳥居。
→鳥居

いなりまち

いなりまち [3] 【稲荷町】
〔その部屋が楽屋内の,稲荷をまつってある傍らにあったことから〕
江戸時代,歌舞伎俳優の最下級の者。また,そのたまり部屋。

いなりまつり

いなりまつり [4] 【稲荷祭(り)】
(1)京都市伏見区の稲荷神社の祭り。四月第二の午の日に神幸祭,五月第一の卯の日に還幸祭を行う。また,四月九日に例祭を行う。
(2)京都の伏見稲荷などから勧請された各地の稲荷神で二月初午(ハツウマ)に行う祭り。
(3)江戸時代,歌舞伎の下級俳優が主催して,二月初午の日に行なった稲荷神の祭り。

いなりもうで

いなりもうで [4] 【稲荷詣で】
二月初午(ハツウマ)の日,稲荷神社に参詣すること。初午詣で。福参(フクマイ)り。

いなりやま

いなりやま 【稲荷山】
京都市伏見区,東山丘陵南端の山。西麓に稲荷神社がある。海抜237メートル。((歌枕))「―やしろの数を人とはばつれなき人をみつとこたへむ/拾遺(雑恋)」

いなりやまこふん

いなりやまこふん 【稲荷山古墳】
埼玉県行田市の「埼玉(サキタマ)古墳群」中にある前方後円墳。全長約120メートル。出土品の鉄剣に「辛亥年(471年)七月…」に始まる金象眼一一五文字の銘が刻まれているのが1978年(昭和53)に確認され,五世紀末から六世紀前半の古代史上に重要な資料を提供した。埼玉稲荷山古墳。

いなわしろ

いなわしろ ヰナハシロ 【猪苗代】
福島県北西部,耶麻郡の町。磐梯山(バンダイサン)南,猪苗代湖北岸に位置。野口英世の生地。

いなわしろ

いなわしろ ヰナハシロ 【猪苗代】
姓氏の一。

いなわしろけんさい

いなわしろけんさい ヰナハシロ― 【猪苗代兼載】
(1452-1510) 室町中期の連歌師。会津の人。早くに出家。心敬に師事し,宗祇の「新撰菟玖波(ツクバ)集」編集に協力。句集「園塵(ソノノチリ)」「若草山」など。

いなわしろこ

いなわしろこ ヰナハシロ― 【猪苗代湖】
福島県のほぼ中央にある湖。磐梯山南麓にある。日橋(ニツパシ)川(阿賀野川の上流)・安積(アサカ)疏水の水源。

いなわら

いなわら [0] 【稲藁】
稲の藁。いねわら。

いなん

いなん【以南の[に,で]】
south <of a place> .→英和

いなん

いなん [1] 【以南】
ある場所を基準として,そこより南。
⇔以北
「房総半島―」

いにあと

いにあと [0] 【往に跡・往に後】
(1)人の去ったあと。
(2)先妻の去ったあと。

いにあと=へ行くとも死に跡へ行くな

――へ行くとも死に跡へ行くな
先妻と離別したあとへ後妻に行くのはよいが,死別したあとへは行かない方がよい。憎くて別れたのと違い,死者への愛情が残っていて苦労が多いことをいう。

いにがけ

いにがけ 【往に掛け・去に掛け】
行くついで。いきがけ。

いにがけ=の駄賃

――の駄賃
「ゆきがけの駄賃」に同じ。

いにし

いにし 【往にし】 (連体)
〔動詞「往ぬ」の連用形に過去の助動詞「き」の連体形「し」が付いたもの〕
過ぎ去った。去る。「―年」

いにしえ

いにしえ [0] 【古】
〔「往(イ)にし方(ヘ)(過ぎ去った方)」の意〕
過ぎ去った日々。昔。過去。「―をしのぶ」

いにしえがたり

いにしえがたり 【古語り】
昔話。昔語り。「そこはかとなき―にのみ紛らはさせ給ひて/源氏(横笛)」

いにしえざま

いにしえざま 【古様】
昔。過ぎ去った時の様子。「あるじのおとど,今夜は―のことはかけ侍らねば/源氏(行幸)」

いにしえにこうるとり

いにしえにこうるとり 【古に恋ふる鳥】
ホトトギスの異名。「―かもゆづる葉の三井の上より鳴き渡り行く/万葉 111」

いにしえのみち

いにしえのみち 【古の道】
⇒古道(コドウ)

いにしえびと

いにしえびと 【古人】
(1)昔の世の人。
(2)昔なじみ。旧知。「―を相見つるかも/万葉 2614」
(3)昔,連れ添った人。「わらはが―にて候/謡曲・蘆刈」

いにしえぶり

いにしえぶり 【古振り・古風】
昔の様式や風習・流儀。「本居信仰にて―の物まなびなどすると見えて/滑稽本・浮世風呂 3」

いにしえまなび

いにしえまなび 【古学び】
古代の文物について研究する学問。古学(コガク)。

いにしころ

いにしころ 【往にし頃】
先年。先頃。「―佐渡の銀山(カナヤマ)出来,人多く集まりぬ/咄本・醒睡笑」

いにゅう

いにゅう [0] 【移入】 (名)スル
(1)移し入れること。
(2)一国内の他の地方から品物を運び込むこと。
⇔移出
「北海道から石炭を―する」「―品」
→輸入

いにゅう

いにゅう【移入する】
import <into> ;→英和
introduce <into> .→英和

いにょう

いにょう ヰネウ [0] 【囲繞】 (名)スル
周りをとりかこんでいること。いじょう。「山々に―された地」

いにょう

いにょう ヰネウ [0] 【遺尿】
眠っている時や他の事に夢中になっているとき,無意識に尿をもらすこと。「―症」

いにょうち

いにょうち ヰネウ― [2] 【囲繞地】
(1)袋地をとりかこむ本人以外の所有の土地。いじょうち。
(2)他の一国によって完全に囲まれた領土。イタリアの中にある,イタリアの保護国サンマリノのような例。いじょうち。

いにん

いにん【委任する】
leave <a matter to a person> ;→英和
entrust <a person with a thing> ;→英和
delegate <powers to a person> .→英和
‖委任状 a letter of attorney.委任統治国(領) a mandatory power (territory).

いにん

いにん ヰ― [0] 【委任】 (名)スル
(1)ある物事の処理を他の人にまかせること。「全権を首席代表に―する」
(2)〔法〕 当事者の一方が一定の法律行為の事務処理を委託し,受任者がこれを受諾することによって成立する契約。
→準委任

いにんうらがき

いにんうらがき ヰ― [4] 【委任裏書】
「取立委任裏書(トリタテイニンウラガキ)」の略。

いにんぎょうせい

いにんぎょうせい ヰ―ギヤウ― [4] 【委任行政】
国または公共団体の委任に基づき,その行政事務を,他の公共団体もしくはその機関または私人が代わって行うこと。
→委任事務

いにんじむ

いにんじむ ヰ― [4] 【委任事務】
法律または政令により,地方公共団体およびその機関に委任される,国または他の地方公共団体の事務。団体委任事務と機関委任事務があるが,団体委任事務だけをさしていうこともある。

いにんじょう

いにんじょう ヰ―ジヤウ [0] 【委任状】
ある人に一定の事項を委任した旨を記した書面。委任事項に関する代理権を与えたことを証明する文書である場合が多い。
→白紙委任状

いにんだいりにん

いにんだいりにん ヰ― [0] 【委任代理人】
⇒任意(ニンイ)代理人

いにんとうち

いにんとうち ヰ― [4] 【委任統治】
第一次大戦後,国際連盟の委任に基づいて,特定の国が敗戦国の植民地およびこれに準ずる領土に対して行なった統治。日本は旧ドイツ領南洋諸島を委任統治した。国際連合の信託統治の前身。

いにんめいれい

いにんめいれい ヰ― [4] 【委任命令】
法律の委任または上位の命令の委任に基づいて発せられる命令。法律の特別の委任に基づく政令と法律もしくは政令に基づく総理府令・省令がある。

いにんりっぽう

いにんりっぽう ヰ―パフ [4] 【委任立法】
法律の委任によって,立法府以外の国の機関,特に行政官庁が法規を制定すること。

いぬ

いぬ [2] 【戌】
(1)十二支の第一一番目。年・日・時刻・方位などに当てる。
→戌の日
(2)時刻の名。今の午後八時頃。また,午後七時から九時まで,または午後八時から一〇時まで。
(3)方角の名。西から北へ三〇度の方角。

いぬ

い・ぬ 【寝ぬ】 (動ナ下二)
〔名詞「寝(イ)」と動詞「寝(ヌ)」の複合した語〕
寝る。眠る。「旅衣八つ着襲ねて―・ぬれども/万葉 4351」

いぬ

いぬ【犬】
a dog;→英和
a puppy (子犬);→英和
a hound (猟犬);→英和
a spy (スパイ).→英和
〜の canine.→英和
〜畜生のような bestial.→英和
‖犬猫病院 a pets' hospital.

いぬ

いぬ【戌(年)】
(the year of) the Dog.

いぬ

い・ぬ ヰ― 【率寝】 (動ナ下二)
(男が女を)連れて行って一緒に寝る。「我が―・ねし妹は忘れじ/古事記(上)」

いぬ

いぬ 【犬・狗】
■一■ [2] (名)
(1)食肉目イヌ科の哺乳類。オオカミを家畜化した動物と考えられている。よく人になれ,番用・愛玩用・狩猟用・警察用・労役用などとして広く飼育される。品種が多く,大きさ・色・形などもさまざまである。
(2)(比喩的に)まわし者。スパイ。「警察の―」
■二■ (接頭)
名詞に付く。
(1)卑しめ軽んじて,価値の劣る意を表す。「―侍」
(2)似て非なるものの意を表す。「―山椒」「―蓼(タデ)」
(3)役に立たないもの,むだであることを表す。「―死に」

いぬ

い・ぬ 【去ぬ・往ぬ】
■一■ (動ナ変)
(1)行く。行ってしまう。去る。「おのが行かまほしき所へ―・ぬ/竹取」
(2)時が過ぎ去る。「あはれ今年の秋も―・ぬめり/千載(雑上)」
(3)死ぬ。「うち嘆き妹が―・ぬれば/万葉 1809」
(4)くさる。悪くなる。「鉄は―・んでいやせぬか/洒落本・箱枕」
■二■ (動ナ四)
〔■一■ の四段化。近世中期以降の語〕
(1)(関西地方で)立ち去る。帰る。「早う―・ね」
(2){■一■}に同じ。「わしや―・ぬ事はいやぢや��/歌舞伎・三十石」

いぬ=が西向きゃ尾は東

――が西向きゃ尾は東
当たり前のこと,当然のことのたとえ。

いぬ=と猿

――と猿
仲の悪いことのたとえ。
→犬猿(ケンエン)

いぬ=に論語

――に論語
どのように説いて聞かせても無駄なことのたとえ。馬の耳に念仏。

いぬ=の川端歩き

――の川端歩き
どんなに歩きまわっても何の収穫もないこと。また,金を持たずに店頭をぶらつくこと。

いぬ=の糞(クソ)

――の糞(クソ)
きたないもの,軽蔑すべきもの,数多くあるものなどをいうたとえ。

いぬ=の遠吠(トオボ)え

――の遠吠(トオボ)え
臆病者が陰で空威張りをしたり,他人を非難したりすることのたとえ。

いぬ=は人に付き猫は家に付く

――は人に付き猫は家に付く
〔犬と猫の性情を言い表したもの〕
犬は家人になつき,引っ越しにもついて行くが,猫は人よりも家の建物・場所になじむ。

いぬ=も朋輩(ホウバイ)鷹(タカ)も朋輩

――も朋輩(ホウバイ)鷹(タカ)も朋輩
同じ主人に仕えていれば,身分に違いはあっても,朋輩であることには変わりないことのたとえ。

いぬ=も歩けば棒に当たる

――も歩けば棒に当たる
物事をしようとしている者は思いがけない災難にあうものだというたとえ。また,思いがけない幸運にあうことのたとえにもいう。

いぬ=も食わない

――も食わない
何でも食う犬でさえ食わない。誰も好かない。誰もとり合わない。「夫婦喧嘩は―」

いぬあわせ

いぬあわせ [3] 【犬合(わ)せ】
闘犬。犬くい。

いぬい

いぬい [0][2] 【戌亥・乾】
方角の名。戌と亥との中間の方角。北西の方角。

いぬい

いぬい 【犬居】
犬が前足を立てて座っているような,尻もちをついた姿の形容。「―にどうと打ちすゑられ/太平記 17」

いぬいもん

いぬいもん 【乾門】
皇居の門の一。皇居の北西に位置するところからの名。

いぬうど

いぬうど [3] 【犬独活】
シシウドの別名。

いぬおうもの

いぬおうもの [3] 【犬追物】
騎馬武者が,馬を操りつつ,犬を弓矢で射止める武術。騎射の三種の一。鎌倉時代に起こった。竹垣で方形の馬場をつくり,折烏帽子(オリエボシ)をかぶり,直垂(ヒタタレ)または素襖(スオウ)を着た三六騎の騎馬武者が三手に分かれ,そのうちの四騎ずつが一五〇匹の犬を射る。犬に傷をつけないために蟇目(ヒキメ)矢を用いる。応仁の乱に中絶したが,島津家が元和年間(1615-1624)に再興した。
犬追物[図]

いぬおどし

いぬおどし 【犬脅し】
(1)犬を追い払うための,棒や音の出る物。「是は―迄にて候へ共/狂言・楽阿弥」
(2)見せかけだけのもの。こけおどし。「けいせいのたんすは本の―/柳多留 7」

いぬおよぎ

いぬおよぎ [3] 【犬泳ぎ】
犬かき。「竪さま横さま立游ぎ―して沈み給はざりけるを/盛衰記 43」

いぬかい

いぬかい 【犬飼】
犬の飼育を職業とする人。特に,鷹(タカ)狩り用の犬を飼育する者。犬飼人(イヌカイビト)。犬引き。犬遣り。

いぬかい

いぬかい イヌカヒ 【犬養】
姓氏の一。

いぬかいつよし

いぬかいつよし イヌカヒ― 【犬養毅】
(1855-1932) 政治家。備中庭瀬藩郷士の子に生まれる。慶応義塾に学ぶ。号は木堂。1929年(昭和4)政友会総裁となり,31年政友会内閣を組織。五・一五事件で暗殺された。

いぬかいべ

いぬかいべ [3] 【犬飼部】
古代,猟犬や屯倉(ミヤケ)の番犬の飼育を職とした部。「詔して国国の―を置く/日本書紀(安閑訓)」

いぬかいぼし

いぬかいぼし [3] 【犬飼星】
牽牛(ケンギユウ)星。彦星(ヒコボシ)。「―は,なん時候ぞ/閑吟集」

いぬかき

いぬかき [3][4] 【犬掻き】
両手で水を掻き,両足で水をたたいて進む犬の動きに似た泳ぎ方。犬泳ぎ。

いぬかき

いぬかき【犬かき】
a dog paddle.〜で泳ぐ dog-paddle.

いぬかみ

いぬかみ 【犬上】
姓氏の一。

いぬかみのみたすき

いぬかみのみたすき 【犬上御田鍬】
飛鳥時代の官人。614年遣隋使として,630年第一回の遣唐使として中国に渡航。生没年未詳。

いぬがえし

いぬがえし [3] 【犬返し】
海岸や河岸で,断崖となり,犬も通行できないようなけわしい場所。

いぬがみ

いぬがみ 【犬神】
長唄の一。本名題「恋罠奇掛合(コイノワナテクダノカケアイ)」。二世杵屋(キネヤ)正次郎作曲。二世桜田治助作詞。1812年森田座初演。奪われた名玉を,栗生頼賢の妾に化けた娘狐が犬神使い長崎勘解由(カゲユ)から取り返すという筋。

いぬがみ

いぬがみ [0] 【犬神】
憑(ツ)き物の一種。一般に,犬の霊とされ,人に憑いてさまざまな祟(タタ)りをなすとされる。中国・四国・九州で多くいわれる。

いぬがみつき

いぬがみつき [4] 【犬神憑き】
犬神のとりついた人。犬神がとりついたとする異常精神状態。

いぬがみづかい

いぬがみづかい [5] 【犬神使い】
犬神をあやつる人。

いぬがや

いぬがや [2] 【犬榧】
イヌガヤ科の常緑低木。高さ5メートルほどの小高木になることもある。葉は線形で二列に羽状に並び,カヤと異なり柔らかい。雌雄異株。種子から採れる油には悪臭があり,昔,灯油とした。材はかたいが細工しやすい。ヘボガヤ。

いぬがらし

いぬがらし [3] 【犬芥】
アブラナ科の多年草。路傍や庭に普通に見られる。高さ約30センチメートル。葉は長楕円形で鋸歯(キヨシ)がある。春から夏にかけて総状花序に黄色十字花を多数開く。花後に線形の果実をつける。

いぬがり

いぬがり [0][4] 【犬狩(り)】
(1)野良犬を狩り出して捕殺すること。
(2)平安時代,宮中で野犬を捕らえる行事。諸門を閉じ,滝口の武士が弓矢で射とる。

いぬがんそく

いぬがんそく [3] 【犬雁足】
オシダ科の夏緑性シダ植物。山地の樹林の下に生える。葉は先のとがった長卵形または楕円形で,長さ1メートル以上になる。秋,短い褐色の葉が出,胞子嚢(ノウ)群をつけ,冬も黒褐色になって残る。

いぬき

いぬき ヰ― [0] 【居抜き】
家具・設備などをつけたままの建物の状態。売買貸借の際使う語。居成り。

いぬく

いぬ・く [2][0] 【射貫く】 (動カ五[四])
射た矢がねらった物を貫き通す。射通す。「胸板を―・く」
[可能] いぬける

いぬくい

いぬくい [0] 【犬食い】
〔「いぬぐい」とも〕
(1)食膳やテーブルに食器を置いたまま,顔を食器に近づけて犬のように物を食べること。無作法とされる。
(2)闘犬。犬合わせ。「―,田楽などをぞ愛しける/増鏡(むら時雨)」

いぬくぎ

いぬくぎ [2] 【犬釘】
鉄道のレールを枕木に取り付けるための大きな釘。初期に使われた釘の頭が犬の頭に似ていたところからいう。枕木釘。

いぬくぐ

いぬくぐ [2] 【磚子苗】
カヤツリグサ科の多年草。日当たりのよい草地に自生。高さ約40センチメートル。夏から秋に,茎頂に淡黄緑色,円柱形の花穂を傘状につける。くぐ。

いぬくぐり

いぬくぐり [3] 【犬潜り】
犬の出入りのために垣根や塀などに設けた小さい穴。

いぬくぼう

いぬくぼう [3] 【犬公方】
江戸幕府第五代将軍徳川綱吉の異名。生類憐(シヨウルイアワレ)みの令を出したことからの名。

いぬぐす

いぬぐす [2] 【犬樟】
タブノキの別名。

いぬこうじゅ

いぬこうじゅ [3] 【犬香薷】
シソ科の一年草。各地の山野に自生。高さ30センチメートル内外。全体に短い軟毛がある。茎は四角柱。葉は対生し,長楕円形。夏から秋,枝先や葉腋に総状の花穂を出し,淡紅紫色の小唇形花を密につける。

いぬころ

いぬころ [3] 【犬ころ】
犬の子。いぬっころ。

いぬごま

いぬごま [2] 【犬胡麻】
シソ科の多年草。湿った草地ややぶに自生。茎は高さ40センチメートル内外。葉は対生し,披針形。夏,茎の先に花穂をつくって淡紅色の唇形花を輪生する。チョロギダマシ。

いぬごや

いぬごや【犬小屋】
a kennel;→英和
<米> a doghouse.→英和

いぬごや

いぬごや [0] 【犬小屋】
犬を飼う小屋。

いぬざくら

いぬざくら [3] 【犬桜】
バラ科の落葉高木。高さ5〜10メートル。本州中部以西に分布。葉はサクラに似る。春,白い小形の五弁花を総状に多数つける。萼(ガク)は花後も脱落せず,果実は熟して紫黒色となる。

いぬざむらい

いぬざむらい [3] 【犬侍】
武士としての道をわきまえない侍を卑しめ,ののしっていう語。

いぬざんしょう

いぬざんしょう [3] 【犬山椒】
ミカン科の落葉低木。山野に自生。サンショウに似るが,葉に悪臭があり,茎のとげが対をなさない。

いぬじに

いぬじに【犬死する】
die to no purpose[in vain].

いぬじに

いぬじに [0] 【犬死に】 (名)スル
その死が何の役にも立たない無駄な死に方。「決して―してはいけない」

いぬじにん

いぬじにん 【犬神人】
中世,八坂神社に属した神人のうち,下層の民。京都建仁寺門前あたりに住み,平素は弓弦・沓(クツ)などを作るとともに,洛中の死屍の始末に当たり,また祇園祭には神幸の道路清掃なども行なった。いぬじんにん。つるめそ。

いぬじもの

いぬじもの 【犬じもの】
〔「じもの」は接尾語〕
(1)犬のようなもの。とるにたらないもの。「我等は―なりとて/沙石 7」
(2)(副詞的に用いて)犬でもないのに犬のように。「―道にふしてや命過ぎなむ/万葉 886」

いぬぞり

いぬぞり [0] 【犬橇】
犬に引かせて走らせるそり。

いぬたで

いぬたで [2][0] 【犬蓼】
(1)タデ科の一年草。路傍に自生。高さ30センチメートル内外。葉は広披針形で互生し,全縁。夏から秋にかけ,約5センチメートルの穂状花序を出し紅色の小花を密につける。アカノマンマ。アカマンマ。
(2)オオケタデの古名。

いぬちくしょう

いぬちくしょう [5] 【犬畜生】
(1)犬などのけだもの。また,そのような卑しいもの。
(2)不道徳な人をののしっていう語。「―にも劣る奴」

いぬつくばい

いぬつくばい [3] 【犬蹲い】
犬のすわるように両手両膝をつき,平伏すること。転じて,相手にへつらって機嫌をとること。「牛蒡(ゴボウ)程な尾を振つて,鎌倉武士に―/浄瑠璃・神霊矢口渡」

いぬつくばしゅう

いぬつくばしゅう 【犬筑波集】
俳諧撰集。山崎宗鑑編。享禄(1528-1532)末から天文(1532-1555)初年頃に成るか。俳諧が文芸として独立する機運を示した句集。奔放な作風は次に来る貞門派よりも,むしろ談林俳諧に受け継がれた。誹諧連歌。誹諧連歌抄。新撰犬筑波集。犬筑波。

いぬつげ

いぬつげ [2][0] 【犬黄楊】
モチノキ科の常緑低木。山地に自生。普通高さ1.5〜3メートル内外。ツゲに似るが,別種。葉は密に互生し,長楕円形で革質,細鋸歯(キヨシ)をもつ。雌雄異株。初夏,白色の小花が密集してつき,球形の実は熟して黒色となる。庭木・盆栽用。材はツゲより劣る。

いぬのひ

いぬのひ [4][0] 【戌の日】
暦の上で戌にあたる日。俗に犬は安産と信じられて,妊婦が妊娠五か月目のこの日に岩田帯を締める習慣がある。

いぬのひげ

いぬのひげ [0] 【犬の鬚】
ホシクサ科の一年草。湿地に生える。高さ約15センチメートルで無毛,葉は束生し線形。葉間から多数の花茎を出し,秋,茎頂に半球状の頭状花序を単生し,小形の雌花と雄花とをつける。

いぬのふぐり

いぬのふぐり [4] 【犬の陰嚢】
ゴマノハグサ科の二年草。路傍に自生。茎は長さ5〜15センチメートルで,地を這(ハ)う。葉は卵円形。早春,葉腋に淡青紫色の小花を一個ずつつける。果実は扁球形で縦に筋があり,短毛が生え,犬の陰嚢(インノウ)に似る。ヒョウタングサ。テンニンカラクサ。[季]春。

いぬのみ

いぬのみ [2][0] 【犬蚤】
ノミの一種。体長約2ミリメートル。主に犬に寄生するが,人にもつく。ヒトノミのように跳ねない。

いぬはりこ

いぬはりこ 【狗張子】
仮名草子。七巻。浅井了意作。了意の死後,1692年に門人林義端が刊行。「御伽婢子(オトギボウコ)」の続編ともいうべき怪異小説集。

いぬはりこ

いぬはりこ [3] 【犬張(り)子】
玩具の一。犬の立ち姿の張り子細工。子供の魔除(ヨ)けとして,宮参りやひな祭りの贈り物などに使われた。
犬張り子[図]

いぬばこ

いぬばこ 【犬箱】
「御伽(オトギ)犬」に同じ。

いぬばしり

いぬばしり [3] 【犬走り】
(1)築地(ツイジ)の外側の,壁と溝との間に設けられた狭い地面。
(2)城郭の石垣または土塁の外側,堀との間に帯状に残された平面。また,塁の中腹に設けられた細長い階段。
(3)建物の軒下など,外壁に沿った周囲の地面を砂利やコンクリート敷きにして固めた部分。小段。
(4)小股にちょこちょこ走ること。

いぬひと

いぬひと 【犬人・狗人】
上代,犬の吠え声をまねて宮廷の門を守った隼人(ハヤト)。「一に云く―といふ/日本書紀(神代下訓)」

いぬびえ

いぬびえ [2] 【犬稗】
イネ科の一年草。荒れ地や路傍に自生する。茎は叢生(ソウセイ)し,高さ1メートル内外。葉は線形。夏,茎頂に小形の花穂をつける。芒(ノギ)は短い。サルビエ。

いぬびゆ

いぬびゆ [2] 【犬莧】
ヒユ科の一年草。路傍に普通に見られる雑草。高さ30センチメートル内外。葉は菱形状卵形で,互生。夏,茎の先と葉腋(ヨウエキ)から緑色の花穂を出す。ノビユ。

いぬびわ

いぬびわ [2][3] 【犬枇杷】
クワ科の落葉低木。関東以西の暖地の海辺に自生。高さ3メートル内外。葉は互生し,倒卵形。小さなイチジク状の偽果をつけ,熟すと食べられる。雌雄異株。イタブ。イタビ。コイチジク。古名イチジク。

いぬふぐり

いぬふぐり [3] 【犬陰嚢】
植物イヌノフグリのこと。[季]春。《―星のまたゝく如くなり/虚子》

いぬふせぎ

いぬふせぎ [3] 【犬防ぎ・犬防木】
(1)寺社の内陣と外陣との境に設けた格子。
(2)建物の門前に設けた低い柵。駒寄せ。犬除け。

いぬぶな

いぬぶな [2][3] 【犬橅・仙毛欅】
ブナ科の落葉高木。山地に自生し,高さ20メートルに達する。葉は互生し,卵形。樹皮が黒く,材は建材など用途が広い。クロブナ。

いぬほおずき

いぬほおずき [3] 【犬酸漿】
ナス科の一年草。全国の山野に自生。高さ20〜90センチメートル。葉は互生し,卵形。夏,茎上部の節間の散形花序に五弁の白花をつける。果実は球形で黒熟。全草有毒。漢方では,干したものを竜葵(リユウキ)といい,解熱・利尿剤とする。ウシホオズキ。コナスビ。

いぬぼうさき

いぬぼうさき 【犬吠埼】
千葉県銚子市東端の岬。1874年(明治7)設置の日本最初の回転式灯台がある。水郷筑波国定公園に属する。

いぬぼうガルタ

いぬぼうガルタ イヌバウ― [5] 【犬棒―】
いろはガルタの一種。最初の「い」の札が「犬も歩けば棒に当たる」であるところからいう。江戸時代後期,江戸で作られ広く行われた。

いぬぼえ

いぬぼえ 【犬吠え・狗吠え】
上代,宮門警備の隼人(ハヤト)が大嘗会(ダイジヨウエ)などの群臣の出入りの時に宮門を守るため犬の吠えるような声を発したこと。また,その声。
→犬人(イヌヒト)

いぬぼね

いぬぼね [0] 【犬骨】
むだ骨。徒労。「―折って鷹にとられたは/滑稽本・浮世床 2」
〔近世の俚諺(リゲン)「犬骨折って鷹にとられる」から〕

いぬまき

いぬまき [2] 【犬槙】
マキ科の常緑高木。暖地の山林に自生し,高さ20メートルに達する。葉はほぼ披針形で互生する。雌雄異株。果実は緑色,果托は赤色に色づき食べられる。材は建築や桶材などに用いる。庭木・生け垣にする。クサマキ。単にマキともいう。

いぬまくら

いぬまくら 【犬枕】
仮名草子。近衛信尹(ノブタダ)ほかの合作か。慶長(1596-1615)初年成るか。「物は尽くし」を中心とする,「枕草子」のパロディー。

いぬやま

いぬやま 【犬山】
愛知県北西部の市。もと城下町。犬山城や明治村と日本ラインの名勝などで知られる。

いぬやまじょう

いぬやまじょう 【犬山城】
犬山市にある平山城。同地には古く永享年間(1429-1441)築城の斯波氏の城があったが,1469年には織田近広が現城域内の一部に築城。1537年現在地に織田信康が築城。織田・豊臣の大名が城主となり,江戸時代には平岩氏・成瀬氏がはいる。天守(国宝)が現存。白帝城。

いぬやません

いぬやません 【犬山線】
名古屋鉄道の鉄道線。愛知県枇杷島(ビワジマ)分岐点・犬山・岐阜県新鵜沼(ウヌマ)間,26.8キロメートル。名古屋地下鉄鶴舞線との間に直通運転される。

いぬやまやき

いぬやまやき [0] 【犬山焼】
犬山市丸山の陶窯。宝暦年間(1751-1764)に始まる。乾山写しの製品が多く,赤絵付で桜花・楓(カエデ)の絵を特徴とする。丸山焼。犬山乾山。

いぬる

いぬる 【往ぬる・去ぬる】 (連体)
〔動詞「いぬ(往)」の連体形から〕
過ぎ去った。去る。「―十余日のほどより/源氏(若紫)」

いぬわし

いぬわし [2][0] 【犬鷲・狗鷲】
タカ目タカ科の鳥。体は黒褐色で,後頭部に金色の羽毛がある。翼を開くと2メートルに及ぶ。主に深山に生息し,小獣・鳥類を捕食する。北半球に広く分布。日本では本州山地で繁殖するが生息数は少ない。天然記念物。絶滅危惧種。
犬鷲[図]

いぬわらび

いぬわらび [3] 【犬蕨】
オシダ科の夏緑性シダ植物。山野や庭に普通に見られる。葉は先端のとがった広卵形で二回羽状複葉,中央部が紫色を帯びる。葉に白斑のあるものをニシキシダという。

いぬをつれたおくさん

いぬをつれたおくさん 【犬を連れた奥さん】
〔原題 (ロシア) Dama ssobachkoi〕
チェーホフの短編小説。1899年発表。避暑地ヤルタ・サラトフ・モスクワを舞台に,妻子ある男グーロフと,美しい人妻アンナの不倫の恋を描く。

いぬアカシア

いぬアカシア [3] 【犬―】
ハリエンジュの別名。

いぬサフラン

いぬサフラン [4][3] 【犬―】
ユリ科の多年草。ヨーロッパ原産。薬用・観賞用に栽培。春,広線形の葉を三〜五枚出し,葉が枯れたのち,径10センチメートルの淡紅色の六弁花を数個開く。種子からは,染色体倍加ホルモンであり,リューマチの薬にもなるコルヒチンを採る。コルチカム。

いね

いね 【伊根】
京都府北部,与謝郡の町。丹後半島の先端に位置し,海岸沿いに小漁港が多い。舟屋で知られる。

いね

いね【稲】
rice;→英和
a rice plant.〜を刈る harvest[reap]rice.‖稲株 a rice stubble.稲刈り rice reaping.稲こき (rice) threshing;a (rice) thresher (機械).

いね

いね [1] 【稲】
イネ科の一年草。東南アジア原産。水稲(スイトウ)と陸稲(リクトウ)(おかぼ)とがあり,水田に栽培される水稲が主であるが,まれに陸稲が畑で栽培される。日本では縄文時代後期には栽培されていたとされ,農業上最も重要な作物。高さ1メートル前後,葉は線形で互生する。夏から秋の頃,茎頂に多数の小穂からなる花穂をつける。穎果(エイカ)を脱穀したものが米である。多数の栽培品種がある。成熟時期により,早稲(ワセ)・中稲(ナカテ)・晩稲(オクテ)に,またデンプンの質により,糯(モチ)と粳(ウルチ)に分ける。[季]秋。

いね=挙(ア)ぐ

――挙(ア)・ぐ
〔正月に「寝(イ)ぬ(=寝ル)」という言葉を忌み避けて「稲積む」といったことから〕
正月に,起きることをいった語。

いね=積(ツ)む

――積(ツ)・む
正月に用いた「寝(イ)ぬ(=寝ル)」の忌み言葉。
→稲挙ぐ

いねか

いねか [0] 【稲科】
単子葉植物の一科。草本がほとんどだが,タケ・ササなど木本もある。葉は細長く,中空の茎の節に二列につく。小穂は一花または数花からなり,穂状または円錐状の花序に集まる。果実は穎果(エイカ)。世界中に広く分布し,ムギ・トウモロコシ・イネ・アワ・キビ・エンバクなどの穀物作物や,タケ・ヨシ・シバ・サトウキビなど,約七〇〇属八〇〇〇種ある。旧名禾本(カホン)科。

いねかけ

いねかけ [2] 【稲掛(け)】
刈り取った稲を小束にし,穂を下向きに掛けて乾燥させるための柵。いなか。いなかけ。いなぎ。いなばた。[季]秋。

いねかめむし

いねかめむし [4] 【稲亀虫・稲椿象】
カメムシ科の昆虫。体長13ミリメートル内外。体は淡黄褐色で,前部側縁は黄白色。イネの出穂期に穂を食害する害虫。稲褐色亀虫。

いねかり

いねかり [2] 【稲刈(り)】 (名)スル
秋,実った稲を刈り取ること。[季]秋。

いねかりうた

いねかりうた [4] 【稲刈り唄】
民謡。稲刈りをする時に唄う仕事唄。

いねがてに

いねがてに 【寝ねがてに】 (連語)
寝られずに。寝にくくて。「ひとりある人の―する/古今(秋上)」
→がてに

いねこき

いねこき [2] 【稲扱き】
稲の籾(モミ)を稲穂からこき落とすこと。また,その器具。いなこき。脱穀。[季]秋。

いねぞうむし

いねぞうむし [3] 【稲象虫】
ゾウムシ科の甲虫。体長約5ミリメートル。体は黒色で灰褐色の鱗片(リンペン)におおわれる。イネの害虫で,成虫は葉鞘(ヨウシヨウ)に穴をあけて産卵し,幼虫は根を食害する。本州以南に分布。

いねつき

いねつき [2] 【稲舂き】
籾(モミ)を臼(ウス)に入れて杵(キネ)でつき,殻を除いて精白すること。こめつき。

いねつきうた

いねつきうた [4] 【稲舂き歌】
大嘗会(ダイジヨウエ)に神前に供える米をつきながら歌った歌。「悠紀の方の―/栄花(日蔭のかづら)」

いねつきこまろ

いねつきこまろ 【稲舂き子麿】
ショウリョウバッタの古名。

いねつきむし

いねつきむし [4] 【稲舂き虫】
ショウリョウバッタの異名。

いねねくいはむし

いねねくいはむし イネネクヒ― [6] 【稲根喰葉虫】
ハムシ科の甲虫。体長6ミリメーメル内外。体は長楕円形で,金属光沢のある黒褐色。幼虫は白いうじ状で,稲の根を食害する。本州以南,中国・台湾に分布。ネクイハムシ。

いねのずいむし

いねのずいむし [1][1] 【稲の髄虫】
ニカメイガの幼虫。

いねのだい

いねのだい [1][1] 【稲の台】
婚礼の飾り物の一。三方などに肴(サカナ)を盛り,稲の穂を挿したもの。

いねみずぞうむし

いねみずぞうむし イネミヅザウムシ [5] 【稲水象虫】
甲虫目ゾウムシ科の昆虫。稲の害虫。田植え後間もない稲の葉が,越冬成虫によって細長く線状に食害を受けたり,孵化幼虫により根が食害されたりする。

いねむり

いねむり【居眠り】
<have> a nap;→英和
a doze.→英和
〜する doze.〜運転をする fall asleep at the wheel.→英和

いねむり

いねむり ヰ― [3] 【居眠り】 (名)スル
(1)座ったまま眠ること。「こたつで―する」
(2)何かをしている最中にうっかり眠ってしまうこと。「―運転」

いねむりびょう

いねむりびょう ヰ―ビヤウ [0] 【居眠り病】
⇒ナルコレプシー

いねむる

いねむ・る ヰ― [3] 【居眠る】 (動ラ五[四])
居眠りをする。うとうとする。「木かげで―・る」[日葡]

いねん

いねん [1] 【意念】
思い。考え。意識。「―ある故,法界の悪魔・悪霊毒気を吹き入れ吹きかけ/浄瑠璃・蝉丸」

いねんごう

いねんごう [2] 【異年号】
⇒逸年号(イツネンゴウ)

いねんせい

いねんせい [0] 【易燃性】
もえやすい性質。
⇔難燃性

いの

いの (終助)
〔終助詞「い」に終助詞「の」の付いたもの。近世語。「いのう」とも〕
文の末尾に用いられる。感動・呼びかけ・強調の気持ちを表す。「かいの」「ぞいの」「わいの」の形をとることが多い。いな。「わしはどうならうとも聞きたうもないか―,こな様それでも済(ス)もぞ―,わしは病になるわ―/浄瑠璃・曾根崎心中」

いの

いの 【伊野】
高知県中南部,吾川郡の町。仁淀川下流左岸にあり,近世以来和紙製造の町として発展。

いの

いの ヰ― 【維那】
⇒いな(維那)

いのいちばん

いのいちばん [1][2] 【いの一番】
〔「い」は「いろは」の最初に来る文字であるところから〕
まっ先。第一番。「―に駆けつける」

いのう

いのう 【伊能】
姓氏の一。

いのう

いのう [0] 【衣嚢】
衣服についている物入れ。ポケット。かくし。

いのう

いのう (終助)
〔終助詞「い」に終助詞「のう」の付いたもの。「いなう」とも表記されることがある。近世語〕
「いの(終助)」に同じ。「そんなら皆様,行ぞへ。サア,おじや―/浄瑠璃・幼稚子敵討」

いのう

いのう イナフ 【稲生】
姓氏の一。

いのう

いのう [0] 【異能】
人よりすぐれた才能。一風変わった独特な能力。異才。「―の士」

いのうえ

いのうえ ヰノウヘ 【井上】
姓氏の一。

いのうえいんせき

いのうえいんせき ヰノウヘ― 【井上因碩】
江戸幕府碁所四家の一。江戸前期から昭和期まで一六代を数え,二代より因碩を名のる。初代(1582-1630)は,名は中村道碩。本因坊算砂の弟子。

いのうええんりょう

いのうええんりょう ヰノウヘヱンレウ 【井上円了】
(1858-1919) 仏教哲学者。新潟県生まれ。東大卒。号,甫水。仏教・東洋哲学の新解釈に努めた。哲学館(現在の東洋大学)を創立。著「仏教活論」「仏教哲学系統論」「妖怪学講義」など。

いのうえかおる

いのうえかおる ヰノウヘカヲル 【井上馨】
(1835-1915) 政治家。長州の人。通称を聞多。討幕運動に活躍。第一次伊藤内閣の外相として条約改正に尽力,また極端な欧化政策を推進。のち農相・内相・蔵相などを歴任。元老として,政財界に重きをなした。

いのうえきんが

いのうえきんが ヰノウヘ― 【井上金峨】
(1732-1784) 江戸中期の儒学者。江戸の人。名は立元。別号,考槃翁・柳塘閑人。仁斎学・徂徠学・朱子学などを兼学,のち独立していわゆる折衷学を唱えた。訓詁は漢唐,義理は宋明,詩文は唐宋諸家に拠(ヨ)った。

いのうえけんかぼう

いのうえけんかぼう ヰノウヘケンクワバウ 【井上剣花坊】
(1870-1934) 川柳作家。山口県萩の生まれ。本名,幸一。川柳の革新に貢献。

いのうえこわし

いのうえこわし ヰノウヘコハシ 【井上毅】
(1843-1895) 政治家。熊本藩士。伊藤博文の下で大日本帝国憲法・皇室典範の起草にあたった。その他,教育勅語・軍人勅諭など多くの勅令・法令の起草に関与。

いのうえしげよし

いのうえしげよし ヰノウヘ― 【井上成美】
(1889-1975) 海軍軍人。大将。宮城県生まれ。軍務局長・第四艦隊長官・海軍次官などを歴任。米内光政らと日独伊三国同盟に反対。また海軍の空軍化を力説。最後の海軍大将。

いのうえしろう

いのうえしろう ヰノウヘシラウ 【井上士朗】
(1742-1812) 江戸後期の俳人。尾張の人。別号,枇杷園(ビワエン)など。名古屋の産科医。加藤暁台(キヨウタイ)の門人。連句に長じ,また国学・絵画・平曲にも通じた。著「枇杷園七部集」「枇杷園随筆」など。

いのうえしんかい

いのうえしんかい ヰノウヘ― 【井上真改】
⇒真改(シンカイ)

いのうえじゅんのすけ

いのうえじゅんのすけ ヰノウヘ― 【井上準之助】
(1869-1932) 銀行家・政治家。大分県生まれ。帝国大学法科大学卒。日銀総裁・蔵相となり財政問題に対処,1930年(昭和5)浜口内閣蔵相として金解禁を行う。血盟団員小沼正に暗殺された。

いのうえせいび

いのうえせいび ヰノウヘ― 【井上成美】
⇒井上成美(シゲヨシ)

いのうえつうじょ

いのうえつうじょ ヰノウヘツウヂヨ 【井上通女】
(1660-1738) 江戸前・中期の歌人。和漢の学に通じ,書・詩歌をよくした。著「東海紀行」「江戸日記」

いのうえつとむ

いのうえつとむ ヰノウヘ― 【井上勤】
(1850-1928) 翻訳家。英・仏・独語を修め,大蔵省・文部省の翻訳係を務める。小説多数を翻訳し西洋文学の移入に貢献。

いのうえてつじろう

いのうえてつじろう ヰノウヘテツジラウ 【井上哲次郎】
(1855-1944) 哲学者。福岡県生まれ。東大教授。東洋哲学の考究,ドイツ観念論哲学の移植に努めるとともに,国粋主義的立場からキリスト教を排撃。「新体詩抄」の編著者の一人。主著「日本朱子学派之哲学」「日本陽明学派之哲学」「哲学字彙」

いのうえでん

いのうえでん ヰノウヘ― 【井上でん】
(1788-1869) 江戸後期,久留米絣(クルメガスリ)の創始者。筑後の人。

いのうえにっしょう

いのうえにっしょう ヰノウヘニツセウ 【井上日召】
(1886-1967) 国家主義者。群馬県生まれ。本名は昭。1931年(昭和6)右翼青年を集め,血盟団を組織して国家改造を唱え,翌年団琢磨・井上準之助を暗殺させた。

いのうえはりまのじょう

いのうえはりまのじょう ヰノウヘ― 【井上播磨掾】
(1632-1685?) 江戸前期の浄瑠璃の太夫。京都の人。虎屋源太夫に学び,播磨節を開き,上方浄瑠璃を中興。
〔一説に1677年没〕

いのうえふみお

いのうえふみお ヰノウヘフミヲ 【井上文雄】
(1800-1871) 江戸後期の国学者・歌人。号,歌堂。江戸の人。田安家侍医。岸本由豆流(ユズル)に国学を学び,和歌をよくした。著「伊勢の家苞(イエヅト)」,家集「調鶴集」など。

いのうえまさお

いのうえまさお ヰノウヘマサヲ 【井上正夫】
(1881-1950) 俳優。愛媛県生まれ。本名は小坂勇一。伊井蓉峰(ヨウホウ)一座に加入。1936年(昭和11)中間演劇を唱えて井上演劇道場を創設,多くの俳優・劇作家を育てた。

いのうえまさかね

いのうえまさかね ヰノウヘ― 【井上正鉄】
(1790-1849) 江戸後期,禊(ミソギ)教の教祖。館林藩士。幼名,安藤喜三郎。三宅島に流刑され没した。
→禊教

いのうえまさる

いのうえまさる ヰノウヘ― 【井上勝】
(1843-1910) 日本の鉄道創設期の行政官・技術者。長門の人。「鉄道の父」と称される。鉄道国有論者。

いのうえみちやす

いのうえみちやす ヰノウヘ― 【井上通泰】
(1866-1941) 国文学者・歌人。兵庫県生まれ。実弟に柳田国男・松岡映丘らがいる。号,南天荘。帝国大学医科大学卒。眼科医であったが,早くから和歌を学び桂園派歌人として知られる。著「南天荘歌集」「万葉集新考」「播磨風土記新考」など。

いのうえみつはる

いのうえみつはる ヰノウヘ― 【井上光晴】
(1926-1992) 小説家。旧満州旅順生まれ。日本共産党を批判した「書かれざる一章」以降,戦後社会の矛盾を批判的に描く。「虚構のクレーン」「地の群れ」「心優しき反逆者たち」など。

いのうえやすし

いのうえやすし ヰノウヘ― 【井上靖】
(1907-1991) 小説家。旭川生まれ。京大卒。行動的なニヒリストを描く「闘牛」で芥川賞受賞。「氷壁」などの中間小説で現代社会の問題点を追究。歴史小説に「天平の甍」「敦煌」など。

いのうえよりくに

いのうえよりくに ヰノウヘ― 【井上頼圀】
(1839-1914) 幕末・明治の国学者。江戸の人。学習院教授。平田銕胤(カネタネ)に師事。皇典講究所を創立。「古事類苑」の編集に携わる。編著「越州考」「皇統略記」など。

いのうえらんだい

いのうえらんだい ヰノウヘ― 【井上蘭台】
(1705-1761) 江戸中期の儒学者。名は通煕,字(アザナ)は子叔。林鳳岡門人。岡山藩儒。折衷学の基礎を築く。門人に井上金峨がいる。

いのうえりゅう

いのうえりゅう ヰノウヘリウ 【井上流】
(1)日本舞踊の一流派。上方舞の一流で,江戸後期,京都の初世井上八千代が創始。
(2)砲術の一派。祖は井上外記(ゲキ)正継(?-1646)。井上外記流。

いのうじゃくすい

いのうじゃくすい イナフ― 【稲生若水】
(1655-1715) 江戸前・中期の本草学者。江戸生まれ。稲(トウ)若水と称す。日本産の本草・薬物を実証的・網羅的に扱う研究姿勢を確立。加賀藩主前田綱紀の援助で「庶物類纂」を著す。

いのうただたか

いのうただたか 【伊能忠敬】
(1745-1818) 江戸後期の測量家・地理学者。上総(カズサ)の人。下総(シモウサ)佐原の名家伊能家に入婿。高橋至時に西洋暦法・測量技術を学び,幕命で蝦夷地をはじめ,全国の沿岸測量に従事。最初の実測図「大日本沿海輿地全図」を完成。

いのかしらこうえん

いのかしらこうえん ヰノカシラコウヱン 【井之頭公園】
東京都,武蔵野・三鷹両市にまたがる,湧水池の井之頭池を中心とした自然公園。もと皇室の御料林。池水はかつての神田上水の水源。井の頭公園。東京都井之頭恩賜公園。

いのかしらせん

いのかしらせん ヰノカシラ― 【井の頭線】
京王帝都電鉄の鉄道線。東京都渋谷・吉祥寺間,12.8キロメートル。

いのくち

いのくち ヰノクチ 【井口】
姓氏の一。

いのくち

いのくち ヰ― [2] 【堰の口】
用水の取り入れ口。

いのくちあくり

いのくちあくり ヰノクチ― 【井口阿くり】
(1870-1931) 教育者。秋田県生まれ。ボストン体育師範学校に留学,東京女子高等師範学校教授となり,スウェーデン体操の紹介・普及につとめた。

いのくちありや

いのくちありや ヰノクチ― 【井口在屋】
(1856-1923) 技術者。金沢生まれ。東大教授。渦巻ポンプを発明。日本の機械工学のあらゆる分野に先駆的業績を残した。

いのこ

いのこ ヰ― [0][1][2] 【亥の子】
(1)陰暦一〇月の亥の日。「亥の子の祝い」をし,万病除去・子孫繁栄を祈った。また江戸時代には,この日に炉やこたつを開き火鉢を出す習慣があった。[季]冬。《昼になつて―と知りぬ重の内/太祇》
(2)「亥の子の祝い」「亥の子餅」の略。

いのこ

いのこ ヰ― [0][1][2] 【豕・猪の子】
(1)いのしし。
(2)いのししの子。「―のかたをつくりたりけるに/道綱母集」
(3)豚の異名。「此のわたりこそ―の侍らむやうに/宇津保(蔵開上)」

いのこさす

いのこさす ヰ― [4] 【豕扠首・猪子扠首】
社寺建築の梁(ハリ)の上に材を合掌形に組み,その中間に束(ツカ)を立てたもの。社寺建築の妻飾りなどに用いる。
豕扠首[図]

いのこし

いのこし 【射遺し】
中古,正月一七日の射礼(ジヤライ)の式に参加できなかった四衛府(エフ)の者に,翌一八日建礼門で射させたこと。

いのこずち

いのこずち ヰノコヅチ [3] 【牛膝】
ヒユ科の多年草。山野・路傍に自生し,高さ90センチメートルに達する。葉は楕円形で対生し,短毛が密生する。夏,葉腋と茎頂に淡緑色の小花を穂状花序につける。果実は苞(ホウ)にとげがあって動物体や衣服によく付着し,他の地へ運ばれる。根を牛膝根(ゴシツコン)といい,利尿・強精・通経薬とする。フシダカ。コマノヒザ。[季]秋。

いのこのいわい

いのこのいわい ヰ―イハヒ [0] 【亥の子の祝(い)】
陰暦一〇月の亥の日に,西日本各地の農村部で広く行われる刈り上げ祝いの行事。猪の多産にあやかり,また,万病を払うまじないとして亥の子餅を食べ,子供たちが家々の庭先を石や藁束(ワラタバ)でついて回ったりする。もと,宮中の年中行事として行われた。玄猪(ゲンチヨ)。
→十日夜 (トオカンヤ)
亥の子の祝い[図]

いのこへん

いのこへん ヰ― [0] 【豕偏】
漢字の偏の一。「豨」「豬」などの「豕」の部分。猪や豚に似た動物の種類・状態を表す文字を作る。

いのこもち

いのこもち ヰ― [3] 【亥の子餅】
「亥の子の祝い」に食べる餅。その年の新穀で作り,本来は亥の刻に食べる。亥の子の餅。亥の日餅。玄猪(ゲンチヨ)餅。[季]秋。
→御成切(オナリキリ)

いのこり

いのこり ヰ― [0] 【居残り】 (名)スル
居残ること。また,そうする人。

いのこりさへいじ

いのこりさへいじ ヰノコリ― 【居残り左平次】
落語の一。金もないのに友人と品川へ女郎買いに行った左平次は,勘定が払えないので一人居残る。滞在が長引くにつれ,左平次の座持ちのよさが客の評判となる。

いのこる

いのこ・る ヰ― [3] 【居残る】 (動ラ五[四])
他の人の帰ったあとまで,また定刻よりあとまで残る。「一人だけ―・る」
[可能] いのこれる

いのこる

いのこる【居残る】
remain[stay]behind;work overtime (残業).

いのごう

いのご・う イノゴフ 【期剋ふ】 (動ハ四)
敵意や憎悪を表す。「ええしやごしや,此は―・ふぞ/古事記(中)」

いのしかちょう

いのしかちょう ヰノ―テフ [4] 【猪鹿蝶】
花札(ハナフダ)の出来役の一。猪(イノシシ)・鹿・蝶が描かれた,萩(ハギ)・紅葉・牡丹(ボタン)の一〇点札三枚をそろえた役。

いのしし

いのしし ヰ― [3] 【猪】
イノシシ科の哺乳類。体長1.5メートル前後。ブタの原種。ブタに似るが,犬歯が下顎(アゴ)から上方へ突き出る。体毛は硬く暗褐色。山林原野にすみ,夜行性で雑食。肉は山鯨(ヤマクジラ)・ぼたんと称して食用とする。しし。い。[季]秋。《―を荷ひ行く野や花薄/白雄》

いのしし

いのしし【猪】
a wild boar.猪武者 a daredevil.→英和

いのししむしゃ

いのししむしゃ ヰ― [5] 【猪武者】
思慮を欠き,向こう見ずにがむしゃらに突進する武士。また,そういう人。

いのしりぐさ

いのしりぐさ ヰノシリ― [4] 【猪尻草】
ヤブタバコの別名。

いのち

いのち【命】
life;→英和
one's span of life (寿命).〜拾いをする have a narrow escape.〜がけで <do something> at the risk of one's life.〜がけの desperate.→英和
〜取りの fatal <disease> .→英和
〜にかかわる be fatal;be a matter of life and death.〜の洗たくをする recreate oneself.〜あっての物種 while there is life,there is hope.

いのち

いのち [1] 【命】
(1)生物を生かしていく根源的な力。生命。「―の恩人」「―を捧げる」
(2)生涯。一生。「短い―を終えた」
(3)寿命。「―の限り」「―を長らえる」
(4)一番大事なもの。ただ一つのよりどころ。「―とたのむ」「画家にとって絵筆は―だ」
(5)近世,主に遊里で,相思の男女が互いの名前の下に添えて,「吉さま命」などと二の腕に入れ墨をした文字。心変わりのないことを誓うもの。

いのち=あっての物種(モノダネ)

――あっての物種(モノダネ)
何事も生きていればこそできる。死んでは何にもならないということ。命が物種。

いのち=から二番目

――から二番目
命の次に大切なもの。非常に大切にしているものをいう。

いのち=つれなし

――つれな・し
(1)命に別状ない。
(2)死ぬに死ねない。「惜しからぬ―・く長らへば/新千載(雑)」

いのち=なりけり

――なりけり
生きていたからこそだ,の意。「春ごとに花のさかりはありなめどあひみむ事は―/古今(春下)」

いのち=にかえる

――にか・える
生命と引き換えにする。あるものを大事に守る気持ちをいう。「―・えても守る」

いのち=に懸けて

――に懸けて
生命を捨てる覚悟で。

いのち=は義に縁(ヨ)りて軽し

――は義に縁(ヨ)りて軽し
〔後漢書(朱穆伝)〕
命は貴重なものだが,義のためには捨てても惜しくない。

いのち=は風前(フウゼン)の灯(トモシビ)の如し

――は風前(フウゼン)の灯(トモシビ)の如し
〔倶舎論疏〕
(1)人の命は消えやすくはかないものである。
(2)危険がさし迫っていることのたとえ。
→風前の灯

いのち=は鴻毛(コウモウ)より軽し

――は鴻毛(コウモウ)より軽し
〔司馬遷「報�任安�書」より。「鴻毛」はおおとりの羽毛で,きわめて軽いもののたとえ〕
(国家や君主のために)命を捨てることは少しも惜しくない。

いのち=を削る

――を削・る
自分の命を縮めるほど苦労をする。

いのち=を懸ける

――を懸・ける
死ぬか生きるかの覚悟で事に当たる。

いのち=を拾う

――を拾・う
危うく死を免れる。命拾いをする。

いのち=を捧(ササ)げる

――を捧(ササ)・げる
大切に思う人や事のために,命を差し出す。命を投げ出す。

いのち=を捨てる

――を捨・てる
(1)ある事のために死ぬ。「祖国独立のために―・てる」
(2)死ぬべきでないのに死ぬ。「早まって―・てるな」

いのち=を繋(ツナ)ぐ

――を繋(ツナ)・ぐ
生き続ける。命を継ぐ。

いのち=を落とす

――を落と・す
死ぬ。

いのち=待つ間(マ)

――待つ間(マ)
命が終わるのを待つ間。「ありはてぬ―のほどばかりうき事しげくおもはずもがな/古今(雑下)」

いのち=死ぬ

――死・ぬ
命が絶える。死ぬ。「ぬばたまの甲斐の黒駒,鞍着せば―・なまし,甲斐の黒駒/日本書紀(雄略)」

いのち=生く

――生・く
(1)生き長らえる。「とく逃げのきて―・きよ/宇治拾遺 2」
(2)危ういところを助かる。命をとりとめる。「からき―・きたれど,腰斬り損ぜられて/徒然 87」

いのち=過ぐ

――過・ぐ
死ぬ。「犬じもの道に臥してや―・ぎなむ/万葉 886」

いのち=長ければ辱(ハジ)多し

――長ければ辱(ハジ)多し
〔荘子(天地)〕
長生きをすると,それだけ恥をさらすことが多い。

いのちかぎり

いのちかぎり [4] 【命限り】
(1)(副詞的に用いて)生命のつづくだけ。生命をかけて。「―と戦う」
(2)寿命のある間。生きている間中。

いのちからがら

いのちからがら [1] 【命辛辛】 (副)
辛うじて命だけは失わずに。やっとのことで。「―逃げ出す」

いのちからがら

いのちからがら【命からがら逃げる】
escape with bare life.

いのちがけ

いのちがけ [0][5] 【命懸け】
生命を捨ててもよい覚悟で事にあたること。「―の救出作業」「―で働く」

いのちがわり

いのちがわり 【命代はり】
生命にもかえうるほど大事なもの。「―の銀なれども/浄瑠璃・曾根崎心中」

いのちぎり

いのちぎり 【命限】
いのちかぎり。いのちがけ。「何事も―と申あはせて/浮世草子・一代男 6」

いのちげ

いのちげ [3] 【命毛】
筆の穂の一番長い毛。筆の芯(シン)になる毛。力毛。

いのちごい

いのちごい【命乞いをする】
ask[plead]for one's life.

いのちごい

いのちごい [0][4] 【命乞い】 (名)スル
(1)殺されるはずの自分または他人の命を助けてくれるように頼むこと。
(2)長寿を神仏に祈ること。

いのちしらず

いのちしらず [4] 【命知らず】 (名・形動)
(1)生命の危険を恐れずに物事をすること。また,そのような人やさま。「―の若者たち」
(2)丈夫で長持ちすること。「手紬(ツムギ)の碁盤縞は―とて親仁の着られしが/浮世草子・永代蔵 1」

いのちしらず

いのちしらず【命知らず】
a daredevil.→英和
〜の reckless.→英和

いのちずく

いのちずく 【命尽く】
命がけ。

いのちだま

いのちだま [0] 【命玉】
(1)猟師が獲物を撃つためではなく,自分を守るために持っている弾丸。
(2)数珠(ジユズ)の玉の中で一番大きな玉。いのちのたま。親玉。

いのちづな

いのちづな [3] 【命綱】
(1)生命の安全をはかるため用いる綱。
 (ア)足場の悪い高い所で働く時,体を縛っておく綱。
 (イ)潜水夫が水に潜る時,身につけていく綱。
 (ウ)難破船に投げ渡す綱。
 (エ)荒天時に乗員の歩行の安全をはかって船の甲板上に張りめぐらす綱。
(2)生きるよすがとなるもの。

いのちとり

いのちとり [3][5] 【命取り】
(1)病気など,死の原因となるもの。
(2)地位・名声・財産など人の大事なものを失わせる原因となるものや事柄。「ささいなスキャンダルが―になった」
(3)男の命を縮める美女。

いのちのおや

いのちのおや [1][1][2] 【命の親】
命を助けてくれた恩人。

いのちのせんたく

いのちのせんたく 【命の洗濯】
普段の苦労から解放されて,のんびり保養をすること。いのちの土用干し。「温泉につかって―をする」

いのちのつな

いのちのつな 【命の綱】
生命をつなぐ大切なもの。生きてゆくのに頼りとするもの。

いのちのみず

いのちのみず [1] 【命の水】
ブランデー。蒸留酒。
〔(フランス) eau-de-vie の訳語から〕

いのちびろい

いのちびろい [4] 【命拾い】 (名)スル
(1)危ういところで命を落とさずにすむこと。「間一髪で―する」
(2)(比喩的に)危機を脱すること。「捕手の落球で打者は―した」

いのちみょうが

いのちみょうが【命冥加な】
fortunate;→英和
lucky.→英和

いのちみょうが

いのちみょうが [4] 【命冥加】 (名・形動)[文]ナリ
〔神仏の加護で命が助かること〕
幸運にも,危うい命が助かること。「―な男だ」

いので

いので ヰ― [0] 【猪の手】
オシダ科の夏緑性シダ植物。葉は根生して車状につく。葉身は大形で長さ70センチメートルに達し,二回羽状複葉。柄と中軸に鱗片(リンペン)が密生する。
猪の手[図]

いのなか

いのなか ヰ― [1] 【井の中】
(1)井戸の中。狭い社会のたとえ。「―の蛙(カワズ)」
→い(井)
(2)〔女房詞〕
水。おひや。

いのふ

いのふ ヰ― [0] 【胃の腑】
〔「腑」は内臓の意〕
胃袋。胃。「酒が―にしみわたる」

いのふ=に落ちる

――に落・ちる
納得がゆく。合点がゆく。腑に落ちる。「さらさら―・ちませぬ/浄瑠璃・今宮心中(上)」

いのぶた

いのぶた ヰノ― [0] 【猪豚】
イノシシと家畜のブタとの交配による一代雑種。食肉用に飼育される。

いのまた

いのまた ヰノマタ 【猪俣】
姓氏の一。

いのまたつなお

いのまたつなお ヰノマタツナヲ 【猪俣津南雄】
(1889-1942) 社会主義運動家。新潟市生まれ。早大卒。日本共産党結成に参加。のち,労農派の一員として日本資本主義論争に参加。著「帝国主義研究」「金の経済学」「農村問題入門」ほか。

いのまま

いのまま [1] 【意のまま】 (連語)
物事が,思うようになるさま。「日本の政治を―に動かす」

いのめ

いのめ ヰ― [1] 【猪の目】
(1)器物や建築の装飾に用いる,ハート形に似た刳(ク)り形。一説に,形が猪(イノシシ)の目に似ているからという。猪の目透かし。
(2)琵琶(ビワ)の覆手(フクシユ)にある,弦を通す穴。
猪の目(1)[図]

いのめげぎょ

いのめげぎょ ヰ― [4] 【猪の目懸魚】
猪の目{(1)}を彫った懸魚。
→懸魚

いのもとそう

いのもとそう ヰノモトサウ [0] 【井の許草】
イノモトソウ科の夏緑性シダ。井戸のまわりや石垣などに多い。葉は根茎上に多数つく。葉身は細く,羽状に分裂して長細い線形の羽片に分かれる。羽片の縁が下面に浅く折れこんで,その間に胞子嚢(ノウ)をつくる。漢名,鳳尾草。

いのり

いのり [3] 【祈り・祷り】
(1)祈ること。神仏に加護・救済などを請い願うこと。祈願。祈祷(キトウ)。祈念。「―をささげる」
(2)能楽でワキの僧や山伏が数珠をもんで,襲ってくるシテの鬼女を祈り伏せる動きの激しい所作。大小太鼓ではやし,笛があしらいを吹く。祈り働き。「葵上(アオイノウエ)」「安達原(アダチガハラ)」「道成寺」などにある。

いのり

いのり【祈り】
<say> (a) prayer;→英和
<say> grace (食前・後の).→英和

いのりあげる

いのりあ・げる [0][5] 【祈り上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 いのりあ・ぐ
〔「祈る」の謙譲語〕
あなたのためにお祈りする。「御健康を―・げます」

いのりくぎ

いのりくぎ [3] 【祈り釘】
丑(ウシ)の刻(トキ)参りに使う五寸釘。

いのりのし

いのりのし 【祈りの師】
災いを払い福を招く祈祷(キトウ)をする法師。

いのりのつかい

いのりのつかい 【祈りの使い】
祈祷(キトウ)のために神社・仏寺にさしむける使者。いのりづかい。

いのりぶぎょう

いのりぶぎょう [4] 【祈奉行】
⇒御祈奉行(オイノリブギヨウ)

いのる

いの・る [2] 【祈る・祷る】 (動ラ五[四])
〔「斎(イ)宣(ノ)る」の意か〕
(1)神や仏に願う。祈願する。「神に―・る」「―・るような気持ち」
〔古くは助詞「を」をとり,「天地の神を―・りてさつ矢貫(ヌ)き/万葉 4374」のように用いた〕
(2)心から願っている。希望する。望む。「御健闘を―・ります」
[可能] いのれる

いのる

いのる【祈る】
pray <to God> ;→英和
offer a prayer;→英和
wish <you success> (望む).→英和
御成功を〜 Good luck (to you)!

いの一番

いのいちばん [1][2] 【いの一番】
〔「い」は「いろは」の最初に来る文字であるところから〕
まっ先。第一番。「―に駆けつける」

いは

いは 【伊波】
姓氏の一。

いは

いは [1] 【異派】
(1)(自分の流派とちがう)他の流派。
(2)新たにたてた派。別派。

いはい

いはい ヰ― [0] 【位牌】
〔中国,後漢の頃,死者の官位を記すことに始まったための称という〕
死者の霊を祀(マツ)るため,その戒名を記す木の札。日本へは禅宗とともに伝来し,江戸時代に一般化した。霊牌。

いはい

いはい ヰ― [0] 【違背】 (名)スル
命令・規則・約束などに背くこと。違反。「規約に―する」

いはい

いはい【位牌】
a memorial tablet.

いはい=を汚(ケガ)す

――を汚(ケガ)・す
祖先の名誉を傷つける。祖先を辱める。

いはいじょ

いはいじょ ヰ― [0] 【位牌所】
位牌を安置する所。

いはいちぎょう

いはいちぎょう ヰ―ギヤウ 【位牌知行】
祖先の手柄のおかげで得ている知行。世襲の俸禄。「親の譲りの金銀にて身を過ぎけるは,武士の―取つて暮すに同じ/浮世草子・織留 2」

いはいどう

いはいどう ヰ―ダウ [0] 【位牌堂】
寺院で,位牌を安置する堂。

いはいやま

いはいやま ヰ― [0] 【位牌山】
地境の形が位牌に似た山。これを所有し伐木する家は死人を出すなどといって忌み嫌われた。

いはかせ

いはかせ 【医博士】
律令制で,医術・調剤の法を医生に教授する職。典薬寮に所属し,位は正七位下。

いはく

いはく ヰ― [0] 【威迫】 (名)スル
人を恐れさせて従わせようとすること。

いはく

いはく [1] 【医博】
「医学博士」の略。

いはく

いはく [1] 【医伯】
医師を敬っていう語。

いはつ

いはつ【遺髪】
the hair of the deceased.→英和

いはつ

いはつ【衣鉢を継ぐ】
inherit the mantle <of one's master> .→英和

いはつ

いは・つ 【い泊つ】 (動タ下二)
〔「い」は接頭語〕
舟が停泊する。「船(フナ)の舳(ヘ)の―・つるまでに/万葉 4122」

いはつ

いはつ [0] 【衣鉢】
〔「えはつ」「えはち」とも〕
(1)袈裟(ケサ)と,托鉢(タクハツ)を受ける鉢。修行者の常に携えるべきもの。三衣一鉢。
(2)〔禅宗で,法統を継ぐ者に師僧から三衣と一鉢を授けることから〕
教法。奥義。
(3)学問・芸術などで,師から弟子に伝えるその道の奥義。また,一般に,先人から受け伝えたもの。「―を継ぐ」「―を伝える」

いはつ

いはつ ヰ― [0] 【遺髪】
故人の形見の頭髪。

いはふゆう

いはふゆう 【伊波普猷】
(1876-1947) 言語学者・民俗学者。沖縄県生まれ。東京帝大文科大学卒。沖縄の言語・民俗・芸能・歴史などを研究。著「南島方言史攷」「校訂おもろさうし」など。

いはら

いはら 【伊原】
姓氏の一。

いはら

いはら ヰハラ 【井原】
姓氏の一。

いはらさいかく

いはらさいかく ヰハラ― 【井原西鶴】
(1642-1693) 江戸前期の浮世草子・浄瑠璃作者・俳人。大坂の人。本名は平山藤五。別号,鶴永・二万翁など。談林俳諧で,自由奔放な句を詠みオランダ西鶴といわれ,また,一昼夜独吟二万三千句を詠み,矢数俳諧に終止符を打った。西山宗因没後,もっぱら浮世草子作者として雅俗折衷の文体で性欲・物欲・義理・人情などをテーマに好色物・武家物・町人物などに多くの傑作を残した。著「西鶴大矢数」「好色一代男」「好色五人女」「武家義理物語」「日本永代蔵」「世間胸算用」「本朝二十不孝」「西鶴置土産」など。

いはらせいせいえん

いはらせいせいえん 【伊原青々園】
(1870-1941) 劇評家・劇作家。島根県生まれ。一高中退。本名は敏郎。劇作と日本演劇史の研究に従事。著「日本演劇史」「近世日本演劇史」「明治演劇史」など。

いはん

いはん [0] 【異版・異板】
同種の本文を扱ってはいるが,印刷の元版が別のものと判断される出版物。別版。

いはん

いはん ヰ― [0] 【違反】 (名)スル
法規・協定・約束などに従わないこと。違背。「法規に―する」「交通―」

いはん

いはん ヰ― [0] 【違犯】 (名)スル
法にそむいて罪を犯すこと。

いはん

いはん【違反[犯]】
(a) violation (規則の);an offense <against the law> ;→英和
(a) breach <of promise,contract> .→英和
〜する violate;→英和
infringe;→英和
offend <against> ;→英和
break <one's promise> .→英和
‖違犯者 an offender.

いはんきっぷ

いはんきっぷ ヰ― [4] 【違反切符】
交通違反を犯したとき交付される通告書。処分を受けるまで運転免許証に代えて運転できる。軽い違反に対する青切符と重い違反に対する赤切符がある。

いば

いば [2] 【射場】
(1)弓の練習をする所。矢場。弓場(ユバ)。
(2)射手の立つ位置。

いば

いば 【伊庭】
姓氏の一。

いばいせき

いばいせき 【伊場遺跡】
静岡県浜松市にある弥生後期の集落,古代官衙(カンガ)。伊場式土器の標式地。環濠集落,布智厨(フチクリヤ)の墨書土器・木簡が発見された。

いばう

いば・う イバフ 【嘶ふ】 (動ハ下二)
〔「いばゆ」の転〕
いななく。いばえる。「駒北風に―・ふれば/狂言・牛馬」

いばえる

いば・える [3] 【嘶える】 (動ア下一)[文]ヤ下二 いば・ゆ
いななく。「馬どもの―・ゆる音も,…をかしくおぼさる/源氏(総角)」

いばく

いばく ヰ― [1][0] 【帷幕】
「帷幄(イアク)」に同じ。「―に参ずる」「皆―の中にぞ休居たりける/太平記 3」

いばしちし

いばしちし [1][2] 【倚馬七紙】
優れた文才。倚馬の才。
〔「世説新語(文学)」より。東晋の袁虎(エンコ)が,君主の桓温に布告文を書くように言われ,その馬前で七枚の長文をたちどころに書き,王珣(オウシユン)に文才をほめられたという故事から〕

いばしょ

いばしょ ヰ― [0] 【居場所】
人が居る所。いどころ。

いばしんえん

いばしんえん [1] 【意馬心猿】
〔仏〕 妄念や煩悩(ボンノウ)が激しく,心の乱れが抑えられないのを,奔馬や野猿が騒ぐのを抑えがたいさまにたとえた語。

いばたかし

いばたかし 【伊庭孝】
(1887-1937) 劇作家・演出家・音楽評論家。近代劇協会を創設,浅草オペラを興すなどオペラ普及に尽力。

いばどの

いばどの [0] 【射場殿】
⇒弓場殿(ユバドノ)

いばはじめ

いばはじめ [3] 【射場始め】
「弓始(ユミハジ)め」に同じ。[季]新年。

いばやし

いばやし ヰ― [2] 【居囃子】
能の略式の演奏形式。シテと地謡と囃子方が着座のまま演奏するもの。主に一曲の後半が扱われる。
⇔舞囃子

いばゆ

いば・ゆ 【嘶ゆ】 (動ヤ下二)
⇒いばえる

いばら

いばら【茨】
a thorn.→英和
〜の道 <tread> a thorny path.

いばら

いばら ヰバラ 【井原】
岡山県南西部,広島県に隣接する市。古くからの織物の産地で,現在も繊維業が中心産業。

いばら

いばら [0] 【茨・荊・棘】
(1)バラ・カラタチなど,とげのある低木の総称。
(2)(多く「薔薇」と書く)ノイバラ・ヤマイバラなどのバラ科バラ属植物の総称。うばら。うまら。むばら。
(3)(中部・関西地方で)植物のとげ。
(4)(建築で)二本の曲線の出合った所にできるとがった形。

いばら=を負う

――を負・う
罪を一身に引き受けて苦難に耐える。
→負荊(フケイ)

いばらがき

いばらがき [3] 【茨垣】
カラタチ・バラなどとげのある木でつくった生け垣。

いばらがに

いばらがに [3] 【棘蟹】
タラバガニ科のカニ。甲長20センチメートル,甲幅15センチメートルほどで,脚を左右に開くと1メートルに達する。甲は紫褐色,鋏脚・歩脚は紅色。甲面や縁・脚などに大小のとげがある。食用。相模湾・土佐湾に産する。

いばらき

いばらき 【茨城】
(1)関東地方北東部の県。かつての常陸(ヒタチ)国の全域と下総(シモウサ)国の北西部を占める。東は太平洋に面し,北部は阿武隈高地・八溝山地,南部は常陸台地となる。南の県境を流れる利根川下流域に霞ヶ浦・北浦がある。県庁所在地,水戸市。
(2)茨城県中部,東茨城郡の町。水戸市の南に接し,住宅地化。

いばらき

いばらき 【茨木】
大阪府北部の市。慶長年間(1596-1615)片桐且元の城下町。近世,宿場町。電機・金属工業などが発達。

いばらき

いばらき 【茨木】
歌舞伎所作事の一。長唄。松羽目物。河竹黙阿弥作詞,三世杵屋正次作曲。1883年(明治16)東京新富座初演。茨木童子の伝説に材をとったもの。新古演劇十種の一。

いばらきだいがく

いばらきだいがく 【茨城大学】
国立大学の一。1920年(大正9)創立の水戸高等学校を中心に,多賀工専・師範系学校が合併,49年(昭和24)新制大学となる。52年茨城県立農大を併合。本部は水戸市。

いばらきどうじ

いばらきどうじ 【茨木童子】
羅生門で渡辺綱に切り落とされた片腕を,綱のおばに化けて奪い返したという鬼。酒呑童子の配下という。歌舞伎舞踊「茨木」は,この伝説を脚色したもの。

いばらきキリストきょうだいがく

いばらきキリストきょうだいがく 【茨城―教大学】
私立大学の一。1967年(昭和42)設立。本部は日立市。

いばらのかんむり

いばらのかんむり [0] 【茨の冠】
「荊冠(ケイカン)」に同じ。

いばらのみち

いばらのみち [0] 【茨の道】
人生行路を茨の生えている道にたとえていう。苦難の多い人生・生活。

いばらも

いばらも [3] 【茨藻】
イバラモ科の一年草。池・沼などの淡水中に生える。雌雄異株。淡緑色。茎はまばらに分枝し,葉は線形で対生し,縁に鋭い鋸歯(キヨシ)がある。夏から秋にかけ,上方の葉腋(ヨウエキ)に小花をつける。

いばり

いばり [0] 【尿】
〔「ゆばり」の転〕
小便。「―せしふとんほしたり須磨の里/蕪村句集」

いばりぶくろ

いばりぶくろ 【尿袋】
膀胱(ボウコウ)。

いばる

いばる【威張る】
be haughty[arrogant];→英和
brag (口で);→英和
have an air of importance.威張った haughty;arrogant.→英和

いばる

いば・る ヰ― [2] 【威張る】 (動ラ五[四])
強そうに,または,偉そうに振る舞う。「権力をかさにきて―・る」
[可能] いばれる

いばん

いばん [0] 【夷蛮】
野蛮なこと。未開なこと。また,その人。

いひつ

いひつ ヰ― [0] 【遺筆】
故人が生前に書きのこした文章・筆跡。

いひひ

いひひ [3] (感)
不気味な笑い声を表す語。

いひょう

いひょう ヰヘウ [0] 【遺票】
選挙で,候補者が急死したような場合,後を引き継いで立った候補者に集まる票。

いひょう

いひょう【意表をつく】
take <a person> by surprise.

いひょう

いひょう [0] 【意表】 (名・形動)
思いも及ばないこと。意外なこと。また,そのさま。「―に出て驚かせる」「代助には―な返事をした/それから(漱石)」

いひょう=に∘出る

――に∘出る
「意表を突く」に同じ。

いひょう=を突く

――を突・く
相手が思いも及ばなかったことをして,あっと言わせる。

いひょうがい

いひょうがい [2] 【意表外】 (名・形動)
意外な・こと(さま)。思いのほか。「―の行動」

いひん

いひん ヰ― [0] 【遺品】
(1)死者の残した品物。「亡き父の―」
(2)落とし物。遺失物。

いひん

いひん【遺品】
articles left by the departed.→英和

いび

いび【萎靡する】
decline;→英和
decay.→英和

いび

いび ヰ― [1] 【萎靡】 (名)スル
なえしおれること。気力がなくなること。「―沈滞する」「嫌いだと思へば―して振はない/ヰタ・セクスアリス(鴎外)」

いび

いび ヰ― 【威部】
奄美・沖縄地方で,御嶽(ウタキ)の内奥にある神域。神の依代(ヨリシロ)とされる岩石・神木などがあり,神女が神をまつる。また,そこにいる神。

いびがわ

いびがわ 【揖斐川】
(1)岐阜・福井両県境の山地に源を発し,岐阜県西部をほぼ南流して伊勢湾に注ぐ川。長さ114キロメートル。下流は輪中(ワジユウ)地域。
(2)岐阜県南西部,揖斐郡の町。揖斐米・茶などを産出。

いびき

いびき [3] 【鼾】
〔「息引き」の意か〕
睡眠中,軟口蓋などが呼吸に伴って振動し,生ずる音。「―をかく」「―を立てる」

いびき

いびき【鼾】
snoring;a snore.→英和
(大きな)〜をかく snore (heavily).

いびしゃ

いびしゃ ヰ― [0] 【居飛車】
将棋で,飛車を初めに並べた位置にとどめておく戦法。
⇔振り飛車

いびせきがはらようろうこくていこうえん

いびせきがはらようろうこくていこうえん 【揖斐関ヶ原養老国定公園】
岐阜県西部にある,東海自然歩道沿いの国定公園。揖斐川,関ヶ原古戦場と養老山の地域で,森林緑地が美しい。

いびつ

いびつ [0] 【歪・飯櫃】
〔「いひびつ(飯櫃)」の転〕
■一■ (名・形動)[文]ナリ
〔飯櫃が長円形なことから。「歪」と書く〕
形がゆがんで正常でない・こと(さま)。「殴られて顔が―になった」「―な性格」「―に坐つていたのはお政で/浮雲(四迷)」
[派生] ――さ(名)
■二■ (名)
(1)「いいびつ(飯櫃)」に同じ。
(2)〔(1)の形から〕

 (ア)長円形。小判形。
 (イ)小判形の金貨・銀貨。

いびつ

いびつ【歪の(になる)】
(become) distorted.→英和

いびつなり

いびつなり [0] 【飯櫃形】
(1)飯櫃の形。長円形。
(2)小判。「礼はきつと―でするわい/浄瑠璃・新版歌祭文」

いびょう

いびょう【胃病】
a stomach trouble[disorder].

いびょう

いびょう ヰビヤウ [0] 【胃病】
胃の病気。胃炎・胃潰瘍・胃下垂・胃拡張など。

いびりだす

いびりだ・す [4] 【いびり出す】 (動サ五[四])
いびって,逃げ出すように仕向ける。「嫁を―・す」
[可能] いびりだせる

いびり出す

いびりだ・す [4] 【いびり出す】 (動サ五[四])
いびって,逃げ出すように仕向ける。「嫁を―・す」
[可能] いびりだせる

いびる

いびる
⇒苛(いじ)める.

いびる

いび・る [2] (動ラ五[四])
(1)弱い立場の者を陰湿にいじめる。「新入社員を―・る」
(2)無理を言って困らせる。「又おとつさんを―・るだらうから/人情本・娘節用」
(3)時間をかけてじわじわ熱する。[節用集(文明本)]

いふ

いふ ヰ― [1] 【委付】 (名)スル
(1)ゆだねること。「全権を―する」
(2)海商法上,一定の効果を発生させるために,自己の権利を他へ移転すること。損害賠償などの債務を免れるために海産などの権利を移転する免責委付と,保険金全額を取得するために船舶などの権利を移転する保険委付がある。免責委付は1975年(昭和50)に廃止。

いふ

いふ ヰ― [1] 【畏怖】 (名)スル
大いにおそれること。おそれかしこまること。「―して近寄らず」「―の念を与える」

いふ

いふ [1] 【移付】 (名)スル
官公庁で,権限や物件を他の官公庁の管轄下に移すこと。

いふ

いふ [1] 【異父】
母は同じで,父が違っていること。種ちがい。「―兄弟」「―弟」

いふ

いふ [1] 【夷俘】
奈良時代から平安初期,律令政府に降伏した蝦夷(エミシ)の称。さらに順化の進んだ俘囚(フシユウ)と区別していう場合もある。

いふ

いふ ヰ― [1] 【位封】
大宝令で,三位以上の親王・諸臣に,位階に応じて与えられた封戸(フコ)。平安末期には行われなくなった。

いふ

いふ【畏怖】
awe;→英和
fear.→英和

いふう

いふう [0] 【異風】
普通とは違った風俗・風習。

いふう

いふう ヰ― [1] 【威風】
威厳があって立派なこと。

いふう

いふう【遺風】
an old custom;a survival.→英和

いふう

いふう【威風堂々たる(と)】
majestic(ally);dignified[stately](in a dignified[stately]manner).

いふう

いふう ヰ― [0] 【遺風】
(1)昔から伝わる風習・習慣。「封建時代の―」
(2)先人ののこした教えや影響。

いふう=辺(アタ)りを払(ハラ)う

――辺(アタ)りを払(ハラ)う
威厳があって,辺りの者を寄せつけないほどである。威圧する。

いふうどうどう

いふうどうどう ヰ―ダウダウ [1] 【威風堂堂】 (ト|タル)[文]形動タリ
威厳があり堂々として立派なさま。「―とした姿」

いふきゅう

いふきゅう 【伊孚九】
中国,清代の人。名は海。孚九は字(アザナ)。1720年より三回,貿易商として来日。南画法を伝え,池大雅らに大きな影響を残した。生没年未詳。

いふきょうだい

いふきょうだい【異父兄弟(姉妹)】
a half brother (sister).

いふく

いふく [0] 【異腹】
父は同じで,母が違っていること。異母。腹違い。
⇔同腹
「―の弟」

いふく

いふく【衣服】
clothes;→英和
dress;→英和
clothing (総称).→英和

いふく

いふく ヰ― [1][0] 【威福】 (名)スル
威力で押さえつけたり,情をかけて束縛したりすること。人を思いのままに従わせること。「―をほしいままにする」

いふく

いふく [1] 【衣服】
(1)着る物。着物。「―をまとう」
(2)身にまとうこと。「飾装の為めに―する所の風土/民約論(徳)」

いふく

いふく ヰ― [0] 【威服・威伏】 (名)スル
威力で従わせること。「封建の武族を―せしむること/日本開化小史(卯吉)」

いふく

いふく ヰ― [0] 【畏服・畏伏】 (名)スル
おそれて従うこと。「主人の権力を畏れて之に―するのみ/福翁百話(諭吉)」

いふけんえん

いふけんえん ヰフ― [1][1][0] 【畏怖嫌厭】
おそれ,いやがること。「―の情を起こさせる/山月記(敦)」

いぶ

いぶ【慰撫する】
soothe;→英和
appease.→英和

いぶ

いぶ ヰ― [1] 【威武】
威光と武力。武力が強く,威勢のあること。武威。「―を示す」

いぶ

いぶ ヰ― [1] 【慰撫】 (名)スル
人の怒りや不安をなだめ,いたわること。「賄賂でも使つて―するより外に道はない/吾輩は猫である(漱石)」

いぶか

いぶか ヰブカ 【井深】
姓氏の一。

いぶかかじのすけ

いぶかかじのすけ ヰブカカヂノスケ 【井深梶之助】
(1854-1940) プロテスタント牧師・教育者。会津藩士。S = R =ブラウンから受洗。明治学院総理として,キリスト教教育に尽力。

いぶかしい

いぶかしい【訝しい】
suspicious.→英和

いぶかしい

いぶかし・い [4] 【訝しい】 (形)[文]シク いぶか・し
〔上代には「いふかし」と清音。動詞「いぶかる」の形容詞形〕
(1)変なところがあって納得がゆかない。疑わしい。不審だ。「彼の行動には―・い点がある」
(2)(様子や理由がはっきりしなくて)気懸かりだ。心配だ。「相見ずて日(ケ)長くなりぬこのころはいかにさきくや―・し我妹(ワギモ)/万葉 648」
(3)どうであるか知りたく,心が引かれる。「ありし雨夜の品定の後,―・しくおもほしなる品々のあるに/源氏(夕顔)」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)

いぶかしむ

いぶかし・む [4] 【訝しむ】 (動マ五[四])
不審に思う。「相手の行動を―・む」

いぶかる

いぶか・る [3] 【訝る】 (動ラ五[四])
〔上代は「いふかる」と清音〕
(1)変だと思う。不審に思う。「息子の行動を―・って問いただす」
(2)はっきりしないのでおぼつかなく思う。「―・りし国のまほらをつばらかに示したまへば/万葉 1753」

いぶかる

いぶかる【訝る】
doubt;→英和
suspect.→英和

いぶき

いぶき【息吹き】
<feel the> breath <of spring> .→英和

いぶき

いぶき [1] 【伊吹】
(1)滋賀県の町。伊吹山西麓にある。
(2)「伊吹山」の略。
(3)ヒノキ科の常緑高木。本州以西の暖地の海岸に生え,庭木・生け垣として栽培される。葉は普通鱗片(リンペン)状で枝に密生するが,スギ葉状のもの(別名ビャクシン)もある。雌雄異株。四月頃開花。材は鉛筆・床柱・器具材など,用途が広い。園芸変種が多い。イブキビャクシン。カマクライブキ。

いぶき

いぶき [1][0] 【息吹・気吹】
〔上代は「いふき」〕
(1)息を吐くこと。また,吐いた息。呼吸。息。
(2)(活動を行う前の)気配。生気。きざし。「春の―」「新時代の―」

いぶきおろし

いぶきおろし [4] 【伊吹颪】
冬,伊吹山から吹き下ろす寒風。「おぼつかな―の風先に朝妻舟のあひやしぬらむ/山家(雑)」

いぶきじゃこうそう

いぶきじゃこうそう [0] 【伊吹麝香草】
シソ科の小低木。草本状で茎は地上をはい,高さ3〜15センチメートル。葉は長楕円形。夏,枝先に淡紅色の小花をつける。全体に芳香があり,薬用・香料とする。日本・朝鮮・中国・インドに広く分布。

いぶきとらのお

いぶきとらのお [6] 【伊吹虎尾】
タデ科の多年草。高さ50〜80センチメートル。根茎は塊状。葉は披針形。夏,茎の先に円柱状の花穂をつけ,淡紅色から白色の花が密生する。北半球に広く分布。

いぶきど

いぶきど 【気吹戸】
神が息を吹きかけて罪や穢(ケガレ)を払う出入り口。「―に坐す―主といふ神/祝詞(六月晦大祓)」

いぶきびゃくしん

いぶきびゃくしん [4] 【伊吹柏槙】
植物イブキの別名。

いぶきぼうふう

いぶきぼうふう [4] 【伊吹防風】
セリ科の多年草。茎は稜(リヨウ)があり,高さ90センチメートルほど。地下茎は太い。葉は羽状複葉でニンジンに似る。夏,散形花序に白い小花をつける。近畿地方から北海道に分布。

いぶきもぐさ

いぶきもぐさ [4] 【伊吹艾】
伊吹山中に産するヨモギの葉で製した良質のもぐさ。

いぶきやま

いぶきやま 【伊吹山】
滋賀県と岐阜県の境にある山。伊吹山地の主峰。海抜1377メートル。全山ほとんど石灰岩。薬草や高山植物に富む。((歌枕))「あぢきなや伊吹の山のさしも草おのがおもひに身をこがしつつ/古今六帖 6」

いぶく

いぶ・く [2] 【息吹く・気吹く】 (動カ四)
〔上代は「いふく」〕
息を吹く。呼吸する。「根の国・底の国に―・き放ちてむ/祝詞(六月晦大祓)」

いぶくろ

いぶくろ ヰ― [2] 【胃袋】
胃のこと。「―を満たす」

いぶけいぶん

いぶけいぶん ヰブ― [1][1][0] 【緯武経文】
〔武を緯(ヨコ)糸とし,文を経(タテ)糸とする〕
文武を兼ね備えること。経文緯武。

いぶし

いぶし【燻し】
fumigation.〜銀 oxidized silver.〜銀のような sober and elegant <style of writing> .

いぶし

いぶし [0] 【燻し】
(1)いぶすこと。
(2)硫黄(イオウ)などをいぶして金属の表面をくすませること。「―をかける」
(3)蚊やり火。

いぶしぎん

いぶしぎん [0][3] 【燻し銀】
(1)硫黄をいぶして,表面の光沢を消した銀。また,その色。
(2)渋くて味わいのあるもの。「―の魅力」「―のような渋い技」

いぶしぞめ

いぶしぞめ [0][3] 【燻し染(め)】
革の染色法の一。松の根・藁(ワラ)などで革をいぶして焦げ茶・黄・ねずみ色に染める方法。近世では印伝(インデン)の技法の一つとなった。古く燻革(フスベガワ)の名で知られる。天平革も同様。

いぶす

いぶす【燻す】
smoke;→英和
smoke out (蚊などを).

いぶす

いぶ・す [2] 【燻す】 (動サ五[四])
(1)物を燃やして煙を出す。煙が多く出るように燃やす。「松葉を―・す」
(2)すすや煙で黒くする。「ガラスを―・す」
(3)蚊やり火をたく。
[可能] いぶせる

いぶすき

いぶすき 【指宿】
鹿児島県薩摩半島南東部の市。指宿温泉の砂蒸し風呂は有名。市域が霧島屋久国立公園にはいる。観光地。温泉熱を利用して果物・観葉植物を栽培。

いぶすきまくらざきせん

いぶすきまくらざきせん 【指宿枕崎線】
JR 九州の鉄道線。鹿児島県西鹿児島と枕崎間,87.9キロメートル。薩摩半島の東・南岸を走る。

いぶせ

いぶせ 【井伏】
姓氏の一。

いぶせし

いぶせ・し 【鬱悒し】 (形ク)
(1)ゆううつだ。「如何なることと―・く思ひわたりし年頃よりも/源氏(椎本)」
(2)煩わしい。窮屈だ。不快だ。「御帯も御襪(シトウズ)も―・くのみ覚えさせ給ひけるに/今鏡(昔語)」
(3)けがらわしく,気味が悪い。「人は―・き事に思ひて見とぶらふ者もなし/沙石 1」

いぶせますじ

いぶせますじ 【井伏鱒二】
(1898-1993) 小説家。広島県生まれ。本名,満寿二。早大中退。独特のユーモアと柔軟な精神をもって,庶民の日常生活を描く。「山椒魚」「遥拝隊長」「本日休診」「黒い雨」など。

いぶせむ

いぶせ・む (動マ四)
〔形容詞「いぶせし」の動詞化〕
心がはればれとせず,気がふさぐ。ゆううつになる。「うつ木綿(ユウ)のこもりてをれば見てしかと―・む時の/万葉 1809」

いぶつ

いぶつ【遺物】
a relic <of ancient days> .→英和

いぶつ

いぶつ ヰ― [0][1] 【遺物】
(1)過去の人類の残した物。考古学では,石器・土器・骨格器・青銅器・人骨など持ち運べる物をいう。「前世紀の―」
(2)形見。また,教祖や聖人の遺骸や遺品。ゆいもつ。
(3)落とし物。遺失物。

いぶつ

いぶつ [0][1] 【異物】
(1)体内に入った食物以外の物。また,体内で発生した癌(ガン)・結石など正常機能に障害を起こすもの。
(2)普通とは違ったもの。怪しいもの。

いぶつ

いぶつ【異物】
a foreign body[substance].

いぶつすうはい

いぶつすうはい ヰ― [4] 【遺物崇拝】
遺物に,奇跡を起こしたりする,神秘的な力や効験があると信じて,崇拝すること。

いぶり

いぶり 【胆振】
(1)北海道旧一一か国の一。胆振支庁の全域,上川・石狩・後志(シリベシ)・渡島各支庁の一部を含む地域。
(2)北海道南西部の支庁。支庁所在地,室蘭市。

いぶり

いぶり (名・形動ナリ)
(1)荒々しく残忍な・こと(さま)。「此の神,勇悍(イサミタケ)くして―なること有り/日本書紀(神代上訓)」
(2)すねる・こと(さま)。「心にきずを持ちたれば―もならず/浄瑠璃・万年草(中)」

いぶりだす

いぶりだ・す [4][0] 【燻り出す】 (動サ五[四])
いぶして中にいる虫・獣などを外に追い出す。いぶしだす。「狸(タヌキ)を―・す」

いぶる

いぶる【燻る】
smolder;→英和
be smoky (室などが).

いぶる

いぶ・る [2] 【燻る】 (動ラ五[四])
よく燃えないで煙がたくさん出る。けぶる。くすぶる。「なま木が―・る」

いぶる

いぶ・る (動ラ四)
ゆすぶる。揺り動かす。ゆぶる。「孫は―・られて,何心なく笑ふ/御伽草子・福富」

いぶん

いぶん [0][1] 【異文】
(1)普通とは異なった文面・文書。
(2)元来同一書物でありながら,伝写などの事情によって,差異の生じた章句。特に,流布本の章句と違っている章句。

いぶん

いぶん ヰ― [0][1] 【遺聞】
一般に知られていない珍しい事柄。

いぶん

いぶん [0] 【異聞】
珍しい話。変わったうわさ。「近世―」

いぶん

いぶん [0] 【移文】
⇒移(イ)

いぶん

いぶん ヰ― [0][1] 【遺文】
(1)故人が生前に書きのこした文章。
(2)過去の時代の文書で,現存するもの。「平安―」

いぶんか

いぶんか [2] 【異文化】
価値観や言語,習慣や行動様式など,自分が親しんでいる文化とは規範・営みの異なる文化。

いぶんかストレス

いぶんかストレス [6] 【異文化―】
異なる文化圏で生活する際に,生活習慣の違いや,意志や感情の伝達がうまくいかないことなどから生じるストレス。

いぶんし

いぶんし【異分子】
a foreign element;an outsider (人).→英和

いぶんし

いぶんし [2] 【異分子】
ほかの多数の人と性質や思想が違うために,その集団に溶け込めない人。

いぶんしじん

いぶんしじん ヰブン― [4] 【位分資人】
律令制で,五位以上の親王・諸臣に官位に応じて給された従者。

いぶんせき

いぶんせき [2] 【異分析】
〔metanalysis〕
語を本来の構成とは異なる構成に解釈しなおすこと。hamburger を ham+burger とみなしたり,「軽気+球」を「軽+気球」とみなす類。

いへいじゅ

いへいじゅ 【伊秉綬】
(1754-1815) 中国,清の書家。字(アザナ)は組似,号は墨卿・黙庵。詩文をよくし,隷書・篆刻に長じた。

いへき

いへき ヰ― [0] 【胃壁】
胃を形づくる組織。内から外へ粘膜・粘膜筋板・粘膜下層・筋層・漿膜(シヨウマク)下層・漿膜からなる。

いへき

いへき ヰ― [0] 【囲壁】
囲いの壁。周りの壁。周りの塀。

いへん

いへん [0] 【異変】 (名・形動)
(1)普通には考えられないような出来事。変事。「暖冬―」「―の起こる前兆」
(2)普通と変わっている・こと(さま)。「どうも―な声がらだ/滑稽本・和合人」

いへん

いへん ヰ― [0] 【違変・違反】 (名)スル
契約や約束に背くこと。心変わりすること。「約束ヲ―スル/日葡」

いへん

いへん【異変】
an accident (事故);→英和
something unusual.

いへん

いへん ヰ― [0] 【遺編・遺篇】
故人の残した著書。

いへん

いへん ヰ― [1] 【韋編】
〔昔,中国で,竹簡を革ひも(韋)で綴じて書物としたことから〕
書物。書籍。

いへん=三(ミ)たび絶つ

――三(ミ)たび絶つ
「韋編三絶(イヘンサンゼツ)」に同じ。

いへんさんぜつ

いへんさんぜつ ヰ― [1] 【韋編三絶】
〔孔子が晩年「易経」を好んで読み,綴じた革ひもが何度も切れたという「史記(孔子世家)」の故事から〕
繰り返し読むこと。熟読。韋編三たび絶つ。

いほう

いほう ヰハフ [0] 【遺法】
先祖や先人の残した決まり。遺制。

いほう

いほう【違法の】
illegal;→英和
unlawful <act> .→英和

いほう

いほう ヰハウ [0] 【遺芳】
(1)あとまで残る薫り。遺薫。
(2)後世に残る名誉・業績。
(3)故人の筆跡。遺墨。

いほう

いほう ヰハフ [0] 【違法】 (名・形動)[文]ナリ
法に違反すること。具体的な規定だけでなく,法の理念に違反することをもいう。
⇔適法
「―行為」「―な駐車」

いほう

いほう ヰ― [0] 【彙報】
種々の事柄を集めて分類した報告。雑報。「巻末の―欄」

いほう

いほう [0] 【移封】 (名)スル
⇒国替(クニガエ)(2)

いほう

いほう [0] 【異邦】
外国。よその国。異国。

いほう

いほう ヰハウ [0] 【位袍】
(1)位階によって定められている色の袍(ホウ)。時代によって異なり,律令制では一位深紫,二位・三位浅紫,四位深緋,五位浅緋,六位深緑,七位浅緑,八位深縹(フカハナダ),初位(ソイ)浅縹,無位黄。平安後期以後は,四位以上の黒,五位の緋,六位以下の縹だけとなった。官人の身分・位階の差を着衣で区別できるようにしたもの。位衣(クライギヌ)。
(2)天皇の,黄櫨染(コウロゼン)の袍。

いほう

いほう [0] 【医方】
治療の方法。医術。

いほうしょぶん

いほうしょぶん ヰハフ― [4] 【違法処分】
法規に違反する行政処分。

いほうじん

いほうじん イハウ― 【異邦人】
〔原題 (フランス) L'Étranger〕
カミュの小説。1942年刊。理由なく殺人を犯し,平然と死刑宣告を受ける主人公ムルソーの姿を通し,生の不条理を描く。

いほうじん

いほうじん【異邦人】
a foreigner;→英和
an alien.→英和

いほうじん

いほうじん [2] 【異邦人】
(1)外国人。異国人。
(2)聖書で,ユダヤ人以外の人々を呼ぶ語。
(3)書名(別項参照)。

いほうせい

いほうせい イハウ― [0] 【異方性】
物質の物理的性質,例えば弾性や屈折率などが方向によって異なること。結晶,圧延した金属,プラスチックなどに現れる。
⇔等方性

いほうせいそきゃく

いほうせいそきゃく ヰハフ― [0] 【違法性阻却】
違法と推定される行為であっても,正当防衛・緊急避難など特別の事情がある場合には違法とはされないこと。

いほうたい

いほうたい イハウ― [0] 【異方体】
異方性をもつ物体。
⇔等方体

いほうみょう

いほうみょう [2] 【医方明】
〔仏〕 五明(ゴミヨウ)の一。インド古代の医学。

いほかく

いほかく 【衣鉢閣】
⇒えはつかく(衣鉢閣)

いほく

いほく [1] 【以北】
ある場所を基準として,そこより北。
⇔以南

いほく

いほく【以北の[に,で]】
north <of a place> .→英和

いほん

いほん [0] 【異本】
(1)元来同一の書物であるが,伝写などの事情によって,文字や組織において多少異なりを生じている本。異書。
(2)特に,流布本に対して,特殊な伝本の称。

いぼ

いぼ【疣】
a wart.→英和
〜のある warted.‖疣痔(じ) blind piles.

いぼ

いぼ [1] 【異母】
父は同じで,母が違っていること。腹違い。異腹。
⇔同母
「―兄弟」「―弟」

いぼ

いぼ [1] 【疣】
(1)皮膚の角質が部分的に増殖変化してふくれた小さな突起。疣贅(ユウゼイ)。
(2)物の表面についている小さな突起。

いぼあし

いぼあし [2] 【疣足】
環形動物の各体節の側面に対をなすひだのような突起。運動器官・感覚器官・呼吸器官を兼ねる。

いぼい

いぼい [2] 【疣結】
⇒いぼゆい(疣結)

いぼいし

いぼいし [2] 【疣石】
風化して内部の鉱物粒が疣状に露出した岩塊。菫青(キンセイ)石の突出したホルンフェルスなど。

いぼいのしし

いぼいのしし [3] 【疣猪】
イノシシ科の哺乳類。体長1.7メートル前後。頭が大きく,目の下と牙の後ろに大きないぼがある。体は灰褐色で,長いたてがみがあり,犬歯は長く伸びて上方に巻き上がる。頸(クビ)が短く,膝(ヒザ)をついて地面を掘り返し,草や木の根,昆虫などを食べる。アフリカ中部以南の草原に小群ですむ。

いぼいぼ

いぼいぼ [0] 【疣疣】
いぼ。また,たくさんのいぼ状の突起物。

いぼう

いぼう ヰバウ [0] 【威望】
威光と人望。

いぼう

いぼう ヰバウ [0] 【遺忘】 (名)スル
忘れること。忘却。「自由の権を―せず/明六雑誌 14」

いぼうじり

いぼうじり [3] 【疣毟】
〔「いぼむしり」の転〕
カマキリの古名。いぼじり。

いぼかなもの

いぼかなもの [3] 【疣金物】
円頭の鋲(ビヨウ)を打った金属板。建築物の継ぎ目や家具の装飾・補強を兼ねて使われる。

いぼがえる

いぼがえる [3] 【疣蛙】
背面に突起の多いツチガエル・ヒキガエルなどの俗称。

いぼきょうだい

いぼきょうだい【異母兄弟(姉妹)】
a half brother (sister).

いぼきょうだい

いぼきょうだい [3] 【異母兄弟】
父は同じで,母の違う兄弟。腹違いの兄弟。

いぼく

いぼく ヰ― [0] 【遺墨】
故人が書き残した書画。「―展」

いぼく

いぼく [0] 【移牧】
季節によって定まった放牧地に家畜を定期的に移動する放牧形態。夏期は涼しい高地,冬は暖かい低地へと垂直移動をするものが多い。アルプス山地・ヒマラヤ山地ほかで行われている。

いぼくさ

いぼくさ [2] 【疣草】
ツユクサ科の一年草。水田や湿地に生える。茎の基部は地をはい,節からひげ根を出す。葉は狭披針形。夏,淡紅色の三弁花を茎頂に開く。イボトリグサ。

いぼくのしん

いぼくのしん [5] 【移木の信】
人にまことを示すこと。
〔中国の秦の商鞅(シヨウオウ)が,新法を布(シ)くにあたってまず自分を信頼させるために,都の南門に立てた大木を北門に移した者には金を与えると布告し,そのとおりに実行したという「史記(商君伝)」の故事による〕

いぼじ

いぼじ [2] 【疣痔】
痔核(ジカク)の俗称。

いぼじり

いぼじり 【疣毟】
「蟷螂(カマキリ)」の古名。いぼうじり。いぼむしり。

いぼじりまき

いぼじりまき [0] 【疣毟巻(き)】
女性の髪形の名。根を低くしたカマキリに似た形の髷(マゲ)。のちには,髪を束ねて後頭部にぐるぐる巻きつけたものをいう。いぼじり。

いぼた

いぼた [0] 【疣取・水蝋】
(1)イボタノキの略。
(2)「いぼたろう」の略。
(3)「いぼたろうむし」の略。

いぼたかいがらむし

いぼたかいがらむし [7] 【水蝋樹貝殻虫】
イボタロウカタカイガラムシに同じ。

いぼたが

いぼたが [3] 【水蝋蛾】
イボタガ科の大形のガ。開張約10センチメートル。灰褐色と黒褐色の複雑な波状紋をもつ。日本各地に分布。
→いぼたのむし

いぼたのき

いぼたのき [5] 【水蝋樹・疣取木】
モクセイ科の落葉低木。葉は対生し,長楕円形で全縁。五月頃,枝先に白色四弁の筒状花を数個ずつ開き,秋に紫黒色の実を結ぶ。日本各地に分布。この樹に寄生するイボタロウカタカイガラムシの分泌する蝋(ロウ)分からイボタ臘を採集する。イボタ。

いぼたのむし

いぼたのむし [0] 【水蝋虫】
イボタガの幼虫。イボタノキ・ネズミモチ・トネリコなどの葉を食害する青白色の芋虫。六月頃,土中で蛹(サナギ)となり,翌年4月初旬に羽化する。

いぼたろう

いぼたろう [3] 【水蝋樹蝋・虫白蝋】
イボタロウカタカイガラムシの雄の幼虫が分泌する蝋。また,それを精製したもの。光沢があり,黄色を帯びた白色。主成分は脂肪酸と一価アルコールのエステル。蝋燭(ロウソク)・つや出し・医薬品などに用いる。ちゅうはくろう。虫蝋。

いぼたろうかたかいがらむし

いぼたろうかたかいがらむし [11] 【水蝋樹蝋硬貝殻虫】
カタカイガラムシの一種。イボタノキ・ネズミモチ・トネリコなどに寄生。雄は体長3ミリメートルほどで群生して多量の蝋を分泌する。雌は交尾後直径1センチメートルほどの球形の貝殻状となる。本州・四国・九州および中国・ヨーロッパに分布。イボタロウムシ。

いぼたろうむし

いぼたろうむし [4] 【水蝋樹蝋虫】
イボタロウカタカイガラムシの俗称。

いぼだい

いぼだい [0][2] 【疣鯛】
スズキ目の海魚。全長約30センチメートル。体は卵円形で側扁し,頭部は丸みをおびる。体色は灰青色で,ウロコがはがれやすく,体表から粘液を分泌する。夏に美味。本州北部以南から東シナ海に分布。エボダイ。ウボセ。シズ。

いぼとりぐさ

いぼとりぐさ [4] 【疣取草】
イボクサの別名。

いぼむし

いぼむし [2] 【疣虫】
カマキリの異名。

いぼむしり

いぼむしり 【疣毟】
カマキリの古名。いぼうじり。いぼじり。[季]秋。[和名抄]

いぼめ

いぼめ [2] 【疣目】
胼胝(タコ)。たこずれ。

いぼゆい

いぼゆい [2] 【疣結い】
縄・ひもなどの結び方。端を中に入れ,その回りをからめるようにしていぼのように突出させる。竹垣などに使う。いぼゆわい。いぼい。

いぼる

いぼ・る (動ラ四)
灸(キユウ)のあとが,ただれる。いぼう。「おめえ灸(キユウ)が―・つたの,痛かあねえか/滑稽本・浮世風呂 3」

いぼん

いぼん ヰ― 【違犯】
〔「ぼん」は呉音〕
「いはん(違犯)」に同じ。「律は,…―を制する故に/沙石 2」

いま

いま ヰ― [2] 【居間】
家の中で,家族がくつろいだりして,ふだんいる部屋。近世以前は,主人または夫人の居室をさす。

いま

いま【居間】
a living room[ <英> a sitting room].

いま

いま【今】
(just) now (ただ今);→英和
at (the) present (time);→英和
nowadays (現今).→英和
〜の present;of today;of the present day;present-day.〜から from now on; <ten years> hence.→英和
〜のところ for the present;for the time being.〜でも still;→英和
even now.〜に soon;→英和
before long;in no time.

いま

いま 【今】
■一■ [1] (名)
話し手が話をしている時点。過去と未来の間。
(1)過去と未来の境をなす瞬間。「―ちょうど九時だ」「―だ,それ行け」「―のうちに」
(2){(1)}の瞬間に非常に近い時。近い過去,また近い未来。「―の話は本当か」「―行くからちょっと待ってね」
(3)過去または未来に対比させてとらえた,{(1)}の瞬間を含む時間帯。今日(コンニチ)。このごろ。最近。現代。「―の若い者は何を考えているのか」「―はよいがあとで困る」
→今に
■二■ [1] (副)
すでにある上に付け加えて。さらに。もう。「―しばらくお待ち下さい」「―一度確かめる」
■三■ (接頭)
(1)名詞に付いて,最近の,新しい,今度の,の意を表す。「―出来」「―道心」
(2)固有名詞に付いて,現代の,…の再来,の意を添える。「―浦島」「―小町」「―太閤」「―業平(ナリヒラ)」

いま=か今かと

――か今かと
今…するか,今…するか,と心待ちにするさまをいう語。「―待ち受ける」

いま=が今

――が今
現在のこの瞬間。「―まで気がつかなかった」

いま=でこそ

――でこそ
現在と過去の状態に差があるさま。「―大画伯だが昔は売れない画家だった」

いま=となっては

――となっては
すでに時機を失しているさま。「―もう手の施しようがない」

いま=に始まった事ではない

――に始まった事ではない
従来からあったことで,これが初めてのことではない。

いま=の今まで

――の今まで
「今まで」を強めた言い方。「―知らなかった」

いま=の内(ウチ)

――の内(ウチ)
あと回しにせずに今。「断るんなら―だよ」「宿題は―にやっておこう」

いま=の所(トコロ)

――の所(トコロ)
現段階では。当面。「―不自由はない」

いま=の現(オツツ)に

――の現(オツツ)に
〔「おつつ」は現在の意〕
ただ今現在も。「奇(ク)しみたま―尊きろかむ/万葉 813」

いま=は斯(コ)う

――は斯(コ)う
もはやこれまで。もう最後だ。あきらめる場合が多いが,勝って喜ぶ側が使うこともある。「―とや思はれけん,しばし退け,十念となへん,とて/平家 9」「―ぞ,と悦び合へる事斜ならず/太平記 14」

いま=は昔

――は昔
今ではもう昔のことだが。説話や物語の冒頭の決まり文句。むかしむかし。「―,竹取の翁といふもの有りけり/竹取」

いま=は是(コレ)まで

――は是(コレ)まで
こうなってはもはやどうしようもない。もうこれが最後だ。

いま=は限り

――は限り
(1)もはやこれかぎり。「住みわびぬ―と山里に身をかくすべき宿求めてむ/伊勢 59」
(2)臨終の時。「―と思ひし程は/源氏(手習)」
→今わ

いま=もかも

――もかも
(普通,下に推量表現を伴って)ちょうど今頃は。「―さきにほふらむたち花の/古今(春下)」

いま=や今や

――や今や
今…するか,今…するか。今か今か。「風のたよりのことつても,―とこそ待たんずらめ/平家 10」

いま=や遅し

――や遅し
今か今かといらいらしながら待つさま。

いま=を時めく

――を時め・く
今が盛りと世にもてはやされている。

いま=泣いた烏(カラス)がもう笑う

――泣いた烏(カラス)がもう笑う
泣いていても,すぐ機嫌を直して笑う。子供の感情の変わりやすいこと。

いまい

いまい イマヰ 【今井】
姓氏の一。

いまい

いまい イマヰ 【今井】
奈良県橿原市,飛鳥川西岸の水濠に囲まれた街区。室町時代末期,一向宗の僧今井兵部が四町四方を画して建設した寺内町。古い町並みを残す。

いまいかねひら

いまいかねひら イマヰ― 【今井兼平】
(?-1184) 平安末期の武将。通称を四郎。源義仲と乳兄弟。木曾四天王の一人。1184年近江粟津で義仲の死を聞いて自害。

いまいくにこ

いまいくにこ イマヰ― 【今井邦子】
(1890-1948) 歌人。徳島市生まれ。旧姓,山田。本名,くにえ。島木赤彦に師事。女流歌誌「明日香」を主宰。繊細な心理を詠んだ歌が特徴。歌文集「姿見日記」,歌集「片々」「紫草」など。

いまいけいしょう

いまいけいしょう イマヰ― 【今井慶松】
(1871-1947) 山田流箏曲家。神奈川県生まれ。「新ざらし」「四季の調べ」など作曲多数。東京音楽学校教授・芸術院会員。著書「松の吹き寄せ」

いまいじかん

いまいじかん イマヰ― 【今井似閑】
(1657-1723) 江戸中期の国学者。通称を小四郎。号,自閑。京都の酒商。下河辺長流(シモコウベチヨウリユウ)・契沖に師事し万葉集を研究。著「万葉緯」など。

いまいずみ

いまいずみ イマイヅミ 【今泉】
姓氏の一。

いまいずみいまえもん

いまいずみいまえもん イマイヅミイマヱモン 【今泉今右衛門】
有田の窯元(カマモト),世襲の陶芸家。寛文年間(1661-1673)以来の赤絵付師の家柄。一二代今右衛門(1897-1975)が父一一代とともに色鍋島の技法を復興。

いまいずみかいちろう

いまいずみかいちろう イマイヅミカイチラウ 【今泉嘉一郎】
(1867-1941) 冶金技術者。群馬県生まれ。帝国大学工科大学卒。官営八幡製鉄所建設に技師として参加。ドイツの技術を導入し,日本で最初の継ぎ目なし鋼管を製造。日本鋼管株式会社の創立者。

いまいそうきゅう

いまいそうきゅう イマヰソウキウ 【今井宗久】
(1520-1593) 安土桃山時代の茶人。本名は久秀。号は昨夢斎。堺の政商で,納屋衆の一人。茶を武野紹鴎に学び,信長・秀吉に仕え,家康にも接近した。千利休・津田宗及とともに三宗匠といわれる。納屋宗久。

いまいそうくん

いまいそうくん イマヰ― 【今井宗薫】
(1552-1627) 安土桃山・江戸初期の茶人。堺の豪商。本名は久綱。号は単丁斎。宗久の子。秀吉・家康に仕えた。

いまいただし

いまいただし イマヰ― 【今井正】
(1912-1991) 映画監督。レッド-パージにより東宝を去り,独立プロ運動に参加。「青い山脈」「真昼の暗黒」「橋のない川」「米」「キクとイサム」「ひめゆりの塔」など。

いまいち

いまいち 【今市】
栃木県中央部の市。近世,日光街道・日光例幣使街道の宿場町。観光地を控えて食品・土産品の生産,木工業が盛ん。

いまいち

いまいち [2] 【今一】
もう少し。もう一息。いまひとつ。「―調子が出ない」「味は―だね」

いまいちつち

いまいちつち [4] 【今市土】
栃木県今市市・宇都宮市北方地域に分布する赤褐色の風化軽石層。火山灰の厚い黒色表土の直下にある。

いまいとしき

いまいとしき イマヰ― 【今井登志喜】
(1886-1950) 歴史学者。長野県生まれ。東大教授。西洋社会史・都市発達史を研究。著「歴史学研究法」「都市発達史研究」「英国社会史」ほか。

いまいぶね

いまいぶね イマヰ― [4] 【今井船】
江戸時代の淀川の川船の一。大坂・伏見間に就航した早船で,三十石船よりも快速であることを特徴とした。今井道伴が創始。

いまいま

いまいま 【今今】
(1)「今」を重ねて強めた語。現在。当代。「弟の明尤は―の持国天,此也/今昔 5」
(2)その時期が目前に迫っていること。「にはかに病をして―となりにければ/古今(哀傷詞)」

いまいましい

いまいましい【忌々しい】
annoying;→英和
vex ing;disgusting.→英和
忌々しがる be[feel]vexed[disgusted] <at> .忌々しそうに ruefully.

いまいましい

いまいまし・い [5] 【忌ま忌ましい】 (形)[文]シク いまいま・し
(1)悔しく腹立たしい。癪(シヤク)にさわる。「今さら頭を下げるなんて―・い」
(2)はばかり遠慮するべきである。「ゆゆしき事を近う聞き侍れば,心の乱れ侍る程も―・しうて/源氏(蜻蛉)」
(3)不吉な事を連想させる。縁起が悪い。「男女うちひそめて,禁中―・しうぞ見えける/平家 6」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)

いまう

いま・う イマフ 【忌まふ・斎まふ】 (動ハ四)
〔動詞「忌む」に継続の助動詞「ふ」の付いた語から〕
きらって避ける。「平家のし給ひたりしを―・うてなり/平家 11」

いまえ

いまえ ヰマヘ [2] 【居前】
茶道で,点前(テマエ)を行う際の正しい座り位置のこと。「―を正す」

いまえだりゅう

いまえだりゅう 【今枝流】
近世,居合剣術の流派。流祖は丹後宮津の今枝弥右衛門良重。元禄(1688-1704)の頃江戸で今枝左仲良台が広め,以後理方(リカタ)一流と称した。

いまかがみ

いまかがみ 【今鏡】
歴史物語。一〇巻。作者については,藤原為経説など諸説がある。1170年成立。「大鏡」のあとを受け,大宅世継の孫娘が語る形で,藤原摂関時代から院政期にかけての歴史を描いたもの。後一条天皇から高倉天皇まで,一三代146年間を紀伝体で記す。四鏡の一。小鏡。続世継。

いまがた

いまがた [2][0] 【今方】
ほんの少し前。今し方。「彼も―目を覚して/あめりか物語(荷風)」

いまがわ

いまがわ イマガハ 【今川】
姓氏の一。清和源氏。足利義氏の孫国氏が三河国幡豆郡今川庄を与えられたのに始まる。範国は足利尊氏に従って軍功があり,遠江(トオトウミ)・駿河守護として同地方に基礎をすえた。義元の代に至って駿河・遠江・三河に及ぶ領国支配を確立,最盛期を迎えたが,義元は1560年織田信長に討たれ敗死,子氏真の代に滅亡した。

いまがわかなもくろく

いまがわかなもくろく イマガハ― 【今川仮名目録】
戦国大名今川氏の分国法。1526年氏親の制定した三三条の法度と,1553年その子義元が追加した二一条の法度の総称。代表的な戦国家法の一。

いまがわさだよ

いまがわさだよ イマガハ― 【今川貞世】
今川了俊(リヨウシユン)の俗名。

いまがわじょう

いまがわじょう イマガハジヤウ 【今川状】
〔正しくは「今川了俊対�愚息仲秋�制詞条条」〕
家訓。一巻。今川了俊が自らの養子である弟の仲秋に対して遺(ノコ)した訓戒書。1630年,「今川帖」として刊行されて以来広く普及し,近世の児童教育に多大の影響を与えた。今川壁書。

いまがわやき

いまがわやき イマガハ― [0] 【今川焼(き)】
水で溶いた小麦粉を銅板の焼き型に流し込み,餡(アン)を入れて焼いた菓子。江戸時代に江戸神田今川橋付近の店で売り出したという。大判焼き。太鼓焼き。どんどん焼き。

いまがわよしもと

いまがわよしもと イマガハ― 【今川義元】
(1519-1560) 戦国時代の大名。駿河・遠江(トオトウミ)・三河を治め,京都進出を謀ったが,桶狭間(オケハザマ)の戦いで織田信長の奇襲を受け,敗死した。
→今川仮名目録

いまがわりょうしゅん

いまがわりょうしゅん イマガハレウシユン 【今川了俊】
(1326-1420?) 室町前期の武将・歌学者。俗名,貞世。了俊は法号。範国の子。足利義詮・義満に仕える。冷泉為秀に師事,和歌・連歌をよくした。著「難太平記」「言塵集」「落書露顕」「九州問答」など。

いまき

いまき 【今来】
古代,新たに渡来した者。「百済の貢(タテマツ)れる―の才伎(テヒト)/日本書紀(雄略訓)」

いまきた

いまきた 【今北】
姓氏の一。

いまきたこうせん

いまきたこうせん 【今北洪川】
(1816-1892) 幕末・明治の臨済宗の禅僧・儒学者。大阪の人。鎌倉円覚寺住持。主著「禅海一瀾」で儒仏一致を説いた。

いまきのかみ

いまきのかみ 【今木の神】
京都,平野神社の祭神の一。日本武尊(ヤマトタケルノミコト),百済(クダラ)から渡来した和邇(ワニ)氏の祖神など,諸説がある。

いまぎさき

いまぎさき 【今后】
新しく位についた后。以前に入内した后に対していう。「―は心やましう思すにや,内裏にのみ侍ひ給へば/源氏(葵)」

いまぎれ

いまぎれ 【今切】
〔「いまきれ」とも〕
静岡県,浜名湖が遠州灘に通じる所。1498年の大地震で砂州が決壊してできた。江戸時代には渡し船が通い,新居の関が置かれた。現在は浜名湖大橋で結ばれている。

いまぐまの

いまぐまの 【今熊野】
京都市東山区の地名。後白河法皇が熊野権現を勧請して建てた新熊野(イマクマノ)神社に由来。

いまこまち

いまこまち [3] 【今小町】
現代の小野小町といってよいほどの美人。「―の名をとる」

いまごろ

いまごろ【今頃】
at[about]this time.去(来)年の〜 <at> this time last (next) year.

いまごろ

いまごろ [0] 【今頃】
(1)大体今の時刻に相当する時。「昨日の―」
(2)(時期遅れの)今時分。今こんな時に。「―騒ぎ立てても手遅れだ」

いまさら

いまさら【今更】
now;→英和
at this time.〜…できない be too late to do.

いまさら

いまさら [0][1] 【今更】
■一■ (副)
(1)今となっては(もう遅過ぎる)。「―あとへは退けない」「―愚痴をこぼすな」
(2)今改めて。「どんなに泣きわめこうと―驚かない」「実力不足を―のように痛感した」
■二■ (形動ナリ)
(1)今になって改めて。「―に,この御ことよ,かけても聞えじ/源氏(柏木)」
(2)今初めて。新しく。「目の前に移りかはる世のありさま,―ならねど/増鏡(むら時雨)」

いまさらめく

いまさらめ・く [5] 【今更めく】 (動カ五[四])
(1)わざわざ改めてという感じがする。不必要に思われる。「ここで言うのも―・いている」
(2)改めて,こと新しく感じられる。「二千里の外も残りなき心地する,―・きたり/増鏡(新島守)」

いまさららしい

いまさららし・い [6] 【今更らしい】 (形)
(前からわかっていたのに)今初めて知ったというようすである。「―・く弁解している」

いまし

いまし 【今し】 (連語)
〔「し」は強めの助詞〕
たった今。ちょうど今。「―,はねといふ所に来ぬ/土左」

いまし

いまし 【汝】 (代)
〔上代語〕
二人称。なんじ。あなた。「たらちねの母に障らばいたづらに―も我(アレ)も事のなるべき/万葉 2517」

いまし=もあれ

――もあれ
まさに今。ちょうど今。「―人のながめもかからじを消ゆるも惜しき雲のひとむら/風雅(恋四)」

いましがた

いましがた [0][3] 【今し方】
ほんの少し前。ついちょっと前。「―出て行った」

いましがた

いましがた【今し方】
just now.

いましむ

いまし・む 【戒む】 (動マ下二)
⇒いましめる(戒)

いましめ

いましめ [0] 【縛め】
〔「戒め」と同源〕
しばること。また,しばった縄やひも。「―を解く」

いましめ

いましめ【戒め】
(1) admonition (訓戒);→英和
(a) warning (警告);→英和
(a) caution;→英和
a lesson (教訓);→英和
(a) reproof (けん責).→英和
(2) binding (しばること);bonds.〜を解く unbind;→英和
set a person free.

いましめ

いましめ [0] 【戒め・誡め・警め】
(1)過ちのないように,前もって与える注意。「親の―を守る」
→断機の戒め
→覆車の戒め
(2)罰。こらしめ。「―に出入りをさしとめる」
(3)警戒。「院の近習者をば内より御―あり/平家 1」

いましめる

いましめる【戒める】
(1) admonish;→英和
warn[caution] <a person against> .→英和
(2) reprove (けん責).→英和

いましめる

いまし・める [4] 【戒める・誡める・警める】 (動マ下一)[文]マ下二 いまし・む
(1)禁を犯したり,失敗したりすることのないように,前もって注意を与える。「殺生を―・める」「浪費を―・める」
(2)同じ過失を繰り返さないように,過失を犯したことをしかる。とがめる。《戒》「無断欠勤を―・める」
(3)警戒する。「御心安き兵を以て非常を―・めらるべし/太平記 12」
(4)(「縛める」と書く)ひもなどでしばる。「あらゆる制約に―・められてゐる人間/竹沢先生と云ふ人(善郎)」
(5)忌むべきこととして嫌う。「人の―・むる五月は去ぬ/宇津保(藤原君)」
(6)罰する。こらしめる。「この猫,我国の庭鳥を食ひ殺し候程に,さてこそ―・めて候へ/仮名草子・伊曾保物語」

いましも

いましも 【今しも】 (連語)
ちょうど今。まさに今。「―太陽が昇ろうとする時」

いまじぶん

いまじぶん [0] 【今時分】
今頃。「去年の―」「―来ても遅い」

います

いま・す [2] 【在す・坐す】
■一■ (動サ四)
(1)「ある」「いる」の尊敬語。いらっしゃる。おありになる。「万代に―・し給ひて天の下申し給はね朝廷(ミカド)去らずて/万葉 879」
(2)「行く」「来る」の尊敬語。お出かけになる。おいでになる。「家思ふとこころ進むな風守り好くして―・せ荒しその路/万葉 381」「右大将の宇治へ―・すること,尚絶えはてずや/源氏(浮舟)」
(3)(補助動詞)

 (ア)(「…にいます」「…にています」の形で名詞を受けて)…でいらっしゃる。「吾(ア)が大国主,汝(ナ)こそは男(オ)に―・せば/古事記(上)」
 (イ)動詞・形容詞・形容動詞の連用形に付いて,尊敬の意を表す。「平らけく親は―・さね/万葉 4408」「はしきよし君はこのころ嘆かひ―・す/万葉 4214」
■二■ (動サ変)
{■一■}に同じ。「かかる道はいかでか―・する/伊勢 9」「などか久しく―・せぬ/三宝絵詞(中)」
〔活用は上代は四段。平安時代には四段とともにサ変が併用され,未然形「いませ」,連体形「いまする」,命令形「いませよ」の例があらわれるが,連用形「いませ」の形は自動詞にはない〕
■三■ (動サ下二)
他動性の動作の及ぶ人に対する敬意を表す。おいでにならせる。いらっしゃるようにさせる。「他国(ヒトクニ)に君を―・せて何時までか/万葉 3749」

いますがり

いますが・り 【在すがり】 (動ラ変)
〔「いますがあり」の転という。「いますかり」とも〕
(1)存在の意を表す。「あり」「をり」の尊敬語。いらっしゃる。おいでになる。いまそがり。「翁のあらむ限りは,かうても―・りなむかし/竹取」
(2)(補助動詞)

 (ア)形容詞・形容動詞の連用形,断定の助動詞「なり」の連用形「に」またはそれに助詞「て」の付いたものに付いて,叙述の意を表す「あり」の尊敬語として用いる。(…て)いらっしゃる。「本院の北の方の,まだ帥(ソチ)の大納言の妻(メ)にて―・りける,平中がよみてきこえける/大和 124」
 (イ)動詞の連用形に付いて,動作の継続の意を表す「あり」の尊敬語として用いる。「けしきばみ―・れども,え書きならべじ物をや/源氏(梅枝)」

いますこし

いますこし [4] 【今少し】 (副)
もうすこし。あと少し。「―足りない」「―の努力が必要だ」

いますべらぎ

いますべらぎ 【今皇】
今上(キンジヨウ)天皇。「―の天の下しろしめすこと/古今(仮名序)」

いまず

いまず イマヅ 【今津】
⇒いまづ(今津)

いまずり

いまずり [0] 【今摺り】
(1)版画などで,最近摺ったもの。
(2)籾(モミ)摺りをしてからまだ間のないこと。

いまずりまい

いまずりまい [0] 【今摺り米】
籾(モミ)のまま貯えていた米を,必要なときごとに籾摺りして製した玄米。今挽(イマビ)き米(マイ)。

いまそう

いまそ・う イマサフ 【坐さふ】 (動ハ四)
〔動詞「います」に動詞「あふ」の付いた「いましあふ」の転。一説に,動詞「います」に継続の助動詞「ふ」の付いたものとも〕
複数の人が存在する意の「あり」の尊敬語。補助動詞としても用いられる。(何人もの人が)いらっしゃる。「天地の諸の御神等は,平らけくおだひに―・ふべし/祝詞(儺祭詞)」「諸(モロモロ)の大法師等が理(コトワリ)の如く勤て―・ひ/続紀(神護景雲一宣命)」

いまそうず

いまそう・ず イマサウズ 【坐さうず】 (動サ変)
〔動詞「いまさふ」にサ変動詞「す」の付いた「いまさひす」の転〕
何人もの人がいらっしゃる。「いとよくまゐりたる御房たちも―・じけり/大鏡(道長)」

いまそがり

いまそが・り 【在そがり】 (動ラ変)
〔「いまそかり」とも〕
(1)「いますがり{(1)}」に同じ。「その帝のみこたかい子と申す―・りけり/伊勢 39」
(2)(補助動詞)
「いますがり{(2)}」に同じ。「孝養のこころ深く―・りけるこそ…いみじく覚えて侍れ/撰集抄 9」

いまだ

いまだ [0] 【未だ】 (副)
(1)(下に打ち消しの語を伴って)今になってもまだ。まだ。「原因は―究明されていない」
(2)ある状態が引き続いているさま。今でもまだ。「その煙―雲のなかへ立ち上るとぞ言ひ伝へたる/竹取」
〔漢文で「未」を「いまだ…ず」と訓読したことから,近世以降打ち消しの語を伴う用法が固定した〕

いまだ

いまだ【未だ】
<not> yet;→英和
still (依然).→英和
〜かつて…ない never.→英和

いまだいり

いまだいり 【今内裏】
皇居が焼失したときなどの仮の皇居。里内裏。「―のひむがしをば北の陣といふ/枕草子 12」

いまだかつて

いまだかつて [4] 【未だ嘗て】 (副)
(下に打ち消しの語を伴って)今までに一度も。「こんなことは―見たことがない」

いまだし

いまだ・し 【未だし】 (形シク)
まだその時期ではない。時期尚早だ。現代語でも,「―の感がある」のように終止形を体言的に用いる場合がある。「没せし時は―・しき時なり/海道記」

いまだに

いまだに [0] 【未だに】 (副)
今になっても。まだ。「―返事が来ない」「―若いつもりでいる」

いまち

いまち ヰ― [0] 【居待ち】
「居待ち月」の略。

いまちづき

いまちづき ヰ― [3] 【居待(ち)月】
■一■ (名)
〔満月を境に月の出が次第に遅くなるので,座って待つうちに出る月の意〕
陰暦一八日の月。特に,陰暦八月一八日の月。居待ちの月。[季]秋。《暗がりをともなひ上る―/後藤夜半》
→立ち待ち月
→寝待ち月
■二■ (枕詞)
明かし」にかかる。「―明石の門(ト)ゆは/万葉 388」

いまちのつき

いまちのつき ヰ― [6] 【居待ちの月】
「居待ち月」に同じ。「―さし出でて海上も照渡り/平家 7」

いまづ

いまづ 【今津】
滋賀県北部,琵琶湖西岸の町。若狭街道と湖上舟運の接続地として発展。

いまで

いまで 【今出】
新参。新入り。「―の初心な女郎衆を初め/浮世草子・禁短気」

いまでがわどうふ

いまでがわどうふ イマデガハ― [6] 【今出川豆腐】
四角に切った豆腐を酒・醤油の薄味で煮て,おろし生姜(シヨウガ)や花がつおなどをそえた料理。

いまでき

いまでき [0] 【今出来】
最近作られたもの。粗悪なもの,不出来なもの,の意を込めて用いる。「―の品」

いまど

いまど 【今戸】
東京都台東区北東部,隅田川西岸の商業地区。

いまどうしん

いまどうしん 【今道心】
仏道にはいったばかりの者。新発意(シンボチ)。青道心。「そもじも見れば―,さぞつむりが冷えさうな/浄瑠璃・娥哥がるた」

いまどき

いまどき【今時】
nowadays (今の世に);→英和
at such a late[an early]hour (今時分).〜の present-day;modern;→英和
<young men> of today.

いまどき

いまどき [0] 【今時】
(1)現代。近頃。当世。「―の若い者」「―には珍しい律義者」
(2)今ごろ。今時分。「―何事だろう」
〔状況の変化に対応していない,今の時期や時刻としては適当でない,などの気持ちで用いることが多い〕

いまどしんじゅう

いまどしんじゅう 【今戸心中】
小説。広津柳浪作。1896年(明治29)「文芸倶楽部」発表。情人と別れた娼妓吉里が心中にいたるまでを,遊里の風俗描写,人情の機微とともに描いたもの。

いまどにんぎょう

いまどにんぎょう [4] 【今戸人形】
今戸焼きの人形。花魁(オイラン)・力士・招き猫・福助・狐などがあった。

いまどやき

いまどやき [0] 【今戸焼】
今戸で作った素焼きの土器。天正年間(1573-1592)に始まるといわれ,茶道具・瓦・火鉢などを製した。

いまなお

いまなお [1][1][1] 【今尚・今猶】 (副)
過去の状態が現在も続いているさま。今もなお。

いまに

いまに [1] 【今に】 (副)
(1)近い将来。そのうち。「―わかるだろう」「―見ていろ」
(2)今になってもなお。いまだに。下に打ち消しの語を伴うことが多い。「―,その恩忘れ侍らねど/源氏(帚木)」

いまにし

いまにし 【今西】
姓氏の一。

いまにしきんじ

いまにしきんじ 【今西錦司】
(1902-1992) 生物学者。京都府生まれ。京大教授。1949年(昭和24)棲み分け理論を提唱。のちに哺乳類の生物社会学研究に着手。霊長類の研究を進めた。
→棲み分け

いまにして

いまにして [1] 【今にして】 (連語)
今になって。「―思えばうかつだった」

いまにしりゅう

いまにしりゅう 【今西竜】
(1875-1931) 歴史学者。岐阜県生まれ。京大教授。朝鮮史を専攻。多くの史跡史料を発見・紹介した。著「新羅史研究」「朝鮮古史の研究」ほか。

いまにも

いまにも【今にも】
at any moment;every moment.〜…しそうだ be on the point of doing.

いまにも

いまにも [1] 【今にも】 (副)
すぐにも。まさに。「―泣き出しそうな顔」

いまのうえ

いまのうえ 【今の上】
今上(キンジヨウ)天皇。「―に御かはらけ参り給ふ/源氏(乙女)」

いまのよ

いまのよ 【今の世】 (連語)
(1)現在。現代。
(2)今上(キンジヨウ)天皇の御代。当代。「―のこと繁きにまぎれて,院にはまゐる人もなきぞさびしげなる/徒然 27」

いまは

いまは 【今は】 (連語)
「今は限り」などと,あらわに言うのを避けた言い方。もうこれが最後。「―とて天の羽衣着る折ぞ君をあはれと思ひいでける/竹取」
→今際(イマワ)

いまはた

いまはた 【今将】 (連語)
今はまた。「夕暮は萩吹く風の音まさる―いかに寝覚せられむ/新古今(秋上)」

いまばり

いまばり 【今治】
愛媛県北部の市。近世,藤堂氏・松平氏の城下町。古くから瀬戸内海上交通の要地。綿織物工業が発達し,タオルの生産で知られる。

いまひといき

いまひといき 【今一息】 (連語)
(目標まで)あと少し。もうちょっとの努力。「―のがんばりが必要だ」

いまひとつ

いまひとつ【今一つ】
(1) one more;another.→英和
(2) not quite[completely,entirely]satisfactory.

いまひとつ

いまひとつ 【今一つ】 (連語)
期待に対して,わずかに不足しているさまを表す語。もうちょっと。あと少し。「―迫力に欠ける」

いまびきまい

いまびきまい [0] 【今挽き米】
「今摺(イマズ)り米(マイ)」に同じ。

いまふう

いまふう [0] 【今風】
現代風。当世風。「―の考え方」

いままいり

いままいり 【今参り】
(1)新しく出仕すること。「―したりける越後中太家光といふものあり/平家 9」
(2)新しく出仕した者。新参者。「―の,口惜しからぬなめり/源氏(東屋)」

いままいり

いままいり 【今参】
狂言の一。秀句好きの大名と,拍子をつければ巧みに秀句を述べる新参者とが,次第に拍子に乗って秀句の応答をする。

いままで

いままで【今まで】
until[till]now;up to the present.→英和
〜のところでは as yet;so far.〜にない unprecedented.→英和

いままで

いままで [3] 【今迄】 (副)
過去から今の時まで。「―一度も欠席したことがない」

いまみち

いまみち 【今道】
それまで六町を一里としたのに対し,中世以降,三六町を一里とした新しい里程。

いまみや

いまみや 【今宮】
(1)新たに生まれた皇子。「みかど,まして限りなう珍しと,この―をば思ひ聞え給へり/源氏(竹河)」
(2)あらたに分祀(ブンシ)した神社。分社。また,新宮。
⇔本宮

いまみやえびすじんじゃ

いまみやえびすじんじゃ 【今宮戎神社】
大阪市浪速区恵美須町にある神社。祭神は事代主命(コトシロヌシノミコト)など。一月九日から一一日まで行われる十日戎(トオカエビス)は有名。

いまみやじんじゃ

いまみやじんじゃ 【今宮神社】
京都市北区紫野今宮町にある神社。祭神は大国主命・事代主命(コトシロヌシノミコト)・稲田姫。1001年除疫のための疫神を勧請して創建。例祭は一〇月九日。
→安楽(ヤスライ)

いまみやのしんじゅう

いまみやのしんじゅう 【今宮の心中】
人形浄瑠璃,世話物。近松門左衛門作。1711年初演。大坂,今宮の戎(エビス)の森で前年秋にあった,下女と手代の心中事件を脚色したもの。

いまむら

いまむら 【今村】
姓氏の一。

いまむらあきつね

いまむらあきつね 【今村明恒】
(1870-1948) 地震学者。鹿児島県生まれ。東大教授。地震学会の創立および震災予防運動に尽力。関東大震災直前にその可能性が大きいと訴え,大森房吉と論争を展開。

いまむらさき

いまむらさき 【今紫】
(近世,古代紫に対して)近代の紫色。青みがちのさえた紫色という。

いまむらしこう

いまむらしこう 【今村紫紅】
(1880-1916) 日本画家。横浜生まれ。本名,寿三郎。松本楓湖に師事。安田靫彦らと紅児会を結成,新日本画の発展に尽力。代表作「近江八景」「熱国之巻」

いまむらちしょう

いまむらちしょう 【今村知商】
江戸初期の数学者。河内の人。1639年,数学の公式集「竪亥録(ジユガイロク)」を出版。生没年未詳。

いまめかしい

いまめかし・い 【今めかしい】 (形)[文]シク いまめか・し
(1)当世風だ。現代風である。「今度は―・い唄をお花がうたつて/風流懺法(虚子)」
(2)はなやかである。派手である。「世の中―・しき事なく静かなり/源氏(賢木)」
(3)わざとらしい。いまさらめいている。「―・しき申事にて候ヘども/平家 3」
[派生] ――さ(名)

いまめがし

いまめがし [3] 【今芽樫】
ウバメガシの別名。

いまめく

いまめ・く 【今めく】 (動カ四)
当世風で新しい感じがする。はなやかである。「律のしらべの,なかなか―・きたるを/源氏(乙女)」

いまもって

いまもって [3] 【今以て】 (副)
現在になっても。いまだに。まだ。「―原因がわからない」

いまものがたり

いまものがたり 【今物語】
説話集。一巻。藤原信実撰と伝える。1239年以後の成立。平安末期から鎌倉時代にかけての説話を収める。風流・情事・和歌・連歌・神祇・滑稽譚など五三編。歌物語的性格をもつ。

いまや

いまや [1] 【今や】 (副)
(1)今こそ。まさに今。「―決起すべき時」
(2)今にも。あわや。「波頭の―崩れんとする一瞬」
(3)今では。「―天下の横綱だ」

いまやき

いまやき [0] 【今焼(き)】
(古い由緒ある焼き物に対して)最近焼かれた焼き物。特に,桃山時代に楽焼きや瀬戸焼をさした。新焼き。

いまよう

いまよう【今様】
the modern style[fashion].〜の modern;→英和
present-day.

いまよう

いまよう [0] 【今様】
(1)当世風。現代的。「―のポップス」
(2)「今様歌」の略。

いまようあわせ

いまようあわせ [5] 【今様合】
今様歌を合わせて,その優劣を競う遊戯。形式は歌合(ウタアワセ)と同じ。

いまよういろ

いまよういろ [0] 【今様色】
(1)染め色の名。禁色の濃い紅より淡い紅色。また,聴色(ユルシイロ)のこととも。
(2)襲(カサネ)の色目の名。表は紅梅,裏は濃い紅梅。

いまよううた

いまよううた [3] 【今様歌】
平安中期に起こり鎌倉時代にかけて流行した新しい歌謡。短歌形式のものや七・五の一二音の句四句からなるものなどがあり,特に後者が代表的。白拍子・傀儡女(クグツメ)・遊女などにより歌われたもので,貴族の間にも流行した。後白河法皇の手で「梁塵秘抄」に集成された。今様。

いまようのう

いまようのう [3] 【今様能】
明治時代,泉祐三郎が始めた能風の芸能。照葉(テリハ)狂言を改良,女の役者をまじえ,面を用いず,舞に三味線を用いる。せんすけのう。

いまり

いまり 【伊万里】
(1)佐賀県西部,伊万里湾に臨む市。湾奥の伊万里港はかつて陶磁器や石炭の積み出し港として栄えた。南部の大川内(オオカワチ)や平尾は陶磁器を産する。農村部は果樹栽培が盛ん。
(2)「伊万里焼」の略。

いまりづち

いまりづち [3] 【伊万里土】
佐賀県有田の泉山から産する白色陶土。伊万里焼の原料。

いまりやき

いまりやき [0] 【伊万里焼】
伊万里港から積み出された陶磁器の総称。有田焼を主とする。

いまりゅう

いまりゅう [0] 【今流】
現代風。今風(イマフウ)。「―のスタイル」

いまわ

いまわ [0] 【今際・今わ】
〔今は限り,の意〕
今はもうこれまでという時。死に際。臨終。「証拠となるは母親が,―に残せし短刀のみ/当世書生気質(逍遥)」

いまわしい

いまわしい【忌わしい】
disgusting;→英和
detestable;→英和
scandalous <rumor> .→英和
〜事件 a scandal.→英和

いまわしい

いまわし・い イマハシイ [4] 【忌まわしい】 (形)[文]シク いまは・し
〔動詞「忌まふ」の形容詞形〕
(1)いとわしい。いやな感じだ。「―・い過去」
(2)忌むべきことである。不吉だ。「あの御浄衣のよに―・しきやうに見えさせおはしまし候/平家 3」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

いまわたり

いまわたり [3] 【今渡り】
輸入工芸品について,輸入の時期が江戸中期以降であることをいう語。また,その陶磁器や裂(キレ)など。新渡(シント)。
→古(コ)渡り
→中(チユウ)渡り

いまわのきわ

いまわのきわ [6] 【今際の際】
最期の時。死にぎわ。臨終。「―に言い残した言葉」

いまわのきわ

いまわのきわ【今際の際に(まで)】
on[at]one's deathbed (until one's last moment).

いまわのとき

いまわのとき [6] 【今際の時】
「今わの際(キワ)」に同じ。

いまわり

いまわり ヰマハリ [0] 【居回り】
自分のいる所の周囲。回り。近辺。「体の―を雲霞のごとく取巻て/安愚楽鍋(魯文)」

いまわる

いまわ・る ヰマハル 【居回る】 (動ラ四)
まるく輪になって座る。車座に座る。「―・りて,酒のみあそびて/宇治拾遺 3」

いまん

いまん ヰ― [1][0] 【帷幔】
たれ幕と引き幕。幕。

いみ

いみ [2][1] 【忌み・斎】
〔動詞「いむ(忌)」の連用形から〕
(1)神に仕えるために汚(ケガ)れを避けて謹慎すること。
(2)死・産・血などの汚れに触れた人が一定期間,神の祀(マツ)りや他人から遠ざかること。「―が明ける」
(3)避けるべきこと。方角・日取りその他,一般によくないとされていること。差し支え。はばかり。「事の―あるはこたみはたてまつらじ/源氏(絵合)」
(4)他の語の上に付いて複合語を作り,汚れを清めた,神聖な,などの意を表す。「―斧」「―垣」「―鎌」「―竈(カマド)」「―場」「―柱」「―殿(ドノ)」「―服殿(ハタドノ)」

いみ

いみ [1] 【意味】 (名)スル
(1)言葉・記号などで表現され,また理解される一定の内容。「単語の―」「この文は―が通らない」
(2)ある表現・作品・行為にこめられた内容・意図・理由・目的・気持ちなど。「―もなく笑う」「彼が怒った―がわからない」「感謝の―で贈る」
(3)物事がある脈絡の中でもつ価値。重要性。意義。「ここであきらめては努力してきた―がない」「歴史的―」
(4)表現によって暗示的にほのめかされる深い味わい。含蓄。「言外の―」
(5)ある表現・行為・物事などのもつ内容を表すこと。「赤字はマイナスを―する」「あの微笑は何を―するのか」

いみ

いみ【意味】
(a) meaning[sense];→英和
significance (意義);→英和
import (趣旨).→英和
〜する mean;→英和
signify;→英和
imply (含意).→英和
〜のない meaningless;→英和
senseless.→英和
〜深長な meaningful.→英和
〜ありげな(に) significant(-ly).→英和
‖意味論 semantics.

いみ

いみ [1] 【異味】
(1)普通とは異なった味。珍しい食べ物。
(2)ほかの意味。

いみあい

いみあい [0] 【意味合(い)】
(背後の事情を含めた)意味。理由。わけ。「微妙な―を含む」

いみあけ

いみあけ [0] 【忌(み)明け】
出産・死などによる汚(ケガ)れのために忌み慎んでいた期間の終わること。いみあき。

いみありげ

いみありげ [4][0] 【意味有りげ】 (形動)
何か意味がありそうな様子。「―な笑い」

いみかず

いみかず [3][2] 【忌(み)数】
忌み嫌われる数。死・苦を連想させる四・九など。

いみがかり

いみがかり 【忌み掛(か)り】
喪に服すべき親族の間柄。律令制では喪葬令,近世には服忌(ブツキ)令で定められていた。

いみき

いみき 【忌寸】
八色(ヤクサ)の姓(カバネ)の第四位。主として,国造(クニノミヤツコ)や渡来人の有力氏族に与えられた。

いみきらう

いみきら・う [1][0] 【忌(み)嫌う】 (動ワ五[ハ四])
嫌って避ける。ひどくいやがる。「町中の人から―・われる」

いみきらう

いみきらう【忌み嫌う】
hate;→英和
loathe;→英和
detest.→英和

いみくら

いみくら 【斎蔵】
大和朝廷の三蔵(ミツクラ)の一。神物・官物を納めた蔵。斎部(インベ)氏が管理。

いみぐし

いみぐし [2] 【斎串】
⇒いぐし(斎串)

いみこ

いみこ [1][2] 【斎子】
⇒いむこ(斎子)

いみことば

いみことば [3] 【忌み詞・忌(み)言葉】
(1)信仰上の理由や,特定の職業・場面で使用を避ける言葉。不吉な意味の語を連想させる言葉,特に死や病気に関するものが多い。
(2){(1)}の代わりに使う言葉。昔,斎宮(サイグウ)で「僧」を「髪長(カミナガ)」といい,また,商家で「すり鉢」を「あたり鉢」,結婚式で「終わる」を「お開きにする」という類。
→斎宮の忌み詞

いみことば

いみことば【忌言葉】
a taboo(word).→英和

いみしまだ

いみしまだ [3] 【忌(み)島田】
⇒忌中島田(キチユウシマダ)

いみしょう

いみしょう [2] 【異味症】
⇒異食症(イシヨクシヨウ)

いみしん

いみしん [0] 【意味深】 (形動)
「意味深長」の意の俗な表現。「―な笑い」

いみしんちょう

いみしんちょう [1][1][0] 【意味深長】 (名・形動)[文]ナリ
奥深い意味をもっていること。裏に別の意味が隠されていること。また,そのさま。「―な言い回し」

いみじ

いみ・じ (形シク)
〔「いみ(忌)」を形容詞化した語〕
(1)程度のはなはだしいことを表す語。望ましい場合にも望ましくない場合にも用いるが,具体的内容を示す語が省略されることが多い。
 (ア)(望ましい場合)たいそう…である。すばらしい。立派である。たいへんうれしい。「―・じき(=スグレタ)絵師といえども/源氏(桐壺)」「―・じからむ(=ウレシイ)心地もせず,悲しくのみなむある/竹取」
 (イ)(望ましくない場合)ひどく…である。ひどい。すさまじい。ものすごい。「―・じき(=オソロシイ)もののふ・仇・敵(カタキ)なりとも/源氏(桐壺)」「あな,―・じや(=大変ダ),いとあやしき様を人や見つらむ/源氏(若紫)」
(2)程度が普通でないことを表す語。はなはだしい。普通でない。「清少納言こそ,したり顔に―・じう侍りける人/紫式部日記」「―・じうののしりさわぐ/宇治拾遺 12」「―・じく心もとなきままに/更級」

いみじくも

いみじくも [3] (副)
〔形容詞「いみじ」の連用形に助詞「も」の付いた語〕
非常に巧みに。適切に。「―言い得た」

いみじくも

いみじくも
exquisitely;→英和
admirably;→英和
aptly (適切に).→英和

いみそ

いみそ [2] 【意味素】
⇒意義素(イギソ)(2)

いみたがえ

いみたがえ 【忌み違へ】
物忌みすべき状況を回避するため,その期間自分の居所から他所へ移ること。「四十五日の―せさせ給ふとて,御いとこの三位の家におはします/和泉式部日記」

いみだち

いみだち [0] 【斎館】
⇒さいかん(斎館)

いみづき

いみづき [2] 【忌(み)月・斎月】
忌み慎むべき月。一月・五月・九月をいい,結婚・出産などを嫌った。

いみづける

いみづ・ける [4] 【意味付ける】 (動カ下一)
その事にどんな意味や価値があるかを明らかにする。「今回の事件を戦後史の上で―・ける」

いみどの

いみどの [0] 【斎殿】
「斎館(サイカン)」に同じ。

いみな

いみな [0][2] 【諱】
〔「忌み名」の意〕
(1)生前の徳行によって死後に贈る称号。諡(オクリナ)。
(2)身分の高い人の実名。生存中は呼ぶことをはばかった。「御―の字を犯して敵を欺き/太平記 7」

いみび

いみび [2] 【忌(み)日・斎日】
身を慎んで災いを避けるべき日。かつては,暦の悪日,親の命日,庚申(コウシン)の日などをいったが,のち,単に日常の仕事を休む日,縁起の悪い日と考えられるようになった。

いみび

いみび 【斎火・忌(み)火】
火鑽(ヒキ)りでおこした清浄な火。供物の煮炊きなど神事に用いる。いむび。いんび。

いみびのごはん

いみびのごはん 【斎火の御飯】
斎火で炊いた飯。昔,六月・一一月・一二月の一日早朝に,内膳司から天皇に奉った。

いみべ

いみべ 【斎瓮】
⇒いわいべ(斎瓮)

いみべ

いみべ 【忌部・斎部】
⇒いんべ(忌部・斎部)

いみみや

いみみや 【斎宮】
⇒さいぐう(斎宮)

いみもの

いみもの [2] 【忌(み)物・斎物】
忌みはばかって用いないもの。また,嫌って用いないもの。

いみもん

いみもん [2] 【忌(み)門】
武家屋敷などで,死者・罪人・糞尿などけがれたものを運び出すための裏門。不浄門。

いみょう

いみょう [0] 【異名】
(正式名称に対して)俗称・通称・美称・あだ名など。一名。いめい。「切られ与三の―をとる」

いみょう

いみょう【異名】
a nickname;→英和
an alias.→英和

いみろん

いみろん [2] 【意味論】
〔semantics〕
(1)〔言〕 言語の意味現象を研究する分野。意味の本質探究,意味構造の分析,意味変化の原因・類型の分析などを行う。意義学。
(2)〔論〕 記号論の一分科。記号とそれが指し示す対象や事態との間の関係を取り扱う。特に論理学では,記号の解釈と真理概念を扱う分野を指す。
→構文論
→語用論

いみん

いみん [0] 【移民】 (名)スル
労働に従事する目的で外国に移り住むこと。また,その人。「明治以降―する人も多かった」「集団―」
〔現在では,多く「移住」の語を用いる〕

いみん

いみん ヰ― [0][1] 【遺民】
(1)国が滅びた後に生き残っている民。
(2)前朝が滅んだ後も,義を守り新朝に仕えない民。

いみん

いみん【移民】
emigration (外国への);immigration (外国からの);an emigrant[immigrant](移住者).→英和
〜する emigrate <to,into> ;→英和
immigrate <into> .→英和

いむ

いむ【医務】
medical affairs.医務室 a dispensary;→英和
a medical room.

いむ

いむ【忌む】
dislike;→英和
detest (嫌う);→英和
taboo (禁止する).→英和
〜べき abominable;→英和
detestable.→英和

いむ

い・む [1] 【忌む・斎む】 (動マ五[四])
(1)畏敬すべき崇高なものや不浄なものなどを,神秘的なものとして恐れ避ける。「西洋では一三という数を―・む」「月の顔見るは―・むこと/竹取」
(2)不快に思って遠ざける。近づくことを嫌う。《忌》「不正を―・む」「鏡は湿気を―・む」
(3)けがれを避けて慎む。「所を去て―・めとも云て/今昔 26」
(4)受戒する。「―・むことのしるしによみがへりてなむ/源氏(夕顔)」

いむ

いむ [1] 【医務】
医療に関する仕事。医師の仕事。

いむ

いむ 【忌む・斎】
〔「いみ(忌・斎)」の転〕
「いみ」に同じ。他の語に付いて複合語を作る。「―斧(オノ)」「―鎌」「―御衣(ミゾ)」

いむけ

いむけ 【射向け】
鎧(ヨロイ)の左側。弓を射るとき敵に向く側。「―の袖を翻し/平家 1」

いむこ

いむこ [1] 【斎子・忌子】
〔「いみこ」とも〕
(1)即位や大嘗祭(ダイジヨウサイ)に奉仕する少女。
(2)賀茂別雷(カモワケイカズチ)神社に仕える少女。

いむしつ

いむしつ [2] 【医務室】
(学校や会社などで)診察や手当てをおこなう部屋。

いむら

いむら ヰ― [0][1] 【居村】
(1)自分の住んでいる村。
(2)(出村(デムラ)に対して)もとになっている村。本村(ホンソン)。

いむベ

いむベ 【忌部・斎部】
⇒いんべ(忌部・斎部)

いむベ

いむベ 【斎瓮】
⇒いわいべ(斎瓮)

いめ

いめ 【射目】
狩猟で,獲物をねらうとき,射手が身を隠すための設備。柴(シバ)などを立てる。「高山の峰のたをりに―立てて鹿猪(シシ)待つごとく/万葉 3278」

いめ

いめ 【夢】
〔上代語。「寝目(イメ)」の意〕
ゆめ。「心ゆも思へや妹が―にし見ゆる/万葉 490」

いめい

いめい ヰ― [0] 【違命】
命令に背くこと。

いめい

いめい [0] 【異名】
「いみょう(異名)」に同じ。

いめい

いめい ヰ― [0][1] 【遺命】 (名)スル
故人の残した命令。故人の指示。遺令。ゆいめい。「先君の―」

いめい

いめい【威名をとどろかす】
win fame.

いめい

いめい [1] 【依命】
命令によること。命令に従うこと。

いめい

いめい ヰ― [0] 【威名】
人をおそれさせるほどの名声。「―をとどろかす」

いめいつうたつ

いめいつうたつ [4] 【依命通達】
行政官庁の命令に従って,その補助機関が発する通達。

いめいどうおん

いめいどうおん [0] 【異名同音】
音名や記譜法では異なる音として表されるが,同じ音高となる音のこと。例えば嬰ヘ音と変ト音。

いめたてて

いめたてて 【射目立てて】 (枕詞)
射目を設けて島獣の足跡を見る意の跡見(トミ)と同音の地名「跡見」にかかる。「―跡見の岡辺(オカベ)のなでしこが花ふさ手折り/万葉 1549」

いめつ

いめつ [0] 【夷滅】 (名)スル
さからう者たちを平らげ,滅ぼすこと。

いめひと

いめひと 【射目人】
射目で獲物をねらう役の人。「―を餝磨の射目前に立ててみ狩したまひき/播磨風土記」

いめひとの

いめひとの 【射目人の】 (枕詞)
獲物を伏してねらうことから,地名「伏見」にかかる。「―伏見が田居に雁渡るらし/万葉 1699」

いも

いも 【妹】
(1)男性から見て,同腹の女のきょうだいをいう語。年上にも年下にもいう。
⇔兄(セ)
「言問はぬ木すら―と兄(セ)ありといふをただ独り子にあるが苦しさ/万葉 1007」
(2)男性が自分の恋人や妻をいう語。
⇔兄(セ)
「旅にあれど夜は火灯し居る我(ワレ)を闇にや―が恋ひつつあるらむ/万葉 3669」
(3)一般に,女性を親しんで呼ぶ称。女性からもいう。
⇔兄(セ)
「風高く辺には吹けども―がため袖さへぬれて刈れる玉藻そ/万葉 782」

いも

いも [2] 【芋・薯・藷】
(1)植物の根や地下茎が養分を蓄えて肥大したもの。食用となるサトイモ・ジャガイモ・ヤマノイモ・サツマイモなどをさす。園芸用の球根をいうこともある。[季]秋。《ぐい��と引抜く―の出来のよし/松本長》
(2)取り立てて言うほどのことはない物や人をあざけっていう語。「―侍」

いも

いも 【痘痕・痘瘡・痘】
〔「いもがさ」の略〕
痘瘡(トウソウ)。また,そのあと。「―・はしか軽々(カロガロ)と/仮名草子・浮世物語」

いも

いも [1]
贈り物の表書きに書く平仮名の文字。熨斗鮑(ノシアワビ)の形に模したもので,主に女性が用いる。

いも

いも【芋】
a sweet potato (さつま芋);→英和
a potato (じゃが芋);a taro (里芋).→英和
‖芋づる a potato runner.芋づる式に <be arrested> one after another.

いも=の煮えたも御存じない

――の煮えたも御存じない
世間の事情に疎いことをあざけっていう言葉。

いも=を洗うよう

――を洗うよう
狭い所で大勢の人がひしめき合っているさま。芋の子を洗うよう。

いもあらし

いもあらし [3] 【芋嵐】
芋の葉をひるがえす強い秋風。

いもあん

いもあん [0] 【芋餡】
イモ類を材料にしてつくった餡。

いもい

いもい イモヒ 【斎ひ・忌ひ】
(1)ものいみ。精進。「―をして吾はをらん/竹取」
(2)(「斎食」とも書く)精進の料理。「―の御鉢まゐるべきを/源氏(若菜下)」

いもうと

いもうと【妹】
one's (younger) sister.妹むこ a brother-in-law.

いもうと

いもうと [4] 【妹】
〔「いもひと」の転〕
(1)同じ親から生まれた年下の女。
⇔姉
(2)弟の妻。あるいは夫や妻の妹{(1)}。義妹。
(3)男が同腹の女のきょうだいをいう語。姉にも用いた。いも。「―の君(=姉ノ空蝉)の事も,くはしく問ひ聞き給ふ/源氏(帚木)」

いもうとご

いもうとご [4] 【妹御】
他人の妹に対する敬称。お妹さん。

いもうとじょろう

いもうとじょろう [5] 【妹女郎】
妹分の女郎。後輩の女郎。
⇔姉女郎

いもうとぶん

いもうとぶん [4] 【妹分】
実の妹ではないが,妹であるような親しい人。妹株。
⇔姉分
「―の芸者」

いもうとむこ

いもうとむこ [5] 【妹婿】
妹のおっと。

いもかけどうふ

いもかけどうふ [5] 【芋掛(け)豆腐】
「山掛(ヤマカ)け豆腐」に同じ。

いもかわうどん

いもかわうどん イモカハ― [5] 【芋川饂飩】
平打ちのうどん。三河国芋川(今の愛知県刈谷市)の立て場茶屋の名物であった。いもかわ。ひもかわうどん。

いもがい

いもがい [2] 【芋貝】
腹足綱イモガイ科の海産巻貝の総称。殻は逆円錐形で形が里芋に似る。貝殻の表面の色彩が美しいものが多い。毒腺をもち,なかでもアンボイナガイは刺されて人間が死ぬことがある。多くは熱帯・亜熱帯の海に分布。ミナシガイ。

いもがいえに

いもがいえに イモガイヘ― 【妹が家に】 (枕詞)
妹の家に行くの意から同音の地名「伊久里」にかかる。「―伊久里の社(モリ)の藤の花/万葉 3952」

いもがうむ

いもがうむ 【妹が績む】 (枕詞)
妹が績(ウ)む「苧(ヲ)」の意で,同音を含む地名「小津(ヲヅ)」にかかる。「行けどなほ行きやられぬは―小津の浦なる岸の松原/土左」

いもがかみ

いもがかみ 【妹が髪】 (枕詞)
髪をあげるの意の「あぐ」「たく」と同じ音を含む地名「あげたかはの」にかかる。「―上げ竹葉野(タカハノ)の放ち駒/万葉 2652」

いもがきる

いもがきる 【妹が着る】 (枕詞)
妹がかぶる御笠(ミカサ)の意から,地名「三笠」にかかる。「―三笠の山に隠りてありけり/万葉 987」

いもがさ

いもがさ 【疱瘡・痘瘡】
〔「いもかさ」とも〕
天然痘(テンネントウ)の古名。また,そのあと。もがさ。[伊呂波字類抄]

いもがしら

いもがしら [3] 【芋頭】
(1)サトイモの親芋。
(2)〔形が(1)に似るところから〕
茶道で,茶入れや水指の形の一種。
芋頭(2)[図]

いもがそで

いもがそで 【妹が袖】 (枕詞)
妹の袖を巻く意から,同音を含む「巻来(マキキ)」にかかる。「―巻来の山の朝露に/万葉 2187」

いもがてを

いもがてを 【妹が手を】 (枕詞)
妹の手を取る意から,地名「取石(トロシ)」にかかる。「―取石の池の/万葉 2166」

いもがひも

いもがひも 【妹が紐】 (枕詞)
妹の紐(ヒモ)を結うの意から,「結八川(ユウヤカワ)」にかかる。「―結八河内を/万葉 1115」

いもがま

いもがま 【芋竈】
〔「かま」はくぼんだ土地の意〕
サツマイモを貯蔵しておくための土穴。

いもがめを

いもがめを 【妹が目を】 (枕詞)
妹の目をはじめて見る意から,地名「始見(ハツミ)」にかかる。「―始見の崎の秋萩は/万葉 1560」
〔原文「始見」を「跡見(トミ)」の誤りとし,妹の姿を早く見ようの意でかかるとする説もある〕

いもがゆ

いもがゆ [0] 【芋粥】
(1)サツマイモなどを加えてたいた粥。
(2)ヤマノイモを薄切りにしてアマズラの汁などの甘味を加えて煮た粥状のもの。「大夫殿,未だ―に飽せ給はぬか/今昔 26」

いもがら

いもがら [0] 【芋幹・芋茎】
里芋の茎を干したもの。食用。ずいき。[季]秋。

いもざし

いもざし [0][4] 【芋刺(し)】
いもを串(クシ)に刺すように,人を刀や槍で突き通すこと。田楽ざし。串ざし。

いもしゅうとめ

いもしゅうとめ 【妹姑・姨】
妻の姉妹。

いもじ

いもじ 【鋳物師】
いものし。「―ども召して造らせ給ひて/宇津保(国譲中)」

いもじ

いもじ 【湯文字】
〔「ゆもじ」の転〕
腰巻。

いもじ

いもじ 【い文字】
〔文字詞〕
(1)〔もと女房詞〕
烏賊(イカ)。
(2)石。

いもじょうちゅう

いもじょうちゅう [3] 【藷焼酎】
サツマイモを原料とする焼酎。

いもじり

いもじり 【蟷螂】
カマキリの異名。いぼじり。[名語記]

いもじる

いもじる [3][0] 【芋汁】
とろろ汁。

いもすけ

いもすけ 【芋助】
〔近世語〕
(1)田舎者などをばかにしていう語。「―で一両の傘さしに来る/雑俳・玉の光」
(2)無器用な人,また,無知な人をののしっていう語。

いもせ

いもせ [0][1] 【妹背・妹兄】
(1)夫婦。「戯れ給ふさま,いとをかしき―と見え給へり/源氏(末摘花)」
(2)兄と妹。姉と弟。「一つ―と思し掟て給へるに/狭衣 1」

いもせどり

いもせどり 【妹背鳥】
(1)セキレイの異名。
(2)〔近世女性語〕
ホトトギス。

いもせむすび

いもせむすび 【妹背結び】
夫婦の縁を結ぶこと。縁結び。「いまはの晴れと嗜みし一世一度の―/浄瑠璃・会稽山」

いもせやま

いもせやま 【妹背山】
川などを隔てて向かい合う二つの山を夫婦・兄妹になぞらえて呼ぶ語。奈良県吉野川北岸の妹山と南岸の背山,和歌山県紀ノ川北岸の背山と南岸の妹山は歌枕として知られる。「流れては妹背の山のなかにおつる吉野の河のよしや世中/古今(恋五)」

いもせやまおんなていきん

いもせやまおんなていきん 【妹背山婦女庭訓】
人形浄瑠璃,時代物。近松半二らの合作。1771年初演。題材は大職冠(タイシヨカン)物。藤原鎌足(カマタリ)の蘇我入鹿(ソガノイルカ)討伐を主題に,絹掛柳や三輪山伝説を取り入れて脚色したもの。

いもだい

いもだい [0][2] 【芋台】
芋の茎や葉を作りつけた台。芋は子が多くできるところから,子孫繁栄を願って婚礼の飾り物とした。

いもちびょう

いもちびょう【稲熱(病)】
(a) rice blast (disease).

いもちびょう

いもちびょう [0] 【稲熱病】
イネいもち病菌の寄生によるイネの病害。感染は分生胞子による。普通,葉に褐色・紡錘形の病斑ができ,中心部から白化し,次第に茎や穂に広がる。感染株でさらに胞子ができ,二次感染が起こる。イネの病害では最も多く,低温多湿の年に多発しやすい。

いもちゃしゃく

いもちゃしゃく [3] 【芋茶杓】
茶杓の一。象牙(ゾウゲ)製。すくう部分が笹の葉状で,細い柄の末端に小球がつく。のちには竹・木で作られるようになった。本来は中国唐代の薬匙とされる。

いもつぎ

いもつぎ [0][4] 【芋継(ぎ)】
(1)煉瓦(レンガ)積みや石積みで,縦目地が二段以上連続する継ぎ方。構造上の弱点となるので普通は避ける。芋目地(イモメジ)。芋。
(2)継手の一。一方の木材に枘(ホゾ)を作り,これを他方の枘穴にはめ込む継ぎ方。芋。

いもづる

いもづる [0] 【芋蔓】
ヤマノイモやサツマイモのつる。

いもづるしき

いもづるしき [0] 【芋蔓式】
(芋蔓をたぐるように)一つの事に関連のある人や物が次々に明らかになること。「―に共犯者が逮捕された」

いもでんがく

いもでんがく [3] 【芋田楽】
(1)サトイモを串(クシ)に刺し,味噌を塗ってあぶった料理。
(2)親子の間柄での情交。「お袋と清兵衛殿,―だと言ひ触らさば/歌舞伎・お染久松色読販」

いもと

いもと 【妹】
「いもうと」の転。「兵衛佐殿―奥波賀の夜叉御前/平治(下)」

いもなっとう

いもなっとう [3] 【芋納豆】
甘納豆風に作ったサツマイモの菓子。

いもにかい

いもにかい [3] 【芋煮会】
山形県地方で,戸外で催される宴会。里芋・蒟蒻(コンニヤク)・葱・牛肉を鍋で煮て食べる。

いもにこい

いもにこい 【妹に恋ひ】 (枕詞)
妹に恋い「我(ア)が待つ」の意から,地名「吾(アガ)の松原」にかかる。「―吾の松原見渡せば/万葉 1030」

いもの

いもの [0] 【鋳物】
溶かした金属を鋳型に流し込んで器物をつくること。また,その製品。
⇔打ち物

いもの

いもの【鋳物】
an article of cast metal (品物).〜の cast;→英和
molded.‖鋳物師(工場) a founder (foundry).

いものこ

いものこ [0] 【芋の子】
サトイモの親芋についた子芋。

いものこ=を洗うよう

――を洗うよう
「芋を洗うよう」に同じ。

いものし

いものし [3] 【鋳物師】
鋳物をつくる人。いもじ。

いものじゃく

いものじゃく [3][0] 【鋳物尺】
鋳型の木型をつくるのに用いる物差し。鋳物の冷却したときの収縮を計算にいれ,目盛りを寸延びにしてある。延び尺。木型尺。いものざし。

いものずな

いものずな [3] 【鋳物砂】
鋳型をつくるのに用いる砂。粘土分を含む天然砂を用いることが多い。通気性・耐火性がよく,成型しやすいことが条件。

いものぼり

いものぼり [0] 【鋳物彫(り)】
鋳造したあとに彫りを加えて,丸彫りのようにすること。また,その製品。

いものやま

いものやま 【芋の山】
「山の芋」の倒語。連歌。俳諧で,「ぐりはま(蛤)」「林祇園(祇園林)」などのように作為的な造語をすること。「かやうのえせものを連歌にては―とて大きに嫌ふ/誹諧破邪顕正」

いもはぎ

いもはぎ [0] 【芋接ぎ】
板の接ぎ合わせ面を接着剤のみで貼り合わせる接ぎ方。平接ぎ。

いもばん

いもばん [0] 【芋版】
輪切りにしたサツマイモやジャガイモに図柄を彫り,それに墨などを塗って押した版。

いもびな

いもびな [3][0] 【芋雛】
里芋形の頭(カシラ)で面長の雛人形。古い時代の雛として珍重される。

いもほり

いもほり [3][4] 【芋掘り・藷掘り】
(1)芋を掘ること。
(2)田舎者をさげすんでいう語。
(3)「いもほりぼうず」の略。

いもほりぼうず

いもほりぼうず 【芋掘り坊主】
無学で何のとりえもない僧をののしっていう語。芋掘り僧。芋掘り僧都。いもほり。「斯く浅ましき―/浄瑠璃・松風村雨」

いもぼう

いもぼう [2] 【芋棒】
えび芋と棒鱈(ボウダラ)とを煮た料理。京都の名物料理の一。

いもむし

いもむし【芋虫】
a green caterpillar.

いもむし

いもむし [2] 【芋虫】
チョウやガの幼虫のうち,体表の刺毛が顕著でないもの。[季]秋。《―のでんぐり返るところかな/小松月尚》

いもむしごろごろ

いもむしごろごろ [2][1] 【芋虫ごろごろ】
子供の遊び。一列に並んでしゃがみ,前の子供につかまり,「芋虫ごおろごろ,ひょうたんぽっくりこ」と歌いながら進む。

いもむしはぐるま

いもむしはぐるま [6] 【芋虫歯車】
⇒ウオーム-ギア

いもめいげつ

いもめいげつ [3] 【芋名月】
中秋の名月の別名。サトイモを供えて月見をする風習がある。[季]秋。
→栗名月

いもめし

いもめし [2][0] 【芋飯】
サトイモまたはサツマイモを入れて炊いた飯。ヤマノイモを入れて炊く所もある。

いもやま

いもやま [2] 【妹山】
相対する二つの山を男女にみたてた場合,女性・妻にあたる山。
→妹背山(イモセヤマ)

いもようかん

いもようかん [3] 【芋羊羹】
サツマイモの餡(アン)でつくった蒸し羊羹。

いもら

いもら 【妹ら】
〔「ら」は接尾語〕
親しい女性を呼ぶ語。「―を見らむ人のともしさ/万葉 863」

いもらがり

いもらがり 【妹ら許】
■一■ (名)
親しい女性の所。「―我がゆく道の篠すすき/万葉 1121」
■二■ (枕詞)
恋人の所に今来たの意から,地名「今木(イマキ)」にかかる。「―今木の嶺に/万葉 1795」

いもり

いもり ヰ― [1] 【井守・蠑螈】
有尾目の両生類。雌は体長約10センチメートル。雄はやや小形。体は黒ないし黒褐色で,腹面に赤色または橙黄(トウコウ)色の斑紋がある。池沼・小川などにすむ。黒焼きにしたものは媚薬(ビヤク)・強壮剤とされる。本州・四国・九州および周辺の島に分布。アカハラ。[季]夏。《浮み出て底に影ある―かな/虚子》

いもり

いもり【井守】
《動》a newt.→英和

いもりのくろやき

いもりのくろやき ヰ― [1] 【井守の黒焼(き)】
イモリの雌雄をいっしょに焼いて粉末にしたもの。媚薬(ビヤク)として用いられた。思う相手にこっそり振りかけたり,酒に入れて飲ませたりすると効き目があるという俗信がある。

いもん

いもん [1][0] 【倚門】
門によりかかること。倚閭(イリヨ)。

いもん

いもん ヰ― [0] 【慰問】 (名)スル
(病気・災害などで苦しみ悩んでいる人を)訪ね慰めること。「被災者を―する」

いもん

いもん【慰問】
an inquiry after a person's health (見舞);consolation (なぐさめ).→英和
〜する inquire <after> ;→英和
console;→英和
condole <with> (弔問).→英和
‖慰問品 a comfort.

いもんのぼう

いもんのぼう 【倚門の望】
〔戦国策(斉策)〕
門によりかかって遠くを見ること。子の帰るのを待ちわびる母の情をいう。倚閭(イリヨ)の望。

いもんぶくろ

いもんぶくろ ヰ― [4] 【慰問袋】
戦地の兵士などを慰めるために,日用品や手紙を入れて送った袋。

いや

いや【嫌な】
disagreeable;→英和
unpleasant;→英和
disgusting;→英和
nasty;→英和
unwilling (気の進まない).→英和
〜になる become disgusted <with> ;be[become]sick[tired,weary] <of> (飽きる).

いや

いや【否】
no (答が否定のとき);→英和
yes (答が肯定のとき).→英和
〜でも応でも[〜応なしに]whether one likes it or not.

いや

いや 【弥】 (副)
〔「い」は接頭語。「や」は物事のたくさん重なる意の副詞〕
(1)事柄や状態がだんだんはなはだしくなるさまを表す。いよいよ。ますます。また,あとからあとから次々に。「その潮の―ますますにその波の―しくしくに/万葉 3243」「孫子(ウミノコ)の―継ぎ継ぎに見る人の語り次てて/万葉 4465」「―遠ざかる雲隠りつつ/万葉 2128」
(2)状態を表す語の上に用いて,はなはだ,非常に,の意を表す。「菅畳―さや敷きて我が二人寝し/古事記(中)」「我が心しぞ―愚(オコ)にして今ぞ悔しき/古事記(中)」「―遠長く祖(オヤ)の名も継ぎ行くものと/万葉 443」
(3)場所・順番などを表す語の上に用いて,いちばん,最も,の意を表す。「かつがつも―先立てる兄(エ)をし枕(マ)かむ/古事記(中)」

いや

いや [2] 【嫌・厭】 (形動)[文]ナリ
(1)きらうさま。欲しないさま。「―になる」「―なら行かなくてもいいんだよ」「顔を見るのも―だ」
(2)不愉快なさま。「―な顔をする」
(3)好ましくないさま。「―な予感がする」「人の弱みにつけこむ―なやつ」「―ねえ,こんな所で寝こんじゃって」
→いやに
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――さ(名)

いや

いや 【祖谷】
徳島県西部,吉野川支流の祖谷川と松尾川流域一帯の呼称。日本三大秘境の一つとされ,平家落人伝説を伝える。祖谷渓(イヤダニ)にかかる蔓橋(カズラバシ)は有名。

いや

いや ヰヤ 【礼】 (名)スル
(1)敬うこと。礼儀。うや。「主人の―を尽す/日本書紀(神代下訓)」
(2)敬意を表して頭を下げること。「―たてまつりて堂に昇る/読本・雨月(仏法僧)」

いや

いや [1] 【否】
〔「いや(嫌)」と同源〕
■一■ (感)
(1)問いに対して答えが否定的であることを表す語。いいえ。「『寒い?』『―,寒くない』」「『食べないの?』『―食べるよ』」
(2)自分が先に言った言葉を打ち消す時に使う語。「ぼくの本だ。―,違った」「日本一,―,世界一だ」
→いいえ
■二■ (副)
あるいは。やれ。「尊い山伏を,―『犬で候』の『猿で候』のと言うて/狂言記・柿山伏」

いや

いや [1] (感)
(1)驚いたり感動したりしたときに発する語。いやあ。「―,驚きました」「―,実にすばらしい」
(2)呼びかけやものを言い始めるときなどに発する語。「―,申し申し,其様に叱らせらるるな/狂言・鬮罪人(虎寛本)」

いや=が応でも

――が応でも
否でも応でも。「―やってもらう」

いや=でも

――でも
(1)いやだと思っても。不承知でも。
(2)そうする気がなくても。「街頭に出れば―目にはいる」

いや=でも応でも

――でも応でも
不承知,承知にかかわらず。どうでも。無理にでも。いやがおうでも。「―連れてゆく」

いや=という程

――という程
(1)もうたくさんだというほど。あきるまで。「―食べた」
(2)ひどく。「頭を―柱にぶつける」

いや=もう

――もう
驚きあきれた時に発する語。いやはや。「―ひどいものですよ」

いや=も応もなく

――も応もなく
有無を言わせず。否応なく。

いやあ

いやあ [2] (感)
(1)驚いた時などに,主に男性が発する声。いや。「―,奇遇だね」「―,久しぶりだな」
(2)照れくさい時,恥ずかしい時などに発する声。「―,それ程のことはありません」「―,どうもすみません」

いやいとこ

いやいとこ 【弥従兄弟・弥従姉妹】
父母のいとこの子。ふたいとこ。またいとこ。[和名抄]

いやいや

いやいや 【嫌嫌】
■一■ [0] (副)
自分ではそうしたくないと思いながら仕方なく。しぶしぶ。「ニンジンを―食べる」「―ながら引き受ける」
■二■ [4] (名)
気に入らないときに首を左右に振る,幼児のしぐさ。「―をする」

いやいや

いやいや【嫌々ながら】
reluctantly;→英和
unwillingly;→英和
against one's will.

いやいや

いやいや [1][0] 【否否】 (感)
「いや」を強めた語。いえいえ。「―,そんなはずはない」「『もう一杯いかがですか』『―,もう結構です』」

いやいや=三杯

――三杯(十三杯)
辞退しながらも,勧められるままについ酒を飲み過ごしてしまうこと。いやいやと辞退しながら何杯も杯を重ねるあつかましさにもいう。いやいや三杯遁(ニ)げ五杯。

いやいやし

いやいや・し ヰヤヰヤシ 【礼礼し】 (形シク)
礼儀正しい。うやうやしい。「―・しく書きなし給へり/源氏(真木柱)」

いやおい

いやおい 【弥生】
(1)草木がさらに茂りまさること。「あづさ弓末野の草の―に/新撰六帖 1」
(2)陰暦三月。いやおいの月。やよい。

いやおう

いやおう [0][3] 【否応】
不承知と承知。「―を言わせない」

いやおう

いやおう【否応】
yes or no.〜なしに ⇒否(いや).

いやおう=無く

――無く
有無を言わせず。無理やりに。「―決められた」

いやおう=無し

――無し
有無を言わせないこと。是非を言わせないこと。「―の強(コワ)談判」「―に同意させられた」

いやおち

いやおち 【弥をち】 (形動ナリ)
〔「おち」は「復(オ)つ」の連用形〕
(「いやおちに」の形で用いて)いよいよ若返るさま。何度も初めにもどるさま。「ゆめ花散るな―に咲け/万葉 4446」

いやがうえにも

いやがうえにも イヤガウヘ― 【弥が上にも】 (連語)
なお,その上にますます。なお,いっそう。「―戦意がたかまる」

いやがらせ

いやがらせ【嫌がらせを言う】
say a disagreeable thing <to> .〜をする annoy[harass] <a person> .→英和
‖(性的な)いやがらせ (sexual) harassment.

いやがらせ

いやがらせ [0] 【嫌がらせ】
相手の嫌がることをわざとしたり言ったりして困らせること。「―を言う」

いやがる

いやが・る [3] 【嫌がる】 (動ラ五[四])
きらいだ,いやだ,ということを態度に表す。「薬を飲むのを―・る」

いやがる

いやがる【嫌がる】
dislike;→英和
hate;→英和
be unwilling <to do> .

いやき

いやき [0] 【嫌気】 (名)スル
(1)「いやけ」に同じ。「―が差す」
(2)相場が思いどおりにならないで人気が落ちること。「―売り」

いやく

いやく【意訳(する)】
(give) a free translation.

いやく

いやく【違約】
(a) breach of contract[promise].→英和
〜する break a contract[a promise,one's word].‖違約者(金) a defaulter (a forfeit).

いやく

いやく【医薬】
medicine.→英和
医薬分業 separation of dispensary from medical practice.

いやく

いやく ヰ― [0] 【違約】 (名)スル
約束・契約を破ること。約束にそむくこと。「買入るるの力なく手附を棄て―せり/浮城物語(竜渓)」

いやく

いやく [1] 【医薬】
(1)病気を治療するための薬品。
(2)医療と薬剤。

いやく

いやく [0] 【意訳】 (名)スル
原文の一語一語にこだわらず,全体の意味をとって翻訳すること。また,その訳。「日本人にわかりやすく―する」
→直訳
→逐語訳

いやくきん

いやくきん ヰ― [0] 【違約金】
債務の不履行があった場合に支払う旨を,債務者が債権者にあらかじめ約束した金銭。

いやくしょぶん

いやくしょぶん ヰ― [4] 【違約処分】
(1)違約者に対する罰として行う処分。
(2)取引所の売買取引で,期日までに受け渡しをしなかった者に対する制裁処分。過怠金,売買取引の停止・制限,または除名など。

いやくてつけ

いやくてつけ ヰ― [4] 【違約手付(け)】
手付けのうち,それを交付した者が契約を履行しない場合に,手付けを受けた者が取得してもよいもの。

いやくばいしょう

いやくばいしょう ヰ―シヤウ [4] 【違約賠償】
取引所での売買取引に関する契約が履行されなかったことで取引所の会員が損失を受けた場合,取引所がその損失を賠償すること。

いやくばつ

いやくばつ ヰ― [3] 【違約罰】
債務者が債権者に債務が履行できない場合に給付することを予め約束した金銭その他のもの。または,その約束そのもの。

いやくひん

いやくひん [0] 【医薬品】
病気の診断・治療・予防のための薬品。開発・生産・使用などについて,薬事法により規制を受ける。

いやくぶがいひん

いやくぶがいひん [0] 【医薬部外品】
医薬品に準ずるもの。人体に対する作用が緩やかで,吐き気やその他の不快感や口臭・体臭・あせも・ただれ・脱毛の防止,育毛または除毛,ネズミ・ハエ・カ・ノミなどの駆除を目的とし,または以上に準ずるもので厚生大臣が指定する。1960年(昭和35)制定の薬事法で,それまでの売薬部外品を改名したもの。

いやくぶんぎょう

いやくぶんぎょう [1][1][0] 【医薬分業】
医師は患者を診察・治療し,処方箋を発行し,薬剤師はそれに基づいて調剤・服薬指導・薬歴管理を行う制度。医薬品の重複投与や,相互作用を防止する目的がある。

いやけ

いやけ [0][3] 【嫌気】
もう嫌だと感ずる気持ち。いやき。「―を起こす」

いやけ

いやけ【嫌気がさす】
be[grow]weary[sick] <of> ;be fed up <with> .

いやけ=が差す

――が差・す
もう嫌だという気持ちになる。いやきがさす。「勉学に―・す」

いやさ

いやさ 【否さ】 (感)
「いや」を強めていう語。
(1)相手の言葉をおさえて,自分の言おうとすることを述べる時に発する語。「―,夕霧を揚詰の客は慥に伊左衛門と聞いて来たわい/歌舞伎・阿波の鳴門」
(2)前言を否定して,言い直す時に発する語。「おかみさんえ,お富さんえ,―,これお富,久し振りだなあ/歌舞伎・与話情」

いやさか

いやさか [0][2] 【弥栄】
■一■ (名)
いよいよ栄えること。「御尊家の―をお祈りします」
■二■ (感)
繁栄を祈って言う語。ばんざい。

いやさかおんど

いやさかおんど 【いやさか音頭】
北海道の民謡で,酒盛り唄・盆踊り唄・仕事唄。青森県の盆踊り唄「鰺ヶ沢甚句(アジガサワジンク)」が出稼ぎの漁夫(ヤン衆)たちによって渡島(オシマ)半島の鰊場(ニシンバ)へもち込まれたもの。子叩(タタ)き音頭。

いやさか音頭

いやさかおんど 【いやさか音頭】
北海道の民謡で,酒盛り唄・盆踊り唄・仕事唄。青森県の盆踊り唄「鰺ヶ沢甚句(アジガサワジンク)」が出稼ぎの漁夫(ヤン衆)たちによって渡島(オシマ)半島の鰊場(ニシンバ)へもち込まれたもの。子叩(タタ)き音頭。

いやしい

いやし・い [3][0] 【卑しい・賤しい】 (形)[文]シク いや・し
(1)身分・階層が低い。下賤(ゲセン)だ。「―・い家柄の者」
(2)品が悪い。洗練されていない。下品だ。「人品―・しからぬ紳士」「今様は無下に―・しくなりゆくめれ/徒然 22」
(3)(飲食物などに対して)意地がきたない。「酒に―・い」「―・い目つき」「金に―・い」
(4)けちである。さもしい。「いかに―・しくもの惜しみせさせ給ふ宮とて…御衣一つ賜はらず/枕草子 278」
(5)粗末だ。みすぼらしい。「むぐらはふ―・しきやども大君のまさむと知らば玉敷かましを/万葉 4270」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

いやしい

いやしい【卑しい】
low(ly);→英和
humble;→英和
base;→英和
mean;→英和
vulgar.→英和
卑しからぬ respectable;→英和
decently dressed (身なりの).

いやしく

いやし・く 【弥頻く】 (動カ四)
さらに重なる。ますますしきりとなる。「今日降る雪の―・け吉事(ヨゴト)/万葉 4516」

いやしくも

いやしくも【苟も】
<if you do it> at all;ever.→英和
〜しない be very careful[do not make light] <of> .

いやしくも

いやしくも [3][2] 【苟も】 (副)
〔形容詞「いやし」の連用形に助詞「も」のついた語〕
(1)仮にも。かりそめにも。「―教育者たる者のすべきことではない」
(2)(下に打ち消しの語を伴って)いいかげんにも。おろそかにも。「一点一画―せず」
(3)身分不相応にも。もったいなくも。「重盛―九卿に列して三台にのぼる/平家 3」
〔漢文訓読に由来する語。卑賤(ヒセン)・低劣の意の「いやし」を用いて,かりそめ・ちょっと,などの意を有する「苟」を「いやしくも」と訓読したことによる〕

いやしぶ

いやし・ぶ 【卑しぶ・賤しぶ】 (動バ上二)
「いやしむ」に同じ。「―・び蔑(アナズ)られなむ/今昔 3」

いやしむ

いやしむ【卑しむ】
contempt;→英和
despise;→英和
look down <upon a person> .〜べき contemptible;→英和
despicable;→英和
base;→英和
mean.→英和

いやしむ

いやし・む [3][0] 【卑しむ・賤しむ】
■一■ (動マ五[四])
「いやしめる」に同じ。「さもしい根性を―・む」
■二■ (動マ下二)
⇒いやしめる

いやしめる

いやし・める [4] 【卑しめる・賤しめる】 (動マ下一)[文]マ下二 いやし・む
いやしいものとしてさげすむ。見下す。「それでは自らを―・めることになる」

いやしめる

いやしめる【卑しめる】
⇒卑しむ.

いやしんぼう

いやしんぼう [3][0] 【卑しん坊】
物,特に食べ物をやたらとほしがること。また,その人。くいしんぼう。

いやじ

いやじ [0] 【厭地・忌地】
⇒いやち(厭地)

いやす

いや・す [2] 【癒やす】 (動サ五[四])
(1)病気や傷などをなおす。「温泉で傷を―・す」
(2)悲しみや苦痛をなくす。「恋の痛手を―・す」「かわきを―・す」
〔「いえる」に対する他動詞〕
[可能] いやせる

いやす

いやす【癒す】
heal;→英和
cure;→英和
quench <one's thirst> .→英和

いやたつ

いやた・つ 【弥立つ】 (連語)
いよいよ心をふるいたたせる。「大君の御門の守り我をおきて人はあらじ―・て思ひし増る/万葉 4094」

いやち

いやち [0] 【厭地・忌地】
〔「いやじ」とも〕
連作すると作物の生育が悪くなり,収穫が減少する現象。ナス科やウリ科の作物に顕著にみられる。

いやちこ

いやちこ 【灼然】 (形動ナリ)
(神仏の霊験などが)著しいさま。あらたかであるさま。非常にあきらかであるさま。「霊験―」「―なる実益あるを知りたるは稀なり/小説神髄(逍遥)」「ことわり―なり/日本書紀(神武訓)」

いやとお

いやとお 【弥遠】 (形動ナリ)
(「いやとおに」の形で用いて)いよいよ遠いさま。「―に国を来離れ/万葉 4398」

いやとし

いやとし 【弥年】
毎年。年ごと。いやとしのは。「新しき年の初めは―に雪踏み平し常かくにもが/万葉 4229」

いやとも

いやとも 【否とも】 (副)
いやが応でも。「まだ此の上にも四の五のあれば―にでんど沙汰/浄瑠璃・忠臣蔵」

いやとよ

いやとよ 【否とよ】 (感)
相手の言葉に同意しない時にいう語。いやいや。「―,求めがたきは一人の勇士,難を見捨つる法やある/浄瑠璃・布引滝」

いやなし

いやな・し ヰヤ― 【礼無し】 (形ク)
礼儀をわきまえない。無礼だ。「百済の王(コキシ)の族酒君の―・し/日本書紀(仁徳訓)」

いやに

いやに [2] (副)
〔形容動詞「いや」の連用形から〕
非常に。ひどく。変に。普通とは違っている場合に使う。「この部屋は―暑い」「―気取っている」「今日に限って―おとなしい」

いやに

いやに【嫌に】
disagreeably;→英和
affectedly (気どって);→英和
awfully[terribly](ひどく);→英和
unbearably.→英和

いやのこひきうた

いやのこひきうた 【祖谷の粉挽き唄】
徳島県西祖谷地方の民謡で仕事唄。粉をひくときに唄ったもの。

いやはて

いやはて 【弥終】
最後。一番あと。「―に其の妹伊邪那美命,身自ら追ひ来りき/古事記(上訓)」

いやはや

いやはや 【弥速】 (形動ナリ)
(「いやはやに」の形で用いて)いよいよ速いさま。非常にすみやかなさま。「荒れくらし浜夕風の―に立ち添ふ波は/壬二集」

いやはや

いやはや
Oh!/Ah!/Dear me!

いやはや

いやはや [1] (感)
驚きあきれた時,どうにも仕方がないと思ったときなどに発する語。全くもう。いやもう。「―,あきれた人だ」「―,困った」

いやひけに

いやひけに 【弥日異に】 (副)
いよいよ日ましに。一日一日ごとに変わって。「―来ませわがせこ絶ゆる日なしに/万葉 4504」

いやひこじんじゃ

いやひこじんじゃ 【弥彦神社】
⇒やひこじんじゃ(弥彦神社)

いやぶ

いや・ぶ ヰヤブ 【礼ぶ】 (動バ上二)
〔名詞「いや(礼)」の動詞化〕
礼儀をつくす。うやまう。「天つ社(ヤシロ)国つ社の神たちをも―・びまつり/続紀(天平神護一)」

いやまう

いやま・う ヰヤマフ 【礼ふ・敬ふ】 (動ハ四)
うやまう。「謹しみ―・ひ仕へまつりつつ/続紀(天平神護二)」

いやまさる

いやまさ・る [4] 【弥増さる】 (動五[四])
ますます多くなる。程度がますます激しくなる。「望郷の念が―・る」「心ざしは―・りけり/伊勢 105」

いやまし

いやま・し 【否まし】 (形シク)
〔動詞「いやむ」の形容詞化〕
いやに思う。いとわしい。「かきおとす事の多さこそ猶―・しく侍れ/愚管 6」

いやまし

いやまし 【弥増し】 (形動ナリ)
(多く「いやましに」の形で)分量や回数がますます多くなるさま。いよいよまさるさま。「霜の上に霰(アラレ)たばしり―に/万葉 4298」

いやます

いやま・す [0][3] 【弥増す】 (動サ五[四])
ますます多くなる。「子を思う心が―・す」

いやみ

いやみ【嫌味を言う】
say a disagreeable thing <of> ;make sarcastic remarks <on> .〜のない(ある) (dis)agreeable.→英和

いやみ

いやみ [3][0] 【嫌み・厭味】 (名・形動)
(1)人をいやがらせる言葉。いやがらせ。「―を並べる」「―たっぷりに話す」
(2)人に不快な感じを与えるさま。「―のない人」「―な男」

いやみたらしい

いやみたらし・い [6] 【嫌みたらしい】 (形)
いかにも嫌みな態度や様子である。いやみったらしい。「ねちねちと―・い口調」「―・くからむ」

いやむ

いや・む 【否む】 (動マ四)
いやがる。嫌う。「国司むつかりて『…』とて―・み思ひて/宇治拾遺 3」

いやめ

いやめ 【否目】 (名・形動ナリ)
涙にうるんだ目。また,悲しそうな目つきをしているさま。「―になむなり給へる/源氏(早蕨)」「―なる子供のやうにうちひそまり給ふ/栄花(浅緑)」

いややか

いややか ヰヤ― 【礼やか】 (形動ナリ)
礼儀正しいさま。「家の人の出で入りにくげならず,―なり/土左」

いやよつぎ

いやよつぎ 【弥世継】
歴史物語。二巻。藤原隆信著。高倉・安徳両帝の時代,すなわち「今鏡」と「増鏡」の間の時代を記したもの。散逸して伝わらない。

いやらしい

いやらし・い [4] 【嫌らしい】 (形)[文]シク いやら・し
(1)様子・態度などが不快感を与えるさまである。「陰で人の悪口を言う―・いやつ」
(2)性的に露骨で不潔な感じだ。「―・いことを言う」「―・いことをする」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

いやらしい

いやらしい【嫌らしい】
disagreeable;→英和
indecent (下品な).→英和
〜事を言う say improper things <to> .〜事をする take liberties <with a woman> .

いやる

いや・る 【言やる】 (動ラ四)
〔「いいやる」の転。「やる」は助動詞〕
おっしゃる。対等またはそれに近い下の者の言う動作に用いる。「これは扨,知らぬ人の茶をくれうと―・る/狂言記・薩摩守」

いゆ

い・ゆ 【癒ゆ】 (動ヤ下二)
⇒いえる

いゆ

いゆ ヰ― [1] 【慰諭】 (名)スル
なぐさめさとすこと。「先づ其の椅子に凭りたまへと,懇ごろに―せし後/鬼啾々(夢柳)」

いゆう

いゆう【畏友】
one's respected friend.

いゆう

いゆう ヰイウ [0] 【畏友】
尊敬している友人。

いゆうごうきん

いゆうごうきん [4] 【易融合金】
融点の低い合金の総称。ビスマス・スズ・鉛・カドミウムなどを主成分とする。火災報知機・高圧ガスタンクの安全弁・各種ヒューズなどに利用。可融合金。
→ウッド合金

いゆく

いゆ・く 【い行く】 (動カ四)
〔「い」は接頭語〕
行く。多く他の動詞と複合して用いられる。「―・きまもらひ戦へば/古事記(中)」

いゆししの

いゆししの 【射ゆ獣の】 (枕詞)
射られた獣(シシ)の意から,比喩的に「心を痛み」「行き死ぬ」にかかる。「―心を痛み/万葉 1804」「―行きも死なむと思へども/万葉 3344」

いよ

いよ 【伊予】
(1)旧国名の一。愛媛県全域にあたる。予州。
(2)愛媛県中部,伊予灘に臨む市。かつて内海航路の要港。ミカン・ビワ・野菜などを産し,花鰹(ハナガツオ)の生産は有名。

いよ

いよ 【壱与】
邪馬台国の女王卑弥呼の宗女。「魏志倭人伝」に卑弥呼の死後,一三歳の壱与を立てて国の内乱を治めたという。魏に遣使。
〔「壹(壱)」は「臺」の誤写とし臺與(トヨ)とする説もある〕

いよ

いよ 【弥】 (副)
〔「いや(弥)」と同源〕
いよいよ。ますます。「―しも変らぬ御見(ゴゲン)まで/浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(上)」

いよいよ

いよいよ [2] 【愈・愈愈・弥弥】 (副)
(1)前よりも程度がはなはだしくなるさま。ますます。「痛みが―ひどくなる」
(2)その時期がついにやって来たさま。とうとう。「―決戦だ」「―春になる」
(3)その時期が迫っているさま。「―の時」「―という時になったら助けよう」
(4)確かに。ほんとうに。どちらともいえなかった物事が確実になったときなどに使う。「―まちがいない」

いよいよ

いよいよ
(1)[ますます]more and more;→英和
all the more.(2)[とうとう]at last;at length.〜という時に at the last[critical]moment.

いよう

いよう ヰ― [0] 【偉容・威容】
堂々たる姿・かたち。威厳を感じさせるようす。「―を誇る高層ビル」

いよう

いよう [0] 【異様】 (名・形動)[文]ナリ
普通とは変わった様子である・こと(さま)。「―な風体の男」
[派生] ――さ(名)

いよう

いよう [0] 【医用】
医療に使用すること。「―電子機器」

いよう

いよう【異様な(に)】
strange(ly);→英和
queer (-ly).→英和

いよう

いよう [0] 【異容】 (名・形動)[文]ナリ
風変わりな身なり。また,そのような身なりをしているさま。「所々に―なる打扮(イデタチ)をしたる人も見ゆる如くなれば/鉄仮面(涙香)」

いよう

いよう [0] 【移用】 (名)スル
国の歳出予算などの各部局の経費を他の部局や部局内の他の費目に移し用い,相互に融通し合うこと。大蔵大臣の承認が必要。
→流用

いようびる

いようびる [4] 【医用蛭】
チスイビルの別名。

いよおんとうひぶん

いよおんとうひぶん イヨヲンタウ― 【伊予温湯碑文】
596年聖徳太子が葛城臣・恵慈法師を伴って,伊予道後の温湯宮を訪れたことを記した碑文。碑は現存せず,「釈日本紀」引用の伊予風土記によって伝わる。

いよかずら

いよかずら [3] 【伊予葛】
ガガイモ科の多年草。海岸近くの草地ややぶに生える。茎は50センチメートルほどで,上部は時に蔓(ツル)状。葉は対生し,楕円形で光沢がある。初夏,葉腋(ヨウエキ)に淡黄色の小花を密につける。スズメノオゴケ。

いよかん

いよかん [0] 【伊予柑】
ミカンの一種。果実は大きく,赤橙(セキトウ)色で甘みが強い。二,三月に熟する。1880年代に山口県で発見され,愛媛県に伝えられた。

いよがすり

いよがすり [3] 【伊予絣】
伊予国今出で享和年間(1801-1804)に鍵谷カナが創案したという木綿紺絣。野良着用として松山市を中心に産出される。松山絣。

いよく

いよく【意欲】
(a) volition;→英和
one's will.

いよく

いよく [1] 【意欲】
物事を積極的にしようとする意志・気持ち。「創作―」「新事業への―に燃えている」

いよくてき

いよくてき [0] 【意欲的】 (形動)
積極的に行動しようとするさま。「―に取り組む」「―な活動」

いよざね

いよざね [2] 【伊予札】
甲冑(カツチユウ)の札の一種。へりの部分を浅く重ねてつづるように作ったもの。甲冑を少ない枚数で軽くかつ安価に作れる。下卒用。

いよし

いよし 【弥し】 (副)
いよいよ。ますます。多く「いよしも」の形で,手紙などに用いられた。「―も変はらぬ御見(ゴゲン)まで/浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(上)」

いよしごげん

いよしごげん 【弥し御見】
近世,遊女の手紙などに用いた語。切に切にお会いしたい。「―と書いたるは,ほだしのたねか/浄瑠璃・長町女腹切(中)」

いよすだれ

いよすだれ [3] 【伊予簾】
(1)伊予国上浮穴(カミウケナ)郡に産する細くて長い篠(シノ)で編んだ,簾。いよす。
(2)名物裂の一。紅・黄・浅葱(アサギ)などの細かい縞に石畳の地紋と宝尽くし文を繻子(シユス)織りで表したもの。小石畳緞子(コイシダタミドンス)。

いよぞめ

いよぞめ [0] 【伊予染(め)】
江戸後期に流行した染め模様。また,その着物。縞に濃淡をつけて伊予簾(スダレ)二枚を重ねてすかしたときに現れる木目にかたどったもの。

いよだつ

いよだ・つ 【弥立つ】 (動タ四)
恐怖や寒さのため身の毛が立つ。よだつ。「羅刹国に来たるかと身の毛―・つばかりなり/浄瑠璃・嫗山姥」

いよと

いよと [0] 【伊予砥】
伊予国に産する白色の砥石。古来,刀の研磨に用いる。

いよどうまる

いよどうまる [3] 【伊予胴丸】
伊予札(イヨザネ)で製した胴丸。室町期に最も流行した。

いよなだ

いよなだ 【伊予灘】
瀬戸内海西部の海域。西は周防(スオウ)灘,北東は防予諸島,南は佐田岬半島に区切られる。

いよのゆげた

いよのゆげた 【伊予の湯桁】
〔伊予の道後温泉は湯桁の数が多いので〕
物の数が多いことのたとえ。「指(オヨビ)を屈めて,とを・はた・みそ・よそなど数ふるさま,―も,たどたどしかるまじう見ゆ/源氏(空蝉)」

いよぶし

いよぶし 【伊予節】
江戸後期のはやり唄。伊勢市古市(フルイチ)のお座敷唄「宮参り」が伊予松山へ伝えられ,松山の名物・名所づくしの歌詞がつけられた。のち,各地で替え唄が作られ,流行した。

いよほうしょ

いよほうしょ [3] 【伊予奉書】
伊予国で産した奉書紙。浮世絵の扇の地紙に用いた。

いよまんざい

いよまんざい [3] 【伊予万歳】
愛媛県松山地方に伝わる芸能万歳の一種で,祭礼や慶事の余興として,歌・三味線・太鼓・拍子木の伴奏でにぎやかに踊る。曲目に「松づくし」「お染久松」など。

いよみしま

いよみしま 【伊予三島】
愛媛県東部の市。燧灘(ヒウチナダ)に臨み,東に隣接する川之江市とともに製紙工業が発達。古くから水引を特産する。

いよやか

いよやか (形動)
〔「いよ」は「彌」の意〕
(1)高くそびえ立つさま。[運歩色葉集]
(2)はっきりしているさま。[日葡]

いよよ

いよよ 【愈・弥】 (副)
〔「いよいよ」の略〕
ますます。いよいよ。「剣大刀―研ぐべし/万葉 4467」

いよろう

いよろう [2] 【伊予蝋】
伊予国に産する木蝋(モクロウ)。ハゼノキの果実から製する。

いら

いら 【苛】 (接頭)
形容詞またはその語幹に付いて,かどのある,とげとげしいなどの意を表す。「―ひどし」「―たか」

いら

いら 【刺・苛】
(1)草木のとげ。
(2)魚の背びれのとげ。
(3)イラクサの異名。

いら

いら [0] 【伊良】
スズキ目の海魚。全長40センチメートルほど。ベラの一種,体は長楕円形で側扁する。体色は紅褐色で,胸びれから背方へかけて,暗黄緑色の斜帯がある。食用。南日本の岩礁域に分布。テス。カンダイ。

いら∘ぬ

いら∘ぬ 【要らぬ】 (連語)
必要ない。余計だ。いらん。「―∘ぬお世話だ」

いらい

いらい [1] 【以来】
(1)ある一定の時から今日に至るまでずっと。爾来(ジライ)。「気象庁開設―の記録的豪雪」「卒業して―会っていない」
(2)こののち。今よりのち。以後。「―屹度心得まする/湯島詣(鏡花)」

いらい

いらい [0] 【依頼】 (名)スル
(1)他人に用件を頼むこと。「御―の件承知しました」「講演を―する」
(2)他人に頼ること。

いらい

いらい【以来】
(1) since <last year> ;→英和
after that.(2) after this (今後);henceforth;→英和
in future.それ〜 since then.

いらい

いらい【依頼】
(1) a request (願い);→英和
<ask> a favor <of a person> .→英和
(2) dependence;→英和
reliance (たよること).→英和
〜する (1) ask[request] <a person to do> .→英和
(2)[たよる]depend[rely] <upon another> .→英和
‖依頼状 a letter of request;a written request.依頼人 a client (弁護士などの).

いらいしん

いらいしん [2] 【依頼心】
他人に頼る気持ち。「―が強い」

いらいら

いらいら【苛々する】
⇒苛立つ.

いらいら

いらいら 【苛苛】
■一■ [1] (副)スル
〔「いら」は「とげ」の意〕
(1)自分の思うとおりに進まないために,焦って心が落ち着かないさま。いらだたしいさま。「あんまり遅いので―する」「―のしどおし」
(2)光などが刺激するさま。「外は猛烈な光で一面に―し始めた/それから(漱石)」
(3)皮膚などがちくちくと刺激をうけるさま。「のどが―する」「手ニ―トサワル/日葡」
■二■ [0] (名)
思い通りにならなくてじれた気持ち。「―が直る」「―がつのる」

いらいらしい

いらいらし・い 【苛苛しい】 (形)[文]シク いらいら・し
心のいらだつさま。いらいらするさま。「葉子はペンも折れよと―・くその上を塗り消した/或る女(武郎)」

いらう

いら・う イラフ 【弄ふ・綺ふ】 (動ハ四)
〔「いろふ」から転じた語か〕
(1)いじる。もてあそぶ。「―・うて見ましたればまだ人肌でござつた/狂言・仏師(虎寛本)」
(2)手を加える。手入れする。「裏の離れを―・うたばかり/歌舞伎・桑名屋徳蔵」
(3)からかう。「人を―・ふ様な言分/浄瑠璃・極彩色娘扇」

いらう

いら・う イラフ 【借ふ】 (動ハ下二)
借りる。
⇔いらす
「稲と資財(タカラ)とを―・へし者は/日本書紀(天武下訓)」

いらう

いら・う イラフ 【答ふ・応ふ】 (動ハ下二)
⇒いらえる

いらう

いら・う イラフ [2] 【苛う】 (動ワ五[ハ四])
いらだつ。「黄金丸も少し―・つて/こがね丸(小波)」

いらえ

いらえ イラヘ [2] 【答え・応え】
こたえ。返事。応答。「窓の中はしづまりかへりて何の―もなし/即興詩人(鴎外)」

いらえる

いら・える イラヘル [3][2] 【答える・応える】 (動ア下一)[文]ハ下二 いら・ふ
返事をする。返答する。「襖(フスマ)の彼方へ声をかくれば,ヘイと―・へて次の間より/当世書生気質(逍遥)」

いらか

いらか [0] 【甍】
(1)屋根の大棟。また,棟瓦(ムネガワラ)。
(2)瓦葺(ブ)きの屋根。また,葺いた瓦。「―の波」
(3)切妻屋根の三角形の部分。

いらか=を並べる

――を並・べる
多くの家が建ち並ぶ。

いらか=を争(アラソ)う

――を争(アラソ)・う
(甍の高さを競うように)家がたくさん建ち並ぶさまをいう。

いらかおおい

いらかおおい [4] 【甍覆い】
神明造りなどの屋根で,棟(ムネ)の上端をおおう水平の細長い板。甲板(コウイタ)。

いらかづくり

いらかづくり [4] 【甍造り】
⇒切妻造(キリヅマヅク)り

いらが

いらが [0] 【刺蛾】
イラガ科のガ。開張約33ミリメートル。前ばねは黄色で二本の褐色の線がある。幼虫はイラムシと呼ばれる毛虫で,毒針をもち,人が触れると痛みを与える。カキ・ナシ・リンゴ・ナツメなどの害虫。繭はスズメノショウベンタゴ・スズメノタゴなどといい,卵形でかたい。六〜九月頃に羽化。日本各地とアジア東部に分布。

いらく

いらく ヰ― [0] 【慰楽】 (名)スル
慰みと楽しみ。「萱場氏来宅あり。大に―するを得たり/欺かざるの記(独歩)」

いらく

いらく [1] 【怡楽】 (名)スル
喜び楽しむこと。「苦痛に打勝つて―を得よう/一隅より(晶子)」

いらくさ

いらくさ [0][2] 【刺草・蕁麻】
イラクサ科の多年草。日陰地に自生。高さ80センチメートル内外。葉は心臓形で粗い鋸歯(キヨシ)がある。秋,葉腋(ヨウエキ)に緑白色の雄花穂と雌花穂をつける。葉・茎にあるとげはギ酸を含み,触れると痛く,水疱ができる。若葉は食用。茎から繊維をとる。イタイタグサ。

いらくさ

いらくさ【刺草】
a nettle.→英和

いらくさおり

いらくさおり [0] 【刺草織(り)】
イラクサの茎皮の繊維から紡いだ糸で織った織物。

いらこ

いらこ 【伊良子】
姓氏の一。

いらこせいはく

いらこせいはく 【伊良子清白】
(1877-1946) 詩人。鳥取県生まれ。本名,暉造。別号,すずしろのや。京都府立医学校卒。幻想的神秘的かつ精妙な象徴詩人として「文庫」派の中心的存在であった。詩集「孔雀船」

いらごすいどう

いらごすいどう 【伊良湖水道】
愛知県渥美(アツミ)半島突端の伊良湖岬と三重県神島との間の海峡。伊勢湾と太平洋を結ぶ。暗礁が多く航行の難所。

いらごみさき

いらごみさき 【伊良湖岬】
愛知県渥美(アツミ)半島の突端にある岬。伊良湖崎。いらごがさき。((歌枕))「伊良湖崎に鰹(カツオ)釣り舟並び浮きてはがちの波に浮かびつつぞ寄る/山家(雑)」

いらざる

いらざる 【要らざる】 (連語)
不必要な。余計な。いらぬ。「―心配をする」

いらす

いら・す 【貸す】 (動サ四)
貸す。
⇔いらう
「仍りて中戸より以下に―・したまふべし/日本書紀(天武下訓)」

いらずやま

いらずやま [0] 【不入山】
癖地(クセチ)の一。はいると出られなくなるといい,行くことを忌む山。四国地方に多い。

いらせ∘られる

いらせ∘られる (連語)
〔動詞「入る」の未然形に尊敬の助動詞「する」の未然形「せ」と尊敬の助動詞「られる」の付いた語〕
「入る」の尊敬語。「いられる」よりも一段と高い敬意を表す。お入りあそばす。「天皇は御座所内に―∘られた」

いらせられる

いらせら・れる [5] (動ラ下一)[文]ラ下二 いらせら・る
〔連語「いらせられる」の一語化したもの〕
(1)「行く」「来る」の尊敬語。「いらっしゃる」よりも一段と高い敬意を表す。「これはこれは,ようこそ―・れました」
(2)「居る」「ある」の尊敬語。「いらっしゃる」よりも一段と高い敬意を表す。補助動詞としても用いられる。「御機嫌うるわしく―・れる」

いらたか

いらたか [0] 【苛高】
〔「いらだか」とも〕
(1)角ばっていること。ごつごつしていること。
(2)「苛高数珠」の略。「赤木の数珠の―を,さらりさらりと押し揉んで/謡曲・葵上」

いらたかじゅず

いらたかじゅず [4] 【苛高数珠】
そろばん玉のように,平たく角のたった玉の数珠。高い音が出る。山伏などが用いた。いらたか。「―をさらさらと押揉みて/太平記 2」

いらだたしい

いらだたし・い [5] 【苛立たしい】 (形)[文]シク いらだた・し
思いどおりにならなくて,いらいらする。心が落ち着かない。「動きが緩慢で―・くなる」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

いらだち

いらだち [0] 【苛立ち】
思うようにならず,いらいらしている気持ち。「内心の―を隠しきれない」

いらだつ

いらだつ【苛立つ】
be[get]irritated;grow impatient.苛立たせる irritate;→英和
make <a person> irritated;〔形〕irritating.

いらだつ

いらだ・つ [3] 【苛立つ】
■一■ (動タ五[四])
思いどおりにならなくて落ち着かない。いらいらする。「時刻がせまってきて―・つ」「神経が―・つ」
■二■ (動タ下二)
⇒いらだてる

いらだてる

いらだ・てる [4] 【苛立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 いらだ・つ
気持ちをいらいらさせる。「神経を―・てる」

いらっしゃい

いらっしゃい [4]
〔「いらっしゃる」の命令形。本来は「いらっしゃいまし(ませ)」の略からできた形〕
(1)「来い」「行け」「居ろ」の尊敬語。おいでなさい。「早く―」「そこにじっとして―」
(2)人の来訪を歓迎する挨拶(アイサツ)の言葉。「いらっしゃいませ」よりは軽い。「やあ,―。早かったね」
(3)商店などの呼び込みのかけ声の言葉。

いらっしゃい

いらっしゃい
Welcome!/Please come in! (来客に)/May I help you? (店員が客に)/Walk up! Walk up! (呼び込み).

いらっしゃいませ

いらっしゃいませ [6]
人の来訪や,客の来店を歓迎するときにいう言葉。

いらっしゃる

いらっしゃ・る [4] (動ラ五[四])
〔下二段動詞「入らせらる」の転で,活用も五(四)段化したもの〕
(1)「行く」「来る」「居る」の尊敬語。おいでになる。「先生はロンドンへ―・る」「会社からこちらへ―・る」「御自宅に―・る」
(2)(補助動詞)
動詞の連用形に助詞「て(で)」を添えたもの,形容詞の連用形またはそれに助詞「て」を添えたもの,動作性・状態性の名詞または形容動詞語幹(いずれも敬意の接頭語の付いたもの)に「で」または「に」を添えたものなどに付く。「(て)いる」「(で)ある」の尊敬語。「本を読んで―・る」「平田さんで―・いますか」「息子さんはまだ若くて―・る」
〔命令形が「いらっしゃい」となること,助動詞「ます」に続くとき「いらっしゃい」の形があること,「ます」の命令形「まし」「ませ」が直接に付くことなどから,ラ行五(四)段特別活用ともいわれることがある〕
[可能] いらっしゃれる

いらつ

いら・つ 【苛つ】
■一■ (動タ四)
気持ちが落ち着かず,いらいらする。いらだつ。「―・つて熊坂早足(サソク)を踏み/謡曲・熊坂」
■二■ (動タ下二)
早くするようせきたてる。「『のりものよりおり候へ』と―・てけれども/平家 10」

いらつく

いらつ・く [3][0] 【苛つく】 (動カ五[四])
いらいらする。「気分が―・く」

いらつこ

いらつこ 【郎子】
上代,若い男子を親しんでいう称。
⇔いらつめ
「菟道稚―((ウジノワキイラツコ))/日本書紀(応神訓)」

いらつめ

いらつめ 【郎女】
上代,若い女子を親しんでいう称。
⇔いらつこ
「播磨の稲日の大―を立て,皇后と為す/日本書紀(景行訓注)」

いらなし

いらな・し 【苛なし】 (形ク)
(1)心が痛む。心が苦しい。「悲しけくここに思ひ出―・けくそこに思ひ出/万葉 3969」
(2)(程度が)際立ってはなはだしい。「わがさまの,いと―・く(=コノ上ナクヒドク)なりにたるを思ひけるに/大和 148」「―・き(=非常ニ鋭イ)太刀をみがき/宇治拾遺 10」
(3)大げさだ。わざとらしい。「印ことごとしく結び出でなどして,―・くふるまひて/徒然 54」

いらぬ

いらぬ【要らぬ】
needless;→英和
useless;→英和
superfluous;→英和
uncalled-for.〜世話をやく be meddlesome.〜おせっかいだ Mind your own business.

いらひどい

いらひど・い 【苛酷い】 (形)
〔中世・近世語〕
たいへんにひどい。苛酷(カコク)である。「―・い玉づさの来る大三十日(オオミソカ)/柳多留 10」[日葡]

いらぶじま

いらぶじま 【伊良部島】
沖縄県中部,宮古諸島に属し,楕円形で低平な隆起サンゴ礁の島。サトウキビ栽培が中心。

いらぼ

いらぼ [0] 【伊羅保・伊良保】
李朝時代の朝鮮の焼き物の一種。金気のある砂まじりの素地に釉(ウワグスリ)をかけたもので,手ざわりがざらざらしている。伊羅保茶碗。

いらむし

いらむし [2] 【刺虫】
イラガの幼虫。

いらめく

いらめ・く 【苛めく】 (動カ四)
とがって見える。「むね骨は,ことにさしいでて,―・き/宇治拾遺 11」

いららがす

いららが・す 【苛がす】 (動サ四)
〔「いららかす」とも〕
角立てる。とがらせる。「毛を―・して/宇治拾遺 9」

いららぐ

いらら・ぐ 【苛ぐ】
〔「いららく」とも〕
■一■ (動ガ四)
(1)角張る。とがる。「鼻―・ぎたる事限りなし/落窪 2」
(2)表面が滑らかでなくなる。粒立つ。「寒げに―・ぎたる顔して/源氏(橋姫)」
■二■ (動ガ下二)
とがらせる。「声を―・げ色を損じて/太平記 10」

いらる

いら・る 【焦らる・苛る】 (動ラ下二)
気をもむ。いらいらする。「おきふし泣き―・るれば/落窪 1」

いられがまし

いられがま・し 【苛れがまし】 (形シク)
いらいらしているようすだ。「―・しきわびごとどもを書き集め給へる御文/源氏(胡蝶)」

いらん

いらん ヰ― [0] 【違乱】
(1)法に違反し秩序を乱すこと。「今度の御即位に―なくめでたき様/平家 4」
(2)苦情を言うこと。反対すること。「外より―少しもなし/浄瑠璃・卯月の紅葉(上)」
(3)物事が乱れること。

いり

いり [0] 【入り】
〔動詞「入る」の連用形から〕
(1)場所・土地やある社会などに,はいること。「楽屋―」「政界―」「土俵―」「大阪―」
(2)はいっていること。「二リットル―の瓶」「牛乳―のコーヒー」「客の―は上々だ」
(3)日や月が没すること。「日の―」
(4)彼岸・土用などの始まり。最初の日。「寒の―」
(5)収入。みいり。「今月は―が少ない」
(6)(「要り」とも書く)費用。かかり。「―がかさむ」「物―」

いり

いり [0][1] 【圦】
池の土手などに埋めて水の出入りを調節する樋(トイ)。水門。樋口(ヒグチ)。

いり

いり【入り】
(1) entering;setting (日・月の).→英和
(2) (an) income (収入).→英和
(3) <have a large (small)> audience[attendance](入場者).→英和

いりあい

いりあい [0] 【入相】
(1)日の沈むころ。日暮れ時。夕暮れ。
(2)「入相の鐘」の略。「山寺の―の声々にそへても/源氏(澪標)」

いりあい

いりあい [0] 【入会】
一定地域の住民が,慣習的な権利によって特定の山林・原野・漁場の薪材・緑肥・魚貝などを採取することを目的に共同で使用すること。

いりあい

いりあい【入相の鐘】
the evening bell;the curfew.→英和

いりあいぎょぎょう

いりあいぎょぎょう [5] 【入会漁業】
一定地域の住民が一定の漁場に入って共同で漁業を行うこと。

いりあいけん

いりあいけん【入会権】
the right of common.

いりあいけん

いりあいけん [3] 【入会権】
一定地域の住民が,一定の山林原野(入会地)を共同で薪炭用・肥料用の雑木・雑草の採集等のために利用する慣習上の権利。用益物権の一つ。

いりあいち

いりあいち [3] 【入会地】
入会権が設定されている地域。

いりあいのかね

いりあいのかね [0] 【入相の鐘】
夕暮れにつく鐘。また,その音。いりあい。晩鐘。

いりあや

いりあや [0] 【入綾】
舞楽が終わり,舞人が舞いながら舞台を退くこと。入舞(イリマイ)。

いりあわせ

いりあわせ [0] 【入り合(わ)せ】
埋め合わせ。平均化すること。いれあわせ。

いりうみ

いりうみ【入海】
a gulf;→英和
a bay.→英和

いりうみ

いりうみ [3][0] 【入(り)海】
陸地にはいり込んだ海。

いりえ

いりえ [0] 【入(り)江】
海や湖が陸地にはいり込んでいる所。

いりえ

いりえ【入江】
an inlet;→英和
a creek.→英和

いりえ

いりえ 【入江】
姓氏の一。

いりえはこう

いりえはこう 【入江波光】
(1887-1948) 日本画家。京都生まれ。本名,幾治郎。代表作「降魔」「彼岸」

いりえわに

いりえわに [4] 【入江鰐】
ワニの一種。全長7メートルほど。河口や入り江の汽水域にすむ。性質が荒く,人や家畜を襲うこともある。アジア南部・ニューギニア・オーストラリア北部に分布。カワグチワニ。

いりえん

いりえん [0] 【入(り)縁】
(1)入り婿。いりえ。
(2)先方から申し込みのあった縁談。「―あれどもかつて取りあはず/浮世草子・男色大鑑 1」

いりおう

いりおう [3] 【入(り)王】
「入玉(ニユウギヨク)」に同じ。

いりおもて

いりおもて 【西表】
沖縄県南西部,八重山諸島中最大の島。面積284平方キロメートル。河口付近にマングローブ林が発達。内陸は亜熱帯原始林におおわれた山地。

いりおもてこくりつこうえん

いりおもてこくりつこうえん 【西表国立公園】
亜熱帯原生林におおわれる西表島を中心とし,日本最大の珊瑚(サンゴ)礁が発達する周辺海域よりなる自然公園。

いりおもてやまねこ

いりおもてやまねこ【西表山猫】
an Iriomote wildcat.

いりおもてやまねこ

いりおもてやまねこ [6] 【西表山猫】
西表島だけに一〇〇頭程度が生息する貴重なヤマネコ。体長60センチメートルほどで,イエネコよりやや大きい。耳先が丸く,鼻づらは大きく,体は焦げ茶色で,暗色のぼんやりした斑点が多数ある。特別天然記念物。
西表山猫[図]

いりおんじょう

いりおんじょう [3] 【入(り)音声】
舞楽で,舞人が舞いながら退場しようとするときの奏楽。

いりかわ

いりかわ [0] 【炒り皮】
鯨の背・腹側の表面にある脂肪層を加熱し,脂肪を除いたのち乾燥させたもの。おでんの具などに用いられる。ころ。

いりかわ

いりかわ [0] 【入皮】
木材で,樹皮の一部が芯側に巻き込まれて内部に残っているもの。製材後の欠点とされる。

いりかわ

いりかわ [0] 【入側】
座敷と濡れ縁との間の細長い通路。畳を敷いたものを縁座敷という。いるかわ。

いりかわり

いりかわり [0] 【入り替(わ)り・入り代(わ)り】
「入れかわり」に同じ。「―に他の一人が這入って来て/ふらんす物語(荷風)」

いりかわる

いりかわ・る [4] 【入り替(わ)る・入り代(わ)る】 (動ラ五[四])
「いれかわる」に同じ。[ヘボン]

いりがく

いりがく [0] 【入(り)角】
四角形の四隅を切り落とした形。いりずみ。

いりがた

いりがた [0] 【入(り)方】
日や月が沈もうとする頃。「月の―」

いりがら

いりがら 【炒り殻】
(1)鯨の脂身(アブラミ)を細かく切り,炒って脂を除いたものを干した食品。「鯨の脂とつたあとの身ぢやさかひ,―といふわいな/滑稽本・膝栗毛 6」
(2)豆腐のからを炒って味つけした食品。いりうのはな。

いりくみ

いりくみ [0] 【入(り)組み】
(1)物事の関係がいりくんでいること。いざこざ。「思はぬ―が興る者で/当世書生気質(逍遥)」
(2)土地の境界が複雑であること。また,そういう所。「田上郡は給所給所の―にて/浄瑠璃・反魂香」

いりくみもん

いりくみもん [4] 【入組文】
縄文土器の文様の一。斜めの S 字状の文様を連続させるもの。縄文時代後期から晩期にかけてみられる。

いりくむ

いりくむ【入り組む】
get[be]complicated.→英和
入り組んだ complicated;intricate.→英和

いりくむ

いりく・む [3] 【入(り)組む】 (動マ五[四])
構造などが複雑にからみあう。込み入る。「筋が―・んだ話」「―・んだ海岸線」

いりくり

いりくり [0] 【入り繰り】
互いに入り込むこと。

いりぐち

いりぐち [0] 【入(り)口】
〔「いりくち」とも〕
(1)はいるところ。はいりぐち。
⇔出口
「劇場の―」「港の―」
(2)物事の始め。また,物事の最初の段階。「学問の―」

いりぐち

いりぐち【入口】
the entrance <to a station> ;→英和
<stand in> the doorway.→英和

いりこ

いりこ [0][3] 【熬り子・炒り子】
「煮干し{(2)}」に同じ。主に西日本での称。

いりこ

いりこ [0][3] 【煎り粉・炒り粉】
(1)道明寺糒(ホシイ)を煎って粉にしたもの。和菓子の原料にする。
(2)むぎこがし。

いりこ

いりこ [0][3] 【海参・煎海鼠】
ナマコの腸を除いてゆでて干したもの。中国料理に用いる。平安初期から調物(チヨウモツ)とされ,近世には中国へ輸出された。ほしなまこ。ほしこ。

いりこさく

いりこさく [3] 【入(り)小作】
江戸時代,他村の百姓が来て小作すること。また,その人。入り作。

いりこむ

いりこむ【入り込む】
enter (into);→英和
penetrate (into).→英和

いりこむ

いりこ・む [3] 【入(り)込む】 (動マ五[四])
(1)強引に中にはいって行く。はいりこむ。「敵陣深く―・む」
(2)物事が複雑に絡みあっている。入り組む。「―・んだ事情」
(3)多くの人が寄り集まる。「人の―・む事多ければ/仮名草子・浮世物語」

いりごみ

いりごみ [0] 【入(り)込み】
〔「いりこみ」とも〕
(1)差別なく入りまじること。「はやり唄も諸国の―だから/滑稽本・浮世風呂 4」
(2)人が入りまじって集まっていること。雑踏。「吉原土手の―に惜しや姿を見失ひける/浮世草子・御前義経記」
(3)男女混浴。いれこみ。「―の湯屋へは一向はひり手がなし/黄表紙・孔子縞于時藍染」
(4)〔区別を設けずにはいれるところから〕
劇場の,下級の安い見物席。大衆席。いれこみ。

いりごめ

いりごめ [2][0] 【煎り米・炒り米】
煎った米。

いりさく

いりさく [0] 【入(り)作】
「入り小作(コサク)」に同じ。
⇔出作(デサク)

いりさわ

いりさわ イリサハ 【入沢】
姓氏の一。

いりさわたつきち

いりさわたつきち イリサハ― 【入沢達吉】
(1865-1938) 医学者。新潟県生まれ。東大教授。ベルツに師事。寄生虫学や脚気の研究で貢献。

いりざけ

いりざけ [2] 【煎り酒】
調味用に煮つめた酒。鰹節(カツオブシ)や梅干しなどを入れることもある。

いりしお

いりしお 【入(り)潮】
(1)干潮。ひき潮。「―のひがたにきゐるみとさぎを/新撰六帖 6」
(2)入り江などに満ちてくる潮。満潮。差し潮。「浦荒れて風よりのぼる―におろさぬ舟ぞ波に浮きぬる/玉葉(雑二)」

いりじお

いりじお [0] 【煎り塩】
煎った塩。焼き塩。

いりすみ

いりすみ [0] 【入(り)隅・入り角】
(1)〔建〕 壁など二つの面が出合った所の内側の部分。へこんで見える側。
⇔出隅
(2)「いりがく(入角)」に同じ。

いりずみ

いりずみ [2] 【煎り炭】
火にあぶり湿気を除き,火つきをよくした炭。

いりたつ

いりた・つ 【入り立つ】 (動タ四)
(1)そこにはいり込む。「臣の子の八重の柴垣―・たずあり/古事記(下)」
(2)親しく出入りする。つきあう。「山の井の大納言は―・たぬ御せうとにてもいとよくおはすかし/枕草子 104」
(3)物事に深く立ち入る。通じる。「遊びの道にも―・ち給へり/宇津保(藤原君)」

いりたまご

いりたまご [3][4] 【煎り卵・炒り玉子】
鶏卵をといて調味料を加え,かきまぜながら加熱した料理。

いりたまご

いりたまご【炒り卵】
scrambled eggs.

いりだね

いりだね [2] 【煎り種・炒り種】
米・糯粟(モチアワ)などを蒸して干し,さらに煎ったもの。和干菓子の材料とする。

いりちがい

いりちがい [0] 【入(り)違い】
(1)「いれちがい(入違)」に同じ。
(2)紋様で,二つが互いに交錯していること。入違葵(アオイ)・入違沢瀉(オモダカ)など。

いりちょう

いりちょう [0] 【入(り)帳】
入金を書き入れる帳面。「年中―の銀高(カネダカ)つもりて,世帯まかなふ事也/浮世草子・胸算用 3」

いりつく

いりつ・く [3][0] 【煎り付く・炒り付く】
■一■ (動カ五[四])
(1)鍋に入った物が焦げつく。「魚ガ―・イタ/ヘボン」
(2)音などが気持ちをいら立たせる。「―・くやうな其の声に/青春(風葉)」
■二■ (動カ下二)
⇒いりつける

いりつける

いりつ・ける [0][4] 【射り付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 いりつ・く
強い光が焼き尽くすように物に当たる。

いりつける

いりつ・ける [4][0] 【煎り付ける・炒り付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 いりつ・く
食べ物を火にかけ,水気がなくなるまで熱を加える。「おからを―・ける」

いりでっぽうにでおんな

いりでっぽうにでおんな イリデツパウ―デヲンナ 【入鉄砲に出女】
江戸幕府が,箱根・栗橋・碓氷(ウスイ)などに関所を設け,鉄砲の搬入と,江戸に留めおかせた諸侯の婦女の関の通過とを厳重に改めたこと。

いりどうふ

いりどうふ [3] 【煎り豆腐】
豆腐の水気を切り,よくくずして味つけし,煎りつけた料理。

いりどり

いりどり 【入り取り】
人家に押し入り金品を奪い取ること。強盗。「在々所々に―おほし/平家 8」

いりどり

いりどり [2][0] 【煎り鳥・炒り鳥】
鶏・雁・鴨(カモ)などの肉を薄く切り,煎りつけて味を調えたもの。

いりなべ

いりなべ [3] 【炒り鍋】
(1)豆・米・肉・野菜などを炒るのに用いる浅い鉄鍋または土鍋。
(2)ほうろく。

いりに

いりに [0] 【炒り煮】
油でいためてから煮る煮方。また,その物。

いりに

いりに [0] 【入(り)荷】
(1)荷物が送られて来ること。また,その荷物。いりか。にゅうか。
(2)倉庫などに積み入れられている荷物。

いりの

いりの 【入り野】
(1)入り込んだ野。山に囲まれて人目につかない野。「多胡(タゴ)の―の奥もかなしも/万葉 3403」
(2)京都市西京区大原野上羽(ウエバ)・灰方付近の山間にはいり込んだ野原。ススキの名所。((歌枕))「さ雄鹿の―のすすき初尾花いづれのときか妹(イモ)が手まかむ/万葉 2277」

いりのう

いりのう [2] 【入能】
能の上演で,予定の番組のほかに,貴顕の所望などによって臨時に上演される曲。御乞能(オコイノウ)。

いりは

いりは [0] 【入端】
(1)舞踊的な芸能で,退場の部分の演技・歌・囃子(ハヤシ)をいう語。民俗芸能では登場の部分をいうこともある。
⇔出端(デハ)
(2)古く,二場構成の能の後場(ゴバ)をいった語。

いりはま

いりはま [0] 【入(り)浜】
満潮時の海面より低い浜辺に堤防を設け,満潮時に海水を流入させて製塩する方法。
⇔揚げ浜

いりはまけん

いりはまけん [4] 【入(り)浜権】
魚介類の採取や海水浴,観光に利用するなど,すべての国民が海浜を自然のまま利用し享受する権利。

いりひ

いりひ 【圦樋】
水を引き入れたり出したりするために設けた水門の樋(トイ)。樋口(ヒグチ)。

いりひ

いりひ [0] 【入(り)日】
西に沈もうとする夕日。落日。「燃えるような―」

いりひ

いりひ【入日】
the setting sun.

いりひかげ

いりひかげ [3] 【入(り)日影】
夕日の光。「涼しさよ白雨(ユウダチ)ながら―(去来)/曠野」

いりびたり

いりびたり【入り浸りである】
be a constant visitor <at> ;frequent <the bar> ;→英和
stay all the time <at> .→英和

いりびたり

いりびたり [0] 【入(り)浸り】
いりびたること。「酒場に―だ」

いりびたる

いりびた・る [4] 【入(り)浸る】 (動ラ五[四])
(1)水の中にずっとはいったままでいる。
(2)よその家や特定の場所に頻繁に行く。また,そこに居続ける。「碁会所(ゴカイシヨ)に―・る」

いりふね

いりふね【入船】
an incoming ship.

いりふね

いりふね [0] 【入(り)船】
港にはいって来る船。
⇔出船

いりほが

いりほが 【入り穿・鑿】
〔「ほが」はうがつ意か〕
(1)和歌・連歌・俳諧で,趣向をこらしすぎて嫌みになること。「詞のいりほが」と「風情のいりほが」がある。
(2)こまかく詮索しすぎること。「続翠の説は―なぞ/四河入海 23」

いりぼし

いりぼし [0][2] 【熬り干し】
「熬(イ)り子」に同じ。

いりまい

いりまい 【入り米】
(1)収入。みいり。いりまえ。「身の―は上田の/浄瑠璃・宵庚申(中)」
(2)必要な費用。出費。「せめて老の―にと金子五十両残し申し候/浮世草子・武道桜」

いりまい

いりまい 【入舞】
(1)「入綾(イリアヤ)」に同じ。
→老いの入舞
(2)物事の終わり。「世既に至極せり,―にや/盛衰記 28」

いりまえ

いりまえ 【入り前】
〔「いりまい」の転〕
「入り米(マイ)」に同じ。

いりまじる

いりまじる【入り交じる】
mix[mingle] <with> ;→英和
be mixed (up,together).

いりまじる

いりまじ・る [4] 【入(り)交じる】 (動ラ五[四])
多くの物がまじり合う。「敵味方―・って,激しく戦う」

いりまめ

いりまめ [0][2] 【炒り豆・煎り豆】
(1)大豆を炒ったもの。
(2)「まめいり{(2)}」に同じ。

いりまめ=に花

――に花
奇蹟が起きることのたとえ。煎り豆に花が咲く。「―の咲く心地して/浮世草子・一代男 4」

いりみずしょうにゅうどう

いりみずしょうにゅうどう イリミヅ― 【入水鍾乳洞】
福島県田村郡滝根町にある鍾乳洞。天然記念物。

いりみだれる

いりみだ・れる [5] 【入(り)乱れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 いりみだ・る
多くのものがまじりあい,混乱する。「敵味方―・れての白兵戦」

いりみだれる

いりみだれる【入り乱れる】
be confused.入り乱れて in confusion.

いりむぎ

いりむぎ [3] 【炒り麦】
大麦を炒り,ひいて粉にしたもの。むぎこがし。

いりむこ

いりむこ【入婿】
an adopted husband.

いりむこ

いりむこ [0][3] 【入(り)婿】
結婚して,男が女の家にはいり,その家の姓を名乗ること。また,その男。婿養子。

いりめ

いりめ 【入り目】
(1)費用。かかり。「初会の―,裏約束/黄表紙・金生木」
(2)控え目なこと。内気なこと。「―にもなく又さし出でても見えぬ様に/吾妻問答」

いりめし

いりめし [0][2] 【炒り飯】
炒った飯。チャーハン。やきめし。

いりもの

いりもの [2] 【煎り物・炒り物】
(1)肉や野菜などを炒ったもの。また,油でいためたもの。いりやき。
(2)米・豆などを炒ったもの。

いりもむ

いりも・む 【いり揉む】 (動マ四)
(1)いり乱れてぶつかり合う。風などが吹き荒れる。「一日一夜―・みとよみあかすに/増鏡(月草の花)」
(2)気をもむ。「この人を妻にせばやと,―・み思ければ/宇治拾遺 3」
(3)しきりに拝む。「仏を―・み奉る/栄花(鶴の林)」

いりもや

いりもや [0] 【入母屋】
建築の屋根の形式の一。屋根の上方は切妻造り,下方は寄棟造りのように四方に庇(ヒサシ)を葺(フ)きおろすもの。

いりもやづくり

いりもやづくり [5] 【入母屋造り】
入母屋に造った屋根。また,屋根を入母屋にした建築。法隆寺の金堂など。
入母屋造り[図]

いりもやはふ

いりもやはふ [5] 【入母屋破風】
入母屋に造った屋根の切妻の部分にある破風。

いりや

いりや 【入谷】
東京都台東区の地名。鬼子母神像をまつる真源寺は朝顔市で知られる。
→恐れ

いりやまがた

いりやまがた [4] 【入山形】
(1)山形を二つ並べた紋章。
(2)「遊女評判記」などに見える符号。山形と星印との組み合わせで女郎の位を示す。入山。「―の肩書へ呼出しといふ名目を付けて/歌舞伎・夜討曾我狩場曙」

いりゅう

いりゅう ヰリウ [0] 【慰留】 (名)スル
なだめて思いとどまらせること。「辞職願を出した部下を―する」

いりゅう

いりゅう [0] 【移流】
空気や海水の移動によって,水蒸気・塩分,圧力・熱・密度・運動量などが運ばれる過程。また,その過程で,ある地点に生ずるそれらの値の時間的変化率。

いりゅう

いりゅう ヰリウ [0] 【遺流】
末流。子孫。後裔(コウエイ)。[運歩色葉集]

いりゅう

いりゅう【慰留する】
persuade <a person> to remain in office;dissuade <a person> from resigning.

いりゅう

いりゅう ヰリウ [0] 【遺留】 (名)スル
(1)所持品を置き忘れること。
(2)死後に残すこと。

いりゅうぎり

いりゅうぎり [2] 【移流霧】
温暖多湿の気塊が低温の海面や地面上を移動すると,その下層部が冷却されて発生する霧。千島から北海道にかけての太平洋岸,北アメリカ東岸のニューファンドランド沖に多発。

いりゅうひん

いりゅうひん ヰリウ― [0] 【遺留品】
死後に残した品物。また,持ち主が忘れた品物。

いりゅうひん

いりゅうひん【遺留品】
an article left behind;lost articles (遺失物).

いりゅうぶん

いりゅうぶん ヰリウ― [2] 【遺留分】
一定の相続人のために,法律上必ず残しておかなければならない遺産の一定部分。これを受ける権利のある者は,被相続人の直系尊族・直系卑族および配偶者であり,兄弟姉妹にはその権利はない。

いりゆ

いりゆ [2] 【炒り湯】
飯を炒りこがして湯を注ぎ,その香を移した吸い物。

いりょ

いりょ [1] 【倚閭】
〔「閭」は村里の門の意〕
「倚門(イモン)」に同じ。

いりょう

いりょう ヰリヤウ [0] 【遺令】
皇太子・三后・親王などがのこした遺言。特に,薄葬を命じた言葉。遺命。いれい。

いりょう

いりょう ヰ― [1][0] 【威稜】
天子の威光。みいつ。

いりょう

いりょう [1][0] 【医療】
医術で病気を治すこと。「―施設」

いりょう

いりょう [1] 【医料】
医師に支払う治療代。医療費。

いりょう

いりょう [1] 【衣糧】
衣類と食糧。

いりょう

いりょう ヰレウ [0] 【井料】
(1)中世,荘園領主や大名が,灌漑(カンガイ)用水の使用料として農民に賦課した税。
(2)中世末期,灌漑施設の管理・修理などの費用として領主から農民に下付された食用米。井料米。井領米。

いりょう

いりょう【衣料】
clothing;→英和
clothes.→英和
衣料費 clothing expenses.

いりょう

いりょう【医療】
<undergo> medical treatment.‖医療器械(施設) medical[surgical(外科)]instruments (facilities).医療班 a medical team.医療費 medical expenses.医療法人 a medical corporation.医療保険 medical case insurance.

いりょう

いりょう ヰリヤウ [0] 【遺領】
死後に残された領地。

いりょう

いりょう [1] 【衣料】
身につけて着るものの総称。また,その材料となる布地など。「―品」

いりょうかご

いりょうかご [4] 【医療過誤】
誤った治療,誤診・誤薬投与など,医療上の過失によって患者に傷害・死亡などの事故を起こすこと。その状況により刑法・民法・行政法上の責任を問われる。医療事故。

いりょうきっぷ

いりょうきっぷ [4] 【衣料切符】
第二次大戦中から戦後にかけて,政府が衣料統制のために発行した切符。

いりょうこうい

いりょうこうい [4] 【医療行為】
免許をもった医師のみが行うことのできる診断・治療など。

いりょうたいそう

いりょうたいそう [4] 【医療体操】
医療を目的とする体操。古くは中国の導引にはじまり,近代医学と結びついて各種のものが考案されている。

いりょうのそう

いりょうのそう ヰリヤウ― 【遺令の奏】
遺令を奏聞する儀式。特に,薄葬を命じた遺令を天皇に奏上するもの。

いりょうはいきぶつ

いりょうはいきぶつ [6] 【医療廃棄物】
医療機関から出る注射針・チューブなど医療器具をはじめとする廃棄物。特に微生物が付着し感染性をもつ廃棄物や温度計の水銀,放射性同位体などの有害物質の処理に注意を要する。1989年(平成1)厚生省は処理のためのガイドラインを設けた。

いりょうひこうじょ

いりょうひこうじょ [5] 【医療費控除】
所得控除の一。自己または自己と生計を一にする配偶者その他親族のために支払った医療費を控除する。

いりょうひようほけん

いりょうひようほけん [7] 【医療費用保険】
損害保険の一。公的な医療保険制度の補完を目的とする。治療費用保険金・入院諸費用保険金・高度先進医療費用保険金などが支給される。

いりょうふじょ

いりょうふじょ [4] 【医療扶助】
生活保護法に基づき,生活困窮者の傷害や疾病に対して行われる医療給付。

いりょうほう

いりょうほう 【医療法】
1948年(昭和23)に制定された医療に関する法律。各種の医療機関の設置・管理・施設などについて規定する。

いりょうほうじん

いりょうほうじん [4] 【医療法人】
医療法に基づく法人。病院,医師か歯科医師が常時勤務する診療所または老人保健施設を開設しようとする社団・財団が対象となる。

いりょうほけん

いりょうほけん [4] 【医療保険】
傷害や病気などに対し,医療の保障または医療費の負担を主目的とする社会保険。健康保険・共済組合保険・国民健康保険など。

いりょうほごしせつ

いりょうほごしせつ [6] 【医療保護施設】
生活保護法による保護施設の一。医療を必要とする要保護者に診療・治療を行う。

いりょうほしょう

いりょうほしょう [4] 【医療保障】
医療に関する社会保障のこと。医療保険・医療扶助などのほか,医療サービスの確保などを含む場合もある。

いりょうほしょうほけん

いりょうほしょうほけん [7] 【医療保障保険】
生命保険の一。公的な医療保険制度の補完を目的とする。死亡保険金・治療給付金・入院給付金・看護給付金などが支給される。

いりょうソーシャルワーク

いりょうソーシャルワーク [8] 【医療―】
医療現場で,患者や家族の心理的・社会的・経済的な問題の解決のために援助を行う社会福祉の実践的活動。

いりょく

いりょく ヰ― [1] 【威力】
相手を圧倒する強い力。非常にすばらしい性能・力。「新兵器の―を示す」「金の―」

いりょく

いりょく [1] 【意力】
意志の力。精神力。「理想に向つて著者と礎を築いて行くと云ふ―/一隅より(晶子)」

いりょく

いりょく ヰ― [1] 【偉力】
すぐれて強い力。

いりょく

いりょく【威力】
<wield one's> power;→英和
might;→英和
authority.→英和
〜のある powerful;→英和
mighty.→英和

いりょくぎょうむぼうがい

いりょくぎょうむぼうがい ヰ―ゲフムバウガイ [7] 【威力業務妨害】
他人の自由意思を制圧するに足りる勢力を用いてその人の遂行すべき業務を妨げること。

いりょのぼう

いりょのぼう 【倚閭の望】
⇒倚門(イモン)の望(ボウ)

いりよう

いりよう [0] 【入(り)用】 (名・形動)
(1)用事のために必要な・こと(さま)。にゅうよう。「―な品物」「金が―になる」
(2)必要な費用。かかり。

いりわけ

いりわけ [0] 【入り訳】
詳しい訳。こみいった事情。

いりん

いりん [0] 【意臨】
書道の臨書で,手本の字形には拘泥せず,もっぱら筆意を写すこと。

いりん

いりん [1][0] 【彝倫】
〔「書経(洪範)」より。「彝」は常の意〕
人として常に守るべき道。人倫。

いり揉む

いりも・む 【いり揉む】 (動マ四)
(1)いり乱れてぶつかり合う。風などが吹き荒れる。「一日一夜―・みとよみあかすに/増鏡(月草の花)」
(2)気をもむ。「この人を妻にせばやと,―・み思ければ/宇治拾遺 3」
(3)しきりに拝む。「仏を―・み奉る/栄花(鶴の林)」

いる

いる【煎る】
parch;→英和
roast.→英和

いる

い・る [0] 【要る】 (動ラ五[四])
〔「入(イ)る」と同源〕
必要である。「燃焼させるには酸素が―・る」「そんなに時間は―・らない」「金が―・る」「もっと人手が―・る」

いる

いる【鋳る】
cast;→英和
mold;→英和
mint (貨幣などを).→英和

いる

い・る [0] 【入る】
■一■ (動ラ五[四])
❶人などが意図的に内側に移動する。
(1)人などが,ある建物・区画の中に移動する。はいる。「無用の者―・る可(ベ)からず」「虎穴に―・らずんば虎子を得ず」
(2)京都の町で場所を示す場合に,南北の通りから西または東へ少し行く。「中京区丸太町通り寺町東―・る」
(3)人が,ある分野に進む。…の一員となる。「仏門に―・る」
(4)人が,ある精神的状態になる。「涅槃(ネハン)に―・る」「悟道に―・る」
❷物などが内側に移動する。また,物の内部に何かが生ずる。
(1)物が何かの中にはいる。抽象的なものについてもいう。「ずいぶん念が―・っている」「病(ヤマイ)膏肓(コウコウ)に―・る」「すずりに髪の―・りてすられたる/枕草子 28」
(2)太陽・月が没する。「月ガ―・ッタ/ヘボン(三版)」
(3)(「ひびがいる」の形で)割れ目が生ずる。「茶碗にひびが―・る」「骨にひびが―・ったらしい」
❸事態が進行して,ある状態になる。「話はいよいよ佳境に―・った」「悦(エツ)に―・る」
❹ある時刻・季節になる。「寒(カン)に―・る」
❺他の動詞の下に付いて複合動詞をつくる。
(1)自然にその状態になりきる意を表す。「消え―・りそうな声」「寝―・る」
(2)意図的にその動作に徹する意を表す。「話に聞き―・る」「恐れ―・ります」
〔「はいる」のやや古めかしい言い方。「いれる」に対する自動詞〕
■二■ (動ラ下二)
⇒いれる
[慣用] 有卦(ウケ)に―・悦に―・寒に―・気に―・技(ギ)神(シン)に―・鬼籍に―・御意(ギヨイ)に―・興に―・神(シン)に―・手に―・堂に―

いる

いる【射る】
shoot <at> ;→英和
hit <the mark> .→英和

いる

いる ヰル 【率る・将る】 (動ワ上一)
いっしょに連れて行く。ひきつれる。伴う。「この君達をさへや,知らぬ所に〈ゐ〉て渡し給はむと,危し/源氏(夕霧)」

いる

い・る [1] 【射る】 (動ラ五[四])
〔上一段動詞「いる(射)」の五(四)段化。近世後期以降のもの〕
「射る」に同じ。「双瞳烱々として光彩人を―・り/経国美談(竜渓)」

いる

いる【要る】
[人が主語]want;→英和
need;→英和
be[stand]in need of;[物が主語]be necessary;be needed;[時間・費用が]take;→英和
require;→英和
cost.→英和

いる

いる【居る】
(1) be;→英和
exist;→英和
there is[are](存在).
(2) stay;→英和
remain;→英和
be (とどまる).
(3) be present;happen to be (居合わす).
(4) be in[at home](在宅).
居ない be absent[out].…の〜所で in the presence <of a person> .→英和

いる

いる 【沃る】 (動ヤ上一)
そそぐ。浴びせる。「面に水なむ〈いる〉べきとみる/蜻蛉(中)」

いる

いる ヰル [0] 【居る】 (動ア上一)[文]ワ上一
□一□
(1)人・動物がその場所に存在する。おる。「人の〈い〉ない部屋」「池には鯉(コイ)が〈いる〉」
(2)友人などをもっている。「私には妻子が〈いる〉」「彼には良い友人がたくさん〈いる〉」
(3)座る。腰をおろす。「〈い〉ても立ってもいられない」「かく立てるはなぞ。〈ゐ〉侍れ/落窪 1」
(4)人がある地位につく。「御むすめの女御,后に〈ゐ〉給ひぬ/落窪 4」
(5)鳥・虫などがある物の上などにとまる。「蠅…ただよろづの物に〈ゐ〉,顔などにぬれ足して〈ゐる〉などよ/枕草子 43」
(6)雲・塵(チリ)など,上方に広がりうるものが下方にとどまる。「纏向(マキムク)のあなしの山に雲〈ゐ〉つつ雨は降れどもぬれつつそ来し/万葉 3126」「(琴ニ)手触れらるる人も無ければ,みな塵〈ゐ〉にたり/宇津保(初秋)」
(7)(「腹が居る」の形で)怒りがおさまる。「梶原この詞に腹が〈ゐ〉て/平家 9」
(8)(「腹を居る」の形で)怒りをしずめる。「目の前へつれていて,たたきころして腹を〈ゐる〉/浄瑠璃・長町女腹切(上)」
□二□(補助動詞)
(1)形容動詞の連用形「…で」を受け,…であるの意を表す。「その後,達者で〈いる〉かい」「いつまでも元気で〈い〉てほしい」
(2)打ち消しの「…ずに」「…ないで」を受けて,…しない状態の持続を表す。「終了の鐘が鳴ったのも知らないで〈いる〉」「服も脱がずに〈いる〉」
(3)動詞の連用形に助詞「て(で)」の付いた形を受ける。
 (ア)主体の動きを表す動詞に付いて,その動きが継続・進行中であることを表す。「空を飛んで〈いる〉鳥」「雨が降って〈いる〉」「今,手紙を書いて〈いる〉」
 (イ)主体の変化を表す動詞に付いて,その結果が持続していることを表す。「入り口のドアがあいて〈いる〉」「時計が止まって〈いる〉」「小鳥が死んで〈いる〉」
 (ウ)その状態であることを表す。「母親によく似て〈いる〉」「この計画はばかげて〈いる〉」「日本は海に囲まれて〈いる〉」
 (エ)その動作が習慣的に反復されることを表す。「この川はしばしば氾濫をおこして〈いる〉」「あの店はいつも混んで〈いる〉」「昔から…と言われて〈いる〉」
 (オ)過去に完了した動作を表す。「少年使節一行はローマ教皇にも会って〈いる〉」「君はよく勉強して〈いる〉なあ」
〔上代の上二段動詞「う」を上一段に再活用させたものとする説がある。「いる」は本来「立つ」に対する,すわる,その場を動かないでいる意で用いられ,動的な性格が強いのに対して,「おる」はある状態のまま存在する意で,状態性が強い〕

いる

いる [1] 【射る】 (動ア上一)[文]ヤ上一
(1)弓で矢を飛ばす。「弓を〈いる〉」「矢を〈いる〉」
(2)矢や弾丸を飛ばして目的物に当てる。「けものを〈いる〉」「的を〈いる〉」
(3)ものに強く鋭く向けられる。「厳しいまなざしが人を〈いる〉」「太陽の光が目を〈いる〉」
(4)(比喩的に)貴重なもの,望んでいたものを手に入れる。「金的を〈いる〉」

いる

いる [1] 【鋳る】 (動ア上一)[文]ヤ上一
金属を溶かし,型に流しこんで器物をつくる。鋳造(チユウゾウ)する。「仏像を〈いる〉」

いる

いる 【癒る】 (動ア上一)
(多く「腹がいる」の形で)怒りがおさまる。「藤七めが鼻の先で,さいなまねば腹が〈い〉ぬ/浮世草子・風流曲三味線」
〔「腹が居る」の「ゐる(居)」が「いる(癒)」と考えられて生じたもの〕
→いる(居る)■一■(7)

いる

いる ヰル 【齭る】 (動ワ上一)
すっぱいものなどを食べて歯が浮く。「歯ガ〈イル〉/日葡」

いる

いる【入る】
enter;→英和
go in;set (日・月が);→英和
set in (季節などが).

いる

い・る [1] 【煎る・炒る・熬る】 (動ラ五[四])
なべなどに入れて火であぶる。また,水分がなくなるまで煮つめる。「ごまを―・る」「豆を―・る」
[可能] いれる

いるい

いるい [1] 【衣類】
身につける物の総称。衣服。着類。

いるい

いるい ヰ― [0] 【遺類】
生き残った仲間。余党。

いるい

いるい【衣類】
clothing;→英和
clothes;→英和
one's wardrobe (所有の全部).

いるい

いるい ヰ― [0] 【彙類】
(1)たぐい。同類。
(2)類によって集めること。分類。「本論に於いて分解し―せんとする材料/文芸上の自然主義(抱月)」

いるい

いるい [0][1] 【異類】
(1)種類の違うもの。種族などの違うもの。
(2)人間でないもの。禽獣(キンジユウ)・変化(ヘンゲ)など。「今や―の身となつてゐる/山月記(敦)」
(3)普通と異なるもの。「―異形の法師/沙石 6」

いるいこんいんたん

いるいこんいんたん [6] 【異類婚姻譚】
物語・説話の一型。人間と動物など,異類との結婚をモチーフとする。多くはタブーを犯すなどして破局に至る。浦島説話(乙姫は亀の化身)や「鶴女房」など。怪婚譚。

いるか

いるか [0] 【海豚】
クジラ目の小型ハクジラ類の総称。一般に,体長4メートル以下の種類をさし,それ以上のものはクジラと呼ぶ。上下の顎(アゴ)に多数の歯をもち,多くは口の先がくちばしのようにとがり,イカ類や魚類を捕食する。世界中の海に広く分布し,淡水にすむ種類もある。マイルカ・スジイルカ・ハンドウイルカなど。

いるか

いるか【海豚】
《動》a porpoise;→英和
a dolphin.→英和

いるかざ

いるかざ 【海豚座】
〔(ラテン) Dolphinus〕
鷲(ワシ)座の東にある小さい星座。九月下旬の宵に南中する。ギリシャ神話では楽人アリオンの奏でる竪琴に感じ,彼を故郷に送ったイルカに見立てる。

いるかせ

いるかせ 【忽】 (形動ナリ)
「ゆるがせ」に同じ。「此禅門世ざかりのほどは,いささか―にも申す者なし/平家 1」

いるかわ

いるかわ [0] 【入側】
⇒いりかわ(入側)

いるさ

いるさ 【入るさ】
〔「さ」は時や方角を示す接尾語〕
はいるとき。はいる方角。和歌などでは「いるさのやま」にかけて用いられる。「―の月」「里分かぬ影をば見れど行く月の―の山をたれかたづぬる/源氏(末摘花)」

いるさのやま

いるさのやま 【入佐山】
兵庫県出石(イズシ)郡出石町の此隅山の続きの峰をさすというが,不詳。いるさやま。((歌枕))「梓弓―は秋霧のあたるごとにや色まさるらむ/後撰(秋下)」

いるす

いるす【居留守を使う】
pretend to be out.

いるす

いるす ヰ― [0][2] 【居留守】
家にいながら,るすを装うこと。「―を使う」

いるま

いるま 【入間】
埼玉県南部の市。近年,工業団地が造成され,住宅地化が進む。狭山茶の産地。

いるまがわ

いるまがわ 【入間川】
(1)埼玉県南部を流れる川。荒川の支流。古くは江戸に至る重要な水運路。
(2)狂言の一。大名が入間川を渡るとき,入間の逆言葉(サカコトバ)に興味をもち,何某(ナニガシ)に数々の所持品を与えるが,最後にその逆言葉を利用して取り返す。

いるまことば

いるまことば [4] 【入間詞】
埼玉県入間地方の方言にあったと伝えられる言い方。「月の鏡」を「鏡の月」,「ある」を「なし」,「行く」を「行かず」というように,語順を逆にしたり反対の意の語を用いたりする。逆言葉(サカコトバ)。入間様(イルマヨウ)。
〔入間川が逆流することがあったので名づけられたとする説もある〕

いるまよう

いるまよう 【入間様】
入間風の言い方。入間詞(コトバ)。「成敗あらうずると仰らるるは―で御成敗有るまいとの事ぢや/狂言・入間川」

いれあげる

いれあ・げる [4] 【入れ揚げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 いれあ・ぐ
愛人や道楽のために金銭を多く使う。つぎこむ。「競輪・競馬に―・げる」

いれあげる

いれあげる【入れ揚げる】
lavish money on <a woman> .

いれあわす

いれあわ・す 【入れ合はす】 (動サ下二)
埋め合わせる。「おのれが損は―・せ今は金もいらぬ/浄瑠璃・五十年忌(中)」

いれあわせ

いれあわせ [0] 【入れ合(わ)せ】
埋め合わせ。いりあわせ。

いれい

いれい ヰ― [0] 【慰霊】
死んだ人の霊魂をなぐさめること。「―碑」

いれい

いれい【異例】
an exception.→英和
〜の exceptional <case> ;→英和
unprecedented.→英和

いれい

いれい【慰霊祭】
a memorial service.慰霊塔 a cenotaph.→英和

いれい

いれい ヰ― [0] 【違戻】 (名)スル
道理・命令にたがうこと。「敢て君命に―するを許すにあらず/明六雑誌 7」

いれい

いれい ヰ― [0] 【違令】
命令・法令に違反すること。

いれい

いれい [0] 【異例】 (名・形動)[文]ナリ
普通と違った例。前例のないこと。例のない,珍しいこと。「今夏は―の暑さだ」「―の措置」「―の抜擢(バツテキ)」

いれい

いれい ヰ― [0][1] 【威霊】
(1)威力ある神霊。
(2)天子の威光。

いれい

いれい ヰ― [0] 【遺霊】
死者の霊魂。

いれい

いれい ヰ― [0] 【違例】
(1)常と違うこと。
(2)病気その他でからだの具合がいつもと違うこと。病気。不例。「入道相国―の御心地とてとどまり給ひぬ/平家 6」

いれい

いれい ヰ― [0] 【威令】
威力ある命令。「天下に―が行われる」

いれいさい

いれいさい ヰ― [2] 【慰霊祭】
死者の霊魂をなぐさめるために行う祭儀。

いれかえ

いれかえ [0] 【入れ替え・入れ換え】 (名)スル
(1)いれかえること。「首脳陣の総―」
(2)埋め合わせ。「此―に思ひがけなき銀もらひ給ふべし/浮世草子・置土産 5」

いれかえもよう

いれかえもよう [5] 【入れ替え模様】
白と黒との互い違いになっている模様。市松(イチマツ)・亀甲(キツコウ)の模様など。

いれかえりょうがえ

いれかえりょうがえ [5] 【入替両替】
近世,商品や米切手などの証券類を担保に貸し付けをした,大坂の両替屋。

いれかえる

いれかえる【入れ替える】
replace <a thing with another> ;→英和
change;→英和
shift the audience (劇場など).→英和
心を〜 mend one's ways;turn over a new leaf.

いれかえる

いれか・える [4][3] 【入れ替える・入れ換える】 (動ア下一)[文]ハ下二 いれか・ふ
中のものを出して,別のものを入れる。中身をとりかえる。「夏物と冬物を―・える」「心を―・える」

いれかけ

いれかけ [0] 【入れ掛け】
雨や事故のため,その日の興行を中途でやめること。

いれかわり

いれかわり [0] 【入れ替(わ)り・入れ代(わ)り】
(1)いれかわること。交代すること。「―に出て行く」
(2)江戸で,毎年11月に俳優が互いに出演劇場を交代したこと。また,その月の芝居。

いれかわりたちかわり

いれかわりたちかわり [0] 【入れ替(わ)り立ち替(わ)り】 (副)
次から次へと,ひっきりなしに。いりかわりたちかわり。「―客が来る」

いれかわる

いれかわる【入れ替わる】
change places <with another> ;replace[relieve] <a person> ;→英和
take a person's place.入れ替わりに in place of <another> .入れ替わり立ち替わり one after another.

いれかわる

いれかわ・る [4] 【入れ替(わ)る・入れ代(わ)る】 (動ラ五[四])
とって代わる。交代する。いりかわる。「順序が―・る」
[可能] いれかわれる

いれがみ

いれがみ [0] 【入れ髪】
髪を結うとき,足し添えに入れる髪。かもじ。いれげ。そえがみ。

いれぐい

いれぐい [0] 【入れ食い】
釣りで,釣り針を水中に入れるとすぐに魚がかかること。

いれげ

いれげ【入れ毛】
artificial[false]hair.

いれげ

いれげ [0] 【入れ毛】
「入れ髪(ガミ)」に同じ。

いれこ

いれこ [0] 【入れ子・入れ籠】
(1)大きな箱や器の中に,それより一まわり小さくて同じ形のものを順々に入れていくこと。また,そのように細工された箱・器。
(2)自分の子が死んだあと,迎え入れた他人の子。養子。《入子》
(3)〔(1)の意から〕
内に隠されている事情。
(4)和船で,櫓臍(ロペソ)をはめるための櫓にある穴。

いれこいた

いれこいた [4] 【入れ子板】
唐戸(カラド)などの框(カマチ)や桟の間にはめ込んだ板。いりこいた。綿板(ワタイタ)。

いれこことば

いれこことば [4] 【入れ子詞】
⇒入れ詞(コトバ)

いれこさかずき

いれこさかずき [4] 【入れ子杯・入れ子盃】
大小数個を順次に重ねるようにした杯。

いれこざけ

いれこざけ [3] 【入れ子鮭・内子鮭】
腹に卵をもっている鮭。子籠(コゴモリ)鮭。

いれこじゅう

いれこじゅう [3] 【入れ子重】
大小が組み合わせになった重箱。

いれことば

いれことば 【入れ詞】
言葉の一音ごとに他の音をはさみ,特定の人だけに通じるようにした一種の隠語。「やきもち(焼餅)」を「やしきしもしちし」(「し」の音を挿入)という類。唐言もこの一。入れ子詞。
→挟み詞(コトバ)

いれこばち

いれこばち [3] 【入れ子鉢】
大小が順にはいるように組み合わされた鉢。七つ一組が普通。

いれこびし

いれこびし [3] 【入れ子菱】
織文様の一。菱の中に,二重三重に菱を入れた形。
入れ子菱[図]

いれこぶた

いれこぶた [3] 【入れ子蓋】
ふたの厚みだけ容器の枠の内側がへこみ,ふたをしたとき,枠とふたとが平らになるようにしたもの。

いれこぶち

いれこぶち [0][3] 【入れ子縁】
入れ子板の周囲,框(カマチ)や桟との間に装飾的に取り付けられる刳(ク)り形のある縁。いりこぶち。

いれこまくら

いれこまくら [4] 【入れ子枕】
大小が順に入るようになった箱枕。夢想枕。無双枕。[嬉遊笑覧]

いれこます

いれこます [3] 【入れ子枡】
大小の枡を組み合わせて一組としたもの。一合・三合・五合・一升の四個一組が普通。

いれこみ

いれこみ [0] 【入れ込み・入れ籠み】
〔「いれごみ」とも〕
(1)多くの人を男女あるいは階級などの区別をしないでいっしょに入れること。また,その場所。
(2)劇場で,開場から開幕までの時間。
(3)男女混浴。いりこみ。

いれこむ

いれこ・む [3] 【入れ込む・入れ籠む】
■一■ (動マ五[四])
(1)中に押し込む。「余程財産もあるし,…乃公(オレ)も余程お豊を―・まうと骨折つて見た/不如帰(蘆花)」
(2)(資金を)つぎ込む。「商イニ金ヨホド―・ンダ/ヘボン」
(3)熱中する。「サッカーに―・む」
(4)馬が興奮した状態になる。はやり立つ。「スタートを前に―・む」
■二■ (動マ下二)
{■一■(1)}に同じ。「屏風の袋に―・めたる,所々に寄せかけ/源氏(東屋)」

いれごと

いれごと [0] 【入れ事】
歌舞伎などで,原作にはない場面や演技などを挿入すること。

いれさく

いれさく 【入れ作】
江戸時代,地主から土地を借り,地代を払って耕作し,農業を営むこと。また,その人。小作。

いれじち

いれじち [0] 【入れ質】
(1)質に入れること。
(2)中世,ある物を担保に入れて米や銭を借りること。

いれすん

いれすん [0] 【入寸】
⇒延寸(ノベスン)

いれずみ

いれずみ [0] 【入れ墨・刺青・文身】 (名)スル
(1)肌に針や刃物で傷をつけ,墨汁・朱・ベンガラ・緑青などの色素をすり込んで,文字・紋様・絵柄を描き出すこと。近世では,遊侠(ユウキヨウ)の徒の間で盛んに行われた。彫り物。
(2)昔の刑罰の一。顔や腕に束ねた針で墨を刺し入れて前科者のしるしとした。江戸時代には,江戸追放などの付加刑として行われた。黥(ゲイ)。

いれずみ

いれずみ【入れ墨】
a tattoo.→英和
〜をする tattoo <a flower on one's arm> .

いれずみもの

いれずみもの [0] 【入れ墨者】
江戸時代,入れ墨の刑に処せられた者。

いれたつ

いれた・つ 【入れ立つ】 (動タ下二)
(1)立ち入らせる。出入りさせる。「心わづらはしき北の方いで来て後は,内にも―・てず/枕草子 315」
(2)自分で費用を負担する。立て替える。[日葡]

いれたて

いれたて 【入れ立て】
(1)費用を自分で負担すること。自弁。「足駄・雪駄に至るまで,仕著せの外は身の―との定めなり/浄瑠璃・百日曾我」
(2)立てかえること。[日葡]

いれちがい

いれちがい [0] 【入れ違い】
(1)順序が間違ってはいること。いれちがえ。
(2)一方が出るとかわりに他方がはいること。いれちがえ。「あいにくと―になる」

いれちがい

いれちがい【入れ違いになる】
pass a person in entering.

いれちがう

いれちが・う [4][0] 【入れ違う】
■一■ (動ワ五[ハ四])
(1)順序や場などを間違えて入れる。「順番を―・う」
(2)一方が出たあとへ他方が入る。
■二■ (動ハ下二)
⇒いれちがえる

いれちがえ

いれちがえ【入れ違える】
misplace;→英和
put in a wrong place[position].

いれちがえる

いれちが・える [5] 【入れ違える】 (動ア下一)[文]ハ下二 いれちが・ふ
(1)間違って入れる。「中身を―・える」
(2)互い違いになるように入れる。
〔中世後期にはヤ行にも活用した。「ニンジュヲイレチガユル/日葡」〕

いれぢえ

いれぢえ【入れ知恵】
(a) suggestion;→英和
borrowed[secondhand]wisdom.〜をする put an idea into a person's head;instigate (そそのかす).→英和

いれぢえ

いれぢえ [0] 【入れ知恵・入れ智慧】 (名)スル
他人に策を授けること。また,その知恵。多く悪い(よけいな)ことを教える場合にいう。「子供に―する」

いれつ

いれつ ヰ― [0][1] 【遺烈】
先人のなした立派な功績。

いれつ

いれつ ヰ― [1] 【威烈】
勢いの激しいこと。激しい威力。

いれつち

いれつち [0] 【入れ土】
農地の土壌の改善のために,性質の異なる土を入れること。また,その土。客土。

いれにっき

いれにっき [3] 【入れ日記】
〔「いりにっき」とも〕
商品に同封して送る納品書。

いれば

いれば [0] 【入れ歯】
(1)抜けたり,抜いたりした歯を補うためにはめる,人工の歯。義歯。「総―」
(2)下駄の歯入れ。

いれば

いれば【入れ歯】
an artificial tooth;dentures (総入れ歯).〜をする have a false tooth put in.

いればな

いればな [0] 【入れ花・入れ端】
(1)入れたばかりの煎茶。出花。「―の茶びんご橋はこちこちと/浄瑠璃・今宮心中(上)」
(2)俳諧・狂歌で出句者が作品に添えて出す料金。選句や入選作を刷り物にする際の印刷代。点料。にゅうか。

いれひも

いれひも [0] 【入れ紐】
袍(ホウ)・直衣(ノウシ)・狩衣などの頸上(クビカミ)についている紐。先を玉結びにした雄紐と輪になった雌紐とからなる。雄紐の玉を雌紐の輪に入れてとめ,襟を合わせる。

いれふだ

いれふだ [0] 【入れ札】
(1)「にゅうさつ(入札)」に同じ。「今時は諸方の―,すこしの利潤を見掛けて/浮世草子・永代蔵 1」
(2)江戸時代,村役人などを選ぶとき,名前を書いて投票した用紙。また,投票すること。

いれふで

いれふで 【入れ筆】
あとから書き入れること。加筆。「ちよつと―頼みます/浄瑠璃・卯月の潤色(中)」

いれぶし

いれぶし [0] 【入れ節】
浄瑠璃などで,一部にほかの節をはさみ入れたもの。また,はさみ入れた節。

いれぶつじ

いれぶつじ 【入れ仏事】
(1)費用を提供して,万事寺に任せてする法事。「すぐに菩提寺に詣で―の供養/浮世草子・新色五巻書」
(2)出費が多くて利益のないこと。骨折り損。「判をおさせた百両の,金も養家へ―/人情本・梅児誉美(初)」

いれぼくろ

いれぼくろ [3] 【入れ黒子】
(1)書いたり,はりつけたりする,化粧としてのほくろ。つけぼくろ。ビューティー-スポット。
(2)いれずみ。ほりもの。「墨をもて頭に竜蛇の形を―し候ふを/読本・弓張月(続)」
(3)遊女などが誠意を示すため,腕などに相手の名をいれずみしたもの。「たがひに彫つた―/人情本・辰巳園 3」

いれまぜる

いれま・ぜる [4] 【入れ混ぜる・入れ交ぜる】 (動ザ下一)[文]ザ下二 いれま・ず
種々のものを入りまじらせる。まぜいれる。「鉄銭銅銭―・ぜて/安愚楽鍋(魯文)」

いれめ

いれめ [0] 【入れ目】
(1)人工の眼球。義眼。
(2)江戸時代,大坂の蔵屋敷で貢納米が払い下げられるとき,納札者の払う手数料。

いれもじ

いれもじ [0] 【入れ文字】
和歌の遊戯的技巧の一。歌の中にある語を内容とは関係ない文字続きとして詠み込むこと。また,詠み込まれた語。物の名の歌ともいい,「あしひきの山たちはなれ行く雲の」の中に「たちばな」の語が詠み込まれているようなもの。

いれもとゆい

いれもとゆい [3] 【入れ元結】
元結を締めた上に,飾りに結ぶ子供用の元結。金箔紙に松・竹・鶴・亀などを描き両端に芯(シン)を入れたもの。大元結。絵元結。化粧元結。

いれもの

いれもの [0] 【入れ物・容れ物】
(1)物を入れるうつわ。容器。
(2)棺の忌み詞。

いれもの

いれもの【入れ物】
[容器]a receptacle;→英和
a case;→英和
a container.→英和

いれる

い・れる [2] 【煎れる・炒れる】 (動ラ下一)
(1)炒られた状態になる。「豆はもう―・れた」
(2)いらいらする。いらだつ。「ほんに��肝の―・れた事よ/滑稽本・浮世風呂 2」

いれる

いれる【入[容]れる】
(1) put <a thing> in[into](物を);pack in (詰める);pour in (注ぐ).
(2) let <a person,a thing> in[into](入らす);admit <a person into> (通す).→英和
(3) insert (はめこむ);→英和
set (宝石などを).→英和
(4) accommodate;→英和
hold (収容).→英和
(5) accept <a person's view> (承認);→英和
grant <a request> (願いなどを).→英和
忠告を〜 take a person's advice.

いれる

い・れる [0] 【入れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 い・る
❶ある区画・容器の外側にあるものを,内側に移す。
(1)物を容器の中に移す。「カメラにフィルムを―・れる」「コップに水を―・れる」「受け取った金を銀行に―・れる(=預金スル)」
(2)ある物を,それがちょうどはまり込むようになっている所へはめ込む。「窓にガラスを―・れる」「入れ歯を―・れる」
(3)入ってこようとするのをさまたげずにおく。「窓をあけて風を―・れる」「だれも部屋には―・れない」
(4)(液体や粒状の物の中に)異質の物を加えて混ぜる。混ぜる。「コーヒーに砂糖を―・れる」「栗(クリ)を―・れた御飯」
❷人や物をある集団や施設に移す。
(1)その集団の中に加える。「うちの工場に若手を二,三人―・れることにした」「君たちを仲間に―・れる」
(2)別の組織や施設に移す。「病人を病院に―・れる」「子供が六歳になったら小学校に―・れなくてはいけない」
(3)新たに機械・道具などを導入する。「新しいコンピューターを―・れた」
(4)商人が商品を納入する。「うちで―・れた品はあとまで責任をもちます」
(5)商人が品物を仕入れる。「この食堂では酒類はすべてあの酒屋から―・れている」
(6)金銭を家計のために提供する。「自分の食費は,毎月家に―・れている」
(7)戸籍に帰属させる。「結婚式はあげたが,まだ籍を―・れてない」
(8)(「質に入れる」「担保に入れる」の形で)担保物件として相手にさし出す。「指輪を質に―・れて金(カネ)を作る」「家を担保に―・れて金を借りる」
❸間や途中に何かを置く。はさむ。
(1)二つの物の間に別の物をはさむ。「外壁と内壁の間に断熱材を―・れる」
(2)物事を中断して他のことを割り込ませる。「文章の途中に写真を―・れる」「番組の途中にコマーシャルを―・れる」
(3)疑いなどをさしはさむ。「疑いを―・れる余地がない」
❹(「…に力を入れる」の形で)
(1)…の筋肉を緊張させる。「両足に力を―・れてふんばる」
(2)…に努力を集中させる。努力する。「新製品の開発に力を―・れる」
❺ある作用を外から加える。
(1)くぼみ・墨などによって線・図形・文字を記す。「三〇センチおきに切れ目を―・れる」「万年筆に名前を―・れてもらう」「透かしを―・れた紙」
(2)(「…を入れる」の形で,言葉による動作を表す語を受けて)他人に対し,言葉で働きかける。「先方に詫(ワ)びを―・れる」「そういうときはすぐに断り(=事情ノ説明)を―・れておかなくてはだめだ」
(3)横から口を出す。「ひとの話に茶々を―・れるな」「ひとの話にわきから口を―・れる」「横槍を―・れる」「半畳を―・れる」
(4)(「連絡を入れる」「電話を入れる」などの形で)…に連絡をする。「出張先から本社に連絡を―・れる」「会社に電話を―・れて指示を求める」
(5)修正や欠点指摘の作用を加える。「買った家に手を―・れる」「人の書いた文章に手を―・れる」「行政の腐敗にメスを―・れる」
(6)他人に対し,気力をふるいたたせるような作用を加える。「監督が選手に気合を―・れる」「活を―・れる」
(7)自分自身,気力や努力を注ぎ込む。「もっと身を―・れて勉強しなさい」「念を―・れて校正をする」「学術書の出版に本腰を―・れる」
❻ある範囲に含めて考える。
(1)数量を数える際,それをも含めて数える。「参加者は私を―・れると一〇名だ」「費用は交通費を―・れて五千円」
(2)分類をする際,あるグループの中に含める。「中学生は大人に―・れる」
(3)(「…を考えに入れる」などの形で)物事をする際,ある事を考慮の対象に含める。考えに含める。「こういう事情を考慮に―・れて処理して下さい」「乗り換え時間を計算に―・れてなかったので,遅れてしまいました」
(4)目・耳などの知覚や記憶に取り入れる。「ぜひお耳に―・れておきたいことがあります」「やがて見参に―・れたりけり/平家 2」
❼(「火を入れる」の形で)炉などに点火する。「熔鉱炉に火を―・れる」「ストーブに火を―・れる」
❽機械・道具を操作して機能させる。「スイッチを―・れる」「一日中暖房を―・れている」
❾(「容れる」とも書く)他からの提案や要求を認めて採用・受諾する。うけいれる。「現場の人たちの提案を―・れて改革をはかる」「世に―・れられずにさびしく死んだ」
❿(「淹れる」とも書く)湯を注いで飲み物をつくる。「お茶を―・れる」「コーヒーを―・れる」
⓫投票・入札などで,氏名・可否・値段などを記した紙片などを箱に入れて自分の意志を表す。「今度の選挙ではだれに―・れようか」
〔「入(イ)る」に対する他動詞〕
[慣用] 頭に―・息を―・一札(イツサツ)―・肩を―・活を―・勘定に―・気を―・気合を―・嘴(クチバシ)を―・腰を―・ご覧に―・探りを―・朱を―・朱筆を―・底を―・茶々を―・手に―・手を―・泣きを―・念を―・年季を―・鋏(ハサミ)を―・一息―・筆を―・本腰を―・身を―・耳に―・メスを―・焼きを―・詫びを―/間(カン)髪(ハツ)を入れず・世に入れられる

いれわた

いれわた [0] 【入れ綿】
布団などに綿を入れること。また,その綿。

いろ

いろ【色】
(1) a color;→英和
a shade (濃淡).→英和
(2) a complexion (顔の).→英和
(3) a lover (情夫);→英和
a mistress (情婦).→英和
〜をつける add <something> as a bonus.→英和
〜を失う turn pale.〜を変える change color.〜が白い have a fair complexion.

いろ

いろ
古く,血族関係を表す名詞の上に付いて,複合語をつくり,母親を同じくすること,血のつながりのあることを表す。同母の。実の。「―せ」「―ね」「―は」
→まま

いろ

いろ 【色】
■一■ [2] (名)
(1)光による視神経の刺激が脳の視覚中枢に伝えられて生ずる感覚。色相(色あい)・明度(明るさ)・彩度(あざやかさ)の三属性によって表される。また,特に白や黒を除いていう場合もある。色彩。「海の―」「明るい―」「いい―に上がる」
(2)物の表面に表れている,そのものの状態。
 (ア)顔色。また,表情。「―に出る」「―をなす」「―を変えて怒る」
 (イ)様子。情趣。「―を添える」「秋の―が深まる」
 (ウ)(声などの)調子・響き。「声(コワ)―」「音(ネ)―」
 (エ)きざし。「あせりの―が見える」「敗戦の―が濃い」
 (オ)心のやさしさ。情愛。「心の―なく,情おくれ/徒然 141」(カ)容姿。姿。「傍への―異なる人を御覧じても/太平記 18」
(3)男女の情愛に関する物事。
 (ア)男女間の情事・恋愛。「英雄―を好む」「―の道に通ずる」「―を売る」
 (イ)情人。恋人。
 (ウ)遊女。
 (エ)遊里。
(4)特定の色彩に関するもの。
 (ア)禁色(キンジキ)。「女の―許されたるありけり/伊勢 65」
 (イ)白色の喪服。「葬礼に―を着て供して見せ/浄瑠璃・博多小女郎(中)」
(5)種類。「―とりどり」「目に見ゆる鳥けだ物,―をもきらはず殺し食へば/宇津保(俊蔭)」
■二■ (形動ナリ)
(1)(女性の髪などが)美しく艶(ツヤ)のあるさま。「御髪―にて/源氏(竹河)」
(2)好色なさま。「いと―なる御心ぐせにて/大鏡(師輔)」
(3)風流なさま。「―なる御心には,をかしくおぼしなさる/源氏(総角)」

いろ

いろ 【倚廬】
服喪中の天皇のこもる仮屋。いりょ。「―の御所のさまなど/徒然 28」

いろ=に出(イ)ず

――に出(イ)・ず
(1)思いが表面に表れる。様子に出る。「忍ぶれど―・でにけり我が恋はものや思ふと人の問ふまで/拾遺(恋一)」
(2)色づく。色に表れる。「鼻の―・でて,いと寒しと見えつる御おもかげ/源氏(末摘花)」

いろ=の白いは七難隠す

――の白いは七難隠す
色白の女性は多少顔立ちが悪くとも美しく見える。

いろ=は思案の外(ホカ)

――は思案の外(ホカ)
「恋は思案の外」に同じ。

いろ=も香(カ)もある

――も香(カ)もあ・る
外見・内面がともに備わっている。名実兼ね備わる。花も実もある。

いろ=を付ける

――を付・ける
(1)商いなどで,おまけをつけたり,値を引いたりする。
(2)事に際して融通をきかす。

いろ=を作(ナ)す

――を作(ナ)・す
怒りのため顔色を変える。

いろ=を作る

――を作・る
(1)女性が男性の気を引く様子をする。しなを作る。
(2)化粧する。美しく装う。

いろ=を変える

――を変・える
(怒り・喜びなどで)顔色を変える。

いろ=を失う

――を失・う
恐れ・驚きなどのため,顔色が青ざめる。

いろ=を正す

――を正・す
まじめな顔つきになる。

いろ=を直(ナオ)す

――を直(ナオ)・す
(1)元気を取りもどす。「―・して方々より馳せ参りける間/太平記 15」
(2)(怒っていた)顔色をやわらげる。「おさんも―・し/浄瑠璃・天の網島(中)」

いろ=改まる

――改ま・る
喪が明けて喪服を平常の衣服に着替える。「宮の御はても過ぎぬれば,世の中 ―・りて/源氏(乙女)」

いろあい

いろあい【色合い】
the tone of a color;→英和
a shade.→英和

いろあい

いろあい [0] 【色合(い)】
(1)染め・塗りなどの色の具合。色の調子。
(2)物事の感じ・傾向。「来年度からは会の―を変える」「混戦の―を深める」
(3)顔色。「―,あまりなるまで匂ひて,物々しくけ高き顔の/源氏(宿木)」

いろあく

いろあく [0] 【色悪】
(1)歌舞伎の役柄の一。外見は二枚目で,本性は悪人である役。「四谷怪談」の伊右衛門など。
(2)女をもてあそぶ男。

いろあげ

いろあげ [4] 【色揚げ】 (名)スル
(1)色のあせた布を,脱色しないで,上から同系の色をかけて染め直すこと。
(2)最後に手を加えて,染め色を美しく仕上げること。また,その仕上がり具合。

いろあせる

いろあ・せる [4] 【色褪せる】 (動サ下一)
(1)色が薄くなる。色がさめる。「―・せた写真」
(2)古ぼける。精彩がなくなる。「もはや―・せた流行語」

いろあわせ

いろあわせ [3] 【色合(わ)せ】
(1)見本通りの色になっているか,照合して確かめること。見本通りの色に染めること。カラー-マッチング。
(2)色の組み合わせ方。配色。

いろい

いろい イロヒ 【綺ひ・弄ひ】
〔動詞「いろふ」の連用形から〕
(1)口出しをすること。干渉。「武家一向,其の―を止むべくにて候/太平記 30」
(2)言い争うこと。口論。「わが句を一句もこの集に入れずして,集の―をやむべし/兼載雑談」

いろいと

いろいと [0] 【色糸】
(1)色のついた糸。
(2)三味線の糸。また,三味線。「撥音(バチオト)の―あるは一節切(ヒトヨキリ)に吹きたてられ/浮世草子・懐硯 5」

いろいり

いろいり [0] 【紅入・色入】
女性役の使う能装束で,紅系の色を使ったもの。「熊野(ユヤ)」や「求塚」のシテのような若い女に用いる。
⇔紅無(イロナシ)

いろいろ

いろいろ【色々な】
various;→英和
all[various]kinds[sorts]of;several;→英和
miscellaneous (雑多な).→英和
〜に[と]diversely;→英和
in various[many]ways.そのほか〜 and what not.〜ありがとう Thank you for everything.

いろいろ

いろいろ [0] 【色色】
■一■ (形動)[文]ナリ
種類の多いさま。さまざま。「―な品が並べてある」
■二■ (副)
さまざまに。あれこれと。「―(と)考えてみる」「―(と)御面倒おかけしました」
■三■ (名)
(1)さまざまの色。多くの色。「秋は―の花にぞありける/古今(秋上)」
(2)襲(カサネ)の色目の名。薄色・萌黄(モエギ)・紅海・裏山吹・裏濃蘇芳(ウラコキスオウ)に紅の単(ヒトエ)を重ねる。

いろいろおどし

いろいろおどし [5] 【色色縅】
鎧(ヨロイ)の縅の一。さまざまな色を用いておどしたもの。段々縅(ダンダンオドシ)。

いろいろし

いろいろ・し 【色色し】 (形シク)
(1)きらびやかだ。けばけばしい。「別して―・しくも出で立たず/義経記 6」
(2)いろめかしい。好色のようすだ。「いみじく―・しくいろふかし/十訓 10」

いろいろむらご

いろいろむらご [5] 【色色叢濃】
⇒斑濃(ムラゴ)の縅(オドシ)

いろう

いろう ヰラウ [0] 【慰労】 (名)スル
骨折りをねぎらうこと。慰めいたわること。「―会」「奔走してくれた人々を―する」

いろう

いろう【慰労する】
acknowledge a person's services.‖慰労会 a recreation feast.慰労金 a reward;a bonus.

いろう

いろう ヰラウ [0] 【遺老】
(1)生き残っている老人。
(2)先代の主君に仕えた旧臣。

いろう

いろ・う イロフ 【色ふ・彩ふ・艶ふ】
■一■ (動ハ四)
色が美しくなる。色が映える。「露に―・へるなでしこのはな/和泉式部集」
■二■ (動ハ下二)
(1)いろどる。彩色する。「濃く薄く―・へたる程めでたし/栄花(玉の台)」
(2)美しい色のものを取り合わせて飾る。「うるはしき瑠璃を―・へて/竹取」

いろう

いろ・う イロフ 【綺ふ・弄ふ】 (動ハ四)
(1)かかわり合う。世話をやく。「例の忍ぶる道はいつとなく,―・ひつかうまつる人なれば/源氏(松風)」
(2)干渉する。口を出す。「文覚もとよりおそろしき聖にて,―・ふまじき事に―・ひけり/平家 12」
(3)争う。さからう。「いかで情を引くことあらんと思ひて深くも―・はず/読本・弓張月(前)」
(4)触れる。さわる。いじる。「下女中間にも―・はせず/浄瑠璃・鑓の権三(上)」
→いらう(綺)

いろう

いろう ヰ― [0] 【遺漏】 (名)スル
手落ちがあること。もれること。手ぬかり。「万―なきよう努める」「其他―する所の書は追々之を館内に蒐集し/新聞雑誌 55」

いろう

いろう【遺漏なく】
without omission[any slip];exhaustively.

いろうざき

いろうざき イラウ― 【石廊崎】
静岡県伊豆半島の最南端にある岬。隆起海食台が発達。

いろうるし

いろうるし [3] 【色漆・彩漆】
顔料を混ぜて調合した漆。朱漆・黄漆など。

いろえ

いろえ
〔「いろ」は接頭語〕
同母の兄または姉。いろね。「我が―の二(フタハシラ)の天皇/日本書紀(允恭訓)」

いろえ

いろえ [0] 【色絵】
(1)彩色した絵。
(2)陶磁器の上絵(ウワエ)。また,各種の彩釉(サイユウ)を使って上絵付けする手法。赤絵。錦手(ニシキデ)。五彩(ゴサイ)。
(3)金銀の薄板を他の金属に焼きつける技法。融点の低い特別の鑞(ロウ)を使う。

いろえんぴつ

いろえんぴつ [3] 【色鉛筆】
芯(シン)が着色された鉛筆。

いろえんぴつ

いろえんぴつ【色鉛筆】
a color(ed) pencil.

いろおち

いろおち [0] 【色落ち】 (名)スル
衣服や布地などの色が落ちること。「洗濯で―する」

いろおとこ

いろおとこ【色男】
a lover (情夫);→英和
a lady-killer.

いろおとこ

いろおとこ [3] 【色男】
(1)容色のすぐれた男。女性にもてる男。美男子。
(2)情夫。いろ。「江戸で―を拵居(コセエ)てるから/滑稽本・浮世床(初)」
(3)好色な男。色事師。「―うしみつ頃になやみ出し/柳多留 9」

いろおとこ=金と力は無かりけり

――金と力は無かりけり
女に好かれる美男子というものは,とかく金と力はないものだ。

いろおんど

いろおんど [3] 【色温度】
発熱して発光する物体からの光の色合いを表す数値。その色合いと同等の光を放射する黒体の絶対温度で示す。発光体自体の温度とは異なる。

いろおんな

いろおんな [3] 【色女】
(1)美人。器量のよい女。
(2)色気のある女。
(3)情婦。愛人。いろ。
(4)遊女。「かかへの―にやさしうあたるかかはすくなきなり/浮世草子・好色貝合」

いろおんな

いろおんな【色女】
a mistress.→英和

いろか

いろか [2] 【色香】
(1)色と香り。
(2)男の心をそそるような,女のあでやかな容色。「―に迷う」「―もあせる」

いろか

いろか【色香(に迷う)】
(be captivated by) female charms.〜のあせた fading[faded] <beauty> .

いろかず

いろかず [3] 【色数】
(1)色の数。
(2)品物の種類。品数。「帳付けう,―は何でござんすぞ/浄瑠璃・花飾」

いろかわ

いろかわ イロカハ 【色川】
姓氏の一。

いろかわみなか

いろかわみなか イロカハ― 【色川三中】
(1801-1855) 江戸後期の国学者。常陸(ヒタチ)国土浦の人。通称三郎兵衛。薬種・醤油醸造を業とする家に生まれたが,橘守部の弟子となり,家業のかたわら史学と古典の研究に励んだ。著「田令図解抄」「検田考証」「香取文書纂」「度量考」など。

いろがたき

いろがたき [3] 【色敵】
(1)同じ恋人を張り合う相手。恋敵。
(2)歌舞伎の役柄の一。外見は善人らしいが,内心には野望を抱いた大悪人。「実録先代萩」の原田甲斐など。

いろがまし

いろがま・し 【色がまし】 (形シク)
みだらである。好色がましい。「身共が頼みたいといふは,全く―・しい儀ではない/歌舞伎・五大力」

いろがみ

いろがみ [2] 【色紙】
種々の色に着色した紙。特に,折り紙用の四角の紙。

いろがみ

いろがみ【色紙】
(a) colored paper.

いろがみしも

いろがみしも [3] 【色裃】
歌舞伎衣装の一。美しい染模様や縫模様のある裃で,「本朝廿四孝」十種香の場の勝頼,「絵本太功記」尼ヶ崎の場の十次郎など,時代物の若侍が用いる。

いろがら

いろがら [2] 【色柄】
色のついた柄。

いろがわ

いろがわ [0] 【色革】
色染めを施したなめし革。

いろがわり

いろがわり [3] 【色変(わ)り】 (名)スル
(1)もとの色が変わること。変色。
(2)細工物や衣服の模様や形が同じで色だけが違うもの。色違い。「―の品」
(3)風変わり。異色。

いろがわり

いろがわり【色変りの】
fancy-colored.

いろきちがい

いろきちがい【色気違い】
erotomania;a sexual maniac.

いろきちがい

いろきちがい [3][4] 【色気違い】
(1)色情が異常に強いこと。また,その人。色情狂。
(2)好色な態度や身なりをすること。また,その人。

いろく

いろく ヰ― [1][0] 【位禄】
(1)官位と俸禄。
(2)律令制で,位階に応じて支給された禄物。四位・五位に賜る。
→位封(イフ)

いろくさ

いろくさ [2] 【色草】
秋の野や庭園を彩るいろいろな草。秋草。[季]秋。

いろくさだめ

いろくさだめ ヰ― [4] 【位禄定め】
平安時代,位禄を与えるべき人数と位禄を出す国とを詮議した行事。毎年2月の中旬に行なった。

いろくず

いろくず 【鱗】
(1)魚などのうろこ。うろくず。[和名抄]
(2)うろこのある動物。魚・竜など。「鵜縄(ウナワ)に逃ぐる―を/山家(雑)」

いろぐすり

いろぐすり [3] 【色釉】
陶磁器の上絵用に各種の酸化金属や金属化合物を混ぜた釉(ウワグスリ)。
→釉

いろぐるい

いろぐるい [3] 【色狂い】
色情にふけること。特に,女色におぼれること。女狂い。

いろぐろ

いろぐろ【色黒の】
dark(-complexion).→英和

いろぐろ

いろぐろ [0] 【色黒】 (名・形動)[文]ナリ
肌の色が黒い・こと(さま)。
⇔色白

いろけ

いろけ【色気】
tender passion (色情);amorousness.〜のない innocent;→英和
naïve;unromantic.〜がない have no sex appeal.〜づく be sexually awakened;begin to think of love.…に〜[関心]がある be interested in…;have half a mind to do.

いろけ

いろけ [3] 【色気】
(1)色の調子。色合い。「―の鮮やかな着物」
(2)異性を引きつける性的魅力。女性についていうことが多い。「―のある女」
(3)愛嬌(アイキヨウ)。愛想。「―のない応対」
(4)異性への関心。「年頃になって―がつく」
(5)おんなっけ。「―抜きの宴会」
(6)物事に対する積極的な気持ち。野心。「選挙に―を示す」「―を出しすぎて失敗する」

いろけ=より食い気

――より食い気
色欲よりも食欲の方を優先すること。見た目よりも実質を重んじることのたとえ。

いろけし

いろけし【色消し】
《理》achromatism.色消しレンズ an achromatic lens.

いろけし

いろけし [0][4] 【色消し】
(1)色気・興趣などをそぐこと。また,そのような言動。つやけし。不粋。野暮。「―な話」
(2)レンズの色収差を補正すること。

いろけしレンズ

いろけしレンズ [5] 【色消し―】
色収差を補正したレンズ系。アポクロマート。
→アクロマチック-レンズ

いろけづく

いろけづ・く [4] 【色気付く】 (動カ五[四])
(1)異性に関心をもつようになる。性に目覚めてくる。「年頃になって―・く」
(2)花や果実が色づく。

いろこ

いろこ 【色子】
歌舞伎役者で男色を売る者。かげま。「酒の相手に―どもかはいや/浮世草子・胸算用 3」

いろこ

いろこ 【鱗】
〔「うろこ」の古形〕
(1)うろこ。いろくず。「御門を立てて,―の如くに造り重ねたるおとど/宇津保(藤原君)」
(2)うろこのある動物。
(3)頭のふけ。[和名抄]

いろこい

いろこい [2] 【色恋】
男女の間の情事や恋愛。「―沙汰」

いろこい

いろこい【色恋】
love.→英和

いろこうせい

いろこうせい [3] 【色校正】
印刷で,多色刷りの印刷物を作るとき,色調などを原稿と照らし合わせて整える校正作業。色校。

いろこそで

いろこそで [3] 【色小袖】
色染めの小袖。
⇔白小袖

いろごと

いろごと [2][0] 【色事】
(1)情事。恋愛。「―に耽(フケ)る」
(2)芝居で,情事の演技・演出。ぬれごと。
(3)情人。恋人。「亭主が―の所へ夜な��通ふ事を思つて/滑稽本・浮世床 2」

いろごと

いろごと【色事】
a love affair.

いろごとし

いろごとし [4] 【色事師】
(1)情事の場面を得意とする役者。濡れ事師。
(2)情事のたくみな男。女たらし。ぬれごとし。

いろごのみ

いろごのみ [3] 【色好み】
(1)情事を好むこと。また,そうした人。好色。「―の男」
(2)恋愛の情趣をよくわきまえ,洗練された恋愛ができる人。「なまめかしう恥づかしげにて,いみじう気色だつ―どもになずらふべくもあらず/源氏(宿木)」
(3)風流の道に熱心な人。「世に二人三人の賢き―出でて,盛りにもてはやし侍るより,道広き事になれるとなん/ささめごと」
(4)遊女。また,遊女を買うこと。「若きものにて候へば,遊びの女―にもとらせけるかと思ひしに/幸若・小袖曾我」
〔この語は(2)のように,平安貴族の世界では,現代における「好色」とは異なった概念を表し,一種の美的価値をもったものとしてとらえられていた。(3)は中世以降,(4)は室町頃の用法〕

いろざかり

いろざかり [3] 【色盛り】
女の容色・色情の盛んな年頃。

いろざけ

いろざけ 【色酒】
遊里で飲む酒。茶屋酒。「―酌まんと,若党どもさまざますすめ候故/浄瑠璃・吉野忠信」

いろざし

いろざし [0][4] 【色差(し)】
(1)いろどること。彩色。
(2)友禅で模様の部分に色を施すこと。
(3)色合い。色気。色つや。

いろざと

いろざと [2] 【色里】
遊里。遊郭。くるわ。

いろしすう

いろしすう [4][3] 【色指数】
(1)天体の色を量的に表した数字。星の等級を二つの異なる波長領域で測定し,その差をとる。青い星は負の値を,赤い星は正の値をもつ。
(2)岩石に含まれる有色鉱物(橄欖石(カンランセキ)・輝石(キセキ)・角閃石(カクセンセキ)・黒雲母(クロウンモ)など)の量を体積百分比で表した数字。値の小さいものほど白っぽい。火成岩の分類に用いる。

いろしな

いろしな 【色品】
(1)種々の品物。「御年貢の―を申せ/狂言・筑紫の奥」
(2)種々の方法。さまざまな手段。「お酌に参れと再三度の呼び使ひ,―替へて召さるれども/浄瑠璃・五人兄弟」

いろしゅうさ

いろしゅうさ [3] 【色収差】
レンズを通して物体の像をつくるとき,光の色によって屈折率が異なるため像のできる位置と倍率が異なること。そのために像がぼやけたり縁が色づいたりする。光学器機では屈折率の異なるレンズを二種以上用いて,これを補正する。

いろじかけ

いろじかけ【色仕掛で】
under pretense of love.

いろじかけ

いろじかけ [3] 【色仕掛(け)】
ある事を実現させようと色気をもって誘うこと。「―で情報を盗む」

いろじょうご

いろじょうご [3] 【色上戸】
酒を飲むとすぐに顔の赤くなること。また,その人。赤み上戸。

いろじろ

いろじろ [0] 【色白】 (名・形動)[文]ナリ
肌の色の白い・こと(さま)。「―な美人」

いろじろ

いろじろ【色白の】
fair(-complexioned).→英和

いろすな

いろすな [2] 【色砂】
日本壁などの砂壁仕上げに用いる,色のついた砂。

いろずり

いろずり [0] 【色刷(り)・色摺り】
(1)黒以外の色を使って印刷すること。また,その印刷物。二色以上の印刷をいうことが多い。
(2)多色刷りの版画。

いろずり

いろずり【色刷】
color printing;a color print (絵).〜にする print in color.

いろせ

いろせ
〔「いろ」は接頭語〕
同母の兄または弟。「吾は天照大御神の―なり/古事記(上)」

いろぞめ

いろぞめ [0] 【色染(め)】
(1)種々の色に染めること。また,染めた物。
(2)布を黒・藍(アイ)・紺以外の色に染めること。

いろだか

いろだか 【色高】
江戸時代の雑税の一。小物成(コモノナリ)のうち,高をつけて村高に組み入れたもの。野高・山高・海高などがある。

いろだし

いろだし [0] 【色出し】 (名)スル
素材に手を加えて,美しい色を出すこと。「ナスを揚げて―する」

いろだつ

いろだ・つ 【色立つ】 (動タ四)
怒りなどで顔色が変わる。「何やつが首取りし,子細聞かんと―・ち給へば/浄瑠璃・花飾」

いろだて

いろだて 【色立て】
俳諧で,各務(カガミ)支考が唱えた付合方法論「七名八体(シチミヨウハツタイ)」の七名の一。前句に対し,色彩の取り合わせで応じる付け方。

いろだま

いろだま 【色玉】
ザクロの異名。

いろちがい

いろちがい [3] 【色違い】
(1)「色変わり{(2)}」に同じ。
(2)恐れや驚きで顔色の変わること。「むすこ―して,…身の毛がよだつて寒気立ちます/浮世草子・子息気質」

いろぢゃや

いろぢゃや [2] 【色茶屋】
遊女をかかえている茶屋。遊山茶屋。
→水茶屋

いろっぽい

いろっぽい【色っぽい】
amorous;→英和
coquettish.

いろっぽい

いろっぽ・い [4] 【色っぽい】 (形)
異性をひきつける性的魅力がある。特に女性にいうことが多い。なまめかしい。「―・い目つき」
[派生] ――さ(名)

いろつや

いろつや [2] 【色艶】
(1)色とつや。「―のよいりんご」
(2)体調を示す肌の色合い。「―のよい力士」
(3)(話や話し方に感じられる)面白み。興趣。「話に―がない」

いろつや

いろつや【色艶】
(1) luster (光沢);→英和
(a) gloss.→英和
(2) a complexion (顔色).→英和
〜の良い(悪い) lustrous (lusterless);→英和
(un-)healthy <complexion> .→英和

いろづかい

いろづかい [3] 【色使い】
色の使い方。色あしらい。配色。「―が新しい」「独特の―をする」

いろづく

いろづ・く [3] 【色付く】
■一■ (動カ五[四])
色がつく。特に草木の葉や実などに美しい色がつく。「柿の実が―・く」「もみじが―・く」
■二■ (動カ下二)
⇒いろづける

いろづく

いろづく【色付く】
(put on a) color;→英和
turn red[yellow](紅葉).

いろづけ

いろづけ [0][4] 【色付け】 (名)スル
(1)色をつけること。着色。彩色。
(2)商品におまけをつけたり,安くしたりすること。

いろづける

いろづ・ける [4] 【色付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 いろづ・く
色をつける。彩色する。いろどる。「落ちてくる日が…明るく―・けて/永日小品(漱石)」

いろと

いろと
〔「いろど」とも。「いろ」は接頭語〕
同母の弟または妹。「味耜高彦根神(アジスキタカヒコネノカミ)の―下照媛(シタテルヒメ)/日本書紀(神代下訓)」

いろとりどり

いろとりどり [4] 【色取り取り】 (名・形動)
色々な種類があるさま。色がさまざまであるさま。「―の衣装」

いろどうき

いろどうき [1][1] 【異路同帰】
〔淮南子(本経)〕
方法や手段が異なっていても,同じ目的・真理に達すること。路(ミチ)を異(コト)にするも帰(キ)を同じくす。殊塗同帰。

いろどころ

いろどころ 【色所】
(1)遊里。遊郭。色里。
(2)男女の愛情のこまやかな場所。「上方は―,定めて深い訳があろ/浄瑠璃・博多小女郎(上)」

いろどめ

いろどめ [0][4] 【色止め】
染色後,色が落ちたり褪(ア)せたりしないように処理すること。また,その処理。

いろどり

いろどり【彩】
coloring;→英和
a color scheme (色の配合).

いろどり

いろどり [0][4] 【彩り・色取(り)】 (名)スル
(1)いろどること。彩色。
(2)色彩の配置具合。配色。「―よく盛りつける」
(3)物事に変化を与え,面白みや興趣を増すこと。「彼の出席が座に―を添えた」

いろどり

いろどり [2] 【色鳥】
秋に渡って来るいろいろの小鳥。特に,羽の色の美しい小鳥。[季]秋。《―の残してゆきし羽根一つ/今井つる女》

いろどりづき

いろどりづき 【色取(り)月】
〔木の葉の色づく月の意〕
陰暦九月の異名。いろどる月。

いろどる

いろどる【彩る】
color;→英和
paint;→英和
dye (染色).→英和

いろどる

いろど・る [3] 【彩る・色取る】 (動ラ五[四])
(1)色をつける。彩色する。「縁を赤く―・る」
(2)装飾する。また,興趣を添える。「野山を紅葉が―・る」
(3)化粧する。「―・りたる顔づくりをよくして/源氏(総角)」

いろなおし

いろなおし [3] 【色直し】 (名)スル
(1)結婚披露宴の途中で,主に新婦が式服を別の衣服に改めること。「お―」
(2)結婚式服がすべて白装束だった時代に,式後三日目から普通の色物に衣類などを改めること。
(3)産後百日を過ぎて,産婦・乳児ともに白小袖を色小袖に着替えること。

いろなおし

いろなおし【お色直し】
the bride's change of costumes.

いろなおしのさかずき

いろなおしのさかずき [3] 【色直しの杯】
結婚式後,新夫婦が床入りするとき,改めて杯を取り交わすこと。床杯。

いろながし

いろながし [3] 【色流し】
染料を溶いた液を水に落とし,水の表面を染料が流れてできた模様を紙や布に写し染める方法。色流し染め。

いろなし

いろなし [0] 【紅無・色無】
女性役の使う能装束で,紅系の色を使わないもの。「隅田川」「百万」のシテのような中年の女に用いる。
⇔紅入(イロイリ)

いろなし

いろな・し 【色無し】 (形ク)
(1)色つやがない。華やかでない。「もみぢばもぬしなきやどは―・かりけり/古今(哀傷)」
(2)冷淡である。つれない。すげない。[日葡]

いろなべしま

いろなべしま [3] 【色鍋島】
肥前鍋島家の御用窯であった大河内焼の色絵物。赤・緑・黄を主色とし,絵付けはきわめて精緻(セイチ)。

いろなり

いろなり 【色成り】
(1)中世,村の土豪などが徴収した雑年貢。
(2)近世,幕領で畑方から徴収した生産物年貢。その土地に応じた荏(エゴマ)・大豆・雑穀などで納めさせた。

いろぬき

いろぬき [0][4] 【色抜き】 (名)スル
染め物を染め直すとき,染めつけてある色を抜き去ること。

いろね

いろね
〔「いろ」は接頭語〕
「いろえ」に同じ。「亦吾―磐長姫(イワナガヒメ)あり/日本書紀(神代下訓)」

いろのり

いろのり [2] 【色糊】
染色で,染料を混ぜた糊。捺染(ナツセン)に用いる。

いろは

いろは [2] 【伊呂波・以呂波・色葉】
(1)「いろは歌」の最初の三字をとったもので,「いろは歌」の仮名四七字の総称。または,これに「ん」あるいは「京」を加えた四八字。「―ガルタ」「―順に並べる」
(2)〔「いろは歌」を手習いの初歩に使ったことから〕
物事の初歩。基礎的なこと。ABC 。「運転心得の―」
(3)「いろは茶屋」の略。

いろは

いろは
〔「いろ」は接頭語〕
母。生母。
⇔かぞ
[和名抄]

いろは

いろは
(1) the (Japanese) syllabary.(2) the rudiments <of> ;the ABC <of> (初歩).→英和
〜順にする arrange in (Japanese) alphabetical order.

いろはうた

いろはうた [3] 【伊呂波歌】
(1)手習い歌の一。平安中期の成立。四七字の仮名を一度ずつ使って作られた,「いろ(色)はにほ(匂)へどち(散)りぬるをわ(我)がよ(世)たれ(誰)ぞつね(常)ならむうゐ(有為)のおくやま(奥山)けふ(今日)こ(越)えてあさ(浅)きゆめ(夢)み(見)じゑひ(酔)もせず」という七五調四句からなる今様歌。涅槃(ネハン)経の「諸行無常,是生滅法,生滅滅已,寂滅為楽」の意訳とされる。弘法大師作という説は否定されている。
→あめつちの詞
→たいに
(2)「伊呂波短歌(イロハタンカ)」に同じ。

いろはかえで

いろはかえで [4] 【伊呂波楓】
イロハモミジの別名。

いろはがな

いろはがな [3] 【伊呂波仮名】
〔普通,五十音図は片仮名で,いろは歌は平仮名で書かれたことから〕
平仮名のこと。

いろはく

いろはく [0] 【色箔】
種々の顔料をにかわなどを用いて固め,箔状にしたもの。

いろはぐみまちびけし

いろはぐみまちびけし [8] 【伊呂波組町火消し】
江戸時代,江戸市中の消防のため設置された町火消し。「いろは歌」の文字のうち,「へ」「ひ」「ら」「ん」の代わりに「百」「千」「万」「本」の文字を使った四八文字で,「い組」「め組」などと分けた。享保年間(1716-1736)に完成。

いろはこもん

いろはこもん [4][5] 【伊呂波小紋】
「いろは」の四七文字を染め出した小紋模様。

いろはざか

いろはざか 【いろは坂】
栃木県日光市馬返(ウマガエシ)と中禅寺湖畔とを結ぶカーブの多い道路。上り・下りで四八のカーブがある。

いろはじゅん

いろはじゅん [0] 【伊呂波順】
いろは歌の仮名の順に物を配列すること。

いろはじるいしょう

いろはじるいしょう 【色葉字類抄】
平安末期の辞書。二巻または三巻。橘忠兼編。天養・治承年間(1144-1181)に成立。当時の文書・変体漢文などに用いられる語句を,頭音によって「いろは」四七部に分け,各部はさらに意味によって天象・地儀など二一門に分ける。「伊呂波字類抄」一〇巻は,これを鎌倉初期に増補したもの。

いろはたとえ

いろはたとえ [4][5] 【伊呂波喩】
⇒伊呂波短歌(イロハタンカ)

いろはたんか

いろはたんか [4] 【伊呂波短歌】
いろは四七文字と「京」の文字をそれぞれ頭字に詠んだ教訓的な歌や諺(コトワザ)。また,それを集めたもの。「いつまでもたしなみおけよいろは歌読むたびごとに身の徳となる」「論語読みの論語知らず」「花より団子」など。江戸時代に盛んに行われ,双六(スゴロク)・カルタにつくられた。いろはたとえ。

いろはぢゃや

いろはぢゃや [3] 【伊呂波茶屋】
(1)〔のれんに「いろは」の字を染め出したからとも,四七軒あったからとも〕
江戸時代,江戸谷中の感応寺(のちに天王寺)門前に並んでいた水茶屋。岡場所の一。
(2)〔四八軒あったことから〕
江戸時代,大坂の道頓堀にあった芝居茶屋。

いろはづけ

いろはづけ [0] 【伊呂波付け】
いろは順に番号をつけること。いろは番付。

いろはぶね

いろはぶね 【伊呂波船】
区別するためにいろはの符号をつけた同型の船。「沖に恋路の��まだ―/浄瑠璃・用明天皇」

いろはぶんこ

いろはぶんこ 【いろは文庫】
人情本。一八編五四冊。為永春水作。1836〜72年刊。「仮名手本忠臣蔵」をもとに,赤穂義士外伝を人情本的に脚色したもの。五編以下は二世春水作。

いろはもみじ

いろはもみじ [4] 【以呂波紅葉】
カエデ科の落葉高木。山地に多く自生する。葉は対生し,掌状で五〜七に深裂し,裂片には鋭い鋸歯(キヨシ)がある。暗紅色の小さな五弁花をつけ,翼果を結ぶ。秋,美しく紅葉する。イロハカエデ。タカオカエデ。

いろはれんが

いろはれんが [4] 【伊呂波連歌】
いろは四七文字の各字を順番に句頭においてつくる連歌。いろは冠字連歌。

いろはガルタ

いろはガルタ [4] 【伊呂波―】
カルタの一種。主として子供向き。いろは四七文字に「京」の一字を加えた四八字のそれぞれを首字にしたことわざと,その内容を絵で表したものを一対にする。江戸後期頃に始まったという。

いろは坂

いろはざか 【いろは坂】
栃木県日光市馬返(ウマガエシ)と中禅寺湖畔とを結ぶカーブの多い道路。上り・下りで四八のカーブがある。

いろは文庫

いろはぶんこ 【いろは文庫】
人情本。一八編五四冊。為永春水作。1836〜72年刊。「仮名手本忠臣蔵」をもとに,赤穂義士外伝を人情本的に脚色したもの。五編以下は二世春水作。

いろばなし

いろばなし [3] 【色話】
情事に関する話。「不断の下り船には世間の―/浮世草子・胸算用 4」

いろふし

いろふし 【色節】
(1)晴れがましいこと。きらびやかで美しいこと。また,そのような行事。「わらはべも,いみじき―と思ひたる,ことわりなり/枕草子 92」
(2)能楽で,節と詞の中間のように謡う部分。

いろふん

いろふん [0] 【色粉】
蒔絵(マキエ)に用いる各種の粉状の顔料。

いろふんまきえ

いろふんまきえ [5][6] 【色粉蒔絵】
色粉を文様の上に蒔(マ)きつけて種々の色を表した蒔絵。いろこ蒔絵。色蒔絵。

いろぶみ

いろぶみ [2] 【色文】
恋の思いを記した手紙。恋ぶみ。

いろぶんかい

いろぶんかい [3] 【色分解】
多色版の製版をするとき,原画を三原色または黒を加えた四色の各色版に分解すること。三原色の補色にあたるフィルターをつけて写真撮影を行い,各版のネガを作製する。

いろぼうしょ

いろぼうしょ [3] 【色奉書】
着色した奉書紙。色奉書紙。

いろまきえ

いろまきえ [3][4] 【色蒔絵】
金銀粉や色粉を蒔(マ)いた蒔絵。また,色漆だけを使った蒔絵。

いろまち

いろまち [2] 【色町・色街】
花柳街。遊里。遊郭。色里。

いろまち

いろまち【色町】
gay quarters.

いろみ

いろみ [0] 【色見】
(1)漁船における魚群発見のための見張り役。
(2)窯(カマ)の中の焼き物の焼き加減を見ること。また,そのために窯の中に入れた試験標本。

いろみほん

いろみほん [3] 【色見本】
布地,用紙,塗料など,種々の色を集め,整理して作った色の見本。「―帳」

いろむじ

いろむじ [0] 【色無地】
黒以外の一色染めの和服地。またその着物。多くは地紋のある生地を用いる。

いろむら

いろむら [0] 【色斑】
染色などで,色のつき方にむらが生じていること。また,その箇所。

いろめ

いろめ【色目】
an amorous glance.〜を使う make eyes <at> ;ogle <at> .→英和

いろめ

いろめ [3][0] 【色目】
(1)色調。色合い。「着物の―がよい」
(2) [3][0][2]
媚(コビ)を含んだ色っぽい目つき。流し目。秋波。
(3)衣服・調度類の色合いの名。「襲(カサネ)の―」
(4)様子。気色。「いよ��思ひ極めて舌喰ひ切る―の時/浮世草子・五人女 4」

いろめ=をつかう

――をつか・う
(1)異性に流し目をする。秋波を送る。
(2)関心を示す。

いろめかし

いろめか・し 【色めかし】 (形シク)
色っぽい。色気がある。好色そうだ。「―・しきをば,いとあはあはしとおぼしめいたれば/紫式部日記」

いろめかす

いろめか・す 【色めかす】 (動サ下二)
人目に立つように飾る。派手にする。「桟敷をつくり―・せ給はばこそは人の誹(ソシリ)もあらめ/栄花(ゆふしで)」

いろめがね

いろめがね【色眼鏡(で見る)】
(look at things through) colored spectacles.

いろめがね

いろめがね [3] 【色眼鏡】
(1)色つきのガラス・プラスチックなどのレンズをはめた眼鏡。
(2)(比喩的に)先入観をもってものを見ること。「―で人を見る」

いろめきたつ

いろめきた・つ [5] 【色めき立つ】 (動タ五[四])
緊張・興奮の様子が表れる。また,動揺し始める。「犯人逮捕の報に会場は―・った」「官人共―・つて逃げまどふ/浄瑠璃・国性爺合戦」

いろめく

いろめ・く [3] 【色めく】 (動カ五[四])
(1)緊張した様子が表れる。興奮する。活気づく。「大事件の報に―・く」「株価暴落に証券界が―・く」
(2)好色そうに見える。あだめく。「素人(シロウト)らしくない,ちょっと―・いた女性」
(3)美しい色を見せる。はなやかになる。「女郎花―・くのべに/金葉(秋)」
(4)(敗色が見えて)動揺し始める。「―・きたる気色に見えける間/太平記 8」

いろめく

いろめく【色めく】
become active (活気);get excited (興奮).

いろも

いろも [2] 【色も】
色の付いた,木綿のしつけ糸。主に洋裁用。
→しろも

いろも

いろも
〔「いろ」は接頭語〕
同母の姉または妹。「其の―,高比売命/古事記(上)」

いろもの

いろもの【色物】
colored fabrics (織物);variety entertainments (寄席の).

いろもの

いろもの [2] 【色物】
(1)(衣服や織物で)白・黒以外の色のあるもの。「―のシャツ」
(2)寄席演芸のうち,中心にならない物。現在の東京の寄席では落語以外の漫才・音曲・曲芸・奇術などをいい,大阪では漫才以外の落語などをいう。

いろもよう

いろもよう [3] 【色模様】
(1)美しくいろどられた模様。
(2)歌舞伎で,恋愛・情事の所作や場面。

いろやけ

いろやけ [0][4] 【色焼け】 (名)スル
(1)顔や体が日に焼けて薄黒くなること。日焼け。
(2)衣服などが日に焼けたり,古びたりして色が変わること。「―したカーテン」

いろゆるし

いろゆるし 【色許し・色聴し】
禁色(キンジキ)を許されること。

いろよい

いろよ・い [3] 【色好い】 (形)[文]ク いろよ・し
(1)好ましい。望ましい。「―・い返事」
(2)容色が美しい。「―・き妾者十二人抱へて/浮世草子・永代蔵 3」

いろよい

いろよい【色好い】
favorable <answer> .

いろり

いろり ヰロリ [0] 【囲炉裏】
室内の床を四角に切って火を燃やし,暖をとったり煮たきをしたりする所。炉。ゆるり。[季]冬。《大原女の足投出して―かな/召波》
〔「囲炉裏」は当て字〕

いろり

いろり【囲炉裏】
a hearth;→英和
a fireplace.→英和
囲炉裏ばた <by> the fireside.→英和

いろりったい

いろりったい [3] 【色立体】
色の三属性である色相・明度・彩度に基づいて,すべての色を配列した三次元の立体。

いろりばた

いろりばた ヰロリ― [0] 【囲炉裏端】
いろりのそば。いろりのまわり。「―で話す」

いろわけ

いろわけ [0][4] 【色分け】 (名)スル
(1)色を変えて,区別すること。「地図を県別に―する」
(2)種類によってものを分けること。種類分け。分類。「考え方で人々を―する」

いろわけ

いろわけ【色分けする】
classify (by color).→英和

いろん

いろん【異論がある(ない)】
have an (no) objection <to> .〜なく unanimously.→英和

いろん

いろん [0] 【異論】
別の意見。異なった論。異議。「―を差しはさむ」「計画案に―を唱える」

いろんな

いろんな [0] 【色んな】 (連体)
〔「いろいろな」の転〕
種々の。さまざまな。「―人が住む」「―所に行く」

いろガラス

いろガラス [3] 【色―】
金属または,金属の酸化物を使って種々の色に着色したガラス。装飾用や写真のフィルター,信号などに用いられる。着色ガラス。

いろガラス

いろガラス【色硝子】
stained glass.

いわ

いわ【岩】
a rock;→英和
a crag.→英和
〜の rocky.→英和

いわ

いわ イハ 【錘・沈子】
〔「いわ(岩)」と同源〕
(1)漁網の下端につけるおもり。
(2)石の錨(イカリ)。「―おろす方こそなけれ/千載(雑上)」

いわ

いわ ヰ― [1] 【違和】
(1)身心の調和が破れること。「―を覚える」
(2)雰囲気にそぐわないこと。
→違和感

いわ

いわ イハ [2] 【岩・巌・磐】
(1)地殻を構成するかたい物質。岩石。岩体。
(2)石の大きいもの。盤石。「一念―をも通す」

いわ=がもの言う

――がもの言う
秘密が漏れやすいことのたとえ。「壁に耳,岩のもの言ふ世のならひ/幸若・築島」

いわ∘しめる

いわ∘しめる イハ― 【言わしめる】 (連語)
言わせる。「私をして―∘しめれば」
→しめる(助動)

いわ∘せる

いわ∘せる イハ― 【言わせる】 (連語)
〔「せる」は使役の助動詞〕
(1)話をさせる。言うようにしむける。「答えを―∘せる」
(2)言いたいままに続けさせる。「言いたいだけ―∘せておけ」
(3)(「…にいわせると」の形で)その人の言うところによると。「彼に―∘せるとそこがかわいいのだそうだ」
(4)(「物をいわせる」の形で)その物の威力を発揮させる。「権力に物を―∘せる」

いわあな

いわあな イハ― [0] 【岩穴】
岩にできたほら穴。岩窟(ガンクツ)。

いわい

いわい【祝い】
congratulation;celebration;a feast (祝宴);→英和
<the New Year's> festival (祝典).→英和
…の〜に in celebration of….‖結婚(誕生日)のお祝い <give> a wedding (birthday) present.

いわい

いわい イハヰ 【石井・岩井】
岩間のわき水を水汲み場としたもの。「―くむあたりのをざさ玉こえてかつがつ結ぶ秋の夕露/新古今(夏)」

いわい

いわい イハヰ 【岩井】
茨城県南西部,利根川北岸にある市。猿島(サシマ)茶を産する。平将門の遺跡が多い。
→猿島

いわい

いわい イハヒ 【斎】
(1)心身を清浄にして無事安全を祈り神をまつること。「―の返り事の神賀(カミホキ)の吉詞(ヨゴト)奏したまはく/祝詞(出雲国造神賀詞)」
(2)神をまつる所。また,神をまつる人。「是の皇女伊勢の大神の―に侍り/日本書紀(雄略訓)」

いわい

いわい イハヰ 【岩井】
姓氏の一。

いわい

いわい イハヒ [2][0] 【祝(い)】
〔「斎(イワイ)」と同源〕
(1)めでたい出来事を喜ぶこと。ことほぎ。祝賀。「公民館落成の―」「―の席につらなる」
(2)祝って贈る品。「入学のお―をいただく」「―の品」

いわい=事

――事((イワイゴト))は延ばせ、仏事(ブツジ)は取り越せ
祝い事は期日以前にしてはならず,仏事は期日後にしてはならない。

いわいうた

いわいうた イハヒ― [3] 【祝(い)歌・祝(い)唄】
(1)祝儀の席や宴席で歌われる歌。
(2)和歌六義の一。御代をほめたり,長寿をことほいだりする歌。頌歌。「むつには,―/古今(仮名序)」
(3)民謡分類上の名称。安全・成就などを祈願・感謝して,神にささげる唄。

いわいうた

いわいうた イハヒ― [3] 【祝(い)歌・祝(い)唄】
(1)祝儀の席や宴席で歌われる歌。
(2)和歌六義の一。御代をほめたり,長寿をことほいだりする歌。頌歌。「むつには,―/古今(仮名序)」
(3)民謡分類上の名称。安全・成就などを祈願・感謝して,神にささげる唄。

いわいがえし

いわいがえし イハヒ―ガヘシ [4] 【祝(い)返し】
祝いを受けた返礼に物をおくること。また,その物。

いわいぎ

いわいぎ イハヒ― [2][3] 【祝(い)木】
(1)柳・松・檜(ヒノキ)などの枝先を削りかけにして,花のようにした木。繭玉の木としたり,新木・祝い棒の材料にしたりする。
(2)正月に焚(タ)く薪(マキ)。

いわいこ

いわいこ イハヒ― 【斎児】
大切に養い育てた子。いつきご。「錦綾の中に包める―も/万葉 1807」

いわいごと

いわいごと イハヒ― [0][5] 【祝(い)事】
めでたく,喜ぶべき事柄。また,それを喜び祝って行う行事。

いわいごと

いわいごと イハヒ― [0][5] 【祝(い)言・斎言】
幸いを祈る言葉。祝いの気持ちを表す言葉。

いわいごと

いわいごと イハヒ― 【斎事】
心身を清浄にして神をまつること。「仰せたまひし次(ツギテ)のまにまに,―仕へまつりて/祝詞(出雲国造神賀詞)」

いわいざけ

いわいざけ イハヒ― [3] 【祝(い)酒】
めでたいこと,喜ぶべきことを祝って飲む酒。祝儀の席で飲む酒。

いわいじょう

いわいじょう イハヒジヤウ [0][2] 【祝(い)状】
祝いの言葉を述べた書状。

いわいずみ

いわいずみ イハイヅミ 【岩泉】
岩手県東部,下閉伊(シモヘイ)郡の町。かつて南部駒の産地。鍾乳洞の竜泉洞・安家洞がある。

いわいずみせん

いわいずみせん イハイヅミイハイヅミ― 【岩泉線】
JR 東日本の鉄道線。岩手県茂市(モイチ)(山田線)と岩泉間,38.4キロメートル。

いわいそめ

いわいそめ イハ― [3] 【岩磯蚯蚓】
イワムシの別名。

いわいだけ

いわいだけ イハヒ― [2][3] 【祝茸】
マンネンタケの異名。

いわいだる

いわいだる イハヒ― [2] 【祝い樽】
祝儀のときに贈る酒樽。角樽(ツノダル),菰樽(コモダル),飾り樽など。

いわいづき

いわいづき イハヒ― 【斎月・祝ひ月】
〔忌みつつしむべき月の意〕
正月・五月・九月を凶の月として避けて呼ぶ名称。「取分け―鬢附け・元結を調へ,人交りもしたからう/浄瑠璃・油地獄(下)」

いわいどの

いわいどの イハヒ― [0] 【斎殿】
神をまつる建物。また,潔斎のため神職のこもる建物。

いわいぬし

いわいぬし イハヒ― 【斎主】
神をまつる人。神事をつかさどる人。神主。「汝を用(モ)て―として/日本書紀(神武訓)」

いわいのぜん

いわいのぜん イハヒ― [0] 【祝(い)の膳】
祝儀の席に出す膳。のし・昆布・勝ち栗などのめでたい物をのせて出す。

いわいのみず

いわいのみず イハヒ―ミヅ [0] 【祝(い)の水】
(1)〔養老の滝の故事の「岩井の水」から〕
めでたい酒,特に婚礼の酒。「千靏(センカク)万亀(バンキ)の―汲むとおもへば/浮世草子・諸艶大鑑 1」
(2)婚礼の習俗の一種で,嫁入り・婿入りの際や,新婚初めての正月の初詣での帰りなどに,若者たちが新郎にかける水。

いわいのみや

いわいのみや イハヒ― 【斎宮】
「いつきのみや{(1)(2)}」に同じ。「―を五十鈴の川上に興(タ)つ/日本書紀(垂仁訓)」

いわいのらん

いわいのらん イハヰ― 【磐井の乱】
六世紀前半に北九州で起こった反乱。日本書紀によれば,継体天皇のとき,筑紫の国造(クニノミヤツコ)磐井が新羅(シラギ)と結んで任那(ミマナ)に赴く大和朝廷軍に対抗したが,物部(モノノベ)氏に平定された。畿内政権と地方政権の対立の現れと考えられ,この乱後大和政権の勢力が北九州にも及ぶことになる。
→岩戸山古墳

いわいはんしろう

いわいはんしろう イハヰハンシラウ 【岩井半四郎】
歌舞伎俳優。屋号大和屋。
(1)(初世)(1652-1699) 元禄期(1688-1704)大坂で座元をつとめ,立役としても活躍。
(2)(四世)(1747-1800) 明和から寛政(1764-1801)にかけて活躍した江戸の女方。世話物の演技に新生面を開き,四世以降女方専門となった。
(3)(五世)(1776-1847) 文化・文政期(1804-1830)の代表的女方。四世の子。前名は粂三郎(クメサブロウ),俳名は杜若(トジヤク),通称を大太夫。生世話(キゼワ)物を得意とし,毒婦・悪婆役を創演した。

いわいばし

いわいばし イハヒ― [4][2] 【祝い箸】
祝儀の膳(ゼン)に用いる箸。柳を材料にし,両端が細くなるように削った丸箸。

いわいび

いわいび イハヒ― [2][3] 【祝(い)日】
祝いごとのある日。

いわいびと

いわいびと イハヒ― 【斎人・忌人】
神をまつる人。神職。「―となりて仕へ奉らむ/古事記(中訓)」

いわいべ

いわいべ イハヒ― 【斎瓮・忌瓮】
神に供えるための忌み清めた容器。いみべ。いむべ。「草枕旅行く君を幸(サキ)くあれと―すゑつ/万葉 3927」

いわいべどき

いわいべどき イハヒ― [5] 【祝部土器】
須恵器(スエキ)を祭祀(サイシ)用の土器と考えて命名した旧称。
→須恵器

いわいぼう

いわいぼう イハヒバウ [2][3] 【祝(い)棒】
小正月の諸行事に用いられる棒。豊饒(ホウジヨウ)の力をもつとされる。鳥追い棒や果樹の幹をたたく成木責め,新嫁の尻をたたく孕(ハラ)めん棒,粥占(カユウラ)を見る粥かき棒など。

いわいめでた

いわいめでた イハヒ― 【祝い目出度】
福岡県の民謡で,祝い唄。博多の商家の人たちが宴席を閉じるときに,長老の音頭で,手拍子に合わせて唄う。博多祝い唄。

いわいもの

いわいもの イハヒ― [0][5] 【祝(い)物】
祝いとして贈る物。

いわいや

いわいや イハヒ― 【斎矢・忌矢】
神聖な矢。合戦の初めに吉兆を神に祈って両軍が射交わした。「先づ―はなつべし/古事記(中訓)」

いわう

いわう【祝う】
congratulate <a person on his success> (人を);→英和
celebrate <the New Year> (事柄を);→英和
observe <Christmas> (祝祭日を).→英和
…を祝って in celebration of….

いわう

いわ・う イハフ [2] 【祝う】 (動ワ五[ハ四])
〔「斎(イワ)う」と同源〕
(1)めでたい事があった時,それを喜ぶ気持ちを言葉などで表す。「新年を―・う」「受賞を―・って乾杯する」
(2)
 (ア)祝福のために贈り物をする。「結婚する二人に時計を―・う」
 (イ)祝福のために酒などを飲む。「屠蘇(トソ)を―・う」
(3)幸運を祈る。「前途を―・う」「縁起を―・う」
[可能] いわえる

いわう

いわ・う イハフ 【斎ふ】 (動ハ四)
(1)よい事があるように,身を慎む。禁忌を守る。「天地(アメツシ)の神に幣(ヌサ)置き―・ひつつ/万葉 4426」
(2)神聖なものとして祭る。「祝部(ハフリ)らが―・ふ社の黄葉も/万葉 2309」
(3)守る。「汝が佩(ハ)ける大刀になりても―・ひてしかも/万葉 4347」
(4)無事を祈る。「草枕旅行く君を―・ふと思(モ)ひて/万葉 4263」

いわうちわ

いわうちわ イハウチハ [4][3] 【岩団扇】
イワウメ科の常緑多年草。深山の林中に生える。葉は扁円形で光沢があり,根生する。春,花柄を出して淡紅色の一花を頂生する。

いわうめ

いわうめ イハ― [2] 【岩梅】
イワウメ科の常緑小低木。草本状で,多数が集まって高山の岩をおおう。高さ約5センチメートル。葉は革質で狭倒卵形。七月,茎頂に上向きに白色で先の五裂する鐘形花を開く。吹詰草(フキツメソウ)。助六一薬(スケロクイチヤク)。

いわえのぐ

いわえのぐ イハヱノグ [3] 【岩絵の具】
東洋画の顔料。天然の鉱物を粉末にし,精製・乾燥させた絵の具。紺青(コンジヨウ)・群青(グンジヨウ)・緑青(ロクシヨウ)など。水に溶けないので,膠(ニカワ)にまぜて用いる。最近は,人工のものもある。岩物(イワモノ)。

いわえる

いわ・える イハヘル [3][2] 【結える】 (動ア下一)[文]ハ下二 いは・ふ
「ゆわえる」の転。「縄で―・える」

いわえん

いわえん 【頤和園】
中国,北京(ペキン)の北西にある清朝の大庭園。乾隆帝以来の離宮が1860年英仏軍に焼き払われたのを,88年西太后が再建し頤和園と名づけた。万寿山と昆明池をめぐる雄大な名園。イーホー-ユワン。
頤和園[カラー図版]

いわお

いわお イハホ [0] 【巌】
大きな岩。大盤石。「―のように立ちはだかる」「さざれ石の―となりて苔(コケ)のむすまで」

いわおこし

いわおこし イハ― [3][4] 【岩粔籹】
〔「おこし」のかたさを「岩」で強調した語〕
粟(アワ)おこしの別名。

いわおもだか

いわおもだか イハ― [4] 【岩沢瀉】
ウラボシ科の常緑シダ。山地の岩上に着生し高さ約20センチメートル。葉は掌状で革質,長い葉柄がある。裏面に粒状の胞子嚢(ノウ)を密生する。

いわかがみ

いわかがみ イハ― [3] 【岩鏡】
イワウメ科の常緑多年草。深山の岩場などに自生。葉は卵円形で根生し,革質で光沢があり,長い柄をもつ。高さ約20センチメートル内外。夏,花茎上に淡紅色の花を数個つける。[季]夏。
岩鏡[図]

いわかき

いわかき イハ― 【岩垣】
〔「いわがき」とも〕
(1)岩石が周りを囲んで垣のようになっているところ。「見し人もなき山里の―に/源氏(総角)」
(2)石垣。石の塀。「五月雨に沼の―水こえて/堀河百首」

いわかげ

いわかげ イハ― [0] 【岩陰】
岩のかげ。岩の後ろ。

いわかげいせき

いわかげいせき イハ―ヰ― [5] 【岩陰遺跡】
自然の岩陰を利用して作られた住居址などの遺跡。

いわかど

いわかど イハ― [0] 【岩角】
岩石のかど。

いわかべ

いわかべ イハ― [0] 【岩壁】
壁のように切り立った岩。岩壁(ガンペキ)。

いわかん

いわかん ヰワ― [2] 【違和感】
周りのものとの関係がちぐはぐで,しっくりしないこと。「―を感じる」

いわかん

いわかん【違和感】
incompatibility;incongruity.

いわがくる

いわがく・る イハ― 【岩隠る】 (動ラ四)
〔石城(イワキ)に隠れる意〕
貴人が死ぬ。お隠れになる。「神さぶと―・りますやすみしし我が大君の/万葉 199」

いわがに

いわがに イハ― [0][2] 【岩蟹】
カニの一種。甲長3センチメートル内外。甲は四角形で,黒褐色の地に黄緑色の文様がある。各地の海岸の岩礁にすむ。アブラガニ。

いわがね

いわがね イハ― [0] 【岩が根】
(1)イラクサ科の落葉小低木。高さ1〜2メートル。
(2)土中に根をおろしたような大きな岩石。いわね。「―の荒き島根に宿りする君/万葉 3688」

いわがねそう

いわがねそう イハ―サウ [0] 【岩が根草】
イノモトソウ科の常緑性シダ植物。山地の林中に生える。葉は約80センチメートルで,長い柄がある。葉身は狭卵形で,数対の披針形の羽片に分かれ,最下の羽片はさらに複生する。裏面脈上に線形の胞子嚢(ノウ)群がつく。

いわがねまくら

いわがねまくら イハ― 【岩が根枕】
岩を枕として寝ること。岩枕。

いわき

いわき イハ― 【岩城・石城・石槨】
天然または人工の岩穴。また,石室。「事しあらば小泊瀬山の―にも隠らば共に/万葉 3806」

いわき

いわき イハ― [0] 【石木・岩木】
(1)石と木。
(2)亜炭(アタン)。
(3)感情のないもののたとえ。木石。「入道も―ならねば/平家 2」

いわき

いわき イハキ 【磐城】
(1)旧国名の一。1868年(明治1)陸奥(ムツ)国を分割して成立。福島県東部と宮城県南部に相当する。
(2)もと福島県の市。現在は「いわき市」の一部。

いわき

いわき イハキ
福島県南東部,太平洋に面する市。1966年(昭和41)平(タイラ)・磐城(イワキ)・勿来(ナコソ)・常磐・内郷の五市と周辺町村が合併して成立。農林・水産業のほか,化学・金属工業が盛んで県内海岸地方南部の中心地。

いわきさん

いわきさん イハキ― 【岩木山】
青森県津軽平野南西部にある火山。最後の噴火は1863年。海抜1625メートル。津軽地方で古くから信仰の山とされた。津軽富士。

いわきめいせいだいがく

いわきめいせいだいがく イハキ― 【いわき明星大学】
私立大学の一。1986年(昭和61)設立。本部はいわき市。

いわき明星大学

いわきめいせいだいがく イハキ― 【いわき明星大学】
私立大学の一。1986年(昭和61)設立。本部はいわき市。

いわぎきょう

いわぎきょう イハギキヤウ [3] 【岩桔梗】
キキョウ科の多年草。高山の草地・岩地などに自生。根出葉は倒卵形。花茎は高さ10センチメートル内外。夏,茎頂に紫青色の鐘状花を一個つける。

いわぎりそう

いわぎりそう イハギリサウ [0] 【岩桐草】
イワタバコ科の多年草。近畿以西に分布し,岩に着生する。全草に軟毛がある。葉は卵形で,根生する長い柄につく。初夏,15センチメートルほどの花茎の頂に紫色の花を数個つける。花は漏斗形で先端が五裂する。
岩桐草[図]

いわく

いわ・く イハク 【結く】 (動カ五[四])
「ゆわく」の転。「髪を―・く」「ひもで―・く」
[可能] いわける

いわく

いわく イハク 【曰く】
■一■ [0] (名)
〔■二■ の一語化〕
(1)込み入った事情。わけ。「何か―ありげだ」
(2)(副詞的に用いて)いうことには。「先生―,…」
■二■〔「言ふ」のク語法〕
言うこと。「たわやめと―もしるく/万葉 619」

いわく

いわく【曰く】
a history (来歴).→英和
〜つきの男 a man with a past.→英和

いわく

いわ・く 【稚く】 (動カ下二)
おさないさまである。「なほ,いと―・けて,強き御心おきてのなかりける事/源氏(夕霧)」
〔歴史的仮名遣いは「いはく」「いわく」の両説がある〕

いわく=言い難(ガタ)し

――言い難(ガタ)し
〔孟子(公孫丑上)〕
事情が複雑で言葉では簡単に言い表せない。

いわくいんねん

いわくいんねん イハク―エン [1] 【曰く因縁】
以前からの込み入った事情。「二人の反目の裏には―がある」

いわくえ

いわくえ イハ― 【岩崩え】
〔「くえ」は「くゆ(崩)」の連用形の名詞化〕
岩の崩れること。また,崩れた所。「鎌倉の見越の崎の―の/万葉 3365」

いわくすぶね

いわくすぶね イハクス― 【磐樟船】
⇒天(アマ)の磐樟船(イワクスブネ)

いわくずれ

いわくずれ イハクヅレ [3] 【岩崩れ】
大雨などで岩が崩れること。

いわくだす

いわくだす イハ― 【岩下す】 (枕詞)
「かしこし」にかかる。「―畏くとも吾(アレ)養はむ/日本書紀(仁徳)」
〔「岩壊(クダ)す」とする説もある〕

いわくつき

いわくつき イハク― [0] 【曰く付き】
(1)何か込み入った事情や複雑ないきさつがあること。「―の骨董品」
(2)犯罪の前歴など不都合な経歴があること。「―の男」

いわくに

いわくに イハクニ 【岩国】
山口県東部,広島湾に臨み錦川の河口にある市。近世,吉川(キツカワ)氏の城下町。石油化学コンビナート・紡績工業などが立地。錦帯橋・白蛇生息地がある。

いわくにちぢみ

いわくにちぢみ イハクニ― [5] 【岩国縮】
岩国地方に産する木綿縮。夏の単衣(ヒトエ)地とする。

いわくにばんし

いわくにばんし イハクニ― [5] 【岩国半紙】
岩国地方に産する,コウゾを原料とした上質の半紙。天正年間(1573-1592)につくり始められた。岩国紙(イワクニガミ)。

いわくまど

いわくまど イハク― [4] 【曰く窓】
真ん中に横木がはいって,「曰」の字のようになっている窓。武家屋敷の道に面した所に用いられた。

いわくら

いわくら イハ― 【磐座・岩座】
〔「いわ」は堅固の意〕
神の御座所。自然の巨石をさす場合が多い。「皇孫,乃ち天の―を離(オシハナ)ち/日本書紀(神代下訓注)」
→依(ヨ)り代(シロ)
→磐境(イワサカ)

いわくら

いわくら イハクラ 【岩倉】
姓氏の一。

いわくら

いわくら イハクラ 【岩倉】
(1)京都市左京区北部の地名。もと愛宕(オタギ)郡岩倉村。岩倉具視(トモミ)が隠棲した地。
(2)愛知県北西部の市。名古屋市に近く住宅地化が進み人口が急増。鯉幟(コイノボリ)は特産品。

いわくらともみ

いわくらともみ イハクラ― 【岩倉具視】
(1825-1883) 公卿・政治家。京都の人。初め公武合体に努め,のち,討幕運動に参加。維新後右大臣となり,特命全権大使として欧米視察。帰国後征韓派を退け,内治優先・天皇制確立の政策を遂行。

いわぐすり

いわぐすり イハ― [3] 【石斛】
セッコクの別名。

いわぐみ

いわぐみ イハ― [0][4] 【岩組(み)】
(1)庭園の岩石の配置。立て石。石立て。
(2)芝居の道具の名。張り子で岩の形に作ったもの。
(3)岩が入り組んでいる所。「後にあらけなき―ありて/浮世草子・五人女 5」

いわぐんじょう

いわぐんじょう イハグンジヤウ [3] 【岩群青】
青色の岩絵の具の一。群青石の粉末で,主成分は塩基性炭酸銅。水に溶けないが,酸に弱い。

いわけない

いわけな・い [4] 【稚い】 (形)[文]ク いわけな・し
年端がゆかない。幼い。「―・い子供」「―・くおはしましし時より見奉り/源氏(桐壺)」
〔歴史的仮名遣いは「いはけなし」「いわけなし」の両説がある〕

いわこす

いわこす イハ― [2] 【岩越】
琴柱(コトジ)の頭部の,弦をのせる溝。

いわさ

いわさ イハサ 【岩佐】
姓氏の一。

いわさか

いわさか イハ― 【磐境】
堅固な神域,または祭壇。「天つ神籬(ヒモロキ)及び天つ―を起し樹(タ)てて/日本書紀(神代下訓)」

いわさき

いわさき イハサキ 【岩崎】
姓氏の一。

いわさき

いわさき イハ― 【岩崎】
崖上や水面などに岩の突き出た所。「卅丈の谷,十五丈の―なんど申すところ/平家 9」

いわさきかんえん

いわさきかんえん イハサキクワンヱン 【岩崎灌園】
(1786-1842) 江戸後期の博物学者。江戸の人。名は常正,通称を源蔵。小野蘭山に学ぶ。動植物を科学的に観察・写生し,植物図説「本草図譜」を著す。他に「武江産物誌」「本草育種」など。

いわさきこやた

いわさきこやた イハサキ― 【岩崎小弥太】
(1879-1945) 実業家。東京生まれ。ケンブリッジ大卒。弥之助の長男。1916年(大正5)三菱合資社長に就任,各事業部を株式会社として独立させ三菱財閥を完成。重工業を発展させ,海外進出を強化。

いわさきやたろう

いわさきやたろう イハサキヤタラウ 【岩崎弥太郎】
(1834-1885) 実業家。土佐の人。1870年(明治3)に藩営を離れた大坂商会(九十九(ツクモ)商会と改称)を翌年引き継ぎ,三川商会として独立。三菱商会・三菱汽船会社と拡張発展させて海運業界に独占的地位を占め,政商として三菱財閥の基礎を築いた。

いわさきやのすけ

いわさきやのすけ イハサキ― 【岩崎弥之助】
(1851-1908) 実業家。土佐の人。弥太郎の弟。日本郵船,三菱合資会社を設立,三菱財閥の事業多角化に努めた。日銀総裁。

いわさまたべえ

いわさまたべえ イハサマタベヱ 【岩佐又兵衛】
(1578-1650) 江戸初期の画家。本名は勝以(カツモチ)。荒木村重の子。土佐派・狩野派などに学び独自の画風による風俗画で一世を風靡(フウビ)。俗に浮世絵の始祖といわれる。代表作,川越喜多院東照宮の「三十六歌仙額」

いわざ

いわざ イハ― [0] 【岩座】
仏像の台座や御幣立ての台で岩をかたどったもの。

いわざる

いわざる イハ― [3] 【言わ猿】
三猿(サンエン)の一。口を手でふさいで,ものを言うまいとしている猿の像。
→三猿

いわし

いわし [0] 【鰯・鰮】
(1)
 (ア)ニシン目のうちイワシ類の海魚の総称。また,マイワシ・ウルメイワシ・カタクチイワシの総称。全長15〜30センチメートル。水産上重要な魚類で,多獲され食用のほか,飼料・肥料ともする。[季]秋。
 (イ)特に,マイワシのこと。
(2)切れ味のよくない刀のこと。鈍刀。「赤―」
鰯(1)
 (ア)[図]

いわし

いわし【鰯】
a sardine.→英和

いわし=で精進(シヨウジン)落ち

――で精進(シヨウジン)落ち
〔イワシのようなつまらない魚で,せっかくの精進落ちを祝うのは残念だということから〕
つまらないことで,努力も無駄になることにいう。

いわし=の頭(アタマ)

――の頭(アタマ)((カシラ))も信心から
イワシの頭のようにとるにたらないものでも,信ずる気持ちがあれば尊いものに見える。信仰心の不思議さをたとえた語。

いわしあみ

いわしあみ [3] 【鰯網】
イワシをとるための網。巻き網のほか,刺し網・定置網・地引き網など多くの種類がある。[季]秋。

いわしお

いわしお イハシホ [0] 【岩塩】
⇒がんえん(岩塩)

いわしかす

いわしかす [4] 【鰯滓】
イワシから油を搾ったかすを干したもの。肥料に用いる。いわししめかす。

いわしくじら

いわしくじら [4] 【鰯鯨】
ヒゲクジラの一種。体長17メートルほど。背面は青黒色で白斑が点在し,腹面は白い。イワシやタラとともに回遊し,オキアミ・イカ・小形の魚類を食べる。北太平洋・北大西洋・南氷洋などに分布。

いわしぐも

いわしぐも [4] 【鰯雲】
〔漁師仲間で,イワシの大漁の前兆とするからとも,形がイワシの群れのように見えるからともいう〕
小斑点状に群がり広がった雲。多く,巻積雲のこと。うろこ雲。さば雲。[季]秋。《―日和いよ��定まりぬ/虚子》

いわしぐも

いわしぐも【鰯雲】
white fleecy clouds.〜の空 a mackerel sky.

いわしさん

いわしさん [0] 【鰯酸】
鰯油などの海産動物油に含まれる不飽和脂肪酸。化学式 C��H��O�

いわした

いわした イハシタ 【岩下】
姓氏の一。

いわしたそういち

いわしたそういち イハシタサウイチ 【岩下壮一】
(1889-1940) カトリック司祭。静岡県生まれ。救癩(キユウライ)事業に献身。主著「信仰の遺産」「中世哲学思想史研究」など。

いわしみず

いわしみず イハシミヅ 【石清水】
石清水八幡宮の略称。((歌枕))「松も老いてまた苔むすに―行末とほくつかへまつらむ/貫之集 8」

いわしみず

いわしみず イハシミヅ [3] 【岩清水】
岩の間からわき出ているきれいな水。[季]夏。

いわしみずはちまんぐう

いわしみずはちまんぐう イハシミヅ― 【石清水八幡宮】
京都府八幡(ヤワタ)市にある神社。祭神は誉田別命(ホンダワケノミコト)(応神天皇)・息長帯比売命(オキナガタラシヒメノミコト)(神功皇后)・比咩大神(ヒメオオカミ)。859年僧行教の奏請により,宇佐八幡宮から勧請(カンジヨウ)。朝廷から伊勢神宮に次ぐ宗廟(ソウビヨウ)として崇敬を受け,また,源氏の氏神で武神としても尊崇された。男山八幡宮。

いわしみずほうじょうえ

いわしみずほうじょうえ イハシミヅハウジヤウヱ 【石清水放生会】
石清水八幡宮で陰暦八月一五日(現在は九月一五日)に行われる法会。魚鳥を放し,天皇や将軍の幸福・天下泰平を祈願した。

いわしみずまつり

いわしみずまつり イハシミヅ― 【石清水祭】
石清水八幡宮で九月一五日に行われる祭り。天慶の乱平定の臨時の祭りを起源とするという。未明に鳳輦(ホウレン)の渡御があり,奉幣の儀などのほか放生会(ホウジヨウエ)が行われる。賀茂祭の北祭に対し,南祭と呼ばれた。[季]秋。

いわしみずものがたり

いわしみずものがたり イハシミヅ― 【石清水物語】
擬古物語。二巻。作者未詳。鎌倉中期の成立。関白の姫君と伊予守との恋愛を描く。主要人物を武士とし,戦乱のさまを内容に取り入れたところに,平安時代の物語と異なる新しさがある。

いわしゆ

いわしゆ [3] 【鰯油】
イワシからとった脂肪油。臭気をもち,酸化されやすい。飽和脂肪酸のほか,不飽和度の高い鰯酸などの脂肪酸を含む。硬化油・塗料などの原料。

いわしろ

いわしろ イハシロ 【岩代・磐代】
(1)旧国名の一。1868年(明治1)陸奥(ムツ)国を分割して成立。福島県中西部に相当。
(2)和歌山県南部(ミナベ)町の地名。処刑地に向かう有間皇子(アリマノミコ)の結び松の故事で知られる。((歌枕))「―の浜松が枝を引き結びま幸(サキ)くあらばまたかへりみむ/万葉 141」

いわじゅくいせき

いわじゅくいせき イハジユクヰセキ 【岩宿遺跡】
群馬県笠懸町岩宿にある遺跡。1947年(昭和22)相沢忠洋の遺物発見を契機に,49年関東ローム層から石器が出土し,縄文時代以前の日本に旧石器(先土器)文化の存在が確認された。

いわす

いわ・す イハス [0] 【言わす】 (動サ五[四])
(1)言うようにしむける。「詫(ワ)びを―・す」
(2)言うままにさせる。「すきなように―・しておく」
(3)音を立てる。「小銭をがちゃがちゃ―・す」
→言わせる

いわすげ

いわすげ イハ― [2] 【岩菅】
イネ科の多年草。高山の岩上や草地に生える。茎は細く高さ15〜40センチメートル。夏,褐色の小穂を三〜五個つけ,頂のものは雄性,下部のものは雌性で垂れ下がる。

いわず

いわず【言わず】
〜語らずに tacitly.→英和
〜と知れた obvious.→英和

いわず

いわず イハ― 【言わず】 (連語)
⇒といわず(連語)

いわせ

いわせ イハセ 【岩瀬】
茨城県中央部,西茨城郡の町。桜川が流れる。謡曲「桜川」ゆかりの桜川や,月山寺・富谷観音・妙法寺がある。

いわせ

いわせ イハ― 【石瀬】
川の流れの中に石の多くあるところ。「―踏み求めそ我(ア)が来し恋ひてすべなみ/万葉 3320」

いわせ

いわせ イハセ 【岩瀬】
姓氏の一。

いわせおやまこふんぐん

いわせおやまこふんぐん イハセヲヤマ― 【石清尾山古墳群】
香川県高松市にある古墳群。石船塚・猫塚など前方後円墳や双方中円墳などの形に石塊を積み上げて築いた積石塚(ツミイシヅカ)。

いわせきょうでん

いわせきょうでん イハセキヤウデン 【岩瀬京伝】
⇒山東(サントウ)京伝

いわせせんづかこふんぐん

いわせせんづかこふんぐん イハセセンヅカ― 【岩橋千塚古墳群】
和歌山市にある古墳群。紀ノ川の南岸の岩橋山塊に,前方後円墳二七基を含め六八〇基を超える古墳からなる。五〜七世紀の群集墳で,早く特殊な横穴式石室を採用している。

いわせただなり

いわせただなり イハセ― 【岩瀬忠震】
(1818-1861) 江戸後期幕末の幕臣。江戸の人。開明派として知られ,幕末の外交に携わり,日米修交通商条約の調印にあたった。将軍継嗣問題では一橋派に属したため,井伊直弼により蟄居(チツキヨ)を命じられた。

いわせのもり

いわせのもり イハセ― 【岩瀬の森】
奈良県生駒郡斑鳩(イカルガ)町,竜田大橋下流東岸にあった森。ほととぎす・紅葉の名所として知られた。((歌枕))「神奈備(カムナビ)の―のほととぎす毛無(ケナシ)の岡にいつか来鳴かむ/万葉 1466」

いわそそく

いわそそ・く イハ― 【岩注く】 (動カ四)
波や流れが岩に激しく打ちあたる。「―・き岸の浦廻(ウラミ)に寄する波/万葉 1388」

いわた

いわた イハタ 【岩田】
姓氏の一。

いわた

いわた イハタ 【磐田】
静岡県南西部,天竜川下流域東岸の市。近世,東海道の宿場町。温室メロン栽培や畜産のほか,自動車部品工業が立地。

いわたおび

いわたおび イハタ― [4] 【岩田帯】
〔斎肌(イハダ)帯の意か〕
妊婦が腹部を保温・保護し,胎児の位置の正常を保つため腹に巻く帯。多くはさらしを用い,妊娠五か月の戌(イヌ)の日からしめる習慣がある。腹帯。結肌帯(ユワタオビ)。

いわたおび

いわたおび【岩田帯】
a maternity band[belt].

いわたけ

いわたけ イハ― [2] 【岩茸・石茸】
(1)イワタケ科の地衣植物の総称。極地・高山から温帯にかけて分布。岩上や樹皮・木材上に着生。地衣体はほぼ円形の薄い葉状。イワタケ・イワブスマをはじめ日本には一八種が産する。
(2){(1)}の一種。低山の岩上に着生。地衣体は灰褐色の円形で径5〜10センチメートル,ときに30センチメートルに達する。食用。

いわたとうしち

いわたとうしち イハタ― 【岩田藤七】
(1893-1980) ガラス工芸家。東京生まれ。東京美術学校卒。吹きガラスを中心とした色ガラスの華麗な作品が特徴。

いわたとよお

いわたとよお イハタトヨヲ 【岩田豊雄】
⇒獅子文六(シシブンロク)

いわたのおの

いわたのおの イハタノヲノ 【石田小野】
京都市伏見区石田(イシダ)付近の野。((歌枕))「山科(ヤマシナ)の―のははそ原見つつか君が山路越ゆらむ/万葉 1730」

いわたりょうと

いわたりょうと イハタリヤウト 【岩田涼菟】
(1659-1717) 江戸前期の俳人。本姓,秦。名,正致。通称,権七郎。初号,団友。別号,神風館など。伊勢山田の神職。蕉門にはいり各務支考(カガミシコウ)らと親交を結ぶ。平明な伊勢風の基を築いた。編著「皮籠摺」など。

いわだたみ

いわだたみ イハ― [3] 【岩畳】
岩が重なり合っているところ。

いわだな

いわだな イハ― [0] 【岩棚】
切り立った岩の途中で棚のように平らになったところ。テラス。

いわだぬき

いわだぬき イハ― [3] 【岩狸】
イワダヌキ科の哺乳類の総称。頭胴長45センチメートルほどで,尾はなく,外形はテンジクネズミに似る。体は灰白色ないし褐色。前肢に四本,後肢に三本の指がある。分類学的にはゾウ類に近縁とされる。アフリカ・シリア・アラビアなどの岩場や原野に分布する。ハイラックス。

いわだれそう

いわだれそう イハダレサウ [0] 【岩垂草】
クマツヅラ科の多年草。海岸の砂地・岩地などに生え,茎は長く地をはって伸びる。葉は狭倒卵形で対生する。夏,葉腋(ヨウエキ)から円柱形の花穂を出して,多数の淡紅紫色の小花を開く。

いわつき

いわつき イハツキ 【岩槻】
埼玉県東部の市。近世,日光御成街道の宿場町・市場町から発達。伝統工業の岩槻人形の製造で知られる。

いわつきもめん

いわつきもめん イハツキ― [5] 【岩槻木綿】
岩槻市を集散地とした綿織物。地質強く,暖簾(ノレン)・風呂敷などに用い,また晒(サラ)し木綿にもする。

いわつつじ

いわつつじ イハ― [3][4] 【岩躑躅】
(1)ツツジ科の落葉低木。本州中部以北の寒地に広く分布。長い地下茎を伸ばして繁殖する。初夏,淡紅白色の小さな鐘状花を茎頂に二,三個つける。果実は球形で鮮紅色。
(2)山地や岩の間のツツジ。ヤマツツジ。「思ひいづるときはの山の―いはねばこそあれこひしきものを/古今(恋一)」
(3)襲(カサネ)の色目の名。表は紅,裏は紫。春に用いる。
(4)レンゲツツジの別名。

いわつなの

いわつなの イハツナ― 【石綱の】 (枕詞)
〔「いわつな」は岩の上をはうツタの意〕
ツタが伸びてまた元の所にはい戻ることから,「をちかへる(=若返ル)」にかかる。「―またをちかへりあをによし奈良の都をまたも見むかも/万葉 1046」

いわつばめ

いわつばめ【岩燕】
a martin.→英和

いわつばめ

いわつばめ イハ― [3] 【岩燕】
スズメ目ツバメ科の小鳥。ツバメに似るがやや小さく尾が短い。背は光沢のある黒色で,ほかは白い。集団で崖(ガケ)や洞窟(ドウクツ),人家の軒下にも枯草と泥でつぼ形の巣をつくる。全国に夏鳥として渡来。[季]夏。

いわつぼ

いわつぼ イハ― [0][2] 【岩壺】
(1)滝つぼ。
(2)岩の間のくぼみ。「―に入りて死ぬ/日本書紀(神功訓)」

いわつらら

いわつらら イハ― [3] 【岩垂氷】
鍾乳石。

いわづた

いわづた イハ― [2] 【岩蔦】
緑藻類ミル目の海藻。十数種が知られ,潮間帯の岩上に着生するものが多い。分枝を有する主軸に葉状の小枝をつけ,ツタのように岩上をはう。細胞学的に全藻が一個の多核細胞からなっていることで有名。食用になる種もある。

いわて

いわて イハテ 【岩手】
(1)東北地方北東部の県。ほぼかつての陸中国を占める。西部は奥羽山脈,東部は北上高地で,その間に北上盆地がある。東は太平洋で,リアス式の三陸海岸となる。県庁所在地,盛岡市。
(2)岩手県北部,岩手郡の町。北上川上流にあり,かつての奥州街道の宿駅。

いわていかだいがく

いわていかだいがく イハテイクワ― 【岩手医科大学】
私立大学の一。1901年(明治34)設立の岩手医学校を前身とし,28年(昭和3)岩手医学専門学校,47年旧制医科大学を経て,52年新制大学となる。本部は盛岡市。

いわてさん

いわてさん イハテ― 【岩手山】
岩手県西部にある火山。海抜2038メートル。山麓(サンロク)一帯は農牧が盛ん。南部富士(ナンブフジ)。岩手富士。

いわてだいがく

いわてだいがく イハテ― 【岩手大学】
国立大学の一。1902年(明治35)創立の盛岡高等農林(のち農林専)学校を中心に,盛岡工専・岩手師範・岩手青年師範の各学校が合併して,49年(昭和24)新制大学となる。本部は盛岡市。

いわで

いわで イハデ 【岩出】
和歌山県北西部,那賀郡の町。紀ノ川流域で,農業・花卉栽培が盛ん。根来寺がある。

いわでのもり

いわでのもり イハデ― 【磐手の森】
(1)岩手県岩手郡玉山村渋民付近にあった森。((歌枕))
(2)大阪府高槻市にあった森。((歌枕))
〔「陸奥(ミチノク)の―/夫木 22」「津の国の―/続古今(恋三)」など,明らかに所在の分かる場合を除いて,多くは(1) か(2) か不明。「言はで」の意をかけて歌われる〕

いわでも

いわでも イハデ― 【言わでも】 (連語)
⇒言わでもの事(「言う」の句項目)

いわでやま

いわでやま イハデ― 【岩出山】
宮城県北西部,玉造郡にある町。1591〜1603年伊達政宗の居城がおかれた。伊達家士族子弟の学問所有備館と回遊式庭園がある。

いわと

いわと イハ― [0] 【岩戸・磐戸・石門】
(1)岩穴の入り口の戸。
(2)天の岩戸。
(3)石城(イワキ)の入り口の戸。

いわとかぐら

いわとかぐら イハ― [4] 【岩戸神楽】
(1)民俗芸能。天照大神(アマテラスオオミカミ)の岩戸隠れの物語を題材とする出雲流神楽の系統を引く神楽。仮面をつけ,囃子(ハヤシ)によって黙劇風に舞う。神代(ジンダイ)神楽。
(2)下座音楽の一。勇壮な人物の登場や立ち回りの場面に用いる。太鼓を主とし大太鼓・能管をあしらう。

いわとがくれ

いわとがくれ イハ― [4] 【岩戸隠れ】
記紀の,天照大神(アマテラスオオミカミ)が素戔嗚尊(スサノオノミコト)の乱暴な振る舞いを怒って天の岩戸の中に隠れたという神話。

いわとけいき

いわとけいき イハ― [4] 【岩戸景気】
1959年(昭和34)から翌年にかけての景気の好況。神武景気をしのぐ好況の意で用いられた俗称。

いわとこ

いわとこ イハ― 【石床・岩床・磐床】
〔「いわどこ」とも〕
石の表面が床のように平らになっている所。「岩が根のこごしき道の―の根延へる門に/万葉 3329」

いわとび

いわとび イハ― [0][4] 【岩飛び】
(1)高い岩の上から水中に飛び込むこと。また,その人。近世,それを見世物とした者もいる。
(2)日本水泳神伝流の飛び込み術の一。からだを直立させたまま垂直に足から水に飛び込むもの。

いわとやまこふん

いわとやまこふん イハトヤマ― 【岩戸山古墳】
福岡県八女(ヤメ)市にある前方後円墳。全長約170メートルで,石人・石馬が配置されている。六世紀初めの筑紫の国造(クニノミヤツコ)の磐井(イワイ)の墳墓に比定される。
→磐井の乱

いわな

いわな イハ― [0] 【岩魚】
サケ目の淡水魚。全長30センチメートル内外。サケ科の陸封型で,体形はサケに似て比較的細長く側扁する。全体に黄褐色,背面は藍緑(ランリヨク)色で,体側に淡灰色と黄赤色の小斑点が散在。関東・中部・関西地方の,夏でも水温が摂氏一五度以下の清冷な渓流に分布し,昆虫・小魚などを捕食する。渓流釣りの対象魚。キリクチ。ゴギ。ダンブリ。イモホリ。[季]夏。《―焼く塩こぼれけり石の上/堀端蔦花》

いわな

いわな【岩魚】
a char(r).→英和

いわな

いわな イハ― [0][2] 【岩菜】
イワタバコの別名。

いわない

いわない イハナイ 【岩内】
北海道西部,後志(シリベシ)支庁岩内郡の町。かつてニシン漁で栄えた。

いわなが

いわなが イハナガ 【岩永】
姓氏の一。

いわながまき

いわながまき イハナガ― 【岩永マキ】
(1849-1920) カトリック修道女・社会事業家。長崎の人。孤児救済のため養育施設を設立,女子修道会浦上十字会を組織した。

いわなし

いわなし イハ― [2] 【岩梨】
ツツジ科の常緑小低木。山中に自生。草状で,茎は地をはい,よく分枝する。葉は互生し,長楕円形で質が硬い。春,淡紅色で長さ約1センチメートルで先が五裂する鐘状花を開く。球形の蒴果(サクカ)を結び,果肉は白色肉質で食べられる。

いわなみ

いわなみ イハ― 【岩波】
岩に打ち寄せる波。「大井川そまに秋風寒ければたつ―も雪とこそみれ/順集」

いわなみ

いわなみ イハナミ 【岩波】
姓氏の一。

いわなみしげお

いわなみしげお イハナミシゲヲ 【岩波茂雄】
(1881-1946) 出版業者。長野県生まれ。東大卒。1913年(大正2)東京神田神保町に岩波書店を創業。

いわにがな

いわにがな イハ― [4] 【岩苦菜】
ジシバリの別名。

いわぬいろ

いわぬいろ イハヌ― 【言はぬ色】
〔クチナシを「口無し」にかけて〕
くちなし色。「山吹の―をば知る人もなし/新古今(雑上)」

いわぬばかり

いわぬばかり【言わぬばかりに】
as much as to say;as if to say.

いわぬま

いわぬま イハヌマ 【岩沼】
宮城県中南部の市。近世,城下町。奥州街道の宿場町。近年,都市化が進み,市域の北東部には仙台空港がある。

いわね

いわね イハ― 【岩根】
(1)岩の根もと。
(2)〔「ね」は接尾語〕
大きな岩石。岩が根。「―踏む生駒の山を越えてそ我(ア)が来る/万葉 3590」

いわの

いわの イハノ 【岩野】
姓氏の一。

いわのかわ

いわのかわ イハ―カハ 【石の韋】
ヒトツバの古名。

いわのひめのおおきさき

いわのひめのおおきさき イハノヒメ―オホキサキ 【磐姫皇后】
五世紀前半,仁徳天皇の皇后。履中・反正・允恭(インギヨウ)三天皇の母。記紀によれば,嫉妬深い女性とされる。万葉集巻二に相聞歌が収められている。磐之媛(イワノヒメ)。

いわのほうめい

いわのほうめい イハノハウメイ 【岩野泡鳴】
(1873-1920) 詩人・小説家・評論家。兵庫県生まれ。本名,美衛(ヨシエ)。専修学校卒。新体詩人として知られたが,「耽溺」により自然主義作家に転身,神秘的半獣主義を主張し,異色の五部作「放浪」「断橋」「発展」「毒薬を飲む女」「憑き物」を完成。

いわのぼり

いわのぼり イハ― [3] 【岩登り】
登山で,岩場にルートを求めて登ること。ロック-クライミング。

いわのり

いわのり イハ― [2] 【岩海苔】
紅藻類ウシケノリ目アマノリ属の海藻で,岩上に生えるものの総称。アサクサノリと同様に加工し,食用にする。

いわはし

いわはし イハハシ 【岩橋】
姓氏の一。

いわはし

いわはし イハ― 【岩橋・石橋】
〔「いわばし」とも〕
(1)川を渡るために置かれた飛び石。「上つ瀬に―渡し下つ瀬に打橋渡す/万葉 196」
(2)石でできた橋。「くれゆけばこの下くらき―の/夫木 21」
(3)役小角(エンノオヅノ)が葛城山の神に命じてかけさせようとした石橋。容貌の醜い葛城神が昼間働くことを嫌ったので完成しなかったことから,男女の仲が中途で絶えることをいう。「―のよるの契も絶えぬべし明くるわびしきかづらきの神/拾遺(雑賀)」

いわはしぜんべえ

いわはしぜんべえ イハハシゼンベヱ 【岩橋善兵衛】
(1756-1811) 江戸後期の技術者。和泉国の人。寛政の頃本格的な望遠鏡を作る。優れた性能で幕府天文台や伊能忠敬も使用。

いわはしたけお

いわはしたけお イハハシタケヲ 【岩橋武夫】
(1898-1954) 社会事業家。大阪生まれ。早大在学中に失明。エジンバラ大学卒業。1935年(昭和10)日本最初のライトハウスを大阪に設立するなど,盲人福祉に指導的役割を果たす。

いわはしの

いわはしの イハ― 【岩橋の】 (枕詞)
飛び石の間隔の近い意で,比喩的に「間」「間近し」「遠し」などにかかる。「―間近き君に恋ひわたるかも/万葉 597」「―遠き心は思ほえぬかも/万葉 2701」

いわはぜ

いわはぜ イハ― [0] 【岩櫨】
アカモノの別名。

いわはだ

いわはだ イハ― [0] 【岩肌】
岩の表面。

いわはな

いわはな イハ― [0] 【岩鼻・岩端】
岩の突端。

いわはね

いわはね イハ― [0] 【岩跳ね】
⇒山跳(ヤマハ)ね

いわば

いわば イハ― [0] 【岩場】
岩の多い所。特に,登山で岩登りの対象となる険しい岩壁のある所。

いわば

いわば【岩場】
a rocky cliff;the rock.→英和

いわば

いわば イハ― [1][2] 【言わば】 (副)
〔動詞「言う」の未然形に接続助詞「ば」の付いたものから〕
たとえて言えば。言ってみれば。「中江兆民は―東洋のルソーだ」

いわば

いわば【言わば】
so to speak;as it were.

いわばしる

いわばし・る イハ― 【石走る】 (動ラ四)
水が岩にぶつかってしぶきをあげながら流れる。「―・り激(タギ)ち流るる泊瀬川/万葉 991」

いわばしる

いわばしる イハ― 【石走る】 (枕詞)
(1)水が激しく岩にあたって砕ける意で,「滝」「垂水(タルミ)」にかかる。「―滝もとどろに鳴く蝉の/万葉 3617」「―垂水の水の/万葉 3025」
(2)地名「近江」にかかる。かかり方未詳。「―近江の国の楽浪(ササナミ)の大津の宮に/万葉 29」

いわひげ

いわひげ イハ― [2] 【岩鬚】
(1)ツツジ科の常緑小低木。高山の岩上に生える。枝は細く,よく分枝して地をはい,菱(ヒシ)形の小鱗片(リンペン)葉が密に多数つく。夏,葉腋(ヨウエキ)からでた細い花柄に淡紅色の鐘形の花を一つ下垂してつける。
(2)褐藻類ウイキョウモ目の海藻。潮間帯に群生する。からだは細長く,太さ1ミリメートル,長さ15センチメートルほどになる。

いわひとで

いわひとで イハ― [3] 【岩人手】
ウラボシ科の常緑性シダ植物。本州南部以南に分布。太い根茎から長い柄を出し,革質の複葉をつけ,どことなく人の手に似る。

いわひば

いわひば イハ― [2][0] 【岩檜葉・巻柏】
イワヒバ目の常緑性シダ植物。本州中部以西の岩上に生じ,高さ15センチメートル内外。枝は直立した仮茎の頂から分枝し,小さな鱗状の葉でおおわれる。一五〇以上の園芸品種がある。イワマツ。イワゴケ。[季]夏。
岩檜葉[図]

いわひばり

いわひばり イハ― [3] 【岩雲雀・岩鷚】
スズメ目イワヒバリ科の小鳥。スズメよりやや大きく太っている。地味な褐色で頭は灰色,翼に二本の白帯がある。本州の高山の岩場にすみ,美声でさえずる。オヤマスズメ。ダケヒバリ。

いわふじ

いわふじ イハフヂ [2] 【岩藤】
ニワフジの別名。

いわふじ

いわふじ イハフヂ 【岩藤】
(1)人形浄瑠璃「加賀見山旧錦絵(コキヨウノニシキエ)」の登場人物。
(2)文楽人形の頭(カシラ)の名。女頭の中年の敵(カタキ)役に使用される。八汐(ヤシオ)。

いわふね

いわふね イハフネ 【岩舟】
栃木県南部,下都賀(シモツガ)郡の町。建築用の岩舟石を特産。

いわふね

いわふね イハ― 【岩船・磐船】
岩のように頑丈な船。神が天降るときに乗ると考えられた。あまのいわふね。「天雲に―浮かべ/万葉 4254」

いわふねのさく

いわふねのさく イハフネ― 【磐舟柵】
〔「いわふねのき」とも〕
古代,東北経営のためにおかれた城柵の一。648年,前年の渟足柵(ヌタリノサク)とともに越後方面の基地として設置。現在の新潟県村上市岩船の地に比定される。

いわぶき

いわぶき イハ― [2] 【岩蕗】
(1)ユキノシタの別名。
(2)タマブキの別名。

いわぶち

いわぶち イハ― [2][0] 【岩淵】
切り立った岩に囲まれた淵。「山川のたぎつ―わきかへり深かりけりな底のこころは/続古今(恋一)」

いわぶち

いわぶち イハブチ 【岩淵】
姓氏の一。

いわぶちえつたろう

いわぶちえつたろう イハブチエツタラウ 【岩淵悦太郎】
(1905-1978) 国語学者。福島県生まれ。国立国語研究所創設期の運営に尽力。「国語史論集」のほか,中等文法に関する著作があり,現代国語の実態調査にも力を尽くした。

いわぶちの

いわぶちの イハ― 【岩淵の】 (枕詞)
「こもる」にかかる。「―隠(コモ)りてのみや我(ア)が恋ひ居らむ/万葉 2715」

いわぶろ

いわぶろ イハ― [0] 【岩風呂】
岩を組んで湯舟とした風呂。

いわへご

いわへご イハ― [0][2] 【岩桫欏】
ウラボシ科の常緑性シダ植物の一種。本州南部以南に分布。塊形の根茎より一回羽状複葉の葉を叢生(ソウセイ)する。葉柄には黒褐色の鱗片(リンペン)をつけ,葉の全長は1メートルを越すものがある。

いわぼたん

いわぼたん イハ― 【岩牡丹】
ミヤマネコノメソウの別名。

いわま

いわま イハ― [0] 【岩間】
岩と岩との間。「―を流れる清水」

いわま

いわま イハマ 【岩間】
茨城県中部,西茨城郡の町。栗・竹ぼうきを特産。愛宕神社の悪態祭は奇祭。

いわま

いわま イハマ 【岩間】
姓氏の一。

いわまおつに

いわまおつに イハマ― 【岩間乙二】
(1756-1823) 江戸後期の俳人。陸前の人。別号,松窓。権大僧都。蕪村に私淑し,のち独自の風に転じた。著「松窓乙二句集」「斧の柄」「蕪村発句解」など。

いわまかんのん

いわまかんのん イハマクワンオン 【岩間観音】
岡山県久米郡柵原(ヤナハラ)町にある天台宗岩間山本山寺の通称。役小角(エンノオヅノ)の創建,鑑真の再興と伝える。1132年,漆間(ウルマ)時国夫妻がこの寺に祈って法然(ホウネン)を生んだことで有名。

いわまくら

いわまくら イハ― 【岩枕・石枕】
岩の枕。また,石を枕に旅寝すること。「臥しなれぬ浜松が根の―袖打ちぬらしかへる浦波/新拾遺(羇旅)」
→波枕

いわまつ

いわまつ イハ― [0][2] 【岩松】
イワヒバの別名。[季]夏。

いわまでら

いわまでら イハマ― 【岩間寺】
大津市石山内畑町にある真言宗岩間山正法寺の俗称。醍醐(ダイゴ)寺の別院。西国三十三所第一二番の札所。養老年間(717-724)泰澄(タイチヨウ)の創建で,日本三霊所の一。本尊の千手観音は俗に汗かき観音・雷除け観音と呼ばれる。

いわみ

いわみ イハミ 【石見】
旧国名の一。島根県西部に相当。石州(セキシユウ)。

いわみ

いわみ イハミ 【岩見】
姓氏の一。

いわみ

いわみ イハミ 【岩美】
鳥取県東部,岩美郡の町。山陰海岸国立公園の一部。古くからひらけ,条里制遺構などがある。

いわみがた

いわみがた イハミ― 【石見潟】
島根県那賀郡から江津市にかけての海浜。((歌枕))「つらけれど人には言はず―うらみぞ深き心一つに/拾遺(恋五)」
〔多く「言う」の意をかけ,また石見潟の浦廻(ウラミ)というところから浦廻と同音の「恨み」にかかる枕詞のようにも用いられる〕

いわみがわら

いわみがわら イハミガハラ [4] 【石見瓦】
石見地方で産する瓦。釉薬(ユウヤク)を用い重厚な光沢をもつ。

いわみぎん

いわみぎん イハミ― [3] 【石見銀】
江戸時代,石見銀山で運上銀として鋳造した灰吹き銀。

いわみぎんざん

いわみぎんざん イハミ― [4] 【石見銀山】
(1)島根県大田(オオダ)市大森にあった大銀山。一六世紀の初頭に発見され,江戸時代には幕府直轄となり,一七世紀初頭が最盛期。1923年(大正12)休山。大森銀山。
(2)石見銀山から出るヒ石で製造した殺鼠(サツソ)剤。毒薬にも使われた。「―鼠とり薬でも食つたらう/滑稽本・浮世風呂 4」

いわみざわ

いわみざわ イハミザハ 【岩見沢】
北海道中部,石狩平野北東部の市。空知支庁所在地。商業が盛んで,鉄道交通の要地。

いわみじゅうたろう

いわみじゅうたろう イハミヂユウタラウ 【岩見重太郎】
安土桃山・江戸前期の伝説的武芸者。筑前小早川家の臣で,諸国巡歴ののち,豊臣秀吉に仕え,薄田隼人(ススキダハヤト)と称し大坂夏の陣で討ち死にしたとされる。狒々(ヒヒ)退治や天橋立(アマノハシダテ)の仇討ちなどで知られ,草双紙・講談などにつくられた。

いわみず

いわみず イハミヅ [2] 【岩水】
岩の間から流れ出る水。

いわみね

いわみね イハ― [2] 【岩峰】
岩肌の露出した峰。

いわみばんし

いわみばんし イハミ― [4] 【石見半紙】
和紙の一。江戸時代,石見国津和野藩・浜田藩で生産が始まった。きわめて丈夫なため,障子紙・帳簿用紙・包装紙などに用いられる。石州半紙。

いわみやき

いわみやき イハミ― [0] 【石見焼】
島根県産の焼き物の総称。日用陶器が多い。

いわむし

いわむし イハ― [2] 【岩虫】
多毛綱の環形動物。各地の海岸の岩石のすき間に生息し,ミミズ状で体長35センチメートルに達する。前部は円筒状,後部は扁平で赤褐色。釣り餌(エ)とする。イワメ。イワイソメ。アカムシ。ドロムシ。

いわむろ

いわむろ イハ― [0] 【岩室・石室】
岩にできた天然のほらあな。洞窟(ドウクツ)。いわや。いしむろ。

いわむろ

いわむろ イハムロ 【岩室】
新潟県西蒲原(カンバラ)郡の村。古くから温泉場として知られる。

いわむろじんく

いわむろじんく イハムロ― 【岩室甚句】
新潟県岩室温泉の民謡で,酒席の騒ぎ唄。同県の盆踊り唄「越後甚句」をお座敷唄に仕立て直したもの。

いわめ

いわめ イハ― [0] 【岩女・岩女魚】
(1)サケ目サケ科の陸封型淡水魚。全長20センチメートル以下。アマゴに出現した体色の変異型と考えられ,斑紋がほとんど見られない。体側に黒い縦帯がある。太平洋に注ぐ河川に不連続に分布。生息数は減少の傾向にある。アマゴに近縁のヤマメの分布域からも類似の変異型が稀に出現しイワメと呼ばれることがあるが,起源が異なるので区別が必要。
(2)イワナとヤマメを実験的に交配した人工雑種の呼称。

いわもと

いわもと イハ― 【岩本】
岩の根もと。「高山の―激(タキ)ち行く水の/万葉 2718」

いわもと

いわもと イハモト 【巌本】
姓氏の一。

いわもとよしはる

いわもとよしはる イハモト― 【巌本善治】
(1863-1942) 教育家・評論家。但馬国の生まれ。若松賤子の夫。女性啓蒙を目的に「女学雑誌」を発行。一方,明治女学校校長として,キリスト教的な自由主義教育を実践。

いわもの

いわもの イハ― [0] 【岩物】
岩絵の具。

いわや

いわや イハヤ 【岩谷】
姓氏の一。

いわや

いわや イハヤ 【巌谷】
姓氏の一。

いわや

いわや【岩屋】
a cave;→英和
a cavern.→英和

いわや

いわや イハ― [0] 【岩屋・石屋・窟】
(1)いわむろ。
(2)天然の岩穴を利用したり岩をくりぬいてつくった住居。

いわやいちろく

いわやいちろく イハヤ― 【巌谷一六】
(1834-1905) 政治家・書家。近江の人。名は修。貴族院議員。書は最初菱湖流を学び,のち来日した楊守敬(ヨウシユケイ)に六朝書風を学び独自の書風を確立。

いわやさざなみ

いわやさざなみ イハヤ― 【巌谷小波】
(1870-1933) 児童文学者・小説家・俳人。東京生まれ。本名は季雄。硯友社同人。初め小説を書いたが,「こがね丸」の成功を機に児童文学に転身,日本の児童文学の基礎をつくった。主著「日本昔噺」「日本お伽噺」

いわやど

いわやど イハ― 【岩屋戸】
岩屋の戸口。「―に立てる松の木/万葉 309」

いわやま

いわやま イハ― [0] 【岩山】
岩盤の露出した山。

いわやまつへい

いわやまつへい イハヤ― 【岩谷松平】
(1849-1920) 実業家。薩摩の人。1877年(明治10)上京し岩谷商会を設立。国分(コクブ)葉を原料とした紙巻きタバコ「天狗煙草」を発売,意表をつく広告で知られた。

いわゆる

いわゆる【所謂】
what you[we,they]call;what is called;so-called.

いわゆる

いわゆる イハ― [3][2] 【所謂】 (連体)
〔「言ふ」に上代の受け身の助動詞「ゆ」の連体形が付いた語〕
世にいわれている。よくいう。いうところの。「―天才とはまた違う」

いわらじ

いわらじ
〔「いえわらし(家童子)」の転とも,「いえあるじ(家主)」の転とも〕
農家の主婦。「わめく声に出女ども,―もろとも表に出づる/浄瑠璃・丹波与作(中)」
〔歴史的仮名遣い「いわらじ」か「いはらじ」か未詳〕

いわらん

いわらん イハ― 【岩蘭】
ウチョウランの別名。

いわれ

いわれ イハ― [0] 【謂れ】
〔動詞「言ふ」に受け身の助動詞「る」の付いた「言はる」の名詞化〕
(1)(そう言われる)理由。わけ。「後ろ指をさされる―はない」
(2)由緒(ユイシヨ)。来歴。「―ある家柄」「神社の―を物語る」

いわれ

いわれ イハレ 【磐余】
奈良県桜井市,天香久山の北東麓(ロク)の地域の古地名。神武天皇が八十梟帥(ヤソタケル)を討ったという地。((歌枕))
〔多く「言われ」とかけて歌われた〕

いわれ

いわれ【謂れ】
(1) a reason (理由);→英和
a cause (原因).→英和
(2) an origin (由来);→英和
(a) history (来歴).→英和
何の〜もなく without any reason.

いわれいんねん

いわれいんねん イハ―エン [0] 【謂れ因縁】
物事のいわれと因縁。物事の由来。「其―が少しづつ分るやうになつて来て/福翁自伝(諭吉)」

いわれざる

いわれざる イハレ― 【言はれざる】 (連体)
〔「ざる」は打ち消しの助動詞「ず」の連体形〕
不必要な。余計な。いらざる。「はて,―お世話ぢやなう/歌舞伎・幼稚子敵討」

いわれない

いわれな・い イハレ― [4] 【謂れ無い】 (形)[文]ク いはれな・し
正当な理由がない。納得できる根拠がない。「―・い差別」「―・く援助を受けるわけにはいかない」

いわれぬ

いわれぬ イハレ― 【言はれぬ】 (連体)
〔「れ」は可能の助動詞「る」の未然形,「ぬ」は打ち消しの助動詞「ず」の連体形〕
(1)言ってはならない。無理な。「―事なし給ひそ/竹取」
(2)余計な。無用な。「―気骨折らるる/浄瑠璃・油地獄(中)」

いわれのいけ

いわれのいけ イハレ― 【磐余の池】
奈良県桜井市阿部付近にあったと推定される池。大津皇子の辞世歌に歌われた。((歌枕))「ももづたふ―に鳴く鴨を今日のみ見てや雲隠りなむ/万葉 416」

いわれんげ

いわれんげ イハ― [3] 【岩蓮華】
ベンケイソウ科の多年草。岩上やわらぶき屋根の上などに生える。葉は多肉質,淡緑色でへら形をなし,短い茎の頂に蓮華の花(ハスの花)状に多数つき美しい。秋,枝先の円錐(エンスイ)状の花穂に白色五弁の小花を多数密につける。観賞用。
岩蓮華[図]

いわろくしょう

いわろくしょう イハロクシヤウ [3] 【岩 緑青】
岩絵の具の一。孔雀石(クジヤクイシ)から製した顔料。暗緑色。成分は炭酸水酸化銅。

いわんかたなし

いわんかたな・し イハンカタ― 【言はん方無し】 (形ク)
〔「ん」は推量の助動詞「む」の連体形〕
言うべき言葉がない。何とも言いようがない。「―・くむくつけげなるもの来て/竹取」

いわんや

いわんや イハン― [2] 【況んや】 (副)
〔動詞「言ふ」の未然形に推量の助動詞「む」と反語の助詞「や」が付いた語。漢文訓読に由来する語で,もと文末に「…といはんや」と補読されていたものが,文頭の「況」字の訓に移行したもの〕
連続する二文のあとの方の文頭におき,前の文の場合でもそうなるのだから,あとの文の場合では言うまでもなくそうなるという意を表す。まして。なおさら。
(1)文末の述語動詞に「む」「むや」を伴う。「この玉たはやすくえ取らじを,―竜の頸の玉はいかが取らむ/竹取」
(2)文末に述語をとらず,「はや」「をや」などで結ぶ。「善人なほもて往生をとぐ,―悪人をや/歎異抄」
(3)特に呼応のないもの。「この不況で大手スーパーでさえ苦しい。―うちのような個人商店はなお厳しい」

いわんや

いわんや【況や】
[肯定]much[still]more;[否定]much[still]less.

いわタバコ

いわタバコ イハ― [3] 【岩―】
イワタバコ科の多年草。山地の樹陰の岩につく。タバコに似た葉が一,二枚根元から出る。夏,10センチメートルほどの花茎上に紫色の花を数個開く。若葉を食用とし,胃腸薬にもする。イワナ。[季]夏。

いん

いん【韻】
a rhyme.→英和
〜をふむ rhyme.

いん

いん [1] 【引】
(1)漢文文体の一。本文を引き出す短い序。
(2)俳諧で,本文の前におかれる句や短文。

いん

いん [1] 【印】
(1)木・竹・象牙(ゾウゲ)・水牛の角・石・玉・水晶・金属などに文字を彫刻し,個人・官職・団体のしるしとして公私の文書に押し,証明とするもの。印章。印形(インギヨウ)。判。印判。はんこ。印鑑。
(2)文書類に押された印影。「課長の―をもらう」「捨て―」
(3)〔仏〕 指を種々の形に折り曲げて,仏や菩薩(ボサツ)の悟りや力を象徴的に表すもの。手にする道具で示すこともある。特に,密教で重視する。印相。印契(インゲイ)。「―を結ぶ」
(4)忍者が術を行うときに指を組み合わせること。
印(3)=1[図]
印(3)=2[図]

いん

いん ヰン [1] 【尹】
(1)律令制で,弾正台(ダンジヨウダイ)の長官。
(2)左右京職の長官の唐名。

いん

いん【印】
a seal (印形);→英和
a stamp (消印);→英和
a postmark (郵便の).→英和
〜を押す seal;affix a seal <to> .

いん

いん ヰン [1] 【員】
(1)人の数。人かず。「同志の―に列する」
(2)名詞の下に付いて接尾語的に用いられ,その役や係の人の意を表す。「検査―」「係―」

いん

いん【陰に】
secretly.→英和
〜に陽に openly and secretly;in every possible way.

いん

いん 【殷】
中国の古代王朝。史記によると,湯(トウ)王が夏(カ)王朝の桀(ケツ)王を倒して建てたといわれる。紀元前一一世紀頃,第三〇代紂(チユウ)王のとき,周の武王に滅ぼされた。黄河中流域を支配する部族国家で,卜占(ボクセン)によって祭政を行なった。商。
→殷墟(インキヨ)

いん

いん ヰン [1] 【院】
■一■ (名)
〔周囲を高い垣で囲まれた大きな建築物の意〕
(1)上皇・法皇・女院の御所。「―に参る」
(2)上皇・法皇・女院のこと。「―の仰せ」
■二■ (接尾)
(1)官庁などの国家機関や学校・病院など公共の建物の名に付ける。「人事―」「養老―」「施薬(セヤク)―」
(2)寺またはその中の一つの建物,付属する塔頭(タツチユウ)などの名に付ける。「三千―」
(3)上皇・法皇・女院などの諡号(シゴウ)に付ける。「後白河―」「後鳥羽―」
(4)〔仏〕 中世以降,大名など身分ある死者の戒名に付ける。院号。近代では庶民も付けるようになった。

いん

いん ヰン [0] 【韻】
(1)詩文で,同一もしくは類似の響きをもつ言葉を,一定の間隔あるいは一定の位置に並べること。
(2)漢字音で,頭子音を除いた他の部分。韻母。
(3)同一の韻母,または類似した韻母をもつ漢字を分類したもの。中国の韻書における漢字分類の単位。
⇔音

いん

いん [1] 【飲】
(1)のみもの。「一瓢(イツピヨウ)の―」
(2)酒宴。「長夜の―」

いん

いん [1] 【陰】
(1)物事の外から見えない隠れた部分。
(2)易学の二元論で,陽に対するもの。地・月・夜・女・柔・静・暗・偶数など,消極的・受容的とされるもの。また,一般に沈鬱(チンウツ)で不活発なこと。
⇔陽
→陰陽

いん

いん [1] 【因】
(1)起こり。原因。もと。「チーム-ワークが勝利の―となる」
(2)〔仏〕 ある結果を引き起こす原因。特に,間接的・外的原因を縁というのに対し,直接的・内的原因をいう。
⇔果
→縁
(3)インド哲学の論理学である因明(インミヨウ)で,ある命題を論証する際に,理由を説明する部分。
→宗(シユウ)

いん

いん [1] 【淫・婬】 (名・形動)[文]ナリ
(1)みだらである・こと(さま)。「其容貌美にして―ならず/花柳春話(純一郎)」「―を好む」
(2)色欲。性欲。「愛欲の心を成し,―盛りに発して/今昔 14」
(3)精液。「身の内に―入りぬれば,かくなむ子を生じける/今昔 26」

いん=に備(ソナ)わるのみ

――に備(ソナ)わるのみ
〔史記(申屠嘉伝)〕
その職や地位の員数にはいっているだけで,何の役にも立たない,あるいは,実権がない。

いん=に次(ジ)す

――に次(ジ)・す
他人の詩の韻字を使って詩を作る。次韻。韻を次ぐ。

いん=に籠(コモ)る

――に籠(コモ)・る
(1)表面に出ないで,内部にひそむ。
(2)陰気である。「―・った声」

いん=に陽(ヨウ)に

――に陽(ヨウ)に
あるときはこっそりと,あるときは表立って。陰(カゲ)になり日向(ヒナタ)になり。常に。「―援助する」

いん=を押す

――を押・す
⇒韻(イン)を踏(フ)む

いん=を探る

――を探・る
多人数が集まって詩を作るとき,韻字を記した札を箱に入れて各自がそこから一枚を取り出すか,あるいは韻字本を自由に開き,出たページの韻字を自分の詩の韻とする。探韻する。

いん=を踏む

――を踏・む
詩句の一定の所に同韻の字をおく。韻を押す。押韻(オウイン)する。

いんあく

いんあく [0] 【隠悪・陰悪】
表立たない悪事・悪心。

いんあしゃ

いんあしゃ [3] 【瘖唖者】
聴覚機能,言語機能を共に欠いている者。

いんあつ

いんあつ [0] 【陰圧】
容器などの内部の圧力が,外部より小さくなっている状態。

いんあつ

いんあつ [0] 【印圧】
印刷の際,インクを紙面などに転移するために加える圧力。印刷圧。

いんあん

いんあん [0] 【陰暗】 (形動)[文]ナリ
うす暗いさま。「―なる幽谷に三寸の日光を楽しむ羽抜鳥/露団々(露伴)」

いんい

いんい [1] 【陰萎】
⇒インポテンツ

いんい

いんい [1] 【因位】
〔仏〕 まだ修行中で,成仏していない菩薩(ボサツ)などのような地位。因地。
⇔果位

いんい

いんい【陰萎(の)】
impotence(-tent).

いんいつ

いんいつ [0] 【淫佚・淫逸】 (名・形動)[文]ナリ
(1)男女関係のみだらな・こと(さま)。「―な関係」
(2)遊興にふける・こと(さま)。「放奢―とまで至らざるも/福翁百話(諭吉)」

いんいつ

いんいつ [0] 【隠逸】 (名・形動)[文]ナリ
俗世を逃れて,人里離れた所に住むこと。また,その人やさま。「菊は花の―なるものと定められてより/獺祭書屋俳話(子規)」

いんいつか

いんいつか [4] 【隠逸花】
〔周敦頤「愛蓮説」の「菊,花之隠逸者也」による〕
菊の異名。

いんいん

いんいん [0] 【殷殷】 (ト|タル)[文]形動タリ
音のとどろくさま。「―たる砲声」「―として雷の響/高野聖(鏡花)」

いんいん

いんいん【殷々とひびく】
boom[roar](砲声など).→英和

いんいん

いんいん [0] 【隠隠】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)物音のとどろくさま。「雷―として鳴り初めぬ/自然と人生(蘆花)」
(2)かすかではっきりしないさま。「―として寂しき余光の遠く来れるが/金色夜叉(紅葉)」

いんいん

いんいん [0] 【陰陰】 (ト|タル)[文]形動タリ
薄暗く,寂しいさま。「―とした林道を潜つて/日本北アルプス縦断記(烏水)」

いんいんめつめつ

いんいんめつめつ [0] 【陰陰滅滅】 (ト|タル)[文]形動タリ
薄暗く陰気で,気がめいるような雰囲気であるさま。「―たる読経の声」

いんう

いんう [1] 【陰雨】
(1)空が曇り雨の降ること。
(2)じめじめと長く降り続く雨。長雨。

いんう

いんう [1] 【淫雨】
長く降り続いている雨。長雨。

いんうつ

いんうつ [0] 【陰鬱】 (形動)[文]ナリ
(1)陰気でうっとうしいさま。「梅雨にはいり―な日が続く」
(2)心の晴れ晴れしないさま。「―な思い」
[派生] ――さ(名)

いんうつ

いんうつ【陰鬱な】
gloomy;→英和
melancholy.→英和

いんうん

いんうん [0] 【陰雲】
暗く空をおおう雲。「―散じて快晴/日乗(荷風)」

いんうん

いんうん [0] 【氤氳】 (ト|タル)[文]形動タリ
天地の気が盛んなさま。「―たる瞑氛(メイフン)が散るともなしに四肢五体に纏綿して/草枕(漱石)」

いんえい

いんえい [0] 【印影】
紙などにおした印章の形。

いんえい

いんえい [0] 【陰映・隠映】 (名)スル
(1)かげが映り合うこと。映えること。「花の如くに―して/太平記 30」
(2)かげったり輝いたりすること。「青紫堂上に―して天極に星を列ねたり/太平記 11」

いんえい

いんえい [0] 【胤裔】
血筋を引いた者。後裔。末孫。

いんえい

いんえい [0] 【陰影・陰翳】
(1)光の当たらない暗い部分。かげ。
(2)色・音・感情などに微妙な変化があって趣が深いこと。「―に富んだ描写」

いんえい

いんえい【陰影】
shade;→英和
a shadow;→英和
nuances <of a word> .

いんえいがほう

いんえいがほう [5] 【陰影画法】
色彩の濃淡によって陰影をつけ,立体感を表す画法。

いんおうごぞく

いんおうごぞく [5] 【印欧語族】
⇒インド-ヨーロッパ語族

いんおうそご

いんおうそご [5] 【印欧祖語】
〔Proto-Indo-European〕
インド-ヨーロッパ語族の諸言語の共通の祖語。資料にある諸言語から想定されるのみの言語。

いんか

いんか [1] 【允可】 (名)スル
許すこと。許可。允許。

いんか

いんか【引火する】
catch fire.〜しやすい inflammable.→英和
‖引火点 the flash(ing) point.

いんか

いんか [1] 【陰火】
(1)幽霊などが出るときに燃えるという青白い火。鬼火。幽霊火。
(2)「人魂(ヒトダマ){(3)}」に同じ。

いんか

いんか [1] 【印可】 (名)スル
(1)〔仏〕 師が,弟子が悟りを開いたり,宗教的能力を得たことを証明認可すること。主に禅宗・密教でいう。印信許可(インジンコカ)。
(2)芸道・武道などで,師が弟子に秘伝の伝授の終了を認めて授ける許し。

いんか

いんか [0] 【引火】 (名)スル
ほかの火・熱によって可燃性のものが燃え出すこと。「マッチの火がガソリンに―する」

いんか

いんか [1] 【印顆】
〔「顆」は粒の意〕
印章。印判。はん。

いんか

いんか [1] 【姻家】
婚姻によって親戚の関係になった家。

いんか

いんか [1] 【陰架・隠架・隠家】
〔蓋の下に隠れるところから〕
茶釜の蓋置のこと。特に,五徳形の蓋置をさすこともある。かくれが。

いんか

いんか [1] 【印花】
焼き物に施された型押し模様。古瀬戸の壺(ツボ)や花入れなどに多くみられる。

いんかく

いんかく [0] 【陰核】
女性性器の一部で,陰門の前角にある小突起。男性の陰茎に相当する。陰梃(インテイ)。クリトリス。

いんかく

いんかく【陰核】
《解》the clitoris.→英和

いんかしょくぶつ

いんかしょくぶつ【隠花植物】
a flowerless plant;a cryptogam.→英和

いんかしょくぶつ

いんかしょくぶつ インクワ― [5] 【隠花植物】
胞子植物の旧称。
⇔顕花植物

いんかてん

いんかてん [3] 【引火点】
一定の条件の下で,揮発性物質の蒸気が他の小さな炎や火花によって発火する最低温度。例えばエチルアルコール摂氏一二度,灯油摂氏四〇〜六〇度。引火温度。

いんかふ

いんかふ [3] 【印花布・印華布】
「花布(カフ)」に同じ。

いんかん

いんかん [0] 【隠閑】
俗世間から逃れ,静かに暮らすこと。

いんかん

いんかん [0] 【殷鑑】
〔「殷鑑遠からず」から〕
戒めとすべき他人の失敗の例。

いんかん

いんかん [0][3] 【印鑑】
(1)はんこ。印。
(2)あらかじめ地方自治団体や銀行その他取引先などに提出しておく特定の印影。印の真偽を見分ける基礎となるもの。「―登録」

いんかん

いんかん【印鑑(証明)】
(a certificate of) one's seal impression.

いんかん=遠からず

――遠からず
〔詩経(大雅,蕩)〕
殷王朝の鑑(=手本)は,遠く古代に求めなくても,前代の夏(カ)王朝の滅亡がよい戒めである。戒めは身近にあるということ。

いんかんしょうめい

いんかんしょうめい [5] 【印鑑証明】
登録してある印鑑と同一の印影であることを市区町村長などが証明すること。

いんかんすう

いんかんすう [3] 【陰関数】
二つの変数 �,� について,関係式 �(�, �)=0 で � の関数 � が定義されている関数をいう。例えば,�²+�²−1=0, �²+2��+�²=1 など。陰伏関数。
⇔陽関数

いんが

いんが ヰングワ [0] 【院画】
中国の翰林図画院(カンリントガイン)の画家たちが描いた絵,またはその様式をそなえたもの。宋代頃おこる。時代や絵の種類によって画風が異なるが,一般に細密で写実的な山水・花鳥画をさすことが多い。院体画。

いんが

いんが [1] 【因果】
■一■ (名)
(1)原因と結果。「―関係」
(2)〔仏〕
 (ア)今ある事物が以前の何らかの事物の結果であり,また将来の何らかの事物の原因であること。
 (イ)自分のなしたよい行為や悪い行為に応じて,それに相当するよい報いや悪い報いがあること。
 (ウ)現在の不幸は,前世での悪業によっているということ。「これも―とあきらめる」
■二■ (形動)[文]ナリ
不運な巡り合わせであるさま。いやな運命にあるさま。「―な生まれつき」「―なやつだ」

いんが

いんが【陰画】
《写》a negative (picture).→英和
⇒ネガ.

いんが

いんが【因果】
(1) <the law of> cause and effect.(2) fate (運命);→英和
misfortune[ill luck](不運).→英和
〜な unfortunate;→英和
unlucky.→英和
〜とあきらめる(を含める) (tell a person to) resign oneself to one's fate.〜なことには as ill luck would have it.‖因果応報 retribution;nemesis.因果律 the law of causality.

いんが

いんが【印画】
《写》printing;→英和
a print (写真).→英和
印画紙 printing paper.

いんが

いんが [0] 【陰画】
ネガティブ{■一■}に同じ。
⇔陽画

いんが

いんが [0] 【印画】
印画紙などに陽画像を焼きつけること。また,焼きつけた画像。

いんが=の小車(オグルマ)

――の小車(オグルマ)
因果の巡ることを車にたとえたもの。

いんが=は皿の縁(フチ)

――は皿の縁(フチ)
皿のふちを一回りするくらいの短い時間で因果は巡ってくる。因果の巡りの速いたとえ。「―と人の笑ふもかまはず/浮世草子・置土産 3」

いんが=を含める

――を含・める
事情を説明して納得させる。また,やむをえない状況を説明してあきらめさせる。

いんがい

いんがい ヰングワイ [0][1] 【員外】
定められた人数にはいっていないこと。定員外。
⇔員内

いんがい

いんがい【院外の】
outside the House[Diet];nonparliamentary.院外団 lobbyists;nonparliamentary members.

いんがい

いんがい ヰングワイ [1] 【院外】
(1)院と名のつく建物や官庁の外。
(2)衆議院・参議院の外部。

いんがいかん

いんがいかん ヰングワイクワン [3] 【員外官】
律令制で,令に定められた定員以外に置かれた官。

いんがいしょほうせん

いんがいしょほうせん ヰングワイシヨハウ― [6] 【院外処方箋】
発行した病院外の薬局で調剤される処方箋。医薬分業の推進により増加している。

いんがいだん

いんがいだん ヰングワイ― [3] 【院外団】
議員以外の党員で組織され,議会外で政党活動を行う団体。

いんがおうほう

いんがおうほう [1][1][0] 【因果応報】
〔仏〕 前世における行為の結果として現在における幸不幸があり,現世における行為の結果として来世における幸不幸が生じること。

いんがかんけい

いんがかんけい [4] 【因果関係】
いくつかの事柄の関係において,一方が原因で他方が結果であるというつながりのあること。

いんがきょう

いんがきょう 【因果経】
「過去現在因果経」の略。

いんがきょうえまき

いんがきょうえまき [6] 【因果経絵巻】
⇒絵因果経(エインガキヨウ)

いんがく

いんがく ヰン― [0] 【韻学】
漢字の音韻を研究する学問。音韻学。

いんがざらし

いんがざらし 【因果晒し】
「業晒(ゴウサラ)し」に同じ。「削(ソ)いで取るやうな―め/浄瑠璃・油地獄(中)」

いんがし

いんがし [3] 【印画紙】
陰画から陽画像を焼きつけるために感光乳剤を塗布した紙。乳剤の種類により,ガスライト紙・ブロマイド紙・クロロブロマイド紙などがある。

いんがせい

いんがせい [0] 【因果性】
〔哲〕
〔causality〕
独立した二つ以上の事象の間に原因・結果の関係があること。因果関係。因果態。原因性。

いんがた

いんがた ヰン― [0] 【院方】
上皇・法皇・女院などの側。また,それにつき従う人々。「―へ参るよしを言ひて/保元(上)」

いんがてきめん

いんがてきめん [1] 【因果覿面】
悪事の報いがすぐに現れること。

いんがと

いんがと [1] 【因果と】 (副)
因果なことに。不幸にも。困ったことには。「―やめられない」

いんがにん

いんがにん 【因果人】
「因果者(インガモノ)」に同じ。

いんがほうそく

いんがほうそく [4] 【因果法則】
(1)原因と結果の間の関数関係として表現された自然法則。
(2)
⇒因果律(インガリツ)

いんがもの

いんがもの [0] 【因果者】
悪業の報いを受ける者。因果人。

いんがものがたり

いんがものがたり イングワ― 【因果物語】
仮名草子。鈴木正三作。片仮名本三巻(1661年刊)は義雲・雲歩編。平仮名本六巻(一六五八〜九年頃刊)は恵中編か。仏教的な因果応報を記した怪異談集。

いんがりつ

いんがりつ [3] 【因果律】
〔哲〕 どのような事象もすべて何らかの原因の結果として生起するのであり,原因のない事象は存在しないという考え方。因果法則。

いんき

いんき【陰気な】
gloomy;→英和
melancholy;→英和
dismal.→英和

いんき

いんき 【陰気】
■一■ [1] (名)
万物が衰え消滅しようとする気。
⇔陽気
■二■ [0] (形動)[文]ナリ
天気・雰囲気・性格などの暗く晴れ晴れしないさま。
⇔陽気
「―な性格」「―な家」
[派生] ――さ(名)

いんき

いんき [1] 【淫気】
性的な欲望。みだらな気分。

いんき

いんき [1] 【陰鬼】
死者の霊魂。亡霊。幽霊。

いんきくさい

いんきくさ・い [5] 【陰気臭い】 (形)
陰気でやりきれない感じだ。「―・い部屋」「―・い人」

いんきゃく

いんきゃく ヰン― [0] 【韻脚】
漢詩など韻文の句末の韻。

いんきゅう

いんきゅう [0] 【飲泣】 (名)スル
声を立てずにしのび泣くこと。「―する者,歯を切(クイシバツ)て俯く者/思出の記(蘆花)」

いんきょ

いんきょ [0] 【隠居】 (名)スル
(1)勤め・事業などの公の仕事を退いてのんびりと暮らすこと。また,その人。「楽―」「店を息子にまかせて―する」
(2)民法旧規定で,生存中に家督を譲ること。
(3)「隠居差控」の略。
(4)世俗を逃れて山野などに閑居すること。「城南(ゼイナン)の茅宮に閑寂を耕してぞ―し給ひける/太平記 35」

いんきょ

いんきょ【隠居】
retirement;→英和
a retired person (人).〜する retire (from active life).→英和

いんきょ

いんきょ [1] 【引拠】
引用して根拠とすること。また,その根拠。

いんきょ

いんきょ [1] 【允許】 (名)スル
ゆるすこと。許可。允可。「外国へ移住するを―したり/復活(魯庵)」

いんきょ

いんきょ [1] 【陰虚】
(1)俗に,過度の性交による精力減退の症状をいう。腎虚(ジンキヨ)。
(2)漢方で,一般の機能が減衰し,やせて,貧血・消化不良・心悸亢進・寝汗などの症状を伴う状態をいう。

いんきょ

いんきょ 【殷墟】
中国河南省安陽県にある殷代の遺跡。紀元前一四〜一一世紀に殷後期の都があった所。一九世紀末に甲骨文字の刻まれた亀甲(キツコウ)・獣骨が発見され,1928年からの調査で大小の墳墓,宮殿・宗廟址(ソウビヨウシ)・竪穴(タテアナ)住居跡や青銅器・土器・玉石器が発掘されている。76年には原形をとどめた五号墓が発見された。

いんきょう

いんきょう ヰンキヤウ [1] 【韻鏡】
中国の韻図。作者不明。唐末・五代頃の成立といわれる。漢字の音は一音節からなるが,その音を,声母(初頭子音)の差異を横軸に,韻母(母音・末尾子音・声調など)の差異を縦軸にとった四三の図表で説明したもの。切韻系韻書が反映する隋唐時代の音韻体系を研究するための基本資料。わが国には鎌倉時代初期に伝来。中国では早く亡失し,現在ではわが国にのみ伝存する。

いんきょう

いんきょう [1] 【印僑】
海外に移住したインド人とその子孫。旧イギリス植民地・イギリス連邦諸国に多い。

いんきょかどう

いんきょかどう [1] 【陰虚火動】
(1)俗に,陰虚になって鼓動が激しくなる病状をいう。
(2)漢方で,発熱し,咳・痰が多く,顔面紅潮などの症状を伴う状態をいう。

いんきょく

いんきょく【陰極】
《電》the cathode;→英和
the negative pole.

いんきょく

いんきょく [0] 【陰極】
一対の電極のうち,電位の低い方の電極。負の電極。マイナスの電極。電気分解や真空管の場合はカソードに相当する。現在では,電池の場合は負極と呼ぶことが多い。
⇔陽極

いんきょくせん

いんきょくせん [0][4] 【陰極線】
真空放電により陰極から放出され陽極に向かう電子の集団的な流れ。あるいはさらにそれを高い電圧で加速したもの。
→電子ビーム

いんきょくせんかん

いんきょくせんかん [0] 【陰極線管】
(1)陰極線を利用した電子管の総称。ブラウン管・撮像管・電子顕微鏡など。
(2)ブラウン管のこと。CRT 。

いんきょさしひかえ

いんきょさしひかえ [0] 【隠居差控】
江戸時代,公卿・武士に科した刑の一。家禄を子孫に譲らせ,仕事を退かせて自邸に謹慎させるもの。

いんきょばんとう

いんきょばんとう [4] 【隠居番頭】
江戸時代,商家の番頭を勤め終えたあとも自分の店をもたず引き続き勤める者。

いんきょぶん

いんきょぶん [3] 【隠居分】
(1)隠居の身分。
(2)隠居する者の生活費にあてるために分け与えられる財産。

いんきょもじ

いんきょもじ [4] 【殷墟文字】
殷墟から発見された文字。甲骨文字。

いんきょりょう

いんきょりょう [3] 【隠居領】
隠居後の生計にあてるための所領。

いんきょりょう

いんきょりょう [3] 【隠居料】
(1)隠居する者の生活費として分けられる財産。また,隠居後の生活費。
(2)江戸時代,隠居した武士に幕府または藩の支給した手当て。

いんきん

いんきん [3] 【陰金】
「陰金田虫」の略。

いんきん

いんきん【陰金[田虫]】
ringworm.→英和

いんきん

いんきん [1] 【引磬】
〔「きん」は唐音〕
仏事用の楽器。小さな椀(ワン)形の鐘の底から糸を通し木の柄をつけたもの。法会(ホウエ)などの際,打ち鳴らす。手磬。いんけい。
引磬[図]

いんきん

いんきん [0] 【印金】
紗(シヤ)・絽(ロ)などの生地に糊(ノリ)または漆などで模様を置き,その上から金・銀・雲母などの箔を蒔(マ)いたもの。木彫や絵画にもこの手法を用いた。

いんきんたむし

いんきんたむし [5] 【陰金田虫】
陰部・股(マタ)などにできる皮膚病の俗称。青年男子に多くみられる。頑癬(ガンセン)・輪型の紅疹(皮膚炎)・疥癬(カイセン)・陰嚢(インノウ)湿疹・小水疱性斑状白癬(ぜにたむし)などが含まれる。

いんぎ

いんぎ ヰン― [1] 【院議】
衆議院・参議院の会議または決議。

いんぎゃく

いんぎゃく [0] 【淫虐】
(1)みだらで,むごたらしいこと。
(2)肉欲にふけること。

いんぎゅう

いんぎゅう 【引級・引汲】
〔「いんきゅう」とも〕
訴訟のときに弁護し支援すること。また,肩をもつこと。「ただし―の心になりぬれば,鹿をもて馬とせしがごとし/後鳥羽院御口伝」

いんぎょう

いんぎょう [0] 【隠形】
⇒おんぎょう(隠形)

いんぎょう

いんぎょう【印形】
a seal.→英和

いんぎょう

いんぎょう [0][3] 【印形】
(1)印章。はんこ。
(2)印影。

いんぎょうてんのう

いんぎょうてんのう 【允恭天皇】
記紀で第一九代天皇の漢風諡号(シゴウ)。名は雄朝津間稚子宿禰尊(オアサヅマワクゴスクネノミコト)。仁徳天皇の第四皇子。「宋書」の倭五王の一人「済」にあたるとされている。

いんぎん

いんぎん【慇懃】
politeness.→英和
〜な(に) polite(-ly).→英和
〜無礼な condescending.→英和

いんぎん

いんぎん [0] 【慇懃】 (名・形動)[文]ナリ
(1)礼儀正しく,丁寧な・こと(さま)。「―な態度」「―に挨拶(アイサツ)する」
(2)親しい交わり。よしみ。「―を重ねる」
(3)男女の情交。
[派生] ――さ(名)

いんぎん=を通ずる

――を通・ずる
〔史記(司馬相如伝)〕
ひそかに情交を結ぶ。

いんぎんこう

いんぎんこう [3][0] 【慇懃講】
礼儀を守って行われる集会。
→無礼講

いんぎんぶれい

いんぎんぶれい [5] 【慇懃無礼】 (名・形動)[文]ナリ
表面の態度は丁寧だが,心の中では相手を軽くみている・こと(さま)。「―な態度」

いんく

いんく [1][0] 【印矩】
印を押すときに位置を定めるために用いる定規。

いんくんし

いんくんし [3] 【隠君子】
(1)世を逃れて住む徳の高い人。
(2)菊の異名。

いんぐ

いんぐ [1] 【淫具】
色情を刺激するため,性行為の際補助的に用いる器具。性具。

いんぐう

いんぐう ヰン― [3] 【院宮】
上皇・法皇・女院および三后・東宮などの総称。またその人たちの住む殿舎。いんきゅう。「ひとへに―のごとくにてぞ有ける/平家 4」

いんぐうきゅう

いんぐうきゅう ヰン―キフ [3][0] 【院宮給】
院宮に給される年官と年爵。

いんけい

いんけい【陰茎】
《解》the penis.→英和

いんけい

いんけい [0] 【陰茎】
体内受精を行う動物の雄の交接器。海綿体からなり,尿・精液の通路である尿道が通じる。男根。陽根。ペニス。

いんけつ

いんけつ [0] 【引決・引訣】 (名)スル
責任をとって自殺すること。「嗚乎(アア)美人尚ほ能く生を棄て―す/佳人之奇遇(散士)」

いんけつ

いんけつ [0] 【音穴】
琴(キン)・箏(ソウ)の胴の裏にある穴。共鳴音を外に出すためのもの。おんけつ。音出(インシユツ)。

いんけん

いんけん【隠険な】
crafty (ずるい);→英和
treacherous (表裏のある).〜な奴 a sly fox.

いんけん

いんけん【隠見する】
be dimly seen <among trees> .

いんけん

いんけん【引見する】
give an interview <to a person> .→英和

いんけん

いんけん [0] 【引見】 (名)スル
身分の高い者が目下の者を呼び寄せて対面すること。「国王みずから使者を―する」

いんけん

いんけん [0] 【隠見・隠顕】 (名)スル
〔「いんげん」とも〕
みえたりかくれたりすること。みえがくれ。「白い穂が花と葉の間から,―するのを/草枕(漱石)」

いんけん

いんけん [0] 【陰険】 (形動)[文]ナリ
表面はよく見せかけて,裏でこっそり悪いことをするさま。陰気で,たくらみの多いさま。「―な人物」「―なやり口」
[派生] ――さ(名)

いんけんインク

いんけんインク [5] 【隠顕―】
書いて乾かせば見えなくなり,適当な処理をすれば再び見えるようになるインク。あぶり出し方式や,特定の顕色剤の溶液にひたすとあらわれるものなど,種類は多い。

いんげ

いんげ ヰン― [1] 【員外】
⇒いんがい(員外)

いんげ

いんげ ヰン― [1] 【院家】
〔仏〕
(1)門跡寺の別院にいて,本寺の諸務を補佐する僧。出家前の門跡に仕えた貴族などが出家してつとめる。
(2)平安末期頃,本寺内の院において有名貴族の子弟が出家して名乗った称。{(1)}に起源するが,自ら本寺の座主などについた。

いんげい

いんげい [0] 【印契】
「いん(印){(3)}」に同じ。

いんげつ

いんげつ [1] 【隠月】
琵琶(ビワ)の胴の表面下部にある楕円形の穴。覆手の下に隠れている。上部の半月形の穴に対し,満月ともいう。

いんげん

いんげん (名・形動ナリ)
〔「威厳(イゲン)」の転,または「威験(イゲン)」の転とも〕
(1)高慢なものの言い方。増長したもの言い。「太兵衛めが―こき/浄瑠璃・天の網島(中)」
(2)無礼なさま。僭越(センエツ)。「牛若とやら猿若とやらんを聟にとつたる―な/浄瑠璃・源氏冷泉節」

いんげん

いんげん【隠元(豆)】
a kidney bean.

いんげん

いんげん 【隠元】
(1)(1592-1673) 江戸前期の禅僧。黄檗宗(オウバクシユウ)の開祖。明の人。諱(イミナ)は隆琦。諡(オクリナ)は大光普照国師。1654年来日,60年に将軍家綱から宇治に土地を与えられ,黄檗山万福寺を創建。唐様の書風を伝えた。著「普照国師広録」など。
(2) [1]
「隠元豆」の略。[季]秋。

いんげんささげ

いんげんささげ [5] 【隠元豇豆】
隠元豆の別名。

いんげんまめ

いんげんまめ [3] 【隠元豆】
(1)マメ科の一年生作物。南アメリカ原産。多くはつる性。葉は広卵形の小葉三個からなる複葉。花は白色または淡紫色の蝶形花で,葉腋(ヨウエキ)から出た花穂上に数個つく。豆ざやは線形で細長く,未熟果のうちにさやごと,また熟した種子を食用にする。ゴガツササゲ。[季]秋。
(2)フジマメの別名。隠元禅師が日本に伝えたものはこの種であるという。インゲンササゲ。

いんこ

いんこ [1] 【鸚哥・音呼】
〔「いん」は「鸚」の唐音〕
オウム目の鳥のうち,小形のもの,あるいは羽の色彩が鮮やかで尾が長いものの総称。オウムとの間に厳密な区別はない。セキセイインコ・オカメインコ・コンゴウインコなど種類が多い。原産地は熱帯。飼い鳥とされ,物まねのうまい種類もある。

いんこ

いんこ【鸚哥】
《鳥》a parakeet.→英和

いんこう

いんこう [0] 【隠睾】
⇒停留睾丸(テイリユウコウガン)

いんこう

いんこう [0] 【咽喉】
(1)咽頭と喉頭。のど。
(2)重要な通路。必ず通らねばならない要所。

いんこう

いんこう【咽喉(カタル)】
(catarrh of) the throat.→英和

いんこう

いんこう [0] 【印匣】
印をしまっておく箱。いんばこ。

いんこう

いんこう [0] 【印行】 (名)スル
印刷して発行すること。板行。刊行。「遺稿を集めて―する」

いんこう

いんこう [0] 【淫行】
みだらな行為。

いんこう=を扼(ヤク)する

――を扼(ヤク)・する
重要な地点を押さえる。のどもとを押さえる。

いんこうさでん

いんこうさでん [5] 【隠公左伝】
〔「左伝」は「春秋左氏伝」。同書の冒頭が春秋時代の魯(ロ)の王隠公の記事であることから〕
左伝を読み始めても最初の隠公の条で飽きてやめること。勉強の長続きしないことのたとえ。桐壺(キリツボ)源氏。

いんこく

いんこく [0] 【陰刻】
■一■ (名)スル
彫刻で,文字・模様・画像の部分を平面からへこませて彫ること。また,その技法。陰文(インブン)。
⇔陽刻
■二■ (形動)[文]ナリ
陰気で,厳しいさま。「―な冬が彼岸の風に吹き払われた時/行人(漱石)」

いんこく

いんこく [0] 【印刻】 (名)スル
印章を彫ること。また,文字・絵・図形などを彫り込むこと。刻印。「―師」「永遠に日本国民の心裡に―せらるべきを疑はず/良人の自白(尚江)」

いんご

いんご [0] 【隠語】
(1)特定の職業・社会の者の間だけで通用する特殊な語。仲間以外の者から秘密を守るためや,仲間同士であることを確認しあうために使われる。「警察」を「さつ」などという類。
(2)謎(ナゾ)。判じ物。

いんご

いんご ヰン― [0] 【韻語】
漢文で,韻を踏んだ文字。また,韻を踏んだ文章。詩や賦の類。

いんご

いんご【隠語】
a secret language;an argot;→英和
cant;→英和
<thieves'> slang.→英和

いんごう

いんごう【因業な】
hardhearted.

いんごう

いんごう 【因業】
■一■ [1] (名)
〔仏〕 因と業。
■二■ [3][0] (名・形動)[文]ナリ
〔前世の悪業が原因となって招いたことの意〕
(1)頑固で物わかりの悪いさま。また,人に対する仕打ちが情け容赦もなくひどいさま。「―な仕打ち」「―者」
(2)宿命的に不幸なさま。「―な生まれ」
[派生] ――さ(名)

いんごう

いんごう ヰンガウ [3][0] 【院号】
(1)上皇・皇太后・准母などの尊号。
(2)貴人の建立した寺院の称号。また,その貴人の称号。
(3)死者の戒名につける「院」のついた称号。
(4)年功を経た修験者(シユゲンジヤ)につける称号。

いんごう

いんごう [0] 【引業】
〔仏〕 来世に総体的な報いをもたらす強力な業因。総報業。引因。

いんさつ

いんさつ [0] 【印刷】 (名)スル
インクを使い,版面に描き出されている文字・絵画・模様などを,紙その他の被印刷体の表面に刷り出すこと。「年賀状を―する」「―物」
〔明治期には「いんせつ」とも〕

いんさつ

いんさつ【印刷】
printing.→英和
〜する print.→英和
〜中 be in (the) press.‖印刷工 a printer;a pressman.印刷所(機) a printing house[shop](machine[press]).印刷物 printed matter.印刷用紙 printing paper.

いんさつき

いんさつき [4][3] 【印刷機】
印刷を行う機械。多種あるが,版の方式により凸版・平版・凹版があり,加圧方式では平圧機・円圧機・輪転機などがある。

いんさつきょく

いんさつきょく [4][3] 【印刷局】
大蔵省の付属機関の一。官報・法令全書・日本銀行券・郵便切手などの印刷を主に行う。

いんさつでんしんき

いんさつでんしんき [7] 【印刷電信機】
⇒テレプリンター

いんさつはいせん

いんさつはいせん [5] 【印刷配線】
⇒プリント配線(ハイセン)

いんさつばん

いんさつばん [0] 【印刷版】
印刷に用いる版。凸版・凹版・平版・石版・木版など。

いんさよう

いんさよう [3] 【飲作用】
細胞が液状の物質を透過性によらず小胞として内部にとりこむ現象。

いんさん

いんさん【陰惨な】
dismal.→英和

いんさん

いんさん [0] 【陰惨】 (名・形動)[文]ナリ
暗く,むごたらしい・こと(さま)。「―な殺人事件」
[派生] ――さ(名)

いんざい

いんざい [0] 【印材】
印章の材料。

いんざい

いんざい 【印西】
千葉県北西部にある市。下総台地上にあり,千葉ニュータウンの開発が進む。

いんざん

いんざん ヰン― 【院参】
院の御所に参上すること。「木曾左馬頭義仲―して,…奏聞す/平家 9」

いんざんしゅう

いんざんしゅう ヰン― [3] 【院参衆】
江戸時代,院の御所に参勤した公家衆。納言以下が一〇日交替で宿直勤務した。

いんし

いんし [1] 【淫祀】
いかがわしいものを神としてまつること。主に性崇拝に基づくものが多い。「―邪教」

いんし

いんし【印紙】
<put> a <100-yen> stamp <on> .→英和
収入印紙 a revenue stamp.

いんし

いんし [1] 【隠士】
俗世間との交わりを断ち,隠れ住む人。隠逸の士。隠者。

いんし

いんし [0] 【印紙】
国が歳入金徴収の一手段として発行する,金額を表示した証票。特定の税金や手数料の納付に使用し,その証明として証書・文書などに貼る。収入印紙・特許印紙など。

いんし

いんし [1] 【淫祠】
いかがわしい神をまつったやしろ・ほこら。

いんし

いんし [1] 【印子】
⇒いんす(印子)

いんし

いんし [1] 【因子】
(1)物事を成り立たせる要素。ファクター。
(2)生命現象において,ある作用の原因とみられる要素。環境因子・栄養因子・遺伝因子など。

いんし

いんし ヰン― [1] 【韻士】
詩歌を作る人。風流な人。文人。

いんし

いんし ヰン― [1] 【院司】
〔「いんじ」とも〕
上皇・法皇・女院に仕え,院の事務を執る役人。いんのつかさ。

いんし

いんし【因子】
《数・生》a factor.→英和

いんしじょうれい

いんしじょうれい 【印紙条例】
1765年,イギリス議会がアメリカ一三植民地に対し,証書・新聞・広告などの印刷物に印紙税を課すことを定めた条例。植民地側は自治権侵害として強硬に反対,翌年その撤廃に成功。この事件はアメリカ独立革命の重要な契機となった。印紙法。

いんしぜい

いんしぜい [3] 【印紙税】
財産上の権利の変動を証明する証書や帳簿,および財産上の権利を承認する証書などを対象として,その作成者に対して課せられる税。印紙を証書・帳簿に貼って消印する方法で納税される。

いんしつ

いんしつ【陰湿な】
sinister;→英和
dismal;→英和
insidious.→英和

いんしつ

いんしつ [0] 【陰湿】 (名・形動)[文]ナリ
(1)日が当たらず,暗くてじめじめしている・こと(さま)。「―な土地」
(2)人の性格や事柄が陰気で,晴れ晴れした気持ちにさせないさま。「―ないじめ」
[派生] ――さ(名)

いんしぶんせき

いんしぶんせき [4] 【因子分析】
多変量解析の手法の一。知能テストや各種の社会現象の測定によって得られた多変量のデータから,それらを規定する因子を抽出する統計学的方法。

いんしもく

いんしもく [3] 【隠翅目】
昆虫の分類上の一目。ノミ類を含む。幼虫は塵埃中にすみ,繭を作って蛹化し,完全変態で成虫となる。成虫は無翅。体は左右に扁平でキチン化の強い皮膚に覆われ,鳥や獣について吸血する。ペスト・発疹チフスなどを媒介する衛生害虫を含む。隠翅類。微翅類。

いんしゅ

いんしゅ [0][1] 【淫酒・婬酒】
(1)飲酒にふけること。「―美食に身を捨てさせ/浮世草子・一代女 4」
(2)酒色にふけること。

いんしゅ

いんしゅ【飲酒(家)】
drinking (a drinker).→英和
‖飲酒運転 drunken driving.飲酒探知器 <米> a drunkometer; <英> a breathalyser.

いんしゅ

いんしゅ [0] 【飲酒】 (名)スル
酒を飲むこと。「―運転」

いんしゅいん

いんしゅいん [3] 【引首印】
書画の右肩に押す印。関防。

いんしゅう

いんしゅう [0] 【因習・因襲】
(1)昔から続いてきているしきたり。主によくない意味に使う。「―にしばられる」「―を打ち破る」
(2)古くからの習慣に従うこと。《因襲》「希臘時世より―せし所の風俗/民約論(徳)」

いんしゅう

いんしゅう【因襲】
convention;→英和
conventionalism.→英和
〜的 conventional.→英和

いんしゅう

いんしゅう 【隠州】
隠岐(オキ)国の別名。

いんしゅう

いんしゅう 【因州】
因幡(イナバ)国の別名。

いんしゅうがみ

いんしゅうがみ [3] 【因州紙】
因州(鳥取県)で産する和紙。延喜式にすでにみえる。現在も書道用紙を生産。

いんしゅうし

いんしゅうし [3] 【隠修士】
神との一致を求めて,砂漠などで独り修道生活をおくる者。独住修士。隠者。

いんしゅうてき

いんしゅうてき [0] 【因習的・因襲的】 (形動)
古くからの習慣・しきたりにそのまま従うさま。現代風でないさま。「―な婚姻制度」

いんしょ

いんしょ [0] 【引書】
引用した書物。引用書。

いんしょ

いんしょ ヰン― [0] 【韻書】
漢字を,その韻によって分類配列した字典。「切韻」「広韻」など。六世紀に中国で「四声譜」が作られ,以後,多数作られたが,現存するものでは,751年に作られた「唐韻」が古い。

いんしょ

いんしょ [1] 【淫書】
みだらなことを書いた本。淫本。

いんしょ

いんしょ [1] 【印書】
(1)印刷した本。印本。版本。
(2)印を押してある文書。

いんしょ

いんしょ [1] 【音書】
便り。手紙。音信。

いんしょう

いんしょう [0] 【引照】 (名)スル
文献などを引き合わせて比べること。「原書から直接に―した/何処へ(白鳥)」

いんしょう

いんしょう [0] 【印床】
印章の彫刻で,印材を挟んでおさえる道具。

いんしょう

いんしょう [0] 【印章】
印。印形(インギヨウ)。はんこ。

いんしょう

いんしょう [0] 【引証】 (名)スル
証拠として引用すること。また,その引かれた証拠。「良好の例を―するの術なかるべし/民約論(徳)」

いんしょう

いんしょう [0] 【印象】 (名)スル
〔impression〕
(1)見たり聞いたりしたときに対象物が人間の心に与える感じ。「―の強い出来事」「よい―を与える」「第一―」
(2)心に残っていること。「一個(ヒトリ)の男を脳底深く―している/死(独歩)」

いんしょう

いんしょう【印象】
(an) impression.→英和
良い(悪い)〜を与える give a good[favorable](a bad[an unfavorable]) impression <on> .〜的な impressive;→英和
striking.→英和
‖印象主義 Impressionism.印象派 the Impressionist school (流派);the Impressionists (人).

いんしょう

いんしょう【引証】
a quotation;→英和
an illustration.→英和
〜する quote <from> ;→英和
illustrate.→英和

いんしょう

いんしょう【印章】
a seal;→英和
a stamp.→英和

いんしょう

いんしょう [0] 【陰証】
漢方で,病状が進んで体力の方が負けてきた状態をいう。程度により,太陰・少陰・厥陰(ケツイン)と呼び分ける。
⇔陽証

いんしょうぎぞうざい

いんしょうぎぞうざい [6] 【印章偽造罪】
行使の目的で,御璽・国璽または御名,公務所・公務員の印章・署名,公務所の記号,他人の印章・署名を偽造する犯罪。広義では,権限なしに不正に使用する印章使用罪を含む。

いんしょうざい

いんしょうざい [3] 【印象材】
生体の欠損した部分を人工物で補うときに,欠損部の型をとる材料。義歯を作製するときなど,歯や口腔の型をとるために使われる。

いんしょうしゅぎ

いんしょうしゅぎ [5] 【印象主義】
〔(フランス) impressionnisme〕
古典主義的な写実を斥け,事物から受けた感覚的主観的印象をそのまま作品に表現しようとする芸術上の方法。一九世紀後半モネ・ルノアール・シスレーなどの画家の手によって始められ,文学(ゴンクール兄弟)・文学批評(サント=ブーブ)・哲学・心理学・音楽(ドビュッシー)・彫刻などの面にも広がった。

いんしょうづける

いんしょうづ・ける インシヤウ― [6] 【印象付ける】 (動カ下一)
強い印象を与える。「とびぬけた強さを―・けた試合」

いんしょうてき

いんしょうてき [0] 【印象的】 (形動)
強い印象を与えるさま。「―な光景」

いんしょうは

いんしょうは [0] 【印象派】
印象主義に立つ芸術家の一派。

いんしょうひひょう

いんしょうひひょう [5] 【印象批評】
客観的尺度によらず,作品から受けた主観的印象に基づいて論じようとする批評態度。

いんしょく

いんしょく【飲食】
eating and drinking;food and drink (物).〜する eat and drink.‖飲食店 an eating house (安食堂);a restaurant.

いんしょく

いんしょく [1][0] 【飲食】 (名)スル
飲んだり食べたりすること。のみくい。「無銭―」「過度に―する」

いんしょくぜい

いんしょくぜい [4] 【飲食税】
飲食店で飲み食いした金額に課される税。
→特別地方消費税

いんしょくてん

いんしょくてん [4] 【飲食店】
客に飲食物を供する店。

いんしょくぶつ

いんしょくぶつ [4] 【飲食物】
飲み物と食べ物。

いんしん

いんしん [0] 【印信】
印。印形(インギヨウ)。
→いんじん(印信)

いんしん

いんしん [0] 【音信】
〔「いん」は漢音〕
(1)「おんしん(音信)」に同じ。「―が絶える」
(2)贈り物。進物。「御―忝く存じ奉り候/芭蕉書簡」

いんしん

いんしん [0] 【殷賑】 (名・形動)[文]ナリ
にぎやかで,繁盛している・こと(さま)。「―を極める」「―な町並み」

いんしん

いんしん [0] 【陰唇】
女性の外部生殖器の一部。尿道口・膣口を両側から囲む粘膜および皮膚のひだ。外側の大陰唇と内側の小陰唇とからなる。

いんしん

いんしん [0] 【陰森】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)樹木が茂り日をさえぎって暗いさま。「―として日の光さへ薄く/くれの廿八日(魯庵)」
(2)うすぐらく,静かでものさびしいさま。「部屋は―として物凄く/罪と罰(魯庵)」

いんしん

いんしん【陰唇】
《解》the labium.→英和

いんじ

いんじ 【往んじ】
■一■ (連体)
〔「いにし」の転〕
過ぎ去った。先年の。昔の。去る。「―安元三年四月廿八日かとよ/方丈記」
■二■ (名)
〔■一■の名詞化〕
過去。昔。「―を尤(トガ)めずと申す事候へば/太平記 38」

いんじ

いんじ ヰン― [1][0] 【韻事】
詩文を作るなど,風流な事柄。「風流―」

いんじ

いんじ ヰン― [0] 【韻字】
(1)和歌で,一首の末に置かれる言葉。
(2)連歌・俳諧で,句のとまりのこと。
(3)漢詩で,韻脚に用いる字。

いんじ

いんじ [1] 【淫辞】
みだらなことば。

いんじ

いんじ [0] 【印字】 (名)スル
(1)タイプライター・電信機やコンピューターの端末プリンターなどで,紙やテープに文字や符号を打つこと。
(2)印章の文字。

いんじ

いんじ [1] 【淫事】
情事に関すること。みだらな行為。

いんじ

いんじ 【婬姒】
遊女。女郎。「―の平生きよらを見するは,渡世のためなり/浮世草子・永代蔵 1」

いんじ

いんじ [1] 【陰事・隠事】
秘密のこと。かくしごと。秘事。

いんじ

いんじ [0] 【印地】
(1)「印地打ち」の略。
(2)中世,「印地打ち」を得意としたあぶれ者。

いんじ

いんじ [1] 【因地】
〔仏〕「因位(インイ)」に同じ。
⇔果地

いんじ

いんじ [1] 【印璽】
天皇の印(御璽(ギヨジ))と国家の印(国璽)。

いんじうち

いんじうち 【印地打ち】
五月五日に大勢の子供が集まり,二手に分かれて石を投げ合い,合戦のまねをした遊び。中世では大人が互いに石を投げ合って勝負を競ったが,近世以降は子供の遊びとなった。石合戦。印地。

いんじき

いんじき [3] 【印字機】
タイプライターやプリンターなど,機械的な方法で文字・符号などを印字する機器。

いんじどめ

いんじどめ ヰン― [0] 【韻字留め】
連歌・俳諧で,脇句を漢字で書き表せる言葉(名詞・動詞・形容詞)で結ぶこと。文字留め。韻字どまり。

いんじゃ

いんじゃ【隠者(の家)】
a hermit(age).→英和

いんじゃ

いんじゃ [1] 【隠者】
俗世間との交わりを絶ち,修行あるいは自適の生活を送っている人。隠遁者。隠士。

いんじゃぶんがく

いんじゃぶんがく [4] 【隠者文学】
隠者たちによって書かれた文学。西行・長明・兼好らの作品を代表とし,中世文学の主要部分をなす。無常観・脱俗性などを特色とする。また,室町時代の連歌師や,近世の芭蕉らを含める場合もある。

いんじゅ

いんじゅ [1] 【印綬】
身分や位階を表す官印と,それを結び下げる組紐(クミヒモ)。
〔昔,中国で官吏に任命されるとき,天子からそのしるしとして与えられた〕

いんじゅ

いんじゅ [1] 【陰樹】
(1)日陰や半日陰の土地に耐えて生育する樹木。陽樹林に侵入して繁殖し,やがて陰樹だけの林となる。シラビソ・トドマツ・ブナなど。
(2)雌雄異株の樹木で,雌花だけをつける木。
⇔陽樹

いんじゅ

いんじゅ ヰン― [0][1] 【院主】
(1)住職。寺院の主。
(2)禅宗で,監寺(カンス)の旧称。

いんじゅ

いんじゅ [1] 【印呪】
密教で,印を結び,その印に応ずる陀羅尼(ダラニ)を唱えること。

いんじゅ

いんじゅ ヰン― 【員数】
「いんずう(員数)」に同じ。[日葡]

いんじゅ=を帯びる

――を帯・びる
官職に就く。任官する。

いんじゅ=を解(ト)く

――を解(ト)・く
官職を辞する。辞任する。

いんじゅう

いんじゅう [0] 【淫縦】 (名・形動)[文]ナリ
みだらで勝手なさま。また,そのおこない。「世はチャーレス第二世の柔弱―腐敗の世となり/基督信徒の慰(鑑三)」

いんじゅりん

いんじゅりん [3] 【陰樹林】
陰樹の作る森林。幼樹が光の弱い林床で正常に生育するので,一度成立すると長期間安定して一定の種構成を保つ。原生林のほとんどは陰樹林である。

いんじゅん

いんじゅん [0] 【因循】
■一■ (名・形動)スル [文]ナリ
(1)古い方法・習慣に従って改めようとしない・こと(さま)。「―家」「君は又―なことを云ではないか/雪中梅(鉄腸)」
(2)ぐずぐずして煮えきらないこと(さま)。「雷雨に辟易して,―したかもしれませんヨ/当世書生気質(逍遥)」
■二■ (ト|タル)[文]形動タリ
{■一■(1)}に同じ。「―たる小説家は之を見て警醒せり/筆まかせ(子規)」

いんじゅん

いんじゅん [0] 【因准】 (名)スル
先例などに従うこと。「先例に―して/太平記 24」

いんじゅんこそく

いんじゅんこそく [0][0][0] 【因循姑息】 (名・形動)[文]ナリ
旧習を改めようとしないで,その場しのぎに物事をする・こと(さま)。「―なやり方」「―に日を送らん/近世紀聞(延房)」

いんじゅんこそく

いんじゅんこそく【因循姑息な】
<take a> temporizing <measure> .

いんじょ

いんじょ [1] 【淫女】
(1)情事を好む女。好色な女。
(2)遊女。「―麗童のたはぶれ/浮世草子・栄花一代男 1」

いんじょ

いんじょ 【隠所・隠処】
(1)世俗を離れて隠れ住む所。[日葡]
(2)便所。かわや。雪隠。「―近き所の池にて家主の下人蒡(ゴボウ)を洗ふ/沙石 6」
(3)身体の隠すべき部分。かくしどころ。「坐臥する時にも,放逸に―なんどをもかくさず/正法眼蔵随聞記」

いんじょう

いんじょう 【引唱】
〔引導唱称の意〕
律令制で,昇進させるべき者を所轄の役所に呼び集めて通知すること。唱考(シヨウコウ)。「諸選人官に於て―して/続紀(神亀三)」

いんじょう

いんじょう [0] 【引声】
〔「しょう」は呉音〕
高低・伸縮を加えた声で念仏・経文・偈頌(ゲジユ)などを唱えること。
〔円仁が中国からもたらしたもので,天台宗では「いんぜい」と漢音で読むが,後に浄土宗などでは「いんじょう」と読む〕

いんじょう

いんじょう 【引接・引摂】
〔仏〕 仏が衆生(シユジヨウ)を救いとって極楽へ導くこと。浄土教では,臨終に際して仏が現れ,死者を浄土に導くこと。いんせつ。「釈迦の―を蒙れる故に現身に替りたり/今昔 3」

いんじょう

いんじょう [0] 【因乗】
〔「因」は一桁(ケタ)の数を掛けること,「乗」は二桁以上の数を掛けること〕
掛け算。

いんじょうあじゃり

いんじょうあじゃり インジヤウ― [5] 【引請阿闍梨】
受法者・受戒者を引導し,本師に請うて授戒得度させる役僧。

いんじょうねんぶつ

いんじょうねんぶつ [5] 【引声念仏】
引声で阿弥陀仏の名号を唱えること。

いんじょく

いんじょく [0] 【印褥】
〔「褥」は敷物の意〕
印を押すとき,印影のはっきり出るよう下に敷く台。ゴム板など。

いんじん

いんじん [0] 【印信】
密教で,阿闍梨(アジヤリ)が秘法伝授の証に弟子に与える文書。

いんす

いんす [1] 【印子】
〔「す」は唐音〕
(1)明(ミン)から輸入された,よく精錬された純金塊。舟形で一個の重量は400グラム前後という。豊臣秀吉や徳川家康の貯蔵金となった。印子金。
(2)純金製の品物。「印金の幕,―の狸百疋/浮世草子・好色敗毒散」

いんす

いんす (助動)(いんせ(いんしよ・いんし)いんし・いんす・いんす・いんすれ・いんし)
〔近世,江戸の遊里語〕
動詞の連用形に付き,丁寧の意を表す。ます。いす。「喜介が鍋やきをしかけてみんなしてたべ〈いんし〉た跡で/洒落本・郭中掃除」

いんすい

いんすい [0] 【引水】
水を引き入れること。「我田―」

いんすい

いんすい [0] 【飲水】
水を飲むこと。また,その水。

いんすい

いんすい [0] 【淫水】
男女の交接の際,性器から出る液。

いんすう

いんすう [3] 【因数】
整式が,幾つかの整式の積の形で表されているとき,その各構成要素をいう。また,整数の約数のこともいう。

いんすう

いんすう【因数】
《数》a factor.→英和
因数分解 factorization.因数分解する factor(ize).

いんすうていり

いんすうていり [5] 【因数定理】
代数の定理の一。� の多項式 �(�)が一次式 �−� で割り切れるための必要十分条件は �(�)=0 であるという定理。

いんすうぶんかい

いんすうぶんかい [5] 【因数分解】 (名)スル
整数または整式を因数の積の形に書き表すこと。
⇔展開

いんすきん

いんすきん [0] 【印子金】
「印子(インス){(1)}」に同じ。

いんする

いん・する [3] 【淫する】 (動サ変)[文]サ変 いん・す
〔古くは「いんず」とも〕
(1)度をすごして物事に熱中する。耽溺する。おぼれる。「酒色に―・する」「賭博に―・する」「書に―・する」
(2)みだらなことをする。性行為をする。

いんする

いん・する [3] 【印する】 (動サ変)[文]サ変 いん・す
□一□(他動詞)
(1)印を押す。印刷する。「此書は―・するに四号活字を以てせり/即興詩人(鴎外)」
(2)跡を残す。しるす。「全国各地に足跡を―・する」
(3)光・影などを物の上になげかける。また心にある印象を与える。「人の鬼怪を信ずるや幼より其心に―・す/明六雑誌 25」
□二□(自動詞)
(1)しるしが残る。跡がつく。「馬車の轍(ワダチ)の跡は深く軟かい路に―・して/春潮(花袋)」
(2)光や影が物の上にあらわれる。「二人の影が明白(ハツキリ)と地上に―・する/忘れえぬ人々(独歩)」

いんず

いんず ヰンヅ [0] 【韻図】
漢字をその字音によって分類整理した図表。「韻鏡」など。中国の唐代末期より,悉曇学(シツタンガク)などの影響で作られたもので,音の似た漢字を同行あるいは同列に並べ,韻書よりも調べやすくしたもの。

いんず

いんず ヰン― [1] 【員数】
「いんずう(員数)」に同じ。

いんずう

いんずう ヰン― [3] 【員数】
(1)人や物の数。いんず。いんじゅ。「―をそろえる」
(2)一定の数。「―外」「―が合わない」

いんずう

いんずう【員数(を調べる)】
(count) the (total) number.

いんせ

いんせ [1] 【印施】
多くの人々の利益となることを印刷して配ること。また,そのもの。「―の方あり/近世畸人伝」

いんせい

いんせい ヰン― [0] 【院生】
大学院・日本棋院などに籍を置く者。特に,大学院の学生。

いんせい

いんせい【陰性の】
negative;→英和
gloomy <disposition> (気質が).→英和

いんせい

いんせい ヰン― [0] 【院政】
(1)上皇または法皇が院庁で政治を行なったこと。また,その政治形態。1086年白河上皇に始まり,形式的には1840年光格上皇死去まで断続した。
(2)俗に,会社・組織などで,現職を引退した実力者が経営や組織運営の実権を握っていること。また,その形態。
→院政(1)[表]

いんせい

いんせい [0] 【陰性】 (名・形動)
(1)消極的で陰気なこと。「―な男」
(2)うちにこもった感じ。「―の怒り」
(3)〔化〕 ある物質に特有な呈色反応などが起こらず,その物質が検出されないこと。
(4)〔化〕 原子が他の原子と化学結合するとき,電子を引きつける傾向が強いこと。電気陰性度が大きいこと。また,原子(団)が陰イオンになる傾向が強いこと。塩素や酸素などの非金属元素は陰性元素である。
⇔陽性

いんせい

いんせい [0] 【隠棲・隠栖】 (名)スル
世間から離れて,ひっそりと暮らすこと。「人里離れた山中に―する」

いんせい

いんせい [0] 【陰晴】
曇りと晴れ。「朝のほどは―定まらず/ふところ日記(眉山)」

いんせい

いんせい [0] 【殷盛】 (名・形動)[文]ナリ
物事の盛んな・こと(さま)。繁盛。殷昌。「―を極める」

いんせいしょくぶつ

いんせいしょくぶつ [6] 【陰生植物】
光が比較的少ない条件下でも生育しうる植物の総称。ブナ・シラビソなどの幼樹,森林内の草本類,シダ植物・コケ植物など。陰地植物。
⇔陽生植物

いんせいじだい

いんせいじだい ヰン― [5] 【院政時代】
平安後期の,院政の行われた時代。白河・鳥羽・後白河の三代をいう。摂関時代に次ぐ時代。

いんせいはんのう

いんせいはんのう [5] 【陰性反応】
ウイルス・細菌などの感染の有無を知るため,生化学的・細菌学的・免疫学的な検査を行なったとき,被検体が反応を示さないこと。また,示した反応が一定基準以下である場合もいう。陰性。
⇔陽性反応

いんせき

いんせき ヰン― [1][0] 【隕石】
流星体が大気中で燃え尽きないで地球上に落ちてきたもの。鉄-ニッケル合金とケイ酸塩鉱物との占める割合により,隕鉄・石鉄隕石・石質隕石に分けられる。隕星。天降石。天隕石。ほしいし。

いんせき

いんせき【姻戚】
a relative by marriage.〜関係である be related by marriage.

いんせき

いんせき【隕石】
a meteorite.→英和

いんせき

いんせき【引責(辞職)する】
take the responsibility upon oneself (and resign).

いんせき

いんせき [0] 【引赤】
皮膚への刺激によりその部分に充血を起こさせる作用。

いんせき

いんせき [0] 【姻戚】
婚姻によって生じた親戚。「―関係」

いんせき

いんせき [0] 【引責】 (名)スル
責任を自分の身に引き受けること。責任をとること。「―辞任」

いんせきこう

いんせきこう ヰン― [0] 【隕石孔】
⇒クレーター

いんせきやく

いんせきやく [4] 【引赤薬】
引赤を起こさせる薬品。カンフル・サリチル酸メチルなど。組織の再生・深部の病気に対する刺激に用い,皮膚の炎症・神経痛などの治療にあてる。発赤薬。

いんせつ

いんせつ [0] 【引接】 (名)スル
(1)(目下の人を)呼び入れて対面すること。引見。
(2)「いんじょう(引接)」に同じ。

いんせん

いんせん [0] 【陰癬】
真菌の感染により起こる皮膚病。成年男子に多く,皮膚のすれやすい部分に生ずる。

いんせんしょり

いんせんしょり [5] 【陰線処理】
〔hidden line elimination〕
キャド(CAD)や CG など,コンピューターの三次元ソフトで物体を線画で画面に表示する場合,陰に隠れて見えないはずの部分(線や面)を見せないようにする処理。

いんせんぽう

いんせんぽう [3] 【陰旋法】
半音を含む五音音階。江戸中期以降の三味線・箏(ソウ)を用いる邦楽に主に使われている。陰旋。
⇔陽旋法

いんせんりょうほう

いんせんりょうほう [5] 【飲泉療法】
温泉療法の一。温泉に含まれる化学物質を薬剤と同様に扱い,温泉を飲用して療法とするもの。

いんぜい

いんぜい 【引声】
⇒いんじょう(引声)

いんぜい

いんぜい [0] 【印税】
書物やレコードの発行者が,その発行部数・定価などに応じて,著者や作詞家・作曲家・歌手などに支払う金銭。

いんぜい

いんぜい【印税】
a <ten percent> royalty <on a book> .→英和

いんぜん

いんぜん ヰン― [0] 【院宣】
上皇または法皇の命により,院庁の役人の出す公文書。天皇の詔勅に相当する。

いんぜん

いんぜん【隠然たる】
latent <power> .→英和

いんぜん

いんぜん [0] 【隠然】 (ト|タル)[文]形動タリ
表面には表れないが,陰では強い影響力を持っているさま。
⇔顕然
「―たる勢力」「―と勢力を占め/浮城物語(竜渓)」

いんぜん

いんぜん [0] 【殷然】 (形動タリ)
(1)勢いが盛んなさま。「皇子を四方に分置し―方鎮の勢をなし/新聞雑誌 40」
(2)音がとどろきわたるさま。「余響遥に雲際に鳴りて―たり/八十日間世界一周(忠之助)」

いんそう

いんそう [0] 【印相】
(1)(持ち主の運勢を判断するものとしての)印章の相。
(2)「いん(印){(3)}」に同じ。
(3)密教で,僧が印を結ぶこと。いんぞう。

いんそつ

いんそつ【引率する】
lead.→英和
引率者 a leader;→英和
a person in charge <of a party> .

いんそつ

いんそつ [0] 【引率】 (名)スル
多くの人を引き連れて行くこと。「生徒を―する」「―教師」

いんそん

いんそん ヰンソン 【院尊】
(1120-1198) 平安後期・鎌倉時代の仏師。院派に属す。南都復興の時,興福寺造仏を指揮し,東大寺大仏光背を造るなど平安末期から鎌倉時代にかけて活躍。現存作品はない。

いんぞ

いんぞ [1] 【引座】
〔「ぞ」は唐音〕
禅宗で説法の際,導師を案内して高座に着かせること。

いんぞう

いんぞう [0] 【印象・印像】
判を押したように形がはっきり現れること。
→いんしょう(印象)

いんぞく

いんぞく [1][0] 【姻族】
本人または血族の婚姻によってつながる人々。姻戚。
→血族

いんたい

いんたい [0] 【隠退】 (名)スル
一切の社会的な仕事を辞め,静かに暮らすこと。退隠。「郷里に―する」

いんたい

いんたい [0] 【引退】 (名)スル
それまでついていた地位や役職を辞めること。また,スポーツなどで現役を退くこと。「横綱が―する」「―興行」

いんたい

いんたい ヰン― [0][1] 【院体】
(1)中国の宮廷画院である翰林図画院(カンリントガイン)の画風。
(2)書道で,役所風の型にはまった書体。

いんたい

いんたい【引退する】
retire (from an active life).→英和
引退相撲 a farewell wrestling match.

いんたいが

いんたいが ヰン―グワ [0] 【院体画】
⇒院画(インガ)

いんたいぞうぶっし

いんたいぞうぶっし インタイザウ― [7] 【隠退蔵物資】
不正な方法で入手し,隠匿(イントク)・退蔵した物資。特に,第二次大戦後,旧陸海軍所有の物資を不正に隠匿したものをいう。隠匿物資。

いんたく

いんたく [0] 【隠宅】
(1)引きこもって住まう家。隠れ家。
(2)隠居した人の住む家。隠居所。

いんだい

いんだい ヰン― [1][0] 【院代】
(1)虚無僧(コムソウ)寺の住持。
(2)院家の寺格をもつ寺院の住職の代理者。
(3)一般に,寺院の住職の代理者。

いんだいなごん

いんだいなごん ヰン― 【尹大納言】
〔「尹」は弾正台の長官〕
弾正台の長官と大納言を兼ねる者。

いんだら

いんだら 【因陀羅】
〔梵 Indra の音訳〕
⇒インドラ

いんだら

いんだら 【因陀羅】
中国,元代の禅僧の画家。作品は日本に伝わる。代表作に寒山拾得などを描いた「禅機図」断簡がある。生没年未詳。

いんだらもう

いんだらもう [4] 【因陀羅網】
〔仏〕 インドラ,すなわち帝釈天の宮殿を飾っている網。その網の結び目には宝玉がついており,それぞれが互いに反映している。華厳宗の説く,すべての事物が無限に交渉し,通じあっているとする事事無礙法界(ジジムゲホツカイ)の比喩としてよく用いられる。

いんち

いんち ヰン― [1] 【韻致】
風流な趣。風韻。雅致。

いんち

いんち [1] 【印池】
印肉を入れる器。肉池。

いんち

いんち [0][1] 【引致】 (名)スル
(1)まねき寄せること。
(2)無理に連れていくこと。
(3)〔法〕 被疑者・被告人・証人などを強制的に警察署・裁判所などに出頭させること。

いんちき

いんちき
cheating;a fraud;→英和
a fake.→英和
〜な fake;fraudulent;→英和
phon(e)y.‖いんちき会社 a bogus company.

いんちき

いんちき [0][1]
■一■ (名)
勝負事・賭博などで,相手にわからないように不正をすること。いかさま。「―をする」
■二■ (名・形動)
ごまかしや手抜きがあったり,にせものであったりすること。ほんものでないこと。また,そのさま。「―商品」「―なやり方に引っかかる」

いんちしょくぶつ

いんちしょくぶつ [5] 【陰地植物】
⇒陰生植物(インセイシヨクブツ)

いんちゅう

いんちゅう [0] 【印鈕】
印鑑のつまみ。

いんちゅう

いんちゅう ヰン― 【院中】
〔古くは「いんぢゅう」〕
上皇または法皇の御所の中。また,御所。「此程―の人々の兵具をととのへ/平家 2」

いんちゅうはっせん

いんちゅうはっせん [5] 【飲中八仙】
中国唐代,詩と酒を愛した八人の詩人。李白・賀知章・李適之・崔宗之・汝陽・張旭・蘇晋・焦遂の併称。杜甫の七言古詩「飲中八仙歌」で有名。

いんちょう

いんちょう ヰンチヤウ 【院庁】
⇒いんのちょう(院庁)

いんちょう

いんちょう ヰンチヤウ [1] 【院長】
病院など院が付く組織・機構・施設などの長。

いんちょう

いんちょう【院長】
the director of a hospital (病院の);→英和
the president;→英和
the principal (学院の).→英和

いんちんこう

いんちんこう [0] 【茵蔯蒿】
生薬の一。カワラヨモギの花・茎・葉で,利胆薬・消炎性利尿薬などに用いる。

いんつう

いんつう ヰン― 【銀子・員子】
〔「銀子」の唐音から〕
中国から渡来した金・銀。転じて金銭。かね。「―満々たる大尽/歌舞伎・助六」

いんつうもち

いんつうもち ヰン― 【員子持ち】
金持ち。富豪。「此事―の本大臣にはきかす事もうるさし/浮世草子・椀久二世(下)」

いんてい

いんてい [0] 【陰梃】
⇒陰核(インカク)

いんてつ

いんてつ ヰン― [0][1] 【隕鉄】
隕石のうち,鉄とニッケルを主成分とするもの。鉄隕石。

いんてつ

いんてつ【隕鉄】
meteoric iron.

いんてん

いんてん [0] 【印篆】
印章に使われる篆字。

いんてん

いんてん ヰン― [0] 【院展】
「日本美術院展覧会」の略。日本美術院主催の日本画の公募展。

いんてん

いんてん [0] 【陰天】
くもった空。

いんてんそう

いんてんそう ヰン― [3] 【院伝奏】
⇒院(イン)の伝奏(テンソウ)

いんでい

いんでい [0] 【印泥】
⇒印肉(インニク)

いんでん

いんでん [0] 【印伝】
〔インドから伝来した,の意〕
羊または鹿の鞣革(ナメシガワ)に漆で模様を現した染め革。また,その革で作った袋物。江戸中期以降,甲府で山羊革や牛革を使って作られる。印伝革。

いんでん

いんでん ヰン― [0] 【院殿】
社会的地位の高い人の戒名で,「院」の下にさらに「殿」を添えたもの。古く,将軍・大名などの戒名に用いられ,現在も各種の功績のあった人に付けられることがある。例えば,徳川家康の「一品大相国安国院殿徳蓮社崇誉道和大居士」

いんでん

いんでん [0] 【隠田】
⇒おんでん(隠田)

いんでんき

いんでんき [3] 【陰電気】
正負二種の電気のうち,負の電気。
⇔陽電気

いんでんき

いんでんき【陰電気】
negative electricity.

いんでんし

いんでんし [3] 【陰電子】
負の電荷をもった電子。普通,単に電子と呼ばれるものは陰電子をさす。
⇔陽電子

いんでんし

いんでんし【陰電子】
a negatron.

いんでんや

いんでんや [0] 【印伝屋】
印伝革の袋物を売る店。また,その商人。

いんとう

いんとう【咽頭】
the pharynx.→英和
〜の pharyngeal.→英和
咽頭炎《医》pharyngitis.→英和

いんとう

いんとう [0] 【淫蕩】 (名・形動)スル[文]ナリ
酒色におぼれて,生活が乱れる・こと(さま)。「―な生活」
[派生] ――さ(名)

いんとう

いんとう [0] 【咽頭】
上は鼻腔(ビコウ)に,前は口腔の後下部に,下は喉頭(コウトウ)と食道に挟まれた部分。

いんとう

いんとう [0] 【允当】 (名・形動)[文]ナリ
理にかなうこと。また,ぴったりとあてはまること。また,そのさま。「体裁頗(スコブ)る―ならずと云へり/明六雑誌 9」

いんとう

いんとう【淫蕩】
debauchery.〜な wanton;→英和
dissipated.→英和

いんとう

いんとう [0] 【印刀】
印刻に用いる小刀。

いんとうえん

いんとうえん [3] 【咽頭炎】
咽頭の炎症。風邪の症状の一。細菌の感染によることもある。咽頭カタル。

いんとうおん

いんとうおん [3] 【咽頭音】
口蓋垂から喉頭に至るまでの部分で調音される言語音。アラビア語をはじめセム諸語などにこの音をもつものがみいだされる。

いんとうおんか

いんとうおんか [0] 【咽頭音化】
二次的調音として,舌根が咽頭壁に接近することによって生じる言語音。

いんとうかじょ

いんとうかじょ [5] 【隠頭花序】
花軸が著しく肥大して袋状となり,内面に多数の花をつける花序。イチジク・イヌビワなど。

いんとうけつまくねつ

いんとうけつまくねつ [8] 【咽頭結膜熱】
⇒プール熱(ネツ)

いんとく

いんとく【陰徳】
a secret act of charity.

いんとく

いんとく【隠匿する】
hide;→英和
conceal;→英和
shelter;→英和
harbor <a criminal> (犯人を).→英和
隠匿物資 concealed goods.

いんとく

いんとく [0] 【隠匿】 (名)スル
(1)包み隠すこと。秘密にすること。かくまうこと。「犯人を―する」「―物資」
(2)隠れた悪事。心中にもっている罪悪。

いんとく

いんとく [0] 【陰徳】
(1)世間に知られないよいおこない。ひそかに行う善行。
⇔陽徳
「―を施す」
(2)性的に相手を満足させること。「―を施しすぎて下女はらみ/柳多留 35」

いんとく=あれば陽報あり

――あれば陽報あり
〔淮南子(人間訓)〕
人知れず善行を積んだ者には必ずよい報いがはっきりと現れる。

いんとくこうい

いんとくこうい [5] 【隠匿行為】
虚偽表示の裏に真意の行為が隠されている場合,その隠されている行為。贈与の意思を隠匿して売買を仮装するような場合における贈与がその例。

いんとくざい

いんとくざい [4][0] 【隠匿罪】
鎮火用・防水用の物品や他人の信書を隠したことによって成立する犯罪。

いんとん

いんとん [0] 【隠遁】 (名)スル
世事を逃れ,隠れ住むこと。「―者(シヤ)」「山中に―する」

いんとん

いんとん【隠遁(する)】
retirement (retire) from public life.‖隠遁者 a recluse;a hermit.隠遁生活(をおくる) (lead) a secluded life.

いんどう

いんどう【引導を渡す】
say a requiem <for a person> ;→英和
give a person notice (解雇予告).

いんどう

いんどう [3] 【引導】
〔仏〕
(1)人々を導いて仏の道に入れること。正しい道に導くこと。
(2)葬儀の時,僧が死者に解脱(ゲダツ)の境に入るように法語を与えること。
(3)導くこと。案内。「―の山伏しかじかと申しける/太平記 27」

いんどう

いんどう [0] 【陰道】
(1)膣(チツ)のこと。
(2)閨房(ケイボウ)の術。

いんどう=を渡す

――を渡・す
(1)葬儀の時,僧が死者に迷いを去り悟りを開くよう説き聞かせる。
(2)最終的な宣告をしてあきらめさせる。「今後一切面倒をみないと―・す」

いんない

いんない【院内の[で]】
inside the House[Diet].院内総務 <米> the floor leader[ <英> the (party) whip].

いんない

いんない ヰン― [1] 【院内】
(1)衆議院・参議院の内部。「―交渉団体」
(2)院と名のつく施設・機関の内部。

いんない

いんない ヰン― [1] 【員内】
定員・定数の内。
⇔員外

いんないかいは

いんないかいは ヰン―クワイ― [5] 【院内会派】
議員が国会内で活動するために,二人以上で結成する会派。会派の人数によって,委員会の委員数の割り当てや質問時間配分などが決められる。

いんないかんせん

いんないかんせん ヰン― [5] 【院内感染】
入院中の患者あるいは新生児などが病院内で病原体の感染を受けること。

いんないぎんざん

いんないぎんざん ヰンナイ― 【院内銀山】
秋田県雄勝郡雄勝町にあった銀山。1605年ごろの発見という。江戸時代は秋田藩直営,1875年(明治8)官営となり,のち古河鉱業に払い下げられた。1954年(昭和29)閉山。

いんに

いんに [1] 【陰に】 (副)
かげで。こっそりと。内々。
⇔陽に
「陽に拒み,―促して/青年(鴎外)」

いんに=陽(ヨウ)に

――陽(ヨウ)に
⇒「陰(イン)」の句項目

いんにく

いんにく [0] 【印肉】
印鑑を押すときに使う顔料をしみ込ませたもの。艾(モグサ)・パンヤなどに,ひまし油・松脂(マツヤニ)・白蝋を混ぜて着色し,これを印鑑に付着させて押し写す。印泥。

いんにく

いんにく【印肉】
an inkpad;stamp ink.

いんにょう

いんにょう [0] 【廴繞】
⇒えんにょう(延繞)

いんにん

いんにん [0] 【隠忍】 (名)スル
じっと我慢すること。つらさを表に表さずにこらえること。「―に―を重ねる」

いんにん

いんにん【隠忍する】
be patient;pocket an insult.→英和

いんにんじちょう

いんにんじちょう [0] 【隠忍自重】 (名)スル
ひたすら我慢して軽々しい振る舞いを慎むこと。「大事を前に―する」

いんねん

いんねん [0] 【因縁】
〔「いんえん」の連声。基本的な原因すなわち「因」と,それを助成する機縁すなわち「縁」〕
(1)〔仏〕 事物を生ぜしめる内的原因である因と外的原因である縁。事物・現象を生滅させる諸原因。また,そのように事物・現象が生滅すること。縁起。
(2)前世から決まっていたとして,そのまま認めざるを得ないこと。宿命。「これも何かの―だ」
(3)前々からの関係。縁。「浅からぬ―」
(4)由来。来歴。いわれ。「―を語る」「いわれ―」
(5)言いがかり。

いんねん

いんねん【因縁】
(a) connection[relation](つながり);→英和
an origin;→英和
(a) history (由来);→英和
destiny (宿命).→英和
〜とあきらめる resign oneself to (one's) fate.〜をつける invent a pretext for a quarrel <upon a person> .→英和

いんねん=をつける

――をつ・ける
言いがかりをつける。

いんねんずく

いんねんずく [0] 【因縁尽く】
因縁によって生じた,自分の力ではどうしようもないこと。

いんねんばなし

いんねんばなし [5] 【因縁話】
ある結果に至るまでのもろもろの原因や複雑な事情をふくめた話。特に,前世の因縁を中心とする昔話。

いんのう

いんのう [0] 【陰嚢】
哺乳類の雄の陰茎基部にあって下垂し,精巣(睾丸)・副精巣などを内部に含む袋。ふぐり。

いんのう

いんのう【陰嚢】
《解》the scrotum.→英和

いんのこ

いんのこ 【犬の子】
〔「いぬのこ」の転〕
(1)犬の子。
(2)〔犬が物の怪(ケ)を払うものと考えられて〕
泣く子をあやしたり,子供を寝かしつけたりするときに唱えた語。「泣くな��。夢でも見たか。―/歌舞伎・小袖曾我」

いんのごしょ

いんのごしょ ヰン― [1] 【院の御所】
上皇または法皇の住居。仙洞。仙洞御所。

いんのさいめん

いんのさいめん ヰン― 【院の西面】
院の御所の西面に控え,院中の警備にあたる武士。後鳥羽上皇が設置し,1221年の承久の乱後に廃止。
→院の北面
→西面の武士

いんのしま

いんのしま 【因島】
(1)(「因ノ島」とも書く)瀬戸内海芸予諸島の一。全島広島県因島市に属し,造船業が立地。かつて除虫菊の栽培が盛ん。
(2)広島県南東部,瀬戸内の市。因島全島と生口(イクチ)島の東端部が主な市域。中世には村上水軍の根拠地。造船,柑橘類の栽培が盛ん。因島大橋と生口橋などの連橋で,本州や四国と結ばれる。

いんのしょう

いんのしょう ヰンノシヤウ 【院庄】
岡山県津山市の地名。後醍醐天皇の隠岐(オキ)遷幸のとき,児島高徳(コジマタカノリ)が桜木を削って志を述べた所(「太平記」)。
→児島高徳

いんのちょう

いんのちょう ヰン―チヤウ 【院の庁】
平安後期,上皇・法皇が政務を執る所。職員は,別当以下執事・年預(ネンニヨ)・判官代(ホウガンダイ)・主典代(シユテンダイ)などの院司。

いんのちょうくだしぶみ

いんのちょうくだしぶみ ヰン―チヤウ― 【院庁下文】
院の庁が発する公文書。「院庁下」と書き出し,末尾に別当・判官代・主典代その他の院司が連署する形式のもので,内容も院の御領・御願寺に関する場合が多く,院宣が簡便で内容が多岐にわたるのとは異なる。

いんのつかさ

いんのつかさ ヰン― 【院の司】
⇒いんし(院司)

いんのてんそう

いんのてんそう ヰン― 【院の伝奏】
上皇または法皇の側近く仕え,臣下の請願などを取り次ぐ官職。江戸時代には通例二人で,大・中納言が任ぜられた。院伝奏。
→伝奏

いんのほくめん

いんのほくめん ヰン― 【院の北面】
院の御所の北面に控え,院中の警備や御幸の警護にあたった職。また,その者。白河上皇の院政の初期に設置。
→院の西面
→北面の武士

いんのむしゃどころ

いんのむしゃどころ ヰン― 【院の武者所】
院の御所の警備や御幸の警護をする武士の詰め所。

いんはく

いんはく 【因伯】
〔「いんぱく」とも〕
因幡(イナバ)と伯耆(ホウキ)。

いんばい

いんばい【淫売】
prostitution.

いんばい

いんばい [0] 【淫売】
女性が金品をもらって男性に肉体を提供すること。また,それを職業とする女性に対する差別的呼称。売淫。売春。「―婦」「―屋」

いんばいやど

いんばいやど [5] 【淫売宿】
淫売婦が客と泊まる宿。また,淫売婦をかかえ,淫売を行わせる家。淫売屋。

いんばぬま

いんばぬま 【印旛沼】
千葉県北部,利根川下流部南岸にある湖沼。大規模な干拓が行われ,現在,北部と西部の二調整池になっている。京葉工業地帯の工業用・上水用水源。

いんばん

いんばん [0] 【印版・印板】
板に彫って印刷すること。また,その板。板木(ハンギ)。

いんばん

いんばん [0] 【印判】
印。はんこ。印章。いんぱん。

いんぱ

いんぱ ヰン― 【院派】
仏師の一派。平安後期から鎌倉時代にかけて活躍した七条大宮仏所・六条万里小路仏所の系統の称。院助・院朝・院覚・院尊ら院の字のついた仏師名が多いところから後世この呼称が生まれた。
→慶派

いんび

いんび [1] 【隠微】 (名・形動)[文]ナリ
外面にはかすかに現れるだけでわかりにくい・こと(さま)。「人情の―を穿(ウガ)つたまでで/当世書生気質(逍遥)」

いんび

いんび [1] 【淫靡】 (名・形動)[文]ナリ
節度がなく,みだらでくずれた感じのする・こと(さま)。「―な風潮」

いんび

いんび ヰン― [1] 【韻尾】
中国語の音韻学で,一音節中の主母音の後にある末尾の音(子音または副母音)をいう。「光」(guāng [kuaŋ])の[ŋ]や,「海」(hǎi[hai])の[i]など。韻尾のない音節もある。

いんびせん

いんびせん 【因美線】
JR 西日本の鉄道線。鳥取と岡山県東津山(姫新(キシン)線)間,70.8キロメートル。因幡(イナバ)と美作(ミマサカ)を結ぶ。

いんぴ

いんぴ [1] 【隠避】 (名)スル
〔法〕 蔵匿以外の方法で,犯人・逃走者・誘拐された人などの発見を妨げる行為。逃走資金を援助したり,変装させたり,身代わりとして別人を出頭させるなどの行為がこれにあたる。
→蔵匿(2)

いんふたぎ

いんふたぎ ヰン― 【韻塞ぎ】
中古,古人の詩の韻字を隠し,早くそれを言いあてた者を勝ちとする文学的な遊戯。掩韻。

いんぶ

いんぶ【陰部】
genitals;the (private) parts;privates.

いんぶ

いんぶ [1] 【陰部】
外陰部。局部。かくしどころ。恥部。

いんぶつ

いんぶつ 【音物・引物】
〔「いん」は「音」の漢音〕
贈り物。進物。賄賂(ワイロ)にもいう。いんもつ。[日葡]

いんぶつ

いんぶつ [0][1] 【印仏】
捺印の方式による一種の仏教版画。一板に陽刻した仏像に朱・墨を塗して紙布に捺印して作る。最も簡便・安価な造像法の一つで,わが国では平安末から室町期にかけて盛行。摺仏に比し一般に小さい。

いんぶん

いんぶん [0] 【陰文】
印・石碑などで,文字を表面からへこませて刻んだもの。陰刻。いんもん。
⇔陽文

いんぶん

いんぶん ヰン― [0] 【韻文】
(1)(漢詩・賦など)韻を踏んだ文。
(2)(詩や和歌・俳句など)韻律を整えた文。
⇔散文
「―体」

いんぶん

いんぶん [0] 【印文】
印章などに刻まれた文字や文様。いんもん。

いんぶん

いんぶん【韻文】
verse;→英和
poetry.→英和

いんぶん

いんぶん [0] 【允文】
〔「允」はまことにの意〕
文徳の優れていること。

いんぶんいんぶ

いんぶんいんぶ [5] 【允文允武】
〔詩経(魯頌,泮水)〕
文武ともにすぐれていること。君主をほめたたえる語。

いんぶんげき

いんぶんげき ヰン― [3] 【韻文劇】
韻文で書かれた劇。

いんぷ

いんぷ [1] 【陰阜】
〔「阜」は丘の意〕
女性の恥骨結合の前方,すなわち陰部の上方の皮下脂肪に富んでふくらみのある部分。恥丘(チキユウ)。

いんぷ

いんぷ ヰン― [0] 【韻譜】
漢字を韻により分類した字書。韻書。

いんぷ

いんぷ [1] 【殷富】 (名・形動)[文]ナリ
〔「殷」は盛んの意〕
富み栄える・こと(さま)。「国の―なるは学術の精巧なるに原本し/三酔人経綸問答(兆民)」

いんぷ

いんぷ [0] 【印譜】
名家の印影を集めて編んだ本。中国宋代以降盛行。「集古印譜」「十鐘山房印挙」など。

いんぷ

いんぷ ヰン― [1] 【韻府】
漢字熟語を韻字によって検索できるようにした書。「佩文(ハイブン)韻府」などの類。

いんぷ

いんぷ [1] 【淫婦】
(1)多情で浮気な女。
(2)淫売婦。遊女。

いんぷう

いんぷう [0] 【淫風】
みだらな風潮。

いんぷう

いんぷう [0] 【陰風】
陰気で無気味な風。

いんぷく

いんぷく [0] 【隠伏】 (名)スル
(1)隠れひそむこと。
(2)見えないように隠すこと。

いんぷもん

いんぷもん 【殷富門】
平安京大内裏(ダイダイリ)の外郭十二門の一。西面し上西門の南にあった。
→大内裏

いんぷもんいん

いんぷもんいん 【殷富門院】
(1147-1216) 後白河天皇の皇女。名は亮子。伊勢斎宮となり,のち退下。1182年,安徳天皇の准母。後鳥羽天皇の国母。87年院号宣下。

いんぷもんいんのたいふ

いんぷもんいんのたいふ 【殷富門院大輔】
平安末期の歌人。藤原信成の女(ムスメ)。後白河院皇女亮子内親王(殷富門院)の女房。「千首大輔」といわれる多作家。俊恵が主催した歌林苑の会衆の一人。「千載和歌集」以下の勅撰集に六三首入集。生没年未詳。家集「殷富門院大輔集」

いんべ

いんべ 【忌部・斎部】
(1)姓氏の一。古代,中臣氏と並んで朝廷の祭祀(サイシ)をつかさどった氏族で,太玉命(フトダマノミコト)の子孫と称する。中臣氏におされて次第に衰退。平安初期に忌部から斎部へと改姓。
(2)斎部氏に率いられた品部(トモベ)。いみべ。いむべ。

いんべのひろなり

いんべのひろなり 【斎部広成】
奈良・平安前期の官人。祭祀(サイシ)が中臣氏に集中していることの不当さを述べ,斎部氏の由緒を明らかにしようとした「古語拾遺」の撰者。生没年未詳。

いんべやき

いんべやき [0] 【伊部焼】
岡山県伊部地方産の陶器で,備前焼の代表。水簸(スイヒ)した細かい土を用いた,黒褐色の薄手の焼き物。また,備前焼の称。

いんぺい

いんぺい [0] 【隠蔽・陰蔽】 (名)スル
ある物を他の物で覆い隠すこと。物事を隠すこと。「陣地を―する」「事実を―する」

いんぺい

いんぺい【隠蔽する】
conceal;→英和
hide.→英和

いんぺいしょく

いんぺいしょく [3] 【隠蔽色】
周囲の色彩とまぎらわしい動物の体色の総称。被食者の隠蔽色は捕食者の眼から逃れやすくなる利点をもつので保護色と呼ばれる。ヒョウやトラの斑紋,バッタやイモムシの緑など。

いんぺいてきぎたい

いんぺいてきぎたい [0] 【隠蔽的擬態】
動物の擬態の一。無生物体や,捕食者の関心をひかないような他の動植物に似る場合。ミメシス。
→標識的擬態

いんぼ

いんぼ ヰン― [1] 【韻母】
中国語の音韻学で,一音節中の頭子音を除いた残りの部分をいう。「光」(guāng [kuaŋ])の uāng [uaŋ] など。
→声母(セイボ)

いんぼう

いんぼう【陰謀】
a plot;→英和
an intrigue;→英和
a conspiracy.→英和
〜を企てる plot[intrigue,conspire] <against> .‖陰謀家 a plotter;a conspirator.

いんぼう

いんぼう [0] 【陰謀・隠謀】
(1)ひそかに計画する,よくないくわだて。「―をめぐらす」
(2)〔法〕 二人以上の者の間で,共同で犯罪を行おうという合意が成立すること。犯罪の実行に着手する以前の段階であるが,内乱・外患・私戦などの罪についてのみ処罰される。

いんぼつ

いんぼつ [0] 【湮没】 (名)スル
すっかりうずもれて見えなくなること。「学術文芸終に―するに至れり/新聞雑誌 56」

いんぼん

いんぼん [0] 【淫犯】
〔仏〕 性に関する戒を犯すこと。

いんぽん

いんぽん [0] 【印本】
印刷した書物。版本。

いんぽん

いんぽん ヰン― [0] 【院本】
(1)中国金代に盛行した演劇。一幕物の風刺劇が主体となっていたと推定され,北宋の雑劇を引き継いだもので,元代の雑劇の母胎となった。
(2)江戸時代,浄瑠璃の詞章全部を収めた版本。丸本(マルホン)。

いんぽん

いんぽん [0] 【淫本】
性行為を露骨に描いた本。猥本(ワイホン)。

いんぽん

いんぽん [0] 【淫奔】 (名・形動)[文]ナリ
(女性が)性的享楽におぼれやすい・こと(さま)。多情。
[派生] ――さ(名)

いんぽん

いんぽん【淫奔な】
lewd;→英和
lustful;→英和
wanton.→英和

いんみつ

いんみつ [0] 【隠密】 (名・形動)[文]ナリ
「おんみつ(隠密){■二■}」に同じ。「其跡甚だ―なるも/明六雑誌 26」

いんみょう

いんみょう [0] 【因明】
仏教の論理学。五明(ゴミヨウ)の一。その立論の形式は,宗(結論)・因(これを成立させる理)・喩(宗と因との関係を明らかにする例証)の三支からなる。

いんみょう

いんみょう [0][1] 【印明】
〔仏〕 印相と明呪,すなわち真言のこと。

いんむ

いんむ [1] 【淫夢】
みだらな内容の夢。

いんめいもん

いんめいもん 【陰明門】
平安京内裏の内郭十二門の一。西面する三門のうち中央にあったもの。右兵衛陣(ウヒヨウエノジン)。おんめいもん。
→内裏

いんめつ

いんめつ [0] 【隠滅】 (名)スル
(1)かくれて見えなくなること。
(2)「いんめつ(湮滅)」に同じ。

いんめつ

いんめつ [0] 【湮滅・堙滅】 (名)スル
うずもれて跡形もなくなること。すっかりなくしてしまうこと。「証拠を―する」「当代の遺蹟今将(ハ)た―し去つて/続千山万水(乙羽)」

いんめつ

いんめつ【隠滅する】
destroy <evidence> .→英和

いんめん

いんめん [3] 【印面】
印鑑の印章として使用する面。

いんめん

いんめん [0] 【印綿】
「インドわた(綿)」に同じ。

いんめんちょうしょ

いんめんちょうしょ ヰンメンテウシヨ [5] 【員面調書】
司法警察員面前調書の略。司法警察員に対してなされた被疑者・参考人の供述を記録して作成した書面。

いんも

いんも 【恁麼】
〔中国宋代の俗語。日本では主に禅語として用いられる。また,「どのような」の意の疑問語「什麼(ジユウマ)」「甚麼」なども,混同して「いんも」と読んで,同義とすることがある〕
(1)このような。そのような。
(2)({(1)}より転じて)絶対の真理のままにあること。

いんもう

いんもう【陰毛】
pubic hair.

いんもう

いんもう [0] 【陰毛】
陰部に生える毛。恥毛。しものけ。ヘア。

いんもつ

いんもつ 【音物】
「いんぶつ(音物)」に同じ。「車につみしは金子の箱,お心付けたる御―/浄瑠璃・先代萩」

いんもん

いんもん [0] 【陰文】
⇒いんぶん(陰文)

いんもん

いんもん【陰門】
《解》the vulva.→英和

いんもん

いんもん [0] 【陰門】
女性生殖器の外陰部。玉門。

いんもん

いんもん [0] 【印文】
(1)仏像の手指の示す特定の形。また,真言密教で,僧が呪文を唱えるときに指でつくる形。印。
(2)お守りふだ。護符。「善光寺様の御―にも勝つて/浄瑠璃・新版歌祭文」
(3)「いんぶん(印文)」に同じ。

いんもんどき

いんもんどき [5] 【印文土器】
中国南東部で新石器時代から漢代に使われた土器。幾何学文様のあるスタンプを打った灰色の壺などで,軟陶と硬陶の別がある。

いんやく

いんやく [1] 【淫薬】
性欲を起こさせる薬。媚薬(ビヤク)。

いんやく

いんやく [0] 【隠約】 (名・形動タリ)
(1)簡単な言葉のうちに奥深い意味をこめていること。「―の間(カン)に意志を通ずる」
(2)はっきりと見わけにくい・こと(さま)。「安達太郎山高く聳えて遥かに白雲の間に―たり/獺祭書屋俳話(子規)」

いんやく

いんやく 【印鑰・印鎰】
〔「鑰」「鎰」は錠の意〕
印と蔵・門のかぎ。「先づ諸国の―を奪ひ取て/今昔 25」

いんゆ

いんゆ [0][1] 【隠喩】
言葉の上では,たとえの形式をとらない比喩。「…の如し」「…のようだ」などの語を用いていない比喩。「雪の肌」「ばらの微笑」の類。メタファー。暗喩。
→直喩

いんゆ

いんゆ【隠喩】
a metaphor.→英和

いんゆ

いんゆ [1] 【因由】 (名)スル
事の起こるもと。原因。由来。

いんゆ

いんゆ [0][1] 【引喩】
比喩法の一。有名な詩歌・文章・ことわざ・故事などを自分の文章の一節に引用して文飾としたり,表現内容に含みを持たせたりする修辞法。

いんゆほう

いんゆほう [0] 【隠喩法】
隠喩を用いた修辞法。

いんよう

いんよう【飲用に適する】
be good[fit]to drink[for drinking].飲用水 drinking water.

いんよう

いんよう [0] 【引用】 (名)スル
古人の言や他人の文章,また他人の説や事例などを自分の文章の中に引いて説明に用いること。「古典の例を―する」

いんよう

いんよう【引用(文)】
(a) quotation.→英和
〜する quote[cite] <from> .→英和
‖引用符 quotation marks. <“ ” 又は ‘ '>

いんよう

いんよう [0][1] 【音容】
声と姿。音声と容姿。おんよう。

いんよう

いんよう [0] 【陰葉】
日陰で生育した植物の葉。一般に,薄くて面積が大きい。
⇔陽葉

いんよう

いんよう [1][0] 【陰陽】
(1)陰と陽。中国の易学でいう,宇宙の万物に働く相反する性格のもの。天・男・日・昼・動・明などは陽,地・女・月・夜・静・暗などは陰であるという。おんよう。
(2)陰陽師(オンヨウジ)。「『そなたは―か』『いかにも―でござる』/狂言・居杭(虎寛本)」
(3)電気の陰極と陽極や,磁石の S 極と N 極。
(4)生け花で,植物の枝・茎・葉の裏側(陰)と表側(陽)。また,生け花の空間に定められた陰と陽の側。植物の陰陽を空間の陰陽に合わせて生ける。

いんよう

いんよう [0] 【飲用】 (名)スル
飲むのに用いること。飲むこと。「―水」「―に適する」「それから葡萄酒を―することを勧めた/田舎教師(花袋)」

いんよう

いんよう【陰陽】
the positive and negative.

いんよう=を燮理(シヨウリ)す

――を燮理(シヨウリ)す
〔書経(周官)〕
陰と陽の二気をやわらげ程よく調整する。宰相が国をよく治めることをいう。

いんようか

いんようか [0] 【陰陽家】
(1)中国,春秋戦国時代の諸子百家の一。陰陽五行説に基づき,吉凶を定める術を行なった人。
(2)「おんようけ(陰陽家)」に同じ。

いんようかく

いんようかく インヤウクワク [3] 【淫羊藿】
イカリソウの異名。またその茎葉を乾燥して製する強壮強精漢方薬。

いんようごぎょうせつ

いんようごぎょうせつ [6] 【陰陽五行説】
中国に起源した世界観。相対立する陰・陽二気の考えに,木・火・土・金・水の五行を結合し,自然・人事など万般の現象を説明する。戦国時代に鄒衍(スウエン)などによって体系化され,漢代には大いに流行した。日本の陰陽道(オンヨウドウ)もこの流れを汲む。
→五行説

いんようしすう

いんようしすう [6][5] 【引用指数】
各国の発表論文当たり被引用回数の世界平均を一とした指数。

いんようせき

いんようせき [3] 【陰陽石】
男女の陰部に似た形の石。男性の陰部に似るものを陽石,女性の陰部に似るものを陰石とする。

いんようどう

いんようどう [3] 【陰陽道】
⇒おんようどう(陰陽道)

いんようふ

"いんようふ [3] 【引用符】
文中で,会話や他の文の引用であることを示すために付けられる符号。例えば和文における「 」,欧文の “ "" など。

"

いんようれき

いんようれき [3] 【陰陽暦】
「太陰太陽暦」の略。

いんようわごう

いんようわごう [1] 【陰陽和合】
男女の性交。「未だ―の道を知り給はず/太平記 25」

いんよく

いんよく [1][0] 【淫欲】
性的な欲望。情欲。色欲。

いんらく

いんらく [1][0] 【淫楽】
みだらな楽しみ。肉欲の楽しみ。「夜は終夜(ヨモスガラ)―をのみ嗜んで/太平記 4」

いんらん

いんらん [0][1] 【淫乱】 (名・形動)[文]ナリ
情欲をほしいままにする・こと(さま)。「―な性格」
[派生] ――さ(名)

いんらん

いんらん【淫乱な】
lewd;→英和
lustful;→英和
hot.→英和

いんりつ

いんりつ【韻律】
(a) meter;→英和
(a) rhythm.→英和

いんりつ

いんりつ ヰン― [0] 【韻律】
韻文で,音の強弱・長短・高低,または同音や類音の反復などによって作り出される言葉のリズム。日本語では,等時間隔に発せられる音声的特徴によって,五音と七音の組み合わせによる音数律を発達させている。

いんりつろん

いんりつろん ヰン― [4] 【韻律論】
〔prosody〕
(1)韻文におけるリズムの根幹部である格調の研究。韻律学。韻律法。
(2)母音や子音などのいわゆる分節音以外の,すべての言語学的に有意な音的現象を扱う音韻理論の一分野。ロンドン学派のファース(J. R. Firth 1890-1960)の用語。

いんりょう

いんりょう [3] 【飲料】
飲むためのもの。飲み物。「―に適さない」「アルコール―」

いんりょう

いんりょう【飲料】
a drink;→英和
a beverage;→英和
(a) liquor (酒).→英和
〜に適しない be not good to drink.‖飲料水 drinking water.

いんりょうけんにちろく

いんりょうけんにちろく インリヤウケン― 【蔭涼軒日録】
京都相国寺鹿苑(ロクオン)院蔭涼軒主の公用日記。全体で1435〜93年に及ぶ。このうち,1435〜66年までは季瓊真蘂(キケイシンズイ),1484〜93年分は亀泉集証(キセンシユウシヨウ)によることが知られている。五山内部の状況のほかに,室町幕府の動静についても詳記されており,室町時代の重要史料の一。おんりょうけんにちろく。

いんりょうすい

いんりょうすい [3] 【飲料水】
飲むための水。のみみず。

いんりょく

いんりょく【引力】
gravitation (天体の);attraction (物体間の);magnetism (磁気の).→英和

いんりょく

いんりょく [1] 【引力】
物体が互いに引き合う力。質量をもつ物体どうしにはたらく引力(万有引力)のほか,電気・磁気に関連する引力,原子核中で核子どうしにはたらく引力などがある。
⇔斥力(セキリヨク)

いんりん

いんりん [0] 【隠淪】 (名・形動タリ)
(1)隠れ沈む・こと(さま)。「浪西日をしづめて紅にして―たり/平家 7」
(2)世をのがれて隠れること。また,その人。

いんりん

いんりん [0] 【陰霖】
長く降り続く雨。ながあめ。

いんれい

いんれい【引例】
an example[instance];→英和
a quotation (引用語句).→英和

いんれい

いんれい [0] 【引例】 (名)スル
例として引用すること。また,その例。「漢籍から多くを―する」

いんれき

いんれき [0] 【陰暦】
(1)「太陰太陽暦(タイインタイヨウレキ)」に同じ。
(2)「太陰暦(タイインレキ)」に同じ。
⇔陽暦
(3)天保暦の俗称。

いんれき

いんれき【陰暦】
the lunar calendar.

いんれつ

いんれつ [0] 【陰裂】
女性外性器の,左右の陰唇によって囲まれている裂け目のこと。

いんろう

いんろう [0][3] 【印籠】
(1)江戸時代,武士が裃(カミシモ)を着たとき腰に下げた小さな容器状の装身具。左右両端に紐(ヒモ)を通して緒締めで留め,根付(ネツケ)を帯に挟んで下げる。室町時代に印や印肉の器として明(ミン)から伝わり,のち薬を入れるようになった。三重・五重の円筒形,袋形,鞘(サヤ)形などがあり,蒔絵(マキエ)・堆朱(ツイシユ)・螺鈿(ラデン)などの精巧な細工が施されているものが多い。
(2)キュウリ,ウリ類やイカなどの材料の中に他の材料を詰め,{(1)}のような形にした料理のこと。蒸し物,漬け物,鮨(スシ)などがある。
印籠(1)[図]

いんろうきざみ

いんろうきざみ [5] 【印籠刻み】
刀の鞘(サヤ)に約1.5センチメートルの間隔を置いて印籠の重ね目刻みのような刻み筋を入れたもの。

いんろうじゃくり

いんろうじゃくり [5] 【印籠決り】
戸障子の竪框(タテガマチ)などに用いる決(シヤク)りの一。相接する一方に溝を,他方に突出部を作り,閉ざしたとき両者がかみ合ってすき間ができないようにしたもの。

いんろうつぎ

いんろうつぎ [3] 【印籠継(ぎ)】
(1)継手の一。接合部の材の一方の端の一部を突出させ,他方の端の一部をへこませて継ぐもの。
(2)釣り竿の継ぎ方の一。一方の竿の端に矢竹などの芯(シン)をすげ込み,これを他方の竿に差し込んで継ぐもの。継ぎ目に段がつかない。

いんろうづけ

いんろうづけ [0] 【印籠漬(け)】
〔輪切りにした切り口の形が印籠に似ているので〕
白瓜・キュウリを丸のまま種をくりぬいたあとに,シソ・ショウガ・トウガラシなどを詰めて塩漬けにしたもの。

いんろうぶた

いんろうぶた [0][3] 【印籠蓋】
箱などの蓋の一種。蓋と身の境を印籠決(ジヤク)りにし,外面が平らになるようにしたもの。薬籠蓋。

いんろうゆば

いんろうゆば [5] 【印籠湯葉】
〔形が印籠に似ているので〕
湯葉を巻き重ねて6センチメートルくらいの長さに切ったもの。

いんわい

いんわい [0] 【淫猥】 (名・形動)[文]ナリ
性的に下品でみだらな・こと(さま)。卑猥。「―な表現」
[派生] ――さ(名)

いんわい

いんわい【淫猥な】
obscene;→英和
dirty.→英和

いんイオン

いんイオン [3] 【陰―】
負の電気を帯びた原子または原子団。アニオン。
⇔陽イオン

いんイオンかいめんかっせいざい

いんイオンかいめんかっせいざい [0][7] 【陰―界面活性剤】
界面活性を示す分子の親水性の基が水溶液中で陰イオンになるもの。石鹸(セツケン)はその代表例。

いんパふんそう

いんパふんそう 【印―紛争】
イスラム教徒とヒンズー教徒間の宗教上の対立を背景にしたインド・パキスタン間の紛争。カシミール地方の帰属をめぐって係争中。

いアトニー

いアトニー【胃アトニー】
gastric atony.

いアトニー

いアトニー ヰ― [2] 【胃―】
〔(ドイツ) Magenatonie〕
胃の筋肉の緊張力が低下し,蠕動(ゼンドウ)運動が不活発になる状態。食物が長く胃にとどまり吐き気やもたれを起こす。胃筋無力症。

いカタル

いカタル【胃カタル】
《医》catarrh of the stomach;→英和
gastritis.→英和

いカタル

いカタル ヰ― [2] 【胃―】
⇒胃炎(イエン)

いカメラ

いカメラ ヰ― [2] 【胃―】
(1)柔軟な管の先端に極小カメラをつけたもの。胃の中に入れて他端から操作し,内壁を撮影する。日本で発明。早期胃癌の発見に威力を発揮。
→ファイバースコープ
(2)「上部消化管内視鏡」の俗称。

い及く

いし・く 【い及く】 (動カ四)
〔「い」は接頭語〕
追いつく。及ぶ。「吾が愛(ハ)し妻に―・き遇はむかも/古事記(下)」

い戯ふ

いそば・う 【い戯ふ】 (動ハ四)
〔「い」は接頭語〕
遊びたわむれる。「―・ひ居るよいかるがとひめと/万葉 3239」

い文字

いもじ 【い文字】
〔文字詞〕
(1)〔もと女房詞〕
烏賊(イカ)。
(2)石。

い段

いだん [1] 【い段・イ段】
五十音図の第二段。母音にイをもつ音の総称。い・き・し・ち・に・ひ・み・い・り・ゐ。イ列。
→五十音図

い泊つ

いは・つ 【い泊つ】 (動タ下二)
〔「い」は接頭語〕
舟が停泊する。「船(フナ)の舳(ヘ)の―・つるまでに/万葉 4122」

い行く

いゆ・く 【い行く】 (動カ四)
〔「い」は接頭語〕
行く。多く他の動詞と複合して用いられる。「―・きまもらひ戦へば/古事記(中)」

い隠る

いかく・る 【い隠る】 (動ラ四)
〔「い」は接頭語〕
隠れる。「をとめの―・る岡を/古事記(下)」

う フ (接尾)
⇒ふ(接尾)


(1)五十音図ア行第三段の仮名。五十音図ワ行第三段の仮名としても重出。後舌の狭閉母音。
(2)平仮名「う」は「宇」の草体。片仮名「ウ」は「宇」の冠。

う [1] 【ウ】
〔ウラ(裏)の略〕
和装本・唐本などで,その丁の裏の面であることを表す符号。「三ウ(三丁の裏)」のように普通,片仮名で書く。
⇔オ

う (助動)(〇・〇・う・(う)・〇・〇)
〔推量の助動詞。推量の助動詞「む」の転。中世前期以降の語。現代語では連体形は用法がきわめて限定され,普通の話し言葉には用いない〕
五段・ラ変の動詞,形容詞,形容動詞および助動詞「ます」「です」「た」「たい」「ない」「だ」「ようだ」などの未然形に接続する。
(1)話し手の意志・決意を表す。…しよう。「明日はきっと行こ〈う〉」「忘れてしまお〈う〉」
(2)勧誘や婉曲な命令を表す。下に「か」「じゃないか」などが付いて,意味を強めることがある。…しよう。「早く行こ〈う〉」「一緒に飯でも食お〈う〉か」「静かに聞こ〈う〉じゃないか」
(3)話し手の推量や想像を表す。また,婉曲表現をつくる。…だろう。「家では心配しているだろ〈う〉」「あそこは便利だろ〈う〉」「腹も立と〈う〉が許してくれ」
(4)疑問を表す語を伴って疑問・質問・反語などを表す。「どこから来たのでしょ〈う〉」「春が来ても何がうれしかろ〈う〉か」
(5)当然・適当の意を表す。…のはずだ。…して当然だ。…のがよい。「行くが良かろ〈う〉」
(6)(「うとする」の形で)それが実現する直前であることを表す。「叫ぼ〈う〉として目が覚めた」「まさに沈も〈う〉とする夕日」
(7)(連体形を用いて)仮想の意を表す。「笑お〈う〉にも笑えない」「大学生ともあろ〈う〉者がそんな漢字も書けないのか」

う 【兎】
「うさぎ」の古い言い方。
→うの毛

う【鵜】
a cormorant.→英和
‖鵜飼 cormorant fishing.鵜匠 a cormorant fisherman.⇒鵜の目鷹の目.

う 【宇】 (接尾)
助数詞。建物や屋根・天幕などを数えるのに用いる。「堂塔一―」

う 【得】 (動ア下二)
(1)下一段活用の動詞「える(得)」の文語形。
(2)(「…する(こと)をう」の形で)…することができる,…することが許されるという意を表す。文語調のごくかたい表現として用いられる。「改悛の情あるときは…出獄を許すことを〈う〉」「許可なき者は入室するを〈え〉ず」
→える(得)
→うる(得)

う 【居・坐】 (動ワ上二)
〔「ゐる」の古形。用例としては終止形「う」だけがみられる〕
すわる。「立つとも〈う〉とも君がまにまに/万葉 1912」

う 【禹】
中国古代の伝説上の聖王。儒教の聖人の一人。姓は姒(ジ)。鯀(コン)の子。治水に功績があり,舜(シユン)から禅譲によって帝位を受け,夏王朝をたてたという。夏伯。夏禹。大禹。

う【卯(年)】
(the year of) the Hare.

う 【迂】 (名・形動ナリ)
世事にうとく実用に向かない・こと(さま)。「論理に敏にして処事に―なる一先生なり/筆まかせ(子規)」

う [1] 【羽】
中国・日本の音楽理論でいう五音(ゴイン)のうち,低い方から数えて五番目の音。
→五音

う [1] 【有】
〔仏〕
〔梵 bhava〕
(1)存在。存在物。事物。実在。
⇔無
⇔空
(2)苦が存し,生死輪廻(シヨウジリンネ)のある世界。
→三有(サンヌ)
(3)一回の輪廻の生死を四つに区切ったもの。
→四有
(4)「有見(ウケン)」に同じ。

う [1] 【鰻】
「うなぎ」の略。
〔店の看板などに用いられる〕

う [1] 【鵜】
ペリカン目ウ科の鳥の総称。中・大形の黒色の水鳥。首が長く細長い体つきで,くちばしが長く先が鋭く下に曲がる。水に潜って魚を捕り,のどにある嗉嚢(ソノウ)に一時貯える習性がある。日本にはウミウ・カワウ・ヒメウ・チシマウガラスの四種が繁殖。ウミウを飼いならして鵜飼いに使う。

う 【憂】
〔形容詞「うし」の語幹。多く,「あなう」「こころう」など,他の語と複合して用いられる〕
つらいこと。悲しいこと。「あはれあな―とすぐしつるかな/古今(雑上)」

う 【竽】
奈良時代,中国から伝えられた管楽器。笙(シヨウ)の大型のもの。古くは三六管,のち,一九管・一七管となる。平安中期には用いられなくなった。うのふえ。
竽[図]

う [0][1] 【卯】
(1)十二支の四番目。年・日・時刻・方位などにあてる。うさぎ。
(2)時刻の名。今の午前六時頃。また午前六時から午前八時。または午前五時から七時。
(3)方角の名。東。

う=の目鷹(タカ)の目

――の目鷹(タカ)の目
鵜が魚を追い鷹が獲物をさがすときの目のように,鋭いまなざしでものをさがし出そうとするさま。

う=の真似(マネ)をする烏(カラス)

――の真似(マネ)をする烏(カラス)
〔姿が似ているからといって烏が鵜のまねをして魚を捕ろうとすると水におぼれることから〕
自分の能力を考えないで,他人のまねをする者,またまねをして失敗することのたとえ。烏が鵜の真似。

うあんご

うあんご [2] 【雨安居】
夏安居(ゲアンゴ)のこと。
→安居(アンゴ)

うい

うい [1] 【雨意】
雨が降りそうなようす。雨模様。雨気。

うい

うい ウヒ [1] 【初】
(1)最初。初め。「我はけさ―にぞ見つる花の色を/古今(物名)」
(2)名詞の上に付いて,「初めての」「最初の」の意を表す。「―陣」「―孫」「―産」

うい

うい [1] 【雨衣】
雨のときに着る衣。あまぎ。

うい

うい [1] 【羽衣】
(1)鳥類の体をおおう羽毛。
(2)天人・仙女が空を飛ぶときに着るという衣。はごろも。「霓裳(ゲイシヨウ)―」

うい

う・い 【愛い】 (形)
感心だ。殊勝である。かわいい。「―・い奴」「―・い若い者,出かした,出かした/浄瑠璃・本朝三国志」
〔ほとんど連体形のみ。目下の者をほめるのに用いる〕

うい

うい ウヰ 【宇井】
姓氏の一。

うい

うい [1] 【有為】
〔仏〕 さまざまの因縁によって生じ,常に生滅し永続しないすべての物事・現象。有為法。
⇔無為
「―転変」

うい

う・い [1] 【憂い】 (形)[文]ク う・し
(1)思うようにならずつらい。苦しい。「旅は―・いもの」
(2)憎い。「かくばかりをしと思ふ夜をいたづらに寝で明すらむ人さへぞ―・き/古今(秋上)」
(3)心苦しい。切ない。「たち返る浪路と聞けば袖ぬれてよそに鳴海の浦ぞ―・き/とはずがたり 4」
(4)つれない。冷たい。「―・かりける人を初瀬の山おろし烈しかれとは祈らぬものを/千載(恋二)」
(5)動詞の連用形の下に付いて,そうしていることがやりきれない,つらいなどの意を表す。「大方はいき―・しといひていざ帰りなむ/古今(離別)」

ういういしい

ういういしい【初々しい】
innocent;→英和
naïve;unsophisticated;→英和
fresh.→英和

ういういしい

ういういし・い ウヒウヒ― [5] 【初初しい】 (形)[文]シク うひうひ・し
(1)ものなれない感じで,好感のもてるさま。いかにもうぶに感じられるさま。「―・い花嫁」
(2)新しいことなので落ち着かない。てれくさく,気恥ずかしい。「今は,さやうの事も―・しくすさまじく思ひなりにたれば/源氏(若菜上)」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

ういかぶり

ういかぶり ウヒ― 【初冠】
⇒ういこうぶり(初冠)

ういかんむり

ういかんむり ウヒ― [3] 【初冠】
(1)「ういこうぶり(初冠)」に同じ。
(2)能で用いる巻纓(ケンエイ)または,垂纓(スイエイ)の冠の小道具。高貴な人物に用いる。ういかむり。

ういき

ういき 【禹域】
〔古代中国で禹が治水を行い境界を定めた地域の意から〕
中国の領土の異名。

ういき

ういき [1] 【雨域】
雨の降っている地域。

ういきょう

ういきょう【茴香】
a fennel.→英和

ういきょう

ういきょう [0] 【茴香】
セリ科の多年草。南ヨーロッパ原産で,古く日本に入り栽培される。芳香があり,高さ1〜2メートル。葉は複葉で小葉は糸状の裂片となる。六月ごろ,枝頂に黄色の小花を多数つけ,秋,円柱状の小果を結ぶ。干した果実を健胃剤・香味料などにする。フェネル。
〔「茴香の花」は [季]夏〕

ういきょうせい

ういきょうせい [3] 【茴香精】
茴香油にアルコールを混ぜた液剤。健胃・駆風・去痰(キヨタン)薬や香料とする。

ういきょうゆ

ういきょうゆ [3] 【茴香油】
茴香の果実からとった芳香油。主成分はアネトール。健胃・去痰・駆風薬とし,香料ともする。

ういげんざん

ういげんざん ウヒ― 【初見参】
初めて対面すること。初対面。「小舅殿の―,引出物も持ち合はせず/浄瑠璃・天神記」

ういこうぶり

ういこうぶり ウヒカウブリ 【初冠】
元服して初めて冠をつけること。初元結(ハツモトユイ)。元服。ういかがふり。ういかぶり。ういかむり。「むかし,をとこ,―して/伊勢 1」

ういご

ういご ウヒ― [0] 【初子】
夫婦の間に初めて生まれた子。はつご。

ういごと

ういごと ウヒ― 【初事】
初めてすること。し始めたばかりのこと。「そのきはきはをまだ思ひ知らぬ―ぞや/源氏(帚木)」

ういざん

ういざん ウヒ― [1][2] 【初産】
初めて子供をうむこと。

ういざん

ういざん ウヒ― 【初参】
平安・鎌倉時代に主従関係を結ぶ際,従臣となる者が初めて主君に会うこと。また,その儀式。

ういざん

ういざん【初産】
one's first childbirth.

ういじ

ういじ ウヒヂ 【埿土・泥土】
どろ。ひじ。「道路亦た―あり/日本書紀(仁徳訓)」

ういじん

ういじん ウヒヂン [0] 【初陣】
初めて戦いに出ること。また,その戦い。初めて試合や競技会などに出ることにもいう。「―を飾る」

ういじん

ういじん【初陣】
<set out upon> one's first campaign.

ういた

ういた【浮いた】
[水上に]floating;→英和
[気分が]gay;→英和
cheerful;→英和
light(hearted);→英和
[軽薄な]frivolous.→英和
〜うわさ a scandal.→英和

ういた

ういた 【浮いた】 (連語)
(連体詞的に用いる)
(1)恋愛に関する。「―噂はない」
(2)軽薄な。浮わついた。「―調子」

ういたび

ういたび ウヒ― 【初他火】
〔「他火」は月経中の女性が炊事を別火ですること〕
娘の初潮の祝宴。初花(ハツハナ)祝い。

ういてんぺん

ういてんぺん ウヰ― [1] 【有為転変】
〔仏〕 世の中のすべてのものが絶えず変化して,しばらくの間も同じ状態にとどまることがないこと。有為無常。「―の世の中」
→有為

ういてんぺん

ういてんぺん【有為転変】
vicissitudes;ups and downs <of human life> .

ういのおくやま

ういのおくやま ウヰ― 【有為の奥山】
無常なこの世を,越えにくい奥山にたとえた言葉。「いろはうた」に歌い込まれている。
→いろはうた
→有為

ういはくじゅ

ういはくじゅ ウヰ― 【宇井伯寿】
(1882-1963) インド哲学者・仏教学者。愛知県生まれ。東大教授。サンスクリット原典・漢訳仏典を通じインド思想を研究。著「印度哲学研究」「仏教汎論」「仏教思想研究」など。

ういほう

ういほう ウヰホフ [0] 【有為法】
〔仏〕
⇒有為(ウイ)

ういまご

ういまご ウヒ― [0] 【初孫】
初めて生まれた孫。

ういまご

ういまご【初孫】
one's first grandchild.

ういまなび

ういまなび ウヒ― 【初学び】
学問を学び始めること。また,学問が未熟であること。にいまなび。「今の世に―のともがらの詠み出でたる歌は/玉勝間」

ういも

ういも ウヒ― 【初裳】
女子が成人したしるしに初めて裳をつけること。また,その裳。裳着(モギ)。「おなじ男,女の―着けるに/伊勢 133」

ういやまぶみ

ういやまぶみ ウヒ― 【初山踏み】
〔初めて山に登る意〕
(1)修験者が初めて大峰(オオミネ)・葛城(カツラギ)山などの,道場のある山へ登ること。
(2)学芸の道への入門。学問の初歩。

ういやまぶみ

ういやまぶみ ウヒ― 【うひ山ぶみ】
国学書。一巻。本居宣長著。1798年成立。国学ひいては学問一般の意義・方法および学問をする態度について説いたもの。

ういろう

ういろう [0] 【外郎】
〔「うい」は唐音〕
(1)〔元(ゲン)の礼部員外郎で日本に帰化した陳宗敬が伝えたところから〕
薬の一種。痰(タン)をきり,口臭を除く丸薬。江戸時代,小田原の名物として有名。透頂香(トウチンコウ)。外郎薬。
(2)〔色が「外郎薬」に似るからとも,外郎薬の口直しに用いたからともいう〕
菓子の一種。米の粉に黒砂糖などで味つけした蒸し菓子。名古屋・山口などの名産。外郎餅。

ういろううり

ういろううり [3] 【外郎売り】
(1)外郎薬を売り歩く者。
(2)歌舞伎十八番の一。外郎売りが外郎薬の宣伝文句の早口言葉を連ねて聞かせるもの。1718年,森田座の「若緑勢曾我(ワカミドリイキオイソガ)」で二世市川団十郎が初演。現在は「助六」に挿入。

ういろうまめ

ういろうまめ [3] 【外郎豆】
⇒痰切豆(タンキリマメ)

ういん

ういん [1] 【右院】
1871年(明治4),太政官内におかれた諮問機関。正院に従属。各省の長官・次官で組織され,法案を起草し,各省の議事を調査・審議する。75年元老院・大審院の設置により,左院とともに廃止。

うう

うう (感)
理解・承諾の意を表す語。うん。おお。「―,さては汝は,かにのせいにてあるよな/狂言・蟹山伏」

うう

う・う 【飢う・餓う・饑う】 (動ワ下二)
⇒うえる(飢)

うう

う・う 【植う】 (動ワ下二)
⇒うえる(植)

ううん

ううん (感)
(1) [0]
何かを言おうとして言葉につまったり,考え込んだりした時に発する声。
(2) [0]
苦しい時や体に力を入れたりする時に発する声。
(3) [2]
否定の意を表す返事の言葉。いや。いいえ。

ううん

ううん
(1)[返事]no.→英和
(2)[うめき]a groan.→英和

うえ

うえ ウヘ 【上】
■一■ [0] (名)
□一□
(1)基準とする点より相対的に高い方向,または位置。「―を向く」「―の棚には洋酒を並べる」
(2)ある物の上方の面。「机の―に本を置く」「橋の―から川を見下ろす」
(3)ある物の表面。また,表面に出る方。外側。「―にセーターを着る」「墨筆の―に朱で訂正を加える」
(4)紙などを人の前に置いた時,その人から遠い方向,または位置。「―から三字目は何と読むのか」「本文の―に頭注をつける」
(5)連続しているものの,順序が先の部分。「―に述べたように」「―に『ら』のつく言葉を言って下さい」
(6)地位・能力・品質などが優れている方。「―の方から指令がきた」「技術は彼の方が―だ」「この―の品が欲しい」
(7)年齢が多い方。年長。「彼女は私より三歳―です」「―の兄」
(8)(形式名詞)

 (ア)(「…上で(は)」の形で)…という観点からは。…の面では。「理論の―ではそうだが,実際はどうか」「暦の―ではもう春だ」「生活する―で特に支障はなさそうだ」
 (イ)(「…上は」の形で)…である以上は。…であるからには。「かくなる―は決行あるのみ」
 (ウ)(「…上(に)」の形で)…に加えて。…であるところにさらに。「御馳走になった―,おみやげまでもらった」「彼は頭がよい―に,実行力もある」
 (エ)(「…上(で)」の形で)…したのち。…の結果として。「署名・押印の―窓口に提出して下さい」「十分調査した―で御返事します」{(1)},{(3)}〜{(7)}
⇔下(シタ)
〔(8)の場合,アクセントは [2]〕
□二□
(1)貴人のいる所。
 (ア)天皇または上皇の御座所。「―にさぶらふをのこども/古今(秋上詞)」
 (イ)身分の高い人の部屋。また,目上の人のいる場所。「おもとは今宵は―にやさぶらひ給ひつる/源氏(空蝉)」
(2)身分の高い人。
 (ア)天皇または上皇。「源氏の君は,―の常に召しまつはせば/源氏(桐壺)」
 (イ)将軍。公方(クボウ)。「かやうの子細―へ申し入れて/曾我 5」
 (ウ)貴人の妻。北の方。「中宮権大夫殿の―/大鏡(道長)」
(3)表面の態度。うわべ。「―はつれなく操づくり/源氏(帚木)」
(4)付近。あたり。「あらたへの藤原が―に/万葉 50」
(5)(形式名詞)

 (ア)人間や物事について,それに関すること。「君が―はさやかに聞きつ思ひしごとく/万葉 4474」
 (イ)貴人の妻の呼び名に添えて,敬意を表す語。「紫の―/源氏(藤袴)」
■二■ (接尾)
名詞に付いて,目上の人間に対する敬意を表す。「父―」「姉―」
〔もともと「うえ‐した」は物の表裏を表し,「かみ‐しも」が高低(上下)を表していたが,後者が形式化したため,前者が高低(上下)の意をもつようになった〕

うえ

うえ ウヘ [2] 【筌】
⇒うけ(筌)

うえ

うえ ウヱ [2] 【飢え・餓え・饑え】
飢えること。ひもじいこと。空腹。「―に苦しむ」

うえ

うえ【飢え】
hunger;→英和
starvation.→英和
〜る be[go]hungry;→英和
starve;→英和
[渇望する]starve[hunger] <for> ;be thirsty <for,after> .〜た hungry;starving.〜をしのぐ keep off hunger.

うえ

うえ【上】
(1)[上部]the upper part;[頂上]the top;→英和
the summit (山の);→英和
[表面]the surface.→英和
(2)[年齢・地位などが] <be three years> older <than> ;one's eldest <brother> ; <children of five> and upward; <an> upper <class> .→英和
(3)[質・能力が]better <than> ;→英和
superior <to> ;→英和
[数量・大きさなどが]more[greater,larger,etc.] <than> .→英和
(4)[なおその上に]besides;→英和
as well as;what is more.(5)[…した上で]after <careful consideration> ;→英和
on <one's arrival> .→英和

うえ=には上がある

――には上がある
最もすぐれていると思っていても,それよりも一層すぐれているものがある。

うえ=に立つ

――に立・つ
集団の中で指導者の立場にある。「―・つ器」

うえ=を下へ

――を下へ
ごった返すさま,混乱しているさま,の形容。「―の大騒ぎ」

うえ=を行く

――を行・く
他よりも程度の上回った状態である。しのぐ。「本職の―・く力量」

うえ=見ぬ鷲(ワシ)

――見ぬ鷲(ワシ)
他の鳥を恐れて空を見上げることのない鷲のように,だれをも恐れないさま。

うえかえる

うえかえる【植え替える】
transplant;→英和
reset (活字を).→英和

うえがみ

うえがみ ウヱ― [0] 【植(え)髪】
鬘(カツラ)・つけ毛・入れ毛などの総称。

うえき

うえき ウヱキ 【植木】
姓氏の一。

うえき

うえき [1][0] 【于役】
〔「于」は往の意〕
君命で他国に使者として行くこと。また,戦いに行くこと。

うえき

うえき ウヱキ 【植木】
熊本県北部,鹿本郡の町。近世,豊前街道の宿場町。西部に田原(タバル)坂がある。

うえき

うえき ウヱ― [0] 【植木】
(1)庭などに植える樹木。また,植えてある木。
(2)鉢などに植えてある木。盆栽(ボンサイ)。

うえき

うえき【植木】
a plant;→英和
a tree;→英和
[鉢植]a pot plant.‖植木鉢 a flowerpot.植木屋 a gardener.

うえきいち

うえきいち ウヱ― [3] 【植木市】
植木を売る市。近世以降,社寺の縁日に立ったが,現在は春先に多い。

うえきえもり

うえきえもり ウヱキ― 【植木枝盛】
(1857-1892) 政治家・思想家。土佐の人。板垣退助らとともに国会開設運動・自由党結成に尽力。著「民権自由論」「天賦人権弁」など。

うえきざん

うえきざん ウヱ― [3] 【植木算】
算術における四則応用問題の一。線状または円形に立っている植木・柱などについて,本数とその間隔の数と全体の距離のうち,二つを知って他の一つを求める算法。

うえきしょく

うえきしょく ウヱ― [3] 【植木職】
植木の栽培・手入れ・造園などをする職業。また,その職人。植木屋。

うえきばち

うえきばち ウヱ― [3] 【植木鉢】
植木や草花を植える鉢。

うえきむろ

うえきむろ ウヱ― [3] 【植木室】
植木を入れておくための温室。むろ。

うえきもん

うえきもん 【右掖門】
右に位置する掖門。平安京内裏では,特に承明門の西,月華門の南に位置する掖門。

うえきや

うえきや ウヱ― [0] 【植木屋】
植木を売る店。また,植木の栽培・手入れ・造園などを職業とする人。植木職。

うえこみ

うえこみ【植込み】
a thicket;→英和
a shrubbery.→英和

うえこみ

うえこみ ウヱ― [0] 【植(え)込み】
(1)庭などで,草木を高密度に植え込んだ所。
(2)物を別の物の中にはめ込むこと。「―のコンセント」

うえこみボルト

うえこみボルト ウヱ― [5] 【植(え)込み―】
両端にねじを切ったボルト。一端を本体などにねじ込んでおき,取り付け部品などの穴を他端にはめ込み,ナットで固定する。

うえこむ

うえこ・む ウヱ― [3] 【植(え)込む】 (動マ五[四])
(1)草木を土の中に植える。また一か所に寄せるように植える。「庭の隅に竹を―・む」
(2)ある物をほかの物の中にはめ込む。「コンクリートの壁に金具を―・む」
[可能] うえこめる

うえごえ

うえごえ ウヱ― [0] 【植(え)肥】
苗を植えるときに与える肥料。

うえさま

うえさま ウヘ― [1][2] 【上様】
(1)領収書などで,相手の名の代わりに書く語。
〔「じょうさま」とも読む〕
(2)天皇の敬称。「―にはいまだ知ろしめされ候はずや/太平記 7」
(3)貴人,特に武家時代の将軍の敬称。

うえざま

うえざま ウヘ― 【上方】
上の方。「―へ蹴上げ/宇治拾遺 12」

うえした

うえした ウヘ― [2] 【上下】
(1)上と下。上下(ジヨウゲ)。「―そろいの服」
(2)上と下とが逆の状態。さかさま。「―になる」
(3)身分の上の者と下の者。官と民。[日葡]

うえした

うえした【上下】
[上下に]up and down;above and below (位置);[さかさまに]upside down.

うえしろ

うえしろ ウヘ― 【上白】
襲(カサネ)の色目の名。表の白いもの。

うえしろがき

うえしろがき ウヱシロ― [4] 【植(え)代掻き】
田植えの直前に行う代掻き。田面を軽く掻きならすもの。本代(ホンジロ)。
→荒代(アラジロ)

うえじ

うえじ ウヱ― [0] 【植(え)字】
活字を組むこと。また,その活字。しょくじ。

うえじに

うえじに ウヱ― [0][4] 【飢え死に・餓え死に】 (名)スル
飢えて死ぬこと。餓死。「飢饉(キキン)で―する者も出た」

うえじに

うえじに【飢死する】
starve to death;die of hunger.

うえじばん

うえじばん ウヱ― [0] 【植(え)字版】
(板に字を彫る整版に対して)活字を組んで作った印刷版。活版。一字版。
〔朝鮮から室町時代に伝来,木活字や銅活字を用いた。鉛活字による活版印刷は江戸末期に始まる〕

うえじぼん

うえじぼん ウヱ― [0] 【植(え)字本】
活字を用いて印刷した本。活字本。

うえじま

うえじま ウヘジマ 【上島】
姓氏の一。

うえじまおにつら

うえじまおにつら ウヘジマ― 【上島鬼貫】
〔姓は「かみじま」とも〕
(1661-1738) 江戸中期の俳人。伊丹の人。晩年,平泉と改姓。名,宗邇(ムネチカ)。別号を仏兄(サトエ)・槿花翁など。松江重頼門や談林派を経て伊丹風,のち「まことの外に俳諧なし」と大悟する。句風は洒脱で率直。著「犬居士」「独言(ヒトリゴト)」「仏の兄」など。

うえすぎ

うえすぎ ウヘスギ 【上杉】
姓氏の一。藤原氏勧修寺流。重房が丹波国上杉荘を領してその姓とする。足利氏と姻戚関係を結んで鎌倉時代以降東国に繁栄,関東管領職を相承した。山内・扇谷などの諸流に分かれたが,のち,上杉憲政から越後の長尾景虎(上杉謙信)に名跡が譲られ,その養子景勝の代に会津に封ぜられ,関ヶ原の戦い後米沢に移された。

うえすぎうじのり

うえすぎうじのり ウヘスギウヂノリ 【上杉氏憲】
(?-1417) 室町中期の武将。法号,禅秀。武蔵・上総(カズサ)の守護。鎌倉公方(クボウ)足利持氏に仕え,関東管領となる。のち,持氏に反逆(上杉禅秀の乱)したが敗れ,自殺。

うえすぎかげかつ

うえすぎかげかつ ウヘスギ― 【上杉景勝】
(1555-1623) 安土桃山・江戸初期の武将。長尾政景の次男。上杉謙信の養嗣子。会津中納言。豊臣秀吉の五大老に列し,会津一二〇万石を領したが,関ヶ原の戦いで石田三成と結んで敗れ,米沢三〇万石に減封された。

うえすぎかげとら

うえすぎかげとら ウヘスギ― 【上杉景虎】
(1553-1579) 戦国時代の武将。北条氏康の子。初名,氏秀。人質として武田信玄の養子となり,のち,上杉謙信の養子となった。謙信の死後,上杉景勝と遺領相続争いに敗れ,自殺。

うえすぎけんしん

うえすぎけんしん ウヘスギ― 【上杉謙信】
(1530-1578) 戦国時代の武将。越後守護代長尾為景の子。初名は景虎,のち政虎・輝虎と改名。謙信は法号。越後春日山城にあって北陸地方一帯を領有。小田原北条氏・甲斐武田氏と対抗し,特に,武田信玄との川中島の戦いは有名。

うえすぎさだまさ

うえすぎさだまさ ウヘスギ― 【上杉定正】
(1443-1494) 戦国時代の武将。定政とも。扇谷上杉持朝の子。太田道灌を登用して勢威があがったが,山内上杉顕定の中傷によって道灌を暗殺。顕定との交戦中,陣中で没した。

うえすぎしげふさ

うえすぎしげふさ ウヘスギ― 【上杉重房】
鎌倉中期の武将。上杉氏の祖。孫清子が足利貞氏に嫁して尊氏・直義を生み,足利氏の外戚として重きをなす。生没年未詳。

うえすぎしんきち

うえすぎしんきち ウヘスギ― 【上杉慎吉】
(1878-1929) 憲法学者。福井県生まれ。東大教授。天皇主権説に立って憲法を講じ,美濃部達吉の「天皇機関説」を激しく攻撃,国家主義的社会運動を指導した。

うえすぎぜんしゅう

うえすぎぜんしゅう ウヘスギゼンシウ 【上杉禅秀】
上杉氏憲(ウジノリ)の法号。

うえすぎのりあき

うえすぎのりあき ウヘスギ― 【上杉憲顕】
(1306-1368) 南北朝時代の武将。観応の擾乱で足利直義を支持,尊氏と戦って敗北。尊氏の死後は関東管領,上野・越後の守護。

うえすぎのりざね

うえすぎのりざね ウヘスギ― 【上杉憲実】
(1411?-1466) 室町中期の武将。上杉(山内)憲基の養嗣子。関東管領。将軍足利義教と鎌倉公方(クボウ)足利持氏の間の調停に努めたが,1438年(永享10)の永享の乱で持氏が自殺させられたあと出家し,諸国を行脚した。足利学校の再興者。

うえすぎのりまさ

うえすぎのりまさ ウヘスギ― 【上杉憲政】
(1523-1579) 戦国時代の武将。北条氏康に圧迫されて長尾景虎(上杉謙信)を頼り,のち上杉の名跡と関東管領職を景虎に譲った。

うえすぎはるのり

うえすぎはるのり ウヘスギ― 【上杉治憲】
⇒上杉鷹山(ヨウザン)

うえすぎようざん

うえすぎようざん ウヘスギ― 【上杉鷹山】
(1751-1822) 江戸中・後期の大名。米沢藩主。名は勝興・治憲(ハルノリ)。鷹山は号。藩政の改革に努め,自らも節倹を率先励行,財政改革・殖産興業・新田開発を行い,藩政を立て直した。藩校興譲館を設立。

うえぞうし

うえぞうし ウヘザフシ 【上雑仕】
宮中に召し使われた下級の女官。五節(ゴセチ)の際などの雑役に従った。うえのぞうし。

うえた

うえた ウヱ― [0] 【植(え)田】
(1)田植えが終わったばかりの田。[季]夏。《―まだ空を映してゐるばかり/高浜年尾》
(2)苗代で育てた苗を植える田。
⇔蒔(マ)き田

うえだ

うえだ ウヘダ 【上田】
姓氏の一。

うえだ

うえだ ウヘダ 【上田】
長野県東部,上田盆地の市。安土桃山時代の武将真田昌幸の根拠地。もと松平氏の城下町。食品・繊維・電子部品などの工業が立地。

うえだあきなり

うえだあきなり ウヘダ― 【上田秋成】
(1734-1809) 江戸後期の国学者・歌人・読本作者。大坂の人。本名,東作(藤作)。号,和訳太郎など。俳号,無腸。紙油商上田茂助の養子。高井几圭(1687-1760)に俳諧を学び,また,八文字屋本の作者として気質物(カタギモノ)を著す。のち,加藤美樹(ウマキ)に師事,万葉集や音韻学に通じ,たびたび本居宣長と論争した。著「雨月物語」「春雨物語」「胆大小心録」「癇癖談(クセモノガタリ)」「藤簍冊子(ツヅラブミ)」など。

うえだかずとし

うえだかずとし ウヘダ― 【上田万年】
(1867-1937) 国語学者。東京生まれ。東大教授。西欧の言語学研究法を紹介して国語学に科学的研究の道を開き,国語政策についても尽力。著「国語のため」,共著「大日本国語辞典」など。

うえだじま

うえだじま ウヘダ― [0] 【上田縞】
〔上田地方で取引されたことから〕
信濃国小県(チイサガタ)郡や更級(サラシナ)郡地方で産出した丈夫な紬(ツムギ)の縞織物。

うえだそうこ

うえだそうこ ウヘダ― 【上田宗箇】
(1563-1650) 戦国時代の武将・茶人。名は重安(シゲヤス)。広島藩の家老。茶の湯を千利休に学び,茶道上田宗箇流を立てた。

うえだていじろう

うえだていじろう ウヘダテイジラウ 【上田貞次郎】
(1879-1940) 経済学者。東京生まれ。東京商科大学学長。学位論文「株式会社経済論」は日本の経営学研究の基礎を築いたものといわれる。他に「経営経済学総論」など。

うえだびん

うえだびん ウヘダ― 【上田敏】
(1874-1916) 詩人・英仏文学者。東京生まれ。京大教授。海外文学の翻訳・紹介に努め,特に訳詩集「海潮音」は象徴詩の勃興に貢献した。著「最近海外文学」「牧羊神」「うづまき」「詩聖ダンテ」など。

うえだりゅう

うえだりゅう ウヘダリウ 【上田流】
(1)近世馬術の流派の一。江戸初期,上田但馬(タジマ)守重秀を祖とする。
(2)尺八の流派の一。都山流より分かれた。上田芳憧(ホウドウ)(1892-1974)が開祖。

うえつ

うえつ 【羽越】
出羽国(羽前・羽後)と越(コシ)国(越前・越中・越後)。

うえつかた

うえつかた ウヘ― 【上つ方】
身分の高い人たち。上流階級。
⇔下つ方
「―の世つきなきをなげき/浮世草子・一代男 2」

うえつけ

うえつけ【植え付け(時)】
(the) planting (season).

うえつけ

うえつけ ウヱ― [0] 【植(え)付け】 (名)スル
苗や苗木を植えること。多く田植えにいう。

うえつけはんさく

うえつけはんさく ウヱ― [0] 【植(え)付け半作】
田植えがすめば,その年の収穫は半分は保証されたということ。

うえつける

うえつ・ける ウヱ― [4] 【植(え)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 うゑつ・く
(1)所定の場所に草木や作物の苗を植える。「トマトの苗を―・ける」
(2)(比喩的に)新しい思想や考え方を人の心に刻みつける。「民主主義の思想を―・ける」

うえつける

うえつける【植え付ける】
[心に]implant;→英和
impress;→英和
[草木を]⇒植える.

うえつほんせん

うえつほんせん 【羽越本線】
JR 東日本の鉄道線。新津・秋田間(鶴岡・酒田経由),271.7キロメートル。奥羽・信越・北陸本線とともに,日本海側縦貫線を形づくる。

うえつぼね

うえつぼね ウヘ― 【上局】
(1)后・女御(ニヨウゴ)・更衣などが,通常の居室のほかに,天皇のそば近くにいる時に使う控えの部屋。清涼殿の北庇(キタビサシ)にあった。うえのみつぼね。「更衣の曹司を,他にうつさせ給ひて,―にたまはす/源氏(桐壺)」
(2)貴人に仕える女性が,その貴人のそば近くにいる時に使う控えの部屋。「かりそめに,几帳などばかり立てて,うち休む―にしたり/源氏(蜻蛉)」

うえとう

うえとう ウヘ― 【上頭】
(地頭に対して)その土地に住まないで京都にいる荘園領主。「いつも―へ御年貢(ミネングウ)をささぐる/狂言・三人夫」

うえなし

うえな・し ウヘ― 【上無し】 (形ク)
(1)それにまさるものがない。「―・き身とはなに生まれけむ/増鏡(久米のさら山)」
(2)際限がない。きりがない。「富士の嶺の煙も猶ぞ立ちのぼる―・きものは思ひなりけり/六百番歌合」

うえなわ

うえなわ ウヱナハ [0] 【植(え)縄】
苗を田畑に移し植えるときに,列が曲がらないよう目安に張る縄。

うえの

うえの ウヘノ 【上野】
姓氏の一。

うえの

うえの ウヘノ 【上野】
(1)三重県北西部の市。もと藤堂氏の城下町。伊賀盆地の中心地。松尾芭蕉の出生地。
(2)東京都台東区西部,公園地区・商店街の総称。江戸期以来の繁華街・行楽地。

うえのがくえんだいがく

うえのがくえんだいがく ウヘノガクヱン― 【上野学園大学】
私立大学の一。1958年(昭和33)設立。本部は東京都台東区。

うえのきぬ

うえのきぬ ウヘ― 【表衣・袍】
袍(ホウ)。また,略装のときの直衣(ノウシ)。

うえのこうえん

うえのこうえん ウヘノ―ヱン 【上野公園】
東京都台東区にある公園。もと寛永寺の境内。上野動物園・国立博物館・国立西洋美術館などがある。上野恩賜公園。

うえのせんそう

うえのせんそう ウヘノ―サウ 【上野戦争】
1868年(慶応4)5月,上野寛永寺にたてこもった彰義隊と官軍の戦い。大村益次郎の指揮する官軍に一日で鎮圧された。

うえのどうぶつえん

うえのどうぶつえん ウヘノ―ヱン 【上野動物園】
上野公園内にある動物園。1882年(明治15)帝室博物館の施設として発足。東京都恩賜上野動物園。

うえのはかま

うえのはかま ウヘ― 【表袴・上袴】
束帯のとき,大口の上につける袴。夏・冬を問わず表は白,裏は紅。三位以上または禁色を許された者は有文の絹織物,四位以下は平絹を用いる。
表袴[図]

うえのはら

うえのはら ウヘノハラ 【上野原】
山梨県東部,北都留郡の町。近世,甲州街道の宿駅で甲斐絹の産地。

うえのひこま

うえのひこま ウヘノ― 【上野彦馬】
(1838-1904) 幕末・明治時代の写真家。長崎生まれ。オランダの海軍医ポンペから化学と写真術を学び,長崎に日本最初の写真館を開いた。維新の志士・外国人などの肖像写真を多く残した。

うえのひろこうじ

うえのひろこうじ ウヘノ―カウヂ 【上野広小路】
東京都台東区にある地名。上野公園から南に伸びる中央通り一帯を指す。

うえのほうがん

うえのほうがん ウヘ―ハウグワン 【上の判官】
検非違使(ケビイシ)の尉(ジヨウ)(三等官)の中で,蔵人(クロウド)に任命された人。蔵人の尉。検非違使としては最高の出世とされた。上の判官(ハンガン)。

うえのますぞう

うえのますぞう ウヘノマスザウ 【上野益三】
(1900-1989) 生物学者。大阪府生まれ。京大卒。淡水産節足動物の分類学的研究や東アジアの陸水の浮遊動物相の研究で業績を残す。著「日本博物学史」「陸水学史」など。

うえはちけん

うえはちけん ウヘ― 【上八軒】
江戸時代,京都四条通りから南藪の下あたりにあった私娼街。

うえはら

うえはら ウヘハラ 【上原】
姓氏の一。

うえはらせんろく

うえはらせんろく ウヘハラ― 【上原専禄】
(1899-1975) 歴史学者。東京商大教授・学長。西洋中世史に業績を残し,戦後は平和運動・歴史教育に尽力。著「歴史的省察の新対象」など。

うえはらゆうさく

うえはらゆうさく ウヘハラ― 【上原勇作】
(1856-1933) 陸軍大将・元帥。教育総監。日向(ヒユウガ)の人。第二次西園寺内閣の陸相となったが,1912年(大正1)二個師団増設を主張して単独辞任し,同内閣を崩壊させた。

うえはらろくしろう

うえはらろくしろう ウヘハラロクシラウ 【上原六四郎】
(1848-1913) 音楽理論家・工作教育者。江戸の人。邦楽の音階を研究し「俗楽旋律考」を著す。尺八の名手。

うえひげ

うえひげ ウヱ― [0] 【植え髭】
面などに植えつけてある髭。
⇔書き髭(ヒゲ)

うえびと

うえびと ウヘ― 【上人】
殿上の間に昇殿を許された者。四位・五位の人および六位の蔵人(クロウド)。殿上人。

うえぼうそう

うえぼうそう ウヱバウサウ [3] 【植え疱瘡】
⇒種痘(シユトウ)

うえむき

うえむき ウヘ― [0] 【上向き】
⇒うわむき(上向)

うえむら

うえむら ウヘムラ 【上村】
姓氏の一。

うえむら

うえむら ウヱムラ 【植村】
姓氏の一。

うえむらしょうえん

うえむらしょうえん ウヘムラシヨウヱン 【上村松園】
(1875-1949) 女流日本画家。京都生まれ。典雅な美人画を得意とした。1948年女性初の文化勲章受章。代表作「母子」「序の舞」

うえむらたまき

うえむらたまき ウヱムラ― 【植村環】
(1892-1980) 牧師。東京生まれ。正久の三女。柏木教会を開く。YWCA 会長を長く務め,核実験中止を訴えるなど平和運動に尽力。

うえむらなおみ

うえむらなおみ ウヱムラナホミ 【植村直己】
(1941-1984) 登山家。兵庫県生まれ。明大卒。世界五大陸の最高峰に登頂,エベレスト以外は単独登攀(トウハン)。また,北極点に単独犬橇(イヌゾリ)で到達。マッキンリーの冬期単独登攀に成功し,下山途中消息を絶った。著「北極圏一万二千キロ」

うえむらぶんらくけん

うえむらぶんらくけん ウヱムラ― 【植村文楽軒】
人形浄瑠璃の文楽座座元。
(1)(初代)(1751-1810) 大坂に人形浄瑠璃座「高津(コウヅ)新地の席」を設け,文楽座の基礎を築いた。
(2)(四代)(1813-1887) 文楽中興の祖。名は大蔵(タイゾウ)。1872年,「官許人形浄瑠璃文楽座」の看板を掲げた。

うえむらまさひさ

うえむらまさひさ ウヱムラ― 【植村正久】
(1857-1925) 牧師。江戸の生まれ。富士見町教会・東京神学社を創立。正統派福音主義信仰の確立に努め,日本のプロテスタント教会の形成・確立に指導的役割を果たした。著「真理一斑」など。

うえもの

うえもの ウヱ― [0] 【植(え)物】
(1)草木。しょくぶつ。
(2)畑に植える野菜類。
(3)連歌・俳諧で,題材となる植物の総称。「苔莚」なども含む。二句まで続けられる。「雪の花 枝折―に非ず/連理秘抄」

うえもん

うえもん [0] 【右衛門】
「右衛門府」の略。

うえもんのかみ

うえもんのかみ 【右衛門督】
右衛門府の長官。

うえもんのじん

うえもんのじん 【右衛門の陣】
宜秋門(ギシユウモン)の異名。そばに右衛門府の詰め所があったことによる。

うえもんふ

うえもんふ [3] 【右衛門府】
⇒衛門府(エモンフ)

うえや

うえや ウヘ― 【上屋】
清涼殿の天皇の御座所近くにある女官の詰め所。

うえる

う・える ウヱル [0] 【植える】 (動ア下一)[文]ワ下二 う・う
(1)植物の根や種を土中に埋めて育つ状態にする。「庭に松を―・える」「花を―・える」
(2)もとになるものを他から移して育つようにする。「菌を―・える」
(3)(比喩的に)新しい思想などを定着させる。「男女平等の思想を―・える」
(4)杭(クイ)・活字・毛などを固定して立てる。植え込む。はめ込む。「杭を―・える」「かつらに毛を―・える」
〔上代からの語〕

うえる

うえる【植える】
(1)[草木を]plant;→英和
[栽培する]raise;→英和
grow;→英和
[種子を]sow <barley> .→英和
(2)[活字を]set (up).→英和

うえる

うえる【飢える】
⇒飢え.

うえる

う・える ウヱル [2] 【飢える・餓える・饑える】 (動ア下一)[文]ワ下二う・う
(1)食べ物がなく空腹で苦しむ。ひどく腹が減る。古くは,水がなくて渇く意にも用いた。「飢饉(キキン)のために―・えて死ぬ」
(2)そのものに恵まれないで激しく求める。「親の愛情に―・える」

うえろく

うえろく ウヘ― 【上六】
〔上本町六丁目の略〕
大阪市天王寺区・南区にまたがる上本町筋の,六丁目付近の通称。繁華街・商業街として知られる。

うえわらわ

うえわらわ ウヘワラハ 【上童】
「殿上童(テンジヨウワラワ)」に同じ。「又―ひとり/源氏(夕顔)」

うえん

うえん [0] 【烏焉】
〔「烏」と「焉」の字形が似ていて誤りやすいところから〕
文字の誤り。「―魯魚(ロギヨ)の誤り」
→焉馬
→魯魚

うえん

うえん [0] 【有縁】
(1)〔仏〕 仏の道に関係のあること。仏に救われる縁のあること。また,特定の仏や経典と特別の宗教的関係をもっていること。「―の衆生(シユジヨウ)」
(2)互いに関係のあること。
⇔無縁

うえん

うえん【迂遠な】
roundabout.→英和

うえん

うえん [0] 【迂遠】 (形動)[文]ナリ
〔「迂」は道などが曲がりくねっていてまっすぐに進めない意〕
(1)遠回りしているさま。まわりくどいさま。「―な説明」
(2)直接役に立たないさま。「生活欲に襲はれた不幸な国民から見れば,―の空談に過ぎない/それから(漱石)」

うえんば

うえんば [2] 【烏焉馬】
〔「烏焉」に「馬」を加えて〕
文字の誤り。

うお

うお ウヲ [0] 【魚】
〔古くは「いを」とも〕
魚類の総称。さかな。「―市場(イチバ)」

うお

うお【魚】
(a) fish.→英和
⇒魚(さかな).‖魚市場 a fish market.魚河岸 a riverside fish market.

うお=と水

――と水
魚と水のように,親密な間柄。水魚の親(シン)。

うお=の水を得(エ)たよう

――の水を得(エ)たよう
能力を発揮できる場や環境を得て,生き生きと活躍するさまのたとえ。また,親密な交情のたとえ。

うお=の水を離れたよう

――の水を離れたよう
頼りにしているものを失ってどうしようもないさまのたとえ。

うお=の目に水見えず

――の目に水見えず
ものに交わってなれてしまうと,善悪美醜の区別ができなくなることのたとえ。自分の身近に関することは,かえって気がつかないこと。

うお=の釜中(フチユウ)に遊ぶが若(ゴト)し

――の釜中(フチユウ)に遊ぶが若(ゴト)し
〔後漢書(張綱伝)〕
煮られるのも知らず魚が釜(カマ)の中で遊んでいるように,身に大難が迫っているのを知らずにのんきにしていること。釜中の魚。

うお=は鯛(タイ)

――は鯛(タイ)
〔魚は鯛に限る,の意〕
その類の中で最も優れたもの。花は桜木人は武士。木は檜(ヒノキ)。

うお=を得て筌(ウケ)

――を得て筌(ウケ)((ウエ))を忘る
〔荘子(外物)〕
魚をとってしまえば,魚とりの道具のことは忘れてしまう。目的を達してしまうと,その手段となったものの功労を忘れてしまうというたとえ。

うお=心あれば水心あり

――心あれば水心あり
⇒「魚心(ウオゴコロ)」の句項目

うおいちば

うおいちば ウヲ― [3] 【魚市場】
魚介類を取引するための市場。江戸時代に形成された。うおいち。魚河岸(ウオガシ)。

うおうさおう

うおうさおう【右往左往する】
go this way and that;rush to and fro.

うおうさおう

うおうさおう ウワウサワウ [4][2] 【右往左往】 (名)スル
〔古くは「うおうざおう」とも〕
あわてふためいて,あっちへ行ったり,こっちへ来たりすること。あわてて混乱した状態をいう。左往右往。「―の大騒ぎ」「火に追われて―する」

うおかす

うおかす ウヲ― [0][3] 【魚滓】
魚油を取ったあとの滓。肥料に用いる。

うおがし

うおがし ウヲ― [0] 【魚河岸】
〔魚市場のある河岸の意〕
(1)東京都中央区築地にある中央卸売市場の通称。江戸時代以来1923年(大正12)までは日本橋東河岸一帯の魚市をいった。
(2)一般に,魚市場のこと。

うおごころ

うおごころ ウヲ― [3] 【魚心】
〔「魚,心あれば,水,心あり」の「魚心」を誤って一語と解してできた語〕
相手に対する好意。

うおごころ=あれば水心(ミズゴコロ)

――あれば水心(ミズゴコロ)
〔魚に水を思う心があれば水もその気持ちをくみとるであろう,の意〕
相手が自分に好意を示せば,こちらも好意をもって応対する用意がある。

うおざ

うおざ【魚座】
the Fish(es);Pisces.→英和

うおざ

うおざ ウヲ― [0] 【魚座】
〔(ラテン) Pisces〕
(1)中世における魚商人の同業組合。
(2)一一月下旬の宵に南中する黄道十二星座の一。現在,春分点はこの星座内にある。かつては黄道十二宮の双魚宮に相当。

うおしま

うおしま ウヲ― 【魚島】
(1)瀬戸内海中の島。愛媛県越智郡に属する。面積1.4平方キロメートル。
(2) [0]
「魚島時(ドキ)」の略。また,集まる場所や様子についてもいう。うおじま。[季]春。《―の鞆の波止場の床几かな/皆吉爽雨》

うおしまどき

うおしまどき ウヲ― 【魚島時】
瀬戸内海で春,産卵のため鯛(タイ)などの魚がたくさん集まってくる豊漁の時期。魚島。

うおじょうゆ

うおじょうゆ ウヲジヤウユ [3] 【魚醤油】
⇒魚醤(ギヨシヨウ)

うおじらみ

うおじらみ ウヲ― [3] 【魚虱】
「ちょう(金魚蝨)」に同じ。

うおすき

うおすき ウヲ― [2] 【魚鋤】
魚類を野菜とともにすき焼き風に煮ながら食べる料理。沖すき。

うおぜっきょう

うおぜっきょう ウヲゼツキヤウ 【魚説経】
⇒魚説法(ウオゼツポウ)

うおぜっぽう

うおぜっぽう ウヲゼツポフ 【魚説法】
狂言の一。住持の代理の経を知らない新発意(シンボチ)が,魚の名を綴(ツヅ)り合わせた生臭い説法をして,施主に打たれる。魚説経。魚談義。

うおそうめん

うおそうめん ウヲサウメン [3] 【魚素麺】
魚のすり身に葛粉(クズコ)などを加えて練り,細く熱湯中に押し出して素麺状にしたもの。椀種(ワンダネ)などにする。

うおたか

うおたか ウヲ― [0] 【魚鷹】
〔魚を好んで食うところから〕
ミサゴの異名。形が鷹に似ている。

うおだな

うおだな ウヲ― 【魚店】
(1)中世,魚市場のこと。
(2)さかな屋。「―にかりに居にけりはつかつを/柳多留 13」

うおつきりん

うおつきりん ウヲツキ― [4] 【魚付き林】
魚群を誘集し,またその繁殖・保護などのために,海岸や湖岸に作られた森林。水温が安定し,魚の好む暗部が得られる。網つき林。網代(アジロ)山。魚寄せ林。魚付け林。うおつきばやし。

うおつり

うおつり ウヲ― [4][3] 【魚釣(り)】
さかなつり。

うおつり

うおつり【魚釣】
⇒釣.

うおづ

うおづ ウヲヅ 【魚津】
富山県北東部,富山湾に臨む市。漁港として発展。水産加工業のほか,諸工業が盛ん。四〜六月に蜃気楼(シンキロウ)が見られるので有名。ホタルイカの群遊海面と魚津埋没林は特別天然記念物。

うおに

うおに ウヲ― 【魚荷】
〔「魚荷飛脚」の略〕
近世,大坂・堺から京都へ魚を運んだ者。同時に,書状の飛脚も兼ねた。「此文の届賃此方にて十文―に相わたし申候/浮世草子・一代女 3」

うおにかわ

うおにかわ ウヲニカハ [3] 【魚膠】
魚類の骨・皮・内臓などから製造したにかわ。ぎょこう。

うおのがわ

うおのがわ ウヲノガハ 【魚野川】
新潟県中央部を流れる川。長さ約70キロメートル。上越国境の谷川岳に発し,六日町盆地を流下し,川口町で信濃川に合流する。流域は河岸段丘が発達。

うおのめ

うおのめ ウヲ― [0][4] 【魚の目】
〔形が魚の目に似ていることから〕
いわゆる「たこ」の一種で,皮膚の角質層の一部が増殖したもの。中心部が円錐(エンスイ)形に真皮内に深くはいり込むので押すと痛む。多く,足の裏にできる。そこまめ。いおのめ。鶏眼(ケイガン)。

うおのめ

うおのめ【魚の目】
a corn (皮膚の).→英和

うおびしお

うおびしお ウヲビシホ 【魚醤】
魚肉のしおから。

うおへん

うおへん ウヲ― [0] 【魚偏】
漢字の偏の一。「鯨」「鮮」などの「魚」の部分。

うおみ

うおみ ウヲ― [0][3] 【魚見】
魚群の状況を見張ったり,出漁の合図や仕掛けた網にはいった魚を引きあげる指揮をしたりすること。また,その人や場所。

うおみそ

うおみそ ウヲ― [0][3] 【魚味噌】
鯛(タイ)などの魚肉を加えて加工した練り味噌。

うおんず

うおんず ウヲンヅ [2] 【雨温図】
縦軸に月平均気温,横軸に月の総降水量をとり,月順に線で結んだ線図。気候ダイアグラムの一種で,気温と降水量という代表的な気候要素を使っているので便利。ハイサーグラフ。
→クライモグラフ

うおんびん

うおんびん [2] 【ウ音便】 (名)
音便の一。発音上の便宜のために,語中・語末の「く」「ぐ」「ひ」「び」「み」などが「ウ」の音になる現象。「よく→よう」「思ひて→思うて」「呼びて→呼うで」「頼みたる→頼うだる」の類。一般には,用言の活用語尾に現れるものをさすが,それ以外の場合もある(「かぐはし→かうばし」「したぐつ→したうづ」の類)。

うか

うか 【食】
〔「うけ(食)」の転〕
他の語とともに複合語として用いられる。食物,特に,稲についていう。「うかのみたま(御魂)」「うかのめ(女)」などの形で用いられる。

うか

うか [1] 【雨下】
(1)雨が降ること。また,雨の降る中。
(2)弾丸などが雨のように激しく降りそそぐこと。「弾丸―」

うか

うか [1] 【羽化】 (名)スル
(1)昆虫が幼虫または蛹(サナギ)から変態して成虫になること。
〔養蚕では化蛾(カガ)という〕
→孵化(フカ)
→蛹化(ヨウカ)
(2)人間に羽が生え,空中を飛べる仙人となること。うけ。「―して登仙(トウセン)するの想あらん/真善美日本人(雪嶺)」
→羽化登仙

うか

うか【羽化】
emergence.〜する emerge.→英和

うかい

うかい【迂回する】
take a roundabout way[route];go around <a mountain> .迂回路 a detour.→英和

うかい

うかい [0] 【烏喙】
カラスのようなくちばし。欲の深い人相のたとえ。

うかい

うかい [0] 【迂回】 (名)スル
(ある場所を避けて)遠まわりすること。「工事中につき―します」「―路」

うかい

うかい [0] 【有界】
〔仏〕
〔「うがい」とも〕
輪廻転生する苦のある世界。三界(サンガイ)。

うかい

うかい ウカヒ 【鵜飼】
能の一。五番目物。榎並(エナミ)左衛門原作,世阿弥改作。甲斐の石和(イサワ)川で禁漁を破って殺された鵜飼いの霊が,旅の僧の回向(エコウ)によって往生する。

うかい

うかい【鵜飼】
⇒鵜.

うかい

うかい [0][1] 【鵜飼い】
〔「うがい」とも〕
(1)鵜を飼いならして,アユなどの魚を捕らせる漁法。多くウミウが使われる。夏の夜,かがり火を焚(タ)いて行う。古くから各地で行われ,岐阜県長良川のものなどが有名。中国やインドでも行われる。[季]夏。
(2){(1)}を業とする人。鵜匠。鵜飼い人(ビト)。鵜人(ウビト)。[季]夏。

うかいこつ

うかいこつ [2] 【烏喙骨】
⇒烏口骨(ウコウコツ)

うかいせいさん

うかいせいさん [4] 【迂回生産】
機械・設備などの生産手段をまず生産し,それを使用して完成消費財を生産する方法。

うかいとっき

うかいとっき [4] 【烏喙突起】
⇒烏口突起(ウコウトツキ)

うかいび

うかいび [2] 【鵜飼い火】
鵜飼いをするときに焚(タ)くかがり火。[季]夏。

うかいぶね

うかいぶね [4] 【鵜飼い船】
(1)鵜飼いに使う船。うぶね。
(2){(1)}に船形の似た河川用の荷船。

うかいべ

うかいべ 【鵜飼部】
上代,鵜を使って魚を捕らえ朝廷に奉ることを世襲の職業とした品部。

うかうか

うかうか [1] (副)スル
(1)不注意なさま。心がゆるんでいるさま。ぼんやりしているさま。「―とだまされた」「―していられない」
(2)気持ちが落ち着かないさま。特に,うわつくさま。「ああ有難き太夫さまの黄金のはだへと,―とさすつて居る内に/浮世草子・一代男 7」

うかうか

うかうか
⇒うっかり.〜と過ごす idle[dream]away one's time.〜するな Look sharp.

うかうかし

うかうか・し (形シク)
思慮が足りない。軽薄である。「男も女も―・しからず正直に道理を知りたらんよりほかは/小夜のねざめ」

うかがい

うかがい【伺い】
[訪問]a call;→英和
a visit.→英和
〜を立てる ⇒尋ねる.‖ごきげん伺いをする pay one's respects <to> .

うかがい

うかがい ウカガヒ [0] 【伺い】
(1)上役などの指示・指図を求めること。また,そのための文書。「進退―」
(2)神仏にお告げ・託宣を請うこと。
(3)「訪問すること」「問うこと」「聞くこと」などの謙譲語。「ご機嫌―」
(4)下級行政機関が上級行政機関に訓令を求めること。

うかがい=を立てる

――を立・てる
(1)神仏の教えを仰ぐ。
(2)目下の者が目上の者の意見や指図を求める。「上司に―・てる」

うかがいあし

うかがいあし ウカガヒ― 【窺ひ足】
様子をうかがうように進む足どり。忍び足。「膝もわなわな―/浄瑠璃・菅原」

うかがいしょ

うかがいしょ ウカガヒ― [0][5] 【伺(い)書】
(官庁などで)指示を求めるため,上司や上級機関に差し出す文書。

うかがいしる

うかがいし・る ウカガヒ― [5][0] 【窺い知る】 (動ラ五[四])
表面に現れた一部をみることによって,全体のおよそを察知する。「師の学識の一斑を―・る」「他からは―・ることのできない深い事情があるのだろう」
[可能] うかがいしれる

うかがいぼん

うかがいぼん ウカガヒ― [0] 【伺(い)本】
戦前,検閲用に当局にさし出した本。台本などにいう。現在は廃止。

うかがう

うかが・う ウカガフ [0] 【窺う】 (動ワ五[ハ四])
〔上代は「うかかふ」と清音〕
(1)気づかれないように物陰やすきまから様子をみる。「窓越しに家の中を―・う」
(2)相手の反応を気にして様子をみる。「親の顔色を―・う」「上役の鼻息を―・う」「寝息を―・う」
(3)機会の来るのをじっと待つ。「好機を―・う」
(4)物事の一端を知る。「内情の一端を―・う」「弓射,馬に乗る事,六芸に出せり,必ずこれを―・ふべし/徒然 122」
(5)調べてみる。かんがみる。「近く本朝を―・ふに/平家 1」
[可能] うかがえる

うかがう

うかがう【伺う】
(1)[訪問]⇒訪問.
(2)[尋ねる]⇒尋ねる.
ちょっと伺いますが Excuse me,but….

うかがう

うかが・う ウカガフ [0] 【伺う】 (動ワ五[ハ四])
〔「窺(ウカガ)う」と同源〕
(1)「聞く」「尋ねる」の謙譲語。(目上の人の話などを)お聞きする。(目上の人などに)お尋ねする。「お話を―・いたい」「その事について―・いたいのですが」
(2)神や仏のお告げなどを求める。伺いを立てる。「神意を―・う」
(3)「訪問する」の謙譲語。訪問する先の人を敬っていう。参上する。「今度お宅へ―・います」
(4)〔「御機嫌をうかがう」の意から〕
寄席(ヨセ)などで,客に面白く話をする。「一席―・う」
[可能] うかがえる

うかがう

うかがう【窺う】
(1)[機会などを]look[watch,wait]for <a chance> .
(2)[観察する]watch;→英和
observe;→英和
spy <on> ;→英和
[物音を]listen for <a sound> .

うかく

うかく 【羽客】
仙人・道士など空を飛ぶことのできる人。羽人。「―は霞に乗りて至り/宴曲集」

うかく

うかく [0] 【羽角】
フクロウ科などの一部の鳥の頭部に見られる左右一対の羽毛の束。
→ミミズク

うかく

うかく [0] 【羽翮】
鳥の翼。また,鳥。

うかされる

うかされる【浮かされる】
be carried away <by> ;[熱に]be delirious <with fever> .

うかされる

うかさ・れる [0] 【浮かされる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 うかさ・る
〔動詞「浮かす」の未然形に受け身の助動詞「れる」の付いたものから〕
(1)発熱などのために意識がはっきりしなくなる。「熱に―・れてうわごとを言う」
(2)心がある事のとりこになる。「音楽に―・れる」
(3)茶などを飲んで,神経が興奮する。「茶に―・れると,夜ねられませぬから/咄本・鯛の味噌津」

うかし

うかし [0] 【浮かし】
〔動詞「浮かす」の連用形から〕
(1)汁の実。
(2)浮きのこと。

うかす

うかす【浮かす】
⇒浮かべる.

うかす

うか・す [0] 【浮かす】 (動サ五[四])
(1)浮くようにする。浮かせる。「水に花を―・す」
(2)不安定な状態にする。「腰を―・す」
(3)予定よりも少ない費用・手間ですませ,余りが出るようにする。「旅費を―・す」
(4)気分を浮き立たせる。陽気にする。「ちと踊り念仏を始めて,きやつを―・いてやらう/狂言・宗論(虎寛本)」

うかせる

うか・せる [0] 【浮かせる】 (動サ下一)
「浮かす」に同じ。「腰を―・せる」「費用を―・せる」

うかつ

うかつ【迂濶な(に)】
careless(ly);→英和
thoughtless(ly);→英和
stupid(ly).→英和
…するとは〜でした It was very careless of me to do.

うかつ

うかつ [0] 【迂闊】 (名・形動)[文]ナリ
(1)ぼんやりしていて注意がゆきとどかない・こと(さま)。「なんとも―なことだ」「―な手出しはならない」
(2)実情から離れていて,実際の役に立たない・こと(さま)。「随分べらぼうな―な話だ/当世書生気質(逍遥)」
[派生] ――さ(名)

うかつく

うかつ・く [0] 【浮かつく】 (動カ五[四])
浮かれる。うかうかする。「―・クトミゾニハマルゾ/ヘボン(二版)」

うかと

うかと [1][2] (副)
気がつかないで。うっかり。「お父つさんの悪口は,―言はれますまい/阿部一族(鴎外)」

うかとうせん

うかとうせん ウクワ― [1] 【羽化登仙】
〔蘇軾(ソシヨク)の「前赤壁賦」などにみえる語〕
中国古来の神仙思想などで,人間に羽が生えて仙人になり天に昇ること。また,酒に酔ってよい気分になることのたとえ。

うかぬ

うかぬ【浮かぬ顔をする(気が浮かぬ)】
look (feel) blue[depressed,weary,gloomy];pull a long face.

うかぬかお

うかぬかお 【浮かぬ顔】 (連語)
沈んだ顔つき。気になることがあって晴れ晴れしない顔つき。

うかねらう

うかねらう 【窺狙ふ】 (枕詞)
猟をするとき足跡を見て,うかがいねらう役目を跡見(トミ)というところから「跡見」にかかる。「―跡見山雪のいちしろく/万葉 2346」

うかねらう

うかねら・う 【窺狙ふ】 (動ハ四)
目的を果たすのによい機会のくるのをじっと待つ。様子をみながら待つ。「この岡に雄鹿踏み起こし―・ひ/万葉 1576」

うかのかみ

うかのかみ 【宇賀の神】
⇒うがじん(宇賀神)

うかのみたま

うかのみたま 【倉稲魂・稲魂・宇迦の御魂】
〔後世「うが」と濁音〕
稲の穀霊を神としてあがめたもの。のち,五穀をつかさどる神とされた。伊勢神宮外宮の祭神,豊宇気姫命の別名。また,稲荷(イナリ)信仰の祭神。うけのみたま。

うかのめ

うかのめ 【稲魂女】
食物をつかさどる女神。「粮(クライモノ)の名をば―厳(イツノ)/日本書紀(神武訓注)」

うかばれる

うかば・れる [0] 【浮かばれる】 (動ラ下一)
〔動詞「浮かぶ」の未然形に可能の助動詞「れる」の付いたものから〕
(1)死者の無念さが解消されて霊が成仏する。「これで仏も―・れるだろう」
(2)(多く打ち消しの語を伴う)苦労などがむくわれる。面目が立つ。「このままでは彼の努力も―・れない」

うかびあがる

うかびあがる【浮かび上がる】
[潜水艦などが]⇒浮き上がる.[下積みの人が]emerge from obscurity;[捜索線上に]loom up <as a possible suspect> .

うかびあがる

うかびあが・る [5] 【浮か(び)上がる】 (動ラ五[四])
(1)水中から水面に現れ出る。うかびでる。「鯨が―・ってくる」
(2)地表を離れて空中に上がる。「飛行船が―・る」
(3)今まで恵まれない環境にあったものが,よい状態になる。「下積み生活からやっと―・る」
(4)それまで明らかでなかった事物が表面に現れる。注目されるようになる。「ある人物の名が―・る」「エネルギー問題が急に―・ってきた」
[可能] うかびあがれる

うかびでる

うかび・でる [4] 【浮(か)び出る】 (動ダ下一)
水面に現れ出る。また,表面に現れる。浮かび上がる。

うかぶ

うか・ぶ [0] 【浮(か)ぶ・泛かぶ】
■一■ (動バ五[四])
(1)
 (ア)物が液体の表面にある。浮いている。
⇔沈む
「紅葉が―・ぶ山間の湖」
 (イ)物が,ほかの物の表面を離れて空中にある。浮いている。「白雲が―・ぶ」
(2)水中や水底にあった物が水面まで移動する。浮上する。「ついに―・んで来なかった」
(3)奥に隠れていたものが表面に現れる。
 (ア)感情が表情に表れる。「不快の色が顔に―・ぶ」
 (イ)考えや思いが意識されるようになる。「名案が―・ぶ」「心に―・ぶ」「喜ぶ顔が目に―・ぶ」
 (ウ)はっきりしなかったものの輪郭がわかるようになる。「照明に―・んだ人影」「捜査線上に―・んだ容疑者」
(4)死者の無念の思いが晴らされてやすらかになる。成仏する。うかばれる。「ながれ出る涙に今日は沈むとも―・ばむ末を猶思はなむ/山家(雑)」
(5)よりどころがない。不安定だ。「女の宿世はいと―・びたるなむあはれに侍る/源氏(帚木)」
(6)(気持ちが)うわついている。「―・びたる心のすさびに/源氏(夕顔)」
〔「うかべる」に対する自動詞〕
■二■ (動バ下二)
⇒うかべる

うかぶ

うかぶ【浮かぶ】
(1)[水・空中に]float;→英和
[浮く]⇒浮かび上がる.
(2)[心に]occur to[strike] <one> ;cross one's mind.⇒思い付く.
(3)[表情が]⇒浮かべる.
(4)[涙が]stand;→英和
rise to one's eyes.⇒湧き出る.
〜瀬がない be hopeless.浮かばれない turn in one's grave;[やりきれない]be in a sad[wretched]plight.

うかべる

うか・べる [0] 【浮(か)べる・泛かべる】 (動バ下一)[文]バ下二 うか・ぶ
(1)水面に浮かぶようにする。
⇔沈める
「笹舟を―・べる」
(2)表面に表す。「顔に笑みを―・べる」
(3)考えや思いを意識にのぼらせる。「面影を心に―・べる」
(4)暗記する。「古今の歌二十巻をみな―・べさせ給ふを/枕草子 23」
(5)苦しい境遇から救い出す。また,人を出世させる。「沈めるともがらをこそ多く―・べ給ひしか/源氏(明石)」
〔「うかぶ」に対する自動詞〕

うかべる

うかべる【浮かべる】
(1)[水に]float.→英和
(2) 満足[感謝,喜び,悲しみ,当惑]の色を〜 look satisfied[grateful,pleased,sad,embarrassed].涙(微笑)を浮かべて with tears in one's eyes (with a smile on one's lips).

うかみ

うかみ 【窺見・候・間諜】
その土地や相手方の情勢を知るための見張り。斥候。ものみ。「近江京より倭京に至るまでに,処々に―を置けり/日本書紀(天武訓)」

うかむ

うか・む 【浮かむ】
■一■ (動マ四)
「うかぶ」に同じ。「早くいるやの靭(ウツボ)草―・む瀬もなき水草に/浄瑠璃・用明天皇」
■二■ (動マ下二)
「うかべる」に同じ。「汀(ミギワ)に小舟を―・め/浮世草子・一代男 6」

うから

うから 【親族】
〔上代は「うがら」。「から」は血族集団の意〕
血族。しんぞく。「―おほくにも疎んじられけるを/読本・雨月(浅茅が宿)」

うかり

うかり 【浮かり】 (副)
「うっかり」に同じ。「― ―と此所迄,傾城に附添ひござるといふは/歌舞伎・幼稚子敵討」

うかりひょん

うかりひょん 【浮かりひょん】 (副)
うっかり。ぽかん。「いかい愚痴(タワケ)のなれの果,―とぞ見えにける/松の葉」

うかる

うか・る [2] 【受かる】 (動ラ五)
(試験などに)合格する。
⇔落ちる
「入学試験に―・る」
〔主に,話し言葉で用いる〕

うかる

うかる【受かる】
pass <an examination> .→英和

うかる

うか・る 【浮かる】 (動ラ下二)
⇒うかれる

うかれ

うかれ [0] 【浮(か)れ】
浮かれること。「…とそでをひかれてきた八すこし―がきて/滑稽本・膝栗毛 7」

うかれあるき

うかれあるき [4] 【浮(か)れ歩き】
心が落ち着かず出歩くこと。浮かれて遊び歩くこと。

うかれあるく

うかれある・く [5] 【浮(か)れ歩く】 (動カ五[四])
遊び気分であちこち歩き回る。遊び回る。「夜の町を―・く」

うかれお

うかれお 【浮かれ男】
浮かれて遊び歩く男。うかれおとこ。「酒をたしなむ―も/人情本・梅美婦禰(初)」

うかれがらす

うかれがらす [4] 【浮かれ烏】
(1)月の光に浮かれ出してねぐらに落ち着かないカラス。「月さえて山はこずゑのしづけきに―のよたた鳴くらん/新撰六帖 6」
(2)夜,家に落ち着かず歩き回る人。遊客などをいう。「心持ち好くうか��と,―のただ一羽/歌舞伎・三人吉三」

うかれぐさ

うかれぐさ 【浮かれ草】
江戸後期の歌詞集。松井譲屋編。1822年成立。当時上方ではやっていた唄を集めたもの。今日の主要民謡がすでに収められている。

うかれたつ

うかれた・つ [4] 【浮(か)れ立つ】 (動タ五[四])
(1)楽しい気分になって陽気に騒ぎ出す。「祭りで町全体が―・っていた」
(2)あてもなく出かける。ぶらりと出発する。「路の枝折と―・つ/奥の細道」

うかれだす

うかれだ・す [4] 【浮(か)れ出す】 (動サ五[四])
心がうきうきと調子づいてくる。「軽快なリズムに―・す」

うかれづま

うかれづま 【浮かれ妻】
遊女。うかれめ。「一夜あふゆききの人の―/続千載(雑下)」

うかれでる

うかれ・でる [4] 【浮(か)れ出る】 (動ダ下一)
(1)心がうきうきと陽気になって外へ出る。「花見に―・でる」
(2)どこというあてもなく,家を出る。「過ぐべくも覚えず候間,―・でて候也/十訓 7」

うかれどり

うかれどり 【浮かれ鳥】
(1)夜が明けないうちから浮かれたように鳴き出す鶏。「なぞもかく人の心の―/万代集」
(2)夜,ねぐらを離れて浮かれ飛ぶ鳥。「よるべ定めぬ―/謡曲・藤」

うかれびと

うかれびと 【浮かれ人】
〔古くは「うかれひと」〕
(1)奈良時代,租税などの重い負担を逃れるために本籍地を離れて流浪する者。
(2)にぎやかな所や美しいものなどに心をひかれて遊び歩く人。放蕩児(ホウトウジ)。道楽者。

うかれびょうし

うかれびょうし [4] 【浮(か)れ拍子】
心を浮き立たせるような三味線などの軽快な調子。うかれちょうし。

うかれぶし

うかれぶし [0] 【浮(か)れ節】
(1)三味線に合わせて謡う俗謡。
(2)浪花節の旧称。関西では,明治40年代までいわれた。

うかれぼうず

うかれぼうず 【浮かれ坊主】
(1)浮かれ歩く坊主。
(2)歌舞伎所作事。1811年に三世坂東三津五郎が七変化舞踊「七枚続花の姿絵」中で清元の「願人坊主」として初演。

うかれめ

うかれめ [0][3] 【浮(か)れ女】
〔一定の住居を定めず遊行したことから〕
歌や踊りで客を楽しませ,また色も売った女。遊女。娼妓。

うかれもの

うかれもの 【浮かれ者】
遊び歩く人。道楽者。遊蕩児(ユウトウジ)。「此処彼処遊びさまよふ―と成にけり/仮名草子・浮世物語」

うかれる

うかれる【浮かれる】
be gay;make[be]merry <over wine> ;be intoxicated <with> ;be in a holiday mood.

うかれる

うか・れる [0] 【浮(か)れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 うか・る
〔動詞「浮く」の未然形に自発の助動詞「る」が付いたものから〕
(1)楽しくてじっとしていられない気持ちになる。うきうきする。「合格の報に―・れる」
(2)自然に浮いている。「くにつちの―・れただよへる/日本書紀(神代上訓)」
(3)居所を離れてさまよう。「年来仕へける所をも其の事となく―・れて/今昔 16」

うかわ

うかわ 【鵜川】
鵜飼いをする川。また,鵜飼いのこと。[季]夏。「うなひ川清き瀬ごとに―立ち/万葉 3991」

うかわ=の小鮎(コアユ)

――の小鮎(コアユ)
鵜飼いの行われる川にすむ鮎。どうしても逃れられないことのたとえ。「―,鷹に雉,猫に追はれしのら鼠/浄瑠璃・最明寺殿」

うかん

うかん 【有官】
別に本来の官職をもっている者。「御誦経の御使は,宮の侍の中に―の輩是をつとむ/平家 3」

うかんむり

うかんむり [2] 【ウ冠】
漢字の冠の一。「宇」「字」などの「宀」の部分。家屋に関する文字を作る。

うがい

うがい [1] 【有涯】
〔仏〕「有界(ウカイ)」に同じ。「―は秋の月,雲に伴つて隠れやすし/平家(灌頂)」

うがい

うがい ウガヒ [0] 【嗽】 (名)スル
水や薬などを口に含み,のどや口の中をすすぐこと。含嗽(ガンソウ)。「―薬」「外から帰ったら必ず―(を)する」

うがい

うがい【嗽する】
gargle (the throat);→英和
rinse one's mouth.‖嗽薬 a gargle;a mouthwash.

うがう

うが・う ウガフ 【嗽ふ・漱ふ】 (動ハ四)
うがいをする。くちすすぐ。[名義抄]

うがき

うがき 【宇垣】
姓氏の一。

うがきかずしげ

うがきかずしげ 【宇垣一成】
(1868-1956) 陸軍軍人・政治家。岡山県生まれ。大将。清浦内閣などの陸相を務め,軍縮と軍の近代化を行なった。1937年(昭和12)陸軍内部の反対で組閣に失敗。第二次大戦後,参議院議員。

うがく

うがく [1] 【右楽】
「右方(ウホウ)の楽(ガク)」「右方高麗楽(コマガク)」の略。
⇔左楽

うがく

うがく [1] 【有学】
〔仏〕
〔学ぶべきことを有する者,の意〕
小乗仏教で,真理を認識して聖者の位に達しつつも,まだ煩悩(ボンノウ)を消し去っておらず,修行を要する者。四果のうち阿羅漢果を得ていない者。

うがじん

うがじん [2] 【宇賀神】
〔「うか」は食物の意。「うかじん」とも〕
仏教に説く穀物神。転じて福の神とされるため,弁財天と同一視され,密教にもとりいれられた。多く白蛇の形をとる。うかのかみ。
→倉稲魂(ウカノミタマ)

うがじんのほう

うがじんのほう [2] 【宇賀神の法】
宇賀神を本尊として行う密教の修法。もろもろの福徳を祈る。

うがち

うがち [3] 【穿ち】
(1)穴をあけること。
(2)人の気づかない真相を探り出してみせること。また,人情の機微などを巧みに指摘してみせること。また,そのような事柄。「さるたぐひの些細なる―は,ものうしとてここにしるさず/滑稽本・浮世風呂 3」
(3)新奇で凝った趣向。「此里の―にて道具屋と見せて引手茶屋/洒落本・大通契語」
(4)遊女の意地っ張りであること。「夫(ソレ)は女郎の張のつよいを―といふわいの/歌舞伎・傾城天羽衣」

うがちすぎ

うがちすぎ [0] 【穿ち過ぎ】
物事の真相や人情の機微のとらえ方が深入りしすぎて,かえって本質から遠ざかること。「それは少し―だ」

うがつ

うがつ【穿つ】
dig;→英和
make a hole;→英和
drill.→英和
穿った批評 a penetrating criticism.穿ったことを言う(推測する) make a shrewd remark (guess).

うがつ

うが・つ [2] 【穿つ】 (動タ五[四])
〔上代は「うかつ」〕
(1)穴をあける。貫き通す。「岩を―・って道を通す」「石をも―・つ信念」
(2)事の裏面の事情を詮索する。人情の機微などをとらえる。「―・った見方をする」「―・ったことを言う」
(3)袴(ハカマ)・履物などを身につける。はく。「小倉の袴の…を―・ち/当世書生気質(逍遥)」
(4)普通の人とは違った,新奇で凝ったことをする。「紋ももやうも大きに―・ち過ぎて/洒落本・浪花今八卦」
〔「うぐ」の他動詞〕
[可能] うがてる

うがやふきあえずのみこと

うがやふきあえずのみこと ウガヤフキアヘズ― 【鸕鷀草葺不合尊】
記紀神話の神。彦火火出見尊(ヒコホホデミノミコト)の子。母は豊玉姫(トヨタマビメ)。神武天皇の父。彦波瀲武(ヒコナギサタケ)鸕鷀草葺不合尊。

うがん

うがん【右岸の[に]】
on the right bank <of the river> .

うがん

うがん [0][1] 【右岸】
川の上流から下流に向かって右側の川岸。
⇔左岸

うがん

うがん ウグワン 【烏丸・烏桓】
漢代,中国北辺にいたモンゴル系の遊牧民族。東胡の一派で,匈奴(キヨウド)に服属。のち後漢に帰し,後漢末に強盛となった。207年,魏(ギ)の曹操(ソウソウ)に大敗。

うがんじゅ

うがんじゅ 【拝所】
沖縄地方で,神をまつって拝む所。多くは神が依りついたとされる聖域で,御嶽(ウタキ)より小さく拝む人の範囲も限られる。うがん。

うき

うき [1] 【雨季・雨期】
(1)一年のうちで,降水量の多い期間。日本では六,七月の梅雨期と九,一〇月の秋雨期がこれにあたる。
(2)熱帯・亜熱帯の,特に雨量の多い期間。南アジアの大部分では南西季節風の吹く期間。
→乾季
(3)〔仏〕 夏の三か月間。この間の修行を雨安居(ウアンゴ)という。

うき

うき【浮き】
a float (釣の);→英和
a buoy (浮標);→英和
a life belt[buoy](救命用の).

うき

うき [0] 【浮き・浮子・泛子】
〔動詞「浮く」の連用形から〕
(1)釣り糸の途中につけて浮かせ,針の深さを一定に保ったり,その動きで魚信を見たりする釣り用具。
(2)魚網につけて水面に浮かせ,水中の網のありかを知るためのもの。木片,中空のガラス球やプラスチック球などを用いる。あば。
(3)(「浮標」とも書く)水流の方向・速度を測定するために水面に浮かべるもの。
(4)タンクなどの中にある液体の残量を知るため液体の表面に浮かせておくもの。
(5)「浮き袋」「浮き輪」などの略。

うき

うき [1] 【雨気】
雨の降りそうなようす。あまけ。雨意。

うき

うき 【憂き】
〔形容詞「憂し」の連体形から〕
つらいこと。悲しいこと。「―がなかにも楽しき月日を送りぬ/舞姫(鴎外)」「散ることの―も忘れて/後撰(春下)」

うき

うき 【盞】
杯(サカズキ)。「三重の子がささがせる瑞玉(ミズタマ)―に浮きし脂/古事記(下)」

うき

うき 【埿】
泥深い土地。沼地。和歌では多く「憂き」にかけて用いられる。「かずならぬ三稜(ミクリ)や何のすぢなれば―にしもかく根をとどめけむ/源氏(玉鬘)」

うき

うき【雨季】
the rainy season.

うきあがる

うきあがる【浮き上がる】
come[rise]to the surface;→英和
float;→英和
[船が]be refloated.⇒浮かび上がる.

うきあがる

うきあが・る [4] 【浮き上(が)る】 (動ラ五[四])
(1)液体・気体の中にある物が底を離れて上方に移動する。「魚が―・る」「気球が―・る」
(2)基盤となっている所から離れる。地面や土台などから離れてもち上がる。「地震で土台が基礎から―・った」
(3)ほかのものとのつながりがなくなり離れる。遊離する。「指導部は大衆から―・っている」
(4)苦しい状態から抜け出る。「下積みの生活からやっと―・る」
(5)背景から際立って,はっきりした形を示す。「血管が―・って見える」
[可能] うきあがれる

うきあげぼり

うきあげぼり [0] 【浮(き)上げ彫り】
「浮き彫り{(1)}」に同じ。

うきあし

うきあし [0] 【浮(き)足】
(1)足が地についていない状態。逃げ腰の態度。「―になる」「余り遠くへは出られませぬ,と光代は―/書記官(眉山)」
(2)相撲で,土俵から離れている方の足。
(3)取引で,相場が一定せず変動が激しいこと。

うきあし

うきあし【浮足立つ】
be wavering;be ready to flee[for flight].

うきあしだつ

うきあしだ・つ [5] 【浮(き)足立つ】 (動タ五[四])
恐れや不安を感じて逃げ腰になる。落ち着きがなくなる。「敵の攻撃に―・つ」「解散の気配に議員たちは―・った」

うきあしば

うきあしば [3] 【浮(き)足場】
水上に浮かせた箱船の上に組み立てた足場。

うきいし

うきいし [0] 【浮(き)石】
(1)軽石。
(2)基盤から遊離して不安定な状態の石。ぐらぐらする石。
(3)一部が河床を離れ,下を水が流れている石。
(4)囲碁で,目形をもたず他の石からも孤立している一群の石。

うきいね

うきいね [0] 【浮(き)稲】
水稲の品種群の一。主に東南アジアで栽培され,水田が増水するのに伴って茎が伸長し,水面上に穂をつける。草丈は数メートルから十数メートルに達する。

うきうお

うきうお [0] 【浮(き)魚】
「表層魚(ヒヨウソウギヨ)」に同じ。
⇔沈み魚

うきうき

うきうき【浮き浮きと】
cheerfully;→英和
gaily;→英和
with a light heart.〜した cheerful.→英和

うきうき

うきうき [1] 【浮き浮き】 (副)スル
楽しくて,心がはずんで落ち着いていられないさま。「心―と遊びに出る」「―した調子で話す」

うきうた

うきうた 【宇岐歌】
〔盞(ウキ)(=さかずき)歌の意〕
古代歌謡の一種。酒杯をあげるときの祝歌。また,杯に酒をつぐときの歌とも。元旦の節会(セチエ)に歌われた。「こは―なり/古事記(下訓)」

うきえ

うきえ [0] 【浮(き)絵】
西洋画の透視図法を用いて情景が浮き出て見えるように描いた浮世絵や銅版画など。江戸時代中期に流行。初め覗(ノゾ)き機関(カラクリ)などに用いられたが,のち奥村政信らによって浮世絵として描かれた。遠視画。

うきおり

うきおり [0] 【浮(き)織り】
地の組織とは別の絵緯(エヌキ)によって模様を表す織り方。模様の部分の糸が浮いて,刺繍のようにみえる。また,その織物。浮き紋。
⇔固織(カタオ)り

うきおりもの

うきおりもの [3][4] 【浮(き)織物】
浮き織りにした織物。

うきかぶ

うきかぶ [2] 【浮(き)株】
浮動株(フドウカブ)。

うきかわたけ

うきかわたけ 【浮き河竹】
〔「河竹」はネンジュモ〕
浮き沈みしながら流される,つらい身の上。「浮き」に「憂き」をかけていう。「わたしが昔は―の傾城/浄瑠璃・嫗山姥」

うきがし

うきがし【浮貸し】
an illegal loan;kiting.

うきがし

うきがし [0] 【浮(き)貸し】 (名)スル
金融機関の役員や職員などが自分または第三者の利益をはかるため,その地位・職務を利用して不正に貸し付けなどを行うこと。

うきぎ

うきぎ [0] 【浮(き)木】
〔古くは「うきき」とも〕
(1)水に浮かんでいる木。ふぼく。
(2)〔海の表層を泳ぐので〕
マンボウの別名。
(3)筏(イカダ)。また,舟。「―に乗りてわれかへるらむ/源氏(松風)」

うきぎ=の亀(カメ)

――の亀(カメ)
⇒盲亀(モウキ)の浮木(フボク)

うきくさ

うきくさ【浮草】
《植》a duckweed.→英和
浮草の生活 <lead> a precarious[wandering]life.

うきくさ

うきくさ [0] 【浮(き)草・萍】
(1)池や沼の水面に浮かんで生える水草の総称。
(2)ウキクサ科の多年生の水草。池沼などの水面に浮かぶ。茎は扁平で,倒卵形。葉がなく,中央付近から数本の根が出る。ナキモノグサ。カガミグサ。ネナシグサ。[季]夏。
(3)〔浮き草が風の動きのままに水面をあちこち漂うことから〕
生活が不安定で落ち着かないことのたとえ。「―のような生活を送る」
浮き草(2)[図]

うきくさかぎょう

うきくさかぎょう [5] 【浮(き)草稼業】
一つの場所に落ち着かず,浮き草のように,転々と各地を渡り歩く職業。また,その人。

うきぐつ

うきぐつ 【浮き沓】
(1)馬の足につけると水上を自由自在に走ることができると信じられていた架空の浮き具。「神通自在の葦毛の駒,歴劫(リヤツコウ)不思議の―はかせ/浄瑠璃・平家女護島」
(2)江戸時代の浮き具の一種。60センチメートルくらいの木の大筒を背に,30センチメートルくらいの小筒二個を胸に当てるように紐(ヒモ)で連ねたもの。「こなたの岸につつ立上り,―しごいて一息つぎ/浄瑠璃・布引滝」

うきぐも

うきぐも【浮雲】
a floating cloud.

うきぐも

うきぐも [0] 【浮(き)雲】
〔古くは「うきくも」とも〕
(1)空に浮いてただよう雲。
(2)不安定でどうなるかわからないことのたとえ。「浮き」と「憂き」をかけていうことが多い。「身を―となりて果てけれ/篁物語」

うきぐも

うきぐも 【浮雲】
小説。二葉亭四迷作。1887(明治20)〜89年発表。未完。知識青年内海文三を通して明治の文明・風潮を批判し,自我の目覚めと苦悩とを写実的に描く。言文一致体による近代写実小説の先駆。

うきこ

うきこ [0] 【浮(き)粉】
米の粉。また,小麦粉のデンプンを精製したもの。和菓子・糊(ノリ)・医薬品などに用いられる。また,紅(ベニ)を凝結させるのにも用いる。

うきこうぞう

うきこうぞう [3] 【浮(き)構造】
〔建〕
(1)軟弱な地盤上に建造物を支持するための基礎構造。べた基礎・筏(イカダ)基礎など。
(2)振動を防止するため,主構造体から床・壁・天井などを,ゴムなど弾力のある支持材で遮断した構造。放送室・録音室などに用いる。

うきごけ

うきごけ [0] 【浮苔】
苔類ウキゴケ科のコケ植物。水面に浮生し,時に湿地面に広がって生じる。イチョウウキゴケは葉状の体がイチョウの葉状,カヅノウキゴケは葉状の体が細くふたまたに分かれて若い鹿の角の形をしている。

うきごし

うきごし [0] 【浮(き)腰】
(1)腰が不安定なこと。また,そのような姿勢。へっぴり腰。
(2)あわてたり,動揺したりして,落ち着かないこと。「突然の出火で―になる」
(3)柔道の技の名。相手の腰を浮かせるようにして自分の腰に乗せ,ひねって投げる腰技。

うきごり

うきごり [0] 【浮鮴・浮吾里】
スズキ目の淡水魚。全長約12センチメートル。ハゼの一種で,頭は扁平,腹びれは吸盤状。口が大きく,下あごは上あごより長い。体色は淡緑茶色で,褐色の斑紋が背や体側にある。斑紋や生態により,汽水・淡水・中流の各型に分ける。食用。沖縄県をのぞく各地の湖沼や河川の中流から汽水域に分布。

うきさしあみ

うきさしあみ [3] 【浮(き)刺し網】
刺し網の一。水面近くに張り,サバ・トビウオなどの浮き魚をとる。
→底刺し網

うきさんばし

うきさんばし [3] 【浮(き)桟橋】
係船施設の一。大きな浮き箱をつなぎ並べて,桟橋としたもの。

うきさんばし

うきさんばし【浮桟橋】
a floating pier.

うきしきあみ

うきしきあみ [3] 【浮(き)敷き網】
敷き網の一。網を底まで下ろさず水中で支えて,この上に集まる魚をとるもの。棒受(ボウケ)網・二艘張り網など。
→底敷き網

うきしずみ

うきしずみ [0][3] 【浮き沈み】 (名)スル
(1)浮いたり沈んだりすること。「―しながら海上を漂う」
(2)栄えたり衰えたりすること。ふちん。栄枯盛衰。「人生の―」

うきしずみ

うきしずみ【浮き沈み】
⇒浮沈(ふちん).

うきしま

うきしま 【浮島】
宮城県松島湾の塩釜浦にある島。古来,景勝地として知られた。((歌枕))「塩釜のまへに浮きたる―のうきて思ひのあるよなりけり/新古今(恋五)」

うきしま

うきしま [0] 【浮(き)島】
(1)湿原や沼の水面に浮き,漂っている島のようなもの。水草・水苔・泥炭などの塊で,上には湿生植物が生える。尾瀬沼のものが有名。
(2)海岸から沖の島を見た時に,島が浮かび上がっているように見える光学的現象。水面に近い気温が比較的高く,上層の空気が冷たいときに起こる。島浮き。浮景。

うきしまがはら

うきしまがはら 【浮島ヶ原】
静岡県東部,愛鷹山(アシタカヤマ)南麓(ナンロク)の駿河湾に臨む一帯の低湿地。富士川の戦いの際,源頼朝が陣取った所。うきしまのはら。((歌枕))「打ち臥す床や―/山家(雑)」

うきしろ

うきしろ [0] 【浮(き)城】
〔水に浮かぶ城の意〕
軍艦の雅称。

うきしろものがたり

うきしろものがたり 【浮城物語】
小説。矢野竜渓作。1890年(明治23)刊。海外雄飛の夢を抱く日本人の一群が,海王丸・浮城丸を擁して,インドネシアの民族独立運動に加わる冒険小説。

うきす

うきす [0] 【浮(き)州・浮き洲】
(1)池・沼・湖・川などで,浮遊物などが集まり,木・草が生えて島のように見えるもの。
(2)水面に出て浮いているように見える州。「あれに見えたる―の岩の少し此方の水の深みに/謡曲・藤戸」

うきす

うきす [0] 【浮(き)巣】
葦(アシ)や水草・枯れ葉などで水面に作ったカイツブリの巣。[季]夏。

うきすどり

うきすどり [3] 【浮(き)巣鳥】
(1)カイツブリの異名。
(2)すみかの定まらぬ人。

うきせいこう

うきせいこう [1] 【雨奇晴好】
〔蘇軾の詩「飲湖上初晴後雨」の句から〕
雨のときには奇観をなし,晴天の景色もまたよいこと。晴好雨奇。

うきぜい

うきぜい 【浮き勢】
本隊から離れて待機し,戦況に応じて戦闘に加わる軍勢。遊軍。遊撃隊。浮き備え。「―に成てひかへたり/太平記 36」

うきた

うきた 【浮田・宇喜多】
姓氏の一。

うきた

うきた 【浮き田】
〔「埿(ウキ)田」の意〕
泥の深い田。「―の穂向き繁くしぞ思ふ/古今六帖 2」

うきたいっけい

うきたいっけい 【浮田一蕙】
(1795-1859) 幕末の画家・志士。京都の人。田中訥言に師事。詩文・和歌にも長じた。尊攘の志を抱き,安政の大獄では子の可成とともに連座。

うきたかずたみ

うきたかずたみ 【浮田和民】
(1859-1946) 政治学者。熊本県生まれ。早大教授。総合雑誌「太陽」の主筆となり,大正デモクラシーの先駆的な役割を果たした。主著「倫理的帝国主義」

うきたつ

うきた・つ [3] 【浮(き)立つ】 (動タ五[四])
(1)うれしくて落ち着かなくなる。興奮する。「春になると心が―・つ」「旅行前で生徒が―・っている」
(2)空中をゆっくりと昇る。立ち昇る。「曇るとも思ひぞはてぬ秋霧の―・つ空に澄める月影/続後拾遺(秋下)」
(3)不安で動揺する。「世の中―・ちて人の心もをさまらず/方丈記」

うきたつ

うきたつ【浮き立つ】
be cheerful[lighthearted,gay].

うきたなおいえ

うきたなおいえ 【宇喜多直家】
(1529-1581) 戦国時代の武将。主君浦上宗景を放逐して備前を制圧。のち羽柴秀吉に帰順し,毛利軍と交戦中に病没。

うきたのもり

うきたのもり 【浮田の森】
(1)奈良県五條市今井町荒木山の荒木神社。((歌枕))「かくしてやなほやなりなむ大荒木の―の標(シメ)にあらなくに/万葉 2839」
(2)京都市伏見区淀町の与杼(ヨド)神社の森。大荒木の森。((歌枕))
〔本来 (1) をいったが,平安後期以降 (2) と混同した〕

うきたひでいえ

うきたひでいえ 【宇喜多秀家】
〔姓は「浮田」とも〕
(1573-1655) 安土桃山時代の武将。岡山領主。豊臣秀吉の五大老に列し,朝鮮出兵では軍監を務めた。関ヶ原の戦いで敗れ1606年八丈島に配流,在島49年ののち死去。

うきだい

うきだい [0] 【浮き鯛】
初夏の大潮の日に,海面に群れをなして浮かび上がる鯛。広島県三原市能地(ノウジ)の沖のものが有名。
〔急潮にもまれて鰾(ウキブクロ)の調節ができずに浮き上がるといわれる〕

うきだし

うきだし【浮出しにする】
emboss (模様を).→英和

うきだし

うきだし [0] 【浮(き)出し】
紙や織物の面に文字や模様などを浮き上がらせて表すこと。

うきだしいんさつ

うきだしいんさつ [5] 【浮(き)出し印刷】
雌型(メガタ)と雄型(オガタ)とを用いて,印刷と同時に文字や模様を浮き出させる印刷法。

うきだしおり

うきだしおり [0] 【浮(き)出し織り】
⇒ピケ

うきだす

うきだ・す [3] 【浮(き)出す】 (動サ五[四])
文字や模様がはっきり見える。「黄色の文字が―・して見える」

うきだまコック

うきだまコック [5] 【浮(き)玉―】
タンクの水面に浮かべた浮き玉の位置に従って開閉する栓。水位が下がると浮き玉が下がって給水弁を開き,上がると閉じる。

うきでる

うきでる【浮き出る】
(1)[水面に]⇒浮き上がる.
(2)[浮彫]be embossed;be[stand out]in relief.(3)[ぼんやりと]loom.→英和

うきでる

うき・でる [3] 【浮(き)出る】 (動ダ下一)
(1)表面に浮かび出る。「額に青筋が―・でる」
(2)形・模様・色などが背景や周囲のものから抜け出て,くっきりと見える。「照明に映えて天守閣が夜空に―・でて見える」

うきとうだい

うきとうだい [3] 【浮(き)灯台】
灯船(トウセン)の俗称。

うきな

うきな [0][1] 【浮(き)名・憂き名】
(1)(「浮き名」と書く)男女間の恋愛・情事のうわさ。艶聞(エンブン)。「―を流す」「―が立つ」
(2)根も葉もないうわさ。悪い評判。「あたり隣も―立て/浄瑠璃・国性爺合戦」

うきな

うきな【浮名を流した】
His romance was the talk of the town.→英和

うきなえ

うきなえ [0] 【浮(き)苗】
田植え後まもなく,根が田の土に固定しないで浮いてくるイネの苗。

うきながししき

うきながししき [0] 【浮(き)流し式】
ノリの養殖で,篊(ヒビ)を水面に浮動させる方法。

うきに

うきに [0] 【浮(き)荷】
海難に遭った船から海中に投げ捨てられたり,風波のために船からさらわれたりして海上に漂っている貨物。うきにもつ。

うきにんぎょう

うきにんぎょう [3] 【浮(き)人形】
子供の玩具。ビニールなどで作った小さい人形や魚・鳥を試験管状のガラス筒に入れ,筒の上部に空気を残して薄いゴムで密閉する。指でこのゴムを押すと人形が水の中を浮き沈みする。[季]夏。《水面にぶつかり沈む―/星野立子》

うきぬなわ

うきぬなわ 【浮き蓴】
〔葉を水面に浮かべるので〕
ジュンサイの別名。「あが情(ココロ)ゆたにたゆたに―/万葉 1352」

うきね

うきね 【憂き哭・憂き音】
悲しみ泣くこと。また,その泣き声。「浮き寝」にかけることが多い。「つがはぬ鴛の―をぞなく/新後拾遺(冬)」

うきね

うきね 【浮き根】
〔「うき」は泥地の意〕
泥中に生えた水草の根。アヤメ(現在のショウブ)についていう。多くは「憂き音(ネ)」にかけていう。「―のみ袂(タモト)にかけしあやめ草引たがへたる今日ぞうれしき/栄花(浦々の別)」

うきね

うきね 【浮き寝】
(1)水鳥が水の上に浮いたまま眠ること。また,水上に停泊した船中で寝ることにたとえていう。「浮き」に「憂き」の意をかけて,不安な思いで寝る意を表す場合が多い。「海原に―せむ夜は/万葉 3592」「しきたへの枕ゆくくる涙にそ―をしける恋の繁きに/万葉 507」
(2)かりそめの添い寝。「かりなる―のほどを思ひ侍るに/源氏(帚木)」

うきねどり

うきねどり [3] 【浮き寝鳥】
「浮き寝の鳥」に同じ。[季]冬。《―うつゝに尾振る一羽あり/鈴木花蓑》

うきねのとこ

うきねのとこ 【浮き寝の床】
水上や舟の中などの寝る所。「をしどりの―や荒れぬらむ/千載(冬)」

うきねのとり

うきねのとり 【浮き寝の鳥】
水の上に浮いたまま眠る水鳥。雁(ガン)や鴨(カモ)など。うきねどり。「涙川―となりぬれば/千載(恋一)」

うきは

うきは 【浮羽】
福岡県中南部,浮羽郡の町。筑後川の扇状地に位置する。

うきはえなわ

うきはえなわ [3] 【浮き延縄】
浮きをつけて水面下につり下げた延縄。水面近くから中層を泳ぐマグロ・カジキ・サバなどを取る。
→底延縄

うきはし

うきはし 【浮き橋】
舟・筏(イカダ)などの上に板を渡し,橋の用をさせるもの。舟橋。「淀瀬には―渡しあり通ひ仕へまつらむ/万葉 3907」

うきばかり

うきばかり [3] 【浮き秤】
比重計の一。液体中での錘(オモリ)の重さとその錘に働く浮力とを釣り合わせて,その液体の比重を測るもの。液体の表面に浮かせ,液面の位置の目盛りを読む目盛り浮き秤がよく使われる。ハイドロメーター。
浮き秤[図]

うきばし

うきばし【浮橋】
a floating bridge.

うきひと

うきひと 【憂き人】
恋い慕っているのに,そ知らぬ顔でいる人。つれない人。「―しもぞ恋しかりける/新古今(恋四)」

うきびしゃ

うきびしゃ [0] 【浮(き)飛車】
将棋で,自分の陣の前に出した飛車。また,そのような戦法。

うきふし

うきふし 【憂き節】
つらく悲しいこと。つらさや悲しさ。「節」と「竹の節」とをかけて「竹」の縁語に使われることが多い。「世にふればことの葉しげき呉竹の―ごとに鶯ぞなく/古今(雑下)」

うきふしのさと

うきふしのさと 【憂き節の里】
つらく悲しいことの多い里。遊里をいう。色里。

うきふね

うきふね [0] 【浮(き)舟】
水に漂っている舟。しばしば,不安定で頼りないものにたとえる。

うきふね

うきふね 【浮舟】
(1)源氏物語の巻名。第五一帖。宇治十帖の一。
(2)源氏物語の作中人物。宇治の八の宮の女(ムスメ)。宇治の大君(オオイギミ)・中君(ナカノキミ)の異母妹。薫と匂宮(ニオウノミヤ)との愛情の間に苦悶して入水,横川(ヨカワ)の僧都(ソウズ)に助けられて尼となる。

うきぶくろ

うきぶくろ【浮袋】
[魚の]an air bladder;[救命用の]a life belt[buoy];a float;→英和
[水泳用の]a swimming ring[float].

うきぶくろ

うきぶくろ [3] 【浮(き)袋・浮き嚢】
(1)体を水に浮かせるためにつける,空気を満たしたゴム・ビニールなどの袋。水泳具または救命具。[季]夏。
(2)(「鰾」と書く)硬骨魚類の体内にあって内部に気体を満たした薄い膜状の袋。浮き沈みを調節するほか,種類によっては聴覚・発音・呼吸などのはたらきとかかわっている。ふえ。

うきほうだい

うきほうだい [3] 【浮(き)砲台】
港湾の防御などのため,海上に浮かべた砲台。装甲した船などを用いる。

うきぼうはてい

うきぼうはてい [0][5] 【浮(き)防波堤】
沖からの波を防ぐため,港の外側に箱船・筏(イカダ)・木材などを長く連ねて係留したもの。

うきぼり

うきぼり [0] 【浮(き)彫り】
(1)平らな面に模様や形が浮き出すように彫り上げた彫刻。うきあげぼり。レリーフ。
(2)ほかのものと区別してそれとはっきりわかること。「争点が―になった」「両者の違いが―になる」

うきぼり

うきぼり【浮彫】
relief.→英和
〜にする carve in relief;[目だたせる]bring <a thing> into relief.→英和

うきぼり=にする

――に・する
(1)まわりと区別してはっきり形が現れるようにする。
(2)関連する事柄によって,事件などの本質や特徴を明らかにする。

うきまくら

うきまくら 【浮き枕】
(1)水辺や舟の上で寝ること。「杣川の筏(イカダ)の床の―夏は涼しきふしどなりけり/詞花(夏)」
(2)〔涙で浮いた枕,の意から〕
つらい独り寝。「水鳥の玉藻の床の―深き思ひは誰かまされる/千載(冬)」

うきみ

うきみ [0] 【浮(き)実】
スープの上に浮かせるもの。クルトン・パスタ・野菜のせん切りなど。浮かし実。

うきみ

うきみ 【憂き身】
つらいことの多い身の上。「―ひとつをもてわづらふ/蜻蛉(下)」

うきみ

うきみ【憂き身をやつす】
devote[give]oneself to <music> ;be absorbed in.

うきみ

うきみ [0] 【浮(き)身】
水泳で,全身の力を抜いて静かに仰向けになって水面に浮かぶ法。

うきみ=を窶(ヤツ)す

――を窶(ヤツ)・す
悩みや心配事のためにやつれる。転じて,やつれるほどに物事に熱中する。「古銭収集に―・す」

うきみどう

うきみどう 【浮御堂】
大津市本堅田町にある臨済宗の寺,満月寺の別名。山号,海門山。琵琶湖上に浮かぶように立つ。長徳年間(995-999),源信の開基。千体仏堂。
→近江八景(オウミハツケイ)

うきめ

うきめ [0][1] 【憂き目】
つらく悲しいこと。つらく悲しい経験。「落選の―にあう」「敗戦の―をみる」

うきめ

うきめ【憂き目を見る】
have a hard time of it;have a bitter experience;suffer[go through]many hardships.

うきめ

うきめ 【浮き海布】
水の上に浮いている海草。多く「憂き目」にかけていう。「―は刈らで乗らましものを/源氏(須磨)」

うきめん

うきめん 【浮(き)免】
中世,国衙(コクガ)領や荘園における免田の一形態。特定の下地(シタジ)を指定せず,一定の面積だけを定めて免田としたもの。浮き免田。

うきもの

うきもの 【浮き物・浮き者】
(1)水の上に浮いている物。浮遊物。多く「憂きもの」とかけていう。「流れゆく涙の川に―はおくらす人とおくれぬる身と/和泉式部集」
(2)(「浮き者」と書く)さすらいの身。流浪人。「律師はかかる―になりぬれば/盛衰記 46」

うきもん

うきもん [0][2] 【浮(き)紋・浮(き)文】
浮織物の一。地糸を浮かせることで文様を表すもの。袍(ホウ)・表袴(ウエノハカマ)などに用いられた。うけもん。

うきゃく

うきゃく [1][0] 【雨脚】
「あまあし(雨脚)」に同じ。

うきやがら

うきやがら [3] 【浮矢幹】
カヤツリグサ科の大形多年草。沼沢地に生える。高さ1.5メートルほど。葉は扁平な線形で,葉鞘(ヨウシヨウ)は長く茎を抱く。夏から秋,長楕円形緑色の小穂を散房状につける。枯れた茎が矢幹に似る。ヤガラ。

うきやく

うきやく 【浮(き)役】
江戸時代の雑税の一。年貢以外の臨時雑税。
→小物成(コモノナリ)

うきゅう

うきゅう [0] 【烏桕・烏臼】
ナンキンハゼの漢名。烏臼木。

うきょう

うきょう [1] 【右京】
(1)〔皇居から見て右にあたるので〕
平城京・平安京の西半部。朱雀大路(スザクオオジ)を境として東西に分けた西側。西の京。
(2)京都市の最西端の区。嵯峨野・小倉山・仁和寺・広隆寺など名所史跡に富む。

うきょうが

うきょうが [2] 【右脇臥】
⇒頭北面西右脇臥(ズホクメンサイウキヨウガ)

うきょうしき

うきょうしき [2] 【右京職】
律令制で,右京の行政・財政・司法などをつかさどっていた役所。
→京職

うきょうじん

うきょうじん [2] 【有興人】
物好きな人。風流人。

うきょうのだいぶ

うきょうのだいぶ 【右京大夫】
(1)右京職の長官。
(2)建礼門院右京大夫のこと。

うきょく

うきょく [0] 【迂曲・紆曲】 (名)スル
(1)曲がりくねること。「側に一支流ありて,―して落つ/即興詩人(鴎外)」
(2)遠回しであること。「当時はまだ其辞(コトバ)を―にして直に相手を斥(サ)して呼ぶことを避けてゐた/渋江抽斎(鴎外)」

うきょく

うきょく【迂曲した】
winding;→英和
roundabout.→英和

うきよ

うきよ【浮世】
the world;→英和
life.→英和
〜の worldly;→英和
earthly.→英和
〜の常 the way of life.→英和
〜の苦労 worldly cares.〜の無常 the stern realities of life.→英和

うきよ

うきよ [2][1] 【浮(き)世】
〔憂き世(つらい世の中)と浮世(フセイ)(はかない世の中)の二つの意味が重なり合った語〕
(1)つらくはかないこの世の中。変わりやすい世間。「―の荒波」
(2)今の世の中。俗世間。現世。「―の義理を果たす」「―のしがらみ」
(3)名詞の上に付いて,当世の,現代風の,好色な,の意を表す。「―草子」「―人形」「―絵」
(4)男女の恋情。情事。色事。また,享楽的で色事を楽しむ遊里。「心の慰みは―ばかり/仮名草子・恨の介」

うきよ=は一分(イツプン)五厘(ゴリン)

――は一分(イツプン)五厘(ゴリン)
この世のことはそれほど値打ちのあるものではないの意。世の中を軽くみていう語。

うきよ=は夢

――は夢
〔李白「春夜宴�桃李園�序」〕
人生のはかないことを夢にたとえたもの。

うきよ=は牛の小車(オグルマ)

――は牛の小車(オグルマ)
〔「牛」に「憂し」をかけ,浮世の変転するのを「車」にたとえる〕
この世はつらく苦しいことばかりが巡ってくるものである。「―の廻るや,報なるらん/謡曲・葵上」

うきよ=を立つ

――を立・つ
生計を立てる。世渡りをする。「算用に―・つる京ずまひ(芭蕉)/炭俵」

うきよえ

うきよえ [0][3] 【浮世絵】
(1)江戸時代,浮世の風俗を題材に一流派をなした画家たちの絵。一七世紀後半,菱川師宣(ヒシカワモロノブ)によって大成された。遊里・芝居・相撲など町人階級の好んだ風俗や似顔絵・風景などを描いた。肉筆画と版画とがあり,特に「錦絵」と呼ばれる多色刷り版画は,フランス印象派に影響を与えた。鈴木春信・喜多川歌麿・東洲斎写楽・歌川(安藤)広重・葛飾北斎などの作者が著名。
(2)春画。

うきよえ

うきよえ【浮世絵】
an ukiyoe;a genre picture;[版画]a color[blockwood]print.

うきよがさ

うきよがさ [4] 【浮世笠】
〔当世風の笠,の意〕
貞享年間(1684-1688)頃流行した笠。若衆などが使用。

うきよがわ

うきよがわ 【浮世川】
(1)〔転変きわまりないさまを川にたとえる〕
この世。「息災でゐる事か,または―の水の泡とも消えし事か/浮世草子・好色敗毒散」
(2)〔情におぼれやすいことを川にたとえる〕
恋情。「君がつれなき言の葉も思ひまはせば御仏の教にのがる―/浄瑠璃・吉野忠信」

うきよぐるい

うきよぐるい 【浮世狂ひ】
遊女相手の遊びに夢中になること。「此の男の身にしては―せし甲斐こそあれ/浮世草子・五人女 1」

うきよことば

うきよことば 【浮世言葉】
近世,遊里の流行語。

うきよこもん

うきよこもん [4][5] 【浮世小紋】
当世風の小紋模様。元禄(1688-1704)頃流行した。

うきよござ

うきよござ [3] 【浮世茣蓙】
ござむしろの一種。石畳のような紋様を織り出したもの。

うきよぞうし

うきよぞうし [4] 【浮世草子】
江戸時代の小説の一形態。1682年成立した井原西鶴の「好色一代男」に始まり,天明年間(1781-1789)頃まで上方を中心に流行した。民衆の教化・啓蒙(ケイモウ)を主とした仮名草子に対し,遊里・芝居を中心に町人の世界を描く。西鶴をはじめ,西沢一風・錦文流・江島其磧・八文字屋自笑などの作家がおり,好色物・町人物・気質物(カタギモノ)・怪異小説など,その形態・題材も多岐にわたる。浮世本。

うきよたたき

うきよたたき 【浮世叩き】
近世,編み笠をかぶり,扇で拍子をとって俗謡をうたい家々を回った門付(カドヅケ)。

うきよだんご

うきよだんご 【浮世団子】
江戸時代に,江戸日本橋室町浮世小路の浮世屋平助が売り出した名物の団子。

うきよどこ

うきよどこ 【浮世床】
滑稽本。三編。初・二編は式亭三馬,三編は滝亭鯉丈作。1813〜23年刊。髪結床に出入りする人物の会話を通じて当時の江戸の生活・気風を滑稽に描いたもの。

うきよどこ

うきよどこ 【浮世床】
(1)江戸時代の男の髪結い床。床屋。
(2)書名(別項参照)。

うきよにんぎょう

うきよにんぎょう [4] 【浮世人形】
江戸時代,当時の風俗を模した衣装人形。女性・遊女・役者・若衆を題材としたものが多い。

うきよのかぜ

うきよのかぜ [2] 【浮世の風】
俗世間における種々の困難を風にたとえた語。「―は冷たい」

うきよのきずな

うきよのきずな [2] 【浮世の絆】
人をこの世と離れがたくつなぎとめるもの。義理・人情や妻子など。

うきよのなさけ

うきよのなさけ 【浮世の情け】
この世の人間どうしの情。この世の慈悲。「誠―ぞと,手を合せても聞き入れず/浄瑠璃・国性爺合戦」

うきよのなみ

うきよのなみ [2] 【浮世の波】
俗世間におけるさまざまな困難を大海の波にたとえた語。「―にもまれる」

うきよのならい

うきよのならい [2] 【浮世の習い】
この世では大概そうなるというさだめ。世のならい。

うきよばなし

うきよばなし [4] 【浮世話・浮世咄】
(1)世間話。
(2)色めいた話。

うきよばなれ

うきよばなれ [4] 【浮世離れ】 (名)スル
世間俗事の煩わしさから超然としていること。また,世の中の動きや常識に無頓着なこと。「―した生活」

うきよびくに

うきよびくに 【浮世比丘尼】
江戸時代,天和(1681-1684)から元禄(1688-1704)頃にかけていた尼僧姿の売春婦。

うきよびと

うきよびと 【浮世人】
(元禄期の享楽的な風潮を体したような)当世風の人。「きせん男女の―/浄瑠璃・京四条おくに歌舞妓」

うきよふう

うきよふう [0] 【浮世風】
「江戸風」に同じ。

うきよぶくろ

うきよぶくろ [4] 【浮世袋】
掛け香(ゴウ)の一。絹を三角に縫って中に香を入れ,上の角にひもをつけたもの。江戸初期に流行し,のちに玩具(ガング)となった。

うきよぶし

うきよぶし [0] 【浮世節】
(1)民間に流行したはやりうた。江戸時代の流行歌。
(2)明治中期,立花家橘之助が創始し,寄席で歌った流行歌。

うきよぶろ

うきよぶろ [0][4] 【浮世風呂】
(1)江戸時代の銭湯。
(2)書名(別項参照)。

うきよぶろ

うきよぶろ 【浮世風呂】
滑稽本。四編。式亭三馬作。1809〜13年刊。江戸町人の社交場であった銭湯を舞台に,客の会話を通じて世相・風俗を描いたもの。写実性に富み,滑稽味豊かな作品。

うきよぼん

うきよぼん 【浮世本】
⇒浮世草子(ウキヨゾウシ)

うきよもとゆい

うきよもとゆい [4] 【浮世元結】
元禄期(1688-1704)に流行した,はでな元結。絵元結など。

うきよものがたり

うきよものがたり 【浮世物語】
仮名草子。五巻。浅井了意作。1659〜66年の間に成立。浮世房と名乗る男の一代記の形式に,見聞・政道批判・笑話などを織り込んだもの。「好色一代男」に影響を与えた。

うきよものまね

うきよものまね 【浮世物真似】
軽妙な話をしながら種々の人物・役者の身振りや声色,動物の鳴き声などのまねをする演芸。「見せもの,はみがきうり,女祭文,東(アズマ)清七が―其外さまざまあるが中にも/滑稽本・膝栗毛 8」

うきわ

うきわ [0] 【浮(き)輪】
水中で体を浮かせるための環状の浮き具。海水浴などで子供が用いる。[季]夏。

うきん

うきん [0] 【烏金】
(1)「赤銅(シヤクドウ){(1)}」に同じ。
(2)墨の異称。
(3)鉄の異称。

うきドック

うきドック【浮ドック】
a floating dock.

うきドック

うきドック [3] 【浮き―】
船を修理するためのドックの一種。鋼鉄製の大きな箱形の船台。水を入れて沈め,船を中に入れたのち,排水して浮き上がらせ,船の修理・改装などを行う。浮き船渠(センキヨ)。
→乾ドック

うぎ

うぎ [1] 【雨儀】
(1)雨天の場合の朝廷の儀式を略式にすること。
(2)転じて,略式の儀式。

うぎょうどう

うぎょうどう ウギヤウ― 【烏形幢】
威儀の具の一。平安時代,元旦の朝賀または即位礼に,紫宸殿(シシンデン)の南庭に飾りとして立てた幢(ハタ)。銅烏幢(ドウウドウ)。

うく

う・く [0] 【浮く】
■一■ (動カ五[四])
(1)液体の中に沈んでいた物が上昇して,液面に達する。また,物が沈まないで液面に留まっている。「魚が―・いた」「木は水に―・く」
(2)物が地面などから離れて上昇し,空中にある。「体が宙に―・く」「空に―・く雲」
(3)内部にあった物が表面に現れる。「脂が顔に―・く」
(4)しっかり固定せず,ぐらぐらする。「釘(クギ)が―・く」「歯が―・く」
(5)基盤を失って,遊離した存在となる。「大衆から―・いた存在」
(6)心が晴れ晴れとする。「―・かない顔」「気ガ―・ク/ヘボン」
(7)軽薄である。ふまじめである。「―・いた気持ちでは合格できない」
(8)予定より少ない費用・時間ですみ,余りが出る。「旅費が―・いた」
(9)根拠がなく,事実から離れている。「口にまかせて言ひちらすは,やがて―・きたることと聞こゆ/徒然 73」
[可能] うける
■二■ (動カ下二)
(1)水面・空中などに浮かばせる。浮かせる。「泊瀬の川に船―・けて/万葉 79」「(燕ガ)尾―・けてめぐるに/竹取」
(2)表面にあらわす。浮かべる。「女君,涙を一目―・けて/源氏(須磨)」
[慣用] 宙に―・歯が―/熱に浮かされる

うく

うく【浮く】
(1)[水に]float.→英和
⇒浮き上がる.
(2)[余る] <We can> save <ten thousand yen a month> .→英和
(3)[心が]⇒浮き立つ,浮き浮き.
(4)[歯が]have a gumboil.→英和

うく

う・く 【受く・請く】 (動カ下二)
⇒うける

うくうちゅう

うくうちゅう [2] 【有空中】
〔仏〕
⇒三時教(サンジキヨウ)

うぐ

う・ぐ 【穿ぐ】 (動ガ下二)
〔上代は「うく」と清音〕
(1)穴があく。落ちくぼむ。「大きに―・げたる岩穴あり/太平記 18」
(2)肉体の一部やかさぶたなどが欠け落ちて,穴があいたようになる。「耳鼻欠け―・げながら抜けにけり/徒然 53」「瘡(カサ)ガ―・ゲタ/日葡」
〔「うがつ」に対する自動詞〕

うぐ

うぐ 【迂愚】 (名・形動)[文]ナリ
世事に暗く,愚かな・こと(さま)。迂拙(ウセツ)。「却て大人も亦此例に洩れぬ―なものだといふ事を証明したいと思つて/中味と形式(漱石)」

うぐい

うぐい【石斑魚】
《魚》a dace.→英和

うぐい

うぐい ウグヒ [0] 【鯎・石斑魚】
コイ目の淡水魚。全長約30センチメートル。からだは紡錘形で細長く,側扁する。背は青褐色,体側から腹面は銀白色。生殖時は腹面に三本の赤色の縦縞が現れる。近縁種のマルタと酷似する。食用。冬,美味。沖縄県をのぞく,日本各地の河川や湖沼に分布。ハヤ。ホンバヤ。イダ。アカハラ。アイソ。

うぐいす

うぐいす【鴬】
a Japanese nightingale.鴬色 greenish brown.

うぐいす

うぐいす ウグヒス [2] 【鶯】
(1)スズメ目ウグイス科の小鳥。主に山地帯の低木林に生息。雄は全長16センチメートルほど,雌はやや小形。背部は緑褐色,腹は白色。アジア大陸東部,日本・台湾などに分布。日本では留鳥または漂鳥。鳴く声が美しく,古くから飼い鳥として珍重されたが,現在は許可が必要。春告げ鳥。花見鳥。経読み鳥。人来(ヒトク)鳥。[季]春。《―の身をさかさまに初音かな/其角》
(2)鶯の背のような色。鶯茶。
(3)美声,または声の美しい女性の形容に用いる。「―芸者」「―嬢」
(4)香道の火道具の一。長さ四寸(約12センチメートル)ほどの細い串(クシ)。金・銀・赤銅などで作る。出香したあとの香包みを順次刺して,炷(タ)いた順序が狂わないようにするもの。香串。
(5)冊子などを綴(ト)じるときに用いる竹の串。

うぐいす=の卵(カイゴ)の中のほととぎす

――の卵(カイゴ)の中のほととぎす
〔ホトトギスは鶯の巣に卵を産み鶯に育てさせることから〕
子であって子でないこと。

うぐいす=の谷渡(タニワタ)り

――の谷渡(タニワタ)り
(1)鶯が谷を飛んで渡ること。また,そのときの鳴き声。枝から枝へと飛び移ることにもいう。[季]春。
(2)人や動物が物から物へ飛び移る曲芸。

うぐいす=鳴かせたこともある

――鳴かせたこともある
昔は若く美しくて,男にもてはやされた時もあった。「今は梅干婆あであれど,花の若い時や色香も深く,―/歌舞伎・質庫魂入替」

うぐいすあわせ

うぐいすあわせ ウグヒスアハセ [5] 【鶯合(わ)せ】
鶯を持ち寄って鳴き声の優劣を競う会。鳴き合わせ。

うぐいすいろ

うぐいすいろ ウグヒス― [0] 【鶯色】
鶯の羽に似た暗い灰黄緑色。

うぐいすかぐら

うぐいすかぐら ウグヒス― [5] 【鶯神楽】
スイカズラ科の落葉低木。山地に自生する。高さ2メートル内外。葉は広卵形で対生。春,淡紅色の漏斗(ロウト)状の花を下垂する。液果は初夏紅色に熟し食べられる。ウグイスノキ。

うぐいすかん

うぐいすかん ウグヒス― [4][0] 【鶯羹】
挽茶(ヒキチヤ)をまぜて鶯色にした羊羹。

うぐいすがい

うぐいすがい ウグヒスガヒ [4] 【鶯貝】
〔樹枝状の腔腸動物のヤギ類に付着し,その形状が鳥が木にとまっている姿のようなので〕
海産の二枚貝。殻表は赤褐色,内面は真珠光沢があって平滑。殻長10センチメートルほど。房総以南の暖海に分布。

うぐいすがき

うぐいすがき ウグヒス― [4] 【鶯垣】
柴垣の一。丸太柱に胴縁(ドウブチ)を数本入れ,クロモジなどの細枝を張ったもの。野趣に富み,草庵露地の囲い垣などとする。

うぐいすじょう

うぐいすじょう ウグヒスヂヤウ [4] 【鶯嬢】
場内アナウンスなどを担当する声の美しい女性の俗称。

うぐいすずな

うぐいすずな ウグヒス― [4] 【鶯砂】
輝石の破片を多量に含んだ緑灰色の砂。壁砂に用いる。小笠原諸島の産。おがさわら。

うぐいすぞめ

うぐいすぞめ ウグヒス― [0] 【鶯染(め)】
鶯茶に染めること。また,その色。

うぐいすちゃ

うぐいすちゃ ウグヒス― [4] 【鶯茶】
染め色の名。茶色がかった緑色。鶯の背の色に似る。

うぐいすづか

うぐいすづか ウグヒス― 【鶯塚】
歌舞伎「昔語黄鳥墳(ムカシガタリウグイスヅカ)」の通称。時代物の一。二世瀬川如皐(ジヨコウ)作。佐々木源之助が鶯の手引きで父の敵を討ったことを脚色したもの。

うぐいすとじ

うぐいすとじ ウグヒストヂ [0][4] 【鶯綴じ】
冊子の綴(ト)じ方の一。まず一枚の紙を二つに折って穴をあけ,それをほかの紙の上に重ねて,その穴に合わせて錐で全部に穴をあけて綴じる。

うぐいすな

うぐいすな ウグヒス― [4] 【鶯菜】
小松菜・水菜などの小さいもの。鶯の鳴く頃のものなのでこの名がある。[季]春。

うぐいすぬか

うぐいすぬか ウグヒス― [4] 【鶯糠】
鶯の糞を精製してまぜた糠。袋に入れて,肌を磨くのに用いた。

うぐいすばり

うぐいすばり ウグヒス― [0] 【鶯張(り)】
木造の床板の張り方の一。踏むと床板をとめたかすがいがきしんで鶯の鳴き声のような音をたてるもの。京都知恩院の渡り廊下が有名。

うぐいすぶえ

うぐいすぶえ ウグヒス― [4][5] 【鶯笛】
鶯の鳴き声を出す竹製の笛。初音の笛。[季]春。

うぐいすまめ

うぐいすまめ ウグヒス― [4] 【鶯豆】
青えんどうを柔らかく煮て甘みをつけたもの。

うぐいすまゆ

うぐいすまゆ ウグヒス― 【鶯眉】
(1)江戸時代,奥女中が一六,七歳くらいから描いた眉。糸眉。柳の眉。
(2)江戸時代,公家や武家で女児が生まれるとすぐ額に白粉(オシロイ)で描いた眉。

うぐいすもち

うぐいすもち ウグヒス― [4] 【鶯餅】
餅または,求肥(ギユウヒ)で餡(アン)を包み,青黄な粉をまぶした餅菓子。色・形が鶯に似ている。[季]春。

うぐう

うぐ・う ウグフ (動ハ四)
灸(キユウ)の跡がはれあがる。いぼう。[日葡]

うぐち

うぐち 【兎口・兎欠】
みつくち。兎唇(トシン)。[和名抄]

うぐら

うぐら 【葎】
⇒むぐら(葎)

うぐらもち

うぐらもち
モグラの異名。うぐろもち。[日葡]

うけ

うけ 【食】
食物。うか。「―は食の義なり/釈日本紀」

うけ

うけ [2] 【筌】
細く割った竹を編んで筒形あるいは籠状に作り,水中に沈めて魚・エビなどをとる漁具。入ったら出られないように返しがついている。ど。せん。ふせご。たつべ。もんどり。うえやな。うえ。
筌[図]

うけ

うけ 【槽】
容器の一種と考えられるが,形状未詳。「天の石屋戸に―伏せて踏みとどろこし/古事記(上)」

うけ

うけ [2][0] 【有卦】
陰陽道(オンヨウドウ)で,人の生まれ年を干支(エト)に割り当てて定めた幸運の年回り。この年回りにあたると,よいことが七年続くという。
→無卦(ムケ)

うけ

うけ【受けが良い(悪い)】
[人気]be (not) popular <with> ;be in (out of) favor <with> .‖名刺受け a (card) tray.郵便受け a (private) mail box.

うけ

うけ【有卦に入る】
be lucky;have good luck.

うけ

うけ 【浮け・浮子・泛子】
〔下二段動詞「浮く」の連用形から〕
「浮き{(1)}」に同じ。「伊勢の海につりするあまの―なれや心ひとつをさだめかねつる/古今(恋一)」

うけ

うけ [2] 【受け・請け】
(1)相手からの働きかけを受けること。また,受け手。「―にまわる」
(2)周囲の受け止め方。評価。世間の評判。人気。「上役の―がよい」
(3)保証すること。うけあうこと。「―人」「―判」
(4)物を受け入れるもの。「新聞―」「郵便―」

うけ=に入(イ)る

――に入(イ)・る
有卦の年回りに入る。めぐりあわせがよくなってよいことばかりが続く。「やることなすことすべてが図に当たって,すっかり―・る」

うけ=に立つ

――に立・つ
請人になる。保証人になる。「お七が約束せし物は,我が―・つ/浮世草子・五人女 4」

うけあい

うけあい [0] 【請(け)合い・受(け)合い】
(1)確実だと請け合うこと。保証。「成功すること―だ」
(2)請負。「―で土こね迄が足をぬき/柳多留 9」

うけあいにん

うけあいにん【請合人】
a guarantee.→英和

うけあう

うけあ・う [3] 【請(け)合う・受(け)合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)責任をもって,確かに約束を果たすと引き受ける。「納期を―・う」
(2)その物事・品物が確かなものであると保証する。「品質は―・います」
[可能] うけあえる

うけあう

うけあう【請け合う】
(1)[保証する]assure;→英和
guarantee;→英和
answer for (責任をもつ);promise (約束する).→英和
(2)[(仕事を)引き受ける]⇒引き受ける.
…かどうかは請け合えない I am not sure if….
品質は請け合います The quality is guaranteed.

うけあみ

うけあみ [0][2] 【受(け)網】
張り網の一種。シラウオ・ウナギなどを追い込んで取る,中央が袋状の網。

うけあゆみ

うけあゆみ 【浮け歩み】
花魁(オイラン)道中の時の遊女の歩き方。体をそらし,足を浮かせるようにして,軽くゆっくり足を運ぶ。「素足道中くり出しの―/浮世草子・一代女 1」

うけい

うけい【右傾化する】
turn rightist[rightish].

うけい

うけい [0] 【右傾】 (名)スル
保守的・国粋主義的になること。右翼的な傾向を強くすること。
⇔左傾
「―した政策」

うけい

うけい ウケヒ 【祈・誓・誓約】
古代の占いの一。あらかじめ定めた二つの事柄のどちらが起こるかによって,吉凶や正邪,また事の成否などを判断する。「―の中に,必ず当に子を生むべし/日本書紀(神代上訓注)」

うけいがり

うけいがり ウケヒ― 【祈狩り】
獲物によって事の吉凶を占うために行う狩り。「斗賀野に進み出でて―をしき/古事記(中)」

うけいゆ

うけいゆ ウケヒ― 【誓湯】
「探湯(クカタチ)」に同じ。「楽(コノ)みて―を置きて曰く/日本書紀(継体訓)」

うけいれ

うけいれ [0] 【受(け)入れ】
(1)自分の方へ引き取ること。「留学生の―」
(2)承諾。承知。「要求の―」

うけいれ

うけいれ【受入れ態勢が整っている(いない)】
be (not) ready[prepared]to receive[accept].受入れ家庭 a host-family.

うけいれたいせい

うけいれたいせい [5] 【受(け)入れ態勢】
物や人を受け入れるための準備。

うけいれる

うけいれる【受け入れる】
receive;→英和
accept[agree to] <a proposal> ;→英和
grant <a request> .→英和

うけいれる

うけい・れる [0][4] 【受(け)入れる・受(け)容れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 うけい・る
(1)人の言うことや要求などを聞き入れる。「反対意見を―・れる」
(2)引き取って,世話をする。「難民を―・れる」
(3)受け取って収める。また,他からもたらされたものを取り入れる。「納入品を―・れる」「仏教の風習を―・れる」

うけう

うけ・う ウケフ 【祈ふ・誓ふ】 (動ハ四)
(1)あらかじめ定めた二つの事柄のどちらが起こるかによって,吉凶や正邪,また事の成否などを判断する。「各―・ひて子生まむ/古事記(上)」
(2)ある事の実現を神に祈る。祈願する。「―・ひて寝(ヌ)れど夢に見え来ぬ/万葉 767」
(3)神に祈って人の死または不幸を願う。のろう。「罪もなき人を―・へば忘草おのが上にぞ生ふといふなる/伊勢 31」

うけうら

うけうら [0] 【浮裏】
⇒浮張(ウケバリ)

うけうり

うけうり【受売りする】
retail (品物を);→英和
tell at second hand (話を).〜の知識 secondhand information[knowledge].

うけうり

うけうり [0] 【受(け)売り・請(け)売り】 (名)スル
(1)他人の意見や考えなどを,そのまま自分の意見のように言うこと。「他人の説を―する」
(2)製造元や問屋からの委託品をほかに売ること。「―の焼酎・もろはく/浮世草子・永代蔵 3」

うけお

うけお [2] 【受緒】
〔結び合わせる二本の緒の一方を受けるものをいう〕
(1)鎧(ヨロイ)の袖についていて,袖を綿上(ワタガミ)の茱萸(グミ)と称する羂(ワナ)につなぐ緒。
→大鎧
(2)箙(エビラ)・靫(ユギ)・空穂(ウツボ)などにつける緒。

うけおい

うけおい [0][3] 【請負】
(1)請け負うこと。依頼人と日限・報酬等を定めて仕事を引き受けること。また,その仕事。「―仕事」
(2)当事者の一方(請負人)がその仕事を完成することを約し,相手方がその仕事の結果に対して報酬を与えることを約する契約。請負契約。
(3)保証すること。請け合うこと。「小まんが願ひ―故/浄瑠璃・丹波与作(中)」

うけおい

うけおい【請負(契約を結ぶ)】
(make) a contract <with> .→英和
〜で by contract.‖請負業 contraction business.請負人[師]a contractor.

うけおいきん

うけおいきん [0] 【請負金】
請負人が仕事を完成する責任に対する報酬として受ける金。

うけおいぎょう

うけおいぎょう [3] 【請負業】
土木・建築工事などの請負を行う職業。「建築―」

うけおいこうさく

うけおいこうさく [5] 【請負耕作】
農地の所有者が耕作全部を一定料金を支払って他に委託する耕作方式。また,農地の所有者が一定料金を受け取って他に耕作させる一種の小作をもいう。

うけおいこさく

うけおいこさく [5] 【請負小作】
江戸時代の小作慣行の一。年限を定め,費用などを見積もり,地主に納付する額を定めた上で請け負う小作。

うけおいし

うけおいし [3][4] 【請負師】
土木・建築工事などの請負を職業とする人。

うけおいせいど

うけおいせいど [5] 【請負制度】
資本家と労働者の間に中間請負人が介在して,仕事を一定価格で請け負い,中間利潤を手に入れる制度。家内工業制度の残存物で,土木・建築・港湾荷役・家内労働などで行われている。

うけおいちんぎん

うけおいちんぎん [5] 【請負賃金】
仕事に要した労働時間数とは関係なく,その出来高に従って払われる賃金。出来高賃金。

うけおいにん

うけおいにん [0] 【請負人】
注文主と請負契約を結び,仕事を完成させる義務を負う人。

うけおう

うけおう【請け負う】
contract[have a contract] <for[to build]a house> .→英和
請け負わせる give <a person> a contract <for,to do> .

うけおう

うけお・う [3][0] 【請(け)負う】 (動ワ五[ハ四])
(1)特に請負{(2)}の契約によって仕事を引き受ける。「新築工事を―・う」
(2)返済などの義務を負う。「コノ羊,犬ノ小麦ヲ―・ウタコト必定ヂャ/天草本伊曾保」
[可能] うけおえる

うけかえす

うけかえ・す 【受け返す・請け返す】 (動サ四)
(1)「受け出す{(1)}」に同じ。「古の質の札をば―・し/仮名草子・仁勢物語」
(2)「受け出す{(2)}」に同じ。「金さへ出来りや,何時でも―・さうと/滑稽本・根無草後編」

うけかた

うけかた 【受(け)方】
(1) [3][4]
受ける時の方法・態度。「電話の―が悪い」
(2) [0]
受ける側の人。
(3) [0]
攻撃などを受ける側。防御側。「―になる」
(4) [0]
取引で,品物の受け渡しの時,受け取る側。買い方。

うけかぶ

うけかぶ [2] 【受(け)株】
買い方が決済期日に引き取る株式。

うけかわせ

うけかわせ [3] 【受(け)為替】
逆為替の一種。江戸時代,大坂商人の行なった売り渡し商品代金などの資金取り立て方法。

うけがう

うけが・う 【肯ふ】 (動ハ四)
承知する。引き受ける。「雀部いとやすく―・ひて/読本・雨月(浅茅が宿)」

うけがき

うけがき [0] 【請(け)書き】
⇒うけしょ(請書)

うけき

うけき 【浮け木】
(1)「浮き{(1)}」に同じ。
(2)水に浮かぶ木。舟。「無目(マナシ)堅間(カタマ)を以て―に為りて/日本書紀(神代下訓)」

うけぎ

うけぎ [0] 【受(け)木】
建築で,ほかの部分を受け支える部材。

うけぐち

うけぐち [2][0] 【受(け)口】
(1)物品の受け入れ口。「郵便受けの―」
(2)上顎(ウワアゴ)よりも下顎の方が突き出た口。うけくち。
(3)電球のソケット。
(4)樹木を切り倒す時,倒す方向を確実にし,また木の裂けるのを防ぐために,倒そうとする側に斧でつけておく切り口。
⇔追い口

うけこたえ

うけこたえ [0] 【受け答え】 (名)スル
相手の言葉や問いかけに答えること。応答。「―がきびきびしている」「適当に―しておく」

うけこたえ

うけこたえ【受け答えする】
answer;→英和
give an answer <to> .

うけこむ

うけこ・む 【請け込む・受け込む】 (動マ四)
引き受ける。「後家のおかめが―・んで/浄瑠璃・油地獄(上)」

うけごし

うけごし [2][0] 【受(け)腰】
物事に対する受け身の姿勢・態度。「激しい質問攻めに―になる」

うけさく

うけさく [0] 【請(け)作】
(1)平安中期以降,主に荘園で,農民が領主から土地をあてがわれて耕作すること。年貢負担の義務を負う。
(2)江戸時代,農民が地主から田畑を借りて耕作すること。小作。

うけざ

うけざ [0][2] 【請座】
(1)開閉する扉の軸のはまる所。
(2)「請座金物」の略。

うけざかなもの

うけざかなもの [4] 【請座金物】
扉の軸をはめる金属部品。

うけざかや

うけざかや 【請け酒屋】
江戸時代,造り酒屋から酒を買い受けて小売りする酒屋。小売り酒屋。

うけざら

うけざら [2][0] 【受(け)皿】
(1)しずくなどが落ちるのを受けるために,醤油さし・カップなどの下に敷く皿。
(2)物事を引き継ぐための受け入れ態勢。「政権の―づくり」

うけざら

うけざら【受け皿】
a saucer.→英和

うけしょ

うけしょ [3][2] 【請所】
中世,地頭・荘官・名主などが荘園領主に対して毎年一定額の年貢納入を請け負う代わりに,その荘園の下地(シタジ)支配に関する一切の権限を委任されること。うけどころ。
→守護請(シユゴウケ)

うけしょ

うけしょ [0][2] 【請書】
(1)承知したり保証する旨を記した書類。請文。うけがき。
(2)受け取ったことを証明する書類。受領書。

うけしょうもん

うけしょうもん [3] 【請証文】
江戸時代の訴訟で,原告・被告の両者が判決の宣告文を請けて服従することを示すために提出した証文。
→上証文(アゲシヨウモン)

うけじょう

うけじょう [0] 【請状】
江戸時代,保証人が出した奉公人の身元保証書。本人がキリシタンでない旨も記入した。

うけそう

うけそう 【請奏】
⇒しょうそう(請奏)

うけそこなう

うけそこなう【受け損なう】
miss <a ball> .→英和

うけそんじる

うけそん・じる [0] 【受(け)損じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「うけそんずる」の上一段化〕
「受け損ずる」に同じ。

うけそんずる

うけそん・ずる [5][0] 【受(け)損ずる】 (動サ変)[文]サ変 うけそん・ず
受けようとして失敗する。うけそんじる。「鋭い切っ先を―・ずる」

うけたまわる

うけたまわ・る [5] 【承る】 (動ラ五[四])
〔「受け賜る」の意〕
(1)「聞く」の謙譲語。
 (ア)(目上の人の言葉を)つつしんで聞く。拝聴する。「御意見を―・る」
 (イ)(目上の人の様子を)伝え聞く。「―・るところによりますと」
(2)「引き受ける」「承諾する」の謙譲語。(目上の人の命令や頼みを)引き受ける。「御用命を―・る」「委細―・りました」
(3)「受ける」の謙譲語。お受けする。いただく。「かしこき仰せ言をたびたび―・りながら/源氏(桐壺)」

うけたまわる

うけたまわる【承る】
(1)[御用命を受ける]receive <an order> .→英和
(2)[聞く]承っておく Please tell[give]me <your name and address> .
承っている I hear[am told,understand]that….

うけだす

うけだ・す [3][0] 【請(け)出す】 (動サ五[四])
(1)借金を払って質種(シチグサ)などを取り戻す。受け戻す。「質種を―・す」
(2)身請けする。「日頃なじみの茨木屋の吾妻をとんと―・し/浄瑠璃・淀鯉(上)」
[可能] うけだせる

うけだす

うけだす【受[請]け出す】
[質草を]redeem;→英和
take <a thing> out of pawn.

うけだち

うけだち【受太刀になる】
stand[be]on the defensive.→英和

うけだち

うけだち [0] 【受(け)太刀】
(1)剣道で,相手の斬り込んできた太刀を受け止めること。
(2)相手の攻撃に押されて,守勢になること。「鋭い反論に―となる」

うけち

うけち [0][2] 【請地】
請所(ウケシヨ)となった下地(シタジ)。

うけちょう

うけちょう [0] 【浮け超】
⇒揚(ア)げ超

うけつぎ

うけつぎ【受け継ぎ】
succession (地位の);→英和
inheritance (性質・財産の);→英和
taking over (事務の).

うけつぐ

うけつ・ぐ [0][3] 【受(け)継ぐ】 (動ガ五[四])
前の人の仕事などを引き継ぐ。また,人の性質や志などを引き継ぐ。継承する。「書記の役を―・いだ」「親から―・いだ気質」
[可能] うけつげる

うけつぐ

うけつぐ【受け継ぐ】
[地位・仕事を]succeed to <one's father's business> ;take over <the duties> ;[性質・財産を]inherit.→英和

うけつけ

うけつけ [0] 【受付】 (名)スル
(1)申し込みや願書などを受け付けること。「願書の―」「九時から―する」
(2)用件を受け継いだり,取り次いだりする場所。また,その係の人。「会社の―で尋ねる」

うけつけ

うけつけ【受付】
[受理]receipt;→英和
acceptance;[受付所]a reception desk;an information office[desk].‖受付係 an information clerk;an usher.受付番号 a receipt number.

うけつける

うけつ・ける [4][0] 【受(け)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 うけつ・く
(1)申し込みなどを受ける。「応募書類を―・ける」
(2)人の頼みや訴えごとを聞き入れる。「返品を―・ける」
(3)与えられた物事に応じた反応を示す。受け入れる。多く「受け付けない」の形で用いる。「何を食べても胃が―・けない」

うけつける

うけつける【受け付ける】
receive;→英和
[願書などを]accept <applications> .→英和
受け付けない refuse;→英和
reject;→英和
pay no attention <to> (聞かない);[胃が]revolt <against food> .→英和

うけつぼ

うけつぼ [2] 【受け壺】
戸の,掛け金を受ける側の金物。

うけづつ

うけづつ [2][0] 【受筒】
(1)鎧(ヨロイ)の背に,旗指物(ハタサシモノ)をさすためにつける筒。指筒(サシヅツ)。「―につつぱめべい/雑兵物語」
(2)生け花で花どめに使う鉛または陶製の筒。受け箱。
(3)立花(タテハナ)や立華(リツカ)で草花をさすための竹製または金属性の足の付いた筒。
受筒(1)[図]

うけて

うけて [3] 【受(け)手】
(1)物を受け取る人。受取人。
(2)放送・通信などで,情報を受け取る側の人。
⇔送り手
(3)(「受手」と書く)「受取手形」の略。
⇔支手

うけとめる

うけとめる【受け止める】
catch.→英和

うけとめる

うけと・める [4][0] 【受(け)止める】 (動マ下一)[文]マ下二 うけと・む
(1)飛んできた物や落ちてきた物を手や腕で支えて進行を止める。「ボールを―・める」
(2)攻撃を食い止める。防ぐ。「猛烈な突っ張りをがっちり―・める」
(3)外からの働きかけを受けてそれに対応する。取り組む。「自分自身の問題として―・める」

うけとり

うけとり [0] 【受(け)取り・受取・請取】
(1)うけとること。「代理人を―にやる」
(2)(「受取」「請取」と書く)受け入れた旨を記して渡す証文。受取証。
(3)引き受けたこと。受け持ち。「女の子は私の―だから,おまへさんお構ひなさいますな/滑稽本・浮世風呂 3」
(4)理解。のみこみ。「他人の記した帳簿を見ても甚だ―が悪い/福翁自伝(諭吉)」

うけとり

うけとり【受取(証)】
(a) receipt;→英和
(an) acknowledgment.受取人 a recipient;→英和
a remittee (為替の);a beneficiary (保険金の);→英和
a consignee (貨物の).受取手形 bills receivable <B/R,b.r.> .

うけとりかんじょう

うけとりかんじょう [5] 【受取勘定】
短期に回収される債権の総称。受取手形・売掛金・未収金など。
⇔支払勘定

うけとりかんじょうそうば

うけとりかんじょうそうば [9] 【受取勘定相場】
外国為替相場の建て方の一。自国通貨一単位に対する外国通貨の額で表示される相場。外貨建て為替相場。
⇔支払勘定相場

うけとりしょう

うけとりしょう [0] 【受取証】
金品を受け取ったことの証拠として出す証書。領収証。受取。受領証。受取証文。受取証書。

うけとりしょうしょ

うけとりしょうしょ [5] 【受取証書】
債権者が債務の弁済を受けたことを証明するために,債務者に対して交付する書面。

うけとりてがた

うけとりてがた [5] 【受取手形】
(1)商取引で,給付の対価として受け取った手形。
⇔支払手形
(2)江戸時代,切米または借米を受け取るときの手形。

うけとりにん

うけとりにん [0] 【受取人】
(1)郵便物・金品・書類などを受け取るべき人。
⇔差出人
(2)手形・小切手の振出人から交付を受け,その最初の所持人となる者。自ら支払いを受けることも,裏書きして他人に譲渡することもできる。

うけとりわたし

うけとりわたし [5] 【受(け)取り渡し】
(1)受け取ることと渡すこと。受け渡し。
(2)婚礼で,嫁を婿方に渡すこと。また,その儀式。
(3)(「請取渡し」とも書く)請け負った仕事を,さらに他人に請け負わせること。

うけとる

うけとる【受け取る】
(1)[受ける]receive;→英和
get.→英和
(2)[解する]take <it to be true> ;→英和
accept;→英和
believe;→英和
interpret;→英和
[言った通りに]take a person at his words.

うけとる

うけと・る [0][3] 【受(け)取る】 (動ラ五[四])
(1)自分の所へ来たものを手で取って持つ。「代金を―・る」
(2)他からの働きかけや話をある意味に解釈する。「何でも悪意に―・る人だ」
(3)(多く「受け取りにくい」「受け取りかねる」の形で)納得する。認める。「彼女の言葉としては―・りにくい」
(4)(「請け取る」とも書く)引き受ける。担当する。「国々の勢一方��を―・りて谷々峰々より攻め上りける/太平記 16」
[可能] うけとれる

うけとれる

うけと・れる [0][4] 【受(け)取れる】 (動ラ下一)
〔「受け取る」の可能動詞から〕
(1)ある意味に解釈できる。「彼の言い方は否定的に―・れる」
(2)(多く打ち消しの語を伴う)納得できる。合点がいく。「何とも―・れない話だ」

うけどころ

うけどころ [3] 【請所】
⇒うけしょ(請所)

うけながす

うけなが・す [4][0] 【受(け)流す】 (動サ五[四])
(1)軽くあしらってまともに受けない。はぐらかす。「柳に風と―・す」
(2)斬り込んできた刀を受けてかわす。「鋭い切っ先を軽く―・す」
[可能] うけながせる

うけながす

うけながす【受け流す】
ward off;dodge <a blow> ;→英和
parry <a blow,a question> .→英和

うけなわ

うけなわ [0] 【浮子縄】
浮きをつけて水中に投げ入れておく縄。網や延縄(ハエナワ)を浮かせるために用いる。

うけにん

うけにん [0] 【請人】
中世・近世の種々の契約における保証人。近世では,金銭貸借の金請(カネウケ)のほか人請(ヒトウケ)・地請(ジウケ)・店請(タナウケ)などが存在した。

うけにん

うけにん【請人】
⇒保証(人).

うけのみたま

うけのみたま 【稲魂】
「うかのみたま(倉稲魂)」に同じ。[和名抄]

うけはらい

うけはらい【受払い(金)】
receipts and payments.

うけはらい

うけはらい [0] 【受け払い】
受け取ることと支払うこと。

うけはん

うけはん [0][2] 【請判】
請人(ウケニン)が保証のしるしに押す判。

うけばこ

うけばこ [2] 【凵】
「凵繞(カンニヨウ)」に同じ。

うけばこ

うけばこ [2] 【受(け)箱】
郵便物・新聞・牛乳などを受けるために取り付けられた箱。

うけばな

うけばな [2][0] 【請花】
塔・多宝塔・石灯籠(イシドウロウ)などで,相輪・宝珠・中台・台座などに見られる蓮華(レンゲ)形の装飾。
→相輪

うけばり

うけばり [0] 【浮張・受張】
兜(カブト)の鉢裏に,頭が直接鉢に当たるのを防ぐために張る革や布。内張。浮裏(ウケウラ)。

うけばり

うけばり [0] 【浮け貼り】
屏風などを貼るとき,骨の上だけに糊(ノリ)をつけて,その他を浮かせて貼ること。

うけばる

うけば・る 【受け張る】 (動ラ四)
他に憚(ハバカ)ることなく存分に振る舞う。勢いを張る。「庭のたたずまひもげに艶なる方に―・りたるありさまなり/源氏(賢木)」

うけぶみ

うけぶみ [0] 【請文】
上司からの命令・諮問などに対して,返答や報告を記して差し出す文書。また,中世頃から請負などで履行を誓って差し出す文書。請書。散状。

うけぼり

うけぼり [0] 【浮け彫り】
⇒うきぼり(浮彫)

うけみ

うけみ【受身】
《文》the passive voice.〜の passive;→英和
<be> (on the) defensive (守勢の).→英和

うけみ

うけみ [0][3][2] 【受(け)身】
(1)ほかから攻撃されて守勢になること。また,その状態。受け太刀。「鋭い質問に―になる」
(2)消極的な態度。ほかからの働きかけを待つ態度。「あの人は何をするにも―だ」
(3)文法で,他者からの動作・作用を受けるものを主語として述べるもの。口語では助動詞「れる」「られる」,文語では「る」「らる」(古くは「ゆ」「らゆ」)を付けて言い表す。「殺される」「ほめられる」の類。なお,「雨に降られる」のように,自動詞に受け身の助動詞を付けた言い方(迷惑の受け身といわれる)もある。受動態。
(4)柔道で,相手に投げられたとき,けがをしないように倒れる方法。

うけむけ

うけむけ [1] 【有卦無卦・有気無気】
陰陽道(オンヨウドウ)で,五行相克の理から干支(エト)によって人の吉凶を占うこと。幸運と不運の年回り。

うけもち

うけもち【受持】
charge.→英和
‖受持学級(区域) one's class (territory).受持の先生 one's class[homeroom]teacher;the teacher in charge <of the first year class> .受持時間 one's class hours.

うけもち

うけもち [0] 【受(け)持ち】
受け持つこと。受け持っている仕事。担当。担任。「会計は彼の―だ」「―の先生」

うけもちのかみ

うけもちのかみ 【保食神】
五穀の神。食物の神。うかのみたま。「葦原の中つ国に―有りと聞く/日本書紀(神代上訓)」

うけもつ

うけも・つ [3][0] 【受(け)持つ】 (動タ五[四])
自分の仕事・任務として,引き受けて扱う。担当する。担任する。「案内係を―・つ」「一年 A 組を―・つ」

うけもつ

うけもつ【受け持つ】
take[be in]charge of;teach.→英和
受け持たせる assign;→英和
allot;→英和
put <a person> in charge <of a thing> .

うけもどし

うけもどし [0] 【受(け)戻し・請(け)戻し】
(1)金を払って質(シチ)や抵当に入っていたものを取り戻すこと。
(2)手形・小切手の裏書人などが,金銭と引き換えに所持人から手形・小切手を取り返すこと。

うけもどししょうけん

うけもどししょうけん [6] 【受戻証券】
証券と引き換えでなければ,証券上の債務の履行を必要としない有価証券。手形・小切手・貨物引換証・倉庫証券・船荷証券などの類。引換証券。

うけもどす

うけもど・す [4] 【受(け)戻す・請(け)戻す】 (動サ五[四])
(1)預けておいた金品の返却を受ける。「学資の余分を亭主が預つて置て呉れるのを―・し/油地獄(緑雨)」
(2)「受け出す{(1)}」に同じ。
(3)手形・小切手の裏書人や振出人などが,金銭と引き換えに所持人からその手形・小切手を取り返す。「約束手形を―・す」

うけやど

うけやど 【請宿】
奉公人などの身元を引き受けて職を周旋する家。口入れ宿。宿元。

うけやま

うけやま [0] 【請山】
(1)江戸時代,領主の支配に属する山林を,村または個人がその管理を条件に一定期間使用収益すること。また,その山。
(2)江戸時代,村と村との間の談合によって,事前に条件(期限・採取量・採取料金など)を決め,入会(イリアイ)を許した山林。
(3)江戸時代,山師が一定期間の運上額を決めて,鉱山の経営を請け負うこと。

うけら

うけら 【朮】
植物オケラの古名。「恋しけば袖も振らむを武蔵野の―が花の色に出なゆめ/万葉 3376」

うけらがはな

うけらがはな 【うけらが花】
歌文集。七巻。加藤(橘)千蔭作。1802年刊。自撰の和歌・雑体・長歌および二六編の擬古文による文章を収録。08年「うけらが花二編」刊。

うけらが花

うけらがはな 【うけらが花】
歌文集。七巻。加藤(橘)千蔭作。1802年刊。自撰の和歌・雑体・長歌および二六編の擬古文による文章を収録。08年「うけらが花二編」刊。

うけりょう

うけりょう [2] 【請料】
中世,請所(ウケシヨ)をした地頭・荘官・名主などが荘園領主に納入することを請け負った一定額の年貢。請口(ウケグチ)。

うける

う・ける [2] 【受ける・請ける・承ける・享ける】 (動カ下一)[文]カ下二 う・く
(1)向かってくる物をとらえておさめる。「ボールを手で―・ける」「雨漏りをバケツで―・ける」
(2)風や光が当てられる。「追い風を―・けて快走するヨット」「西日をまともに―・ける部屋」
(3)自分に差し出されたものを自分のものとする。受け取る。《受》「謝礼を―・ける」
(4)(動作を表す語や,動作の結果生ずるものを目的語とする)他からの働きかけが及ぶことを,働きを及ぼされた側から言うことば。《受》
 (ア)課せられた物事やしかけられた行為などに積極的に対処する。「部下から報告を―・ける」「挑戦を―・ける」
 (イ)自分の意志に関係なく,他からの働きかけをこうむる。「敵から攻撃を―・ける」「罰を―・ける」「読者からのお叱りを―ける」
 (ウ)他からもたらされた状態が自分の身に自然と生ずる。
⇔あたえる
「あの本を読んでどんな印象を―・けたか」「地震で被害を―・ける」「精神的ショックを―・ける」
 (エ)与えられる。
〔「享ける」とも書く〕
「生を―・ける」
(5)自分からすすんで,あることをしてもらう。《受》「手術を―・ける」「お祓(ハラ)いを―・ける」「入学試験を―・けに行く」
(6)他からの注文・依頼を承知して対処する。《受・請》「注文を―・ける」「神は―・けずぞなりにけらしも/古今(恋一)」
(7)(提案などを)承服する。受け入れる。のむ。《受・承》「とても―・けられないきびしい条件」
(8)影響・関連・つながりがそこに及んでいる。《受・承》「理事会の決定を―・けて事務局では…」「『もしも』を―・けて,あとには仮定表現が来る」
(9)引き継ぐ。継承する。《承》「先代のあとを―・けて二代目当主となる」「母親から絵の才を―・ける」
(10)観客・聴衆に気に入られ,好まれる。《受》「若者に―・けるギャグ」
(11)(方角を表す語を目的語として)…に面する。《受》「南を―・ける」
(12)借金を払って,質種(シチグサ)などを取り戻す。現代では「うけ出す」「うけ戻す」など,複合した形で用いる。《受・請》「衣を…質に置けるが,そののち―・くる事成がたく/浮世草子・世間胸算用 1」
[慣用] 意を―・生を―・真(マ)に―

うける

うける【受ける】
(1)[得る,取る]be given;receive <an order,a higher education> ;→英和
get[obtain] <permission,a license> ;→英和
have <a visit from a person> ;→英和
win <a prize> ;→英和
catch <a ball> .→英和
(2)[試験・手術を]take[sit for] <an examination> ;→英和
have[undergo] <an operation> .
(3)[こうむる]suffer <a loss,damage> .→英和
(4)[受諾する]accept <an offer> .→英和
(5)[人気]be popular;make a hit.→英和

うけわしげ

うけわしげ ウケハシ― 【詛はしげ】 (形動ナリ)
〔のろう意の動詞「詛(ウケ)わう」の形容詞形「詛わし」に「げ」の付いた形〕
いかにものろいたいというようなさま。のろわしげ。「弘徽殿などの―に宣ふと聞きしを/源氏(紅葉賀)」

うけわたし

うけわたし [0] 【受(け)渡し】 (名)スル
(1)一方が他方へ引き渡し,他方がそれを受け取ること。「荷物の―」
(2)売買の目的物たる商品の引き渡し。また,取引所における売買取引の決済。「―価格」
(3)演劇で台詞(セリフ)を一人の俳優から他の人に引き継がせること。「台詞の―がスムーズにいく」

うけわたし

うけわたし【受渡し】
delivery;transfer (権利・財産などの);→英和
payment.→英和
〜する deliver;→英和
transfer;hand over.

うけん

うけん [0] 【有見】
〔仏〕 この世の事物は実体として存在するという,反仏教的な考え。

うげき

うげき [0][1] 【羽檄】
〔中国で,国家有事の時に急いで徴兵する場合などに用いる檄文。木簡に書いて,鳥の羽根をつけて急を要する意を示したことから〕
急ぎの告知文。急ぎの徴兵のふれぶみ。羽書。飛檄(ヒゲキ)。

うげつ

うげつ [1] 【雨月】
(1)陰暦八月十五夜の月が雨のために見えないこと。雨名月。[季]秋。《百花園―の門を閉しけり/山本京童》
(2)陰暦五月の異名。

うげつ

うげつ 【雨月】
能の一。四番目物。金春(コンバル)禅竹作。住吉詣での途上,賤(シズ)の屋に宿を請う西行法師が和歌を詠じて歌の才を示し,のち,禰宜(ネギ)に乗り移った住吉明神が現れて西行の詠吟をたたえる。

うげつものがたり

うげつものがたり 【雨月物語】
読本(ヨミホン)。五巻。上田秋成作。1768年成立,76年刊。中国の小説や日本の古典を翻案・改作した怪異小説九編を収める。

うげのひとごと

うげのひとごと 【宇下人言】
松平定信の自叙伝。一巻。1758年の誕生から93年の老中辞職直前までが記され,寛政の改革についての定信の政見・思想がうかがえる。題名は「定信」の二字を分解したもの。成立年未詳。

うげん

うげん 【繧繝】
「うんげん」の撥音「ん」の無表記。

うげん

うげん【右舷】
《海》the starboard.→英和

うげん

うげん [0] 【有験】
祈祷などの効験があること。「―の高僧貴僧に仰せて,大法秘法を修し/平家 3」

うげん

うげん [0] 【迂言】
(1)時世や事情にうとい言葉。自分の言葉を謙遜していう語。
(2)回りくどい言い方。

うげん

うげん [0][1] 【右舷】
船尾から,船首に向かって右側のふなばた。また,そちらの方向。
⇔左舷

うこう

うこう 【烏江】
(1)中国,貴州省を北流して四川盆地で長江に注ぐ川。長さ1018キロメートル。黔江(キンコウ)。ウー-チアン。
(2)中国,安徽(アンキ)省東部の長江西岸の地。秦末,楚の項羽が劉邦(リユウホウ)に敗れて自殺した所。

うこう

うこう 【禹貢】
「書経」中の一編。禹が国土を巡視し,各種の調査を行い,租税貢賦の法を定めたことを,史官が記録したもの。古代中国の一種の地理書で,黄河・揚子江流域を九州に分け,山川・土質・物産・制度を記す。

うこうこつ

うこうこつ [2] 【烏口骨】
脊椎動物の胸部を形成する骨の一。両生類・爬虫類・鳥類にみられる。上腕骨の上端前方にあり,肩甲骨に接する。哺乳類では退化して肩甲骨の突起となる。烏喙(ウカイ)骨。烏啄(ウタク)骨。

うこうしゅんすう

うこうしゅんすう ウカウ― [1][0] 【禹行舜趨】
〔「荀子(非十二子篇)」にある句。禹・舜はともに中国古代の聖天子〕
表面だけは聖人の動作をまねても,それに伴う徳のないこと。

うこうとっき

うこうとっき [4] 【烏口突起】
哺乳類の肩甲骨の上縁の外側部にある曲がった突起。烏口骨の退化したもので,肩関節の付け根の部分にあり,上肢を動かす筋や胸壁の筋が付着している。烏喙(ウカイ)突起。

うこうれんらくせん

うこうれんらくせん ウカウ― 【宇高連絡船】
本州と四国を結んでいた旧国鉄の連絡航路。岡山県玉野市宇野と香川県高松間。1988年(昭和63)廃止。

うこぎ

うこぎ [0] 【五加・五加木】
ウコギ科の落葉低木。中国原産。葉は五小葉からなる掌状複葉。初夏,黄緑色の小花多数を半球形状につけ,秋,黒色球形の実を結ぶ。幹にとげがあるので生け垣にされる。若葉は浸し物や炊き込み飯にする。根の皮は五加皮(ゴカヒ)と称し,漢方で強壮剤とする。ヒメウコギ。[季]春。《白粉をつければ湯女や―摘む/虚子》
五加[図]

うこぎか

うこぎか [0] 【五加科】
双子葉植物離弁花類の一科。木本,まれに草本。葉はときに掌状複葉。花は小さく,散状または頭状の花序につく。世界に約七〇属七〇〇種を産する。ヤツデ・カクレミノ・ウド・チョウセンニンジンなど。

うこさべん

うこさべん [1] 【右顧左眄】 (名)スル
〔右を見たり左を見たりする意〕
あたりの様子や周囲の思惑を気にして,決断できず迷うこと。左顧右眄。「いつも―してばかりいる」

うこっけい

うこっけい [3] 【烏骨鶏】
〔皮膚・肉・骨が暗紫色を帯びているところから〕
ニワトリの一品種。東アジア原産。古く中国から渡来。観賞用・食肉用に飼われた。天然記念物。

うこん

うこん【鬱金】
《植》a turmeric.→英和

うこん

うこん [0] 【鬱金】
(1)ショウガ科の多年草。熱帯アジア原産。根茎から,長い柄をもった楕円形の葉を叢生する。草丈50センチメートル内外。秋,花茎の先に,淡緑色の苞(ホウ)に包まれた黄色の花を開く。根茎は黄色染料や,健胃・止血剤とする。黄染草。
(2){(1)}の根茎からとった黄色の染料。
(3){(2)}で染めた,鮮やかで濃い黄色。
鬱金(1)[図]

うこん

うこん 【右近】
平安中期の歌人。藤原季縄の女(ムスメ)。醍醐天皇の中宮穏子の女房。主に村上朝歌壇で活躍。男に忘れられる身を嘆く歌を残す。「後撰和歌集」以下の勅撰集に九首入集。生没年未詳。

うこん

うこん [1] 【右近】
(1)「右近衛府(ウコンエフ)」の略。
⇔左近
(2)「右近の橘」の略。

うこんいろ

うこんいろ [0] 【鬱金色】
染め色の名。鬱金{(3)}に同じ。

うこんうつぎ

うこんうつぎ [4] 【鬱金空木】
スイカズラ科の落葉低木。本州中部以北の山地に自生する。高さ1.5メートル。葉は対生し,卵円形。夏,枝の先端に筒状の淡黄色の花を数個つける。

うこんえ

うこんえ [2] 【右近衛】
(1)「右近衛府」の略。
(2)右近衛府の兵士。

うこんえのしょうげん

うこんえのしょうげん 【右近衛将監】
右近衛府の三等官。従六位上相当。定員四名。うこんのじょう。

うこんえのしょうしょう

うこんえのしょうしょう 【右近衛少将】
右近衛府の次官。正五位下相当。定員二名。右少将。

うこんえのしょうそう

うこんえのしょうそう 【右近衛将曹】
右近衛府の主典(サカン)(四等官)。従七位下相当。定員四名。

うこんえのだいしょう

うこんえのだいしょう 【右近衛大将】
右近衛府の長官。従三位相当。多くは大臣や納言が兼任した。右近大将。右大将。

うこんえのちゅうじょう

うこんえのちゅうじょう 【右近衛中将】
右近衛府の次官。従四位下相当。定員一名。のちに四名となる。三位でなる人を三位中将(サンミノチユウジヨウ),参議で兼ねる人を宰相中将という。右近中将。

うこんえふ

うこんえふ [4] 【右近衛府】
近衛府の一。右近司。右近衛。右近。
→近衛府(コノエフ)

うこんげんざえもん

うこんげんざえもん 【右近源左衛門】
(1622-?) 初期歌舞伎の俳優。若衆歌舞伎時代から女方を専門とし,若衆歌舞伎禁止後は置き手拭いを考案。後世,女方の祖とされる。

うこんこ

うこんこ [2] 【鬱金粉】
鬱金{(2)}の粉末。布類・たくあん・カレー粉などの染色に使用する。

うこんこう

うこんこう [0] 【鬱金香】
チューリップの異名。うっこんこう。

うこんぞめ

うこんぞめ [0] 【鬱金染(め)】
鬱金色に染めること。また,染めたもの。

うこんのじょう

うこんのじょう 【右近将監】
⇒右近衛将監(ウコンエノシヨウゲン)

うこんのじん

うこんのじん 【右近の陣】
宮中内にある,右近衛府の役人の詰め所。紫宸殿(シシンデン)の西,月華門内にあった。

うこんのたいふ

うこんのたいふ 【右近大夫】
右近衛将監で官位が五位の者。

うこんのたちばな

うこんのたちばな 【右近の橘】
紫宸殿(シシンデン)の南階下西側に植えられた橘。朝儀のとき,右近衛府の武官の列する側にあたる。
→左近の桜
→内裏

うこんのちゅうじょう

うこんのちゅうじょう 【右近中将】
⇒右近衛中将(ウコンエノチユウジヨウ)

うこんのつかさ

うこんのつかさ 【右近司】
⇒右近衛府(ウコンエフ)

うこんのばば

うこんのばば 【右近の馬場】
右近衛府の管轄する馬場。京都,北野神社の南東にあった。ここで近衛の官人が毎年5月に競(クラ)べ馬を行なった。うこんのうまば。

うこんばな

うこんばな [2] 【鬱金花】
檀香梅(ダンコウバイ)の別名。

うこんもめん

うこんもめん [4] 【鬱金木綿】
鬱金色に染めた木綿。

うご

うご 【羽後】
(1)旧国名の一。秋田県の大部分と山形県の北部の一部とに相当。
(2)秋田県南東部,雄勝(オガチ)郡の町。雄物(オモノ)川西岸に位置。藩政期から商業・軍事・交通上の要地。現在も九斎市が開かれ,盆踊りも有名。

うご

うご [1] 【海髪】
海藻オゴノリの別名。おご。[季]春。

うご

うご [1] 【雨後】
雨のやんだあと。雨上がり。

うご

うご【雨後】
(just) after a[the]rain.→英和
〜の竹の子のように like (so many) mushrooms after a rain.

うご=の筍(タケノコ)

――の筍(タケノコ)
〔雨がやんだあとに筍が続々と生えることから〕
似たような物事が次々と現れ出ることのたとえ。

うごう

うごう【烏合の衆】
a disorderly crowd;a mob.→英和

うごう

うごう [0] 【烏合】
烏(カラス)の群れのように規律も統一もなく集まること。

うごうご

うごうご 【蠢蠢】 (副)
(1)少しずつ動くさま。虫などがうごめくさま。「鼻の先うぞやき,―として/仮名草子・浮世物語」
(2)活気がなくぐずぐずしているさま。「若盛りにあてがひ世帯,―と生きて居て/浮世草子・置土産 2」

うごうのしゅう

うごうのしゅう [5] 【烏合の衆】
〔後漢書(耿弇伝)〕
烏の群れのように統一も規律もなく寄り集まった群衆,または軍勢。

うごかす

うごか・す [3] 【動かす】 (動サ五[四])
(1)物の位置・方向などを変える。一か所を固定したものを揺らす。「机を窓ぎわに―・す」「腕をちょっとでも―・すと痛い」「風がのれんを―・す」
(2)機械などを機能させる。「水の力が発電機を―・す」
(3)人がある仕事・行為をするようにしむける。「金の力で人を―・す」「人々の熱意が行政当局を―・した」
(4)組織を機能させる。「日本を―・している人々」
(5)他人の気持ちを変化させて,あるものに好意を持つようにしむける。感動させる。「 K 先生の話に心を―・された」「力をも入れずして天地(アメツチ)を―・し/古今(仮名序)」
〔「動く」に対する他動詞〕
[可能] うごかせる

うごかす

うごかす【動かす】
(1)[移動させる]move;→英和
[振る]shake;→英和
swing;→英和
[変える]change;→英和
shift;→英和
remove (取り除く).→英和
(2)[運転する]run;→英和
drive <a car> ;→英和
work[operate] <a machine> .→英和
(3)[心を]move;affect;→英和
touch;→英和
influence.→英和
動かし難い[得ない]immovable;→英和
unchangeable;→英和
undeniable;→英和
indisputable.→英和

うごき

うごき [3] 【動き】
(1)動くこと。また,動いている状態。「―が鈍い」「球の―を目で追う」
(2)状態や状況の変化。移り変わり。「世の中の―」「心の―を読み取る」

うごき

うごき【動き】
(a) movement;→英和
motion;→英和
[活動]activity;→英和
[動向]a trend.→英和
〜がとれない[混雑]cannot stir an inch;→英和
[窮地]stick in the mud;→英和
<話> be in a fix.→英和

うごき=が取れ∘ない

――が取れ∘ない
場所が狭くて,体を動かすことができない。また,制約などのために自由に振る舞えない。進退に窮する。「人ごみで―∘ない」「予算節減で―∘ない」

うごく

うごく【動く】
(1) move;→英和
stir (少し).→英和
(2)[変わる]change;→英和
move.(3)[運行する]go;→英和
run;→英和
work.→英和
(4)[心が]be moved[touched];be affected[influenced];be tempted;waver (動揺する).→英和
動かなくなる do not work;come[be brought]to a standstill (立往生する);→英和
be suspended (汽車の運行などが);run down (ぜんまいが戻って);break down (こわれて).
‖動く歩道 <米> a moving sidewalk[ <英> pavement].

うごく

うごく [1] 【右獄】
平安時代,京都の右京に置かれていた獄舎。西獄。
⇔左獄

うごく

うご・く [2] 【動く】 (動カ五[四])
(1)物の位置・方向などが一定せず,変わる。一か所を固定されたものが揺れる。「静かにしろ。―・くと撃つぞ」「右手が痛くて―・かない」「地震で机が―・いた」「乳歯がぐらぐら―・く」
(2)機械などが機能する。「風で―・く発電装置」「電池で―・く時計」「心臓が―・く」
(3)人や組織が活動する。行動する。「このごろの新入社員は命令されないと―・かない」「警察が―・き出したらしい」
(4)ものごとの状態が変化する。「ここ一週間,相場があまり―・かない」「世の中がめまぐるしく―・く」
(5)心が変化する。特に,あるものの方へ気持ちが向かう。「倍の給料を出すと言われると心が―・く」「中々心―・きておぼし乱る/源氏(賢木)」
(6)確定的でない。打ち消しを伴って用いる。「―・かぬ証拠」「今後何年たってもこの結論は―・かないだろう」
(7)組織における地位・職務・勤務場所などが変わる。「こんど A さんが―・くらしい」
〔「動かす」に対する自動詞〕
[可能] うごける
[慣用] 食指(シヨクシ)が―/挺子(テコ)でも動かない

うごつく

うごつ・く [3] 【驟く】 (動カ四)
〔古く「うこづく」とも〕
動く。うごめく。「目ばかり―・き/浮世草子・二十不孝 5」

うごなわる

うごなわ・る 【集はる】 (動ラ四)
集まる。「―・り侍る卿等/日本書紀(孝徳訓)」

うごま

うごま 【胡麻】
ごま。「―は油に絞りて/宇津保(藤原君)」

うごめかす

うごめか・す [4] 【蠢かす】 (動サ五[四])
ぴくぴく動かす。「自慢げに鼻を―・す」

うごめく

うごめく【蠢く】
move;→英和
stir;→英和
wiggle.→英和

うごめく

うごめ・く [3] 【蠢く】 (動カ五[四])
(虫がはうように)もぞもぞと動く。蠢動(シユンドウ)する。「毛虫が―・く」

うごもつ

うごも・つ 【墳つ】 (動タ四)
土などが盛り上がる。うぐもつ。うごもる。「壁ガ―・ツ/ヘボン」[名義抄(図書寮本)]

うごもる

うごも・る 【墳る】 (動ラ四)
土が盛り上がる。うごもつ。うぐもつ。[色葉字類抄]

うごろもち

うごろもち 【鼹鼠】
モグラの異名。[本草和名]

うさ

うさ 【有作】
因縁によって生じたもの。有為。
⇔無作(ムサ)
「―無作の諸法の相を見ざる所/栄花(玉の台)」

うさ

うさ 【宇佐】
大分県北部,周防灘(スオウナダ)に面する市。もと宇佐神宮の門前町,市場町。東・西両本願寺の別院がある。

うさ

うさ【憂さ】
gloom;→英和
melancholy.→英和
〜晴らしに for a diversion[distraction,change];→英和
<have a drink> to drown one's cares.

うさ

うさ [1] 【憂さ】
心が晴れ晴れしないこと。気がめいること。「―を晴らす」

うさいおう

うさいおう 【于思翁】
能の「翁(オキナ)」に出る白髪の老翁。

うさいかく

うさいかく [2] 【烏犀角】
黒色の犀角。粉末を解熱剤とし,江戸時代には疱瘡(ホウソウ)の特効薬とされた。

うさいたい

うさいたい [2][0] 【烏犀帯】
石帯(セキタイ)の一。烏犀角を飾りとした革帯で,六位以下の者が用いる。のちには牛の角を用いた。

うさぎ

うさぎ【兎】
a rabbit (家兎);→英和
a hare (野兎).→英和
‖兎狩(に行く) (go) hare hunting.兎小屋 a rabbit hutch.

うさぎ

うさぎ [0] 【兎】
ウサギ目の哺乳類の総称。耳が長い。前脚が短く,後脚が長く,よく走る。上唇は縦に裂け,いわゆる三つ口で,上顎(ジヨウガク)の門歯が二対ある。草食。野ウサギ類と穴ウサギ類に分けられ,ヨーロッパの穴ウサギを家畜化して品種が多い。肉は食用。チンチラやレッキスは毛皮が珍重され,アンゴラの毛は羊毛などと混紡して糸・織物とする。[季]冬。
〔鳥に擬して,一羽二羽とも数える。月に兎がすむという伝説は仏教説話で,インドから中国を経て日本にもたらされたが,月の兎の餅つき伝説は日本独自のもの〕

うさぎ=の登り坂

――の登り坂
〔兎は坂を登るのが速いことから〕
物事がとんとん拍子に早くすすむことのたとえ。

うさぎ=の糞(フン)

――の糞(フン)
〔兎の糞は小さな丸い粒であることから〕
物事がぼつぼつ切れて続かないことのたとえ。兎のくそ。

うさぎ=死すれば狐(キツネ)これを悲しむ

――死すれば狐(キツネ)これを悲しむ
〔田芸蘅「玉芺零音」〕
同類に不幸があると,縁者が悲しむというたとえ。

うさぎあみ

うさぎあみ [3][0] 【兎網】
ウサギを捕らえるために張る網。

うさぎうま

うさぎうま [3] 【兎馬・驢】
ロバの異名。[色葉字類抄]

うさぎがり

うさぎがり [0][3] 【兎狩(り)】
野ウサギを狩ること。山に網を張り,網の方へウサギを追い立てて捕らえる。[季]冬。《裏山に出て雪ありぬ―/鈴鹿野風呂》

うさぎぎく

うさぎぎく [3] 【兎菊】
キク科の多年草。高山の草地に生える。高さ20〜30センチメートル。葉は長楕円形で,茎に数対対生。夏,茎頂に黄色の頭花を一つつける。キングルマ。

うさぎこうもり

うさぎこうもり [4] 【兎蝙蝠】
ヒナコウモリ科の小獣。頭胴長4センチメートルほど。耳は卵形で大きい。体色は灰褐色。ユーラシア大陸中北部の森林地帯に広く分布し,日本では北海道・本州中北部の山地にすむ。

うさぎごや

うさぎごや [0] 【兎小屋】
(1)ウサギを飼う小屋。
(2)日本人の狭い住居を,欧米人が形容した語。

うさぎざ

うさぎざ [0] 【兎座】
〔(ラテン) Lepus〕
二月上旬の宵に南中する小星座。オリオン座の南にある。

うさぎとび

うさぎとび [0][3] 【兎跳び】
両膝を折り腰を落として,両脚同時に跳びながら前進すること。

うさぎへいほう

うさぎへいほう 【兎兵法】
実際の役には立たない策略。「―とは益なきたとへをいふとかや/類船集」

うさぎみみ

うさぎみみ [3] 【兎耳】
(1)耳の長いこと。長い耳。
(2)人の秘密などをよく聞き出すこと。また,そうすることのうまい人。地獄耳。

うさぎむすび

うさぎむすび [4] 【兎結び】
ひもの結び方。兎の耳のように長い輪を左右に出して結ぶ。

うさじんぐう

うさじんぐう 【宇佐神宮】
大分県宇佐市にある神社。豊前国一の宮。祭神は誉田別命(ホンダワケノミコト)(応神天皇)・大帯姫命(オオタラシヒメノミコト)(神功皇后)および比売神(ヒメカミ)。奈良時代から朝廷の崇敬があつく中世以降は武家の信仰をも受けた。全国八幡宮の総本社。宇佐八幡宮。

うさとりい

うさとりい [3] 【宇佐鳥居】
鳥居の形式の一。笠木と島木が両端で強く反り返り,檜皮(ヒワダ)の屋根を葺(フ)いたもの。額束はなく台輪がある。宇佐神宮の鳥居の様式。

うさのつかい

うさのつかい 【宇佐の使】
国家の大事,天皇即位などの際,宇佐神宮に遣わされ奉告し幣帛を奉った勅使。奈良時代から行われた。即位の報告には平安初期から和気(ワケ)氏があてられた。うさづかい。

うさはちまんぐう

うさはちまんぐう 【宇佐八幡宮】
⇒宇佐神宮(ウサジングウ)

うさばらし

うさばらし [3] 【憂さ晴(ら)し】 (名)スル
苦しいことやつらいことを忘れたり,不愉快な気分を取り除くこと。気晴らし。気散じ。「―に酒でも飲みに行こう」

うさゆづる

うさゆづる 【設弦・儲弦】
予備の弓弦。おさゆづる。「―絶間継がむに並べてもがも/日本書紀(仁徳)」

うさる

うさ・る 【失さる】 (動ラ四)
失われる。なくなる。「よき人付きあひ,むかしの片言(カタコト)も―・りぬ/浮世草子・永代蔵 1」

うさん

うさん【胡散臭い】
suspicious(-looking).→英和

うさん

うさん [0][1] 【烏盞・胡盞】
〔「う(胡)」は唐音〕
黒の釉(ウワグスリ)をかけた天目(テンモク)茶碗。献茶に用いる。

うさん

うさん [0] 【胡散】 (形動)[文]ナリ
〔「う」は唐音〕
怪しいさま。不審なさま。胡乱(ウロン)。「此奴(コイツ)―だと引捉(ヒツトラ)へて見ると/義血侠血(鏡花)」
[派生] ――げ(形動)

うさんくさい

うさんくさ・い [5] 【胡散臭い】 (形)
見た様子がなんとなく怪しくて油断できない。疑わしい。「得体の知れぬ―・い人物」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

うさんらし

うさんら・し 【胡散らし】 (形シク)
怪しい。うさん臭い。「―・しく吉田屋の内をのぞいて/浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(上)」

うざいがき

うざいがき [2] 【有財餓鬼】
(1)飢えてはいるが,一定の食物にありつける餓鬼。
⇔無財餓鬼
(2)財貨をたくさんもっていながら欲の深い人。「其の心は貧僧より遥かに浅ましき―といふものなり/浮世草子・好色敗毒散」

うざうざ

うざうざ [1] (副)スル
(1)小さいものがたくさん集まってうごめくさま。うようよ。うじゃうじゃ。「木ノ枝ニ毛虫ガ―シテイル/ヘボン」
(2)くどくどとうるさく言うさま。「数限りもない声が―と葉子を取捲き始めた/或る女(武郎)」

うざく

うざく [0] 【鰻ざく】
かば焼きにしたうなぎを細かく切り,薄く刻んでもんだきゅうりと三杯酢であえた料理。

うざっこい

うざっこ・い (形)
ごちゃごちゃしていて煩わしい。「―・い親類の来る美しさ/柳多留 19」

うざったい

うざった・い (形)
俗に,ごちゃごちゃしていて煩わしいさまをいう。うざっこい。

うざる

うざ・る (動ラ四)
ごちゃごちゃとうるさく感じられるほど群がる。また,こまごましていて煩わしく感じる。「花は―・る程付いたれば/浄瑠璃・菅原」

うし

うし【牛】
a cow (雌);→英和
a bull (雄);→英和
an ox (去勢牛);→英和
cattle (総称);→英和
a calf (子牛).→英和
‖牛飼 a cowboy.牛小屋 a cowshed.

うし

うし [0] 【丑】
(1)十二支の第二番目。年・日・時刻・方位などにあてる。
(2)時刻の名。今の午前二時頃。また,午前一時から三時。または,午前二時から四時までの間。丑の刻。丑の時。
(3)方角の名。北から東へ三〇度の方角。

うし

うし [1] 【齲歯】
〔正しくは「くし」〕
むしば。

うし

うし【丑(年)】
(the year of) the Ox.

うし

うし 【雨師】
雨の神。雨をつかさどる神。「―道を清め,風伯塵を払ふ/太平記 11」

うし

うし [1] 【大人】
(1)貴人・富者などを敬っていう語。「太子に啓して曰く,―何ぞ憂へますこと甚しき/日本書紀(履中訓)」
(2)師や学者または先人を尊敬していう語。「今茲(ココ)に開ける梅暦は為永―の吉書始めにして/人情本・梅児誉美(後)」

うし

うし [0] 【牛】
(1)偶蹄目ウシ科の哺乳類。ヨーロッパなどに分布していた野生の原種(オーロックス)は絶滅し,家畜化されたものだけが現存する。家畜としては,ヨーロッパ系の品種とアジア系の品種(インド牛,ゼブ)の二系統に大別される。古くから乳用・肉用・役用として改良され,現在はホルスタインやヘレフォード,褐毛和種などの品種が普及。
(2)牛肉(ギユウニク)。「だんなさまはちかごろ―をお用ひでござり升か/安愚楽鍋(魯文)」
〔現代では食用の肉は「ぎゅう(牛)」という〕
(3)竹や木を家の棟木(ムナギ)のように組んで立て,物を寄せかけられるようにしたもの。
(4)「牛梁(ウシバリ)」の略。

うし

う・し 【憂し】 (形ク)
⇒うい

うし=にひかれて善光寺参り

――にひかれて善光寺参り
〔長野の善光寺近くにいた欲深い老婆が,さらしていた布を角に引っ掛けて逃げた隣家の牛を追い,知らずに善光寺へ行き信心を起こしたという言い伝えから〕
自分の意志からではなく,他人に誘われてよい方に導かれることのたとえ。

うし=にも馬にも踏まれず

――にも馬にも踏まれず
子供が無事に成長して,一人前になることのたとえ。牛馬にも踏まれず。

うし=に対して琴(コト)を弾(ダン)ず

――に対して琴(コト)を弾(ダン)ず
〔祖庭事苑〕
いくら高尚なことを説いて聞かせても,愚かな者にはなんの役にも立たないことのたとえ。馬の耳に念仏。

うし=に汗し棟(ムナギ)に充(ミ)つ

――に汗し棟(ムナギ)に充(ミ)つ
〔柳宗元「陸文通先生墓表」〕
「汗牛充棟(カンギユウジユウトウ)」に同じ。

うし=に経文

――に経文
どんなに説き聞かせても全くききめのないことのたとえ。馬の耳に念仏。

うし=に食らわ∘る

――に食らわ∘る
だまされる。一杯食わされる。「―∘れだまされた/狂言・鍋八撥」

うし=の一散 (イツサン)

――の一散 (イツサン)
〔普段はのろい牛が突然一目散に走り出すことがあるように〕
普段鈍い人が,深く考えずに急に決断してむやみにはやり進むこと。

うし=の寝た程

――の寝た程
物が大量にあることの形容。山ほど。たくさん。「―金を取つて/歌舞伎・毛抜」

うし=の小便

――の小便
だらだらと長く続くたとえ。牛の小便十八町。

うし=の歩み

――の歩み
進み具合の遅いことのたとえ。牛歩(ギユウホ)。

うし=の涎(ヨダレ)

――の涎(ヨダレ)
長く細く続くことのたとえ。「商いは―」

うし=は嘶(イナナ)き馬は吼(ホ)え

――は嘶(イナナ)き馬は吼(ホ)え
物事の逆さまなことのたとえ。石が流れて木の葉が沈む。

うし=は牛連れ、馬は馬連れ

――は牛連れ、馬は馬連れ
似たものどうしはいっしょに手を携えて行くのがよいというたとえ。また,同類の者が相集まることのたとえ。

うし=は願いから鼻を通す

――は願いから鼻を通す
〔牛はその天性によって鼻木を通される意〕
自ら望んで災いを受けることのたとえ。牛と芥子(カラシ)は願いから鼻を通す。

うし=を馬に乗り換える

――を馬に乗り換える
足の遅い牛を捨てて足の速い馬に乗り換える意。好都合なものの方につくことのたとえ。

うしあぶ

うしあぶ [0][3] 【牛虻】
大形のアブ。体長2.5センチメートル内外。体は灰褐色。胸部の背面に五つの白い縦条があり,腹部の各節中央に明瞭な三角形の紋がある。人畜の血を吸う。日本全土にみられる。

うしあわせ

うしあわせ [3] 【牛合(わ)せ】
牛と牛とを角を突き合わせて戦わせ,その勝負を見る遊び。闘牛。牛の角突き合い。

うしいち

うしいち [2][3][0] 【牛市】
牛を売買する市。牛のせり市。

うしうま

うしうま [0] 【牛馬】
小形のウマ。肩高1.3メートル内外。皮膚病のためとされるが,体毛が少なく,たてがみや尾の長い毛を欠き,尾は棒状。一見すると牛のように見えることからこの名がある。文禄・慶長の役のときに,朝鮮から持ち帰ったものといわれる。種子島に生き残っていたが,1947年(昭和22)頃絶滅。

うしえび

うしえび [0] 【牛海老】
クルマエビ科のエビの一種。体長25センチメートル に達する。体色は紫黒色。西太平洋・インド洋に分布。東南アジアなどで養殖され,食用に輸入される。ブラック-タイガー。クロエビ。

うしお

うしお【潮】
a tide;→英和
seawater.〜のごとく押し寄せる surge <on> .→英和

うしお

うしお ウシホ [0] 【潮】
(1)満ち干(ヒ)する海水。しお。「―のごとく敵が押し寄せる」
(2)海の水。
(3)海水の流れ。潮流。
(4)潮汁(ウシオジル)のこと。

うしおい

うしおい [0][3] 【牛追い】
牛をあとから追って歩かせる人。うしかた。牛飼い。

うしおい=牛に追われる

――牛に追われる
主客が転倒する。本末が逆になる。

うしおいうた

うしおいうた [3] 【牛追い唄】
民謡。牛方が牛を追うときに唄う唄。岩手県の「南部牛追い唄」が有名。牛方節(ウシカタブシ)。

うしおうもの

うしおうもの 【牛追物】
騎射の一。小牛を馬で追って蟇目(ヒキメ)の矢で射るもの。鎌倉時代に流行。

うしおじる

うしおじる ウシホ― [4] 【潮汁】
魚介を実(ミ)とし,塩だけで味をつけた吸い物。うしお。うしおに。

うしおぞめ

うしおぞめ ウシホ― [0] 【潮染(め)】
浴衣地などに,鮮やかな青色の合成染料を用いて型付け染めをしたもの。洗濯や日光にも褪(ア)せにくい。

うしおに

うしおに ウシホ― [0] 【潮煮】
⇒潮汁(ウシオジル)

うしおに

うしおに [0] 【牛鬼】
(1)地獄の獄卒である牛頭(ゴズ)のこと。「―。いかり,名よりも見るはおそろし/枕草子 153」
(2)牛の頭をした妖怪。「忽に長二丈許なる―と成つて/太平記 32」

うしかい

うしかい [0][3] 【牛飼い】
(1)牛を飼う人。うしかた。
(2)「牛飼い童(ワラワ)」の略。

うしかいざ

うしかいざ [0] 【牛飼い座】
〔(ラテン) Bootes〕
六月下旬の宵に南中する星座。アルファ星アルクトゥルスは〇・〇等星で,全天第四の輝星。輝星六個が西洋凧(タコ)の形をなす。

うしかいぼし

うしかいぼし [3] 【牛飼い星】
牽牛(ケンギユウ)星の異名。

うしかいわらわ

うしかいわらわ 【牛飼い童】
牛車(ギツシヤ)の牛を扱う者。成人でも狩衣(カリギヌ)を着,もとどりを放った童形(ドウギヨウ)でいる。

うしかけ

うしかけ 【牛駈け】
昔,陰暦五月五日に大坂北野あたりで牛を川の堤へ引き出し放ち遊ばせた行事。牛のやぶ入り。

うしかた

うしかた [0] 【牛方】
牛を扱う人。牛を使って,荷物を運ぶことを業とする人。

うしかもしか

うしかもしか [3] 【牛羚羊】
⇒ヌー

うしかわじんこつ

うしかわじんこつ ウシカハ― 【牛川人骨】
愛知県豊橋市牛川で発見された化石人骨。中期更新世(旧石器時代)のものといわれるが,鹿の骨説もある。

うしがえる

うしがえる [3] 【牛蛙】
〔鳴き声が牛に似ているのでいう〕
アカガエル科の大きなカエル。北米原産であるが,移入されたものが日本各地で野生化している。体長は約20センチメートル。雄の背は濃い緑色,雌は茶色でともに黒色の斑点がある。肉は淡泊でやわらかい。食用蛙。

うしがみまつり

うしがみまつり [5] 【牛神祭(り)】
五月節句に飼い牛の無病息災を祈願して,陶製や藁(ワラ)製の牛を牛神の祠(ホコラ)に納める祭り。西日本に多い習俗。

うしき

うしき [0] 【有職】
僧侶の職名。已講(イコウ)・内供(ナイグ)・阿闍梨(アジヤリ)の総称。有職の三綱(サンゴウ)。

うしき

うしき [0] 【有識】
〔仏〕 対象を分析・認識する心をもつもの。有情。

うしく

うしく 【牛久】
茨城県南部の市。もと浜街道の宿場町。近年,住宅地化が進む。日本の葡萄(ブドウ)酒醸造の発祥地。

うしくよう

うしくよう [3] 【牛供養】
中国地方で,花田植えのとき,美しく飾った牛に田の代掻(シロカ)きをさせる行事。

うしぐるま

うしぐるま [3] 【牛車】
(1)牛の引く車。普通,荷車として用いる。ぎゅうしゃ。
(2)「ぎっしゃ(牛車)」に同じ。

うしぐわ

うしぐわ [0] 【牛鍬】
「唐鋤(カラスキ)」に同じ。

うしけのり

うしけのり [3] 【牛毛苔】
紅藻類ウシケノリ目の海藻。高潮線に近い岩上などに着生。分布は全世界的。藻体は紫褐色で細糸状,叢生したところは獣毛を思わせる。

うしこでい

うしこでい 【牛健児】
〔「こでい」は健児(コンデイ)の撥音「ん」の無表記〕
「牛飼い童(ワラワ)」のこと。「是は―がはからひか/平家 8」
〔用例の平家物語の部分は木曾義仲が「牛飼い童」と言うべきところを知らずに言った田舎言葉〕

うしころし

うしころし [3][0] 【牛殺し】
(1)牛を殺すことを職業とする人。
(2)〔牛の鼻木としたのでいう〕
植物カマツカの別名。

うしごめ

うしごめ 【牛込】
東京都新宿区の東部の地名。もと牛込区をなす。住宅・文教地区。

うしごや

うしごや [0] 【牛小屋】
牛を飼っておく小屋。

うしさわら

うしさわら [3] 【牛鰆】
スズキ目の海魚。全長2メートルに達する。体は紡錘形でやや長く,吻(フン)はとがり,尾びれは半月状となる。体色は背面が青緑色で腹面は白色。体側に淡い二列の斑点が並ぶ。味はサワラより劣る。南日本以南に分布。オキサワラ。

うしざき

うしざき [0] 【牛裂き】
室町末期から戦国時代の極刑の一。罪人の手足を二頭または四頭の牛につなぎ,牛を左右に駆けさせ罪人のからだを引き裂かせる。キリシタン宗徒の迫害などに用いられた。

うしじま

うしじま 【牛島】
姓氏の一。

うしじまきんじ

うしじまきんじ 【牛島謹爾】
(1864-1926) アメリカ移民の成功者。久留米の人。馬鈴薯の大規模栽培に成功し,ポテト王と呼ばれた。

うしち

うしち 【烏瑟】
「烏瑟膩沙(ウシチニシヤ)」に同じ。うしつ。「―みどりこまやかに,慈悲の御眼,蓮の如く開けたり/栄花(鳥の舞)」

うしちにしゃ

うしちにしゃ [4] 【烏瑟膩沙】
〔梵 uṣṇīṣa〕
仏の三十二相の一。仏・菩薩の頂上に骨肉が隆起してもとどりのような形に見えるもの。肉髻(ニツケイ)。うしち。うしつ。

うしつ

うしつ 【烏瑟】
⇒うしち(烏瑟)

うしつつき

うしつつき [3] 【牛突】
スズメ目の鳥。ムクドリの類。サイ・キリン・ウシなどの背中にたかったダニを食べる。

うしてんじん

うしてんじん [3] 【牛天神】
〔牛は天神の使いという俗信から〕
天満宮の異名。天神様。

うしとら

うしとら [0] 【丑寅・艮】
方角を十二支にあてていうときの丑と寅との中間の方角。北東の方角。鬼門(キモン)にあたる。

うしとらよけ

うしとらよけ [0] 【丑寅除け】
⇒鬼門除(キモンヨ)け

うしなう

うしなう【失う】
lose;→英和
miss <a chance> ;→英和
be deprived of;[職を]be dismissed; <話> be fired.

うしなう

うしな・う ウシナフ [0] 【失う】 (動ワ五[ハ四])
(1)現在あるもの,身に備わっているものなどをなくす。喪失する。「財産を―・う」「資格を―・う」「自信を―・う」「緑が―・われる」
(2)つかまえそこなう。取り逃がす。「チャンスを―・う」
(3)競技・ゲームなどで,相手に点を取られる。
⇔得る
「一挙に三点―・った」
(4)大切な人に死なれる。「事故で夫を―・う」
(5)手段・方法・方向などがわからなくなる。「山中で道を―・う」「生きる術(スベ)を―・う」
(6)殺す。「大納言入道殿をば…つゐに―・ひ奉る/平家 2」
(7)消滅させる。「ほしいままに王法を―・ひ,仏法をほろぼさんとす/平家 4」
[慣用] 色を―・顔色を―・気を―・度を―・時を―

うしなわれたせだい

うしなわれたせだい ウシナハレタ― 【失われた世代】
〔Lost Generation〕
第一次大戦後,戦争の残酷さの実感から虚無と絶望に陥った,アメリカの青年文学者たち。ヘミングウェー・フィッツジェラルドなど。ロスト-ジェネレーション。
〔ガートルード=スタインの命名による称〕

うしなわれたときをもとめて

うしなわれたときをもとめて ウシナハレタ― 【失われた時を求めて】
〔原題 (フランス) À la recherche du temps perdu〕
プルーストの長編小説。全七巻。1913〜27年刊行。話者(私)の人生と恋愛の遍歴を複雑な時間構成でたどり,無意志的記憶の喚起によって意識の深層に光をあてた作品で,小説の概念に新規な局面を与えた。

うしぬすびと

うしぬすびと 【牛盗人】
狂言の一。法皇の牛車(ギツシヤ)の牛が盗まれ,犯人を訴え出た者には,望みどおりの褒美を与えるという高札が出る。それを見た牛盗人の子が父が犯人だと訴え,褒美として父の命乞いをし,許されるという筋。

うしのくるま

うしのくるま [0] 【牛の車】
〔仏〕 小乗の教えを羊や鹿の車というのに対して,大乗の妙法のたとえ。
→三車

うしのこく

うしのこく [4] 【丑の刻】
丑(ウシ){(2)}の時刻。

うしのこくまいり

うしのこくまいり [6] 【丑の刻参り】
⇒うしのときまいり(丑時参)

うしのした

うしのした [5][0] 【牛の舌】
カレイ目ウシノシタ科とササウシノシタ科の海魚の総称。全長10〜35センチメートル。体は平たくて長楕円形,目が小さく口は鉤(カギ)状に曲がる。アカシタビラメ・クロウシノシタなどウシノシタ科では両眼が体の左側にあり,大形のものが多く食用とされる。シマウシノシタ・ササウシノシタなどササウシノシタ科では両眼が体の右側にある。北日本以南の沿岸海底に分布。クツゾコ。ベタ。
→シタビラメ

うしのしっぺい

うしのしっぺい [0] 【牛の竹篦】
イネ科の多年草。湿地に生える。茎は高さ約70センチメートルに達し,扁平でかたい。葉は線形。晩夏に枝頂や葉腋(ヨウエキ)に円柱形の花穂をつける。

うしのそうめん

うしのそうめん [4] 【牛の素麺】
根無葛(ネナシカズラ)の異名。

うしのたま

うしのたま [5] 【牛の玉】
(1)牛の額に生える毛の固まったようなもの。中にかたい芯(シン)があり,牛王(ゴオウ)と称して寺院などの宝物とした。
(2)
⇒牛黄(ゴオウ)

うしのつのつきあい

うしのつのつきあい [6] 【牛の角突(き)合い】
(1)「牛合わせ」に同じ。
(2)言い争うこと。押し問答すること。

うしのつのもじ

うしのつのもじ 【牛の角文字】
〔牛の角に形が似ているので〕
平仮名の「い」の文字。また,徒然草にある延政門院の歌より,恋文のこと。「ふたつ文字―直ぐな文字歪み文字とぞ君は覚ゆる/徒然 62」
〔「ひ」の文字とする説もある〕

うしのとき

うしのとき [5] 【丑の時】
「丑{(2)}」に同じ。丑の刻(コク)。

うしのときまいり

うしのときまいり [6] 【丑の時参り】
憎いと思う人をのろい殺すために,丑の刻(午前二時頃)に神社や寺に参詣すること。七日目満願の日に,のろわれた人は死ぬと信じられた。白衣を着て,頭に五徳をのせ,その足に蝋燭(ロウソク)を挿して火をともし,胸に鏡をさげ,手に金づちと釘を持ち,相手をかたどった人形を鳥居や神木に打ちつける。その姿を人に見られると効果がなくなると信じられた。主に嫉妬深い女のすることとされた。丑の刻参り。丑の時詣(モウ)で。丑参り。
丑の時参り[図]

うしのとやき

うしのとやき 【牛戸焼】
鳥取県八頭(ヤズ)郡河原(カワハラ)町牛戸産の焼き物。天保年間(1830-1844),陶工金河藤七が開窯,のち石見国の陶工小林梅五郎が受け継いだ。現在は水がめ・鉢(ハチ)・すり鉢など民具の生産が盛ん。

うしのはなぎ

うしのはなぎ [0] 【牛の鼻木】
植物カマツカの異名。

うしのひ

うしのひ [4][3] 【丑の日】
(1)十二支をあてはめて,丑にあたる日。
(2)夏の土用の丑の日,または冬の寒中の丑の日。夏は鰻(ウナギ)を食べ,灸(キユウ)をすえ,冬は女性が紅を買う風習がある。

うしのひたい

うしのひたい [0] 【牛の額】
植物ミゾソバの別名。

うしのひまつり

うしのひまつり [5] 【丑の日祭(り)】
丑の日に田の神をまつる行事。特に,和歌山県西牟婁(ムロ)郡周辺で,陰暦六月丑の日に行われる祭りが有名で,稲の生育を願って神社のお札を田の上で振り回す。青祈祷(アオギトウ)。

うしのほね

うしのほね 【牛の骨】
素性のわからないものをののしっていう語。馬の骨。「どこの―やらしらいで/浮世草子・胸算用 3」

うしはく

うしは・く 【領く】 (動カ四)
〔上代語。うし(大人)として領有するの意〕
統治する。支配する。「汝(イマシ)が,―・ける葦原の中つ国は我が御子の知らす国ぞと/古事記(上訓)」

うしはこべ

うしはこべ [3] 【牛繁縷】
ナデシコ科の越年草・多年草。葉は対生し広卵形で先端がとがる。茎の下部は地をはい,長さ50センチメートル内外。初夏,白色五弁の小花を開く。ハコベに似るが,大形で茎は帯紫色。

うしはら

うしはら 【牛原】
姓氏の一。

うしはらきよひこ

うしはらきよひこ 【牛原虚彦】
(1897-1985) 映画監督。熊本県生まれ。松竹入社後,渡米してチャップリンの薫陶を受ける。帰国後,「彼と東京」「彼と田園」「彼と人生」三部作などで一時代を画した。

うしばえ

うしばえ [2][0] 【牛蠅】
双翅目の昆虫。体長約1.5センチメートル。黄褐色で,腹部に数本の黒帯がある。幼虫はウシ・ウマの皮下に寄生し,蛹(サナギ)になる前に皮膚に穴をあけて出る。皮革の害虫。温帯に分布。

うしばくろう

うしばくろう [3] 【牛博労】
牛の売買・周旋を業とする人。牛屋。

うしばり

うしばり [0] 【牛梁】
主に重いものを支える断面の大きい梁。小屋梁・塔の心柱・左義長柱などを受ける。中引き梁。牛曳(ウシビキ)。牛曳梁。

うしぶか

うしぶか 【牛深】
熊本県南西部,天草下島の南部にある市。古くから漁業が盛ん。丘陵地が多く,ミカンを栽培する。

うしぶかはいやぶし

うしぶかはいやぶし 【牛深はいや節】
熊本県牛深市の民謡で,酒盛り唄。越後から伝わった甚句を船乗りや酌婦が唄い踊るうち,にぎやかな唄になったもの。
→はいや節

うしへん

うしへん [0] 【牛偏】
漢字の偏の一。「牡」「物」「特」などの「牛」の部分。

うしべに

うしべに [3][0] 【丑紅】
寒中の丑の日に売る紅。女性の口中の荒れを防ぐのに効があるという。寒紅。[季]冬。

うしべや

うしべや [0] 【牛部屋】
(1)牛小屋。
(2)「十六むさし」の盤の三角の所。雪隠(セツチン)。

うしぼとけ

うしぼとけ 【牛仏】
仏が,仮に牛の姿になって現れたもの。「関寺といふ所に―あらはれ給ひて/栄花(嶺の月)」

うしまいり

うしまいり [3] 【丑参り】
「丑(ウシ)の時参(トキマイ)り」に同じ。

うしまつり

うしまつり 【牛祭】
京都市太秦(ウズマサ)の広隆寺で行われる祭り。一〇月一〇日に行われる。魔多羅神(マタラジン)の仮面をかぶった男が牛に乗り,赤鬼・青鬼に扮した四天王を従えて境内を回ったのちに祭壇に至って祭文を読み上げる。[季]秋。《松明にむせぶ鬼あり―/田畑比古》

うしみせ

うしみせ [0] 【牛店】
明治時代,牛鍋など牛肉の料理を食べさせた店。うしや。ぎゅうや。

うしみつ

うしみつ [0] 【丑三つ】
(1)丑の刻を四つに分けた第三番目の時刻。今の午前二時から二時半頃,または午前三時から三時半。うしみつどき。
(2)真夜中。深更。

うしみつどき

うしみつどき [0][4] 【丑三つ時】
(1)「うしみつ{(1)}」に同じ。
(2)真夜中。深更。「草木も眠る―」

うしみつどき

うしみつどき【丑三つ時に】
at dead of night.

うしもつご

うしもつご [3] 【牛持子】
コイ目の淡水魚。全長6〜7センチメートルで体は淡黄褐色。稚魚期には体側に黒色帯を有するが,幼魚期以降は完全に消失。口ひげはない。濃尾平野などに分布。生息に適した深みのある池などが減少し,天然ではほぼ絶滅状態にある。ケンカモロコ。ウシモロコ。ウシ。

うしゃあがる

うしゃあが・る (動ラ四)
〔「失せあがる」の転〕
「居る」「行く」「来る」などの意をののしりぎみにいう語。うせやがる。「気のきかねえ所に―・る/滑稽本・浮世風呂(前)」

うしゃく

うしゃく 【羽爵】
酒杯。羽觴(ウシヨウ)。「―人を催(ウナガ)して九曲流る/万葉(巻一七漢詩)」

うしや

うしや [0] 【牛屋】
(1)「牛店(ウシミセ)」に同じ。
(2)牛博労(バクロウ)。
(3)牛小屋。「―,よき牛ども十五ばかり/宇津保(吹上・上)」

うしゅう

うしゅう [0] 【烏集】
がやがやと烏のように寄り集まること。烏合。

うしゅう

うしゅう 【羽州】
出羽(デワ)国の別名。

うしゅう=の交(マジ)わり

――の交(マジ)わり
〔管子(形埶)〕
相手かまわず結びついた交わり。利欲のためにすぐに争いを起こす交わり。

うしゅうかいどう

うしゅうかいどう 【羽州街道】
奥州街道の脇街道。福島県伊達(ダテ)郡桑折(コオリ)で奥州街道から分岐し,出羽の主要地を結んで青森に至る。秋田街道。おおむね国道一三号と七号に相当。

うしゅうたんだい

うしゅうたんだい 【羽州探題】
室町幕府の職名。出羽国の軍事・民政を総管する。奥州探題斯波家兼の死後,二男兼頼が出羽を分掌したのに始まる。出羽大将。

うしゅふう

うしゅふう [0] 【有主風】
師をよく見て稽古し,芸を自分のものとして体得し切った境地。世阿弥の語。「其物になる所,則―の士手なるべし/至花道」
→無主風

うしょう

うしょう [0][1] 【鵜匠】
〔「うじょう」とも〕
鵜飼いで,鵜を操って魚をとらせる人。[季]夏。

うしょう

うしょう【鵜匠】
⇒鵜.

うしょう

うしょう 【羽觴】
〔もと雀にかたどって翼の形をつけたところから〕
酒杯。さかずき。羽爵(ウシヤク)。

うしょう

うしょう [0] 【有性】
〔仏〕
(1)存在。存在していること。
(2)仏となる性質をもっていること。仏としての性質を秘めていること。有仏性。
⇔無性

うしょう

うしょう [0] 【有生】
(1)生命のあるもの。生き物。
(2)〔仏〕 再びこの世に生まれること。

うしょう

うしょう [0] 【右相】
右大臣の唐名。
⇔左相

うしょう=を飛ばす

――を飛ば・す
〔李白「春夜宴�桃李園�序」〕
杯のやりとりを盛んにする。酒盛りをする。

うしょうこく

うしょうこく 【右相国】
右大臣の唐名。
⇔左相国

うしょうしょう

うしょうしょう 【右少将】
⇒右近衛少将(ウコンエノシヨウシヨウ)

うしょうべん

うしょうべん 【右少弁】
右弁官の判官。正五位下相当。
→弁官

うしょく

うしょく [0] 【雨食】
降雨による浸食作用。

うしょとく

うしょとく [2] 【有所得】
〔仏〕 空の真理を理解せず,物事に執着したり,こだわったりすること。
⇔無所得
「空門大悟の心をも猶―とおとす/ささめごと」

うしらん

うしらん [2] 【烏糸欄】
黒い細い罫(ケイ)を引いた紙。

うしろ

うしろ [0] 【後ろ】
(1)顔や視線が向いているのと反対の方向,または場所。
⇔前
「―を振り返る」「―に退く」
(2)(事物に方向があると考えて)
 (ア)裏面の方向,または場所。
⇔前
「衝立(ツイタテ)の―に置く」「―で糸を引く」
 (イ)背中。背。「敵に―を見せる」
(3)順序のあとの方。末の方。
⇔前
「大分―の席次で卒業した」「列の―につく」
(4)芝居の舞台で,俳優の後ろに控え,台詞(セリフ)をつけたり後見をしたりする黒子(クロゴ)。
(5)舞台の陰で,役者の所作につれて効果を高めるためにはやす音曲。
(6)物事の起こったあと。将来。行く末。「なき御―に,口さがなくやは/源氏(夕顔)」
(7)下襲(シタガサネ)のしり。裾(キヨ)。「御衣の御―ひきつくろひなど/源氏(紅葉賀)」

うしろ

うしろ【後ろ】
the back;→英和
the rear.→英和
〜の back;rear.〜に behind;→英和
at the back of; <米話> in back of;in the rear of.〜から from behind.〜からついて行く follow <a person> .→英和
〜へ(もたれる) (lean) backward.→英和
〜をふり向く look[turn]back.

うしろ=を付ける

――を付・ける
芝居の上演中,黒子(クロゴ)などが台詞(セリフ)を十分に覚えていない役者に台詞を教える。

うしろ=を見せる

――を見・せる
背中を見せて逃げ出す。負けて逃げる。「敵に―・せるとは卑怯(ヒキヨウ)だ」

うしろあがり

うしろあがり [4] 【後ろ上(が)り】
「あとあがり(後上)」に同じ。

うしろあし

うしろあし [0][3] 【後ろ足】
(1)四つ足の動物のあとあし。
⇔前足
(2)背を向けて逃げようとすること。逃げ足。「―を踏で/太平記 9」

うしろあし

うしろあし【後ろ足】
a hind leg.

うしろあゆみ

うしろあゆみ [4] 【後ろ歩み】
前を向いたまま後ろの方へ退くこと。あとずさり。

うしろあわせ

うしろあわせ [4] 【後ろ合(わ)せ】
二人が互いに後ろと後ろとを向け合うこと。背中合わせ。「―に立つ」